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タイトル:特許公報(B2)_ヘパラナーゼ活性阻害剤
出願番号:2011534288
年次:2014
IPC分類:A61K 31/4015,A61K 8/49,A61P 17/16,A61Q 19/02,A61Q 19/08


特許情報キャッシュ

入山 俊介 福西 宏忠 末継 勝 天野 聡 JP 5593323 特許公報(B2) 20140808 2011534288 20100929 ヘパラナーゼ活性阻害剤 株式会社 資生堂 000001959 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 福本 積 100087871 古賀 哲次 100087413 渡辺 陽一 100117019 武居 良太郎 100150810 中島 勝 100141977 入山 俊介 福西 宏忠 末継 勝 天野 聡 JP 2009228406 20090930 20140924 A61K 31/4015 20060101AFI20140904BHJP A61K 8/49 20060101ALI20140904BHJP A61P 17/16 20060101ALI20140904BHJP A61Q 19/02 20060101ALI20140904BHJP A61Q 19/08 20060101ALI20140904BHJP JPA61K31/4015A61K8/49A61P17/16A61Q19/02A61Q19/08 A61K31/00-33/44 A61K8/00-8/99 REGISTRY/CAPLUS/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) 特開2008−303185(JP,A) 特開2008−303186(JP,A) 特開2007−277149(JP,A) 段野貴一郎,FRAGRANCE JOURNAL, 1998, Vol.26, No.4, p11−17 Zoltan Nemes et al, Experimental and Molecular Medicine, 1999,Vol.31, No.1, p5−19 平尾哲二,FRAGRANCE JOURNAL, 2002, Vol.30, No.9, p46−53 松永佳世子,日本香粧品科学会誌,1992年,16巻3号,175〜178頁 1 JP2010066998 20100929 WO2011040496 20110407 22 20120224 2014002506 20140210 村上 騎見高 前田 佳与子 安藤 倫世 本発明は、一般式(I)の環状カルボキサミド誘導体を活性成分とする皮膚外用剤に関し、特に化粧料として用いることにより皮膚におけるヘパラナーゼの活性化を抑制し、ヘパラン硫酸をケアすることで、増殖因子の制御の破綻に伴う皮膚変化を抑制し、若々しい皮膚の状態を維持することができ、さらには美白効果も有するヘパラナーゼ阻害剤に関するものである。 近年、抗老化に関する研究が進められている。皮膚老化の原因は、マクロ的に見れば加齢が重要な要因であるが、それに加えて酸化、乾燥、太陽光(紫外線)等による要因も皮膚老化に関わる直接的な因子として挙げられる。皮膚の老化の具体的な現象としては、ヒアルロン酸をはじめとするムコ多糖類の減少、コラーゲンの架橋反応、紫外線による細胞の損傷等が知られる。 また、皮膚傷害を原因とする、或いは紫外線暴露による皮膚老化を原因とする、肌のしわ、こじわ、たるみ等の抑制、改善を目的とした様々な研究がなされている。その結果、例えばヒアルロン酸の産生促進(特開2001−163794号公報:特許文献1)、マトリックス・金属プロテイナーゼ(MMP)の産生・活性の抑制(特表2000−503660号公報:特許文献2)、コラーゲンの産生促進、エステラーゼの活性の阻害(特開平11−335235号公報:特許文献3)、血管新生の抑制(WO03/84302:特許文献4)、リンパ管拡張抑制(K. Kajiya et al., Am. J. Pathol., 2006, 169(4): 1496-1503.参照:非特許文献1)等が、有効であることが解明されている。 このような研究は、表皮又は表皮細胞に注目した小じわ等の抑制、改善を図るものと、血管やリンパ管を含む真皮変化の抑制に注目した大じわ等の抑制、改善を図るものとの2つに大分される。表皮の変化が真皮に伝わることによって、血管やリンパ管を含む真皮の変化が誘導されるが、その過程にヘパラナーゼが深く関わっている。実際、ヘパラナーゼ阻害剤を小じわモデルに塗布することで、有意な抗しわ効果があることを明らかにしている(PCT JP2009/056717)。