生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_スルホン酸含有ジオール化合物の製造方法
出願番号:2011287272
年次:2013
IPC分類:C07C 303/02,C07C 309/08,C07B 61/00


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敷田 庄司 古藤 雄一 JP 2013136522 公開特許公報(A) 20130711 2011287272 20111228 スルホン酸含有ジオール化合物の製造方法 宇部興産株式会社 000000206 敷田 庄司 古藤 雄一 C07C 303/02 20060101AFI20130614BHJP C07C 309/08 20060101ALI20130614BHJP C07B 61/00 20060101ALN20130614BHJP JPC07C303/02C07C309/08C07B61/00 300 6 OL 8 4H006 4H039 4H006AA02 4H006AC61 4H006BA69 4H006BC34 4H039CA99 4H039CF30 スルホン酸含有ジオール化合物の製造方法において、グリシドール化合物と亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させること特徴とするスルホン酸含有ジオール化合物の製造方法に関する。 ヒドロキシアルカンスルホン酸化合物は反応性乳化剤の中間体として使用されており、またその単独重合体やビニルモノマーとの共重合体は、凝集剤、分散剤、増粘剤、さらには難燃化剤等として使用されている。また長鎖アルキルカルボン酸とのエステルは、界面活性化剤としても優れた作用をもつことから、洗浄剤、化粧品の分野でも広く用いられている。さらに最近では、塩基性色素定着剤、接着剤、錫及びハンダメッキ電解浴のための添加剤として期待される等、その用途分野は広範囲に及んでいる。 従来、スルホン酸含有ジオール化合物の製造方法としては、2,3−ジヒドロキシメルカプタンを過酸化水素で酸化する方法(特許文献1)、3−クロロ−1,2−プロパンジオールを亜硫酸ナトリウムの存在下で反応させる方法(特許文献2)が知られている。また、またエポキシ化合物と亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウムの反応においてモノヒドロキシ基を有するスルホン酸化合物を製造する方法(特許文献3、非特許文献1)が開示されているが、アルキル基、またはアリール基を有するエポキシ化合物、及びグリシジルエーテルを基質として用いており、グリシドール化合物を出発物質としたジオール化合物の製造については、何ら開示されていない。特開2002−332273号公報米国公開特許2006−0309号公報国際公開第2010/030024号パンフレットJournal of American Chemical Society,1953,75,1636 上記のように特許文献1の製造方法では、基質に対して、過剰の過酸化水素を使用しなければならず、製造過程において、熱暴走が進行するおそれがあった。また、特許文献2に記載の、3−クロロ−1,2−プロパンジオールと亜硫酸ナトリウムとの反応においては、分離が困難である塩化ナトリウムが副生することによって、2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量が低下するという課題があった。 本発明は、過酸化水素を使用することなく、グリシドール化合物から安全に、高収率で、かつ高純度でスルホン酸含有ジオール化合物を製造する方法を解決することを目的とする。 本発明者らは、2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムに代表されるスルホン酸含有ジオール化合物の製造方法において種々検討したところ、グリシドール化合物と亜硫酸ナトリウム、または亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させることによって、安全に、高収率で、かつ高純度でスルホン酸含有ジオール化合物を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。 本発明によれば、従来法で必要とされていた、過酸化水素を用いることなく、グリシドール化合物から安全に、高収率で、かつ高純度でスルホン酸含有ジオール化合物を製造できるため、製造効率に優れている。 本発明では、一般式(I)で表されるグリシドール化合物と、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させ、一般式(II)の化合物を得る。(式中、R1は独立に水素原子、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数2〜4のアルケニル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数2〜4のアルキニル基、ハロゲンで置換されていてもよい炭素数6〜12のアリール基を示す。) 