タイトル: | 特許公報(B2)_薬服用粒状ゼリー飲料及びその製造方法 |
出願番号: | 2009536899 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 36/00,A61K 47/44,A61K 47/14,A61K 47/10,A61K 47/36,A61K 47/12,A61K 47/26,A61K 9/00,A61K 47/38,A61K 9/14,A61K 47/18,A61K 47/22,A23L 1/05,A23L 2/00 |
福居 篤子 JP 5249941 特許公報(B2) 20130419 2009536899 20071012 薬服用粒状ゼリー飲料及びその製造方法 株式会社龍角散 591266157 的場 基憲 100102141 福居 篤子 20130731 A61K 36/00 20060101AFI20130711BHJP A61K 47/44 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/14 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/10 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/36 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/12 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/26 20060101ALI20130711BHJP A61K 9/00 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/38 20060101ALI20130711BHJP A61K 9/14 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/18 20060101ALI20130711BHJP A61K 47/22 20060101ALI20130711BHJP A23L 1/05 20060101ALN20130711BHJP A23L 2/00 20060101ALN20130711BHJP JPA61K35/78 YA61K47/44A61K47/14A61K47/10A61K47/36A61K47/12A61K47/26A61K9/00A61K47/38A61K9/14A61K47/18A61K47/22A23L1/04A23L2/00 B A61K 36/00−36/9068 A61K 9/00 A61K 9/14 A61K 47/10 A61K 47/12 A61K 47/14 A61K 47/18 A61K 47/22 A61K 47/26 A61K 47/36 A61K 47/38 A61K 47/44 A23L 1/05 A23L 2/00 国際公開第2005/025622(WO,A1) 特開平07−115942(JP,A) 特開平09−194346(JP,A) 特開平11−124342(JP,A) 12 JP2007069934 20071012 WO2009047859 20090416 16 20100727 鶴見 秀紀 本発明は、独特な苦味、渋味、酸味、甘味を有する生薬や漢方薬などの薬剤の味を調整し、安全に服用が可能となる薬服用粒状ゼリー飲料及びその製造方法に関する。 従来、内服用薬剤は、水や白湯とともに服用することが一般的である。しかし、かかる水や白湯では、嚥下の困難な患者、特に高齢者や小児などは、薬の服用が困難である。 高齢者や小児等のために、カプセル剤や錠剤等の薬剤を粉砕などして、ご飯、味噌汁及びジュース等に混ぜて服用することも行われていたが、手間がかかり煩雑であると共に、薬剤成分の放出時間の制御が不可能となり、薬効阻害、化学反応も免れない。また、味のマスキングも不可能となり、所期の薬効が得られなくなることもある。 本出願人は、所期の薬効を保持しつつ、薬の服用が容易となるように、寒天やカラギーナン等の糊料とマンニトール等を含む、所定のゼリー強度を有するローカロリー・ノンシュガーの嚥下補助飲料を提案し、特許を取得している(特許文献1参照)。 更に、本出願人は、上記嚥下補助飲料を改良し、アミノ基などの窒素原子を含む塩基性物質を含有する薬剤であっても、苦みのマスキングが可能となる苦みマスキング粒状ゼリー飲料を提案している(特許文献2参照)。特許第3257983号公報WO2005/025622号公報 ところで、生薬や漢方薬などの薬剤は、一般的に顆粒状のものが多く、1つ1つの顆粒の比重も軽いものが多いため、口中に水と一緒に漢方薬を含んだ場合に、ばさばさ、ざらざらした触感の顆粒状の漢方薬が水表面に浮いてしまい、水とともに嚥下しにくいという問題がある。また、生薬や漢方薬などは、一般的に、一回に服用する量が多いことも口中で水と共に嚥下しにくい原因となっている。 