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タイトル:公開特許公報(A)_生薬含有製剤
出願番号:2011182194
年次:2013
IPC分類:A61K 47/26,A61K 47/44,A61K 9/20,A61K 47/14,A61K 36/00,A23L 1/30


特許情報キャッシュ

阪本 大和 藤原 周三 山下 大樹 伊藤 俊一 JP 2013043854 公開特許公報(A) 20130304 2011182194 20110824 生薬含有製剤 株式会社阪本漢法製薬 395016855 玉利 冨二郎 100077470 立川 登紀雄 100067116 阪本 大和 藤原 周三 山下 大樹 伊藤 俊一 A61K 47/26 20060101AFI20130205BHJP A61K 47/44 20060101ALI20130205BHJP A61K 9/20 20060101ALI20130205BHJP A61K 47/14 20060101ALI20130205BHJP A61K 36/00 20060101ALI20130205BHJP A23L 1/30 20060101ALI20130205BHJP JPA61K47/26A61K47/44A61K9/20A61K47/14A61K35/78 WA23L1/30 B 6 OL 12 4B018 4C076 4C088 4B018LB10 4B018MD61 4B018ME14 4B018MF06 4B018MF14 4C076AA37 4C076BB01 4C076DD45 4C076DD67T 4C076EE55 4C076FF04 4C076FF52 4C076GG14 4C088MA07 4C088MA35 4C088NA09 4C088NA10 本発明は、医薬品、健康食品及び食品等に用いられる生薬含有製剤に関するものである。 従来、医薬品、健康食品及び食品等に用いられる生薬含有製剤を水なしで服用する場合、生薬独特の特異な味に抵抗感がある。そのため、増粘剤及び水によるゲル添加(特許文献1)が用いられていたが、咀嚼しやすい容器への充填と水が蒸発しないような包装が必要となる。 また、矯味剤であるカプサイシン含有物を添加したもの(特許文献2)もあるが、これは、対象生薬が防風通聖散に限られ一般的ではない。 一方、生薬含有製剤に甘味剤を添加したものとしては、ステビアを配合したもの(特許文献3)が用いられているが、ステビアのような高甘味度甘味料は先味の立ち上がりが遅く後味が長引くという傾向があり好ましくない。 また、エリスリトールを添加したもの(特許文献4)は先味の立ち上がりは早いがすぐに効果がなくなるという欠点がある。 また、直接打錠法において、特許文献5はエリスリトールとラクチトールの配合であり、また特許文献6はエリスリトールとソルビトールの配合したものであり、いずれも甘味剤の打錠用顆粒を製造するというものである。特開平9−12463号公報特開2009−84217号公報特開平9−110708号公報特開平8−27033号公報特開2008−271829号公報特開2006−335686号公報 本発明は、医薬品、健康食品などに広く利用されている生薬含有製剤を直接打錠法によって製造するとき、幅広い濃度の生薬乾燥エキス配合の製剤であっても優れた打錠性を有するとともに水なしで服用が可能で生薬独特の特異な味を緩和する生薬含有製剤を提供することにある。 本発明は、前記課題を解決するため、生薬乾燥エキスに打錠性改善添加剤として植物性のハードワックスを、そして、水なしでの服用性改善添加剤として粉末状の還元麦芽糖水あめとエリスリトールとスクラロースとを用いたこと。 そして、生薬乾燥エキスの配合比率を製剤全体の50〜85質量%の幅広い範囲でも成形性がよく服用感のよい製剤を直接打錠法によって製造した。 上記のように、本発明では生薬乾燥末に打錠性改善添加剤として、植物性ハードワックスを使用したので、錠剤表面は滑らかに艶をもたせ、スティッキング(打錠に際して、錠剤の一部が杵に付着する現象)やキャッピング(打錠に際して錠剤の上杵側や下杵側が薄片状にはがれる現象)などの打錠障害が生じることなく生薬を含有する製剤の圧縮成形性が著しく改善された。 また、生薬含有製剤は生薬独自の特異な味があり苦手な人は大量の水などと共に服用する必要があり外出時の携帯性に不便であったが、本発明では服用性改善添加剤として粉末状の還元麦芽糖水あめとエリスリトールとスクラロースとを用いることにより味の緩和と唾液の増加により水なしで服用できることで服用性が著しく改善された。粉末状の還元麦芽糖水あめとエリスリトールとスクラロースの3種類を組み合わせることは、粉末状の還元麦芽糖水あめは後味のないまろやかな砂糖に近い甘み、エリスリトールは先味の立ち上がりの早さ、スクラロースは砂糖の600倍の甘みを持ち少ない量で配合が可能となる。そのため生薬独自の味を感じる前に甘みが早く立ち上がり甘みが持続する効果がある。 本発明において、製剤の剤形は錠剤、トローチ剤である。錠剤には一般的な錠剤以外に唾液等の少量の水分で崩壊する口腔内崩壊錠、口の中で咀嚼するチュアブル錠、口腔剤であるバッカル錠などの剤形が含まれる。 さらに、錠剤やトローチ剤の製造時に他の添加剤として乳糖、デンプン、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、結晶セルロース、白糖、軽質無水ケイ酸等を使用してもよく、例えば、不溶性皮膜や腸溶性皮膜で被覆した持続性あるいは腸溶性の機能性を持たせた粒を添加してもよい。また、錠剤の形状は円盤型、環型、凹レンズ型、凸レンズ型、多角形型、オブロング型、オーバル型などがある。 本発明における直接打錠法は、粉末を直接圧縮し錠剤やトローチ剤を製造する直接粉末圧縮法や粉末や顆粒を直接圧縮して錠剤やトローチ剤を製造する乾式顆粒圧縮法を含む。 