タイトル: | 特許公報(B2)_ビリルビン測定方法及びビリルビン測定に用いる分析用具 |
出願番号: | 2008531474 |
年次: | 2011 |
IPC分類: | C12Q 1/26,C12M 1/34 |
高間 利夫 JP 4785926 特許公報(B2) 20110722 2008531474 20080417 ビリルビン測定方法及びビリルビン測定に用いる分析用具 アークレイ株式会社 000141897 特許業務法人池内・佐藤アンドパートナーズ 110000040 高間 利夫 JP 2007119480 20070427 20111005 C12Q 1/26 20060101AFI20110915BHJP C12M 1/34 20060101ALI20110915BHJP JPC12Q1/26C12M1/34 E C12Q 1/00- 1/70 C12M 1/00- 3/10 JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) CAplus(STN) 特開昭63−052060(JP,A) 特開昭62−105047(JP,A) 特開平11−123099(JP,A) 特開平02−238897(JP,A) 特開2004−150803(JP,A) 特開昭61−502443(JP,A) DOUMAS B.T. et al.,Determination of the sum of bilirubin sugar conjugates in plasma by bilirubin oxidase,Clin. Chem.,1999年 8月,Vol.45, No.8,p.1255-1260 GROHMANN K. et al.,Bilirubin measurement for neonates: comparison of 9 frequently used methods,Pediatrics,2006年 4月,Vol.117, No.4,p.1174-1183 8 JP2008057475 20080417 WO2008136273 20081113 14 20080702 小金井 悟 本発明は、ビリルビン測定方法及びビリルビン測定に用いる分析用具に関する。 ビリルビンは、生体中において胆汁中に最も多く存在する色素であり、主に老廃赤血球が骨髄、胸腺、肝臓などで分解及び代謝される際にその主要成分であるヘモグロビンから生成される。ヘモグロビンから生成されたビリルビンは、血中ではアルブミンと結合しており、非抱合(間接)型ビリルビンと呼ばれる。この非抱合型ビリルビンは、肝臓に取り込まれ、グルクロン酸抱合を受けて抱合(直接)型ビリルビンとなり、胆道に排泄される。前記非抱合(間接)型ビリルビンと抱合(直接)型ビリルビンとを合わせたものを総ビリルビンという。一般に総ビリルビンの大半を間接型ビリルビンが占める。 生体試料中のビリルビンを測定する臨床的意義は、従来公知のとおりである。例えば、直接型ビリルビンの増加からは肝細胞障害、肝内胆汁うっ滞、肝外胆汁うっ滞などが予想され、間接型ビリルビンの増加からはビリルビン生成量の増加、肝処理機能異常などが予想される。上述のとおり、総ビリルビン量は直接型ビリルビン量と間接型ビリルビン量とを加算したものであるから、例えば、総ビリルビン量と直接型ビリルビン量とが分かれば、間接型ビリルビン量を求めることができる。 ビリルビンの測定方法として、従来、ジアゾ法、バナジン酸法、酵素法、HPLC法などが知られている。前記酵素法とは、ビリルビンオキシダーゼなどの酵素をビリルビン含有試料に作用させてビリルビンをビリベルジンに酸化させてビリルビンによる吸光(極大吸収波長:450nm付近)を消失させ、この吸光度の減少量に基づきビリルビンの濃度を定量する方法である。 酵素法で総ビリルビンを測定する場合においては、間接型ビリルビンがアルブミンと結合していることに起因して、ビリルビンオキシダーゼとの反応に時間がかかるという問題や、反応が不十分になるという問題がある。そのため、反応促進剤として、界面活性剤やその他の物質を添加することが開示されている(特許文献1〜3参照)。 特許文献1は、液系のビリルビン測定方法であって、まず、ビリルビンを含む検体を、直接化剤としてのコール酸ナトリウムやドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などを含む緩衝液と混合し、その後その混合物にビリルビンオキシダーゼを含む酵素試薬を添加する測定方法を開示する。特許文献2は、液系のビリルビン測定方法であって、反応促進化剤としてのコール酸ナトリウムやSDSなどを含むビリルビンオキシダーゼ溶液に、ビリルビンを含む検体を添加する測定方法を開示する。特許文献3は、液系のビリルビン測定方法であって、反応促進のためにヒドロキシピリジン誘導体又はメルカプトピリジン誘導体の存在下でビリルビンオキシダーゼとビリルビンを含む検体とを反応させる測定方法を開示する。