このような生薬や漢方薬などの薬剤の嚥下を容易にするために、例えば、上述の苦みマスキング粒状ゼリー飲料を用いることが考えられる。 しかし、生薬や漢方薬など薬剤は、苦みと共に、独特の渋味、酸味、甘味を呈するために、上述の動植物油脂を含む苦みマスキング粒状ゼリー飲料とは、味が合わない場合があり、ヒトによっては、却って薬剤の服用が困難になる場合がある。 薬剤と混合した後の粒状ゼリー飲料の味覚を向上させるために、例えば、上述の粒状ゼリー飲料に酸味料等を加えることも考えられが、単に酸味料を加えただけでは、粒状ゼリー飲料を構成する成分の凝集が生じたり、適度なゲルを形成できないため、薬剤を包み込むために好適な粒状のゼリー形状にならない場合もある。 本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、生薬及び/又は漢方薬などの苦味と共に独特の渋味、酸味、甘味を呈する薬剤であっても、薬効を損なうことなく、薬剤の苦みをマスキングすると共に、飲み込み易いように薬剤を包み込むことができ、かつ、薬剤との混合後においても良好な味覚を呈する薬服用粒状ゼリー飲料を提供することにある。 本発明者は、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、苦みマスキング成分と、酸、その誘導体及びその塩から成る群より選ばれた少なくとも1種の味調整成分を含有するものと共に、凝集抑制ゲル化成分を含有するものを用いることにより、上記問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、生薬及び/又は漢方薬の服用に用いる薬服用粒状ゼリー飲料であって、(a)植物油脂及び/又は動物油脂から成る苦みマスキング成分0.1〜15.0質量%と、(b)糖アルコールから成る苦みマスキング補助成分5.0〜20.0質量%と、(c)カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム及びペクチンから成る群より選ばれた少なくとも1種の凝集抑制ゲル化成分0.1〜5.0質量%と、(d)酸、その誘導体及びその塩から成る群より選ばれた少なくとも1種の味調整成分0.1〜5.0質量%と、(e)残量として水分を含有し、 pHが3.0〜4.2であるものである。 また、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の製造方法は、薬服用粒状ゼリー飲料を製造するに際して、上記苦みマスキング成分(a)と、上記苦みマスキング補助成分(b)と、上記凝集抑制ゲル化成分(c)と、上記水分(e)の少なくとも一部を混合して混合物を得た後、該混合物に、上記味調整成分(d)を混合して、薬服用粒状ゼリー飲料を製造する方法である。本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の製造工程の一例を示すフロー図である。本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の製造工程の他の例を示すフロー図である。 以下、本発明につき詳細に説明する。なお、本明細書において「%」は特記しない限り質量百分率を意味するものとする。 上述の如く、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、生薬及び/又は漢方薬の服用を容易にするものであって、(a)植物油脂及び/又は動物油脂から成る苦みマスキング成分0.1〜15.0%と、(b)糖アルコールから成る苦みマスキング補助成分5.0〜20.0%と、(c)凝集抑制ゲル化成分0.1〜5.0%と、(d)酸、その誘導体及びその塩から成る群より選ばれた少なくとも1種の味調整成分0.1〜5.0%と、(e)残量として水分と、必要に応じて(f)撥水抑制成分0.01〜1.5%とを含有するものであり、pHが3.0〜4.2である。[(a)苦みマスキング成分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の苦みマスキング成分は、植物油脂及び/又は動物油脂の少なくとも一方であるが、これらは、ヒトの味蕾に存在する苦みを感じる受容体に結合し、薬剤等の苦み成分がこの苦み受容体に結合するのを遮断する機能を果たす。 即ち、食物等の味覚は、ヒトは舌の表面近傍に存在する味蕾という味覚の受容器で認識される。この味蕾は直径50μm程度の大きさであり、舌の内部に味覚細胞があり、この細胞膜表面に、苦み、酸味、塩味及びうまみなどを感じる受容体が存在する。そして、唾液と混じって水溶液となった薬物の苦み物質が、苦み受容体に結合すると、味覚細胞の細胞膜の内外の電位差を変えて、この電位差が神経線維を通じて、大脳皮質に伝達され、苦みを感じる。 本発明において、苦みマスキング成分は、かかる苦み受容体に苦み成分よりも早く結合して、苦み受容体をカバーし、苦み物質と苦み受容体とが結合するのをブロックすることにより、味覚細胞の興奮を抑制し、電位差の発生を防止している。 