タイトル: | 公開特許公報(A)_干渉物質の影響を抑制する方法 |
出願番号: | 2011190871 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | C12Q 1/48,G01N 33/66,C12Q 1/54,C12Q 1/60,C12Q 1/61 |
吉田 竜也 JP 2013051897 公開特許公報(A) 20130321 2011190871 20110901 干渉物質の影響を抑制する方法 三菱化学メディエンス株式会社 591122956 森田 憲一 100090251 山口 健次郎 100139594 吉田 竜也 C12Q 1/48 20060101AFI20130222BHJP G01N 33/66 20060101ALI20130222BHJP C12Q 1/54 20060101ALI20130222BHJP C12Q 1/60 20060101ALI20130222BHJP C12Q 1/61 20060101ALI20130222BHJP JPC12Q1/48 ZG01N33/66 CC12Q1/54C12Q1/60C12Q1/61 11 OL 9 2G045 4B063 2G045AA25 2G045DA31 2G045DA60 2G045DA69 2G045FA13 2G045FB01 4B063QA01 4B063QQ03 4B063QQ68 4B063QQ70 4B063QQ76 4B063QQ89 4B063QR04 4B063QR07 4B063QR42 4B063QX01 本発明は、干渉物質の影響を抑制し、生体成分を測定する試薬及び方法に関する。 臨床検査では、しばしば、乳び、溶血、ビリルビンを高濃度に含む検体を測定する場合があるが、これらの干渉物質により測定値に誤差を生じる場合がある。例えば、ビュレット法を用いた総タンパク質の定量試薬では、これらの干渉物質の色調が測定波長と重なるため誤差を生じる。 現在の臨床検査の分野で普及している自動分析装置では、測定に関与する成分を第1試薬、第2試薬の2つに分けることができる。このような方法は2試薬系とよばれる。2試薬系においては、第1試薬を用いて試薬盲検の吸光度を測定し、次に第2試薬を加えて測定した吸光度から試薬盲検吸光度を差し引いて測定することにより、検体中の乳び、溶血等の色調による干渉物質の影響が回避できる。 しかしながら、2試薬系の試薬においても影響を回避できない場合がある。 例えば、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合後のpHが異なることにより、測定波長での吸光度が変化してしまうような物質は2試薬系においてもその影響を回避することができない。 このような試薬として、ヘキソキナーゼ(以下HKと略する。)またはグルコキナーゼ(以下GlcKと略する。)とグルコース−6−リン酸脱水素酵素(以下G6PDHと略する。)を用い、生成する還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸(以下NADPHと略する。)の340nmの吸光度変化を測定する、グルコース測定用試薬(特許文献1)がある。この測定用試薬では、第1試薬のpHが7.5〜9.5であり、第2試薬のpHが3〜5であり、液状試薬にした場合、試薬中性分の安定性、各酵素の至適pHの観点から第1試薬、第2試薬のpHを全く同じくすることは困難であると考えられている。 ここでHKまたはGlcKを用いたグルコース測定用試薬の反応式は以下の通りである。 前記の式中でATPはアデノシン−5’−三リン酸、ADPはアデノシン−5’−二リン酸、NADP+は酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドリン酸である。 本発明者は、本明細書の実施例でも説明するが、非ステロイド性抗炎症薬としてよく用いられるアセチルサリチル酸の代謝物であるサリチル尿酸が検体に存在すると、HKを用いたグルコース測定用試薬では、試薬pHの変化でグルコース非依存的に測定波長である340nmの吸光度がサリチル尿酸により変化し、グルコースの測定誤差を生じてしまうことを見出した。更に、サリチル尿酸がpH6.5〜9.0付近でpHの上昇に伴いHKまたはGlcKを用いたグルコース測定用試薬の測定波長である340nm付近の吸光度が増大することを突き止めた。 このような物質では第1試薬反応時のpHと第2試薬混合後のpHが、第1試薬>第1試薬+第2試薬であるような試薬では負誤差、第1試薬<第1試薬+第2試薬であるような試薬では正誤差を生じることとなる。 グルコース測定においては糖尿病のスクリーニング検査として尿中のグルコース濃度の測定は重要であるが、サリチル尿酸は主に尿中に排泄されるために、尿中では高濃度となり、より顕著に測定誤差を生じることとなり、正確な診断の妨げとなる。特許第3310295号明細書 従って、本発明の課題は、pH変化により吸収スペクトルが変化するような干渉物質の影響を回避した試薬を提供することにある。 本発明者らは、前記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、試薬pHの変化により吸収スペクトルが変化するような干渉物質の影響を回避した試薬組成を見出した。 