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タイトル:公開特許公報(A)_毛髪化粧料
出願番号:2012190226
年次:2014
IPC分類:A61K 8/81,A61Q 5/00,A61K 8/73,A61K 8/46,A61K 8/49,A61K 8/02,A61K 8/87


特許情報キャッシュ

谷村 忠市 JP 2014047151 公開特許公報(A) 20140317 2012190226 20120830 毛髪化粧料 花王株式会社 000000918 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 谷村 忠市 A61K 8/81 20060101AFI20140218BHJP A61Q 5/00 20060101ALI20140218BHJP A61K 8/73 20060101ALI20140218BHJP A61K 8/46 20060101ALI20140218BHJP A61K 8/49 20060101ALI20140218BHJP A61K 8/02 20060101ALI20140218BHJP A61K 8/87 20060101ALI20140218BHJP JPA61K8/81A61Q5/00A61K8/73A61K8/46A61K8/49A61K8/02A61K8/87 10 OL 15 4C083 4C083AC172 4C083AC542 4C083AC791 4C083AC792 4C083AC861 4C083AC862 4C083AD071 4C083AD072 4C083AD091 4C083AD092 4C083AD211 4C083AD212 4C083AD251 4C083AD252 4C083CC32 4C083DD08 4C083EE07 4C083EE28 本発明は、毛髪化粧料に関する。 整髪用化粧料としては、例えば、霧状整髪剤、泡状整髪剤、ヘアジェル、ヘアクリーム、ヘアワックス等の頭髪用化粧料、マスカラ等の睫毛用化粧料がある。これら整髪用化粧料には、整髪性を付与するために皮膜形成樹脂が配合される。被膜形成樹脂には様々なものがあるが、通常、被膜形成樹脂はエタノールのような溶媒に溶解させることで、整髪用化粧料中に安定に配合されている。 昨今、環境問題等の理由から、エタノールのような有機溶媒の使用を低減させることが要望されている。 特許文献1には、有機溶媒の使用を低減させた水系整髪組成物において、整髪用ポリマーの溶解性を向上させるためにシクロデキストリンを使用することが提案されている。国際公開第2002/38113号 しかしながら、水系毛髪化粧料には、毛髪への塗布時に水が髪に浸透することで髪垂れ(髪のへたり)を生じ、セットがくずれてしまうという問題がある。更に、毛髪のセット後に、高湿度下ではセット力を長時間保持できず、セット力が低下してしまうという問題がある。 本発明の課題は、水系の毛髪化粧料において、塗布後の髪垂れを抑制し、高湿度下においても長時間セット力を保持し得るものとすることにある。 本発明は、次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料を提供するものである。 (A) 皮膜形成樹脂 (B) シクロデキストリン (C) 一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物〔式中、Rは同一若しくは異なって水素原子若しくは一価の炭化水素基を示すか、又は隣接する2つのRが一緒になって、飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基を形成する。Xは酸素原子又は窒素原子を示し、Xが酸素原子である場合Yは水素原子を、Xが窒素原子である場合YはXに結合するカルボニル基を示す。Z+は1価のカチオンを示す。〕 (D) 水 50〜95質量% 本発明の毛髪化粧料は、塗布後の髪垂れを抑制し、高湿度下においても長時間セット力を保持することができる。〔(A):皮膜形成樹脂〕 本発明の毛髪化粧料は、成分(A)として、皮膜形成樹脂を含有する。 成分(A)の皮膜形成樹脂としては、アニオン性ビニルポリマー、カチオン性ビニルポリマー、両性ビニルポリマー、ノニオン性ビニルポリマー、ウレタン系ポリマー、多糖類系ポリマーを用いることができる。具体例としては、以下の皮膜形成樹脂を挙げることができ、いずれかを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。<アニオン性ビニルポリマー> アニオン性ビニルポリマーとしては、以下のものが挙げられる。 