生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_β‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品
出願番号:2012054982
年次:2013
IPC分類:A61K 31/015,A61K 31/336,A61K 31/085,A61K 31/05,A61K 31/4525,A61K 31/36,A61K 36/75,A61K 36/18,A61K 36/00,A61P 43/00,A61P 25/28,A61K 36/896,A61K 36/60,A61K 36/28,A23L 1/30


特許情報キャッシュ

松田 秀秋 村田 和也 松村 晋一 吉岡 百合 JP 2013189385 公開特許公報(A) 20130926 2012054982 20120312 β‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品 学校法人近畿大学 000125347 稲畑香料株式会社 390019460 清原 義博 100082072 松田 秀秋 村田 和也 松村 晋一 吉岡 百合 A61K 31/015 20060101AFI20130830BHJP A61K 31/336 20060101ALI20130830BHJP A61K 31/085 20060101ALI20130830BHJP A61K 31/05 20060101ALI20130830BHJP A61K 31/4525 20060101ALI20130830BHJP A61K 31/36 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/75 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/18 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/00 20060101ALI20130830BHJP A61P 43/00 20060101ALI20130830BHJP A61P 25/28 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/896 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/60 20060101ALI20130830BHJP A61K 36/28 20060101ALI20130830BHJP A23L 1/30 20060101ALI20130830BHJP JPA61K31/015A61K31/336A61K31/085A61K31/05A61K31/4525A61K31/36A61K35/78 KA61K35/78 CA61K35/78 XA61P43/00 111A61P25/28A61K35/78 VA61K35/78 DA61K35/78 TA23L1/30 B 11 OL 25 特許法第30条第1項適用申請有り 4B018 4C086 4C088 4C206 4B018MD07 4B018MD08 4B018MD18 4B018MD48 4B018MD61 4B018ME10 4B018ME14 4B018MF01 4C086AA01 4C086AA02 4C086BA02 4C086BA13 4C086BC21 4C086GA02 4C086GA12 4C086GA16 4C086MA01 4C086MA04 4C086NA14 4C086ZA15 4C086ZA16 4C086ZC20 4C088AB12 4C088AB26 4C088AB33 4C088AB34 4C088AB36 4C088AB62 4C088AB81 4C088AB85 4C088BA08 4C088BA31 4C088BA32 4C088BA33 4C088NA14 4C088ZA15 4C088ZA16 4C088ZC20 4C206AA01 4C206AA02 4C206BA03 4C206BA04 4C206CA03 4C206CA27 4C206CB14 4C206KA01 4C206KA04 4C206KA17 4C206MA01 4C206MA04 4C206NA14 4C206ZA15 4C206ZA16 4C206ZC20 本発明は、カレースパイス等の天然植物の抽出物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品に関する。 近年の急速な高齢化社会の到来に伴い、老人性痴呆症は、医学的、社会的にも重大な問題となっており、それにより有効な抗認知症薬の開発が強く望まれている。老人性痴呆症の代表的な疾患であるアルツハイマー型痴呆症(アルツハイマー病)は、脳の萎縮、老人班の沈着及び神経原繊維の形成を特徴とする変性疾患で、神経細胞の脱落によって痴呆症状が引き起こされると考えられている(非特許文献1)。 アルツハイマー型痴呆症の原因について未だ定説はないが、病理組織学的研究により、老人班が沈着しそれにより神経細胞が脱落し脳の萎縮が生じると考えられている。老人班の主成分であるβ‐アミロイドは細胞毒性作用を有しており、アルツハイマー型痴呆症における神経細胞死を引き起こしていると考えられている(非特許文献2〜5)。β‐アミロイドは、アミロイド前駆体タンパク質(APP)からβ‐セクレターゼという酵素の作用によって生成される。