タイトル: | 公開特許公報(A)_人や動物や家畜に提供できる良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物 |
出願番号: | 2012068264 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 36/18,A23L 1/30,A23L 1/39,A23L 2/44,A61K 8/97,A61Q 5/02,A61Q 5/12,A61Q 19/00,A61P 17/02,A01G 7/00,A23K 1/16,A23K 1/00,D06M 13/00 |
加瀬 浩 加瀬 道子 JP 2013184972 公開特許公報(A) 20130919 2012068264 20120306 人や動物や家畜に提供できる良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物 加瀬 浩 512075660 加瀬 道子 509173753 加瀬 浩 加瀬 道子 A61K 36/18 20060101AFI20130827BHJP A23L 1/30 20060101ALI20130827BHJP A23L 1/39 20060101ALI20130827BHJP A23L 2/44 20060101ALI20130827BHJP A61K 8/97 20060101ALI20130827BHJP A61Q 5/02 20060101ALI20130827BHJP A61Q 5/12 20060101ALI20130827BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20130827BHJP A61P 17/02 20060101ALI20130827BHJP A01G 7/00 20060101ALI20130827BHJP A23K 1/16 20060101ALI20130827BHJP A23K 1/00 20060101ALI20130827BHJP D06M 13/00 20060101ALI20130827BHJP JPA61K35/78 CA23L1/30 BA23L1/39A23L2/00 PA61K8/97A61Q5/02A61Q5/12A61Q19/00A61P17/02A01G7/00 602ZA23K1/16 304CA23K1/00 101A23K1/00 ZD06M13/00 11 書面 15 2B150 4B017 4B018 4B036 4C083 4C088 4L033 2B150AA01 2B150AB03 2B150AB10 2B150AD01 2B150AD16 2B150AE02 2B150AE18 2B150BB01 2B150BC06 2B150BD06 2B150BE01 2B150DD32 2B150DD42 2B150DD57 2B150DD58 2B150DD59 4B017LC10 4B017LG15 4B017LK20 4B017LL07 4B017LP01 4B018MD01 4B018MD61 4B018MD77 4B018ME09 4B018ME14 4B018MF01 4B018MF06 4B018MF13 4B036LC04 4B036LF03 4B036LH34 4B036LH43 4B036LK04 4B036LP07 4B036LP09 4C083AA111 4C083CC04 4C083CC05 4C083CC38 4C083CC39 4C083EE03 4C088AB12 4C088AB99 4C088CA17 4C088MA63 4C088NA14 4C088ZA89 4L033AB04 4L033AC10 4L033AC15 4L033BA00 ドクダミを洗浄・脱水し、更に、破砕してうるドクダミ生汁を濾過処理する必須処理工程を経た、ついで、濾過処理後のドクダミ抽出エキスに蜂蜜を混入して発酵完熟処理する必須処理工程を経た、又は、破砕残渣や濾過残渣を活用したドクダミ産出物に関する。又、本願工程は、ドクダミを人や動物や家畜に提供できる良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物に関する。 ドクダミ(ドクダミ科ドクダミ属Houttuynia cordata、別名:ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦))は、日本、朝鮮、中国、ヒマラヤ、ジャワなど東アジアに広く分布している宿根草であり、日本では、北海道から本州、四国までの地域の半日陰地で、湿地の低地に生育する多年生の植物である。 ドクダミは、根茎部に繁殖力が強い白色で、細長い円柱状の根茎が横長に伸びて分岐し、一度根づいたらしぶとくなかなか除草できず、地上部の茎は、分枝して、やや赤味を有し、無毛であり、葉は互生、広卵状ハート形で、長さ3センチから8センチ、巾3センチから6センチ、色は暗緑色である。葉緑は全緑(部分的に赤色斑の入るものもある)、葉質は柔らかで、デカノイルアセトアルデヒドやラウリールアルデヒドという熱に弱いが抗菌作用を持つ物質を含み、葉を揉むと独特の強烈な臭気を有する。花穂の部分は1センチから3センチで、クエルチトリン、イソクエシトリンという利尿作用や毛細血管強化作用を発揮する物質を多く含み、6月から7月頃の開花期に、茎上方から伸びた花茎の先に、葯が密集した淡黄色の穂状花弁をつけ、その下に、葉に近い性質を持つ苞が、白色の長卵円形で十字形状に4枚(総苞片が八重状に咲くのもある)開いている。花弁も、萼も、片もなく、雌しべと雄しべのみからなり、果実は残存する花柱の間で裂け、小さい種子を出す。以下、本文では、表現基準の原則としてドクダミの根茎部とは別に、茎部、葉部、花部の地上部を総称してドクダミとするものの、原則外もある。文の成り行き次第で適宜表現する。 