タイトル: | 公表特許公報(A)_アルブミン融合タンパク質 |
出願番号: | 2008526056 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C12N 15/09,A61K 38/00,A61P 31/16,A61P 31/14,A61K 38/21,A61K 47/48,A61K 47/42,C07K 19/00,C07K 14/765,C12N 1/15,C12N 1/19,C12N 1/21,C12N 5/10 |
クレイグ・ローゼン アダム・ベル ポール・ムーア ヤング・シ デイビッド・ラフルーア マイケル・レアド ウィリアム・ヘイゼルタイン ダグラス・ウッズ ジェイソン・ボック マニ・サブラマニアン JP 2009504157 公表特許公報(A) 20090205 2008526056 20060731 アルブミン融合タンパク質 ヒューマン ジノーム サイエンシーズ, インコーポレイテッド 597018381 Human Genome Sciences, Inc. 田中 光雄 100081422 山崎 宏 100084146 元山 忠行 100116311 冨田 憲史 100122301 クレイグ・ローゼン アダム・ベル ポール・ムーア ヤング・シ デイビッド・ラフルーア マイケル・レアド ウィリアム・ヘイゼルタイン ダグラス・ウッズ ジェイソン・ボック マニ・サブラマニアン US 60/707,521 20050812 US 60/712,386 20050831 US 60/732,724 20051103 US 60/776,914 20060228 US 60/781,361 20060313 US 60/810,182 20060602 US 60/813,682 20060615 C12N 15/09 20060101AFI20090109BHJP A61K 38/00 20060101ALI20090109BHJP A61P 31/16 20060101ALI20090109BHJP A61P 31/14 20060101ALI20090109BHJP A61K 38/21 20060101ALI20090109BHJP A61K 47/48 20060101ALI20090109BHJP A61K 47/42 20060101ALI20090109BHJP C07K 19/00 20060101ALI20090109BHJP C07K 14/765 20060101ALI20090109BHJP C12N 1/15 20060101ALI20090109BHJP C12N 1/19 20060101ALI20090109BHJP C12N 1/21 20060101ALI20090109BHJP C12N 5/10 20060101ALI20090109BHJP JPC12N15/00 AA61K37/02A61P31/16A61P31/14A61K37/66 FA61K37/66 HA61K47/48A61K47/42C07K19/00C07K14/765C12N1/15C12N1/19C12N1/21C12N5/00 A AP(BW,GH,GM,KE,LS,MW,MZ,NA,SD,SL,SZ,TZ,UG,ZM,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM),EP(AT,BE,BG,CH,CY,CZ,DE,DK,EE,ES,FI,FR,GB,GR,HU,IE,IS,IT,LT,LU,LV,MC,NL,PL,PT,RO,SE,SI,SK,TR),OA(BF,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GQ,GW,ML,MR,NE,SN,TD,TG),AE,AG,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BW,BY,BZ,CA,CH,CN,CO,CR,CU,CZ,DE,DK,DM,DZ,EC,EE,EG,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM,HN,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE,KG,KM,KN,KP,KR,KZ,LA,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,LY,MA,MD,MG,MK,MN,MW,MX,MZ,NA,NG,NI,NO,NZ,OM,PG,PH,PL,PT,RO,RS,RU,SC,SD,SE,SG,SK,SL,SM,SY,TJ,TM,TN,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ,VC,VN,ZA,ZM,ZW US2006029391 20060731 WO2007021494 20070222 390 20080404 4B024 4B065 4C076 4C084 4H045 4B024AA01 4B024BA23 4B024BA40 4B024CA04 4B024CA05 4B024CA06 4B024CA07 4B024CA09 4B024CA10 4B024DA02 4B024DA06 4B024DA12 4B024EA04 4B024FA02 4B024FA07 4B024FA10 4B024FA18 4B024GA11 4B024GA18 4B024GA19 4B024HA03 4B024HA08 4B024HA14 4B065AA26X 4B065AA80X 4B065AA90X 4B065AA93X 4B065AA93Y 4B065AB01 4B065AC14 4B065BA02 4B065BA25 4B065CA24 4B065CA44 4C076AA94 4C076BB01 4C076BB11 4C076BB13 4C076BB15 4C076BB21 4C076BB25 4C076BB29 4C076BB31 4C076CC16 4C076CC35 4C076CC41 4C076EE41A 4C076EE59A 4C076FF32 4C076FF63 4C076FF67 4C084AA02 4C084AA03 4C084BA02 4C084BA22 4C084BA41 4C084BA44 4C084DA21 4C084MA13 4C084MA16 4C084MA27 4C084MA28 4C084MA31 4C084MA32 4C084MA37 4C084MA43 4C084MA52 4C084MA55 4C084MA56 4C084MA59 4C084MA60 4C084MA66 4C084NA03 4C084NA06 4C084NA14 4C084ZA751 4C084ZB331 4H045AA10 4H045AA30 4H045BA10 4H045BA41 4H045CA40 4H045CA42 4H045DA16 4H045DA70 4H045EA20 4H045EA29 4H045FA72 4H045FA74 4H045GA23 4H045GA26 本発明は一般的に、アルブミンまたはアルブミンの断片または変異体に融合した、(限定はしないが、少なくとも1つのポリペプチド、抗体、ペプチドまたはその断片および変異体を含む)治療的タンパク質に関する。本発明は、治療的アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド、治療的アルブミン融合タンパク質、組成物、薬理学的組成物、処方およびキットを企図する。治療的アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを形質導入した宿主細胞もまた、これらのポリヌクレオチド、および/または宿主細胞を用いて、本発明のアルブミン融合タンパク質を形成する方法と同様、本発明によって企図される。コンパクトディスク上の配列リストに対する参照 本発明書は、以下に列記する「配列リスト」を参照し、これは、「Copy1」、「Copy2」および「Copy3」と表記された3つの個々のコンパクトディスク(CD−R)上の電子文書として提供される。これらのコンパクトディスクそれぞれは、「PF617PCT Sequence Listing.txt」(1,192,036バイト、2006年7月28日に作成)を含み、それらは参照により本明細書に組み込まれている。背景技術 (図1(配列番号:1)にて示したような)その成熟形態にて585アミノ酸のタンパク質である、ヒト血清アルブミン(HSA、HA)は、血清の浸透圧の顕著な割合の原因であり、内在性および外来リガンドの担体としても機能する。現在、臨床利用のためのHAは、ヒト血液からの抽出によって産生される。微生物内での組換え体HA(rHA)の産生が、欧州特許第330451号および第361991号にて記述されている。 インターフェロンおよび成長ホルモンのような、それらの天然の状態、または組換え体的に産生された治療的タンパク質は、とりわけ水溶液中で処方された場合に、典型的に短い半減期を示す不安定な分子である。投与のために処方された時のこれらの分子の不安定さは、分子の多くが保存の間のすべての時点で、凍結乾燥および冷凍されるべきであることを指示しており、これにより、分子を輸送および/または保存することを難しくしている。保存の問題は、薬理学的処方を病院環境外で保存し、調剤しなければならない場合にとりわけ重大である。 不安定なタンパク質分子の保存の問題に対する実際的な解決法はほとんど提案されてきていない。したがって、好ましくは、保存後の必要とされる操作が最小である単純な処方で、簡単に調剤可能であるタンパク質性治療的分子の、安定で、長持ちする処方に対する必要性が存在する。 in vivo投与に際して、インターフェロンおよび成長ホルモンのような、その天然の状態、または組換え的に産生された治療的タンパク質は、血流からの迅速なクリアランスにより、短い血漿安定性を示す。したがって、これらのタンパク質によって提供される治療的効果もまた短期間である。したがって、in vivoでのこれらの望む治療的効果を維持するために、これらのタンパク質の血液からの迅速なクリアランスにより、治療的分子を、より高い頻度、またはより高い用量で投与しなければならないことが指示される。しかしながら、治療的タンパク質の投与に対する投与スケジュールを増加させることは、しばしば結果として、患者における注射部位反応、副作用、および毒性の増加となる。同様に、より高い用量での治療的タンパク質の投与もまた、一般的に、患者における毒性および副作用の増加となる。 化学抱合体を含む、治療的分子の血漿安定性の増加に対する実際の解決法はほとんど提案されてきておらず、患者に対する利益が制限される。一般的に、ほとんどの場合で、これらの化学的に改変された治療的分子は、頻繁な投与スケジュールでいまだ投与されており、患者における有意な注射部位反応、副作用および毒性が残っている。したがって、天然または組換え体的に産生された治療単独よりもin vivoにてより高い血漿安定性を維持し、また頻度少なく投与可能である、そしてこれによって患者に対する可能性ある副作用が減少する、治療的分子の安定化形態に対する必要性が存在する。発明の要約 本発明は、アルブミンまたはアルブミンの断片(一部)または変異体に融合した、治療的タンパク質(たとえばポリペプチド、抗体またはペプチドまたはそれらの断片または変異体)を含むアルブミン融合タンパク質を企図している。本発明はまた、アルブミンまたはアルブミンの断片(一部)または変異体に融合した、治療的タンパク質(たとえばポリペプチド、抗体またはペプチドまたはそれらの断片または変異体)をコードしている核酸含む、またはそれらからなるポリヌクレオチドも企図している。本発明はまた、その非融合状態と比較して、治療的タンパク質の寿命を延長するため、治療的タンパク質の血漿安定性を増加させるため、および/またはin vitroおよび/またはin vivoにて、溶液中で(または薬理学的組成物中で)治療的タンパク質および/またはその活性を安定化させるために十分である、アルブミンまたはアルブミンの断片(一部)または変異体に融合した、治療的タンパク質(たとえばポリペプチド、抗体またはペプチドまたはそれらの断片または変異体)を含むタンパク質をコードしている核酸分子を含む、またはそれらからなるポリヌクレオチドを企図する。本発明のポリヌクレオチドによってコードされたアルブミン融合タンパク質がまた本発明によって企図され、同様に本発明のポリヌクレオチドを形質導入された宿主細胞、および本発明のアルブミン融合タンパク質を作製する、および本発明のこれらのポリヌクレオチド、および/または宿主細胞を用いる方法も企図される。 本発明の好ましい観点において、アルブミン融合タンパク質には、限定はしないが、表2にて開示されたもの、およびそのようなタンパク質をコードしているポリヌクレオチドが含まれる。 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質、および薬理学的に許容可能な希釈物および担体を含む、薬理学的処方も含む。そのような処方は、キットまたは容器中でありうる。そのようなキットまたは容器は、治療的タンパク質の延長された寿命に関連する説明書とともにパッケージされる。そのような処方は、患者、好ましくは哺乳動物、もっとも好ましくはヒトにおける、前記患者に薬理学的処方を投与する段階を含む、疾患または疾患の症状を処置、予防、改善または診断する方法にて使用しうる。 他の実施様態において、本発明は、疾患または疾病を予防、処置または改善する方法を企図する。好ましい実施様態において、本発明は、疾患または疾病を処置、予防または改善するために効果的な量で、(表1の「好ましい適応症:Y(Preferred Indication:Y)」カラム中に列記したように、処置されるべき疾患または疾病と同様の列で)表1の「治療的タンパク質:X(Therapeutic Protein:X)」カラムに開示された治療的タンパク質または治療的タンパク質に対応する部分(またはその断片または変異体)を含む本発明ののアルブミン融合タンパク質を、その処置、予防または改善が要求される患者に投与することを含む、表1の「好ましい適応症:Y」カラムで列記された疾患または疾病を処置する方法を企図する。 1つの実施様態において、表1または2にて記述されたアルブミン融合タンパク質は、延長された寿命を持つ。 第二の実施様態において、表1にて記述されたアルブミン融合タンパク質は、表1または2にて記述した相当する非融合治療的分子よりも安定である。 本発明はさらに、(限定はしないが、表1および2にて記述されたポリヌクレオチドを含む)本発明の核酸分子を含むように改変された、好ましくは本発明のアルブミン融合タンパク質を発現するように改変した、トランスジェニック生物を含む。ヒトアルブミンの成熟形態のアミノ酸配列(配列番号:1)およびそれをコードしているポリヌクレオチド(配列番号:2)を示している。配列番号:2のヌクレオチド1〜1755は、ヒトアルブミンの成熟形態(配列番号:1)をコードしている。ヒトアルブミンの成熟形態のアミノ酸配列(配列番号:1)およびそれをコードしているポリヌクレオチド(配列番号:2)を示している。配列番号:2のヌクレオチド1〜1755は、ヒトアルブミンの成熟形態(配列番号:1)をコードしている。ヒトアルブミンの成熟形態のアミノ酸配列(配列番号:1)およびそれをコードしているポリヌクレオチド(配列番号:2)を示している。配列番号:2のヌクレオチド1〜1755は、ヒトアルブミンの成熟形態(配列番号:1)をコードしている。ヒトアルブミンの成熟形態のアミノ酸配列(配列番号:1)およびそれをコードしているポリヌクレオチド(配列番号:2)を示している。配列番号:2のヌクレオチド1〜1755は、ヒトアルブミンの成熟形態(配列番号:1)をコードしている。pPPC0005クローニングベクターATCC寄託PTA−3278の制限マップを示している。pSAC35酵母S.cerevisiae発現ベクターの制限マップを示している(Sleep et al.,BioTechnology 8:42(1990))。Hs294Tメラノーマ細胞上の、CID3165(CID3165タンパク質)および組換え体IFNa(rIFNa)によってコードされたIFNアルブミン融合タンパク質の抗増殖活性を比較している。細胞を、種々の濃度の、CID3165タンパク質、またはrIFNaいずれかとともに培養し、増殖を培養の3日後に、BrdU組み込みによって測定した。50%阻害にて、10ng/ml以上の濃度で細胞増殖の測定可能な阻害を引き起こしたCID3165タンパク質は、およそ200ng/mlで達成された。(■)=CID3165タンパク質、(◆)=rIFNa。ISRE−SEAP/293Fレポーター細胞中の、SEAP活性における、IFNaアルブミン融合タンパク質の種々の希釈の効果を示している。アルブミンのIFNa融合上流の1つの調製物(◆)、ならびにアルブミンのIFNa融合下流(●)および(■)の2つの異なる調製物を試験した。処置したサルにおけるOAS(p41)のmRNAレベルにおける、構築物2249(CID2249タンパク質)中に含まれるDNAによってコードされたIFNaアルブミン融合タンパク質の時間および/回の効果を示している(実施例76を参照のこと)。時間点ごと、第一棒=賦形剤対照、第二棒=30ug/kg CID2249タンパク質、第一日iv、第三棒=30ug/kg CID2249タンパク質、第一日sc、第四棒=300ug/kg CID2249タンパク質、第一日sc、第五棒=40ug/kg組換え体IFNa 第一、三および五日、sc。NPR−A/293Fレポーター細胞中の活性化cGMP形成における、構築物CID3691および3681(CID3691および3618タンパク質)中に含まれるDNAによってコードされたBNPアルブミン融合タンパク質の/回応答性関係を示している(実施例78および79を参照のこと)。BNPペプチド(■)、ならびにアルブミンのBNP融合上流の2つの異なる調製物(□)および(●)を試験した。自然発生高血圧ラットにおける平均動脈圧における、BNPアルブミン融合タンパク質の効果を示している(実施例78を参照のこと)。賦形剤(□)、BNPペプチド(●)、またはBNPアルブミン融合タンパク質(○)を、尾静脈注射を介して送達した。収縮期および拡張期血圧をカフ−テール法によって記録した。BNPペプチド(●)またはBNPアルブミン融合タンパク質(○)の静脈注射後の、11〜12週齢オスC57/BL6マウスにおける血漿cGMPレベルを示している(実施例78を参照のこと)。cGMPレベルを、静脈内注射後種々の時間点にて回収した、尾血から調整した血清から測定した。NPR−A/293Fレポーター細胞中の活性cGMP形成における、構築物CID3769および3959中に含まれるDNAによってコードによってコードされたBNPペプチドおよびBNPアルブミン融合タンパク質の/回応答性関係を示している(実施例80を参照のこと)。