タイトル: | 再公表特許(A1)_ケイ素濃度測定装置 |
出願番号: | 2009062321 |
年次: | 2012 |
IPC分類: | G01N 21/64,G01N 21/49 |
内村 幸治 俣野 芳朗 JP WO2010013586 20100204 JP2009062321 20090706 ケイ素濃度測定装置 株式会社 堀場アドバンスドテクノ 592187534 西村 竜平 100121441 佐藤 明子 100113468 齊藤 真大 100154704 内村 幸治 俣野 芳朗 JP 2008196092 20080730 G01N 21/64 20060101AFI20111209BHJP G01N 21/49 20060101ALI20111209BHJP JPG01N21/64 ZG01N21/49 Z AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,MK,MT,NL,NO,PL,PT,RO,SE,SI,SK,SM,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AO,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BH,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CL,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DO,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,GT,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LY,MA,MD,ME,MG,MK,MN,MW,MX,MY,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PE,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,ST,SV,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW 再公表特許(A1) 20120112 2009533411 11 2G043 2G059 2G043AA01 2G043BA07 2G043DA05 2G043EA01 2G043HA05 2G043JA01 2G043KA02 2G043KA03 2G043KA05 2G043NA01 2G059AA01 2G059BB04 2G059CC01 2G059DD12 2G059EE02 2G059EE07 この発明は、被検液中に含まれる微量のケイ素を、簡易な手段で検出するケイ素濃度測定装置に関するものである。 シリコン半導体ウェハ上にLOCOS(LoCal Oxidation of Silicon)法による素子分離酸化膜(SiO2膜)を形成する際のマスクには、窒化膜(Si3N4膜)が用いられており、このような窒化膜の除去には、一般に、加熱した濃リン酸を用いた、いわゆるウェットエッチング法が使用されている。 ウェットエッチング法を行なうための装置としては、熱濃リン酸を循環させた洗浄槽に、窒化膜と酸化膜がパターニングされているシリコン半導体ウェハを漬浸して、窒化膜のみを溶解除去するウェットエッチング装置が知られている。 このようなウェットエッチング装置の洗浄槽に、窒化膜が形成されているウェハを漬浸すると、熱濃リン酸による窒化膜のエッチングが進行するが、その際、窒化膜中のSi成分は熱濃リン酸中に溶出してケイ素の化合物(以下シリカという。)として溶存する。 シリカは、低濃度では熱濃リン酸中に溶解したままであるが、熱濃リン酸を繰り返し窒化膜除去処理に用いることによってシリカ濃度が高くなり過飽和状態になると析出すると考えられている。そして、熱濃リン酸中に析出したシリカは、ポンプやフィルタ等を含む熱濃リン酸の循環系配管の内壁に堆積して、循環を阻害するという問題を惹起する。 このため、熱濃リン酸中のシリカ濃度のモニタリングは極めて重要であるが(特許文献1、特許文献2)、熱濃リン酸中に含まれるシリカは数十〜数百ppmと極めて微量である。 一般的に、このような微量成分を高感度に測定するためには、直接的な定量法としては、原子吸光分析法、誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法、ICP質量分析法が用いられるが、これらの分析装置は大型で高価であり、簡易な測定には適さない。また、微量成分の化学分析法としてはモリブデンブルー法が知られているが、熱濃リン酸中のシリカ濃度を測定しようとするとリン酸が妨害物質となるため適当ではない。 更に、熱濃リン酸は、濃度85%、温度160℃であるので、熱濃リン酸中のシリカを直接的に定量する場合、熱濃リン酸をウェットエッチング装置から採取して、常温近くまで冷却する必要があるが、このため、温度条件が実際のプロセスとは大きく異なり、かつ、測定に多大な時間がかかる等の問題点がある。 一方、熱濃リン酸中のシリカ濃度を間接的に測定する場合は、一般的に導電率が測定される。