タイトル: | 公開特許公報(A)_相転移電気泳動方法及び装置 |
出願番号: | 2009142988 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | G01N 27/447 |
吉森 孝行 高橋 昌広 JP 2011002238 公開特許公報(A) 20110106 2009142988 20090616 相転移電気泳動方法及び装置 合同会社 AWH 507204707 竹田理化工業株式会社 501380025 新保 斉 100130111 吉森 孝行 高橋 昌広 G01N 27/447 20060101AFI20101203BHJP JPG01N27/26 301BG01N27/26 315FG01N27/26 335ZG01N27/26 331ZG01N27/26 315GG01N27/26 315HG01N27/26 315A 10 2 OL 9 本発明は、従来の電気泳動の手法を基礎とし、相転移を活用した電気泳動方法と、その方法を実施する装置に関する。 タンパク質やDNAなどを分析する手法として、電気泳動が生化学や分子生物学などの分野で広く用いられる。 従来の電気泳動としては、例えば、密度勾配電気泳動法や、等速電気泳動法、ろ紙電気泳動法、セルロースアセテート膜電気泳動法、寒天ゲル電気泳動法、デンプンゲル電気泳動法、ポリアクリルアミドゲル電気泳動法、等電点電気泳動法など、種々のものが公知であり、特許文献1〜7などでも様々なものが開示されている。 電気泳動の一つの方法に等電点電気泳動がある。等電点電気泳動は、タンパク質の2次元電気泳動の1次元目によく用いられている。等電点は、タンパク質の基本的特性の一つであり、タンパク質研究の際には通常測定される物理量である。等電点電気泳動を行うには、泳動ゲル中にpH勾配を形成する。pH勾配の生成には、両性担体(キャリアアンフォライト)をゲルに添加して電場をかける手法や、様々な等電点(pI)の側鎖を有するアクリルアミド誘導体を用いてゲル作製と同時にpH勾配を形成する手法がある。 pH勾配を有する泳動ゲル中に、キャリアアンフォライトや界面活性剤等を含むサンプル希釈用溶液に、タンパク質混合液や、細胞抽出液、組織抽出液、血清などのサンプルを加え、およそ数千ボルトの高電圧をかけ電気勾配を作ると、各サンプルはそれぞれ固有のpIと同じpHの位置へ移動する。なお、タンパクを構成しているアミノ酸側鎖や、アミノ末端、カルボキシル末端の電荷は、pH条件によって変化し、電荷の総和が0になるpHの値が等電点である。 従来の等電点電気泳動としては、固定化pH勾配乾燥ストリップゲルを用いた等電点電気泳動法や、固定化pH勾配スラブゲルを用いた等電点電気泳動法、チューブゲルを用いた等電点電気泳動法などがある。 固定化pH勾配乾燥ストリップゲルを用いた等電点電気泳動法は、乾燥ゲルストリップをサンプルやキャリアアンフォライトを含有する膨潤バッファーで膨潤させた後に、高電圧をかけて行うものである。 この手法は現在最も多く用いられている方法であり、再現性良く、簡便に等電点電気泳動を行なうことができるとされている。しかしながら、膨潤に長時間を必要とし、電気泳動にも数千ボルト以上で10時間以上の泳動時間を必要とする難点がある。 固定化pH勾配スラブゲルを用いた等電点電気泳動法は、固定化pH勾配スラブゲルにサンプルを注入し電圧をかけて行うものである。 この手法は簡便に行えるが、2次元目のSDS-PAGE用ゲルへのアプライが困難なため2次元電気泳動における1次元目の電気泳動には向いていない。また、ゲル厚が薄いため、添加できるサンプル量に限界があり、最終的なタンパク質検出において十分な感度が得られない場合が少なくない。 チューブゲルを用いた等電点電気泳動法は、サンプルやキャリアアンフォライトを含有するゲル液をチューブ内でゲル化させた後に、高電圧をかけて行うものである。 この手法はハイスループット性に優れているが、チューブ状ゲルが脆弱なため、電気泳動後にチューブ内からゲルを取り出す際や取り出した後の取り扱いが困難である。 