一般式(I)で表されるグリシドール化合物において、R1の具体例としては、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基などの直鎖のアルキル基、iso−プロピル基,sec−ブチル基、tert−ブチル基、などの分枝鎖のアルキル基、シクロプロピル基、シクロブチル基などのシクロアルキル基、フルオロメチル基、クロロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基などの水素原子の一部がハロゲン原子で置換されたアルキル基、ビニル基、2−プロペン−1−イル基、2−ブテンー1−イル基、3−ブテン−1−イル基などの直鎖のアルケニル基、または2−プロペン−2−イル基、3−ブテン−2−イル基、2−メチル−1−プロペン−1−イル基、2−メチル−2−プロペン−1−イル基などの分枝鎖のアルケニル基、エチニル基、2−プロピン−1−イル基、2−ブチン−1−イル基、3−ブチン−1−イル基などの直鎖のアルキニル基、または3−ブチン−2−イル基などの分枝鎖のアルキニル基、フェニル基、2−メチルフェニル基、3−メチルフェニル基、4−メチルフェニル基、4−tert-ブチルフェニル基、2,4,6−トリメチルフェニル基、2−フルオロフェニル基、3−フルオロフェニル基、4−フルオロフェニル基、2,4−ジフルオロフェニル基、2,6−ジフルオロフェニル基、3,4−ジフルオロフェニル基、2,4,6−トリフルオロフェニル基、ペンタフルオロフェニル基、2−トリフルオロメチル基、4−トリフルオロメチルフェニル基などのアリール基が好適に挙げられ、中でも、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、ビニル基、2−プロペン−1−イル基、エチニル基、2−プロピン−1−イル基、2−ブチン−1−イル基、フェニル基、4−メチルフェニル基、4−フルオロフェニル基が好ましく、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、ビニル基が更に好ましい。 上記グリシドール化合物の具体例としては、以下の化合物が挙げられる。 グリシドール、(2−メチル−オキシラン−2−イル)メタノール、1−(オキシラン−2−イル)エタノール、1−(オキシラン−2−イル)−2−プロペン−1−オール、(2−エチニルオキシラン−2−イル)メタノール、1−(オキシラン−2−イル)プロパン−1−オール、2−(オキシラン−2−イル)プロパン−2−オール、1−(2−メチルオキシラン−2−イル)−エタノール、(2−フルオロメチルオキシラン−2−イル)メタノール、(2−フェニルオキシラン−2−イル)メタノールなどが挙げられる。(式中、R1は前記と同義である。) 一般式(II)の化合物で表されるスルホン酸含有ジオール化合物としては、以下の化合物が挙げられる。 2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3-ジヒドロキシブタン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3-ジヒドロキシ−4−ペンテン−1−スルホン酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)−3−ブチン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシペンタン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3-ジヒドロキシ−3−メチルブタン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3−ジヒドロキシ−2−メチル−ブタン−1−スルホン酸ナトリウム、3−フルオロ-2-ヒドロキシ−2−(ヒドロキシメチル)プロパン−1−スルホン酸ナトリウム、2,3-ジヒドロキシ−2−フェニルプロパン−1−スルホン酸ナトリウムなどが挙げられ、一般式(II)で表される化合物は、酸性条件下で、対応するスルホン酸に変換することができる。 上記亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムは単独で使用してもよく、2種類を混合して用いることもできる。亜硫酸ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムの混合比は、亜硫酸ナトリウムのモル数をM1、亜硫酸水素ナトリウムのモル数をM2とすると(M1/M2)<1が好ましく、(M1/M2)<0.1がより好ましく、亜硫酸水素ナトリウムを単独で使用するのが更に好ましい。 上記理由としては、(1)亜硫酸ナトリウムは亜硫酸水素ナトリウムに比べて強い塩基性を示し、一般式(I)で表されるグリシドール化合物、および一般式(II)で表されるスルホン酸含有ジオール化合物との副反応が進行する可能性があるためである。また(2)亜硫酸水素ナトリウム1モルは1モルのナトリウムイオンから構成されるのに対し、亜硫酸ナトリウム1モルは2モルのナトリウムイオンから構成される。グリシドール化合物と亜硫酸ナトリウムまたは亜硫酸水素ナトリウムの反応は化学量論量で1モル対1モルであるため、生成物をより高純度で得るためには、反応に寄与しないナトリウム分を含まない亜硫酸水素ナトリウムが好ましい。 上記亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムの使用量としては、例えば亜硫酸ナトリウムと亜硫酸水素ナトリウムを混合で用いた場合の下限は、モル数の合計が一般式(I)で表されるグリシドール化合物に対して化学量論量で0.5モル以上であることが好ましく、0.7モル以上であることが更に好ましく、0.9モル以上であることが特に好ましい。0.5モル未満では反応が十分に進行せず、収率が低下するためである。上限としては、2.0モル以下であることが好ましく、1.5モル以下であることがより好ましく、1.3モル以下であることが更に好ましい。2.0モルより多いと副反応が進行し、収率が低下するためである。 本発明では、溶媒の存在下、非存在下でも反応することができるが、攪拌性を向上させ、反応時間を短縮するためには、溶媒の存在下で反応させることが好ましい。溶媒としては、メタノール、エタノール等のプロトン性極性溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性溶媒、水を用いることができる。これらの溶媒の中でも、水を用いることが好ましい。