日本の代表的な薬草の一つであるドクダミは、近年、多様な有効成分が発見され、改めてその効能が科学的に証明されつつある。ドクダミに含まれる主要な有効成分はクエルシトリンとイソクエルシトリン、及び、デカノイルアセトアルデヒドとラウリルアルデヒドで、その他の成分も相乗的に重要な働きをしている。ドクダミに含まれるクエルシトリン(quercitrin)は、植物界に広く分布する黄色色素であるフラボノールの一種で、表一のようにクエルセチン(quercetin)の配糖体である。クエルシトリン(quercitrin)は、クエルセチンにラムノース(Rhamnose)が結合したものがクエルシトリン、ラムノースの替わりにグルコース(Glucose)が結合したものがイソクエルシトリン(isoquercitrin)であり、いずれも、十薬の主要な有効成分の一つである。その効能として、利尿(尿の出をよくすること)と緩下(便を緩めること)及び、抗酸化作用によって、老廃物の排出を促し、古来、三毒(先天性の毒、後天性の毒、食毒)を消すと言われるように、解毒作用を強めて、万病に効くドクダミの優れた効果があり、加えて、腸の動きを助けて、便秘の解消にも役立ち、新陳代謝を促進させる作用がある。更に、血管の透過性を改善することで、毛細血管を強化し血行をよくする効果があり、血のめぐりがよくなり、ドクダミに含まれるカリウム塩と共同して血圧調整作用もある。なお、胃壁のただれや傷をなおす、消炎作用もある。 デカノイルアセトアルデヒド及びラウリルアルデヒドは、ドクダミに0.005%含まれている精油成分の一つで、殺菌作用のもととなる物質であり、生のドクダミに含有し、特異臭気の元でもある。乾燥して作る十薬は、加熱によりこの成分が消失し、特異臭もなくなる。黄色ブドウ球菌をはじめ、多くの細菌に対する殺菌作用があり、傷口の化膿止め、ニキビやオデキの炎症を鎮め、水虫にも効果がある。(例えば、特許文献4参照。) その他の成分である葉緑素(Chlorophyll)は、植物細胞の葉緑体(Chloroplast)に含まれている緑色色素で、太陽から降り注ぐ光のエネルギーを基に、栄養素を作り出す生命力の源となる最も重要な色素であり、肉芽組織の再生を促す作用があり、ドクダミの青汁で傷の治りが速いのは、その殺菌成分で傷口を浄化するのと、葉緑素が傷口の再生を促す二つの作用が相乗的に働く結果であり、デカノイルアセトアルデヒドと同様に、乾燥した十薬ではその効果が発揮できない。又、ドクダミに特に多く含まれているカリウムは、偏った食習慣で不足すると多くの病気の原因となり、電解質バランスを調節する人間の体に必要なミネラルの一つで、血圧を調節し、血流を正常にするのに役立ち、体内でナトリウム(塩分)を排出し、ドクダミに含まれる他の成分との相乗作用によって新陳代謝を促し、高血圧の予防や利尿作用、老廃物を排出し、腎臓の働きを助け、疲労回復などに効果がある。 このような多くの病気を治すドクダミの万能効果は、ドクダミ成分の効能機序(効果を発揮する仕組み)にあると推論できる。内服時の有効成分の一つであるクエルシトリンの利尿・緩下作用によって、体内の新陳代謝を高め、人間がもっている解毒作用を強め、ビタミンP作用(毛細血管の透過性を抑制し、出血性諸病を予防する作用)があり、毛細血管の脆弱性を強化し、さらに血圧を安定化させることで体質を改善し、病気に対する抵抗力を高めてくれる。このように、病気の人はもちろん、病弱な人もドクダミを服用することによって、体質を強化し、多くの病気を治すことができるのである。その優れた薬効にもかかわらず、一般的に用いても安全で、副作用が無く、継続することで体質改善でき、科学の発達した現代においても、先人の生活の知恵によって発見されたドクダミは、強い生命力と神秘の力を秘めた薬草である。 一方、確認されているドクダミの生理作用は、化膿性皮膚炎、水虫等の真菌症など皮膚疾患治療剤(例えば、特許文献4参照。)あるいは消臭剤(例えば、特許文献3参照。)等がある。 日本では、古今知られる薬草であり、開花期の地上部を採取し、一度吊るして天日乾燥後、半日陰で完全に乾燥させたものを漢方生薬名で、十薬あるいは重薬とされ、医薬品に関する品質規格書である日本薬局方(Japanese Pharmacopoeia、薬事法に基づく厚生労働省告示)にも収録されている。十薬の煎液には利尿作用、動脈硬化の予防作用などもある。なお臭気は僅かにあり、味は無い。 ドクダミ成分を取り込んだ食品活用等のために、良質な味覚をもち、常温保存できるドクダミ産出物は、今まで皆無であり、且つ、本願のドクダミにおける常温処理工程、及び、ドクダミ成分の相乗作用と高い効能を意図するドクダミ産出物の常温保存は、未開発である。ここにおいて、解決策を探る必要に迫られた本発明者は、鋭意の研究により、後記するドクダミ抽出エキスに防腐及び抗菌作用のある蜂蜜を混入すると、保存性が高まることを突き止めた。そこから、常温での発酵完熟処理する工程を見出したのである。従って、既存文献を見ても人や動物や家畜に提供できるドクダミ産出物を示す記述はない。又、食品に適用しうる処理工程の記載や、本願の処理工程を経たドクダミ産出物の活用も行われていない。以下、表現基準の原則として、処理工程とは、ドクダミを処理して、ドクダミ産出物ができあがっていく段階であり、産出物とは、本願の各処理工程を経て作り出された全てのもの、且つ、これを活用して加工品等を作り出すための原料でもあると規定し、以下に説明する。 ドクダミ産出物は、常温での良質な保存方法が今まで見出されていなかったため、その広範囲な活用が容易でなかったのである。こうした背景と共に、ドクダミ産出物の活用を含めて、食品や化粧品、傷口治療剤など各種の要望に適用できるドクダミ産出物の活用技術の開発と、先の課題を具現化するドクダミ産出物の加工品等の出現が求められていた。又、人や動物や家畜などの免疫機能の低下に伴うウイルスや細菌等の疾病の増大で、根絶が困難なほど生命力の強いドクダミを活用した健康の増進に役立つドクダミ産出物の待望がある。 