特開昭59−130198特開昭62−282598特開2006−34178 本発明は、乾燥試薬を用いるビリルビン測定においてビリルビンオキシダーゼの反応を促進可能な、ビリルビン測定方法及びビリルビン測定に用いる分析用具の提供を目的とする。 前記目的を達成するため、本発明のビリルビン測定方法は、生体試料とビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬と界面活性剤含有乾燥試薬とを混合すること、及び、それにより生ずる変化を光学的に測定することを含み、前記生体試料と前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬との混合が、前記界面活性剤含有乾燥試薬との混合の前に行なわれることを特徴とする。 また、前記目的を達成するため、本発明のビリルビン測定に用いる分析用具は、生体試料の試料供給部、検出部、並びに、前記試料供給部及び前記検出部に接続した流路を備え、ビリルビンオキシダーゼ及び界面活性剤が、前記試料供給部、前記流路、前記検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されていることを特徴とする。 本発明者らは、酵素(ビリルビンオキシダーゼ)を用いたビリルビン測定方法について鋭意研究を重ね、乾燥試薬を用いたビリルビン測定では、間接型ビリルビンとビリルビンオキシダーゼの反応に時間を要し、間接型ビリルビンの濃度が高くなると所定時間では反応が終了しない場合があることに着目した。そして、乾燥試薬のビリルビンオキシダーゼを測定試料と混合した後に乾燥試薬の界面活性剤を混合すれば、間接型ビリルビンとビリルビンオキシダーゼとの反応効率を向上でき、ビリルビンを短時間で測定できることを見出し、本発明に到達した。なお、従来、液系のビリルビン測定方法では、上述したとおり、界面活性剤などのビリルビンオキシダーゼ反応の促進剤は、ビリルビンオキシダーゼとの混合より前又は同時に試料と混合される方法が一般的であった(上記特許文献1〜3参照)。 本発明によれば、例えば、測定対象試料中のビリルビンとビリルビンオキシダーゼとの反応を効率よく十分に行うことができるから、好ましくは、ビリルビン測定の時間を短縮でき、かつ/あるいは、ビリルビン測定の正確性及び再現性を向上できる。図1は、本発明の分析用具の一例を示す図であって、図1Aは平面図であり、図1Bは、図1AのI−I方向に見た断面図である。図2は、本発明の分析用具のその他の例の平面図である。図3は、ビリルビン測定結果の一例を示すグラフである。図4は、ビリルビン測定結果のその他の例を示すグラフである。図5は、ビリルビン測定結果のさらにその他の例を示すグラフである。図6は、ビリルビン測定結果のさらにその他の例を示すグラフである。符号の説明1、2・・分析用具11・・試料供給部12・・試料供給用流路13・・第1の試薬配置部14・・試薬配置部連結用流路15・・検出部/第2の試薬配置部16・・第1の試薬配置部用空気抜孔17・・ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬18・・磁性粒子19・・第2の試薬配置部用空気抜流路20・・第2の試薬配置部用空気抜孔21・・第1の試薬配置部用空気抜流路22・・界面活性剤含有乾燥試薬111・・基板112・・カバー 本発明は、上述したとおり、少なくともビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬と界面活性剤含有乾燥試薬とを用いたドライ系のビリルビン測定方法において、測定対象試料と前記2種類の乾燥試薬とを接触させる順序を、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬との接触を界面活性剤含有乾燥試薬との接触よりも先にすると、ビリルビン、好ましくは間接型ビリルビンとビリルビンオキシダーゼとの反応効率を向上でき、測定時間を短縮できるという知見に基づく。試料との接触順序を酵素が先で界面活性剤が後とすることで間接型ビリルビンと酵素との反応時間を短くできるメカニズムの詳細は明らかではないが、測定対象試料を先に界面活性剤含有乾燥試薬と接触させると、間接型ビリルビンであるビリルビン−アルブミン複合体に界面活性剤が結合し、ビリルビンと酵素との反応を阻害すると考えられる。そして、測定対象試料を先にビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬と接触させることにより、ビリルビン−アルブミン複合体に酵素が結合し、その後、添加された界面活性剤によりビリルビンとアルブミンが解離させられ、その結果、ビリルビンと酵素とが反応しやすくなると考えられる。但し、本発明は、これらのメカニズムに限定されない。 本発明のビリルビン測定方法において、前記界面活性剤は、陰イオン界面活性剤であることが好ましい。また、前記陰イオン界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、及び、コール酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の界面活性剤であることが好ましい。 