上記動植物油脂としては、上記の機能を果たす限り特に限定されるものではないが、植物油脂としては、カカオ油脂、レシチン、大豆油、サラダ油、食用サフラワー油、ひまわり油、なたね油、とうもろこし油、こめ油、落花生油、オリーブ油、ごま油、亜麻仁油、ココナッツ油、パーム油、やし油、調合油、マーガリン又はショートニング及びこれらの任意の混合物を挙げることができる。また、動物油脂としては、ラード、無塩バター、バター、チーズ、クリーム、肉脂肪又は魚油及びこれらの任意の混合物を挙げることができる。 これらの動植物油脂の中でも、無塩バター、バター、大豆油、レシチン、オリーブ油、とうもろこし油及びカカオ油が好適であり、カカオ油脂が最適である。 なお、上述の動植物油脂以外にも、牛乳、豆乳及びこれらのエキス分を用いることも可能である。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料における苦みマスキング成分の配合量は、0.10〜15.0%であるが、より好ましくは0.20〜13.0%、更に好ましくは0.25〜11.0%である。 該配合量が0.1%未満では、苦みマスキング効果が十分に得られず、15.0%を超えると、ゼリーの物性が変化してしまい適正なゼリー強度が得られない。[(b)苦みマスキング補助成分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の苦みマスキング補助成分(b)は、糖アルコールであるが、これらは甘味料として働くので苦みマスクの補助作用がある。更にこれらはゲルの安定性を向上する機能も有する。 糖アルコールとしては、特に限定されるものではないが、還元麦芽糖水あめ、還元水あめ、還元乳糖、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール又はマンニトール及びこれらの任意の混合物を例示できる。これらの糖アルコールのうちでも、エリスリトール、還元麦芽糖水あめ、還元水あめ、キシリトール及びソルビトールが好適である。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料における苦みマスキング補助成分の配合量は5.0〜20.0%であり、好ましくは6.0〜18.0%、更に好ましくは8.0〜16.0%である。 該配合量が5.0%未満では、十分な苦みマスキング補助効果が得られず、20.0%を超えて添加しても、その効果が飽和してしまい、有意な差異が見られない。[(c)凝集抑制ゲル化成分] 本明細書において、凝集抑制ゲル化成分とは、薬服用粒状ゼリー飲料を酸性領域にした場合に、薬服用粒状ゼリー飲料が凝集するのを抑制し、しかも、ゲル化成分としても機能するものをいう。 従来の苦みマスキング粒状ゼリー飲料は、分子内にアミノ基などに由来する窒素原子を含む塩基性物質を含有する薬剤を好適に包み込んで、薬剤の服用を容易にし、かつ、口中での薬物溶出による苦味感知を抑制するため、pHが5〜8の中性域のものであった(特願2003−321623号参照)。 一方、生薬及び/又は生薬を含む漢方薬などは、これらの薬剤を溶解した水溶液が、一般的に酸性のものであるため、pH5〜8の中性領域の苦みマスキング粒状ゼリー飲料と薬剤との味が合わず、嗜好性が低下し、ヒトによっては、逆に薬剤を飲み込みにくくなるだけでなく、漢方薬の薬効を阻害する場合も生じる。 例えば、漢方薬などと味が合うように、上述の粒状ゼリー飲料に、単に酸味料を添加しただけでは、苦みマスキング成分とゲル化成分などとの溶解性の低下や化学反応により凝集を生じたり、ゲルを形成しない場合があり、薬剤を包み込むのに好適な粒状ゼリーの形態とならない場合がある。 そこで、本発明においては、苦みマスキング成分(a)、苦みマスキング補助成分(b)、味調整成分(d)と共に、凝集抑制ゲル化成分(c)を含有することによって、苦みマスキング成分と味調整成分とが凝集などを生じることなく、薬服用粒状ゼリー飲料の味覚を向上させて、かつ、適度な固さのゼリー物性を有し、漢方薬などを包み込むことができ、服用量の多い漢方薬などであっても、嚥下を容易にすることができるようにしている。 ゲル化成分としても機能する凝集抑制ゲル化成分としては、カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム、ペクチン、タピオカでんぷん及びでんぷんから成る群より選ばれた少なくとも1種を好適に用いることができるが、本発明では、カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム及びペクチンから成る群より選ばれた少なくとも1種を用いる。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料における、凝集抑制ゲル化成分の配合量は0.1〜5.0%であり、好ましくは0.1〜4.0%であり、より好ましくは0.1〜3.0%である。 