生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ブレンド精油
出願番号:2010155740
年次:2012
IPC分類:C11B 9/00,A61K 31/045,A61P 39/06,A61P 17/18,A61K 31/05,A61K 31/11,A61K 31/09,A61Q 13/00,A61K 8/34,A61K 8/33


特許情報キャッシュ

易 光輝 王 曉芬 JP 2012017412 公開特許公報(A) 20120126 2010155740 20100708 ブレンド精油 弘光科技大學 510189396 服部 雅紀 100093779 易 光輝 王 曉芬 C11B 9/00 20060101AFI20111222BHJP A61K 31/045 20060101ALI20111222BHJP A61P 39/06 20060101ALI20111222BHJP A61P 17/18 20060101ALI20111222BHJP A61K 31/05 20060101ALI20111222BHJP A61K 31/11 20060101ALI20111222BHJP A61K 31/09 20060101ALI20111222BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20111222BHJP A61K 8/34 20060101ALI20111222BHJP A61K 8/33 20060101ALI20111222BHJP JPC11B9/00 ZA61K31/045A61P39/06A61P17/18A61K31/05A61K31/11A61K31/09A61Q13/00 101A61Q13/00 200A61K8/34A61K8/33C11B9/00 CC11B9/00 DC11B9/00 JC11B9/00 A 7 OL 10 4C083 4C206 4H059 4C083AC081 4C083AC082 4C083AC171 4C083AC172 4C083AC211 4C083AC212 4C083AC471 4C083AC472 4C083AD531 4C083AD532 4C083BB41 4C083CC02 4C083DD23 4C083DD25 4C083DD28 4C083EE12 4C083KK02 4C083KK11 4C206AA01 4C206AA02 4C206CA08 4C206CA17 4C206CA34 4C206CB02 4C206KA01 4C206KA18 4C206MA03 4C206MA04 4C206MA32 4C206MA36 4C206MA75 4C206MA83 4C206NA05 4C206NA10 4C206NA14 4C206ZA89 4C206ZC21 4H059BA12 4H059BA14 4H059BA17 4H059BA19 4H059BC23 4H059EA03 本発明は、ブレンド精油に関し、詳しくはフリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油に関するものである。 米国の化学専門家Dr. Harmanは、1993年に定期刊行物Drugs Agingにより、フリーラジカル過剰は生物を老化させる重要な原因となることを証明した。しかしながら、生物自体の酸化および代謝反応過程または外部の環境中のイオン放射、および空気汚染と化学物質による環境汚染物は生物体内にフリーラジカル(free radical)および誘導体を絶えず生じさせる。人間の場合、人体の表面を覆う皮膚は外部の環境からもっとも影響されやすい。例えば、環境中の紫外線は皮膚の真皮中の繊維芽細胞およびミトコンドリアに刺激を与え、過酸化アニオン(superoxide anion, O2-)を放出させる。過酸化アニオンが多過ぎると破壊性のより強いフリーラジカルに転換するという現象が発生する。体内には酸化および抗酸化のバランス状態を維持する抗酸化防御システムがあるため、活性酸素種(reactive oxygen species, ROS)およびフリーラジカルの生成を減退させることが可能である。一方、長期的に過度の日射に当たると、体内に大量生成したフリーラジカルは皮膚の抗酸化防御力を低下させ、光老化(photoaging)、表皮の皺、皮膚の免疫力失調および皮膚がんなどの急性または慢性の皮膚障害を起こす。 それに対し、フリーラジカル消去および抗酸化機能を果たすことが可能な製品が登場し、これらの製品は皮膚の表面に塗ることによって皮膚の抗酸化力を高める。しかしながら、多くの抗酸化力の比較的よい製品内に含有される抗酸化成分の分子は比較的大きいか水溶性であるため、皮膚に吸収されにくい。従って、実際に達成できる抗酸化力は限られる。 一方、消費者のナチュラルなスタイルを求める傾向に対して、精油(エッセンシャルオイル)を混合したブレンド精油が開発されている。ブレンド精油は、成分の特定の精油が抗酸化成分を含有し、その分子は比較的小さいため、皮膚に吸収されやすく、大いに受け入れられる。精油中に含有される抗酸化成分は薫香、塗擦、マッサージまたは入浴などの方法によって皮膚の細胞および呼吸系統に吸収され、そののち細孔の伝導によって皮膚組織に浸み込み、全身細胞まで届いて抗酸化効果を達成する。しかしながら、市販の酸化を抑制可能なブレンド精油は、フリーラジカル消去および酸化抑制を確実に達成することを証明できる客観的な実験データがない。 精油(エッセンシャルオイル)は、例えば特許文献1等に開示されている。特開2003−190267号公報 本発明の主な目的は、フリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油を提供することである。このブレンド精油は、フリーラジカル抑制力および抗酸化力が市販のブレンド精油より強いことが実験データで証明された。 