〔クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸のいずれか由来の構成単位を含むアニオン性ビニルポリマー〕 クロトン酸、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、イタコン酸のいずれか由来の構成単位を含んでいれば特に限定されないが、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、ビニルアルコール類の1種以上と共重合されているものが好ましく、メチルビニルエーテル/マレイン酸アルキル共重合体(ISP社製ガントレッツES-225,同ES-425,同SP-215等)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(ナショナル・スターチ社製レジン28-1310等)、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体(ナショナル・スターチ社製レジン28-2930等)、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体(BASF社製ルビセットCAP等)、ビニルアルコール/イタコン酸共重合体(クラレ社製KM-118等)がより好ましく、メチルビニルエーテル/マレイン酸アルキル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/ネオデカン酸ビニル共重合体、酢酸ビニル/クロトン酸/プロピオン酸ビニル共重合体が更に好ましい。 〔(メタ)アクリル酸由来の構成単位を含むアニオン性ビニルポリマー〕 (メタ)アクリル酸由来の構成単位を含むビニルポリマーであれば特に限定されないが、(メタ)アクリル酸アルキルエステルあるいはN-アルキル(メタ)アクリルアミドの1種以上との共重合体が好ましい。 より好ましくは、アクリル酸/エチルアクリレート/N-t-ブチルアクリルアミド共重合体(BASF社製ウルトラホールド8,ウルトラホールド・ストロング等)、オクチルアクリルアミド/アクリル酸共重合体(アクゾノーベル社製アンフォーマーHC等)、アクリレート/メタクリレート/アクリル酸/メタクリル酸共重合体(ユニオンカーバイド社製アマホールドDR25等)、アクリレーツ/ジアセトンアクリルアミド共重合体(互応化学工業社製プラスサイズL-9540B(当該共重合体の2-アミノ-2-メチル-1-プロピルアルコール中和物)等)、アクリレーツ/C1-18アルキルアクリレーツ/C1-8アルキルアクリルアミド共重合体(互応化学工業社製プラスサイズL-9909B(当該共重合体の2-アミノ-2-メチル-1-プロピルアルコール中和物)等)が挙げられ、アクリレート/メタクリレート/アクリル酸/メタクリル酸共重合体、アクリレーツ/ジアセトンアクリルアミド共重合体、アクリレーツ/C1-18アルキルアクリレーツ/C1-8アルキルアクリルアミド共重合体がより好ましい。<両性ビニルポリマー> 両性ビニルポリマーとしては、アクリル酸オクチルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピルプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(アクゾノーベル社製AMPHOMER SH30、AMPHOMER LV-71、AMPHOMER 28-4910)、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン/メタクリル酸アルキル共重合体(三菱化学社製ユカフォーマーR205、ユカフォーマー301、ユカフォーマーSM、ユカフォーマーM-75、ユカフォーマー104D等、大阪有機化学工業社製RAMレジン-1000、RAMレジン-2000、RAMレジン-3000、RAMレジン-4000)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリル酸共重合体(ナルコ社製マーコート280、マーコート295)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド/アクリル酸共重合体(ナルコ社製マーコートプラス3330、マーコートプラス3331)等が挙げられる。<カチオン性ビニルポリマー> カチオン性ビニルポリマーとしては、ビニルピロリドン/メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸塩(大阪有機化学工業社製H.C.ポリマー1S(M)、H.C.ポリマー2、ISP社製ガフコート755N)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド/ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体(ISP社製スタイリーゼW-20)、ビニルピロリドン/メタクリル酸N,N-ジメチルアミノエチル/アクリル酸アルキル/ジアクリル酸トリプロピレングリコール共重合体(大阪有機化学工業社製コスカットGA467,コスカットGA468)、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム(ナルコ社製マーコート100)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム/アクリルアミド共重合体(ナルコ社製マーコート550)、塩化トリメチルアンモニオプロピルアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド共重合体、アルキルアクリルアミド/アクリレート/アルキルアミノアルキルアクリルアミド/ポリエチレングリコールメタクリレート共重合体(特開平2-180911号公報参照)、t-ブチルアクリルアミド/ジメチルアクリルアミド/ジメチルアミノプロピルアクリルアミド/メトキシポリエチレングリコール(PEG400)メタクリレート共重合体(特開平8-291206号公報参照)等が挙げられる。