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タイトル:特許公報(B2)_カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩、およびその製造方法、ならびにこれを用いた毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料
出願番号:2009511882
年次:2013
IPC分類:C08B 37/08,A61K 8/73,A61Q 1/00,A61Q 5/00,A61Q 9/00,A61Q 19/00


特許情報キャッシュ

朝岡 和則 藤川 俊一 金光 智行 坂本 和加子 JP 5241708 特許公報(B2) 20130412 2009511882 20080423 カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩、およびその製造方法、ならびにこれを用いた毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料 キユーピー株式会社 000001421 特許業務法人はるか国際特許事務所 110000154 都築 美奈 100121278 朝岡 和則 藤川 俊一 金光 智行 坂本 和加子 JP 2007113921 20070424 20130717 C08B 37/08 20060101AFI20130627BHJP A61K 8/73 20060101ALI20130627BHJP A61Q 1/00 20060101ALI20130627BHJP A61Q 5/00 20060101ALI20130627BHJP A61Q 9/00 20060101ALI20130627BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20130627BHJP JPC08B37/08 ZA61K8/73A61Q1/00A61Q5/00A61Q9/00A61Q19/00 C08B 1/00−37/18 A61K 8/00−8/99,31/33−31/80 A61P 1/00−43/00 A61Q 1/00−90/00 REGISTRY (STN) CAplus (STN) 特開2006−248932(JP,A) 特開2006−312725(JP,A) 特開昭55−045602(JP,A) 特開昭55−036412(JP,A) 特開平06−048918(JP,A) 特開平10−036403(JP,A) 特開2003−064102(JP,A) 国際公開第2006/018322(WO,A2) 特開2007−153944(JP,A) 国際公開第2007/063725(WO,A1) International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,2002年,9版,p.788 17 JP2008057832 20080423 WO2008133267 20081106 41 20100819 中西 聡 本発明は、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩およびその製造方法、ならびに、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を用いた毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料に関する。 ヒアルロン酸は生体内の多くの組織(例えば皮下組織、眼球、関節)に多く存在するムコ多糖類であり、その高い保湿効果により、化粧料の成分として広く利用されている。例えば、特許第3221533号明細書には、ヒアルロン酸を含有する毛髪処理剤が開示されている。 ところで、毛髪や皮膚の表面は通常、マイナスに帯電している。また、ヒアルロン酸は、カルボキシル基などのアニオン性官能基を有するため、通常、マイナスに帯電している。したがって、ヒアルロン酸を用いて毛髪を処理した場合、毛髪の表面およびヒアルロン酸は共にマイナスに帯電しているので、両者は反発しあう。このため、ヒアルロン酸は一般に、毛髪や皮膚の表面に吸着しにくい。このような背景から、毛髪や皮膚をはじめとする生体組織に良好に吸着して、高い保湿効果を発揮できるヒアルロン酸およびその塩が求められている。 本発明の目的は、生体組織への吸着性に優れたカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩およびその製造方法、ならびに、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を用いた毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料を提供することである。 本発明の第1の態様のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、 第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6である。 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩において、前記第四級アンモニウム基含有基は、下記一般式(1)で表されることができる。 ・・・・・(1) (式中、R1〜R3は独立して炭化水素基を表し、X−は1価の陰イオンを表す。) 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩において、前記第四級アンモニウム基含有基は、−C(=O)O−の酸素原子に結合していることができる。 この場合、前記第四級アンモニウム基含有基は、ヒアルロン酸および/またはその塩に含まれる前記カルボキシル基を、第四級アンモニウム基を含有するカチオン化剤と反応させることにより得ることができる。 さらに、この場合、前記カチオン化剤は、2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドおよび3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドもしくはいずれか一方であることができる。 本発明の第2の態様の毛髪改質剤は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する。 上記毛髪改質剤において、前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度が0.15〜0.4である。 上記毛髪改質剤は、アウトバスタイプの毛髪用化粧料に使用され、前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩が、カチオン化度が0.15〜0.4であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が5〜50mm2/sであることができる。 上記毛髪改質剤は、インバスタイプの毛髪用化粧料に使用され、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩が、カチオン化度が0.4〜0.6であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が1〜20mm2/sであることができる。 上記毛髪改質剤は、キューティクル修復剤として使用可能である。 本発明の第3の態様の皮膚改質剤は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する。 本発明の第4の態様の化粧料は、上記皮膚改質剤を含有する。 本発明の第5の態様の化粧料は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する。 本発明の第6の態様のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法は、ヒアルロン酸および/またはその塩を、塩基性含水媒体中でカチオン化剤と反応させる工程を含む。 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法は、前記反応させる工程の後、ナトリウム塩およびカリウム塩またはいずれか一方を前記反応液に添加して、該反応液中の固形物を溶解させる工程と、 前記固形物を溶解させた前記反応液にアルコールを添加して、沈殿物を得る工程と、をさらに含むことができる。 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法において、前記反応させる工程は、前記塩基性含水媒体を30〜70℃に加熱して行われることができる。 本発明の第7の態様のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、下記一般式(2)で表される。 ・・・・・(2) (式中、R4〜R9は独立して、水素原子または第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R4〜R9がいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2〜5000の数を示す。) 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、カチオン化度が0.15〜0.6であることができる。 本発明において、「ヒアルロン酸」とは、グルクロン酸とN−アセチルグルコサミンとの二糖からなる繰り返し構成単位を1以上有する多糖類をいう。また、本発明において、ヒアルロン酸および/またはその塩の「カチオン化度」とは、ヒアルロン酸および/またはその塩の構成単位である上記二糖当たりの第四級アンモニウム基含有基の数(置換数)をいう。 また、「ヒアルロン酸の塩」としては、特に限定されないが、薬学上許容しうる塩であることが好ましく、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。 上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩によれば、第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6であることにより、プラスの電荷を持ち、ヒアルロン酸の特性を維持する。これにより、生体組織への吸着性(例えば毛髪表面や皮膚表面への吸着性)に優れ、保湿効果が高いため、毛髪や皮膚等を滑らかにすることができる。これにより、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、例えば、毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料の成分として有用である。図1は、試験例1において得られた、毛髪1gに対する各試料の吸着量を示すグラフである。図2は、試験例3において、カチオン化度が0.33(実施例18)のカチオン化ヒアルロン酸を用いた処理により得られた毛髪の走査型電子顕微鏡写真(倍率200倍)である。図3は、試験例3において、蒸留水を用いた処理により得られた毛髪の走査型電子顕微鏡写真(倍率200倍)である。図4は、試験例3において、カチオン化度が0.33(実施例18)のカチオン化ヒアルロン酸を用いた処理により得られた毛髪の走査型電子顕微鏡写真(倍率750倍)である。図5は、試験例3において、蒸留水を用いた処理により得られた毛髪の走査型電子顕微鏡写真(倍率750倍)である。図6は、試験例4において得られた、皮膚に対する各試料の吸着量を示すグラフである。図7は、実施例18のカチオン化ヒアルロン酸の13CNMRスペクトルを示す。図8は、ヒアルロン酸(カチオン化度0)の13CNMRスペクトルを示す。 以下、本発明の一実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩およびその製造方法、ならびに、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を用いた毛髪改質剤、キューティクル修復剤、皮膚改質剤および化粧料について詳細に説明する。なお、本実施形態および後述する実施例において、「%」は「質量%」を意味する。 1.カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6である。ここで、カチオン化度が0.15未満では、生体組織(例えば毛髪や皮膚)への吸着力が大幅に低下するため、満足な保湿効果が得られなくなる恐れがある。