グリシドール化合物、亜硫酸ナトリウム、または亜硫酸水素ナトリウムの溶解性が向上するためである。溶媒の使用量において上限としては、一般式(I)で表されるグリシドール化合物1質量部に対して10質量部以下が好ましく、7質量部以下がより好ましい。下限としては、2質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましい。 上記グリシドール化合物と亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させる工程において、塩基および/又は一般式(III)の存在下で反応を行うことが好ましい。反応を加速させることができるからである。(式中Qはアルカリ金属、アルカリ土類金属、−NR24基、または−PR24基を示し、Xはハロゲン原子、R2C(=O)O−基、またはR2S(=O)2O−基を示す。R2は炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を示す。) 上記塩基としては、例えば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属の水酸化物、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム等のアルカリ土類金属の水酸化物、アンモニア、アミン類が挙げられ、1種又は2種以上を混合して用いることができる。これらの塩基の中でも水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが水への溶解性が高いため好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。 上記塩基の使用量としては、一般式(I)で表されるグリシドール化合物1モルに対して0.5モル未満が好ましく、0.1モル未満がより好ましい。生成物の純度を向上させる観点から0.06モル未満が更に好ましく、0.03モル未満が特に好ましい。 上記(III)において、Qとしては例えばリチウム、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、テトラオクチルアンモニウム等の4級アンモニウム塩、テトラブチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウム等の4級ホスホニウム塩が挙げられる。また、Xとしては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、アセテート基、プロピオネート基、ブチレート基、ピバレート基、ベンゾエート基などのカルボキシル基、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基などのスルホニルオキシ基が挙げられる。 前記一般式(III)において以下の化合物が好適に挙げられる。テトラブチルアンモニウムフルオライド、テトラブチルアンモニウムクロライド、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムクロライド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、プロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウム、プロピン酸カリウムが好ましく、テトラブチルアンモニウムブロマイド、テトラブチルホスホニウムブロマイド、酢酸リチウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸リチウム、プロピオン酸ナトリウムがより好ましく、酢酸リチウム、酢酸ナトリウムが特に好ましい。反応が加速され、かつ弱塩基性であるため、原料であるグリシドール化合物および、生成物であるスルホン酸含有ジオール化合物との副反応が抑制されるためである。 上記一般式(III)の使用量としては、一般式(I)で表されるグリシドール化合物1モルに対して0.5モル以下が好ましく、0.1モル以下がより好ましい。生成物の純度を向上させる観点から0.06モル以下が更に好ましく、0.03モル以下が特に好ましい。 上記反応において、反応温度の上限としては、100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、65℃以下が特に好ましい。反応温度が100℃より高い場合、副反応が進行しやすくなるためである。下限としては、0℃以上が好ましく、25℃以上がより好ましく、35℃以上が特に好ましい。反応温度が0℃より低い場合、反応速度が低下し、生産性が悪くなるためである。 上記反応において、前記亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種と、塩基または一般式(III)の化合物を初期に添加して、溶媒と攪拌しておき、その後一般式(I)で表されるグリシドール化合物を滴下すると、反応温度を制御しやすく、副反応も抑制できるため好ましい。上記反応において、一般式(I)で表されるグリシドール化合物の「滴下時間」と「滴下後の攪拌時間」の合計を「反応時間」とすると、その上限としては10時間以下であることが好ましく、5時間以下であることがより好ましく、生産性を向上させるため3時間以下であることが特に好ましい。下限としては、5分以上であることが好ましく、15分以上であることがより好ましく、反応温度を制御しやすくするため、20分以上であることが特に好ましい。 また、本発明の反応は、窒素雰囲気下、または大気雰囲気下で行うことができる。