タイトル: | 特許公報(B2)_使用感と保存安定性に優れた化粧料およびその製法 |
出願番号: | 2010511857 |
年次: | 2015 |
IPC分類: | A61K 8/88,A61K 8/44,A61Q 1/04,A61Q 1/06,A61Q 1/02,A61Q 5/06,A61Q 15/00 |
吉田 麻吏 苔口 由貴 JP 5759721 特許公報(B2) 20150612 2010511857 20081210 使用感と保存安定性に優れた化粧料およびその製法 高級アルコール工業株式会社 391066319 葛和 清司 100102842 吉田 麻吏 苔口 由貴 US 61/052,311 20080512 JP 2008127290 20080514 20150805 A61K 8/88 20060101AFI20150716BHJP A61K 8/44 20060101ALI20150716BHJP A61Q 1/04 20060101ALI20150716BHJP A61Q 1/06 20060101ALI20150716BHJP A61Q 1/02 20060101ALI20150716BHJP A61Q 5/06 20060101ALI20150716BHJP A61Q 15/00 20060101ALI20150716BHJP JPA61K8/88A61K8/44A61Q1/04A61Q1/06A61Q1/02A61Q5/06A61Q15/00 A61K 8/00− 8/99 A61Q 1/00−90/00 米国特許出願公開第2005/0191327(US,A1) 特表2004−517856(JP,A) 米国特許出願公開第2005/0255160(US,A1) 特開2002−316971(JP,A) 国際公開第2006/134896(WO,A1) 国際公開第2004/105707(WO,A1) 国際公開第2006/095486(WO,A1) フレグランス ジャーナル,2007年 7月15日,Vol.35, No.7,pp.60-65 7 JP2008072382 20081210 WO2009139092 20091119 30 20111026 今村 明子 本発明は、使用感と保存安定性に優れた化粧料およびその製法に関する。さらに詳しくは、アミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含む、使用感と保存安定性に優れた化粧料およびその製法等に関する。 化粧品の性能として、メイク・アップ効果のみならず、使用感に対する重要性も高まっているところ、かかる使用感は、用いる化粧料の種類の影響を受ける。例えば、化粧品の使用感を良好にするために、天然多糖類またはカチオン化された天然多糖類が用いられることが報告されている(特許文献1)。また、油ゲル化剤であるジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドが、安定なフォーム等を目的とした化粧料に用いられることも報告されている(特許文献2〜5)。さらに、特許文献6には、比較的低い温度条件で油ゲル化剤を油性基剤中に均一に混合するために、特定のアミノ酸誘導体系油ゲル化剤を配合したゲル状組成物が開示されている。 また、保湿効果を目的として化粧料に用いられる油ゲル化剤として、デキストリン脂肪酸エステル類、多糖脂肪酸エステル類、有機変性粘土鉱物類、および12−ヒドロキシステアリン酸等が知られている(特許文献7)。 さらに、特許文献8および9には、ゲル強度や使用感等を向上させるために、ポリアミド樹脂を配合した化粧料が開示されている。 しかしながら、上記文献のいずれにも、アミノ酸系油ゲル化剤とポリアミド樹脂の2つの成分を同時に含む化粧品は開示されておらず、また油ゲル化剤およびポリアミド樹脂は、単品で化粧料の使用感と保存安定性を併せて向上せしめるものではない。 なお、特許文献10には、2つの異なるヘテロポリマーを含む化粧品組成物の発明が開示され、通常使用される化粧料成分としてジブチルラウロイルグルタミドが配合された、アミド末端ポリアミド樹脂およびエステル末端ポリアミド樹脂を含む組成物が記載されているが、発明の目的が化粧品組成物の形状安定性や機械的強度の向上を目的とするものであり、発明の目的と効果が本発明とは全く異なり、アミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含む化粧料が、いかなる作用効果を生じるかについても全く開示されていない。 以上のとおり、現在のところ、アミノ酸系油ゲル化剤とポリアミド樹脂の2つの成分を同時に含有し、優れた使用感とともに十分な保存安定性を具備する化粧品や、かかる化粧品の製造を可能とする化粧料は存在しない。すなわち、べたつき感等がなく使用感に優れた化粧品は、保存安定性に乏しいのが現状である。 したがって、より優れた使用感と保存安定性を併せて有する化粧料を実現するための技術および製品の開発が強く求められている。