タイトル: | 公表特許公報(A)_キナーゼを調節する5H−ピロロ[2,3−B]ピラジン誘導体、およびその適応症 |
出願番号: | 2011513604 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C07D 487/04,A61P 29/00,A61P 19/02,A61P 17/06,A61P 17/00,A61P 37/08,A61P 11/06,A61P 11/02,A61P 25/00,A61P 21/00,A61P 1/04,A61P 37/02,A61P 37/06,A61P 11/00,A61P 17/04,A61P 3/10,A61P 3/04,A61P 3/06,A61P 19/10,A61P 19/08,A61P 3/14,A61P 15/00,A61P 13/12,A61P 21/04,A61P 25/28,A61P 25/16,A61P 25/04,A61P 25/06,A61P 35/00,A61P 35/02,A61P 35/04,A61P 9/14,A61P 27/02,A61P 31/18,A61P 31/20,A61P 31/14,A61P 1/16,A61P 1/00,A61P 9/10,A61P 9/00,A61P 9/04,A61P 9/12,A61K 31/4985,A61P 43/00 |
イブラヒム,プラブハ,エヌ. ブレーマー,ライアン JP 2011522894 公表特許公報(A) 20110804 2011513604 20090608 キナーゼを調節する5H−ピロロ[2,3−B]ピラジン誘導体、およびその適応症 プレキシコン,インコーポレーテッド 505324881 大野 聖二 230104019 森田 耕司 100106840 田中 玲子 100105991 松任谷 優子 100119183 北野 健 100114465 伊藤 奈月 100156915 イブラヒム,プラブハ,エヌ. ブレーマー,ライアン US 61/060,430 20080610 C07D 487/04 20060101AFI20110708BHJP A61P 29/00 20060101ALI20110708BHJP A61P 19/02 20060101ALI20110708BHJP A61P 17/06 20060101ALI20110708BHJP A61P 17/00 20060101ALI20110708BHJP A61P 37/08 20060101ALI20110708BHJP A61P 11/06 20060101ALI20110708BHJP A61P 11/02 20060101ALI20110708BHJP A61P 25/00 20060101ALI20110708BHJP A61P 21/00 20060101ALI20110708BHJP A61P 1/04 20060101ALI20110708BHJP A61P 37/02 20060101ALI20110708BHJP A61P 37/06 20060101ALI20110708BHJP A61P 11/00 20060101ALI20110708BHJP A61P 17/04 20060101ALI20110708BHJP A61P 3/10 20060101ALI20110708BHJP A61P 3/04 20060101ALI20110708BHJP A61P 3/06 20060101ALI20110708BHJP A61P 19/10 20060101ALI20110708BHJP A61P 19/08 20060101ALI20110708BHJP A61P 3/14 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本明細書で開示されている特定の局面および実施形態では、化合物、およびこの化合物の種々の塩、この化合物の配合物、この化合物の接合体、この化合物の誘導体、これらの形態および使用が提供されている。また、本発明にしたがって、1種以上のプロテインキナーゼ、一般的に、限定されないが、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Brk、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Frk、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ret、ROCK1、ROCK2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、および/またはZap70(これらのキナーゼの任意の変異体を含む)の活性を制御することに関連する疾患および状態の治療において、上述の化合物を使用する方法が想定されている。したがって、プロテインキナーゼの調節を含む治療方法で、化合物を使用することも提供されている。特定の実施形態では、上述の化合物は、Fms、Kit、MAP4K4、TrkA、および/またはTrkB(これらの任意の変異体を含む)を含め、1種以上のプロテインキナーゼに対して活性である。特定の実施形態では、種々の適応症、限定されないが、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、プロテーゼ周囲骨溶解、全身性硬化症、脱髄性障害、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、クローン病、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、腎炎、腎症、I型糖尿病、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経線維腫、溶骨性骨転移、巨細胞腫の治療を含む、Fms、Kit、MAP4K4、TrkA、TrkBからなる群より選択される1種以上のプロテインキナーゼの調節を含む治療方法で、上述の化合物を用いる。ある実施形態では、化合物は、以下に示すような式Iまたは式Iaの化合物である。 第1の局面では、以下の式Iの構造を有する化合物またはその塩、プロドラッグ、互変異性体または立体異性体が提供され、 式中、 L1は、−C(R7R8)−、−C(O)−、−C(S)−、−N(R9)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−からなる群より選択され; Arは、からなる群より選択され;は、式IのL1に対するArの結合点を示し; R1は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−O−[C(R10R11)]q−R19、−[O−[C(R10R11)]2]a−R21、−[C(R10R11)]p−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−N(R18)−R20、−N(R18)−C(O)−R20、−N(R18)−C(S)−R20、−N(R18)−S(O)−R20、−N(R18)−S(O)2−R20、−N(R18)−C(O)−N(R18)−R20、−N(R18)−C(S)−N(R18)−R20、−N(R18)−S(O)2−N(R18)−R20からなる群より選択され; R2は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−O−[C(R10R11)]q−R19、−[O−[C(R10R11)]2]a−R21、−[C(R10R11)]p−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−N(R18)−R20からなる群より選択され; R3は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−O−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19からなる群より選択され; aは、1または2であり; p、q、rは、独立して、0、1、2または3であり; sは、1、2または3であり; R4は、水素、フルオロ、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R22、−S−R24、−N(R22)−R23、−C(O)−R24、−C(S)−R24、−C(O)−N(R22)−R23、−C(S)−N(R22)−R23、−C(O)−N(R25)−OR22、−C(S)−N(R25)−OR22、−C(O)−N(R25)−S(O)2−R24、−C(S)−N(R25)−S(O)2−R24、−C(O)−O−R22、−S(O)−R24、−S(O)2−R24、−S(O)−N(R22)−R23、−S(O)2−N(R22)−R23、−S(O)2−N(R25)−C(O)R24、−S(O)2−N(R25)−C(S)R24、−N(R25)−C(O)−R24、−N(R25)−C(S)−R24、−N(R25)−S(O)−R24、−N(R25)−S(O)2−R24、−N(R25)−C(O)−N(R22)−R23、−N(R25)−C(S)−N(R22)−R23、−N(R25)−S(O)2−N(R22)−R23からなる群より選択され; R5は、水素、フルオロ、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R26、−S−R28、−N(R26)−R27、−C(O)−R28、−C(S)−R28、−C(O)−N(R26)−R27、−C(S)−N(R26)−R27、−C(O)−N(R29)−OR26、−C(S)−N(R29)−OR26、−C(O)−N(R29)−S(O)2−R28、−C(S)−N(R29)−S(O)2−R28、−C(O)−O−R26、−S(O)−R28、−S(O)2−R28、−S(O)−N(R26)−R27、−S(O)2−N(R26)−R27、−S(O)2−N(R29)−C(O)R28、−S(O)2−N(R29)−C(S)R28、−N(R29)−C(O)−R28、−N(R29)−C(S)−R28、−N(R29)−S(O)−R28、−N(R29)−S(O)2−R28、−N(R29)−C(O)−N(R26)−R27、−N(R29)−C(S)−N(R26)−R27、−N(R29)−S(O)2−N(R26)−R27からなる群より選択され; R6は、水素、ハロゲン、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R30、−S−R32、−N(R30)−R31、−C(O)−R32、−C(S)−R32、−C(O)−N(R30)−R31、−C(S)−N(R30)−R31、−C(O)−N(R33)−OR30、−C(S)−N(R33)−OR30、−C(O)−N(R33)−S(O)2−R32、−C(S)−N(R33)−S(O)2−R32、−C(O)−O−R30、−S(O)−R32、−S(O)2−R32、−S(O)−N(R30)−R31、−S(O)2−N(R30)−R31、−S(O)2−N(R33)−C(O)R32、−S(O)2−N(R33)−C(S)R32、−N(R33)−C(O)−R32、−N(R33)−C(S)−R32、−N(R33)−S(O)−R32、−N(R33)−S(O)2−R32、−N(R33)−C(O)−N(R30)−R31、−N(R33)−C(S)−N(R30)−R31、−N(R33)−S(O)2−N(R30)−R31からなる群より選択され; R7、R8、R10、R11は、それぞれの場合に、独立して、水素、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択され、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノのアルキル鎖は、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されているか;または R7およびR8、または、R10およびR11のうち、同じ炭素上または異なる炭素上にある任意の2つが組み合わさって、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環を形成し、R10およびR11のうち、それ以外の任意のものは、独立して、水素、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択され、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノのアルキル鎖は、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環は、ハロゲン、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R9、R25、R29、R33は、独立して、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−C(O)−R36、−C(S)−R36、−S(O)−R36、−S(O)2−R36、−C(O)−N(H)−R36、−C(S)−N(H)−R36、−S(O)2−N(H)−R36からなる群より選択され; R12、R13、R14、R15、R16は、独立して、水素、ハロゲン、場合により置換された低級アルキル、−N(R37)−R38、−O−R37、−S−R39からなる群より選択され; R17は、水素、または場合により置換された低級アルキルであり; R18は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R19は、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R20は、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニルからなる群より選択され; R21は、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−O−R40からなる群より選択され; R24、R28、R32は、独立して、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R22、R23、R26、R27、R30、R31は、独立して、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R34およびR35が、それぞれの場合に、これらが結合している窒素と組み合わさって、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された5〜7員環のヘテロシクロアルキルを形成し; R36は、それぞれの場合に、独立して、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R37、R38は、それぞれの場合に、独立して、水素、または場合により置換された低級アルキルであり; R39、R40は、それぞれの場合に、独立して、場合により置換された低級アルキルである。 第2の局面では、以下の式Iaの構造を有する、式Iの化合物またはその塩、プロドラッグ、互変異性体または立体異性体が提供され、 式中、 L2は、−C(R44R45)−、−C(O)−、−C(S)−、−N(R46)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−からなる群より選択され; Ar1は、からなる群より選択され;は、式IaのL2に対するAr1の結合点を示し; R47は、−R58、−C(R49R50)−R58、−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−R58、−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−N(R51)−R58、−O−、−O−C(R49R50)−R58、−O−[C(R49R50)]2−R58、−O−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−O−R58、−S−R58、−S−C(R49R50)−R58、−S−[C(R49R50)]2−R58、−S−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−S−R58、−C(O)−N(R51)−R58、−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−C(S)−N(R51)−R58、−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)−N(R51)−R58、−S(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)2−N(R51)−R58、−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(O)−R58、−N(R51)−C(O)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(O)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(S)−R58、−N(R51)−C(S)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(S)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)−R58、−N(R51)−S(O)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)2−R58、−N(R51)−S(O)2−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)2−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58からなる群より選択され; R48は、−C(R49R50)−R58、−[C(R49R50)]2−R58、−C(R49R50)−N(R51)−R58、−C(R49R50)−O−R58、−C(R49R50)−S−R58、−C(O)−N(R51)−R58、−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−C(S)−N(R51)−R58、−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)2−N(R51)−R58、−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58からなる群より選択され; R41は、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R59、−S−R59、−N(R60)−R59、−N(R60)−C(O)−R59、−N(R60)−S(O)−R59、−N(R60)−S(O)2−R59、−C(O)−N(R60)−R59、−C(O)−O−R59、−C(O)−R59、−S(O)−N(R60)−R59、−S(O)2−N(R60)−R59、−S(O)−R59、−S(O)2−R59、フルオロ、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R41として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R61、−S−R61、−N(R60)−R61、−N(R60)−C(O)−R61、−N(R60)−S(O)−R61、−N(R60)−S(O)2−R61、−C(O)−R61、−S(O)−R61、−S(O)2−R61、−C(O)−O−R61、−C(O)−N(R60)−R61、−S(O)−N(R60)−R61、−S(O)2−N(R60)−R61、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R42は、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R62、−S−R62、−N(R63)−R62、−N(R63)−C(O)−R62、−N(R63)−S(O)−R62、−N(R63)−S(O)2−R62、−C(O)−N(R63)−R62、−C(O)−O−R62、−C(O)−R62、−S(O)−N(R63)−R62、−S(O)2−N(R63)−R62、−S(O)−R62、−S(O)2−R62、フルオロ、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R42として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R64、−S−R64、−N(R63)−R64、−N(R63)−C(O)−R64、−N(R63)−S(O)−R64、−N(R63)−S(O)2−R64、−C(O)−R64、−S(O)−R64、−S(O)2−R64、−C(O)−O−R64、−C(O)−N(R63)−R64、−S(O)−N(R63)−R64、−S(O)2−N(R63)−R64、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R43は、独立して、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R65、−S−R65、−N(R66)−R65、−N(R66)−C(O)−R65、−N(R66)−S(O)−R65、−N(R66)−S(O)2−R65、−C(O)−N(R66)−R65、−C(O)−O−R65、−C(O)−R65、−S(O)−N(R66)−R65、−S(O)2−N(R66)−R65、−S(O)−R65、−S(O)2−R65、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R43として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R67、−S−R67、−N(R66)−R67、−N(R66)−C(O)−R67、−N(R66)−S(O)−R67、−N(R66)−S(O)2−R67、−C(O)−R67、−S(O)−R67、−S(O)2−R67、−C(O)−O−R67、−C(O)−N(R66)−R67、−S(O)−N(R66)−R67、−S(O)2−N(R66)−R67、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R58は、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R44、R45、R49、R50は、それぞれの場合に、独立して、水素、フルオロ、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択されるか;または R44およびR45、または、R49およびR50のうち、同じ炭素上または異なる炭素上にある任意の2つが組み合わさって、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環を形成し、R49およびR50のうち、それ以外の任意のものは、独立して、水素、フルオロ、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択され、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環は、ハロゲン、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R52、R53、R55、R56は、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、−N(R70)−R71、−O−R70、−S−R72からなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R57は、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R59、R62、R65は、独立して、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R59、R62、またはR65として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R69、−S−R69、−N(R68)−R69、−N(R68)−C(O)−R69、−N(R68)−S(O)−R69、−N(R68)−S(O)2−R69、−C(O)−R69、−S(O)−R69、−S(O)2−R69、−C(O)−O−R69、−C(O)−N(R68)−R69、−S(O)−N(R68)−R69、−S(O)2−N(R68)−R69、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R46、R51、R60、R63、R66、R68は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R61、R64、R67、R69は、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R70、R71は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R72は、それぞれの場合に、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルである。 式Iまたは式Iaの化合物のいくつかの実施形態では、さらに、式Iまたは式Iaの上述のいずれかの実施形態について、R20は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルからなる群より選択され、低級アルキル、低級アルケニルまたは低級アルキニルは、1個以上の置換基R74で場合により置換されており、R21は、水素、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−O−R73からなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、それぞれ、1個以上の置換基R75、R19、R58で場合により置換され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており、 R73は、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキルであり、 R74は、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−N(R77)−R76、−C(O)−O−R76、−C(O)−R76、−S(O)−N(R77)−R76、−S(O)2−N(R77)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、フルオロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており; R75は、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−C(O)−O−R76、−C(O)−N(R77)−R76、−S(O)−N(R77)−R76、−S(O)2−N(R77)−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、−C(O)−O−R78、−C(O)−N(R77)−R78、−S(O)2−N(R77)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R76は、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R76として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R80、−S−R80、−N(R79)−R80、−N(R79)−C(O)−R80、−N(R79)−S(O)2−R80、−C(O)−R80、−S(O)−R80、−S(O)2−R80、−C(O)−O−R80、−C(O)−N(R79)−R80、−S(O)2−N(R79)−R80、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R77、R79は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R78、R80は、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されている。 式Iまたは式Iaの化合物のいくつかの実施形態では、さらに、式Iまたは式Iaの上述のいずれかの実施形態について、R20は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルからなる群より選択され、低級アルキル、低級アルケニルまたは低級アルキニルは、1個以上の置換基R74で場合により置換されており、R21は、水素、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−O−R73からなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、それぞれ、1個以上の置換基R75、R19、R58で場合により置換され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており;R73は、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキルであり、R74は、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、フルオロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換され;R75は、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており;R76、R77、R78は、[0005]の章に定義されているとおりである。 式Iaの化合物のいくつかの実施形態では、さらに、式Iaの上述のいずれかの実施形態について、Ar1は、からなる群より選択され、式中、R57は、水素、低級アルキル、またはフッ素置換された低級アルキルであり、R52、R53、R56は、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、−N(R82)−R81、−O−R81、または−S−R83であり、R81、R82は、独立して、水素、低級アルキル、またはフッ素置換された低級アルキルであり、R83は、低級アルキル、またはフッ素置換された低級アルキルであり、R47、R48は、[0004]の章に定義されるとおりである。 式Iまたは式Iaの化合物のいくつかの実施形態では、さらに、式Iまたは式Iaの上述のいずれかの実施形態について、 R4、R41は、それぞれ、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、−N(R101)−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R5、R42は、それぞれ、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R6、R43は、それぞれ水素であり; R100は、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルであり; R101は、水素であるか、または、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルである。 本明細書の化合物を参照する場合、矛盾する意味であることが明確に示されていない限り、化合物または化合物群の記載には、この化合物の塩(医薬的に許容される塩を含む)、この化合物の配合物(医薬的に許容される配合物を含む)、この化合物の接合体、この化合物の誘導体、これらの形態、これらのプロドラッグ、およびこれらのすべての立体異性体を含む。本明細書に記載の式Iの化合物の組成物、キット、使用方法などを参照する場合、(他の意味であることが示されていない限り)式Iの化合物には、この化合物のすべての部分的な実施形態(例えば、式Iaおよび本明細書に記載のすべての実施形態を含む)を含むことが理解される。 第3の局面では、治療が必要な動物被検体において、プロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供され、この方法は、この被検体に、有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物を投与することを含む。用語「治療する」、「治療」などの用語は、疾患または状態の1つ以上の症状(すなわち、適応症)を防ぐか、緩和するか、または軽減するのに有効な量、および/または治療する被検体の生存期間を延ばすのに有効な量で、物質(例えば、任意の1つ以上の式Iの化合物)を投与することを指す。用語「プロテインキナーゼが介在する疾患または状態」は、プロテインキナーゼの生体機能が、疾患または状態の進行、経過および/または症状に影響を与えるような疾患または状態、および/またはプロテインキナーゼの調節によって、疾患または状態の進行、経過および/または症状が変わるような疾患または状態を指す。プロテインキナーゼが介在する疾患または状態としては、プロテインキナーゼを調節することが、治療上の有用性を与える疾患または状態、例えば、プロテインキナーゼ阻害剤(本明細書に記載の化合物を含む)で治療することが、この疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に対し、治療上の有用性を与える疾患または状態が挙げられる。特定の実施形態では、この方法は、有効な量の式Iの化合物を、被検体に、上述の疾患または状態のための1つ以上の治療と組み合わせて投与することを含む。 第4の局面では、本発明は、治療が必要な動物被検体において、Fmsプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法を提供し、この方法は、この被検体に、有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物を投与することを含む。用語「fmsプロテインキナーゼが介在する疾患または状態」、「c−fmsが介在する疾患または状態」などは、Fmsプロテインキナーゼ(この任意の変異体を含む)の生体機能が、疾患または状態の進行、経過および/または症状に影響を与えるような疾患または状態、および/またはFmsプロテインキナーゼの調節によって、疾患または状態の進行、経過および/または症状が変わるような疾患または状態を指す。Fmsプロテインキナーゼが介在する疾患または状態としては、Fmsを阻害することが、治療上の有用性を与える疾患または状態、例えば、Fms阻害剤(本明細書に記載の化合物を含む)で治療することが、この疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に対し、治療上の有用性を与える疾患または状態が挙げられる。一実施形態では、この方法は、被検体に、有効な量の式Iの化合物を、上述の疾患または状態のための1つ以上の治療と組み合わせて投与することを含む。 第5の局面では、本発明は、治療が必要な動物被検体において、Kitプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法を提供し、この方法は、この被検体に、有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物を投与することを含む。用語「kitプロテインキナーゼが介在する疾患または状態」、「c−kitが介在する疾患または状態」などは、Kitプロテインキナーゼ(この任意の変異体を含む)の生体機能が、疾患または状態の進行、経過および/または症状に影響を与えるような疾患または状態、および/またはKitプロテインキナーゼの調節によって、疾患または状態の進行、経過および/または症状が変わるような疾患または状態を指す。Kitプロテインキナーゼが介在する疾患または状態としては、Kitを阻害することが、治療上の有用性を与える疾患または状態、例えば、kit阻害剤(本明細書に記載の化合物を含む)で治療することが、この疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に対し、治療上の有用性を与える疾患または状態が挙げられる。一実施形態では、この方法は、被検体に、有効な量の式Iの化合物を、上述の疾患または状態のための1つ以上の治療と組み合わせて投与することを含む。 第6の局面では、一般的に受け入れられているキナーゼ活性アッセイで決定した場合、式Iの化合物は、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有する。ある実施形態では、式Iの化合物は、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Brk、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Frk、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ret、ROCK1、ROCK2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼに対し、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有するであろう。 第7の局面では、式Iの化合物は、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、Fms、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼに対し、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有するであろう。 第8の局面では、式Iの化合物は、Abl、A−Raf、B−Raf、Btk、c−Raf−1、EGFR、EphB2、Erk2、Fak、FGFR1、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Irak4、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、mTOR、p38、PDGFRB、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、PKCθ、Pyk2、Ret、Src、Stk6、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼに対し、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有するであろう。 第9の局面では、式Iの化合物は、Abl、A−Raf、B−Raf、Btk、c−Raf−1、EGFR、EphB2、Erk2、Fak、Fms、Irak4、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、mTOR、p38、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、PKCθ、Pyk2、Src、Stk6、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼに対し、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有するであろう。 第10の局面では、式Iの化合物は、Fms、Kit、MAP4K4、TrkA、TrkB(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼに対し、500nm未満、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、5nM未満、または1nM未満のIC50を有するであろう。 第11の局面では、式Iの化合物は、Kitキナーゼ阻害剤であり、一般的に受け入れられているkitキナーゼ活性アッセイで決定した場合、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、または5nM未満のIC50を有する。ある実施形態では、この化合物の選択性は、Ret、PDGF、またはRetとPDGFの両方に対する活性よりも、Kitに対する活性が少なくとも2倍、5倍、10倍、または100倍高いような選択性である。