該配合量が0.1%未満では、10g/cm2以上のゼリー強度を実現することができず、5.0%を超えると、好適な粒状とならず、生薬や漢方薬などの服用に適さない物性となる。[(c−1)ゲル化成分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、上述の凝集抑制ゲル化成分の他に、更にゲル化成分(c−1)を含有してもよい。 本発明における薬服用粒状ゼリー飲料のゲル化成分(c−1)としては、寒天、ファーセレラン、ゼラチン、カードラン、サイリュードシードガム、アルギン酸、アルギン酸塩、マンナン、タマリンドガム、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びこれらの任意の混合物を併用することができる。 凝集抑制ゲル化成分(c)及びゲル化成分(c−1)の全量中の凝集抑制ゲル化成分の含有率は、好ましくは2.0〜100.0%、より好ましくは5.0〜95.0%、更に好ましくは10.0〜90.0%である。 凝集抑制ゲル化成分(c)及びゲル化成分(c−1)の全量中の凝集抑制ゲル化成分の含有率が2.0%未満であると、味調整成分を添加した後に若干の凝集が生じる場合があるので好ましくない。[(d)味調整成分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、更に酸、その誘導体及びその塩から成る群より選ばれた少なくとも1種の味調整成分を含むものである。薬服用粒状ゼリー飲料のpHが酸性領域のものであると、若干の酸味を呈する生薬や漢方薬などと混合した場合に、味覚が低下せず、嗜好性を向上させることができる。そのため、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料を用いれば、服用量が多い場合であっても、漢方薬などの薬剤を容易に嚥下することができる。 味調整成分としては、アジピン酸、L−アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、L−アルギニンL−グルタミン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、コハク酸、DL−酒石酸、L−酒石酸、乳酸、フマル酸、酪酸、DL−リンゴ酸、これらの誘導体及びこれらの塩から成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることが好ましい。 具体的には、アジピン酸、L−アスコルビン酸、L−アスコルビン酸塩、L−アスコルビン酸エステル、L−アスコルビン酸の誘導体、L−アスパラギン酸、L−アルギニンL−グルタミン酸塩、クエン酸、クエン酸塩、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、グルコン酸塩、コハク酸、コハク酸塩、DL−酒石酸、L−酒石酸、乳酸、乳酸塩、フマル酸、フマル酸塩、酪酸、酪酸の誘導体、DL−リンゴ酸及びDL−リンゴ酸塩が挙げられる。 これらの酸、その誘導体及びその塩の中でも、クエン酸、L−アスコルビン酸、DL−リンゴ酸が好適である。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料における味調整成分の配合量は0.1〜5.0%であり、好ましくは0.1〜4.0%であり、より好ましくは0.15〜4.0%である。 該配合量が0.1%未満であると、薬服用粒状ゼリー飲料を、生薬や漢方薬などと合う味に改良することができない。該配合量が5.0%を超えると、漢方薬などと薬服用粒状ゼリー飲料を混合した際に味覚を向上させる効果がないばかりか、凝集等を生じやすくなるため、好ましくない。[(e)水分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、水分を含むものであるが、水分としては、飲料に適するものであれば十分であり、例えば、水道水、各種イオン交換水及び精製水等を使用することができる。 水分の配合量は、特に限定されるものではなく、水分以外の他の成分の残量、即ち、各成分と水分との合計量が100%となる量であればよい。[(f)撥水抑制成分] 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料においては、必要に応じて、更に撥水抑制成分(f)を含有することができる。 撥水抑制成分は、上記苦みマスキング成分の撥水性を抑制して水分との馴染みを良くする機能を発揮する他、後述する苦み成分が脂溶性などの難水溶性の場合や、製剤上、ワックスコーティングやポリマーコーティングが施されている場合には、これら苦み成分やコーティングとゼリーとの親和性を高め、包み込み機能を効果的にする作用も有する。 