タイトル: | 公表特許公報(A)_エチレンアミンを調製する方法 |
出願番号: | 2010541054 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C07C 209/14,C07C 211/10,C07C 211/04,C07C 211/05 |
ハンソン,マルティン ステファン グスタフソン,リーフ ケニー クリスチャン リフ,ヨハン クズマノヴィッチ,ボリス シュロダー,ウルフ JP 2011508753 公表特許公報(A) 20110317 2010541054 20081229 エチレンアミンを調製する方法 アクゾ ノーベル ナムローゼ フェンノートシャップ 390009612 Akzo Nobel N.V. 小林 浩 100092783 片山 英二 100095360 大森 規雄 100120134 鈴木 康仁 100104282 ハンソン,マルティン ステファン グスタフソン,リーフ ケニー クリスチャン リフ,ヨハン クズマノヴィッチ,ボリス シュロダー,ウルフ EP 08100075.4 20080103 US 61/022,610 20080122 C07C 209/14 20060101AFI20110218BHJP C07C 211/10 20060101ALI20110218BHJP C07C 211/04 20060101ALN20110218BHJP C07C 211/05 20060101ALN20110218BHJP JPC07C209/14C07C211/10C07C211/04C07C211/05 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW EP2008068306 20081229 WO2009083580 20090709 16 20100827 4H006 4H006AA02 4H006AC41 4H006AC52 4H006AD11 4H006AD17 4H006AD31 4H006BA72 4H006BD33 4H006BD52 4H006BD70 4H006BD84 本発明は、エチレンアミンを調製する方法の改良に関する。 エチレンアミンは、溶媒、安定化剤;キレート剤、殺真菌剤、微量栄養素、合成樹脂、繊維、医薬品、抑制剤、および界面活性物質を合成するための出発材料として使用される。 特に、エチレンジアミン(EDA)が、キレート剤、殺真菌剤、および繊維のような合成樹脂などのいくつかの化学品を調製するための原材料として使用される。 エチレンジアミンやジエチレントリアミンなどのエチレンアミンは、触媒の存在下、エチレンオキシド、エチレングリコール、またはエタノールアミンのアミノ化によって調製される。これらの反応は高圧および高温で行われるが、いくつかの副産物も生成される。 第1のステップにおいて、エチレングリコールまたはエチレンオキシドがアミノ化されることによって、モノエタノールアミンやジエタノールアミンなどのエタノールアミンが得られ、これらは、次のステップにおいてアミノ化されて、所望のエチレンアミンが得られる。 多数の文献に、合理的に可能な最も純度の高い生成物を得るためのあらゆる種類の異なるステップを含めたエチレンアミンを調製するプロセスが開示されている。 例えば、EP197612には、アミン縮合反応を行うための触媒を含む反応域とこうした反応の反応生成物の分離を行うための分離域とを利用するプロセスが開示されている。アミン縮合反応は、アンモニアとモノアルカノールアミンからまたはエチレンオキシドとアンモニアからエチレンジアミンを調製する反応であってもよい。エチレンジアミンを生成する際に、アミノ化域からの排ガス流を蒸留にかけて、水、アンモニア、エチレンジアミン、モノエチルピペラジン、ヒドロキシエチルピペラジン、アミノエチルエタノールアミン、テトラエチレンペンタミン、ジエチレントリアミン、アミノエチルピペラジン、ピペラジン、トリエチレンテトラアミン、ジエタノールアミン、およびトリエタノールアミンを除去すると述べられている。 このエチレンアミン生成プロセスにおいて、エチルアミンとメチルアミンが副産物として生成される。本出願人は、特定の理論に拘泥するものではないが、メチルアミンは、モノエタノールアミンのアルデヒドへの脱水素化と、続いてメチルアミンへの脱カルボニル化を経て生成されると考えられる。エチルアミンは、異なるメカニズムを経て、すなわちモノエタノールアミンの直接水素化分解によって、またはモノエタノールアミンの不飽和アミンへの脱水と、続いてエチルアミンへの水素化によって生成されると考えられる。 