特開2008−50305号公報特開2008−31170号公報特開2005−533105号公報特開2004−536083号公報特開2008−19200号公報特開2005−298635号公報特開2007−246453号公報米国公開2006/0280763号公報特公平7−98731号公報米国公開2005/0191327号公報 本発明の目的は、より優れた使用感と十分な保存安定性とを併せて有する化粧料およびその製法等を提供することにある。 上記課題を解決するため、本発明者らは、特定の油ゲル化剤とポリアミド樹脂とを併用することによって、当該各成分を単品で含有する化粧料に比べ、成形品である化粧品の使用感と保存安定性が向上することを見出し、さらに鋭意研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。 すなわち本発明は、アミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含む、化粧料に関する。 また本発明は、アミノ酸系油ゲル化剤が、下記一般式(1)(式中、R1およびR2は相互に同一でも異なってもよいC1〜C10の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R3はC1〜C26の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、nは1または2の整数を表す。)で表される1種または2種以上のアミノ酸誘導体である、前記化粧料に関する。 さらに本発明は、アミノ酸系油ゲル化剤が、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドから選択される1種または2種である、前記化粧料に関する。 また本発明は、ポリアミド樹脂が、下記一般式(2)(式中、Xは−N(R1)2基または−OR1基を表し、ここでR1は相互に同一でも異なってもよいC8〜C22の直鎖または分岐鎖アルキル基を表し、R2はダイマー酸残基を表し、R3はエチレンジアミン残基を表し、nは2〜4の整数を表す。)で表されるアミド末端ポリアミド樹脂およびエステル末端ポリアミド樹脂から選択される1種または2種以上である、前記化粧料に関する。 さらに本発明は、1種または2種以上の油剤をさらに含む、前記化粧料に関する。 また本発明は、前記いずれかの化粧料を含む化粧品に関する。 さらに本発明は、制汗剤、クリーム、リップグロス、アイシャドー、マスカラ、口紅、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアスティック、ヘアクリーム、サンケア製品、ファンデーション、アイカラーからなる群より選択される、前記化粧品に関する。 また本発明は、前記いずれかの化粧料を製造する方法に関する。 さらに本発明は、化粧料の使用感と保存安定性を高める方法であって、アミノ酸系油ゲル化剤を1種または2種以上と、ポリアミド樹脂を1種または2種以上とを混合する工程を含む、前記方法に関する。 なお、本発明においてアミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含む化粧料という場合、GP−1(ジブチルラウロイルグルタミド)を1種類と、シルバクリアA200V(アミド末端ポリアミド樹脂)およびユニクリア100VG(エステル末端ポリアミド樹脂)の2種類とを同時に含む、特定の組成の化粧料は除かれる。したがって、本発明の化粧料または化粧品は、GP−1(ジブチルラウロイルグルタミド)を1種類と、シルバクリアA200V(アミド末端ポリアミド樹脂)およびユニクリア100VG(エステル末端ポリアミド樹脂)の2種類とを同時に含むことはない。 一般的に化粧料に用いられる油ゲル化剤に求められる機能として、製品に対する、(1)安定性に関する機能、(2)官能に関する機能、および(3)視覚に関する機能等が求められるところ、上記(1)〜(3)の各機能を満たす油ゲル化剤として、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドなどのアミノ酸系油ゲル化剤が挙げられ、これらはいずれもアミノ酸残基を含むものである。 ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドなどのアミノ酸系油ゲル化剤は、下記のとおり(a)油剤のゲル化、乳化系の安定化(安定性に関する機能)、(b)化粧料に配合した際の感触改善、曳糸性の調整(官能に関する機能)、(c)透明性が高い化粧料が得られやすい(視覚に関する機能)、等の優れた特性を有する油ゲル化剤である。しかしながら、これらのアミノ酸系油ゲル化剤であっても、単品で化粧料の使用感と保存安定性を併せて向上せしめる効果を有するものではない。 一方、ポリアミド樹脂は、化粧持続性の効果を有するとともに、ワックスやロウ類に類似の性状を有するため、化粧料の成形を容易にし、かつ大量に配合可能な成分として知られている。しかしながら、ポリアミド樹脂は、単品で化粧料の使用感と保存安定性を併せて向上せしめる効果を有するものではない。 