従って、このβ‐セクレターゼに対し阻害作用を有する化合物は、アルツハイマー型痴呆症の治療に有用であると考えられる。β‐セクレターゼに対し阻害作用を有する化合物に関する研究が、近年活発に行われている(特許文献1)。 このようなβ‐セクレターゼに対して阻害活性を持つ化合物は、β‐アミロイドの生成のみならず、他の生体内での反応をも阻害する可能性がある。他の生体内での反応を阻害するような物質は、β‐アミロイドの生成を阻害したとしても、患者に深刻な副作用をもたらす虞があるため、アルツハイマー型痴呆症等の治療に利用することは困難である。よって、アルツハイマー型痴呆症の治療に使用することができる、安全性の高いβ‐セクレターゼ阻害剤が求められている。特開2008−137914号公報Alzheimer, A (1907) Central Bl. Nervenheilk. Phychiatr. 30, 177-179Yankner,B. et al. Science, 245, 417-429 (1989)Cai,X., Gold, T. & Younkin,S. Science, 259, 514-516 (1993)Rose, A. Nature Med. 2, 267-269 (1996)Scheuner,D. et al. Nature Med. 2, 864-869 (1996) 本発明は、安全性が高く、β‐セクレターゼ活性に対する優れた阻害作用を有するβ‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品を提供するものである。 請求項1に係る発明は、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン、β‐カリオフィレンオキサイド、クルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリン及びセサミンからなる群から選択される1以上の化合物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項2に係る発明は、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドからなる群から選択される1以上の化合物が、カレーリーフの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項3に係る発明は、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3からなる群から選択される1以上の化合物が、ターメリックの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項4に係る発明は、ピペリンが、コショウの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項5に係る発明は、セサミンが、ゴマの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項6に係る発明は、カレーリーフの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドからなる群から選択される1以上の化合物を含むβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項7に係る発明は、ターメリックの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3からなる群から選択される1以上の化合物を含むβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項8に係る発明は、コショウの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、ピペリンを含むβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項9に係る発明は、ゴマの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、セサミンを含むβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項10に係る発明は、カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコンからなる群から選択される1以上の抽出物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤に関する。 請求項11に係る発明は、請求項1乃至10いずれかに記載のβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品に関する。 請求項1に係る発明によれば、β‐セクレターゼ活性に対する優れた阻害作用を有するので、アルツハイマー型痴呆症等の老人性痴呆症を予防又は進行停止することができる。 請求項2乃至10に係る発明によれば、カレースパイス等の天然植物の抽出物又は抽出物から得られたものを有効成分とするため、人体に悪影響を与えることなく、アルツハイマー型痴呆症等の老人性痴呆症を予防又は進行停止することができるβ‐セクレターゼ阻害剤を提供することができる。 