上述の目的を達成するために、本発明によるブレンド精油は、DL−シトロネロール(DL−Citronellol)と、オイゲノール(eugenol)と、シトラール(cis/trans-Citral)と、オイゲノールメチルエーテル(Eugenol methyl ether)と、チモール(Thymol)とを含有する。 本発明によるブレンド精油は、好ましくは、0.5〜8wt%のDL−シトロネロールと、4.5〜24.6wt%のオイゲノールと、3.75〜20wt%のシトラールと、0.15〜12.5wt%のオイゲノールメチルエーテルと、4.5〜25.2wt%のチモールとを含有する。 そのうちDL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得できる。 オイゲノールはニッケイ精油から獲得できる。 シトラールはレモングラス精油から獲得できる。 オイゲノールメチルエーテルは月桂樹精油(西インド)から獲得できる。 チモールはオレガノ精油から獲得できる。 本発明によるブレンド精油に含有される化学成分は、植物精油中のDPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)ラジカル消去能、ABTS(2,2−アジノ−ジ−エチルベンツチアゾリン−6−スルホン酸)+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が極めてよい化学成分であるため、本発明によるブレンド精油は優れたフリーラジカル抑制力および抗酸化力を果たすことができる。 以下、本発明によるブレンド精油について説明する。本発明によるフリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油は、DL−シトロネロールと、オイゲノールと、シトラールと、オイゲノールメチルエーテルと、チモールとを含有する。 本発明の一実施形態によるブレンド精油は、0.5〜8wt%のDL−シトロネロールと、4.5〜24.6wt%のオイゲノールと、3.75〜20wt%のシトラールと、0.15〜12.5wt%のオイゲノールメチルエーテルと、4.5〜25.2wt%のチモールとを含有する。 フェノール類は、フリーラジカル消去能が極めてよい。過量のフェノール類は刺激臭がするため、上述した成分の含量は多数回の実験によって求められた最良の割合であり、かつフリーラジカル消去能を果たすことができるだけでなく、ブレンド精油の香りを保持することができる。 まず説明すべきなのは、精油を抽出する植物の産地、栽培方法、採集時期、精油の抽出方法および抽出部位などの要素によって精油中の化学成分の含量が異なることである。従って、以下の記載に挙げられる精油の化学成分の含量は所定の範囲内で変更することが認められる。 DL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得され、ゼラニウム精油の5〜40wt%を占める。オイゲノールは、ニッケイ精油から獲得され、ニッケイ精油の30〜82wt%を占める。シトラールは、レモングラス精油から獲得され、レモングラス精油の25〜80wt%を占める。オイゲノールメチルエーテルは、月桂樹精油(西インド)から獲得され、月桂樹精油(西インド)の0.1〜5wt%を占める。チモールは、オレガノ精油から獲得され、オレガノ精油の30〜84wt%を占める。 以下、本発明の実施例のブレンド精油は、40wt%のDL−シトロネロール成分を含有したゼラニウム精油と、82wt%のオイゲノール成分を含有したニッケイ精油と、80wt%のシトラール成分を含有したレモングラス精油と、5wt%のオイゲノールメチルエーテル成分を含有した月桂樹精油(西インド)と、84wt%のチモール成分を含有したオレガノ精油とを異なる割合で均質に混合して調製したものである。 混合方法について、特に制限がない。周知の均質に混合できる方法を使用してもよい。 本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。 (実施例1) 10gのゼラニウム精油と、30gのニッケイ精油と、15gのレモングラス精油と、15gの月桂樹精油(西インド)と、30gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、4wt%のDL−シトロネロールと、24.6wt%のオイゲノール、12wt%のシトラールと、0.75wt%のオイゲノールメチルエーテルと、25.2wt%のチモールとを含有する。 (実施例2) 10gのゼラニウム精油と、25gのニッケイ精油と、20gのレモングラス精油と、20gの月桂樹精油(西インド)と、25gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、4wt%のDL−シトロネロールと、20.5wt%のオイゲノール、16wt%のシトラールと、1wt%のオイゲノールメチルエーテルと、21wt%のチモールとを含有する。 (実施例3) 20gのゼラニウム精油と、15gのニッケイ精油と、25gのレモングラス精油と、25gの月桂樹精油(西インド)と、15gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、8wt%のDL−シトロネロールと、12.3wt%のオイゲノール、20wt%のシトラールと、1.25wt%のオイゲノールメチルエーテルと、12.6wt%のチモールとを含有する。 (比較例1) 業者Bが販売したブレンド精油は、有機ベルガモット、オレンジ、グレープフルーツ、ローズウッド、パルマローザ、ローズマリー、ミント、ジンジャー、レモン、ヒマラヤスギおよびパチョリなどの成分を含有する。 (比較例2) 業者Dが販売したブレンド精油は、柑橘、ベルガモット、オレンジ、ネロリ、紫檀、ヒマラヤスギおよび白檀などの成分を含有する。 (比較例3) 業者Mが販売したブレンド精油は、ジュニパー、エヴァーラスティング、ローズウッド、ローズマリーおよびミントなどの成分を含有する。 (比較例4) 業者Lが販売したブレンド精油(1)は、ダマスクローズ、没薬、パチョリ、ベチバー、ジンジャーおよびローズウッドなどの成分を含有する。 (比較例5) 業者Lが販売したブレンド精油(2)は、プチグレン、ゼラニウム、クラリセージ、サイプレス、ローズウッドおよびグレープフルーツなどの成分を含有する。 (比較例6) 業者Lが販売したブレンド精油(6)は、ローズゼラニウム、ローズマリー、バジル、樟脳、高地ラベンダーおよびゼラニウムなどの成分を含有する。 (比較例7) 業者Lが販売したブレンド精油(7)は、高地ラベンダー、ローズウッド、乳香、没薬およびバジルなどの成分を含有する。 (比較例8) 業者Lが販売したブレンド精油(8)は、高地ラベンダー、グレープフルーツ、ベチバー、ショウノウおよびベルガモットなどの成分を含有する。 以下、上述した実施例および比較例のフリーラジカル抑制力および抗酸化力を下記の方法で測定する。測定結果は表1に示したとおりである。 <1.DPPHラジカル消去能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が10mg/mLの溶液に調製する。 続いて、DPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル、1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl)をエタノールに溶解させ、濃度が1.52×10-4MのDPPHエタノール溶液を調製する。 続いて、前述した500μLの実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液と、2500μLのDPPHエタノール溶液とを均質に振動撹拌し、そののち室温下で光線に当たらないように30分間放置すれば、実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を500μLのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)に取り替えるものである。 続いて、517nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を赤外光/可視分光光度計で測定する。 DPPHラジカル消去能の強弱は、数式1によって判定される。数値が高ければ高いほど、DPPHラジカル消去能が強くなる。 (数式1) DPPHラジカル消去率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <2.ABTS+ラジカル消去能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が1mg/mLの溶液に調製する。 続いて、250μLの脱イオン水と、250μLの濃度が500μMの過酸化水素(H2O2)溶液と、250μLの濃度が1000μMのABTS(2,2−アジノ−ジ−エチルベンツチアゾリン−6−スルホン酸、2,2’-azino-bis(3-ethylbenzthiazoline-6-sulphonic acid)溶液と、250μLの濃度が8.8U/mLのペルオキシダーゼ(Peroxidase)とを、ミキサーで均質に混合し、10分後安定した青緑色のABTS+フリーラジカルが生じると、250μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を別々に加える。そののち溶液をミキサーで均質に混合し、10分間放置すれば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、ブチルヒドロキシアニソール(butylated hydroxyl anisole, BHA)を標準品とし、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を250μLの脱イオン水に取り替えるものである。 続いて、410nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を酵素免疫吸着測定器で測定する。 ABTS+ラジカル消去能の強弱は、数式2によって判定される。数値が高ければ高いほど、ABTS+ラジカル消去能が強くなる。 (数式2) ABTS+ラジカル消去率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <3.キレート結合能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が1mg/mLの液体に調製する。 続いて、750μLの濃度が2mMの塩化第二鉄(Iron(II) chloride)溶液と、250μLのメタノールと、500μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液とを30秒振動撹拌する。続いて1500μLの濃度が5mMのフェロジン(Ferrozine)液体を加え、室温下で光線に当たらないように30分間放置する。続いて、液体が完全反応に達した後、3000rpmの回転数で遠心分離を5分間行い、そののち上層の透明液体を取れば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、遠心分離を行わず、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を500μLのエチレンジアミン四酢酸(ethylenediaminetetraacetic acid, EDTA)に取り替えるものである。 