また、等電点電気泳動法に関連する従来技術には、特許文献8〜15などもあるが、従来のいずれの電気泳動法では、長時間を要することや、再現性が十分高くないこと、大きなタンパク質分子への適用が困難なこと、サンプル溶液中の塩濃度の自由度が低いことなどの難点を全て克服する技術はなかった。特開2009−98522 「電気泳動装置、電子機器」特開2009−42033 「電気泳動装置」特開2008−309539 「2次元電気泳動装置」特開2008−298642 「電気泳動装置および電気泳動方法」特開2007−212449 「キャピラリ電気泳動装置及び電気泳動方法」特開2001−149097 「自動核酸検査装置」特開2004−294334 「フリーフロー電気泳動素子、及びフリーフロー電気泳動法」特開2007−256037 「二次元電気泳動システムにおける等電点電気泳動用ゲル」特開2007−218781 「等電点電気泳動装置」特開2007−178433 「統合型2次元ゲル電気泳動」特開2007−171194 「比較対照型二次元および三次元ゲル電気泳動システム」特開2007−17437 「ゲル電気泳動デバイスのためのモジュール式システム」特開2006−292758 「統合型2Dゲル電気泳動方法およびシステム」特開2006−258685 「二次元電気泳動法用試料注入器具及びそれを含む二次元電気泳動用装置並びに該装置を用いた二次元電気泳動法」特表2005−520140 「等電点電気泳動の帯の鋳込みのためのアセンブリ及び使用」特開2006−241379 「熱応答性ゲル組成物の製造方法」特開2005−60570 「熱可逆ハイドロゲル形成性組成物」特開2001−329183 「ゲル化性組成物」特開平9−12652 「熱可逆性ハイドロゲル材料およびその製造法」特開平6−228319 「熱可逆性ハイドロゲル材料」特開2009−51211 「高分子ゲル複合体、及びその製造方法」特表2008−514799 「反応性親水ポリマー内部湿潤剤を含む湿潤性ハイドロゲル」特開2007−84710 「光ゲル化用組成物及びハイドロゲル」特開2005−60284 「蛋白質結晶化剤およびその調製方法」特開2004−99789 「合成高分子ゲルの製造方法」 そこで、本発明は、簡易に短時間で行えながらも、再現性高い結果を得られ、しかも、適用できるサンプルの範囲が広く、泳動条件の自由度も高い電気泳動方法及び装置を提供することを課題とする。 上記課題を解決するために、本発明の相転移電気泳動方法は次の構成を備える。すなわち、泳動槽と、その両端部間に電気勾配を形成する電場印加手段とを少なくとも備えた電気泳動装置を用い、泳動槽に泳動流体を充填すると共に電場を印加して電気勾配を生成し、注入サンプル中の各成分を電気勾配に応じて移動させる電気泳動方法において、泳動流体に、相転移作用を及ぼすと液相からゲルに転移するゲル化剤溶液を用い、電気泳動の終了時に相転移作用を及ぼして、泳動流体をゲル化することを特徴とする。 ここで、注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法として、等電点電気泳動方法か、自由ゾーン電気泳動方法、等速電気泳動方法のいずれかを用いてもよい。 泳動流体に及ぼす相転移作用としては、温度変化か、電磁波照射、電磁場印加、加振、添加剤付加のいずれかを用いてもよい。 一例として、注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法に、等電点電気泳動方法を用い、泳動流体に、水溶性であると共に電荷をもたず温度変化によってゲル化する熱可逆性ハイドロゲル化剤と、両性担体との混合物を用い、電気泳動の終了時に、泳動流体の温度を変化させてゲル化するように構成してもよい。 また、注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法に、等電点電気泳動方法を用い、泳動流体に、水溶性であると共に電荷をもたず光照射によってゲル化する光重合性ハイドロゲル化剤と、両性担体との混合物を用い、電気泳動の終了時に、泳動流体に光照射を行ってゲル化するように構成してもよい。 