請求項11に係る発明によれば、β‐セクレターゼ活性に対する優れた阻害作用を有するβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品であるため、β‐セクレターゼ阻害剤を日常的に容易に摂取することができ、アルツハイマー型痴呆症等の老人性痴呆症を予防又は進行停止することができる。 以下、本発明に係るβ‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品について説明する。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン、β‐カリオフィレンオキサイド、クルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリン及びセサミンからなる群から選択される1以上の化合物を有効成分として含有する。 α‐カリオフィレンは、CAS番号6753‐98‐6であって、下式(化1)に示す構造を有している。 β‐カリオフィレンは、CAS番号87‐44‐5であって、下式(化2)に示す構造を有している。 β‐カリオフィレンオキサイドは、CAS番号1139‐30‐6であって、下式(化3)に示す構造を有している。 クルクミン1は、CAS番号458‐37‐7であって、下式(化4)に示す構造を有している。 クルクミン2は、CAS番号297160‐27‐1であって、下式(化5)に示す構造を有している。 クルクミン3は、CAS番号33171‐05‐0であって、下式(化6)に示す構造を有している。 ピペリンは、CAS番号94‐62‐2であって、下式(化7)に示す構造を有している。 セサミンは、CAS番号607‐80‐7であって、下式(化8)に示す構造を有している。 本発明において、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドは標準品を用いることができる。また、カレースパイス等の抽出物から得たものを用いることができ、特にカレーリーフの抽出物から得たものを用いることができる。 カレーリーフ(英名:Curry leaf、学名:Murraya koenigii (L.) Sprengel)は、ミカン科ゲッキツ属の双子葉植物である。芳香のある常緑の低木であり、琉球、南中国からインドに分布する。葉は香辛料として広くカレーの芳香付けに利用され、また強壮剤にもされる。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤には、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドを有効成分とするもの、及びカレーリーフの抽出物を有効成分とするものを用いることができる。 カレーリーフの抽出物としては、葉の乾燥物のヘキサン抽出物を好適に用いることができる。その理由は、カレーリーフの葉をヘキサンで抽出することにより、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドを多く溶出させることができるからである。 本発明において、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3は標準品を用いることができる。また、カレースパイス等の抽出物から得たものを用いることができ、特にターメリックの抽出物から得たものを用いることができる。 ターメリック(英名:Turmeric、学名:Curcuma longa L.)は、ショウガ科ウコン属の単子葉植物である。発達した根茎を有する多年草であり、栽培される重要な香辛料植物が含まれる。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤には、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3を有効成分とするもの、及びターメリックの抽出物を有効成分とするものを用いることができる。 ターメリックの抽出物としては、根の乾燥物の酢酸エチル抽出物を好適に用いることができる。その理由は、ターメリックの根を酢酸エチルで抽出することにより、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3を多く溶出させることができるからである。 ピペリンは標準品を用いることができる。また、カレースパイス等の抽出物から得たものを用いることができ、特にコショウの抽出物から得たものを用いることができる。 コショウ(英名:Black Pepper、学名:Piper nigrum L.)は、コショウ属コショウ科の双子葉植物である。インド原産の常緑つる植物であって、その果実は最も古くから著名なスパイスの一つで、香辛味のほか防腐効果、食欲増進の効果などがある。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤には、ピペリンを有効成分とするもの、及びコショウの抽出物を有効成分とするものを用いることができる。 コショウの抽出物としては、果実の乾燥物の酢酸エチル抽出物を好適に用いることができる。その理由は、コショウの果実を酢酸エチルで抽出することにより、ピペリンを多く溶出させることができるからである。 セサミンは標準品を用いることができる。また、天然植物の抽出物から得ることができ、特にゴマの抽出物から得ることができる。 ゴマ(英名:Sesame、学名:Sesamum indicum L.)は、ゴマ科の双子葉植物である。果実は普通4室であり、種子の色により、黒色の黒ゴマ、白色の白ゴマ、黄色の黄ゴマや金ゴマを区別する。