〔実施例1〕 グリシドール10.0g(0.13mol)を亜硫酸ナトリウム17.0g(0.13mol)、水50gの混合溶液に60℃で30分かけて滴下し、更にグリシドールが消失するまで同温度で30分攪拌した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔実施例2〕 グリシドール10.0g(0.13mol)を亜硫酸水素ナトリウム13.5g(SO2として0.135mol)、水50gの混合溶液に60℃で30分かけて滴下し、更にグリシドールが消失するまで同温度で30分攪拌した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔実施例3〕 グリシドール10.0g(0.135mol)を亜硫酸水素ナトリウム13.5g(SO2として0.135mol)、水酸化ナトリウム0.27g(0.0067mol)、水50gの水溶液に40℃で30分かけて滴下し、滴下終了時点で原料の消失を確認した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔実施例4〕 グリシドール10.0g(0.135mol)を亜硫酸水素ナトリウム13.5g(SO2として0.135mol)、水酸化ナトリウム0.11g(0.0027mol)、水50gの水溶液に40℃で30分かけて滴下し、滴下終了時点で原料の消失を確認した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔実施例5〕 グリシドール10.0g(0.135mol)を亜硫酸水素ナトリウム13.5g(SO2として0.135mol)、酢酸ナトリウム0.55g(0.0067mol)、水50gの水溶液に40℃で30分かけて滴下し、滴下終了時点で原料の消失を確認した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔実施例6〕 グリシドール10.0g(0.135mol)を亜硫酸水素ナトリウム13.5g(SO2として0.135mol)、酢酸ナトリウム0.22g(0.0027mol)、水50gの水溶液に40℃で30分かけて滴下し、滴下終了時点で原料の消失を確認した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。〔比較例1〕 亜硫酸ナトリウム17.0g(0.13mol)を水50gに溶解させ、3−クロロ−1,2−プロパンジオール14.9g(0.13mol)を加えた後、100℃に昇温し、1時間加熱還流し3−クロロ−1,2−プロパンジオールの消失を確認した。減圧濃縮により水を留去し、水分が1%以下になるまで乾燥した。2,3−ジヒドロキシプロパンスルホン酸ナトリウムの含量は1H−NMRを用いた内部標準法により求めた。結果を表1に示す。 本発明によれば、グリシドール誘導体に、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を用い、スルホン酸塩含有ジオール化合物を効率よく製造することができる。一般式(I)で表されるグリシドール化合物に、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させること特徴とするスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。(式中、R1は独立に水素原子、ハロゲンで置換されてもよい炭素数1〜4のアルキル基、ハロゲンで置換されてもよい炭素数2〜4のアルケニル基、ハロゲンで置換されてもよい炭素数2〜4のアルキニル基、またはハロゲンで置換されてもよい炭素数6〜12のアリール基を示す。)(式中、R1は前記と同義である。)前記製造方法において、塩基の存在下で反応させることを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。前記塩基が水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、および水酸化カリウムから選ばれる少なくとも1種である請求項2に記載のスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。グリシドール化合物1モルに対して、前記塩基の量が0.5モル未満であることを特徴とする請求項2または3に記載のスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。前記製造方法において、一般式(III)のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載のスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。(式中Qはアルカリ金属、アルカリ土類金属、−NR24基、または−PR24基を示し、Xはハロゲン原子、R2C(=O)O−基、またはR2S(=O)2O−基を示す。R2は炭素数1〜4のアルキル基、または炭素数6〜12のアリール基を示す。)一般式(III)において、Qがアルカリ金属、XがR2C(=O)O−基であることを特徴とする請求項5に記載のスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。 【課題】本発明は、過酸化水素を使用することなく、グリシドール化合物から安全に、高収率で、かつ高純度でスルホン酸含有ジオール化合物を製造する方法を提供することを目的とする。【解決手段】 一般式(I)で表されるグリシドール化合物に、亜硫酸ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムから選ばれる少なくとも一種を反応させること特徴とするスルホン酸含有ジオール化合物(II)の製造方法。(式中、R1は独立に水素原子、ハロゲンで置換されてもよいアルキル基、ハロゲンで置換されてもよいアルケニル基、ハロゲンで置換されてもよいアルキニル基、またはハロゲンで置換されてもよいアリール基を示す。)【選択図】 なし


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