<ノニオン性ビニルポリマー> ノニオン性ビニルポリマーとしては、ポリビニルピロリドン(BASF社製ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールK90、ISP社製PVP K)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ISP社製PVP/VA S-630、PVP/VA E-735、PVP/VA E-335、BASF社製ルビスコールVA73W、ルビスコール37E、大阪有機化学工業社製PVA-6450)、ビニルピロリドン/メタクリルアミド/ビニルイミダゾール共重合体(BASF社製ルビセットクリア)、ポリビニルカプロラクタム(ルビスコールプラス(BASF社製))等が挙げられる。<ウレタン系ポリマー> ウレタン系ポリマーとしては、ヨドゾールPUD(アクゾノーベル社製)、ルビセットP.U.R.(BASF社製)、特開2006-213706号公報に記載されたポリマー等、アクリル−ウレタン系として、DynamX(アクゾノーベル社製)、特願2006-183144号公報に記載されたポリマー等が挙げられる。<多糖類系ポリマー> 多糖類系ポリマーとしては、アラビアガム、グルカン、サクシノグリカン、カラギーナン、カラヤガム、トラガカントガム、グアガム、ローカストビーンガム、ガラクトマンナンガム、キサンタンガム、デンプン、キャロブガム、クインスシード(マルメロ)、カゼイン、デキストリン、ゼラチン、ペクチン酸ナトリウム、アラギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、結晶セルロース、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]グアガム、塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)プロピル]ローカストビーンガム、塩化ヒドロキシプロピルトリモニウムでんぷん等が挙げられる。 上記の皮膜形成樹脂の中でも、一般式(2)又は(3)で表される少なくとも1種の構成単位を含む重合体又は共重合体を好適に使用し得る。これらの中でも、一般式(2)で表される構成単位及び一般式(3)で表される構成単位を含む共重合体が、高い整髪力とごわつきのなさとを両立させる観点から好ましい。〔式中、R1及びR3は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜24のアルキル基、又は-(AO)nR5で表される置換基(AOはエチレンオキサイド基及び/又はプロピレンオキサイド基、nは平均値で1〜15の数、R5は水素原子又はメチル基)を示し、R4は炭素数1〜12のアルキル基、又はアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基若しくはトリメチルアミノ基を有する炭素数1〜12のアルキル基を示す。〕 なお、皮膜形成樹脂の一分子中における一般式(2)又は(3)で表される各構成単位は、それぞれ1種の構成単位であってもよいし、置換基が異なる2種以上の構成単位を含んでいてもよい。 R2は、好ましくは炭素数1〜22のアルキル基、更に好ましくは1〜20のアルキル基である。 R4は、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基、更に好ましくは1〜8のアルキル基である。 成分(A)の皮膜形成樹脂は、一般式(2)又は(3)で表される構成単位以外に、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸モノエステル等由来の構成単位を含有してもよいが、塗布後の毛髪の垂れを抑制し、毛髪のセット性を保持する観点から、一般式(2)又は(3)で表される少なくとも1種の構成単位を、皮膜形成樹脂の一分子中に40〜100質量%含有することが好ましく、更には50〜100質量%、更には60〜100質量%、更には70〜100質量%、更には80〜100質量%、更には90〜100質量%含有することが好ましい。 皮膜形成樹脂の重量平均分子量(ゲルろ過クロマトグラフィー(ポリエチレングリコール換算)による)は、重合条件を選択すれば1,000〜1,000,000に制御でき、本発明においては、重量平均分子量10,000〜500,000、更には20,000〜200,000のものが好ましい。 