生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_PIVKA−II測定方法、測定試薬及び測定キット
出願番号:2012176761
年次:2014
IPC分類:G01N 33/53,C07K 14/47


特許情報キャッシュ

山口 建太郎 青柳 克己 寺尾 梓 JP 2014035278 公開特許公報(A) 20140224 2012176761 20120809 PIVKA−II測定方法、測定試薬及び測定キット 富士レビオ株式会社 306008724 エーディア株式会社 000175892 谷川 英次郎 100088546 山口 建太郎 青柳 克己 寺尾 梓 G01N 33/53 20060101AFI20140128BHJP C07K 14/47 20060101ALN20140128BHJP JPG01N33/53 LC07K14/47 8 1 OL 14 4H045 4H045AA10 4H045AA30 4H045BA10 4H045CA40 4H045DA50 4H045EA50 本発明は、血清・血漿相関が良好なPIVKA-II測定方法、並びにPIVKA-II免疫測定試薬及びキットに関する。 PIVKA-II(Protein induced by vitamin K absence-II)は、血液凝固に関連するプロトロンビンに類似した構造を有する糖タンパク質である。プロトロンビンは、622残基のタンパク質であり、N末端の近傍にある10個のグルタミン酸(Glu)残基がγ−カルボキシル化を受けてγ−カルボキシグルタミン酸(Gla)残基となっている。このプロトロンビンが生体内で産生される際に、ビタミンKの欠乏、肝機能不全、ビタミンK拮抗剤の投与、肝細胞障害等に起因して、γ−カルボキシル化が不完全となり、10個の残基のうちの全部又は一部がGlu残基となっている糖タンパク質が血液中に見出されることが知られている。このタンパク質が異常プロトロンビンとも呼ばれるPIVKA-IIである。近年、肝細胞癌患者において、血漿中にPIVKA-IIが高濃度に検出されることが報告され、肝細胞癌のマーカーとして診断のモニターに利用されるようになった。 検体中のPIVKA-IIを特異的に検出する方法として、PIVKA-IIを特異的に認識するモノクローナル抗体とプロトロンビンに対するポリクローナル抗体の両者を用い、その一方を固定化抗体として、他方を標識抗体として測定する免疫測定法が報告されている(特許文献1)。 血液由来のサンプル中の被検物質を測定する場合、血清や血漿が主に用いられる。被検物質の性質や測定系等によっては、同一被験者から得られた血清・血漿ペア検体において、血清検体と血漿検体中の被検物質の測定値が異なる、つまり血清血漿相関が低く、血清及び血漿サンプルの何れか一方でしか測定できないことがある。これは、2つの被検物質を同時に測定する場合に特に問題となりうる。たとえば、2つの被検物質を同時に測定する際に、一方の被検物質が血清でしか測定できない場合、他方の被検物質が血清でも測定することができれば、患者から採取するサンプルは血清サンプルのみでよいことになる。しかし、他方の被検物質が血漿サンプルでしか測定できない場合は、患者から血清と血漿の両方のサンプルを採取しなければならず、サンプル取得や処理に手間を要し、さらに患者の負担も増加する。従って、血清・血漿相関の高い測定系の確立が望まれている。 ELISA法によるPIVKA-IIの測定においても、PIVKA-IIを特異的に認識するモノクローナル抗体を固相抗体とし、プロトロンビンに対するポリクローナル抗体を二次抗体として用いた場合に、トロンビンと反応性を示す抗体が二次抗体に含まれることにより、血清検体の測定系に悪影響を与え、安定した測定値が得られないことが知られている(特許文献2)。特許文献2では、これを解決するため、ヒトトロンビンとは反応せず、ヒトプロトロンビンと特異的に反応する抗体を二次抗体として用いることにより血清検体でも安定してPIVKA-IIを測定できることが報告されている。しかしながら、特許文献2に記載された方法では、ヒトプロトロンビンに対するポリクローナル抗体からトロンビンに対する抗体を除くために、ヒトプロトロンビンアフィニティカラムを用いてプロトロンビンと反応する抗体を取得した後に透析し、さらにヒトトロンビンアフィニティカラムを用いてトロンビンと反応しない抗体を取得し透析する必要があり、抗体の精製工程が非常に煩雑である。また、特許文献2の方法でも血清・血漿相関は改善されるが、さらなる改善が望まれている。さらに、ポリクローナル抗体はロット差によるばらつきが生じるため、厳密に特異性を担保するためには、一般にポリクローナル抗体よりもモノクローナル抗体の方が望ましい。