しかし、この方法では、測定対象であるシリカとそれ以外の成分との区別が困難であるため、測定結果を基に経験的な情報が得られるにすぎず、正確さが要求される場合には不向きである。特開2006−352097号公報特開2003−158116号公報 そこで本発明は、被検液中に含まれる微量のケイ素を、簡易な手段で検出するケイ素濃度測定装置を提供すべく図ったものである。 すなわち本発明に係るケイ素濃度測定装置は、被検液中のケイ素濃度を測定する装置であって、前記被検液にケイ素に対する励起光を照射する励起光照射部と、前記励起光が照射された前記被検液中のケイ素から発する蛍光及び/又は散乱光を検出する光検出部と、前記蛍光及び/又は散乱光の強度から前記被検液中のケイ素濃度を算出する演算部と、を備えていることを特徴とする。なお、本発明の測定対象であるケイ素は、被検液中で、ケイ素と酸素の化合物として存在していると考えられ、なかでも、二酸化ケイ素等のケイ素の酸化物として存在している場合が多いと考えられる。 シリカはイオン状又はコロイド状のいずれの状態においても、紫外光〜可視光の領域で蛍光を発する。また、熱濃リン酸を使用するウェットエッチング装置には、供給又は循環用の配管として、一般的に、紫外光〜可視光の領域における光透過性の高いフッ素樹脂製の配管や石英配管が使用される。 従って、本発明に係るケイ素濃度測定装置を用いて、これらの配管の外側から、配管の内部を流れる熱濃リン酸に対して、シリカが蛍光又は前方散乱光や後方散乱光等の各種散乱光を発するような波長の光を励起光として照射することにより、熱濃リン酸中のシリカが蛍光を発し、その蛍光の強度を測定することにより熱濃リン酸中に存在するシリカ濃度を定量することができる。 このため、本発明によれば、熱濃リン酸中のシリカ濃度を定量する際に被検液として熱濃リン酸を採取する必要がなくなり、その結果、高温かつ強酸である熱濃リン酸に接触する危険を回避することができるとともに、測定のため消費される熱濃リン酸やそれに伴う廃液を低減することができる。また、本発明によれば、ウェットエッチング装置の配管中を流れている熱濃リン酸を被検液とすることができるので、より実際のプロセスに近い条件(温度等)で測定することが可能になり、正確かつ迅速な測定が可能となる。更に、本発明によれば、リアルタイムで連続的な熱濃リン酸の濃度管理が可能になるため、エッチングレート等の適正な運用管理や熱濃リン酸の再生管理が可能となる。 前記配管の周囲に充分な空間を確保できない場合でも本装置の設置を可能とするためには、前記励起光照射部又は前記光検出部は、光ファイバー等の導波管と、プリズム等の光反射器と、を備えていることが好ましい。このようなものであれば、配管に直接設置するのは光反射器だけでよく、光反射器から、又は、光反射器までは、導波管を用いて光を伝送することができるので、光源又は受光器(分光器を含む。)は配管から離れた場所に設置されてもよく、光源又は受光器の設置場所を自由に選択することができる。 このように本発明によれば、安全かつ廃液を出さずに、実際のプロセスに近い条件(温度等)で、正確かつ迅速にシリカ濃度を測定することが可能となる。本発明の一実施形態に係るシリカ濃度測定装置の機器構成図。同実施形態における情報処理装置の機器構成図。同実施形態におけるシリカ濃度の測定方法を示すフローチャート。 以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。 本実施形態に係るシリカ濃度測定装置1は、熱濃リン酸を蓄液する薬液槽Tに接続された光透過性の材料からなる配管Lに設置されて、熱濃リン酸中のシリカ濃度を測定するのもので、図1に示すように、熱濃リン酸に励起光を照射する励起光照射部2と、熱濃リン酸中のシリカから発した光を受光する光検出部3と、光の強度から熱濃リン酸中のシリカ濃度を算出する演算部41等として機能する情報処理装置4と、を備えている。 以下に各部を説明する。励起光照射部2は、キセノンランプや紫外LED等からなる光源21と、光ファイバー22と、プリズム23と、を備えていて、光源21から射出された光を、光ファイバー22を介して配管Lまで伝送し、伝送された励起光をプリズム23で全反射して、配管L内を流通する熱濃リン酸に照射するものである。前記励起光は、例えば、180〜1200nmの光であり、好ましくは180〜460nmの光である。 光検出部3は、受光器31と、分光器32と、光ファイバー33と、プリズム34と、を備えていて、熱濃リン酸中のリシカから発した蛍光及び各種散乱光をプリズム34で全反射して、光ファイバー33を介して伝送し、分光器32で分光して得られた、例えば、180〜720nm、好ましくは180〜500nmの光を受光器31で受光して発光量を検出するものである。なお、蛍光及び各種散乱光を検出する波長はこの範囲に限定されず、励起光の波長に依存して変動するものである。 情報処理装置4は、図2に示すように、CPU401の他に、メモリ402、入出力チャンネル403、キーボード等の入力手段404、ディスプレイ等の出力手段405等を備えた汎用乃至専用のものであり、入出力チャンネル403にはA/Dコンバータ406、D/Aコンバータ407、増幅器(図示しない)等のアナログ−デジタル変換回路が接続されている。 