タイトル: | 公開特許公報(A)_半導体ウェハを検査するための方法および半導体ウェハのエッジを検査するための装置 |
出願番号: | 2011150078 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | H01L 21/66,G01N 21/956,G01B 11/00,G01B 11/30,G01B 11/24,G01B 11/16 |
フリードリヒ・パセック ユルゲン・フッフス アンドレアス・フーベル フリードリヒ・ランゲンフェルト フランク・ラウベ JP 2012019216 公開特許公報(A) 20120126 2011150078 20110706 半導体ウェハを検査するための方法および半導体ウェハのエッジを検査するための装置 ジルトロニック アクチエンゲゼルシャフト 599119503 Siltronic AG 特許業務法人深見特許事務所 110001195 フリードリヒ・パセック ユルゲン・フッフス アンドレアス・フーベル フリードリヒ・ランゲンフェルト フランク・ラウベ DE 10 2010 026 351.6 20100707 H01L 21/66 20060101AFI20111222BHJP G01N 21/956 20060101ALI20111222BHJP G01B 11/00 20060101ALI20111222BHJP G01B 11/30 20060101ALI20111222BHJP G01B 11/24 20060101ALI20111222BHJP G01B 11/16 20060101ALI20111222BHJP JPH01L21/66 JG01N21/956 AG01B11/00 HG01B11/30 AG01B11/24 KG01B11/16 Z 10 1 OL 22 2F065 2G051 4M106 2F065AA03 2F065AA12 2F065AA51 2F065AA65 2F065BB03 2F065CC19 2F065FF04 2F065FF49 2F065GG04 2F065GG21 2F065HH09 2F065JJ03 2F065JJ05 2F065JJ24 2F065LL33 2F065LL34 2F065QQ13 2F065QQ26 2F065QQ27 2F065QQ31 2G051AA51 2G051AB05 2G051BA06 2G051BA10 2G051BA11 2G051CA04 2G051CB01 2G051CB02 2G051DA07 2G051DA08 2G051EC01 2G051EC06 2G051ED11 4M106AA01 4M106BA05 4M106BA08 4M106CA38 4M106DB01 4M106DB02 4M106DB08 4M106DJ20 発明の詳細な説明 本発明は、半導体ウェハを検査するための方法および装置に関し、半導体ウェハのエッジをイメージング方法を用いて検査しエッジ上の欠陥の位置をこのようにして求める。 半導体ウェハ、たとえば単結晶シリコンウェハのエッジに対する品質要求基準は、特に大径(≧300mm)の場合、高まり続けている。エッジは、特に、汚染およびその他の欠陥ができる限り存在せずかつ低粗度であることが意図されている。さらに、搬送中および超小型電子部品の製造という状況での製造工程(たとえばコーティングおよび熱工程)において増大した機械的応力に耐えられることが意図されている。単結晶からスライスされたシリコンウェハの未処理のエッジの表面は、比較的粗く不均一である。これは、機械的荷重を受けると剥離することが多く、撹乱粒子の源である。したがって、通常はエッジを再研磨することにより、結晶内の剥離および損傷をなくし、エッジに特定のプロファイルを与える。 幾何学的特性以外にもウェハエッジにおける欠陥は重要な役割を果たす。エッジは、製造プロセス中も搬送中も繰返し接触を受ける。たとえば、ウェハエッジは保管用または搬送用のカセットと接触する。