タイトル: | 公開特許公報(A)_ターフェルプロットの取得方法およびターフェルプロット取得装置 |
出願番号: | 2010141176 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | H01M 8/04,G01N 27/26,H01M 8/10 |
虎井 総一朗 友定 伸浩 木村 篤史 矢野 哲夫 山崎 大輔 阿久津 智美 川野 誠 JP 2012009143 公開特許公報(A) 20120112 2010141176 20100622 ターフェルプロットの取得方法およびターフェルプロット取得装置 横河電機株式会社 000006507 虎井 総一朗 友定 伸浩 木村 篤史 矢野 哲夫 山崎 大輔 阿久津 智美 川野 誠 H01M 8/04 20060101AFI20111209BHJP G01N 27/26 20060101ALI20111209BHJP H01M 8/10 20060101ALN20111209BHJP JPH01M8/04 ZG01N27/26 351BH01M8/10 6 1 OL 11 5H026 5H027 5H026AA06 5H027AA06 5H027KK54 5H027KK56 本発明は、3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得方法およびターフェルプロット取得装置に関する。 燃料電池における電極反応は、一般的に、(1)反応物質の電極表面への物質輸送(拡散)、(2)電極表面上での電荷移動反応、の過程を経て進行する。電極反応においてどの過程がどの程度支配的であるのかを知ることは電極の特性や性能劣化の要因などを評価する上で非常に重要である。 図7は、溶液系における酸素還元反応について限界拡散電流値(IL)の補正によって拡散(上記の(1)の過程に相当)を除去したターフェルプロットを示している。このプロットでは、反応物質(酸素)の拡散の影響が補正され、電荷移動反応に起因する2つのターフェル勾配(b1,b2)が観測されている。このことは、酸素還元反応は過電圧に応じて2つの表面反応状態が存在することが一般的に知られていることと合致する。カソード電位が0.9〜0.8V(vs.RHE)では白金表面のほとんどが吸着酸素種(酸化皮膜)に覆われ、(1)式に示す反応に起因するターフェル勾配(b1:−60mV/dec)が観測される。一方、カソード電位が0.8V(vs.RHE)以下では白金表面の酸化物はすべて還元され、(2)式に示すベアーな白金表面の反応に起因するターフェル勾配(b2:−120mV/dec)が観測される。b1:H++(O2‐Ptm)+e-→(H‐O2‐Ptm) …(1)式 (Temkin-Type)b2:H++O2+mPt+e-→(H‐O2‐Ptm) …(2)式 (Langmuir-Type) ただし、mは1つの酸素分子が吸着するのに必要な白金の数 ここで、b1とb2のターフェル勾配の値は互いに大きく異なっている。そのため、酸素還元の電荷移動反応に起因する活性化過電圧(上記の(2)の過程に相当)を適正に抽出するためには、拡散の影響が無視できる環境を実現し、電荷移動反応に起因するファラデー電流のみをより正確に計測することによって2つのターフェル勾配を的確に取得することが重要である。Noriaki Wakabayashi et al. 「Journal of Electroanalytical Chemistry 574 (2005) 339-346」 一般にターフェルプロットを取得する際には、電位ステップ幅(もしくは電流ステップ幅)、および走査速度をできるだけ小さくし、充分時間が経過した定常状態でのファラデー電流を計測するのが望ましいとされる。ステップ直後は電気二重層の充電や濃度勾配の変化により電流値が著しく変化するためである。このため、ターフェルプロットの取得には長時間を要するとともに、その間にも電池の状態が刻々と変化するため、適切な評価が困難になるという問題もある。 本発明の目的は、短時間でターフェルプロットを取得することができるターフェルプロットの取得方法およびターフェルプロット取得装置を提供することにある。 本発明のターフェルプロット取得方法は、3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得方法において、3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、前記動作点が切り替えられた後の燃料電池の電流応答を取得する電流応答取得ステップと、前記電流応答取得ステップにより取得された前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するファラデー電流推測ステップと、前記ファラデー電流推測ステップにより推測されたファラデー電流の値に基づいて前記燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得ステップと、を備えることを特徴とする。 このターフェルプロット取得方法によれば、電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するので、短時間で正確なターフェルプロットを取得することができる。 前記ファラデー電流推測ステップでは、前記動作点が切り替えられた後、前記コットレルプロット上の線形近似が可能か否か判断を繰り返し、この判断が肯定されるのを待って前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施してもよい。 