これに対して本発明は、アミノ酸系油ゲル化剤とポリアミド樹脂の2つの成分を同時に含むことにより、両成分の相乗効果によって、成形品である化粧品の使用感(例えば、塗りやすさ、べたつき感のなさ、付着性)と、保存安定性(例えば、長期にわたり分離せず、発汗しない)を併せて高める効果に基づいてなされたものである。 本発明の化粧料が、特定の油ゲル化剤とポリアミド樹脂とを併用することによって、当該各成分を単品で含有する化粧料と比較して、成形品である化粧品の使用感と保存安定性が併せて向上するメカニズムは必ずしも明らかではない。 例えばスティック処方において、アミノ酸系油ゲル化剤単品を用いた化粧料では、成形品の形状保持特性は良好であるものの、脆性(ボソボソ感)が強くなる傾向があり柔軟性に問題が生じる。一方、ポリアミド樹脂単品を用いた化粧料では、成形品の柔軟性が増すものの、軟質グミ状の軟性(グニャグニャ感)が強くなる傾向があり形状保持特性に問題が生じる。したがって、両成分を同時に配合する化粧料とすることにより、成形品の形状保持特性と柔軟性がバランス良く調整されて、スベリ性や付着性等の使用感が向上するものと考えられる。 さらに、分子構造的に相溶性が高いと考えられるアミノ酸系油ゲル化剤とポリアミド樹脂とを組み合わせて用いることにより、アミノ酸系油ゲル化剤の分散性が向上してより均一で緻密な架橋構造を形成し、その架橋構造中に油剤等の液状成分が安定的に保持されることにより、成形品の分離や発汗を効果的に防止するものと考えられる。 とくに、官能基が異なり特性の異なる2種類以上のアミノ酸系油ゲル化剤を組み合わせて用いることにより、形状保持特性と柔軟性とのバランスがより最適化され、また油剤等の各種液状成分に対する保持特性がより安定化し、成形品の使用感と保存安定性がより向上するものと考えられる。 本発明の化粧料は、従来の化粧料と比較して、優れた使用感と十分な保存安定性を併せて有するという効果を有するものである。本発明の化粧料のうち、アミノ酸系油ゲル化剤が、前記一般式(1)で表される1種または2種以上のアミノ酸誘導体である化粧料は、使用感と保存安定性により優れるものであり、とくにアミノ酸系油ゲル化剤が、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドから選択される1種または2種以上である化粧料は、使用感と保存安定性にさらに優れるものである。 したがって、本発明の化粧料は、制汗剤、クリーム、リップグロス、アイシャドー、マスカラ、口紅、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアスティック、ヘアクリーム、サンケア製品、ファンデーション、アイカラーなどの化粧品の広い用途に用いることができ、本発明の化粧料を含む化粧品は、使い勝手に優れるなどの効果が期待されるものである。 本明細書において、「化粧品」とは、とくに限定されず、化粧のために用いられるあらゆる製品を意味する。 また、本明細書において、「化粧料」とは、とくに限定されず、化粧品の製造に用いられるあらゆる成分を包含する。 油ゲル化剤は、化粧料の製品形態を安定に保ち、且つ使用感を調整するために用いられる成分である。本発明において用いられる油ゲル化剤は、アミノ酸残基を含むアミノ酸誘導体であり、好ましくは下記一般式(1)(式中、R1およびR2は相互に同一でも異なってもよいC1〜C10の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R3はC1〜C26の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、nは1または2の整数を表す。)で表されるアミノ酸系油ゲル化剤である。上記一般式(1)において、R1およびR2は、より好ましくはC1〜C8の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくはC1〜C6の直鎖または分岐鎖のアルキル基である。またR3は、より好ましくはC1〜C20の直鎖または分岐鎖のアルキル基であり、さらに好ましくはC1〜C14の直鎖または分岐鎖のアルキル基である。これらのアミノ酸系油ゲル化剤を2種以上組み合わせて用いることがより好ましい。 ここで前述のとおり、アミノ酸系油ゲル化剤としては、(a)油剤のゲル化、乳化系の安定化(安定性に関する機能)、(b)化粧料に配合した際の感触改善、曳糸性の調整(官能に関する機能)、および(c)透明性が高い化粧料が得られやすい(視覚に関する機能)等の観点から、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドがとくに好ましく、具体的な製品名としては、それぞれEB−21およびGP−1(ともに味の素株式会社製)が挙げられる。上記ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドの2種類を組み合わせて用いることが最も好ましい。 本発明において用いられる上記1種または2種以上のアミノ酸系油ゲル化剤の含量は、化粧品全体につき、好ましくは約0.01〜15質量%であり、より好ましくは0.05〜10質量%であり、さらに好ましくは0.1〜5質量%である。 