成分(A)の皮膜形成樹脂は、高い整髪力とごわつきのなさとを両立させる観点から、毛髪化粧料中に好ましくは0.01〜20質量%、更に好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.5〜7質量%含有する。〔(B):シクロデキストリン〕 本発明の毛髪化粧料は、成分(B)として、シクロデキストリンを含有する。シクロデキストリンは、室温で水100mL中0.1g以上の溶解度を有することが好ましく、更には5g以上、更には10g以上の溶解度を有することが好ましい。シクロデキストリンとしては、置換又は非置換のα-シクロデキストリン、置換又は非置換のβ-シクロデキストリン、置換又は非置換のγ-シクロデキストリンが好ましく、なかでも、塗布後の毛髪の垂れを抑制し、毛髪のセット性を保持する観点及び水溶性の観点から、置換又は非置換のα−シクロデキストリンがより好ましい。 成分(B)のシクロデキストリンは、塗布後の毛髪の垂れを抑制し、毛髪のセット性を保持する観点から、毛髪化粧料中に好ましくは0.1〜15質量%、更に好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは2〜6質量%含有する。〔(C):一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物〕 本発明の毛髪化粧料は、成分(C)として、一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物を含有する。〔式中、Rは同一若しくは異なって水素原子若しくは一価の炭化水素基を示すか、又は隣接する2つのRが一緒になって、飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基を形成する。Xは酸素原子又は窒素原子を示し、Xが酸素原子である場合Yは水素原子を、Xが窒素原子である場合YはXに結合するカルボニル基を示す。Z+は1価のカチオンを示す。〕 Rのうち一価の炭化水素基としては、アルキル基、アリール基、アラルキル基が挙げられ、炭素数1〜8(好ましくは1〜4)のアルキル基、炭素数6〜10(好ましくは6〜8)のアリール基又はアラルキル基が好ましく、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、フェニル基、ベンジル基等が挙げられる。 隣接する2つのRが一緒になって形成される飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルキリデン基が挙げられ、炭素数2〜6(好ましくは2〜4)のアルキレン基又はアルキリデン基が好ましく、例えば、エチレン基、エチリデン基、ビニレン基、トリメチレン基、イソプロピリデン基、1-プロペニレン基、テトラメチレン基、2-メチルトリメチレン基、1-メチルトリメチレン基、2-プロペニレン基、2-ブテニレン基、ブタ-1,3-ジエン-1,4-ジイル等が挙げられる。具体的には、隣接する2つのRが一緒になってブタ-1,3-ジエン-1,4-ジイル、テトラメチレン基、1-プロペニレン基、2-プロペニレン基、トリメチレン基を形成する場合、芳香族スルホン化合物として、それぞれナフタレンスルホン酸、テトラヒドロナフタレンスルホン酸、インデンスルホン酸、インダンスルホン酸が形成されるが、中でもナフタレンスルホン酸が好ましい。 Xが酸素原子である場合、Yは水素原子を示すが、Rはアルキル基であるか、隣接する2つのRが一緒になってアルキリデン基を形成するのが好ましい。他方Xが窒素原子である場合、YはXに結合するカルボニル基を示すが、Rの全ては水素原子であるのが好ましい。 また、成分(C)の芳香族スルホン化合物は、カウンターカチオンとして任意の1価カチオンZ+を有することができるが、Z+としてはプロトン、アルカリ金属イオン(例えば、ナトリウムイオン、カリウムイオン)、アンモニウムイオンが好ましい。 成分(C)の芳香族スルホン化合物のより好ましい例としては、ベンゼンスルホン酸又はその塩、パラトルエンスルホン酸又はその塩、2,4-ジメチルベンゼンスルホン酸又はその塩、2,5-ジメチルベンゼンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸又はその塩、サッカリン又はその塩等が挙げられる。中でも、パラトルエンスルホン酸又はその塩、2,4-ジメチルベンゼンスルホン酸又はその塩、ナフタレンスルホン酸又はその塩、サッカリン又はその塩がより好ましい。これらは単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。 成分(C)の芳香族スルホン化合物は、塗布後の毛髪の垂れを抑制し、毛髪のセット性を保持する観点、及び毛髪化粧料の粘度を調整し、噴霧性を良好にする観点から、毛髪化粧料中に好ましくは0.1〜20質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%含有する。〔(D):水〕 本発明の毛髪化粧料は、成分(D)として、水を50〜95質量%含有する。