このような撥水抑制成分の具体例としては、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール又はプロピレングリコール脂肪酸エステル及びこれらの任意の混合物を挙げることができる。 かかる撥水抑制成分の配合量は、好ましくは0.01〜1.5%、より好ましくは0.02〜1.4%、更に好ましくは0.03〜1.3%である。 該配合量が0.01%未満では、十分な撥水抑制効果が得られないことがあり、1.5%を超えて配合しても効果が飽和してしまい、有意な差異が見られないことがある。 なお、薬服用粒状ゼリー飲料には、本発明の意図するマスキング効果や嚥下補助効果、更に味覚の向上効果を奏する限り、上記必須成分以外にも、ゲル化促進剤や栄養源たる糖類、甘味料、香料その他の添加剤を含有することができる。 例えば、ゲル化促進剤として、乳酸カルシウムを0.1〜2.0%添加することができる。 上述のような成分からなる本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、生薬や漢方薬などが本来有する甘味や酸味などを抑制することなく、これらの味をより強調するように働いて味覚を向上させる効果があり、独特の苦味、渋味、酸味、甘味を呈する生薬や漢方薬などを飲み込み易くし、特に、小児などが、生薬や漢方薬等を服用する際に好適に用いることができる。 次に、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の性状について説明する。 このゼリー飲料は、周囲に水分等を有し、形状が均一又は不均一の粒状ゼリーの集合物であり、そのpHは、3.0〜4.2であり、好ましくは3.0〜4.0である。 pHが2.5未満の場合、酸味が強くなり、生薬・漢方薬の苦味、渋味を強く感じるようになる。又、pHが5.0を超えると、生薬・漢方薬の酸味、渋味を強く感じるようになり、嗜好性が低下するので好ましくない。 また、粒状ゼリーのゼリー強度は、20℃において、好ましくは10〜100g/cm2、より好ましくは20〜80g/cm2、更に好ましくは20〜70g/cm2である。 ゼリー強度が10g/cm2未満では、嚥下障害を有する者にむせ込みなどの不具合を生じさせる可能性がないとはいえず、100g/cm2を超えると、滑らかな嚥下ができない固さになることがある。 また、粒状ゼリーの最大長、即ち、通常は柱状や錐状、楕円球状などの形状の粒状ゼリーにおいて、その内部を通る線分を想定した場合に、最も長い線分の長さは、好ましくは1〜10mm、より好ましくは1〜8mmである。 粒状ゼリーの最大長が1mm未満では、ペースト状に極めて近くなり、咽喉への付着及び滞留を生じる可能性があり、10mmを超えると、喉につまったり、漢方薬などの薬剤との付着性が悪化する可能性がある。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、上述のような形状及びゼリー強度を有するので、比重の軽い顆粒状や粉状の漢方薬などを粒状ゼリー飲料中に包み込んで、口中で粒状ゼリー飲料と薬剤が分離することがない。このため、本発明の薬服用粒状ゼリーを用いることより、咽喉に付着し易い顆粒状や粉状の生薬及び/又は漢方薬などであっても、これらの薬剤が口中、咽喉に残存せず、健常人、虚弱体質や各種疾患などの薬剤の嚥下が困難な患者などに対して、比較的服用量が多くなる漢方薬を容易に飲み込ませることができる。 また、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、薬剤を確実に包み込むことができるため、服用量の多い生薬や漢方薬等の服用に好適である。例えば、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料20mlに対して、2〜3gの顆粒状の薬剤が確実に包み込まれて、この薬剤の服用を容易にすることができる。 なお、例えば、顆粒状の漢方薬の場合、1回の服用量は、通常2〜3g程度である。 また、粒状ゼリーが、その最大長が1〜10mmのものであると、漢方薬の製剤として多用されている顆粒状のものを、粒状ゼリーで包み込み易い。 更に、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料は、上述のような包み込み機能を有するにも拘わらず、成分の大部分が水分であり、また、体温程度(約37℃)に加熱されると、ゼリー強度が低下して包み込み機能を失うので、薬剤の崩壊性や溶出性に影響を与えることがなく、薬剤との相互作用も起こさないので、生薬や漢方薬などの薬効を妨げることもない。 なお、薬服用粒状ゼリー飲料は、ノンシュガーの飲料であるため、糖尿病患者にも適しており、就寝直前に使用しても虫歯になりにくいので小児にも好適である。更に、殺菌工程を経ているため、体力や抵抗力、免疫力の低い患者や小児にも安心して使用することができる。 本発明の薬服用粒状ゼリー飲料と共に服用することによって、嚥下が容易となる薬剤としては、厚生労働省によって許可を受けている漢方薬処方や生薬(高麗人参や各種ハーブ等)を使用した薬剤などが挙げられる。 