特許文献2には、ELISA法によるPIVKA-II測定法において、ヒトトロンビンとは反応せずヒトプロトロンビンと特異的に反応するモノクローナル抗体を使用することも記載されているが、このようなモノクローナル抗体を用いた場合における血清・血漿相関への影響や問題点について何ら記載がない。 特許文献3には、PIVKA-IIを特異的に認識するモノクローナル抗体とプロトロンビンに対するモノクローナル抗体の両者を用い、その一方を固定化抗体として、他方を標識抗体として測定する免疫測定法が記載されている。PIVKA-II特異的モノクローナル抗体を混合して用いることについても記載されている。しかしながら、特許文献3ではそもそも免疫測定系における血清・血漿相関の問題が全く記載されておらず、特許文献3記載の方法が血清・血漿相関にどのように影響するかは不明である。特開昭60−60557公報特開平5−249108公報特開平9−43237公報 本発明の目的は、従来法よりも血清・血漿相関が良好なPIVKA-IIの測定手段を提供することである。 本願発明者らは、PIVKA-IIの測定に関する研究を鋭意に重ねた結果、ヒトプロトロンビンフラグメント1に特異的に結合する抗体と、ヒトプロトロンビンフラグメント2に特異的に結合する抗体とを混合した混合抗体を免疫測定における抗体として用いることにより、従来法よりも血清・血漿相関が大幅に改善されることを見出し、本発明を完成させるに至った。 すなわち、本発明は、プロトロンビンフラグメントF1に特異的に結合する抗F1抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF2に特異的に結合する抗F2抗体又はその抗原結合性断片との混合物、及びPIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片を用いた免疫測定により、検体中のPIVKA-IIを測定することを含む、PIVKA-IIの測定方法を提供する。また、本発明は、PIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF1に特異的に結合する抗F1抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF2に特異的に結合する抗F2抗体又はその抗原結合性断片とを含む、検体中のPIVKA-IIの免疫測定試薬を提供する。さらに、本発明は、上記本発明の免疫測定試薬を含む、検体中のPIVKA-IIの免疫測定キットを提供する。 本発明によれば、血清・血漿相関の良好なPIVKA-IIの測定方法、並びにそのための試薬及びキットを提供できる。本発明の方法は、従来法よりもさらに大幅に血清・血漿相関が改善されており、PIVKA-II測定方法としてより実用性が高い。実施例1において作出したモノクローナル抗体の、全長ヒトプロトロンビン(1)、F1領域(2)およびF2領域(3)への反応性を示すグラフである。 プロトロンビンは、プロトロンビンフラグメント1(F1)領域とプロトロンビンフラグメント2(F2)領域とトロンビン領域とを含む。PIVKA-IIは、N末端近傍の10個のGlu残基におけるγ−カルボキシル化が不完全なため、10個の残基の全部又は一部がGlaにならずGluのままとなっている糖タンパク質であり、PIVKA-IIもまた、プロトロンビンフラグメント1(F1)領域とプロトロンビンフラグメント2(F2)領域とトロンビン領域とを含んでいる。 配列番号1に示すアミノ酸配列はPIVKA-IIのアミノ酸配列であり、44番〜198番アミノ酸の領域がプロトロンビンF1領域、199番〜314番アミノ酸の領域がプロトロンビンF2領域である。F1領域内の一部を含む25番〜88番アミノ酸の領域は、Gla領域と呼ばれる。プロトロンビンでは、配列番号1中の10個の「Xaa」の全てがγ−カルボキシグルタミン酸(Gla)残基となっている。このプロトロンビン配列は、GenBankにアクセッション番号NP_000497で登録されている。配列番号2に示す塩基配列は、配列番号1のPIVKA-II及びNP_000497のプロトロンビンをコードする配列であり、GenBankにアクセッション番号NM_000506で登録されている。配列番号2中の44番〜1912番塩基の領域がコード領域である。 本発明の測定方法では、抗F1抗体及び抗F2抗体の混合物と、PIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体とを用いてサンドイッチ免疫測定を行なう。サンドイッチ法における抗体の一方として、抗F1抗体及び抗F2抗体の混合物を用いることで、PIVKA-II測定値における血清・血漿相関を望ましく改善することができる。 抗F1抗体は、プロトロンビンF1に特異的に結合する抗体である。すなわち、PIVKA-IIのプロトロンビンF1領域内にエピトープを有し、該エピトープを認識してPIVKA-IIと結合する抗体である。