成分(D)の水は、有機溶媒の使用を低減させる観点から、毛髪化粧料中に好ましくは60〜95質量%、更に好ましくは70〜95質量%、更に好ましくは80〜95質量%含有する。〔溶媒〕 溶媒としては、低級アルコール(エタノール、イソプロパノール等)、ラクトン類等の水以外の溶媒を含有してもよいが、水以外の溶媒は、毛髪化粧料に含まれる各成分の溶解性を向上させる観点から、毛髪化粧料中に好ましくは0〜45質量%、更に好ましくは0〜30質量%、更に好ましくは0〜20質量%、更に好ましくは0〜15質量%、更に好ましくは0〜10質量%である。〔任意成分〕 本発明の毛髪化粧料中には、上記成分のほかに、本発明の効果を妨げない限度内で、化粧料用油剤を添加することができ、毛髪化粧料中における含有量は好ましくは0.1〜10質量%である。このような化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2-オクチルドデカノール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2-エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル酸のエステル類;流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、水添ポリイソブテン等の炭化水素油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等のシリコーン誘導体;ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。更にこれらの化粧料用油剤を乳化安定化するために乳化剤を添加することができる。乳化剤としてはアニオン性、両性、カチオン性、非イオン性のいずれの界面活性剤も使用することができる。 更に、本発明の毛髪化粧料には、商品価値を高めるために香料や色素、毛髪化粧料の経日的変質防止のために防腐剤や酸化防止剤を添加することができ、また、更に必要に応じて、グリセリン、プロピレングリコール等の調湿剤、硬化剤、帯電防止剤、界面活性剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。〔剤型〕 本発明の毛髪化粧料の剤型としては、特に制限はなく、透明液状、ローション状、乳液状、霧状(ヘアミスト、ヘアスプレー)、泡状(ヘアムース)などが可能であるが、なかでも霧状の形態で塗布する剤型とすることが好ましい。 なお、本発明の毛髪化粧料を、エアゾール原液と噴射剤からなるエアゾール式毛髪化粧料として用いる場合、各成分の含有量は、噴射剤を含まないエアゾール原液の全組成中の含有量をいうものとする。〔粘度〕 本発明の毛髪化粧料は、毛髪への塗布時に適度な粘着性を生じさせるために、粘度が0.1mPa・s以上100mPa・s以下であることが好ましく、更には20mPa・s以下、更には10mPa・s以下であることが好ましい。霧状の形態として用いる場合、粘度を0.1mPa・s以上100mPa・s以下、更には20mPa・s以下、更には10mPa・s以下とすることで、毛髪化粧料を良好な霧状で噴霧することが可能となり、更に例えば噴霧装置のノズルに詰まる等の問題を低減させることができる。 粘度は、25℃、東機産業株式会社製B型回転粘度計(モデルTVB-10H)で、ローターNo.19(L/Adp)を用い、30rpmで1分間回転させた後の値とする。なお、測定は25℃の恒温槽において測定する。〔pH〕 本発明の毛髪化粧料のpHは、ガラス電極式水素イオン濃度計F-14(株式会社堀場製作所製)を用いて、サンプルの温度を25℃に調整し、直接電極をサンプルに入れて測定する。本発明の毛髪化粧料のpHは、2〜9が好ましく、更には3〜8が好ましい。 以上述べた本発明の実施形態について、以下に総括して示す。<1> 次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料。 (A) 皮膜形成樹脂 (B) シクロデキストリン (C) 一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物〔式中、Rは同一若しくは異なって水素原子若しくは一価の炭化水素基を示すか、又は隣接する2つのRが一緒になって、飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基を形成する。Xは酸素原子又は窒素原子を示し、Xが酸素原子である場合Yは水素原子を、Xが窒素原子である場合YはXに結合するカルボニル基を示す。Z+は1価のカチオンを示す。〕 (D) 水 50〜95質量%<2> 成分(A)が、アニオン性ビニルポリマー、カチオン性ビニルポリマー、両性ビニルポリマー、ノニオン性ビニルポリマー、ウレタン系ポリマー、多糖類系ポリマーから選ばれる少なくとも1種のポリマーである<1>に記載の毛髪化粧料。<3> 成分(A)が、一般式(2)又は(3)で表される少なくとも1種の構成単位を含む重合体又は共重合体である<1>又は<2>に記載の毛髪化粧料。