続いて、562nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を赤外光/可視分光光度計で測定する。 キレート結合能の強弱は、数式3によって判定される。数値が高ければ高いほど、キレート結合能が強くなる。 (数式3) キレート結合率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <4.還元力測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が10mg/mLの液体に調製する。 濃度が0.2Mのリン酸二水素ナトリウム(sodium dihydrogenphosphate)溶液と、濃度が0.2Mのリン酸水素二ナトリウム(disodium hydrogenphosphate)溶液とを濃度が2mM、pHが6.6のリン酸塩緩衝溶液(phosphate buffer solution)に調製する。 続いて、500μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液と、250μLのリン酸塩緩衝溶液と、250μLの濃度が1%の赤血塩とを均質に混合する。続いて50℃温度下で水浴を20分間行い、そののち急速冷却を5分間行う。続いて、250μLの濃度が10%のトリクロル酢酸を加え、溶液を均質に混合する。続いて、上層の透明溶液を100μL採り、そののち500μLの脱イオン水と、750μLの濃度が0.1%の塩化第二鉄溶液とを加え、溶液を均質に混合する。続いて、室温下で光線に当たらないように30分間放置すれば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)を標準品とし、前述した実験ブロックの溶液を500μLの濃度が99.8%のアルコールに取り替えるものである。 続いて、200μLの実験ブロックおよび対照ブロックを酵素免疫吸着測定器の96個の孔に別々に注入する。続いて、700nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を酵素免疫吸着測定器で測定する。 還元力の強弱は、数式4によって判定される。数値が高ければ高いほど、還元力が強くなる。 (数式4) 還元力(%)=(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)×100 表1の結果により、本発明の実施例1〜3のブレンド精油は、DPPHラジカル消去能、ABTS+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が比較例1〜8のブレンド精油よりも優れていることが判明した。 一方、本発明の実施例3のブレンド精油について、薫香方式によって人体実験を行った。その結果、本発明によるブレンド精油は人体の血液中のフリーラジカル消去効果を有することが判明した。実験過程は次の通りである。15人の成人に対し、薫香を受ける前の血液と、薫香を10分間受けた血液とを採り、分析する。続いて、0.2mLの血液と、0.1mLの0.9%の生理食塩水とを均質に混合し、体温に近い37℃まで加熱し、そののち1mLの試薬を加える。試薬は2.5mgのルシゲニン(lucigenin)を50mLの0.9%の生理食塩水に溶解させて生成したものである。続いて、フリーラジカル測定器(Chemiluminescence Spectrometer)によってフリーラジカルの数を測定する。測定結果は表2に示したとおりである。 表2により、薫香方式によって人体実験を行った実施例3のブレンド精油は、血液中のフリーラジカルを確実に消去でき、フリーラジカル消去率の平均が70%に近いことが判明した。 上述したとおり、本発明の実施例1〜3によるブレンド精油は、全体のDPPHラジカル消去能、ABTS+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が非常に優れるだけでなく、人体実験の結果によりフリーラジカル消去効果が明らかである。従って、本発明によるブレンド精油は優れたフリーラジカル抑制力および抗酸化力を確実に果たすことができる。 DL−シトロネロールと、オイゲノールと、シトラールと、オイゲノールメチルエーテルと、チモールとを含有し、フリーラジカル抑制作用を有することを特徴とするブレンド精油。 0.5〜8wt%のDL−シトロネロールと、4.5〜24.6wt%のオイゲノールと、3.75〜20wt%のシトラールと、0.15〜12.5wt%のオイゲノールメチルエーテルと、4.5〜25.2wt%のチモールとを含有することを特徴とする請求項1に記載のブレンド精油。 DL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得されることを特徴とする請求項1または2に記載のブレンド精油。 オイゲノールは、ニッケイ精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブレンド精油。 シトラールは、レモングラス精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のブレンド精油。 オイゲノールメチルエーテルは、月桂樹精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のブレンド精油。 チモールは、オレガノ精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のブレンド精油。 【課題】フリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油を提供する。【解決手段】ブレンド精油は、DL−シトロネロールと、オイゲノールと、シトラールと、オイゲノールメチルエーテルと、チモールとを含有する。含有されるこれらの化学成分は、植物精油中のDPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)ラジカル消去能、ABTS(2,2−アジノ−ジ−エチルベンツチアゾリン−6−スルホン酸)+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が極めてよい化学成分であるため、ブレンド精油は優れたフリーラジカル抑制力および抗酸化力を果たすことができる。【選択図】なし