本発明の分析用具は、同一の前記試料供給部に接続する2以上の前記流路を備え、前記流路のそれぞれが前記検出部を備え、前記ビリルビンオキシダーゼ及び前記界面活性剤が、少なくとも1本の前記流路及びその検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されていることが好ましい。 本発明の分析用具において、前記界面活性剤は、陰イオン界面活性剤であることが好ましい。また、前記陰イオン界面活性剤は、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、及び、コール酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の界面活性剤であることが好ましい。 本発明は、その他の態様において、ビリルビン測定に用いる試験片であって、試料供給面からビリルビンオキシダーゼ含有層と界面活性剤含有層とがこの順で積層されたビリルビン測定用試験片である。 本明細書において、単に「ビリルビン」と記載した場合は、総ビリルビン、直接型ビリルビン、間接型ビリルビンを含みうる。ここで、「直接型ビリルビン」とは、グルクロン酸抱合を受けた抱合型ビリルビンをいい、「間接型ビリルビン」とは、グルクロン酸が抱合をしていない非抱合型ビリルビンをいう。直接型ビリルビンと間接型ビリルビンとを合わせたものを総ビリルビンという。 本発明において、「ビリルビンオキシダーゼ」は、特に制限されず、ビリルビンを酸化してビリベルジンにすることができる酵素を使用できる。ビリルビンオキシダーゼとしては、直接型ビリルビン及び間接型ビリルビンの双方に活性を有するものが好ましい。ビリルビンオキシダーゼの由来としては、特に制限されないが、例えば、微生物であるミロセシウム属(Myrothecium)、エビタケ属(Trachyderma)などがあげられる。ビリルビンオキシダーゼは、市販のものを使用してもよく、例えば、商品名(BILIRUBIN OXIDASE Amano3、天野エンザイム社製)、商品名(BILIRUBIN OXIDASE TAKARA、宝酒造社製)などが使用できる。また、本発明において、ビリルビンオキシダーゼについて酵素単位(U)は、市販品であれば製造業者が示す値、又は、37℃、pH7.0という条件下で1μmolの基質(アルブミン結合型ビリルビン)を1分で酸化できるビリルビンオキシダーゼの酵素量をいう。 本発明において、「界面活性剤」は、従来公知の界面活性剤であってよく、例えば、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤などを含みうる。これらの界面活性剤は、一種類で使用してもよく、複数種類を組み合わせて使用してもよい。 前記陰イオン界面活性剤としては、従来公知の陰イオン界面活性剤を使用でき、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)などのアルキル硫酸エステルナトリウム;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)などの直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム;ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム;デオキシコール酸ナトリウム;及び、コール酸ナトリウムなどがあげられる。本発明に使用する陰イオン界面活性剤としては、SDS又はコール酸ナトリウムが好ましく、SDSとコール酸ナトリウムを組み合わせて使用することも好ましい。前記非イオン界面活性剤としては、従来公知の非イオン界面活性剤を使用でき、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンカルボン酸エステル、ポリオキシアルキレンカルボン酸ジエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンコポリマー(例えば、プルロニック(登録商標、BASF社)F−88など)、ポリオキシエチレンポリオキシアルキレンコポリマー、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルなどがあげられる。前記両性イオン界面活性剤としては、従来公知の両性イオン界面活性剤を使用でき、例えば、アルキルアミノ脂肪酸ナトリウム、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシドなどがあげられる。前記陽イオン界面活性剤としては、従来公知の陽イオン界面活性剤を使用でき、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどのアルキルトリメチルアンモニウム塩;セチルピリジニウムクロライド、ラウリルピリニジウムクロライドなどのアルキルピリジニウム塩などがあげられる。 