タイトル: | 公開特許公報(A)_プラズマ反応用ガス及びその利用 |
出願番号: | 2010143395 |
年次: | 2014 |
IPC分類: | H01L 21/3065,H01L 21/314,H01L 21/312,C23C 14/12,C07C 21/18 |
鈴木 健文 JP 2014041849 公開特許公報(A) 20140306 2010143395 20100624 プラズマ反応用ガス及びその利用 日本ゼオン株式会社 000229117 鈴木 健文 H01L 21/3065 20060101AFI20140207BHJP H01L 21/314 20060101ALI20140207BHJP H01L 21/312 20060101ALI20140207BHJP C23C 14/12 20060101ALI20140207BHJP C07C 21/18 20060101ALN20140207BHJP JPH01L21/302 301SH01L21/314 AH01L21/312 AH01L21/302 301NC23C14/12C07C21/18 5 OL 8 4H006 4K029 5F004 5F058 4H006AA03 4H006AB78 4H006EA03 4K029BA62 4K029BD01 4K029CA12 5F004AA05 5F004BA04 5F004BA13 5F004BA20 5F004BD04 5F004DA00 5F004DB03 5F004DB07 5F004EA13 5F004EA23 5F004EA28 5F004EB01 5F004EB03 5F058AA10 5F058AC05 5F058AD06 5F058AF02 5F058AH02 5F058BA20 5F058BC14 5F058BD18 5F058BF07 5F058BF08 5F058BJ02 本発明は、半導体装置の製造分野において有用なプラズマ反応用ガスに関する。さらに詳しくは、自己重合を起こしにくい共役ジエン構造を有するプラズマ反応用ガスに関する。 従来、半導体の製造工程においては、被処理基板に形成されたシリコン酸化膜の所定領域をプラズマエッチングすることにより、コンタクトホールを形成することが行われている。このようなホールの形成においては、そのホールの入り口部分が閉塞する形状となる、いわゆるネッキングが生じやすい。また、近年は、半導体装置の微細化に伴い、コンタクトホールの径はより小さくなり、そのアスペクト比は増大する傾向にある。 よって、微細径、高アスペクト比のコンタクトホールを、略垂直でネッキングのない良好な形状で形成する技術の開発が求められている。 このような課題を解決すべく、特許文献1には、式(1):CxHyFz〔式中、xは4〜6のいずれかの整数を表し、yは1〜4のいずれかの整数を表し、zは正の整数を表し、かつ、(y+z)は2x以下である。〕で表されるフッ素化炭化水素(処理ガス)を用いて、微細径、高アスペクト比のコンタクトホールを、略垂直でネッキングのない良好な形状でコンタクトホールを形成する方法が記載されている。 一方、多層配線構造の一構成部材をなす層間絶縁においてはメタル配線がアルミニウムから銅配線へ変更が進み、層間絶縁膜では、配線間および層間容量を低減させるために、低誘電率の絶縁材料がさまざま検討されている。それらの中でも、化学気相成長法〔CVD(ケミカル・ベーパー・デポジション)法〕によるフッ素化アモルファスカーボン膜の形成が低誘電率の材料として脚光を浴びてきている。フッ素化アモルファスカーボン膜を形成する成膜用ガスとして、ヘキサフルオロ−1,3−ブタジエン、ヘキサフルオロ−2−ブチンを用いる旨の記載が特許文献2に記載されている。国際公開WO2009/041560号特開平9−237783号 本発明者の検討の結果、上記特許文献1の提案するガスの内、共役ジエン構造のあるパーフルオロ−1,3−ブタジエンは、ガス容器やガスが流通する装置内部(特に配管等の接続部分)に不純物のパーティクルを生じる問題のあることが分かった。そして、この不純物は、プラズマ反応ガスの自己重合により生成するものであることを確認した。 実際、M.Prober,et al.,Journalof the American Chemistry, Volume 71,Issue2,598(1949)には、共役ジエン構造を有するヘキサフルオロブタジエンが150℃の温度下、高転化率でダイマー化するとの記載がある。 そして本発明者は、ブタジエンフッ化物の中で1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンは、パーフルオロ−1,3−ブタジエンよりダイマーを生成しにくいこと見出し、本発明を完成するに至った。 