製造プロセス中、シリコンウェハはさらに、何度もエッジグリッパによってカセットから取出され、加工または測定装置に送られ、加工または測定後、再びエッジグリッパによって同じカセットに戻されるかまたは異なるカセットに搬送される。 したがって、エッジ上の欠陥および圧痕を完全に避けることはできない。これら欠陥のうちいくつか、たとえばクラックおよび剥離は、さらなる加工の間に、特に機械的処理と組合わされる熱処理またはコーティング等の場合にさらなる応力が発生すると、影響を受けたシリコンウェハが破損するという影響を及ぼす可能性があり、これは生産ラインの重大な問題に繋がる。 このため、遅くとも顧客に配送する前にウェハエッジを検査することは絶対に必要である(W.C. O'Mara, R.B. Herring, L.P. Hunt, Handbook of Semiconductor Silicon Technology, William Andrew Publishing/Noyes, 1990も参照)。この検査は特に、エッジの欠陥を原因とする破損の危険性があるシリコンウェハを同定し選別するのに役立つ。現在、エッジのモニタリングは視覚または自動検査を用いて行なわれる。自動検査には、欠陥の検出のためにカメラを用いるイメージング方法の使用が含まれる。視覚または自動画像解析を用いて欠陥を分類し致命的な欠陥と致命的でない欠陥とを区別する。このようなエッジ検査方法は、たとえばDE10352936A1に記載されている。 以前から知られているエッジ検査方法は、検出された欠陥の性質に関する十分な情報を常に提供するものではない。特に、半導体ウェハの破損に繋がる可能性がある致命的な欠陥が含まれているか否か識別できないことが多い。このことは、シリコンウェハの分類には相当な不確定さが伴うことを意味する。致命的でない材料が誤って不合格とされ致命的な材料が納品される可能性がある。前者の要因は歩留りを不必要に低下させ、後者の要因は顧客に対する問題に繋がる。DE10352936A1US2004/0021097A1W.C. O'Mara, R.B. Herring, L.P. Hunt, Handbook of Semiconductor Silicon Technology, William Andrew Publishing/Noyes, 1990 したがって、本発明は、エッジ検査の意義、特に破損の危険性の増大に関し検出されたエッジ欠陥を明確に分類できるようにすることの意義を高めるという目的に基づいている。 この目的は、半導体ウェハを検査するための方法によって達成され、この方法では、半導体ウェハのエッジをイメージング方法を用いて検査し、エッジ上の欠陥の位置および形状をこのようにして求める。加えて、その外縁がエッジから10mm以下である、半導体ウェハの平坦領域上の環状領域を、光弾性応力測定によって検査し、上記環状領域内で応力を受けた領域の位置をこのようにして求める。欠陥の位置と応力を受けた領域の位置とを相互に比較し、欠陥を、その形状および光弾性応力測定の結果に基づいてクラスに分類する。 以下において本発明を図面を参照しながらより詳細に説明する。本発明に従う方法を実施するために用いることができる測定機構を概略的に示す。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。先行技術に従うエッジ検査方法によって致命的または致命的でないエッジ欠陥に明確に分類できなかった欠陥の例を示す。同様に示されている光弾性応力測定結果により、本発明に従い欠陥を明確に分類できる。 エッジ欠陥の検出および分類のための周知の方法と異なり、本発明に従う方法は、イメージング方法を使用するだけではなく、これを光弾性応力測定からのデータと、すなわち材料の中で応力を受けた領域に関する情報と組合せて、破損について致命的であるエッジ欠陥を明確に同定する。 使用するイメージング方法は、(1つ以上のカメラを使用する)光学イメージング方法、電子光学方法または原子間力顕微鏡検査(AFM)でもよい。 光学イメージング方法は、ウェハエッジを、明視野もしくは暗視野光学部品またはこれらの組合せを用いて検査する。