アミノ酸系油ゲル化剤の含量が低いと保存安定性に乏しく、含量が高いと使用感に劣る傾向があるところ、アミノ酸系油ゲル化剤の含量が上記の範囲であれば、十分な保存安定性と優れた使用感が得られるため好ましい。 本発明において使用されるポリアミド樹脂はとくに限定されないが、下記一般式(2)(式中、Xは−N(R1)2基または−OR1基を表し、ここでR1は相互に同一でも異なってもよいC8〜C22の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R2はダイマー酸残基を表し、R3はエチレンジアミン残基を表し、nは2〜4の整数を表す。)で表されるアミド末端ポリアミド樹脂またはエステル末端ポリアミド樹脂が好ましい。上記アミド末端ポリアミド樹脂およびエステル末端ポリアミド樹脂を2種以上組み合わせて用いてもよい。 上記一般式(2)において、R1は直鎖または分岐鎖のアルキル基であり得るところ、直鎖アルキル基としてはC8:オクチル基(Octyl)、C10:デシル基(Decyl)、C12:ラウリル基(Lauryl)、C14:ミリスチル基(Myristyl)、C16:パルミチル基(Palmityl)、C18:ステアリル基(Stearyl)、C20:アラキジル基(Arachidyl)、C22:ベヘニル基(Behenyl)等が例として挙げられる。また分岐鎖アルキル基としてはC8:2−エチルヘキシル基(2−Ethylhexyl)、C9:イソノニル基(Isononyl)、C10:イソデシル基(Isodecyl)、C13:イソトリデシル基(Isotridecyl)、C18:イソステアリル基(Isostearyl)等が例として挙げられる。これらのうち、C8〜C20アルキル基が好ましく、C14〜C20アルキル基がより好ましく、C14〜C18アルキル基が最も好ましい。 上記一般式(2)において、R2としては、ダイマー酸残基であるダイマージリノール酸残基、ならびに二塩基酸であるアジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸およびエイコサン二酸の残基等が挙げられる。これらのうち、ダイマージリノール酸残基が最も好ましい。 上記好ましいポリアミド樹脂の具体例として、アミド末端ポリアミド樹脂の例としては、ハイマレートPAM、リソカスタPAM66、シルバクリアA200VおよびA2614Vを挙げることができ、またエステル末端ポリアミド樹脂の例としては、ユニクリア100VGおよびC75Vを挙げることができるが、本発明に用いられる具体的なポリアミド樹脂はこれらに限定されない。 ポリアミド樹脂の含有量はとくに限定されないが、固化性の観点から化粧料全体の0.5〜70質量%が好ましく、1〜65質量%がより好ましく、1.5〜63質量%がさらに好ましい。 ポリアミド樹脂の含量が低いと保存安定性に乏しく、含量が高いと使用感が劣る傾向があるところ、ポリアミド樹脂の含量が上記の範囲であれば、十分な保存安定性と優れた使用感が得られるため好ましい。 本発明の化粧料において、その他の成分として油剤をさらに含むものは、使用感、保存安定性および外観(透明性)の観点から好ましい。 本発明において好ましく用いられる油剤は、とくに限定されず、以下のものが例示される。これらの油剤を1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。 動植物油脂、水添動植物油脂としては、例えば、アボガド油、エノ油、オリーブ油、カカオ脂、カヤ油、キョウニン油、硬化油、小麦胚芽油、ゴマ油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サトウキビロウ、サザンカ油、サフラワー油、シアバター、シナギリ油、シナモン油、大豆油、茶実油、ツバキ油、月見草油、トウモロコシ油、ナタネ油、胚芽油、パーム油、パーム核油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ油、ホホバ油、マカデミアナッツ油、ミツロウ、綿実油、綿ロウ、モクロウ、モンタンロウ、ヤシ油、硬化ヤシ油、落花生油、ラノリン、液状ラノリン、還元ラノリン、ラノリンアルコール、硬質ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル等が例示される。 炭化水素油としては、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、セレシン、パラフィン、パラフィンワックス、流動パラフィン、プリスタン、ポリイソブチレン、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、ワセリン等が例示され、 高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等が例示される。 