タイトル: | 公開特許公報(A)_圧縮試験における被試験物の固定方法 |
出願番号: | 2011092675 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | G01N 3/08 |
今田 光政 尾茂 充彦 JP 2012225724 公開特許公報(A) 20121115 2011092675 20110419 圧縮試験における被試験物の固定方法 双葉工業株式会社 000201799 三原 靖雄 100074055 今田 光政 尾茂 充彦 G01N 3/08 20060101AFI20121019BHJP JPG01N3/08 3 1 OL 6 2G061 2G061AA02 2G061AB01 2G061DA16 この発明は、圧縮試験における被試験物の固定方法に関するものであり、特に、自動車部品の静圧縮試験における部品(以下、被試験物)の新規な取付治具を用いた固定方法である。 従来、圧縮試験機を用いた被試験物の強度テストにおいて、該圧縮試験機へ被試験物を固定するための治具は、試験する部品,即ち,被試験物は、その部品ごとにそれ専用の治具を作成し、該治具を試験時に圧縮試験機にセットし、不要時には、試験治具置場に保管していた。 そして、試験機へ固定する各被試験物は、その仕様、取り付け位置等に差があり、そのため、試験対象となる試験治具の種類が多く、試験治具の製作コストや製作工数がネックとなり、さらに、試験治具の保管場所等のスペースも問題となっていた。 しかし、このような試験では、被試験物の固定を簡単に行える治具や、取付け作業を容易にするものは存在しなかった。 そこで、この発明は、圧縮試験における被試験物の固定方法に関するものであり、特に、自動車部品でサブアセンブリされた部品単位で行う際の静圧縮試験における被試験物の取付治具を用いた新規な固定方法を開発・提供するものである。 自動車部品のうち、部品が製造において別々に組み立てられるが、他の部品と適合するように設計されている部品、即ち,サブアセンブリされた部品に着目し、治具の一部を取り替えられるよう構成し、部品単位で行う自動車部品の圧縮試験における被試験物の固定方法としたものである。 即ち,被試験物のうち、サブアセンブリされた部品については、従来一品一様で製作していた治具を、ベース治具とアタッチメント治具とに切りわけ構造にし、このベース治具は、どの種類の製品に対しても共用できる構造とし、アタッチメント治具のみを各々製作し、試験時に、ベース治具はそのままで、アタッチメント治具のみ組み替えて使用するよう構成したものである。 この発明による課題を解決するための手段としては、共通して使用可能な固定部をベース治具とし、被試験物と各試験方法のオリジナルな変動部(アタッチメント治具)の2層構造に切りわけ、作業の簡素化並びに治具の保管に優れた自動車部品の圧縮試験における被試験物の固定方法とするものである。 この発明によると、サブアセンブリされた部品単位で行うため、圧縮試験の部品取付け治具を、共通して使用可能な固定部(共通のベース治具)と、被試験物と各試験方法のオリジナルな変動部分(アタッチメント治具)の2層構造に仕分けするよう構成したため、比較的簡単に段取り替え(組み替え作業)の作業と時間(工数)が容易、かつ、短縮でき、従来に比べて、取付治具の重量、並びに製作コスト・製作工数を抑えることが出来る。 さらに、治具のうち、共通して使用可能な固定部は、共通のベース治具とするため、保管の際、治具置場の省スペース化が図れる等の極めて有益なる効果を奏するものである。この発明の使用状態の一実施例を示す一部欠截斜視図である。この発明の使用状態の説明図であり、(a)は、本発明の一実施例であり、(b)は、本発明の他の実施例を示す説明図である。この発明に使用する圧縮試験機の一実施例を示す側面図である。この発明に使用する圧縮試験機の使用状態を示す一部欠截平面図である。従来例を示す一部欠截斜視図である。 以下、この発明の好適な実施の形態について、サブアセンブリされた部品単位で圧縮試験を行う際に、従来一品一様で製作していた治具を、ベース治具とアタッチメント治具とに、切りわけ構造にし、ベース治具は、どの種類の製品に対しても共用できる構造とし、アタッチメント治具のみを各々製作し、試験時に、アタッチメント治具のみ組み替えて使用するよう構成した自動車部品の圧縮試験における被試験物の固定方法としたものである。 