メチルアミンおよびエチルアミンは、さらにエタノールアミンまたはエチレンアミンと反応して、複数のアルキル末端エチレンアミンを生成する恐れがある。これらは、望ましくないものであり、所望のアミン末端およびヒドロキシル末端化合物から除去すべきである。 EP197612の実施例で指定されるプロセスにおいて、上記のことがまさに起こり、エチルアミンおよびメチルアミンは、アンモニアで一部をフラッシュオフし、残量をアンモニアでストリッピングする。結果として、生成されたエチルアミンおよびメチルアミンについては、反応物質のうちの1つと反応して、所望のエチレンジアミン生成物から分離するのが困難なものもあるいくつかの望ましくない副産物を生成するまで、プロセスに戻してリサイクルする。 A.Fischerらの「Amination of Diols and Polyols to Acyclic Amines」、Catalysis Today 37(1997年)、167〜189頁には、エチレンオキシドまたはモノエタノールアミンをエチレンジアミンにアミノ化するプロセスが記載されている。エチルアミンの生成は、ゼオライトを触媒として使用するプロセスにおいて示唆されている。しかし、エチルアミン(があればその)生成量について記載がない。また、エチルアミンの生成が望ましくないこと、およびエチルアミンを除去すべきであることは開示されていない。 結果として、当技術分野において、エチルアミンおよびメチルアミンの生成が問題を引き起こすことは認められていない。 今回、メチルアミンおよびエチルアミンは、本質的にメチルエチレンジアミンまたはエチルエチレンジアミン、メチルジエチレントリアミン、エチルジエチレントリアミンなど、いくつかの他のエチル化およびメチル化副産物をさらにもたらすものであり、プロセス流中に維持することは、エチレンアミン生成物を例えば殺真菌剤生成または繊維生成のための原材料として使用したい場合望ましくないことがわかった。 殺真菌剤の生成においては、エチレンジアミンをCS2およびNaOHと反応させる。エチレンジアミン生成物に、メチル化およびエチル化副産物が含まれている場合、廃水のCODが高くなり、これは環境に極めて望ましくない。 LYCRA(登録商標)繊維などの繊維の生成においては、メチル化およびエチル化エチレンジアミンによって、十分な架橋が阻害され、繊維の耐久性が低下する。 上記の問題は、本発明の方法によって取り除くことができる。 本発明は、触媒の存在下でエチレンオキシド、エチレングリコール、またはエタノールアミンをアミノ化することによってエチレンアミンを調製する方法であって、メチルアミンおよび/またはエチルアミンが反応流出流から除去されるステップを含む方法を提供する。 反応流出流は、リサイクルされ、またはいくつかの反応域および反応域自体に入り込む任意の反応流を意味する。エチレンジアミンを調製する通常のプロセスであって、ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離からなるプロセスを示す図である。ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離を示す図である。ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離を示す図である。 好ましい実施形態において、過剰のアミノ化化合物を、プロセスにおいて再使用するためにリサイクルする。 アミノ化化合物は、ヒドロキシル基またはエポキシド基のような潜在的ヒドロキシル基をアミノ化するのに適した化合物ならいずれでもよく、一実施形態においては、アルキルアミン、アルカノールアミン、芳香族アミン、またはアンモニアの群から選択することができる。好ましくは、アミノ化化合物はアンモニアである。 別の好ましい実施形態において、メチルアミンおよび/またはエチルアミンは、蒸留ステップ、吸収ステップ、吸着ステップ、クラッキングステップ、またはこうしたステップのうちの2つ以上の組合せによって除去され、好ましくはメチルアミンおよび/またはエチルアミンは、蒸留ステップによって除去される。 本出願では、クラッキングは、分子が分解して、小さい分子になるように水素および/または触媒の存在下または非存在下で加熱することを意味する。クラッキング触媒は、典型的には担持された金属硫化物もしくは窒化物、またはことによるとゼオライトなどの不均一酸からなる。