タイトル: | 特許公報(B2)_新規な低分子化コンドロイチン硫酸およびその用途 |
出願番号: | 2009536064 |
年次: | 2013 |
IPC分類: | A61K 31/737,A61M 1/14,A61M 1/28,A61P 7/08,A61P 13/12,A61P 39/06,A61P 43/00,C08B 37/08 |
小島 一弘 後藤 幸夫 前田 浩 JP 5320296 特許公報(B2) 20130719 2009536064 20081001 新規な低分子化コンドロイチン硫酸およびその用途 生化学工業株式会社 000195524 辻田 幸史 100106611 清水 善廣 100087745 阿部 伸一 100098545 小島 一弘 後藤 幸夫 前田 浩 JP 2007257945 20071001 JP 2008109492 20080418 20131023 A61K 31/737 20060101AFI20131003BHJP A61M 1/14 20060101ALI20131003BHJP A61M 1/28 20060101ALI20131003BHJP A61P 7/08 20060101ALI20131003BHJP A61P 13/12 20060101ALI20131003BHJP A61P 39/06 20060101ALI20131003BHJP A61P 43/00 20060101ALI20131003BHJP C08B 37/08 20060101ALN20131003BHJP JPA61K31/737A61M1/14 523A61M1/28A61P7/08A61P13/12A61P39/06A61P43/00 111C08B37/08 Z A61K 31/715−739 A61M 1/14−1/34 A61P 1/00−43/00 C08B 1/00−37/18 REGISTRY (STN) CAplus (STN) 特開2004−217594(JP,A) 特開2004−043645(JP,A) 国際公開第93/021193(WO,A1) 特開昭57−040502(JP,A) 6 JP2008067805 20081001 WO2009044765 20090409 14 20110802 中西 聡 本発明は、新規な低分子化コンドロイチン硫酸およびその用途に関する。より詳細には、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液の長期使用による腹膜障害に対する抑制剤としての利用性や、腹膜透析液における浸透圧物質としての利用性などを有する低分子化コンドロイチン硫酸およびそのこれらの用途に関する。 末期腎不全患者に対する人工透析療法は、血液透析療法と腹膜透析療法に大別される。このうち、腹膜透析療法は、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む高張透析液を腹腔内に注入し、腹膜の半透膜機能を利用して体内の過剰な老廃物、水、電解質を除去する方法である。腹膜透析療法は血液透析療法に比較して、食事や活動の制限が少ないこと、循環動態に及ぼす影響が低いこと、残存腎機能保全能が高いこと、社会復帰が容易であることなどの多くのメリットを有している。しかしながら、近年、腹膜透析療法の長期化による種々の障害、例えば、腹膜機能低下に伴う除水不良や老廃物の除去不足が深刻な問題となっている。この腹膜機能低下には、浸透圧物質として腹膜透析液に含まれるブドウ糖が蛋白質と反応することにより生じる終末糖化産物(AGE:advanced glycationendproduct)や、AGEがその受容体を有する細胞に結合することや細胞が高濃度のブドウ糖に暴露されることによって産生される活性酸素種(ROS:reactive oxygen species)が深く関与している。 以上のような問題を解消するため、ブドウ糖やその多糖体に起因する腹膜機能低下を抑制する物質の探索や、ブドウ糖やその多糖体にかわる新たな浸透圧物質の探索がこれまでに行われており、その候補物質として硫酸化グリコサミノグリカンであるコンドロイチン硫酸(CS:chondroitin sulfate)が既に提案されている(例えば特許文献1や非特許文献1)。特開平1−151462号公報大野卓志、今田聰雄「腹膜透析液浸透圧物質としてコンドロイチン硫酸を用いることの有用性」透析会誌、30(1):65,1997 コンドロイチン硫酸は、生体内物質であることから生体適合性が高く、ヘパリン類のような血液凝固系への影響がほとんどないことから、安全性の面においても有望であると考えられる。しかしながら、動物モデルを用いた評価においては、コンドロイチン硫酸には腹膜機能の保護作用があるとの報告がある一方(非特許文献1)、そのような保護作用はないとの報告もあり(須山一穂、熊野和雄、酒井糾「限外濾過能低下ラットモデルにおける限外濾過低下抑制物質の探索」日腎会誌、37(9):491,1995)、その有用性については見解の一致を見ていないのが現状である。また。コンドロイチン硫酸には、コンドロイチン硫酸A、コンドロイチン硫酸C、コンドロイチン硫酸D、コンドロイチン硫酸Eといった硫酸基の結合位置の相違に基づくいくつかの種類が存在することの他、構造上の多様性が顕著である。従って、構造上の多様性に基づいて機能性の多様性も生じると考えられるが、これまでのところ、腹膜透析療法におけるコンドロイチン硫酸の構造と機能との関係を明らかにした報告は、本発明者が知る範囲において存在しない。 そこで本発明は、腹膜透析療法において有用な新規なコンドロイチン硫酸を提供することを目的とする。 