BNPペプチド(■)、ならびにアルブミンのBNP融合下流の2つの異なる調製物(□)および(◇)を試験した。NPR−A/293Fレポーター細胞中の活性cGMP形成における、24時間ネプリリシンでの処置あり、またはなしでの、BNPおよびANPペプチドの/回応答性関係を示している(実施例81を参照のこと)。20分間、1時間または24時間、ネプリリシンまたは対照MES緩衝液の処置後、NPR−A/293Fレポーター細胞中の活性化cGMP形成における、ANPペプチドの用量応答性関係を示している(実施例81を参照のこと)。20分間、1時間または24時間、ネプリリシンまたは対照MES緩衝液の処置後、NPR−A/293Fレポーター細胞中の活性化cGMP形成における、構築物CID3484中に含まれるDNAによってコードされた、アルブミンのANP融合上流を含むANPアルブミン融合タンパク質の/回応答性関係を示している(実施例81を参照のこと)。特定の時間間隔でのネプリリシンでの処理後の、無傷のナトリウム利尿ペプチドの割合を示している。ANPおよびBNPペプチド、ならびに三重グリシンを介したアルブミンのBNP融合上流(CID3809)およびアルブミンに対するANP融合上流(CID3484)を含む2つのアルブミン融合タンパク質を試験した(実施例81を参照のこと)。慢性C型肝炎遺伝子型1に感染し、0〜24週間、リバビリンとの組み合わせで、HSA−IFNα2bとの処置後、リバビリンとの組み合わせでペグ化インターフェロンαの少なくとも1つの処置レジメ(PEG−RBV)に対する応答が先に無かった患者(非応答者)における、中央値HCV RNAチャージ(log10 IU/ml)によって測定されたような、HCV RNAタイターでの減少を示している。それぞれ、正常健康ブタ(n=4〜6/群)における、5mg/kgIVボーラスの投与後、血漿および尿cGMPレベルにおける、HSA−BNP(構築物:ID#3959)の効果を示している。それぞれ、正常健康ブタ(n=4〜6/群)における、5mg/kgIVボーラスの投与後、血漿および尿cGMPレベルにおける、HSA−BNP(構築物:ID#3959)の効果を示している。ブタ実験的心不全モデル(n=10/群)での末端拡張期直径変化における、2mg/kgまたは6mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの投与の効果を示している。心不全を、心室ペーシングによってブタに誘導する。末端拡張期直径を心エコー検査法によって測定した。賦形剤またはベースラインからの有意な変化(p<0.05)を示す(それぞれ&および#)。ブタ実験的心不全モデル(n=10/群)中の、短縮率における、2mg/kgまたは6mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの投与の効果を示している。心不全を、心室ペーシングによってブタに誘導する。賦形剤またはベースラインからの有意な変化(p<0.05)を示す(それぞれ&および#)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにて、0.5mg/kgまたは5mg/kgで単一静脈内ボーラスを介して投与されたHSA−BNP(構築物ID#3959)の血行動態効果を示している。心拍出量(CO)、平均動脈圧(MAP)、肺キャピラリーエッジ圧(PCWP)および肺動脈圧(PAP)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)の腎臓効果を示している。尿流量(速度/30分間回収)、ナトリウム排出、腎血流量、および糸球体ろ過量(GFR)を、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。正常イヌモデルにおける、おいて、0.5mg/kgまたは5mg/kgでの、単一静脈内ボーラスを介して投与した、HSA−BNP(構築物ID #3959)のホルモン効果を示している。血漿アルドステロール、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、麻酔正常雑種犬(n=8/群)にて、0.5mg/kgまたは5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の静脈内ボーラスの前にベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。アスタリスクは、ベースラインより統計学的に有意な変化を示している(p<0.05)。全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つ、Data Science Internationalテレメトリートランスミッターを外科的に埋め込んだ、正常で、健康な、目の覚めたベーグル犬における、収縮期および平均動脈血圧における、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の単一静脈内ボーラスの効果を示している。注入に続いての連続データ記録48時間にわたる、拡張期血圧のベースラインからの変化(図18A)、平均拡張期血圧の減少(図18B)、および平均動脈圧におけるベースラインからの変化(図18C)を示している。アステリスクは、賦形剤と比較して、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)に対するベースライン−調整平均値における統計学的に有意な差を示している(p<0.05)。全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つ、Data Science Internationalテレメトリートランスミッターを外科的に埋め込んだ、正常で、健康な、目の覚めたベーグル犬における、収縮期および平均動脈血圧における、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の単一静脈内ボーラスの効果を示している。注入に続いての連続データ記録48時間にわたる、拡張期血圧のベースラインからの変化(図18A)、平均拡張期血圧の減少(図18B)、および平均動脈圧におけるベースラインからの変化(図18C)を示している。アステリスクは、賦形剤と比較して、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)に対するベースライン−調整平均値における統計学的に有意な差を示している(p<0.05)。全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つ、Data Science Internationalテレメトリートランスミッターを外科的に埋め込んだ、正常で、健康な、目の覚めたベーグル犬における、収縮期および平均動脈血圧における、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID #3959)の単一静脈内ボーラスの効果を示している。注入に続いての連続データ記録48時間にわたる、拡張期血圧のベースラインからの変化(図18A)、平均拡張期血圧の減少(図18B)、および平均動脈圧におけるベースラインからの変化(図18C)を示している。アステリスクは、賦形剤と比較して、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)に対するベースライン−調整平均値における統計学的に有意な差を示している(p<0.05)。全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つ、Data Science Internationalテレメトリートランスミッターを外科的に埋め込んだ、正常で、健康な、目の覚めたベーグル犬における全身血圧における、0.02mg/kg非融合BNPペプチドの静脈内ボーラス、および10mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)の皮下注射の効果の比較を示している。BNP(図19A)およびHSA−BNP(構築物ID#3959)の投与に続く48時間データ記録にわたる、拡張期血圧のベースラインからの変化を示している。アステリスクは、賦形剤と比較して、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)に対するベースライン−調整平均値における統計学的に有意な差を示している(p<0.05)。全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つ、Data Science Internationalテレメトリートランスミッターを外科的に埋め込んだ、正常で、健康な、目の覚めたベーグル犬における全身血圧における、0.02mg/kg非融合BNPペプチドの静脈内ボーラス、および10mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)の皮下注射の効果の比較を示している。BNP(図19A)およびHSA−BNP(構築物ID#3959)の投与に続く48時間データ記録にわたる、拡張期血圧のベースラインからの変化を示している。アステリスクは、賦形剤と比較して、5mg/kg HSA−BNP(構築物ID#3959)に対するベースライン−調整平均値における統計学的に有意な差を示している(p<0.05)。詳細な記述定義 以下の定義は、本明細書を通して使用された特定の語句の理解を促進するために提供される。 本明細書で使用するところの、「ポリヌクレオチド(polynucleotide)」は、少なくとも1つの治療的タンパク質X(またはその断片または変異体)に対してインフレームで結合した、少なくとも1つのアルブミン(またはその断片または変異体)を含む、またはそれらからなる融合タンパク質をコードしているヌクレオチド配列を持つ核酸分子、(表2のカラム6にて記述したような)配列番号:Yのアミノ酸配列、またはその断片または変異体を含む、またはそれらからなる融合タンパク質をコードしているヌクレオチド配列を持つ核酸分子、配列番号:Xにて示した配列を含むか、またはそれらからなるヌクレオチド配列を持つ核酸分子、配列番号:Zのアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる融合タンパク質をコードしているヌクレオチド配列を持つ核酸分子、表2、または実施例にて記述したように産生された本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているヌクレオチド配列を持つ核酸分子、本発明の治療的アルブミン融合タンパク質をコードしているヌクレオチド配列を持つ核酸分子、表2で記述したアルブミン融合構造中に含まれるヌクレオチド配列を持つ核酸分子、または(表3にて記述したような)ATCCにて寄託されたアルブミン融合構造中に含まれるヌクレオチド配列を持つ核酸分子を意味する。 本明細書で使用するところの、「アルブミン融合構築物(albumin fusion construct)」は、少なくとも1つの治療的タンパク質(またはその断片または変異体)をコードしている少なくとも1つのポリヌクレオチドに対してインフレームで結合した、少なくとも1つのアルブミンの分子(またはその断片または変異体)をコードしているポリヌクレオチドを含む、またはそれらからなる核酸分子、表2または実施例にて記述したように産生された治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしている、少なくとも1つのポリヌクレオチドに対してインフレームで結合した、アルブミンの少なくとも1つの分子(またはその断片または変異体)をコードしているポリヌクレオチドを含む、またはそれらからなる核酸分子、またはさらにたとえば1つまたはそれ以上の以下の要素、(1)(限定はしないが、シャトルベクター、発現ベクター、統合ベクター、および/または複製システムを含む)機能的自己複製ベクター、(2)転写の開始のための領域(たとえば、調節可能または誘導可能プロモーター、構造プロモーターのような、プロモーター領域)、(3)転写の終結のための領域、(4)リーダー配列、および(5)選別可能マーカー、を含む、治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしている少なくとも1つのポリヌクレオチドに対してインフレームで結合した、少なくとも1つの治療的タンパク質(またはその断片または変異体)をコードしている1つのポリヌクレオチドを含む、またはそれらからなる核酸分子を意味する。治療的タンパク質およびアルブミンタンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、アルブミン融合構造の一部として、アルブミン融合構築物の「一部(portion)」「領域(region)」または「部位(moiety)」としてそれぞれ意味されうる。 本発明は一般的に、アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド、アルブミン融合タンパク質、およびアルブミン融合タンパク質またはアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて、疾患または疾病を処置する、予防するまたは軽減する方法に関する。本明細書で使用するところの、「アルブミン融合タンパク質(albumin fusion protein)」は、治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子への、少なくとも1つのアルブミン(またはその断片または変異体)の分子への融合によって形成されるタンパク質を意味する。本発明のアルブミン融合タンパク質には、遺伝的融合によって互いに結合した、少なくとも1つの治療的タンパク質の断片または変異体、少なくとも1つのヒト血清アルブミンの断片または変異体を含む(すなわち、アルブミン融合タンパク質が、治療的タンパク質のすべてまたは一部をコードしているポリヌクレオチドが、アルブミンのすべてまたは一部をコードしているポリヌクレオチドとイン−フレームで結合する、核酸の翻訳によって産生される)。治療的タンパク質およびアルブミンタンパク質は、アルブミン融合構造の一部として、アルブミン融合構築物の「一部(portion)」「領域(region)」または「部位(moiety)」としてそれぞれ意味されうる(たとえば「治療的タンパク質部分(Therapeutic prfotein portion)」または「アルブミンタンパク質部分(albumin protein portion)」)。非常の好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、少なくとも1つの(限定はしないが、治療的タンパク質Xの成熟形態を含む)治療的タンパク質Xの分子またはその断片または変異体と、少なくとも1つの(限定はしないが、アルブミンの成熟形態を含む)アルブミンの分子またはその断片または変異体を含む。 さらに好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、宿主細胞によって処理され、周辺の培養培地中に分泌される。発現のために使用した宿主の分泌経路にて発生する新生アルブミン融合タンパク質の処理には、限定はしないが、シグナルペプチド開裂、ジスルフィド結合の形成、正しいホールディング、(たとえばN−およびO−結合グルコシル化のような)糖質の添加および処理、特定のタンパク質分解開裂、および多重タンパク質へのアセンブリが含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質は好ましくは、処理された形態である。もっとも好ましい実施様態において、「アルブミン融合タンパク質の処理された形態(processed form of an albumin fusion protein)」は、N−末端シグナルペプチド開裂がおこったアルブミン融合タンパク質産物を意味し、また本明細書で、「成熟アルブミン融合タンパク質(mature albumin fusion protein)」とも呼ばれる。 種々の例において、本発明のアルブミン融合構築物を含む代表的なクローンは、American Type Culture Collection)(本明細書以下「ATCC(登録商標)」と呼ぶ)にて寄託された。さらに、本技術分野で公知であり、本明細書の他の部分で記述された技術によって、その寄託より、該アルブミン融合構築物を取り出すことが可能である。ATCC(登録商標)は、10801 University Boulevard,Manassas,Virginia 20110−2209、USAに位置する。ATCC(登録商標)寄託は、特許手続上の微生物の寄託の国際承認に関するブダペスト条約にしたがって実施された。 1つの実施様態において、本発明は、治療的タンパク質および血清アルブミンタンパク質を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを提供する。さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質および血清アルブミンタンパク質を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、本発明は、治療的タンパク質と、表2にて記述したポリヌクレオチドによってコードされる血清アルブミンタンパク質を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。さらに好ましい実施様態において、本発明は、その配列が表2にて配列番号:Yとして示される、アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを提供する。他の実施様態において、本発明は、治療的タンパク質と血清アルブミンタンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。他の実施様態において、本発明は、治療的タンパク質と血清アルブミンタンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な変異体を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質の血清アルブミンタンパク質成分は、血清アルブミンの成熟部分である。本発明はさらに、これらのアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む。 さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質、および血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質、および血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な変異体を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、治療的タンパク質の成熟部分である。