ある実施形態では、この化合物の選択性は、Fmsに対する活性よりも、Kitに対する活性が少なくとも2倍、5倍、10倍、または100倍高いような選択性である。 第12の局面では、式Iの化合物は、Fmsキナーゼ阻害剤であり、一般的に受け入れられているFmsキナーゼ活性アッセイで決定した場合、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、または5nM未満のIC50を有する。ある実施形態では、この化合物の選択性は、Ret、PDGF、またはRetとPDGFの両方に対する活性よりも、Fmsに対する活性が少なくとも2倍、5倍、10倍、または100倍高いような選択性である。ある実施形態では、この化合物の選択性は、Kitに対する活性よりも、Fmsに対する活性が少なくとも2倍、5倍、10倍、または100倍高いような選択性である。 第13の局面では、式Iの化合物は、Kitキナーゼ活性、Fmsキナーゼ活性、またはKitキナーゼ活性およびFmsキナーゼ活性の両方について一般的に受け入れられているキナーゼ活性アッセイで決定した場合、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、または5nM未満のIC50を有する。ある実施形態では、この化合物の選択性は、Ret、PDGF、またはRetとPDGFの両方に対する活性よりも、Kit、Fms、またはKitとFmsの両方に対する活性が少なくとも2倍、5倍、10倍、または100倍高いような選択性である。 第14の局面では、式Iの化合物は、Kitキナーゼ活性、Fmsキナーゼ活性、またはKitキナーゼ活性およびFmsキナーゼ活性の両方について一般的に受け入れられているキナーゼ活性アッセイで決定した場合、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、または5nM未満のIC50を有し、さらに、MAP4K4キナーゼ活性、TrkAキナーゼ活性、TrkBキナーゼ活性のうち、少なくとも1つについて一般的に受け入れられているキナーゼ活性で決定した場合、100nM未満、50nM未満、20nM未満、10nM未満、または5nM未満のIC50を有する。 さらに、上述の局面および実施形態のいずれかに対し、式Iの化合物は、キナーゼの変異(限定されないが、癌のような疾患状態に関連する変異を含む)の影響も阻害するであろう。 さらに、上述の局面および実施形態のいずれかに対し、式Iの化合物は、あるキナーゼを、1つ以上の他のキナーゼよりも選択的に阻害してもよく、好ましくは、阻害は、他のいずれかのキナーゼ(本明細書に開示するキナーゼであるか、または他のキナーゼであるかによらない)に対して選択的である。ある実施形態では、この化合物は、FmsをKitよりも選択的に阻害してもよい。あるキナーゼを別のキナーゼと比べて選択的に阻害することは、一般的に受け入れられているキナーゼ活性アッセイで決定した場合、IC50が、他の任意のキナーゼに対するIC50よりも、少なくとも約2分の1、また、約5分の1、また、約10分の1、また、約20分の1、また、約50分の1、または、少なくとも約100分の1低いような阻害であってもよい。 第15の局面では、治療に有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物と、少なくとも1つの医薬的に許容されるキャリア、賦形剤および/または希釈剤とを含む組成物が提供され、この組成物は、式Iの任意の2種以上の化合物の組み合わせを含む。組成物は、複数の異なる薬理活性を有する化合物をさらに含んでいてもよく、式Iの複数の化合物を含んでいてもよい。特定の実施形態では、組成物は、同じ疾患の適応症の治療に有効な1つ以上の化合物とともに、任意の1つ以上の式Iの化合物を含んでいてもよい。一実施形態では、組成物は、同じ疾患の適応症の治療に有効な1つ以上の化合物とともに、任意の1つ以上の式Iの化合物を含み、この化合物は、この疾患適応症に対し、相乗効果を有していてもよい。一実施形態では、組成物は、癌の治療に有効な任意の1つ以上の式Iの化合物と、同じ癌の治療に有効な1つ以上の他の化合物とを含み、さらに、この化合物は、癌の治療に対し、相乗的に有効である。 第16の局面では、プロテインキナーゼと、有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物とを接触させることによる、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Brk、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Frk、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ret、ROCK1、ROCK2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼの活性を調節する方法が提供される。 第17の局面では、治療が必要な動物被検体において、プロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供され、この方法は、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することを含む。 第18の局面では、治療が必要な被検体において、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、この被検体に、有効な量の組成物を投与することを含む、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Brk、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Frk、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ret、ROCK1、ROCK2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。 第19の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することによる、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、A−Raf、B−Raf、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、Fms、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。 第20の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することによる、Abl、A−Raf、B−Raf、Btk、c−Raf−1、EGFR、EphB2、Erk2、Fak、FGFR1、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Irak4、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、mTOR、p38、PDGFRB、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、PKCθ、Pyk2、Ret、Src、Stk6、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。 第21の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することを含む、Abl、A−Raf、B−Raf、Btk、c−Raf−1、EGFR、EphB2、Erk2、Fak、Fms、Irak4、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、mTOR、p38、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、PKCθ、Pyk2、Src、Stk6、TrkA、TrkB、Yes、Zap70(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。 第22の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することを含む、Fms、Kit、MAP4K4、TrkA、TrkB(これらの任意の変異体を含む)からなる群より選択されるプロテインキナーゼが介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。 第23の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を投与することによる、FmsまたはKit(これらの任意の変異体を含む)が介在する疾患または状態を治療する方法が提供される。一実施形態では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を、この疾患を治療する1つ以上の他の適切な治療と組み合わせて投与することによる、FmsまたはKit(これらの任意の変異体を含む)が介在する疾患または状態を治療する方法を提供する。 第24の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、この被検体に、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を、癌を治療するのに有効な1つ以上の他の治療または医学的手技と組み合わせて投与することによる、癌を治療する方法を提供する。他の治療または医学的手技としては、適切な抗癌治療(例えば、薬物治療、ワクチン治療、遺伝子治療、光力学治療)または医学的手技(例えば、手術、放射線治療、ハイパーサーミアによる加熱、骨髄移植または幹細胞移植)が挙げられる。一実施形態では、1つ以上の適切な抗癌治療または医学的手技は、化学療法剤(例えば、化学療法用薬物)、放射線治療(例えば、x線、γ線、または電子、陽子、中性子、またはα粒子線)、ハイパーサーミアによる加熱(例えば、マイクロ波、超音波、高周波アブレーション)、ワクチン治療(例えば、AFP遺伝子肝細胞癌ワクチン、AFPアデノウイルスベクターワクチン、AG−858、同種GM−CSF分泌乳癌ワクチン、樹状細胞ペプチドワクチン)、遺伝子治療(例えば、Ad5CMV−p53ベクター、MDA7をコードするアデノベクター、アデノウイルス5−腫瘍壊死因子α)、光力学治療(例えば、アミノレブリン酸、モテキサフィンルテチウム)、手術、または骨髄移植、幹細胞移植での治療から選択される。 第25の局面では、本発明は、治療が必要な被検体において、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を、1つ以上の適切な化学療法剤と組み合わせて被検体に投与することを含む、癌を治療する方法を提供する。一実施形態では、1つ以上の適切な化学療法剤は、アルキル化剤(限定されないが、アドゼレシン、アルトレタミン、ベンダムスチン、ビゼレシン、ブスルファン、カルボプラチン、カルボコン、カルモフール、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド、ダカルバジン、エストラムスチン、エトグルシド、フォテムスチン、ヘプスルファム、イホスファミド、インプロスルファン、イロフルベン、ロムスチン、マンノスルファン、メクロレタミン、メルファラン、ミトブロニトール、ネダプラチン、ニムスチン、オキサリプラチン、ピポスルファン、プレドニムスチン、プロカルバジン、ラニムスチン、サトラプラチン、セムスチン、ストレプトゾシン、テモゾロマイド、チオテパ、トレオサルファン、トリアジコン、トリエチレンメラミン、四硝酸トリプラチン(triplatin tetranitrate)、トロホスファミド(trofosphamide)、ウラムスチンを含む);抗生物質(限定されないが、アクラルビシン、アムルビシン、ブレオマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、エルサミトルシン(elsamitrucin)、エピルビシン、イダルビシン、メノガリル、マイトマイシン、ネオカルチノスタチン、ペントスタチン、ピラルビシン、プリカマイシン、バルルビシン、ゾルビシンを含む);代謝拮抗物質(限定されないが、アミノプテリン、アザシチジン、アザチオプリン、カペシタビン、クラドリビン、クロファラビン、シタラビン、デシタビン、フロクスウリジン、フルダラビン、5−フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシウレア、メルカプトプリン、メトトレキサート、ネララビン、ペメトレキセド、アザチオプリン、ラルチトレキセド、テガフール−ウラシル、チオグアニン、トリメトプリム、トリメトレキサート、ビダラビンを含む);免疫治療(限定されないが、アレムツズマブ、ベバシズマブ、セツキシマブ、ガリキシマブ、ゲムツズマブ、パニツムマブ、パーツズマブ、リツキシマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、90Yイブリツモマブチウキセタン、イピリムマブ、トレメリムマブを含む);ホルモンまたはホルモンアンタゴニスト(限定されないが、アナストロゾール、アンドロゲン、ブセレリン、ジエチルスチルベストロール、エキセメスタン、フルタミド、フルベストラント、ゴセレリン、イドキシフェン、レトロゾール、ロイプロリド、マゲストロール(magestrol)、ラロキシフェン、タモキシフェン、トレミフェンを含む);タキサン(限定されないが、DJ−927、ドセタキセル、TPI287、ラロタキセル、オルタタキセル、パクリタキセル、DHA−パクリタキセル、テセタキセルを含む);レチノイド(限定されないが、アリトレチノイン、ベキサロテン、フェンレチニド、イソトレチノイン、トレチノインを含む);アルカロイド(限定されないが、デメコルシン、ホモハリントニン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビンフルニン、ビノレルビンを含む);抗血管形成剤(限定されないが、AE−941(GW786034、Neovastat)、ABT−510、2−メトキシエストラジオール、レナリドマイド、サリドマイドを含む);トポイソメラーゼ阻害剤(限定されないが、アムサクリン、ベロテカン、エドテカリン、エトポシド、リン酸エトポシド、エキサテカン、イリノテカン(また、活性代謝物SN−38(7−エチル−10−ヒドロキシ−カンプトセシン))、ルカントン、ミトキサントロン、ピクサントロン、ルビテカン、テニポシド、トポテカン、9−アミノカンプトセシンを含む);キナーゼ阻害剤(限定されないが、アキシチニブ(AG013736)、ダサチニブ(BMS354825)、エルロチニブ、ゲフィチニブ、フラボピリドール、メシル酸イマチニブ、ラパチニブ、モテサニブ二リン酸塩(AMG706)、ニロチニブ(AMN107)、セリシクリブ、ソラフェニブ、スニチニブリンゴ酸塩、AEE−788、BMS−599626、UCN−01(7−ヒドロキシスタウロスポリン)、バタラニブを含む);標的とするシグナル伝達阻害剤(限定されないが、ボルテゾミブ、ゲルダナマイシン、ラパマイシンを含む);生物反応修飾物質(限定されないが、イミキモド、インターフェロン−α、インターロイキン−2を含む);他の化学療法薬(限定されないが、3−AP(3−アミノ−2−カルボキシアルデヒドチオセミカルバゾン)、アルトラセンタン(altrasentan)、アミノグルテチミド、アナグレリド、アスパラギナーゼ、ブリオスタチン−1、シレンギチド、エレスクロモール、メシル酸エリブリン(E7389)、イクサベピロン、ロニダミン、マソプロコール、ミトグアナゾン(mitoguanazone)、オブリメルセン、スリンダク、テストラクトン、チアゾフリン、mTOR阻害剤(例えば、テムシロリムス、エベロリムス、デフォロリムス(deforolimus))、PI3K阻害剤(例えば、BEZ235、GDC−0941、XL147、XL765)、Cdk4阻害剤(例えば、PD−332991)、Akt阻害剤、Hsp90阻害剤(例えば、タネスピマイシン)、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤(例えば、チピファルニブ)から選択される。好ましくは、癌を治療する方法は、任意の1つ以上の式Iの化合物を含む、有効な量の組成物を、カペシタビン、5−フルオロウラシル、カルボプラチン、ダカルバジン、ゲフィチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、SN−38、テモゾロマイド、ビンブラスチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、インターフェロン−α、インターロイキン−2、またはエルロチニブから選択される化学療法剤と組み合わせて被検体に投与することを含む。 第26の局面では、本発明は、治療に有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物、このような化合物のプロドラッグ、このような化合物またはプロドラッグの医薬的に許容される塩、またはこのような化合物またはプロドラッグの医薬的に許容される配合物を哺乳動物に投与することによる、治療の必要な哺乳動物において、疾患または状態を治療または予防する方法を提供する。この化合物は、単独であってもよく、組成物の一部分であってもよい。一実施形態では、本発明は、治療に有効な量の任意の1つ以上の式Iの化合物、このような化合物のプロドラッグ、このような化合物またはプロドラッグの医薬的に許容される塩、またはこのような化合物またはプロドラッグの医薬的に許容される配合物を、ある疾患または状態に適する他の1つ以上の治療と組み合わせて哺乳動物に投与することによる、治療の必要な哺乳動物において、この疾患または状態を治療または予防する方法を提供する。 第27の局面では、本発明は、本明細書に記載されているような化合物またはその組成物を含むキットを提供する。ある実施形態では、この化合物または組成物を、例えば、バイアル、瓶、フラスコに封入し、さらに、これを、例えば、箱、封筒または袋に封入してもよく、この化合物または組成物は、米国食品医薬品局または同様の規制機関で哺乳動物(例えば、ヒト)への投与について承認されており、この化合物または組成物は、プロテインキナーゼが介在する疾患または状態に関し、哺乳動物(例えば、ヒト)への投与について承認されており、本発明のキットは、この化合物または組成物が、プロテインキナーゼが介在する疾患または状態のための、哺乳動物(例えば、ヒト)への投与に適しているか、または承認されている使用および/または他の適応症の取扱説明書を備えており、この化合物または組成物は、単位投薬形態または単回投薬形態(例えば、単回投薬用の丸薬、カプセルなど)で封入される。 式Iの化合物を用い、ある疾患または状態を治療または予防することを含む局面および実施形態では、本発明は、治療が必要な動物被検体(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト、他の霊長類、スポーツ用動物、商業目的の動物(例えば、ウシ)、農場の動物(例えば、ウマ)、またはペット(例えば、イヌ、ネコ))において、Kitが介在する疾患または状態、例えば、異常なKit活性(例えば、キナーゼ活性)を特徴とする疾患または状態を治療する方法を提供する。ある実施形態では、本方法は、c−kitが介在する疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に、有効な量の式Iの化合物を投与することを含んでいてもよい。一実施形態では、Kitが介在する疾患は、悪性腫瘍(限定されないが、マスト細胞腫瘍、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、精巣癌、膵臓癌、乳癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、神経外胚葉起源の肉腫、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、腫瘍血管形成、膠芽細胞腫、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、肥満細胞症、黒色腫、イヌのマスト細胞腫瘍を含む);心疾患(限定されないが、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧を含む);炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、関節リウマチ、アレルギー性鼻炎、多発性硬化症、炎症性腸疾患、移植による拒絶反応、過好酸球増加症、蕁麻疹、皮膚炎を含む);胃腸の適応症(限定されないが、胃食道逆流疾患(GERD)、食道炎、胃腸管潰瘍を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、網膜炎を含む);神経学的適応症(限定されないが、偏頭痛を含む)からなる群より選択される。 式Iの化合物を用い、ある疾患または状態を治療または予防することを含む局面および実施形態では、本発明は、治療が必要な動物被検体(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト、他の霊長類、スポーツ用動物、商業目的の動物(例えば、ウシ)、農場の動物(例えば、ウマ)、またはペット(例えば、イヌ、ネコ))において、Fmsが介在する疾患または状態、例えば、異常なFms活性(例えば、キナーゼ活性)を特徴とする疾患または状態を治療する方法を提供する。ある実施形態では、本方法は、Fmsが介在する疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に、有効な量の式Iの化合物を投与することを含んでいてもよい。一実施形態では、Fmsが介在する疾患は、炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症(LCH)、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス(SLE)、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群(マクロファージ活性化症候群)、多中心性細網組織球症、アテローム性動脈硬化症を含む);代謝障害(限定されないが、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解を含む);骨構造の障害、石化、骨の形成および吸収(限定されないが、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解(例えば、骨髄炎)、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解を含む);腎臓および尿生殖器の疾患(限定されないが、子宮内膜症、腎炎(例えば、糸球体腎炎、間質性腎炎、ループス腎炎)、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症(例えば、糖尿病性腎症)、腎肥大を含む);神経系の障害(限定されないが、脱髄性障害(例えば、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病を含む);疼痛(限定されないが、慢性疼痛、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、骨の疼痛を含む);悪性腫瘍(限定されないが、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、巨細胞腫、(例えば、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫(TGCT))、色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)、腫瘍血管形成、黒色腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)を含む);脈管炎(限定されないが、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症を含む);遺伝性障害(限定されないが、ケルビム症、神経線維腫を含む);感染症の適応症(限定されないが、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症を含む);リソソーム蓄積障害(限定されないが、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病を含む);胃腸の適応症(限定されないが、肝臓の肝硬変を含む);肺の適応症(限定されないが、肺線維症、急性肺障害(例えば、酸素吸入器によって誘発されるもの、喫煙によって誘発されるもの、または毒素によって誘発されるもの);手術の適応症(限定されないが、(心肺)バイパス手術、血管手術、血管移植を含む)からなる群より選択される。 式Iの化合物を用い、ある疾患または状態を治療または予防することを含む局面および実施形態では、本発明は、治療が必要な動物被検体(例えば、哺乳動物、例えば、ヒト、他の霊長類、スポーツ用動物、商業目的の動物(例えば、ウシ)、農場の動物(例えば、ウマ)、またはペット(例えば、イヌ、ネコ))において、FmsおよびKitが介在する疾患または状態、例えば、異常なFms活性およびKit活性(例えば、キナーゼ活性)を特徴とする疾患または状態を治療する方法を提供する。ある実施形態では、本方法は、FmsおよびKitが介在する疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に、有効な量の式Iの化合物を投与することを含んでいてもよい。一実施形態では、FmsおよびKitが介在する疾患または状態は、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群、多中心性細網組織球症、過好酸球増加症、蕁麻疹、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解、子宮内膜症、腎炎、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症、腎肥大、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病およびパーキンソン病、急性疼痛、神経因性疼痛、炎症による疼痛、慢性疼痛、偏頭痛、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、マスト細胞腫瘍、イヌのマスト細胞腫瘍、肺癌、精巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍、腫瘍血管形成、星状細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、神経外胚葉起源の肉腫、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫、色素性絨毛結節性滑膜炎、黒色腫、膠芽細胞腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、肥満細胞症、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症、ケルビム症、神経線維腫、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病、肝臓の肝硬変、胃食道逆流疾患、食道炎、胃腸管潰瘍、肺線維症、急性肺障害、バイパス手術、血管手術、血管移植、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧からなる群より選択される。 式Iの化合物を用い、ある疾患または状態を治療または予防することを含む局面および実施形態では、本方法は、治療を必要とする被検体、例えば、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、プロテーゼ周囲骨溶解、全身性硬化症、脱髄性障害、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、クローン病、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、腎炎、腎症、I型糖尿病、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経線維腫、溶骨性骨転移、巨細胞腫からなる群より選択される疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に、有効な量の式Iの化合物を投与することを含んでいてもよい。 第28の局面では、悪性腫瘍(限定されないが、マスト細胞腫瘍、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、精巣癌、膵臓癌、乳癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、神経外胚葉起源の肉腫、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍、腫瘍血管形成、膠芽細胞腫、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、肥満細胞症、黒色腫、イヌのマスト細胞腫瘍を含む);心疾患(限定されないが、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧を含む);炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、関節リウマチ、アレルギー性鼻炎、多発性硬化症、炎症性腸疾患、移植による拒絶反応、過好酸球増加症、蕁麻疹、皮膚炎を含む);胃腸の適応症(限定されないが、胃食道逆流疾患、食道炎、胃腸管潰瘍を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、網膜炎を含む);神経学的適応症(限定されないが、偏頭痛を含む)からなる群より選択される、Kitが介在する疾患または状態を治療するための医薬を調製する際に、式Iの化合物を用いてもよい。 第29の局面では、炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症(LCH)、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス(SLE)、免疫性血小板減少性紫斑病(ITP)、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群(マクロファージ活性化症候群)、多中心性細網組織球症、アテローム性動脈硬化症を含む);代謝障害(限定されないが、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解を含む);骨構造の障害、石化、骨の形成および吸収(限定されないが、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解(例えば、骨髄炎)、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解を含む);腎臓および尿生殖器の疾患(限定されないが、子宮内膜症、腎炎(例えば、糸球体腎炎、間質性腎炎、ループス腎炎)、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症(例えば、糖尿病性腎症)、腎肥大を含む);神経系の障害(限定されないが、脱髄性障害(例えば、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病)、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病を含む);疼痛(限定されないが、慢性疼痛、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、骨の疼痛を含む);悪性腫瘍(限定されないが、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、巨細胞腫、(例えば、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫(TGCT))、色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)、腫瘍血管形成、黒色腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)を含む);脈管炎(限定されないが、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症を含む);遺伝性障害(限定されないが、ケルビム症、神経線維腫を含む);感染症の適応症(限定されないが、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症を含む);リソソーム蓄積障害(限定されないが、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病を含む);胃腸の適応症(限定されないが、肝臓の肝硬変を含む);肺の適応症(限定されないが、肺線維症、急性肺障害(例えば、酸素吸入器によって誘発されるもの、喫煙によって誘発されるもの、または毒素によって誘発されるもの)を含む);手術の適応症(限定されないが、(心肺)バイパス手術、血管手術、血管移植を含む)からなる群より選択される、Fmsが介在する疾患または状態を治療するための医薬を調製する際に、式Iの化合物を用いてもよい。 第30の局面では、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群、多中心性細網組織球症、過好酸球増加症、蕁麻疹、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解、子宮内膜症、腎炎、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症、腎肥大、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病およびパーキンソン病、急性疼痛、神経因性疼痛、炎症による疼痛、慢性疼痛、偏頭痛、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、マスト細胞腫瘍、イヌのマスト細胞腫瘍、肺癌、精巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍、腫瘍血管形成、星状細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、神経外胚葉起源の肉腫、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫、色素性絨毛結節性滑膜炎、黒色腫、膠芽細胞腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、肥満細胞症、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症、ケルビム症、神経線維腫、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病、肝臓の肝硬変、胃食道逆流疾患、食道炎、胃腸管潰瘍、肺線維症、急性肺障害、バイパス手術、血管手術、血管移植、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧からなる群より選択される、Fmsが介在する疾患または状態およびKitが介在する疾患または状態を治療するための医薬を調製する際に、式Iの化合物を用いてもよい。 第31の局面では、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、プロテーゼ周囲骨溶解、全身性硬化症、脱髄性障害、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、クローン病、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、腎炎、腎症、I型糖尿病、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経線維腫、溶骨性骨転移、巨細胞腫からなる群より選択される疾患または状態を治療するための医薬を調製する際に、式Iの化合物を用いてもよい。 