すなわち、本発明は、以下の発明を提供する:[1]340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定用試薬であって、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内であることを特徴とする、生体成分の測定試薬。[2]第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.10以内である、[1]の生体成分の測定試薬。[3]第1試薬のpHが6.0〜9.5である、[1]又は[2]の生体成分の測定試薬。[4]前記生体成分が、グルコース、総コレステロール、中性脂肪、又は無機リンである、[1]〜[3]のいずれかの生体成分の測定試薬。[5]ヘキソキナーゼ又はグルコキナーゼを用いる、[1]〜[4]のいずれかのグルコース測定試薬。[6]340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定方法であって、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内であることを特徴とする、pH依存的な吸光度変化を起こす干渉物質の影響を抑制する方法。[7]第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.10以内である、[7]の方法。[8]第1試薬のpHが6.0〜9.5である、[6]又は[7]の方法。[9]前記生体成分が、グルコース、総コレステロール、中性脂肪、又は無機リンである、[6]〜[8]のいずれかの方法。[10]干渉物質がサリチル尿酸である、[6]〜[9]のいずれかの方法。[11]ヘキソキナーゼ又はグルコキナーゼを用いる、[6]〜[10]のいずれかのグルコース測定方法。 本発明の試薬及び方法を用いることにより、容易に干渉物質の影響を抑制し、高精度に生体成分を測定することができる。このことにより、臨床検査の場において、薬剤などの影響を受けず、誤差を含まない正確な生体成分の測定値を提供することができる。各pHにおけるサリチル尿酸の吸収スペクトルを示すグラフである。各pHにおけるサリチル尿酸の340nm吸光度を示すグラフである。 本発明は、340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定方法に利用可能である。 本発明の吸光度の測定波長は、検体中の測定対象の生体成分以外の吸光度に影響を与える干渉物質が、pHの変化により測定値に影響を与える該測定波長であれば良いが、本発明は340nmを測定波長とする生体成分の測定方法に使用できるので好ましい。 本発明の試薬は、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内であれば良く、好ましくは0.10以内、特に好ましくは0.05以内である。このようにすることで、干渉物質の影響を抑制することができる。 本明で使用できる検体は、前記干渉物質を含む可能性があれば限定しないが、尿、血液(全血・血清・血漿)が挙げられる。特に、尿はサリチル尿酸などの薬物の代謝物である干渉物質の影響が起こりやすいため好ましい。 本発明で測定できる生体成分は、340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行えるものであり、前記干渉物質を含む可能性があるものである。具体的には、グルコース、総コレステロール(T−CHO)、中性脂肪(トリグリセライド:TG)、無機リン(IP)等が挙げられる。 特にヘキソキナーゼまたはグルコキナーゼを用いるグルコース測定は、pHを変更することが難しいと考えられていたため、本発明の効果が適用できることは好ましい。 本発明の測定試薬は、少なくとも第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が小さければ良く、そのように試薬を調製すること以外は、公知の測定試薬と同様に実施することができる。以下、HKまたはGlcKを用いた2試薬系で行うグルコース測定用試薬を例として、具体的に説明する。 第1試薬としては、好ましくは25℃前後のpHが6.0〜9.5、より好ましくはpH6.5〜8.0に緩衝能を持つ緩衝剤を含む。このような緩衝剤としては、例えば、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン(以下Trisと略する。)、2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(以下HEPESと略する。)