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タイトル:公開特許公報(A)_特定カビ種存在判定システム、特定カビ種存在判定関数取得装置、特定カビ種存在判定装置、特定カビ種存在判定方法、及びプログラム
出願番号:2012238876
年次:2014
IPC分類:C12M 1/34,G01N 27/68


特許情報キャッシュ

青木 良晃 竹内 孝江 JP 2014087282 公開特許公報(A) 20140515 2012238876 20121030 特定カビ種存在判定システム、特定カビ種存在判定関数取得装置、特定カビ種存在判定装置、特定カビ種存在判定方法、及びプログラム 国立大学法人奈良女子大学 505195384 株式会社ダイナコム 597101155 稲葉 良幸 100079108 田中 克郎 100080953 青木 良晃 竹内 孝江 C12M 1/34 20060101AFI20140418BHJP G01N 27/68 20060101ALN20140418BHJP JPC12M1/34 BG01N27/68 B 9 1 OL 11 2G041 4B029 2G041CA02 2G041EA05 2G041LA01 2G041LA07 4B029AA07 4B029BB06 4B029FA06 本発明は、大気サンプルの特定カビ種存在判定システム、特定カビ種存在判定関数取得装置、特定カビ種存在判定装置、特定カビ種存在判定方法、及びプログラムに関する。 カビは倉庫内の貯蔵食品や、古墳内の壁画などの文化財などに被害を与える。このためカビの発生検出は可能な限り早期に行うことが望ましい。従来のカビの検出方法の例として、貯蔵物を定期的に抜き取り検査し、カビの胞子または菌糸を培養して培地上のコロニーを観察する方法(非特許文献1)や、酵素を用いたFISH(Fluorescence In Situ Hybridization)法でカビを蛍光標識する方法(非特許文献2)が知られている。Christiane Baschien et al., "In Situ Detection of Freshwater Fungi in an Alpine Stream by New Taxon-Specific Fluorescence In Situ Hybridization Probes", APPLIED AND ENVIRONMENTAL MICROBIOLOGY, Oct. 2008, Vol. 74, No. 20, p. 6427‐6436Russell N. Spear et al., "Quantitative imaging and statistical analysis of fluorescence in situ hybridization (FISH) of Aureobasidium pullulans", Journal of Microbiological Methods Vol. 35, March 1999, p. 101-110 しかしながら、非特許文献1,2に記載された方法では、定期的な抜き取り検査や、カビの胞子または菌糸の培養が必要となるため、作業が煩雑で時間とコストを要し、迅速な検出ができないという問題点があった。 そこで本発明の目的は、貯蔵品の抜き取りやカビの胞子または菌糸の培養を行わずに、貯蔵地の大気サンプルだけを用いて迅速に特定カビ種の発生検出を行うことである。 本発明に係る特定カビ種存在判定システムは、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて、カビ種毎の存在判定関数を作成する特定カビ種存在判定関数取得部と、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを前記カビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部と、を備える。 また、前記特定カビ種存在判定関数取得部は、前記複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部と、を備えるようにしてもよい。 また、前記判定値取得処理部は、前記大気サンプルの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、前記大気サンプルの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、前記マージ後のPLS解析用データを、前記存在判定関数に入力して判定値を得るPLS解析判定関数作成処理部と、を備えるようにしてもよい。 また、前記特定カビ種存在判定処理部は、前記AUC値が0.7以上の場合には、前記特定のカビ種は存在すると判定し、前記AUC値が0.3以下の場合には、前記特定のカビ種は存在しないと判定し、それ以外の場合は存在未確定と判定するようにしてもよい。 本発明に係る特定カビ種存在判定関数取得装置は、複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、 マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部と、を備える。 本発明に係る特定カビ種存在判定装置は、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて作成したカビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部と、を備える。 本発明に係る特定カビ種存在判定方法は、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて、カビ種毎の存在判定関数を作成する工程と、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを前記カビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する工程と、 特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出する工程と、前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う工程と、を備える。 