クラッキングプロセスは、好適には200℃を超える温度および20バール未満の水素圧で進行する。 蒸留には、別の蒸留塔における古典的蒸留と反応域における(反応)蒸留との両方が含まれる。 エタノールアミンは、モノエタノールアミンもしくはジエタノールアミンまたはこれら2つの混合物が好ましく、エタノールアミンは、モノエタノールアミンが最も好ましい。 一実施形態において、メチルアミンおよびエチルアミンは、好適にはイオン交換樹脂などの吸収剤および吸着剤に吸着させ、またはそれによって吸収できることが明らかになった。これらの吸着剤/吸収剤は、アンモニア中に低重量パーセント濃度で存在する低分子アミンの除去に対して選択的であることがわかった。吸着剤の酸性強度が低下すると、メチルアミンに対する吸着能が向上する。また、吸着したメチルアミンおよびエチルアミンを吸着剤から脱着させることができ、したがって吸着剤材料を床再生に使用することができる。水流で洗浄した後、イオン交換樹脂を乾燥することは、少なくとも吸着能および選択性を維持するためには必要でない。酸性イオン交換樹脂の吸着能は、複数の吸着/脱着サイクル後に低下しないことがわかった。驚くべきことに、活性炭またはAmbersorb 563などの典型的な物理的吸着剤でさえ、低分子アミンのアンモニアからの除去に対して満足できる吸着性能を示し、したがってエチレンアミン生成プロセスにおいてメチルアミンおよびエチルアミンを除去するのに使用することができる。吸収/吸着は、液相および気相において起こり得る。一実施形態において、吸収/吸着ステップは、室温もしくは室温直下、または高温で行われる。好ましくは、温度は室温〜50℃である。 別の実施形態において、メチルアミンおよびエチルアミンを、好適には水素および/または触媒の存在下または非存在下でクラッキングすることによって除去できることが明らかになった。クラッキング用に作製された典型的な触媒は、金属硫化物または金属窒化物であるが、ゼオライトまたはNafionなどの純粋な酸触媒も使用することができる。これらの触媒においてしばしば使用される金属は、Mo、W、Ni、およびCoである。クラッキングは、一般に180℃超、好ましくは200℃超、さらにより好ましくは215℃超の高温、および一般に20バール未満、好ましくは15バール未満、より好ましくは10バール未満の低水素圧で行われる。エチルアミンおよびメチルアミンはクラッキングされて、エタンとアンモニアおよびメタンとアンモニアをそれぞれ生成する。エタンおよびメタンは、不活性であり、非常に揮発性であるので、プロセスからパージすることができる。 さらに別の実施形態において、メチルアミンおよびエチルアミンは、反応流中に存在する他の成分の沸点と異なる沸点を有するので、好適に蒸留ステップで除去できることが明らかになった。 好ましい実施形態において、アミノ化反応の後、まず過剰のアミノ化化合物をメチルアミンおよび/またはエチルアミンと共に除去し、続いてアミノ化化合物からメチルアミンおよびエチルアミンを除去する。このようにして、プロセスにリサイクルし、その後のアミノ化に再使用することができる「清浄な」アミノ化化合物が得られる。 好ましい代替実施形態において、アミノ化反応の後、まず過剰のアミノ化化合物の大部分を除去して(再使用のためにリサイクルする)、続いて過剰のアミノ化化合物の残部をメチルアミンおよび/またはエチルアミンと共に除去する。「大部分」は、過剰のアミノ化化合物の75から99%の量を意味する。 より好ましい実施形態において、生成プロセスの初期の段階において、例えば過剰なNH3がストリッピングされるステップで、蒸留ステップを行うことによって、メチルアミンおよびエチルアミンを分離する。 アミノ化化合物とメチルアミンおよび/またはエチルアミンとを含む流において、メチルアミンおよびエチルアミンをアミノ化化合物から分離できると理解されるべきである。 例えば、メチルアミンおよびエチルアミンを、好都合なことにプロセスからアンモニアおよび少量の水と共に除去し、続いてアンモニアから容易に分離できることがわかった。 蒸留ステップにおける装備で、NH3を塔頂生成物として分離し、メチルアミンとエチルアミンと水との混合物を塔底生成物として分離する。 MA/EA蒸留塔におけるメチルアミンおよびエチルアミン(MA/EA)の好ましい早期分離が有利であるのは、副産物の量が大幅に低減され、必要なエチレンアミン精製ステップ数が低減されるからである。 本発明のプロセスにおいて好適に使用することができる触媒は、アミノ化反応に適していることが知られている触媒ならいずれでもよく、例えば固体の担持体上に触媒として活性な化合物を含有する触媒が挙げられる。