一方、カチオン化度が0.6を超えるものは、毛髪に吸着するが満足な保湿効果や滑らかさが得られなくなる恐れがある。 さらに良好な吸着性および保湿効果を両立させて、毛髪のぱさつき感・ざらつき感および皮膚のかさつき感をより少なくするためには、本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度は、0.15〜0.4であることが好ましい。 なお、本明細書において、毛髪が「ぱさつく(dry)」とは、毛髪の水分が少なくて手触りが良くないことをいい、毛髪が「ざらつく(rough)」とは、毛髪がざらざらしていて手触りが良くないことをいい、皮膚が「ぱさつく(dry)」とは、皮膚の水分が少なくて手触りが良くないことをいう。 1.1.第四級アンモニウム基含有基 第四級アンモニウム基含有基は、第四級アンモニウム基を少なくとも一部に有する基である。第四級アンモニウム基含有基は、例えば、下記一般式(1)で表される基であることができる。 ・・・・・(1) (式中、R1〜R3は独立して炭化水素基を表し、X−は1価の陰イオンを表す。) 上記一般式(1)において、R1〜R3で表される炭化水素基としては、例えば、直鎖状または分岐状のアルキル基、不飽和炭化水素基、および芳香族炭化水素基が挙げられ、アルキル基であることがより好ましい。ここで、アルキル基としては、炭素数1〜30(好ましくは炭素数1〜6)のアルキル基が挙げられ、より好ましくは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基などの炭素数1〜3のアルキル基である。 また、上記一般式(1)において、X−で表される1価の陰イオンとしては、フッ素イオン、臭素イオン、塩素イオン、ヨウ素イオンなどのハロゲンイオンが挙げられる。 第四級アンモニウム基含有基は、原料であるヒアルロン酸および/またはその塩(以下、「原料ヒアルロン酸および/またはその塩」ともいう。)に含まれるカルボキシル基の水素原子と置換することにより導入することができる。すなわち、この場合、第四級アンモニウム基含有基は、本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩に含まれる基(−C(=O)O−)の酸素原子に結合していることができる。なお、本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩において、第四級アンモニウム基含有基が(−C(=O)O−)の酸素原子に結合していることは、核磁気共鳴(13CNMR)スペクトルの化学シフトの解析により、酸素原子が第四級アンモニウム基含有基と結合した−C(=O)O−基の炭素原子に由来するピークの存在により確認することができる。 より具体的には、第四級アンモニウム基含有基は、原料ヒアルロン酸および/またはその塩のカルボキシル基(場合によってはさらに水酸基)を、第四級アンモニウム基を含有するカチオン化剤と反応させることにより得ることができる。ここで、カチオン化剤は、下記一般式(3)で表される2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドおよび下記一般式(4)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドもしくはいずれか一方であることが好ましい。原料ヒアルロン酸および/またはその塩とカチオン化剤との反応については、製造方法の欄で後述する。 ・・・・・(3) (式中、R1〜R3は上記一般式(1)で定義した通りであり、Xはハロゲン原子を表す。) ・・・・・(4) (式中、R1〜R3は上記一般式(1)で定義した通りであり、X、Yは独立してハロゲン原子を表す。) 上記一般式(3)および(4)において、X、Yで表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子が挙げられる。 1.2.カチオン化度 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度(第四級アンモニウム基含有基の置換度)は、まず、セミミクロケルダール法により、原料ヒアルロン酸ナトリウムとカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を求め、この窒素含有率の増加分に基づいて、下記計算式から算出することにより得ることができる。 原料ヒアルロン酸ナトリウムの窒素含有率NN(%)、カチオン化度(x)のカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率NS(%)とすると、窒素含有率の増加分(NS―NN)とカチオン化度(x)の関係は次の式で表すことができる。NS―NN(%)=[14x/(カチオン化ヒアルロン酸の二糖単位の分子量)]×100=[14x/(原料ヒアルロン酸ナトリウムの二糖単位の分子量)+129.5x]×100=[14x/(401.3+129.5x)]×100 よって、カチオン化度(第四級アンモニウム基含有基の置換度)は、下記式から求めることができる。 カチオン化度(x)=[(NS―NN)×401.3]/[1400−129.5×(NS―NN)] また、原料ヒアルロン酸が未知であるカチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度は、上記式において、純度99%以上のヒアルロン酸ナトリウムを原料ヒアルロン酸ナトリウムとみなし、上記式から求めることができる。 1.3.特性 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、生体組織(例えば、頭髪,まつ毛,まゆ毛などの毛髪、ツメ、皮膚)への吸着性に優れている。本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、生体組織の表面に塗布または接触して摂取させてもよいし、特に、頭髪、まつ毛、まゆ毛などの毛髪や、顔、腕、手指、足、関節などの皮膚への吸着性に優れているため、毛髪や皮膚に塗布または接触させるのが好ましい。 また、本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の平均分子量は、毛髪や皮膚の改質効果および化粧料への配合のしやすさの点で、800〜250万であるのがより好ましく、5万〜150万であるのがさらに好ましい。 1.4.カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の構造 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩は、下記一般式(2)で表される構造を有することができる。 ・・・・・(2) (式中、R4〜R9は独立して、水素原子または第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R4〜R9がいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2 〜5000の数を示す。) 上記一般式(2)において、R4〜R9で表される第四級アンモニウム基含有基としては、例えば、下記一般式(5)で表される基が挙げられる。 ・・・・・(5) (式中、R1〜R3およびX−は上記一般式(1)で定義したとおりである。) R1〜R3およびX−でそれぞれ表される基は例えば、上記一般式(1)においてR1〜R3およびX−でそれぞれ表される基として例示したものであることができる。 2.毛髪改質剤 本発明の一実施形態に係る毛髪改質剤は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する。本実施形態に係る毛髪改質剤に含まれる上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度は0.15〜0.6であることが好ましく、0.15〜0.4であることがより好ましい。カチオン化度が0.15未満では、毛髪への吸着が不十分で、十分な保湿効果や滑らかさが得られない恐れがある。カチオン化度が0.6を超えるものは、毛髪に吸着するが満足な保湿効果や滑らかさが得られなくなる恐れがある。 本実施形態に係る毛髪改質剤は例えば、キューティクル修復剤として使用することができる。 本実施形態に係る毛髪改質剤の態様としては、例えば、インバスタイプの毛髪用化粧料、アウトバスタイプの毛髪用化粧料が挙げられる。本発明において、「アウトバスバスタイプの毛髪用化粧料」とは、毛髪に付着させた後、洗い流さないタイプの化粧料をいい、例えば、原液タイプヘアトリートメント、ヘアクリーム、ヘアスタイリング、ヘアワックス、ヘアジェル、ヘアフォーム(ヘアムース)、ヘアローション、ヘアスプレー、ヘアオイル、ヘアトニック、養毛剤、パーマネント液、マスカラ、アイライナー、アイブロウ等が挙げられる。また、本発明において、「インバスタイプの毛髪用化粧料」とは、毛髪に付着させた後、洗い流すタイプの化粧料をいい、例えば、シャンプー、リンス、リンス一体型シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアトリートメント、ヘアパック、マスカラクレンジング、ヘアカラー前処理液、カラーリング液等が挙げられる。 本実施形態に係る毛髪改質剤がアウトバスタイプの毛髪用化粧料に使用される場合、該化粧料に含まれるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度が0.15〜0.4であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が5〜50mm2/sであることが好ましい。上記カチオン化度および動粘度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩をアウトバスタイプの毛髪用化粧料に使用することにより、適度な粘度を有し、かつ、毛髪への吸着力が優れているため、毛髪に潤いを付与し、感触を改善し、かつ、洗い流さない状態において使用時の毛髪のぱさつき感・ざらつき感を改善することができる。 本実施形態に係る毛髪改質剤がインバスタイプの毛髪用化粧料に使用される場合、該化粧料に含まれるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度が0.4〜0.6であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が1〜20mm2/sであることが好ましい。上記カチオン化度および動粘度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩をインバスタイプの毛髪用化粧料に使用することにより、毛髪への吸着力が非常に優れているため、毛髪に潤いを付与し、感触を改善し、かつ、洗い流した後において使用時の毛髪のぱさつき感・ざらつき感を改善することができる。 カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の水溶液の動粘度は、ウベローデ粘度計(柴田科学器械工業株式会社製)を用いて測定することができる。この際、流下秒数が200〜1000秒になるような係数のウベローデ粘度計を選択する。また、測定は30℃の恒温水槽中で行ない、温度変化のないようにする。 ウベローデ粘度計により測定された前記水溶液の流下秒数と、ウベローデ粘度計の係数との積により、動粘度(単位:mm2/s)を求めることができる。 3.皮膚改質剤 本発明の一実施形態に係る皮膚改質剤は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する。本実施形態に係る皮膚改質剤に含まれる上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度は0.15〜0.6であることが好ましく、0.3〜0.6であることがより好ましい。カチオン化度が0.15未満では、皮膚への吸着が不十分で、十分な保湿効果や滑らかさが得られない恐れがある。カチオン化度が0.6を超えるものは、皮膚に吸着するが満足な保湿効果や滑らかさが得られなくなる恐れがある。本実施形態に係る皮膚改質剤の態様としては、例えば、皮膚用化粧料が挙げられる。上記カチオン化度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を皮膚用化粧料に使用することにより、適度な粘度を有し、かつ、皮膚への吸着力が優れているため、皮膚に潤いを付与し、感触を改善し、かつ、皮膚のかさつき感を改善することができる。