本発明に係るプログラムは、コンピュータを、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて作成したカビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部、として機能させる。 本発明に係るプログラムは、コンピュータを、複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部、として機能させる。 本発明によれば、貯蔵品の抜き取りやカビの胞子または菌糸の培養を行わずに、貯蔵地の大気サンプルだけを用いて迅速に特定カビ種の発生検出を行うことができる。本発明の実施の形態による、特定カビ種存在判定システムの概要を示す図。本発明の実施の形態による、特定カビ種存在判定関数取得装置の構成を示すブロック図。本発明の実施の形態による、特定カビ種存在判定装置の構成を示すブロック図。本発明の実施の形態による、特定カビ種存在判定関数取得装置の動作のフローチャート。本発明の実施の形態による、特定カビ種存在判定装置の動作のフローチャート。本発明の実施の形態による、ROC解析の実施例。 次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。 図1は、本発明の実施の形態による特定カビ種存在判定システム10の概要を示す図である。図に示すように、特定カビ種存在判定システム10は、特定カビ種存在判定関数取得装置(特定カビ種存在判定関数取得部)100と、特定カビ種存在判定装置200を備えている。特定カビ種存在判定関数取得装置100と特定カビ種存在判定装置200は、通信回線50を介して接続されている。なお、特定カビ種存在判定関数取得装置100と特定カビ種存在判定装置200は、単一のコンピュータにより構成されるものであってもよい。 図2は、特定カビ種存在判定関数取得装置100の構成を示すブロック図である。図に示すように、特定カビ種存在判定関数取得装置100は、カビ種対応放散ガス測定データ入力処理部101、バックグラウンド差分データ処理部102、PLS解析用データ形式変換処理部103、PLS解析判定関数作成処理部104、カビ種対応放散ガス測定データ記憶部105、カビ種対応PLS解析判定関数記憶部106、表示装置107、入力装置108を備えている。 特定カビ種存在判定関数取得装置100は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、各種の情報を格納する外部記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバスを備える専用又は汎用のコンピュータを適用することができる。なお、特定カビ種存在判定関数取得装置100は、単一のコンピュータにより構成されるものであっても、通信回線を介して互いに接続された複数のコンピュータにより構成されるものであってもよい。 カビ種対応放散ガス測定データ入力処理部101、バックグラウンド差分データ処理部102、PLS解析用データ形式変換処理部103、PLS解析判定関数作成処理部104は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能のモジュールに相当する。カビ種対応放散ガス測定データ記憶部105、カビ種対応PLS解析判定関数記憶部106は、外部記憶装置により実装される。外部記憶装置は、特定カビ種存在判定関数取得装置100とネットワーク等を介して接続されていてもよい。 カビ種対応放散ガス測定データ記憶部105には、様々なカビ種について、カビからの放散ガスの測定データが記憶されている。測定データの取得には、IMS(Ion Mobility Spectrometry)の手法を用いている。 表示装置107は、ディスプレイ等の表示装置であり、特定カビ種存在判定関数取得装置100のCPUから出力される画像信号を受けて、各種画像を表示するものである。 入力装置108は、マウスやキーボード等を含む各種デバイスであり、ユーザが特定カビ種存在判定関数取得装置100に対して各種情報の入力を行う際に使用される。 図3は、特定カビ種存在判定装置200の構成を示すブロック図である。図に示すように、特定カビ種存在判定装置200は、大気サンプル測定データ入力処理部201、バックグラウンド差分データ処理部(判定値取得処理部)202、PLS解析用データ形式変換処理部(判定値取得処理部)203、PLS解析判定値取得処理部(判定値取得処理部)204、ROC解析処理部205、特定カビ種存在判定処理部206、大気サンプル測定データ記憶部207、特定カビ種存在判定データ記憶部208、表示装置209、入力装置210、を備えている。 特定カビ種存在判定装置200は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、各種の情報を格納する外部記憶装置、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバスを備える専用又は汎用のコンピュータを適用することができる。なお、特定カビ種存在判定装置200は、単一のコンピュータにより構成されるものであっても、通信回線を介して互いに接続された複数のコンピュータにより構成されるものであってもよい。 大気サンプル測定データ入力処理部201、バックグラウンド差分データ処理部202、PLS解析用データ形式変換処理部203、PLS解析判定値取得処理部204、ROC解析処理部205、特定カビ種存在判定処理部206は、CPUがROM等に格納された所定のプログラムを実行することにより実現される機能のモジュールに相当する。大気サンプル測定データ記憶部207、特定カビ種存在判定データ記憶部208は、外部記憶装置により実装される。外部記憶装置は、特定カビ種存在判定装置200とネットワーク等を介して接続されていてもよい。 大気サンプル測定データ記憶部207には、検査対象となる目的地(貯蔵地等)で複数日時に取得された大気サンプルのIMS測定データが記憶されている。 表示装置209は、ディスプレイ等の表示装置であり、特定カビ種存在判定装置200のCPUから出力される画像信号を受けて、各種画像を表示するものである。 入力装置210は、マウスやキーボード等を含む各種デバイスであり、ユーザが特定カビ種存在判定装置200に対して各種情報の入力を行う際に使用される。 