通常、触媒は、ニッケル、クロム、コバルト、銅、ルテニウム、鉄、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、セシウム、タングステン、銀、亜鉛、ウラン、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、イリジウム、オスミウム、金、モリブデン、レニウム、カドミウム、鉛、ルビジウム、ホウ素、マンガン、またはそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の金属を触媒として活性な部分として含有する。脱水素化/水素化触媒効果を主に担う触媒の金属部分は、少なくとも70重量%、好ましくは80重量%超のニッケル、クロム、コバルト、銅、パラジウム、ルテニウム、もしくは鉄、またはそれらの混合物を含有する。触媒効果は、しばしばカルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、リチウム、ナトリウム、カリウム、バリウム、セシウム、タングステン、鉄、ルテニウム、亜鉛、ウラン、チタン、ロジウム、パラジウム、白金、イリジウム、オスミウム、銀、金、モリブデン、レニウム、カドミウム、鉛、ルビジウム、ホウ素、マンガンからなる群から選択される金属など、より少量の他の金属の存在によって、例えば所望の生成物に対する選択性の改善を実現するように促進される。これらの促進剤は、通常は触媒金属の全量の0.1から30%、好ましくは1から20重量%を構成する。炭素など、他のタイプの担体も利用してもよいが、触媒金属は、通常は多孔質金属酸化物担体に担持される。適当な担持体材料の例は、様々な形のアルミナ、シリカ、珪藻土、アルミナ−シリカ、アルミナ−チタニア、アルミナ−マグネシア、およびアルミナ−ジルコニアである。担体は、通常は触媒全体の50〜97重量%を構成する。好ましい実施形態において、触媒は、ニッケル含有金属触媒であり、アルミナ含有の多孔質金属酸化物担持体上で金属の形のルテニウム、レニウム、パラジウム、もしくは白金、またはそれらの混合物で促進される。上述された脱水素化/水素化触媒は、例えばEP−A146508、EP−A−729785、EP−A−737669、US2,365,721、およびUS4,123,462に見出すことができる。 アミノ化ステップで使用される温度は、一般に120℃〜300℃、好ましくは175℃〜225℃の範囲である。 アミノ化ステップで使用される圧力は、一般に8〜40MPa、好ましくは15から約30MPaである。(実施例)クラッキングによるアンモニア含有混合物からのエチルアミンの除去 撹拌機および温度制御装置を装備した300mlのオートクレーブに、窒素ガスを流した。オートクレーブに、触媒として5グラムのNafion、31グラムのアンモニア、11グラムのエチルアミン、および800kPaの水素を加えた。オートクレーブを220℃に加熱し、撹拌を続けながら、この温度に2時間維持した。 反応後に、オートクレーブから試料を取り出し、ガスクロマトグラフィーを使用して分析した。エチルアミンの変換率を1.5%と算出し、生成物選択性をエタン41.3%と算出した。比較例:エチレンジアミンを調製する通常のプロセス(EP0197612に準拠) 図1は、エチレンジアミンを調製する通常のプロセスであって、ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離からなるプロセスを示す。ユニット「a」における反応は、上述されたように普通のアミノ化条件下で実施される。生成物混合物である流2を、塔「b」において21バールおよび塔底温度185℃で蒸留する。塔頂部において、流3のアンモニアを、水素、メチルアミン、およびエチルアミンと共に除去する。流3を反応器に戻して再循環させ、メチルアミンおよびエチルアミンを反応させて、アルキル末端エチレンアミンを生成する。塔底の流4を、塔「c」において1バールおよび塔底温度130℃でさらに蒸留する。塔「c」の塔頂の流5を、塔「b」に戻す。塔底の流6はアミンと水からなる。流6をさらに蒸留して、生成された異なるアミンを分離する。流の組成は表1で見られる。パラレル蒸留による生成物混合物からのメチルアミンおよびエチルアミンの除去 図2は、ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離を示す。