本実施形態に係る皮膚用化粧料の態様としては、例えば、洗顔料、洗浄料、化粧水(例えば、美白化粧水)、クリーム(例えば、バニシングクリーム、コールドクリーム)、乳液、美容液、パック(例えば、ゼリー状ピールオフタイプ、ペースト状拭き取りタイプ、粉末状洗い流しタイプ)、クレンジング、ファンデーション、口紅、リップクリーム、リップグロス、リップライナー、頬紅、シェービングローション、アフターサンローション、デオドラントローション、ボディローション(ハンドケアローション、フットケアローションを含む)、ボディオイル、石鹸、入浴剤が挙げられる。 4.化粧料 本発明の一実施形態に係る化粧料は、上記毛髪改質剤または皮膚改質剤を含有する。本実施形態に係る化粧料は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を保湿剤として含有することができる。また、本実施形態に係る化粧料は、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を通常、0.001〜5%含有する。含有量が0.001%未満では、満足な保湿効果や滑らかさが得られないため、使用時の毛髪のぱさつき感・ざらつき感および皮膚のかさつき感を改善することができない恐れがある。含有量が5%を超えると、粘度が高くなりすぎ毛髪や皮膚全体に伸ばしにくくなる恐れがある。 本実施形態に係る化粧料の態様は特に限定されないが、例えば、毛髪用化粧料、皮膚用化粧料、爪用化粧料が挙げられる。 毛髪用化粧料としては、上述したインバスタイプの毛髪用化粧料およびアウトバスタイプの毛髪用化粧料が挙げられる。 皮膚用化粧料としては、上述した事例などが挙げられる。 爪用化粧料としては、例えば、ネイルトリートメント、ネイルリムーバーが挙げられる。 本実施形態に係る化粧料によれば、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有することにより、生体組織への吸着性に優れているため、優れた保湿効果を発揮することができる。特に、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有することにより、表面がマイナスに帯電している生体組織(例えば毛髪や皮膚)への吸着性に優れている。このため、特に毛髪の損傷部への親和性が良好である。 また、本実施形態に係る化粧料によれば、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有することにより、適度な粘度に調整されているため、使用時の毛髪のぱさつき感・ざらつき感および皮膚のかさつき感を改善することができる。 したがって、本実施形態に係る化粧料によれば、上記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有することにより、毛髪や皮膚に潤いを与えることができ、かつ、例えば毛髪のぱさつき感・ざらつき感や皮膚のかさつき感などを改善することができる。 本実施形態に係る化粧料にはさらに、以下の成分が配合されていてもよい。前記成分としては、例えば、カチオン化多糖類(例えば、カチオン化ヒドロキシエチルセルロース、カチオン化グアーガム、カチオン化澱粉、カチオン化ローカストビーンガム、カチオン化デキストラン、カチオン化キトサン、カチオン化ハチミツ等)、アニオン界面活性剤(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、オレフィンスルホン酸塩、脂肪酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等)、非イオン界面活性剤(例えば、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体等)、陽イオン界面活性剤(例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム等)、両性界面活性剤(例えば、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、イミダゾリニウムベタイン、卵黄レシチン、大豆レシチン等)、油分(例えば、シリコーン、シリコーン誘導体、流動パラフィン、スクワラン、ミツロウ、カルナバロウ、オリーブ油、アボガド油、ツバキ油、ホホバ油、馬油等)、保湿剤(例えば、ヒアルロン酸ナトリウム、加水分解ヒアルロン酸、アセチル化ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ジメチルシラノール、セラミド、フィトグリコーゲン、加水分解卵殻膜、トレハロース、グリセリン、アテロコラーゲン、ソルビトール、マルチトール、1,3−ブチレングリコール等)、高級脂肪酸(例えば、ラウリン酸、ベヘニン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等)、高級アルコール(例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、バチルアルコール等)、多価アルコール(例えば、グリセリン、ジグリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ペンチレングリコール等)、増粘剤(例えば、セルロースエーテル、カルボキシビニルポリマー、キサンタンガム、パルミチン酸デキストリン等)、両性高分子樹脂化合物(例えば、ベタイン化ジアルキルアミノアルキルアクリレート共重合体等)、カチオン性高分子樹脂化合物(例えば、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体カチオン化物、ポリジメチルジアリルアンモニウムハライド型カチオン性ポリマー等)、防腐剤(例えば、メチルパラベン、エチルパラベン、ブチルパラベン、プロピルパラベン、フェノキシエタノール等)、酸化防止剤(例えば、トコフェノール、BHT等)、金属封鎖剤(例えば、エデト酸塩、エチドロン酸塩等)、紫外線吸収剤(例えば、ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体等)、紫外線反射剤(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等)、タンパク質加水分解物(例えば、ケラチンペプチド、コラーゲンペプチド、大豆ペプチド、コムギペプチド、ミルクペプチド、シルクペプチド、卵白ペプチド等)、アミノ酸(例えば、アルギニン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、ヒドロキシプロリン、システイン、セリン、L−テアニン等)、天然物エキス(クジンエキス、カジルエキス、テンチカエキス、海草エキス、ユーカリエキス、ローヤルゼリーエキス、ローズマリーエキス、ブナの木エキス等)、その他の機能性成分(コエンザイムQ10、アルブチン、ポリクオタニウム―51、エラスチン、白金ナノコロイド、パルミチン酸レチノール、パンテノール、アラントイン、ジラウロイルグルタミン酸リシンナトリウム等)、リン脂質ポリマー、香料、色素が挙げられる。 5.カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法 本発明の一実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法は、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中でカチオン化剤と反応させる工程を含む。これにより、カチオン化度が0.15〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法によれば、例えば、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を水に溶解させてカチオン化剤と反応させる場合と比較して、製造工程の効率を高めることができる。 5.1.カチオン化剤と反応させる工程 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法において、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中でカチオン化剤と反応させる工程では、原料ヒアルロン酸および/またはその塩は、塩基性含水媒体中に分散させた状態でカチオン化剤と反応させることが好ましい。すなわち、上記工程では、原料ヒアルロン酸および/またはその塩の大部分が塩基性含水媒体に溶解しないで存在した状態において、原料ヒアルロン酸および/またはその塩をカチオン化剤と反応させる。このように、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中に分散させた状態でカチオン化剤と反応させることにより、製造工程の効率を高め、カチオン化剤の加水分解の進行を改善することができる。 分散させる工程においては、例えば、粉末状の原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体に添加して攪拌させることにより行なうことができる。ここで、粉末状のヒアルロン酸および/またはその塩はほとんど溶解することなく、塩基性含水媒体中に分散される。 ここで、反応条件(時間、温度等)を調整することにより、カチオン化の度合いを調整することができる。 また、反応時間は通常0.1〜6時間であり、反応時間が0.1時間未満であると、カチオン化が十分に進行せず、一方、反応時間が6時間を越えると、反応温度によっては、得られるヒアルロン酸および/またはその塩が結着して固まる場合がある。 5.1.1.原料ヒアルロン酸および/またはその塩 原料ヒアルロン酸および/またはその塩は一般に、鶏冠、臍の緒、眼球、皮膚、軟骨等の生物組織、あるいはストレプトコッカス属の微生物等のヒアルロン酸生産微生物を培養して得られる培養液等を原料として、これらの原料から抽出(さらに必要に応じて精製)して得られるものである。 原料ヒアルロン酸および/またはその塩の平均分子量は通常、800〜300万であり、100万〜200万であるのが好ましい。前記平均分子量の原料ヒアルロン酸を用いることにより、好ましくは平均分子量800〜250万、より好ましくは5万〜150万のカチオン化ヒアルロン酸を得ることができる。 原料ヒアルロン酸および/またはその塩としては、当該粗抽出物および精製物のいずれを用いてもよいが、精製物、具体的にはヒアルロン酸および/またはその塩の純度が90%(質量比)以上のものが好ましい。純度が90%以上の原料ヒアルロン酸および/またはその塩を原料として用いた場合、保存中に色調や風味の変化の原因となり難いため、安定な化粧料が得られる。 5.1.2.加熱温度 原料ヒアルロン酸および/またはその塩とカチオン化剤との反応は、加熱下で行なうことができる。より具体的には、粉末状の原料ヒアルロン酸および/またはその塩を、塩基性含水媒体中に攪拌しながら添加して得られた分散媒を加熱することができる。あるいは、塩基性含水媒体を予め加熱し、これに原料ヒアルロン酸および/またはその塩を添加し、温度を保持してもよい。 ここで、塩基性含水媒体の加熱温度は70℃以下であるのが好ましい。塩基性含水媒体を70℃以下に加熱することにより、1時間以内の加熱により、目的のカチオン化度を有するカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。ここで、加熱温度が70℃を超えると、得られるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩に結着や褐変が生じることがある。また、塩基性含水媒体の加熱温度は30〜70℃であるのがより好ましい。 例えば、塩基性含水媒体の加熱温度を30〜60℃にすることにより、1時間以内の加熱により、カチオン化度が0.15〜0.4であるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。また、例えば、塩基性含水媒体の加熱温度を60〜70℃にすることにより、1時間以内の加熱により、カチオン化度が0.4〜0.6であるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。 5.1.3.