本発明者は上記の点に鑑みて鋭意研究を行った結果、特定の分子量と特定の構成二糖単位が全体の特定割合を占める低分子化コンドロイチン硫酸が、優れたAGE生成抑制作用や活性酸素消去作用に基づいて、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液の長期使用による腹膜障害に対する抑制剤としてや、腹膜透析液における浸透圧物質などとして有用であることを見出した。 上記の知見に基づいて完成された本発明の腹膜透析液は、請求項1記載の通り、重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸が配合されていることを特徴とする。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) また、本発明の腹膜透析液配合剤は、請求項2記載の通り、上記の低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする。 また、本発明のブドウ糖および/またはその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液に起因する腹膜障害に対する抑制剤は、請求項3記載の通り、上記の低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする。 また、本発明のAGE生成阻害剤は、請求項4記載の通り、上記の低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする。 また、本発明の活性酸素消去剤は、請求項5記載の通り、上記の低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする。 また、本発明の脂質過酸化抑制剤は、請求項6記載の通り、上記の低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする。 本発明によれば、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液の長期使用による腹膜障害に対する抑制剤としての利用性や、腹膜透析液における浸透圧物質としての利用性などを有する低分子化コンドロイチン硫酸を提供することができる。実施例3の本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(除水率低下抑制作用)を示すグラフである。実施例4の本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(腹膜脂質過酸化抑制作用)を示すグラフである。実施例7の本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(公知のAGE生成阻害剤との比較)を示すグラフである。実施例8の本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(公知の活性酸素消去剤との比較)を示すグラフである。 ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液の長期使用による腹膜障害に対する抑制剤としての利用性や、腹膜透析液における浸透圧物質としての利用性などを有する、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占めることを特徴とするものである。 -[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、例えば、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占めるコンドロイチン硫酸C(コンドロイチン6−硫酸)を出発原料とし、重量平均分子量が1000〜20000となるように、望ましくは5000〜18000となるように低分子化することによって調製することができる。このような出発原料のコンドロイチン硫酸Cとしては、例えば、吉切サメ由来のコンドロイチン硫酸C(生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸C,ナトリウム塩(サメ軟骨),SG)を用いることができる。その低分子化は、自体公知のコンドロイチン硫酸の低分子化方法である、塩酸を用いた化学分解法、ヒツジ睾丸ヒアルロニダーゼを用いた酵素分解法の他、特開2004−43645号公報記載の電子線照射分解法などによって行うことができる。なお、出発原料の下記の構造式で示される構成二糖単位の占有率は、必ずしも全体の65%以上(モル比)である必要はなく、分画精製によって65%以上(モル比)の画分を取得できるものであれば、65%未満(モル比)であってもよい。また、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、化学合成されたものであってもよいし、サメなどの生体組織の培養物や発酵物から抽出されたものであってもよい。 -[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、優れたAGE生成阻害作用や活性酸素消去作用を有する。従って、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液に配合することで、このような腹膜透析液の長期使用によるブドウ糖やその多糖体に起因する腹膜障害(例えば脂質過酸化など)に対する抑制剤として効果を発揮させることができる。また、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、腹膜透析液における浸透圧物質として腹膜透析液に配合することもできる。 本発明の低分子化コンドロイチン硫酸を、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む既存の腹膜透析液に配合する場合、その濃度が0.01%(w/v)〜1%(w/v)になるように配合すればよい。