〔式中、R1及びR3は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜24のアルキル基、又は-(AO)nR5で表される置換基(AOはエチレンオキサイド基及び/又はプロピレンオキサイド基、nは平均値で1〜15の数、R5は水素原子又はメチル基)を示し、R4は炭素数1〜12のアルキル基、又はアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基若しくはトリメチルアミノ基を有する炭素数1〜12のアルキル基を示す。〕<4> 成分(A)が、一般式(2)又は(3)で表される少なくとも1種の構成単位を、一分子中に40〜100質量%、好ましくは50〜100質量%、更に好ましくは60〜100質量%、更に好ましくは70〜100質量%、更に好ましくは80〜100質量%、更に好ましくは90〜100質量%含有する<3>に記載の毛髪化粧料。<5> R2が炭素数1〜22のアルキル基であり、R4が炭素数1〜10のアルキル基である、<3>又は<4>に記載の毛髪化粧料。<6> 成分(A)の重量平均分子量が、10,000〜500,000、好ましくは20,000〜200,000である<1>〜<5>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<7> 成分(A)の含有量が、毛髪化粧料中の0.01〜20質量%、好ましくは0.1〜10質量%、更に好ましくは0.5〜7質量%である、<1>〜<6>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<8> 成分(B)が、α-シクロデキストリンである、<1>〜<7>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<9> 成分(B)の含有量が、毛髪化粧料中の0.1〜15質量%、好ましくは1〜10質量%、更に好ましくは2〜6質量%である<1>〜<8>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<10> 成分(C)が、ベンゼンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、2,4-ジメチルベンゼンスルホン酸、2,5-ジメチルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、サッカリン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<11> 成分(C)が、パラトルエンスルホン酸、2,4-ジメチルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、サッカリン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である<1>〜<9>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<12> 成分(C)の含有量が、毛髪化粧料中の0.1〜20質量%、好ましくは0.5〜10質量%、更に好ましくは1〜7質量%である<1>〜<11>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<13> 成分(D)の含有量が、60〜95質量%、より好ましくは70〜95質量%、更に好ましくは80〜95質量%である<1>〜<12>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<14> 霧状の形態で塗布される剤型である<1>〜<13>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<15> 毛髪化粧料の粘度が、0.1mPa・s以上100mPa・s以下、好ましくは20mPa・s以下、更に好ましくは10mPa・s以下である<1>〜<14>のいずれかに記載の毛髪化粧料。<16> 毛髪化粧料のpHが、2〜9、好ましくは3〜8である<1>〜<15>のいずれかに記載の毛髪化粧料。実施例1〜7及び比較例1〜6 表1に示す毛髪化粧料(ヘアミスト)を常法に従い調製し、以下の方法に従って、「塗布後の髪垂れ抑制効果」、「セット保持力(高湿度下)」及び「噴霧性」の評価を行った。<塗布後の髪垂れ抑制効果> 長さ25.5cm、重さ3gの毛束を水で濡らし、直径2.2cmのロッド(管)に巻き、自然乾燥(24時間以上の室温放置)させた。乾燥後、ロッドを取り外し、毛束の見かけの長さ(L)を測定した。次いで、この毛束に各試料0.6gを吉野工業所製のトリガー付きスプレイヤー(PT-200噴口径:φ0.3mm)を用いて均一に塗布した後、常温常湿下に毛束を吊るし、30分後に再び毛束の見かけの長さ(L0)を測定した。 これらの測定値から髪垂れ抑制率を次式にて求めた。 髪垂れ抑制率(%)=〔(25.5−L0)÷(25.5−L)〕×100 この数値が100に近いほど髪垂れ抑制効果が高いことを示す。