本発明で用いる生薬乾燥エキスとは、芍薬甘草湯(生薬成分 シャクヤク、カンゾウ)、葛根湯(生薬成分 カッコン、マオウ、タイソウ、ケイヒ、シャクヤク、カンゾウ、ショウキョウ)、独活葛根湯(生薬成分 ドクカツ、カッコン、マオウ、タイソウ、ケイヒ、シャクヤク、カンゾウ、ショウキョウ、ジオウ)小青竜湯(生薬成分 マオウ、シャクヤク、カンゾウ、ケイヒ、サイシン、ゴミシ、ハンゲ、カンキョウ)、大柴胡湯(生薬成分 サイコ、ハンゲ、ショウキョウ、オウゴン、タイソウ、キジツ、ダイオウ、シャクヤク)、小柴胡湯(生薬成分 サイコ、ハンゲ、オウゴン、ニンジン、タイソウ、カンゾウ、ショウキョウ)、半夏瀉心湯(生薬成分 ハンゲ、オウゴン、ニンジン、カンゾウ、タイソウ、オウレン、カンキョウ)、黄連解毒湯(生薬成分 オウレン、オウバク、オウゴン、サンシシ)、防風通聖散料(生薬成分 キキョウ、ビャクジュツ、カンゾウ、オウゴン、セッコウ、ダイオウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、レンギョウ、ハッカ、ケイガイ、ボウフウ、マオウ、ショウキョウ、カッセキ、ボウショウ)、八味地黄丸料(生薬成分 ジオウ、サンシュユ、サンヤク、タクシャ、ブクリョウ、ボタンピ、ケイヒ、ブシ)、防已黄耆湯(生薬成分 ボウイ、オウギ、タイソウ、カンゾウ、ビャクジュツ、ショウキョウ)、補中益気湯(生薬成分 オウギ、ニンジン、トウキ、チンピ、タイソウ、ビャクジュツ、サイコ、カンゾウ、ショウマ、ショウキョウ)からなる群より選ばれる生薬成分の一種または二種以上を粉末状として用いられる。このうち漢方処方はそれぞれの処方を構成している生薬成分群を一括して抽出した「湯」あるいは「料」として用いられる。 本発明の生薬乾燥エキスの製造には噴霧乾燥法のほか冷凍乾燥法、蒸発乾燥法も推奨される。 植物性のハードワックスの代表的なものとして、高い融点を持つカルナウバヤシの葉から得た蝋であるカルナウバロウが用いられる。直打法の場合には通常60メッシュ(250μm)通過以下の粉末が用いられ、製剤中の配合は製剤全体の0.2質量%〜10質量%の範囲が望ましい 粉末状の還元麦芽糖水あめは、例えば、医薬品添加物規格(2003年度版追補)にあるマルチトール、D−ソルビトール及びオリゴ糖アルコールからなるもので、定量する時、換算した脱水物に対し、マルチトールとして75.0〜80.0質量%を含むものを微粉に粉末化したものが用いられ、製剤中の配合は生薬乾燥エキス配合量全体に対して1〜20質量%の配合比率範囲が望ましい。 また、エリスリトールは、例えば、医薬品添加物規格(2003年度版)にある乾燥したものを定量する時エリスリトール98.0質量%以上を含む白色の結晶又は結晶性の粉末が用いられ、製剤中の配合は生薬乾燥エキス配合量全体に対し1〜20質量%の配合比率範囲が望ましい。 さらに、スクラロースは、医薬品添加物規格(2003年度版追補)にある定量する時、換算した脱水物に対しスクラロース98.0〜102.0質量%を含む白色から淡灰白色の結晶性の粉末で微粉タイプが用いられ、製剤中の配合は生薬乾燥エキス配合量全体に対し5質量%以下の配合比率範囲が望ましい。 直接打錠法による打錠テストを打錠機A(コレクト45、株式会社菊水製作所製)の回転数25rpm、打錠圧は500〜2000kg、杵の直径10mmφ、及び打錠機B(VIRGO 0512SS2AZ、株式会社菊水製作所製)の回転数12rpm、打錠圧は2〜4トン、杵の直径15mmφで打錠してスティッキングやキャッピングの打錠障害や錠剤外観などの打錠性を肉眼により観察した。さらに錠剤品質として錠剤硬度(TANAKA製硬度計)により測定した。また、服用性については官能テストにより評価した。 打錠性の評価については、スティッキングやキャッピングのないものを「良好」とし、打錠障害のあるものや打錠のできないものを「不良」とした。 錠剤外観は錠剤表面が艶のある滑らかなものを「良好」とし、艶がないまたは錠剤表面が粉っぽいものを「不良」とした。 官能テストはパネル人数6名(男5名、女性1名)で行った。服用感の項において「+」印は、水なしで服用できないもの、「±」印と「−」印は、水なしで服用可能であることをあらわしている。 なお、下記の実験例及び実施例において、特に言及しない場合は「部」を質量部、「%」は質量%を意味する。 次に実験例及び実施例によって本発明を説明する。実験例(実験例1) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、大柴胡湯乾燥エキス(日本粉末薬品株式会社製、原生薬比率: サイコ6部、ハンゲ4部、ショウキョウ1部、オウゴン3部、タイソウ3部、キジツ2部、ダイオウ1部、シャクヤク3部)を用い、表1に示す比率でカルナウバロウ(小城製薬株式会社製)、ノイシリンFL-1(富士化学工業株式会社製のメタケイ酸アルミン酸マグネシウム)、乳糖水和物(D.M.V製)、バレイショデンプン(松谷化学工業株式会社製)、タルク(松村産業株式会社製)、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)、粉糖(日新製糖株式会社製)、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)、ステビMZ(丸善製薬株式会社製のステビア抽出精製物)、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)を粉末で混合し試料1から試料6までの各粉末試料を作製し、これらの試料粉末を単発手動加圧式錠剤成形機(株式会社島津製作所製)にて、直接打錠法による打錠テストを下記の通り行った。 粉末試料100gを用い、1錠当り質量は500mgにて打錠圧3トンで打錠し評価結果を表1に示した。打錠性及び錠剤外観はいずれの錠剤も問題なかったが、試料1の甘味剤が入っていないもの、甘味剤として粉糖を使用した試料2とステビMZを使用した試料4は服用感が悪かった。乾燥エキスに対して10質量%の甘味剤添加率では粉末状の還元麦芽糖水あめ、スクラロース、エリスリトールが服用感の面から好ましいという結果を示した。(実験例2) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、葛根湯乾燥エキス(日本粉末薬品株式会社製、原生薬比率:カッコン8部、マオウ4部、タイソウ4部、ケイヒ3部、シャクヤク3部、カンゾウ2部、ショウキョウ1部)を用い、表2に示す比率でカルナウバロウ(フロイント産業株式会社製)、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)を粉末で混合し試料10、11を、比較例としてカルナウバロウ抜きの試料12を、さらにカルナウバロウ12質量%の配合率の試料13を作製した。