典型的には、ウェハ面の表側および裏側におけるウェハの最も外側の縁から内側に向かっておよそ5mmまでの領域を検査し、エッジ領域において、遥かに感度の高い表側および裏側の検査との十分に大きな重複が生じるようにする。明視野または暗視野構成におけるウェハエッジの照射は典型的に、1周波数または広周波帯域のLED、レーザまたはその他の照明光源によって生じる。少なくとも1つのカメラが、エッジ領域を含むウェハの縁の画像を記録する。好ましくは複数のカメラを用い、これらのカメラはウェハの縁およびエッジを異なる視点から記録する。 画像は欠陥同定の基準としての機能を果たす。欠陥同定は視覚的に行なうことができる。しかしながら、好ましくは画像情報は自動分類のために画像処理ソフトウェアによって供給される。このソフトウェアは構成可能な異なる欠陥クラスへの分類を行なうことができる。このような自動分類はたとえばDE10352936A1に記載されている。致命的な欠陥の構造を解像できるようにするためには、ウェハエッジに対しPSL(ポリスチレンラテックス球面)によって検証された感度がおよそ<10μmLSEであることが必要である。 この方法は、本発明に従い、上記他の方法と同じようにして、エッジ欠陥を同定するための先行技術に従うやり方と同じやり方で使用される。しかしながら本発明は、これを光弾性応力測定、すなわち偏光解消効果を利用する応力検出と組合せる。この方法は「走査型赤外線偏光解消(Scanning Infrared Depolarization)」(SIRD)という名で知られており、たとえばUS2004/0021097A1に記載されている。先行技術の場合、これはシリコンウェハ上の応力を受けた領域のサンプリングのような全領域検出のために用いられる。全領域測定の場合、製造中のすべてのシリコンウェハを100%検査することは、測定時間が長くなるので実用的でない。この方法は今まで、シリコンウェハを特にエッジに関して特定するためには用いられていない。 図1に示されるように、本発明に従う応用例では、SIRDによって半導体ウェハ1の平坦領域全体を検査するのではなく、ウェハエッジに近接する平坦なウェハ領域の環状領域のみを検査する。この場合、環状領域を偏光子3によって偏光された赤外線レーザビーム2で照射する。好ましくは、レーザビームは半導体ウェハの平坦領域に対して垂直に当たる。半導体ウェハ1を通過した後、レーザビーム2は検光子4を通過する。検光子4の下流では、赤外線レーザビームの強度および偏光解消度(degree of depolarization)を検出器5によって測定し記録する。レーザビーム2が半導体ウェハ1内で応力を受けた領域を通過した場合、偏光が回転する。透過したレーザビームに加えてまたはその代わりに、対応して適合化された機構によって、反射したビームを測定に使用することも可能である。 本明細書において、「エッジ」または「ウェハエッジ」は、半導体ウェハの縁において定められたプロファイルを有する平坦でない領域を意味すると理解される。したがって、半導体ウェハの表面は、表側および裏側の平坦領域とエッジとからなり、エッジの一部として、表側および裏側の小面(facet)、表側と裏側との間の円筒形の胴体部、ならびに各小面と胴体部との間の遷移半径を含み得る。 ウェハエッジに近接する環状領域の幅は、好ましくは10mm以下であり、特に好ましくは3mm以下である。この領域の幅の下限はレーザビームの直径によってのみ定められる。赤外線レーザビームの直径は20μmから5mmとすることができる。 環状領域の外縁は、エッジ欠陥が原因で生じた応力を受けた領域を常時検出するためには、エッジから10mm以下、好ましくは5mm以下である。好ましくは、SIRD測定に用いられる環状領域は、表側の小面が表側の平坦領域と出会う径方向の位置から、径方向内側に延びる。エッジに直に接するこの領域は、光弾性応力測定にとって好ましいが、エッジの近傍であるがエッジに直接接していない他の領域も、この測定に使用できる。レーザビームがエッジに重なる可能性もある。しかしながらこれは好ましくない筈である。