かくして本発明によれば、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを含むプラズマ反応用ガスが提供される。当該ガス中の、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン含有量は、99容量%以上であることが好ましい。 本発明のプラズマ反応用ガスは、ドライエッチング法や、CVD法による成膜等におけるプラズマ反応のためのガスに好適に用いられる。 また、前記処理ガスがヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノンから選択される0族ガスを、1種以上さらに含むことが好ましい。 以下、本発明のプラズマ反応用ガス、当該ガスを使用するドライエッチング方法及び成膜方法について、それぞれ分けて詳細に説明する。1.プラズマ反応用ガス 本発明に係る1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンは、D.Lentz,et al.,CHEMISTRY AN ASIAN JOURNAL,Volume 3,719(2008)に記載された方法により製造することができる。 パーフルオロ−1,3−ブタジエン(C4F6)と、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン(C4F5H)とについて、モノマーと、F−アニオンを反応させて得られる活性化モノマーとの、結合エネルギーをシミュレーションにより算出し、その差を比較した。 上述したシミュレーションについて、以下に詳述する。 Accelrys Software社製シミュレーションプログラムMaterials Studio V4.3中のDMol3(密度汎関数理論(Density Functional Theory, DFT)に基づいた第一原理電子状態計算プログラム)を用いて、構造最適化計算を行い、最安定な構造における結合エネルギーを計算した。結果を表1に示す。 その結果、モノマーを活性化モノマーにする際に要するエネルギー量を反映する、活性化モノマーの結合エネルギーと、モノマーと活性化モノマーの結合エネルギーとの差(表中、「(2)−(1)」)に違いはないものの、ダイマー化に要するエネルギー量を反映する、ダイマーを構成するモノマーと活性化モノマーとの結合エネルギーの合計と、ダイマーの結合エネルギーとの差(表中、「(3)−((1)+(2))」)に大きな差があることがわかる。 このことから、C4F5Hは、C4F6と比べてダイマーを生成しにくいことが分かる。2.ドライエッチング方法 本発明の方法を用いる「ドライエッチング(単に「エッチング」と言うこともある)」とは、半導体製造装置の製造工程などで用いられる被処理体上に極めて高集積化された微細パターンを食刻する技術をいう。 通常、真空に脱気した処理容器(エッチングチャンバー)内に、本発明のプラズマ反応用ガスを、所望によりその他のガス成分と共に、エッチングチャンバー内が好ましくは0.0013〜1300Pa、より好ましくは0.13〜1.3Paになるように供給し、プラズマ発生装置を用いて発生させたプラズマによって、被処理体をエッチングする。 本発明のエッチング方法においては、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンに他のプラズマ反応性のガスを併用することもできる。 1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンをエッチング用ガスとして使用する場合、プラズマ中で発生するエッチング種の濃度制御やイオンエネルギーの制御やホール形状の適性を保つために、ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノンからなる群から選択される少なくとも1種の0族ガスを添加してプラズマ反応用混合ガスとして使用してもよい。0族ガスの添加量は、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンに対する0族ガスの合計量が、容量比〔不活性ガス/1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン〕で2〜200となることが好ましく、5〜150となることがより好ましい。また、0族ガスは必要に応じて2種、あるいは3種混合して使用しても構わない。 また、エッチングストップを緩和するためにO2及び/又はO3を添加して使用してもよい。