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特許公報(B2)_ブレンド精油

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ブレンド精油
出願番号:2010155740
年次:2014
IPC分類:C11B 9/00,A61K 31/045,A61P 39/06,A61P 17/18,A61K 31/05,A61K 31/11,A61K 31/09,A61Q 13/00,A61K 8/34,A61K 8/33


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易 光輝 王 曉芬 JP 5606190 特許公報(B2) 20140905 2010155740 20100708 ブレンド精油 弘光科技大學 510189396 服部 雅紀 100093779 易 光輝 王 曉芬 20141015 C11B 9/00 20060101AFI20140925BHJP A61K 31/045 20060101ALI20140925BHJP A61P 39/06 20060101ALI20140925BHJP A61P 17/18 20060101ALI20140925BHJP A61K 31/05 20060101ALI20140925BHJP A61K 31/11 20060101ALI20140925BHJP A61K 31/09 20060101ALI20140925BHJP A61Q 13/00 20060101ALI20140925BHJP A61K 8/34 20060101ALI20140925BHJP A61K 8/33 20060101ALI20140925BHJP JPC11B9/00 ZA61K31/045A61P39/06A61P17/18A61K31/05A61K31/11A61K31/09A61Q13/00 101A61Q13/00 200A61K8/34A61K8/33C11B9/00 CC11B9/00 DC11B9/00 JC11B9/00 A C11B 9/00 A61K 8/33 A61K 8/34 A61K 31/045 A61K 31/05 A61K 31/09 A61K 31/11 A61P 17/18 A61P 39/06 A61Q 13/00 特開2004−018431(JP,A) 特開2003−190264(JP,A) 特開2005−015686(JP,A) 特開2001−207188(JP,A) 日本香料協会編,香りの百科,日本,朝倉書店,1989年 6月25日,pp71-72,225-226,254-256,450-452,463-465 6 2012017412 20120126 9 20101102 桜田 政美 本発明は、ブレンド精油に関し、詳しくはフリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油に関するものである。 米国の化学専門家Dr. Harmanは、1993年に定期刊行物Drugs Agingにより、フリーラジカル過剰は生物を老化させる重要な原因となることを証明した。しかしながら、生物自体の酸化および代謝反応過程または外部の環境中のイオン放射、および空気汚染と化学物質による環境汚染物は生物体内にフリーラジカル(free radical)および誘導体を絶えず生じさせる。人間の場合、人体の表面を覆う皮膚は外部の環境からもっとも影響されやすい。例えば、環境中の紫外線は皮膚の真皮中の繊維芽細胞およびミトコンドリアに刺激を与え、過酸化アニオン(superoxide anion, O2-)を放出させる。過酸化アニオンが多過ぎると破壊性のより強いフリーラジカルに転換するという現象が発生する。体内には酸化および抗酸化のバランス状態を維持する抗酸化防御システムがあるため、活性酸素種(reactive oxygen species, ROS)およびフリーラジカルの生成を減退させることが可能である。一方、長期的に過度の日射に当たると、体内に大量生成したフリーラジカルは皮膚の抗酸化防御力を低下させ、光老化(photoaging)、表皮の皺、皮膚の免疫力失調および皮膚がんなどの急性または慢性の皮膚障害を起こす。 それに対し、フリーラジカル消去および抗酸化機能を果たすことが可能な製品が登場し、これらの製品は皮膚の表面に塗ることによって皮膚の抗酸化力を高める。しかしながら、多くの抗酸化力の比較的よい製品内に含有される抗酸化成分の分子は比較的大きいか水溶性であるため、皮膚に吸収されにくい。従って、実際に達成できる抗酸化力は限られる。 一方、消費者のナチュラルなスタイルを求める傾向に対して、精油(エッセンシャルオイル)を混合したブレンド精油が開発されている。ブレンド精油は、成分の特定の精油が抗酸化成分を含有し、その分子は比較的小さいため、皮膚に吸収されやすく、大いに受け入れられる。精油中に含有される抗酸化成分は薫香、塗擦、マッサージまたは入浴などの方法によって皮膚の細胞および呼吸系統に吸収され、そののち細孔の伝導によって皮膚組織に浸み込み、全身細胞まで届いて抗酸化効果を達成する。しかしながら、市販の酸化を抑制可能なブレンド精油は、フリーラジカル消去および酸化抑制を確実に達成することを証明できる客観的な実験データがない。 精油(エッセンシャルオイル)は、例えば特許文献1等に開示されている。