タイトル: | 公表特許公報(A)_細菌の検出および/または同定のための培地 |
出願番号: | 2009548724 |
年次: | 2010 |
IPC分類: | C12Q 1/06,C12Q 1/26 |
カース, マリンヌ オレンガ, シルヴァン ロジェ−ダルベール, セリーヌ JP 2010517550 公表特許公報(A) 20100527 2009548724 20080207 細菌の検出および/または同定のための培地 ビオメリュー 504238301 園田 吉隆 100109726 小林 義教 100101199 カース, マリンヌ オレンガ, シルヴァン ロジェ−ダルベール, セリーヌ FR 0753149 20070208 C12Q 1/06 20060101AFI20100430BHJP C12Q 1/26 20060101ALI20100430BHJP JPC12Q1/06C12Q1/26 AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW FR2008050183 20080207 WO2008104679 20080904 20 20091013 4B063 4B063QA01 4B063QA18 4B063QQ06 4B063QQ35 4B063QR43 4B063QR57 4B063QR69 4B063QS36 4B063QX02 本発明の技術分野は、生化学的な微生物分析、特に細菌の検出と同定である。 腸内細菌、ビブリオ科またはシュードモナス属のような病原菌、特にグラム陰性細菌は毎年多くの疾患、流行病、その他の原因となる。 シュードモナス属は、土壌中、植物に、特に淡水及び海水中で出くわす遍在する細菌である。多くの菌株は低温で成長することができて、その結果、冷蔵庫に保存されている食品を汚染し、胃腸の感染症の原因となる。また、それらは院内感染の原因となる。 臨床細菌学で最も一般に単離される腸内細菌種は、シトロバクター属、エンテロバクター属、エシェリヒア属、ハフニア属、クレブシェラ属、モルガネラ属、プロテウス属、プロビデンシア属、サルモネラ、セラチア属、シゲラ(赤痢菌)属及びエルシニア属に属する。 大腸菌(E.coli)という種は、消化管において最も優勢的な好気性の種である。しかしながら、水中のそれらの存在は糞便の混入の指示となり、特定の菌株は病原性であり、腹膜、胆管、虫垂、又は生殖器の化膿の原因となる。 サルモネラ属の細菌は、脊椎動物及び鳥の腸内寄生虫であり、汚染された食品を介してヒトに伝染する。そして、それらは胃腸炎疾患と腸チフスとパラチフスの原因となる。 最後に、シトロバクター・フロインデイ(Citrobacter freundii)のようなシトロバクター属は、尿から、気道分泌物から、又は血液からさえ単離され得る、免疫抑制個体の感染症の原因となるヒトと動物の消化管の共生細菌である。 これらのグラム陰性菌の早期の特異的な検出は、治療に関して、汚染除去、その他の適切な解決法を提案することを可能にする。 現在、多くの培地がグラム陰性菌を検出するために存在する。この検出は、検出することが求められる細菌の酵素活性等の代謝活性に特異的な基質の使用に特に基づくことができ、すなわち、基質の選択を介して、反応があるか否かに応じて、微生物の性質を特徴づけることが可能である。 特に、大腸菌の菌種を検出し、β−ガラクトシダーゼ陽性/β−グルコシダーゼ陰性シトロバクター属の菌株を分けるためにトリプトファナーゼの検出と組合わせて、及びβ−グルコシダーゼ基質と組合わせてβ−ガラクトシダーゼ基質を使用するUriSelect 4培地(バイオラド)を挙げることができる。 また、大腸菌の菌種を検出し、β−ガラクトシダーゼ陽性/β−グルコシダーゼ陰性シトロバクター属の菌株を分けるためにトリプトファナーゼの検出と組合わせて、及びβ−グルコシダーゼ基質と組合わせてβ‐ガラクトシダーゼ基質を使用するUTI培地(オキソイド)を挙げることができる。 CPS ID3培地(ビオメリュー)は、大腸菌の菌株を検出するために、β−グルコシダーゼ基質と組合わせて、場合によりトリプトファナーゼの検出と組合わせて、β−グルクロニダーゼ基質を使用する。 バレル・クロム・アガー配向培地(ベクトン・ディキンソン)は大腸菌の菌種を検出し、β−ガラクトシダーゼ陽性/β−グルコシダーゼ陰性シトロバクター菌株を分けるためにトリプトファナーゼの検出と組合わせて、及びβ−グルコシダーゼ基質と組合わせてβ‐ガラクトシダーゼ基質を使用する。 最後に、尿特異的寒天培地(AESラボラトリー)は、大腸菌の菌株を検出し、それらをシトロバクター属の菌株と区別するためにトリプトファナーゼの検出と組合わせて、β−グルクロニダーゼ基質を使用する。 しかしながら、大腸菌検出のためにβ‐グルクロニダーゼ基質を使用する色素生産性培地は、優れた特異性を呈するが、この活性を発現しないごく一部の大腸菌の菌株(5−10%)の存在のために不完全な感受性を呈する。