タイトル: | 公開特許公報(A)_シアノ金酸塩中の不純物分析方法 |
出願番号: | 2010013139 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | G01N 21/73,G01N 31/00 |
曾根 弘昭 宮下 俊明 清水 透 JP 2011149900 公開特許公報(A) 20110804 2010013139 20100125 シアノ金酸塩中の不純物分析方法 DOWAホールディングス株式会社 000224798 曾根 弘昭 宮下 俊明 清水 透 G01N 21/73 20060101AFI20110708BHJP G01N 31/00 20060101ALI20110708BHJP JPG01N21/73G01N31/00 AG01N31/00 Y 8 OL 7 2G042 2G043 2G042AA01 2G042AA10 2G042BE10 2G042CA10 2G042CB03 2G042FA19 2G042FB02 2G042GA05 2G043AA01 2G043BA01 2G043BA02 2G043CA03 2G043DA02 2G043EA08 2G043FA07 2G043NA11 本発明は、シアノ金酸塩に含まれる不純物の分析方法に関する。 従来、シアノ金酸塩に含まれる不純物の分析する方法として、下記に示す方法があった。 なお、本願で分析対象とするシアノ金酸塩としては、二シアノ金(I)酸カリウム(K[Au(CN)]2)、テトラシアノ金(III)酸カリウム(K[Au(CN)]4)、テトラシアノ金(III)酸ナトリウム3水和物(Na[Au(CN)]4・3H2O)等が挙げられる。 試料であるシアノ金酸塩を純水に溶解し、そこにH2SO4(硫酸)を添加し、この溶液を加熱して、液体とAuを含有する沈殿物を生成させる。そして、当該溶液と沈殿物をろ過によって分離して回収した後、前記沈殿物は加熱処理(例えば灰化処理の後、灼熱処理(強熱処理))し、その燃え殻を王水(濃塩酸(HCl)と濃硝酸(HNO3)とを体積比3:1で混合した液)に溶解させる。こうして得られた溶液から不溶解物を濾過によって除去した後、濾液にNa2SO3(亜硫酸ナトリウム)を添加し、再び沈殿物を生成させる。そして、当該沈殿物を濾過によって分離して回収した後、加熱処理(灰化処理の後、灼熱処理)することで、Auを分離させる。こうして分離されたAuの質量を量り、分析値とすることが特許文献1に記載されている。前記硫酸添加後の固液分離で得られた液体を乾固し、硝酸水溶液に溶解して得られた液体を高周波誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)を利用したICP発光分光分析法を用いて、定量分析を行うことにより、試料中に含まれるAu以外の金属元素の質量を求めることができ、この結果から、試料であるシアノ金酸塩に含まれる不純物濃度を定量することができた。(以下、この定量方法を従来法と記すことがある。)特開2008−82975号公報しかしながら、上記の従来法の問題点として、Auの分離操作に長時間を要することがあった。また、H2SO4の使用量が多量であり、排ガス処理装置(中和設備等)の負荷が大きいことがあった。さらに、排ガス処理装置によって一応の安全は確保されているものの、作業中に有毒ガスであるHCN(シアン化水素)が発生するので、安全性の向上を図るべく、改善が望まれていた。また、従来法では、Au化合物の沈殿物にAu以外の不純物金属元素が混入し、試料である二シアノ金(I)酸カリウム中の不純物濃度の分析値が、実際より低い値となる可能性があった。本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、比較的短時間で行うことができる二シアノ金(I)酸カリウム等のシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することを目的とする。さらに、作業中の安全性の向上と、排ガス処理装置の負荷の低減を図ることが可能な二シアノ金(I)酸カリウム等のシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することを目的とする。上記課題を解決するため、本発明によれば、シアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法であって、シアノ金酸塩の水溶液にエチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上と、アルカリ剤および、シアン塩を添加して、アルカリ性の液とする工程と、前記アルカリ性の液を、ICP発光分光分析法を用いて、定量分析を行う工程とを有することを特徴とする、シアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法が提供される。 また、前記シアノ金酸塩の水溶液は、シアノ金酸塩と純水を混合することにより得てもよい。 また、前記アルカリ剤は、NaOHでもよい。 また、前記エチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上は、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩であってもよい。 また、前記シアン塩は、シアン化カリウムであってもよい。 また、前記アルカリ性の液とする工程で、前記シアノ金酸塩の水溶液にフェノールフタレインを添加してもよい。 前記シアノ金酸塩は、二シアノ金(I)酸カリウム、テトラシアノ金(III)酸カリウム、テトラシアノ金(III)酸ナトリウム3水和物、の群から選択されるいずれか1種類以上であってもよい。本発明によれば、比較的短時間で行うことができるシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することができる。さらに、作業中の安全性の向上と、排ガス処理装置の負荷の低減を図ることが可能なシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することができる。 以下、本発明にかかる実施形態であるシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法について、二シアノ金(I)酸カリウム(固体)を例として、詳細に説明する。二シアノ金(I)酸カリウム以外のシアノ金酸塩についても、下記の実施形態を適用できる。 不純物の定量分析をおこなう対象である二シアノ金(I)酸カリウム(固体)を秤量し、純水を添加し、加熱して、試料の水溶液を得る。前記加熱の温度は、試料が完全に溶解する温度であればよく、添加する純水に対して試料が20質量%の場合には、加熱温度は、60℃程度で容易に試料を溶解させることができる。 前記試料の水溶液に、エチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上を添加して、EDTA添加溶液を得る。これにより、後述するように複雑な操作なしに、二シアノ金(I)酸カリウムとそれに含まれる金属不純物の双方が溶解した液を得ることが可能になる。添加するエチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上は、入手の容易性や水への溶解度等を考慮すると、エチレンジアミン四酢酸のジナトリウム塩とすることが好適である。エチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸の添加量は、試料中に含まれるAu以外の金属不純物の当量以上であれば特に制限はないが、添加量が多すぎる場合には、後述するICP分析での測定誤差が増加する要因になることがあるので、大過剰に入れることは好ましくない。また、エチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上を添加する前後に、必要に応じて、純水を添加することができる。 前記EDTA添加溶液に、アルカリ剤を添加し、更にシアン塩を添加し、純水を加えて定容化して、ICP測定液を得る。前記アルカリ剤は、水酸化アルカリを使用することができ、その特に好適な例として、水酸化ナトリウムが挙げられる。アルカリ剤の添加量は、溶液のpHが7以上となる量を添加する。pHが7未満では、後工程でシアンガスが発生することがある。アルカリ剤を多量に添加した場合には、後述するICP分析での測定誤差が増加する要因になることがあるので、添加するアルカリ剤の量は、溶液のpHが7〜11となる量とすることが好ましく、溶液のpHが8〜10となる量とすることが更に好ましく、溶液のpHが8〜9となる量とすることが一層好ましい。 前記アルカリ剤を添加する前に、フェノールフタレインを添加すれば、添加するアルカリ剤の量を、溶液のpHが8〜9となる量とすることが容易になる。 前記シアン塩を添加する理由は、シアン塩を添加することにより、不純物としてAgが含まれる場合でも、Ag化合物として析出することを防止することにある。添加するシアン塩は、シアン化カリウム(KCN)、シアン化ナトリウム(NaCN)等を使用することができる。シアン塩の添加量は、試料中に含まれるAgの当量以上であれば特に制限はないが、過剰に入れても効果は無い。 シアン塩を添加した溶液に純水を加えて、定容化し、ICP測定液を得る。純水を加えて定容化する変わりに、シアン塩を添加した溶液の容積を測定した液をICP測定液として、ICP分析に供してもよい。 前記で得られたICP測定液を、高周波誘導結合プラズマ(ICP:Inductively Coupled Plasma)を利用したICP発光分光分析装置を用いて、ICP測定液中に含まれる金属元素の定量分析をおこなう。得られた不純物金属元素の濃度から、二シアノ金(I)酸カリウムに含まれる不純物濃度を算出することができる。以下、本発明による二シアノ金(I)酸カリウムに含有される不純物金属元素の定量分析方法の実施例について詳細に説明する。 [実施例1] 二シアノ金(I)酸カリウムの試料2gを秤量し、100mLビーカーに入れ、そこに純水10mLを加えて、60℃に加熱し、5分間攪拌して、試料の水溶液を得た。 前記試料の水溶液に、純水50mLと、エチレンジアミン四酢酸のジナトリウム塩の7.5質量%水溶液2.5mLを添加し、攪拌して、EDTA添加溶液を得た。 前記EDTA添加溶液に、市販のフェノールフタレイン溶液を2滴添加した。