カチオン化剤 使用可能なカチオン化剤としては例えば、上記一般式(3)で表される2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド(グリシジルトリアルキルアンモニウム塩)および上記一般式(4)で表される3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライド等の第四級アンモニウム基を含有するカチオン化剤が挙げられる。かかるカチオン化剤は単独でも、あるいは二種以上を組み合わせて使用してもよい。 なお、カチオン化剤の具体例としては、2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドとして、例えば、グリシジルトリメチルアンモニウムクロリド,グリシジルトリエチルアンモニウムクロリド,グリシジルトリプロピルアンモニウムクロリド,グリシジルジメチルオクチルアンモニウムクロリド,グリシジルジメチルデシルアンモニウムクロリド,グリシジルジメチルラウリルアンモニウムクロリド,グリシジルジメチルステアリルアンモニウムクロリド等が挙げられる。 また、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドとしては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリプロピルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルオクチルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルデシルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルラウリルアンモニウムクロリド,3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルステアリルアンモニウムクロリド等が挙げられる。 なかでも、カチオン化剤は、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドおよびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリドもしくはいずれか一方であることが好ましい。 カチオン化剤の使用量は、所望するカチオン化度により任意に選択することができるが、ヒアルロン酸1質量部に対し、カチオン化剤0.5〜4質量部であることが好ましく、1〜3質量部であることがさらに好ましい。カチオン化剤が0.5質量部未満では、カチオン化が十分に進行しない恐れがある。カチオン化剤が4質量部を超えると、ヒアルロン酸が反応液中に溶解してしまい、精製工程のハンドリングが悪くなる恐れがある。 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法によれば、原料ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中で、第四級アンモニウム基含有基を含有するカチオン化剤と反応させる工程を含むことにより、ヒアルロン酸および/またはその塩に含まれるカルボキシル基の水素原子を優先して、第四級アンモニウム基含有基と置換させることにより、第四級アンモニウム基を優先してカルボニル基に結合させることができる。 5.1.4.塩基性含水媒体 本発明において、含水媒体は、水を含む、ヒアルロン酸および/またはその塩の分散媒体のことをいう。含水媒体に使用できる媒体は、ヒアルロン酸および/またはその塩の溶解性が低いことが好ましい。含水媒体に使用できる媒体は特に限定されないが、例えば液体であって、水に溶解する性質を有し、かつ、化粧料の製造工程において使用できるものが好ましい。含水媒体に使用できる媒体としては、例えば、アルコール系媒体(例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノールなど)、ケトン系媒体(例えば、アセトン、メチルエチルケトンなど)、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等を挙げることができ、これらを単独でまたは組み合わせて使用することができる。このうち、沸点の低さおよび価格の点で、アルコール系媒体であることが好ましく、炭素数1〜3の低級アルコールであることがより好ましく、エタノールであることがさらに好ましい。 含水媒体の全量に対する水の割合は10〜40容量%が好ましい。上記水の割合が40容量%を超えると、ヒアルロン酸および/またはその塩が分散状態を維持できず、含水媒体に溶解するため、カチオン化が十分に進行しない恐れがあるうえに、液の粘度が上昇して攪拌が困難になる場合があり、一方、含水量が10容量%未満であると、カチオン化が進行しづらい場合がある。 塩基性含水媒体は、含水媒体に塩基を添加することにより得ることができる。塩基としては、特に限定されないが、化粧料の製造において使用できるものが好ましい。塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを例として挙げることができる。塩基の添加量は特に定めるものではないが、塩基の添加量が少ないと、ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化が進まず、製造効率が低下することがある。一方、塩基の添加量が多過ぎると、ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化および加水分解が促進されるため、目的のカチオン化度および分子量に調整することが困難となることがある。 5.2.固形物を溶解させる工程 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法においては、前記反応させる工程の後、ナトリウム塩およびカリウム塩またはいずれか一方を前記反応液に添加して、該反応液中の固形物を溶解させる工程をさらに含むことができる。ここで、固形物は主に、カチオン化反応によって生じた主生成物(カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩)である。 反応液中のナトリウム塩およびカリウム塩またはいずれか一方の濃度は、5〜20%であることが好ましい。ナトリウム塩およびカリウム塩またはいずれか一方の濃度が5%未満では、次の沈殿物を得る工程で沈殿ができない恐れがある。20%を超えると、次の沈殿物を得る工程で、カチオン化ヒアルロン酸と一緒にナトリウム塩またはカリウム塩が沈殿してしまう恐れがある。 5.3.沈殿物を得る工程 本実施形態に係るカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法においては、固形物を溶解させる工程の後、前記固形物を溶解させた前記反応液にアルコールを添加して、沈殿物を得る工程をさらに含むことができる。また、アルコールとしては例えば、メタノール、エタノールが挙げられ、エタノールが好ましい。ここで、沈殿物は、カチオン化反応によって生じた主生成物(カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩)である。すなわち、固形物を溶解させる工程の後、前記固形物を溶解させた前記反応液にアルコールを添加して、沈殿物(カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩)を得ることにより、残存するカチオン化剤およびナトリウム塩またはカリウム塩と分離して、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。 沈殿物を得た後、必要に応じて、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩が溶解しにくい溶媒(例えば、含水アルコール)で沈殿物を洗浄してもよい。その後、沈殿物を乾燥することにより、精製されたカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を得ることができる。 上述の固形物を溶解させる工程および沈殿物を得る工程は複数回繰り返して行なってもよい。 6.実施例 次に、本発明を以下の実施例、比較例および試験例に基づき、さらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、動粘度の測定は、上述した方法により行なわれた。 6.1.実施例1(本発明のカチオン化ヒアルロン酸の調製) 1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量200万)20g、5%水酸化ナトリウム20mL、80%含水エタノール180mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))30mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、40℃で1時間反応させた。 次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸を含む)を得た。 次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌し、さらに、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。 次いで、遠心分離処理を行なうことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。 これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸20.5gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.27であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、13.3mm2/sであった。 なお、実施例1において、エタノールの添加による沈殿処理を行わなかった場合、大量のカチオン化剤がカチオン化ヒアルロン酸中に残存した。 6.2.実施例2(本発明のカチオン化ヒアルロン酸の調製) 1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量130万)20g、5%水酸化ナトリウム20mL、65%含水エタノール180mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))30mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、60℃で1時間反応させた。 次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸を含む)を得た。 次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌し、さらに、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。 次いで、遠心分離処理を行なうことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。 これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸21.3gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.48であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、2.3mm2/sであった。 6.3.実施例3〜20(カチオン化ヒアルロン酸の調製) カチオン化剤の量、反応時間、使用する水酸化ナトリウムの量、含水媒体中の水の含有量、および反応温度を表1の通りとしたほかは、実施例1と同様の方法にて、実施例3〜20のカチオン化ヒアルロン酸を調製した。各実施例3〜20で得られたカチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度および動粘度を表1に示した。なお、表1において、反応液中でカチオン化ヒアルロン酸の結着が全く生じなかった場合を「S」、反応液中でカチオン化ヒアルロン酸の結着がほとんど生じなかった場合を「A」、反応液中でカチオン化ヒアルロン酸の結着が少量生じた場合を「B」、反応液中でカチオン化ヒアルロン酸の結着が相当量生じた場合を「C」として示した。 表1を参照すると、カチオン化剤の使用量が80mlである場合(実施例7)、反応時間が9時間を超える場合(実施例12)、および反応温度が70℃である場合(実施例20)、カチオン化は進行するものの、反応液の状態が悪かった。 