加えて、いくつかのシトロバクター属の菌株も、大腸菌のコロニーと同じ色のβ‐グルクロニダーゼ陽性コロニーを作ることができる。 大腸菌を検出するためのβ‐ガラクトシダーゼ基質を使用している色素生産性培地の場合は、大腸菌をβ‐ガラクトシダーゼ活性を発現する他の腸内細菌及びβ−グルコシダーゼ活性を発現しないか又は弱く発現する他の腸内細菌と区別するための付加的な試験を、特定のシトロバクター属の菌株で実施することによって、同定を確認する必要がある。 サルモネラ菌の検出に関して、グルクロネート及びβ−ガラクトシダーゼ基質を使用するSM ID培地を挙げることができる。しかしながら、生化学および/または血清学的確認は、サルモネラ属の菌株を検出し、それらを他の腸内細菌の菌株、特にシトロバクター属の菌株から区別するために必要である。 最後に、シュードモナス属に関して、セトリマイドを使用し、シュードモナス・エルジノーサ(緑膿菌)種の菌株を検出し、他のグラム陰性菌と区別するために、ピオシアニンの検出を使用するセトリマイド培地を挙げることが出来る。しかしながら、この培地の特異性の改良は、利点があると考えられる。 本発明は、迅速且つ安価に、実施が容易な方法でグラム陰性菌を同定するために、特に適切な新規な培地を提供することによって従来技術の問題を解決することを提案する。 驚くべきことに、発明者は、代謝活性基質と誘導物質の特定の組合せを含む培地がグラム陰性菌の迅速で簡単な検出を可能にすることを示した。より詳細には、発明者は炭水化物、特にセロビオースによるβ−グルコシダーゼの誘導が、大腸菌と同じ色のコロニーを生じるシトロバクター属の菌株の数を減らすことを可能にし、したがってこれらの2種の優れた分離を可能にすることを示した。 本発明の開示を続ける前に、以下の定義が、本発明の理解を容易にするために提供される。 「検出培地」なる用語は、微生物の生存および/または成長のために必要な全ての要素を含む培地を意味することを目的とする。この検出培地は、検出培地のみとして、又は培養且つ検出培地として、どちらにも提供される。第1の場合において、微生物の培養は接種の前に実行され、第2の場合において、検出培地は培養培地も構成する。例えば、本発明による培地は、他の考えられる添加物を含んでもよい:ペプトンまたは組織の抽出物、一つ以上の成長因子、炭水化物、一つ以上の選択剤、バッファー、一つ以上のゲル化剤等。 この培養培地は、チューブまたはフラスコのまたはシャーレ上に播種の準備ができている、液体形態または使用準備済みのゲル形態であってもよい。 本発明の目的において、検出は、液体培地、一片(a strip)または他の固体支持体で行われ得る。 「グラム陰性菌」なる用語は、グラム染色方法による呈色反応の間、クリスタルバイオレットを保持せず、ピンク色に見える細菌のグループを意味することを目的とする。 この種のグラム陰性菌のグループは、特に腸内細菌、サルモネラ菌(サルモネラ属)、緑膿菌を含むかまたはそれらにより構成されてもよい。 グラム陰性菌として、特に腸内細菌(腸内細菌科)、ビブリオ科、例えば種ビブリオ・コレレ(コレラ菌)、あるいはシュードモナス属、特にシュードモナス・エルジノーサ(緑膿菌)を挙げることが出来る。 腸内細菌として、特に以下の属を挙げることが出来る:アリシェワネラ属(Alishewanella);アルテロコッカス属(Alterococcus);アクイモナス属(Aquimonas);アラニコラ属(Aranicola);アルセノフォヌス属(Arsenophonus);Azotivirga;Blochmannia(candidatus);ブレネリア属(Brenneria);ブフネラ属(Buchnera);バドビシア属(Budvicia);バチアグセラ属(Buttiauxella);カリマトバクテリウム属(Calymmatobacterium);セデセア属(Cedecea);シトロバクター属(Citrobacter);ディケヤー属(Dickeya);エドバルシエラ属(Edwardsiella);エンテロバクター属(Enterobacter);エルウィニア属(Erwinia)(例えば、火傷病菌);エシェリヒア属(例えば大腸菌);エウインゲラ属(Ewingella);グリモンテラ属(Grimontella);ハフニア属(Hafnia);クレブシェラ属(Klebsiella)(例えば肺炎桿菌);クライベラ属(Kluyvera);レクレルシア属(Leclercia);ルミノレラ属(Leminorella);レヴィネア属(Levinea);モエレラ属(Moellerella);モルガネラ属(Morganella);オベサムバクテリウム属(Obesumbacterium);パンテア属(Pantoea);ペクトバクテリウム属(Pectobacterium);フォロモバクター属(Phlomobacter)(candidatus);フォトラブダス属(Photorhabdus);プレシオモナス属(Plesiomonas)(例えば食中毒