また、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸をブドウ糖やその多糖体にかわる浸透圧物質として配合することで腹膜透析液を調製する場合、その濃度が1%(w/v)〜10%(w/v)になるように配合し、ナトリウム、マグネシウム、カルシウム、塩素、乳酸などの腹膜透析液の構成成分として知られている成分とともに腹膜透析液を構成すればよい。 また、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸が有するAGE生成阻害作用は、糖尿病や各種の糖尿病合併症(例えば糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害、糖尿病性血管合併症)などの処置に有効であり、活性酸素消去作用は、癌、白内障、動脈硬化、アルツハイマー病、喘息などの処置に有効である。従って、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、このような疾患の処置のための有効成分として用いることもできる。この場合、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸は、患者に対し、症状の程度や年齢・体重などに基づいて適宜設定された投与量を経口的または非経口的に投与すればよい。その投与方法は、自体公知の製剤形態にて行うことができる。 以下、本発明を実施例によって詳細に説明するが、本発明は以下の記載に限定して解釈されるものではない。なお、この実施例においては分子量の表示を“kDa”で行う(1kDa=1000)。実施例1:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の調製(その1) 吉切サメ由来のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸C,ナトリウム塩(サメ軟骨),SG)を出発原料とし、1gをPBS(pH5.3)50mLに溶解した。この溶液にヒツジ睾丸ヒアルロニダーゼ(シグマ社製:type V)10万Uを添加して37℃で酵素反応させた。経時的に反応液の一部を採取し、GPC-HPLCで分析し、低分子化の程度を調べた。目的の分子量に達したところで反応液を煮沸して酵素反応を停止させた。目的の分子量に達しない場合は、さらにヒツジ睾丸ヒアルロニダーゼを反応液に添加して酵素反応を進行させ、目的の分子量に達したところで反応液を煮沸して酵素反応を停止させた。こうして得た目的の分子量画分は、反応終了液に活性炭を添加して50℃で1時間反応させ、その後、反応液を濾過し、次いで酢酸ナトリウム三水和物を添加した後、エタノールを添加して沈殿物を得、得られた沈殿物をエタノールで洗浄後、乾燥することで精製した。以上の方法によって、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位が全体の74.0%(モル比)を占める本発明の低分子化コンドロイチン硫酸を白色粉末として得た(構成二糖組成の詳細は表1の通り)。 なお、構成二糖組成の分析は、測定用試料(約200μg/mL)を100μL採取し、100mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0)40μLとコンドロイチナーゼABC(83mU;生化学工業株式会社製)を加えて全量を200μLとし、37℃で3時間反応させ、反応液を10000カットの限外濾過フィルターで濾過し、濾過液をHPLC(カラム:株式会社YMC製のYMCゲルPA-120)に付して行った(実施例2についても同じ)。実施例2:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の調製(その2) 吉切サメ由来のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸C,ナトリウム塩(サメ軟骨),SG)を出発原料とし、これに特開2004−43645号公報記載の方法に基づいて照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位が全体の73.0%(モル比)を占める本発明の低分子化コンドロイチン硫酸を白色粉末として得た(構成二糖組成の詳細は表2の通り)。実施例3:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(その1)(実験方法) 8週齢のWistar系雄性ラットに、被験物質を0.1%(w/v)の濃度で溶解したミッドペリック250(商品名:テルモ株式会社製のブドウ糖濃度が2.5%(w/v)の腹膜透析液)を、エーテル麻酔下1日1回、15mL/bodyにて、7日間腹腔内に反復投与した。対照群(Control)にはミッドペリック250を同様に投与した。最終投与翌日に腹膜平衡試験を実施し、腹膜機能を評価した。すなわち、ミッドペリック250を60mL/kgにて腹腔内に注入し、4時間後に腹腔内残留液を回収した。回収液量を測定し、腹膜の限外濾過能(除水率)を評価した。 なお、被験物質は以下の通りとした。(a) 実施例2の方法で照射エネルギーが300kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が7kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC7kDa)(b) 同、照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)(c) 同、照射エネルギーが100kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が17kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC17kDa)(d) 出発原料として用いた吉切サメ由来のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸C,ナトリウム塩(サメ軟骨),SG)(CSC30kDa)(実験結果) 図1に示す。