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤には、セサミンを有効成分とするもの、及びゴマの抽出物を有効成分とするものを用いることができる。 ゴマの抽出物は、乾燥物の酢酸エチル抽出物を好適に用いることができる。その理由は、ゴマを酢酸エチルで抽出することにより、セサミンを多く溶出させることができるからである。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤には、カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコンからなる群から選択される1以上の抽出物を有効成分とするものを用いることができる。 カルダモン(英名:Cardamon、学名:Elettaria cardamomum (L.))は、ショウガ科ショウズク属の単子葉植物である。根茎のある多年草で、種子を香辛料とし、南インド、スリランカ、マレーシア等で栽培される。 クローブ(英名:Clove、学名:Syzygium aromaticum (L.))は、フトモモ科フトモモ属の双子葉植物である。常緑高木であり、樹高は4〜7m、ときに10m以上になる。 シナモン(英名:Cinnamon、学名:Cinnamomum zeylanicum)は、クスノキ科クスノキ属の双子葉植物である。スパイスをとるために栽植される熱帯性常緑樹である。 フェヌグリーク(英名:Sicklefruit fenugreek、学名:Trigonella foenum-graecum L.)は、マメ科フェヌグリーク属の双子葉植物である。種子はスパイスとして用いられる。 サフラン(英名:Saffron crocus、学名:Crocus sativus L.)は、アヤメ科サフラン属の単子葉植物である。観賞用に広く栽培される球茎植物で、花柱を集めて乾かしたものは、鎮静、鎮痛、通経薬として用いられる。 ジンジャー(英名:Ginger、学名:Zingiber officinale L.)は、ショウガ科ショウガ属の単子葉植物である。香辛料として世界的に知られ、薬味、菓子用の他、薬用、ソース等の調味用や清涼飲料にも使用される。 バンウコン(英名:Galangal、学名:Kaempferia galangal L.)は、ショウガ科バンウコン属の単子葉植物である。黄色の根茎には芳香があり、香辛料として使用される。根は部分的に肥大し球根になる。 ガジュツ(英名:Zedoary、学名:Curcuma zedoaria)は、ショウガ科ウコン属の単子葉植物である。別名紫ウコンともいう。根茎が生薬として用いられ芳香健胃作用がある。 カホクザンショウ(英名:Sichuan Pepper、学名:Zanthoxylum bungeanum)は、ミカン科サンショウ属の双子葉植物である。果皮は香辛料や生薬などに利用される。 ホップ(英名:Common Hop又はEuropean Hop、学名:Humulus lupulus L.)は、アサ科カラハナソウ属の双子葉植物である。雌花をビール醸造に利用するために栽培される多年草である。 アシュワガンダ(英名:Wintercherry、学名:Withania somnifera (L.))は、ナス科の双子葉植物である。別名インドニンジンとも呼ばれる。インドの伝統医学アーユルベーダで利用されるハーブの一つである。 ベニバナ(英名:Safflower、学名:Carthamus tinctorius L.)は、キク科ベニバナ属の双子葉植物である。紅色染料や食用油の原料として栽培される。 ヒハツ(英名:Long Pepper、学名:Piper longum L.)は、コショウ科コショウ属の双子葉植物である。インド原産でカレー等に用いられる。 ハルウコン(英名:Wild Turmeric、学名:Curcuma aromatica Salisb.)は、ショウガ科ウコン属の単子葉植物である。熱帯アジア原産の多年草で、インド、東南アジア、中国南部、沖縄で栽培される多年草。花期4〜6月。根茎をキョウオウ(姜黄)と称し、利胆、芳香健胃薬とする。 上記化合物及び抽出物は、1種単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。下記実施例で詳述するように、上記化合物及び抽出物は強いβ‐セクレターゼ阻害活性を有しているので、これらを有効成分として含有する本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、各種用途に使用することができる。 例えば、本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤を医薬品として用いる場合、哺乳動物(特にヒト)における老人性痴呆症の予防薬、特にアルツハイマー型痴呆症の予防薬として用いられる。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、慣用されている方法により錠剤、散剤、細粒剤、顆粒剤、被覆錠剤、カプセル剤、シロップ剤、トローチ剤、吸入剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、眼軟膏剤、点眼剤、点鼻剤、点耳剤、バップ剤、ローション剤等の剤に製剤化することができる。 