特開2001−163794特表2000−503660特開平11−335235号公報WO 03/84302DE 2746550特許第2901297号特開2008−303186特表2004−526758K.Kajiya et al., Am. J. Pathol., 2006, 169(4):1496-1503Vlodavsky I., et. al., Semin Cancer Biol., 2002;12(2):121-129 本発明の課題は、ヘパラナーゼと皮膚老化との関係の観点から新たな皮膚老化の予防、抑制に有効な薬剤や、しみ、そばかす、くすみといった色素沈着の予防、抑制に有効な美白剤を見出すことにある。 本発明者は鋭意検討の結果、所定の環状カルボキサミド誘導体がヘパラナーゼ活性を阻害し、その結果老化や色素沈着を効果的に予防又は抑制することを見出した。 したがって、本願は以下の発明を提供する。(1)下記一般式(I)で示される環状カルボキサミド誘導体(一般式(I)中、nは1〜3の整数、R1は水素原子又は、水酸基で置換されてもよい炭素数1〜6の炭化水素基であり、Xは−CH2−又は、−N(R2)−で示される基であり、R2は水素原子又は、水酸基で置換されてもよい炭素数1〜6の炭化水素基を意味する。) 又はその塩を活性成分として含んでなるヘパラナーゼ活性阻害剤。 上記の「炭化水素基」は、特に限定することなく、アルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキルアルキル、ハロアルキル、アルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキルなどであってよく、特に好ましくはアルキルである。(2)一般式(I)中、n=1である、(1)のヘパラナーゼ活性阻害剤。(3)前記環状カルボキサミド誘導体が2−イミダゾリジノン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン及び1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンからなる群から選ばれる1又は複数種である、(1)のヘパラナーゼ活性阻害剤。(4)(1)〜(3)のいずれかのヘパラナーゼ活性阻害剤を有効成分として含有する、しわ改善剤。(5)(1)〜(3)のいずれかのヘパラナーゼ活性阻害剤を有効成分として含有する大じわ改善剤。(6)(1)〜(3)のいずれかのヘパラナーゼ活性阻害剤を有効成分として含有する、美白剤。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤は、ヘパラナーゼ活性を効率的に阻害し得ることから、例えばしわ改善剤の有効成分として、しわ(特に大じわ)の形成の予防もしくは抑制に、さらにはしみ、そばかす、くすみなどといった色素沈着の予防もしくは抑制に有効な美白剤として、好適に使用することができる。正常ヒト角化細胞の紫外線照射及び未照射条件下におけるヘパラナーゼ活性の差異を表すグラフである。正常ヒト臀部組織の紫外線照射部位及び未照射部位におけるヘパラナーゼ及びヘパラン硫酸の免疫染色画像である。(a),(b)は何れも擬似皮膚モデルを表す模式図である。(a)は基底膜シートにヘパラン硫酸を含まない「ヘパラン硫酸分解モデル」(ヘパラン硫酸(−))を表し、(b)は基底膜シートにヘパラン硫酸を含まない「正常モデル」(ヘパラン硫酸(+))を表す。図3(a),(b)の擬似皮膚モデルを用いたVEGFの透過性の評価結果を表すグラフである。図3(a),(b)の擬似皮膚モデルを用いた血管新生の評価結果を表す写真である。図5の写真における血管面積の解析結果を表すグラフである。メラノサイトを含む皮膚モデル(MEL-FT、MatTeK社製、USA)の外観写真を示す。各皮膚モデルの表皮中のメラニン量の比較結果を示す。老人性色素斑とその近傍部位の正常組織のパールカン、ヘパラン硫酸の免疫染色結果を示す。血管マーカーである抗CD31抗体による免疫染色の結果と、画像解析結果を示す。リンパ管マーカーである抗LYVE-1抗体による免疫染色の結果と、画像解析結果を示す。老人性色素斑組織におけるin situ bFGF 結合アッセイの結果を示す。脂漏性色素斑組織におけるin situ bFGF結合アッセイの結果を示す。 ヘパラナーゼは、種々の細胞に存在し、様々なヘパラン硫酸プロテオグリカンのヘパラン硫酸鎖を特異的に分解する酵素である。皮膚では、表皮を構成する表皮角化細胞および真皮の線維芽細胞、血管内皮細胞などが産生する。各種癌細胞でも産生が高まっていることが知られ、癌の悪性度との関連も示唆されている。癌細胞でヘパラナーゼの産生が高いと転移性が高く、血管新生の誘導能も高いことが知られている(Vlodavsky I., et. al., Semin Cancer Biol., 2002;12(2):121-129(非特許文献2)参照)。 ヘパラン硫酸プロテオグリカンはヘパラン硫酸結合性増殖因子(bFGF, HGF, VEGF, HB-EGF等)を細胞外に蓄積させる働きをする。