なぜなら、重なっている部分は利用されない上に推論信号を生じさせる可能性があるからである。 エッジ欠陥によって生じた応力を受けた領域は、半導体ウェハの平坦領域上で、エッジから径方向に半導体ウェハの中心の方向に向かって10mmまで延びる可能性がある。非常に大きな応力を受けた欠陥の場合のみ、応力を受けた領域がさらに平坦領域の中に延びる可能性がある。これは、本発明に従いSIRDを用いて検査する領域の位置および幅を限定する。エッジ欠陥によって生じた応力を受けた領域は、エッジに直に接する場所で最も顕著であるため、検査する環状領域の外縁は、エッジから10mm以下、好ましくは5mm以下である。特に好ましくは、環状領域はエッジに直に接する。したがってSIRDによって検査する環状領域の幅は最大10mmであり、幅3mm以下でも十分である。 本発明に従うSIRD方法の応用例に拡張領域信号は不要である。この応用例では、(上記のように定められた)ウェハエッジに近接する赤外線レーザビーム2の少数の測定トラック7(図1参照)で十分である。特に、エッジ欠陥の分類について意義のある結果を得るためには、1つから5つの測定トラックで十分である。1つから2つの測定トラックが特に好ましい。図2から図9に示されるデータは、1つの測定トラックに基づく。 レーザビームの強度および検出の積算時間を互いに調整し、確実に信号対雑音比S/R>3となるようにしなければならない。 典型的にはいわゆるロックイン(lock-in)技術を用いて十分なS/R値を得る。 次に、イメージング方法の結果およびSIRD測定の結果の相関関係を求める。一例としてこれを図2から図9に示す。この相関関係はさまざまな方法で求めることができる。 イメージング方法によって同定した欠陥の位置PおよびSIRDによって同定した応力を受けた領域の位置Pを、角度(°)として特定することが適切である。この場合、向きに関する特徴(「ノッチ」または「平坦」)が基準点の役割を果たすことができる。 光弾性応力測定の結果またはイメージング方法の結果を、欠陥の事前選択に使用することが可能である。このことは、この1つの方法によって検出できる欠陥のみを、欠陥として扱い、両測定方法の結果の複合解析を用いてより具体的に分類することを意味する。 しかしながら、事前選択なしで作業することが好ましい筈である。なぜなら、イメージング方法または応力測定のみによって顕著であると同定されたが他方の方法によって顕著であると同定されない位置も致命的な欠陥を含む可能性があるからである。両測定方法の対応する複合データ解析によってのみ、確実に最良の可能な欠陥分類を行なうことができる。 以下において好ましい評価および分類方法を図2〜図9を参照しながら詳細に説明する。 第1段階において、最初の暫定的欠陥分類を、イメージング方法のデータに基づいて行なう。したがってイメージング方法に基づいて細長い(線、クラックおよび傷のような)構造を面状(スポット、クラスタ)構造と区別することができる。 最終的な分類のために、光弾性応力測定の測定変数の特定のしきい値を、暫定的な欠陥クラスに割当てる。このように、暫定的な欠陥クラスに割当てた欠陥を、光弾性応力測定の結果を用いて最終的に分類する。イメージング方法がある欠陥を細長い構造(たとえば図4)として分類し別の欠陥を面状構造(たとえば図7)として分類した場合、たとえばさらなる分類のために規定したしきい値は、SIRD測定の評価された測定結果に関して異なり得る。 光弾性応力測定のデータに基づく最終的な欠陥分類のために、以下の測定変数を使用できる。 a) 信号の大きさI(強度) b) 信号のプロファイル c) 信号のエリア d) 偏光解消度D e) 偏光解消信号型(ユニポーラまたはバイポーラ応力信号) f) 2極性B 好ましくは、すべての変数を、測定対象の縁における角位置P(°)の関数として記録し評価する。 分類に用いる測定変数は、(たとえば強度の場合)欠陥のない領域において、ゼロ値として通常固定される、平均されたまたは減算されたバックグラウンドもしくは平均値よりも大きい絶対値であるか、または、たとえば2極性Bの場合の相対値とすることができる。 