これらの試料粉末を直接打錠法による打錠テストを下記の通り行った。粉末試料2kgを用い、1錠当り質量は葛根湯乾燥エキス配合量を一定にして打錠機Aにて打錠し評価結果を表3に示した。本発明の試料10、11は打錠性も服用感も良好であった。比較例であるカルナウバロウを配合していない試料12は口中で粉っぽさが生じ服用感が劣った。また、カルナウバロウ12質量%配合の試料13は口中での濡れが悪く服用感が劣った。(実験例3) 噴霧乾燥された芍薬甘草湯乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:シャクヤク1部、カンゾウ1部)を用い、表3に示す比率でカルナウバロウ(フロイント産業株式会社製)、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)を粉末で混合し試料20、21を、比較例として生薬乾燥エキス40質量%添加の試料22、生薬乾燥エキス88質量%添加の資料23を作製した。これらの試料粉末を直接打錠法による打錠テストを下記の通り行った。 粉末試料2kgを用い、1錠当り質量は芍薬甘草湯乾燥エキス配合量を一定にして打錠機Aにて打錠し評価結果を表3に示した。 本発明の試料20、21は打錠性も服用感も良好であった。比較例である生薬乾燥エキス40質量%添加の試料22は添加剤であるバレイショデンプンの影響で打錠時の混合末流動性が悪く味が粉っぽくなり服用感が悪かった。よって、試料20、21、23では生薬乾燥エキス添加率を50質量%以上とした。また、比較例である生薬乾燥エキス88質量%添加の試料23は打錠性、錠剤外観、服用感に問題はなかったが、生薬乾燥エキス添加率が多く甘味剤添加率の幅が狭くなるため生薬乾燥エキス添加率を85質量%以下とした。(実施例1) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、芍薬甘草湯乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:シャクヤク1部、カンゾウ1部)24kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)320g、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)5.38kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)180g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.2kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)120g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.2kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、32kgの混合末を15mmφの臼・杵を用い打錠機Bにて打錠圧4トンで打錠し、1錠質量1.08gの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは4.3mm、硬度は36kg以上、崩壊時間は44分〜48分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例2) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、独活葛根湯乾燥エキス(日本粉末薬品株式会社製、原生薬比率:ドクカツ2部、カッコン5部、マオウ2部、タイソウ1部、ケイヒ3部、シャクヤク3部、カンゾウ1部、ショウキョウ0.5部、ジオウ4部)38kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)510g、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)8.12kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)380g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.9kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)190g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.9kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、50kgの混合末を15mmφの臼・杵を用い打錠機Bにて打錠圧4トンで打錠し1錠質量1.22gの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.1mm、硬度は33kg、崩壊時間は40分〜44分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例3) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、葛根湯乾燥エキス(日本粉末株式会社製、原生薬比率:カッコン8部、マオウ4部、タイソウ4部、ケイヒ3部、シャクヤク3部、カンゾウ2部、ショウキョウ1部)43.4kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)600g、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)1.1kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)450g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