上記のいずれかの相転移電気泳動方法によって得られたゲルの所望部位を切り出し、ゲル化に要した相転移作用を解除して、ゲル化した泳動流体を再び液相に戻すことで、所望成分の回収等に寄与させてもよい。 また、上記のいずれかの相転移電気泳動方法を1次元目とし、その後に、2次元目の電気泳動を連続的に行ってもよい。 本発明の相転移電気泳動装置は、泳動槽と、その両端部間に電気勾配を形成する電場印加手段とを少なくとも備えた電気泳動装置を用い、泳動槽に泳動流体を充填すると共に電場を印加して電気勾配を生成し、注入サンプル中の各成分を電気勾配に応じて移動させる電気泳動を行う装置において、泳動槽に充填され、相転移作用を及ぼすと液相からゲルに転移するゲル化剤溶液を有する泳動流体に対して、電気泳動の終了時に相転移作用を及ぼして泳動流体をゲル化する相転移作用手段を備えることを特徴とする。 ここで、相転移作用手段として、温度調節手段または光照射手段を用いてもよい。 また、上記のいずれかの相転移電気泳動装置を1次元目とし、その後に2次元目の分離を連続的に行う装置を付設して、全自動化に寄与させてもよい。 その場合、2次元目の分離法として分子ふるい効果を用いて分子量に応じた分離を用いてもよい。分子ふるい効果を用いて分子量に応じた分離を行う方法としては、セルロースアセテート膜、アガロースゲル、ポリアクリルアミドゲル、ポリマー入り緩衝液を用いた電気泳動法、無担体での電気泳動法、及び分子量サイズ排除クロマトグラフィーとしても知られているゲル浸透クロマトグラフィーのような分子量に応じた分離を行う液体クロマトグラフィー法などを用いてもよい。 本発明によると、従来のゲルではなく液体を泳動流体に用いるので、泳動時間を大幅に短縮でき、更に、再現性高く、巨大分子サンプルなどにも適用でき、またサンプル溶液中の塩濃度の高さなど泳動条件の自由度も高くなる。更にまた、泳動流体を再び液状に戻して所望サンプルの回収等も行える利点がある。温度調節手段を備えた電気泳動装置の斜視説明図タンパク質サンプルとキャリアアンフォライトの濃度の好ましい関係を示す表 以下に、本発明の実施形態を、図面に示す実施例を基に説明する。なお、実施形態は下記の例示に限らず、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で、前記文献など従来公知の技術を用いて適宜設計変更可能である。特に、電気泳動一般に関しては、従来公知の技術を適宜利用できる。 また、以下の実施例では、温度調節手段を備えた電気泳動装置を例示するが、光照射手段を備えた電気泳動装置や、電磁波照射手段を備えた電気泳動装置や、電場または磁場の印加手段を備えた電気泳動装置、振動を加える手段を備えた電気泳動装置、添加剤を付加する手段を備えた電気泳動装置などについても同様の構成である。 図1は、温度調節手段を備えた電気泳動装置の斜視説明図である。 幅3mm長さ70〜200mm程度の泳動槽(10)の両端部に電場印加手段が位置し、泳動槽(10)に電気勾配が形成される。電場印加手段としては、電極(11)と、電極(11)に接すると共に電極液の充填される電極液槽(12)と、電極液槽(12)と泳動槽(10)とを介する導電性プラスチック(13)が備わる。なお、サイズや形状や付設部材などは、従来公知の技術を援用して適宜設計変更可能である。 そして、少なくとも泳動槽(10)は、温度調節手段が付設される。温度調節手段としては、加熱及び冷却の双方を温度調節可能な部材でもよいし、加熱と冷却のいずれか一方の機能を有する部材でもよい。そのような温度調節手段は従来公知の部材が適宜利用でき、図示の実施例では、冷却プレート(14)に泳動槽(10)が載置されている。 冷却プレート(14)には、例えば、ペルチェ素子を適用できる。ペルチェ素子は、特に振動を発生しない点で好ましい。 