エステル油としては、モノエステルではイソノナン酸エステルであるイソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル等、2−エチルヘキサン酸であるエチルヘキサン酸セチル、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル等、ミリスチン酸エステルであるミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル等、イソステアリン酸エステルであるイソステアリン酸エチル、イソステアリン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸フィトステリル等、乳酸エステルである乳酸イソステアリル、乳酸オクチルドデシル等、ヒドロキシステアリン酸エステルであるヒドロキシステアリン酸エチルヘキシル、ヒドロキシステアリン酸オクチル、ヒドロキシステアリン酸フィトステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル等、オレイン酸エステルであるオレイン酸オレイル、オレイン酸フィトステリル、オレイン酸オクチルドデシル等、ネオペンタン酸エステルであるネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸イソステアリル等、パルミチン酸エステルであるパルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル等、その他にはリシノレイン酸オクチルドデシル、エルカ酸オレイル、エルカ酸オクチルドデシル、ラウロイルサルコシンイソプロピル等が例示される。 ジエステルとしては、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸ジイソプロピル、コハク酸ジエチルヘキシル、ジイソノナン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジリノール酸ジイソプロピル、ジオクタン酸エチレングリコール、ステアロイルオキシステアリン酸オクチルドデシル、セバシン酸ジイソプロピル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)等が例示される。 トリエステルとしては、トリエチルヘキサノイン、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリイソステアリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、トリエチルヘキサン酸エリスリチル等が例示され、 テトラエステルとしては、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、テトライソステアリン酸ペンタエリスリチル等が例示される。 ポリエステルとしては、ポリグリセリン脂肪酸エステルであるイソステアリン酸ポリグリセリル−2、ジイソステアリン酸ポリグリセリル−2、トリイソステアリン酸ポリグリセリル−2、テトライソステアリン酸ポリグリセリル−2等が例示される。 高粘性のエステル油剤としては、(ヒドロキシステアリン酸/ステアリン酸/ロジン酸)ジペンタエリスリチル、イソステアリン酸水添ヒマシ油、ダイマージリノール酸水添ヒマシ油、(イソステアリン酸ポリグリセリル-2/ダイマージリノール酸)コポリマー、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(フィトステリル/ベヘニル/イソステアリル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノレイル水添ロジン縮合物、ジイソステアリン酸ダイマージリノレイル、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイル、ラウロイルグルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)、ミリストイルメチルアラニン(フィトステリル/デシルテトラデシル)、(ジグリセリン/ジリノール酸/ヒドロキシステアリン酸)コポリマー等が例示される。 本発明において好ましく用いられるアルコールは、とくに限定されず、以下のものが例示される。これらのアルコールを1種または2種以上組み合わせて用いてもよい。 分岐アルコールとしては、炭素数10〜40のものであり、ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール、デシルテトラデカノール、ドデシルヘキサデカノール、テトラデシルオクタデカノール、ヘキサデシルエイコサノールが例示され、オクチルドデカノールが最も好ましい。 2価アルコールとしては、ブチレングリコール、ペンチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、へキシレングリコール、オクチレングリコール、平均分子量が200〜2000であるポリプロピレングリコール等が例示される。 高級アルコールとしては、炭素数7以上のものが好ましく、炭素数10以上のものがより好ましく、炭素数15以上のものがさらにより好ましい。