図1から明らかなように、重量平均分子量が7kDa,10kDa,17kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸には、対照群に対して統計学的に有意な腹膜保護効果が認められたが、出発原料として用いた重量平均分子量が30kDaのサメ肩軟骨由来のコンドロイチン硫酸Cには統計学的に有意な効果は認められなかった(図中、Normalの表記は腹膜透析液の投与を行わなかった場合の結果である)。また、サメヒレ軟骨由来のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量:20kDa)を出発原料とし、これを塩酸を用いて加水分解して調製した、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位が全体の59.0%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸にも統計学的に有意な効果は認められなかった(別途の実験による)。実施例4:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(その2)(実験方法) 8週齢のWistar系雄性ラットに、被験物質として実施例1の方法で調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)を0.1%(w/v)の濃度で溶解したミッドペリック250(商品名:テルモ株式会社製のブドウ糖濃度が2.5%(w/v)の腹膜透析液)を、エーテル麻酔下1日1回、15mL/bodyにて、7日間腹腔内に反復投与した。対照群(Control)にはミッドペリック250を同様に投与した。最終投与翌日に腹膜(大網)を採取し、組織中の過酸化脂質含量をチオバルビツール酸法により定量することで、被験物質の腹膜保護効果を腹膜脂質過酸化抑制作用を指標にして評価した。(実験結果) 図2に示す。図2から明らかなように、重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸には、対照群に対して統計学的に有意な腹膜保護効果が認められた(図中、Normalの表記は腹膜透析液の投与を行わなかった場合の結果である)。実施例5:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸のAGE生成阻害作用(実験方法) 実験は、T Kihoらの方法(Biosci Biotechnol Biochem68: 200, 2004)に準じて実施した。すなわち、グルコース500mMおよびウシ血清アルブミン10mg/mLを含む0.1M燐酸緩衝液(pH7.4)に、被験物質を0.1%(w/v)の濃度で溶解し、37℃で4週間インキュベートした。4週間後、励起光波長355nm、測定波長460nmにて、AGEが発する蛍光値を測定し、AGE生成量を計測し、下記の計算式でAGE生成阻害率を算出した。(実験結果) 表3に示す。なお、被験物質は以下の通りとした。また、陽性対照物質として1mMのアミノグアニジン(公知のAGE生成阻害剤)を用いた。(a) 実施例1の方法で調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)(b) 同様の方法でクジラ由来のコンドロイチン硫酸A(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸A,ナトリウム塩(クジラ軟骨),SG)から調製した、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(20%〜30%)低分子化コンドロイチン硫酸(CSA10kDa)(c) 同様の方法でイカ由来のコンドロイチン硫酸E(重量平均分子量:75kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸E,ナトリウム塩(イカ軟骨))から調製した、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(10%〜20%)低分子化コンドロイチン硫酸(CSE10kDa)(d) 実施例2の方法で鶏冠由来のデルマタン硫酸(重量平均分子量:40kDa)に照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した、重量平均分子量が10kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(10%以下)低分子化デルマタン硫酸(DS10kDa) 表3から明らかなように、重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)のみが、陽性対照物質であるアミノグアニジンに匹敵するAGE生成阻害作用を有していた。実施例6:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の活性酸素消去作用(実験方法) 実験は、Olga Tらの方法(Toxicological Science 76: 376, 2003)に準じて実施した。すなわち、好中球様に分化させたHL-60細胞を2x106cells/mLになるように培養液に懸濁し、得られた細胞懸濁液を96well plateに50μL/wellで添加した後、被験物質(終濃度0.03%、0.1%、0.3%:w/v)を50μL/wellで添加した。