)2.2kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)220g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)2.2kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、60kgの混合末を15mmφの臼・杵を用い打錠機Bにて打錠圧4トンで打錠し、1錠質量1gの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは4.3mm、硬度は34kg、崩壊時間は29分〜32分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例4) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、芍薬甘草湯乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:シャクヤク1部、カンゾウ1部)24kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)300g、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)5.2kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)180g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.2kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)240g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.2kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、32kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量360mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.0mm、硬度は10.1kg、崩壊時間は41分〜44分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例5) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、防已黄耆湯乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:ボウイ10部、オウギ10部、タイソウ6部、カンゾウ3部、ビャクジュツ6部、ショウキョウ2部)31.5kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)2.3kg、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)7.6kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)340g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.6kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)160g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.6kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、45kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量450mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.6mm、硬度は25kg、崩壊時間は44分〜49分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例6) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、大柴胡湯乾燥エキス(日本粉末薬品株式会社製、原生薬比率: サイコ6部、ハンゲ4部、ショウキョウ1部、オウゴン3部、タイソウ3部、キジツ2部、ダイオウ1部、シャクヤク3部)31.5kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)2.3kg、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)7.6kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)340g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.6kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)160g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.6kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、45kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量450mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.7mm、硬度は25kg、崩壊時間は14分〜16分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例7) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、小柴胡湯乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