後記する本願の発酵完熟処理工程により、良質な味覚と抗菌性をもち、常温保存できるドクダミ産出物がえられ、健康に配慮した処理工程と、安全なドクダミ産出物やドクダミ加工品を開示するに至ったのである。以下、表現基準の原則として、ドクダミ加工品とは、本願の処理工程を経たドクダミ産出物を活用したものである、と規定し、以下に説明する。 本願は、後記するドクダミの抽出エキスに蜂蜜を混入し、発酵完熟処理する工程を経ることで、常温保存できることも重要なポイントである。本願の処理工程の考案で、ドクダミ産出物の利用幅を拡大すると共に、ドクダミ産出物を活用したドクダミ加工品を提供し、同時に、且つ、多面的に実現することを意図した各種産出物を得る発明なのである。 本発明者は、新規分野を探り、鋭意研究した結果、社会に普及するものとしてのドクダミを活用する方法を見出し、後記するドクダミ産出物、及び、ドクダミ加工品を発明した。本発明を例示すると、本発明の処理工程物からできた発明品を配合活用できるドクダミ加工品としては、つぎの通りである。以下に述べるのが代表例である。しかし、これに限定されるものではない。 おにぎり類、団子類、餅菓子類、大福類、最中、餡菓子類、サラダ類等の米飯系、及び、サラダ系加工品、 巻き寿司、寿司ご飯、いなり寿司等の酢飯加工食品、 酒、どぶろく、焼酎、ビール、発泡酒、ウィスキー、シャンパン、ワイン等の酒加工食品、 アイスクリーム類、アイスキャンデー類、乳酸飲料、バター、チョコレート、牛乳トーフ、チーズ等の乳加工食品(乳が無含有のシャーベットやラクトアイスも含む)、 豚、羊、馬などの獣肉類、鳥、鶏肉、河豚、塩辛、刺身等の魚肉加工食品、 食酢、ナマス、もずく、漬物類、マリネ、明太子、ピクルス等の漬物及び酢漬け加工食品、 ドクダミ飲料、乳飲料、炭酸飲料、果汁飲料等の飲料食品、 トーフ類、豆乳、味噌、醤油等の大豆加工食品、 ドレッシング類、ケチャップ類、マヨネーズ類、ソース類等の調味料加工食品、 菓子類、ガム、パン類、ビスケット類、カステラ、冷しラーメン、ソバ、冷麦、ウドン等の菓子、小麦加工食品、 カマボコ類、ドン菓子、センベイ等の材質形状にとらわれないデンプン加工食品、 フルーツ缶詰類、カニ缶、サンマの蒲焼缶、鮭缶、大和煮缶、ツナ缶、アスパラガス缶、牛肉缶、水羊羹缶、ジュース缶等の缶詰加工食品、 グミ、ゼリー類、羊羹等の寒天加工食品、 スープ類、たれ類、福神漬け、ジャムなどを含む加工食品、 化粧品(シャンプー、リンス、化粧水、ローション、乳液、クリーム、など)類、洗剤類、衣料品類(下着、靴下、ハンカチ、Tシヤツ)、園芸や農業用品類、防腐剤や傷口治療剤、家畜やペットの餌など。 特開平8−310961 公報 特開平10−45612 公報 特開2003−180809 公報 特開2003−238433 公報 ドクダミに含まれる主要な有効成分であるデカノイルアセトアルデヒドとラウリルアルデヒドが、加熱で消失しないように、ドクダミの処理工程を常温で行うこと、及び、ドクダミを広範囲に活用するため、後記するドクダミの全成分を取り込んだドクダミ産出物の常温保存性を保持させることが必須の課題である。更に、ドクダミ産出物、及び、ドクダミ加工品などを直接身体に入れる場合は、殺菌のための加熱や人体に無害な薬剤選定など処理工程に様々な課題がある。本発明は、ドクダミにおいて、人や動物や家畜の健康の維持増進に寄与するため、ドクダミ産出物、又は、ドクダミ加工品として提供できるようにすること、又、ドクダミの全成分を含有するドクダミ産出物の保存方法と使い易さを開発することにあり、同時に、良質な味覚と抗菌性をもち、常温保存できるドクダミ産出物を作り出すことも課題とするものである。更には、この処理工程からできた発明品を使用して、ドクダミ加工品としての食品や化粧品など商品化を課題とするものである。 先に述べた成分を持つドクダミは、収穫後の生食、又は、青汁では違和感があるため、味覚の改良と常温保存性を同時に達成する課題があった。そこで、本発明者は、長期にわたる種々の研究の結果、以下に述べる(a)、(b)、(c)、及び、(d)からなる工程物(後に各工程物を活用することで各種の加工品を産む)を開発した。(a)ドクダミの収穫後、洗浄、脱水処理(以下、一次処理工程という)する。続いて、(b)ドクダミを破砕処理して濃緑色のドクダミ生汁を(以下、二次処理工程という)うる。ついで、(c)ドクダミ生汁を濾過処理して、透明な赤色の液体(以下、ドクダミ抽出エキスという)を(以下、三次処理工程という、本願では必須工程である。)うる。ついで、(d)ドクダミ抽出エキスに生理活性と抗菌作用のある蜂蜜を混入して、常温で発酵完熟する処理(以下、四次処理工程という、本願では必須工程である)を経て、良質な味覚をもち、常温保存できるドクダミ産出物を産む。ドクダミ産出物は、これだけとは限らず、二次処理工程、三次処理工程、及び、四次処理工程で生じた産出物及び残渣も含まれる。これで、常温で長期保存性が付与され、生理活性や幅広い食味適応を同時寄与する工程が生まれる。必要に応じて、ドクダミ産出物の重量軽減などのために、(e)非加熱の乾燥処理(以下、五次処理工程という)する手段を加える。この様な工程を経たことで、良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物が実現できたのである。本発明はドクダミの全成分を活用する上で最大の障害(弱点)であった加熱(天日乾燥も含む)に対して常温処理、及び、常温保存で明快に解決したのである。これにより後記するドクダミ産出物を活用した、様々なドクダミ加工品を実現する基礎となったのである。 以上述べた本発明の基本形のように、三次処理工程、又は、四次処理工程を経て使用できるとする発明である。このように加工方法の今まで考え付かなかったドクダミ生汁を濾過処理したドクダミ抽出エキスを、新鮮な蜂蜜で発酵完熟処理するという処理工程の逆転の発想が、本製造方法とドクダミ応用製品の実現化に道を開いたのである。