特開2003−190267号公報 本発明の主な目的は、フリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油を提供することである。このブレンド精油は、フリーラジカル抑制力および抗酸化力が市販のブレンド精油より強いことが実験データで証明された。 上述の目的を達成するために、本発明によるブレンド精油は、10〜20wt%のゼラニウム精油と、15〜30wt%のニッケイ精油と、15〜25wt%のレモングラス精油と、15〜25wt%の西インド月桂樹精油と、15〜30wt%のオレガノ精油と、を混合して調整されたブレンド精油であって、その成分に、DL−シトロネロール(DL−Citronellol)と、オイゲノール(eugenol)と、シトラール(cis/trans-Citral)と、オイゲノールメチルエーテル(Eugenol methyl ether)と、チモール(Thymol)とを含有する。 本発明によるブレンド精油は、4〜8wt%のDL−シトロネロールと、12.3〜24.6wt%のオイゲノールと、12〜20wt%のシトラールと、0.75〜1.25wt%のオイゲノールメチルエーテルと、12.6〜25.2wt%のチモールとを含有する。 そのうちDL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得できる。 オイゲノールはニッケイ精油から獲得できる。 シトラールはレモングラス精油から獲得できる。 オイゲノールメチルエーテルは月桂樹精油(西インド)から獲得できる。 チモールはオレガノ精油から獲得できる。 本発明によるブレンド精油に含有される化学成分は、植物精油中のDPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル)ラジカル消去能、ABTS(2,2−アジノ−ジ−エチルベンツチアゾリン−6−スルホン酸)+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が極めてよい化学成分であるため、本発明によるブレンド精油は優れたフリーラジカル抑制力および抗酸化力を果たすことができる。 以下、本発明によるブレンド精油について説明する。本発明によるフリーラジカル抑制作用を有するブレンド精油は、DL−シトロネロールと、オイゲノールと、シトラールと、オイゲノールメチルエーテルと、チモールとを含有する。 本発明の一実施形態によるブレンド精油は、0.5〜8wt%のDL−シトロネロールと、4.5〜24.6wt%のオイゲノールと、3.75〜20wt%のシトラールと、0.15〜1.25wt%のオイゲノールメチルエーテルと、4.5〜25.2wt%のチモールとを含有する。 フェノール類は、フリーラジカル消去能が極めてよい。過量のフェノール類は刺激臭がするため、上述した成分の含量は多数回の実験によって求められた最良の割合であり、かつフリーラジカル消去能を果たすことができるだけでなく、ブレンド精油の香りを保持することができる。 まず説明すべきなのは、精油を抽出する植物の産地、栽培方法、採集時期、精油の抽出方法および抽出部位などの要素によって精油中の化学成分の含量が異なることである。従って、以下の記載に挙げられる精油の化学成分の含量は所定の範囲内で変更することが認められる。 DL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得され、ゼラニウム精油の5〜40wt%を占める。オイゲノールは、ニッケイ精油から獲得され、ニッケイ精油の30〜82wt%を占める。シトラールは、レモングラス精油から獲得され、レモングラス精油の25〜80wt%を占める。オイゲノールメチルエーテルは、月桂樹精油(西インド)から獲得され、月桂樹精油(西インド)の1〜5wt%を占める。チモールは、オレガノ精油から獲得され、オレガノ精油の30〜84wt%を占める。 以下、本発明の実施例のブレンド精油は、40wt%のDL−シトロネロール成分を含有したゼラニウム精油と、82wt%のオイゲノール成分を含有したニッケイ精油と、80wt%のシトラール成分を含有したレモングラス精油と、5wt%のオイゲノールメチルエーテル成分を含有した月桂樹精油(西インド)と、84wt%のチモール成分を含有したオレガノ精油とを異なる割合で均質に混合して調製したものである。 混合方法について、特に制限がない。周知の均質に混合できる方法を使用してもよい。 本発明は、以下の実施例になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。 (実施例1) 10gのゼラニウム精油と、30gのニッケイ精油と、15gのレモングラス精油と、15gの月桂樹精油(西インド)と、30gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、4wt%のDL−シトロネロールと、24.6wt%のオイゲノール、12wt%のシトラールと、0.75wt%のオイゲノールメチルエーテルと、25.2wt%のチモールとを含有する。 (実施例2) 10gのゼラニウム精油と、25gのニッケイ精油と、20gのレモングラス精油と、20gの月桂樹精油(西インド)と、25gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、4wt%のDL−シトロネロールと、20.5wt%のオイゲノール、16wt%のシトラールと、1wt%のオイゲノールメチルエーテルと、21wt%のチモールとを含有する。 (実施例3) 20gのゼラニウム精油と、15gのニッケイ精油と、25gのレモングラス精油と、25gの月桂樹精油(西インド)と、15gのオレガノ精油とを混合し、100gのブレンド精油を調製する。完成したブレンド精油は、8wt%のDL−シトロネロールと、12.3wt%のオイゲノール、20wt%のシトラールと、1.25wt%のオイゲノールメチルエーテルと、12.6wt%のチモールとを含有する。 (比較例1) 業者Bが販売したブレンド精油は、有機ベルガモット、オレンジ、グレープフルーツ、ローズウッド、パルマローザ、ローズマリー、ミント、ジンジャー、レモン、ヒマラヤスギおよびパチョリなどの成分を含有する。 (比較例2) 業者Dが販売したブレンド精油は、柑橘、ベルガモット、オレンジ、ネロリ、紫檀、ヒマラヤスギおよび白檀などの成分を含有する。 (比較例3) 業者Mが販売したブレンド精油は、ジュニパー、エヴァーラスティング、ローズウッド、ローズマリーおよびミントなどの成分を含有する。 (比較例4) 業者Lが販売したブレンド精油(1)は、ダマスクローズ、没薬、パチョリ、ベチバー、ジンジャーおよびローズウッドなどの成分を含有する。 (比較例5) 業者Lが販売したブレンド精油(2)は、プチグレン、ゼラニウム、クラリセージ、サイプレス、ローズウッドおよびグレープフルーツなどの成分を含有する。 (比較例6) 業者Lが販売したブレンド精油(6)は、ローズゼラニウム、ローズマリー、バジル、樟脳、高地ラベンダーおよびゼラニウムなどの成分を含有する。 (比較例7) 業者Lが販売したブレンド精油(7)は、高地ラベンダー、ローズウッド、乳香、没薬およびバジルなどの成分を含有する。 (比較例8) 業者Lが販売したブレンド精油(8)は、高地ラベンダー、グレープフルーツ、ベチバー、ショウノウおよびベルガモットなどの成分を含有する。 以下、上述した実施例および比較例のフリーラジカル抑制力および抗酸化力を下記の方法で測定する。測定結果は表1に示したとおりである。 <1.DPPHラジカル消去能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が10mg/mLの溶液に調製する。 続いて、DPPH(1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル、1,1-Diphenyl-2-picrylhydrazyl)をエタノールに溶解させ、濃度が1.52×10-4MのDPPHエタノール溶液を調製する。 続いて、前述した500μLの実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液と、2500μLのDPPHエタノール溶液とを均質に振動撹拌し、そののち室温下で光線に当たらないように30分間放置すれば、実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を500μLのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)に取り替えるものである。 続いて、517nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を赤外光/可視分光光度計で測定する。 DPPHラジカル消去能の強弱は、数式1によって判定される。数値が高ければ高いほど、DPPHラジカル消去能が強くなる。 (数式1) DPPHラジカル消去率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <2.ABTS+ラジカル消去能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が1mg/mLの溶液に調製する。 続いて、250μLの脱イオン水と、250μLの濃度が500μMの過酸化水素(H2O2)溶液と、250μLの濃度が1000μMのABTS(2,2−アジノ−ジ−エチルベンツチアゾリン−6−スルホン酸、2,2’-azino-bis(3-ethylbenzthiazoline-6-sulphonic acid)溶液と、250μLの濃度が8.8U/mLのペルオキシダーゼ(Peroxidase)とを、ミキサーで均質に混合し、10分後安定した青緑色のABTS+フリーラジカルが生じると、250μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を別々に加える。そののち溶液をミキサーで均質に混合し、10分間放置すれば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、ブチルヒドロキシアニソール(butylated hydroxyl anisole, BHA)を標準品とし、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を250μLの脱イオン水に取り替えるものである。 続いて、410nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を酵素免疫吸着測定器で測定する。 ABTS+ラジカル消去能の強弱は、数式2によって判定される。数値が高ければ高いほど、ABTS+ラジカル消去能が強くなる。 (数式2) ABTS+ラジカル消去率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <3.キレート結合能測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が1mg/mLの液体に調製する。 続いて、750μLの濃度が2mMの塩化第二鉄(Iron(II) chloride)溶液と、250μLのメタノールと、500μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液とを30秒振動撹拌する。続いて1500μLの濃度が5mMのフェロジン(Ferrozine)液体を加え、室温下で光線に当たらないように30分間放置する。