製剤化に通常使用される賦形剤、結合剤、滑沢剤、着色剤、矯味矯臭剤や、および必要により安定化剤、乳化剤、吸収促進剤、界面活性剤、pH調整剤、防腐剤、抗酸化剤などを使用することができ、一般に医薬品製剤の原料として使用される成分及び配合量を適宜選択して定法により製剤化される。 本発明の医薬製剤を投与する場合、その形態は特に限定されず、通常使用される方法であればよく、経口投与でも非経口投与でもよい。本発明に係る医薬の投与量は、症状の程度、年齢、性別、体重、投与形態、疾患の具体的な種類等に応じて、製剤学的な有効量を適宜選択することができる。投与量の一例を挙げると、経口投与の場合、通常、成人において、有効成分量として0.001〜1000mg/kg程度が適当であり、これを1日1回〜数回に分けて投与すればよい。 また、本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、強いβ‐セクレターゼ阻害活性を有することから、例えば、入浴剤、石鹸、芳香剤、アロマテラピー用エッセンシャルオイル、香水、整髪料等の製品に加えて使用することができる。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、各製品全体に対し、通常0.001〜100重量%程度、好ましくは0.1〜5重量%程度含有していればよい。 本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤は、食品添加剤として、例えば清涼飲料水、乳製品(加工乳、ヨーグルト)、菓子類(ゼリー、チョコレート、ビスケット、ガム、錠菓)又はサプリメント等の各種飲食品に配合することもできる。 食品添加剤として使用する場合、その添加量については、特に限定されず、食品の種類に応じて適宜決定すればよい。一例としては、上記した抽出物の乾燥重量として、含有量が0.0005〜50重量%程度の範囲となるように添加すればよい。 上記飲食品は、本発明のβ‐セクレターゼ阻害剤の他に、賦形剤、呈味剤、着色剤、保存剤、増粘剤、安定剤、ゲル化剤、酸化防止剤等を含有してもよい。 このうち、賦形剤としては、これらに限定されないが例えば、微粒子二酸化ケイ素のような粉末類、ショ糖脂肪酸エステル、結晶セルロース・カルボキシメチルセルロースナトリウム、リン酸水素カルシウム、小麦デンプン,米デンプン,トウモロコシデンプン,バレイショデンプン,デキストリン,シクロデキストリン等のでんぷん類、結晶セルロース類、乳糖,ブドウ糖,砂糖,還元麦芽糖,水飴,フラクトオリゴ糖,ガラクトオリゴ糖,大豆オリゴ糖,イソマルトオリゴ糖,キシロオリゴ糖,マルトオリゴ糖,乳果オリゴ糖などの糖類、ソルビトール,エリストール,キシリトール,ラクチトール,マンニトール等の糖アルコール類が挙げられる。これらの賦形剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用することができる。 呈味剤としては、これらに限定されないが例えば、果汁エキスであるボンタンエキス、ライチエキス、リンゴ果汁、オレンジ果汁、ゆずエキス、ピーチフレーバー、ウメフレーバー、甘味剤であるアセスルファムK、エリストール、オリゴ糖類、マンノース、キシリトール、異性化糖類、茶成分である緑茶、ウーロン茶、バナバ茶、杜仲茶、鉄観音茶、ハトムギ茶、アマチャヅル茶、マコモ茶、昆布茶、及びヨーグルトフレーバー等が挙げられる。 以下、本発明の実施例を説明することにより、本発明の効果をより明確なものとする。但し、本発明は以下の実施例には限定されない。(合成例)(試薬の調製−1) 酢酸ナトリウム(分子量:82.03)4.1gに酢酸400mlを加えて溶解させpH4.5に調整した。溶液を純水で500mlにメスアップし、0.1M酢酸緩衝液(1)を得た。 基質ペプチドMOCAc−ser−Glu−Val−Asn−Leu−Asp−Ala−Glu−Phe−Arg−Lys(Dnp)−Arg−Arg−NH2((Trifluoroacetate Form)、分子量:2001.08、Peptide Institute 3212−v)を1mMになるようにDMSO550μl中に溶解させ基質ペプチド溶液(2)を得た。(試薬の調製−2) 上記0.1M酢酸緩衝液(1)を水で5倍希釈し、0.1%Triton X−100を加え、20mM酢酸緩衝液(3)を得た。 β‐セクレターゼ(β‐Secretase,extacellular domain human,recombinant Sigma S−4195)を、20mM酢酸緩衝液(3)で50倍希釈し、100Units/mlに調整し、β‐セクレターゼ溶液(4)を得た。 基質ペプチド溶液(2)を20mM酢酸緩衝液(3)で10倍希釈し、基質希釈溶液(5)を得た。(抽出物の調製) 表1及び表2に記載の3種のカレーパウダー及びゴマについて、乾燥原料を1kg粉砕し、40℃のヘキサン5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、ヘキサン抽出物を得た。 次いで、その残渣を40℃の酢酸エチル5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、酢酸エチル抽出物を得た。 次いで、その残渣を40℃のメタノール5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、メタノール抽出物を得た。(試験サンプルの調製) 78μlの20mM酢酸緩衝液(3)、10μlのβ‐セクレターゼ溶液(4)、及び上記抽出物2μlを混合し、溶液(6)を調製した。