、N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸、N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン、Bis(2−ヒドロキシエチル)イミノトリス(ヒドロキシメチル)メタン、N−シクロヘキシル−3−アミノプロパンスルホン酸、N−シクロヘキシル−2−アミノエタンスルホン酸、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸、2−モルフォリノエタンスルホン酸、3−モルフォリノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−モルフォリノプロパンスルホン酸、ピペラジン−1,4−ビス(2−エタンスルホン酸)、ピペラジン−1,4−ビス(2−ヒドロキシ−3−プロパンスルホン酸)、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパンスルホン酸、2−ヒドロキシ−N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−3−アミノプロパン酸、N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸、N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。当業者であれば過度な試行錯誤なく、第1試薬と第2試薬の組み合わせにおいて、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpH差が0.15以下となるような緩衝剤濃度、pHを選択することができる。 第1試薬としては、例えば、緩衝剤、HKまたはGlcK、G6PDH、ATP、NADP+または酸化型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(以下NAD+と略する。)、マグネシウム塩等を含むことができる。さらに、試薬構成成分中のpHを変動させる成分の影響を回避するために、例えば、カルシウム、アルミニウム、マグネシウム、コバルト、銅、鉄、ランタン、マンガン、亜鉛、ストロンチウム、ニッケル等の塩を適宜加えることができる。その他、必要に応じて界面活性剤、防腐剤、キレート剤、塩類等を適宜加えることができる。緩衝剤濃度としては、第1試薬は、20mmol/L以上、より好ましくは50mmol/L以上、更に好ましくは、100mmol/L以上である。 第2試薬としては、例えば、緩衝剤、HKまたはGlcK、G6PDH、ATP、NADP+またはNAD+、マグネシウム塩等を含むことができ、さらに必要に応じて界面活性剤、防腐剤、キレート剤、塩類等を含むことができる。緩衝剤濃度としては、第2試薬は、100mmol/L以下、より好ましくは20mmol/L以下である。 第1試薬あるいは第2試薬の構成は、当業者であれば、目的に応じて適宜設定することができる。例えば、反応に必要な成分の内、少なくとも1つの必須成分を第1試薬から除き、同必須成分を第2試薬に含有させるように、構成させることができる。 本発明の試薬は、本発明の方法に使用することができる。 すなわち、検体と前記第1試薬との混合後の吸光度と、更に前記第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行い、容易に干渉物質の影響を抑制し、高精度に生体成分を測定することができる。 以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。《実施例1:サリチル尿酸の影響の確認》 ヘキソキナーゼを利用したエンドポイント法によるグルコース測定試薬において、サリチル尿酸の影響を確認した。比較例として、特許第3310295号明細書に開示されている組成を使用し、実施例として、第1試薬pHと第1試薬と第2試薬混合後のpH差を無くした組成を用意した。 尿中のサリチル尿酸は、例えば、アスピリン服用後3時間で約4mmol/L存在し、その後減少していくことがわかっている。よって、4mmol/Lサリチル尿酸の存在下でも精度良く測定できるか検討した。(1)試薬調製 以下の組成の第1試薬および第2試薬を調製した。 第1試薬 100mmol/L HEPES緩衝液(pH7.5) 50mmol/L 塩化カリウム 2.5mmol/L 塩化マグネシウム 2.5mmol/L EDTA 2.5mmol/L ATP 1.5U/mL HK 1.2U/mL G6PDH 第2試薬 25mmol/L 酢酸マグネシウム(pH6.5) 2.5mmol/L EDTA 8mmol/L NADP+ 比較例として特許第3310295号明細書に開示されている下記の処方の試薬を調製した。 第1試薬 62.5mmol/L Tris緩衝液(pH9.0) 31.25mmol/L 塩化カリウム 18.25mmol/L 塩化マグネシウム 2.5mmol/L EDTA 2.5mmol/L ATP 1U/mL GlcK 1U/mL G6PDH 第2試薬 120mmol/L 酢酸緩衝液(pH4.0) 2.5mmol/L EDTA 2.5mmol/L NADP+(2)試薬pHの測定 実施例および比較例の各第1試薬の25℃におけるpHと、実施例及び比較例の各第1試薬2.4mLにそれぞれの第2試薬0.6mLを混合したものの25℃におけるpHを測定した。測定結果を表1に示す。(3)サリチル尿酸の影響 前記(1)で調製した、実施例および比較例の各々の第1試薬および第2試薬を測定に用いた。測定操作は、まず、検体2μLに第1試薬240μLを加え、37℃で4分間加温した後、主波長340nm、副波長405nmで吸光度(第1点目)を測定した。