ヘパラン硫酸プロテオグリカンの1種であるパールカンは、表皮と真皮の境界部に存在する表皮基底膜にも存在し、皮膚では、ヘパラン硫酸結合性増殖因子を表皮基底膜に結合させることによって、表皮、真皮間の増殖因子の移動を制御している。また、表皮基底膜に存在するパールカンは、基底膜に結合している表皮基底細胞に対する増殖因子の作用も制御しており、表皮の良好な増殖・分化に必須であることが明らかにされている。 したがって、ヘパラナーゼの活性化または発現亢進によるパールカンのヘパラン硫酸鎖の分解は、蓄積された増殖因子の放出ならびに表皮、真皮間の増殖因子の制御を崩壊させ、表皮の分化・増殖制御の破綻および真皮の肥厚を生じさせ、しわ形成を促進させる。言い換えれば、前記ヘパラナーゼ活性を抑制することは、ヘパラン硫酸の分解に伴う増殖因子の遊離を抑制し、表皮、真皮間の増殖因子の移動を抑制するのに役立つ。 そこで、ヘパラナーゼ活性を指標としてスクリーニングした結果、ヘパラナーゼ活性を有意に抑制することのできるある種の環状カルボキサミド誘導体が見出された。環状カルボキサミド誘導体としては種々の化合物が知られており、例えば皮膚保湿剤としての用途(DE 2746550:特許文献5)、浸透促進化合物としての用途(特許第2901297:特許文献6)、コーニファイドエンベロープも形成・成熟化促進剤としての用途(特開2008−303186:特許文献7)は知られる。しかしながら、環状カルボキサミド誘導体がヘパラナーゼ活性阻害作用を示すことは従来技術において全く知られていない。 実施例の欄で詳述するように、本発明者は今回、培養正常角化細胞に紫外線を照射すると、正常角化細胞のヘパラナーゼが活性化することも明らかにした(図1参照)。また、ヒトの皮膚に紫外線が照射されることによって、表皮でヘパラナーゼの量が増加し、基底膜のヘパラン硫酸が低下することを明らかにした(図2参照)。ここから、小じわモデルだけでなく紫外線によっても、ヘパラナーゼが活性化することが明らかになった。 更に、ヘパラナーゼが活性化すると基底膜ヘパラン硫酸が分解されることから、本発明者等は擬似皮膚モデルとして、基底膜にヘパラン硫酸を含む正常モデルと、基底膜にヘパラン硫酸を含まないヘパラン硫酸分解モデルとを作製し、VEGFの透過性及び血管新生の評価を行った。その結果、正常モデルと比較して、ヘパラン硫酸分解モデルではVEGFの透過性が増大し、血管新生が誘導されることを明らかにした(図3〜6参照)。 これまでに矢野らは、紫外線によって真皮で血管新生が誘導され、真皮の変化が起こることが大じわ形成に重要であることを示していることから(特表2004−526758:特許文献8)、ヘパラナーゼは小じわ形成のみならず大じわ形成にも深く関与する酵素であることを見出した。すなわち、ヘパラナーゼ活性を阻害することは、乾燥による小じわの予防だけでなく長期日光暴露などによる大じわの予防にも効果的である。ここで「大じわ」とは、目尻や鼻唇溝などにできる筋肉面に対して垂直方向の大きく深いしわをいい、表皮だけでなく真皮にも変化が生じた結果形成されるものをいう。 ヘパラナーゼの活性を指標とする一次評価においては、下記の実施例において詳細に記載したとおり、ビオチン化したヘパラン硫酸を96ウェルに固定化した後、薬剤存在下にてヘパラナーゼを作用させ、ビオチン化ヘパラン硫酸の減少量を、パーオキシダーゼ標識したアビジンを作用させ、発色させることでヘパラナーゼ活性を評価する。一次評価においてヘパラナーゼ活性阻害効果があった薬剤は、二次評価系にて再現性及び濃度依存性の評価にかけた。その結果、環状カルボキサミド誘導体がヘパラナーゼ活性を阻害することを見出した。 本明細書において「抗老化」とは、加齢や光老化による基底膜プロテオグリカンのヘパラン硫酸の分解によるヘパラン硫酸結合性増殖因子に伴う皮膚変化、具体的には表皮分化異常、真皮血管新生、リンパ管拡張、エラスチン分解を抑制することで、皮膚のしわ、たるみ、硬化などを防止し、改善し、弾力のある若々しい健康な肌の状態を維持することを意味する。 さらに、本発明者は、実施例の欄で詳述するように、老人性色素斑組織は露光部皮膚と比較して、基底膜のヘパラン硫酸が分解していることを明らかにした。ヘパラン硫酸の分解に伴い、表皮で発現している血管内皮細胞増殖因子−A(VEGF-A)の制御が破綻し、これにより真皮の血管やリンパ管の変化により炎症を生じさせ、メラノサイトを活性化させメラノソームへのメラニン貯蔵を促進させる。また、真皮で発現している線維芽細胞増殖因子-7(FGF‐7)の制御が破綻することで、メラノサイトから表皮細胞でメラノソームの受け渡しが促進される。すなわち、ヘパラナーゼ活性化に伴うヘパラン硫酸の分解は、炎症によるメラノサイトの活性化とFGF-7制御の破綻によるメラノソーム受け渡し促進により、相乗的にメラノソームがケラチノサイトに蓄積すると考えられる。