また、陰性対照として培養液を50μL/wellで添加した。ROS検出用蛍光基質であるL-012(終濃度100μM;和光純薬工業株式会社製)とROS生成刺激剤であるホルボールエステル(ホルボール-12-ミリステート-13-アセテート、Sigma社製、終濃度5ng/mL)を、それぞれ50 μL/wellで添加した後、5%CO2インキュベーター内で37℃、25分間インキュベートした。バックグラウンドとしてホルボールエステルのかわりに培養液を添加したものを同様にインキュベートした。インキュベート終了後、ARVOSX1420マルチラベルカウンター(PerkinElmer社製)にて発光強度(CPS)を測定し、下記の計算式にてROS消去率を算出した。(実験結果) 表4および表5に示す。なお、被験物質は以下の通りとした。また、陽性対照物質として20nMのスタウロスポリン(公知のホルボールエステルシグナル阻害剤)を用いた。[表4](a) 実施例1の方法で調製した重量平均分子量が1kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC1kDa)(b) 同、重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)(c) 出発原料として用いた吉切サメ由来のコンドロイチン硫酸C(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸C,ナトリウム塩(サメ軟骨),SG)(CSC30kDa)(d) 出発原料としてコンドロイチン(重量平均分子量:5kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン,ナトリウム塩)を用いて同様の方法で調製した、重量平均分子量が1kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位を含まない低分子化コンドロイチン(Ch1kDa)(e) 出発原料として用いたコンドロイチン(Ch5kDa)(f) 出発原料としてクジラ由来のコンドロイチン硫酸A(重量平均分子量:30kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸A,ナトリウム塩(クジラ軟骨),SG)を用いて同様の方法で調製した、重量平均分子量が1kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(20%〜30%)低分子化コンドロイチン硫酸(CSA1kDa)(g) 同、重量平均分子量が5kDaの低分子化コンドロイチン硫酸(CSA5kDa)(h) 同、重量平均分子量が10kDaの低分子化コンドロイチン硫酸(CSA10kDa)(i) 出発原料として用いたクジラ由来のコンドロイチン硫酸A(CSA30kDa)(j) 出発原料としてイカ由来のコンドロイチン硫酸E(重量平均分子量:75kDa、生化学工業株式会社の商品名:コンドロイチン硫酸E,ナトリウム塩(イカ軟骨))を用いて同様の方法で調製した、重量平均分子量が5kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(10%〜20%)低分子化コンドロイチン硫酸(CSE5kDa)(k) 同、重量平均分子量が10kDaの低分子化コンドロイチン硫酸(CSE10kDa)(l) 同、重量平均分子量が25kDaの低分子化コンドロイチン硫酸(CSE25kDa)(m) 出発原料として用いたイカ由来のコンドロイチン硫酸E(CSE75kDa)(n) 出発原料として鶏冠由来のデルマタン硫酸(重量平均分子量:40kDa)を用いて実施例2の方法で照射エネルギーが300kGyの電子線を照射することで調製した、重量平均分子量が5kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位をほとんど含まない(10%以下)低分子化デルマタン硫酸(DS5kDa)(o) 同、照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が10kDaの低分子化デルマタン硫酸(DS10kDa)(p) 出発原料として用いた鶏冠由来のデルマタン硫酸(DS40kDa)(q) 重量平均分子量が900kDaであり、かつ、-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)で示される構成二糖単位を含まない鶏冠由来のヒアルロン酸(生化学工業株式会社製)(HA900kDa)[表5](a) 実施例2の方法で照射エネルギーが300kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が7kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC7kDa)(b) 同、照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa)(c) 同、照射エネルギーが100kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が17kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC17kDa) 表4から明らかなように、重量平均分子量が1kDaと10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC1kDaとCSC10kDa)のみが、優れたROS消去率を有しており、CSC10kDaのROS消去率は、陽性対照物質であるスタウロスポリンのROS消去率に匹敵するものであった。