さらに、37℃で1分間加温後、第2試薬60μLを加え、37℃で4分間保温した後に、主波長340nm、副波長405nmで吸光度(第2点目)を測定し、第2点目と第1点目の吸光度変化量を求めた。あらかじめ検体に生理食塩水と既知濃度(200mg/dL)のグルコース水溶液を用い、上記方法により検量線を作成した。次にグルコース濃度を求めたい検体を測定し、作成した検量線よりグルコース濃度を求めた。検体としては、20mg/dLのグルコースを含むサリチル尿酸無添加尿で、20mg/dLのグルコースを含むサリチル尿酸添加尿(10mmol/L)を5段階希釈したものを用いた。 グルコース濃度の測定結果を表2に示す。第1試薬pHと、第1試薬と第2試薬混合後のpH差が少ない実施例の試薬では、比較例に対し、サリチル尿酸の影響が顕著に軽減した。 サリチル尿酸の影響の原因を調べるために、100mmol/L HEPES(pH9.0、8.5、8.0、7.5、7.0、6.5)溶液2.4mLに10mmol/Lサリチル尿酸0.04mLを添加し、吸収スペクトルを測定した。 各pHにおけるサリチル尿酸の吸収スペクトルを図1に、各pHにおけるサリチル尿酸の340nm吸光度を図2に示す。 サリチル尿酸が混在することで、グルコース濃度に非依存的な吸光度の変化が起きてしまうこと、更に、それはサリチル尿酸がpHによって測定波長での吸光度が変化してしまうため、第1試薬pHと、第1試薬と第2試薬混合後のpHの差が大きいと、非依存的な吸光度の変化が起きてしまうことが判った。《実施例2:第1試薬pHと、第1試薬と第2試薬混合後のpHの差の検討》 実施例1の実施例の条件の内、第2試薬のpHを表3に示すように4N水酸化ナトリウムで調製したこと以外は、実施例の条件と同様に行った。 表3に第1試薬(R1)と第2試薬(R2)混合後のpHと、第1試薬とのpHの差を示す。 また、それぞれの条件下でのグルコース濃度の測定結果を表4に示す。pH差が、−0.049では、サリチル尿酸が4mmol/L混在していても誤差無く正確に測定することができ、更に10mmol/L混在していても、約5%の誤差範囲で精度良く測定できることが判った。また、pH差が、−0.08では、サリチル尿酸が4mmol/L混在していても、約5%の誤差範囲で精度良く測定でき、更に、8mmol/L混在していても、約10%の誤差範囲で精度良く測定できることが判った。また、pH差が、−0.136では、サリチル尿酸が2mmol/L混在していても、約5%の誤差範囲で精度良く測定でき、更に、6mmol/L混在していても、約10%の誤差範囲で精度良く測定できることが判った。 本発明の生体成分の測定試薬(例えば、グルコース測定用試薬)を用いると、サリチル尿酸の様な生体成分の測定値に干渉を与える物質を含む検体においても正確な測定を行えるようになり、より正確な診断に寄与することができる。 340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定用試薬であって、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内であることを特徴とする、生体成分の測定試薬。 第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.10以内である、請求項1に記載の生体成分の測定試薬。 第1試薬のpHが6.0〜9.5である、請求項1又は2に記載の生体成分の測定試薬。 前記生体成分が、グルコース、総コレステロール、中性脂肪、又は無機リンである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の生体成分の測定試薬。 ヘキソキナーゼ又はグルコキナーゼを用いる、請求項1〜4のいずれか一項に記載のグルコース測定試薬。 340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定方法であって、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内であることを特徴とする、pH依存的な吸光度変化を起こす干渉物質の影響を抑制する方法。 第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.10以内である、請求項6に記載の方法。 第1試薬のpHが6.0〜9.5である、請求項6又は7に記載の方法。 前記生体成分が、グルコース、総コレステロール、中性脂肪、又は無機リンである、請求項6〜8のいずれか一項に記載の方法。 干渉物質がサリチル尿酸である、請求項6〜9のいずれか一項に記載の方法。 ヘキソキナーゼ又はグルコキナーゼを用いる、請求項6〜10のいずれか一項に記載のグルコース測定方法。 【課題】pH変化により吸収スペクトルが変化するような干渉物質の影響を回避した試薬を提供する。【解決手段】340nmを検出波長とすることが可能であり、検体と第1試薬との混合後の吸光度と、更に第2試薬を混合後の吸光度測定を行い、少なくとも前記2つの吸光度差より定量を行う生体成分の測定用試薬であって、第1試薬のpHと、第1試薬と第2試薬混合時のpHの差が0.15以内である。【選択図】なし