例えば、プロトロンビン又はPIVKA-IIのF1領域断片とのみ結合し、F2領域断片及びトロンビン領域断片のいずれにも実質的に結合しない抗体は、F1領域内にエピトープを有する、F1に特異的に結合する抗体である。「実質的に結合しない」とは、F2領域断片及びトロンビン領域断片のいずれとも検出可能なレベルで結合しないか、又は検出し得るレベルで結合しても、その結合の程度がF1領域断片との結合よりも明らかに少なく、F1領域断片と結合しているわけではないことが当業者にとって明瞭な程度にしか結合しないことを意味する。抗F1抗体は、PIVKA-IIのF1領域にもプロトロンビンのF1領域にも結合できる抗体であってよく、PIVKA-II分子への特異性(すなわち、プロトロンビンには結合せず、PIVKA-IIにのみ結合するという結合性)は有していなくてよい。 抗F2抗体は、プロトロンビンF2に特異的に結合する抗体である。すなわち、PIVKA-IIのプロトロンビンF2領域内にエピトープを有し、該エピトープを認識してPIVKA-IIと結合する抗体である。例えば、プロトロンビン又はPIVKA-IIのF2領域断片とのみ結合し、F1領域断片及びトロンビン領域断片のいずれにも実質的に結合しない抗体は、F2に特異的に結合する抗体である。「実質的に結合しない」なる語の意味は上記と同様である。F2領域のアミノ酸配列はPIVKA-IIでもプロトロンビンでも同一であり、従って、抗F2抗体は、通常、PIVKA-IIのF2領域にもプロトロンビンのF2領域にも結合できる抗体である。 抗PIVKA-II抗体は、PIVKA-IIとのみ結合し、プロトロンビンには実質的に結合しない抗体である。 抗F1抗体、抗F2抗体及び抗PIVKA-II抗体はいずれも、モノクローナル抗体でもポリクローナル抗体でもよい。免疫測定の再現性等の観点からは、モノクローナル抗体を好ましく使用可能である。また、これらの抗体は、対応抗原との結合性を維持した抗体断片(抗原結合性断片)の形態で使用することもできる。 ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体及び抗原結合性断片の作製方法自体は周知の常法であり、抗F1抗体、抗F2抗体、抗PIVKA-II抗体及びこれらの抗原結合性断片は常法に従って作製することができる。また、これらの抗体は市販品も存在するため、市販の抗体を用いてもよい。 抗F1ポリクローナル抗体は、例えば、F1ポリペプチド又はその部分断片を適宜アジュバントと共に動物(ヒトを除く)に免疫し、該動物から採取した血液から抗血清を得て、該抗血清中のポリクローナル抗体を精製することで得ることができる。免疫は、被免疫動物中での抗体価を上昇させるため、通常数週間かけて複数回行なう。抗血清中の抗体の精製は、例えば、硫酸アンモニウム沈殿や陰イオンクロマトグラフィーによる分画、アフィニティーカラム精製等により行なうことができる。抗F2ポリクローナル抗体も、F2ポリペプチド又はその部分断片を免疫原として同様に作製することができる。 抗F1モノクローナル抗体は、例えば、周知のハイブリドーマ法により作製することができる。具体的には、F1ポリペプチド(F1領域断片)、プロトロンビン、PIVKA-II又はこれらの部分断片を適宜アジュバントと共に動物(ヒトを除く)に免疫し、該動物から脾細胞やリンパ球のような抗体産生細胞を採取し、これをミエローマ細胞と融合させてハイブリドーマを調製し、F1ポリペプチドと結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択し、これを増殖させて培養上清から抗F1モノクローナル抗体を得ることができる。抗F2モノクローナル抗体も同様に、F2ポリペプチド、プロトロンビン、PIVKA-II又はその部分断片を免疫原とし、F2ポリペプチドと結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択することにより作製することができる。 抗PIVKA-II抗体については、ポリクローナル抗体は、カルボキシル化が不完全なGla領域部分断片を免疫原として用いて作製し得るが、本発明においては、PIVKA-IIへの十分な特異性を有する必要があることから、通常はモノクローナル抗体が用いられる。PIVKA-IIモノクローナル抗体は、PIVKA-II又はその部分断片(カルボキシル化を受けるGla領域の10残基のうちの少なくとも一部を含む部分断片)を免疫原として使用し、ハイブリドーマを調製後、PIVKA-IIには結合するがプロトロンビンには結合しない抗体を産生するハイブリドーマを選択し、抗体を回収すればよい。抗PIVKA-II抗体の製造方法の具体例として、特開昭60-60557公報、特開平9-249699公報に記載の方法を挙げることができる。 「抗原結合性断片」は、もとの抗体の対応抗原に対する結合性(抗原抗体反応性)を維持している限り、いかなる抗体断片であってもよい。