偏光解消度Dは次のように定義される。 D=1-(Ipar-Iperp)/(Ipar+Iperp) Iは検出されたレーザ光の強度である。IparおよびIperpはそれぞれ、偏光子によって予め定められた偏光方向に対して平行および垂直に偏光された強度を示す。Dは、偏光解消の単位DU(1DU=1・10−6)で測定される。 2極性Bは次のように定義される。 Dは偏光解消度を示し、Dmaxは最大偏光解消度を示し、Dminは最小偏光解消度を示す。「| |」は絶対値関数を示す。 上記測定変数から導かれるさらなる変数(たとえば強度変数/偏光解消信号)も同様に最終的な欠陥分類に使用できる。 イメージング方法のデータおよび光弾性応力測定のデータとともに、さらなる情報を最終的な欠陥分類において考慮することができる。例として、たとえばシリコンウェハがその製造中に特定の機械的応力にさらされる位置といった、シリコンウェハの製造プロセスにおいてウェハエッジの損傷の危険性が高まる位置を、考慮することが可能である。このような位置において、欠陥分類の規則(たとえば光弾性応力測定の測定変数のしきい値)を特に適合させることができる。 以下の表は欠陥分類のための例示的なマトリックスを示す。 言うまでもなく、欠陥クラスに、より詳細なまたは他の下位分類を適用することが可能である。例としてクラスCの場合、SIRD信号強度に応じて区別するまたは2極性をさらに基準として使用することが可能である。 以下においてこれら欠陥クラスへの割当ての例を図2から図9を参照しながら説明する。これらの図面は各々、カメラによって得た欠陥画像(上部)に加えて、左下に強度I(「任意の単位」、「a.u.」)を示す。なぜなら強度は測定機器および選択された設定に依存するからである。右下には偏光解消D(DU)を示す。いずれの場合も、図面の上部領域に示される欠陥について位置P(°)の関数で示す。 図2:この欠陥画像は明確に分類できない。傷/クラックが含まれているのか残渣が含まれているのか明確でない。SIRDは、結晶格子の致命的な応力(偏光解消)はないことを示す。小さなSIRD強度変動とともに、これによって汚染(クラスE)を導き出すことができる。 図3:この欠陥画像は明確に分類できない(図2と比較)。SIRDは大きな偏光解消を示しており、同様に強度の大きな変化は、光の透過も大きく妨げられていることを証明している。SIRD信号の2極性は応力を明確に示す。したがってこの欠陥はクラックまたは剥離状の材料損傷(クラスB)に分類できる。 図4:この画像は、含まれているのが汚染なのか、傷なのか、またはクラックなのかを明らかにしていない。高く明らかに2極性のSIRD信号および透過の際にほとんど強度が変化していないことにより、この構造は致命的なクラック(クラスA)であると明確に同定される。 図5:この画像では欠陥を明確に同定できない。SIRDデータは高い2極性の偏光解消を示している。SIRD強度の変化およびプロセス履歴の知識(エピタキシャルコーティングされたシリコンウェハが含まれる)により、この欠陥はエピタキシャル成長の蓄積であると同定できる(クラスD)。 図6:この画像は図5の画像に匹敵する。しかしながらこの目立たないSIRDデータは、ここに汚染(クラスE)が含まれていることを明確に証明している。 図7:このSIRD測定では高い応力信号および強度変化双方を観察できる。2極性B>0.35およびカメラ画像の面情報とともに、これはこの欠陥が剥離(クラスB)であると同定する。 図8:画像およびSIRDデータは欠陥が汚染(クラスE)であると明確に同定する。偏光解消はなく、SIRD強度信号はわずかである。 図9:カメラ画像の中に構造がないことは、大きな損傷がないことを証明している。一方、SIRDはわずかな強度および偏光解消信号を同時に示している。偏光解消信号は大きな変動を示すが、従来の2極性は示していない。したがってこのSIRD信号の原因はカメラに見える汚染(クラスF)であると想定される。 このように、本発明に従う方法は、たとえばクラックの場合の誤った解釈を回避することができる。