ユニット「a」における反応は、比較例の場合と同じである。生成物混合物である流2を、塔「b」において17バールおよび塔底温度247℃で蒸留する。塔頂部において、流3のアンモニアを、水素、メチルアミン、およびエチルアミンと共に除去する。オーバーヘッド流出流である流3を、塔「c」において17バール、塔底温度189℃で蒸留する。ここで、メチルアミンおよびエチルアミンを塔底の流6によって除去し、塔頂流の流5を反応器に戻して再循環させる。流4を、塔「d」において1バールおよび塔底温度130℃で蒸留する。塔「d」からの塔頂流の流7を塔「c」に戻す。塔底流の流8は、アミンと水からなり、さらに蒸留して、生成された異なるアミンを分離する。流の組成は表2で見られる。 大量のエチルアミンおよびメチルアミンは、流6を介してプロセス混合物から出て、流5に達することはないことがわかる。逐次蒸留による生成物混合物からのメチルアミンおよびエチルアミンの除去 図3は、ユニット「a」において反応を行った後のエチレンアミン合成混合物の分離を示す。ユニット「a」における反応は、比較例の場合と同じである。生成物混合物である流2を、23バールおよび塔底温度182℃で蒸留する。塔頂流の流3を反応器に戻して再循環させる。塔底流の流4を、塔「c」において2.1バールおよび塔底温度156℃で蒸留する。塔底流の流6は、所望のエチレンアミンからなり、さらに蒸留して、生成された異なるアミンを生じる。塔「c」からの塔頂流の流5を、塔「d」において23バールおよび塔底温度114℃でさらに蒸留する。塔頂流の流7を塔「b」に戻して再循環させる。塔底流の流8は、望ましくないメチルアミンとエチルアミンからなる。流の組成は表3で見られる。吸着剤として2−メチルフェノールを使用した吸着による、アンモニアをベースとした混合物からのメチルアミンの除去 単一の開口部を有する1リットルの丸底ガラスフラスコをセプタム付きのキャップで蓋をし、それを経由して、サンプリングポートをガスクロマトグラフ(GC)分析器に接続した。フラスコに蓋をする前に、使用する吸着剤を計量し、容器に注ぎ込んだ。その後、アンモニアガスを流し入れた。特殊なガス用シリンジを用いて、メチルアミンガスを、セプタムを通して注入した。室温および全圧1気圧でアンモニア1リットル当たり5mlのメチルアミンを容器に導入した。(Merckからの)2−メチルフェノールを受け入れたままの状態で使用した。これは乾燥微細粒子の形であった。 1時間接触させた後、上部空間からのガス試料をGC分析用に採取した。この試験に先立って、1時間という長さが、系の平衡に到達するのに十分であることを確認した。 CP Volamineカラム(60m、内径0.32mm)を使用して、Mega 8160 Fisons機器で分析を行った。試料100μlを、250℃のインジェクターに注入した。カラムの初期温度は40℃であり、120℃まで速度10℃/分で昇温させた。キャリヤーガスはヘリウムであり、検出器は、FIDを250℃で使用した。 平衡時の気相中に残留しているアミンの濃度を、導入された吸着剤について様々な量で測定した。その結果を以下の表4に示す。 得られた結果から、アミンの吸着は吸着剤の量に依存することがわかり、アンモニアに比べてアミンに対する選択性は、吸着されたアミンとアンモニアの比として、初期の混合物(フィード)中のアミンとアンモニアの比より高い。吸着剤として活性炭(Norit ROX 0.8)を使用した吸着による、アンモニアをベースとした混合物からのメチルアミンの除去 実施例4に記載されているのと同じ実験装備、手順、分析方法、および量を使用した。活性炭Norit ROX 0.8を受け入れたままの状態で使用した。 平衡時の気相中に残留しているアミンの濃度を、導入された吸着剤について様々な量で測定した。その結果を以下の表5に示す。 得られた結果から、アミンの吸着は吸着剤の量に依存することがわかり、アンモニアに比べてアミンに対する選択性は、吸着されたアミンとアンモニアの比として、初期の混合物(フィード)中のアミンとアンモニアの比より高い。 さらに、この場合のアミンの除去は、実施例4の2−メチルフェノールの場合より幾分良好であった。吸着剤として弱酸性Amberlite IRC76を使用した吸着による、アンモニアをベースとした混合物からのメチルアミンの除去 実施例4に記載されているのと同じ実験装備、手順、分析方法、および量を使用した。Rohm and HaasからのAmberlite IRC76吸着剤は、ビーズの形で使用した。 