菌);プラジア属(Pragia);プロテウス属(例えば尋常変形菌);プロビデンシア属(Providencia);ラーネラ属(Rahnella);ラオウルテラ属(Raoultella);サッカロバクター(糖桿菌)属(Saccharobacter);サルモネラ属(Salmonella);サムソニア属(Samsonia);セラチア(霊菌)属(Serratia)(例えばセラチア・マルセスセンス);シゲラ(赤痢菌)属(Shigella);ソダリス属(Sodalis);テイタメラ属(Tatumella);ソルセリア属(Thorsellia)、トラブルシエラ属(Trabulsiella);ウィグルスウォーチア属(Wigglesworthia);ゼノラブダス属(Xenorhabdus);エルシニア属(Yersinia)(例えばペスト菌);ヨケネラ属(Yokenella)。 「シトロバクター属を含むグループ」なる用語は、シトロバクター属に属する細菌を含むグループを意味することを目的とする。また、このグループは、他の種を含んでもよい。したがって、好適なシトロバクター属を含むグループは、シトロバクター属、エンテロバクター属、クレブシェラ属及びセラチア属の細菌を含むか又はそれらにより構成されるグループである(別名、KESCグループ)。 「基質」なる用語は、微生物の酵素又は代謝活性による検出可能なシグナルを直接的に又は間接的に生じることができる何らかの分子を意味することを目的とする。 基質は特に代謝基質、例えば炭素または窒素源であってもよく、代謝の生成物のうちの1つの存在下で呈色反応を生じる指示薬に結合されてもよい。 また、基質は酵素基質であってもよく、すなわち、基質は微生物の直接的または間接的な検出を可能にする生成物を与えるために酵素によって加水分解され得る基質であってもよい。この基質は、明らかにされる酵素活性に特異的な第1の部分及び標識として作用する第2の部分(以下では標識部分とする)を含んでもよい。この標識部分は色素生産性、蛍光発生性、発光性等でもよい。 固体支持体(フィルター、寒天、電気泳動ゲル)に適している色素生産性基質として、オキシダーゼ(osidase)とエステラーゼ活性の検出を可能にする、インドキシルとその誘導体を主成分とした基質、及びヒドロキシキノリン又はエスクレチンとそれらの誘導体を主成分とした基質を挙げることが出来る。また、ニトロフェノール及びニトロアニリン及びその誘導体を主成分とする基質を挙げることができ、ニトロフェノールに基づく基質の場合はオキシダーゼとエステラーゼ活性を検出するためであり、ニトロアニリンに基づく基質の場合はペプチダーゼ活性を検出するためである。最後に、ナフトールとナフチルアミンとそれらの誘導体を主成分とする基質を挙げることができ、ナフトールによってオキシダーゼとエステラーゼ活性を検出することが可能であり、ナフチルアミンによってペプチダーゼ活性を検出することが可能である。この基質は、オキシダーゼ、ペプチダーゼ、エステラーゼ等の活性のような酵素活性の検出を特に可能にすることができるが、これに制限されるものではない。 また、酵素基質は、その加水分解の生成物が直接的または間接的に検出される天然の基質であってもよい。天然の基質としては、特に、トリプトファナーゼまたはデアミナーゼ活性を検出するためのトリプトファン、デアミナーゼ活性を検出するための環状アミノ酸(トリプトファン、フェニルアラニン、ヒスチジン、チロシン)、ホスホリパーゼ活性を検出するためのホスファチジルイノシトール等を挙げることができる。 本発明によれば、基質は、好ましくは、インドキシル(3−インドキシル、5−ブロモ−3−インドキシル、4−クロロ−3−インドキシル、5−ヨード−3−インドキシル、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル、5−ブロモ−6−クロロ3−インドキシル、6−ブロモ−3−インドキシル、6−クロロ−3−インドキシル、6−フルオロ−3−インドキシル、5−ブロモ−4−クロロ−N−メチル−3−インドキシル、N−メチル−3−インドキシル等);ウンベリフェロン(4−メチルウンベリフェロン、シクロヘキセノエスクレチン等);アリザリン;p−ナフトールベンゼイン;ニトロフェノール(オルト−ニトロフェノール、パラ−ニトロフェノール等);ナフトール(α−ナフトール、2−ナフトール、ナフトール−ASBI等);アミノフェノール(パラ−アミノフェノール、ジクロロアミノフェノール等);ヒドロキシキノリン;カテコール(カテコール、ジヒドロキシフラボン、ヒドロキシフラボン等);レゾルフィン;クロロフェノール・レッド;フルオレセイン;アミノクマリン(7−アミノ−4−メチルクマリン等);ナフチルアミド;アクリジン(アミノ・フェニル・アクリジン);またはアミノフェノキサジン(アミノベンゾフェノキサジノン、アミノペンチルレソルフィン等)を主成分とする基質から選択される。 「代謝活性」なる用語は、細菌で起こる一まとまりの化学反応を意味することを目的とする。