泳動槽(10)に充填する泳動流体には、温度変化によってゲル化するゲル化剤溶液と、キャリアアンフォライトとの混合物を用いる。 これにより、泳動槽(10)に泳動流体を充填すると共に電場を印加してpH勾配を生成し、注入サンプルを各pIと同じpHの位置へ移動させる等電点電気泳動を行い、電気泳動の終了後に、泳動流体を冷却等により温度変化させてゲル化させることが可能になる。 泳動電圧は100〜300V程度の低めでも行えるのでサンプルに対する加熱の悪影響も抑止でき、泳動時間も10〜20分以下の非常に短時間で済ませられる。 温度変化によってゲル化するゲル化剤としては、水溶性であると共に電荷をもたない熱可逆性ハイドロゲル化剤などが利用できる。なお、ハイドロゲル化剤は単一種類のものを用いてもよいし、複数種類を組み合わせて用いてもよい。 そのような熱可逆性ハイドロゲル化剤には、ヒドロキシプロピルメチルセルロースや、アガロース、ポリN置換アクリルアミド誘導体、ポリN置換メタアクリルアミド誘導体、それらの共重合体、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルアルコール部分酢化物などが挙げられる。 熱可逆性ハイドロゲル化剤に、例えば、水、多価アルコール、光重合開始剤、アミノカルボン酸誘導体、電解質、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、pH調整剤、防腐剤、殺菌剤、防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、安定剤、香料、界面活性剤、着色剤等を適宜混合させて、泳動流体を構成できる。 また、特許文献16〜20などに開示されている従来公知の熱可逆性ハイドロゲル化剤も適宜利用可能である。 図2は、タンパク質サンプルとキャリアアンフォライトの濃度の好ましい関係を示す表である。 サンプルとしてタンパク質を用いる場合、そのタンパク質の濃度に応じてキャリアアンフォライトの濃度を図示の表に示した値にすることが好ましい。 一般に、サンプルの溶解度が低い場合には、キャリアアンフォライトの濃度を上げるか、または非イオン性の界面活性剤を添加して対応可能である。 キャリアアンフォライトの濃度を上げる場合は、8%程度まで可能である。 非イオン性の界面活性剤としては、ジギトニンやOGSなどが利用できる。 なお、この相転移等電点電気泳動方法を1次元目とし、その後に、2次元目の電気泳動を、SDS-PAGEなど従来公知の電気泳動装置により連続的に続けて行ってもよい。 また、得られたゲルの所望部位を切り出し、室温に戻すなど、ゲル化に要した温度変化を解除して、ゲル化した泳動流体を再び液状に戻すことによって、所望成分の回収等に活用することもできる。 上記は、温度調節手段を備えた電気泳動装置で、温度変化によってゲル化するゲル化剤溶液を用いた例であるが、光照射手段を備えた電気泳動装置で、光照射によってゲル化するゲル化剤溶液を用いても、同様に行える。 光照射によってゲル化するゲル化剤としては、水溶性であると共に電荷をもたない光重合性ハイドロゲル化剤などが利用できる。 そのような光重合性ハイドロゲル化剤溶液には、例えば、少なくとも重合性モノマーを含有するものや、少なくとも重合性モノマー及び光重合開始剤を含有するものや、重合性モノマー、架橋性モノマー、水、多価アルコール、光重合開始剤、アミノカルボン酸誘導体、電解質、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、pH調整剤、防腐剤、殺菌剤、防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、安定剤、香料、界面活性剤、着色剤等を混合させたものが挙げられる。重合性モノマーとしては、例えば、非電解質系アクリルアミド誘導体や、電解質系アクリル誘導体、非電解質系アクリル誘導体、架橋性モノマーとしては、例えば、多官能アクリルアミド誘導体や、多官能アクリルエステル、多官能アリル誘導体などが利用できる。 