その後、この液を攪拌しながら、水酸化ナトリウム10質量%水溶液を滴下し、液の色が変色し始めた時点で、水酸化ナトリウム10質量%水溶液の滴下を止めた。滴下終了後の液のpHを測定した結果、pHは8.8であった。 水酸化ナトリウム10質量%水溶液滴下終了後の液に、シアン化カリウム(KCN)1質量%水溶液5mLを添加した。その後、シアン化カリウムを添加した液に純水を添加することにより、液の容積を100mLとして、ICP測定液を得た。 ICP発光分光分析装置による定量分析は、下記の方法で作成した検量線を用いておこなった。 (10mg/L検量線混合標準原液の作製) 100mLのメスフラスコに、濃度100mg/LのFe、Ni、Tl、Pb、Cu、の分析用標準液各10mL(計50mL)とエチレンジアミン四酢酸のジナトリウム塩の7.5質量%水溶液2.5mLを加えた。更に、市販のフェノールフタレイン溶液2滴を加えた後、水酸化ナトリウム10質量%水溶液を滴下し、液の色が変色し始めた時点で、水酸化ナトリウム10質量%水溶液の滴下を止めた。水酸化ナトリウム10質量%水溶液滴下終了後の液に、シアン化カリウム(KCN)1質量%水溶液5mLを添加した。更に、Agとしての濃度が100mg/LであるAgCN水溶液10mLを加えた。その後、この液に純水を添加することにより、液の容積を100mLとして、10mg/L検量線混合標準原液を得た。 (検量線混合溶液の作製) 100mLのメスフラスコ6個準備し、それぞれのメスフラスコに二シアノ金(I)酸カリウム2gを加えた。更に、それぞれのメスフラスコに、前記で得た10mg/L検量線混合標準原液を0mL(添加無し)、2mL、5mL、10mL、15mL、20mLを添加した。各メスフラスコに純水を添加することにより、液の容積を100mLとして、6種類の検量線混合溶液(ブランク、0.2mg/L、0.5mg/L、1.0mg/L、1.5mg/L、2.0mg/L)を得た。 (検量線の作成) 前記で得た6種類の検量線混合溶液に対して、ICP発光分光分析装置による測定をおこなった。測定装置は、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製、SPS5100を使用した。測定対象元素は、Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、Tlとした。測定装置の設定は、パワー1.2kW、プラズマフロー15L/分、補助フロー1.5L/分、ネブライザーフロー0.75L/分、繰返し測定時間10秒、繰り返し測定回数3回とした。上記ICP発光分光分析装置による測定方法は、試料の測定でも適用した。 Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、Tlについて、X軸を10mg/L検量線混合標準原液により添加した金属濃度、Y軸をICP発光分光分析装置による測定強度として、最小二乗法を用いて検量線を作成した。得られた6種類の検量線について、R2を計算した結果、いずれも、0.9995〜1の範囲内であった。 前記ICP測定液に対し、ICP発光分光分析装置による測定をおこなった。得られた各Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、TlのICP発光分光分析装置による測定強度と、前記で得た検量線から、前記ICP測定液中のAg、Cu、Fe、Ni、Pb、Tl濃度を算出した。この濃度と、前記ICP測定液中に含まれる二シアノ金(I)酸カリウムの試料の質量(2g)から、試料中に含まれる各Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、Tlの濃度を算出した。結果、試料中に含まれる濃度(質量比)は、Ag:4.1ppm、Cu:0.3ppm、Fe:0.2ppm、Ni0.1ppm、Pb1.1ppm、Tl2.3ppmであった。 上記の測定操作に要した時間(検量線を作成するのに要した時間は除く)は、45分間であった。また、上記の操作で、シアンガスの生成はなかった。 更に、上記の測定を、同一製造ロットである二シアノ金(I)酸カリウムの4試料について、おこなった。5つの試料中に含まれる各Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、Tlの濃度を求め、5試料の不純物濃度の各不純物元素について、変動係数を求めた。結果、いずれの不純物元素に関しても、変動係数は5%以下であった。なお、変動係数は下式(1)により算出した。 式(1) : (不純物濃度の標準偏差)/(不純物濃度の平均値)×100(%)[比較例1]二シアノ金(I)酸カリウムの試料2gを秤量し、300mLビーカーに入れ、そこに純水10mLを加えて、60℃に加熱した後、更に純水50mLを添加後、濃硫酸60mLを添加して攪拌した。その後、この液を450℃のホットプレート上で5時間加熱して、硫酸白煙を発生させつつ分解し、Auを非水溶性の形態に変化させた。このときにシアンガスが発生するので、加熱・分解は、局所排気装置内でおこなった。局所排気装置からの排ガスは、排ガス処理装置へ通気することによって除害処理をおこなった。