これらの化学反応は、一つ以上の酵素活性に、分子の分解、合成または修飾に、結合されることができる。 「グラム陰性菌のグループに特異的な代謝活性」なる表現は、このグループのグラム陰性菌によって選択的に生じる代謝活性を意味することを目的とする。 大腸菌を含む又はそれにより構成されるグループの場合は、特にβ‐グルクロニダーゼ、β‐ガラクトシダーゼ、α−ガラクトシダーゼ、ラクトースの酸性化、トリプトファナーゼ、β−リボシダーゼ、ホスファターゼ、L−アラニンアミノペプチダーゼ及びL−ロイシン・アミノペプチダーゼを挙げることが出来る。好ましくは、代謝活性はβ‐グルクロニダーゼまたはβ‐ガラクトシダーゼである。 β‐グルクロニダーゼ活性を検出するために使用する基質は、特に、好ましくは10と1000mg/との間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル−β−グルクロニド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルクロニド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−グルクロニド、6−クロロ−3−インドリル−β−グルクロニド、アリザリン−β−グルクロニドまたはシクロヘキセノエスクレチン−β−グルクロニド、またはその塩類であってもよい。 β‐ガラクトシダーゼ活性を検出するために使用する基質は、特に、好ましくは10と1000mg/との間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル−β−ガラクトシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトシド、6−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトシド、アリザリン−β−ガラクトシドまたはシクロヘキセノエスクレチン−β−ガラクトシド)またはその塩類であってもよい。 サルモネラ属を含む又はそれにより構成されるグループの場合は、α−ガラクトシダーゼ、エステラーゼ、又はマンニトール、メリビオース、プロパンジオール、ソルビトール、又はグルクロネートの酸性化を挙げることが出来る。α−ガラクトシダーゼ基質として、10と1000mg/lとの間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル−α−ガラクトシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−α−ガラクトシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−α−ガラクトシド、6−クロロ−3−インドリル−α−ガラクトシド、アリザリン−α−ガラクトシドまたはニトロフェニル−α−ガラクトシドを挙げることが出来る。 エステラーゼ基質の中で、20と1000mg/lとの間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル・オクタノエート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル・オクタノエート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル・ノナノエート、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドキシル・オクタノエート、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドキシル・ヘキサノエート、6−クロロ−3−インドキシル・オクタノエートまたはアリザリン・オクタノエートを挙げることが出来る。 また、緑膿菌を含む又はそれにより構成されるグループの場合は、エステラーゼ、アミノペプチダーゼまたはオキシダーゼを挙げることが出来る。 エステラーゼ基質の中で、20と1000mg/lとの間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル・オクタノエート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル・オクタノエート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドキシル・ノナノエート、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドキシル・オクタノエート、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドキシル・ヘキサノエート、6−クロル−3−インドキシル・オクタノエートまたはアリザリン・オクタノエートを挙げることが出来る。 