さらに好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、治療的タンパク質部分の細胞外可溶性ドメインである。他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、治療的タンパク質の活性形態である。本発明はさらに、これらのアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む。 さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片または変異体、および血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片または変異体を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、本発明は、治療的タンパク質の成熟部分、および血清アルブミンの成熟部分を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。本発明はさらに、これらのアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む。治療的タンパク質 以上で記述したように、本発明のポリヌクレオチドは、好ましくは遺伝的融合によって、互いに結合する、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体、およびヒト血清アルブミンの少なくとも1つの断片または変異体を含む、またはそれらからなるタンパク質をコードしている。 さらなる実施様態には、化学共役によって互いに連結する、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体、およびヒト血清アルブミンの少なくとも1つの断片または変異体を含むか、またはそれらからなるタンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む。 本明細書で使用するところ、「治療的タンパク質(Therapeutic protein)」は、1つまたはそれ以上の治療的および/または生物学的活性を持つ、タンパク質、ポリペプチド、抗体、ペプチドまたはそれらの断片または変異体を意味する。本明細書に含まれる治療的タンパク質には、限定はしないが、タンパク質、ポリペプチド、ペプチド、抗体および生物学的物質が含まれる。(語句ペプチド、タンパク質およびポリペプチドは本明細書で同じ意味で使用される。)語句「治療的タンパク質」が、抗体およびその断片および変異体を含むことが特に意図される。したがって、本発明のたんぱく質には、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体、および/または抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含みうる。さらに、語句「治療的タンパク質」は、治療的タンパク質の内生または天然に存在する関連物を意味しうる。 「治療的活性(therapeutic activity)」を示しているポリペプチド、または「治療的に活性(therapeutically active)」なタンパク質によって、本明細書で記述されたか、または本技術分野で公知の、1つまたはそれ以上の治療的タンパク質のような、治療的タンパク質と結合した、1つまたはそれ以上の公知の生物学的および/または治療的活性を持つポリペプチドを意味する。非限定例として、「治療的タンパク質」は、疾患、状態または疾病を処置、予防または軽減するために有用であるタンパク質である。非限定例として、「治療的タンパク質」は、特定の細胞型(正常(たとえばリンパ球)または異常(たとえばがん細胞))に特異的に結合するものであり、したがって、化合物(薬物または細胞毒性薬)を、特異的に当該細胞型に標的化するために使用しうる。 たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質によって含まれうる「治療的タンパク質」部分の非包括的リストには、限定はしないが、IFNα、ANP、BNP、LANP、VDP、KUP、CNP、DNP、HCC−1、ベータデフェンシン−2、フラクタルキン、オキシントモジュリン、キラー毒素ペプチド、TIMP−4、PYY、アドレノメジュリン、グレリン、CGRP、IGF−1、ニューラミニダーゼ、ヘマグルチニン、ブチリルクロリンエステラーゼ、エンドセリンおよびメカノ増殖因子が含まれる。 インターフェロンハイブリッドはまた、アルブミンのアミノまたはカルボキシ末端に融合して、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質を形成しうる。インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質は、抗ウイルス応答、細胞増殖の制御、および免疫応答の調節のような、インターフェロン活性を増強、または抑制しうる(Lebleu et al.,PNAS USA,73:3107−3111(1976);Gresser et al.,Nature,251:543−545(1974)、and Johnson, Texas Reports Biol Med,35:357−369(1977))。各インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質を、ウイルス感染(たとえば肝炎(たとえばHCV)、またはHIV)、多発性硬化症またはがんを処置、予防または軽減するために使用可能である。 1つの実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のインターフェロンハイブリッド部分は、(本明細書でアルファ−アルファハイブリッドとして呼ぶ)インターフェロンアルファ−インターフェロンアルファハイブリッドを含む。たとえば、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のアルファ−アルファハイブリッド部分は、インターフェロンアルファDに融合したインターフェロンアルファAからなる、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、A/Dハイブリッドは、共通BgIII制限部位にて、インターフェロンアルファDと融合し、A/DハイブリッドのN−末端部位は、インターフェロンアルファAのアミノ酸1〜62に相当し、C−末端部位はインターフェロンアルファDのアミノ酸64〜166に相当する。たとえば、このA/Dハイブリッドはアミノ酸配列CDLPQTHSLGSRRTLMLLAQMRX1ISLFSCLKDRHDFGFPQEEFGNQFQKAETIPVLHEMIQQIFNLFTTKDSSAAWDEDLLDKFCTELYQQLNDLEACVMQEERVGETPLMNX2DSILAVKKYFRRITLYLTEKKYSPCAWEVVRAEIMRSLSLSTNLQERLRRKE (配列番号:99)を含み、式中X1はRまたはKであり、X2はAまたはVである。さらなる実施様態において、A/Dハイブリッドは、共通PvuIII制限部位にて融合し、A/DハイブリッドのN−末端部位は、インターフェロンアルファAのアミノ酸1〜91に相当し、C−末端部位はインターフェロンアルファDのアミノ酸93〜166に相当する。たとえば、本A/Dハイブリッドは、アミノ酸配列CDLPQTHSLGSRRTLMLLAQMRX1ISLFSCLKDRHDFGFPQEEFGNQFQKAETIPVLHEMIQQIFNLFSTKDSSAAWDETLLDKFYTELYQQLNDLEACVMQEERVGETPLMNX2DSILAVKKYFRRITLYLTEKKYSPCAWEVVRAEIMRSLSLSTNLQERLRRKE (配列番号:100)を含み、式中X1はRまたはKであり、第二X2はAまたはVである。これらのハイブリッドはさらに、米国特許第4,414,510号にて記述されており、そのすべてにおいて、参考文献によってここに組み込まれている。 さらなる実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のアルファ−アルファハイブリッド部分は、インターフェロンアルファFに融合したインターフェロンアルファAからなる、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、A/Fハイブリッドは、共通PvuIII制限部位にて融合し、A/FハイブリッドのN−末端部位は、インターフェロンアルファAのアミノ酸1〜91に相当し、C−末端部位は、インターフェロンアルファFのアミノ酸93〜166に相当する。たとえば、A/Fハイブリッドは、アミノ酸配列、CDLPQTHSLGSRRTLMLLAQMRXISLFSCLKDRHDFGFPQEEFGNQFQKAETIPVLHEMIQQIFNLFSTKDSSAAWDETLLDKFYTELYQQLNDMEACVIQEVGVEETPLMNVDSILAVKKYFQRITLYLTEKKYSPCAWEVVRAEIMRSFSLSKIFQERLRRKE (配列番号:101)を含み、式中XはRまたはKいずれかである。これらのハイブリッドは、米国特許第4,414,510号にて記述されており、そのすべてにおいて、参考文献によってここに組み込まれている。さらなる実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のアルファ−アルファハイブリッド部位は、インターフェロンアルファBに融合したインターフェロンアルファAからなる、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、A/Bハイブリッドは、共通PvuIII制限部位にて融合し、A/BハイブリッドのN−末端部位は、インターフェロンアルファAのアミノ酸1〜91に相当し、C−末端部位は、インターフェロンアルファBのアミノ酸93〜166に相当する。たとえば、このA/Bハイブリッドは、アミノ酸配列、CDLPQTHSLGSRRTLMLLAQMRX1ISLFSCLKDRHDFGFPQEEFGNQFQKAETIPVLHEMIQQIFNLFSTKDSSAAWDETLLDKFYTELYQQLNDLEX2X3X4X5QEVGVIESPLMYEDSILAVRKYFQRITLYLTEKKYSSCAWEVVRAEIMRSFSLSINLQKRLKSKE (配列番号:102)、を含み、式中X1はRまたはKであり、X2〜X5はSCVMまたはVLCDである。これらのハイブリッドはさらに、米国特許第4,414,510号にて記述されており、そのすべてにおいて、参考文献によってここに組み込まれている。 他の実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のインターフェロンハイブリッド部分は、ベータ−インターフェロンアルファハイブリッド(本明細書でベータ−アルファハイブリッドとして呼ぶ)を含む。たとえば、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のベータ−アルファハイブリッド部分は、インターフェロンアルファDに融合したインターフェロンベータ−1(またインターフェロンアルファ−1としても呼ぶ)からなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、ベータ−1/アルファDハイブリッドは、N−末端部分がインターフェロンベータ−1のアミノ酸1〜73に相当し、C−末端部分がインターフェロンアルファDのアミノ酸74〜167に相当するように融合する。たとえば、このベータ−1/アルファDハイブリッドは、アミノ酸配列、MSYNLLGFLQRSSNFQCQKLLWQLNGRLEYCLKDRMNFDIPEEIKQLQQFQKEDAALTIYEMLQNIFAIFRQDSSAAWDEDLLDKFCTELYQQLNDLEACVMQEERVGETPLMNXDSILAVKKYFRRITLYLTEKKYSPCAWEVVRAEIMRSLSLSTNLQERLRRKE (配列番号:103)を含み、式中XはAまたはVである。これらのハイブリッドはさらに、米国特許第4,758,428号にて記述されており、そのすべてにおいて、参考文献によってここに組み込まれている。 他の実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のインターフェロンハイブリッド部分は、インターフェロンアルファ−インターフェロンベータハイブリッド(本明細書でアルファ−ベータハイブリッドとして呼ばれる)を含む。たとえば、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のアルファ−ベータハイブリッド部位は、インターフェロンベータ−1に融合したインターフェロンアルファD(またインターフェロンアルファ−1としても呼ばれる)からなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、アルファD/ベータ−1ハイブリッドは、N−末端部分がインターフェロンアルファDのアミノ酸1〜73に相当し、C−末端部分がインターフェロンアルファDのアミノ酸74〜166に相当するように融合する。たとえば、このアルファD/ベータ−1ハイブリッドは、アミノ酸配列、MCDLPETHSLDNRRTLMLLAQMSRISPSSCLMDRHDFGFPQEEFDGNQFQKAPAISVLHELIQQIFNLFTTKDSSSTGWNETIVENLLANVYHQINHLKTVLEEKLEKEDFTRGKLMSSLHLKRYYGRILHYLKAKEYSHCAWTIVRVEILRNFYFINRLTGYLRN (配列番号:104)を含む。これらのハイブリッドはさらに、米国特許第4,758,428号にて記述されており、そのすべてにおいて、参考文献によってここに組み込まれている。 さらなる実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のインターフェロンハイブリッド部位は、アルファ−アルファインターフェロンハイブリッド、アルファ−ベータインターフェロンハイブリッド、およびベータ−アルファハイブリッドのさらなる組み合わせを含みうる。さらなる実施様態において、インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質のインターフェロンハイブリッド部位は、インターフェロンハイブリッドのアミノ酸配列へ変異、置換、欠損または添加を含むために改変しうる。そのようなインターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質に対する改変は、たとえば産生のレベルを改善、安定性を増加、活性を増加または減少、または新しい生物学的特性を付与するために実施しうる。 上記インターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質は、ポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを含む宿主細胞およびベクターと同様、本発明によって含まれる。1つの実施様態において、上述のようなポリヌクレオチドによってコードされたインターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質は、寿命が延長される。さらなる実施様態において、上記ポリヌクレオチドによってコードされるインターフェロンハイブリッドアルブミン融合タンパク質は、in vitroおよび/またはin vivoにて、相当する非融合インターフェロンハイブリッド分子と比べて、より長い血清半減期および/または溶液中(または薬理学的組成物中)でより安定した活性をもつ。 他の非限定例において、「治療的タンパク質」は、生物学的活性、とりわけ疾患の処置、予防または軽減のために有用である生物学的活性を持つタンパク質である。治療的タンパク質によって保持されうる生物学的活性の非包括的リストには、細胞のHIV−1感染の阻害、腸上皮細胞増殖の刺激、腸上皮細胞浸透性の減少、インスリン分泌の刺激、気管支拡張および血管拡張の誘導、アルドステロンおよびレニン分泌の阻害、血圧制御、神経増殖の促進、免疫応答の増強、炎症の増強、食欲の抑制、または任意の1つまたはそれ以上の、以下「生物学的活性」項目にて記述した、および/または表1(カラム2)中の該治療的タンパク質に関して開示した生物学的活性が含まれる。 1つの実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、カテゴリーA−フィロ(Category A−Filo)(エボラ(Ebola))、アリーナ(Arena)(ピチェンデ(Puchende))、カテゴリーB−トガ(Category B−Toga)(VEE)、またはカテゴリーC−ブンヤ(Category C−Bunya)(プントトロ(Punto Toro))、フラビ(Flavi)(黄熱、ウエストナイル(Yellow fever,West Nile))下で区分されるウイルス薬を阻害する。たとえば、CPE阻害、ニュートラルレッド染色およびウイルス産生アッセイを実施して、HSAのINF−アルファ融合下流の抗ウイルス活性を評価した(CID3165タンパク質)。カニクイザルおよびヒト対象におけるCID3165タンパク質の薬物動態学的および薬力学的活性を評価した。結果は、抗ウイルス活性が、好ましい安全指標にて評価したすべてのRNAウイルスに対して達成されたことを示している。IC50値は、CPRアッセイにて<0.1ng/ml(プンタトロA)〜19ng/ml(VEE)の範囲であった。カニクイザルにおいて、CID3165タンパク質の半減期は、90時間であり、投与後14日間まで検出可能であった。ヒト対象において、CID3156タンパク質は安全であり、よく寛容であった。単回注射投与後のCmaxは投与量比例した。500ugコホートにおける平均Cmaxは22ng/mlであり、平均t1/2は150時間である。2〜4週間に一回以上の投与が、薬物動態学によって支持された。C型肝炎に対する抗ウイルス応答が、単回注射コホート(120〜500μg)にて、ほとんどの対象で観察された。 さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、C型肝炎感染(HCV)の患者を処置するために使用する。または白血球インターフェロンとしても知られているインターフェロンアルファ(alfa)は、HCVに感染した患者の処置のための標準の治療である。語句「インターフェロンアルファ(interferon alpha)」は、抗ウイルス活性を持つ非常に均質に関連したポリペプチドのファミリーを意味する。