本技術開発により、どこにでも自生し、生理活性もある天与のドクダミの保存方法と加工方法及び、幅広い食品化への道が実現したのである。道端にひっそりと咲き、その臭気で嫌われながらも、先人の知恵で十薬としてその成分を部分活用していたドクダミを、人や動物や家畜にその成分を全て活用できる道を開いたのである。ドクダミ食品ばかりでなくドクダミの活用も含めて、健康志向のこれからの時代を見つめたとき、本発明のドクダミ産出物は、健康な生活の渇望とともに、味覚と環境にやさしい産出物として有用であり、本願の処理工程は、抗菌性と常温保存効果をもち、利便性も高く、なによりも人や動物や家畜に福音をもたらす発明である。 ドクダミの活用を中心に、普通に食品として摂取できることを目指し、発明者は鋭意、研究開発した。その結果、以下の通りの製造工程を開発した。(a)ドクダミを収穫(6月から7月の開花期が最適だが、これに限定されない)した後、異物を取り、除菌のために軽く酸液(水10リットルに対して、酸0.1リットルを加えることが好ましい)で洗浄処理し、直ちに脱水処理(一次処理工程)する。酸は、好ましくはリンゴ酸などの天然性の酸が望ましい。その後、(b)ドクダミを破砕して、濃緑色のドクダミ生汁と固形の破砕残渣をうる(二次処理工程)。ここで、破砕処理は、ドクダミを当該技術分野における公知の手段、例えば、ジューサーなどにより行うことができる。つぎに、(c)ドクダミ生汁を濾過処理して、透明な赤色のドクダミ抽出エキスと濃緑色の細粒化した液状の残渣をうる(必須の三次処理工程)。ここでは基本形として、濾過することが必須であり、濾過時のメッシュが大切である。濃緑色のドクダミ生汁0.1リットルに対し500メッシュを用いることを基準にすると良いと認められる。もちろん目安であるからこれに限定されない。濾過処理は、ドクダミを当該技術分野における公知の手段、例えば、クッキングペーパーなどにより行うことができる。更に、(d)ドクダミ抽出エキスにその容量に対して、100%から70%(100%が好ましい)の生理活性と抗菌性をもつ新鮮な蜂蜜を混入すると、はじめ上下層に液相分離するが、攪拌した時点から連続的な細粒発泡を生じて発酵(添加酵母菌は不要である)が開始し、つぎに、常温(20℃から40℃が好ましい)で熟成し、更に、熟成中の発酵状態を観察して、目視で下層部が白色、上層部が琥珀色の液体に分離するか、又は、発泡状態の収束が確認できた時点(2週間位)で発酵完熟とする処理(必須の四次処理工程)を経て、常温で保存効果のあるドクダミ産出物となる。ドクダミ産出物は、これだけとは限らず、二次処理工程、及び、三次処理工程で生じた工程物や残渣も含まれる。これで、味覚も美味しく、常温保存もでき、生理活性と幅広い食味適応に同時に寄与する工程が生まれる。必要に応じて、ドクダミ産出物の重量軽減などの目的達成のために、(e)非加熱の乾燥処理を(五次処理工程)行うこともある。非加熱の乾燥処理の代表的なものとして、真空凍結乾燥があげられるが、これに限定しない。この様な工程を通すことで、ドクダミ産出物の良質な保存が容易に行われ、様々な加工への利便性も向上したのである。後記するようにドクダミ産出物の活用による様々な加工品を実現させる基礎となったのである。 ドクダミの活用を中心に、一般家庭の食卓にのせることを目指し、発明者は、鋭意、研究開発した。その結果、常温でドクダミの全成分を活用するために、ドクダミ抽出エキスを濾過して新鮮な蜂蜜のみを加える、いわゆる、自然発酵による非加熱の常温殺菌処理の製造工程を開発したのである。以下の通りである。(1)洗浄と脱水:ドクダミを収穫(6月から7月の開花期が最適だが、これに限定されない)した生の状態で、異物を取り、除菌のために濃度0.5%から1%の酸液で軽く洗浄し、直ちに脱水した。(2)破砕:(1)で得た5kgのドクダミを破砕機により破砕し、濃緑のドクダミ生汁1.05リットルと固形の破砕残渣を得た。(3)濾過:(2)で得たドクダミ生汁1.05リットルを常法に従って濾過して、透明な赤色のドクダミ抽出エキス1.0リットルと濃緑色の細粒化した液状の残渣を得た。(4)発酵完熟:(3)で得たドクダミ抽出エキス1.0リットルに新鮮な蜂蜜1.0リットルを混入すると、はじめ上下層に液相分離するが、攪拌した時点から連続的な細粒発泡を生じて発酵(添加酵母菌は不要である)を開始する。得られた混合液を常温(20℃から40℃が好ましい)で熟成し、更に、熟成中の発酵状態を観察して、目視で下層部が白色、上層部が琥珀色の液体に分離するか、又は、発泡状態の収束が確認できた時点(2週間位)で発酵完熟し、琥珀色のまろやかで味覚も美味しく、抗菌性や常温保存性のあるドクダミ産出物を得た。(3)で得たドクダミ抽出エキス、又は、(4)で得たドクダミ産出物をそれぞれ容器の中に計量小スプーン(5ml)一杯入れ、温水を加えてから重曹3gを入れると、黒色反応することでデカノイルアセトアルデヒドの含有が確認できた。 文献1〜4には、本願と技術分野が同じドクダミに関するものが開示されていますが、文献1の段落[0012]で、冷凍して抽出した最終エキスの保存は、冷凍保管によるもの。文献2の段落[0011]で、ドクダミ液は、70℃で加熱殺菌した搾汁を65℃で減圧蒸留したことによるもの。文献3の段落[0007]、[0008]で、生体か乾燥体の原材料で、乾燥粉末か分離した消臭成分化合物によるもの。文献4の段落[0007]で、発酵産物をろ過後、加熱処理してろ過液を容量で50%以下まで濃縮するもの。これに対して本願発明は、(1)加熱に弱い抗菌成分の熱破壊を起こさずにドクダミの全成分を抽出するため、全ての処理工程を非加熱の常温で行う。(2)ドクダミ自体の抗菌性に加えて、蜂蜜の混入により最終産出物の抗菌性が格段に高まり、防腐剤や保存剤を使用せずに最終産出物の長期保存が常温でできる(3)発酵処理前のドクダミ生汁の濾過処理によって、ドクダミ生汁からドクダミ抽出エキスを生成する割合が、95%以上である点で異なっている。