具体例としては、Fab、F(ab')2、scFv等を挙げることができるが、これらに限定されない。FabやF(ab')2は、周知の通り、モノクローナル抗体をパパインやペプシンのようなタンパク分解酵素で処理することにより得ることができる。scFv(single chain fragment of variable region、単鎖抗体)の作製方法も周知であり、例えば、上記の通りに作製したハイブリドーマのmRNAを抽出し、一本鎖cDNAを調製し、免疫グロブリンH鎖及びL鎖に特異的なプライマーを用いてPCRを行なって免疫グロブリンH鎖遺伝子及びL鎖遺伝子を増幅し、これらをリンカーで連結し、適切な制限酵素部位を付与してプラスミドベクターに導入し、該ベクターで大腸菌を形質転換してscFvを発現させ、これを大腸菌から回収することにより、scFvを得ることができる。 免疫原として用いるポリペプチド又はその部分断片は、化学合成、遺伝子工学的手法等の常法により作製できる。あるいは、新鮮ヒト血漿等からプロトロンビンやPIVKA-IIを抽出・精製して得ることもできる(Thromb.Diath.Haemorph. 1966;16:469-90等参照)。 化学合成法の具体例としては、例えばFmoc法(フルオレニルメチルオキシカルボニル法)、tBoc法(t-ブチルオキシカルボニル法)等を挙げることができる。また、各種の市販のペプチド合成機を利用して常法により合成することもできる。化学合成の場合は、アミノ酸配列のみに基づいて所望のポリペプチドを合成できる。 遺伝子工学的手法によるポリペプチドの作製方法も周知である。具体的には、例えば次の通りの方法で作製することができる。まず、ヒト由来培養細胞等からRNAを抽出し、逆転写反応によりmRNAからcDNAを合成する。このcDNAを鋳型とし、ヒトプロトロンビンのmRNA配列情報に基づいて設計したプライマーを用いてPCRを行ない、プロトロンビンの全長又は所望の一部(F1領域やF2領域など)をコードするポリヌクレオチドを調製する。PCRに用いるプライマーは、配列番号2に示した塩基配列やGenBank等のデータベースに登録されているヒトプロトロンビン配列情報等に基づいて適宜設計することができる。あるいは、所望のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドは、市販の核酸合成機を用いた常法により調製することもできる。各アミノ酸をコードするコドンが公知であるから、アミノ酸配列さえ特定できれば、そのアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチドの塩基配列も決定できる。次いで、調製したポリヌクレオチドを適当なベクターに組み込み、適当な発現系にてポリペプチドを発現させ、このポリペプチドを回収することで、所望のポリペプチドを得ることができる。用いるベクターや各種の発現系(細菌発現系、酵母細胞発現系、哺乳動物細胞発現系、昆虫細胞発現系、無細胞発現系など)も周知であり、種々のベクターや宿主細胞、試薬類、キットが市販されているため、当業者であれば適宜選択して使用することができる。ヒト由来培養細胞も市販・分譲されており、入手は容易である。 抗F1抗体と抗F2抗体の混合比率は、PIVKA-II測定値における良好な血清・血漿相関が得られる範囲内であればよく、特に限定されないが、抗F1抗体:抗F2抗体=1:0.2〜2、好ましくは1:0.3〜1.5、より好ましくは1:0.5〜1.0の混合比率でとりわけ良好な血清・血漿相関を得ることができる。後述する実施例に示すように、抗F2抗体のみを用いた場合では、血漿サンプルのPIVKA-II測定値が血清サンプルの測定値に比べて高く、良好な血清・血漿相関が得られない。また、抗F1抗体のみを用いた場合には、血清サンプルのPIVKA-II測定値が血漿サンプルの測定値に比べて高く、良好な血清・血漿相関が得られない。一方、抗F1抗体と抗F2抗体とを混合して用いることにより、血清・血漿相関を改善することができる。 サンドイッチ免疫測定自体は周知の常法である。具体例を挙げると、化学発光酵素免疫測定法(chemiluminescent enzyme immunoassay; CLEIA)、酵素結合免疫吸着法(Enzyme-Linked ImmunoSorbent Assay; ELISA)、ラジオイムノアッセイ、電気化学発光免疫測定法等の各種の手法があり、本発明においてはいずれの手法を用いてもよい。 サンドイッチ測定系においては、通常、2種類の抗体のうちの一方を固相に固定化した固相抗体とし、他方を標識抗体として使用する。本発明においては、抗F1抗体/抗F2抗体混合物を1種類の抗体とし、抗PIVKA−II抗体をもう1種類の抗体として使用するが、いずれを固相抗体として用いてもよい。下記実施例では、抗PIVKA-II抗体を固相抗体とし、抗体混合物を標識抗体として使用しているが、これに限定されない。 