したがって、ヘパラナーゼ活性阻害剤は、しわの予防や抑制だけでなく、しみ、くすみ、そばかすなどといった色素沈着の予防、抑制のための美白剤としても有用である。 本明細書において、「美白」とは、基底膜のへパラン硫酸の分解に伴うメラノサイトの活性化の結果生ずるケラチノサイトでのメラノソームの蓄積による皮膚の黒色化を抑え、しみ、そばかす、くすみなどを改善することを意味する。本発明でいう「美白方法」とは特に断りのない限り、美容目的を意味するが、場合により、医療目的とする場合もある。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤は、ヘパラナーゼ活性に関連するその他の種々の状態又は症状の治療、改善又は予防に用いることもできる。ここで「ヘパラナーゼ活性に関連する状態又は症状」としては、癌細胞の増殖又は転移、血管新生等が挙げられる。よって本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤を含有する医薬組成物は、癌細胞の増殖又は転移の抑制、血管新生の抑制等にも用いられる。 本発明の一般式(I)の環状カルボキサミド誘導体が公知の物質である場合、公知の方法により容易に合成することができ、または市販品を容易に購入することができ、またたとえ新規の化合物であっても、当業者であれば公知の方法により容易に合成することができるであろう。 また、本発明の一般式(I)の環状カルボキサミド誘導体は公知の方法により無機塩又は有機塩とすることができる。本発明において用いられる塩としては、特に限定されないが、例えば、無機塩としては、塩酸塩、硫酸塩、リン酸塩、臭化水素酸塩、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。有機塩としては、酢酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、トリエタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、アミノ酸塩等が挙げられる。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤は、式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩を1種のみ単独で含んでいてもよいが、2種以上の式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩を任意の組み合わせ及び比率で含んでいてもよい。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤における、式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩の含有量は、ヘパラナーゼ活性の阻害作用を有効に発揮するのに十分な量であれば特に限定されず、ヘパラナーゼ活性阻害剤の用途に応じて適宜選択すればよい。但し一般には、ヘパラナーゼ活性阻害剤全体に対する式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩の比率を、通常0.0001質量%以上、中でも0.0001質量%以上、また、通常1質量%以下、中でも0.2質量%以下とするのが好ましい。2種以上の式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩を用いる場合は、それらの合計量が上記範囲を満たすようにすればよい。 また、本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤は、式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩によるヘパラナーゼ活性の阻害作用を実質的に損なわない限りにおいて、式(I)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩に加えて、他の任意の成分を含有していてもよい。他の成分としては、ヘパラナーゼ活性の阻害作用を有する他の化合物(他の活性成分)や、医薬的に許容され得る担体及び/又は補助剤が挙げられる。かかる他の成分は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で用いてもよい。 本発明に係るヘパラナーゼ活性阻害剤は、常法に従って製造することができ、また皮膚外用剤を構成する成分として、一般式(1)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩の1種又は2種以上単独でも調製可能であるが、通常医薬部外品を含む化粧品や医薬品等の皮膚外用剤等に用いられる成分、例えば油分、界面活性剤、粉末、色材、水、アルコール類、増粘剤、キレート剤、シリコーン類、酸化防止剤、紫外線吸収剤、保湿剤、香料、各種薬効成分、防腐剤、pH調整剤、中和剤等必要に応じて適宜配合される。