本明細書に記載の標準的なアッセイで決定した場合、IC50が10μM未満のキナーゼ活性を有する式Iの化合物を用い、以下のプロテインキナーゼ(これらの任意の変異体を含む)に関連する、プロテインキナーゼが介在する疾患および状態を治療することができ、例えば、限定されないが、 Abl、慢性骨髄性白血病(CML)、急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)に関連する; Akt1、胃癌、前立腺癌、結腸直腸癌、卵巣癌、膵臓癌、乳癌、膠芽細胞腫、白血病、および、統合失調症、双極性障害に関連し、また、他の化学療法薬と組み合わせて使用; Akt2、末梢インスリン抵抗性、および不十分な代償性高インスリン血症を伴う肝臓での非抑制性グルコース産生による高血糖に関連し、また、膵臓癌、卵巣癌、乳癌にも関連する; Akt3、黒色腫、前立腺癌、乳癌に関連する; ALK、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫および未分化大細胞リンパ腫のような非ホジキンリンパ腫に関連する; Alk5、膵臓癌、胆道癌、皮膚T細胞性リンパ腫に関連する; A−Raf、多発梗塞性認知症、頭部外傷、脊髄外傷、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病のような神経疾患;腫瘍性疾患(限定されないが、黒色腫、神経膠腫、肉腫、上皮性悪性腫瘍(例えば、結腸直腸癌、肺癌、乳癌、膵臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、卵巣癌)、リンパ腫(例えば、組織球性リンパ腫)、神経線維腫、骨髄異形成症候群、白血病、腫瘍血管形成を含む);神経障害または炎症に由来する疼痛(急性疼痛、慢性疼痛、癌に関連する疼痛および偏頭痛を含む);筋肉の再生または変性に関連する疾患(限定されないが、血管再狭窄、サルコペニア、筋ジストロフィー(限定されないが、デュシェンヌ型筋ジストロフィー、ベッカー型筋ジストロフィー、エメリー・ドレイファス型筋ジストロフィー、肢帯型筋ジストロフィー、顔面肩甲上腕型筋ジストロフィー、筋強直性ジストロフィー、眼咽頭筋ジストロフィー、遠位型筋ジストロフィー、先天性筋ジストロフィーを含む)、運動ニューロン疾患(限定されないが、筋萎縮性側索硬化症、進行性小児脊髄性筋萎縮症、中間型脊髄性筋萎縮症、若年性脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、成人発症脊髄性筋萎縮症を含む)、炎症性筋疾患(限定されないが、皮膚筋炎、多発性筋炎、封入体筋炎を含む)、神経筋接合部の疾患(限定されないが、重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、先天性筋無力症候群を含む)、内分泌異常に起因するミオパチー(限定されないが、甲状腺機能亢進によるミオパチー、甲状腺機能低下によるミオパチーを含む)、末梢神経疾患(限定されないが、シャルコー・マリー・トゥース病、デジェリン・ソッタス病、フリードライヒ失調症を含む)、他のミオパチー(限定されないが、先天性ミオトニア、先天性パラミオトニア、セントラルコア病、ネマリンミオパチー、筋細管ミオパチー、周期性四肢麻痺を含む)、筋肉の代謝性疾患(限定されないが、ホスホリラーゼ欠損症、酸性マルターゼ欠損症、ホスホフルクトキナーゼ欠損症、脱分枝酵素欠損症、ミトコンドリア・ミオパチー、カルニチン欠損症、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ(carnitine palmatyl transferase)欠損症、ホスホグリセリン酸キナーゼ欠損症、ホスホグリセリン酸ムターゼ欠損症、乳酸脱水素酵素欠損症、ミオアデニル酸デアミナーゼ欠損症を含む)に関連する; B−Rafまたはc−Raf−1、神経疾患(限定されないが、多発梗塞性認知症、頭部外傷、脊髄外傷、アルツハイマー病(AD)、パーキンソン病としての神経疾患を含む);腫瘍性疾患(限定されないが、黒色腫、神経膠腫、肉腫、上皮性悪性腫瘍(例えば、結腸直腸癌、肺癌、乳癌、膵臓癌、甲状腺癌、腎臓癌、卵巣癌)、リンパ腫(例えば、組織球性リンパ腫)、神経線維腫、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、白血病、腫瘍血管形成、神経内分泌腫瘍(例えば、甲状腺髄様癌、カルチノイド、小細胞肺癌、褐色細胞腫)を含む);神経障害または炎症に由来する疼痛(限定されないが、急性疼痛、慢性疼痛、癌に関連する疼痛、偏頭痛を含む);心疾患(限定されないが、心不全、虚血性卒中、心臓肥大、血栓症(例えば、血栓性微小血管症候群)、アテローム性動脈硬化症、再かん流傷害を含む);炎症(限定されないが、乾癬、関節炎、自己免疫性の疾患および状態、変形性関節症、子宮内膜症、瘢痕化、血管再狭窄、線維性障害、関節リウマチ、炎症性腸疾患(IBD)を含む);免疫不全疾患(限定されないが、臓器移植による拒絶反応、移植片対宿主病を含む);腎臓または前立腺の疾患(限定されないが、糖尿病性腎症、多嚢胞性腎疾患、腎硬化症、糸球体腎炎、前立腺過形成を含む);代謝障害(限定されないが、肥満を含む);感染(限定されないが、ヘリコバクター・ピロリ、肝炎ウイルスおよびインフルエンザウイルス、発熱、敗血症を含む);肺疾患(限定されないが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)を含む);発生遺伝学的疾患(限定されないが、ヌーナン症候群、コステロ症候群、顔面皮膚骨格症候群(faciocutaneoskeletal syndrome)、LEOPARD症候群、心臓顔皮膚症候群(cardio−faciocutaneous syndrome)(CFC)、心血管、骨格、腸、皮膚、毛髪、内分泌の疾患を引き起こす、神経堤の異常症候群を含む)に関連する; Brk、乳癌、結腸癌、頭部および頸部の扁平上皮癌に関連する; Btk、X連鎖無ガンマグロブリン血症、急性リンパ性白血病、自己免疫疾患(例えば、多発性硬化症、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、グレーブス病)、臓器移植における免疫抑制、B型細胞の薬物感受性に関連する; Cdk2、前立腺癌、乳癌、結腸直腸癌、卵巣癌に関連する; Cdk4、膠芽細胞腫(例えば、多形神経膠芽腫)、未分化星状細胞腫、乳癌に関連する; Cdk5、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、レヴィー小体病に関連する; Cdk6、多形神経膠芽腫、非ホジキンリンパ腫、脾性辺縁帯リンパ腫、T細胞リンパ芽球性リンパ腫(T−LBL)、T細胞急性リンパ芽球性白血病(T−ALL)に関連する; CHK1、DNA損傷の修復、化学療法剤に対する細胞の感度を上げることに関連する; Csk、結腸および膵臓の上皮性悪性腫瘍、1型糖尿病、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスのような自己免疫性病変に関連する; EGFR、乳癌、結腸直腸癌、膀胱癌、前立腺癌、非小細胞肺癌、頭部および頸部の癌、口腔、食道の扁平上皮癌、多形神経膠芽腫に関連する; EphA1、頭部および頸部の扁平上皮癌、肝癌、肺癌に関連する; EphA2、異常な短距離接触による軸索ガイダンス、膀胱癌、乳癌、前立腺癌、結腸癌、皮膚癌、頸部癌、卵巣癌、膵臓癌、肺癌、転移性黒色腫に関連する; EphB2、血管形成障害(例えば、網膜症のような眼球の血管形成疾患)、癌(例えば、膠芽細胞腫、乳癌、肝臓癌)に関連する; EphB4、結腸直腸の癌(CRC)、頭部および頸部の扁平上皮癌、前立腺、乳房、子宮内膜、膀胱の腫瘍に関連する; Erk2、異常な増殖、分化、転写の調節および進行に関連し、炎症、例えば、ライム神経ボレリア症に関連する炎症の治療、および、胃癌のような癌の治療に有用であってもよい; Fak、結腸および乳房の腫瘍に関連し、また、食道の扁平上皮癌、黒色腫、未分化星状細胞腫、膠芽細胞腫、in situでの腺管癌、前立腺および肝細胞の上皮性悪性腫瘍、腫瘍転移にも関連しており、また、他の化学療法薬を用いた場合に相乗効果が得られてもよい; FGFR1、8p11骨髄増殖性症候群に関連する; FGFR2、クルゾン症候群、ジャクソン・ワイス症候群、アペール症候群、頭蓋骨癒合症、パイフェル症候群、V型尖頭合指症、ベーレ・スティーブンソン脳回状頭皮症候群に関連する; FGFR3、血管形成、創傷治癒、軟骨形成不全、ムエンケ頭蓋骨癒合症(Muenke craniosynostosis)、クルゾン症候群、黒色表皮症、致死性異形成、膀胱上皮性悪性腫瘍、多発性骨髄腫に関連する; FGFR4、乳房、肺、結腸、甲状腺髄様、膵臓、卵巣、前立腺、子宮内膜、卵管の癌、頭部および頸部の扁平上皮癌、平滑筋肉腫に関連する; Flt1、非小細胞肺癌、前立腺の上皮性悪性腫瘍、結腸直腸癌に関連する; Flt3、急性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群、急性リンパ芽球性白血病に関連する; Flt4、原発性リンパ浮腫に関連する; Fms、本明細書に記載した任意の疾患および適応症、ならびにすべての疾患および適応症に関連する; Frk、急性骨髄性白血病、1型糖尿病に関連する; Fyn、アルツハイマー病、統合失調症、例えば、黒色腫、扁平上皮癌における転移の予防に関連する; GSK3(Gsk3αおよび/またはGsk3β)、アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、II型糖尿病、双極性障害、卒中、癌、慢性炎症性疾患、白血球減少症、統合失調症、慢性疼痛、神経因性疼痛、外傷性頭部損傷のようなCNS障害に関連する; HCK、慢性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病に関連する; Her2/Erbb2、前立腺癌、乳癌に関連する; Her4/Erbb4、小児髄芽腫に関連する; IGF1R、前立腺癌、肝細胞上皮性悪性腫瘍に関連する; IKKβ、T細胞の白血病、壊死、インスリン抵抗性、悪性新生物に関連する; Irak4、細菌感染、免疫不全症候群、クローン病、潰瘍性大腸炎、喘息、慢性気管支炎、心肥大、腎臓の高血圧に関連する; Itk、アレルギー性喘息に関連する; Jak1、C型肝炎ウイルス感染に関連する; Jak2、骨髄増殖性障害、例えば、真性赤血球増加症、骨髄線維症、本態性血小板血症、骨髄様化生症、白血病(急性リンパ芽球性白血病、慢性好中球性白血病、若年性骨髄単球性白血病、CMML、フィラデルフィア染色体陰性のCML、巨核球性白血病、急性赤白血病を含む)に関連する; Jak3、X連鎖重症複合免疫不全、骨髄増殖性障害、移植による拒絶反応、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、炎症性腸症候群、クローン病、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、乾癬、多発性硬化症)に関連する; Jnk(Jnk1、Jnk2、Jnk3)、代謝性疾患(1型糖尿病、2型糖尿病、メタボリック症候群、肥満、肝脂肪変性を含む);心疾患(例えば、アテローム性動脈硬化症、虚血(例えば、脳血管虚血、肝臓虚血)、再かん流傷害、心臓肥大);腎疾患(例えば、慢性腎不全);腫瘍性疾患および関連する合併症(化学療法によって誘発される低酸素症、前立腺腫瘍、骨髄性白血病、肝臓、骨、皮膚、脳、膵臓、肺、乳房、結腸、前立腺、卵巣の癌を含む);移植による拒絶反応;神経障害または炎症に由来する疼痛(急性疼痛および慢性疼痛を含む);炎症性疾患および自己免疫疾患(加齢性黄斑変性、関節リウマチ、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、乾癬、硬皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、重症筋無力症、多発性硬化症、および、CNS炎症、膵炎、腎炎、アトピー性皮膚炎、肝炎を含む、他の臓器の炎症を含む);気道の炎症性疾患(例えば、喘息、アレルギー、気管支炎、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患);神経疾患(例えば、卒中、脳血管虚血、神経変性疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、認知症、老人性舞踏病、頭部および脊髄の外傷、ハンチントン病)に関連する。さらに特定的には、Jnk1は、1型糖尿病、2型糖尿病、メタボリック症候群、肥満、肝脂肪変性に関連し、Jnk2は、アテローム性動脈硬化症に関連し、Jnk3は、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、炎症性腸症候群、クローン病、全身性エリテマトーデス、シェーグレン症候群、乾癬、多発性硬化症)、気道の炎症性疾患(例えば、喘息、アレルギー、肺線維症、慢性閉塞性肺疾患)、他の臓器の炎症(例えば、CNS炎症、膵炎、腎炎、肝炎)を含む炎症性疾患;神経疾患、例えば、卒中、脳血管虚血、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン病);腫瘍性疾患(例えば、前立腺腫瘍、骨髄性白血病)に関連する; Kdr、固形腫瘍増殖(例えば、卵巣、肺、乳房、膵臓(prancreatic)、前立腺、結腸、消化管間質の腫瘍、非小細胞肺癌、類表皮癌)、転移、乾癬、関節リウマチ、糖尿病性網膜症、加齢黄斑変性を治療するための抗血管形成に関連する; Kit、本明細書に記載した任意の疾患および適応症、ならびにすべての疾患および適応症に関連する; Lck、急性リンパ芽球性白血病、T細胞リンパ腫、リンパ球減少症、腎臓の上皮性悪性腫瘍、結腸の上皮性悪性腫瘍、重傷複合免疫不全、多発性硬化症、炎症性大腸炎、I型糖尿病に関連する; Lyn、脂質異常症、異常リポタンパク血症、メタボリック症候群、敗血症、II型糖尿病、癌、肥満、膵炎、高血圧、腎疾患、炎症、インポテンスに関連する; MAP2K1、急性骨髄性白血病、乳癌、卵巣癌、肝臓癌に関連する; MAP2K2、癌、炎症に関連する; MAP4K4、代謝性適応症(インスリンに対する脂肪細胞および筋肉細胞の再感作、脂肪細胞での病変の改善、筋肉細胞での病変の改善、メタボリック症候群、II型糖尿病を含む);広範囲の癌科適応症(多くの異なる種類の腫瘍における、移動、浸潤、転移の抑制を含む);T細胞が介在する自己免疫疾患;MAPKAPK2、癌(例えば、前立腺、乳房)、卒中、髄膜炎(menengitis)、炎症性障害に関連する; Met、腎臓癌、乳癌、膀胱癌、非小細胞肺癌、結腸直腸癌、膀胱癌、肝細胞の上皮性悪性腫瘍に関連する; Mnk1、熱ショック、栄養枯渇、酸化または浸透圧によるストレス、哺乳動物細胞の感染(例えば、アデノウイルス(Ad)またはインフルエンザウイルスのようなウイルスを用いた)、自己免疫疾患に関連する状態に関連する; MLK1、神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病)、炎症性障害に関連する; mTOR、神経の腫瘍、乳癌、前立腺癌、急性骨髄性白血病、肺癌、膵臓癌、結腸癌、腎臓癌、骨髄腫に関連する; p38、急性冠症候群、卒中、アテローム性動脈硬化症、炎症性自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、炎症性腸疾患、クローン病)に関連する; PDGFR(PDGFRA、PDGFRB)、特発性好酸球増加症候群、慢性好酸球性白血病、神経膠腫、消化管間質腫瘍(GIST)、若年性骨髄単球性白血病、転移性髄芽腫、アテローム発生、再狭窄に関連する。さらに特定的には、PDGFRAは、特発性好酸球増加症候群、慢性好酸球性白血病、神経膠腫、消化管間質腫瘍(GIST)、若年性骨髄単球性白血病、転移性髄芽腫、アテローム発生、再狭窄に関連し、PDGFRBは、特発性好酸球増加症候群、慢性好酸球性白血病、若年性骨髄単球性白血病、転移性髄芽腫に関連する; PDPK1、癌、糖尿病に関連する; PI3K(PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγを含む)、炎症性疾患(喘息、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺気腫、好酸球増多症、肺線維症、変形性関節症、強直性脊椎炎、敗血症、敗血性ショック、炎症性筋疾患、髄膜炎、脳炎、涙腺耳下腺症候群(lacrimal parotid gland syndrome)、急性呼吸窮迫症候群、膵炎、移植片対宿主病を含む);アレルギー(アレルギー性鼻炎、I型過敏反応、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹を含む);心疾患(アテローム性動脈硬化症、肺高血圧、深部静脈血栓症、卒中、心筋梗塞、心筋収縮障害、虚血、血栓塞栓症(thromoemolism)、肺塞栓症、急性動脈虚血、末梢血栓性閉塞、冠動脈疾患、急性冠症候群を含む);自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性硬化症、糸球体腎炎、硬皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、I型糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、重症筋無力症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、シェーグレン症候群を含む);癌(卵巣癌、頸部癌、乳癌、結腸直腸癌、子宮内膜癌、胃の上皮性悪性腫瘍、肝細胞の上皮性悪性腫瘍、膵臓癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、甲状腺の上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病)、神経芽細胞腫、膠芽細胞腫を含む)に関連する; Pim1、造血に関する癌(例えば、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病)、前立腺癌、非ホジキンリンパ腫のような癌に関連する; Pim2、リンパ腫に関連する; Pim3、肝細胞の上皮性悪性腫瘍に関連する; PKCα、下垂体腫瘍、前頭前皮質の機能不全(例えば、散漫性、判断力の低下、衝動性、思考障害)に関連し、また、乳癌、結腸癌、非小細胞肺癌における化学療法への感受性を高めるために使用してもよい; PKCβ、糖尿病性網膜症に関連する; PKC−θ、インスリン抵抗性、T細胞リンパ腫に関連する; Plk1、癌(例えば、甲状腺リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、結腸直腸の癌、白血病、黒色腫)に関連し、また、化学療法における感作薬としても有用である; Pyk2、炎症(例えば、骨粗鬆症、多嚢胞性腎疾患、関節リウマチ、炎症性腸疾患)、CNS疾患(例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病)、卒中、癌(例えば、神経膠腫、乳癌、膵臓癌)に関連する; Ret、甲状腺癌、神経芽細胞腫、家族性甲状腺髄様癌(FMTC)、多発性内分泌新生物形成IIA型およびIIB型(MEN2A、MEN2B)、神経変性障害(例えば、ヒルシュスプリング病、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症)に関連する; ROCK(ROCK−1、ROCK−2)、癌(例えば、卵巣癌、肝細胞の上皮性悪性腫瘍、膵臓癌)、眼球疾患(例えば、緑内障)、心臓肥大、腎かん流の向上、移植による拒絶反応、急性呼吸窮迫症候群に関連する; Ron、癌および炎症に関連する; Src、癌および骨粗鬆症に関連する; Stk6、胃癌、膀胱癌、乳癌、肺癌、CNS癌、卵巣癌、腎臓癌、結腸癌、前立腺癌、膵臓癌、頸部癌、黒色腫、白血病、神経芽細胞腫に関連する; Syk、リンパ腫(例えば、マントル細胞リンパ腫)に関連する; TEC、敗血症、敗血性ショック、炎症、関節リウマチ、クローン病、過敏性腸疾患(IBD)、潰瘍性大腸炎に関連する; Tie2(TEK)、癌、関節炎(例えば、関節リウマチ)、アテローム性動脈硬化症に関連する; TrkA、疼痛(例えば、慢性疼痛、神経因性疼痛)、癌(例えば、前立腺癌、肺癌、膵臓癌)、アレルギー性疾患(例えば、喘息)、関節炎、糖尿病性網膜症、黄斑変性、乾癬に関連する; TrkB、肥満、過食症、発育遅延、癌(例えば、前立腺癌、肺癌、ウィルムス腫瘍、神経芽細胞腫、膵臓癌)、種々のニューロパチー(例えば、卒中、多発性硬化症、横断性脊髄炎、脳炎)、糖尿病に関連する; Yes、食道の扁平上皮癌を含む、種々の癌に関する; Zap70、AIDS、全身性エリテマトーデス、重症筋無力症、アテローム性動脈硬化症、移植した臓器または組織の拒絶反応、急性および慢性の同種移植拒絶反応を含む、同種移植拒絶反応、移植片対宿主病、関節リウマチ、乾癬、全身性硬化症、アトピー性皮膚炎、湿疹性皮膚炎、脱毛症、すべての形態の鼻炎を含む鼻粘膜の炎症に関連する。 さらなる局面および実施形態は、本発明の以下の詳細な記載および特許請求の範囲から明らかであろう。(本発明の詳細な説明) 本明細書で使用される場合、他の意味であると明確に示されていない限り、以下の定義を適用する。 構造内に与えられているか、または構造に関連した変数の定義の中で与えられている、本明細書に記載した式で指定されているすべての原子は、矛盾する内容が明確に示されていない限り、任意の同位体を含むことが意図されている。任意の所与の原子について、同位体は、本質的に、天然に存在する比率で存在していてもよく、または、1つ以上の特定の原子は、当業者に知られている合成方法を用い、1つ以上の同位体を豊富に含んでいてもよいことが理解される。したがって、水素は、例えば、1H、2H、3Hを含み;炭素は、例えば、11C、12C、13C、14Cを含み;酸素は、例えば、16O、17O、18Oを含み;窒素は、例えば、13N、14N、15Nを含み;硫黄は、例えば、32S、33S、34S、35S、36S、37S、38Sを含み;フルオロは、例えば、17F、18F、19Fを含み;クロロは、例えば、35Cl、36Cl、37Cl、38Cl、39Clを含む、など。 「ハロゲン」は、すべてのハロゲンを指し、つまり、クロロ(Cl)、フルオロ(F)、ブロモ(Br)、またはヨード(I)を指す。 「ヒドロキシル」または「ヒドロキシ」は、−OH基を指す。 「チオール」は、−SH基を指す。 「低級アルキル」は、単独で、または、組み合わせて、1〜6個の炭素原子を含有する、直鎖アルキルまたは分枝鎖アルキルを含む、アルカンから誘導される基を意味する(特定的に定義されていない限り)。直鎖または分枝鎖の低級アルキル基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な点で結合し、安定な化合物を与える。多くの実施形態では、低級アルキルは、1〜6個、1〜4個、または1〜2個の炭素原子を含有する、直鎖または分枝鎖のアルキル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチルなどである。「置換された低級アルキル」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与える低級アルキルを示し、ここで、置換基は、−F、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Re、−Rf、−Rgからなる群より選択される。さらに、可能な置換基は、例えば、式Iの化合物の記載において、任意の利用可能な原子に結合して安定な化合物を与える、本明細書に記載されているような、これらの置換基の部分集合を含む。例えば、「フッ素置換された低級アルキル」は、ペルフルオロアルキルのような、1個以上のフルオロ原子で置換された低級アルキル基を示し、好ましくは、低級アルキルは、1個、2個、3個、4個、または5個のフルオロ原子、また、1個、2個、または3個のフルオロ原子で置換されている。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「低級アルケニル」は、単独で、または、組み合わせて、2〜6個の炭素原子と(特定的に定義されていない限り)、少なくとも1箇所の、好ましくは、1〜3箇所の、さらに好ましくは、1〜2箇所の、最も好ましくは、1箇所の炭素−炭素二重結合とを含有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。炭素−炭素二重結合は、直鎖部分に含まれていてもよいし、分枝鎖部分に含まれていてもよい。直鎖または分枝鎖の低級アルケニル基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な点で結合し、安定な化合物を与える。低級アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニルなどが挙げられる。「置換された低級アルケニル」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与える、低級アルケニルを示し、ここで、置換基は、−F、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Rf、−Rgからなる群より選択される。さらに、可能な置換基は、例えば、式Iの化合物の記載において、任意の利用可能な原子に結合して安定な化合物を与える、本明細書に記載されているような、これらの置換基の部分集合を含む。例えば、「フッ素置換された低級アルケニル」は、1個以上のフルオロ原子で置換された低級アルケニル基を示し、好ましくは、低級アルケニルは、1個、2個、3個、4個、または5個のフルオロ原子、また、1個、2個、または3個のフルオロ原子で置換されている。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「低級アルキニル」は、単独で、または、組み合わせて、2〜6個の炭素原子と(特定的に定義されていない限り)、少なくとも1箇所の、好ましくは、1箇所の炭素−炭素三重結合とを含有する直鎖または分枝鎖の炭化水素を意味する。直鎖または分枝鎖の低級アルキニル基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な点で結合し、安定な化合物を与える。アルキニル基の例としては、エチニル、プロピニル、ブチニルなどが挙げられる。「置換された低級アルキニル」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与える、低級アルキニルを示し、ここで、置換基は、−F、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Re、−Rgからなる群より選択される。さらに、可能な置換基は、例えば、式Iの化合物の記載において、任意の利用可能な原子に結合して安定な化合物を与える、本明細書に記載されているような、これらの置換基の部分集合を含む。例えば、「フッ素置換された低級アルキニル」は、1個以上のフルオロ原子で置換された低級アルキニル基を示し、好ましくは、低級アルキニルは、1個、2個、3個、4個、または5個のフルオロ原子、また、1個、2個、または3個のフルオロ原子で置換されている。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「シクロアルキル」は、環あたり、3〜10個、また、3〜8個、さらに好ましくは、3〜6個の環原子を含む、飽和または不飽和の、芳香族ではない単環、二環または三環の炭素環系を指し、例えば、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル、アダマンチルなどである。「シクロアルキレン」は、二価のシクロアルキルである。「置換されたシクロアルキル」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与えるシクロアルキルであり、ここで、置換基は、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Re、−Rf、−Rgからなる群より選択される。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「ヘテロシクロアルキル」は、5〜10個の原子を有し、環の1〜3個の炭素原子が、O、SまたはNのヘテロ原子と置き換わり、場合により、5〜6個の環原子を有するベンゾまたはヘテロアリールと縮合した、飽和または不飽和の、芳香族ではないシクロアルキル基を指す。また、ヘテロシクロアルキルは、酸化されたSまたはN(例えば、スルフィニル、スルホニル、三級環窒素のN−オキシド)を含むことも意図されている。また、ヘテロシクロアルキルは、環の炭素が酸素で置換された化合物(すなわち、環の炭素が、ラクトンおよびラクタムのようなカルボニル基である)を含むことも意図されている。ヘテロシクロアルキル環の結合点は、安定な環が保持されるように、炭素原子または窒素原子にある。ヘテロシクロアルキル基の例としては、限定されないが、モルホリノ、テトラヒドロフラニル、ジヒドロピリジニル、ピペリジニル、ピロリジニル、ピロリドニル、ピペラジニル、ジヒドロベンゾフリル、ジヒドロインドリルが挙げられる。「ヘテロシクロアルキレン」は、二価のヘテロシクロアルキルである。「置換されたヘテロシクロアルキル」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与えるヘテロシクロアルキルであり、ここで、置換基は、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Re、−Rf、−Rgからなる群より選択される。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「アリール」は、単独で、または、組み合わせて、単環または二環の環系であって、芳香族炭化水素(例えば、フェニルまたはナフチル)を含み、場合により、好ましくは、5〜7個、さらに好ましくは、5〜6個の環原子を有するシクロアルキルと縮合したものを指す。「アリーレン」は、二価のアリールである。「置換されたアリール」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与えるアリールであり、ここで、置換基は、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Re、−Rf、−Rgからなる群より選択される。「置換されたアリーレン」は、二価の置換アリールである。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「ヘテロアリール」は、単独で、または、組み合わせて、1個以上、好ましくは、1〜4個、さらに好ましくは、1〜3個、さらになお好ましくは、1〜2個の、O、S、Nからなる群より独立して選択されるヘテロ原子を含有する、5個または6個の環原子を含有する単環の芳香族環構造、または、8〜10個の原子を有する二環の芳香族基を指す。また、ヘテロアリールは、酸化されたSまたはN(例えば、スルフィニル、スルホニル、三級環窒素のN−オキシド)を含むことも意図されている。ヘテロアリール環構造の結合点は、安定な化合物が与えられるような、炭素原子または窒素原子である。ヘテロアリール基の例としては、限定されないが、ピリジニル、ピリダジニル、ピラジニル、キナオキサリル、インドリジニル、ベンゾ[b]チエニル、キナゾリニル、プリニル、インドリル、キノリニル、ピリミジニル、ピローリル、ピラゾリル、オキサゾリル、チアゾリル、チエニル、イソオキサゾリル、オキサチアジアゾリル、イソチアゾリル、テトラゾリル、イミダゾリル、トリアゾリル、フラニル、ベンゾフリル、インドリルが挙げられる。「窒素含有ヘテロアリール」は、任意のヘテロ原子がNであるヘテロアリールを指す。「ヘテロアリーレン」は、二価のヘテロアリールである。「置換されたヘテロアリール」は、他の意味であると示されていない限り、任意の利用可能な原子に結合した1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で独立して置換され、安定な化合物を与えるヘテロアリールであり、ここで、置換基は、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Ro、−S−Ro、−O−C(O)−Ro、−O−C(S)−Ro、−C(O)−Ro、−C(S)−Ro、−C(O)−O−Ro、−C(S)−O−Ro、−S(O)−Ro、−S(O)2−Ro、−C(O)−N(H)−Ro、−C(S)−N(H)−Ro、−C(O)−N(Ro)−Ro、−C(S)−N(Ro)−Ro、−S(O)−N(H)−Ro、−S(O)−N(Ro)−Ro、−S(O)2−N(H)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−Ro、−C(O)−N(H)−O−Ro、−C(O)−N(Ro)−O−Ro、−C(S)−N(H)−O−Ro、−C(S)−N(Ro)−O−Ro、−C(O)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(O)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(H)−S(O)2−Ro、−C(S)−N(Ro)−S(O)2−Ro、−S(O)2−N(H)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(O)−Ro、−S(O)2−N(H)−C(S)−Ro、−S(O)2−N(Ro)−C(S)−Ro、−C(NH)−N(H)−Ro、−C(NH)−N(Rp)−Rc、−N(H)−C(O)−Ro、−N(H)−C(S)−Ro、−N(Ro)−C(O)−Ro、−N(Ro)−C(S)−Ro、−N(H)−S(O)−Ro、−N(Ro)−S(O)−Ro、−N(H)−S(O)2−Ro、−N(Ro)−S(O)2−Ro、−N(H)−C(O)−N(H)−Ro、−N(H)−C(S)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(O)−NH2、−N(Ro)−C(S)−NH2、−N(Ro)−C(O)−N(H)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(H)−Ro、−N(H)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(H)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(O)−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−C(S)−N(Ro)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−NH2、−N(Ro)−S(O)2−N(H)−Ro、−N(H)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(Ro)−S(O)2−N(Ro)−Ro、−N(H)−Ro、−N(Ro)−Ro、−Rd、−Re、−Rf、−Rgからなる群より選択される。「置換されたヘテロアリーレン」は、二価の置換ヘテロアリールである。置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 アルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールについて、任意の置換基の記載で用いられるような変数Ro、Rp、Rc、Rd、Re、Rf、Rgを、以下のように定義する。 Ro、Rp、Rcは、それぞれ独立して、Rd、Re、Rf、Rg、またはRpとRcとが、これらが結合している窒素と組み合わさって、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールを形成するものからなる群より選択され、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールは、ハロゲン、−NO2、−CN、−OH、−NH2、−O−Ru、−S−Ru、−N(H)−Ru、−N(Ru)−Ru、−Rx、−Ryからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rdは、独立して、低級アルキルであり、低級アルキルは、フルオロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rk、−S−Rk、−O−C(O)−Rk、−O−C(S)−Rk、−C(O)−Rk、−C(S)−Rk、−C(O)−O−Rk、−C(S)−O−Rk、−S(O)−Rk、−S(O)2−Rk、−C(O)−N(H)−Rk、−C(S)−N(H)−Rk、−C(O)−N(Rk)−Rk、−C(S)−N(Rk)−Rk、−S(O)−N(H)−Rk、−S(O)−N(Rk)−Rk、−S(O)2−N(H)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−Rk、−C(O)−N(H)−O−Rk、−C(O)−N(Rk)−O−Rk、−C(S)−N(H)−O−Rk、−C(S)−N(Rk)−O−Rk、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(O)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(S)−Rk、−C(NH)−N(H)−Rk、−C(NH)−N(Rm)−Rn、−N(H)−C(O)−Rk、−N(H)−C(S)−Rk、−N(Rk)−C(O)−Rk、−N(Rk)−C(S)−Rk、−N(H)−S(O)−Rk、−N(Rk)−S(O)−Rk、−N(H)−S(O)2−Rk、−N(Rk)−S(O)2−Rk、−N(H)−C(O)−N(H)−Rk、−N(H)−C(S)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(O)−NH2、−N(Rk)−C(S)−NH2、−N(Rk)−C(O)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(H)−Rk、−N(H)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(H)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−NH2、−N(Rk)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(H)−Rk、−N(Rk)−Rk、−Ri、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Reは、独立して、低級アルケニルであり、低級アルケニルは、フルオロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rk、−S−Rk、−O−C(O)−Rk、−O−C(S)−Rk、−C(O)−Rk、−C(S)−Rk、−C(O)−O−Rk、−C(S)−O−Rk、−S(O)−Rk、−S(O)2−Rk、−C(O)−N(H)−Rk、−C(S)−N(H)−Rk、−C(O)−N(Rk)−Rk、−C(S)−N(Rk)−Rk、−S(O)−N(H)−Rk、−S(O)−N(Rk)−Rk、−S(O)2−N(H)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−Rk、−C(O)−N(H)−O−Rk、−C(O)−N(Rk)−O−Rk、−C(S)−N(H)−O−Rk、−C(S)−N(Rk)−O−Rk、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(O)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(S)−Rk、−C(NH)−N(H)−Rk、−C(NH)−N(Rm)−Rn、−N(H)−C(O)−Rk、−N(H)−C(S)−Rk、−N(Rk)−C(O)−Rk、−N(Rk)−C(S)−Rk、−N(H)−S(O)−Rk、−N(Rk)−S(O)−Rk、−N(H)−S(O)2−Rk、−N(Rk)−S(O)2−Rk、−N(H)−C(O)−N(H)−Rk、−N(H)−C(S)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(O)−NH2、−N(Rk)−C(S)−NH2、−N(Rk)−C(O)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(H)−Rk、−N(H)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(H)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(O)−N(R)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−NH2、−N(Rk)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(H)−Rk、−N(Rk)−Rk、−Rh、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rfは、独立して、低級アルキニルであり、低級アルキニルは、フルオロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rk、−S−Rk、−O−C(O)−Rk、−O−C(S)−Rk、−C(O)−Rk、−C(S)−Rk、−C(O)−O−Rk、−C(S)−O−Rk、−S(O)−Rk、−S(O)2−Rk、−C(O)−N(H)−Rk、−C(S)−N(H)−Rk、−C(O)−N(Rk)−Rk、−C(S)−N(Rk)−Rk、−S(O)−N(H)−Rk、−S(O)−N(Rk)−Rk、−S(O)2−N(H)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−Rk、−C(O)−N(H)−O−Rk、−C(O)−N(Rk)−O−Rk、−C(S)−N(H)−O−Rk、−C(S)−N(Rk)−O−Rk、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(O)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(S)−Rk、−C(NH)−N(H)−Rk、−C(NH)−N(Rm)−Rn、−N(H)−C(O)−Rk、−N(H)−C(S)−Rk、−N(Rk)−C(O)−Rk、−N(Rk)−C(S)−Rk、−N(H)−S(O)−Rk、−N(Rk)−S(O)−Rk、−N(H)−S(O)2−Rk、−N(Rk)−S(O)2−Rk、−N(H)−C(O)−N(H)−Rk、−N(H)−C(S)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(O)−NH2、−N(Rk)−C(S)−NH2、−N(Rk)−C(O)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(H)−Rk、−N(H)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(H)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−NH2、−N(Rk)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(H)−Rk、−N(Rk)−Rk、−Rh、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rgは、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rk、−S−Rk、−O−C(O)−Rk、−O−C(S)−Rk、−C(O)−Rk、−C(S)−Rk、−C(O)−O−Rk、−C(S)−O−Rk、−S(O)−Rk、−S(O)2−Rk、−C(O)−N(H)−Rk、−C(S)−N(H)−Rk、−C(O)−N(Rk)−Rk、−C(S)−N(Rk)−Rk、−S(O)−N(H)−Rk、−S(O)−N(Rk)−Rk、−S(O)2−N(H)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−Rk、−C(O)−N(H)−O−Rk、−C(O)−N(