抗F1抗体/抗F2抗体混合物を標識抗体として用いる場合を例に、本発明のPIVKA-II測定方法を具体的に説明する。まず、PIVKA-II抗体(固相抗体)を担体に固相化する。固相化されたPIVKA-II抗体と検体中に含まれるPIVKA-IIを接触させることにより、固相抗体とPIVKA-IIとを特異的に結合させる。次に、結合されなかった検体中の成分を、たとえば担体を適当な緩衝液で洗浄することによって除いた後、標識物質で標識された抗F1抗体/抗F2抗体混合物(すなわち、標識抗F1抗体と標識抗F2抗体の混合物)を、固相抗体に結合したPIVKA-IIに結合させる。反応終了後、未反応の成分を取り除くため、たとえば担体を適当な緩衝液で洗浄した後、標識物質からのシグナルを適当な方法で検出することにより、検体中に含まれるPIVKA-IIを測定することが可能となる。 固相は特に限定されず、公知のサンドイッチ免疫測定系で使用されている固相と同様でよい。固相の材質の具体例としては、ポリスチレン、ポリエチレン、セファロース等が挙げられるが、これらに限定されない。固相の物理的形状は本質的に重要ではない。使用する固相は、その表面への抗体の固定化が容易で、測定中に形成される免疫複合体と未反応の成分を容易に分離できるものであることが好ましい。特に、通常の免疫測定法に使用されるプラスチックプレートや磁性粒子が好ましい。取り扱い、保存、および分離の容易性等の観点から、前述のような材質の磁性粒子を使用することが最も好ましい。これらの固相への抗体の結合は当業者に周知の常法によって行なうことができる。 標識物質も特に限定されず、公知の免疫測定系で使用されている標識物質と同様のものを用いることができる。具体例としては、酵素、蛍光物質、化学発光物質、染色物質、放射性物質などが挙げられる。酵素としては、アルカリホスファターゼ(ALP)、パーオキシダーゼ、βガラクトシダーゼ等、公知のものを用いることができるが、これに限定されるものではない。高い検出感度の測定系を提供するためには、ALPを用いることが望ましい。 標識物質として酵素を用いる場合、該酵素に対応した発色基質、蛍光基質又は発光基質等の基質を該酵素と反応させ、その結果発生するシグナルを測定することにより、酵素活性を求め測定対象物を測定することができる。例えば、標識物質としてALPを用いる場合、3−(4−メトキシスピロ(1,2−ジオキセタン−3,2’−トリシクロ[3.3.1.13,7]デカン)−4−イル)フェニルホスフェート2ナトリウム(例えば商品名AMPPD)などの発光基質を用いることができる。 標識物質としてビオチン又はハプテンが用いられる場合には、酵素、蛍光物質、化学発光物質、染色物質又は放射性物質などを結合したストレプトアビジン又はハプテン抗体などを用いて測定することができる。 シグナルの検出は、標識物質の種類に応じて適宜選択される。例えば、シグナルが発色であれば比色計や吸光光度計を、蛍光であれば蛍光光度計を、発光であればフォトンカウンターを、放射線であれば放射線測定装置をそれぞれ用いればよい。PIVKA-IIを種々の濃度で含む濃度既知の標準試料について、本発明の方法によりPIVKA-IIを測定し、標識からのシグナルの量と標準試料中のPIVKA-II濃度との相関関係をプロットして検量線を作成しておき、PIVKA-II濃度が未知の検体について同じ測定操作を行なって標識からのシグナル量を測定し、測定値をこの検量線に当てはめることにより、検体中のPIVKA-IIを定量することができる。 本発明の方法が適用される検体は、被検者から分離された検体であり、血液検体が好ましく、特に血漿又は血清が好ましい。本発明の測定方法によれば、血漿検体でも血清検体でも安定してPIVKA-IIを測定することができる。検体は、必要に応じ適宜希釈して使用してよい。 本発明はまた、抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片(抗PIVKA-II抗体等)と、抗F1抗体又はその抗原結合性断片(抗F1抗体等)と、抗F2抗体又はその抗原結合性断片(抗F2抗体等)とを含む、検体中のPIVKA-IIの免疫測定試薬を提供する。免疫測定試薬は、抗F1抗体等と抗F2抗体等が別々に容器に封入されていてもよいし、予め混合されて容器に封入されていてもよい。これら抗体又はその抗原結合性断片の安定化等に有用な他の成分をさらに含んでいてもよい。また、これら抗体又はその抗原結合性断片は、標識物質で標識された形態や、プレート、粒子等の固相に固定化された形態であってもよい。 上記免疫測定試薬は、他の試薬類等と適宜に組み合わせて、検体中のPIVKA-IIの免疫測定キットとして提供することができる。免疫測定に必要な他の試薬類は周知である。例えば、本発明のキットには、上記した免疫測定試薬のほか、検体希釈液、洗浄液、及び、標識抗体に使用されている標識物質が酵素の場合には該酵素の基質液等がさらに含まれ得る。 