イメージング方法だけではクラックを他の細長い構造と区別できないことが多い。この例を図2および図4に示している。 このように、本発明に従いイメージング方法を応力同定方法とを組合せることにより、特に破損について致命的な欠陥に関しては遥かに信頼性の高い欠陥分類を行なうことができる。 実施した欠陥分類に従って、関連するシリコンウェハを、再加工、さらなる使用または不合格に振り分けることができる。 本発明に従って半導体ウェハのエッジを検査するために使用される2つの測定は、周知の装置を用いて連続的に行なうことができる。例として、DE10352936A1に記載の種類のエッジ検査装置およびUS2004/0021097A1に記載の種類のSIRD測定機器を使用できる。しかしながら、その中央軸6を中心として回転する半導体ウェハ1(図1参照)の異なる場所で上記測定方法双方を同時に行なえば、測定時間を特に短縮できる。イメージングエッジ検査方法のための1つ以上、好ましくは少なくとも2つのカメラ8を(図1の右側に示される)1つの場所に設置する。SIRD測定は(図1の左側に示される)別の場所で実施する。半導体ウェハ1がその中央軸6を中心として回転することにより、ウェハエッジの全周囲がカメラ8およびSIRD測定方法のための機構を通過するという効果があるので、回転するエッジの長さ全体を上記方法双方によって検査できる。両測定方法について十分な積算時間を保証するためには、イメージング方法および光弾性応力測定双方の検出器に対するウェハエッジの相対速度が2cm/sと30cm/sの間でなければならない。SIRD測定およびイメージング方法を同時に実施すること以外に、当然ながらこの装置を用いてこれらの方法を異なる時に行なうことができるが、これは測定時間が長くなるため好ましくない筈である。 先に好ましいと特定した1つから5つの測定トラックを実現するためには、半導体ウェハが確実に対応する回数だけ回転するだけでよい。この場合、光弾性応力測定のための測定装置の位置は、回転中は変化させず、各回転中半導体ウェハ上の定められた領域内の異なる径方向の位置に円形の測定トラックがそれぞれ存在するように、1回転する度に半導体ウェハに対して径方向に変更することができる。一方、光弾性応力測定のための測定装置の位置を、光弾性応力測定のために使用される赤外線レーザビームが環状領域の中に螺旋状の測定トラックを描くように、半導体ウェハに対して径方向に連続的に変更することができる。固定された位置および単一の測定トラックが好ましい。少数の測定トラックを用いた場合でも、レーザビームを電子光学偏向によって制御することができ、したがってその試験片上の位置を変更できる。 イメージング方法およびSIRD測定方法を同時に行なうことにより、さらなる情報が得られるにもかかわらず、エッジ検査に要する測定時間は変わらないようにすることができる。したがってSIRDを含む全エッジ検査について、測定時間を1分未満にすることができる。 上記方法を実施するために、以下の構成部品を備える装置を使用することが可能である。 −その中央軸6を中心として回転させることができる、半導体ウェハ1のための台。 −台を回転させるための駆動装置。 −少なくとも1つの光源および1つのカメラ8を含み、半導体ウェハ1のエッジの画像を記録する、イメージング方法を実施するためのシステム。 −半導体ウェハのエッジ近傍の平坦領域の中の領域を検査できるようにする機構の中のレーザ、偏光子3、検光子4、および検出器5を含む、光弾性応力測定を実施するためのシステム。 この方法を実施するための個々の構成部品の相互作用については既に述べたとおりである。 半導体ウェハの製造、特に単結晶シリコンウェハの製造において、本発明に従う方法を所望の時点で使用できる。しかしながら、好ましくは、この方法をエッジ加工の完了後に、すなわちエッジを丸くしエッジを研磨した後に使用することが好ましい。完全に仕上がっておりパターニングされていない半導体ウェハに応用することが特に好ましい。また、特に、サンプルだけでなく半導体ウェハすべてを顧客に配送する前に本発明に従う方法によって検査することが好ましい。