一例として、実施例18のカチオン化ヒアルロン酸の13CNMRスペクトル(観測周波数100.5MHz、内部標準物質:DSS(0ppm)、溶媒:重水)を図7に示す。一方、比較対照として、カチオン化度0であるヒアルロン酸(キユーピー株式会社製、平均分子量200万)の13CNMRスペクトルを図8に示す。 図7および図8の13CNMRスペクトルにおいて、170〜180ppmに存在するピークは、(カチオン化)ヒアルロン酸の−C(=O)O−基の炭素原子を示すピークであると考えられる。 図7に示すように、カチオン化ヒアルロン酸の13CNMRスペクトルにおいて、図8のヒアルロン酸にはないピークが176ppm付近に確認された(図7において丸で囲まれたピーク)。このことから、実施例18のカチオン化ヒアルロン酸の(−C(=O)O−)の酸素原子には第四級アンモニウム基含有基が結合していることが確認された。 6.4.比較例(カチオン化ヒアルロン酸の調製) 6.4.1.比較例1 1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量130万)20g、5%水酸化ナトリウム15mL、80%含水エタノール190mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))4mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、40℃で1時間反応させた。 次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸)を得た。 次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌した後、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。 次いで、遠心分離処理を行なうことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。 これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸19.5gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.03であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、20.5mm2/sであった。 6.4.2.比較例2 1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量130万)20g、5%水酸化ナトリウム14mL、65%含水エタノール190mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))4mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、60℃で1時間反応させた。 次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸)を得た。 次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌した後、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。 次いで、遠心分離処理を行なうことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。 これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸19.7gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.10であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、17.5mm2/sであった。 6.4.3.比較例3 1L容ビーカーに、ヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量130万)20g、5%水酸化ナトリウム20mL、85%含水エタノール180mL、およびグリシジルトリメチルアンモニウムクロリド(GTA(有効成分約80%、水分約20%))40mLを添加し、撹拌子を用いて撹拌しながら、70℃で1時間反応させた。次に、デカンテーションにより液を除去して、固形物(カチオン化ヒアルロン酸)を得た。 次いで、食塩水400mLを加え、固形物を溶解させた。固形物が完全に溶解したことを確認した後、エタノール600mLを添加して、カチオン化ヒアルロン酸を沈殿させた。デカンテーションにより液を除去した後、80%含水エタノール500mLを添加して15分間撹拌した後、含水エタノールをデカンテーションにより除去して沈殿物を得た。この操作を3回繰り返し、沈殿物に残存するカチオン化剤(GTA)および食塩を除去した。 次いで、遠心分離処理を行なうことにより含水エタノールをさらに除去した後、真空乾燥機を用いて、60℃にて減圧で5時間加熱乾燥を行った。 これにより、白色粉末のカチオン化ヒアルロン酸17.7gを得た。このカチオン化ヒアルロン酸の窒素含有率を測定し、上述の計算式によって求めたカチオン化度は0.82であった。また、このカチオン化ヒアルロン酸の0.2%(W/W)水溶液を調製し、30℃における動粘度を測定したところ、1.3mm2/sであった。 6.4.4.比較例4 実施例1において、ヒアルロン酸を含水エタノールではなく、水に分散、溶解し、カチオン化を実施したところ、ゲル化を生じ、乾燥することができず、カチオン化ヒアルロン酸粉末を得ることができなかった。 6.5.試験例1(毛髪吸着量の測定) 本試験例においては、上記実施例1〜20および比較例1〜3に記載した方法と同様の方法にて調製された、所定のカチオン化度を有するヒアルロン酸について、毛髪吸着量を測定した。 6.5.1.試料 毛髪吸着量を測定するにあたり、同一人物の人毛黒髪(株式会社ビューラックスから入手)を使用した。 本試験例においては、カチオン化度がそれぞれ0.03(比較例1)、0.10(比較例2)、0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.41(実施例11)、0.56(実施例4)、0.82(比較例3)のカチオン化ヒアルロン酸を使用した。比較対照として、カチオン化されていないヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量:約150万)を用いた。 6.5.2.試験方法 6.5.2−1.ダメージ毛の作成 以下の手順にてダメージ毛を作成した。 人毛黒髪(株式会社ビューラックスから入手)をPOE(2)ラウリル硫酸トリエタノールアミン1%水溶液に1分間浸漬した。 次に、この人毛黒髪を水で洗浄し、タオルドライ後、ウエスパーで水分を除去し、ドライヤーで乾燥させた(洗浄処理)。 次に、得られた人毛黒髪について、以下の手順にてブリーチ処理を行った。まず、5%過酸化水素水と2.5%アンモニア水とを1:1で混合してブリーチ液を調製し、このブリーチ液に人毛黒髪を30℃で20分間浸漬させた(ブリーチ処理)。 次いで、上記洗浄処理およびブリーチ処理を10回繰り返した。以上の手順により、ダメージ毛を作成した。 6.5.2−2.ダメージ毛への吸着処理 各試料を用いて濃度0.005%の試料水溶液を調製した(各試料につき2検体を作成した)。次に、この試料水溶液約1mLを抜き取り、0.45μmメンブレンフィルターでろ過して、処理前のHPLC測定用サンプルとした。 次いで、ホールピペットにて10mLの試料水溶液を蓋付き試験管に取り、上記手順で作成されたダメージ毛1gを精秤し、このダメージ毛1gを恒温水槽に入れた試験管中の試料水溶液に10分間浸漬させた。 続いて、毛髪を入れたままの試験管から、試料水溶液約1mLを抜き取り、0.45μmメンブレンフィルターでろ過し、処理後のHPLC測定用サンプルとした。 6.5.2−3.HPLC測定 (i)HPLCの測定原理 毛髪はマイナスに帯電しているのに対して、カチオン化ヒアルロン酸はプラスに帯電している。このため、カチオン化ヒアルロン酸は毛髪に電気的に引き寄せられ吸着するため、試料水溶液中のカチオン化ヒアルロン酸の濃度が低下する。この濃度低下量をHPLCにて測定し、以下の式により、毛髪への吸着量を算出することができる。 (ii)HPLC分析条件 カラム :TSKガードカラムPWXL + TSKゲルGMPW×2 カラム温度 :40℃ 測定波長 :210nm 流速 :0.8mL/分 試料注入量 :100μL 分析時間 :40分 移動相 :0.003mol/L リン酸緩衝液−0.15mol/L NaCl(pH7.0) フォトダイオードアレイ:日本ウォーターズ社製、996フォトダイオードアレイ HPLCシステム :日本ウォーターズ社製、2690セパレーションモジュール 6.5.2−4.毛髪吸着量の測定方法 (i)検量線の作成 濃度既知の試料水溶液から、ピーク面積と試料濃度との相関を示す検量線を求め、試料毎に検量線を作成した。 (ii)試料水溶液中の試料濃度の算出 (i)で求めた検量線から試料水溶液中の試料濃度を算出し、処理前後における試料水溶液中の試料量を求めた。なお、試料水溶液中の試料量は、毛髪を浸漬させた試験管中10mL中の試料量を算出し、毛髪1gに対する吸着量を算出した。 6.5.3.試験結果 6.5.3−1.毛髪吸着量 HPLCの測定結果を図1に示した。図1によれば、カチオン化ヒアルロン酸(HA)のカチオン化度に比例して、毛髪への吸着量が増える傾向が確認された。また、カチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度が0.15未満である場合、吸着量が比較的少ないことが明らかになった。その理由として、カチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度が0.15未満である場合、毛髪に引き寄せられる力が弱いため、カチオン化ヒアルロン酸が毛髪に十分に吸着しないためであると推察される。 6.6.試験例2(毛髪での官能評価) 6.6.1.ダメージ毛の作成 以下の手順にてダメージ毛を作成した。 人毛黒髪(株式会社ビューラックスから入手)をPOE(2)ラウリル硫酸トリエタノールアミン1%水溶液に1分間浸漬した。 次に、この人毛黒髪を水で洗浄し、タオルドライ後、ウエスパーで水分を除去し、ドライヤーで乾燥させた(洗浄処理)。 次に、得られた人毛黒髪について、以下の手順にてブリーチ処理を行った。まず、5%過酸化水素水と2.5%アンモニア水とを1:1で混合してブリーチ液を調製し、このブリーチ液に人毛黒髪を30℃で20分間浸漬させた(ブリーチ処理)。 次いで、上記洗浄処理およびブリーチ処理を10回繰り返した。以上の手順により、ダメージ毛を作成した。 6.6.2.評価方法(アウトバスタイプの毛髪用化粧料) 本試験例においては、カチオン化度がそれぞれ0.03(比較例1)、0.10(比較例2)、0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.41(実施例11)、0.56(実施例4)、0.82(比較例3)のカチオン化ヒアルロン酸を使用した。比較対照として、カチオン化度が0であるヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量:約150万)を評価試料として用いた。 (i)まず、カチオン化ヒアルロン酸およびカチオン化されていないヒアルロン酸を用いて、1%試料水溶液(0.15g/15mL、中試験管)を調製した。 (ii)次いで、各1%試料水溶液に、上記6.6.1.で作成したダメージ毛の毛束を浸漬させた。この1%試料水溶液を25℃で5分間放置後、試料液から毛束を取り出しドライヤーで乾燥させた。 (iii)5名の成人男女によって、処理後の各毛束の手触りを評価した。評価は、同一サンプルについて2回繰り返してブラインドで行ない、計10回(No.1〜10)の独立した評価試験とした。 親指と人指し指とで毛束を軽く挟み、根元から毛先まで指を動かした時の感触が、対照(蒸留水処理)と比較して良いかどうかを評価した。感触としては、保湿感・滑らかさ・ぱさつき感・ざらつき感の点で総合的に評価した。また、本試験例で用いたダメージ毛は、毛先に近い部分ほどぱさついた(ざらついた)手触りがあったため、その部分にも注意して評価した。点数の付け方を表2に示す。 6.6.3.