前記電流応答取得ステップでは、前記ファラデー電流推測ステップによる前記判断が肯定されるのを待って3電極式電気化学測定の動作点を次の動作点に切り替え、次の前記電流応答を取得してもよい。 本発明のターフェルプロット取得装置は、3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得装置において、3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、前記動作点が切り替えられた後の燃料電池の電流応答を取得する電流応答取得手段と、前記電流応答取得手段により取得された前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するファラデー電流推測手段と、前記ファラデー電流推測手段により推測されたファラデー電流の値に基づいて前記燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得手段と、を備えることを特徴とする。 このターフェルプロット取得装置によれば、電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するので、短時間で正確なターフェルプロットを取得することができる。 前記ファラデー電流推測手段は、前記動作点が切り替えられた後、前記コットレルプロット上の線形近似が可能か否か判断を繰り返し、この判断が肯定されるのを待って前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施してもよい。 前記電流応答取得手段は、前記ファラデー電流推測手段による前記判断が肯定されるのを待って3電極式電気化学測定の動作点を次の動作点に切り替え、次の前記電流応答を取得してもよい。 本発明のターフェルプロット取得方法によれば、電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するので、短時間で正確なターフェルプロットを取得することができる。 本発明のターフェルプロット取得装置によれば、電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するので、短時間で正確なターフェルプロットを取得することができる。燃料電池セルの評価システムの構成を示すブロック図。測定方法を示す図であり、(a)は燃料電池セルに与える過電圧を、(b),(c)は燃料電池セルの電流応答を、それぞれ示す図。電流Iとt-1/2の関係(コットレルプロット)を示す図。制御演算装置の動作を示すフローチャート。線形近似の試行のタイミングを示す図であり、(a)は、1秒ごとに試行を繰り返す例を、(b)は、より短い間隔(Δt)で試行を繰り返す例を示す図。本実施形態により得られるターフェルプロットと、電位ステップのステップ幅を一定とした場合に得られる電流をプロットする場合を比較した例を示す図。溶液系における酸素還元反応について限界拡散電流値(IL)の補正によって拡散を除去したターフェルプロットを示す図。 以下、本発明によるターフェルプロット取得装置の一実施形態について説明する。 図1は燃料電池セル(アセンブリセル)100の評価システムの構成を示すブロック図である。燃料電池セル100は単セルであり、Pt/C触媒が表面に修飾された電解質膜101を、ガス拡散層(GDL)をそれぞれ有するアノード極102およびカソード極103で挟み込んだ構成をとる。 アノード極102には水素を、カソード極103には空気もしくは酸素を供給し、発電状態でポテンショスタット1を用いた電気化学測定を行う。電気化学測定は3電極系で行い、カソード特性を評価する際には作用極をカソード極103、対極をアノード極102とする。また、アノード極102およびカソード極103とは絶縁されるとともにアノード極102の側に設けられた分割電極104を参照電極(RHE)とする。 図1に示すように、ポテンショスタット1で取得されたデータはレコーダ2に記録される。また、ポテンショスタット1およびレコーダ2は、制御演算装置3に接続されている。 図1に示すように、制御演算装置3は、3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、上記動作点が切り替えられた後の燃料電池セル100の電流応答を取得する電流応答取得手段31と、電流応答取得手段31により取得された上記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するファラデー電流推測手段32と、ファラデー電流推測手段32により推測されたファラデー電流の値に基づいて燃料電池セル100のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得手段33と、を構成する。 次に、電気化学測定の手順について説明する。 図2(a)は燃料電池セル100に与える過電圧を、図2(b)は燃料電池セル100の電流応答を、それぞれ示している。 図2(a)に示すように、本実施形態では、燃料電池セル100に与える過電圧の電位をステップ状に上昇させ、次の電位ステップまで一定の電位を保持している。過電圧の電位は、ポテンショスタット1により参照極である分割電極104の電圧を参照することで制御される。図2(b)に示すように、過電圧の電位が上昇すると、その直後に電流値が上昇する。