78μlの20mM酢酸緩衝液(3)、10μlのβ‐セクレターゼ溶液(4)、及び2μlのDMSOの混合物を混合し、溶液(7)を得た。溶液(6)及び溶液(7)を96ウェルプレート(黒)に添加し、37℃で10分間インキュベートし、それぞれ試料溶液及びコントロール溶液を得た。これらに10μlの基質ペプチド希釈溶液(5)及び20mM酢酸緩衝液を加え、サンプル濃度を1.25%(250μg/ml)及び0.25%(50μg/ml)に調整し、37℃で3時間インキュベートした。イオン強度I=0.15のリン酸緩衝液(pH7.0)900μlを加え反応を停止させた。(β‐セクレターゼ阻害率の測定) この反応生成物をHPLCで分離し、試料溶液及びコントロール溶液それぞれの蛍光標識分解生成物の発光強度を測定した。(HPLC条件)A液:0.1%ギ酸アセトニトリル、B液:0.1%ギ酸水0分:A液10%、B液90%グラジエント25分:A液60%、B液40%25.01分:A液90%、B液10%30分:A液10%、B液90%検出器:蛍光検出器EX328nm、EM393nmFlow Rate 1ml/minカラム:L‐カラムODS250mm、4.6mm セクレターゼ阻害率(%)={1−(S/C)}×100 式中、Cはコントロール溶液中の蛍光標識分解生成物の発光強度を示し、Sは試料溶液中の蛍光標識分解生成物の発光強度を示す。結果を表1及び表2に示す。 表1及び表2の結果から、カレーリーフのヘキサン抽出物、ターメリックの酢酸エチル抽出物、コショウの酢酸エチル抽出物、及びゴマの酢酸エチル抽出物に高いβ‐セクレターゼ阻害活性が見られた。カレーリーフのヘキサン抽出物の分画 上記カレーリーフのへキサン抽出物10gを、カラムクロマトグラフィー(シリカゲル60 500g、メルク社製)を用い、ヘキサンで溶出した。さらに順次、ヘキサン‐酢酸エチルの混合液で溶出した。溶媒の量と流液比、及び収量を下記表3に示す。カレーリーフのヘキサン抽出物の分画のβ‐セクレターゼ阻害活性測定 次いで、カレーリーフのヘキサン抽出物のFR1〜18のβ‐セクレターゼ阻害活性を上述した方法と同様の方法で評価した。結果を下記表4に示す。 表4の結果より、溶媒中のヘキサンの比が高い分画のβ‐セクレターゼ阻害率が高いことがわかった。 次いで、β‐セクレターゼ阻害率が高いカレーリーフのヘキサン抽出物のFR1及びFR2を、それぞれガスクロマトグラフ−質量分析計(GC−MS)に供し、分析した。FR1のGCMSデータを下記表5に、FR2のGCMSデータを下記表6に示す。FR1及びFR2の成分の定量 次いで、FR1及びFR2の化合物を定量した。定量方法は各標準品より絶対検量線法にて、下記の条件で行った。(分析条件) 分析機器:GC6980(アジレント社製) 注入量:1.0u スプリット比:1/80 インジェクション温度:250℃ カラム:inertcap pure wax 60m 0.25mm カラム温度:50℃(2分)→2.5℃/分→240℃ FR1の定量結果を下記表7に、FR2の定量結果を下記表8に示す。 以上の結果から、カレーリーフのヘキサン抽出物のうち、β‐セクレターゼ阻害活性の有効成分は、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドであることが示唆された。 上記5種類の化合物について、0.5mMでのβ‐セクレターゼ阻害率を測定した。結果を下記表9に示す。 表9の結果から、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドがβ‐セクレターゼ阻害活性の有効成分であることが確認された。さらに、d‐リモネンとα‐フェランドレンを除外して、更に様々な濃度で実験を行った。結果を下記表10に示す。 表10の結果から、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドが、非常に高いβ‐セクレターゼ阻害活性を有することがわかった。 この結果からIC50を計算すると以下の数値となった。 α‐カリオフィレン :2.3mM β‐カリオフィレンオキサイド:1.2mM β‐カリオフィレン :4.2mM 高いβ‐セクレターゼ阻害活性が見られたターメリックの酢酸エチル抽出物、コショウの酢酸エチル抽出物、及びゴマの酢酸エチル抽出物についても、HPLCを用いて有効成分の同定を行った。 その結果、ターメリックの酢酸エチル抽出物にクルクミン1が29.82%、クルクミン2が9.79%、クルクミン3が6.42%、クルクミノイドが46.03%含有されており、コショウの酢酸エチル抽出物にピペリンが72.73%、ゴマの酢酸エチル抽出物にセサミンが5.9%含有されており、これら化合物が高いβ‐セクレターゼ阻害活性を有することがわかった。クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3のβ‐セクレターゼ阻害率を下記表11に、ピペリンのβ‐セクレターゼ阻害率を下記表12に、セサミンのβ‐セクレターゼ阻害率を下記表13に示す。 表11〜13の結果から、クルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリン及びセサミンが、非常に高いβ‐セクレターゼ阻害活性を有することがわかった。 この結果からクルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリンについてIC50を計算すると以下の数値となった。 