なお、製剤の種類としては、散剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、粉末エキス剤及び錠剤などの固形剤、エキス剤及びシロップ剤などの液剤が挙げられる。 次に、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料を製造する方法の一例を図面に基づき説明する。なお、薬服用粒状ゼリー飲料の製造方法は、以下に説明する方法に限定されるものではない。 図1は、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の製造方法の実施形態の一例を示すフロー図である。 図1に示すように、まず、苦みマスキング補助成分(b)と、凝集抑制ゲル化成分(c)又はゲル化成分(c−1)を粉体混合した後、この粉体混合物を加温した水(約50℃以上)に投入し、所定時間、撹拌し、略均一に混合する。次に、苦みマスキング成分(a)を投入し、必要に応じて撥水抑制成分(f)を投入して、所定時間混合した後、更に凝集抑制ゲル化成分(c)を投入し、撹拌して、略均一な混合物を得る。その後、得られた混合物中に、(d)味調整成分を投入し、必要に応じて香料等を加えた後、全量を水分(e)で調整(フィルアップ)し、容器に充填して、必要に応じて殺菌、冷却などして薬服用粒状ゼリー飲料を得る。 なお、凝集抑制ゲル化成分(c)及び/又はゲル化成分(c)を2回に分けて加える場合、凝集抑制ゲル化成分(c)を先に加えて、その後に、ゲル化成分(c−1)を加えてもよく、この逆でもよく、2回とも凝集抑制ゲル化成分(c)を加えてもよい。 溶液を撹拌・混合する際には、好ましくは50〜100℃、より好ましくは70〜100℃に、溶液を加温して、撹拌・混合することが好ましい。 図2は、本発明の薬服用粒状ゼリー飲料の製造方法の実施形態の他の例を示すフロー図である。本例の製造方法では、まず、苦みマスキング補助成分(b)を加温した水(約50℃以上)に投入し、所定時間撹拌して、略均一に混合する。次に、苦みマスキング成分(a)を投入し、必要に応じて撥水抑制成分(f)を投入し、所定時間撹拌して、混合物(第1の混合物)得る。更に予め加温した水(約50℃以上)に混合した凝集抑制ゲル化成分(c)を、第1の混合物中に投入し、撹拌して、略均一な混合物(第2の混合物)を得る。その後、得られた第2の混合物中に、味調整成分(d)を投入し、必要に応じて香料等を加えた後、全量を水分(e)で調整(フィルアップ)し、容器に充填して、必要に応じて殺菌、冷却などして薬服用粒状ゼリー飲料を得る。 図2に示すように、凝集抑制ゲル化成分(c)とゲル化成分(c−1)とは、両者を分けることなく、一度に調合タンクに加えてもよい。 なお、苦みマスキング成分(a)と、苦みマスキング補助成分(b)と、凝集抑制ゲル化成分(c)と、水分(e)の少なくとも一部の混合順序は、特に限定されることなく、これら(a,b,c及びe)を混合して得られた混合物中に、味調整成分(d)を加えて混合すればよい。 薬服用粒状ゼリー飲料を製造する方法に際して、苦みマスキング成分(a)と、苦みマスキング補助成分(b)と、凝集抑制ゲル化成分(c)と、水分(e)の少なくとも一部を略均一に混合して混合物を得た後、該混合物に、味調整成分(d)を混合することによって、粒状ゼリー飲料に凝集などが生じにくくなり、生薬や漢方薬等を包み込むのに好適な形態を有する粒状ゼリー飲料を製造することができる。 薬服用粒状ゼリー飲料は、生薬や漢方薬などの苦みと共に酸味を呈する薬剤を服用する際に好適に用いることができる。服用の仕方としては、例えば、生薬や漢方薬等の薬剤を口中に含んだ後に、薬服用粒状ゼリー飲料を水の代わりに口中に含み、薬剤と薬服用粒状ゼリー飲料を咽喉に流し込んで嚥下してもよい。また、予め、コップなどの容器等に入れた薬服用粒状ゼリー飲料中に、薬剤を入れて混合し、この混合物を嚥下してもよい。 以下、本発明を実施例及び比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。(実施例1) 図1に示す製造方法により、ソルビトール、デキストランを加温(約50℃)した水(50部)に加え、水温を50℃に保持したまま、更に大豆レシチンを加えて撹拌した。次に、予め加温した水(20部)に溶解したキサンタンガムを徐々に加えて撹拌し、混合物を得た。この混合物にクエン酸を加えて撹拌し、更に香料と水を加えて、全量を調製し、容器に充填した後、冷却して薬服用粒状ゼリー飲料を得た。各成分の配合割合を表1に示す。 薬服用粒状ゼリー飲料のpHは4.2、ゼリー強度は40.0g/cm2、粒状ゼリーの最大長は5.0mm、離水率0.5%であった。 なお、ゼリー強度は、後述する方法により測定した。(実施例2) 図2に示す製造方法により、エリスリトール、ソルビトールを加温(約50℃)した水(50部)に加え、水温を50℃に保持したまま、更にカカオ油脂を加えて撹拌し、混合物(第1の混合物)を得た。 