評価方法(インバスタイプの毛髪用化粧料) 本試験例においては、評価試料(カチオン化ヒアルロン酸またはヒアルロン酸ナトリウム)として6.6.2.で使用したものと同様のものを用いた。 (i)まず、カチオン化ヒアルロン酸およびカチオン化されていないヒアルロン酸を用いて、1%試料水溶液(0.15g/15mL、中試験管)を調製した。 (ii)次いで、各1%試料水溶液に、上記6.6.1.で作成したダメージ毛の毛束を浸漬させた後、この1%試料水溶液を40℃(恒温水槽)で5分間放置した。次いで、1%試料水溶液から毛束を取り出し、流水で洗い流し、タオルドライした後、ドライヤーで乾燥させた。この工程(ii)を3回繰り返した。 (iii)評価は、6.6.2.の(iii)と同様に行った。点数の付け方を表3に示す。 6.6.4.評価結果 評価結果を表4および表5に示す。なお、評価基準は以下の通りとした。 S:平均2点以上 A:平均1点以上2点未満 B:平均0点以上1点未満 C:平均0点未満 表4において、「S」の評価となった4つの試料(カチオン化度がそれぞれ0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.41(実施例11)、0.56(実施例4)のカチオン化ヒアルロン酸)に関しては、対照に比べて保湿感があり手触りが滑らかであっただけでなく、髪のまとまりが確認できた。特に、0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.41(実施例11)の試料では、9割以上の評価者が非常に高い保湿感や滑らかさを感じた。これに対して、対照であるカチオン化度が0、0.03(比較例1)、0.10(比較例2)の試料では、保湿感が得られず毛髪がぱさつき、広がってしまっていた。0.82(比較例3)の試料では、満足な保湿感や滑らかさが得られずにざらつきがみられた。したがって、カチオン化度が0.15〜0.4である本発明のカチオン化ヒアルロン酸は、アウトバスタイプの毛髪用化粧料での使用により好適であることが理解できる。 表5において、「S」の評価となった4つの試料(カチオン化度がそれぞれ00.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.41(実施例11)、0.56(実施例4)のカチオン化ヒアルロン酸)に関しては、対照に比べて保湿感があり手触りが滑らかであっただけでなく、髪のまとまりが確認できた。特に、0.41(実施例11)、0.56(実施例4)の試料では、9割以上の評価者が非常に高い保湿感や滑らかさを感じた。これに対して、対照であるカチオン化度が0、0.03(比較例1)、0.10(比較例2)の試料では、保湿感が得られず毛髪がぱさつき、広がってしまっていた。0.82(比較例3)の試料では、満足な保湿感や滑らかさが得られずにざらつきがみられた。したがって、カチオン化度が0.4〜0.6である本発明のカチオン化ヒアルロン酸は、インバスタイプの毛髪用化粧料での使用により好適であることが理解できる。 以上の結果から、カチオン化度が0.15〜0.6である本発明のカチオン化ヒアルロン酸を使用することにより、ぱさついた(ざらついた)ダメージヘアに潤いを与えて滑らかな手触りにできることが確認された。 6.7.試験例3(毛髪の走査型電子顕微鏡写真撮影) 本試験例においては、カチオン化度が0.33(実施例18)のカチオン化ヒアルロン酸を評価試料として使用し、比較対照として蒸留水を使用して、6.6.3.の(i)および(ii)と同様の方法にて、ダメージ毛に対する処理を行なった。 カチオン化度が0.33(実施例18)のカチオン化ヒアルロン酸を用いて処理された毛髪の走査型電子顕微鏡写真を図2(倍率200倍)および図4(倍率750倍)に示す。また、蒸留水を用いて処理された毛髪の走査型電子顕微鏡写真を図3(倍率200倍)および図5(倍率750倍)に示す。 図2および図4の写真では、毛髪のキューティクルの剥離が少なく、毛髪表面が比較的滑らかになっているのが確認できる。一方、図3および図5の写真では、毛髪のキューティクルが不規則に剥離して、毛髪表面に凹凸が生じているのが確認できる。 ダメージ毛を指先で触ると通常、ざらつきを感じる。これに対して、ダメージ毛に対してカチオン化ヒアルロン酸を用いた処理により得られた毛髪は、滑らかな感触を有する。図2〜図5の写真の比較から、毛髪の感触の差は、キューティクル状態の差が影響していることが推察される。すなわち、ダメージ毛はキューティクルの剥離が生じているため、ざらついた手触りを有するのに対して、カチオン化ヒアルロン酸を用いた処理により得られた毛髪は、キューティクルの剥離が修復されているため、滑らかな手触りを有すると考えられる。 カチオン化ヒアルロン酸によって、滑らかな手触りの毛髪を生じるメカニズムは以下の(i)および(ii)のように推察される。 (i)まず、カチオン化ヒアルロン酸が、毛髪の剥離したキューティクル間に入り込む。ここで、カチオン化ヒアルロン酸はカチオン化されていないヒアルロン酸と比較して、より正に帯電しているため、カチオン化されていないヒアルロン酸と比較して、通常負に帯電している毛髪表面のキューティクル間により速やかに入り込むことができる。 (ii)次に、カチオン化ヒアルロン酸同士の水素結合により、剥離したキューティクルが下層のキューティクルに引き寄せられ、キューティクル同士が接着することにより、キューティクル層が整えられる結果、毛髪が滑らかな手触りとなる。 6.8.試験例4(皮膚吸着量の測定および官能評価) 本試験例においては、上記実施例1〜24に記載した方法と同様の方法にて調製された、所定のカチオン化度を有するヒアルロン酸について、皮膚吸着量を測定した。 6.8.1.試料 本試験例においては、カチオン化度がそれぞれ0.03(比較例1)、0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.56(実施例4)、0.82(比較例3)のカチオン化ヒアルロン酸を使用した。比較対照として、カチオン化されていないヒアルロン酸ナトリウム(キユーピー株式会社製、平均分子量:約60万)を用いた。 6.8.2.試験方法 6.8.2−1.試料水溶液の調製 ヒアルロン酸1%を含有した試料水溶液を調製した。 6.8.2−2.ヒアルロン酸の皮膚への塗布 前腕部の7cm×7cmの範囲内に試料水溶液0.5mLを載せ、均一に塗布されるように指で広げ、3分間静置後、塗布部分を流速3L/分の流水で10秒間洗い流し、塗布部分を自然乾燥した。 6.8.2−3.官能評価 乾燥肌などの肌荒れに悩んでいる5名の成人男女(21〜50歳)によって、皮膚への塗布後の保湿感と手触りの滑らかさを評価した。評価は、同一サンプルについて2回繰り返してブラインドで行ない、計10回(No.1〜10)の独立した評価試験とした。 指で触れた時の感触が、対照(蒸留水処理)と比較して良いかどうかを評価した。感触としては、保湿感・滑らかさ・かさつき感の点で総合的に評価した。点数の付け方を表6に示す。 6.8.2−4.ヒアルロン酸の皮膚からの回収 塗布部分に粘着テープを密着させゆっくりと剥がし、ヒアルロン酸を粘着テープに吸着させる。次に、粘着テープを50mLの遠沈管に入れ、クロロホルム/メタノール(1:1)混液20mLを用いて、粘着テープからヒアルロン酸を分離した。さらに、等量の蒸留水を加えて攪拌後、遠心分離を行い、水相部を回収した。得られた水相部を減圧蒸留した後、蒸留水1mLを加え溶解し、0.45μmメンブレンフィルターでろ過したものを、HPLC測定用サンプルとした。 6.8.2−5.HPLC分析条件 (i)HPLCの測定原理 カラム :TSKガードカラムPWXL + TSKゲルGMPW×2 カラム温度 :40℃ 測定波長 :210nm 流速 :0.8mL/分 試料注入量 :100μL 分析時間 :40分 移動相 :0.003mol/L リン酸緩衝液−0.15mol/L NaCl(pH7.0) フォトダイオードアレイ:日本ウォーターズ社製、996フォトダイオードアレイ HPLCシステム :日本ウォーターズ社製、2690セパレーションモジュール 6.8.2−6.皮膚吸着量の算出方法 (i)検量線の作成 濃度既知の試料水溶液から、ピーク面積とHPLC測定用サンプル中のヒアルロン酸量との相関を示す検量線を求め、試料毎に検量線を作成した。 (ii)試料水溶液中の試料濃度の算出 (i)で求めた検量線からHPLC測定用サンプル中のヒアルロン酸量を求めた。 6.8.3.試験結果 6.8.3−1.官能評価 評価結果を表7に示す。なお、表7において、評価基準は以下の通りとした。 S:平均2点以上 A:平均1点以上2点未満 B:平均0点以上1点未満 C:平均0点未満 表7において、「S」の評価となった3つの試料(カチオン化度がそれぞれ0.21(実施例16)、0.33(実施例18)、0.56(実施例4)のカチオン化ヒアルロン酸)に関しては、対照に比べて手触りが滑らかで、皮膚への高い保湿効果が確認された。特に、0.33(実施例18)、0.56(実施例4)の試料では、8割以上の評価者が非常に高い保湿感や滑らかさを感じた。これに対して、対照であるカチオン化度0や0.03(比較例1)の試料では、皮膚への吸着感がなく、保湿感や滑らかさに欠けた。0.82(比較例3)の試料では、皮膚への吸着感はあるが、満足な保湿感や滑らかさが得られずにかさついた。 以上の結果から、カチオン化度が0.15〜0.6である本発明のカチオン化ヒアルロン酸を使用することにより、皮膚に保湿感を与えて滑らかな手触りにできることが確認された。 6.8.3−2.皮膚吸着量 HPLCの測定結果を図6に示した。図6によれば、カチオン化ヒアルロン酸(HA)のカチオン化度に比例して、皮膚への吸着量が増える傾向が確認された。また、カチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度が0.15未満である場合、吸着量が比較的少ないことが明らかになった。その理由として、カチオン化ヒアルロン酸のカチオン化度が0.15未満である場合、皮膚に引き寄せられる力が弱いため、カチオン化ヒアルロン酸が皮膚に十分に吸着しないためであると推察される。 6.9.試験例6(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したインバスタイプの毛髪用化粧料(シャンプー)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.1% ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム 11.0% ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン 4.0% ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド 2.0% エデト酸ナトリウム 0.1% 安息香酸ナトリウム 0.2% 香料、色素、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたシャンプーを得ることができた。 6.10.試験例7(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したインバスタイプの毛髪用化粧料(リンス)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例2) 0.3% セトステアリルアルコール 2.0% POE(5)セチルエーテル 1.0% グリセリン 3.0% 1,3−ブチレングリコール 5.0% シリコーン油 3.0% 小麦加水分解物 1.0% ヒドロキシステアリン酸 0.5% 2−エチルヘキサン酸セチル 1.0% 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2% ベヘン酸ジメチルアミノプロピルアミド 0.5% 香料、色素、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたリンスを得ることができた。 6.11.試験例8(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したインバスタイプの毛髪用化粧料(リンス一体型シャンプー)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.2% イミダゾリウムベタイン型両性界面活性剤 16.0% ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0% 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 2.0% N−ラウロイル−N−メチル−β−アラニンナトリウム 1.0% シリコーン誘導体 1.0% ポリオキシエチレンアルキルポリアミン 1.0% 香料、色素、pH調整剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたリンス一体型シャンプーを得ることができた。 