これにより、味覚も優しく、美味しく、ドクダミの全成分をもつドクダミ産出物の機能性を発揮する観点から、非加熱(もちろん、これに限定されない)でドクダミ産出物を配合、又は、混入加工した食品化により幅広く人や動物や家畜に提供することができる。ドクダミ産出物は、このまま飲むこともできる。 本発明品の活用について、以下に本発明品を使用する主な品目をピックアップして述べるものである。本申請文(明細書)の全ての使用量は原則であり、例示に限定されない。又、例えば小麦加工品として例示した種類も、その範疇ばかりでなく、小麦を使用した加工品に及ぶと広く解釈するから、うどん、冷麦、スパゲテイ、麩にも請求権が適用されるという範疇に属させる。又、これから述べる加工品では、アイスクリームを例にするとアイスクリームの中に他材と配合すると書いていても、アイスクリームの上部にのせることも、いわゆる均等物の観点とみなし、本願請求内に入ると解釈する。 本発明品を使用した応用(食品化)の代表例としては、ラクトアイスクリームやアイスクリーム、アイスキャンデー等の冷菓がある。ラクトアイスクリームは無脂固形分8.0パーセント卵黄脂肪分0.5パーセントであり、これに限らないが、主に、糖類(砂糖、水あめ)、ぶどう糖果糖液糖、植物性脂肪(パーム油、ヤシ油)、乳製品、卵黄、食塩、香料、安定剤(セルロース)、アナトー色素、が配合される場合が多い。それらの液を定法通り充填機で、空気を巻き込み冷却凍結さながら、アイスクリーム用の容器に充填されるのである。この液0.2リットルあたりの中に0.05リットル、本発明品のドクダミ産出物を糖類の代わりに入れるのが好ましい。しかし量はこれにとらわれない。叉、本発明品のドクダミ抽出エキスでも良い。この場合は、糖類の代わりはできないが、他の調味液との味覚の調和から使用してよい。本発明の量は、0.05リットルが望ましいが、配合調味液や嗜好具合に応じて、バランスの取れた関係から決定することでよい。 抱餡機を利用してアイスクリーム類の固形物に、本発明品のドクダミ抽出エキス、又は、ドクダミ産出物を入れることができる。その場合は、アイスクリームの中心に機械的に入れることができる。好みにより本発明品の使用量は、適宜加減するとよい。 お菓子の代表例としてゼリーについて述べる。例えば、一般的に無果汁ゼリーでは、砂糖、果糖ぶどう糖液糖、デキストリン、ゲル化剤(増粘多糖類)酸味料、セルロース、香料、乳化剤が使用されているが、これに、本発明品のドクダミ産出物を砂糖の代わりに入れたら風味がでて、おいしく、ドクダミの全成分を取り込めるので身体にも良い。ゼリーは、一般的な定法に則りゼリー化するとき、出来上がり製品200gにたして本発明品0.05リットルが適量であり、味付けや温度設定が柔軟にできるから、特に、ゼリーには良く進化した発明である。しかし、量はこれに限定されない。又、無果汁ゼリーに限定されるものではない。なお、本発明のドクダミ産出物をゼリーで併用混合し、体温で融ける低体温溶解素材のカプセルに注入しても実施することができる。 本発明品のドクダミ産出物を一定の割合(例えば重量で10:1)で、ココアバターなどの油脂に混入する。まずココアバターを湯せんにより40℃以下で溶かし、これにドクダミ産出物を混入撹拌し、23℃に下げてココアバターを結晶化させる。その後、32℃で結晶を溶かし、製品形状の型に入れて形状付けし冷却して固形化させる。固形化した製品は、熱で融けて崩れることがないように、断熱性素材製の包装材で包んで保存する。固形化した製品1個は3〜5gの大きさとするが、好ましくは3gとする。ココアバターであるから、口にいれることもでき、体内に挿入することも出来る。これによりドクダミの全成分を取り込めるので身体にも良い。 ヨーグルトについて述べる。ヨーグルトに対して200gあたり本発明品のドクダミ産出物を、0.05リットル入れると淡く黄色にヨーグルトが染まり味覚もおいしく、身体にも良い。又、本発明品のドクダミ抽出エキスも入れることができる。量はこれに限定されない。 ケーキについて述べる。直径20cm程度のデコレーションケーキでは、本発明のドクダミ産出物を下地のスポンジケーキ表面に塗るか、又は、クリームに本発明のドクダミ産出物を混ぜてから塗ると、身体に良いケーキが出来る。好みにより本発明品の使用量は適宜加減するとよい。 ドクダミ入り食酢、又は、ドクダミ醸造酢について述べる。ドクダミ入り食酢には本発明品のドクダミ抽出エキスを例えばリンゴ酢にいれると、淡いピンク系の色調の酢ができる。酢の重量に対して、1から10パーセントがよいが、適量は求める酢の濃縮倍率でも変わるが、色彩と味覚を大切にする程度でよい。好ましくは、酢の重量に対して1から5パーセントが適量と認められるが、これに限定するものではない。酢はこれに限定されない玄米酢でもかまわない。活用の一番は寿司やナマスに応用できる。又、ドクダミ入りのピクルスに活用できる。ドクダミ醸造酢は本発明品のドクダミ抽出エキスに酢酸菌を加えて発酵させたものである。これにより、好ましい味覚になり、色彩効果やポリフエノール効果が付加される。場合によりアルコールを使用してでき上がる。 大豆から出来る豆乳に入れると、より健康的なドクダミ豆腐、又は、ドクダミ豆乳が生まれる。長芋類のトロロに対する活用も同様にできる。さらに、通常の納豆用のたれに対して、本発明品のドクダミ抽出エキス、又は、ドクダミ産出物を混入用のたれに入れておき、混ぜてたべると、身体によい健康的な納豆を食することができ、商品価値が上がり、いまに加えて、新たなマーケットを築くものと認められる。 ドクダミ混入味噌についてのべる。一般的な甘味噌は、(これにとらわれないが、)大豆、米、食塩、酵母エキス、酒類が配合される。熟成し充填するときに、本発明品のドクダミ産出物を味噌重量に対して、1〜3パーセント程度混入するとよい。