以下、実施例により本発明について具体的に説明する。もっとも本発明は、これらの実施例等により限定されるものではない。実施例1. 標識抗体の作製(A) ハイブリドーマの作製 精製プロトロンビン(Shapiro S. et al., The purification of human prothrombin. Thromb.Diath.Haemorph. 1966;16:469-90に記載の方法により新鮮ヒト血漿から精製したもの)を、0.15M NaClを含む10mMリン酸緩衝液(pH7.3)に終濃度が0.2〜1.0mg/mLとなるように希釈し、等量のフロイントコンプリートアジュバントと混和してウォーターインオイル型エマルジョンとした。該エマルジョンを7週令のBALB/c系マウスに腹腔内投与し、以降2週間ごとに、フロイントコンプリートアジュバントをフロイントインコンプリートアジュバントに変更して同様の免疫を2から3回行った。さらに約2週間後、生理食塩水に溶解した0.2〜1.0mg/mLの精製プロトロンビンを100μL腹腔内に投与した(最終追加免疫)。 最終追加免疫後3日目に、この免疫動物より無菌的に脾臓を摘出し、ハサミで切片としてさらにメッシュを用いて脾臓を個々の細胞にほぐし、RPMI-1640培地で3回洗浄し細胞数を計測した。対数増殖期のマウス骨髄腫細胞株P3X63Ag8-U1を上記と同様に洗浄後、計測した脾細胞数の1から1/10の細胞数に調整し、50ml容の遠心管に入れ混合した。200×g、5分間遠心分離を行ない、上清を除去し、ポリエチレングリコール(PEG)1500(メルク社製)1mlを加えて細胞融合を行った。その後、RPMI-1640培地15mlを加えてポリエチレングリコールの希釈を行った。 融合細胞は、遠心分離(200×g、5分間)によってPEGを除いた後、96ウェルプレートを用いて、10%ウシ胎児血清、ヒポキサンチン、アミノプテリンおよびチミジン(HAT)を含むRPMI-1640培地中で約10日間培養してハイブリドーマのみを増殖させた。その後、培養上清の一部をとり、精製プロトロンビンを固相化抗原に用いたELISA法により、プロトロンビン抗体をそれぞれ産生するウェルをスクリーニングし、プロトロンビンに対する反応性を有するモノクローナル抗体を産生する複数のハイブリドーマを得た。得られたハイブリドーマについて、常法の限界希釈法に従い、単一クローン化を行った。(B) モノクローナル抗体の作製 (A)に記載の方法により得られたハイブリドーマを、あらかじめプリスタン0.5mLを腹腔に投与したマウス腹腔に1匹当たり約1×107個移植し、腹水中に産生されてくるモノクローナル抗体を取得した。該モノクローナル抗体の精製は、プロテインAを結合させたセファロースカラム(バイオラッド社製)によりIgGフラクションを分離することにより行った。 次に、プロトロンビンポリペプチド、F1ポリペプチドおよびF2ポリペプチドをそれぞれマイクロタイタープレートに固相化し、得られたモノクローナル抗体それぞれについて、各ポリペプチドに対する反応性を調べた。すなわち、全長プロトロンビン(Termo社)、プロトロンビン−フラグメント1(Haematologic Technologies Inc.)、プロトロンビン−フラグメント2(Haematologic Technologies Inc.)をそれぞれ0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)で、5μg/mLの溶液に調製した。これら抗原溶液100μLをマイクロプレート(Nunc社、Maxisorp)の各ウェルに添加し、4℃で12〜18時間反応させた後、抗原溶液を除き、1%BSA、0.1%アジ化ナトリウムを含む50mM Tris-HCl緩衝液(pH7.2)300μLを各ウェルに添加した。室温で2時間静置した後、マイクロプレートの未反応部位をブロッキングし、0.01%TritonX-100、0.03M NaClを含む10mM Tris-HCl(pH7.2)(以下、洗浄液と記載する)で3回洗浄することにより、各種ポリペプチド固相化プレートを得た。モノクローナル抗体hPTN7-2、PT5-23及び20B8の5μg/mL抗体溶液を作製して、この溶液100μLを上記3種類のポリペプチド(全長プロトロンビン、プロトロンビン−フラグメント1、プロトロンビン−フラグメント2)を固相化したマイクロプレートの各ウェルに添加し、室温で1時間反応させた後、抗体溶液を捨て、洗浄液で3回洗浄した。一定濃度に希釈したアルカリホスファターゼ標識抗マウスIgG(ジャクソンイムノリサーチ社製)100μLを各ウェルに添加し、室温で1時間反応させた後、標識抗体溶液を捨て、洗浄液で3回洗浄し、発色基質である10mM 4-ニトロフェニルリン酸、1mM塩化マグネシウムを含む1Mジエタノールアミン−塩酸緩衝液(pH10.5)を100μL添加して発色反応を行った。