6.12.試験例9(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したインバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアコンディショナー)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例2) 0.5% ステアリルアルコール 4.0% セタノール 1.5% ヒドロキシエチルウレア 1.0% ジメチコン 2.0% 加水分解シルク 1.0% 1,3−ブチレングリコール 1.0% グリセリン 3.0% 2−エチルヘキサン酸セチル 2.0% ミリスチン酸イソセチル 0.4% L−アルギニン 0.1% ポリオキシエチレン(4)ステアリルエーテル 1.0% ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド 1.5% 安息香酸ナトリウム 0.3% 香料、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアコンディショナーを得ることができた。 6.13.試験例10(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したインバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアパック)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例2) 1.0% セチルアルコール 2.0% ステアリルアルコール 2.0% ステアリン酸硬化ヒマシ油 2.0% ミリスチン酸イソプロピル 1.0% 臭化ステアリルトリメチルアンモニウム 3.0% 塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 2.0% 1,3−ブチレングリコール 10.0% 香料、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアパックを得ることができた。 6.14.試験例11(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(原液タイプヘアトリートメント)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 2.0% 防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れた原液タイプヘアトリートメントを得ることができた。 6.15.試験例12(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアクリーム)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% ステアリン酸 2.0% ミツロウ 2.0% ワセリン 7.0% 流動パラフィン 40.0% シリコンオイル 0.2% モノステアリン酸ソルビタン 1.0% ポリオキシエチレンセチレンエーテル 1.5% トリエタノールアミン 1.0% 1,3−ブチレングリコール 3.0% ポリグリコールアミン縮合物 2.0% 防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアクリームを得ることができた。 6.16.試験例13(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアワックス)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% イソステアリン酸PEG−20グリセリル 3.0% ステアリン酸グリセリル 2.0% マイクロクリスタリンワックス 4.0% カルナウバロウ 3.0% ベヘニルアルコール 3.0% ステアリン酸 1.0% ミネラルオイル 2.0% 水添ポリイソブテン 2.0% フェニルトリメチコン 3.0% ジメチコン 1.0% プロピルパラベン 0.1% PVP 1.0% プロピレングリコール 5.0% 防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアワックスを得ることができた。 6.17.試験例14(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアジェル)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例2) 1.0% ポリビニルピロリドン 2.0% グリセリン 5.0% エタノール 20.0% ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル 1.0% 水酸化ナトリウム 適量 香料、キレート剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアジェルを得ることができた。 6.18.試験例15(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアフォーム(ヘアムース))を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例2) 3.0% ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 適量 シリコーン油 5.0% ジプロピレングリコール 7.0% エチルアルコール 15.0% 香料、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例2で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアフォームを得ることができた。 6.19.試験例16(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアローション)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 1.0% ポリビニルピロリドン 4.0% エチルアルコール 30.0% シリコーン誘導体 0.5% グリセリン 2.0% 香料、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアローションを得ることができた。 6.20.試験例17(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(ヘアカラー前処理液)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% イミダゾリニウムベタイン 1.0% ケラチン加水分解物 0.5% グリシン 0.5% POEラウリルエーテル 0.5% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたヘアカラー前処理液を得ることができた。 6.21.試験例18(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(カラーリング剤)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% ベンジルアルコール 8.0% クエン酸 1.0% エタノール 15.0% 黒色401号 0.05% 褐色201号 0.13% 水酸化ナトリウム 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたカラーリング剤を得ることができた。 6.22.試験例19(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(パーマ液第2液)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% 臭素酸ナトリウム 5.0% シリコーンエマルション 1.0% クエン酸 0.1% クエン酸ナトリウム 0.5% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れたパーマ液第2液を得ることができた。 6.23.試験例20(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアウトバスタイプの毛髪用化粧料(水系マスカラ)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% イソプロピルアルコール 5.0% 1,3−ブチレングリコール 5.0% 水酸化カリウム 0.1% 酸化亜鉛 0.1% 顔料 2.0% デキストリン 14.0% 香料、防腐剤 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、毛髪への吸着性に優れた水系マスカラを得ることができた。 6.24.試験例21(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合した洗顔料を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 1.0% グリセリン 15.0% ポリエチレングリコール400 5.0% ラウリン酸 5.0% ミリスチン酸 8.0% パルミチン酸 9.0% ステアリン酸 18.0% ラウロイルメチルタウリンナトリウム 4.0% 脂肪酸モノグリセリド 1.5% モノラウリン酸ポリグリセリル 1.0% 水酸化カリウム 1.0% リナロール 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れた洗顔料を得ることができた。 6.25.試験例22(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合した化粧水を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.2% ヒアルロン酸ナトリウム 0.2% 加水分解ヒアルロン酸 0.2% オクタン酸セチル 0.3% メトキシ桂皮酸オクチル 0.15% 酢酸トコフェロール 0.1% EMALEX RWIS-158(イソステアリン酸PEG-58水添ヒマシ油)2.0% Eldew PS-306(ラウロイルグルタミン酸ジ(オクチルドデシル/フィトステリル/ベヘニル)) 0.5% ブチルパラベン 0.1% メチルパラベン 0.2% 1,3−ブチレングリコール 5.0% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れた化粧水を得ることができた。 6.26.試験例23(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合した美白化粧水を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.1% アセチル化ヒアルロン酸 0.1% アルブチン 2.0% エラスチン 0.1% コラーゲンペプチド 0.1% エタノール 9.0% ホホバ油 0.1% ポリオキシエチレンメチルグルコシド 1.0% ジイソステアリン酸ポリグリセリル 0.2% クエン酸 0.1% クエン酸ナトリウム 0.2% グリチルリチン酸ジカリウム 0.1% エデト酸三ナトリウム 0.1% プロピルパラベン 0.05% ブチルパラベン 0.05% メチルパラベン 0.1% ペンチレングリコール 3.0% 塩酸アルギニン 0.1% 4−メトキシサリチル酸カリウム 1.0% パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 0.01% 香料 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れた美白化粧水を得ることができた。 6.27.