O2やO3の添加量は、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンに対するO2とO3の合計量が容量比〔(O2及び/又はO3)/1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン〕で0.1〜100となることが好ましく、1〜50となることがより好ましい。 本発明のエッチング方法において、エッチング時のプラズマ密度としては特に限定はないが、本発明の効果をより良好に発現させる観点から、プラズマ密度が、好ましくは1012イオン/cm3以上、より好ましくは1012〜1013イオン/cm3の高密度プラズマ雰囲気下にエッチングを行うのが望ましい。プラズマ密度を1012イオン/cm3以上の高密度とすることにより、従来の含フッ素化合物では選択性が低下する現象が見られていたが、本発明で使用するCaHbFc(a=3〜5、b=1〜2、c=3〜10)ではそのような現象が起こりにくく、高い選択性を確保しつつ、かつ高いエッチング速度でエッチングを行うことができ、微細なパターンを効率的に形成することが可能である。 プラズマ発生装置は、プラズマエッチングに採用される一般的な装置を用いれば良く、ヘリコン波方式、高周波誘導方式、平行平板タイプ、マグネトロン方式及びマイクロ波方式等の装置が挙げられる。これらの中でも、高密度領域のプラズマ発生が容易なことから、ヘリコン波方式、高周波誘導方式及びマイクロ波方式の装置が好適に使用される。 被処理体は少なくとも1層のシリコン酸化膜層を有するものであり、このほかに1層のシリコン窒化膜層をも含む積層膜であってもよい。被処理体は、その上部に設けられたレジストをマスクとしてエッチングされるものであることが好ましい。すなわち、CFおよびCHF基を構成要素として含有する1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンガスを用いるので、被処理体の対レジストエッチング選択比を向上させることができる。 なお、本明細書中でレジストとは、感光性レジスト組成物により形成されたパターンをいい、レジストの形成は、例えば感光性レジスト組成物に195nm以下の放射線を照射することによって形成される。 ここで被処理体の対レジストエッチング選択比とは、(被処理体の平均エッチング速度)/(レジストの平均エッチング速度)をいう。この対レジストエッチング選択比が高いことをレジストに対してエッチング選択性を有するともいう。このエッチング選択性によりレジストを破壊せずに被処理体のエッチングが可能である。 エッチングは被処理体が積層膜である場合、その下地層がプラズマ反応用ガスによりエッチング選択比が十分とれる素材であればその下地層が露出するまで行われる。また、エッチング選択比が十分とれない素材であれば、積層膜の下地層の上層でエッチングを終了することもできる。 エッチング時における被処理体の到達温度は、特に限定されるものではないが、好ましくは0〜300℃、より好ましくは60〜250℃、さらに好ましくは80〜200℃の範囲である。基体の温度は冷却等により制御しても、制御しなくてもよい。エッチングの時間は、一般的には5〜10分間であるが、本発明のプラズマ反応用ガスは、高速エッチングが可能なので、2〜5分間として生産性を向上させることができる。 尚、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンが単独でもエッチング可能である現象のメカニズムとして、本発明者は、以下のような過程を考えている。 1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンがプラズマ中で分解すると、フルオロカーボンに由来するCFラジカルが気相中に増える。このCFラジカルは、その吸着特性により、ホールの浅いところには進入できるが、深いところには進入しにくい。つまり、CFラジカルはシリコン酸化膜をエッチングすることはできるがシリコン窒化膜をエッチングすることはできない。一方、炭化水素に由来するCHラジカルは、その分子の大きさが小さいためホールの深いところまで進入してシリコン窒化膜をエッチングする。そのため、コンタクトホールの底面は炭化水素に由来するCHラジカルでエッチングされるとともに、CFラジカルの逆マイクロローディング効果(浅いところはエッチングされず、深いところがエッチングされる効果)によりコンタクトホールの側壁や肩部は保護される。これにより、ホールの底面のシリコン窒化膜のみが選択的にエッチングされるとともに、レジストはエッチングされず選択比が確保されると考えられる。 