また、特許文献21〜25などに開示されている従来公知の光重合性ハイドロゲル化剤も適宜利用可能である。 本発明によると、泳動条件の自由度高く短時間で処理でき、再現性高い結果が得られ、適用サンプルの幅やサンプル溶液中の塩濃度の高さなど泳動条件の自由度も増すので、実用的であり、特に全自動2次元電気泳動を含む2次元電気泳動への活用や、ゲルを再び液状に戻してのサンプル活用もでき、産業上利用価値が高い。 泳動槽と、その両端部間に電気勾配を形成する電場印加手段とを少なくとも備えた電気泳動装置を用い、 泳動槽に泳動流体を充填すると共に電場を印加して電気勾配を生成し、注入サンプル中の各成分を電気勾配に応じて移動させる電気泳動方法において、 泳動流体に、相転移作用を及ぼすと液相からゲルに転移するゲル化剤溶液を用い、 電気泳動の終了時に相転移作用を及ぼして、泳動流体をゲル化する ことを特徴とする相転移電気泳動方法。 注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法が、 等電点電気泳動方法、自由ゾーン電気泳動方法、等速電気泳動方法のいずれかである 請求項1に記載の相転移電気泳動方法。 泳動流体に及ぼす相転移作用が、 温度変化、電磁波照射、電磁場印加、加振、添加剤付加のいずれかである 請求項1または2に記載の相転移電気泳動方法。 注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法が、等電点電気泳動方法であり、 泳動流体に、水溶性であると共に電荷をもたず温度変化によってゲル化する熱可逆性ハイドロゲル化剤と、両性担体との混合物を用い、 電気泳動の終了時に、泳動流体の温度を変化させてゲル化する 請求項2または3に記載の相転移電気泳動方法。 注入サンプル中の各成分を移動させる電気泳動方法が、等電点電気泳動方法であり、 泳動流体に、水溶性であると共に電荷をもたず光照射によってゲル化する光重合性ハイドロゲル化剤と、両性担体との混合物を用い、 電気泳動の終了時に、泳動流体に光照射を行ってゲル化する 請求項2または3に記載の相転移電気泳動方法。 請求項1ないし5のいずれかに記載の相転移電気泳動方法によって得られたゲルの所望部位を切り出し、 ゲル化に要した相転移作用を解除して、ゲル化した泳動流体を再び液相に戻す ことを特徴とする相転移電気泳動方法。請求項1ないし6のいずれかに記載の相転移電気泳動方法を1次元目とし、その後に、 2次元目の電気泳動を連続的に行う ことを特徴とする相転移電気泳動方法。 泳動槽と、その両端部間に電気勾配を形成する電場印加手段とを少なくとも備えた電気泳動装置を用い、 泳動槽に泳動流体を充填すると共に電場を印加して電気勾配を生成し、注入サンプル中の各成分を電気勾配に応じて移動させる電気泳動を行う装置において、 泳動槽に充填され、相転移作用を及ぼすと液相からゲルに転移するゲル化剤溶液を有する泳動流体に対して、電気泳動の終了時に相転移作用を及ぼして泳動流体をゲル化する相転移作用手段を備える ことを特徴とする相転移電気泳動装置。 相転移作用手段が、 温度調節手段または光照射手段である 請求項8に記載の相転移電気泳動装置。 請求項8または9に記載の相転移電気泳動装置を1次元目とし、その後に2次元目の電気泳動を連続的に行う電気泳動装置を付設した ことを特徴とする相転移電気泳動装置。 【課題】簡易に短時間で行えながらも、再現性高い結果を得られ、適用できるサンプルの範囲が広く、泳動条件の自由度も高い相転移電気泳動方法及び装置を提供すること。【解決手段】泳動槽と、その両端部間に電気勾配を形成する電場印加手段とを少なくとも備えた電気泳動装置を用い、泳動槽に泳動流体を充填すると共に電場を印加して電気勾配を生成し、注入サンプル中の各成分を電気勾配に応じて移動させる電気泳動方法において、泳動流体に、相転移作用を及ぼすと液相からゲルに転移するゲル化剤溶液を用い、電気泳動の終了時に相転移作用を及ぼして、泳動流体をゲル化する。【選択図】図2