TFN−アルファ−HSA融合のインターフェロンアルファ部分は、本技術分野で公知の任意のインターフェロンアルファまたはその断片からなるか、またはそれらを含む。本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部分の非限定例には、限定はしないが、表1の治療的タンパク質カラムにて開示されたインターフェロンアルファタンパク質が含まれる。特定の実施様態において、インターフェロンアルファ部分は、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2c、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファコン−1、インターフェロンアルファ−n1、インターフェロンアルファ−n3、たとえばINTRON(登録商標)A(シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth,N.J.)、ROFERON(登録商標)A(ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley,N.J.)、Boerofor アルファインターフェロン(べーリンガーインゲルハイムファーマシューティカルズ社(Boehringer Ingelheim Pharmaceuticals.,Inc.)、Ridgefied,Conn.)、OMNIFERON(商標)(ビラジェン社(Viragen,Inc.),Plantation,FL)、MULTIFERON(商標)(ビラジェン社(Viragen,Inc.),Plantation,FL)、WELLFERON(登録商標)(グラクソスミスクライン(GlaxoSmithKline)、London,Great Britian)、INFERGEN(登録商標)(アムジェン社(Amgen,Inc.)、Thousands Oaks,CA)、SUMIFERON(登録商標)(住友(Sumitomo)、Japan)、BELEROFON(登録商標)(ナウティラスバイオテク(Nautilus Biotech)、France)、MAXY−ALPHA(商標)(マキシゲン(Maxygen)、Redwood City,CA/ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley,N.J.)のようなインターフェロンの任意の市販されている形態、または任意の精製インターフェロンアルファ産物またはその断片からなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部分は、延長または制御放出のために改変、または処方されたインターフェロンアルファからなるか、またはそれらを含む。たとえば、インターフェロンアルファは、限定はしないが、インターフェロン−アルファ−XL(フラメルテクノロジーズ(Flamel Technologies)、France)およびLOCTERON(商標)(バイオレックスセラピューティックス/オクトプラス(BioLex Therapeutics/OctoPlus)、Pittsboro,NC)を含む、市販されている延長放出または制御放出インターフェロンアルファからなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部位が、化学部位の添加によって改変されうる。たとえば、インターフェロンアルファ部位は、ペグ化によって改変しうる。したがって、さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部位は、インターフェロンアルファ−2a、2b、またはコンセンサスインターフェロンのペグ化形態からなるか、または含み、限定はしないが、たとえば、PEG−INTRON(登録商標)(シェーリング社(Schering Corp.),Kenilworth,N.J.)、PEGASYS(登録商標)(ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley,N.J.)、PEG−OMNIFERON(商標)(ビラジェン社(Viragen,Inc.),Plantation,FL)またはその断片のような市販されているペグ化インターフェロンアルファが含まれる。しかしながら、本明細書で使用するところの、「IFN−アルファ−HSA」融合は本技術分野で公知の任意のインターフェロンアルファタンパク質またはその断片に融合したHASを意味する。 HCVに感染した患者は、HCV感染の処置のためのインターフェロンレジメへの先の暴露に基づいて2つのカテゴリーに分けられる。「処置ナイーブ患者(treatment−naive patients)」または「ナイーブ患者(native patients)」は、インターフェロンレジメにて処置されたことのない患者である。「処置経験患者(treatment−experienced patients)」または「経験患者(experienced patients)」は、インターフェロンレジメにて処置された、または現在処置されている患者である。「非応答者(non−responder)」は、インターフェロンレジメで先に処置されたが、初期ウイルス負荷減少(EVR)または処理終了応答(ETR)のような処置の主要評価項目を満たさなかった経験患者である。「リラプサー(relapsers)」は、インターフェロンレジメですでに処置され、EVRまたはETRのような処置の主要評価項目を達成したが、その後の時間点で、HCVに関してその後陽性になった経験患者である。しかしながら、本明細書で使用するところの、「経験」「HCV患者(HCV patient)」は、非応答者またはリラプサーのいずれかである。 さらに、C型肝炎は多数の遺伝子型に分類され、遺伝子型1、2、3または4の4つの遺伝子型がもっとも一般的である。一般的に、HCV患者に感染したC型肝炎ウイルスは単一の遺伝子型を含む。しかしながら、肝炎ウイルスは、2つまたはそれ以上の遺伝子型の組み合わせを含みうる。さらに、C型肝炎の遺伝子型はまた、公知のHCV遺伝子型の1つの変異体でもありうる。さらなる実施様態において、HCV患者のC型肝炎ウイルスは、遺伝子型1またはその変異体である。しかしながら、本明細書で使用するところの、「HCV」は、任意の遺伝子型のC型肝炎ウイルス、その組み合わせまたは変異体を意味する。 HCVの患者のための標準治療レジメには、リバビリンのような抗ウイルス薬剤との組み合わせでの、インターフェロンアルファでの処置が含まれる。一般的に、インターフェロンアルファは、毎日、一週間に二回、または毎週投与され、リバビリンは毎日投与される。しかしながら、最近の研究は、インターフェロンアルファを、HCVの処置のために本技術分野で公知の他の抗ウイルス薬剤との組み合わせで使用する。したがって、さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、HCV患者に、単独に、またはたとえばリバビリンのような抗ウイルス薬剤との組み合わせで投与しうる。さらに好ましい実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、たとえばリバビリンとさらなる抗ウイルス薬のような、1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで、HCV患者に投与しうる。 上記のように、CID3165タンパク質の薬物動態学によって、2〜4週間に一回またはそれ以上の投与スケジュールが支持される。したがって、さらなる実施様態において、HCV患者は、単独または効果的な量の抗ウイルス薬剤との組み合わせで、2〜4週間ごと一回の投与によって、IFN−アルファ−HSA融合で処理される。好ましい実施様態において、HCV患者は、効果的な量の1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで、2〜4週間ごとに一回投与することによって、IFN−アルファ−HSA融合で処置する。さらなる好ましい実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、4週間ごとに一回以上、HCV患者に投与される。さらなる好ましい実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は4週間に一回より多くHCV患者に投与される。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、HCV患者に対して、4週間に一回以上投与され、そこで、処置にはまた、効果的な量の1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤の投与も含まれる。 他の実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、HCVの維持治療のための低用量単独治療として使用しうる。さらなる追加的実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、リバビリン、およびHCVの処置のための1つまたはそれ以上の他の抗ウイルス薬剤との組み合わせで使用しうる。あるいは、他の実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、HVCの処置のための、リバビリン以外の1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで使用しうる。 さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、他のウイルス感染の処置のために使用しうる。たとえば、1つの実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、B型肝炎(HBV)の処置のための使用しうる。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の処置のために使用しうる。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合は、限定はしないが、ヘアリー細胞白血病、悪性メラノーマ、濾胞性リンパ腫、慢性骨髄性白血病、AIDS関連カポジ肉腫、多発性骨髄腫または腎細胞癌を含むがんの処置にて使用しうる。 他の実施様態において、限定はしないがANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、心血管疾患の処置のために使用しうる。たとえば、好ましい実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、うっ血性心不全の処置のために使用しうる。さらなる好ましい実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、心筋梗塞症後の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、限定はしないが、高血圧症、食塩感受性高血圧症、狭心症、末梢動脈疾患、低血圧症、心容積過負荷、心不全、心臓麻痺、左心室機能障害、呼吸困難、心筋再かん流傷害または左心室リモデリングを含む、さらなる心臓血管疾患に対して使用しうる。他の実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、血管収縮、心臓排出の低下および/または高血圧症を導きうる、アルドステロンレベルの上昇のための処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、限定はしないが、糖尿病性ニューロパシー、糸球体肥大、糸球体傷害、腎糸球体疾患、急性および/または慢性腎不全を含む、腎臓疾患の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、限定はしないが、ANP−HSA融合またはBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチドとのHSA融合を、発作または組織中の過剰流体を処置するために使用しうる。 さらなる実施様態において、HSAは、限定はしないが、融合タンパク質のBNP成分が、BNPアミノ酸残基1〜29であるBNP−HSA融合を含む、ナトリウム利尿ペプチド変異体と融合しうる。1つの実施様態において、HSA融合タンパク質のBNP成分は、タンデムで2つのBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)からなる。他の実施様態において、HSA癒合タンパク質のBNP成分は、タンデムで3つ、4つ、5つまたはそれ以上のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)からなる。好ましい実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合は、うっ血性心不全の処置のための使用しうる。さらに好ましい実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合は、心筋梗塞症後の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合は、限定はしないが、高血圧症、食塩感受性高血圧症、狭心症、末梢動脈疾患、低血圧症、心容積過負荷、心不全、心臓麻痺、非血液動態CHF、左心室機能障害、呼吸困難、心筋再かん流傷害または左心室リモデリングを含む、さらなる心臓血管疾患を処置するために使用しうる。他の実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合を、血管収縮、心臓排出の低下および/または高血圧症を導きうる、アルドステロンレベルの上昇のための処置にて使用しうる。好ましい実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合を、限定はしないが、糖尿病性ニューロパシー、糸球体肥大、糸球体傷害、腎糸球体疾患、急性および/または慢性腎不全を含む、腎臓疾患または疾病の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)とのHSA融合を、発作または組織中の過剰流体を処置するために使用しうる。 関連するが、異なる実施様態において、本発明は、限定はしないが、BNPアミノ酸残基1〜29を含むナトリウム利尿ペプチド変異体を指向し、そこでペプチドはHSAに融合しない。1つの実施様態において、本発明のBNP変異体は、タンデムで2つのBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)の配列を持つ。他の実施様態において、本発明のBNP変異体は、タンデムで3つ、4つ、5つまたはそれ以上のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)の配列を持つ。好ましい実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、うっ血性心不全の処置のための使用しうる。さらに好ましい実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、心筋梗塞症後の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、限定はしないが、高血圧症、食塩感受性高血圧症、狭心症、末梢動脈疾患、低血圧症、心容積過負荷、心不全、心臓麻痺、非血液動態CHF、左心室機能障害、呼吸困難、心筋再かん流傷害または左心室リモデリングを含む、さらなる心臓血管疾患を処置するために使用しうる。他の実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、血管収縮、心臓排出の低下および/または高血圧症を導きうる、アルドステロンレベルの上昇のための処置にて使用しうる。好ましい実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、限定はしないが、糖尿病性ニューロパシー、糸球体肥大、糸球体傷害、腎糸球体疾患、急性および/または慢性腎不全を含む、腎臓疾患または疾病の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、本発明のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、発作または組織中の過剰流体を処置するために使用しうる。 さらなる実施様態において、本発明は、限定はしないが、半減期、生物学的活性を延長する、および/または変異体の精製を促進するために改変した、BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を含むナトリウム利尿ペプチド変異体を指向する。本実施様態にしたがって、ナトリウム利尿ペプチド変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)は、本技術分野で公知の技術を用いて、ペグ化、メチル化、または化学的に改変または共役させうる。あるいは、本技術分野で公知の方法を、本発明のナトリウム利尿ペプチド変異体を、本技術分野で公知の他のペプチド配列に組換え体的に融合して、半減期を延長するため、生物学的活性を改善するため、および/または精製を促進するために使用しうる。たとえば、本発明のナトリウム利尿ペプチド変異体は、抗体Fc領域、またはその部分に融合または共役してもよい。本発明のナトリウム利尿変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)に融合した抗体部分は、定常領域、ヒンジ領域、CH1ドメイン、CH2ドメインおよびCH3ドメイン、または全ドメインの任意の組み合わせまたはその一部分に融合または共役してもよい。ナトリウム利尿変異体はまた、上記抗体部位に融合または共役し、マルチマーを形成して良い。たとえば、本発明のポリペプチドに融合したFc部位(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)は、Fc部位間のジスルフィド結合を介してダイマーを形成しうる。より高次の多重形態は、IgAおよびIgMの部分に変異体を融合することによって作製可能である。本発明の抗体部分への融合または共役のための方法が本技術分野で公知である。たとえば米国特許第5,336,603号、米国特許第5,622,929号、米国特許第5,359,046号、米国特許第5,349,053号、米国特許第5,447,851号、米国特許第5,112,946号、欧州第307,434号、欧州第367,166号、PCT発行物第WO96/04388号、第WO91/06570号、Ashkenazi et al.,Proc. Natl.Acad.Sci.USA 88:10535−10539(1991)、Zheng et al.,J.Immunol.154:5590−5600(1995)、およびVil et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:11337−11341(1992)を参照のこと(前記参考文献は、そのすべてにおいて参考文献によって組み込まれている)。