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤の投与経路及び剤型はいずれも限定されず、その用途に応じて適宜選択すればよい。投与経路の例としては、局所投与(皮膚外用等)、経口投与、非経口投与(静脈投与、腹腔内投与等)、等が挙げられるが、抗老化剤として使用する場合には皮膚外用剤として使用するのが好ましい。剤型としては、局所投与(皮膚外用材)の場合、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系等を、パッチ剤、軟膏、クリーム、乳液、化粧水、ゲル、エアゾール等にした形態が挙げられる。経口投与の場合、錠剤、コート錠、糖衣錠、顆粒剤、散剤、カプセル剤(例えばハード又はソフトゼラチンカプセル)等の固形製剤や、内服液剤、シロップ剤等の液体製剤(溶液、懸濁液)等の形態が挙げられる。非経口投与の場合、注射液等の形態が挙げられる。 また、本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤には、一般式(1)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩によるヘパラナーゼ活性の阻害作用を実質的に損なわない限りにおいて、本発明の一般式(1)の環状カルボキサミド誘導体又はその塩に加えて、他の1種又は2種以上の任意の成分を配合してもよい。他の成分は特に限定されず、医薬組成物の用途、剤型、投与形態等に応じて適宜選択すればよいが、例としては、医薬的に許容され得る担体及び/又は補助剤が挙げられる。補助剤としては、例えば希釈剤、結合剤、崩壊剤、増粘剤、分散剤、再吸収促進剤、矯味剤、緩衝剤、界面活性剤、溶解補助剤、保存剤、乳化剤、等張化剤、安定化剤、pH調製剤等が挙げられる。 具体例として、本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤を皮膚外用剤とする場合、外用剤に通常用いられる成分、例えば、美白剤、保湿剤、酸化防止剤、油性成分、紫外線吸収剤、界面活性剤、増粘剤、アルコール類、粉末成分、色剤、水性成分、水、各種皮膚栄養剤等を、必要に応じて適宜配合することができる。さらに、エデト酸二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、グルコン酸等の金属イオン封鎖剤、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤、カフェイン、タンニン、ベラパミル、トラネキサム酸及びその誘導体、甘草抽出物、グラブリジン、カリンの果実の熱水抽出物、各種生薬、酢酸トコフェロール、グリチルリチン酸及びその誘導体又はその塩等の薬剤、ビタミンC、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸グルコシド、アルブチン、コウジ酸等の美白剤、グルコース、フルクトース、マンノース、ショ糖、トレハロース等の糖類、レチノイン酸、レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のビタミンA誘導体類等も適宜配合することができる。 上記成分は例示であり、これらに限定されるものではない。またこれら成分は、所望する形態に応じた処方に従い、適宜組み合わせて配合することが可能である。 本発明の皮膚外用剤の剤型は特に限定されるものではなく、例えば、溶液系、可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油−粉末三層系、軟膏、ゲル、エアゾール等の任意の剤型をとることができる。また、使用形態も特に限定されるものではなく、例えば、化粧水、乳液、クリーム、エッセンス、ゼリー、ジェル、軟膏、パック、マスク、ファンデーション等の任意の形態をとることができる。 本発明のヘパラナーゼ阻害剤は肌に適用することで、大じわの形成の予防及び/又は形成されたしわの軽減・消失を図るための美容方法に利用できる。かかる美容方法における本発明の皮膚外用剤の用法、用量も特に限定されるものではなく、剤型や処置する肌のしわの状態により適宜決定されるが、典型的には、1日当たり数回、例えば1回〜5回、適量、例えば1平方cm2当たり0.1mlから1ml、肌に直接すり込むか、又その適量をガーゼなどに染み込ませてから肌に貼付することができる。 以上、本発明について具体例を挙げて説明したが、以上の具体例はあくまでも例示であり、本発明は特許請求の範囲を逸脱しない範囲において、任意の変更を加えて実施することが可能である。 以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。