そこで、この発明の一実施例を図1〜図4に基づいて詳細に説明すると、圧縮試験機を用いて被試験物の強度テストを行うに際し、被試験物(W)を固定する該圧縮試験機(X)の反力壁面(Y)に、あるいは、反力壁面(Y)及び底面(Z)に、ベース治具(1)を固定し、該ベース治具(1)にアタッチメント治具(2)を介して被試験物(W)を固定することを特徴とする圧縮試験における被試験物の固定方法から構成される。 尚、図面においては、一部のベース治具(1)にアタッチメント治具(2)とを図示したが、これは、一対のうちの片方のみを図示しているし、被試験物(W)は図示されていない。 そして、この方法の発明に使用する被試験物(W)の具体的な説明をすると、サブアセンブリされた自動車部品は、インパネメンバーやバンパーレインフォースメント、Bピラーレインフォースメント等がある。 先ず、インパネメンバーは、自動車のインストルメントパネル内にあって、ステアリングやエアバックを支持し、インストルメントパネル自体を車両に締結する等の役割を持っており、衝突安全性など乗員保護の機能を有する部品である。 次に、バンパーレインフォースメントは、自動車のフロント・リアバンパー内にある補強部品であり、衝突性能や剛性に大きく寄与し、自動車の衝突時の衝撃吸収部材としての機能も有した部品である。 そして、Bピラーレインフォースメントは、自動車の両側中央部に位置する部品で、前後ドアの支持や自動車の側面衝突時の衝撃を吸収する機能を有した部品である。 静圧縮試験のテストモードは、各々のサブアセンブリ単位及び開発車種によって異なり、インパネメンバーでは、4種類、バンパーレインフォースメントでは、車両フロント側が2種類、車両リア側が2種類の計4種類、Bピラーレインフォースメントでは、1種類のテストモードがある。 その際、サブアセンブリされた自動車部品を、試験設備へ治具で固定するが、インパネメンバーでは、ステアリングシャフトを取り付ける部位へ車両前方向から負荷を与える方法があり、インパネメンバーの治具への固定は、車体とインパネメンバーを締結する3箇所で行うものである。 同様に、乗員側方向から負荷を与える方法では、治具への固定は5箇所で行う。また、負荷方法を右ハンドル車と左ハンドル車で行う。 また、バンパーレインフォースメントは車両幅全体と車両幅端末部へ負荷をかけるモードの2種類があり、フロントやリアとも治具への固定は、車体とバンパーレインを締結する2箇所で行う。 上記のように、多種多様の被試験物、並びに試験方法があり、部品構造も種々異なるため、従来の図5に示すやり方では、治具(1′)にサブアセンブリされた部品を固定する際にも、各々、別個の取付治具がそれぞれ必要となっていたが、この発明によりサブアセンブリされた部品は、解決されたものである。 尚、圧縮試験機(X)は、基台上に、反力壁面(Y)と底面(Z)を設けており、これら反力壁面(Y)と底面(Z)には、所定間隔置きに、断面が「T」字状の溝を切ったT溝(T)を縦・横に格子状形成しており、該T溝(T)に、ボルトの頭部を差し込み、該ボルトをベース治具(1)の取付穴に差し込み、該ボルトをナットで締め付け固定するものである。 この発明の自動車部品の圧縮試験における被試験物の固定方法の技術を確立し、該技術を実施・販売することにより、産業上利用可能性があるものである。 1 ベース治具 1′従来の治具 2 アタッチメント治具 T T溝 W 被試験物 X 圧縮試験機 Y 反力壁面 Z 底面 圧縮試験機を用いて被試験物の強度試験を行うに際し、被試験物を固定する該圧縮試験機の反力壁面に、あるいは、反力壁面及び底面に、ベース治具を固定し、該ベース治具にアタッチメント治具を介して被試験物を固定することを特徴とする圧縮試験における被試験物の固定方法。 被試験物を、自動車部品でサブアセンブリされた部品単位で行うことを特徴とする請求項1記載の圧縮試験における被試験物の固定方法。 被試験物を固定する治具が、ベース治具を共通に用い、該ベース治具にそれぞれ部品のアタッチメント治具を積層して固定することを特徴とする請求項1記載の圧縮試験における被試験物の固定方法。 【課題】この発明は、圧縮試験における被試験物の固定方法に関するものであり、特に、自動車部品でサブアセンブリされた部品単位で行う際の静圧縮試験における部品(以下、被試験物)の取付治具を用いた新規な固定方法を開発・提供するものである。【解決手段】圧縮試験機を用いて被試験物の強度テストを行うに際し、被試験物(W)を固定する該圧縮試験機(X)の反力壁面(Y)に、あるいは、反力壁面(Y)及び底面(Z)に、ベース治具(1)を固定し、該ベース治具(1)にアタッチメント治具(2)を介して被試験物(W)を固定することを特徴とする圧縮試験における被試験物の固定方法である。【選択図】 図1