さらなる実施様態において、本発明の改変BNP変異体は、タンデムで2つのBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)の配列を持つ。さらなる実施様態において、本発明のBNP変異体は、タンデムで3つ、4つ、5つまたはそれ以上のBNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)の配列を持つ。好ましい実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、うっ血性心不全の処置のための使用しうる。好ましい実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、心筋梗塞症後の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、限定はしないが、高血圧症、食塩感受性高血圧症、狭心症、末梢動脈疾患、低血圧症、心容積過負荷、心不全、心臓麻痺、非血液動態CHF、左心室機能障害、呼吸困難、心筋再かん流傷害または左心室リモデリングを含む、さらなる心臓血管疾患を処置するために使用しうる。他の実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、血管収縮、心臓排出の低下および/または高血圧症を導きうる、アルドステロンレベルの上昇のための処置にて使用しうる。好ましい実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、限定はしないが、糖尿病性ニューロパシー、糸球体肥大、糸球体傷害、腎糸球体疾患、急性および/または慢性腎不全を含む、腎臓疾患または疾病の処置にて使用しうる。さらなる実施様態において、本発明の改変BNP変異体(たとえばBNPアミノ酸残基1〜29)を、発作または組織中の過剰流体を処置するために使用しうる。 他の実施様態において、CNP−HSA融合を、軟骨内骨化の調節にて使用しうる。たとえば、好ましい実施様態において、CNP−HSA融合を、無軟骨形成、過軟骨形成、および致死性異形成を含む、骨格形成異常の処置にて使用しうる。 本明細書で使用するところの、「治療的活性(therapeutic activity)」または「活性(activity)」は、その効果が、ヒトにおいて望む治療結果と一致する活性、または非ヒトほ乳動物における、または他の種または細菌における望む効果を意味しうる。治療的活性は、in vivoまたはin vitroにて測定しうる。たとえば、望む効果は、細胞培養中でアッセイしうる。そのようなin vitroまたは細胞培養アッセイが、本技術分野で記述された多くの治療的タンパク質に関して一般に利用可能である。アッセイの例には、限定はしないが、実施例項目にて、または表1の「実験的活性アッセイ」カラム(カラム3)にて本明細書で記述されるものが含まれる。 細胞表面および分泌タンパク質のような、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質は、一つまたはそれ以上のオリゴサッカライド基の結合によってしばしば改変される。糖付加として引用される改変は、タンパク質の物理的特徴に劇的に影響を与え、タンパク質安定性、分泌および局在化において重要であり得る。糖付加は、ポリペプチド骨格にそって、特定の局在にて発生する。通常糖付加には2つの主要な型、セリンまたはスレオニンに結合する、O−結合オリゴサッカライドに特徴付けられた糖付加、およびAsn−X−SerまたはAsn−X−Thr配列中のアスパラギン残基に結合し、式中Xはプロリン以外の任意のアミノ酸でありうる、N−結合オリゴサッカライドに特徴付けられた糖付加が存在する。N−アセチルノイラミン酸(またシアル酸として知られている)は通常、N−結合およびO−結合オリゴサッカライド両方の末端残基である。タンパク質構造および細胞型のような変数が、異なる糖付加部位での、鎖内の糖鎖ユニットの数および性質に影響を与える。糖付加アイソマーはまた、該細胞型内の同一の部位にて共通である。 本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質、ならびにその類似体および変異体は、一つまたはそれ以上の部位での糖付加が、発現している宿主細胞によって、またはそれらの発現の他の条件によって、それらの核酸配列の操作の結果として変わるように改変してもよい。たとえば、糖付加アイソマーは、たとえば、アスパラギンに対するグルタミンの置換のような、アミノ酸残基の置換または欠損によって、糖付加部位を削除または導入するために産生されてよく、または非糖付加組換えタンパク質を、たとえば大腸菌(E.coli)または糖付加−欠損酵母中のように、糖付加しない宿主細胞中にタンパク質を発現することによって産生しうる。これらのアプローチは、以下でより詳細に記述しており、本技術分野で公知である。 治療的タンパク質、とりわけ表1で開示しているもの、およびそれらの核酸およびアミノ酸配列が、本技術分野でよく知られており、Chemical Abstract Services Databases(たとえばCAS Registry)、GenBankのような公共のデータベース、およびGenSeq(たとえばDerwent)のような購読提供データベースにて利用可能である。本発明のポリヌクレオチドを駆動するために使用しうる治療的タンパク質の例示的核酸配列を、カラム7、表2の「配列番号:X」で示している。配列番号:Xとして示した配列は、該治療的タンパク質(たとえば全長または成熟いずれか)をコードしている野生型ポリヌクレオチド配列であり得、いくつかの例にて、配列は、前記野生型ポリヌクレオチド配列の変異体(たとえば野生型治療的タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで、前記ポリヌクレオチドのDNA配列が、たとえば特定の種での発現のために最適化されたものであるか、または野生型治療的タンパク質の変異体をコードしているポリヌクレオチド(すなわち、部位特異的変異、対立遺伝子変異体))でありうる。同一の列で記述した構築物を駆動するために、配列番号:Xとして示した配列を利用することが、よく当業者の能力内である。たとえば、配列番号:Xが全長タンパク質に相当するが、そのタンパク質の一部分しか特定のCIDを産生するために使用されない場合、PCRのような分子生物学的技術に依存して、特定の断片を増幅し、それを適切なベクター内にクローン化することが当業者の能力内である。 本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当するさらなる治療的タンパク質には、限定はしないが、一つまたはそれ以上の表1の「治療的タンパク質X」カラム(カラム1)にて開示された治療的タンパク質またはペプチド、またはそれらの断片または変異体が含まれる。 表1は、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のポリヌクレオチドによってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質の非包括的リストを提供する。第一カラム「治療的タンパク質X」は、治療的タンパク質分子と、続いて治療的タンパク質分子またはその断片または変異体を含む、またはそれらからなるタンパク質の化学的およびブランドネームを含む括弧内を開示している。本明細書で使用する「治療的タンパク質X」は、個々の治療的タンパク質、または本カラムにて開示された該治療的タンパク質分子に結合した治療的タンパク質の全群を意味しうる。「生物学的活性」カラム(カラム2)は、治療的タンパク質分子と関連した生物学的活性を記述している。カラム3、「例示的活性アッセイ」は、治療的タンパク質Xまたは治療的タンパク質X(またはその断片)部分を含む、アルブミン融合タンパク質の治療的、および/または生物学的活性を試験するために使用しうるアッセイを記述している参照を提供する。「例示的活性アッセイ」カラムにて引用された各参照が、とりわけ表1の「生物学的活性」カラムにて列記された相当する生物学的活性をアッセイするための、参考文献にて記述された代表的な活性アッセイの記述(たとえばそこの方法項目を参照のこと)に関係して、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている。第四カラム「好ましい適応症:Y」は、治療的タンパク質X、または治療的タンパク質X(またはその断片)部分を含むアルブミン融合タンパク質によって処置、予防、診断および/または軽減されうる疾患、疾病および/または状態を記述している。「構築物ID」カラム(カラム5)は、参照された治療的タンパク質X(またはその断片)部位を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質をコードしている、表2にて開示された例示的アルブミン融合構築物に対するつながりを提供する。 表2は、アルブミン融合タンパク質をコードしている核酸を含む、またはそれらからなる、本発明のポリヌクレオチドの非包括的リストを提供する。第一カラム「融合番号」は各ポリヌクレオチドの融合番号を与える。カラム2「構築物ID」は、本発明の各ポリヌクレオチドに対する固有の数字同定子を提供する。構築物IDは、その構築物IDをカラム5にて列記している、表1の相当する列にて列記された該治療的タンパク質Xに相当する治療的タンパク質部分を含むか、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを同定するために使用しうる。「構築物名」カラム(カラム3)は、該アルブミン融合構築物またはポリヌクレオチドの名前を提供する。 表2の第四カラム「記述」は、該アルブミン融合構築物の一般的記述を提供し、第五カラム「発現ベクター」は、該アルブミン融合タンパク質をコードしている核酸分子を含むか、またはそれらからなるポリヌクレオチドがクローン化されたベクターを列記している。たとえば、実施例にて記述したように、1つまたはそれ以上の(1)該アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド、(2)リーダー配列、(3)プロモーター領域、および(4)転写ターミネーターを含むか、またはそれらからなる「発現カセット」を、簡便なクローニングベクター内にアッセンブルし、つづいて、たとえば、酵母発現ベクターまたは哺乳動物発現ベクターを含む、たとえば発現ベクターのような、他のベクター内に移して良い。1つの実施様態において、S.セレビシエ(S.cervisiae)中の発現に関して、アルブミン融合タンパク質をコードしている核酸を含むか、またはそれらからなる発現カセットをpSAC35内にクローン化する。他の実施様態において、CHO細胞中の発現のために、アルブミン融合タンパク質をコードしている核酸分子を含むか、またはそれらからなる発現カセットをpC4内にクローン化する。さらなる実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしている核酸を含むか、またはそれらからなるポリヌクレオチドを、pC4:HSA内にクローン化する。またさらなる実施様態において、NS0細胞中の発現のために、アルブミン融合タンパク質をコードしている核酸分子を含むか、またはそれらからなる発現カセットを、pEE12内にクローン化する。他の有用なクローニングおよび/または発現ベクターが当業者に公知であり、本発明の目的内である。 カラム「配列番号:Y」は、本発明のアルブミン融合タンパク質の全長アミノ酸配列を提供する。ほとんどの例で、配列番号:Yは、コードされたアルブミン融合タンパク質の未処理形態を示しており、言い換えれば、配列番号:Yは、特定の構築物によってすべてコードされた、シグナル配列、HSA部分および治療的部分を示している。本発明によって特に含まれるものは、配列番号:Yをコードしているすべてのポリヌクレオチドである。これらのポリヌクレオチドを、細胞からコードされたタンパク質を発現するために使用する場合、細胞の天然の分泌および処理段階が、表2のカラム4および/または11にて列記されたシグナル配列を欠くタンパク質を産生する。列記されたシグナル配列の特定のアミノ酸配列を、明細書の後ろで示しており、本技術分野でよく知られている。したがって、本発明の最も好ましい実施様態は、(表2のカラム4および/または11にて示されたリーダー配列を欠く)細胞によって産生されるアルブミン融合タンパク質が含まれる。また、表2のカラム4および/または11にて列記された特定のリーダー配列なしで、配列番号:Yを含むポリペプチドが最も好ましい。薬理学的組成物を含む、これらの2つの好ましい実施様態を含む組成物もまた好ましい。さらに、表2のカラム4および/または11にて列記されたシグナル配列を、処理されたアルブミン融合タンパク質の分泌を促進するために、明細書で後述している様な、異なるシグナル配列と置換することが、よく当業者の能力内である。 第七カラム「配列番号:X」は、該アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしているポリヌクレオチドが誘導される、親核酸配列を提供する。1つの実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしているポリヌクレオチドが誘導される親核酸配列には、表1で示した治療的タンパク質をコードしている野生型遺伝子配列が含まれる。他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしているポリヌクレオチドが由来する親核酸配列には、たとえば、治療的タンパク質をコードしている野生型遺伝子配列の合成コドン最適化変異体のような、表1で示した治療的タンパク質をコードしている野生型遺伝子配列の変異体または誘導体が含まれる。 第八カラム「配列番号:Z」は、親核酸配列(配列番号:X)の予想翻訳を提供する。この親配列は、特定の構築物を導くために使用する全長親タンパク質、親タンパク質の成熟部分、野生型タンパク質の変異体または断片、または記述した構築物を作製するために使用可能な人工配列でありうる。当業者は、配列番号:Zにて示されたこのアミノ酸配列を使用して、該構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質のどのアミノ酸残基が、治療的タンパク質によって提供されたかを決定することが可能である。さらに、同一の列で記述した構築物を導くために、配列番号:Zとして示した配列を利用することが、よく当業者の能力の範囲内である。たとえば、配列番号:Zが全長タンパク質に相当するが、しかしそのタンパク質の一部分のみが、特定のCIDを産生するために使用される場合、特定の断片を増幅し、それを適切なベクター内にクローン化するために、PCRのような、分子生物学的技術に頼ることが、当業者の技術の範囲内である。 カラム9および10にて提供される増幅プライマー、それぞれ「配列番号:A」および「配列番号:B」は、該アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしている核酸分子を含むか、またはそれらからなるポリヌクレオチドを産生するために使用した例示的プライマーである。本発明の1つの実施様態において、カラム9および/または10で示した配列(配列番号:Aおよび/またはB)を持つオリゴヌクレオチドプライマーを、鋳型DNAとして相当する列のカラム7で提供されたヌクレオチド配列(配列番号:X)を含むか、またはそれらからなる核酸分子を用いて、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしているポリヌクレオチドをPCR増幅するために使用する。PCR法は本技術分野でよく確立されている。さらなる有用なプライマー配列が、当業者によって簡単に想定され、利用されうる。 他の実施様態において、オリゴヌクレオチドプライマーを、オーバーラップPCR反応で使用して、鋳型DNA配列内に変異を産生しうる。PCR法は本技術分野で公知である。 表3で示したように、本明細書で開示した特定のアルブミン融合構築物が、ATCC(登録商標)に寄託された。 本技術分野で公知であり、本明細書の他で記述された技術によって、寄託から該アルブミン融合構築物を回収することが可能である(実施例10を参照のこと)。ATCCは、10801 University Boulevard, Manassas, Virginia 20110−2209, USA に存在する。ATCC寄託は、特許手続きのための微生物寄託の国際認識に関するブダペスト条約にしたがって実施した。 本発明のさらなる実施様態において、1つまたはそれ以上の(1)該アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド、(2)リーダー配列、(3)プロモーター領域、および(4)転写ターミネーターを含むか、またはそれらからなる「発現カセット」を、1つのベクターから他に移動させるか、または「サブクローン化」可能である。サブクローン化すべき断片は、たとえばPCR増幅(たとえば配列番号:AまたはBにて示した配列を持つオリゴヌクレオチドプライマーを用いて)および/または制限酵素消化のような、本技術分野でよく知られている方法によって産生しうる。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、表1の相当する列に列記されたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質の治療的活性および/または生物学的活性に相当する、治療的活性および/または生物学的活性の能力がある。さらなる好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的に活性なタンパク質部分は、表2の配列番号:Xカラムにて示した配列によってコードされたタンパク質の断片または変異体であり、相当する治療的タンパク質の治療的活性および/または生物学的活性の能力がある。ポリペプチドおよびポリヌクレオチド断片および変異体断片 本発明はさらに、表1にて記述した治療的タンパク質、本発明のアルブミンタンパク質、および/またはアルブミン融合タンパク質の断片を指向する。 本発明はまた、表1にて記述した治療的タンパク質、本発明のアルブミンタンパク質、および/またはアルブミン融合タンパク質の断片をコードしているポリヌクレオチドも指向する。 