次に、予め加温(約50℃)した水(20部)に寒天、ローカストビーンガム、ショ糖脂肪酸エステルを加えて撹拌し、混合物を得た後、この混合物を、第1の混合物に徐々に加えて撹拌し、第2の混合物を得た。その後、第2の混合物にクエン酸を加えて撹拌し、更に香料と水を加えて、全量を調製し、容器に充填した後、冷却して薬服用粒状ゼリー飲料を得た。各成分の配合割合を表2に示す。 なお、薬服用粒状ゼリー飲料のpHは3.3、ゼリー強度は45.5g/cm2、粒状ゼリーの最大長は5.0mm、離水率2.0%であった。(比較例) エリスリトール、還元麦芽糖水あめ、ローカストビーンガム、キサンタンガム、カラギーナン及び乳酸カルシウムを加温(約50℃)した水(50部)に加え、水温を50℃に保持したままホモジナイズしたショ糖脂肪酸エステルとカカオ油脂を加えて撹拌し、更に香料と甘味料と水を加えて、全量を調製し、容器に充填した後、冷却して、味調整成分を含まない苦みマスキング粒状ゼリーを得た。各成分の配合割合を表3に示す。 なお、苦みマスキング粒状ゼリー飲料のpHは6.6、ゼリー強度は39.8g/cm2、粒状ゼリーの最大長は5.0mm、離水率1.8%であった。(参考例) 図1に示す製造方法により、エリスリトール、キシリトール及び寒天を加温(約50℃)した水(50部)に加え、水温を50℃に保持したまま、更に大豆レシチンを加えて撹拌した。次に、予め加温した水(20部)にショ糖脂肪酸エステルを徐々に加えて撹拌し、混合物を得た。この混合物にクエン酸を加えた際に、だま状になってしまい、撹拌したが溶解できなかった。即ち、本例においては、凝集抑制ゲル化成分を含有していないため、凝集が生じ、適度なゲルを形成できなかった。本例の各成分の配合割合を表4に示す。 [ゼリー強度の測定]測定装置:レオメータ(レオテック社製 型式RT−2020J)プランジャー:1cmφ圧縮速度 :2cm/min測定方法: 試料を20℃で15時間以上放置した後、ゼリーを壊さないように取り出し、適当な容器(3cmφ×2cm)で試料が潰れないように注意して取り出し、上述の測定装置を用いて、試料の強度を測定し、下記式(1)を用いて、ゼリー強度を算出した。ゼリー強度(g/cm2)=測定強度(g)/0.785(cm2) (1) なお、0.785cm2は、プランジャーの表面積である。 [性能評価] 各例の粒状ゼリー飲料を、下記のヒト官能試験に供し、得られた結果を表4〜10に示す。(官能試験条件) 以下に示すように、所定量の漢方処方による対象薬剤を、所定量の各例の粒状ゼリー飲料で処理し、得られた試料(漢方薬含有粒状ゼリー飲料)を6名の被験者(健常成人;男性5人、女性1人)に服用させ、所定時における各味覚を次のように評価した。 なお、甘味の場合は、漢方薬単独と相違がない場合を「△」、甘味がやや強くなる場合を「○」、甘味が強くなる場合を「◎」とした。 苦味の場合は、漢方薬単独と相違がない場合を「△」、苦味がやや少なくなる場合を「○」、苦味がない場合を「◎」とした。 酸味の場合は、漢方薬よりも酸味が弱くなる場合を「×」、漢方薬単独と相違がない場合を「△」、酸味がやや強くなる場合を「○」、酸味が強くなる場合を「◎」とした。 辛味の場合は、漢方薬単独と相違がない場合を「△」、辛味がやや少なくなる場合を「○」、辛味がない場合を「◎」とした。 また、臭味として、漢方臭がある場合を「△」、漢方臭がややある場合を「○」、漢方臭がない場合を「◎」とした。 また、香料の臭味として、香料臭がある場合を「△」、香料臭がややある場合を「○」、香料臭がない場合を「◎」とした。(1)対象薬剤(イ)黄連解毒湯エキス顆粒(ツムラ社製 No.15)(ロ)消風散エキス顆粒(ツムラ社製 No.22)(ハ)呉茱萸湯エキス顆粒(ツムラ社製 No.31)(ニ)温清飲エキス顆粒(ツムラ社製 No.57)(ホ)治頭瘡一方エキス顆粒(ツムラ社製 No.59)(ヘ)柴胡清肝湯エキス顆粒(ツムラ社製 No.80)(ト)柴苓湯エキス顆粒(ツムラ社製 No.114)(2)薬剤量 各々1.25gとした。(3)試料の調製 粒状ゼリー飲料10gに薬剤1.25gを加えてよくかき混ぜた。 薬剤を加えよくかき混ぜたゼリーを口に含み、10秒後に吐き出し、5秒後に被験者に評価してもらった。[性能評価の考察] 表5〜11に示すように、本実施例1,2の薬服用粒状ゼリー飲料は、漢方薬(イ)〜(ト)と共に服用した場合に、甘味と酸味が強くなる傾向があり、この傾向によって苦味があったとしても漢方薬が飲みにくくなるような苦味とはならずに、却って苦味と辛味が弱くなる傾向にあり、漢方薬が飲み易くなっていた。また、本実施例の薬服用粒状ゼリーを用いることにより、漢方臭もなくなっており、味覚を向上させて、より飲み込み易くなっていることが確認できた。 一方、比較例(従来の苦みマスキング粒状ゼリー飲料)は、酸味や辛味が漢方薬そのものと相違しておらず、漢方臭も残存しており、漢方薬の服用には適していなかった。 