続いて、液体が完全反応に達した後、3000rpmの回転数で遠心分離を5分間行い、そののち上層の透明液体を取れば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、遠心分離を行わず、前述した実験ブロック中の実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油の溶液を500μLのエチレンジアミン四酢酸(ethylenediaminetetraacetic acid, EDTA)に取り替えるものである。 続いて、562nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を赤外光/可視分光光度計で測定する。 キレート結合能の強弱は、数式3によって判定される。数値が高ければ高いほど、キレート結合能が強くなる。 (数式3) キレート結合率(%)={1−(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)}×100 <4.還元力測定> まず実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油をそれぞれ濃度が10mg/mLの液体に調製する。 濃度が0.2Mのリン酸二水素ナトリウム(sodium dihydrogenphosphate)溶液と、濃度が0.2Mのリン酸水素二ナトリウム(disodium hydrogenphosphate)溶液とを濃度が2mM、pHが6.6のリン酸塩緩衝溶液(phosphate buffer solution)に調製する。 続いて、500μLの前述した実施例1〜3および比較例1〜8のブレンド精油のそれぞれの溶液と、250μLのリン酸塩緩衝溶液と、250μLの濃度が1%の赤血塩とを均質に混合する。続いて50℃温度下で水浴を20分間行い、そののち急速冷却を5分間行う。続いて、250μLの濃度が10%のトリクロル酢酸を加え、溶液を均質に混合する。続いて、上層の透明溶液を100μL採り、そののち500μLの脱イオン水と、750μLの濃度が0.1%の塩化第二鉄溶液とを加え、溶液を均質に混合する。続いて、室温下で光線に当たらないように30分間放置すれば実験ブロックが完成する。 一方、対照ブロックは、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)を標準品とし、前述した実験ブロックの溶液を500μLの濃度が99.8%のアルコールに取り替えるものである。 続いて、200μLの実験ブロックおよび対照ブロックを酵素免疫吸着測定器の96個の孔に別々に注入する。続いて、700nmの波長下での実験ブロックおよび対照ブロックの吸光数値を酵素免疫吸着測定器で測定する。 還元力の強弱は、数式4によって判定される。数値が高ければ高いほど、還元力が強くなる。 (数式4) 還元力(%)=(実験ブロックの吸光数値/対照ブロックの吸光数値)×100 表1の結果により、本発明の実施例1〜3のブレンド精油は、DPPHラジカル消去能、ABTS+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が比較例1〜8のブレンド精油よりも優れていることが判明した。 一方、本発明の実施例3のブレンド精油について、薫香方式によって人体実験を行った。その結果、本発明によるブレンド精油は人体の血液中のフリーラジカル消去効果を有することが判明した。実験過程は次の通りである。15人の成人に対し、薫香を受ける前の血液と、薫香を10分間受けた血液とを採り、分析する。続いて、0.2mLの血液と、0.1mLの0.9%の生理食塩水とを均質に混合し、体温に近い37℃まで加熱し、そののち1mLの試薬を加える。試薬は2.5mgのルシゲニン(lucigenin)を50mLの0.9%の生理食塩水に溶解させて生成したものである。続いて、フリーラジカル測定器(Chemiluminescence Spectrometer)によってフリーラジカルの数を測定する。測定結果は表2に示したとおりである。 表2により、薫香方式によって人体実験を行った実施例3のブレンド精油は、血液中のフリーラジカルを確実に消去でき、フリーラジカル消去率の平均が70%に近いことが判明した。 上述したとおり、本発明の実施例1〜3によるブレンド精油は、全体のDPPHラジカル消去能、ABTS+ラジカル消去能、キレート結合能および還元力が非常に優れるだけでなく、人体実験の結果によりフリーラジカル消去効果が明らかである。従って、本発明によるブレンド精油は優れたフリーラジカル抑制力および抗酸化力を確実に果たすことができる。 10〜20wt%のゼラニウム精油と、15〜30wt%のニッケイ精油と、15〜25wt%のレモングラス精油と、15〜25wt%の西インド月桂樹精油と、15〜30wt%のオレガノ精油と、を混合して調整されたブレンド精油であって、 その成分に、4〜8wt%のDL−シトロネロールと、12.3〜24.6wt%のオイゲノールと、12〜20wt%のシトラールと、0.75〜1.25wt%のオイゲノールメチルエーテルと、12.6〜25.2wt%のチモールとを含有し、フリーラジカル抑制作用を有することを特徴とするブレンド精油。 DL−シトロネロールは、ゼラニウム精油から獲得されることを特徴とする請求項1に記載のブレンド精油。 オイゲノールは、ニッケイ精油から獲得されることを特徴とする請求項1または2に記載のブレンド精油。 シトラールは、レモングラス精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のブレンド精油。 オイゲノールメチルエーテルは、月桂樹精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のブレンド精油。 チモールは、オレガノ精油から獲得されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のブレンド精油。


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