タンパク質のN−末端からの1つまたはそれ以上のアミノ酸の欠損が、結果として1つまたはそれ以上の本発明の治療的タンパク質、アルブミンタンパク質および/またはアルブミン融合タンパク質の改変または欠如となる場合でさえ、他の治療的活性および/または機能的活性(たとえば、生物学的活性、多重化の能力、リガンドに結合する能力)がまた残っていて良い。たとえば、N−末端欠損のポリペプチドの、完全または成熟形態のポリペプチドを認識する抗体への誘導および/または結合する能力は、完全なポリペプチドの大部分未満のの残基がN−末端から除去された場合、残りうる。完全なポリペプチドのN−末端残基を欠く特定のポリペプチドが免疫学的活性を残すかどうかは、本明細書で記述されるか、本技術分野で公知の通常の方法によって簡単に決定可能である。おそらく多数のN−末端アミノ酸残基が欠損した変異体タンパク質が、生物学的または免疫学的活性を残す可能性がある。事実、わずか6アミノ酸残基からなるペプチドはしばしば、免疫応答を喚起する。 したがって、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質の断片には、全長タンパク質、ならびに参照ポリペプチドのアミノ酸配列のアミノ末端から欠損した1つまたはそれ以上の残基を持つポリペプチド(すなわち、表1にて引用された治療的タンパク質、または表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分)が含まれる。とりわけ、N−末端欠損が、一般式m〜qによって記述され、式中qは、参照ポリペプチド(たとえば表1にて引用された治療的タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分、または表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分)中のアミノ酸残基の総数を表す全整数であり、mは、2〜q−6の範囲の任意の整数として定義される。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた本発明によって含まれる。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分に相当する血清アルブミンポリペプチドの断片には、全長タンパク質、ならびに参照ポリペプチドのアミノ酸配列のアミノ末端から1つまたはそれ以上の残基が欠損しているポリペプチド(たとえば血清アルブミン、または表2にて記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の血清アルブミン部分)が含まれる。好ましい実施様態において、N−末端欠損は、一般式m〜585によって記述されてよく、式中585は、成熟ヒト血清アルブミン(配列番号:1)中のアミノ酸残基の総数を表している全整数であり、mは、2〜579の範囲の任意の整数として定義される。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。さらなる実施様態において、N−末端欠損は、一般式m〜609によって記述され得、式中609は、全長ヒト血清アルブミン(配列番号:3)中のアミノ酸残基の総数を表す全整数であり、mは2〜603の範囲の任意の整数として定義される。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドもまた本発明によって含まれる。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質の断片には、全長アルブミン融合タンパク質、ならびにアルブミン融合タンパク質のアミノ末端から1つまたはそれ以上の残基が欠損しているポリペプチド(たとえば表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質、または表2のカラム6にて開示されたアミノ酸配列を持つアルブミン融合タンパク質)が含まれる。とりわけ、N−末端欠損は、一般式m〜qによって記述され、式中qはアルブミン融合タンパク質中のアミノ酸残基の総数を表している全整数であり、mは2〜q−6の範囲の任意の整数として定義される。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドもまた本発明によって含まれる。 また上述しているように、参照ペプチド(たとえば本発明の治療的タンパク質、血清アルブミンタンパク質、またはアルブミン融合タンパク質)のN−末端またはC−末端からの1つまたはそれ以上のアミノ酸の欠損が、結果としてタンパク質の1つまたはそれ以上の生物学的機能の改変または欠損となる場合でも、他の機能的活性(たとえば生物学的活性、多重化の能力、リガンドに結合する能力)および/または治療的活性は残りうる。たとえば、C−末端欠損のあるポリペプチドの、完全または成熟形態のポリペプチドを認識する抗体を誘導および/または結合する能力は、一般的に、完全または成熟ポリペプチドの大部分未満の残基がC−末端から除去された場合に残りうる。参照ポリペプチドのN−末端および/またはC−末端を欠く特定のポリペプチドが治療的活性を維持しているかどうかは、本明細書に記述された、および/または本技術分野で公知の通常の方法によって簡単に決定可能である。 本発明はさらに、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する治療的タンパク質(たとえば、表1にて引用した治療的タンパク質、または表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分)のアミノ酸配列のカルボキシ末端から1つまたはそれ以上の残基が欠損しているポリペプチドを提供する。とりわけ、C−末端欠損は、一般式1〜nによって記述され、式中nは6〜q−1の範囲の任意の全整数であり、qは参照ポリペプチド(たとえば、表1にて引用した治療的タンパク質、または表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分)中のアミノ酸残基の総数を表す全整数である。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた本発明によって含まれる。 さらに、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分に相当するアルブミンタンパク質(たとえば血清アルブミン、または表2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分)のアミノ酸配列のカルボキシル末端から1つまたはそれ以上の残基が欠損しているポリペプチドを提供する。とりわけ、C−末端欠損は、一般式1〜nによって記述され、式中nは6〜584の範囲の任意の全整数であり、584は成熟ヒト血清アルブミン(配列番号:1)中のアミノ酸残基の総数−1を表す全整数である。とりわけ、C−末端欠損は、一般式1〜nによって記述され、式中nは6〜608の範囲の任意の全整数であり、608は血清アルブミン(配列番号:3)中のアミノ酸残基の総数−1を表す全整数である。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた本発明によって含まれる。 さらに、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質のカルボキシ末端から1つまたはそれ以上の残基が欠損しているポリペプチドを提供する。とりわけ、C−末端欠損は、一般式1〜nによって記述され得、式中nは6〜q−1の範囲の任意の全整数であり、qは本発明のアルブミン融合タンパク質中のアミノ酸残基の総数を表している全整数である。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 さらに、任意の上述N−またはC−末端欠損を、N−およびC−末端欠損参照ポリペプチドを産生するために混合可能である。本発明はまた、アミノおよびカルボキシル末端両方から1つまたはそれ以上のアミノ酸が欠損されるポリペプチドを提供し、参照ポリペプチド(たとえば表1にて引用された治療的タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分、または表2にて記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされた治療的タンパク質部分、または血清アルブミン(たとえば配列番号:1)、または本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分、または表2で記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミンタンパク質部分、またはアルブミン融合タンパク質、または本発明のポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質)の残基m〜nを持つとして一般的に記述し得、式中nおよびmは上述したような整数である。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 本明細書はまた、本明細書で列記した参照ポリペプチド(たとえば表1にて引用された治療的タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分、または表2にて記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされた治療的タンパク質部分、または血清アルブミン(たとえば配列番号:1)、または本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分、または表2で記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミンタンパク質部分、またはアルブミン融合タンパク質、または本発明のポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質)と、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一のポリペプチドを含むタンパク質、またはその断片を指向する。好ましい実施様態において、本明細書は、上述したような、N−およびC−末端欠損のアミノ酸配列を持つ参照ポリペプチドと、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一のポリペプチドを含むタンパク質を指向する。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 本発明の好ましいポリペプチド断片は、アミノ酸配列が一断片である、治療的タンパク質または血清アルブミンタンパク質のポリペプチド配列の治療的活性および/または機能的活性(たとえば生物学的活性)を提示するアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなる断片である。 他の好ましいポリペプチド断片は、生物学的に活性な断片である。生物学的に活性な断片は、本発明のポリペプチドの活性と同様の、しかし必ずしも同一でない活性を示しているものである。断片の生物学的活性には、望む活性の改善、または望まない活性の減少が含まれる。変異体 「変異体(variant)」は、参照核酸またはポリペプチドとは異なるが、しかしその必須の特徴を維持しているポリヌクレオチドまたは核酸を意味する。一般的に、変異体は、参照核酸またはポリペプチドと総合的に非常に類似であり、多くの領域で同一である。 本明細書で使用するところの、「変異体」は、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分、本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分、またはそれぞれ治療的タンパク質(たとえば表1の「治療的」カラムを参照のこと)、アルブミンタンパク質、および/またはアルブミン融合タンパク質からは配列が異なるが、本明細書他の部分にて記述されたか、または本技術分野で公知のもののような、少なくとも1つのその機能的および/または治療的性質を維持する、本発明のアルブミン融合タンパク質を意味する。一般的に、変異体は、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質、アルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分に相当するアルブミンタンパク質、および/またはアルブミン融合タンパク質のアミノ酸配列と、総合的に非常に類似であり、多くの領域で同一である。これらの変異体をコードしている核酸がまた、本発明によって含まれる。 本発明はまた、たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質のアミノ酸配列(たとえば、表1にて開示された治療的タンパク質:Xのアミノ酸配列、または表1および2にて記述したポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分のアミノ酸配列、またはこれらの断片または変異体)、本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分に相当するアルブミンタンパク質のアミノ酸配列(たとえば、表1および2にて記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされるアルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分のアミノ酸配列、配列番号:1にて示したアミノ酸配列、またはこれらの断片または変異体)、および/またはアルブミン融合タンパク質のアミノ酸配列と、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%、99%また100%同一であるアミノ酸配列を含む、またはそれらからなるタンパク質を指向する。これらのポリペプチドの断片がまた提供される(たとえば本明細書で記述された断片)。本発明に含まれるさらなるポリペプチドは、逼迫ハイブリッド形成条件(たとえば、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、約45℃でのフィルター結合DNAへのハイブリッド形成、続く0.2×SSC、0.1% SDS中、約50〜65℃での1回またはそれ以上の洗浄)下、非常に逼迫した条件(たとえば、6×塩化ナトリウム/クエン酸ナトリウム(SSC)中、約45℃でのフィルター結合DNAへのハイブリッド形成、続く0.1×SSC、0.2% SDS中、約68℃での1回またはそれ以上の洗浄)下、または当業者に公知の他の逼迫ハイブリッド形成条件下(たとえば、Ausubel, F.M. et al., eds., 1989 Current protocol in Molecular Biology, Green publishing associates, Inc., and John Wiley & Sons Inc., New York, at pages 6.3.1 − 6.3.6 and 2.10.3を参照のこと)、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている核酸の相補体にハイブリッド形成するポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドである。これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 クエリーアミノ酸配列に対して、少なくともたとえば95%「同一」であるアミノ酸配列を持つポリペプチドによって、対象ポリペプチド配列が、クエリーアミノ酸配列の各100アミノ酸あたり5つまでのアミノ酸変化が含まれうることを除いて、対象ポリペプチドのアミノ酸配列がクエリー配列と同一であることを意図する。言い換えれば、クエリーアミノ酸配列に少なくとも95%同一であるアミノ酸配列を持つポリペプチドを得るために、対象配列中の5%までのアミノ酸残基が挿入、欠損または他のアミノ酸で置換されうる。これらの参照配列の変化は、参照アミノ酸配列のアミノ−またはカルボキシ−末端位置にて、またはこれらの末端部位間のいずれかの位置で、また参照配列中の残基内で個々にか、または参照配列内の1つまたはそれ以上の連続群中に散在して、発生しうる。 実際の問題として、特定のポリペプチドが、たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質、またはその断片(アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分またはアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分のような)のアミノ酸配列と、少なくとも80%、85%、90%、95%、96%、97%、98%または99%同一であるかどうかは、公知のコンピュータプログラムを用いて簡便に決定可能である。クエリー配列(本発明の配列)と対象配列間の最適な総マッチを決定するための好ましい方法はまた、グローバル配列アライメントとも呼ばれ、Brutlag et al. (Comp. App. Biosci.6:237−245 (1990))のアルゴリムに基づくFASTDBコンピュータプログラムを用いて決定可能である。配列アライメントにおいて、クエリーおよび対象配列は、両方ヌクレオチド配列であるか、または両方アミノ酸配列であるか、どちらかである。前記グローバル配列アライメントの結果は、パーセント同一として示される。FASTDBアミノ酸アライメントにて使用される好ましいパラメータは、マトリックス(Matrix)=PAM 0、k−タプル(k−tuple)=2、ミスマッチペナルティー(Mismatch Penalty)=1、ジョイニングペナルティー(Joining Penalty)=20、無作為化群長(Randomization Group Length)=0、カットオフスコア(Cutoff Score)=1、ウインドウサイズ(Window Size)=配列長、ギャップペナルティー(Gap Penalty)=5、ギャップサイズペナルティー(Gap Size Penalty)=0.05、ウインドウサイズ(Window Size)=500または対象アミノ酸配列の長さの短い方、である。 対象配列が、内部欠損のためではなく、N−またはC−末端欠損のためにクエリー配列よりも短い場合、手動訂正を結果に対して実施しなければならない。これは、グローバル割合同一性を計算するときに、対象配列のN−およびC−末端短化をFASTDBプログラムが計算に入れないからである。クエリー配列に関して、N−およびC−末端にて短化した対象配列に関して、割合同一性を、クエリー配列の総塩基の割合として、相当する対象残基とマッチ/配列しない、対象配列のN−およびC−末端であるクエリー配列の残基の数を計算することによって訂正する。