この時の味噌の塩分濃度とあわせて本発明品を混入することもできる。味噌に対する配合量は好みや使用目的により加減するとよい。ドクダミ入りのケチャップもできる。 ドクダミ下着についてのべる。近年、アトピーなどや老人性皮膚病などで痒みが多発している。皮膚の弱化がみられる。健康下着類が渇望される理由である。これらは、抗菌作用などの働きから改善することができる。本発明品のドクダミ抽出エキスをスプレーで下着に吹きかけると本発明のドクダミの成分に痒み止め効果や殺菌効果があり、健康的な衣類として使えるのである。必要に応じて、草木染の手法を取り入れると良いものができるが洗う時には手洗いでなるべく、発明品の成分が流亡しないように注意することが肝要である。 化粧品には、化粧水、乳液、クリーム、ボデイローション等が代表される。本発明品のドクダミ産出物を製品重量に対し1.0〜2.0パーセント混入して乳化させると良い。含有量はこれにとらわれない。ドクダミの緒成分が働くことで、抗菌効果が認められる。 化粧品の1例として美容乳液について述べる。美容乳液には、水、セタノール、グリセリン、ナイアシンアミド、BG、ポリ綿実脂肪酸スクロール、イソステアリン酸イソプロピル、水添ポリイソブテン、リン酸2ナトリウム、クエン酸、ポリアクリルアミド、バンテノール、酢酸トコフェノール、ポリメチルシルセスキオキサン、ステアリン酸、メチルバラベン、ジメチコン、ジメチコノール、EDTA−2ナトリウム、PEG−100,セテアリルグルコシド、セテアソルアルコ−ル、PG、エチルバラベン、水酸化ナトリウム、クリコシルトレハロース、ステアリルアルコ−ル、加水分解水添デンプン、ラミナリアオクロロイカエキス、ワサヒノキ種子エキス、ヒアルロン酸ナトリウム、ベンジルアルコール等がはいっている。これに本発明品のドクダミ産出物を入れる。これに限定しないが、全体重量の1〜5パーセントがよい。淡い色調の出現を配合のめどとすることも出来る。化粧品とするには、粧原基のPHや全体水分をコントロールするため、乳化と調和させ、保存性に気をつけて製造することで、ドクダミ入りの肌の健康を目指した化粧品が完成する。化粧品に対する配合割合を高めると、化粧品に使用されている防腐剤を減少することができる。 洗剤について述べる。最近では、食器洗いや果物洗いの洗剤が多く、天然物性のものが消費者から好感を呼んでいる。本発明のドクダミ産出物を既存で販売されている果物や野菜洗剤(液体)に混入することにより抗菌効果、弱酸性にすることにより手あれを防ぎ、且つ、淡い黄色の色調を持つ天然性の洗剤ができる。色は、洗うと残存しないし、又、この色素は、本発明のドクダミ由来なので安全である。例えば三次、又は、四次処理工程で得られる細粒化した液状残渣も利用できる。新たなドクダミ洗剤が出たということで、イメージの一新効果がある。 濁酒作りや酒づくりの発酵の後期に、本発明品のドクダミ産出物を、濁酒や酒の重量の1〜5パーセントの範囲でいれるとよい。又、本発明品のドクダミ抽出エキスでも良い。規定の分量と合致させる。味に濃厚さがでて、身体により良い酒や、濁酒となる。 本発明品のドクダミ産出物を、家畜の餌に入れてあたえることで、良質な肉や卵となる。その場合は、毎日の餌の重量あたり1〜2パーセント程度とみとめられる。これに限定されないし、飲用水に混ぜて飲用させることもできる。乳牛にあたえて乳質を高めることもできる。 本発明品の人に対する効果を述べる。(a)脇の下の多汗と汗臭もちの51歳の女性、毎日、普通にしていても多汗で下着が絞るほどの水分を含み、同時に汗臭があり長年苦しんできた。本願の後記するドクダミ濃厚ソースを10倍の水で希釈して飲んだところ、3日後に多汗と汗臭が同時に収まった。(b)脳に血栓が出来て入院し、退院後に足の痺れと足先の冷えをかかえて、歩行が覚束ない67歳の女性、病院に行っても治らず、本願の後記するドクダミ濃厚ソースを10倍の水で希釈して飲んだところ、飲んで1ヶ月後に収まった。(c)目の手術のための頭部MRI検査で3ヶ所の小さな血栓が見つかった92歳の女性、特に治療をせず、検査直後から本願の後記するドクダミ濃厚ソースを10倍の水で希釈して飲んだところ、2ヶ月後のMRI再検査で消滅しており、医者が不思議がるほど収まった。この様にドクダミ自体に毒性がなく、人体に安全といえる。又、本発明のドクダミ産出物を食材に混入し餌としてペット(猫、犬)に食べさせたところ、体重の減少は見られず、元気に経過した。異常は認められない。 一般に前記食品や一般食品の全般に対して、重量比で、食品全体重量の1から20パーセント以内で本発明品のドクダミ抽出エキスを入れることもできる。パンやラーメンや麺も小麦粉と水の攪拌時に投入するとよい。乳が凝固するときに投入すると、ドクダミ成分入りの牛乳トーフやチーズをつくれる。ドクダミ抽出エキスの活用時は、本発明品のドクダミ産出物を併用することも、適宜行うことが出来る。これら加用の場合は、加える水の量が規定より増加するので、決められた総量水の一部として算入する。本発明品のドクダミ産出物は、その処理工程中の蜂蜜混入(混入率30〜50パーセント)により、一般生菌が抑制されており、そのまま食用できる。又、本発明品のドクダミ抽出エキスの一般生菌に対する抑制率を向上させたい場合は、酢やアルコ−ルを併用すると良い。味覚をみて、入れてもかまわない。限定はしない。又、酸味が望ましい場合は、後記するドクダミ濃厚ソースに置き換えてもよい。 配合例1:ドクダミ濃厚ソース本発明品のドクダミ産出物0.5リットルと梅シロップ0.5リットルをガラスなどの容器で混ぜ、これを常温保存性のあるドクダミ濃厚ソースとして使用する。梅シロップは、ドクダミ産出物に酸味(クエン酸)を付加するために必要であり、味覚もより向上したがこれに限定されない。代わりに、酢と糖類を混ぜ合わせてもよい。糖類は、砂糖に限定されないオリゴ糖でもトレハロース等でもよい。