1.ヘパラナーゼ活性の阻害率を指標とした評価 A431細胞(浸潤性ヒト上皮ガン細胞)を10%血清入りDMEM(ダルベッコ変法イーグル培地)にて培養した。培養細胞を溶解バッファー(Lysis Buffer)(50mM トリス、0.5% TritonX-100、0.15M 塩化ナトリウム、pH4.5)にて可溶化し、スクレイパーにて回収した後、ピペッティングを行い、氷上で30分間静置した。その後、10,000rpmで10分遠心して不溶解物を除去し、上清を細胞抽出液として回収した。この細胞抽出液中のタンパク質量を、BCAタンパク質定量キット(BCA Protein Assay Kit、PIERCE、CA46141)にて測定した。 次いで、上述のA431細胞抽出液を、アッセイバッファー(50mM HEPES、50mM 酢酸ナトリウム、150mM 塩化ナトリウム、9mM 塩化カルシウム、0.1% BSA)にて500μg/mLに希釈した。続いて、試験対象の化合物をDMSOに溶解し、この希釈細胞抽出液に対して0.0005質量%、0.005質量%及び0.05質量%の比率となるように添加し、混合して試料溶液を作製した(DMSOの終濃度5%)。コントロール溶液は、希釈細胞抽出液に対してDMSOを終濃度5%となるように混合した、これらの試料溶液及びコントロール溶液を、ビオチン化ヘパラン硫酸固定化プレートに100μL/ウェルの割合で播種した。37℃で2時間反応させ、PBS−Tで3回洗浄してから、10,000倍希釈HRP−アビジン(Vector、A-2004)/PBS−Tを100μL/ウェルの割合で加え、37℃で1時間反応させた。再度PBS−Tにて3回洗浄し、TMB試薬(BIO-RAD、172-1066)を100μL/ウェルの割合で加えて反応させ、1N 硫酸にて反応を停止した後、475nmでの吸光度(OD475)を測定した。 また、上述のA431細胞抽出液のアッセイバッファーによる段階希釈液(細胞抽出液濃度500μg/mL、50μg/mL、5μg/mL、0.5μg/mL)に、試験対象の化合物を添加せず、DMSOを終濃度5%になるように添加して混合した(検量線用溶液)。この検量線用溶液について、上述と同様の手順でビオチン化ヘパラン硫酸固定化プレートへの播種以降の処理を行い、OD475を測定した。 次いで、検量線用溶液のOD475の値に基づいてタンパク質濃度の検量線を作成し、この検量線を用いて、試験対象化合物を各添加濃度で添加した試料溶液のOD475の値から、各試料溶液のタンパク質濃度を算出した。更に、コントロール用溶液についても同様にタンパク質濃度を算出した。各試料溶液のタンパク質濃度とコントロール用溶液のタンパク質濃度との比率(%)から、各試料溶液のヘパラナーゼ活性の阻害率を求めた。 なお、以上の手順については、特表2003−502054号公報を参照されたい。 以上の手順で各種環状カルボキサミド誘導体のヘパラナーゼ活性阻害作用を試験した。結果を表1に示す。表1から、各種環状カルボキサミド誘導体は、添加濃度0.0005%でも37.64%、添加濃度0.05%では94.74%もの阻害率を示し、ヘパラナーゼ活性を効果的に阻害することが明らかとなった。2−イミダゾリジノン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン及び1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドン2.紫外線によるヘパラナーゼの活性変化の評価 正常ヒト角化細胞を正常角化細胞用培地EpiLifeにて培養した。培地をPBSに一時的に置換してから50mJのUVBを照射し、1時間、2時間、4時間培養後に細胞を溶解バッファー(Lysis Buffer)にて可溶化したものを、紫外線照射群の試料溶液として用いた。また、培地をPBSに一時的に置換し、紫外線を照射しないものを、コントロール用溶液として用いた。これらの試料溶液及びコントロール用溶液を用い、実施例1と同様に処理を行って、OD475を測定した。得られたOD475の値に基づいて、実施例1と同様にしてヘパラナーゼ活性を評価した。その結果を図1に示す。紫外線を照射しないコントロールと比べて、紫外線照射群ではヘパラナーゼが有意に活性化することが明らかになった。紫外線照射ヒト皮膚におけるヘパラナーゼ及びヘパラン硫酸の免疫染色 20代ヒト臀部に2MEDの紫外線を照射し、2日後に照射部位と近傍の紫外線を照射していない臀部皮膚をバイオプシーにて採取し、AMeX法にてパラフィンブロックを作製した。3μmの組織切片を作製し、ヘパラナーゼ及びヘパラン硫酸の免疫染色を実施した。得られた免疫染色画像を図2に示す。紫外線照射部位では、未照射部位と比較して、ヘパラナーゼの量が増加しており、また、ヘパラン硫酸の量は低下していることが明らかになった。