本発明において、「生体試料」とは、ビリルビンを含む生物体に由来する試料であって、液体状であることが好ましく、さらに間接型ビリルビンを含むことが好ましい。そのような生体試料としては、特に制限されないが、例えば、全血、血清、血漿、尿などの体液試料があげられる。また、本発明における生体試料は、必要に応じて希釈、前処理などをされたものであってもよい。 本発明のビリルビン測定方法は、当然ながら、上記「生体試料」以外の試料を測定対象とすることができる。例えば、ビリルビンの標準試料などを測定対象とすることができる。したがって、本発明のビリルビン測定方法は、その他の態様において、測定対象試料をビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬及び界面活性剤含有乾燥試薬と接触させること、及び、それにより生ずる変化を光学的に測定することを含み、測定対象試料とビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬との接触が、測定対象試料と界面活性剤含有乾燥試薬との接触よりも先に行なわれることを特徴とするビリルビン測定方法である。この態様の本発明において、測定対象試料は、上記「生体試料」を含んでもよく、液体状であることが好ましく、さらに間接型ビリルビンを含むことが好ましい。 つぎに、本発明のビリルビン測定方法について説明する。 まず、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬と界面活性剤含有乾燥試薬とを準備する。本発明のビリルビン測定方法において「ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬」とは、ビリルビンオキシダーゼを含む試薬溶液を乾燥処理したものをいう。前記乾燥処理としては、ビリルビンオキシダーゼの酵素活性を損なわない方法であれば特に制限されず、凍結乾燥、加熱乾燥、風乾燥、減圧乾燥などの従来の乾燥処理であってよい。酵素活性の維持の観点からは、凍結乾燥処理が好ましい。乾燥処理前のビリルビンオキシダーゼを含む試薬溶液は、ビリルビンオキシダーゼの他、緩衝剤、pH調整剤、安定化剤、キレート剤などを含んでいてもよい。ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬には、界面活性剤が含まれないことが好ましい。後述のとおり、界面活性剤は、別個に界面活性剤含有乾燥試薬として前記生体試料と混合するからである。 乾燥処理前のビリルビンオキシダーゼを含む試薬溶液に含まれる緩衝剤としては、例えば、pH6.0〜8.0の範囲で緩衝能を発揮する従来公知の緩衝剤を使用できる。前記緩衝剤としては、例えば、リン酸緩衝剤、トリス緩衝剤、ホウ酸緩衝剤、グット緩衝剤、TES(N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−2−アミノエタンスルホン酸)、BES(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸)、MOPSO(2−ヒドロキシ−3−モルホリノプロパンスルホン酸)、MOPS(3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)、PIPES(ピペラジン−N,N'−ビス(2−エタンスルホン酸))、ADA(N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸)、ACES(N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸)、MES(2−モルホリノエタンスルホン酸)などがあげられ、これらの中でも、ビリルビンオオキシダーゼBES、MOPSO、MOPS、ACESが好ましい。乾燥処理前のビリルビンオキシダーゼを含む試薬溶液は、必要に応じてpHを調整してもよい。前記試薬溶液のpHとしては、例えば、pH5.5〜8.0であって、好ましくはpH6.0〜7.5である。 前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬には、生体試料に溶解したときに生体試料中のビリルビンと反応するのに十分量のビリルビンオキシダーゼを含むことが好ましい。前記酵素の含有量は当業者であれば容易に設定できる。例えば、生体試料が血液の場合、生体試料に溶解した後のビリルビンオキシダーゼの最終濃度としては、例えば、1〜100U/mlであって、好ましくは3〜10U/mlである。前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬に緩衝剤が含まれる場合、前記緩衝剤は、生体試料に溶解したときにビリルビンオキシダーゼの活性を維持するに十分な緩衝能を発揮する濃度であることが好ましい。 