また、表5から明らかなように、本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の活性酸素消去作用は、濃度依存的であった。実施例7:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(公知のAGE生成阻害剤との比較)(実験方法) 8週齢のWistar系雄性ラットに、被験物質を所定の濃度で溶解したミッドペリック250(商品名:テルモ株式会社製のブドウ糖濃度が2.5%(w/v)の腹膜透析液)を、エーテル麻酔下1日1回、15mL/bodyにて、7日間腹腔内に反復投与した。対照群(Control)にはミッドペリック250を同様に投与した。最終投与翌日に腹膜平衡試験を実施し、腹膜機能を評価した。すなわち、ミッドペリック250を60mL/kgにて腹腔内に注入し、4時間後に腹腔内残留液を回収した。回収液量を測定し、腹膜の限外濾過能(除水率)を評価した。また、回収液中のブドウ糖濃度を測定し、腹膜透過性を評価した。 なお、被験物質は以下の通りとした。(a) 実施例2の方法で照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa):濃度0.1%(w/v)(b) 公知のAGE生成阻害剤であるアミノグアニジン:濃度0.1%(w/v)(c) 同、ピリドキサミン:濃度0.05%(w/v)(実験結果) 図3に示す。図3から明らかなように、重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸には、対照群に対して統計学的に有意な腹膜保護効果が認められ、その効果は、公知のAGE生成阻害剤であるアミノグアニジンおよびピリドキサミンの効果よりも優れたものであった(図中、Normalの表記は腹膜透析液の投与を行わなかった場合の結果である)。実施例8:本発明の低分子化コンドロイチン硫酸の腹膜透析における腹膜保護効果(公知の活性酸素消去剤との比較)(実験方法) 実施例7と同様にして、腹膜の限外濾過能(除水率)と腹膜透過性を評価した。なお、被験物質は以下の通りとした。(a) 実施例2の方法で照射エネルギーが200kGyの電子線を照射することで調製した重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸(CSC10kDa):濃度0.1%(w/v)(b) 公知の活性酸素消去剤であるL-アスコルビン酸:濃度0.5mM(c) 同、トロロックス:濃度0.5mM(d) 同、N-アセチル-L-システイン:濃度10mM(実験結果) 図4に示す。図4から明らかなように、重量平均分子量が10kDaの本発明の低分子化コンドロイチン硫酸には、対照群に対して統計学的に有意な腹膜保護効果が認められ、その効果は、公知の活性酸素消去剤の効果よりも優れたものであった(図中、Normalの表記は腹膜透析液の投与を行わなかった場合の結果である)。腹膜透析液調製例1: 以下の組成からなる腹膜透析液を常法に従って調製した。 ブドウ糖 2.5(w/v%) ナトリウム 135.0(mEq/L) マグネシウム 1.5(mEq/L) カルシウム 4.0(mEq/L) 塩素 105.5(mEq/L) 乳酸 35.0(mEq/L) 本発明の低分子化コンドロイチン硫酸 0.1(w/v%) 浸透圧比(対生理食塩水) 約1.4〜1.6 pH 6.3〜7.3 腹膜透析液調製例2: 以下の組成からなる腹膜透析液を常法に従って調製した。 本発明の低分子化コンドロイチン硫酸 2.5(w/v%) ナトリウム 135.0(mEq/L) マグネシウム 1.5(mEq/L) カルシウム 4.0(mEq/L) 塩素 105.5(mEq/L) 乳酸 35.0(mEq/L) 浸透圧比(対生理食塩水) 約1.4〜1.6 pH 6.3〜7.3 本発明は、ブドウ糖やその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液の長期使用による腹膜障害に対する抑制剤としての利用性や、腹膜透析液における浸透圧物質としての利用性などを有する低分子化コンドロイチン硫酸を提供することができる点において産業上の利用可能性を有する。 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸が配合されていることを特徴とする腹膜透析液。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする腹膜透析液配合剤。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とするブドウ糖および/またはその多糖体を浸透圧物質として含む腹膜透析液に起因する腹膜障害に対する抑制剤。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする終末糖化産物(AGE:advanced glycationendproduct)生成阻害剤。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする活性酸素消去剤。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。) 重量平均分子量が1000〜20000であり、かつ、下記の構造式で示される構成二糖単位が全体の65%〜100%(モル比)を占める低分子化コンドロイチン硫酸を有効成分とすることを特徴とする脂質過酸化抑制剤。-[4GlcAβ1-3GalNAc(6S)β1]-(式中、GlcAはD−グルクロン酸残基を、GalNAcはN−アセチル−D−ガラクトサミン残基を、β1-3はβ1-3グリコシド結合を、β1-4はβ1-4グリコシド結合を、(6S)は当該単糖残基中の6位が硫酸化されていることをそれぞれ示す。)