また、さらに、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンガスは上述したとおり、自己重合を極めて起こしにくいため、ガス容器やガスが流通する装置内部に重合性の不純物を生じにくい効果も得られる。3.フルオロカーボン膜の成膜方法 本発明のフルオロカーボン膜の成膜方法は、本発明のプラズマ反応用ガスを処理容器(CVD装置の反応チャンバー)内に、所望によりその他のガス成分と共に、供給し、該容器内で被処理物の表面にCVD法によりフルオロカーボン膜を成膜する工程を有する。CVD法とは、プラズマ放電によりプラズマ反応用ガスを活性化ならびに重合させ、各種の被処理物表面に薄いフルオロカーボン膜を形成せしめる技術をいう。 上述した通り、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンガスはプラズマ反応に寄与するため、プラズマ反応用ガスを用いたCVD法によるフルオロカーボン膜の成膜にも応用できると考えられる。 本発明のプラズマ反応用ガスをプラズマ反応CVD用ガスとして使用する場合、プラズマ中で発生する活性種の濃度制御や原料ガスの解離促進のために、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノン及びクリプトンからなる群から選択される少なくとも1種の不活性ガスを添加して使用してもよい。不活性ガスの添加量は、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンに対する不活性ガスの合計量が、容量比〔不活性ガス/1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン)〕で2〜200となることが好ましく、5〜150となることがより好ましい。 プラズマCVDに用いる装置としては、平行平板CVD装置が一般的であるが、マイクロ波CVD装置、ECR−CVD装置、誘導結合プラズマ(ICP)CVD装置、及び高密度プラズマCVD装置(ヘリコン波方式又は高周波誘導方式)が挙げられる。 プラズマ発生条件としては、特に限定されるものではないが、平行平板型CVD装置を使用する場合を例にとると、通常、平行平板の上部電極(シャワーヘッド)に印加する高周波電力は10W〜10kW、被処理物温度は0〜500℃、反応室圧力は0.0133Pa〜13.3kPaが採用される。堆積する膜の厚さは、通常、0.01〜10μmの範囲である。 被処理物は特に限定されないが、半導体製造分野、電子電気分野、精密機械分野、その他の分野で絶縁性、撥水性、耐腐食性、耐酸性、潤滑性、光の反射防止性等の機能又は性質が要求される物品や部材であり、好ましくは半導体製造分野及び電子電気分野における絶縁性が要求される物品や部材であり、それらの分野で用いられる基板が特に好ましい。 好ましい基板の具体例としては、単結晶シリコン膜、多結晶シリコン膜及びアモルファスシリコン膜などのシリコン膜; タングステン、モリブデン、チタン及びタンタルなどからなるシリサイド膜;SiN、SiON、SiO2、BSG(ボロン−シリケートガラス)、PSG(リン−シリケートガラス)、BPSG(ボロン−リン−シリケートガラス)、AsSG(砒素シリケートガラス)、SbSG(アンチモンシリケートガラス)、NSG(窒素−シリケートガラス)、PbSG(鉛−シリケートガラス)及びSOG(スピンオングラス)などのシリコン含有絶縁膜;TiN及びTaNなどの導電性膜;ガリウム−砒素基板;ダイヤモンド状炭素膜やアルミ板;ソーダ石灰ガラス;アルミナ膜;酸化ジルコニウム膜; 並びに、窒化アルミニウム及び酸化アルミニウムからなるセラミックス;などが挙げられる。 ところで、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンは、通常、従来と同様にシリンダー等の容器に充填されて、エッチングや成膜に供される。 1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンには、該ガスの原料に由来する有機系の微量化合物や、窒素ガス、酸素ガス及び水分などの不純物が含まれ得るが、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンの自身の含有量(純度に相当)としては、本発明の効果を良好に発現させる観点から、好ましくは99容量%以上、より好ましくは99.9容量%以上である。不純物が多いと1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを充填した容器内において、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンの純度に偏りが生じる。