:サイコ7部、ハンゲ5部、オウゴン3部、ニンジン3部、タイソウ3部、カンゾウ2部、ショウキョウ1部)31.5kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)2.3kg、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)7.6kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)340g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.6kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)160g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.6kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、45kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量450mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.7mm、硬度は14kg、崩壊時間は60分以上であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例8) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、防風通聖散料乾燥エキス(アルプス薬品株式会社製、原生薬比率:キキョウ6部、ビャクジュツ6部、カンゾウ6部、オウゴン6部、セッコウ6部、ダイオウ4.5部、トウキ3.6部、シャクヤク3.6部、センキュウ3.6部、サンシシ3.6部、レンギョウ3.6部、ハッカ3.6部、ケイガイ3.6部、ボウフウ3.6部、マオウ3.6部、ショウキョウ1.2部、カッセキ9部、ボウショウ4.5部)31.5kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)2.3kg、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)7.6kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)340g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.6kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)160g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.6kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、45kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量450mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.6mm、硬度は10kg、崩壊時間は53分〜59分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。(実施例9) 噴霧乾燥された生薬乾燥エキスとして、補中益気湯乾燥エキス(日本粉末薬品株式会社製、原生薬比率:オウギ4部、ニンジン4部、トウキ3部、チンピ2部、タイソウ2部、ビャクジュツ4部、サイコ2部、カンゾウ1.5部、ショウマ1部、ショウキョウ0.5部)31.5kg、カルナウバロウ(小城製薬株式会社製)2.3kg、バレイショデンプン(松谷化学株式会社製)7.6kg、ステアリン酸マグネシウム(日油株式会社製)340g、粉末状の還元麦芽糖水あめ(三菱商事フードテック株式会社製アマルティMR100)1.6kg、スクラロース(三栄源エフエフアイ株式会社製)160g、エリスリトール(三菱化学フーズ株式会社製)1.6kgをレーディゲミキサー(松坂技研株式会社製)に入れ5分間混合し、得られた粉末を振動篩(株式会社浅野鉄工所製、42メッシュ金網)で篩過後、45kgの混合末を10mmφの臼・杵を用い打錠機Aにて打錠圧2トンで打錠し、1錠質量450mgの錠剤を得た。得られた錠剤の厚みは5.6mm、硬度は20kg、崩壊時間は14分〜16分であった。錠剤は口中に入れ咀嚼して服用すると生薬特有の風味と甘みがあり唾液の発生により無理なく嚥下可能であった。 生薬乾燥エキスに植物性のハードワックス及び粉末状の還元麦芽糖水あめとエリスリトールとスクラロースとを配合してなる生薬含有製剤。 生薬乾燥エキスの配合比率が製剤全体の50質量%〜85質量%の範囲である請求項1記載の生薬含有製剤。 生薬乾燥エキスが、芍薬甘草湯、葛根湯、独活葛根湯、小青竜湯、大柴胡湯、小柴胡湯、半夏瀉心湯、黄連解毒湯、防風通聖散料、八味地黄丸料、防已黄耆湯、補中益気湯からなる群より選ばれる生薬成分の一種または二種以上である請求項1又は2に記載の生薬含有製剤。 生薬乾燥エキスが、漢方処方の芍薬甘草湯、葛根湯、独活葛根湯、大柴胡湯、小柴胡湯、防風通聖散料、補中益気湯、防已黄耆湯であって、それぞれの処方を構成している生薬成分群を一括抽出してなるものである請求項1又は2に記載の生薬含有製剤 植物性のハードワックスがカルナウバロウである請求項1又は2に記載の生薬含有製剤。 直接打錠法で製造したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の生薬含有製剤。 【課題】生薬乾燥エキス配合の特異な味を低減し、水なしでも服用できる服用感の改善された生薬含有製剤を提供する。【解決手段】生薬乾燥エキスに、打錠性改善添加剤として植物性のハードワックスを、水なしでの服用感改善添加剤として粉末状の還元麦芽糖水あめとエスリトールとスクラロースとを用い、服用感を改善した生薬含有製剤。【選択図】なし


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