クルクミン1:0.56mM クルクミン2:0.63mM クルクミン3:1.50mM ピペリン :0.58mM さらに、カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコンについても、β‐セクレターゼ阻害率を測定した。(抽出物の調製) カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコン夫々20gを5倍量の70vol%メタノールにて、40℃で攪拌抽出を2回行った。ついで、減圧濃縮し、70%メタノール抽出物を得た。 別途、上記植物について、乾燥原料を1kg粉砕し、40℃のヘキサン5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、ヘキサン抽出物を得た。 次いで、その残渣を40℃の酢酸エチル5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、酢酸エチル抽出物を得た。 次いで、その残渣を40℃のメタノール5000mlで2時間の攪拌抽出を2回行った。次いで、40℃で減圧濃縮し、メタノール抽出物を得た。 得られた70%メタノール抽出物、ヘキサン抽出物、酢酸エチル抽出物、及びメタノール抽出物のβ‐セクレターゼ阻害率を、カレースパイスと同様の上記方法により測定した。70%メタノール抽出物のβ‐セクレターゼ阻害率を下記表14,15に、ヘキサン抽出物のβ‐セクレターゼ阻害率を下記表16,17に、酢酸エチル抽出物のβ‐セクレターゼ阻害率を下記表18,19に、メタノール抽出物のβ‐セクレターゼ阻害率を下記表20,21に示す。 表14〜21の結果より、カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコンの抽出物は、優れたβ‐セクレターゼ阻害活性を有することがわかった。 本発明は、アルツハイマー型痴呆症を予防するための医薬品に好適に使用することができ、入浴剤、石鹸、芳香剤、アロマテラピー用エッセンシャルオイル、香水、整髪料等の製品、又は清涼飲料水、乳製品、菓子類又はサプリメント等の各種飲食品の添加剤に好適に使用することができる。 α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン、β‐カリオフィレンオキサイド、クルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリン及びセサミンからなる群から選択される1以上の化合物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤。 α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドからなる群から選択される1以上の化合物が、カレーリーフの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤。 クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3からなる群から選択される1以上の化合物が、ターメリックの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤。 ピペリンが、コショウの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤。 セサミンが、ゴマの抽出物から得られるものであることを特徴とする請求項1記載のβ‐セクレターゼ阻害剤。 カレーリーフの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン及びβ‐カリオフィレンオキサイドからなる群から選択される1以上の化合物を含むβ‐セクレターゼ阻害剤。 ターメリックの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、クルクミン1、クルクミン2及びクルクミン3からなる群から選択される1以上の化合物を含むβ‐セクレターゼ阻害剤。 コショウの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、ピペリンを含むβ‐セクレターゼ阻害剤。 ゴマの抽出物を有効成分として含有し、前記抽出物が、セサミンを含むβ‐セクレターゼ阻害剤。 カルダモン、クローブ、シナモン、フェヌグリーク、サフラン、ジンジャー、バンウコン、ガジュツ、カホクザンショウ、ホップ、アシュワガンダ、ベニバナ、ヒハツ及びハルウコンからなる群から選択される1以上の抽出物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤。 請求項1乃至10いずれかに記載のβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品。 【課題】安全性が高く、β‐セクレターゼ活性に対する優れた阻害作用を有するβ‐セクレターゼ阻害剤及びβ‐セクレターゼ阻害剤を含む飲食品を提供すること。【解決手段】α‐カリオフィレン、β‐カリオフィレン、β‐カリオフィレンオキサイド、クルクミン1、クルクミン2、クルクミン3、ピペリン及びセサミンからなる群から選択される1以上の化合物を有効成分として含有するβ‐セクレターゼ阻害剤とする。【選択図】なし


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る