アミノペプチダーゼ基質の中で、特に、10と1000mg/lとの間の濃度の、β−アラニルアミドフェノール、β−アラニルジクロロアミドフェノール、β−アラニル−パラ−ニトロアニリド、β−アラニル−β−ナフチルアミド、7−N−(β−アラニル)アミノフェノキサジン−1−ペンチル−3−オンまたは7−N−(L−ピログルタミル)アミノフェノキサジン−1−ペンチル−3−オンを挙げることが出来る。 「誘導物質」なる用語は、標的とされる代謝活性の発現の増大を誘発する化合物を意味することを目的とする;全ての実験条件が別の面で等しくて、誘導物質が適切な濃度である場合は、それが不在の場合または不適当な濃度である場合よりも、代謝活性はより強い。 ・β−グルコシダーゼ又はセロビオシダーゼの場合は、グルコースにβ位において結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβグルコシドサブユニットを有する炭水化物、特にセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオースまたはトレハロースを挙げることができる。 また、メチル−β−グルコシド、イソプロピル−β−チオグルコシド、インドキシル−β−グルコシドまたはメチル−β−チオグルコシドを挙げることができる; ・β‐グルクロニダーゼの場合は、グルクロネート、メチル−β−グルクロニド又は他のβ−グルクロニドを挙げることができる; ・β‐ガラクトシダーゼ場合は、ラクトース、イソプロピル−β−チオガラクトシドまたは他のβ−ガラクトシドを挙げることができる。 100ng/lと10g/lとの間、好ましくは10mg/lと3g/lとの間の濃度は、特に本発明に適しているが、これに限定されるものではない。 「生物試料」なる用語は、生体液に由来する臨床試料、又は任意の種類の食品に由来する食品試料、又は表面試料、水試料、空気試料のような環境試料を意味することを目的とする。従って、この試料は液体又は固体でもよく、血液、血漿、尿または糞便、鼻、のど、皮膚、傷又は脳脊髄液から採取された試料に由来する臨床試料、水又例えば牛乳または果汁等の飲料の試料;ヨーグルト、肉、卵、野菜、マヨネーズまたはチーズの試料;魚等の試料に由来する食品試料、あるいは、特に動物の餌のような動物飼料に由来する食品試料を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。 本発明は、 ・グラム陰性菌のグループに特異的な代謝活性のための基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物である誘導物質を含む検出培地に関する。 β−グルコシダーゼ活性を検出するために使用される基質は、特に、好ましくは10と1000mg/lとの間の濃度の、4−メチルウンベリフェリル−β−グルコシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルコシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−グルコシド、6−クロル−3−インドリル−β−グルコシド、アリザリン−β−グルコシド、シクロヘキセノエスクレチン−β−グルコシド、ニトロフェニル−β−グルコシドまたはジクロロアミノフェニルグルコシドまたはそれらの塩類を挙げることが出来る。 セロビオシダーゼ基質のために、特に4−メチルウンベリフェリル−β−セロビオシド、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−セロビオシド、5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−セロビオシド、6−クロロ−3−インドリル−β−セロビオシドまたはニトロフェニル−β−セロビオシドを挙げることが出来る。 本発明の好ましい一実施形態によれば、上記β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質は、100ng/lと10g/lとの間の、好ましくは10mg/lと3g/lとの間の濃度である。好ましくは、上記誘導物質は、セロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選ばれる。 本発明の好ましい一実施形態によれば、前記β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質は、セロビオースである。好ましくは、セロビオースは100ng/lと10g/lとの間の濃度であり、より好ましくは、10mg/lと3g/lとの間の濃度である。 本発明の好ましい一実施形態によれば、上記グラム陰性菌のグループは、腸内細菌を含む。本発明の1つより多くの好ましい実施形態によれば、上記グラム陰性菌のグループは腸内細菌で構成される。 好ましい一実施形態によれば、腸内細菌は大腸菌である。