Rk)−O−Rk、−C(S)−N(H)−O−Rk、−C(S)−N(Rk)−O−Rk、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(O)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rk、−C(S)−N(Rk)−S(O)2−Rk、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(O)−Rk、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rk、−S(O)2−N(Rk)−C(S)−Rk、−C(NH)−N(H)−Rk、−C(NH)−N(Rm)−Rn、−N(H)−C(O)−Rk、−N(H)−C(S)−Rk、−N(Rk)−C(O)−Rk、−N(Rk)−C(S)−Rk、−N(H)−S(O)−Rk、−N(Rk)−S(O)−Rk、−N(H)−S(O)2−Rk、−N(Rk)−S(O)2−Rk、−N(H)−C(O)−N(H)−Rk、−N(H)−C(S)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(O)−NH2、−N(Rk)−C(S)−NH2、−N(Rk)−C(O)−N(H)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(H)−Rk、−N(H)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(H)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(O)−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−C(S)−N(Rk)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−NH2、−N(Rk)−S(O)2−N(H)−Rk、−N(H)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(Rk)−S(O)2−N(Rk)−Rk、−N(H)−Rk、−N(Rk)−Rk、−Rh、−Ri、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; Rk、Rm、Rnは、それぞれの場合に、独立して、Rh、Ri、Rj、またはRmとRnとが、これらが結合している窒素と組み合わさって、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールを形成するものからなる群より選択され、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールは、ハロゲン、−NO2、−CN、−OH、−NH2、O−Ru、−S−Ru、−N(H)−Ru、−N(Ru)−Ru、−Rx、−Ryからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rhは、独立して、フルオロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rr、−S−Rr、−O−C(O)−Rr、−O−C(S)−Rr、−C(O)−Rr、−C(S)−Rr、−C(O)−O−Rr、−C(S)−O−Rr、−S(O)−Rr、−S(O)2−Rr、−C(O)−N(H)−Rr、−C(S)−N(H)−Rr、−C(O)−N(Rr)−Rr、−C(S)−N(Rr)−Rr、−S(O)−N(H)−Rr、−S(O)−N(Rr)−Rr、−S(O)2−N(H)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−Rr、−C(O)−N(H)−O−Rr、−C(O)−N(Rr)−O−Rr、−C(S)−N(H)−O−Rr、−C(S)−N(Rr)−O−Rr、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(O)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(S)−Rr、−C(NH)−N(H)−Rr、−C(NH)−N(Rs)−Rt、−N(H)−C(O)−Rr、−N(H)−C(S)−Rr、−N(Rr)−C(O)−Rr、−N(Rr)−C(S)−Rr、−N(H)−S(O)−Rr、−N(Rr)−S(O)−Rr、−N(H)−S(O)2−Rr、−N(Rr)−S(O)2−Rr、−N(H)−C(O)−N(H)−Rr、−N(H)−C(S)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(O)−NH2、−N(Rr)−C(S)−NH2、−N(Rr)−C(O)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(H)−Rr、−N(H)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(H)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−NH2、−N(Rr)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(H)−Rr、−N(Rr)−Rr、−Ri、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換された低級アルキルであり;各Riは、独立して、低級アルケニル、低級アルキニルからなる群より選択され、低級アルケニルまたは低級アルキニルは、フルオロ、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rr、−S−Rr、−O−C(O)−Rr、−O−C(S)−Rr、−C(O)−Rr、−C(S)−Rr、−C(O)−O−Rr、−C(S)−O−Rr、−S(O)−Rr、−S(O)2−Rr、−C(O)−N(H)−Rr、−C(S)−N(H)−Rr、−C(O)−N(Rr)−Rr、−C(S)−N(Rr)−Rr、−S(O)−N(H)−Rr、−S(O)−N(Rr)−Rr、−S(O)2−N(H)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−Rr、−C(O)−N(H)−O−Rr、−C(O)−N(Rr)−O−Rr、−C(S)−N(H)−O−Rr、−C(S)−N(Rr)−O−Rr、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(O)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(S)−Rr、−C(NH)−N(H)−Rr、−C(NH)−N(Rs)−Rt、−N(H)−C(O)−Rr、−N(H)−C(S)−Rr、−N(Rr)−C(O)−Rr、−N(Rr)−C(S)−Rr、−N(H)−S(O)−Rr、−N(Rr)−S(O)−Rr、−N(H)−S(O)2−Rr、−N(Rr)−S(O)2−Rr、−N(H)−C(O)−N(H)−Rr、−N(H)−C(S)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(O)−NH2、−N(Rr)−C(S)−NH2、−N(Rr)−C(O)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(H)−Rr、−N(H)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(H)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−NH2、−N(Rr)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(H)−Rr、−N(Rr)−Rr、−Rjからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rjは、独立して、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−C(S)−OH、−C(O)−NH2、−C(S)−NH2、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−N(H)−OH、−C(S)−N(H)−OH、−N(H)−C(O)−NH2、−N(H)−C(S)−NH2、−N(H)−S(O)2−NH2、−C(NH)−NH2、−O−Rr、−S−Rr、−O−C(O)−Rr、−O−C(S)−Rr、−C(O)−Rr、−C(S)−Rr、−C(O)−O−Rr、−C(S)−O−Rr、−S(O)−Rr、−S(O)2−Rr、−C(O)−N(H)−Rr、−C(S)−N(H)−Rr、−C(O)−N(Rr)−Rr、−C(S)−N(Rr)−Rr、−S(O)−N(H)−Rr、−S(O)−N(Rr)−Rr、−S(O)2−N(H)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−Rr、−C(O)−N(H)−O−Rr、−C(O)−N(Rr)−O−Rr、−C(S)−N(H)−O−Rr、−C(S)−N(Rr)−O−Rr、−C(O)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(O)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(H)−S(O)2−Rr、−C(S)−N(Rr)−S(O)2−Rr、−S(O)2−N(H)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(O)−Rr、−S(O)2−N(H)−C(S)−Rr、−S(O)2−N(Rr)−C(S)−Rr、−C(NH)−N(H)−Rr、−C(NH)−N(Rs)−Rt、−N(H)−C(O)−Rr、−N(H)−C(S)−Rr、−N(Rr)−C(O)−Rr、−N(Rr)−C(S)−Rr、−N(H)−S(O)−Rr、−N(Rr)−S(O)−Rr、−N(H)−S(O)2−Rr、−N(Rr)−S(O)2−Rr、−N(H)−C(O)−N(H)−Rr、−N(H)−C(S)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(O)−NH2、−N(Rr)−C(S)−NH2、−N(Rr)−C(O)−N(H)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(H)−Rr、−N(H)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(H)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(O)−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−C(S)−N(Rr)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−NH2、−N(Rr)−S(O)2−N(H)−Rr、−N(H)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(Rr)−S(O)2−N(Rr)−Rr、−N(H)−Rr、−N(Rr)−Rr、シクロアルキルアミノ、−Rxからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; Rr、Rs、Rtは、それぞれの場合に、それぞれ独立して、低級アルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、ここで、低級アルキルは、−Ry、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており、C3〜6アルケニルまたはC3〜6アルキニルは、−Ry、フルオロ、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されているか、または、RsおよびRtが、これらが結合している窒素と組み合わさって、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールを形成し、5〜7員環のヘテロシクロアルキルまたは5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールは、ハロゲン、−NO2、−CN、−OH、−NH2、O−Ru、−S−Ru、−N(H)−Ru、−N(Ru)−Ru、−Rx、−Ryからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Ruは、独立して、低級アルキル、C3〜6アルケニル、C3〜6アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、ここで、低級アルキルは、−Ry、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており、C3〜6アルケニルまたはC3〜6アルキニルは、−Ry、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Rxは、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルからなる群より選択され、ここで、低級アルキルは、−Ry、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており、低級アルケニルまたは低級アルキニルは、−Ry、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されており; 各Ryは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−OH、−NH2、−NO2、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、好ましくは、1個、2個、3個、4個、または5個、また、1個、2個、または3個の置換基で場合により置換されている。 ある実施形態では、すべての場合の、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、または場合により置換された低級アルキニルは、フルオロ、−NO2、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−O−C(O)−R1a、−O−C(S)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(S)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−C(O)−N(R1a)−O−R1a、−C(S)−N(R1a)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−C(S)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(O)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(S)−R1a、−C(NH)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−N(R1a)−C(O)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(S)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−N(R1a)−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−NO2、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−O−C(O)−R1a、−O−C(S)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(S)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−C(O)−N(R1a)−O−R1a、−C(S)−N(R1a)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−C(S)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(O)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(S)−R1a、−C(NH)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−N(R1a)−C(O)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(S)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−N(R1a)−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、すべての場合の、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換された5〜7員環のヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたアリーレン、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロアリーレン、または場合により置換された5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールは、ハロゲン、−NO2、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−O−C(O)−R1a、−O−C(S)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(S)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−C(O)−N(R1a)−O−R1a、−C(S)−N(R1a)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−C(S)−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(O)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−C(S)−R1a、−C(NH)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−N(R1a)−C(O)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(S)−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−N(R1a)−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、R1aは、水素、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択され、−R1bは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されている。 ある実施形態では、すべての場合の、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、または場合により置換された低級アルキニルは、フルオロ、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、すべての場合の、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換された5〜7員環のヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたアリーレン、場合により置換されたヘテロアリール、場合により置換されたヘテロアリーレン、または場合により置換された5員環または7員環の窒素含有ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、−O−R1a、−S−R1a、−N(R1a)−R1a、−C(O)−R1a、−C(S)−R1a、−C(O)−O−R1a、−C(O)−N(R1a)−R1a、−C(S)−N(R1a)−R1a、−S(O)2−N(R1a)−R1a、−N(R1a)−C(O)−R1a、−N(R1a)−C(S)−R1a、−N(R1a)−S(O)2−R1a、−S(O)−R1a、−S(O)2−R1a、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されており、R1aは、水素、−R1b、および、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、および−R1bからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換された低級アルキルからなる群より選択され、−R1bは、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される、1個以上、また、1個、2個、または3個の基または置換基で場合により置換されている。 「低級アルコキシ」は、−ORz基を示し、ここで、Rzは低級アルキルである。「置換された低級アルコキシ」は、Rzが、例えば、式Iの化合物の記載(置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールの記載を含む)において、本明細書に記載されているような、任意の利用可能な原子に結合した、1個以上の置換基で置換され、安定な化合物を与える低級アルキルである、低級アルコキシを示す。好ましくは、低級アルコキシは、1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、また、1個、2個、または3個の置換基で置換されている。例えば、「フッ素置換された低級アルコキシ」は、低級アルキルが1個以上のフルオロ原子で置換された低級アルコキシを示し、好ましくは、低級アルコキシは、1個、2個、3個、4個、または5個のフルオロ原子、また、1個、2個、または3個のフルオロ原子で置換されている。アルコキシ上の置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「低級アルキルチオ」は、−SRaa基を示し、ここで、Raaは低級アルキルである。「置換された低級アルキルチオ」は、Raaが、例えば、式Iの化合物の記載(置換されたシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールの記載を含む)において、本明細書に記載されているような、任意の利用可能な原子に結合した、1個以上の置換基で置換され、安定な化合物を与える低級アルキルである、低級アルキルチオを示す。好ましくは、低級アルキルチオは、1個、2個、3個、4個、または5個の置換基、また、1個、2個、または3個の置換基で置換されている。例えば、「フッ素置換された低級アルキルチオ」は、低級アルキルが1個以上のフルオロ原子で置換された低級アルキルチオを示し、好ましくは、低級アルキルチオは、1個、2個、3個、4個、または5個のフルオロ原子、また、1個、2個、または3個のフルオロ原子で置換されている。アルキルチオ上の置換基は、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 「アミノ」または「アミン」は、−NH2基を示す。「モノアルキルアミノ」は、−NHRbb基を示し、ここで、Rbbは低級アルキルである。「ジアルキルアミノ」は、−NRbbRcc基を示し、ここで、Rbb、Rccは、独立して、低級アルキルである。「シクロアルキルアミノ」は、−NRddRee基を示し、ここで、RddおよびReeは、窒素と組み合わさって、5〜7員環のヘテロシクロアルキルを形成し、ヘテロシクロアルキルは、環の中に、O、NまたはSのようなさらなるヘテロ原子を含有していてもよく、また、低級アルキルでさらに置換されていてもよい。5〜7員環のヘテロシクロアルキルの例としては、限定されないが、ピペリジン、ピペラジン、4−メチルピペラジン、モルホリン、チオモルホリンが挙げられる。モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、またはシクロアルキルアミノが、他の部分上にある置換基である場合、これらは、化学的に実現可能であり、任意の利用可能な原子で結合し、安定な化合物を与えることが理解される。 本明細書で使用される場合、用語「固体形態」は、治療目的のために、目的の動物被検体に投与するのに適した、医薬として活性な化合物の固体調製物(すなわち、気体でも液体でもない調製物)を指す。固体形態は、任意の複合体、例えば、塩、共結晶またはアモルファス複合体だけではなく、化合物の任意の多形体も含む。固体形態は、実質的に、結晶、半結晶であってもよく、または実質的にアモルファスであってもよい。固体形態を、直接投与してもよく、または、医薬としての性質が改良された、適切な組成物の製剤で使用してもよい。例えば、固体形態を、少なくとも1つの医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤を含む配合物で使用してもよい。 本明細書で使用される場合、用語「実質的に結晶性の」物質は、結晶化度が約90%よりも大きい物質を包含し、「結晶性の」物質は、結晶化度が約98%よりも大きい物質を包含する。 本明細書で使用される場合、用語「実質的にアモルファスの」物質は、結晶化度が約10%を超えない物質を包含し、「アモルファスの」物質は、結晶化度が約2%を超えない物質を包含する。 本明細書で使用される場合、用語「半結晶性の」物質は、結晶化度は10%より大きいが、90%を超えない物質を包含し、好ましくは、「半結晶性の」物質は、結晶化度は20%より大きいが、80%を超えない物質を包含する。本発明の一局面では、化合物の固体形態混合物は、例えば、アモルファスおよび結晶性の固体形態の混合物を調製し、例えば、「半結晶性の」固体形態を得てもよい。このような「半結晶性の」固体形態は、当該技術分野で知られた方法、例えば、アモルファスの固体形態を、所望の比率で結晶性の固体形態と混合することによって調製してもよい。ある場合には、化合物を酸または塩基と混合すると、アモルファス複合体を形成し、この化合物の化学量論量よりも多い所定量の化合物要素、および、酸または塩基をアモルファス複合体中で用い、これによって、これらの化学量論量に基づいた所定量のアモルファス複合体を得て、過剰量の結晶形態の化合物とを用い、半結晶性固体を調製することができる。複合体を調製する際に使用する過剰な化合物の量を、得られた固体形態の混合物中の、アモルファス複合体と結晶性化合物との所望の比率を得るように調整することができる。例えば、酸または塩基と、化合物とのアモルファス複合体が1:1の化学量論量を有している場合、化合物と酸または塩基とのモル比が2:1の複合体を調製すると、50%がアモルファス複合体、50%が結晶性化合物の固体形態で得られるであろう。このような固体形態の混合物は、例えば、結晶性要素とともに、生物医薬品としての性質が改良されたアモルファス要素を提供することによって、薬物製品として有益である場合もある。アモルファス要素は、容易に生物学的に利用可能であり、一方、結晶性要素は、バイオアベイラビリティが遅い。このような混合物は、活性化合物を迅速に露出するもの、活性化合物を持続的に露出するものの両方を提供してもよい。 本明細書で使用される場合、用語「複合体」は、固体形態で新しい化学種を形成するか、または製造する、医薬として活性な化合物およびさらなる分子種の組み合わせを指す。ある場合には、複合体は、塩であってもよく、すなわち、さらなる分子種は、上述の化合物の酸性基/塩基性基に対し、酸/塩基対イオンを与え、典型的な塩を形成する酸:塩基相互作用を生じる。このような塩形態は、典型的には、実質的に結晶性であるが、部分的に結晶性形態であってもよく、実質的にアモルファス形態であってもよく、またはアモルファス形態であってもよい。ある場合には、さらなる分子種を、医薬として活性な化合物と組み合わせ、塩ではない共結晶を形成し、すなわち、この化合物および分子種は、典型的な酸:塩基相互作用によって相互作用するのではないが、それでも実質的に結晶性の構造を形成する。また、上述の化合物およびさらなる分子種の塩から共結晶を形成してもよい。ある場合には、複合体は、実質的にアモルファスの複合体であり、典型的な塩結晶を形成しないが、その代わりに、実質的にアモルファス固体、すなわち、X線粉末回折パターンで鋭いピークを示さない固体(例えば、アモルファスのハロを示す)を形成するような、塩に似た酸:塩基相互作用を含んでいてもよい。 本明細書で使用される場合、用語「化学量論量」は、2つ以上の反応剤が合わさって、複合体を形成するモル比、例えば、アモルファス複合体を形成する、酸または塩基と化合物とのモル比を指す。例えば、アモルファスの固体形態を生じる、酸または塩基と化合物との1:1混合物(すなわち、化合物1モルに対し、酸または塩基1モル)は、化学量論量が1:1である。 本明細書で使用される場合、用語「組成物」は、少なくとも1つの医薬として活性な化合物(その任意の固体形態を含む)を含む、治療目的で、目的の動物被検体に投与するのに適した医薬製剤を指す。組成物は、化合物の改良された配合物を得るための、少なくとも1つの医薬的に許容される要素(例えば、適切なキャリアまたは賦形剤)を含んでいてもよい。 用語「医薬的に許容される」は、治療対象の疾患または状態、それぞれの投与経路を考慮しつつ、慎重な医師が、患者に所定の物質を投与するの避けることが妥当であるような性質を有さない所定の物質を示す。例えば、このような物質は、例えば、注射用に、本質的に滅菌であることが一般的に必要とされる。 本文中、用語「治療に有効な」または「有効な量」は、疾患または医学的状態の1つ以上の症状を防ぐか、緩和するか、または軽減するのに有効な物質またはその物質の量、および/または治療対象の被検体の生存期間を延ばすのに有効な物質またはその物質の量を示す。 本文中、用語「相乗的に有効で」または「相乗効果」は、治療に有効な2つ以上の化合物を組み合わせて使用した場合、それぞれの化合物自身の効果に基づき予想される相加効果よりも大きな治療効果が得られることを示す。 標的に対して化合物が結合するという内容で、用語「アフィニティが大きい」、「選択的」は、その化合物が、参照化合物よりも強く結合するか、または参照条件での同じ化合物よりも強く結合することを示し、すなわち、解離定数が小さい状態で結合することを示す。ある実施形態では、アフィニティが大きいとは、少なくとも2倍、3倍、4倍、5倍、8倍、10倍、50倍、100倍、200倍、400倍、500倍、1000倍、または10,000倍アフィニティが大きいことである。 本発明の化合物と組み合わせて本明細書で使用される場合、用語「合成する」などの用語は、1つ以上の前駆体物質から化学合成することを意味する。 「アッセイする」とは、実験条件を作り出し、その実験条件の特定の結果に関するデータを集めることを意味する。例えば、検出可能な基質に対して作用する能力に基づき、酵素をアッセイすることができる。特定の単一標的分子または複数の標的分子に結合する能力に基づき、化合物またはリガンドをアッセイすることができる。 本明細書で使用される場合、用語「調節すること」または「調節する」は、生体活性、特に、特定の生体分子(例えば、プロテインキナーゼ)に関連する生体活性を変える効果を指す。例えば、特定の生体分子のアゴニストまたはアンタゴニストは、この生体分子(例えば、酵素)の活性を増加させることによって(例えば、アゴニスト、活性化剤)、または低下させることによって(例えば、アンタゴニスト、阻害剤)、この生体分子(例えば、酵素)の活性を調節する。このような活性は、典型的には、例えば、酵素に対し、阻害剤または活性化剤として、それぞれ、化合物の阻害濃度(IC50)または励起濃度(excitation concentration)(EC50)の観点で示される。 調節剤であるか、または調節剤であり得る化合物の使用、試験またはスクリーニングの観点で、用語「接触させる」は、この化合物を、特定の分子、複合体、細胞、組織、有機体、または他の特定の物質に対し、この化合物と他の特定の物質との結合相互作用および/または化学反応が潜在的に起こるように十分に近接させることを意味する。 「疼痛」または「疼痛状態」は、急性および/または慢性の疼痛(限定されないが、くも膜炎を含む);関節炎(例えば、変形性関節症、関節リウマチ、強直性脊椎炎、痛風);背中の疼痛(例えば、坐骨神経痛、椎間板破裂、脊椎すべり症、神経根障害);火傷による疼痛;癌による疼痛;月経困難症;頭痛(例えば、偏頭痛、群発頭痛、緊張性頭痛);頭部および顔面の疼痛(例えば、頭蓋神経痛、三叉神経痛);痛覚過敏;痛覚異常過敏;炎症による疼痛(例えば、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、膀胱炎に関連する疼痛、細菌感染、真菌感染またはウイルス感染による疼痛);ケロイドまたは瘢痕組織の形成;陣痛または出産による疼痛;筋肉の疼痛(例えば、多発性筋炎、皮膚筋炎、封入体筋炎、反復性ストレス障害(例えば、書痙、手根管症候群、腱炎、腱滑膜炎)の結果として);筋筋膜性疼痛症候群(例えば、線維筋痛);神経因性疼痛(例えば、糖尿病性ニューロパチー、灼熱痛、エントラップメントニューロパシー、腕神経叢裂離、後頭神経痛、痛風、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、幻肢痛または切断後の疼痛、ヘルペス後神経痛、中心性疼痛症候群、または外傷(例えば、神経損傷)、疾患(例えば、糖尿病、多発性硬化症、ギラン・バレー症候群、重症筋無力症、神経変性疾患、例えば、パーキンソン病、アルツハイマー病、筋萎縮性側索硬化症、または癌治療)から生じる神経疼痛;皮膚障害(例えば、帯状疱疹、単純ヘルペス、皮膚腫瘍、嚢胞、神経線維腫)に関連する疼痛;スポーツによる損傷(例えば、切り傷、捻挫、歪み、打撲、脱臼、骨折、脊髄、頭部);脊髄の狭窄;手術による疼痛;接触性アロディニア;側頭下顎骨の障害;血管の疾患または損傷(例えば、脈管炎、冠動脈疾患、再かん流傷害(例えば、虚血、卒中、または心筋梗塞の後));他の特定の臓器または組織の疼痛(例えば、眼球疼痛、角膜疼痛、骨の疼痛、心臓痛、内臓痛(例えば、腎臓、胆嚢、胃腸)、関節の疼痛、歯痛、骨盤の過敏症(pelvic hypersensitivity)、骨盤痛、腎疝痛、尿失禁);他の疾患に関連する疼痛(例えば、鎌状赤血球貧血、AIDS、帯状ヘルペス、乾癬、子宮内膜症、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、珪肺、肺サルコイドーシス、食道炎、胸焼け、胃食道逆流障害、胃および十二指腸の潰瘍、機能性消化不良、骨吸収疾患、骨粗鬆症、脳マラリア、細菌性髄膜炎);または、移植片対宿主拒絶反応または同種移植の拒絶反応による疼痛であってもよい。 本発明は、プロテインキナーゼ調節剤である、式Iまたは式Iのすべての部分的な一般式を有する化合物に関し、例えば、限定されないが、この化合物は、Abl、Akt1、Akt2、Akt3、ALK、Alk5、B−Raf、Brk、Btk、Cdk2、CDK4、CDK5、CDK6、CHK1、c−Raf−1、Csk、EGFR、EphA1、EphA2、EphB2、EphB4、Erk2、Fak、FGFR1、FGFR2、FGFR3、FGFR4、Flt1、Flt3、Flt4、Fms、Frk、Fyn、Gsk3α、Gsk3β、HCK、Her2/Erbb2、Her4/Erbb4、IGF1R、IKKβ、Irak4、Itk、Jak1、Jak2、Jak3、Jnk1、Jnk2、Jnk3、Kdr、Kit、Lck、Lyn、MAP2K1、MAP2K2、MAP4K4、MAPKAPK2、Met、Mnk1、MLK1、mTOR、p38、PDGFRA、PDGFRB、PDPK1、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγ、Pim1、Pim2、Pim3、PKCα、PKCβ、PKCθ、Plk1、Pyk2、Ret、ROCK1、ROCK2、Ron、Src、Stk6、Syk、TEC、Tie2、TrkA、TrkB、Yes、Zap70からなる群より選択される少なくとも1つのキナーゼの調節剤であり、また、疾患または状態の治療における、この化合物の使用に関する。(本発明のキナーゼ標的および適応症) プロテインキナーゼは、多様な生体経路において、生化学シグナルを伝えるのに重要な役割を果たす。500種を超えるキナーゼが記述されており、特定のキナーゼが、例えば、限定されないが、癌、心疾患、炎症性疾患、神経疾患、その他の疾患を含む広範囲の疾患または状態(すなわち、適応症)に関与している。このように、キナーゼは、低分子による治療介入の重要な制御点をあらわしている。本発明で考慮される特定の標的プロテインキナーゼは、当該技術分野で記述されており、限定されないが、米国特許出願番号第11/473,347号(また、PCT公開番号第WO2007002433号)に記載されているプロテインキナーゼ(この開示内容を、このようなキナーゼ標的に関し、本明細書に参考として援用する)、および以下のものが挙げられる。 Fms:標的キナーゼFms(すなわち、ネコMcDonough肉腫)は、もともと、ネコ肉腫ウイルスのSusan McDonough株から単離された遺伝子ファミリーの1つである。Fmsは、染色体5q33.2−q33.3によってコードされる108.0kDaの膜貫通型チロシンキナーゼである(記号:CSF1R)。膜貫通型受容体Fmsの構造は、2つのIg型ドメインと、IgC2型ドメインと、2つのさらなるIg型ドメインであるTMドメインとTKドメインとを含む。 Fmsは、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF)の受容体であり、単球−マクロファージ系の成長および分化にとって重要である。M−CSFが、Fmsの細胞外ドメインに結合すると、この受容体は二量化し、細胞質のチロシン残基をリン酸基転移させる。 M−CSFは、最初に、Robinsonおよび共同研究者らによって記述され(Blood.1969、33:396−9)、マクロファージの産生、分化、機能を制御するサイトカインである。M−CSFは、前駆細胞が成熟単球へと分化するのを刺激し、単球の生存期間を延ばす。さらに、M−CSFは、単球およびマクロファージにおいて、細胞毒性、過酸化物の生成、食作用、走化性、さらなる因子の二次的なサイトカイン産生を高める。このようなさらなる因子の例としては、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、インターロイキン−6(IL−6)、インターロイキン−8(IL−8)が挙げられる。M−CSFは、造血を刺激し、破骨細胞前駆細胞の分化および増殖を促進し、脂質代謝の効果を著しく高めた。さらに、M−CSFは、妊娠にも重要である。生理的には、大量のM−CSFが胎盤で産生し、M−CSFは、トロホブラストの分化に必須の役割を果たすと考えられている(Motoyoshi、Int J Hematol.1998、67:109−22)。妊娠初期に血清M−CSF濃度が上昇することは、妊娠の維持を担う免疫学的機序に関係があると思われている(Flanagan & Lader、Curr Opin Hematol.1998、5:181−5)。 Fmsの異常な発現および/または活性化は、急性骨髄性白血病AMLに関係がある(Ridgeら、Proc.Nat.Acad.Sci.、1990、87:1377−1380)。コドン301での変異によって、この受容体のリガンド非依存性で構成的なチロシンキナーゼ活性によって、新生物性形質転換が引き起こされると考えられている。コドン969でのチロシン残基は、ネガティブな制御活性に関与していることが示されており、この活性は、アミノ酸の置換によって妨害される。したがって、Fmsの変異は、慢性骨髄単球性白血病(20%)およびM4型AML(23%)において最も多く存在し、両方とも、単球の分化を特徴とする。 AMLに関連する状態は、慢性骨髄性白血病(CML)である。CMLの骨髄急性転化(BC)期には、患者の80%を超える症例で、ランダムではないさらなる染色体異常が生じている。