ヘパラン硫酸の有無によるVEGFの透過性及び血管新生の評価 ヘパラン硫酸2mg及びアガロース10mgをPBS1ml(1%アガロース溶液)に加熱溶解してから、インサート(コーニング社製24ウェル用トランスウェル)に塗布することで、ヘパラン硫酸を含むシートを形成した。また、コントロールとして、ヘパラン硫酸を使用せずアガロースのみを使用した他は同様の手順により、ヘパラン硫酸を含まないシートを形成した。こうして、インサート内を表皮側、シートを基底膜、ウェルを真皮側に見立てた擬似皮膚モデルを作製した(図3a,b)。 こうして得られた擬似皮膚モデルは、基底膜に見立てたシート(以下「基底膜シート」という)におけるヘパラン硫酸の有無によって、VEGFの透過性及び血管新生を評価する評価系として使用できる。なお、以下の記載では、基底膜シート中にヘパラン硫酸を含む擬似皮膚モデルを「正常モデル」、基底膜シート中にヘパラン硫酸を含まない擬似皮膚モデルを「ヘパラン硫酸分解モデル」とする。 まず、VEGFの透過性を評価するため、各モデルの表皮側(インサート内)に10μg/mLのVEGF水溶液を添加して、室温にて3時間静置し、真皮側のウェル内のVEGF濃度をVEGF ELISAキット(R&D systems)にて検出した。その結果を図4に示す。正常モデルでは、ヘパラン硫酸分解モデルと比較して、VEGFの透過量が顕著に減少していた。 次に、血管新生を評価するため、各モデルの表皮側(インサート内)に100μg/mLのVEGF水溶液を添加し、血管新生キット(クラボウ社)にセットして11日間培養した後、培養物の光学顕微鏡写真を撮像した。得られた画像を図5に示す。ヘパラン硫酸分解モデルでは濃度依存的に顕著な血管新生が認められたが、正常モデルでは血管新生は認められなかった。 さらに、血管新生キット用解析ソフト(クラボウ社)を用いて、図5の画像の血管面積を解析した。その結果を図6に示す。ヘパラン硫酸分解モデルでは、正常モデルと比較して、顕著な血管面積の増加が認められ、血管新生が有意に起きていることを明らかにした。3.ヘパラナーゼ阻害剤による美白効果の評価 メラノサイトを含む皮膚モデルを用いて、ヘパラナーゼ阻害剤である1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-フェニル]-3-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-フェニル]-ユレアの美白効果について検討した。 メラノサイトを含む皮膚モデル(MEL-FT、MatTeK社製、USA)を専用培地(MEL-FT-NMM-113、MatTeK社製、USA)にて培養を開始した。培養2日目からはコントロール群はDMSO、ヘパラナーゼ阻害剤群は終濃度50μMとなるように1-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-フェニル]-3-[4-(1H-ベンゾイミダゾール-2-イル)-フェニル]-ユレアを加え培養を行い、培地交換を2日または3日おきに行った。培養10日目、14日目に皮膚モデルを採取して外観写真を撮影したところ、ヘパラナーゼ阻害剤群では外観の色がコントロール群より薄く白いことが分かった。 さらにその皮膚モデルの表皮のみを採取し、0.2N水酸化ナトリウム溶液300μLを加え攪拌後、24時間室温にて静置し、30分間95℃で加熱することで表皮を完全に可溶化させた。可溶化後の溶液の475nm吸光度を測定することで表皮中に含まれるメラニン量を検討すると、ヘパラナーゼ阻害剤群はコントロール群と比較して有意にOD475nmの値が低い、すなわちメラニン量が少ないことが明らかとなった。 図7は、MEL-FT皮膚モデルの外観写真を示す。培養10日、14日めでヘパラナーゼ阻害剤群で明らかに白いことが分かる。図8は、各皮膚モデルの表皮中のメラニン量の比較結果を示す。培養10日、14日において、ヘパラナーゼ阻害剤群でメラニンの指標となるOD475nmの吸光度値が優位に低いことがわかる。よって、ヘパラナーゼ阻害剤に美白効果があることが立証された。4.凍結ヒト組織の免疫染色 老人性色素斑及び近傍の正常部位皮膚の凍結組織ブロックを新たに切片化し、8μmの切片を作成した。8μmに剥切した組織切片は、冷アセトンによって固定し乾燥後、PBSにて脱OCTを行った。3%過酸化水素水処理にて組織内在性パーオキシダーゼを不活化してから、10%正常ヤギ血清にてブロッキングし、表1の1次抗体、2次抗体の順番で反応させた。HRP標識させた組織は、PBSにて5回洗浄した後、AECにて発色させた。発色後の組織は、流水にて十分に洗浄してから、水溶性マウント剤を用いて封入した。5.in situ bFGFアッセイ 25μgのbFGFを200μLの膨潤ヘパリン-セファロース(CL-6B; Pharmacia Biotech)に結合させ、DMSOに溶解したNH2-反応性-ビオチン(Dojindo molecular tech.)