従って、上記腸内細菌のグループは、大腸菌を含むかまたは構成されてもよい。本実施形態において、代謝活性のための上記基質は、大腸菌に特異的であり、好ましくはβ‐グルクロニダーゼ、β−ガラクトシダーゼまたはα−ガラクトシダーゼのための基質、ラクトースの酸性化のための基質、またはトリプトファナーゼ、β−リボシダーゼ、ホスファターゼ、L−アラニンアミノペプチダーゼまたはL−ロイシン・アミノペプチダーゼのための基質から選ばれる。好ましくは、上記基質はβ‐グルクロニダーゼまたはβ‐ガラクトシダーゼのための基質である。 他の好ましい実施形態によれば、腸内細菌はサルモネラ属である。従って、上記腸内細菌のグループは、サルモネラ属を含むかまたはそれにより構成されてもよい。本実施形態において、代謝活性のための上記基質は、サルモネラ属に特異的であり、好ましくは、α−ガラクトシダーゼ、エステラーゼまたはマンニトール、メリビオース、プロパンジオール、ソルビトール、又はグルクロネートの酸性化のための基質から選ばれる。 本発明の好ましい一実施態様によれば、上記グラム陰性菌のグループは緑膿菌を含むか又はそれにより構成される。好ましくは、代謝活性のための上記基質は、緑膿菌に特異的であり、エステラーゼ、アミノペプチダーゼまたはオキシダーゼのための基質から選ばれる。 本発明の好ましい一実施形態によれば、検出培地は、また、グラム陰性菌のグループ、好ましくは腸内細菌を含む当該グラム陰性菌のグループに特異的な上記代謝活性の誘導物質を含む。 本発明の一実施形態によれば、β‐グルクロニダーゼのための誘導物質は、グルクロネート、メチル−β−グルクロニドまたは他β−グルクロニド類から選ばれる。 本発明の他の特定の実施形態によれば、β‐ガラクトシダーゼのための誘導物質は、好ましくはラクトース、イソプロピル−β−チオガラクトシドまたは他のβ−ガラクトシドから選ばれる。 本発明の好ましい一実施形態によれば、検出培地は、また、第2のβ−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質、例えばメチル−β−グルコシド、イソプロピル−β−チオグルコシド、インドキシル−β−グルコシドまたはメチル−β−チオグルコシドを含む。好ましくは、上記誘導物質はメチル−β−グルコシドである。 好ましくは、上記第2の誘導物質は、100ng/lと10g/lとの間の、好ましくは100mg/lと3g/lとの間の、さらにより好ましくは50と200mg/lとの間の濃度である。 また、本発明は、シトロバクター属を含む細菌のグループと他のグラム陰性菌のグループとを識別するための上記の培地の使用にも関する。本発明の好ましい一実施形態によれば、培地は、大腸菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するために使われる。 本発明の他の実施形態によれば、培地は、サルモネラ属を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するために使われる。 本発明の他の実施形態によれば、培地は、緑膿菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するために使われる。 また、本発明は、 ・β−グルコシダーゼ基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される、10mg/lと10g/lとの間の濃度の誘導物質を含む検出培地に関する。 この培地は、シトロバクター属の細菌を含むか又は構成されるグループとグラム陰性菌の別のグループとを識別することに、特に適している。この点に関して、本発明は、シトロバクター属の細菌を含むグループとグラム陰性菌の別のグループとを識別するための、上記培地の使用に関する。 好ましくは本発明は、 ・大腸菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを; ・サルモネラ属を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを; ・緑膿菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するための、上記培地の使用に関する。 また、本発明は、 シトロバクター属の細菌を含むグループとグラム陰性菌の別のグループとを識別するための、好ましくは、 ・大腸菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを; ・サルモネラ属を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを; ・緑膿菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するための、 ・β−グルコシダーゼ基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む検出培地の使用に関する。 