本発明に用いられる高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコール、エイコサノール、ベヘニルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロール、POEコレステロールエーテル、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、モノオレイルグリセリルエーテル(セラキルアルコール)、セタノール等が例示される。 本発明の化粧料において、その他の成分としてシリコーン油や増粘剤をさらに含むものは、固化性および皮膚保湿性の観点から好ましい。 本発明において用いられるシリコーン油は、とくに限定されないが、例として、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン、アモジメチコーン、アミノ変性オルガノポリシロキサン、揮発性シリコーン、アルキルジメチコン等のシリコーン化合物が挙げられるが、汎用性に優れたメチルフェニルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサンが好ましい。 本発明において使用されるシリコーン油の量もとくに限定されないが、固化性および皮膚保湿性の観点から化粧料全体の0.1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましく、2〜10質量%が最も好ましい。 本発明において用いられる増粘剤もとくに限定されないが、例として、アルギン酸、ポリアスパラギン酸、デオキシリボ核酸およびその塩、グアーガム、寒天、ゼラチン、ポリアクリル酸ナトリウム、セルロースエステル、アルギン酸カルシウム、カルボキシビニルポリマー、エチレン/アクリル酸共重合体、ビニルピロリドン系ポリマー、ビニルアルコール/ビニルピロリドン共重合体、窒素置換アクリルアミド系ポリマー、ポリアクリルアミド、カチオン化グアーガム、ジメチルアクリルアンモニウム系ポリマー、アクリル酸メタクリル酸アクリル共重合体、POE/POP共重合体、ポリビニルアルコール、プルラン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、アラビアゴム、結晶セルロール、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストリン脂肪酸エステル、セルロース、ポリエチレンイミン、高重合ポリエチレングリコール、カチオン化シリコーン重合体、合成ラテックス、シリコン系のゲル化剤である炭素数18以上のアルキルジメチコンやシリコーンポリアミド共重合体、 (ベヘン酸エイコサン二酸)グリセリル、(ベヘン酸エイコサン二酸)ポリグリセリル−10、(ビニルカプロラクタム/VP/メタクリル酸ジメチルアミノエチル)コポリマー等天然又は人工の増粘剤等が挙げられる。 さらに、本発明の化粧料では、油性化粧料に通常用いられる紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、油剤、増粘ゲル化剤、界面活性剤、防腐剤、抗菌剤、香料、保湿剤、塩類、溶媒、酸化防止剤、キレート剤、中和剤、pH調整剤、昆虫忌避剤、生理活性成分等の各種成分を使用することができる。 本発明で用いる生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が例として挙げられる。例えば、抗炎症剤、老化防止剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。本発明では、これらの生理活性成分を1種または2種以上配合することが好ましい。 本発明は、前記化粧料の製造方法にも関するところ、同方法は、とくに限定されず、公知の方法を適宜用いることができ、アミノ酸系油ゲル化剤を1種または2種以上と、ポリアミド樹脂を1種または2種以上とを混合する工程を含む。 本発明の化粧料を化粧品に配合することにより、使用感と保存安定性が向上した化粧品が得られる。 本発明の化粧品の形態は制限されず、例えば、制汗剤、クリーム、リップグロス、アイシャドー、マスカラ、口紅、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアスティック、ヘアクリーム、サンケア製品、ファンデーション、アイカラー等から選択され、各用途において適したものとすることができる。 本発明は、化粧料の使用感と保存安定性を高める方法にも関するところ、同方法は、アミノ酸系油ゲル化剤を1種または2種以上と、ポリアミド樹脂を1種または2種以上とを混合する工程を含む。1種または2種以上のアミノ酸系油ゲル化剤としては、前記一般式(1)で表されるアミノ酸系油ゲル化剤が好ましく、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドから選択される1種または2種以上がより好ましく、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミドおよびジブチルラウロイルグルタミドの2種を用いることが最も好ましい。