しかし、これらの細胞遺伝学的変化は、CML−BCの臨床徴候よりも数ヶ月から数年早く起こることが報告されており、このことは、CMLの急性転化の多段階プロセスには、他の生物学的事象が関与している可能性を示唆している。いくつかの血液悪性腫瘍、特にAMLでは、成長因子が自己分泌により産生していることが示されている。Specchiaら[Br J Haematol.1992 Mar;80(3):310−6]は、骨髄急性転化状態のほとんどすべてのCML症例において、IL−1β遺伝子が発現しており、これらの症例の多くで、M−CSF遺伝子の構成的発現が示されていることを示した。Specchiaらの研究において、同様の患者の多くは、同時にFmsを共に発現していることが示された。白血病細胞が、ホルボールミリスチン酸アセテート(PMA)にさらされた後、試験した5名の患者のうち、3名でM−CSFタンパク質の放出が示されているが、これらの患者で、有意な量のインターロイキン−3(IL−3)、顆粒球−マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)または顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)は検出されなかった。このことは、AMLおよびCMLには、異なる成長因子分泌パターンが存在し、白血病性増殖の制御には、特徴的な分子事象が関与しているようであることを示している。 炎症を起こしている組織で、主要なマクロファージ成長因子であるM−CSFの産生量が増えているという観察結果(Le Meurら、J.Leukocyte Biology.2002;72:530−537)から、特定の疾患におけるFmsの役割が得られる。例えば、COPDは、完全に可逆性ではない気道狭窄を特徴とする。気道狭窄は、通常は進行性であり、有毒な粒子または気体に対する、肺の異常な炎症応答を伴っている。COPDの慢性炎症は、気道、実質、肺血管系から観察される。炎症性細胞の集合体は、好中球、マクロファージ、Tリンパ球で構成されており、ある患者では、好酸球を伴っている。マクロファージは、肺構造に損傷を与え、および/または好中球による炎症を維持することが可能な、TNF−a、IL−8、LTB4のようなメディエーターを放出することによって、COPD炎症を制御する役割を果たすと仮定される。 さらに、M−CSF/fmsシグナル伝達は、破骨細胞の形成、破骨細胞前駆体の生存にとって重要である。例えば、閉経によりエストロゲン量が失われると、M−CSFが増加し、それにより、破骨細胞の数が増え、骨が再吸収され、骨折リスクが増し、骨粗鬆症を引き起こす。したがって、このシグナルを遮断することは、骨の再吸収を阻害するための標的である(Teitelbaum、Science.2000;289:1504;Rohan、Science.2000;289:1508)。 血管壁の炎症性疾患であるアテローム性動脈硬化症は、顕著な罹患率および死亡率を伴う。アテローム性動脈硬化症の治療および予防におけるFms阻害の効果は、いくつかの観察結果によって変わる(Libby、Nature.2002;420:868−874)。第1に、動脈内膜中に存在する単球が、スカベンジャー受容体の発現量を高め、改変されたリポタンパク質を取り込む。得られた脂質含有マクロファージは、アテローム性動脈硬化症の病変に特徴的な泡沫細胞へと変化する。アテローム中のマクロファージは、病変の進行に関与するサイトカインおよび成長因子を分泌する。さらに、マクロファージは、内膜で複製する。Fmsによって、M−CSFは、単球から脂質含有マクロファージへの移行を活性化し、スカベンジャー受容体Aの発現量を高める。実際に、アテローム斑は、アテローム性動脈硬化症の進行に重要なM−CSFを過剰に発現する。M−CSF欠損マウスは、正常なM−CSFを有するマウスよりも、重篤なアテローム性動脈硬化症になりにくいことがわかった(Rajavashisthら、J.Clin.Invest.1998;101:2702−2710;Qiaoら、Am.J.Path.1997;150:1687−1699)。したがって、Fms阻害剤は、病変の進行に関与する、単球からマクロファージ泡沫細胞への進行、マクロファージの生存および複製、サイトカインのシグナル伝達を妨害し、M−CSFのシグナル伝達を破壊する。 肺気腫におけるM−CSFおよびFmsの役割は、マトリックス金属タンパク質の制御による、エラスチン代謝の調節に関与していると思われる。M−CSFは、in vivoでの肺胞マクロファージ(AM)の集積および機能の調節に対し、ある役割を果たしている(Shibataら、Blood 2001、98:pp.2845−2852)。骨大理石病(Op/Op)マウスには、検出可能なM−CSFがなく、マクロファージ数が組織特異的にさまざまな量で低下していることが示されている。したがって、AMの数が減っており、Op/Opマウスの機能は、M−CSFが存在しないため、変わってしまっているという仮説が立てられた。Shibataらは、20日齢Op/Opマウスでは、同じ歳の同腹コントロールでの知見と比較して、肺部分で同定された肺マクロファージの数は少ないが、4月齢を超えるOp/Opマウスでは少なくないことがわかった。気管支肺胞洗浄(BAL)によって回復するAM数も、コントロールと比較して、若年Op/Opマウスでは少ないが、成年Op/Opマウスでは少なくなかった。重要なことに、Op/OpマウスのAMは、コントロールのAMよりも高濃度のマトリックスメタロプロテイナーゼ(MMP)を自然に放出する。MMP放出量の増加と一致し、Op/Opマウスは、異常なエラスチン沈着を引き起こし、肺炎症の分子的または細胞的な証拠が存在しない状態で、肺気腫が自然に進行する。したがって、マクロファージ中のメタロプロテイナーゼ活性をM−CSFによって調節することによって、肺または血管中のエラスチン線維の分解が制御される場合がある。 転移性癌細胞は、骨破壊を引き起こし、腫瘍細胞によって、M−CSFを含む骨破壊性産生(osteoclasticogenic)因子が産生するため、関連する骨折、疼痛、変形、高カルシウム血症を伴う(Clohisyら、Clin.Orthop.2000、373:104−14)。M−CSFがFms産物に結合すると、破骨細胞の生成および溶骨の活性化を刺激する(Kodamaら、J.Exp.Med.1991、173:269−72;Fengら、Endocrinology 2002、143:4868−74)。したがって、所定濃度のFmsで破骨細胞の活性を阻害することは、骨転移を改善するための強力な標的を与える。 腎炎は、腎臓の炎症である。腎炎は、例えば、腎臓が細菌感染するか、または毒素にさらされることによって引き起こされる場合がある。しかし、腎炎は、もっと一般的には、異常な免疫反応によって進行し、例えば、抗体が、腎臓自体または腎細胞に結合した抗原を攻撃する場合、または、腎臓内の細胞に結合している体内のどこかで抗原−抗体複合体が生成する場合に生じる場合がある。いくつかの種類の腎炎は、腎臓組織に白血球が侵入し、抗体が蓄積することを含む。他の種類の腎炎では、炎症は、白血球または抗体が存在しない状態での組織の腫れまたは瘢痕化からなる場合がある。さらに、腎炎は、腎臓のどの場所に存在してもよい。糸状体に関し、進行性の糸状体の損傷によって尿の生成がうまくいかなくなり、代謝廃棄物が血中に蓄積する。糸状体の損傷が重篤になると、炎症性細胞および損傷した糸状体細胞が蓄積し、糸状体内の毛管が小さくなり、濾過が妨げられる。瘢痕化が進行し、腎臓機能が損なわれ、尿の生成量が減る場合がある。ある場合には、小さな血管に微小血栓が生成し、腎臓の機能がさらに低下する場合がある。あまり一般的ではないが、腎炎に、尿細管間質組織が関与し、このような炎症は、尿細管間質性腎炎と呼ばれる。炎症によって、尿細管および尿細管間質組織が損傷を受ける場合、腎臓は、尿を濃縮することができなくなり、代謝廃棄物を体外に取り除く(排泄)することができなくなるか、またはナトリウムおよび他の電解質(例えば、カリウム)の排泄バランスを保つことができなくなる場合がある。尿細管および尿細管間質組織が損傷を受ける場合、腎不全へと進むことが多い。したがって、Fms阻害は、この疾患の病因を含む炎症応答の調節によって、治療介入の標的を与える。 ループス腎炎、すなわち、全身性エリテマトーデス(SLE)への腎臓の関わりは、予後不良であり、一般的な疾患である。ループス腎炎には、少なくとも3つの互いに重複する、免疫が病因となる機構が存在する可能性が、実験データによって支持されている。第1に、主に、DNAおよび抗−DNAからなる循環性免疫複合体が、腎臓に蓄積する。好中球の補体活性化および走化性によって、局所的に炎症プロセスが引き起こされる。第2に、抗原および抗体の複合体のin situでの形成は、同様に、補体活性化を引き起こし、白血球が介在する損傷を引き起こす場合がある。第3に、特定の細胞標的に対する抗体が、腎臓の損傷を引き起こす場合がある。抗リン脂質抗体症候群を伴うSLE患者では、さらなる機構が観察されている。糸状体血栓症は、負に帯電したリン脂質−タンパク質複合体に対する抗体を伴う凝固性亢進から引き起こされる場合がある(例えば、生物学的偽陽性VDRL、抗カルジオリピン抗体、ループス性抗凝固因子)。メサンギウムループス腎炎は、通常の診断所見を伴うか、または、中程度のタンパク尿を伴うが、典型的には、高血圧または異常な尿沈渣は存在しない。限局性増殖性ループス糸球体腎炎、びまん性増殖性ループス糸球体腎炎は、腎臓の生存にとって最も悪い予後を伴うことが多く、ネフローゼ症候群、顕著な高血圧、異常な尿沈渣を伴う場合もある。膜性ループス腎炎は、中程度から高いレベルのタンパク尿を伴うことが多いが、通常は、高血圧を伴わない状態では、尿沈渣は正常である。メサンギウムループス腎症は、一般的に、予後は極めて良好であり、一方、増殖性ループス腎症、特に、びまん性型は、高血圧、赤血球円柱、腎機能の顕著な低下を特徴とすることが多い。ネフローゼ症候群は、高血圧、かなりの尿沈渣、または顕著な低補体血症を伴わず、膜性ループス腎症であることが示唆される。膜性腎症は、一般的に、予後が良好であり、腎機能は比較的保存されている。しかし、ネフローゼ域のタンパク尿が継続する場合、実際には、膜性ループス腎症によって腎機能が失われ、末期の腎疾患(ESRD)を引き起こす場合がある。したがって、Fms阻害は、この疾患の病因を含む炎症応答の調節によって、ループスの治療介入の標的を与える。 マクロファージ集積は、多くの形態の糸球体腎炎に顕著な特徴である。マクロファージが腎臓内で局所的に増殖することが、ヒトおよび実験的な糸状体腎炎で記載されており、炎症応答を強めるのに重要な役割を果たしているようである。Isbelら(Nephrol Dial Transplant 2001、16:1638−1647)は、局所的なマクロファージ増殖と、腎臓でのM−CSF発現との関係を試験した。糸状体および尿細管間質でのM−CSF発現は、ヒト糸状体腎炎では上方修正されていることがわかっており、このことが、この疾患の増殖性形態で最も顕著である。このことが、局所的なマクロファージ増殖と相関関係にあるため、腎臓でのM−CSF産生量の増加が、ヒト糸状体腎炎での局所的なマクロファージ増殖の制御にとって重要な役割を果たすことが示唆される。腎臓の炎症(UUO−片側尿管結紮)モデルにおいて、抗−Fms抗体治療によって、マクロファージ集積が低下した(Le Meurら、J Leukocyte Biology、2002、72:530−537)。したがって、Fms阻害は、糸球体腎炎に治療介入するための標的を与える。 インスリン抵抗性および肥満は、II型糖尿病の特質であり、インスリン抵抗性と、腹部内臓脂肪蓄積(abdominal visceral fact accumulation)とに強い相関関係が存在する(Bjorntrop、Diabetes Metab.Res.Rev.、1999、15:427−441)。現時点での証拠は、脂肪組織に集積するマクロファージがTNF−aおよび他の因子を放出し、脂肪細胞を変化させ(肥大、脂肪分解、インスリン感受性の低下)、周囲組織のインスリン抵抗性を促進することを示している。したがって、2型糖尿病でのマクロファージ集積は、疾患の進行にとって重要である。したがって、Fmsの阻害は、インスリン抵抗性および高血糖の進行を予防するのに有望である。 同様に、主要なマクロファージ成長因子であるM−CSFの産生量が、炎症が起こっている組織で増えているという観察結果は、疾患(例えば、炎症性疾患)におけるFmsの役割を指摘する。さらに特定的には、この疾患状態では、M−CSFの濃度が高くなっていることがわかっているため、Fms活性の調節によって、M−CSF濃度の増加を伴う疾患を軽減することができる。 Fms阻害剤は、炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症(LCH)、スティル病、炎症性腸症候群、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス(SLE)、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群(マクロファージ活性化症候群)、多中心性細網組織球症、アテローム性動脈硬化症を含む);代謝障害(限定されないが、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解を含む);骨構造の障害、石化、骨の形成および吸収(限定されないが、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解(例えば、骨髄炎)、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解を含む);腎臓および尿生殖器の疾患(限定されないが、子宮内膜症、腎炎(例えば、糸球体腎炎、間質性腎炎、ループス腎炎)、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症(例えば、糖尿病性腎症)、腎肥大を含む);中枢神経系障害(限定されないが、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病、パーキンソン病を含む);炎症による疼痛および慢性疼痛(限定されないが、骨の疼痛を含む);悪性腫瘍(限定されないが、多発性骨髄腫、急性骨髄性白血病(AML)、慢性骨髄性白血病(CML)、肺癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫(TGCT)、色素性絨毛結節性滑膜炎(PVNS)、腫瘍血管形成、黒色腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、他の組織に対する腫瘍の転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)を含む);脈管炎(限定されないが、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症を含む);遺伝性障害(限定されないが、ケルビム症、神経線維腫を含む);感染症の適応症(限定されないが、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症を含む);リソソーム蓄積障害(限定されないが、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病を含む);胃腸の適応症(限定されないが、肝臓の肝硬変を含む);肺の適応症(限定されないが、肺線維症、急性肺障害(例えば、酸素吸入器によって誘発されるもの、喫煙によって誘発されるもの、または毒素によって誘発されるもの)を含む);手術の適応症(限定されないが、(心肺)バイパス手術、血管手術、血管移植を含む)を治療するのに有用な場合がある。 Kit:標的キナーゼKit(すなわち、ネコHardy−Zuckerman 4肉腫ウイルス癌遺伝子)は、染色体4q12によってコードされる109.9kDaの膜貫通型チロシンキナーゼである(記号:KIT)。受容体タンパク質チロシンキナーゼ(RPTK)は、細胞の成長および増殖を制御する、鍵となるシグナル伝達カスケードを制御する。幹細胞因子(SCF)受容体Kitは、III型膜貫通RPTKであり、5つの細胞外免疫グロブリン(IG)ドメインと、1つの膜貫通ドメインと、キナーゼ挿入セグメントによって分割されている、分割された状態の細胞質キナーゼドメインとを含む。Kitは、メラニン細胞、マスト細胞、胚細胞、造血細胞の成長に重要な役割を果たす。 幹細胞因子(SCF)は、S1遺伝子座によってコードされるタンパク質であり、この因子を同定するのに使用する生物学的性質に基づいて、kitリガンド(KL)およびマスト細胞成長因子(MGF)とも呼ばれる(Tsujimura、Pathol Int 1996、46:933−938;Lovelandら、J.Endocrinol 1997、153:337−344;Vliagoftisら、Clin Immunol 1997、100:435−440;Broudy、Blood 1997、90:1345−1364;Pignon、Hermatol Cell Ther 1997、39:114−116;Lymanら、Blood 1998、91:1101−1134に概説されている)。ここで、省略語SCFは、Kitのリガンドを指す。 SCFは、エクソン6をコードするmRNAの選択的スプライシングによって、分子量が220ダルトンまたは248ダルトンの膜貫通タンパク質として合成される。大きい方のタンパク質は、タンパク質分解によって開裂し、非共有結合によって二量化する可溶性のグリコシル化タンパク質を生成することができる。可溶性で膜に結合する形態の両SCFは、Kitに結合し、Kitを活性化させることができる。例えば、皮膚において、SCFが、大部分は、線維芽細胞、ケラチン生成細胞、内皮細胞によって発現し、メラニン細胞およびマスト細胞がKitを発現する活性を調節する。骨において、骨髄間質細胞は、SCFを発現し、Kitを発現する幹細胞の造血作用を制御する。胃腸管において、腸管上皮細胞は、SCFを発現し、カハール間質細胞および上皮内リンパ球に影響を及ぼす。睾丸において、セルトリ細胞および顆粒膜細胞は、SCFを発現し、このSCFが、胚細胞のKitと相互作用することによって精子形成を調整する。 OMIMによれば、in vivoおよびin vitroで、始原生殖細胞の成長にとって、Kitからのシグナル伝達が必須である。他の細胞型において、KITシグナル伝達経路の下流にある多くのエフェクターが同定されているが、これらの分子が、どのように始原生殖細胞の生存および増殖を制御するかはわかっていない。始原生殖細胞に作用するKITエフェクターの決定は、これらの細胞における遺伝子発現を簡単に操作するのに有効な方法がないため、うまくいっていない。De Miguelら(2002)は、哺乳動物の生殖細胞での遺伝子発現を操作するための、レトロウイルスが介在する遺伝子導入の有効性を試験することによって、この問題を克服した。彼らは、始原生殖細胞が、種々の型のレトロウイルスに首尾良く感染可能であることを発見した。彼らは、この方法を用い、AKT1が、始原生殖細胞の成長を制御するのに重要な役割を果たすことを示した(OMIM MIM Number:164920:04/17/2006)。 Kitの異常な発現および/または活性化は、種々の病的な状態に関与している。例えば、Kitが新生物性病変に関与しているという証拠としては、白血病およびマスト細胞腫瘍、小細胞肺癌、精巣癌、胃腸管および中枢神経系のある種の癌との関連が挙げられる。それに加え、Kitは、女性生殖管の神経外胚葉起源の肉腫、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成の発癌に対し、ある役割を果たしていると考えられる。マスト細胞が、腫瘍の微小環境の調節および腫瘍成長の促進に関与していることがわかった(Yangら、J Clin Invest.2003、112:1851−1861;Viskochil、J Clin Invest.2003、112:1791−1793)。 Kit阻害剤は、悪性腫瘍(限定されないが、マスト細胞腫瘍、小細胞肺癌、非小細胞肺癌(NSCLC)、精巣癌、膵臓癌、乳癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、神経外胚葉起源の肉腫、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍(GIST)、腫瘍血管形成、膠芽細胞腫、星状細胞腫、神経芽細胞腫、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、急性骨髄性白血病、急性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、肥満細胞症、黒色腫、イヌのマスト細胞腫瘍を含む);心疾患(限定されないが、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧を含む);炎症性適応症および自己免疫性適応症(限定されないが、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、関節リウマチ、アレルギー性鼻炎、多発性硬化症、炎症性腸症候群、移植による拒絶反応、過好酸球増加症、蕁麻疹、皮膚炎を含む);胃腸の適応症(限定されないが、胃食道逆流疾患(GERD)、食道炎、胃腸管潰瘍を含む);眼の適応症(限定されないが、ブドウ膜炎、網膜炎を含む);神経学的適応症(限定されないが、偏頭痛)の治療に有用な場合がある。 MAP4K4:標的キナーゼMAP4K4(すなわち、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ4、aka造血前駆細胞キナーゼ/胚中心キナーゼ様キナーゼ)は、染色体2q11.2−q12によってコードされる130kDaのセリン/トレオニンキナーゼであり(記号:MAP4K4)、HGKとしても知られている。MAP4K4は、セリン/トレオニンキナーゼのヒトSTE20/マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ(MAP4K)ファミリーの1つであり、マウスNIKのヒトオルソログである(Nckと相互作用するキナーゼ)。成熟HGKタンパク質のN末端は、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)および胚中心キナーゼ(GCK)の触媒ドメインと、それぞれアミノ酸配列が47%および48%共通する触媒キナーゼドメインを有する。Yaoら(J.Biol.Chem.274:2118−2125、1999)は、2種類のHGKアイソフォームを同定し、片方は、プロリンを豊富に含むドメインが存在せず、他方は、プロリンを豊富に含むドメインを含む、長い改変体であり、脳でのみ発現すると考えられる。ノーザンブロット分析から、心臓、脳、骨格筋、膵臓、胎盤、肝臓、肺、腎臓で、約4.6kb、6.5kb、8.5kbの3種類のHGK転写物が発現していることがわかった。ポリクローナル抗体を用いたウェスタンブロット分析によって、Yaoら(J.Biol.Chem.274:2118−2125、1999)は、130kDのタンパク質が、複数の細胞株で発現していることを発見した。 トランスフェクトされた細胞株でHGKが発現すると、JNKが強く活性化し、次いで、c−junの転写活性が生じる(Yaoら、J.Biol.Chem.274:2118−2125、1999)。HGKによって誘発されるJNK活性化は、ドミナントネガティブなMAP2K4、MAP2K7、TAK1変異体によって阻害された。また、TNF−αも、HGKキナーゼ活性を刺激した。HGKは、Rap2がJNKを活性化させる推定的な効果があるものとして同定された(Machidaら、J.Biol.Chem.279:15711−15714、2004)。JNK経路は、インスリンシグナル伝達を明確に拮抗するため、このつながりによって、HGKが、さまざまな代謝性適応症のための有望な標的であることが確立される。HGK阻害剤は、インスリンに対する脂肪細胞および筋肉細胞の感度を再び高めることができる。 HGKは、ヒト腫瘍細胞で広範囲に発現していることがわかっており、細胞の形質転換、侵入、接着を調節することができる(Wrightら、Mol.Cell.Biol.23:2068−2082、2003)。Wrightらは、ほとんどの腫瘍細胞株において、正常組織よりも多くHGKを発現していることを示した。このキナーゼが形質転換に及ぼす有効な役割は、線維芽細胞および上皮細胞株の両方で不活性なドミナントネガティブなHGK変異体を発現することによって、H−Ras(V12)によって誘発されるフォーカス形成が阻害されることによって示唆された。また、不活性なHGK変異株の発現は、単層培養物での増殖になんら影響を及ぼさない足場非依存性の細胞成長も阻害した。HGK変異体の発現は、インテグリン受容体の発現を調節し、肝細胞成長因子によって刺激を受けた上皮細胞の侵入に対し、顕著な効果があった。上述の結果を合わせると、HGKが、細胞の形質転換および侵入性に重要な役割を担っていることが示唆される。もっと最近では、腫瘍細胞の運動性を調節する薬剤についてスクリーニングする低分子干渉RNAから、MAP4K4を移動促進(promigratory)キナーゼとして同定した(Collinsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、103:3775−3780、2006)。Collinsらは、HGK転写をノックダウンすると、多発性上皮性悪性腫瘍細胞株の移動を阻害することを示し、このことは、細胞の運動性に対する広範囲の役割を示しており、in vitroでのSKOV−3細胞の侵入を強く抑制することを示した。HGKが細胞の移動に及ぼす影響は、JNKキナーゼが介在しており、AP1の活性化および下流の転写とは独立していることがわかった。したがって、c−JunのN末端キナーゼを低分子で阻害すると、SKOV−3細胞の移動を抑制し、このことは、癌の進行において、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ経路を阻害することが有望な治療有用性を際立たせている(Collinsら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、103:3775−3780、2006)。これらの研究は、HGKが、広範囲の腫瘍適応症における標的であることを強く支持している。特に、HGK阻害剤は、多くの異なる種類の腫瘍で、移動、侵入、転移を抑制する有用性を有している。 抗原によってT細胞を活性化すると、免疫応答にとって重要な、一連の複雑なシグナル伝達事象が開始する。Mackら(Immunol.Lett.96、129−145、2005)は、抗原が介在するT細胞活性化におけるキナーゼの機能的な役割を観察するための遺伝子スクリーニングを開発し、T細胞シグナル伝達プロセスとの関連がすでにわかっている19種類のプロテインキナーゼと、T細胞活性化とは以前に関係がなかった12種類のキナーゼ(HGKを含む)とを同定した。siRNA試験は、Jurkat細胞および初代T細胞における、抗原が介在するT細胞反応におけるHGKの役割を示した。それに加え、レポーターアッセイを用いて複数のプロモーター要素を分析することによって、Mackらは、MAP4K4が、TNF−αプロモーターの活性化に関与していることを示している。したがって、HGKの阻害は、T細胞が介在する自己免疫疾患に対し、広範囲の治療有用性を有しているであろう。 インスリン調節性グルコーストランスポーターGLUT4が、全身のグルコース恒常性の鍵となる調節剤であり、脂肪組織または骨格筋でグルコース恒常性が選択的に失われると、インスリン抵抗性および糖尿病を引き起こす。RNA干渉に基づくスクリーニングを用い、Tangら(Proc Natl Acad Sci U S A.103:2087−2092、2006)は、マウス脂肪細胞:Pctk1、Pftk1、Ikbka(CHUK)、HGKにおける、インスリン反応性グルコース輸送体の負の調節因子を4種類発見した。HGKは、脂質生成の転写因子であるC/EBPA、C/EBPB、PPARGの発現を抑制し、HGKは、GLUT4(SLC2A4)の表面発現を抑制し、膜のヘキソース輸送活性を弱めた。分化の初期に、RNA干渉が介在してHGKが失われると、脂質生成およびトリグリセリド沈着が促進され、完全に分化した脂肪細胞では、HGKが失われると、GLUT4の発現が上方修正された。逆に、脂肪生成を阻害する条件(例えば、TNF−α治療またはPPARGの枯渇)によって、HGKが顕著に上方修正された。Tangら(Proc Natl Acad Sci U S A.103:2087−2092、2006)は、MAP4K4依存性のシグナル伝達が、PPARG反応性遺伝子の発現、脂肪生成、インスリンによって刺激されるグルコース輸送を阻害すると結論づけた。さらに、GLUT4を下方修正するためのTNF−αシグナル伝達は、HGKが存在しないことによって妨害され、このことは、最適なTNF−α活性化に、HGKの発現が必要であることを示す。さらに、この研究は、HGKが代謝性疾患の標的であることをさらに支持し、脂肪細胞での病変を軽減することに対するHGK阻害の役割を示唆している。 別の研究(Bouzakri and Zierath J.Biol.Chem.282:7783−7789、2007)において、初代ヒト骨格筋細胞でのHGKタンパク質の発現を85%抑制するための低分子干渉RNA(siRNA)を用い、グルコース取り込みに対する、TNF−αによって誘発されるインスリン抵抗性が完全に予防された。HGKサイレンシングは、JNKおよびERK−1/2の過剰なリン酸化を防ぎ、同様に、IRS−1セリンのリン酸化を防ぐことによって、TNF−αによって誘発される負のシグナル入力を阻害した。これらの結果は、TNF−αに応答する、グルコース輸送体に対するインスリンシグナル伝達を負に制御するHGK/JNK/ERK/IRSモジュールの存在を強調する。HGKが失われると、AKTおよびAKT基質160(AS160)でのTNF−αによって誘発されるインスリン抵抗性を予防し、グルコース代謝に適したインスリンシグナル入力が補助されたという証拠を与えた。著者は、HGKを阻害する戦略が、ヒトにおいてグルコース代謝に対し、骨格筋のインスリン抵抗性を引き起こすような、TNF−αによって誘発される阻害シグナルの予防に有効であり得るということを示唆している。さらに、インスリン抵抗性II型糖尿病患者に由来する筋管において、HGKに対するsiRNAは、グルコース取り込みに対するインスリンの作用を健康な被検体で観察されるレベルまで回復させた。さらに、この研究は、HGKが、II型糖尿病のような代謝性疾患の標的であることを支持しており、筋肉細胞における病変を軽減することに対するHGK阻害の役割を示唆している。 HGK阻害剤は、インスリンに対する脂肪細胞および筋肉細胞の感度を再び上げること、脂肪細胞での病変を軽減すること、筋肉細胞での病変を軽減すること、メタボリック症候群、II型糖尿病;広範囲の腫瘍適応症(多くの異なる種類の腫瘍における移動、侵入、転移を抑制することを含む);T細胞が介在する自己免疫疾患を含み、代謝性適応症の治療に有用な場合がある。 TrkA:標的キナーゼTrkA(すなわち、神経栄養性チロシンキナーゼ、受容体1型)は、染色体1q21−q22によってコードされる140kDaのチロシンキナーゼである(記号:NTRK1)。TrkA阻害剤は、疼痛(例えば、慢性疼痛、神経因性疼痛)、癌(例えば、前立腺癌、肺癌、骨髄性白血病、膵臓癌)、アレルギー性疾患(例えば、喘息)、関節炎、糖尿病性網膜症、黄斑変性、乾癬の治療に有用な場合がある。 TrkAは、細胞外ドメイン(神経成長因子NGFに対する高アフィニティ結合を担う)と、膜貫通セグメントと、細胞内タンパク質チロシンキナーゼドメイン(ニューロン反応を開始し、調和させるためのNGFシグナルの移動を担う)とで構成された、原形質膜受容体である。NGFの結合により、膜上でTrkAがクラスター状になり、キナーゼが活性化する。このキナーゼが、SHC/Ras/MAPK、PI3K、PLCg1を含む複数の経路による、次々と起こるタンパク質リン酸化事象を開始する。TrkAキナーゼ阻害剤は、NGF/TrkAの結合を防止しないが、下流にあるシグナル伝達を防止することができる。 神経成長因子(NGF)は、組織損傷および宿主免疫反応が起こっている間、多くの組織および炎症性細胞によって作られる。NGFは、入ってくる刺激に対する過敏性(痛覚過敏)、および有害ではない刺激の知覚(異痛)を引き起こし、これを維持する。高アフィニティ受容体TrkAによって、NGFは、中枢神経系につながる感覚ニューロンの興奮状態を増大させ(末梢性の過敏化)、脊髄後角からの伝達物質の放出を増大させる(中枢性の過敏化)。臨床治験において、NGFを1回皮下注射すると、局所的な痛覚過敏が7週間まで続いた。0.1μg/kgを超える投薬量で、NGFは、主に、延髄性筋および体幹筋において、軽度から中程度までさまざまな筋肉の疼痛を引き起こした。静脈内でのNGFの方が、全身への影響が早く、顕著であった(Pettyら、1994、Ann Neurol.36:244−6)。逆に、TrkAキナーゼ阻害剤は、痛覚が増大した状態を有する疾患を治療するのに使用することができる。 完全フロインドアジュバント(CFA)によって誘発される後肢の炎症、脊髄神経結紮およびストレプトゾトシンによって誘発される神経因性疼痛モデルにおいて、抗NGFを腹腔内に1回注射すると、治療から3日〜7日後に、確立された接触性アロディニアが回復し始めた。マウスCCIモデルにおいて、抗NGFを手術から2週間投与すると、接触性アロディニアが回復し始めた。この抗体をCCIマウスに3週間繰り返し投与すると、接触性アロディニアが継続的に回復した(Wildら、2007、J.Pharmacol.Exp.Ther.322:282−287)。 骨に転移した前立腺腫瘍は、炎症機構、神経障害機構、腫瘍形成機構によって同時に引き起こされると思われるため、完全に制御することは難しいであろう、骨の疼痛を頻繁に誘発する。抗NGFは、初期および終期の骨癌による疼痛に関連する挙動を顕著に減らした。この治療は、腫瘍によって誘発される骨再形成、骨芽細胞増殖、破骨細胞形成、腫瘍の成長、または皮膚または骨の知覚神経または交感神経のマーカーには影響を与えなかった。骨に神経を分布させるすべての神経線維は、TrkAおよびp75を発現し、これらは、NGFが、侵害受容器を感作し、および/または、活性化することによる、受容体である(Halvorsonら、2005、Cancer Res.65:9426−35)。 ネコアレルゲンにさらされたことによる、軽度の喘息患者において、上皮細胞、線維芽細胞、血管、いくつかの浸潤細胞でのNGFの発現が強く誘発された。気管支生検でのTrkA mRNAおよびタンパク質の濃度は、浸潤性のマスト細胞がアレルゲンにさらされてから、症状を発症するまでに顕著に増加した(Kasselら、2001、Clin Exp Allergy 31:1432−40)。 アレルゲン誘発後の喘息遅発相反応は、主に、活性化した好酸球が気管支管腔に流入することによるものであり、疾患の重篤度を高めてしまう、気道内への好酸球の産物の放出と相関関係がある。軽度喘息患者に由来する好酸球の生存能力および活性化は、NGF刺激後に顕著に高まった。中和する抗NGF抗体をex vivoで加えると、この効果が打ち消された(Nassenteinら、2003、J Exp Med 198:455−467)。TrkAキナーゼ阻害剤は、気道と、浸潤性マスト細胞および気管支内の好酸球とのパラクリンループ(paracrine loop)を低下させることができ、したがって、喘息および他のアレルギー性疾患の治療に有用であろう。 TrkB:標的キナーゼTrkB(すなわち、神経栄養性チロシンキナーゼ、受容体2型)は、染色体9q22.1によってコードされる145kDaのチロシンキナーゼである(記号:NTRK2)。TrkB阻害剤は、種々の癌およびこれらの転移(例えば、前立腺癌、肺癌、ウィルムス腫瘍、神経芽細胞腫、膵臓癌)、種々のニューロパチー(例えば、卒中、多発性硬化症、横断性脊髄炎、脳炎)の治療に有用な場合がある。 組み換えBDNFを用いた臨床治験において、皮下注射した部位で感覚異常が進行した(Coulieら、2000、Gastroenterology 119:41−50)。ヒトくも膜下にBDNFを注入しても、感覚異常が誘発され、副作用として温感が誘発された(Ochsら、2000、Amyotroph Lateral Scler Other Motor Neuron Disord.1:201−6)。慢性感覚異常は、神経疾患または外傷による神経損傷が原因となった症状であることが多い。感覚異常は、中枢神経系に起こる障害(例えば、卒中、一過性脳虚血発作(ミニ脳卒中)、多発性硬化症、横断性脊髄炎、脳炎)によって引き起こされる場合がある。BDNFが、高いアフィニティでTrkBに特異的に結合するため、これらの神経障害の効果には、TrkBのシグナル伝達が介在している。したがって、Trkbキナーゼ阻害剤は、特定のニューロパチー患者を治療するのに使用することができる。 BDNFは、一次知覚ニューロンと脊髄後角ニューロンとの間のシナプスで作用し、炎症が起こっている間の疼痛の伝達に影響を与えることが知られている。この一次求心性は、脊髄での唯一のBDNF源であり、炎症が終わってから数日間、末梢NGFによって後根神経節(DRG)で上方修正され、活性依存性の様式で、表在脊髄後角に移動され、放出される。また、後角でのTrkB発現は、炎症が終わってから数日間増加する。これらの知見は、BDNFが、炎症初期の限定された期間に作用するであろうことを示唆している。TrkBによって、BDNFは、(1)非選択的なカチオンチャネルが開くことによって、ゆっくりとした反応を引き起こす、一過性受容器電位チャネル(TRPC3);(2)海馬での迅速な脱分極に介在するNa+チャネルの2つの異なるチャネルを活性化させる。これらのチャネルは、炎症による疼痛と強く関連している。抗BDNFは、炎症による疼痛モデルである、CFA処置されたラットの引っ込め閾値を顕著に大きくした。CFA注射部位での腫れが、抗血清によって影響を受けなかったため、残りの要素は、末梢性の過敏化によるものであろう(Matayoshiら、2005、J Physiol.569:685−95)。 神経芽細胞腫患者において、TrkBおよびBDNFが共に発現すること、TrkBの発現と、N−Myc増幅が共に起こること、切断されたTrkBが発現することは、臨床転帰が悪いことと関連があることがわかっている(Nakagawaraら、1994、Mol Cell Biol.14:759−767)。TrkBおよびそのリガンドであるBDNFが共に発現すると、オートクリンループおよびパラクリンループによるポジティブフィードバックループが生じる。また、これらの腫瘍でみられるTrkB切断によって、細胞内タンパク質チロシンキナーゼの活性化形態が生成する。構成的に活性なTrkBシグナルは、複数の経路によって、癌の開始、進行、転移を促進する。これらの切断されたTrkBキナーゼも、肝細胞上皮性悪性腫瘍で見つかった(Yangら、2005、Cancer.Res 65:219−225)。したがって、TrkB阻害剤は、活性化したTrkB経路を有する癌患者の亜母集団を治療するのに使用することができる。 膵臓癌患者において、TrkBの発現は、神経周囲の浸潤、腹膜の後方にある部分(retroperitoneal margin)が陽性になること、肝臓転移へと進行する潜伏期間が短くなることと相関関係がある(Sclabasら、2005、Clin.Cancer.Res V11:440−449)。機構的に、TrkBは、PI3K経路を活性化し、転移の生理学的障壁の1つであるアノイキス(細胞−マトリックス相互作用が失われることによって生じるアポトーシス)を抑制する。TrkBキナーゼ阻害は、転移性腫瘍のアノイキス耐性を破壊する場合がある(Doumaら、2004、Nature 430:1034−9)。したがって、TrkB阻害剤は、広範囲の種類の腫瘍において有用性があるであろう。 PI3キナーゼファミリー:ホスホイノシチド3−キナーゼ(PI3K)は、ホスホチジルイノシトールをリン酸化する酵素ファミリーの1つである。すべての真核細胞における、鍵となるシグナル伝達経路の1つは、この第2のメッセンジャーであるホスファチジルイノシトール3,4,5−トリホスフェート(PIP3)を含む。PIP3は、イノシトール環の3位で、ATP依存性リン酸化によって、ホスファチジルイノシトール 4,5−ジホスフェート(PIP2)から生成する。この反応は、脂質キナーゼのPI3−キナーゼファミリーによって触媒される。PI3Kファミリーは、さまざまな基質特異性を有する3種類の主要な分類を含む。クラスIは、PIのリン酸化に加え、PI(4)PおよびPI(4,5)P2もリン酸化する。クラスIIは、PIおよびPI(4)Pをリン酸化する。クラスIIIは、PIのみをリン酸化する。