また、本発明は、生物試料中の、シトロバクター属の細菌を含むグループとグラム陰性菌の別のグループとを識別するための方法であって、 ・生物試料は、細菌コロニーを得るために上記の通り検出培地に接種されるか、あるいは細菌コロニーを得るためにβ−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む検出培地に接種され; ・上記β−グルコシダーゼ基質と反応するコロニーはシトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループに属すると同定され、グラム陰性菌に特異的な上記基質と反応するコロニーはグラム陰性菌であると同定される方法に関する。 好ましくは、上記方法は、 ・大腸菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを;・サルモネラ属を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを;・緑膿菌を含むか又はそれにより構成されるグループから、シトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループを識別するために用いられる。 微生物の接種は、当業者に公知である任意の接種技術によって実施され得る。インキュベーション工程は検出が求められる酵素活性にとって最適である温度で実施されてもよく、当業者は検出される酵素活性に従って容易に前記温度を選択することができる。 同定は、比色法または蛍光定量法によって、目視検査によって実施され得る。 下記の実施例は、説明として提供されるものであって、事実上限定するものではない。本発明を、より明らかに理解することを可能にするものである。実施例1:大腸菌とシトロバクター属とを識別するためのセロビオースの貢献 さまざまな濃度のセロビオース(0、100、350、1000mg/l)が、CPS ID 3 培地(ビオメリュー)に加えられる。これらの培地は、250mg/lの6−クロロ−3−インドリル−β−グルクロニド及び50mg/lの5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルコシドを含む。これらの培地は、1シャーレにつき20mlの割合で分配される。出願人のコレクションに由来する微生物は、0.5のマクファーランドを1/20に希釈した10μlの懸濁液の半定量的単離によってこれらの培地上に接種された。シャーレは37℃で48時間インキュベートされた。形成されたコロニーは、24及び48時間のインキュベート後、視覚的に調べられた。これらのコロニーの色は、記録される。結果を、下記の表1に示す:表1:CPS ID 3培地中のセロビオース濃度のコロニー呈色反応への影響 上記表1において、セロビオースの存在下で、同時にβ‐グルクロニダーゼ活性を発現するか否かに応じて、コロニーが緑色から紫色の呈色反応を示すことによって、シトロバクター属の菌株はβ−グルコシダーゼ活性を発現することが分かる。したがって、セロビオースの非存在下で、C. freundii 022菌株(24時間後のピンク色のコロニー)は大腸菌の菌株と混同されるが、セロビオースの存在下ではもはや、それは事実ではない。実施例2:シトロバクター属と他の腸内細菌との識別におけるセロビオース濃度の影響 さまざまな濃度のセロビオース(0−0.1−1−5−10g/l)を、50mg/lの5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトシド及び50mg/lの5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルコシドで補充されたトリプチケースソイ寒天培地(ビオメリュー)に加えた。これらの培地は、1シャーレにつき20mlの割合で分配される。出願人のコレクションに由来する微生物は、0.5のマクファーランドを1/20に希釈した10μlの懸濁液の半定量的単離によってこれらの培地上に接種された。シャーレは37℃で48時間インキュベートされた。形成されたコロニーは、24及び48時間のインキュベート後、視覚的に調べられた。これらのコロニーの色は、記録される。結果を、下記の表2に示す: 表2:5−ブロモ−6−クロロ−3−インドリル−β−ガラクトシド及びの5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−β−グルコシドで補充されたトリプチケースソイ寒天培地中のセロビオース濃度のコロニー呈色反応への影響 上記表2において、セロビオースの存在下で、同時にβ‐ガラクトシダーゼ活性を発現するか否かに応じて、コロニーが緑色から紫色の呈色反応を示すことによって、シトロバクター属の菌株はβ−グルコシダーゼ活性を発現することが分かる。