その結果、初期段階と残量が少なくなった段階でそれぞれのガスを使用したときの性能に大きな偏りが生じる結果、安定したエッチングや、均質な膜を得ることができず、生産ラインにおいて歩留まりの低下を招くおそれがある。 なお、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンの含有量としては、水素イオン化検出器(FID)を用いるガスクロマトグラフィーにより測定することができる。 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例によってその範囲を限定されるものではない。なお、特に断りがない限り、「部」及び「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量%」を表す。[製造例] 本発明に使用する、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを非特許文献2に記載の方法に従って製造する。 3リットルの3口反応器を、ドライアイス−アセトンバスを用いて−110℃に冷却する。1−クロロ−1,1−ジフルオロエタンをボンベから25g移送する。無水テトラヒドロフラン500mlを入れ溶解させる。sec−ブチルリチウム、シクロヘキサン、n−ヘキサン溶液(1mol/リットル)を500ml滴下する。温度を−110℃に保ったまま、塩化トリブチルスズ(IV)を68ml滴下し、2時間撹拌する。粗原料から減圧蒸留することにより、トリブチルフルオロエチニルスタナン78gを得る。 1リットルのオートクレーブに、ジシクロヘキシル−2−(2’,4’,6’−トリイソプロピルビフェニル)ホスフィン1.2g、酢酸パラジウム(II)0.1gを入れ、ロータリーポンプによる減圧とアルゴンガスによる置換を3回実施する。次に、ジメチルホルムアミド200ml、トリブチルフルオロエチニルスタナン78g、ブロモトリフルオロエチレン32g入れる。オイルバスを用いて、オートクレーブを60℃に加温し、40時間攪拌する。粗生成物を精留することにより、1,1,2,4,4−ペンタフルオロブタジエン26gを得る。 上記操作を1,1,2,4,4−ペンタフルオロブタジエンが所望量になるまで繰り返す。[実施例] 容器にガスを繰り返し充填することにより発生するパーティクルの個数を比較する実験を行う。 150mlのSUS製容器をターボ分子ポンプで減圧しながら、100℃で1時間乾燥させる。SUS容器を冷却し、パーフルオロ−1,3−ブタジエンを100g移送する。常温に戻し、容器中の内容物を放出する。ここまでの操作を1回として、同じ乾燥と充填の操作を20回繰り返す。21回目、放出する前に、リオン株式会社製パーティクルセンサKS−93を用いて、ガス中0.1μmより大きいパーティクルの個数を測定する。 次に、上記測定を、パーフルオロ−1,3−ブタジエン100gに代えて、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエン89g移送することにより実施する。 その結果、1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを用いたときのパーティクルの個数は、パーフルオロ−1,3−ブタジエンと比較して0.6倍である。1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを含むことを特徴とするプラズマ反応用ガス。1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンの含有量が99容量%以上である請求項1記載のプラズマ反応用ガス。請求項1又は2に記載のプラズマ反応用ガスを処理容器内に供給し、該容器内で被エッチング基体をドライエッチングする工程を有するドライエッチング方法。ドライエッチングを、プラズマ密度が1012/cm3以上の高密度プラズマ雰囲気下に行う請求項3記載のドライエッチング方法。請求項1又は2に記載のプラズマ反応用ガスを処理容器内に供給し、該容器内で被処理物の表面にCVD法によりフルオロカーボン膜を成膜する工程を有する成膜方法。 【課題】 ガス容器やガスが流通する装置内部(特に配管等の接続部分)に不純物のパーティクルを生じる問題のないフッ素化された共役ジエン系プラズマ反応用ガスを提供する。【解決手段】1,1,2,4,4−ペンタフルオロ−1,3−ブタジエンを含有してなるプラズマ反応用ガス。このガスはプラズマ反応を利用するドライエッチング法や、CVD法によるフルオロカーボン膜の成膜に有利に用いられる。【選択図】 なし