次に、特定カビ種存在判定システム10の動作について説明する。 図4は、特定カビ種存在判定関数取得装置100の動作のフローチャートである。 まず、カビ種対応放散ガス測定データ入力処理部101が、カビ種対応放散ガス測定データ記憶部105からカビ種対応放散ガスのIMS測定データを読み込む(ステップS11)。 次に、ステップS12では、バックグラウンド差分データ処理部102において、バックグラウンド(大気)のIMS測定データを読み込み、ステップS11で取得したカビ種対応放散ガスのIMS測定データと、バックグラウンド(大気)のIMS測定データを、DTW(Dynamic Time Warping)を用いてアライメントする。さらに、両測定データのドリフトタイムをRIP(Reactant Ion Peak)相対ドリフトタイムに変換して、バックグラウンドとの差分データを算出する。両測定データのドリフトタイムをRIP相対ドリフトタイムに変換することにより、測定データのドリフトタイムの測定揺らぎを小さくすることができる。 次に、PLS解析用データ形式変換処理部103において、複数カビ種について複数の日時に取得された測定データの差分データをPLS(Partial Least Squares regression)解析用に目的変数と説明変数(RIP相対ドリフトタイム、値はインテンシティ)の形式に変換し、1つのデータにマージする(ステップS13)。 最後に、PLS解析判定関数作成処理部104において、マージ後のPLS解析用データに対し、特定のカビ種の目的変数に1、特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、特定のカビ種についての判定関数を作成する。判定関数は、カビ種対応放散ガス測定データ記憶部105に測定データが記憶された全てのカビ種に対して作成し、作成した判定関数はカビ種対応PLS解析判定関数記憶部106に記憶する。 図5は、特定カビ種存在判定装置200の動作のフローチャートである。 まず、大気サンプル測定データ入力処理部201において、大気サンプル測定データ記憶部207から目的地(貯蔵地等)で複数日時に取得された大気サンプルのIMS測定データを読み込む(ステップS21)。さらに、バックグラウンド(大気)のIMS測定データを読み込む。 次に、ステップS22では、バックグラウンド差分データ処理部202において、ステップS21で取得した大気サンプルのIMS測定データと、バックグラウンド(大気)のIMS測定データを、DTW(Dynamic Time Warping)を用いてアライメントする。さらに、両測定データのドリフトタイムをRIP(Reactant Ion Peak)相対ドリフトタイムに変換して、バックグラウンドとの差分データを算出する。両測定データのドリフトタイムをRIP相対ドリフトタイムに変換することにより、測定データのドリフトタイムの測定揺らぎを小さくすることができる。 次に、PLS解析用データ形式変換処理部203において、複数の日時に取得された測定データの差分データをPLS(Partial Least Squares regression)解析用に目的変数と説明変数(RIP相対ドリフトタイム、値はインテンシティ)の形式に変換し、1つのデータにマージする(ステップS23)。 次に、PLS解析判定値取得処理部204において、ステップS23でマージしたPLS解析データを、特定カビ種存在判定関数取得装置100のカビ種対応PLS解析判定関数記憶部106から取得した各々のカビ種の判定関数に入力し、判定値を得る(ステップS24)。 次に、ROC解析処理部205において、ステップS24で取得した判定値のうち特定カビ種の判定値に対して真、特定カビ種以外の判定値に対して偽を対応させ、判定値のROC(Receiver Operatorating Characteristic)解析を行い、カビ種ごとのAUC(Area Under the Curve)の値を得る。ROC解析は、全てのカビ種について行う(ステップS25)。 最後に、特定カビ種存在判定処理部206において、ステップS25で求めたROC解析によるカビ種ごとのAUC値が有意に高い数値(例えば0.7以上)の場合はそのカビ種は存在、有意に低い数値(例えば0.3以下)の場合はそのカビ種は非存在、それ以外の場合は存在未確定とし、そのカビ種の存在判定データとして出力する。存在判定処理は全てのカビ種について繰り返す(ステップS26)。 図6に、ROC解析の実施例を示す。図6の例では、AUC値が0.8041…(≧0.7)のため、対象カビ種が測定サンプル中に存在すると判定される。 以上のように、本実施形態によれば、繁殖を放置すると貯蔵物等に多大な損害を与えるカビの検出を、貯蔵地の大気サンプルの測定データを解析するだけで行うことができる。これにより、定期的な抜き取り検査や、カビの胞子または菌糸の培養、コロニー観察といった手間を省くことが可能となり、貯蔵物保全にかかるコストや時間を大幅に削減することができる。また、従来の方法では困難だった隠れた場所でのカビ繁殖の検出も可能となる。 なお、本実施形態では、ガス測定装置としてIMSを用いているが、ガス測定装置として、例えばGC−MS(Gas Chromatograph−Mass Spectrometry)を用いてもよい。GC−MSを用いる場合は、PLS解析用に、各保持時間の各m/z成分の強度値の羅列からなる計測データを各保持時間のm/z成分の強度積分値であるTIC(Total Ion Chromatograph)、またはTICを特定のm/z成分で抽出したEIC(Extracted Ion Chromatograph)に変換し、バックグラウンド測定データとの差分を取る。 