クラスIのPI3Kは、触媒サブユニットと制御サブユニットとで構成されるヘテロダイマー分子であり、IA型のPI3Kでは、5種類の制御サブユニットp85α、p55α、p50α、p85βまたはp55γの1つが、触媒サブユニットp110α、p110βまたはp110δに結合しており、制御サブユニットp101および触媒サブユニットp110γは、IB型のPI3Kに含まれる。これらの亜分類は、対応する触媒サブユニットに基づき、典型的には、PI3Kα、PI3Kβ、PI3Kδ、PI3Kγと称される。p110αおよびp110βは、すべての細胞型で構成的に発現し、一方、p110δは、白血球およびある種の上皮細胞で発現し、p110γ発現は、白血球に限定されている。1型のPI3−キナーゼの調節異常は、種々のヒト疾患で頻繁に起こる事象である。例えば、PI3キナーゼ−αは、乳癌、結腸直腸癌および多くの他の癌で頻繁に変異が起こる。さらに、造血細胞で主に発現するγ−アイソフォームがノックアウトすると、種々の炎症性傷害に耐性のあるマウスが得られる。 PI3キナーゼは、経路がRASによって調整され、種々のヒト腫瘍で構成的に活性化するため、腫瘍治療の標的である。例えば、PI3Kαを活性化する体細胞変異が、p110αのらせん型ドメイン(E545KおよびE542K)およびキナーゼドメイン(H1047R)でもっとも頻繁に同定されている(例えば、Engelmanら、Nature medicine 2008、14(12):1351−1355)。したがって、PI3K阻害剤を、種々の癌(限定されないが、卵巣癌、頸部癌、乳癌、結腸直腸の癌、子宮内膜の癌、胃の上皮性悪性腫瘍、肝細胞上皮性悪性腫瘍、膵臓癌、小細胞肺癌および非小細胞肺癌、甲状腺上皮性悪性腫瘍、リンパ腫、多発性骨髄腫、白血病(例えば、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病)、神経芽細胞腫、膠芽細胞腫を含む)の治療に使用してもよい。 PI3キナーゼ阻害剤は、種々の他の疾患、限定されないが、炎症性疾患(限定されないが、喘息、慢性閉塞性肺疾患、気管支炎、肺気腫、好酸球増多症、肺線維症、変形性関節症、強直性脊椎炎、敗血症、敗血性ショック、炎症性筋疾患、髄膜炎、脳炎、涙腺耳下腺症候群(lacrimal parotid gland syndrome)、急性呼吸窮迫症候群、膵炎、移植片対宿主病を含む);アレルギー(限定されないが、アレルギー性鼻炎、I型過敏反応、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、湿疹を含む);心疾患(限定されないが、アテローム性動脈硬化症、肺高血圧、深部静脈血栓症、卒中、心筋梗塞、心筋収縮障害、虚血、血栓塞栓症(thromoemolism)、肺塞栓症、急性動脈虚血、末梢血栓性閉塞、冠動脈疾患、急性冠症候群を含む);自己免疫疾患(限定されないが、全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、多発性硬化症、糸球体腎炎、硬皮症、慢性甲状腺炎、グレーブス病、自己免疫性胃炎、I型糖尿病、自己免疫性溶血性貧血、自己免疫性好中球減少症、血小板減少症、アトピー性皮膚炎、重症筋無力症、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、乾癬、シェーグレン症候群を含む)の治療に有用である。 mTOR:ラパマイシン(mTOR)の哺乳動物の標的は、腫瘍細胞の栄養分に対する応答および成長因子の調整を含む、細胞の成長および増殖の調整に関与するセリン/トレオニンプロテインキナーゼである。mTOR阻害剤は、種々の腫瘍(限定されないが、神経の腫瘍、乳癌、前立腺癌、急性骨髄性白血病、肺癌、膵臓癌、結腸の癌、腎臓癌、骨髄腫を含む)の治療に有効である。(キナーゼ活性アッセイ) 活性な調節剤をアッセイするため、および/または、特定のキナーゼまたはキナーゼ群のための調節剤の特異性を決定するために、キナーゼ活性に関する多くの異なるアッセイを利用することができる。以下の実施例に記載するアッセイに加え、当業者は、利用可能な他のアッセイを知っており、特定の適用のためにアッセイを改変することができるであろう。例えば、キナーゼに関する多くの論文には、使用可能なアッセイが記載されている。 さらなる代替的なアッセイを、結合の決定に用いることができる。例えば、この種のアッセイを、ストレプトアビジンまたはリン特異性抗体に結合するドナー試薬およびアクセプター試薬を変えることによって、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)形式、またはAlphaScreen(増幅ルミネッセンス近接ホモジニアスアッセイ法)形式のいずれかに合わせてもよい。(有機合成技術) 有望な調節剤の構築を容易にするために、多様な有機合成技術が当該技術分野に存在する。これらの有機合成方法の多くは、当業者が利用する標準的な参考文献に詳細に記載されている。このような参考文献の一例は、1994年3月、Advanced Organic Chemistry;Reactions、Mechanisms and Structure、New York、McGraw Hillである。したがって、キナーゼ機能の有望な調節剤を合成するのに有用な技術は、有機化学合成分野の当業者なら、簡単に入手することができる。(代替的な化合物形態または誘導体) 本明細書で想定されている化合物は、一般式および特定の化合物の両方を参照して記載される。それに加え、本発明の化合物は、多くの異なる形態または誘導体で存在してもよく、すべて、本発明の範囲内である。代替的な形態または誘導体としては、例えば、(a)プロドラッグおよび活性な代謝物、(b)互変異性体、異性体(立体異性体および位置異性体を含む)およびラセミ混合物、(c)医薬的に許容される塩、(d)固体形態(異なる結晶形態、多形またはアモルファス固体を含み、これらの水和物、溶媒和物を含む)、および他の形態が挙げられる。((a)プロドラッグおよび代謝物) 本明細書に記載した本発明の式および化合物に加え、本発明は、プロドラッグ(一般的に、医薬的に許容されるプロドラッグ)、活性な代謝誘導体(活性な代謝物)、これらの医薬的に許容される塩も含む。 プロドラッグは、生理学的条件下で代謝される場合、または、加溶媒分解によって変換する場合、望ましい活性化合物が得られるような化合物またはこの化合物の医薬的に許容される塩である。プロドラッグとしては、限定されないが、活性化合物のエステル、アミド、カルバメート、カーボネート、ウレイド、溶媒和物、または水和物が挙げられる。典型的には、プロドラッグは、不活性であるか、活性化合物よりも活性が低いが、取り扱い、投与、および/または代謝性といった1つ以上の有益性を与えてもよい。例えば、ある種のプロドラッグは、活性化合物のエステルであり、代謝中に、エステル基が開裂し、活性薬物が得られる。エステルとしては、例えば、カルボン酸基のエステル、または、チオール基、アルコール基またはフェノール基のS−アシル誘導体またはO−アシル誘導体が挙げられる。この内容で、一般的な例は、カルボン酸のアルキルエステルである。また、プロドラッグとしては、化合物の−NH基(例えば、本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)の5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン環の5位)がアシル化を受けた改変体を挙げることができ、アシル基の開裂によって、活性薬物の遊離−NH基が得られる。ある種のプロドラッグは、酵素によって活性化し、活性化合物を与えるか、または化合物は、さらに化学反応を受け、活性化合物を与えてもよい。プロドラッグは、1段階でプロドラッグ形態から活性形態へと進んでもよく、または、1種類以上の中間体形態を有していてもよく、これらの中間体形態自身が活性を有していてもよく、不活性であってもよい。 The Practice of Medicinal Chemistry、Ch.31−32(Ed.Wermuth、Academic Press、San Diego、CA、2001)に記載されているように、プロドラッグは、概念的に、生物学的前駆体プロドラッグおよびキャリアプロドラッグという、2つの排他的ではないカテゴリーに分けることができる。一般的に、生物学的前駆体プロドラッグは、不活性であるか、対応する活性な薬物化合物と比較して、活性が低い化合物であり、1つ以上の保護基を含有し、代謝または加溶媒分解によって活性形態に変換される。活性薬物も、任意の放出された代謝産物も、毒性が許容されるほど低くあるべきである。典型的には、活性な薬物化合物の生成は、以下の種類の1つである代謝プロセスまたは代謝反応を含む。 酸化反応:酸化反応は、限定されないが、アルコール、カルボニルおよび酸性官能基の酸化、脂肪族炭素のヒドロキシル化、脂環式炭素原子のヒドロキシル化、芳香族炭素原子の酸化、炭素−炭素二重結合の酸化、窒素含有官能基の酸化、ケイ素、リン、ヒ素、硫黄の酸化、酸化的N−脱アルキル化、酸化的O−脱アルキル化、酸化的S−脱アルキル化、酸化的脱アミノ化、および他の酸化反応のような反応によって例示される。 還元反応:還元反応は、限定されないが、カルボニル官能基の還元、アルコール官能基および炭素−炭素二重結合の還元、窒素含有官能基の還元、および他の還元反応のような反応によって例示される。 酸化状態を変えない反応:酸化状態を変えない状態は、限定されないが、エステルおよびエーテルの加水分解、炭素−窒素単結合の加水分解による開裂、芳香族ではないヘテロ環の加水分解による開裂、多重結合の水和および脱水、脱水反応によって生じる新しい原子間結合、加水分解による脱ハロゲン化、ハロゲン化水素分子の除去、および他のこのような反応のような反応によって例示される。 キャリアプロドラッグは、例えば、作用部位への取り込みおよび/または局所送達を高める、輸送部分を含有する薬物化合物である。望ましくは、このようなキャリアプロドラッグの場合、薬物部分と輸送部分との結合は、共有結合であり、プロドラッグは、不活性であるか、薬物化合物よりも活性が低く、プロドラッグおよび任意の放出輸送部分は、許容されるほど非毒性である。輸送部分が取り込みを促進することを意図しているプロドラッグは、典型的には、この輸送部分の放出は迅速であるべきである。他の場合、持続放出させる部分(例えば、特定のポリマー、またはシクロデキストリンのような他の部分)を利用することが望ましい(例えば、Chengら、米国特許公開番号第20040077595号、出願番号第10/656,838号を参照、本明細書に参考として援用する)。このようなキャリアプロドラッグは、経口投与する薬物にとって有益であることが多い。ある場合、輸送部分は、薬物を標的に送達し、例えば、薬物は、抗体または抗体フラグメントに接合していてもよい。キャリアプロドラッグを、例えば、以下の1つ以上の性質を高めるために使用してもよい。脂溶性を高める、薬理効果の持続時間を延ばす、部位特異性を高める、毒性および副作用を減らす、および/または、薬物配合性を高める(例えば、安定性、水溶性、望ましくない官能性または生理化学的性質を抑制)。例えば、脂溶性は、ヒドロキシル基を脂溶性カルボン酸でエステル化するか、または、カルボン酸基をアルコール(例えば、脂肪族アルコール)でエステル化することによって高めることができる。Wermuth(前出)。 代謝物(例えば、活性な代謝物)は、上に記載したプロドラッグ(例えば、生物学的前駆体プロドラッグ)と重複する。したがって、このような代謝物は、薬理学的に活性な1つの化合物または複数の化合物であり、この化合物は、被検体の体内での代謝プロセスから得られる誘導体である、さらに薬理学的に活性な化合物へと代謝される。これらの中で、活性な代謝物は、薬理学的に活性なこのような誘導体化合物である。プロドラッグの場合、プロドラッグ化合物は、一般的に、不活性であるか、代謝産物より活性が低い。活性な代謝物の場合、親化合物は、活性化合物であるか、または、不活性なプロドラッグであってもよい。例えば、ある種の化合物では、薬理活性を保持しつつ、1つ以上のアルコキシ基をヒドロキシル基へと代謝することができ、および/または、カルボキシル基をエステル化(例えば、グルクロン酸化)することができる。ある場合には、2種類以上の代謝物が存在してもよく、中間体代謝物をさらに代謝し、活性な代謝物を得る。例えば、ある場合には、代謝グルクロン酸化から得られた誘導体化合物は、不活性であるか、または活性が低くてもよく、さらに代謝し、活性な代謝物を得ることができる。 化合物の代謝物は、当該技術分野で知られているありふれた技術を用いて同定してもよく、これらの活性を、本明細書に記載した試験を用いて決定した。例えば、Bertoliniら、1997、J.Med.Chem.、40:2011−2016;Shanら、1997、J Pharm Sci 86(7):756−757;Bagshawe、1995、Drug Dev.Res.、34:220−230;Wermuth(前出)を参照。((b)互変異性体、立体異性体、位置異性体) ある種の化合物には、互変異性体が存在してもよいことが理解される。このような場合、本明細書で与えられている式は、明らかに、可能な互変異性体形態のうち1つのみを示している。したがって、本明細書で与えられている式は、記載した化合物の任意の互変異性体形態をあらわすことを意図しており、式の記述によって示される特定の互変異性体形態に単に限定されるものではないことが理解される。 同様に、本発明の化合物のいくつかは、立体異性体として存在してもよく、すなわち、共有結合した原子の原子結合性は同じであるが、原子の空間配置が異なっていてもよい。例えば、化合物は、1個以上のキラル中心を含有する光学立体異性体であってもよく、したがって、2つ以上の立体異性体形態(例えば、エナンチオマーまたはジアステレオマー)で存在してもよい。したがって、このような化合物は、1種類の立体異性体(すなわち、他の立体異性体を本質的に含まない)、ラセミ体、および/または、エナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物として存在してもよい。別の例として、立体異性体は、二重結合の隣接する炭素上の置換基のcis配置またはtrans配置のような幾何異性体を含む。すべてのこのような1種類の立体異性体、ラセミ体、およびこれらの混合物は、本発明の範囲内であることが意図されている。矛盾することが明記されていない限り、このような立体異性体形態はすべて、本明細書で与えられている式の範囲に含まれる。 ある実施形態では、本発明のキラル化合物は、1種類の異性体を少なくとも80%含む形態(60%エナンチオマー過剰率(「e.e.」)またはジアステレオマー過剰率(「d.e.」))であるか、または、少なくとも85%含む形態(70% e.e.またはd.e.)であるか、90%含む形態(80% e.e.またはd.e.)であるか、95%含む形態(90% e.e.またはd.e.)であるか、97.5%含む形態(95% e.e.またはd.e.)であるか、または99%含む形態(98% e.e.またはd.e.)である。一般的に当業者に理解されているように、1個のキラル中心を有する光学的に純粋な化合物は、2種類の可能なエナンチオマーのうち1つから本質的になる化合物であり(すなわち、エナンチオマー的に純粋であり)、2個以上のキラル中心を有する光学的に純粋な化合物は、ジアステレオマー的にもエナンチオマー的にも純粋な化合物である。ある実施形態では、化合物は、光学的に純粋な形態で存在し、このような光学的に純粋な形態は、当該技術分野で知られている方法(例えば、再結晶化技術、キラル合成技術(光学的に純粋な出発物質からの合成を含む)、キラルカラムを用いたクロマトグラフィー分離)で調製および/または単離される。((c)医薬的に許容される塩) 矛盾すると明記されていない限り、本明細書の化合物の指定には、このような化合物の医薬的に許容される塩を含む。したがって、式Iの化合物は、医薬的に許容される塩の形態であってもよく、または、医薬的に許容される塩として配合されていてもよい。想定されている医薬的に許容される塩形態としては、限定されないが、モノ、ビス、トリス、テトラキスなどが挙げられる。医薬的に許容される塩は、投与される量および濃度で毒性がない。このような塩を調製すると、生理学的効果を発揮することを抑制することなく、化合物の物理的特性を変えることによって、薬理学的に使用しやすくすることができる。物理学的性質の有用な変更としては、経粘膜的投与を容易にするように融点を下げること、より高い濃度での薬物投与を容易にするように溶解度を上げることが挙げられる。本発明の化合物は、十分な酸性官能基、十分な塩基性官能基、または酸性および塩基性の官能基を両方有していてもよく、したがって、多くの無機塩基または有機塩基、無機酸および有機酸のいずれかと反応し、医薬的に許容される塩を形成させてもよい。 医薬的に許容される塩としては、例えば、塩化物塩、臭化物塩、ヨウ化物塩、塩酸塩、酢酸塩、フェニル酢酸塩、アクリル酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、2−フェノキシ安息香酸塩、2−アセトキシ安息香酸塩、ジニトロ安息香酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、メトキシ安息香酸塩、メチル安息香酸塩、炭酸水素塩、ブチン−1,4ジオエート、ヘキシン−1,6−ジオエート、カプロン酸塩、カプリル酸塩、クロロ安息香酸塩、桂皮酸塩、クエン酸塩、デカン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グリコール酸塩、グルコン酸塩、グルカル酸塩、グルクロン酸塩、グルコース−6−リン酸塩、グルタミン酸塩、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、イセチオン酸塩、イソ酪酸塩、γ−ヒドロキシ酪酸塩、フェニル酪酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、ヒドロキシマレイン酸塩、メチルマレイン酸塩、マロン酸塩、マンデル酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、イソニコチン酸塩、オクタン酸塩、オレイン酸塩、シュウ酸塩、パモ酸塩、リン酸塩、リン酸一水素塩、リン酸二水素塩、オルトリン酸塩、メタリン酸塩、ピロリン酸塩、2−ホスホグリセリン酸塩、3−ホスホグリセリン酸塩、フタル酸塩、プロピオン酸塩、フェニルプロピオン酸塩、プロピオール酸塩、ピルビン酸塩、キナ酸塩、サリチル酸塩、4−アミノサリチル酸塩、セバシン酸塩、ステアリン酸塩、スベリン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、ピロ硫酸塩、硫酸水素塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、スルファミン酸塩、スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩(すなわち、ベシル酸塩)、エタンスルホン酸塩(すなわち、エシル酸塩(esylate))、エタン−1,2−ジスルホン酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩(すなわち、イセチオン酸塩)、メタンスルホン酸塩(すなわち、メシル酸塩)、ナフタレン−1−スルホン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩(すなわち、ナプシル酸塩(napsylate))、プロパンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩(すなわち、トシル酸塩)、キシレンスルホン酸塩、シクロヘキシルスルファミン酸塩、酒石酸塩、トリフルオロ酢酸塩を含有する塩のような酸付加塩が挙げられる。これらの医薬的に許容される酸付加塩は、適切な対応する酸を用いて調製することができる。 酸性官能基(例えば、カルボン酸またはフェノール)が存在する場合、医薬的に許容される塩としては、ベンザチン、クロロプロカイン、コリン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、t−ブチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、エチレンジアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、メグルミン、ヒドロキシエチルピロリジン、ピペリジン、モルホリン、ピペラジン、プロカイン、アルミニウム、カルシウム、銅、鉄、リチウム、マグネシウム、マンガン、カリウム、ナトリウム、亜鉛、アンモニウム、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、またはトリアルキルアミン(例えば、ジエチルアミン)、または、アミノ酸(例えば、L−ヒスチジン、L−グリシン、L−リジン、L−アルギニン)から誘導される塩を含有する塩のような塩基性付加塩も挙げられる。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences、第19版、Mack Publishing Co.、Easton、PA、Vol.2、p.1457、1995を参照。これらの医薬的に許容される塩基性付加塩は、適切な対応する塩基を用いて調製することができる。 医薬的に許容される塩を、標準的な技術によって調製することができる。例えば、化合物の遊離塩基形態を、適切な酸を含有する適切な溶媒(例えば、水溶液または水系アルコール溶液)に溶解し、次いで、溶液を蒸発させることによって単離してもよい。別の例では、有機溶媒中、遊離塩基および遊離酸を反応させることによって、塩を調製することができる。特定の化合物が酸である場合、望ましい医薬的に許容される塩は、任意の適切な方法(例えば、遊離酸を適切な無機塩基または有機塩基で処理)によって調製してもよい。((d)他の化合物形態) 固体である薬剤の場合、化合物および塩は、異なる結晶形態または多形形態で存在してもよく、または共結晶として配合されてもよく、またはアモルファス形態であってもよく、またはこれらの組み合わせ(例えば、部分的に結晶性、部分的にアモルファス、または多形の混合物)であってもよいことが、当業者に理解され、これらのすべては、本発明および特定の式の範囲内であることが意図される。一方、塩が酸/塩基の付加によって形成され、すなわち、目的の化合物の遊離塩基または遊離酸は、それぞれ、対応する付加塩基または付加酸との酸/塩基反応物を形成し、イオン電荷相互作用が生じ、共結晶は、中性化合物の間に形成される新規化学種であり、化合物と、さらなる分子種とが、同じ結晶構造中に生じる。 ある場合には、本発明の化合物を、酸または塩基と錯体化し、塩基付加塩、例えば、アンモニウム、ジエチルアミン、エタノールアミン、エチレンジアミン、ジエタノールアミン、t−ブチルアミン、ピペラジン、メグルミン;酸付加塩、例えば、酢酸塩、アセチルサリチル酸塩、ベシル酸塩、カンシル酸塩、クエン酸塩、ギ酸塩、フマル酸塩、グルタル酸塩、塩酸塩、マレイン酸塩、メシル酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、リン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩;アミノ酸、例えば、アラニン、アルギニン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、グルタミン、グルタミン酸、グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシンまたはバリンを含む。本発明の化合物と、酸または塩基とを組み合わせる場合、好ましくは、結晶性物質(例えば、典型的な塩または共結晶)よりもアモルファス複合体が形成される。ある場合には、複合体のアモルファス形態は、酸または塩基と混合した親化合物を、さらなる加工によって、例えば、スプレー乾燥、ローラー圧縮のような機械的な方法、またはマイクロ波を照射することによって促進される。このようなアモルファス複合体は、いくつかの利点を与える。例えば、遊離塩基と比較して融点を低くすると、化合物の生物薬剤学的性質をさらに高めるための、ホットメルト押出加工のようなさらなる加工が容易になる。また、アモルファス複合体は、簡単に砕けやすく、負荷を加えて固体をカプセル形態または錠剤形態にするための圧縮性が優れている。 さらに、配合物は、同定した構造の水和していない形態および溶媒和していない形態だけではなく、水和した形態または溶媒和した形態も含むことを意図している。例えば、所定の化合物は、水和した形態および水和していない形態の両方を含む。溶媒和物の他の例としては、適切な溶媒(例えば、イソプロパノール、エタノール、メタノール、DMSO、酢酸エチル、酢酸またはエタノールアミン)と組み合わせた構造が挙げられる。(配合物および投与) 本方法および本化合物は、典型的には、ヒト被検体の治療で使用されるであろう。しかし、本方法および本化合物を、他の動物被検体の類似または同一の適応症を治療するために使用してもよい。式Iの化合物を、注射(すなわち、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内を含む非経口)、経口、経皮、経粘膜、直腸、または吸入剤を含む異なる経路で投与してもよい。このような投薬形態は、化合物を標的細胞に到達させるのを可能にすべきである。他の因子は、当該技術分野で十分に知られており、毒性、および化合物または組成物が効果を発揮するのを遅らせる投薬形態のような考慮事項を含む。技術および配合物は、一般的に、Remington:The Science and Practice of Pharmacy、第21版、Lippincott、Williams and Wilkins、Philadelphia、PA、2005(本明細書に参考として援用する)中に見出される。 ある実施形態では、組成物は、医薬的に許容されるキャリアまたは賦形剤、例えば、フィラー、バインダー、崩壊剤、流動促進剤、滑沢剤、錯化剤、可溶化剤、界面活性剤を含んでおり、特定の経路による化合物の投与を容易にするように選択されてもよい。キャリアの例としては、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、種々の糖類(例えば、ラクトース、グルコースまたはスクロース)、さまざまなデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、脂質、リポソーム、ナノ粒子などが挙げられる。また、キャリアは、溶媒としての、または懸濁物のための生理学的に適合性の液体、例えば、注射用滅菌水溶液(WFI)、塩水溶液、デキストロース溶液、Hank溶液、Ringer溶液、植物油、鉱物油、動物性油、ポリエチレングリコール、液体パラフィンなどを含む。また、賦形剤としては、例えば、コロイド状二酸化ケイ素、シリカゲル、タルク、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ナトリウムアルミノシリケート、三ケイ酸マグネシウム、粉末状セルロース、大きな結晶のセルロース、カルボキシメチルセルロース、架橋したナトリウムカルボキシメチルセルロース、安息香酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、フマル酸ステアリルナトリウム、サイロイド(syloid)、ステアロウェット(stearowet)C、酸化マグネシウム、デンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、モノステアリン酸グリセリン、グリセリルジベヘネート、グリセリルパルミトステアレート、水素化した植物油、水素化した綿実油、ヒマシシード油、鉱物油、ポリエチレングリコール(例えば、PEG4000〜8000)、ポリオキシエチレングリコール、ポロキサマー、ポビドン、クロスポビドン、クロスカルメロースナトリウム、アルギン酸、カゼイン、メタクリル酸ジビニルベンゼンコポリマー、ドキュセートナトリウム、シクロデキストリン(例えば、2−ヒドロキシプロピル−δ−シクロデキストリン)、ポリソルベート(例えば、ポリソルベート80)、セトリミド、TPGS(d−α−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート)、ラウリル硫酸マグネシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリエチレングリコールエーテル、ポリエチレングリコールの二脂肪酸エステル、またはポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンエステルTween(登録商標))、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、例えば、脂肪酸(例えば、オレイン酸、ステアリン酸またはパルミチン酸)から得られるソルビタン脂肪酸エステル、マンニトール、キシリトール、ソルビトール、マルトース、ラクトース、ラクトース一水和物またはスプレー乾燥したラクトース、スクロース、フルクトース、リン酸カルシウム、二塩基性リン酸カルシウム、三塩基性リン酸カルシウム、硫酸カルシウム、デキストレート(dextrate)、デキストラン、デキストリン、デキストロース、酢酸セルロース、マルトデキストリン、シメチコーン、ポリデキストロース(polydextrosem)、キトサン、ゼラチン、HPMC(ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、HPC(ヒドロキシプロピルセルロース)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒプロメロースなどを挙げることができる。 ある実施形態では、経口投与を用いてもよい。経口用途の医薬製剤を、カプセル、錠剤、液体製剤(例えば、シロップ、エリキシル剤、濃縮した液滴)のような従来の経口投薬形態になるように配合することができる。式Iの化合物を、固体賦形剤と混合してもよく、場合により、得られた混合物を粉砕し、所望な場合、適切な補助剤を加えて顆粒混合物を加工し、例えば、錠剤、コーティングされた錠剤、硬質カプセル、軟質カプセル、溶液(例えば、水溶液、アルコール溶液、または油性溶液)などを得てもよい。適切な賦形剤は、特に、フィラー、例えば、糖類(ラクトース、グルコース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む);セルロース製剤、例えば、トウモロコシデンプン、小麦デンプン、米デンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル−セルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース(CMC)、および/またはポリビニルピロリドン(PVP:ポビドン);油性賦形剤(植物油および動物性油、例えば、ヒマワリ油、オリーブ油またはタラの肝油を含む)である。また、経口投薬用配合物は、崩壊剤、例えば、架橋したポリビニルピロリドン、寒天またはアルギン酸、またはアルギン酸ナトリウムのようなアルギン酸塩;滑沢剤、例えば、タルクまたはステアリン酸マグネシウム;可塑剤、例えば、グリセロールまたはソルビトール;甘味剤、例えば、スクロース、フルクトース、ラクトースまたはアスパルテーム;天然または人工の香味剤、例えば、ペパーミント、ウィンターグリーン油、またはチェリー香味剤;または異なる投薬量または組み合わせを同定または特徴づけするために使用してもよい染料材料または顔料を含んでいてもよい。また、適切なコーティングを有する糖衣錠コアが提供される。この目的のために、濃い糖溶液を用いてもよく、場合により、例えば、アラビアゴム、タルク、ポリ−ビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液、適切な有機溶媒または溶媒混合物を含んでいてもよい。 経口で使用可能な医薬製剤としては、ゼラチンで作られたプッシュフィット型(push−fit)カプセル(「ジェルキャップ(gelcap)」)、およびゼラチンと可塑剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)で作られた密閉した軟質カプセルが挙げられる。プッシュフィット型カプセルは、フィラー(例えば、ラクトース)、バインダー(例えば、デンプン)、および/または滑沢剤(例えば、タルクまたはステアリン酸マグネシウム)と、場合により、安定化剤と混合した状態で活性成分を含んでいてもよい。軟質カプセルでは、活性化合物を、適切な液体(例えば、脂肪族油、液体パラフィン、または液体ポリエチレングリコール)に溶解または懸濁させてもよい。 ある実施形態では、例えば、筋肉内、静脈内、腹腔内、および/または皮下への注射(非経口投与)を用いてもよい。注射用の式Iの化合物を、滅菌液体溶液中で、好ましくは、生理学的に適合性のバッファまたは溶液(例えば、食塩水溶液、Hank溶液またはRinger溶液)中に配合してもよい。また、非水系溶液(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール、液体ポリエチレングリコール、トリアセチン、植物油)中で、分散物を調製してもよい。また、溶液は、防腐剤、例えば、メチルパラベン、プロピルパラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸、チメロサールなどを含有していてもよい。それに加え、化合物を固体形態(例えば、凍結乾燥した形態)になるように配合し、使用前に再び溶解するか、または懸濁させてもよい。 ある実施形態では、経粘膜投与、局所投与または経皮投与を用いてもよい。このような式Iの化合物の配合物において、透過すべき障壁に適した浸透剤を用いる。このような浸透剤は、一般的に当該技術分野で知られており、例えば、経粘膜投与の場合、胆汁塩、フシジン酸誘導体が挙げられる。それに加え、透過しやすくするために、洗浄剤を用いてもよい。経粘膜投与は、例えば、経鼻スプレーまたは坐剤(直腸または膣)によってであってもよい。局所投与用の式Iの化合物の組成物を、当該技術分野で知られている適切なキャリアを選択することによって、油状物、クリーム、ローション、軟膏などとして配合してもよい。適切なキャリアとしては、植物油または動物性油、白色ペトロラタム(白色ソフトパラフィン(white soft paraffin))、分枝鎖脂肪または分枝鎖油、動物脂肪および高分子量アルコール(C12より大きいもの)が挙げられる。ある実施形態では、キャリアは、活性成分が溶解可能であるように選択される。また、乳化剤、安定化剤、保湿剤、酸化防止剤と、所望な場合、色または香りを付与する薬剤とが含まれていてもよい。局所適用用クリームは、好ましくは、鉱物油、自己乳化性蜜ろう、水の混合物から配合され、この混合物に、少量の溶媒(例えば、油)に溶解した活性成分を混合する。さらに、経皮手段による投与は、経皮パッチまたは帯具(例えば、活性成分と、場合により、当該技術分野で知られている1つ以上のキャリアまたは希釈剤に含浸した包帯)を含んでいてもよい。経皮送達システムの形態で投与されるために、投薬量の投与は、投薬計画中に断続的ではなく、連続的であってもよい。 ある実施形態では、化合物を吸入剤として投与する。式Iの化合物を、乾燥粉末又は適切な溶液、懸濁物またはエアロゾルとして配合してもよい。粉末および溶液を、当該技術分野で知られている適切な添加剤とともに配合してもよい。例えば、粉末は、適切な粉末基剤(例えば、ラクトースまたはデンプン)を含んでいてもよく、溶液は、プロピレングリコール、滅菌水、エタノール、塩化ナトリウムと、他の添加剤(例えば、酸性塩、アルカリ性塩、バッファ塩)を含んでいてもよい。このような溶液または懸濁物を、スプレー、ポンプ、アトマイザまたはネブライザなどによる吸入によって投与してもよい。また、式Iの化合物を、他の吸入治療、例えば、コルチコステロイド(例えば、プロピオン酸フルチカゾン(fluticasone proprionate)、二プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロンアセトニド、ブデソニド、フロ酸モメタゾン);βアゴニスト(例えば、アルブテロール、サルメテロール、フォルモテロール);抗コリン薬剤(例えば、臭化イプラトロピウム(ipratroprium bromide)またはチオトロピウム);血管拡張剤(例えば、トレプロスチニル(treprostinal)、イロプロスト);酵素(例えば、DNAase);治療用タンパク質;免疫グロブリン抗体;オリゴヌクレオチド(例えば、一本鎖または二本鎖のDNAまたはRNA、siRNA;抗生物質(例えば、トブラマイシン);ムスカリン受容体アンタゴニスト;ロイコトリエンアンタゴニスト;サイトカインアンタゴニスト;プロテアーゼ阻害剤;クロモリンナトリウム;ネドクリルナトリウム(nedocril sodium);クロモグリク酸ナトリウムと組み合わせて用いてもよい。 投与される種々の化合物の量は、例えば、化合物の活性(in vitroで、例えば、標的に対する化合物のIC50、または動物有効性モデルにおけるin vivo活性)、動物モデルにおける薬物動態の結果(例えば、生体での半減期またはバイオアベイラビリティ)、被検体の年齢、大きさ、体重、被検体に関連する障害のような因子を考慮しつつ、標準的な手順によって決定することができる。これらの因子および他の因子の重要性は、当業者には十分に知られている。一般的に、投薬量は、治療される被検体について、約0.01〜50mg/kg、また、約0.1〜20mg/kgの範囲であろう。複数回の投薬を用いてもよい。 また、式Iの化合物を、同じ疾患を治療するための他の治療と組み合わせて用いてもよい。このような組み合わせ使用としては、化合物と、1つ以上の治療薬を異なる時間に投与すること、または、化合物と1つ以上の他の治療薬を一緒に投与することが挙げられる。ある実施形態では、本発明の化合物または組み合わせて使用する他の治療薬のうち、1つ以上の投薬量を変えてもよく、例えば、化合物または治療薬を単独で使用する投薬量と比較して、当業者によく知られている方法によって投薬量を減らしてもよい。 組み合わせ使用は、他の治療、薬物、医薬手技などを伴う使用が挙げられ、他の治療または手技を、異なる時間(例えば、式Iの化合物よりも短い時間内、例えば、数時間以内(例えば、1、2、3、4〜24時間)、または長い時間内(例えば、1〜2日、2〜4日、4〜7日、1〜4週間))に投与するか、または式Iの化合物と同時に投与してもよい。また、組み合わせ使用は、他の治療または手技の前、または後に短い時間内、または長い時間内に投与される式Iの化合物とともに、1回または少ない回数投与される治療または医薬手技(例えば、手術)を伴う使用が挙げられる。ある実施形態では、本発明は、式Iの化合物の送達と、異なる投与経路または同じ投与経路で送達される1つ以上の他の薬物治療の送達とを提供する。任意の投与経路のための組み合わせ使用は、2種類の化合物が、投与された場合に治療活性を維持しているような様式で化学結合している配合物を含み、式Iの化合物の送達と、任意の配合物中、同じ投与経路で送達される1つ以上の他の薬物治療の送達とを提供する。一局面では、他の薬物治療を、式Iの化合物と併用投与してもよい。併用投与による組み合わせ使用としては、併用配合物または化学結合した化合物の配合物の投与、または、別個の配合物中の2種類以上の化合物を、同じまたは異なる経路で、互いに短い時間内(例えば、1時間以内、2時間以内、3時間以内、24時間まで)に投与が挙げられる。別個の配合物の併用投与としては、1個のデバイス(例えば、同じ吸入剤デバイス、同じシリンジなど)による併用投与、または、互いに短い期間内に別個のデバイスからの投与が挙げられる。式Iの化合物と、同じ経路で送達される1つ以上のさらなる薬剤治療の併用配合物としては、これらの物質が、1個のデバイスによって投与可能なような製剤(1つの配合物中で混合された別個の化合物、またはこれらが化学結合するように改変され、まだ生体活性を維持している化合物を含む)が挙げられる。このような化学結合した化合物は、in vivoで実質的に維持される結合を有していてもよく、または、この結合は、in vivoで破壊され、2つの活性な成分に分離してもよい。 本発明に関連する実施例を以下に記載する。ほとんどの場合、代替的な技術を使用することも可能である。実施例は、例示を意図しており、本発明の範囲を限定したり、制限したりするものではない。いくつかの例では、ある化合物について示した質量分析の結果は、例えば、ブロモ置換基またはクロロ置換基を有する化合物のように、分子内の原子の同位体分布のため、2つ以上の値を有していてもよい。 他の意味であると特定的に示されていない限り、以下の実施例で使用する式の列挙およびR基の列挙は、本出願の他の章でのこのような列挙と関連はない。