本発明のビリルビン測定方法において「界面活性剤含有乾燥試薬」とは、界面活性剤を含む試薬溶液を乾燥処理したものをいう。前記乾燥処理としては、特に制限されず、凍結乾燥、加熱乾燥、風乾燥、減圧乾燥などの従来の乾燥処理があげられる。前記試薬溶液に含まれる界面活性剤の種類は、上述のとおりである。試薬溶液は、必要に応じて、ビリルビンオキシダーゼ、緩衝剤、pH調整剤、安定化剤などを含んでいてもよい。緩衝剤としては、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬に含まれるものと同様のものが使用できる。 前記界面活性剤含有乾燥試薬には、生体試料に溶解したときにビリルビンオキシダーゼの反応を促進するのに十分量の界面活性剤を含むことが好ましい。生体試料に溶解した後の界面活性剤の最終濃度としては、例えば、0.3〜2質量%であって、好ましくは、0.5〜2質量%であって、より好ましくは、1.0〜1.5質量%である。上述のとおり、前記界面活性剤含有乾燥試薬には、2種類以上の界面活性剤がそれぞれ上述の最終濃度となる量で含まれてもよい。 次に、前記生体試料と前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬との混合(第1の混合)を行い、次いで、前記第1の混合物と前記界面活性剤含有乾燥試薬との混合(第2の混合)を行う。混合の方法は特に制限されず、例えば、磁性撹拌子や磁性粒子を配置して外部から適当な磁場を印加することにより混合してもよい。第1の混合は、前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬が溶解した時点で完了することができる。第2の混合は、第1の混合の完了と連続して行ってもよく、間隔をあけてもよい。ビリルビン測定時間の短縮の観点からは、前記第1の混合と第2の混合との間隔は短いことが好ましい。 本発明のビリベルジン測定方法において、前記第1及び第2の混合により「生ずる変化」とは、ビリルビンが酸化してビリベルジンとなることをいう。前記変化を「光学的に測定する」とは、450nm付近に極大吸収を示すビリルビンが消失することを光学的に測定することをいう。例えば、前記第1混合前の生体試料の450nmの吸光度と前記第2混合後の450nmの吸光度を測定することを含む。これらの吸光度の差からビリルビン濃度を定量することができる。また、本発明のビリベルジン測定方法における光学的測定方法は、透過光を利用した吸光度測定があげられるが、これ限定されず、例えば、反射光や散乱光を利用するものであってもよい。 次に、本発明の分析用具について説明する。 本発明の分析用具は、ビリルビン測定方法に用いる分析用具であって、前記生体試料の試料供給部、検出部、並びに、前記試料供給部及び前記検出部に接続した流路を備え、ビリルビンオキシダーゼ及び界面活性剤が、前記試料供給部、前記流路、前記検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されている分析用具である。本発明の分析用具の構造及び形態は、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されるように構成されていれば、特に制限されない。また、本発明の分析用具は、本発明のビリルビン測定方法に用いることが好ましい。 前記流路は、前記生体試料を毛細管現象を利用して進行させることができる流路であることが好ましい。配置されるビリルビンオキシダーゼ及び界面活性剤は、それぞれ、上述のビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬及び界面活性剤含有乾燥試薬の形態であることが好ましい。 前記流路には、必要に応じて、試薬配置部が形成されてもよい。前記試薬配置部が2つ形成される場合には、ビリルビンオキシダーゼ及び界面活性剤をそれぞれ配置できる。あるいは、1つの試薬配置部を形成してビリルビンオキシダーゼを配置し、界面活性剤は、前記検出部に配置してもよい。試薬の配置方法は特に限定されないが、例えば、上述のビリルビンオキシダーゼを含む試薬溶液及び界面活性剤を含む試薬溶液を調製し、インクジェット法などにより塗布して乾燥処理する方法があげられる。前記乾燥処理としては、凍結乾燥、加熱乾燥、風乾燥、減圧乾燥などの従来の乾燥処理があげられ、酵素の場合には、凍結乾燥処理が好ましい。生体試料との混合を助けるために、前記試薬配置部に磁性撹拌子や磁性粒子を配置してもよい。 本発明の分析用具の一実施形態を図1を用いて説明する。図1Aは、本発明の分析用具1の平面図であり、図1Bは、図1AのI−I方向に見た断面図である。 図示のように、分析用具1は、基板111の上に、カバー112が配置されて構成されている。前記基板111の内部には、第1の試薬配置部13及び検出部を兼ねた第2の試薬配置部15(以下、検出部/第2の試薬配置部ともいう)が形成され、前記両者は、試薬配置部連結用流路14により連結している。また、カバー112には、開口が形成され、前記開口が試料供給部11であり、試料供給部11と第1の試薬配置部13とは、試料供給用流路12により連結している。