試験例24(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合した乳液を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.3% ポリクオタニウム−51 0.1% プロピレングリコール 7.9% トレハロース 0.03% セラミド 0.1% ミネラルオイル 3.0% トリオクタノイン 1.5% スクワラン 1.0% ステアリン酸 0.5% セテアリルアルコール 0.5% ラノリン 0.3% パラフィン 0.2% ステアリン酸ソルビタン 1.4% テトラオレイン酸ソルベース−30 1.0% ポリソルベート60 0.8% メチルパラベン 0.2% プロピルパラベン 0.1% エタノール 0.01% フェノキシエタノール 適量 カルボマー 0.1% 水酸化カリウム 0.1% BHT 0.02% トコフェロール 適量 EDTA−2ナトリウム 0.02% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れた乳液を得ることができた。 6.28.試験例25(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したパック(ゼリー状ピールオフタイプ)を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 1.5% ポリ酢酸ビニルエマルジョン 17.0% ポリビニルアルコール 11.0% ソルビトール 5.0% ポリエチレングリコール400 5.0% ホホバ油 3.0% スクワラン 2.5% POEソルビタンモノステアリン酸エステル 1.0% 酸化チタン 4.0% タルク 8.0% エタノール 8.0% ベルガモット 適量 パラベン 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたパック(ゼリー状ピールオフタイプ)を得ることができた。 6.29.試験例26(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したバニシングクリームを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.4% スクワラン 11.0% ジメチコン 1.0% ベヘニルアルコール 3.0% ラウロイルグルタミン酸ジオクチルドデシル 2.0% EMALEX GMS-50(ステアリン酸グリセリル(SE)) 8.0% EMALEX 805(ステアリン酸PEG−5) 2.0% コエンザイムQ10 0.03% 白金ナノコロイド 0.01% プロピルパラベン 0.1% プロピレングリコール 5.0% メチルパラベン 0.2% 尿素 5.0% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたバニシングクリームを得ることができた。 6.30.試験例27(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したクレンジングクリームを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% ミネラルオイル 30.0% パラフィン 3.0% ミツロウ 2.0% オクタン酸セチル 25.0% ベヘニルアルコール 5.0% ステアリン酸グリセリル 1.0% EMALEX 600di-ISEX(ジイソステアリン酸PEG-12) 3.0% EMALEX 620(ステアレス−20) 1.0% 酢酸トコフェロール 0.1% プロピルパラベン 0.15% ステアロイルグルタミン酸Na 0.4% 1,3−ブチレングリコール 3.0% メチルパラベン 0.15% キサンタンガム 10.0% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたクレンジングクリームを得ることができた。 6.31.試験例28(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したファンデーションを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.2% エタノール 10.0% メントール 0.02% グリセリン 5.0% BG 3.0% ジメチコン 2.0% トリオクタノイン 2.0% ジメチルPABAオクチル 0.5% オキシベンゾン 0.05% カルボマー 0.3% シリカ 0.2% AMP 0.2% メチルパラベン 0.16% フェノキシエタノール 適量 トコフェロール 0.02% EDTA−2ナトリウム 0.01% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたファンデーションを得ることができた。 6.32.試験例29(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したリップクリームを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.6% マイクロクリスタリンワックス 1.5% セレシン 12.0% スクワラン 10.0% デカメチルテトラシロキサン 10.0% リンゴ酸ジイソステアリル 5.0% キャンデリラロウ 2.0% ワセリン 8.0% ヒドロキシステアリン酸グリセリル 2.0% 酢酸トコフェロール 0.3% メントール 0.05% トコフェロール 適量 流動パラフィン 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたリップクリームを得ることができた。 6.33.試験例30(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したシェービングローションを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% ヒアルロン酸ジメチルシラノール 0.1% エタノール 58.0% メントール 0.1% プロピレングリコール 2.0% グリチルリチン酸二カリウム 0.05% 香料 0.1% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたシェービングローションを得ることができた。 6.34.試験例31(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合したアフターサンローションを調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.5% エタノール 11.04% BG 4.16% オウゴンエキス 適量 ステアリルアルコール 0.72% アボカド油 0.72% ステアリン酸 0.02% オリザノール 適量 ポリソルベート 0.23% PPG−6デシルテトラデセス−20 0.2% オクトキシノール−3 0.08% メチルパラベン 0.14% プロピルパラベン 0.07% カルボマー 0.13% PVP 適量 水酸化カリウム 0.04% EDTA−2ナトリウム 0.01% トコフェロール 適量 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れたアフターサンローションを得ることができた。 6.35.試験例32(化粧料の調製) 本試験例では、化粧料として、以下に記す処方にて、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合した入浴剤を調製した。 カチオン化ヒアルロン酸(実施例1) 0.2% オクタン酸セチル 43.8% オクチルドデセス−10 8.0% ブチルパラベン 0.2% メチルパラベン 0.1% グリセリン 2.0% 精製水 残量 本試験例によれば、実施例1で得られたカチオン化ヒアルロン酸を配合することにより、皮膚への吸着性に優れた入浴剤を得ることができた。 下記一般式(1)で表される第四級アンモニウム基含有基を有し、かつ、カチオン化度が0.15〜0.6である、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩。 ・・・・・(1) (式中、R1〜R3は独立して炭化水素基を表し、X−は1価の陰イオンを表す。) 前記第四級アンモニウム基含有基は、−C(=O)O−の酸素原子に結合している、請求項1に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩。 前記第四級アンモニウム基含有基は、ヒアルロン酸および/またはその塩に含まれるカルボキシル基を、第四級アンモニウム基を含有するカチオン化剤と反応させることにより得られる、請求項2に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩。 前記カチオン化剤は、2,3−エポキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドおよび3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウムハライドもしくはいずれか一方である、請求項3に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩。 請求項1ないし4のいずれかに記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する毛髪改質剤。 前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩のカチオン化度が0.15〜0.4である、請求項5に記載の毛髪改質剤。 アウトバスタイプの毛髪用化粧料に使用され、 前記カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩が、カチオン化度が0.15〜0.4であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が5〜50mm2/sである、請求項5に記載の毛髪改質剤。 インバスタイプの毛髪用化粧料に使用され、 カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩が、カチオン化度が0.4〜0.6であり、かつ、0.2%水溶液の動粘度が1〜20mm2/sである、請求項5に記載の毛髪改質剤。 キューティクル修復剤として使用される、請求項5ないし8のいずれかに記載の毛髪改質剤。 請求項5ないし9のいずれかに記載の毛髪改質剤を含有する化粧料。 請求項1ないし4のいずれかに記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する皮膚改質剤。 請求項11に記載の皮膚改質剤を含有する化粧料。 請求項1ないし4のいずれかに記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を含有する化粧料。 請求項1に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩を製造する方法であって、 ヒアルロン酸および/またはその塩を塩基性含水媒体中に分散させた状態でカチオン化剤と反応させる工程を含む、カチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法。 前記反応させる工程の後、ナトリウム塩およびカリウム塩またはいずれか一方を前記反応液に添加して、該反応液中の固形物を溶解させる工程と、 前記固形物を溶解させた前記反応液にアルコールを添加して、沈殿物を得る工程と、をさらに含む、請求項14に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法。 前記反応させる工程は、前記塩基性含水媒体を30〜70℃に加熱して行われる、請求項14または15に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩の製造方法。 下記一般式(2)で表されるカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩であって、−C(=O)O−の酸素原子に結合している第四級アンモニウム基含有基を有する、請求項1に記載のカチオン化ヒアルロン酸および/またはその塩。 ・・・・・(2) (式中、R4〜R9は独立して、水素原子または前記第四級アンモニウム基含有基を表し(ただし、R4〜R9がいずれも水素原子を表す場合を除く。)、nは2〜5000の数を示す。)


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