本発明によれば、苦みマスキング成分と、苦みマスキング補助成分と、味調整成分とを用いると共に、凝集抑制ゲル化成分を用いることにより、生薬及び/又は漢方薬の薬効を損なうことなく、これらの薬剤の苦みをマスキングし、飲み込み易いように薬剤を包み込むことができ、かつ、生薬及び/又は漢方薬から成る薬剤との混合後においても良好な味覚を呈する薬服用粒状ゼリー飲料及びその製造方法を提供することができる。 生薬及び/又は漢方薬の服用に用いる薬服用粒状ゼリー飲料であって、(a)植物油脂及び/又は動物油脂から成る苦みマスキング成分0.1〜15.0質量%と、(b)糖アルコールから成る苦みマスキング補助成分5.0〜20.0質量%と、(c)カラギーナン、ジェランガム、ローカストビーンガム、キサンタンガム、グアーガム及びペクチンから成る群より選ばれた少なくとも1種の凝集抑制ゲル化成分0.1〜5.0質量%と、(d)酸、その誘導体及びその塩から成る群より選ばれた少なくとも1種の味調整成分0.1〜5.0質量%と、(e)残量として水分を含有し、 pHが3.0〜4.2であることを特徴とする薬服用粒状ゼリー飲料。 pHが3.0〜4.0であることを特徴とする請求項1に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 更に、(c−1)寒天、ファーセレラン、ゼラチン、カードラン、サイリュードシードガム、アルギン酸、アルギン酸塩、マンナン、タマリンドガム、デキストラン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びメチルセルロースから成る群より選ばれた少なくとも1種のゲル化成分を含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 上記凝集抑制ゲル化成分(c)及びゲル化成分(c−1)の全量中に、凝集抑制ゲル化成分2.0〜100.0質量%を含有することを特徴とする請求項3に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 更に、(f)ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール及びプロピレングリコール脂肪酸エステルから成る群より選ばれた少なくとも1種の撥水抑制成分を0.01〜1.5質量%を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 粒状ゼリーの20℃におけるゼリー強度が10〜100g/cm2であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 粒状ゼリーの最大長が1〜10mmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 上記苦みマスキング成分(a)の植物油脂が、カカオ油脂、レシチン、大豆油、サラダ油、食用サフラワー油、ひまわり油、なたね油、とうもろこし油、こめ油、落花生油、オリーブ油、ごま油、亜麻仁油、ココナッツ油、パーム油、やし油、調合油、マーガリン及びショートニングから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであり、動物油脂が、ラード、無塩バター、バター、チーズ、クリーム、肉脂肪及び魚油から成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 上記苦みマスキング補助成分(b)の糖アルコールが、還元麦芽糖水あめ、還元水あめ、還元乳糖、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール及びマンニトールから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 上記味調整成分(d)が、アジピン酸、L−アスコルビン酸、L−アスパラギン酸、L−アルギニンL−グルタミン酸、クエン酸、グルコノデルタラクトン、グルコン酸、コハク酸、DL−酒石酸、L−酒石酸、乳酸、フマル酸、酪酸、DL−リンゴ酸、これらの誘導体及びこれらの塩から成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 上記生薬及び/又は漢方薬が、散剤、顆粒剤、丸剤、カプセル剤、粉末エキス剤、錠剤、エキス剤及びシロップ剤から成る群より選ばれた少なくとも1種の製剤であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料。 請求項1〜11のいずれか1つの項に記載の薬服用粒状ゼリー飲料を製造するに際して、上記苦みマスキング成分(a)と、上記苦みマスキング補助成分(b)と、上記凝集抑制ゲル化成分(c)と、上記水分(e)の少なくとも一部を混合して混合物を得た後、該混合物に、上記味調整成分(d)を混合することを特徴とする薬服用粒状ゼリー飲料の製造方法。