この発明に従う方法により、エッジ欠陥のために破損する危険性のある半導体ウェハを確実に抽出できる。しかしながら、この方法により、欠陥の原因を同定し欠陥を取除くことも可能である。 半導体ウェハを検査するための方法であって、半導体ウェハのエッジをイメージング方法によって検査しエッジ上の欠陥の位置および形状をこのようにして求め、加えて、前記半導体ウェハの平坦領域上の環状領域を光弾性応力測定によって検査し前記環状領域の中で応力を受けた領域の位置をこのようにして求め、前記環状領域の外縁はエッジから10mm以下であり、欠陥の位置および応力を受けた領域の位置を互いに比較し、欠陥をその形状および前記光弾性応力測定の結果に基づいてクラスに分類する、方法。 前記イメージング方法では、エッジを照射し、少なくとも1つのカメラが前記エッジの画像を記録する、請求項1に記載の方法。 前記環状領域の幅は10mm以下である、請求項1または2に記載の方法。 前記光弾性応力測定から得られる a) 信号の大きさ、 b) 信号のプロファイル、 c) 信号のエリア、 d) 偏光解消度、 e) 偏光解消信号の種類、および f) 2極性という変数のうちの少なくとも1つを、欠陥をクラスに分類するのに使用する、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。 前記半導体ウェハはその中央軸を中心として回転し、前記イメージング方法のための測定装置および前記光弾性応力測定のための測定装置を、前記半導体ウェハの周囲に沿って異なる位置に設け、前記半導体ウェハを前記イメージング方法および前記光弾性応力測定によって同時に検査し、前記エッジおよびエッジに隣接する領域の周囲全体が、前記半導体ウェハの回転によって、前記イメージング方法のための測定装置および前記光弾性応力測定のための測定装置を通過するようにさせる、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。 前記半導体ウェハはその中央軸を中心として1回から5回回転する、請求項5に記載の方法。 前記光弾性応力測定に使用される赤外線レーザビームは、各回転中に、前記環状領域の中に円形の測定トラックを描き、前記光弾性応力測定のための測定装置の位置を、前記半導体ウェハ上の異なる径方向の位置に前記測定トラックがそれぞれ存在するように、各回転後に前記半導体ウェハに対して径方向に変更する、請求項6に記載の方法。 前記光弾性応力測定のための測定装置の位置を、前記光弾性応力測定のために使用される赤外線レーザビームが前記環状領域の中に螺旋形の測定トラックを描くように、前記半導体ウェハに対して径方向に連続的に変更する、請求項6に記載の方法。 前記半導体ウェハのエッジの回転による速度は2cm/sと30cm/sの間である、請求項6から8のいずれか1項に記載の方法。 半導体ウェハのエッジを検査するための装置であって、 半導体ウェハのための台を備え、前記台はその中央軸を中心として回転させることができ、 前記台を回転させるための駆動装置と、 少なくとも1つの光源および1つのカメラを含み、半導体ウェハのエッジの画像を記録する、イメージング方法を実施するためのシステムと、 半導体ウェハのエッジ近傍の平坦領域の中の領域を検査できるようにする機構の中のレーザ、偏光子、検光子、および検出器を含む、光弾性応力測定を実施するためのシステムとを備える、装置。 【課題】半導体ウェハを検査するための方法および装置を提供する。【解決手段】本発明は半導体ウェハを検査するための方法に関する。半導体ウェハのエッジをイメージング方法を用いて検査し、エッジ上の欠陥の位置および形状をこのようにして求める。加えて、その外縁がエッジから10mm以下である、半導体ウェハの平坦領域上の環状領域を、光弾性応力測定によって検査し、上記環状領域の中で応力を受けた領域の位置をこのようにして求める。欠陥の位置および応力を受けた領域の位置を互いに比較し、欠陥をその形状および光弾性応力測定の結果に基づいてクラスに分類する。本発明はまたこの方法の実施に適した装置に関する。【選択図】図1