例えば、図2(b)における時刻t1、t2、t3などが、電位が上昇するタイミングを示している。この電流値の上昇は電気二重層の充電電流を示すもので、一般的に数msecで完了すると言われている。その後は、電位の変化に起因する濃度勾配変化による電流が流れ、次第に濃度勾配が小さくなり電流も小さくなってゆく。この電気二重層の充電電流を除いた電流の時間変化は、一般的に(3)式のコットレルの式で表されることが知られている。 電流I=−nFADc/(πDt)1/2 ・・・(3)式 コットレルの式 ただし、n:反応電子数、F:ファラデー定数、A:電極面積、D:拡散係数、c:濃度 通常、ターフェルプロットを描く際に採用する電流値は、次の電位ステップへと移行する直前の電流値である。このため、濃度勾配がなくなり(表面濃度=バルク濃度が成立する状態)、反応が定常状態となっているときのファラデー電流値を計測するには充分な保持時間が必要となる。図2(c)は時刻t1における電位ステップの後、長時間電位を保持した場合の電流値の変化を示している。図2(c)に示すように、定常状態でのファラデー電流値I1が得られるまでに長時間を要することが判る。 ここで、コットレルの式より電流は時間の平方根に反比例して減少することから、電流Iとt-1/2の関係をプロット(コットレルプロット)すれば線形性を示すはずである。 図3は、電流Iとt-1/2の関係(コットレルプロット)を示す図である。図3に示すように、電位ステップの直後のt-1/2が大きな領域(tが小さな領域)では、両者の関係は非線形を示す。これは、電気二重層の充電電流の寄与によるものであるが、電気二重層の充電電流は指数関数的に減少し数msecで完了するため、やがて濃度勾配による電流が支配的になりコットレルプロットにおいて線形性を示すようになる。したがって、充電電流支配の領域を除いた部分に対して線形近似を施し、その直線の切片を求めることで、電位ステップから充分時間が経過した際の定常状態におけるファラデー電流を推測することができる。また、推測されたファラデー電流を用いてターフェルプロットを描くことで、長時間の保持時間を確保しなくても短時間で正確なターフェルプロットおよびターフェル勾配を取得することができる。 図4は、制御演算装置3の動作を示すフローチャートである。 図4のステップS1〜ステップS10は、電流応答取得手段31の動作を示している。 図4のステップS1では、現在の電位ステップが開始されてから10msが経過するのを待って、ステップS2へ進む。 ステップS2では、N=1に設定する。Nは線形近似の試行回数を示す値である。 次に、ステップS3では、燃料電池セル100の電流値の取得を開始する。 次に、ステップS4では、直前の1秒間に取得された電流値に対して、電流Iとt-1/2の関係について線形近似を施す。例えば、1回目の線形近似では、現在の電位ステップが開始されてから10msから1秒間に取得された電流値に対して線形近似を施す。この10msは、充電電流支配の領域と推測される期間に相当している。 次に、ステップS5では、ステップS4における線形近似と電流値との相関係数R2が0.95以上か否か判断し、判断が肯定されればステップS7へスキップし、判断が否定されればステップS6へ進む。 ステップS6では、N=300か否か判断し、判断が肯定されればステップS7へ進み、判断が否定されればステップS8へ進む。 ステップS8では、Nに1を加え、ステップS4へ戻る。 一方、ステップS7では、燃料電池セル100に与える過電圧の電位を切り替える。また、電位ステップが開始されてからの時間を計測するための経時をゼロにリセットし、経時を開始する。 次に、ステップS9では、ファラデー電流推測手段32に対して、定常状態でのファラデー電流(図2(c)の電流I1に相当)の算出を指示する。 次に、ステップS10では、測定が終了したか否か判断し、判断が肯定されれば処理を終了し、判断が否定されればステップS1へ戻る。 図4のステップS91〜ステップS92は、ファラデー電流推測手段32の動作を示す図である。この処理は、ステップS9における定常状態でのファラデー電流の算出の指示に応じて実行される。 ステップS91では、ステップS4において最後に試行された線形近似により得られた直線の切片の電流値を算出する。この切片は、図3における電流を示すY軸の切片に相当する。 次に、ステップS92では、ステップS91において算出されたファラデー電流の電流値を保存し、処理を終了する。 ターフェルプロット取得手段33は、ステップS92において保存されたファラデー電流の電流値に基づいてターフェルプロットを取得することができる。 このように、本実施形態では、電流値とその線形近似との間の相関係数R2が0.95以上になった場合に、充分な線形近似ができたものと看做して定常状態でのファラデー電流を推測するとともに、その時点で電位を上昇させ、次の動作点における測定に移行している。このため、実際に定常状態が得られるのを待つことなくファラデー電流を正確に把握でき、短時間で正確なターフェルプロットを取得することができる。 なお、図4のステップS1〜ステップS10の処理では、線形近似の試行回数(N)が300に達すると相関係数R2が0.95以上にならなくても次の動作点における測定に移行することで、測定時間の短縮化を図っている(ステップS6)。 図5は、線形近似の試行のタイミングを示す図である。図5(a)は、1秒ごとに試行を繰り返す例を、図5(b)は、より短い間隔(Δt)で試行を繰り返す例を示している。