1種または2種以上のポリアミド樹脂としては、前記一般式(2)で表されるアミド末端ポリアミド樹脂およびエステル末端ポリアミド樹脂が好ましい。本発明の当該方法によれば、従来品を上回る使用感と保存安定性を有する化粧料を得ることができる。 以下に、本発明である化粧料に関する実施例および比較例を挙げてさらに具体的に説明するが、本発明は、これらによって何ら限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。またとくに断らない限り、以下に記載する「%」は「質量%」を意味する。[実施例1〜7](リップグロスの製造) 下記表1〜7の各組成からなる各種リップグロスの製造を、常法により行った。例として、下記表1に示す各成分を所定量で混合し、次いで約110℃で攪拌しながら溶解して均一な混合物とした。この混合物を約30℃に冷却して、実施例1のリップグロス組成物を得た。[実施例8〜11](リップスティクの製造) 下記表8〜11の各組成からなる各種リップスティクの製造を、常法により行った。例として、下記表8に示す各成分を所定量で混合し、95〜100℃で均一に溶解して、脱泡した。次いでこの混合物を適当な金型に流し込んだ後、冷却して実施例8のリップスティックを製造した。[実施例12〜16](各種化粧品の製造) 下記表12〜16の各組成からなる各種化粧品の製造を、常法により行った。(特性評価試験) 下記表17〜20の各組成からなる化粧品(実施例および比較例)を製造し、その各種特性の評価を行った。特性評価の項目および試験方法を以下に示す。(1)スベリ性(a)リップスティック処方 摩擦感テスター、試料固定治具および人工皮革を用いて測定した。試料を固定治具で垂直に下向きに固定し、試料面を一定の速度で人工皮革の表面の同一部位に3往復塗布し、平均摩擦係数を測定した。なお、試料台および人工皮革を35℃の温度に保った。(b)リップグロス処方 粘弾性測定装置を用いて、25℃に保った試料台の上に試料を置き、粘性値と弾性値を測定した。(2)付着性(a)リップスティック処方 摩擦感テスター、試料固定治具、人工皮革および分析用天秤を用いて測定した。試料を固定治具で垂直に下向きに固定し、試料面を一定の速度で人工皮革の表面の同一部位に3往復塗布し、各々の付着量の平均値を測定した。なお、試料台および人工皮革を35℃の温度に保った。(b)リップグロス処方 粘弾性測定装置を用いて、25℃に保った試料台の上に試料を置き、粘性値と弾性値を測定した。(3)保存安定性 45℃の恒温室に3ヶ月間保存した後の試料、および−5℃と45℃を往復する恒温室に5回往復する期間保存した後の試料について、分離や発汗状態などの外観を目視で観察した。(4)形状保持特性 低温(5℃)、常温(25℃)および高温(35℃)にそれぞれ保存した試料の硬度を測定することにより評価した。硬度の測定は、硬度計を用いて測定した。(5)外観 可視紫外分光光度計を用いて、試料の可視光域(波長400〜800nm)の透過率を測定した。(6)調製のしやすさ 実施例および比較例の各組成の化粧品の調製時において、各種成分の溶解性および使いやすさ(ハンドリング性)等を確認した。 上記各特性の評価は、実施例および比較例の全ての試料の測定結果から、下記基準に基づいて相対的に評価を行った。5・・・良好(○)4・・・概ね良好(△〜○)3・・・普通(△)2・・・やや悪い(×〜△)1・・・悪い(×)[実施例1−1〜4−1および比較例1−1〜4−1] 下記表17および18の各組成からなる実施例および比較例の透明リップグロスを、前述の実施例1と同様の方法により製造し、その各種特性の評価を上記の試験方法により行った。調製して成形した後、25℃で24時間経過したものを各試験の試料とした。結果を表17および18に示す。 表17および18に示されるとおり、実施例1−1〜4−1の本発明の化粧料を含む透明リップグロスは、塗りやすさ、べたつき感のなさ、付着感といった優れた使用感とともに、十分な保存安定性を有することは勿論のこと、優れた外観(高い透明性)をも有することが分かる。 とくに、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドの2種類のアミノ酸系油ゲル化剤を含む実施例1−1〜3−1は、調製しやすさ(各種成分のハンドリング性等)を含めた全ての項目において最も優れた特性を有することが分かる。 これに対し、アミノ酸系油ゲル化剤を含まない比較例1−1および4−1、ならびにポリアミド樹脂を含まない比較例2−1および3−1は、実施例1−1〜4−1と比べて、塗りやすさ、べたつき感のなさ、付着感といった使用感、保存安定性および外観(透明性)において劣り、とくに保存安定性が極めて低く透明性に劣ることが分かる。[実施例1−2〜5−2および比較例1−2〜4−2] 下記表19および20の各組成を有する実施例および比較例の透明リップスティックを、前述の実施例8と同様の方法により製造し、その各種特性の評価を前記の試験方法により行った。