第1の試薬配置部13は、第1の試薬配置部用の空気抜孔16と、試薬配置部連結用流路14から分岐する第1の試薬配置部用の空気抜流路21によって連結されている。検出部/第2の試薬配置部15は、第2の試薬配置部用の空気抜孔20と、第2の試薬配置部用の空気抜流路19によって連結している。第1の試薬配置部用の空気抜孔16及び第2の試薬配置部用の空気抜孔20は、最初は閉口している。第1の試薬配置部13には、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬17及び一つの磁性粒子18が配置されている。検出部/第2の試薬配置部15には、界面活性剤含有乾燥試薬22が配置されている。なお、検出部/第2の試薬配置部15にも磁性粒子を配置してもよい。 本発明において、分析用具を構成する部材の材質は、特に制限されない。前記基板及びカバーの材質は、例えば、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ポリジメチルシロキサン、ポリエチレンテレフタレート、ガラス等がある。例えば、検出部15では、光学的な測定、例えば、透過光測定による分光測定などが可能なように光透過性の材料を使用することが好ましい。本発明の分析用具の大きさは特に制限されず、当業者であれば適宜設定できる。また、本発明の分析用具の製造方法も特に制限されず、従来公知の技術を用いて製造できる。 図1に示した分析用具を用いたビリルビン測定は、例えば、次のようにして行われる。すなわち、まず、生体試料を試料供給部11に供給する。そして、第1の試薬配置部用空気抜孔16を開口させる。前記開口により毛細管現象が生じ、これによって、前記試料が、試料供給用流路12を通って第1の試薬配置部13に導入され、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬17を溶解する。そして、磁力体(図示せず)によって前記磁性粒子18を動かして、前記生体試料を撹拌し、前記乾燥試薬を均一に混合して溶解させる。次に、第2の試薬配置部用空気抜孔20を開口し、毛細管現象を生じさせて、前記生体試料を、試薬配置部用連結流路14を通して検出部/第2の試薬配置部15に導入する。この際、前記磁性粒子18を含んだ状態で前記生体試料を導入してもよい。そして、検出部/第2の試薬配置部15において、必要に応じて前記磁性粒子18により撹拌し、界面活性剤含有乾燥試薬22を均一に混合して溶解し、ビリルビンオキシダーゼの反応を促進させる。ここで、必要に応じて前記磁性粒子18は、検出部/第2の試薬配置部15外に導出することが好ましい。そして、検出部/第2の試薬配置部15において、光学的手法(例えば、分光光度計)により反応後の吸光度(450nm)などを測定する。 本発明の分析用具は、その他の態様において、同一の前記試料供給部に接続する2以上の前記流路を備え、前記流路のそれぞれが、前記検出部を備え、前記ビリルビンオキシダーゼ及び前記界面活性剤が、少なくとも1本の前記流路及びその検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されている分析用具(以下、分析用具集合体ともいう)である。すなわち、同一の生体試料が複数の流路に流れ込み、様々な試薬と反応することで、1つの生体試料についてビリルビン以外にも様々な項目の測定が可能となる。なお、2以上の流路を備える本発明の分析用具集合体において、少なくとも1つの流路及び検出部には、ビリルビンオキシダーゼが配置されず、ビリルビン測定におけるコントロール(対照)が提供されることが好ましい。このような構成とすることで、別途分析用具を用いて反応前の生体試料の吸光度などを測定することなく、1つの本発明の分析用具集合体のみでビリルビン測定が可能となる。また、本発明の分析用具集合体は、図2に示すような形態のものであってもよい。 図2に示す分析用具集合体は、図1に示す流路が1つの分析用具を放射状に集合させた形態の分析用具集合体である。図2において、図1と同一部分には、同一符号を付している。図示のように、分析用具集合体2は、12個の図1に示した分析用具を形成して集合させたものである。各分析用具は、試料供給部11、試料供給用流路12、第1の試薬配置部13、第1の試薬配置部用空気抜流路21、第1の試薬配置部用空気抜孔16、試薬配置部連結用流路14、第2の試薬配置部15、第2の試薬配置部用空気抜流路19および第2の試薬配置部用空気抜孔20を備える。各分析用具の前記試料供給部は、一つの試料供給部11に統合され、また、各第2の試薬配置部用空気抜孔は、一つの第2の試薬配置部用空気抜孔20に統合されている。分析用具集合体2の少なくとも1つの分析用具には、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬17、前記磁性粒子18及び界面活性剤含有乾燥試薬22が配置されている。