したがって、セロビオースの非存在下で、C. freundii 菌株(24時間後の藤色のコロニー)は大腸菌の菌株と混同されるが、セロビオースの存在下では、もはや、それは事実ではない。しかしながら、区別は、5g/lより上にセロビオース濃度で明らかでない。 ・グラム陰性菌のグループに特異的な代謝活性ための基質;・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ基質;・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む検出培地。 前記β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質が100ng/lと10g/lとの間、好ましくは10mg/lと3g/lとの間の濃度である、請求項1に記載の培地。 前記β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質がセロビオースである、請求項1又は2に記載の培地。 前記グラム陰性菌のグループが腸内細菌を含む、請求項1から3の何れか一項に記載の培地。 腸内細菌が大腸菌である、請求項4に記載の培地。 前記代謝活性のための基質が大腸菌に特異的であり、β−グルクロニダーゼ、β−ガラクトシダーゼ又はα−ガラクトシダーゼのための基質、ラクトースの酸性化のための基質、又はトリプトファナーゼ、β−リボシダーゼ、ホスファターゼ、L−アラニンアミノペプチダーゼまたはL−ロイシンアミノペプチダーゼのための基質、好ましくはβ−グルクロニダーゼ又はβ‐ガラクトシダーゼのための基質から選択される、請求項5に記載の培地。 腸内細菌がサルモネラ属である、請求項4に記載の培地。 前記代謝活性のための基質がサルモネラ属に特異的であり、α−ガラクトシダーゼ、エステラーゼ、又はマンニトール、メリビオース、プロパンジオール、ソルビトール、又はグルクロネートの酸性化のための基質から選択される、請求項7に記載の培地。 前記グラム陰性菌のグループが緑膿菌を含む、請求項1から3の何れか一項に記載の培地。 前記代謝活性のための基質が緑膿菌に特異的であり、エステラーゼ、アミノペプチダーゼまたはオキシダーゼのための基質から選択される、請求項9に記載の培地。 検出培地がグラム陰性菌に特異的な前記代謝活性の誘導物質を含む、請求項1から10の何れか一項に記載の培地。 検出培地が、メチル−β−グルコシド、イソプロピル−β−チオグルコシド、インドキシル−β−グルコシドまたはメチル−β−チオグルコシドのような、第2のβ−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質を含む、請求項1から11の何れか一項に記載の培地。 ・β−グルコシダーゼ基質;・10mg/lと3g/lとの間の濃度のβ−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物またはβ−グルコシドサブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む培養培地。 シトロバクター属を含むグループとグラム陰性菌の他のグループを識別するための、請求項1から13の何れか一項に記載の培地の使用。 ・β−グルコシダーゼ基質;・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物またはβ−グルコシドサブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む培養培地の使用。 生物試料中の、シトロバクター属の細菌を含むグループとグラム陰性菌の別のグループとを識別するための方法であって、(a)細菌コロニーを得るために、生物試料は、請求項1から12に記載の検出培地に接種されるか、あるいは・β−グルコシダーゼ基質;・β−グルコシダーゼ基質またはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物で構成される炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む検出培地に接種され;(b)前記β−グルコシダーゼ基質と反応するコロニーはシトロバクター属を含むか又はそれにより構成されるグループ属すると同定され、グラム陰性菌に特異的な前記基質と反応するコロニーはグラム陰性菌であると同定される方法。 本発明は、 ・グラム陰性菌のグループに特異的な代謝活性ための基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ基質; ・β−グルコシダーゼまたはセロビオシダーゼ誘導物質であって、グルコースにベータ位で結合する炭水化物で構成される炭水化物、またはβ−グルコシド・サブユニットを有する炭水化物であって、好ましくはセロビオース、セルロース、デンプン、セロトリオース及びトレハロースから選択される誘導物質を含む検出培地に関する。