これらの実施例で使用する試薬、溶媒は、当該技術分野で知られているような適切な代替例で容易に置き換えることができ、生成物の単離は、当該技術分野で知られている方法(限定されないが、抽出、結晶化、クロマトグラフィー法を含む)によって簡単に達成される。 以下の実施例の5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンについて、環の付番は、以下のとおりである。(実施例1:5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン中間体の調製) 本明細書に記載する化合物の合成において使用するための、出発物質の調製において、当該技術分野で知られている5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン化合物を用いてもよい。例えば、2−ハロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンを用い、例えば、以下のスキームI〜IXにしたがって、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジンの2位に適切な置換基を有する出発物質を得ることができる。スキームI Girgis、N.ら、J.Heterocyclic.Chem.1989、26:317−325に記載されているように、メタノール中、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1)を水酸化ナトリウムと反応させることによって、2−メトキシ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(2)を調製する。スキームII工程1−式IIの化合物の調製: 式IIの化合物(Pは、適切な保護基である)を、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1)を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、典型的には室温で8〜12時間、適切な保護基を導入するための適切な試薬(P−X、例えば、トリイソプロピルシリルクロリド)および塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させることによって調製する。所望の化合物を、従来の手段(例えば、抽出)によって単離する。工程2−式IIIの化合物の調製: 式IIの化合物を、適切な溶媒中、水酸化アンモニウムと反応させるか、または、メタノール中、アンモニアと反応させることによって式IIIの化合物を調製する。所望の化合物を、従来の手段(例えば、抽出)によって単離する。または、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1)を、この方法によって直接反応させ、保護基をもたない対応する化合物を得てもよい。スキームIII 式IVの化合物(Rは、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは、適切な保護基である)を、非反応性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(DIEA))存在下、式R−C(O)Xの活性化したカルボン酸(Xは、クロロのような脱離基である)(例えば、塩化ベンゾイル)と反応させることによって、式IIIの化合物から調製する。数時間撹拌した後、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式IVの化合物を得る。スキームIV 式Vの化合物(Rは、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは適切な脱離基である)を、非反応性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、DIEA)存在下、式R−NCOのイソシアネート(例えば、イソシアン酸プロピル)と反応させることによって、式IIIの化合物から調製する。数時間撹拌した後、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式Vの化合物を得る。スキームV 式VIの化合物(Rは、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは、適切な保護基である)を、非反応性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、DIEA)存在下、式R−NCSのイソチオシアネート(例えば、イソチオシアン酸プロピル)と反応させることによって、式IIIの化合物から調製する。数時間撹拌した後、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式VIの化合物を得る。スキームVI 式VIIの化合物(Rは、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは、適切な保護基である)を、非反応性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、塩基(例えば、DIEA、ピリジン)存在下、式R−S(O)2Clのスルホニルクロリド(例えば、プロピルスルホニルクロリド)と反応させることによって、式IIIの化合物から調製する。数時間撹拌した後、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式VIIの化合物を得る。スキームVII 式VIIIの化合物(Rは、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは、適切な保護基である)を、非反応性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、水素化ナトリウム)、銅触媒(例えば、臭化銅)存在下、数時間加熱しつつ(例えば、120℃)、式IIの化合物と、式R−OHのアルコールと反応させることによって、調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式VIIIの化合物を得る。または、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1)を、この方法によって反応させ、保護基をもたない対応する化合物を得てもよい。スキームVIII 式IXの化合物(R’は、場合により置換された低級アルキルであり、Pは、適切な保護基である)を、式IIの化合物を適切な溶媒(例えば、トルエン)に溶解した後、パラジウム触媒(例えば、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)のジクロロメタン(1:1)との錯体)を加えることによって調製する。数分後、式R’−MgBrのGrignard試薬を加え、反応物を1時間〜数時間加熱する(例えば、90℃)。セライト濾過した後、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式IXの化合物を得る。スキームIX 式Xの化合物(R”は、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールであり、Pは、適切な保護基である)を、Suzukiカップリング条件下(MuyauraおよびSuzuki、Chem.Rev.1995、95:2457)、例えば、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン、アセトニトリル)中、パラジウム触媒(例えば、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0))および塩基(例えば、炭酸カリウム水溶液)存在下、式IIの化合物を、式R”−B(OH)2のボロン酸または式R”−B(OR)2のボロン酸エステルと、熱を加えて加熱しつつ(例えば、80℃)、1〜数時間かけて反応させるか、または、マイクロ波装置を用いて加熱する(例えば、120℃で10分間)ことによって反応させることによって調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離し、式Xの化合物を得る。または、2−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(1)を、この方法によって反応させ、保護基をもたない対応する化合物を得てもよい。 5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン化合物を、7位でさらに誘導体化してもよく、これを、本明細書で記載する化合物を合成するのに用いる。スキームI〜IXに記載する化合物、または当該技術分野で知られている同様の化合物を、保護基Pを有する状態または有さない状態で使用してもよく、保護基Pは、当該技術分野でよく知られている方法によって簡単に除去することができる。以下のスキームXは、有用な7−カルバルデヒド誘導体を調製する例示的な方法を与えている。スキームX工程1−式XIIの化合物の調製: 式XIの化合物(R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)を、水中、還流するまで加熱しつつ、ヘキサメチルテトラミンおよび酢酸と2時間反応させることによって式XIIの化合物を調製する。冷却した後、所望の化合物が析出し、これを濾過によって集めてもよい。工程2−式XIIIの化合物の調製: 式XIIの化合物を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、典型的には室温で8〜12時間、適切な保護基を導入するための適切な試薬(P−X、例えば、トリイソプロピルシリルクロリド)および塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させることによって式XIIIの化合物(Pは適切な保護基である)を調製する。所望の化合物を、従来の手段(例えば、抽出)によって単離する。(実施例2:5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン化合物の調製) 以下のスキームXI〜XXIIに記載されているように、本明細書に記載の化合物を調製するために、当該技術分野で知られている5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン化合物、またはスキームI〜Xに記載されているように調製した5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン化合物を用いてもよい。スキームXI工程1−式XVIの化合物の調製: 不活性雰囲気下、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、式XIVの化合物(Arは、[0003]の章に記載したとおりであり、Pは適切な保護基である)を、適切な有機リチウム試薬(例えば、ブチルリチウム)またはマグネシウムと反応させ、反応物を−78℃で数時間撹拌することによって、式XVIの化合物を調製する。次いで、式XIIIの化合物(R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、反応混合物に加える。典型的には、この反応物を室温まで加温し、30分間撹拌する。所望の化合物を従来の手段(例えば、抽出)によって単離する。式XIVの化合物は、当該技術分野で知られており、例えば、米国特許出願番号第11/473,347号(また、PCT公開番号第WO2007002433号も参照)、米国特許公開番号第US20070032519号、または米国特許公開番号第US20090076046号(この開示内容を、化合物の有機合成に関し、本明細書に参考として援用する)に記載されているとおりである。工程2−式XVIIaの化合物の調製: 式XVIの化合物を、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、保護基Pを除去するための適切な試薬(例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド)と反応させることによって、式XVIIaの化合物を調製する。所望の化合物を、標準的な手順(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離する。工程3a−式XVIIIaの化合物の調製: 適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、式XVIIaの化合物に、酸化剤(例えば、Dess−Martinペルヨージナン、TEMPO、DDQ)を加える。典型的には、反応物を室温で20分間撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XVIIIaの化合物を得る。工程3b−式XVIIIbの化合物の調製: 適切な溶媒(例えば、アセトニトリル)中、式XVIIaの化合物に、還元剤(例えば、トリフルオロ酢酸およびトリエチルシラン)を加える。典型的には、反応物を室温で一晩撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XVIIIbの化合物を得る。 また、スキームXIの工程2および工程3に用いることが可能な式XVIの化合物を、以下のスキームXIaのプロトコルにしたがって調製してもよい。スキームXIa工程1−式XIXの化合物の調製: 式XIの化合物(R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)を、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン、ピリジン)中、室温で16〜24時間、一塩化ヨウ素と反応させることによって、式XIXの化合物を調製する。得られた化合物を、従来の手段で単離し、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、典型的には、室温で8〜12時間、適切な保護基を導入するための適切な試薬(P−X、例えば、トリイソプロピルシリルクロリド)および塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させてもよい。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XIXの化合物を得る。工程2−式XVIの化合物の調製: 式XIXの化合物を、式XXの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)と反応させることによって、式XVIの化合物を調製する。式XIXの化合物を、不活性雰囲気下、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)に溶解し、−20℃まで冷却し、適切なGrignard試薬(例えば、イソプロピルマグネシウムクロリド)のテトラヒドロフラン溶液を加え、0℃にしつつ、反応物を撹拌する。反応物を−20℃まで冷却し、この反応混合物に、式XXの化合物をテトラヒドロフランと混合したものを加える。0℃にしつつ、反応物を撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XVIの化合物を得る。式XXの化合物は、当該技術分野で知られており、例えば、米国特許出願番号第11/473,347号(また、PCT公開番号第WO2007002433号も参照)、米国特許公開番号第US20070032519号、または米国特許公開番号第US20090076046号(この開示内容を、化合物の有機合成に関し、本明細書に参考として援用する)に記載されているとおりである。スキームXII工程1−式XVIIaおよび式XVIIbの化合物の調製: 式XIの化合物(R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)および式XXの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)に、適切な溶媒(例えば、メタノール)を加えた後、適切な塩基(例えば、水酸化カリウム、ナトリウムメトキシド)を加える。典型的には、反応物を室温で一晩撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、洗浄、濾過)で単離し、式XVIIaおよび式XVIIbの化合物の混合物を得て、所望な場合、これをシリカゲルクロマトグラフィーによって分離してもよい。工程2a−式XVIIIaの化合物の調製: 適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、式XVIIaの化合物に、酸化剤(例えば、Dess−Martinペルヨージナン、TEMPO、DDQ)を加える。典型的には、反応物を室温で20分間撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XVIIIaの化合物を得る。工程2b−式XVIIIbの化合物の調製: 適切な溶媒(例えば、アセトニトリル)中、式XVIIaおよび/またはXVIIbの化合物に、還元剤(例えば、トリフルオロ酢酸およびトリエチルシラン)を加える。典型的には、反応物を室温で一晩撹拌する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィー)で単離し、式XVIIIbの化合物を得る。スキームXIII 不活性雰囲気(例えば、アルゴン)下、不活性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、Lewis酸(例えば、三塩化アルミニウム)存在下で、式XIの化合物(R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)を、式XXIの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)と、室温または還流するまで加熱させた状態で1〜18時間反応させることによって、式XVIIIaの化合物を調製する。所望の化合物を、例えば、抽出、シリカゲルカラムクロマトグラフィーによって単離する。式XXIの化合物は、当該技術分野で知られており、例えば、米国特許出願番号第11/473,347号(また、PCT公開番号第WO2007002433号も参照)に記載されているとおりであり、この開示内容を、化合物の有機合成に関し、本明細書に参考として援用する。スキームXIV工程1−7−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(4)の調製: 5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3)をクロロホルムに溶解し、四塩化炭素中のBr2を0℃でゆっくり加えることによって、7−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(4)を調製する。1〜2時間撹拌した後、塩酸水溶液を加えることによって反応を停止させてもよい。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、化合物4を得る。工程2−式XXIIの化合物の調製: 7−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(4)を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、典型的には室温で8〜12時間、適切な保護基を導入するための適切な試薬(P−X、例えば、トリイソプロピルシリルクロリド)および塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させることによって式XXIIの化合物(Pは、適切な保護基である)を調製する。所望の化合物を、従来の手段(例えば、抽出)によって単離する。工程3−式XXIVの化合物の調製: 式XXIIの化合物を、非反応性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、水素化ナトリウム)および銅触媒(例えば、臭化銅)存在下、数時間加熱しつつ(例えば、120℃)、式XXIIIの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)と数時間反応させることによって、式XXIVの化合物を調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXIVの化合物を得る。工程4−式XXVの化合物の調製: 式XXIVの化合物を、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、保護基Pを除去するための適切な試薬(例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド)と反応させることによって、式XXVの化合物を調製する。所望の化合物を、標準的な手順(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離する。スキームXV工程1−7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5)の調製: 5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3)を冷却しつつ(例えば、0℃)、発煙硝酸に加えることによって、7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5)を調製する。1時間〜数時間撹拌した後、水を注意深く加え、混合物を飽和炭酸水素ナトリウムで中和する。濾過によって固体を集め、乾燥し、7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン5を得る。工程2−式XXVIの化合物の調製: 7−ニトロ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(5)を、溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、典型的には、室温で8〜12時間、適切な保護基を導入するための適切な試薬(P−X、例えば、トリイソプロピルシリルクロリド)および塩基(例えば、水素化ナトリウム)と反応させることによって式XXVIの化合物(Pは、適切な保護基である)を調製する。所望の化合物を、標準的な手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離する。工程3−式XXVIIの化合物の調製: 式XXVIIの化合物を、式XXVIの化合物から、ニトロ基を還元する(例えば、メタノール中、水素ガスおよびパラジウム/炭素)ことによって調製する。混合物を濾過し、濃縮し、式XXVIIの化合物を得る。スキームXVI工程1−式XXIXの化合物の調製: 式XXIIの化合物(Pは、適切な保護基である)を、希釈していない式XXVIIIの化合物(Arは、[0008]の章に定義したとおりであり、R”’は、例えば、水素、低級アルキルである)と、数時間加熱しつつ(例えば、150℃)反応させることによって、式XXIXの化合物を調製する。または、式XXIIの化合物を、パラジウム触媒によるBuchwald−Hartwig条件(すなわち、非反応性溶媒(例えば、トルエン)中、数時間加熱しつつ(例えば、80℃)、パラジウム触媒(例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0))、リガンド(例えば、トリ−t−ブチルホスフィン)、塩基(例えば、ナトリウム t−ブトキシド))を用い、式XXVIIIの化合物と反応させてもよい。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXIXの化合物を得る。工程2−式XXXの化合物の調製: 式XXIXの化合物を適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、保護基Pを除去するための適切な試薬(例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド)と反応させることによって、式XXXの化合物を調製する。所望の化合物を、標準的な手順(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離する。スキームXVII工程1−式XXXIの化合物の調製: 式XXVIIの化合物(Pは、適切な保護基である)を、数時間加熱しつつ(例えば、100℃)、式XIVの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)と反応させることによって、式XXXIの化合物を調製する。または、式XXVIIの化合物を、パラジウム触媒によるBuchwald−Hartwig条件(すなわち、非反応性溶媒(例えば、トルエン)中、数時間加熱しつつ(例えば、80℃)、パラジウム触媒(例えば、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0))、リガンド(例えば、トリ−t−ブチルホスフィン)、塩基(例えば、ナトリウム t−ブトキシド))を用い、式XIVの化合物と反応させる。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXIの化合物を得る。工程2−式XXXIIの化合物の調製: 式XXXIの化合物を適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、保護基Pを除去するための適切な試薬(例えば、テトラ−n−ブチルアンモニウムフルオリド)と反応させることによって、式XXXIIの化合物を調製する。所望の化合物を、標準的な手順(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)によって単離する。スキームXVIII 塩基(例えば、水素化ナトリウム)を含む適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)に、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3)を溶解し、次いで、式XXXIIIの対称形アリールジスルフィド(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)を加えることによって、式XXXIVの化合物を調製する。室温で数時間撹拌した後、水を加えることによって反応を停止させ、次いで、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXIVの化合物を得る。スキームXIX 適切な溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド)中、塩基(例えば、水素化ナトリウム)存在下で、数時間加熱しつつ(例えば、100℃)、7−ブロモ−5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(4)を、式XXXVの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)と反応させることによって、式XXXIVの化合物を調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXIVの化合物を得る。スキームXX 適切な非プロトン性溶媒(例えば、ジクロロメタン)中、式XXXIVの化合物を、酸化剤(例えば、メタ−クロロ−ペルオキシ安息香酸、過酸化水素)と反応させることによって、式XXXVIaまたは式XXXVIbの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)を調製する。1当量の酸化剤を用いて式XXXVIaの化合物を調製し、一方、2当量の酸化剤を用いて式XXXVIbの化合物を調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXVIaまたは式XXXVIbの化合物を得る。スキームXXI 触媒(例えば、三塩化インジウム)およびトリフルオロスルホン酸存在下、数時間加熱しつつ(例えば、70℃)、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3)を、トリフルオロ酢酸に溶解した式XXXVIIのスルホニルクロリドと反応させることによって、式XXXVIbの化合物(Arは、[0003]の章に定義したとおりである)を調製する。水酸化ナトリウムで中和し、従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXVIbの化合物(Garzyaら、Tetrahedron Lett.2004、45:1499−1501)を得る。スキームXXII 適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中、数時間加熱しつつ、式XVIIIaの化合物を、Lawesson試薬(1,3,2,4−ジチアジホスフェタン−2,3−ジスルフィド)と反応させることによって、式XXXVIIIの化合物(Ar、R4、R5、R6は、[0003]の章に定義したとおりである)を調製する。従来の手段(例えば、抽出、シリカゲルクロマトグラフィー)で単離し、式XXXVIIIの化合物を得る。 さらなる方法が、米国特許公開番号第US20070032519号、米国特許出願番号第11/986,667号、米国特許第7,271,262号(この開示内容を、化合物の有機合成に関し、本明細書に参考として援用する)に記載されている方法を含め、当該技術分野で知られている。(実施例3:(6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−[5−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イルメチル)−ピリジン−2−イル]−アミン P−0001の合成) (6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−[5−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イルメチル)−ピリジン−2−イル]−アミン P−0001を、スキーム1に示したように、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン3から2工程で調製した。スキーム1工程1−{5−[ヒドロキシ−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−メチル]−ピリジン−2−イル}−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(7)の合成: メタノール2.2mL中、5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン(3、0.150g、1.26mmol)に、(5−ホルミル−ピリジン−2−イル)−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(6、0.52g、1.5mmol)および水酸化カリウム(0.230g、4.10mmol)を加えた。反応物を室温で一晩撹拌し、次いで、濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウムに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機部分を塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、所望の化合物を得た(7、0.22g、38%)。工程2−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−[5−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イルメチル)−ピリジン−2−イル]−アミン(P−0001)の調製: アセトニトリル10.4mL中、{5−[ヒドロキシ−(5H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−7−イル)−メチル]−ピリジン−2−イル}−(6−メトキシ−ピリジン−3−イルメチル)−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(7、0.220g、0.48mmol)に、トリエチルシラン(2.1mL、0.013mol)、トリフルオロ酢酸(1.0mL、0.014mol)を加えた。反応物を4時間かけて80℃まで加熱し、次いで、炭酸カリウム水溶液に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した。濾液を減圧下で濃縮し、メタノール:ジクロロメタンを用いたシリカゲルカラムクロマトグラフィーで溶出させて精製した。適切なフラクションを合わせ、減圧下で濃縮し、所望の化合物を白色固体として得た(P−0001、63.4mg、38.5%)。MS(ESI):[M+H+]+=347.0。(実施例4:キナーゼ活性アッセイ) キナーゼ(限定されないが、Fms、Kit、B−Raf、B−Raf V600E、B−Raf V600E/T529I、c−Raf−1を含む)の活性に関するアッセイは、例えば、米国特許公開番号第US20070032519号および米国特許出願番号第11/473,347号(また、PCT公開番号第WO2007002433号)に記載されているように、当該技術分野で知られており、この開示内容は、このようなアッセイに関し、本明細書に参考として援用する。 米国特許出願番号第11/473,347号に記載されている少なくとも1つの方法または類似の方法によって、化合物P−0001をスクリーニングした。化合物P−0001は、Btk、Kdr、Fms、Kitのアッセイにおいて、IC50が10μM未満である。(実施例5:4種類のヒト癌細胞株における、標準治療の化学療法剤と組み合わせた、化合物の有効性) 本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)を、標準的な化学療法剤(例えば、5−フルオロウラシル、カルボプラチン、ダカルバジン、ゲフィチニブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、SN−38、テモゾロマイドまたはビンブラスチン)と組み合わせ、ヒト腫瘍細胞を死滅させる有効性についてアッセイすることができる。このようなアッセイは、例えば、米国特許出願番号第11/473,347号に記載されているように、当該技術分野で知られており、この開示内容は、このようなアッセイに関し、本明細書に参考として援用する。(実施例6:化合物の医薬特性) 本発明の化合物(例えば、式Iの化合物)は、類似の置換1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物と比較した場合、溶解度および/または薬物動態が改良されていることが示されている。典型的には、水への溶解度が優れている1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン化合物は、この化合物で治療したラットの血漿濃度を測定することによって評価すると、許容可能な薬物動態を有していない場合がある。曲線下面積(AUC)で測定した場合、暴露濃度が改良されつつ、溶解度が改良されていることは、化合物の有益な医薬特性(例えば、バイオアベイラビリティが改良されていること)の指標である。 相対的な溶解度の指標として、水溶液中での化合物の濁度をアッセイする。それぞれの化合物を、生理学的に関連する4種類の異なるバッファで希釈し、溶液の濁度を分光光度法によって測定する。3種類の波長(490、535、650nm)で、平均光学密度が0.01よりも大きくなるように上げるのに十分な不溶性懸濁物を作成することによる、濁度を示す化合物の濃度を用い、このバッファでの化合物の溶解度の限界値を定義する。異なる生理学的区画(例えば、胃、腸、血液)における可能な化合物特性を評価するために、種々のpHを有する一連の水性バッファを使用する。 化合物を、ジメチルスルホキシドで25mMの濃度になるように溶解し、次いで、96ウェルプレートで1:1に段階希釈し、純粋なジメチルスルホキシドで10倍に希釈し、それぞれの列の最後のウェルは、ジメチルスルホキシドブランクである。アッセイプレートで、各ウェルに適切なバッファ99μLを加え、各サンプル希釈物1μLをこのバッファに加え、異なるpHを有する水溶液中で、所定範囲の最終合計濃度を達成する。使用するバッファは、刺激された胃液(SGF−pH1.5)0.5M NaCl、pH 1.5;刺激された腸液(SIF−pH4.5およびpH6.8)0.05M NaH2PO4、pH4.5および6.8;Hepesバッファ(HEPES−pH7.4)10mM HEPES、150mM NaCl、pH7.4である。コントロール化合物であるピレン、エストリオールおよびプロプラノロールHClもアッセイする。プレートを回転させ、1分間混合し、Tecan Safire IIを用いて吸光度を読み取り、ウェルあたり4箇所で可視範囲の波長を読み取り(490、535、650nm)、この値は、存在する濁度の程度を反映している。各ウェルにおいて、各波長での平均光学密度を、化合物濃度に対してグラフ化し、この曲線が、それぞれの波長についてO.D.0.01の閾値と交差する濃度を、終点濁度アッセイの結果として報告する。3種類の波長の平均を用い、化合物の濁度を比較する。閾値の濃度が31.3μM未満である場合、化合物は、溶解度が低いとみなされ、閾値の濃度が31.3μM〜250μMの場合、溶解度は中程度であり、閾値の濃度が250μMを超える場合、溶解度が高いとみなされる。 薬物動態の特性を雄Sprague Dawleyラットで評価する。ラットに、化合物を、手術によって埋め込んだ頸部カテーテルを介してIV注射するか、または強制経口摂取(PO)によって1日に1回投薬する。それぞれの化合物を、ジメチルスルホキシドの20mg/mLストック溶液として調製し、これを、IV配合物またはPO配合物に望ましい濃度の投薬ストックを得るためにさらに希釈する。IV投薬の場合、投薬ストックは、Solutol(登録商標):エタノール:水の1:1:8混合物で希釈する。PO投薬の場合、投薬ストックは、1%メチルセルロースで希釈する。カセット様式の場合、IV投薬の場合、5化合物をそれぞれ0.5mg/mLになるまで希釈し、PO投薬の場合、5化合物をそれぞれ0.4mg/mLになるまで希釈し、それぞれ、1mg/kg(2mL/kg)または2mg/kg(5mL/kg)で投与する。IV投薬した動物の場合、毎日、投薬から5、15、30、60分後、4、8、24時間後、尾の静脈血サンプルをリチウムヘパリン抗凝集剤を用いて集める。PO投薬した動物の場合、毎日、投薬から30分後、1、2、4、8、24時間後、尾の静脈血サンプルをリチウムヘパリン抗凝集剤を用いて集める。サンプルを血漿に対して処理し、それぞれの化合物を後でLC/MS/MSによって分析するまで凍結させておく。血漿濃度を時間の関数としてプロットし、AUC(ng*hr/mL)を評価する。 本明細書で引用したすべての特許および他の参考文献は、本発明が関連する分野の当業者の技術レベルの指標であり、任意の表および図を含め、それぞれの参考文献が、個々にその全体が本明細書に組み込まれている場合と同じ程度まで、内容全体を本明細書に援用する。 当業者は、本発明が、記載されている結果および利点、およびこれらに固有のものを得るように十分に適用されることを容易に理解するであろう。現時点では、好ましい実施形態の代表例として本明細書に記載した方法、改変例、組成物は、例示的なものであり、本発明の範囲を限定することを意図したものではない。その中での変更および他の用途は、当業者によって行われ、これらは本発明の精神の範囲内に包含され、特許請求の範囲によって定義される。 本明細書に実例として記載した本発明は、本明細書に特定的に開示されていない任意の1つの要素または複数の要素、1つの限定事項または複数の限定事項が存在しない状態で適切に実施されてもよい。したがって、例えば、本明細書のそれぞれの場合において、用語「〜を含む」、「〜から本質的になる」、「〜からなる」は、それ以外の2つの用語と置き換え可能であってもよい。したがって、これらの用語の1つを用いた本発明の実施形態で、本発明は、これらの用語の1つが、これらの別の用語と置き換わった別の実施形態も含む。