残基がマッチ/配列するかどうかは、FASTDB配列アライメントの結果によって決定する。ついで割合を、特定のパラメータを用いて上記FASTDBによって計算した割合同一性から差し引き、最終割合同一性スコアにたどり着く。この最終割合同一性スコアは、本発明の目的のために使用するものである。クエリー配列にマッチ/配列しない、対象配列のN−およびC−末端の残基のみを、割合同一性スコアを手動で適合する目的のために考慮する。これは、対象配列のもっとも遠いN−およびC−末端残基外のクエリー残基部位のみである。 たとえば、90アミノ酸残基対象配列を、割合同一性を決定するために、100残基クエリー配列と配列する。対象配列のN−末端において欠損が発生し、したがって、FASTDBアライメントはN−末端の最初の10残基のマッチング/アライメントを示さない。10個の非対残基は、配列の10%にあたり(マッチしないN−およびC−末端の残基の数/クエリー配列中の残基の総数)、したがって10%を、FASTDBプログラムによって計算された割合同一性スコアから差し引く。残りの90残基が完全にマッチした場合、最終割合同一性は90%でありうる。他の例において、90残基対象配列を、100残基クエリー配列と比較する。このとき、欠損が内部欠損であり、したがって、クエリーとマッチ/配列しない対象配列のN−またはC−末端には残基が存在しない。この場合、FASTDBによって計算された割合同一性は手動で訂正しない。再び、FASTDBアライメントにて提示されたように、クエリー配列とマッチ/配列しない、対象配列のN−およびC−末端末外の残基位置のみ、手動で訂正する。他の手動訂正は、本発明の目的のために実施されない。 変異体は通常、その変異体と同一の長さの正常HAまたは治療的タンパク質の長さと、少なくとも75%(好ましくは少なくとも約80%、90%、95%または99%)配列同一性を持つ。ヌクレオチドまたはアミノ酸残基レベルでの相同性または同一性は、配列類似性検索のために仕立てられた、プログラムblastp、blastn、blastx、tblastnおよびtblastx(Karlin et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87: 2264−2268 (1990)およびAltschul, J. Mol. Evol. 36: 290−300 (1993)、参考文献によって完全に組み込まれている)によって使用されるアルゴリズムを用いて、BLAST(Basic Local Alignment Search Tool)解析によって決定される。 BLASTプログラムによって使用されるアプローチは、クエリー配列およびデータベース配列間の類似セグメントをまず考慮し、ついで同一であるすべてのマッチの統計学的有意差を評価し、最後に、先に選択した有意差の閾値を満たすそれらのマッチのみを要約する。配列データベースの類似性検索における基本的な事象の議論に関して、参考文献によって完全に組み込まれた、Altschul et al., (Nature Genetics 6: 119−129 (1994))を参照のこと。ヒストグラム、記述、アライメント、予想(すなわち、データベース配列に対するマッチを報告するための、統計学的有意差閾値)、カットオフ、マトリックスおよびフィルターの検索バラメータはデフォルト設定である。blastp、blastx、tblastnおよびtblastxが使用するデフォルトスコアリングマトリックスは、BLOSUM62マトリックス(Henikoff et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89: 10915−10919 (1992)、参考文献によって完全に組み込まれている)である。blastnに関して、スコアリングマトリックスを、M(すなわちマッチング残基の対に対するリワードスコア)〜N(すなわちミスマッチ残基に対するペナルティースコア)の比によって設定し、そこで、MおよびNに対するデフォルト値はそれぞれ5および−4である。4つのblastnパラメータを以下のように調節してもよい。Q=10(ギャップ作製ペナルティ)、R=10(ギャップ伸長ペナルティ)、wink=1(クエリーにそって、各winkth位置にてワードヒットを産生する)、およびgapw=16(ギャップアライメントを産生するウインド幅を設定する)。等価Blastpパラメータ設定は、Q=9、R=2、wink=1およびgapw=32である。GCGパッケージバージョン10.0にて利用可能な、配列間のBestfit比較は、DNAパラメータGAP=50(ギャップ作製ペナルティ)およびLEN=3(ギャップ伸長ペナルティー)を使用し、タンパク質比較の等価設定はGAP=8およびLEN=2である。 本発明のポリペプチド変異体は、コード領域、非コード領域、または両方にて変化を含みうる。とりわけ、サイレント置換、添加または欠損を産生する変化を含むが、コードされたポリペプチドの特性または活性を変えない、ポリヌクレオチド変異体が好ましい。遺伝子コードの縮退によって、サイレント置換によって産生されるヌクレオチド変異体が好ましい。さらに、任意の組み合わせで、50以下、40以下、30以下、20以下、10以下、または5〜50、5〜25、5〜10、1〜5、または1〜2アミノ酸が置換、欠損または添加されたポリペプチド変異体も好ましい。ポリヌクレオチド変異体は、種々の理由のために、たとえば特定の宿主に対するコドン発現を最適化するために産生可能である(ヒトmRNA中のコドンを、酵母または大腸菌(E.coli)のような細菌宿主によって好まれるものに変更する)。 好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質のアルブミン部分をコードしている本発明のポリヌクレオチドを、酵母または哺乳動物細胞での発現のために最適化する。さらなる好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしている本発明のポリヌクレオチドを、酵母または哺乳動物細胞での発現のために最適化する。またさらなる好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、酵母または哺乳動物細胞での発現のために最適化する。 他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードしているコドン最適化ポリヌクレオチドは、本明細書で記述したような逼迫ハイブリッド形成条件下、治療的タンパク質をコードしている野生型ポリヌクレオチドにハイブリッド形成しない。さらなる実施様態において、アルブミン融合タンパク質のアルブミン部分をコードしているコドン最適化ポリヌクレオチドは、本明細書で記述したような逼迫性ハイブリッド形成条件下、アルブミンタンパク質をコードしている野生型ポリヌクレオチドにハイブリッド形成しない。他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質をコードしているコドン最適化ポリヌクレオチドは、本明細書で記述したような逼迫性ハイブリッド形成条件下、治療的タンパク質部分またはアルブミンタンパク質部分をコードしている野生型ポリヌクレオチドにハイブリッド形成しない。 さらなる実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分をコードするポリヌクレオチドは、治療的タンパク質の天然に存在する配列を含まないか、またはそれらからならない。さらなる実施様態において、アルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分をコードしているポリヌクレオチドは、アルブミンタンパク質の天然に存在する配列を含まないか、またはそれらからならない。他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、治療的タンパク質部分またはアルブミンタンパク質部分の天然に存在する配列を含まないか、またはそれらからならない。 天然に存在する変異体は、「対立遺伝子変異体(allelic variants)」と呼ばれ、生物のクロモソーム上の該座を占有する遺伝子の種々の交互形態の1つを意味する。(Genes II, Lewin, B., ed., John Wiley & Sons, New York (1985))これらの対立遺伝子変異体は、ポリヌクレオチドおよび/またはポリペプチドレベルいずれかで変化してよく、本発明に含まれる。あるいは、天然には存在しない変異体を、変異導入技術によって、または直接合成によって産生してもよい。 タンパク質エンジニアリングおよび組換えDNA技術の公知の方法を用いて、変異体を、本発明のポリペプチドの特性を改善または変更するために産生して良い。たとえば、1つまたはそれ以上のアミノ酸が、生物学的機能の本質的な欠損なしに、本発明のポリペプチドのN−末端またはC−末端から欠損可能である。例として、Ron et al.(J.Biol.Chem.268:2984−2988(1993))は、3、8または27アミノ−末端アミノ酸残基を欠損した後でも、ヘパリン結合活性を持つ変異体KGFタンパク質を報告した。同様に、インターフェロンガンマは、このタンパク質のカルボキシ末端からの8〜10アミノ酸残基を欠損した後に、10倍までの高い活性を示した(Dobeli et al., J. Biotechnology 7:199−216 (1988))。 さらに、十分な証拠により、変異体がしばしば、天然に存在するタンパク質と同様の生物学的活性を維持することが示される。たとえば、Gayleおよび共同研究者ら((J. Biol. Chem. 268:22105−22111 (1993))は、ヒトサイトカインIL−1aの広範囲突然変異解析を実施した。彼らは、分子の全長にわたって、変異体あたり、平均2.5アミノ酸変化がある3,500超のの個々のIL−1a変異体を産生するためにランダム変異導入を使用した。多重変異導入が、各可能性あるアミノ酸部位で試験された。治験責任医師は、「分子のほとんどが、結合または生物学的活性いずれかにおける小さな効果が変化しうる」ことを発見した。実際、試験した3,500超のヌクレオチド配列のうち、23個の固有アミノ酸配列のみが、野生型からの活性と有意に異なるタンパク質を産生した。 さらに、ポリペプチドのN−末端またはC−末端から1つまたはそれ以上のアミノ酸を欠損することが、1つまたはそれ以上の生物学的機能の改変または欠損となった場合でさえ、他の生物学的活性は維持されたままであり得る。たとえば、欠損変異体の、分泌形態を認識する抗体を誘導するおよび/または結合する能力が、分泌形態の大部分未満がN−末端またはC−末端から除去された場合に、維持されうる。タンパク質のN−およびC−末端を欠いている特定のポリペプチドが、そのような免疫学的活性を維持するかどうか、本明細書で記述する、および本技術分野で公知の通常の方法によって簡単に決定可能である。 したがって、本発明はさらに、機能的活性(たとえば生物学的活性および/または治療的活性)を持つポリペプチド変異体を含む。1つの実施様態において、本発明は、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質の、1つまたはそれ以上の生物学的および/または治療的活性に相当する、機能的活性(たとえば生物学的活性および/または治療的活性)を持つ、アルブミン融合タンパク質の変異体を提供する。他の実施様態において、本発明は、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質に相当する治療的タンパク質の1つまたはそれ以上の生物学的および/または治療的活性に相当する、機能的活性(たとえば生物学的活性および/または治療的活性)を持つアルブミン融合タンパク質の変異体を提供する。そのような変異体には、活性にわずかな効果を持つように、本技術分野で公知の一般ルールにしたがって選択された、欠損、挿入、逆転、繰り返しおよび置換が含まれる。そのような変異体をコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明に含まれる。 好ましい実施様態において、本発明の変異体は、同類置換を持つ。「同類置換(conservative substitutions)」は、脂肪族または疎水性アミノ酸Ala、Val、LeuおよびIleの置換、ヒドロキシル残基SerおよびThrの置換、酸性残基AspおよびGluの置換、アミド残基AsnおよびGlnの置換、塩基性残基Lys、ArgおよびHisの置換、芳香族残基Phe、TyrおよびTrpの置換、および小サイズアミノ酸Ala、Ser、Thr、MetおよびGlyの置換のような、群内の意図された交換である。 どのようにして表現型的にサイレントなアミノ酸置換をつくるかに関するガイダンスが、たとえばBowie et al., 「タンパク質配列におけるメッセージの解読:アミノ酸置換に対する寛容(Deciphering the Message in Protein Sequences: Tolerance to Amino Acid Substitutions)」 Science 247:1306−1310 (1990)にて提供され、そこで、著者は、変化に対するアミノ酸配列の耐性を研究するために2つの主要な戦略があることを示唆している。 第一の戦略は、進化の過程の間の自然の選別による、アミノ酸置換の耐性を利用する。異なる種のアミノ酸配列を比較することによって、保存アミノ酸を同定可能である。これらの保存アミノ酸は、タンパク質機能に関して重要であると見込まれる。一方、置換が自然の選別によって寛容であったアミノ酸位置は、その位置がタンパク質機能に関して必須ではないことを示唆している。したがって、アミノ酸置換に寛容の位置は、タンパク質の生物学的活性を維持したまま、改変可能である。 第二の戦略は、タンパク質機能に対して必須の領域を同定するために、クローン化した遺伝子の特定の位置にて、アミノ酸変化を導入するために、遺伝的エンジニアリングを使用する。たとえば、部位特異的変異導入またはアラニン−スキャニング変異導入(分子中の各残基での、単一のアラニン変異の導入)を使用可能である。Cunningham and Wells, Science 244:1081−1085 (1989)を参照のこと。また、得られた変異体分子を、生物学的活性に関して試験可能である。 著者らが言及したように、これらの2つの戦略によって、タンパク質がアミノ酸置換に対して驚くべき寛容であることが明らかになった。著者らはさらに、アミノ酸変化が、タンパク質内の特定のアミノ酸部位にて寛容である可能があることを示唆している。たとえば、ほとんどの(タンパク質の第三構造内に)埋もれたアミノ酸残基は、非極性側鎖を必要とし、一方で、表面側鎖のわずかな特徴が一般的に保存される。さらに、寛容同類アミノ酸置換には、脂肪族または疎水性アミノ酸Ala、Val、LeuおよびIleの置換、ヒドロキシル残基SerおよびThrの置換、酸性残基AspおよびGluの置換、アミド残基AsnおよびGlnの置換、塩基性残基Lys、ArgおよびHisの置換、芳香族残基Phe、TyrおよびTrpの置換、および小サイズアミノ酸Ala、Ser、Thr、MetおよびGlyの置換が含まれる。同類アミノ酸置換に加えて、本発明の変異体には、(i)非同類アミノ酸残基の1つまたはそれ以上の置換を含むポリペプチドで、置換されたアミノ酸残基は、遺伝的コードによってコードされるものであってよく、なくてもよい、または(ii)置換基を持つ1つまたはそれ以上のアミノ酸残基の置換を含むポリペプチド、または(iii)ポリペプチドの安定性および/または可溶性を増加させるための化合物(たとえば、ポリエチレングリコール)のような、他の化合物に融合または化学的に共役したポリペプチド、(iv)たとえばIgG Fc融合領域ペプチドのような、さらなるアミノ酸を含むポリペプチドが含まれる。そのような変異体ポリペプチドは、本明細書の教義から、当業者の目的内であると考えられる。 たとえば、他の荷電または中性アミノ酸との荷電アミノ酸のアミノ酸置換を含むポリペプチドが、凝集の少ないような、特徴が改善されたタンパク質を産生しうる。薬理学的処方の凝集は、凝集物の免疫学的活性により、活性を減少させ、クリアランスを増加させる。Pinckard et al., Clin. Exp. Immunol. 2:331−340 (1967)、Robbins et al., Diabetes 36: 838−845 (1987)、Cleland et al., Crit. Rev. Therapeutic Drug Carrier Systems 10:307−377 (1993)を参照のこと。 特定の実施様態において、本発明のポリペプチドは、アルブミン融合タンパク質のアミノ酸配列の断片または変異体、治療的タンパク質および/またはヒト血清アルブミンのアミノ酸配列を含むか、またはそれらからなり、そこで断片または変異体は、参照アミノ酸配列と比較した場合、1〜5、5〜10、5〜25、5〜50、10〜50または50〜150のアミノ酸残基添加、置換および/または欠損を持つ。好ましい実施様態において、アミノ酸置換は、同類である。これらのポリペプチドをコードしている核酸もまた、本発明によって含まれる。 本発明のポリペプチドは、ペプチド結合または改変ペプチド結合、すなわちペプチド当量式によって互いに結合したアミノ酸を含み得、20の遺伝子コードアミノ酸以外のアミノ酸を含んでよい。ポリペプチドは、転写後処理のような天然の工程によって、または本技術分野でよく知られている化学的改変技術によってのいずれかで、改変しうる。そのような改変は、基礎文書、およびより詳細なモノグラフ、ならびに多量の検索文献にてよく記述されている。改変は、ペプチド骨格、アミノ酸側鎖およびアミノまたはカルボキシル末端のような、ポリペプチド中のいたるところで発生しうる。同一の型の改変が、同一の、または異なる程度で、該ポリペプチドの種々の位置で存在しうることが理解される。また、該ポリペプチドは、多くの型の改変を含んでよい。ポリペプチドは、たとえばユビキチン化の結果として、分岐し、また分岐あり、またはなしで環状であり得る。環状の、分岐した、および分岐ありで環状であるポリペプチドは翻訳後の自然なプロセスの結果産生されるか、または合成方法により産生される。改変には、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの共有結合、ヘメ部位の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、架橋、環状化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、糖付加、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、メチル化、ミリスチル化、酸化、ペグ化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化のようなタンパク質へのトランスファー−RNA仲介アミノ酸添加、およびユビキチン化が含まれる。