分解生成物を放冷後、純水50mLを添加して、その後、ろ紙を用いたろ過をおこなうことにより、Auを含有する固体(沈殿物)と、ろ液を得た。 前記ろ液は、ビーカーへ回収した後、450℃のホットプレート上で乾固するまで加熱した。乾固により得た物質は放冷後、濃硝酸5mLを添加し、更に80℃に加熱し、80℃の純水10mLを添加することにより溶液を得た。この溶液に純水を添加することにより、液の容積を100mLとして、ICP測定液を得た。 前記ICP測定液に対し、ICP発光分光分析装置による測定をおこなった。得られた各Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、TlのICP発光分光分析装置による測定強度と、実施例1で得た検量線から、前記ICP測定液中のAg、Cu、Fe、Ni、Pb、Tl濃度を算出した。この濃度と、前記ICP測定液中に含まれる二シアノ金(I)酸カリウムの試料の質量(2g)から、試料中に含まれる各Ag、Cu、Fe、Ni、Pb、Tlの濃度を算出した。結果、試料中に含まれる濃度(質量比)は、Ag:2.9ppm、Cu:0.3ppm、Fe:0.5ppm、Ni0.1ppm、Pb0.1ppm、Tl0.1ppm以下であった。 上記の測定操作に要した時間(検量線を作成するのに要した時間は除く)は、8時間であった。[参考例1] 互いに製造ロットが異なる21製造ロットの二シアノ金(I)酸カリウムの試料を準備した。この21試料について、実施例1の方法と比較例1の方法で、試料中のAg濃度を測定した。21試料全てについて、実施例1の方法で測定したAg濃度が、比較例1の方法で測定したAg濃度と比べて高かった。また、実施例1の方法で測定した21試料のAg濃度の平均値は、比較例1の方法で測定した21試料のAg濃度の平均値と比べて、2.4ppm高い値を示した。これらの結果は、比較例1の方法で、濃硫酸を添加した後に加熱・分解することにより生成する沈殿物にAgが混入していることによる可能性がある。本発明によれば、比較的短時間で行うことができるシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することができる。さらに、作業中の安全性の向上と、排ガス処理装置の負荷の低減を図ることが可能なシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供することができる。シアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法であって、 前記シアノ金酸塩の水溶液にエチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上と、アルカリ剤および、シアン塩を添加して、アルカリ性の液とする工程と、 前記アルカリ性の液を、ICP発光分光分析法を用いて、定量分析を行う工程とを有することを特徴とする、シアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。前記シアノ金酸塩の水溶液は、シアノ金酸塩と純水を混合することにより得ることを特徴とする、請求項1に記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。前記アルカリ剤は、NaOHであることを特徴とする、請求項1または2のいずれかに記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。前記エチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上が、エチレンジアミン四酢酸のナトリウム塩であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。前記シアン塩が、シアン化カリウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。 前記アルカリ性の液とする工程で、前記シアノ金酸塩の水溶液にフェノールフタレインを添加することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。 前記シアノ金酸塩が、二シアノ金(I)酸カリウム、テトラシアノ金(III)酸カリウム、テトラシアノ金(III)酸ナトリウム3水和物、の群から選択されるいずれか1種類以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。前記シアノ金酸塩が、二シアノ金(I)酸カリウムであることを特徴とする、請求項7に記載のシアノ金酸塩に含まれる不純物を定量分析する方法。 【課題】 比較的短時間で行うことができるシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法であり、さらに、作業中の安全性の向上と、排ガス処理装置の負荷の低減を図ることが可能なシアノ金酸塩に含有される不純物金属元素の定量分析方法を提供する。【解決手段】 シアノ金酸塩の水溶液にエチレンジアミン四酢酸塩またはエチレンジアミン四酢酸のいずれか1種以上と、アルカリ剤および、シアン塩を添加して、アルカリ性の液とし、前記アルカリ性の液を、ICP発光分光分析法を用いて、不純物の定量分析をおこなう。【選択図】 なし