情報処理装置4は、そのメモリ402に所定のプログラムを格納し、当該プログラムに従ってCPU401やその周辺機器を協働動作させることによって、演算部41、濃度表示部42等としての機能を発揮するように構成してある。 演算部41は、シリカから発した180〜720nmの光の発光量に、所定の演算処理を施すことにより、熱濃リン酸中のシリカ濃度を算出するものである。 濃度表示部42は、演算部41で算出されたシリカ濃度のデータを取得して、それを文字又は画像として表示するものである。 次に、シリカ濃度測定装置1を用いて熱濃リン酸中のシリカ濃度を測定する手順を図3のフローチャートを参照して説明する。 まず、光源21が光を射出すると、射出された励起光が光ファイバー22内に導入されて、光ファイバー22の先端に設けられたプリズム23まで伝送される(ステップS1)。 プリズム23まで伝送された励起光はプリズム23で全反射されて、その進行方向を変えて、光透過性の配管L壁を透過してその内部を流通する熱濃リン酸に照射される(ステップS2)。 配管L内を流通する熱濃リン酸に励起光が照射されると、熱濃リン酸中のリシカから蛍光及び前方散乱光や後方散乱光等の各種散乱光が発する(ステップS3)。 当該蛍光及び各種散乱光は配管L壁を透過して、プリズム34で全反射され、光ファイバー33内に導入されて分光器32まで伝送され、分光器32で分光される(ステップS4)。 そして、受光器31が分光された蛍光及び各種散乱光を受光して、その発光量に応じた電気信号を発信する(ステップS5)。 演算部41は、受光器31から電気信号を受信し、当該電気信号データに基づいて所定の演算処理を行い、熱濃リン酸中のシリカ濃度を算出する(ステップS6)。 濃度表示部42は、演算部41からシリカ濃度データを取得して、それを文字又は画像として表示する(ステップS7)。 したがって、このように構成した本実施形態に係るシリカ濃度測定装置1によれば、熱濃リン酸中のシリカ濃度を定量する際に被検液として熱濃リン酸を採取する必要がなくなり、その結果、高温かつ強酸である熱濃リン酸に接触する危険を回避することができるとともに、測定のため消費される熱濃リン酸やそれに伴う廃液を低減することができる。また、本実施形態によれば、配管L中を流れている熱濃リン酸を被検液とすることができるので、より実際のプロセスに近い条件(温度等)で測定することが可能になり、正確かつ迅速な測定が可能となる。更に、本実施形態によれば、リアルタイムで連続的な熱濃リン酸の濃度管理が可能になるため、エッチングレート等の適正な運用管理や熱濃リン酸の再生管理が可能となる。 また、本実施形態では、配管Lに直接設置するのはプリズム23、34だけであり、プリズム23まで、又は、プリズム34からは、光ファイバー22、33を用いて光を伝送することができるので、光源21又は受光器31の設置場所を自由に選択することができ、配管Lの周囲に充分な空間を確保できない場合であっても、シリカ濃度測定装置1の設置が可能となる。 なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。 例えば、被検液は熱濃リン酸に限定されず、適宜選択することができる。 また、導波管は光ファイバーに限定されず、光反射器もプリズムに限定されない。 シリカ濃度が低く蛍光又は各種散乱光の強度が極端に弱い場合や、配管Lと光源21や受光器31との距離が離れているとき等の光ファイバー22、33の敷設が困難な場合には、光源21及び受光器31(分光器32を含んでいてもよい。)のいずれか一方又は両方を、光ファイバー22、33やプリズム23、34を介在させずに配管Lに設置してもよい。 無線電波を使用することが可能であって、充分な長さの光ファイバー22、33を設けることが困難な場合は、光ファイバー22、33と光源21及び受光器31(分光器32を含む。)の間を更に無線で繋いでもよい。 その他、前述した実施形態や変形実施形態の一部又は全部を適宜組み合わせてもよく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。 本発明を適用することにより、被検液中に含まれる微量のケイ素を、簡易な手段で検出することができる。1・・・ケイ素(シリカ)濃度測定装置2・・・励起光照射部3・・・光検出部4・・・情報処理装置41・・・演算部 被検液中のケイ素濃度を測定する装置であって、 前記被検液にケイ素に対する励起光を照射する励起光照射部と、 前記励起光が照射された前記被検液中のケイ素から発する蛍光及び/又は散乱光を検出する光検出部と、 前記蛍光及び/又は散乱光の強度から前記被検液中のケイ素濃度を算出する演算部と、を備えているケイ素濃度測定装置。 前記被検液は、リン酸溶液である請求項1記載のケイ素濃度測定装置。 前記励起光照射部又は前記光検出部は、導波管と、光反射器と、を備えている請求項1記載のケイ素濃度測定装置。 本発明は、被検液中に含まれる微量のケイ素を、簡易な手段で検出するものであり、被検液中のケイ素濃度を測定する装置1であって、前記被検液にケイ素に対する励起光を照射する励起光照射部2と、前記励起光が照射された前記被検液中のケイ素から発する蛍光及び/又は散乱光を検出する光検出部3と、前記蛍光及び/又は散乱光の強度から前記被検液中のケイ素濃度を算出する演算部41と、を備えているようにした。