遮光下室温で15分間静置した後、50mM EDTAを含む0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)を100μL添加して反応を停止した後、マイクロプレートリーダー(バイオラッド社)にて450nm/630nmの吸光度を測定した。 測定結果を図1に示す。モノクローナル抗体hPTN7-2およびPT5-23は、プロトロンビンポリペプチドおよびF1ポリペプチドに反応し、F2ポリペプチドには反応しないことから、F1を特異的に認識する抗F1モノクローナル抗体であることが確認された。一方、モノクローナル抗体20B8は、プロトロンビンポリペプチドおよびF2ポリペプチドに反応し、F1ポリペプチドには反応しないことから、F2を特異的に認識する抗F2モノクローナル抗体であることが確認された。(C) 標識抗体の作製 次に、3mg/mLのhPTN7-2抗体溶液を6mLとり、0.1Mクエン酸緩衝液(pH3.5)で平衡化したG-25カラム(ファルマシア社製)に添加し、抗体溶液の緩衝液置換を行った。これに1mg/mLペプシン溶液を約100μL加え、37℃、1時間放置し、トリス緩衝液でpHを中性付近にしてからスーパーデックス200カラム(ファルマシア社製)に添加し、抗体のゲル濾過精製を行った。得られた分画の吸光度280nmでのシングルピークをプールし、hPTN7-2抗体F(ab')2フラグメントとした。このF(ab')2フラグメント溶液4mLに、0.2M 2-メルカプトエチルアミン(以下、2-MEAと記載する)溶液を200μL添加し、37℃2時間放置し、還元処理を行った。これをG-25カラムに添加して2-MEAを除去し、hPTN7-2抗体Fab'フラグメントとした。 10mg/mLの高比活性ALP溶液1.5mLを0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0)で平衡化したG-25に添加し、ALP溶液の緩衝液置換を行った。これに10mg/mL N-(4-マレイミドブチリロキシ)-スクシンイミド(以下、GMBSと記載する)のジメチルホルムアミド溶液を70μL添加し、30℃、1時間放置し反応を行った。この溶液を0.1Mリン酸緩衝液(pH6.3)で平衡化したG-25カラムに添加し、過剰のGMBSを除去し、マレイミド化ALPを作製した。先に作製したhPTN7-2抗体Fab'フラグメント溶液4mLとマレイミド化ALP溶液3mLと0.1Mリン酸緩衝液(pH6.3)13mLを混合し、室温で1時間放置することでALP標識抗体を作製した。これに2M 2-MEA溶液を1mL加え、室温で30分間放置し、余分なマレイミド基をブロックした後、スーパーデックス200カラムに添加し、精製を行った。吸光度280nmのいくつかのピークのうち、Fab'とALPとが1:1となる分子量のピークをプールし、精製ALP標識hPTN7-2抗体(ALP標識抗F1抗体)とした。PT5-23抗体および20B8抗体についても同様にして精製ALP標識PT5-23抗体(ALP標識F1抗体)および精製ALP標識20B8抗体(ALP標識抗F2抗体)を作製した。実施例2. 測定データ(D) PIVKA-IIの測定 検体は、同一健常被検者から得られたヒト血清・血漿(ヘパリンナトリウム及びEDTA-2ナトリウム)ペア検体である。測定には、酵素標識抗体以外は、ルミパルスプレストPIVKA-II エーザイ(富士レビオ社製)に付属された試薬(抗体結合粒子、洗浄液)を用いた。 まず、PIVKA-IIと特異的に結合する抗PIVKA-IIモノクローナル抗体(マウス)が結合された抗体結合粒子(抗PIVKA-IIモノクローナル抗体(マウス)結合フェライト粒子)50μLに検体20μLを添加して攪拌した後、37℃、8分間反応させた。磁力により、磁性粒子から反応残液を分離除去し、洗浄液にて洗浄した。洗浄後の粒子に(C)で作製したALP標識抗F1抗体(hPTN7-2抗体またはPT5-23抗体)(終濃度0.4μg/mL)とALP標識抗F2抗体(終濃度0.2μg/mL)を添加し、攪拌後37℃、8分間反応させた。また比較例として、酵素標識抗体にALP標識抗プロトロンビンポリクローナル抗体を用いた。 その後、再度磁力により磁性粒子と反応残液を分離除去し、洗浄液にて洗浄した。この粒子にアルカリホスファターゼの化学発光基質である3-(2'-スピロアダマンタン)-4-メトキシ-4-(3''-ホスホリルオキシ)フェニル-1,2-ジオキセタン・2ナトリウム塩(AMPPD)を含む基質液200μLを添加し、37℃にて4分間酵素反応させた。反応後の化学発光量をルミノメーターで測定した。測定機器には全自動化学発光免疫測定装置ルミパルスプレストII(富士レビオ社製)を使用した。 表1に、酵素標識抗体としてALP標識抗プロトロンビンポリクローナル抗体を用いて、9つの血清・血漿ペア検体を測定した結果を示す。