図5(a)および図5(b)において試行回数(N)が記載されたボックスは、ステップS4で線形近似を行う範囲を示している。図5(b)のように線形近似を頻繁に試行することで、相関係数R2が0.95以上になった状態を迅速に検出できるため、測定時間をより短縮することができる。 図6は、本実施形態により得られるターフェルプロットと、電位ステップのステップ幅を一定とした場合に得られる電流をプロットする場合を比較した例を示している。 図6に示すように、本実施形態により得られるプロット51では、ターフェル勾配がb1からb2に移行する領域でも、電位ステップのステップ幅を一定とした場合に得られる電流のプロット52に比べて、ターフェル勾配をより正確に求めることができる。これは、ターフェル勾配がb1からb2に移行する遷移領域では、電極表面の状態が安定しにくく定常状態が得られにくいため、プロット52が正確なターフェル勾配を示さないのに対し、本実施形態によれば電極表面の状態の安定度が線形近似の可否に現れるため、電位ステップのステップ幅が適切に制御されるためと考えられる。また、本実施形態によれば比較的電位ステップのステップ幅が抑制されるため、ターフェル勾配がb1からb2に移行する遷移領域での測定時の電流の総和(総電荷量)も抑制されて電極表面が迅速にベアな状態に移行し、b2の直線領域が早く出現するため、この点でも測定時間の短縮化を図ることができる。 本発明の適用範囲は上記実施形態に限定されることはない。本発明は、3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得方法およびターフェルプロット取得装置に対し、広く適用することができる。 31 電流応答取得手段 32 ファラデー電流推測手段 33 ターフェルプロット取得手段 3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得方法において、 3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、前記動作点が切り替えられた後の燃料電池の電流応答を取得する電流応答取得ステップと、 前記電流応答取得ステップにより取得された前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するファラデー電流推測ステップと、 前記ファラデー電流推測ステップにより推測されたファラデー電流の値に基づいて前記燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得ステップと、を備えることを特徴とするターフェルプロット取得方法。 前記ファラデー電流推測ステップでは、前記動作点が切り替えられた後、前記コットレルプロット上の線形近似が可能か否か判断を繰り返し、この判断が肯定されるのを待って前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことを特徴とする請求項1に記載のターフェルプロット取得方法。 前記電流応答取得ステップでは、前記ファラデー電流推測ステップによる前記判断が肯定されるのを待って3電極式電気化学測定の動作点を次の動作点に切り替え、次の前記電流応答を取得することを特徴とする請求項2に記載のターフェルプロット取得方法。 3電極式電気化学測定を用い、動作点を切り替えながら取得された電流/電圧の関係に基づいて燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得装置において、 3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、前記動作点が切り替えられた後の燃料電池の電流応答を取得する電流応答取得手段と、 前記電流応答取得手段により取得された前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測するファラデー電流推測手段と、 前記ファラデー電流推測手段により推測されたファラデー電流の値に基づいて前記燃料電池のターフェルプロットを取得するターフェルプロット取得手段と、を備えることを特徴とするターフェルプロット取得装置。 前記ファラデー電流推測手段は、前記動作点が切り替えられた後、前記コットレルプロット上の線形近似が可能か否か判断を繰り返し、この判断が肯定されるのを待って前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことを特徴とする請求項4に記載のターフェルプロット取得装置。 前記電流応答取得手段は、前記ファラデー電流推測手段による前記判断が肯定されるのを待って3電極式電気化学測定の動作点を次の動作点に切り替え、次の前記電流応答を取得することを特徴とする請求項5に記載のターフェルプロット取得装置。 【課題】短時間でターフェルプロットを取得することができるターフェルプロットの取得方法およびターフェルプロット取得装置を提供する。【解決手段】電流応答取得ステップでは、3電極式電気化学測定における動作点を切り替えるとともに、前記動作点が切り替えられた後の燃料電池の電流応答を取得する。ファラデー電流推測ステップでは、前記電流応答取得ステップにより取得された前記電流応答に対しコットレルプロット上の線形近似を施すことによって定常状態におけるファラデー電流の値を推測する。ターフェルプロット取得ステップでは、前記ファラデー電流推測ステップにより推測されたファラデー電流の値に基づいて前記燃料電池のターフェルプロットを取得する。【選択図】図1