<セット保持力(高湿度下)> 長さ26cm、重さ1gの毛束に各試料0.75gをスポイトで均一に塗布し、直径2.2cmのロッド(管)に巻き、40℃の恒温室内に6時間放置して完全に乾燥させた。乾燥後、ロッドを取り外し、毛束の見かけの長さ(L)を測定した。次いで、温度25℃、湿度90%の恒温恒湿室に毛束を吊るし、2時間後に取り出し、再び毛束の見かけの長さ(L0)を測定した。これらの測定値からセット保持力を次式にて求めた。 セット保持力(%)=〔(26−L0)÷(26−L)〕×100 この数値が100に近いほどセット保持力が強いことを示す。<噴霧性> 吉野工業所製のトリガー付きスプレイヤー(PT-200噴口径:φ0.3mm)に各試料を封入し、噴霧したときの噴霧状態を観察した。 ○:霧状に噴霧された(噴霧良好) ×:霧状にならず直線状に吐出した。あるいは、吐出しなかった(噴霧不良)実施例8 以下に示すヘアミスト剤を常法により製造した。 (質量%) ガントレッツES-225(ISP社製;50質量%水溶液) 10 α-シクロデキストリン 3.5 β-ナフタレンスルホン酸Na 1.5 アミノメチルプロパノール 0.4 精製水 バランス実施例9 以下に示すヘアスプレー剤を常法により製造した。 (質量%) ユカフォーマーM-75(三菱油化社製;30質量%エタノール液) 16.7 α-シクロデキストリン 3.5 β-ナフタレンスルホン酸Na 1.5 精製水 バランス ジメチルエーテル(DME) 10.0 次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料。 (A) 皮膜形成樹脂 (B) シクロデキストリン (C) 一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物〔式中、Rは同一若しくは異なって水素原子若しくは一価の炭化水素基を示すか、又は隣接する2つのRが一緒になって、飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基を形成する。Xは酸素原子又は窒素原子を示し、Xが酸素原子である場合Yは水素原子を、Xが窒素原子である場合YはXに結合するカルボニル基を示す。Z+は1価のカチオンを示す。〕 (D) 水 50〜95質量% 成分(C)が、パラトルエンスルホン酸、2,4-ジメチルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、サッカリン及びこれらの塩からなる群より選択される少なくとも1種である請求項1記載の毛髪化粧料。 霧状の形態で塗布される剤型である、請求項1又は2記載の毛髪化粧料。 成分(B)が、α-シクロデキストリンである、請求項1〜3のいずれかに記載の毛髪化粧料。 成分(A)が、アニオン性ビニルポリマー、カチオン性ビニルポリマー、両性ビニルポリマー、ノニオン性ビニルポリマー、ウレタン系ポリマー、多糖類系ポリマーから選ばれる少なくとも1種のポリマーである、請求項1〜4のいずれかに記載の毛髪化粧料。 成分(A)が、一般式(2)又は(3)で表される少なくとも1種の構成単位を含む重合体又は共重合体である、請求項1〜5のいずれかに記載の毛髪化粧料。〔式中、R1及びR3は水素原子又はメチル基を示し、R2は炭素数1〜24のアルキル基、又は-(AO)nR5で表される置換基(AOはエチレンオキサイド基及び/又はプロピレンオキサイド基、nは平均値で1〜15の数、R5は水素原子又はメチル基)を示し、R4は炭素数1〜12個のアルキル基、又はアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基若しくはトリメチルアミノ基を有する炭素数1〜12のアルキル基を示す。〕 R2が炭素数1〜22のアルキル基であり、R4が炭素数1〜10のアルキル基である、請求項6記載の毛髪化粧料。 成分(A)の含有量が、毛髪化粧料中の0.01〜20質量%である、請求項1〜7のいずれかに記載の毛髪化粧料。 成分(B)の含有量が、毛髪化粧料中の0.1〜15質量%である、請求項1〜8のいずれかに記載の毛髪化粧料。 成分(C)の含有量が、毛髪化粧料中の0.1〜20質量%である、請求項1〜9のいずれかに記載の毛髪化粧料。 【課題】水系の毛髪化粧料において、塗布後の髪垂れを抑制し、高湿度下においても長時間セット力を保持し得るものとすること。【解決手段】次の成分(A)〜(D)を含有する毛髪化粧料。 (A) 皮膜形成樹脂 (B) シクロデキストリン (C) 一般式(1)で表される芳香族スルホン化合物〔Rは水素原子若しくは一価の炭化水素基を示すか、又は隣接する2つのRが一緒になって、飽和若しくは不飽和の二価の炭化水素基を形成する。Xは酸素原子又は窒素原子を示し、Xが酸素原子である場合Yは水素原子を、Xが窒素原子である場合YはXに結合するカルボニル基を示す。Z+は1価のカチオンを示す。〕 (D) 水 50〜95質量%【選択図】なし


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