を室温で5分反応させ、800μLの洗浄バッファー(20mmol/L HEPES, pH7.4, 400mmol/L NaCl )で洗浄し、200μLの溶出バッファー(20mmol/L HEPES, pH7.4, 0.2% BSA, 3mol/L NaCl )で2回溶出させることで、高塩濃度ビオチン化bFGFを回収した。その後、Ultra free C3LGCカラム(アミコン)に入れ、PBSで3回洗浄することで(0.25g/L)ビオチン化bFGFを得た。 5μmに剥切したパラフィン組織切片(老人性、脂漏性角化症部位とその近傍正常部位)を、キシレンにて脱パラ後、エタノール(100%→70%)で置換し、3%過酸化水素水処理にて組織内在性パーオキシダーゼを不活化した。その後、pH5のバッファー(0.5M NaCl含有)、pH10のバッファー(0.5M NaCl含有)で洗浄することで、内在性のヘパラン硫酸結合因子を遊離させた。10%血清にてブロッキングし、ビオチン化bFGF(10nmol/L)を室温1時間反応させ、PBSで3回洗浄した。その後、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジン(Nichirei, Japan)を室温で15分作用させ、PBSで3回洗浄し、DABにて発色させた。発色後の組織は、流水にて十分に洗浄してから、ヘマトキシリンにて核を染色させ、エタノール(70%→100%)置換、キシレン置換してから封入した。6.血管、リンパ管画像解析 CD31染色、LYVE1染色組織は、1切片あたり3枚の写真を撮影し、win roof (Mitani Corporation)にて、染色された血管、リンパ管の数、面積を画像解析にて算出した。さらに、真皮乳頭層エリアの真皮総面積も画像解析にて算出することで、血管やリンパ管の密度、大きさを算出した。 図9は、老人性色素斑とその近傍部位の正常組織のパールカン、ヘパラン硫酸の免疫染色結果を示す。正常組織では、パールカン、ヘパラン硫酸ともに基底膜が染色されているが、老人性色素斑組織では、パールカン染色のみ染色され、ヘパラン硫酸の染色は著しく低下している。この結果から、老人性色素斑部位ではヘパラン硫酸が特異的に分解を受けていることがわかる。 図10は、血管マーカーである抗CD31抗体による免疫染色の結果と、画像解析結果を示す。各染色組織を画像解析ソフトwin roofにて、cd31で染色された血管の数、太さ、面積を算出することで、老人性色素斑部位とその近傍正常部位の血管の変化を解析した。老人性色素斑部位で血管のサイズ、血管エリアが有意に高いことが明らかとなった。この結果から老人性色素斑部位では血管拡張が起きていることが明らかとなった。 図11は、リンパ管マーカーである抗LYVE-1抗体による免疫染色の結果と、画像解析結果を示す。各染色画像を解析ソフトwin roofにて、LYVE-1で染色されたリンパ管の数、太さ、面積を算出することで、老人性色素斑部位とその近傍正常部位のリンパ管の変化を解析した。老人性色素斑部位でリンパ管のサイズ、リンパ管エリアが有意に高いことが明らかとなった。この結果から老人性色素斑部位ではリンパ管拡張が起きていることが明らかとなった。 図12は、老人性色素斑組織におけるin situ bFGF結合アッセイの結果を示す。老人性色素斑の近傍の正常組織では、基底膜が茶色に染色されていることから、bFGFが結合することを示しているが、老人性色素斑部位では、基底膜の染色が見られない、すなわちbFGFが結合できないことを示しており、ヘパラン硫酸の分解によりbFGFが結合できなくかったと考えられる。 図13は、脂漏性色素斑組織におけるin situ bFGF結合アッセイの結果を示す。脂漏性色素斑の近傍の正常組織では、基底膜が茶色に染色されていることから、bFGFが結合することを示しているが、脂漏性色素斑部位では、基底膜の染色が見られない、すなわちbFGFが結合できないことを示しており、ヘパラン硫酸の分解によりbFGFが結合できなくかったと考えられる。 本発明のヘパラナーゼ活性阻害剤は、ヘパラナーゼ活性を効率的に阻害し得ることから、例えばしわ改善剤の有効成分として、しわ(特に大じわ)の形成の予防、抑制、又はしみ、そばかす、くすみといった色素沈着の予防、抑制等に使用することができる。 2−イミダゾリジノン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリジノン及び1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリドンからなる群から選ばれる1又は複数種の環状カルボキサミド誘導体又はその塩を活性成分として含んでなるヘパラナーゼ活性阻害剤。


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