本発明の分析用具集合体の材料、製造方法、及び、使用方法は、上述した図1の分析用具の場合と同様である。 本発明は、その他の態様において、ビリルビン測定に用いる試験片であって、試料保持層とビリルビンオキシダーゼ含有層と界面活性剤含有層とがこの順で積層されたビリルビン測定用試験片である。各層を構成する材料は、特に制限されず、例えば、ろ紙、ガラス繊維ろ紙、編物、織物、不織布、メンブランフィルター、多孔質樹脂シート、プラスチックフィルムなど、従来公知の材料を使用できる。また、前記試料保持層は、例えば、血球分離膜(層)などを備えていてもよい。本発明の試験片は、好ましくは、本発明のビリルビン測定方法に使用できる。 本発明の試験片において、前記試料保持層は省いてもよい。よって、本発明の試験片はその他の態様において、ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬層と界面活性剤含有乾燥試薬層とを含み、試料供給面からビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬層及び界面活性剤含有乾燥試薬層がこの順で積層されたビリルビン測定用試験片である。前記試料供給面には、例えば、血球分離膜(層)などを備えていてもよい。本発明の試験片は、好ましくは、本発明のビリルビン測定方法に使用できる。 以下に実施例を用いて本発明をさらに説明するが、本発明はこれらに限定されない。 (試薬の混合順序による反応速度の変化の確認) ビリルビンオキシダーゼ(乾燥試薬)と界面活性剤(乾燥試薬)とを用いたビリルビン測定において、測定試料を混合する順番がビリルビンオキシダーゼの反応速度に影響を及ぼすことを確認した。 <乾燥試薬の調製> マイクロプレートのウェル内に、乾燥試薬R1及びR2をそれぞれ調製した。乾燥試薬R1及びR2を測定試料に溶解した場合における各組成の最終濃度は、下記表1のとおりである。 (表1)R1100mM BES pH7.05mM EDTA100U/ml BODR2100mM BES pH7.00.5% SDS 乾燥試薬R1は、以下のように調製した。まず、2.1325gのBES(N,N−Bis(2−hydroxyethyl)−2−aminoethanesulfonic acid、同仁化学社製)と0.0931gのEDTA・2Na・2H2Oとを蒸留水に溶かし、NaOHでpH7になるように調整しながら、総量が50mlになるように調製した(以下、BOD緩衝液という)。0.8163gのビリルビンオキシダ−ゼ(BOD、天野エンザイム社製)を、前記BOD緩衝液で溶解し、総量が20mlになるように調製した。このビリルビンオキシダーゼ溶液のうち70μlをマイクロプレートの各ウェルに添加し、−80℃で凍結後、凍結乾燥処理して、乾燥試薬R1とした。 乾燥試薬R2は、以下のように調製した。まず、0.25gのドデシル硫酸ナトリウム(SDS)を、前記BOD緩衝液に溶解し、HClでpH7になるように調整しながら、総量が50mlになるように調製した。このSDS溶液の50μlをマイクロプレートの各ウェルに添加し、−80℃で凍結後、凍結乾燥処理して、乾燥試薬R2とした。 <測定試料の調製> 50mgの間接型ビリルビン(商品名:ビリルビン、和光純薬社製)を2.5mlのDMSOに溶解し、5mlの0.1M Na2CO3を添加した。この間接型ビリルビン溶液の7.5mlを150mlの正常血清に添加し、さらに、3mlの0.1N HClを添加し、間接型ビリルビン試料を準備した。この試料の濃度を従来公知の液系の定量法で測定したところ、27.3mg/dlであった。 <R1→R2の測定> 前記測定試料70μlを乾燥試薬R1が調製されたウェルに添加して乾燥試薬R1を溶解し、速やかに、その溶解させた70μlのうち50μlを乾燥試薬R2が調製されたウェルに添加して乾燥試薬R2を溶解した。反応後の吸光度の変化をマイクロプレートリーダーにて、主波長450nm、副波長630nmで測定した(R1→R2測定)。測定は、前記測定試薬を乾燥試薬R1に添加してから120秒後から開始した。R2→R1測定は、乾燥試薬R1とR2とを入れ替えた他は同様にして行った。 <結果> R1→R2測定及びR2→R1測定の結果の一例を図3のグラフに示す。同図に示すとおり、R1→R2測定、すなわち、ビリルビンオキシダーゼを先に作用させてその後に界面活性剤を作用させた場合、開始2分後には吸光度のグラフがほぼプラトーに達しているから、ビリルビンとビリルビンオキシダーゼとの反応が速やかに完了したことがわかる(同図左グラフ)。一方、R2→R1測定、すなわち、界面活性剤を先に作用させてその後にビリルビンオキシダーゼを作用させた場合、反応開始8分後でもまだプラトーに達しておらず、ビリルビンとビリルビンオキシダーゼとの反応が未完了であることが分かる(同図右グラフ)。したがって、ビリルビンオキシダーゼ(乾燥試薬)と界面活性剤(乾燥試薬)とを用いたビリルビン測定においては、ビリルビンオキシダーゼを先に測定試料と混合した方が、界面活性剤を先に混合するよりも、測定時間を短くできることが確認された。 (試薬の混合順序による反応速度の変化の確認) 実施例1で使用した測定試料(間接型ビリルビン試料:27.3mg/dl)に加えて、濃度が6.0mg/dl、12.1mg/dl及び24.4mg/dlである直接型ビリルビン試料、濃度が8.1mg/dl及び16.1mg/dlである間接型ビリルビン試料、並びに、濃度が0.0mg/dlのビリルビン試料を調製し、実施例1と同様にして、R1→R2測定及びR2→R1測定を行った。前記直接型ビリルビン試料は、ビリルビンとして直接型ビリルビン(商品名:ジタウロビリルビン、Promega社製)を用いたほかは、実施例1の間接型ビリルビン試料の調製方法と同様にして調製した。また、各試料の濃度は、正常血清を用いた希釈により調節した。 その結果の一例を図4に示す。同図の凡例において、Dは直接型ビリルビンを示し、Iは間接型ビリルビンを示す。図4に示すとおり、R1→R2という順序で混合することによるビリルビンオキシダーゼ反応の促進効果は、測定試料中の間接型ビリルビンの濃度が高いときに顕著であることが確認された。 (コール酸ナトリウムが使用できることの確認) 乾燥試薬R1におけるBODの最終濃度を10U/ml及び3U/mlとし、乾燥試薬R2における界面活性剤をコール酸ナトリウム(最終濃度0.5wt%及び1.5wt%)とした他は、実施例1と同様にして乾燥試薬R1及びR2を調製し、様々な濃度の直接型/間接型ビリルビン試料を用いてR1→R2の順序で混合してビリルビンを測定した。 その結果の一例を図5に示す。同図に示すとおり、コール酸ナトリウムを使用してもビリルビンが測定できることが確認された。また、界面活性剤の濃度を高めることで、ビリルビンオキシダーゼの酵素使用量を削減できることが示唆された。 (界面活性剤の組み合わせ) 乾燥試薬R1におけるBODの最終濃度を1U/mlとし、乾燥試薬R2における界面活性剤をSDSとコール酸ナトリウムとの組み合わせ(最終濃度各0.5wt%及び各1.0wt%)とした他は、実施例1と同様にして乾燥試薬R1及びR2を調製し、様々な濃度の直接型/間接型ビリルビン試料を用いてR1→R2の順序で混合してビリルビンを測定した。 その結果の一例を図6に示す。同図に示すとおり、界面活性剤を組み合わせることで、配置できる総量が増え、BODが1U/mlであっても迅速に測定できることが示された。 以上、説明したとおり、本発明は、ドライ系のビリルビン測定に有用であって、例えば、検査・診断などの医療分野に有用である。 生体試料中のビリルビンを測定する方法(ただし、ジアゾニウム塩を用いてビリルビンを測定する方法を除く)であって、前記生体試料とビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬と界面活性剤含有乾燥試薬とを混合すること、及び、それにより生ずる変化を光学的に測定することを含み、前記生体試料と前記ビリルビンオキシダーゼ含有乾燥試薬との混合が、前記界面活性剤含有乾燥試薬との混合の前に行なわれることを特徴とするビリルビン測定方法。 前記界面活性剤が、陰イオン界面活性剤である、請求項1記載のビリルビン測定方法。 前記陰イオン界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、及び、コール酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の界面活性剤である、請求項2記載のビリルビン測定方法。 ビリルビン測定方法に用いる分析用具であって、前記生体試料の試料供給部、検出部、並びに、前記試料供給部及び前記検出部に接続した流路を備え、ビリルビンオキシダーゼ及び界面活性剤が、前記試料供給部、前記流路、前記検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されていることを特徴とする分析用具(ただし、ジアゾニウム塩が配置された分析用具を除く)。 同一の前記試料供給部に接続する2以上の前記流路を備え、前記流路のそれぞれが、前記検出部を備え、前記ビリルビンオキシダーゼ及び前記界面活性剤が、少なくとも1本の前記流路及びその検出部のいずれかに、前記ビリルビンオキシダーゼが前記界面活性剤より前記試料供給部に近い位置となるように配置されている請求項4記載の分析用具。 前記界面活性剤が、陰イオン界面活性剤である、請求項4又は5に記載の分析用具。 前記陰イオン界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDBS)、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、及び、コール酸ナトリウムからなる群から選択される1以上の界面活性剤である、請求項6記載の分析用具。 ビリルビン測定に用いる試験片であって、試料供給面からビリルビンオキシダーゼ含有層と界面活性剤含有層とがこの順で積層されたビリルビン測定用試験片(ただし、ジアゾニウム塩を含む試験片を除く)。