また表2に、酵素標識抗体としてALP標識抗F1抗体(hPTN7-2抗体)とALP標識抗F2抗体(20B8抗体)との混合物を用いて、9つの血清・血漿ペア検体を測定した結果を示す。その結果、表1に示すように、ALP標識抗プロトロンビンポリクローナル抗体を用いた場合、ヘパリン血漿における血漿/血漿比率は平均約79%であり、血清・血漿相関が低いことが確認された。一方、ALP標識抗体として抗F1抗体と抗F2抗体とを重量比2:1で混合した場合には、表2に示すように、ヘパリン血漿における血漿/血清比率は約102%、EDTA血漿における血漿/血清比率は約105%と、何れの場合も血清・血漿相関が改善した。 表3には、抗F1抗体として、hPTN7-2抗体に代えてPT5-23抗体を使用し、酵素標識抗体としてALP標識抗F1抗体(PT5-23抗体)とALP標識抗F2抗体(20B8抗体)との2:1混合物を用いて、10個の血清・血漿ペア検体におけるPIVKA-IIを測定した結果を示す。ALP標識抗F1抗体としてPT5-23抗体を用いた場合でも、ALP標識抗F2抗体と混合して用いることにより、ヘパリン血漿における血漿/血清比率は約106%、EDTA血漿における血漿/血清比率は約107%と、何れの場合も良好な血清・血漿相関が得られることが確認された。(E) 混合比の検討 ALP標識抗F1抗体とALP標識抗F2抗体の混合比率を検討した。表4に示すように、標識抗体として抗F2抗体1.5μg/mLを単独で添加した場合、血漿/血清比率は約118%、抗F2抗体0.5μg/mLを単独で添加した場合、血漿/血清比率は約127%と非常に高かった。標識抗体として抗F1抗体1.5μg/mLを単独で添加した場合は、血漿/血清比率は約68%と非常に低い結果となった。このように、抗F1抗体または抗F2抗体単独では、血清・血漿相関が低いことが分かった。一方、抗F1抗体と抗F2抗体を混合した場合、検討した比率2:1〜1:2の全てにおいて血漿/血清比率が約98%〜約110%と、良好な血清・血漿相関を示すことが確認された。 プロトロンビンフラグメント1に特異的に結合する抗F1抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメント2に特異的に結合する抗F2抗体又はその抗原結合性断片との混合物、及びPIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片を用いた免疫測定により、検体中のPIVKA-IIを測定することを含む、PIVKA-IIの測定方法。 前記抗F1抗体は、F1領域内のエピトープを認識してPIVKA-IIに結合する抗体であり、前記抗F2抗体は、F2領域内のエピトープを認識してPIVKA-IIに結合する抗体である請求項1記載の方法。 前記抗F1抗体、前記抗F2抗体及び前記抗PIVKA-II抗体がモノクローナル抗体である請求項1又は2記載の方法。 前記免疫測定が、前記混合物を標識抗体とし、前記抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片を固相化抗体として用いたサンドイッチ法により行なわれる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の方法。 前記混合物が、抗F1抗体と抗F2抗体とを1:0.2〜2の比率で含む混合物である請求項1ないし4のいずれか1項に記載の方法。 前記検体が血清又は血漿である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の方法。 PIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF1に特異的に結合する抗F1抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF2に特異的に結合する抗F2抗体又はその抗原結合性断片とを含む、検体中のPIVKA-IIの免疫測定試薬。 請求項7記載の免疫測定試薬を含む、検体中のPIVKA-IIの免疫測定キット。 【課題】従来法よりも血清・血漿相関が良好なPIVKA-IIの測定手段を提供すること。【解決手段】本発明のPIVKA-IIの測定方法は、プロトロンビンフラグメントF1に特異的に結合する抗F1抗体又はその抗原結合性断片と、プロトロンビンフラグメントF2に特異的に結合する抗F2抗体又はその抗原結合性断片との混合物、及びPIVKA-IIに特異的に結合する抗PIVKA-II抗体又はその抗原結合性断片を用いた免疫測定により、検体中のPIVKA-IIを測定することを含む。該方法によれば、従来法よりもさらに大幅に血清・血漿相関が改善される。【選択図】図1配列表


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