平衡時の気相中に残留しているアミンの濃度を、導入された吸着剤について様々な量で測定した。その結果を以下の表6に示す。 得られた結果から、アミンの吸着は吸着剤の量に依存することがわかり、アンモニアに比べてアミンに対する選択性は、吸着されたアミンとアンモニアの比として、初期の混合物(フィード)中のアミンとアンモニアの比より高い。 さらに、この場合のアミンの除去は、実施例5のNorit Roxoの場合よりわずかに良好であった。吸着剤としてAmbersorb 563を使用した吸着による、アンモニアをベースとした混合物からのメチルアミンの除去 実施例4に記載されているのと同じ実験装備、手順、分析方法、および量を使用した。(Rohm and Haasからの)Ambersorb 563を受け入れたままの状態で使用した。 平衡時の気相中に残留しているアミンの濃度を、導入された吸着剤について様々な量で測定した。その結果を以下の表7に示す。 得られた結果から、アミンの吸着は吸着剤の量に依存することがわかり、アンモニアに比べてアミンに対する選択性は、吸着されたアミンとアンモニアの比として、初期の混合物(フィード)中のアミンとアンモニアの比より高い。さらに、この場合のアミンの除去は、Amberlite IRC76の場合に匹敵した。吸着剤として強酸性Amberlyst 15を使用した吸着による、アンモニアをベースとした混合物からのメチルアミンの除去 実施例4に記載されているのと同じ実験装備、手順、分析方法、および量を使用した。Rohm and HaasからのAmberlyst 15吸着剤は、表面積53m2/gおよび全細孔容積0.40cm3/gのビーズの形で使用した。 平衡時の気相中に残留しているアミンの濃度を、導入された吸着剤について様々な量で測定した。その結果を以下の表8に示す。 得られた結果から、アミンの吸着は吸着剤の量に依存することがわかり、アンモニアに比べてアミンに対する選択性は、吸着されたアミンとアンモニアの比として、初期の混合物(フィード)中のアミンとアンモニアの比より高い。 さらに、この場合のアミンの除去は、実施例6および7におけるAmberliteおよびAmbersorbの場合よりはるかに良好であった。塩化アンモニウム塩溶液での洗浄による、吸着したメチルアミンのAmberlite IRC76からの脱着 塩化アンモニウム水溶液で洗浄することによって、弱酸性イオン交換体Amberlite IRC 76から吸着したメチルアミンを脱着させることを評価した。実施例4で記載された吸着手順を適用した後、吸着樹脂を取り出し、3M塩化アンモニウム水溶液を使用して洗浄した。 脱着後の塩化アンモニウム水溶液中のメチルアンモニウムイオンの濃度を測定するための分析方法として、キャピラリーゾーン電気泳動を使用した。 メチルアミンの吸着量に対する脱着量によって、吸着したメチルアミンが完全に回収されたことがわかる。 触媒の存在下でエチレンオキシド、エチレングリコール、またはエタノールアミンをアミノ化することによってエチレンアミンを調製する方法であって、メチルアミンおよび/またはエチルアミンが反応流出流から除去されるステップを含む方法。 過剰のアミノ化化合物を、プロセスにおいて再使用するためにリサイクルする、請求項1に記載のプロセス。 アミノ化反応の後、まず過剰のアミノ化化合物をメチルアミンおよび/またはエチルアミンと共に除去し、続いてアミノ化化合物からメチルアミンおよびエチルアミンを除去する、請求項1または2に記載のプロセス。 アミノ化反応の後、まず過剰のアミノ化化合物の大部分を除去し、続いて過剰のアミノ化化合物の残部をメチルアミンおよび/またはエチルアミンと共に除去する、請求項1または2に記載のプロセス。 メチルアミンおよび/またはエチルアミンが、蒸留ステップ、吸収ステップ、吸着ステップ、クラッキングステップ、またはこうしたステップのうちの2つ以上の組合せによって除去される、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。 メチルアミンおよび/またはエチルアミンが、蒸留ステップによって除去される、請求項5に記載のプロセス。 アミノ化化合物がアンモニアである、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。 本発明は、触媒の存在下でエチレンオキシド、エチレングリコール、またはエタノールアミンをアミノ化することによってエチレンアミンを調製する方法であって、メチルアミンおよび/またはエチルアミンが反応流出流から除去されるステップを含む方法に関する。