調製して成形した後、25℃で24時間経過したものを各試験の試料とした。結果を表19および20に示す。 表19および20に示されるとおり、実施例1−2〜5−2の本発明の化粧料を含む透明リップスティックは、塗りやすさ、べたつき感のなさ、付着性といった優れた使用感とともに、十分な保存安定性を有することは勿論のこと、優れた外観(高い透明性)および高い形状保持特性をも有することが分かる。 とくに、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドの2種類のアミノ酸系油ゲル化剤を含有する実施例1−2〜4−2は、調製しやすさ(各種成分のハンドリング性等)を含めた、全ての項目において最も優れた特性を有することが分かる。 これに対し、アミノ酸系油ゲル化剤を含まない比較例1−2および4−2、ならびにポリアミド樹脂を含まない比較例2−2および3−2は、実施例1−2〜5−2と比べて、塗りやすさ、べたつき感のなさ、付着感といった使用感、保存安定性、形状保持特性および外観(透明性)において劣り、とくに保存安定性が低く透明性に劣ることが分かる。 上記表17〜20の結果より、本発明の化粧料は、アミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含むことにより、これらの2つの成分を同時に含まない従来の化粧料と比較して、優れた使用感と十分な保存安定性の2つの効果を併せて有し、さらには高い透明性と優れた形状保持特性をも有することが分かる。 とくに、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドの2種類のアミノ酸系油ゲル化剤を含有する本発明の化粧料では、優れた使用感、十分な保存安定性、高い透明性および優れた形状保持特性がさらに向上するとともに、調製しやすさ(各種成分のハンドリング性等)をも向上することが分かる。 ここで、2種類のアミノ酸系油ゲル化剤を併用することで調製しやすさが向上する理由は、融点が比較的高いアミノ酸系油ゲル化剤が、共融点をもつ2成分系となり融点が下がることにより、溶解性やハンドリング性が改善するためと考えられる。なお、2種類のアミノ酸系油ゲル化剤を併用することで透明性がさらに向上する理由は明らかではないが、本発明で新たに得られた知見である。 本発明の化粧料によれば、従来の化粧料と比較して、優れた使用感と十分な保存安定性の2つの効果を併せて有するものが提供される。したがって、本発明の化粧料は、リップグロス、リップスティック、ファンデーションなどの化粧品の広い分野においてとくに産業上の利用可能性が高いものであり、化粧品産業およびその関連産業の発展に寄与するところ大である。 アミノ酸系油ゲル化剤およびポリアミド樹脂を含む、化粧料であって、 アミノ酸系油ゲル化剤が、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドを含み、 ポリアミド樹脂が、下記一般式(2)(式中、Xは−N(R1)2基を表し、ここでR1は相互に同一でも異なってもよいC8〜C22の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R2はダイマー酸残基を表し、R3はエチレンジアミン残基を表し、nは2〜4の整数を表す。)で表されるアミド末端ポリアミド樹脂から選択される1種または2種以上を含む、前記化粧料。 ポリアミド樹脂が、下記一般式(2)(式中、Xは−OR1基を表し、ここでR1は相互に同一でも異なってもよいC8〜C22の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R2はダイマー酸残基を表し、R3はエチレンジアミン残基を表し、nは2〜4の整数を表す。)で表されるエステル末端ポリアミド樹脂をさらに含む、請求項1に記載の化粧料。 1種または2種以上の油剤をさらに含む、請求項1または2に記載の化粧料。 請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧料を含む化粧品。 制汗剤、クリーム、リップグロス、アイシャドー、マスカラ、口紅、ヘアジェル、ヘアワックス、ヘアスティック、ヘアクリーム、サンケア製品、ファンデーションおよびアイカラーからなる群より選択される、請求項4に記載の化粧品。 請求項1〜5のいずれか一項に記載の化粧料を製造する方法。 化粧料の使用感と保存安定性を高める方法であって、アミノ酸系油ゲル化剤を1種または2種以上と、ポリアミド樹脂を1種または2種以上とを混合する工程を含み、ここで、 アミノ酸系油ゲル化剤が、ジブチルラウロイルグルタミドおよびジブチルエチルヘキサノイルグルタミドを含み、 ポリアミド樹脂が、下記一般式(2)(式中、Xは−N(R1)2基を表し、ここでR1は相互に同一でも異なってもよいC8〜C22の直鎖または分岐鎖のアルキル基を表し、R2はダイマー酸残基を表し、R3はエチレンジアミン残基を表し、nは2〜4の整数を表す。)で表されるアミド末端ポリアミド樹脂から選択される1種または2種以上を含む、前記方法。