なお、梅シロップは、梅果実2kgと氷砂糖2kgをガラスなどの容器に室温で7日間おき、氷砂糖が溶けるに伴ってクエン酸を含有する梅のエキスが抽出されてできあがる。氷砂糖に限定されないオリゴ糖でもトレハロース等でもよい。 本発明のドクダミ濃厚ソースを皮むきリンゴや擂ったリンゴにかけると、味が違和感なく引き締まり、ぼけたリンゴにも酸付与のインパクトあるリンゴに変身できる。牛乳トーフを適宜の形で薄く切り、本発明のソースに1時間ほどつけると淡い黄色の風味豊かな牛乳トーフができる。カッテージチーズも同様にするとおいしくできる。牛乳トーフの造り方は、なべに入れた牛乳中を一度沸騰させ、その中に酸、又は苦汁を適量入れる。しばらくすると(a)タンパクが固まる、(b)それ以外の乳水分の構成物(ホエー)に分離される。(a)を、ザルにあげて固形分を取り出し、型枠にいれると牛乳ト−フやカッテージチーズになり、後者に各種の菌を植え付け独特の風味をつけたのがチーズである。 配合例2:ドクダミ飲料本願配合例1のドクダミ濃厚ソース20g地下水(塩素含有無し)又は、濾過水180gを配合して、さっぱりして、おいしい淡い黄色のドクダミ飲料200gができた。これは飲料の中に重量で5%の本発明品のドクダミ産出物を含有する身体によい健康的な飲料として商品価値があり、新たなマーケットを築くものと認められる。なお、効能を考慮すると夏季は冷蔵し、冬季は40℃以下の温湯で飲むことが好ましい。 配合例3:果汁タイプのドクダミ飲料一例としてオレンジジュースタイプについて述べる。本願配合例1のドクダミ濃厚ソース50g100%ミカン果汁60gクエン酸0.1gガムシロップ10g水200gを配合して、20%(容量)オレンジジュース風味のドクダミ飲料が310gできた。これはオレンジ風味のドクダミ飲料であり、ドクダミの含有によっても何ら違和感のない美味なジュースであった。好みによりドクダミ濃厚ソースの量は増減してもよく、濃度は、分量と配合調節で変えることが出来る。叉、本発明品のドクダミ産出物を併用しても良い。この場合の量は、味覚の調和から増減を決定することでよい。更に、他の果汁タイプの場合も配合例1のドクダミ濃厚ソースを配合して、同様に作ることが出来るのである。身体によい健康的な飲料として商品価値があり、新たなマーケットを築くものと認められる。 配合例4:乳製品タイプのドクダミ飲料一例としてコーヒー牛乳タイプについて述べる。本願配合例1のドクダミ濃厚ソース100g牛乳400g脱脂乳液200g砂糖10gコーヒー抽出液300gカラメル3gコーヒー香料1g水100gを配合して、コーヒー牛乳風味のドクダミ飲料が1100gできた。これは重量で4.5%の本発明品のドクダミ産出物を含有する健康飲料であり、ドクダミの含有によっても、コーヒー牛乳本来の風味を何ら損なわないドクダミ飲料であった。本発明品のドクダミ産出物は好みにより増減してもよい。更に、ヨーグルトやラクトレートなど他の乳製品タイプも本願配合例1のドクダミ濃厚ソースを配合して、同様に作ることが出来るのである。 配合例5:炭酸タイプのドクダミ飲料 本願配合例1のドクダミ濃厚ソース100gオレンジ果汁20g水800g炭酸ガス適量配合して、炭酸風味のドクダミ飲料1.1kgができた。これは飲料の中に重量で4.5%の本発明品のドクダミ産出物を含有する飲料であり、ドクダミの含有によっても、炭酸本来の風味を何ら損なわないドクダミ飲料であった。本発明品のドクダミ産出物は好みにより増減してもよい。更に、本発明品のドクダミ産出物を配合して、同様に作ることが出来るのである。 配合例6:コーラタイプのドクダミ飲料 本願配合例1のドクダミ濃厚ソース40gコーラベース6g水14g炭酸水250gを配合して、コーラ風味のドクダミ飲料310gができた。この飲料を容器に充填した後、40℃で30分保管して滅菌する。これは飲料の中に重量で6.5%の本発明品のドクダミ産出物を含有する健康飲料であり、ドクダミの含有によっても、コーラ本来の風味を何ら損なわないドクダミ飲料であった。本発明品のドクダミ産出物は好みにより増減してもよい。 以上、具体的な配合を示した飲料のほか、種々のつゆ・スープ類や食品などに本発明の工程物を混入して、健康食品とすることができる。実際例のいくつかを例示する。 (1.〜10.)本発明のドクダミ加工品 1.濃縮麺つゆ:醤油、砂糖、水あめ、化学調味料、鯖節などからなる濃縮めんつゆ0.5リットルに、20gの本発明品のドクダミ産出物を混入した。水で希釈したときの水分味の感じがなく、旨みが増した。 2.つけ麺つゆ:醤油、砂糖、合成調味料、水などからなる麺つゆ0.5リットルに、20gの本発明品のドクダミ産出物を混入した。 3.蕎麦つゆ:醤油、砂糖、その他種々の添加成分で仕上げた蕎麦つゆ0.5リットルに、20gの本発明品のドクダミ産出物を混入した。甘みがでるが鰹節がやや多いほどよい。 4.即席うどんスープ:食塩、だし汁、かつお風味、粉末砂糖、醤油などからなる即席うどんスープ10gに、本発明品のドクダミ産出物を0.3g混入して、ドクダミ入りスープとした。本発明品のドクダミ産出物は好みにより増減してもよい。 5.焼き肉のタレ:醤油、水飴、液糖、食塩、リンゴ果汁、醸造酢、ニンニク、味噌、胡麻油香辛料、玉葱などからなるタレ0.25リットルに、本発明品のドクダミ産出物を10g(好みにより増減可)入れて焼き肉のタレとした。糖類をいつもより減じても甘く美味しい。 6.ウスターソース:野菜、果実(トマト、人参、リンゴなど)、糖類(砂糖、ブドウ糖果糖液糖)、食塩、醸造酢、醤油、香辛料などからなるソース0.3リットルに、本発明品のドクダミ産出物を20g入れて、ウスターソースとした。トンカツソースの場合は0.3リットルに本発明品のドクダミ産出物を3.5g(好みにより増減可)入れる。 7.トマトケチャップ:トマト、糖類(砂糖、ぶどう糖果糖液糖、ぶどう糖)、醸造酢、食塩、玉葱、香辛料などからなるケチャップ500gに、本発明品のドクダミ産出物を25g(好みにより増減可)入れてトマトケチャップとした。 