それぞれの実施形態で、これらの用語は、確立された意味を有する。したがって、例えば、ある実施形態は、一連の工程を「含む」方法を包含してもよく、別の実施形態は、同じ工程「から本質的になる」方法を包含してもよく、第3の実施形態は、同じ工程「からなる」方法を包含するであろう。用いられているこれらの用語および表現は、限定するという観点ではなく、記載するという観点から用いられており、このような用語および表現を、示され、記載されている特徴の任意の等価物またはその一部分を排除するのに用いるという意図はないが、種々の変形が、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲内であり得ることを認識されたい。したがって、本発明が、好ましい実施形態および任意の特徴、および本明細書に開示した概念の変形、改変が、当業者によって再分類され、このような変形および改変が、添付の特許請求の範囲に定義されるような本発明の範囲内であると考えることが、理解されるべきである。 それに加え、本発明の特徴または局面が、マーカッシュ群または他の代替的なグループ分けで記載されている場合、当業者は、本発明が、マーカッシュ群または他の群の個々の要素または要素の部分的な群の観点からも記載されていることを認識するであろう。 また、矛盾することが示されていない限り、種々の数値が実施形態で与えられている場合、さらなる実施形態は、ある範囲の終点として任意の2つの異なる値を取り出すことによって記載されている。このような範囲も、記載した発明の範囲内である。 したがって、さらなる実施形態は、本発明の範囲内であり、以下の特許請求の範囲の範囲内である。 式Iの化学構造を有する化合物またはその塩、プロドラッグ、互変異性体または立体異性体: 〔式中、 L1は、−C(R7R8)−、−C(O)−、−C(S)−、−N(R9)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−からなる群より選択され; Arは、からなる群より選択され;は、式IのL1に対するArの結合点を示し; R1は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−O−[C(R10R11)]q−R19、−[O−[C(R10R11)]2]a−R21、−[C(R10R11)]p−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−N(R18)−R20、−N(R18)−C(O)−R20、−N(R18)−C(S)−R20、−N(R18)−S(O)−R20、−N(R18)−S(O)2−R20、−N(R18)−C(O)−N(R18)−R20、−N(R18)−C(S)−N(R18)−R20、−N(R18)−S(O)2−N(R18)−R20からなる群より選択され; R2は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]p−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−O−[C(R10R11)]q−R19、−[O−[C(R10R11)]2]a−R21、−[C(R10R11)]p−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−N(R18)−R20からなる群より選択され; R3は、−[C(R10R11)]r−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−O−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−S−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−S(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]p−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(S)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)2−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(O)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−C(S)−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19、−[C(R10R11)]s−N(R18)−S(O)2−N(R18)−[C(R10R11)]q−R19からなる群より選択され; aは、1または2であり; p、q、rは、独立して、0、1、2または3であり; sは、1、2または3であり; R4は、水素、フルオロ、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R22、−S−R24、−N(R22)−R23、−C(O)−R24、−C(S)−R24、−C(O)−N(R22)−R23、−C(S)−N(R22)−R23、−C(O)−N(R25)−OR22、−C(S)−N(R25)−OR22、−C(O)−N(R25)−S(O)2−R24、−C(S)−N(R25)−S(O)2−R24、−C(O)−O−R22、−S(O)−R24、−S(O)2−R24、−S(O)−N(R22)−R23、−S(O)2−N(R22)−R23、−S(O)2−N(R25)−C(O)R24、−S(O)2−N(R25)−C(S)R24、−N(R25)−C(O)−R24、−N(R25)−C(S)−R24、−N(R25)−S(O)−R24、−N(R25)−S(O)2−R24、−N(R25)−C(O)−N(R22)−R23、−N(R25)−C(S)−N(R22)−R23、−N(R25)−S(O)2−N(R22)−R23からなる群より選択され; R5は、水素、フルオロ、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R26、−S−R28、−N(R26)−R27、−C(O)−R28、−C(S)−R28、−C(O)−N(R26)−R27、−C(S)−N(R26)−R27、−C(O)−N(R29)−OR26、−C(S)−N(R29)−OR26、−C(O)−N(R29)−S(O)2−R28、−C(S)−N(R29)−S(O)2−R28、−C(O)−O−R26、−S(O)−R28、−S(O)2−R28、−S(O)−N(R26)−R27、−S(O)2−N(R26)−R27、−S(O)2−N(R29)−C(O)R28、−S(O)2−N(R29)−C(S)R28、−N(R29)−C(O)−R28、−N(R29)−C(S)−R28、−N(R29)−S(O)−R28、−N(R29)−S(O)2−R28、−N(R29)−C(O)−N(R26)−R27、−N(R29)−C(S)−N(R26)−R27、−N(R29)−S(O)2−N(R26)−R27からなる群より選択され; R6は、水素、ハロゲン、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−CN、−NO2、−O−R30、−S−R32、−N(R30)−R31、−C(O)−R32、−C(S)−R32、−C(O)−N(R30)−R31、−C(S)−N(R30)−R31、−C(O)−N(R33)−OR30、−C(S)−N(R33)−OR30、−C(O)−N(R33)−S(O)2−R32、−C(S)−N(R33)−S(O)2−R32、−C(O)−O−R30、−S(O)−R32、−S(O)2−R32、−S(O)−N(R30)−R31、−S(O)2−N(R30)−R31、−S(O)2−N(R33)−C(O)R32、−S(O)2−N(R33)−C(S)R32、−N(R33)−C(O)−R32、−N(R33)−C(S)−R32、−N(R33)−S(O)−R32、−N(R33)−S(O)2−R32、−N(R33)−C(O)−N(R30)−R31、−N(R33)−C(S)−N(R30)−R31、−N(R33)−S(O)2−N(R30)−R31からなる群より選択され; R7、R8、R10、R11は、それぞれの場合に、独立して、水素、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択され、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノのアルキル鎖は、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されているか;または R7およびR8、または、R10およびR11のうち、同じ炭素上または異なる炭素上にある任意の2つが組み合わさって、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環を形成し、R10およびR11のうち、それ以外の任意のものは、独立して、水素、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択され、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキルチオ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノのアルキル鎖は、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環は、ハロゲン、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R9、R25、R29、R33は、独立して、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−C(O)−R36、−C(S)−R36、−S(O)−R36、−S(O)2−R36、−C(O)−N(H)−R36、−C(S)−N(H)−R36、−S(O)2−N(H)−R36からなる群より選択され; R12、R13、R14、R15、R16は、独立して、水素、ハロゲン、場合により置換された低級アルキル、−N(R37)−R38、−O−R37、−S−R39からなる群より選択され; R17は、水素、または場合により置換された低級アルキルであり; R18は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、−N(R34)−R35からなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R19は、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R20は、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニルからなる群より選択され; R21は、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリール、−O−R40からなる群より選択され; R24、R28、R32は、独立して、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R22、R23、R26、R27、R30、R31は、独立して、水素、場合により置換された低級アルキル、場合により置換された低級アルケニル、場合により置換された低級アルキニル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R34およびR35が、それぞれの場合に、これらが結合している窒素と組み合わさって、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された5〜7員環のヘテロシクロアルキルを形成し; R36は、それぞれの場合に、独立して、場合により置換された低級アルキル、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R37、R38は、それぞれの場合に、独立して、水素、または場合により置換された低級アルキルであり; R39、R40は、それぞれの場合に、独立して、場合により置換された低級アルキルである〕。 R20は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニルからなる群より選択され、低級アルキル、低級アルケニルまたは低級アルキニルは、1個以上の置換基R74で場合により置換されており; R21が、水素、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリール、−O−R73からなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており; R19が、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており; R73が、1個以上の置換基R74で場合により置換された低級アルキルであり、 R74が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−N(R77)−R76、−C(O)−O−R76、−C(O)−R76、−S(O)−N(R77)−R76、−S(O)2−N(R77)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、フルオロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、1個以上の置換基R75で場合により置換されており; R75が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−C(O)−O−R76、−C(O)−N(R77)−R76、−S(O)−N(R77)−R76、−S(O)2−N(R77)−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、−C(O)−O−R78、−C(O)−N(R77)−R78、−S(O)2−N(R77)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R76が、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R76として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R80、−S−R80、−N(R79)−R80、−N(R79)−C(O)−R80、−N(R79)−S(O)2−R80、−C(O)−R80、−S(O)−R80、−S(O)2−R80、−C(O)−O−R80、−C(O)−N(R79)−R80、−S(O)2−N(R79)−R80、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R77、R79が、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R78、R80が、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されている、請求項1に記載の化合物。 R74が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、フルオロ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールが、1個以上の置換基R75で場合により置換されており; R75が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールが、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されている、請求項2に記載の化合物。 R4が、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、−N(R101)−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R5が、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R6が水素であり; R100が、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルであり; R101が、水素であるか、または、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルである、請求項3に記載の化合物。 式Iaの化学構造を有する、請求項1に記載の化合物またはその塩、プロドラッグ、互変異性体または立体異性体: 〔式中、 L2は、−C(R44R45)−、−C(O)−、−C(S)−、−N(R46)−、−O−、−S−、−S(O)−、−S(O)2−からなる群より選択され; Ar1は、からなる群より選択され;は、式IaのL2に対するAr1の結合点を示し; R47は、−R58、−C(R49R50)−R58、−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−R58、−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−N(R51)−R58、−O−、−O−C(R49R50)−R58、−O−[C(R49R50)]2−R58、−O−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−O−R58、−S−R58、−S−C(R49R50)−R58、−S−[C(R49R50)]2−R58、−S−[C(R49R50)]3−R58、−C(R49R50)−S−R58、−C(O)−N(R51)−R58、−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−C(S)−N(R51)−R58、−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)−N(R51)−R58、−S(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)2−N(R51)−R58、−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(O)−R58、−N(R51)−C(O)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(O)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(S)−R58、−N(R51)−C(S)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(S)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)−R58、−N(R51)−S(O)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)2−R58、−N(R51)−S(O)2−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)2−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−N(R51)−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58からなる群より選択され; R48は、−C(R49R50)−R58、−[C(R49R50)]2−R58、−C(R49R50)−N(R51)−R58、−C(R49R50)−O−R58、−C(R49R50)−S−R58、−C(O)−N(R51)−R58、−C(O)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(O)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−C(S)−N(R51)−R58、−C(S)−N(R51)−C(R49R50)−R58、−C(S)−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58、−S(O)2−N(R51)−R58、−S(O)2−N(R51)−C(R49R50)−R58、−S(O)2−N(R51)−[C(R49R50)]2−R58からなる群より選択され; R41は、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R59、−S−R59、−N(R60)−R59、−N(R60)−C(O)−R59、−N(R60)−S(O)−R59、−N(R60)−S(O)2−R59、−C(O)−N(R60)−R59、−C(O)−O−R59、−C(O)−R59、−S(O)−N(R60)−R59、−S(O)2−N(R60)−R59、−S(O)−R59、−S(O)2−R59、フルオロ、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R41として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R61、−S−R61、−N(R60)−R61、−N(R60)−C(O)−R61、−N(R60)−S(O)−R61、−N(R60)−S(O)2−R61、−C(O)−R61、−S(O)−R61、−S(O)2−R61、−C(O)−O−R61、−C(O)−N(R60)−R61、−S(O)−N(R60)−R61、−S(O)2−N(R60)−R61、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R42は、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R62、−S−R62、−N(R63)−R62、−N(R63)−C(O)−R62、−N(R63)−S(O)−R62、−N(R63)−S(O)2−R62、−C(O)−N(R63)−R62、−C(O)−O−R62、−C(O)−R62、−S(O)−N(R63)−R62、−S(O)2−N(R63)−R62、−S(O)−R62、−S(O)2−R62、フルオロ、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R42として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R64、−S−R64、−N(R63)−R64、−N(R63)−C(O)−R64、−N(R63)−S(O)−R64、−N(R63)−S(O)2−R64、−C(O)−R64、−S(O)−R64、−S(O)2−R64、−C(O)−O−R64、−C(O)−N(R63)−R64、−S(O)−N(R63)−R64、−S(O)2−N(R63)−R64、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R43は、独立して、水素、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R65、−S−R65、−N(R66)−R65、−N(R66)−C(O)−R65、−N(R66)−S(O)−R65、−N(R66)−S(O)2−R65、−C(O)−N(R66)−R65、−C(O)−O−R65、−C(O)−R65、−S(O)−N(R66)−R65、−S(O)2−N(R66)−R65、−S(O)−R65、−S(O)2−R65、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R43として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R67、−S−R67、−N(R66)−R67、−N(R66)−C(O)−R67、−N(R66)−S(O)−R67、−N(R66)−S(O)2−R67、−C(O)−R67、−S(O)−R67、−S(O)2−R67、−C(O)−O−R67、−C(O)−N(R66)−R67、−S(O)−N(R66)−R67、−S(O)2−N(R66)−R67、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R58は、場合により置換されたシクロアルキル、場合により置換されたヘテロシクロアルキル、場合により置換されたアリール、または場合により置換されたヘテロアリールからなる群より選択され; R44、R45、R49、R50は、それぞれの場合に、独立して、水素、フルオロ、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択されるか;または R44およびR45、または、R49およびR50のうち、同じ炭素上または異なる炭素上にある任意の2つが組み合わさって、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環を形成し、R49およびR50のうち、それ以外の任意のものは、独立して、水素、フルオロ、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択され、3〜7員環のシクロアルキル単環または5〜7員環のヘテロシクロアルキル単環は、ハロゲン、−OH、−NH2、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R52、R53、R55、R56は、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、−N(R70)−R71、−O−R70、−S−R72からなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R57は、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R59、R62、R65は、独立して、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R59、R62、またはR65として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールは、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R69、−S−R69、−N(R68)−R69、−N(R68)−C(O)−R69、−N(R68)−S(O)−R69、−N(R68)−S(O)2−R69、−C(O)−R69、−S(O)−R69、−S(O)2−R69、−C(O)−O−R69、−C(O)−N(R68)−R69、−S(O)−N(R68)−R69、−S(O)2−N(R68)−R69、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R46、R51、R60、R63、R66、R68は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R61、R64、R67、R69は、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールは、ハロゲン、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R70、R71は、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R72は、それぞれの場合に、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルである〕。 R58が、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリールまたはヘテロアリールが、1個以上の置換基R75で場合により置換され; R75が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)−NH2、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−C(O)−O−R76、−C(O)−N(R77)−R76、−S(O)−N(R77)−R76、−S(O)2−N(R77)−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールが、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、−C(O)−O−R78、−C(O)−N(R77)−R78、−S(O)2−N(R77)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R76が、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R76として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールが、−OH、−NH2、−CN、−NO2、−C(O)−OH、−S(O)2−NH2、−C(O)−NH2、−O−R80、−S−R80、−N(R79)−R80、−N(R79)−C(O)−R80、−N(R79)−S(O)2−R80、−C(O)−R80、−S(O)−R80、−S(O)2−R80、−C(O)−O−R80、−C(O)−N(R79)−R80、−S(O)2−N(R79)−R80、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換され; R77、R79が、それぞれの場合に、独立して、水素、低級アルキルであるか、または、フルオロ、−OH、−NH2、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、フッ素置換されたモノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、フッ素置換されたジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で置換された低級アルキルであり; R78、R80が、それぞれの場合に、独立して、低級アルキル、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルは、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、ヘテロシクロアルキル、ヘテロアリールが、ハロゲン、−CN、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されている、請求項5に記載の化合物。 R75が、それぞれの場合に、独立して、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R76、−S−R76、−N(R77)−R76、−N(R77)−C(O)−R76、−N(R77)−S(O)−R76、−N(R77)−S(O)2−R76、−C(O)−R76、−S(O)−R76、−S(O)2−R76、ハロゲン、低級アルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており、R75として、または低級アルキルの置換基としてのシクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、ヘテロアリールが、−OH、−NH2、−NO2、−CN、−O−R78、−S−R78、−N(R77)−R78、−N(R77)−C(O)−R78、−N(R77)−S(O)2−R78、−S(O)−R78、−S(O)2−R78、−C(O)−R78、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されている、請求項6に記載の化合物。 R41が、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、−N(R101)−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R42が、水素、−CN、−O−R100、−S−R100、フルオロ、低級アルキルからなる群より選択され、低級アルキルが、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換されており; R43が水素であり; R100が、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルであり; R101が、水素であるか、または、フルオロ、低級アルコキシ、フッ素置換された低級アルコキシ、低級アルキルチオ、フッ素置換された低級アルキルチオ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノからなる群より選択される1個以上の置換基で場合により置換された低級アルキルである、請求項7に記載の化合物。Ar1が、からなる群より選択され; R52、R53、R56が、独立して、水素、ハロゲン、低級アルキル、フッ素置換された低級アルキル、−N(R82)−R81、−O−R81、または−S−R83であり; R57が、水素、低級アルキル、またはフッ素置換された低級アルキルであり; R81、R82が、独立して、水素、低級アルキル、またはフッ素置換された低級アルキルであり; R83が、低級アルキルまたはフッ素置換された低級アルキルである、請求項8に記載の化合物。 医薬的に許容されるキャリアと、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物とを含む、組成物。 請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物または請求項10に記載の組成物を含む、キット。 有効量の請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物または請求項10に記載の組成物を、Fmsが介在する疾患または状態および/またはKitが介在する疾患または状態を患っているか、またはこの疾患または状態のリスクを有する被検体に投与することを含む、この被検体を治療する方法。 前記疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群、多中心性細網組織球症、過好酸球増加症、蕁麻疹、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解、子宮内膜症、腎炎、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症、腎肥大、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病およびパーキンソン病、急性疼痛、神経因性疼痛、炎症による疼痛、慢性疼痛、偏頭痛、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、マスト細胞腫瘍、イヌのマスト細胞腫瘍、肺癌、精巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍、腫瘍血管形成、星状細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、神経外胚葉起源の肉腫、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫、色素性絨毛結節性滑膜炎、黒色腫、膠芽細胞腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、肥満細胞症、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症、ケルビム症、神経線維腫、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病、肝臓の肝硬変、胃食道逆流疾患、食道炎、胃腸管潰瘍、肺線維症、急性肺障害、バイパス手術、血管手術、血管移植、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。 前記疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、プロテーゼ周囲骨溶解、全身性硬化症、脱髄性障害、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、クローン病、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、腎炎、腎症、I型糖尿病、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経線維腫、溶骨性骨転移、巨細胞腫からなる群より選択される、請求項12に記載の方法。 Fmsが介在する疾患または状態および/またはKitが介在する疾患または状態を治療するための医薬の調製における、請求項1〜9のいずれか1項に記載の化合物または請求項10に記載の組成物の使用。 前記疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、乾癬性関節炎、乾癬、皮膚炎、アレルギー、アナフィラキシー、喘息、アレルギー性鼻炎、強直性脊椎炎、多発性筋炎、皮膚筋炎、全身性硬化症、若年性特発性関節炎、リウマチ性多発筋痛、シェーグレン病、ランゲルハンス細胞組織球増加症、スティル病、炎症性腸疾患、潰瘍性大腸炎、クローン病、全身性エリテマトーデス、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、慢性閉塞性肺疾患、肺気腫、川崎病、血球貪食症候群、多中心性細網組織球症、過好酸球増加症、蕁麻疹、I型糖尿病、II型糖尿病、インスリン抵抗性、高血糖、肥満、脂肪分解、骨粗鬆症、骨形成異常症、骨折リスクの増大、パジェット病、高カルシウム血症、感染による骨溶解、プロテーゼ周囲骨溶解または摩耗片による骨溶解、子宮内膜症、腎炎、腎尿細管壊死、糖尿病に関連する腎臓の合併症、腎肥大、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、重症筋無力症、慢性脱髄性多発神経炎、他の脱髄性障害、卒中、アルツハイマー病およびパーキンソン病、急性疼痛、神経因性疼痛、炎症による疼痛、慢性疼痛、偏頭痛、多発性骨髄腫、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、マスト細胞腫瘍、イヌのマスト細胞腫瘍、肺癌、精巣癌、膵臓癌、前立腺癌、乳癌、卵巣癌、メルケル細胞癌、女性生殖管の上皮性悪性腫瘍、結腸直腸の上皮性悪性腫瘍、in situでの上皮性悪性腫瘍、消化管間質腫瘍、腫瘍血管形成、星状細胞腫、神経芽細胞腫、肉腫、骨肉腫、神経外胚葉起源の肉腫、骨巨細胞腫、腱鞘巨細胞腫、色素性絨毛結節性滑膜炎、黒色腫、膠芽細胞腫、多形神経膠芽腫、神経膠腫、中枢神経系の他の腫瘍、神経線維腫に関連するシュワン細胞新生物形成、シュワン細胞新生物形成に関連しない神経線維腫、肥満細胞症、他の組織に対する腫瘍の転移、溶骨性骨転移、他の慢性骨髄増殖性疾患(例えば、骨髄線維症)、膠原血管病、結節性多発性動脈炎、ベーチェット病、サルコイドーシス、家族性地中海熱、Churg−Strauss脈管炎、側頭動脈炎、巨細胞性動脈炎、高安動脈炎、ブドウ膜炎、強膜炎、網膜炎、加齢黄斑変性、脈絡膜血管新生、糖尿病性網膜症、ケルビム症、神経線維腫、ヒト免疫不全ウイルスに関連する感染、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、ヒト顆粒球アナプラズマ症、ゴーシェ病、ファブリー病、ニーマン・ピック病、肝臓の肝硬変、胃食道逆流疾患、食道炎、胃腸管潰瘍、肺線維症、急性肺障害、バイパス手術、血管手術、血管移植、アテローム性動脈硬化症、心筋症、心不全、肺高血圧からなる群より選択される、請求項15に記載の使用。 前記疾患または状態が、関節リウマチ、変形性関節症、骨粗鬆症、プロテーゼ周囲骨溶解、全身性硬化症、脱髄性障害、多発性硬化症、シャルコー・マリー・トゥース病、筋萎縮性側索硬化症、アルツハイマー病、パーキンソン病、潰瘍性大腸炎、クローン病、免疫性血小板減少性紫斑病、自家移植のための骨髄の準備、移植による拒絶反応、腎炎、腎症、I型糖尿病、急性疼痛、炎症による疼痛、神経因性疼痛、乳癌、前立腺癌、膵臓癌、肺癌、卵巣癌、神経膠腫、膠芽細胞腫、神経線維腫、溶骨性骨転移、巨細胞腫からなる群より選択される、請求項15に記載の使用。 Fmsプロテインキナーゼおよび/またはKitプロテインキナーゼに活性な化合物、ならびに、このような化合物を用い、Fmsプロテインキナーゼおよび/またはKitプロテインキナーゼの異常な活性に関連する疾患および状態を治療する方法が記載されている。