10 特定カビ種存在判定システム 50 通信回線100 特定カビ種存在判定関数取得装置200 特定カビ種存在判定装置101 カビ種対応放散ガス測定データ入力処理部102,202 バックグラウンド差分データ処理部103,203 PLS解析用データ形式変換処理部104 PLS解析判定関数作成処理部105 カビ種対応放散ガス測定データ記憶部106 カビ種対応PLS解析判定関数記憶部107,209 表示装置108,210 入力装置201 大気サンプル測定データ入力処理部204 PLS解析判定値取得処理部205 ROC解析処理部206 特定カビ種存在判定処理部207 大気サンプル測定データ記憶部208 特定カビ種存在判定データ記憶部 複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて、カビ種毎の存在判定関数を作成する特定カビ種存在判定関数取得部と、 検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを前記カビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、 特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、 前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部と、を備えた特定カビ種存在判定システム。 前記特定カビ種存在判定関数取得部は、 前記複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、 前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、 マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部と、を備えた請求項1に記載の特定カビ種存在判定システム。 前記判定値取得処理部は、 前記大気サンプルの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、 前記大気サンプルの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、 前記マージ後のPLS解析用データを、前記存在判定関数に入力して判定値を得るPLS解析判定関数作成処理部と、を備えた請求項2に記載の特定カビ種存在判定システム。 前記特定カビ種存在判定処理部は、 前記AUC値が0.7以上の場合には、前記特定のカビ種は存在すると判定し、前記AUC値が0.3以下の場合には、前記特定のカビ種は存在しないと判定し、それ以外の場合は存在未確定と判定する、請求項1から3のいずれか1項に記載の特定カビ種存在判定システム。 複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、 前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、 マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部と、を備えた特定カビ種存在判定関数取得装置。 検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて作成したカビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、 特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、 前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部と、を備えた特定カビ種存在判定装置。 複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて、カビ種毎の存在判定関数を作成する工程と、 検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを前記カビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する工程と、 特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出する工程と、 前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う工程と、を備えた特定カビ種存在判定方法。 コンピュータを、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データを、複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて作成したカビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、 特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、前記特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、 前記AUC値に基づいて、前記特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部、として機能させるプログラム。 コンピュータを、 複数のカビ種からの放散ガスの分析データとバックグラウンド測定データとの差分データを算出するバックグラウンド差分データ処理部と、 前記複数のカビ種についての差分データをPLS解析用に目的変数と説明変数の形式に変換し、1つのデータにマージするPLS解析用データ形式変換処理部と、 マージ後のデータに対し、前記特定のカビ種の目的変数に1、前記特定のカビ種以外の目的変数に0を設定してPLS解析を実行し、前記特定のカビ種についての判定関数を作成するPLS解析判定関数作成処理部、として機能させるプログラム。 【課題】貯蔵品の抜き取りやカビの胞子または菌糸の培養を行わずに、貯蔵地の大気サンプルだけを用いて迅速に特定カビ種の発生検出を行う。【解決手段】複数のカビ種からの放散ガスの分析データを用いて、カビ種毎の存在判定関数を作成する特定カビ種存在判定関数取得部と、検査対象となる目的地の大気サンプルの分析データをカビ種毎の存在判定関数の入力値とし、判定値を取得する判定値取得処理部と、特定のカビ種に対応する存在判定関数から得られた判定値に真を、その他の存在判定関数から得られた判定値に偽を対応させて判定値のROC解析を行い、特定のカビ種のAUC値を算出するROC解析処理部と、AUC値に基づいて、特定のカビ種の存在判定を行う特定カビ種存在判定処理部と、を備える。【選択図】図1


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