8.マヨネーズ:食用植物油脂、醸造酢、卵黄、食塩、調味料(アミノ酸)、香辛料などからなるマヨネーズ300gに、本発明品のドクダミ産出物を15g加えてマヨネーズとした。 9.オニオンドレッシング:食用植物油脂、醸造酢、砂糖類(砂糖、ぶどう糖果糖液糖)、たまねぎ、しょうゆ、ソテーガーリックペースト、ごま、にんじんピューレー、食塩、ガーリックペースト、チキンエキスパウダー、調味料(アミノ酸等)、香味食用油、酵母エキスパウダー、増粘剤(キサンタンガム)、甘味料(ステビア)、香辛料抽出物などからなるドレッシング0.38リットルに、本発明品のドクダミ産出物を20g加えて、オニオンドレッシングとした。サラダドレッシングの場合は0.38リットルに、本発明品のドクダミ産出物を10g(好みにより増減可)入れる。 10.各種醤油加工品:醤油、ニンニク、砂糖、リンゴ酢、玉葱、生姜、酵母エキス、アルコール、キサンタンなどからなる醤油ベースの液200gに本発明品のドクダミ産出物を10g(好みにより増減可)加えた。その他、野菜醤油漬などに使用される醤油ベースの液重に対し5%、本発明品のドクダミ産出物を入れることができる。 こうして本発明者らは、ドクダミを発酵する処理工程から出来たドクダミ産出物を利用し、ドクダミから食品や身体に有益な成分と美味を兼ね備え、新たな味覚や抗菌性及び、常温保存機能を保持した有用な加工品を発明したのである。 本発明は、ドクダミを活用するとき、抗菌性と常温保存効果のある本発明品のドクダミ産出物が、輸送時や使用時の分割、材料への混入が高品質で行われ、かつ、必要に応じて発明工程から生み出された産出物の材形を柔軟に使えることで、食味適正を持ち、利用範囲が広がった。ドクダミの全ての成分を含有したドクダミ生汁を濾過し、生成されたドクダミ抽出エキスを発酵させたことで、生理効果や抗菌性もあり、常温保存できる産出物が生まれ、使い勝手の良い発明となった。天与のドクダミの全ての成分を新しい発想で取り出し、現代に蘇らせたのである。又、荒廃している里地、里山を復活させる一助として、ドクダミ農業という有用な産業を樹立できる発明である。 ドクダミの収穫後、ドクダミの異物や除菌のための酸性水による洗浄処理及び、脱水処理工程(一次処理工程)を行い、ついで、ドクダミを破砕処理してドクダミ生汁をうる工程(二次処理工程)を行い、ついで、ドクダミ生汁を濾過処理して、透明な赤色の液体(ドクダミ抽出エキス)をうる必須工程(三次処理工程)を行い、ついで、ドクダミ抽出エキスに蜂蜜を混入して発酵完熟する必須工程(四次処理工程)を行い、ついで、乾燥工程(五次処理工程)を行い、又は場合により経ず、前記方法による工程を経過させたことからなる良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物。 (a)収穫したドクダミの異物や除菌のための酸性水による洗浄処理後、脱水処理する工程(一次処理工程)(b)つぎに、ドクダミを破砕処理してドクダミ生汁をうる工程(二次処理工程)(c)つぎに、ドクダミ生汁を濾過処理して、赤色のドクダミ抽出エキスをうる必須工程(三次処理工程)(d)ドクダミ抽出エキスに蜂蜜を混合して発酵完熟処理する必須工程(四次処理工程)を経て、良質な味覚の常温保存できる琥珀色の液体(ドクダミ産出物)が得られ、幅広い食味適応に寄与する。その後、必要に応じて、利便性を実現するために(e)非加熱の乾燥処理工程(五次処理工程)を行う。それら(b)、(c)、(d)、又は、(e)の工程経過物を食品、化粧品、衣類、傷口治療剤等に(b)、(c)、(d)、(e)単独で、ドクダミ産出物を得てそれらを使用する、又は、その中から出来たドクダミ産出物を1以上配合して得たドクダミ産出物。 濾過した三次処理工程を経て、ついで、四次処理工程では、ドクダミ抽出エキスの重量に対して、新鮮な蜂蜜を、100パーセントから70パーセント(100パーセントが好ましい)で混入したことからなる請求項1、及び、2記載のドクダミ産出物。 前記請求項1、2、及び、3からなるドクダミ産出物配合、又は、活用のドクダミ産出物のドクダミ加工品。 前記ドクダミ産出物の加工品として米飯系、サラダ系加工品、酢飯加工食品、酒加工食品、乳加工食品、魚肉加工食品、漬物及び酢漬け加工食品、飲料食品、大豆加工食品、小麦加工食品、デンプン加工食品、缶詰加工食品、寒天加工食品、調味料加工食品、等を含む請求項3記載のドクダミ産出物を使用した各種の食品類。 前記ドクダミ産出物の加工品としてシャンプー、リンス、化粧水、ローション、乳液、クリーム等を含む請求項3記載のドクダミ産出物を使用した化粧品類。 前記ドクダミ産出物の加工品として下着、靴下、マフラー、Tシャツ、ハンカチーフ等を含む請求項3記載のドクダミ産出物を使用した衣料品類。 前記ドクダミ産出物の加工品として食器洗いや果物洗い用洗剤、野菜洗剤等を含む請求項3記載のドクダミ産出物を使用した洗剤類。 前記ドクダミ産出物の加工品として土壌散布、葉面散布剤及び防虫剤等を含む請求項3記載のドクダミ産出物を使用した園芸、農業用品。 前記ドクダミ産出物の加工品として請求項1、及び、又は、2記載のドクダミ産出物の製造工程物を、そのまま人を含む動物が飲み、又は、食するようにした請求項3記載のドクダミ産出物を使用したドクダミ食品。 前記ドクダミ産出物の加工品として、請求項1、及び、又は、2記載のドクダミ産出物を用い、その残渣も含めて、必要に応じてそれを加工することからなる請求項3記載のドクダミ産出物を使用した防腐剤、及び、傷口治療剤。 【課題】人や動物や家畜の健康の維持増進に寄与するためのドクダミ産出物、加工品の提供。【解決手段】(a)ドクダミの収穫後の洗浄、脱水処理、(b)破砕処理、(c)濾過処理、(d)生理活性と抗菌作用のある蜂蜜を混入しての常温での発酵完熟、からなる工程を経て、良質な味覚と抗菌性及び常温保存性をもつドクダミ産出物を得る。【選択図】なし