(たとえば、PROTEINS−STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES, 2nd Ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York (1993)、POST−TRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York, pgs. 1−12 (1983)、Seifter et al., Meth. Enzymol. 182:626−646 (1990)、Rattan et al., Ann. N.Y. Acad. Sci. 663:48−62 (1992)を参照のこと。機能的活性 「機能的活性を持つポリペプチド(A polypeptide having functional activity)」は、治療的タンパク質の全長、プロ−タンパク質および/または成熟形態に関連した、1つまたはそれ以上の公知の機能的活性を提示可能であるポリペプチドを意味する。そのような機能的活性には、限定はしないが、生物学的活性、抗原性[抗−ポリペプチド抗体に結合する(または結合に関してポリペプチドと競合する)能力]、免疫原性(本発明の特定のポリペプチドに結合する抗体を産生する能力)、本発明のポリペプチドとマルチマーを形成する能力、およびポリペプチドに対するレセプターまたはリガンドに結合する能力、が含まれる。 「生物学的活性をもつポリペプチド(A polypeptide having biological activity)」は、/回依存的、または非依存的に、特定の生物学的アッセイにて測定したように、成熟形態を含む、本発明の治療的タンパク質の活性と同様の、しかし同一である必要はない、活性を提示しているポリペプチドを意味する。/回依存性が存在する場合、ポリペプチドのものと同一である必要はないが、本発明のポリペプチドと比較して、該活性における用量依存性と本質的に同様である(すなわち、候補ペプチドは、より大きな活性を提示するが、本発明のポリペプチドに対して、約25分の1以下、好ましくは約10分の1以下、もっとも好ましくは、約3分の1以下の活性である)。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、アルブミンに融合しない場合に治療的タンパク質部分(またはその断片または変異体)と関連した少なくとも1つの生物学的および/または治療的活性を持つ。 さらに好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、非融合状態での治療的タンパク質部分(またはその断片または変異体)と比較して、増加した血漿安定性を持つ。本発明の、または非融合治療的タンパク質部分(またはその断片または変異体)のアルブミン融合タンパク質の血漿安定性は、本技術分野で公知のアッセイを用いて、または通常通り改変して、アッセイ可能である。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、本技術分野で公知のアッセイ、ならびに本明細書で記述したアッセイを用いて、または通常通り改変して、機能的活性(たとえば生物学的活性)に関してアッセイ可能である。加えて、当業者は、表1の相当する列(たとえば表1のカラム3)にて参照されたアッセイを用いて活性に関して、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質の断片を通常通りアッセイしてもよい。さらに、当業者は、本技術分野で公知のアッセイを用いて、および/または以下の実施例の項目で記述したように、活性に関して、アルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質部分に相当するアルブミンタンパク質の断片を通常通りアッセイして良い。 たとえば、抗治療的ポリペプチド抗体および/または抗アルブミン抗体に対する結合に関して、治療的タンパク質に結合するか、または競合する、アルブミン融合タンパク質の能力に関してアッセイする1つの実施様態において、本技術分野で公知の種々の免疫アッセイを使用可能であり、限定はしないが、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素免疫測定法)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫放射定量測定アッセイ、ゲル拡散沈降反応、免疫拡散アッセイ、(たとえば、金コロイド、酵素または放射性核種標識を用いる)in situ免疫アッセイ、ウエスタンブロット、沈降反応、凝集アッセイ(たとえばゲル凝集アッセイ、血球凝集アッセイ)、補体固定化アッセイ、免疫蛍光アッセイ、タンパク質Aアッセイ、および免疫電気泳動アッセイなどの技術を用いる、競合的および非競合的アッセイシステムが含まれる。1つの実施様態において、抗体結合が、一次抗体上の標識を検出することによって検出される。他の実施様態において、一次抗体は、一次抗体に対する二次抗体または試薬の結合を検出することによって検出される。さらなる実施様態において、二次抗体が標識化される。免疫アッセイにおいて結合を検出するための多くの方法が本技術分野で公知であり、本発明の目的の範囲内である。 好ましい実施様態において、治療的タンパク質の結合パートナー(たとえばレセプターまたはリガンド)が同定される場合、融合の治療的タンパク質部分として治療的タンパク質を含むアルブミン融合タンパク質による、結合パートナーへの結合は、たとえば還元および非還元ゲルクロマトグラフィー、タンパク質アフィニティークロマトグラフィー、およびアフィニティブロッティングのような、本技術分野で公知の方法によってアッセイ可能である。一般的に、Phizicky et al., Microbiol. Rev. 59:94−123 (1995)を参照のこと。他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の生理学的相関物の、融合の治療的タンパク質部分に相当する治療的ポリペプチドの基質へ結合する能力は、本技術分野で公知の技術を用いて通常通りアッセイ可能である。 他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の多重化する能力を評価する場合、マルチマーの他の成分との関連を、たとえば還元および非還元ゲルクロマトグラフィー、タンパク質アフィニティークロマトグラフィー、およびアフィニティブロッティングのような、本技術分野で公知の方法によってアッセイ可能である。一般的に、Phizicky et al.上記を参照のこと。 好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体のすべてまたは一部分を含むアルブミン融合タンパク質は、アルブミンに融合していない時に、治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体と関連した(たとえばポリペプチドまたはエピトープに特異的に結合する)少なくとも1つの生物学的および/または治療的活性を持つ。他の好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体のすべてまたは一部分を含む、アルブミン融合タンパク質の生物学的および/または治療的活性は、治療的タンパク質に結合する抗体によって特異的に結合したポリペプチドに関連した、1つまたはそれ以上の生物学的および/または治療的活性の阻害(すなわちアンタゴニズム)または活性化(すなわちアゴニズム)である。 治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、種々の方法で特性化しうる。特に、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、本明細書で記述された技術を用いて、または本技術分野で公知の技術を通常通り改変して、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質に結合する抗体が特異的に結合した同一の抗原に、特異的に結合する能力に関してアッセイしてもよい。 特定のタンパク質またはエピトープに(特異的に)結合する、(たとえば治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む)アルブミン融合タンパク質の能力に関するアッセイを溶液中(たとえばHoughten, Bio/Techniques 13:412−421(1992))、ビーズ上(たとえば、Lam, Nature 354:82−84 (1991))、チップ上(たとえばFodor, Nature 364:555−556 (1993))、細菌上(たとえば米国特許第5,223,409号)、胞子上(たとえば特許第5,571,698号、第5,403,484号、および第5,223,409号)、プラスミド上(たとえばCull et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1865−1869 (1992))、またはファージ上(たとえばScott and Smith, Science 249:386−390 (1990)、Devlin, Science 249:404−406 (1990)、Cwirla et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6378−6382 (1990);およびFelici, J. Mol. Biol. 222:301−310 (1991))で実施しうる(これらの各参考文献が、そのすべてで参考文献によって本明細書に組み込まれている)。治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、本明細書で記述された、または本技術分野で公知の技術を用いて、または通常通り改変して、特定のタンパク質またはエピトープに対するそれらの特異性および親和性に関してアッセイしてもよい。 治療的タンパク質に結合する治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、本発明で公知の任意の方法によって、他の抗原(たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体が特異的に結合した分子と、配列/構造保持を持つ分子)との交差反応性に関してアッセイしうる。 (免疫特異的)結合および交差反応を解析するために使用可能である免疫アッセイには、限定はしないが、ほんの数例をあげると、ウエスタンブロット、ラジオイミノアッセイ、ELISA(酵素免疫測定法)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫沈降反応、沈降反応、ゲル拡散沈降反応、凝集アッセイ、補体固定化アッセイ、免疫放射定量測定アッセイ、免疫蛍光アッセイ、タンパク質Aアッセイのような技術を用いる、競合的および非競合的アッセイシステムが含まれる。そのようなアッセイは日常的であり、本技術分野でよく知られている(たとえば、そのすべてが、本明細書に参考文献によって組み込まれている、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New Yorkを参照のこと)。例示的免疫アッセイを、以下に簡単に記している(ただし制限の意図はない)。 免疫沈降プロトコールは一般的に、タンパク質ホスファターゼおよび/またはプロテアーゼ阻害剤(たとえば、EDTA、PMSA、アプロチニン、バナジウム酸ナトリウム)を含むRIPA緩衝液(1% NP−40またはTriton X−100、1%ナトリウムデオキシコレート、0.1% SDS、0.15M NaCl、0.01Mリン酸ナトリウム pH7.2、1%トラシロール)のような溶解緩衝液中に、細胞の集団を溶解し、この細胞溶解液に、40℃にて、(たとえば治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む)本発明のアルブミン融合タンパク質を加え、40℃にてしばらく(たとえば、1〜4時間)インキュベートし、たとえば抗アルブミン抗体に結合したセファロースビーズを細胞溶解液に加え、40℃にて約1時間以上インキュベートし、溶解緩衝液中でビーズを洗浄し、SDS/試料緩衝液中にビーズを再懸濁させることを含む。アルブミン融合タンパク質の、特定の抗原を免疫沈降する能力は、たとえばウエスタンブロット解析によって査定可能である。当業者は、パラメータに関して、アルブミン融合タンパク質の抗原に対する結合を増加させ、バックグラウンドを減少させるために改変可能である(たとえば細胞溶解物のセファロースビーズでのプレクリーニング)ことを知っている。免疫沈降プロトコールに関するさらなる議論に関して、たとえば、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 10.16.1を参照のこと。 ウエスタンブロット解析には、一般的に、タンパク質試料を調製すること、ポリアクリルアミドゲル(たとえば、抗原の分子量に依存して、8%〜20% SDS−PAGE)中での電気泳動、ポリアクリルアミドゲルからのタンパク質試料を、ニトロセルロース、PVDFまたはナイロンのような膜へ移すこと、ブロッキング溶液(たとえば3% BSAまたは非脂肪牛乳を含むPBS)中での膜のブロッキング、洗浄緩衝液(たとえばPBS−Tween20)中の膜の洗浄、(ブロッキング緩衝液中で希釈した)本発明のアルブミン融合タンパク質を膜に適用すること、洗浄緩衝液中での膜の洗浄、ブロッキング緩衝液中で希釈した、酵素的基質(たとえば西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)または放射活性分子(たとえば32Pまたは125I)に共役した(アルブミン融合タンパク質を認識する、たとえば抗ヒト血清アルブミン抗体)二次抗体を適用すること、洗浄緩衝液中で膜を洗浄すること、および抗原の存在を検出すること、を含む。当業者は、パラメータに関して、検出されるシグナルを増加させ、バックグラウンドノイズを減少させるために改変可能であることを知っている。ウエスタンブロットプロトコールに関するさらなる議論に関して、たとえば、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 10.8.1を参照のこと。 ELISAは、抗原を調製すること、96−ウェルマイクロタイタープレートのウェルを抗原でコートすること、ウェルに結合しなかった抗原を洗浄して除くこと、酵素的基質(たとえば西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)のような検出可能化合物と共役した、本発明の(たとえば治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む)アルブミン融合タンパク質をウェルに加えること、およびしばらくインキュベートすること、未結合または非特異的に結合したアルブミン融合タンパク質を洗浄して除くこと、およびウェルをコートしている抗原に特異的に結合するアルブミン融合タンパク質の存在を検出すること、を含む。ELISAにて、アルブミン融合タンパク質は、検出可能な化合物に共役する必要は無く、かわりに、検出可能な化合物に共役した(アルブミン融合タンパク質を認識する)に二次抗体をウェルに加えてよい。さらに、抗原でウェルをコートする代わりに、アルブミン融合タンパク質でウェルをコートして良い。この場合、検出可能な分子は、酵素的基質(たとえば、西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)のような検出可能な化合物に共役した抗原であり得る。当業者は、パラメータに関して、検出されるシグナルを増加させるために改変可能であること、および本技術分野で公知のELISAの他のバリエーションを知っている。ELISAに関するさらなる議論に関して、たとえば、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 11.2.1を参照のこと。 アルブミン融合タンパク質のタンパク質、抗原またはエプトープに対する結合親和性、およびアルブミン融合タンパク質−タンパク質/抗原/エピトープ相互作用のオフ−レートを、競合的結合アッセイによって決定可能である。競合的結合アッセイの1つの例は、増加量の非標識抗原の存在下での、本発明のアルブミン融合タンパク質との標識抗原(たとえば3Hまたは125I)のインキュベーションおよび標識光源に結合される抗体の検出を含む放射免疫アッセイである。特定のタンパク質、抗原、またはエピトープに対するアルブミン融合タンパク質の親和性、および結合オフ−レートは、スカッチャードプロット解析によって、データより決定可能である。アルブミン融合タンパク質として、同一のタンパク質、抗原またはエピトープに結合する第二タンパク質との競合をまた、放射免疫アッセイを用いて決定可能である。この場合、タンパク質、抗原またはエピトープを、本発明のアルブミン融合タンパク質として、同一のタンパク質、抗原またはエピトープに結合した増加量の非標識化第二タンパク質の存在下、標識化化合物(たとえば3Hまたは125I)へ共役したアルブミン融合タンパク質とともにインキュベートする。 好ましい実施様態において、BIAcore速度論解析を使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質の、タンパク質、抗原またはエピトープに対する結合のオンおよびオフレートを決定する。BIAcore速度論解析には、その表面にそれぞれ特定のポリペプチド、抗原またはエピトープまたはアルブミン融合タンパク質を固定化したチップからの、アルブミン融合タンパク質、または特定のポリペプチド、抗原またはエピトープの結合および分離を解析すること、が含まれる。 アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質に相当する治療的タンパク質に結合する抗体はまた、該タンパク質または抗原、好ましくはそれらが結合する抗原に対するそれらの結合親和性に関して記述または特異化されうる。好ましい結合親和性には、5X10−2M、10−2M、5X10−3M、10−3M、5X10−4M、10−4M以下の解離定数またはKdのものが含まれる。より好ましい結合親和性は、5X10−5M、10−5M、5X10−6M、10−6M、5X10−7M、107M、5X10−8Mまたは10−8M以下の解離定数またはKdのものが含まれる。より好ましい結合親和性には5X10−9M、10−9M、5X10−10M、10−10M、5X10−11M、10−11M、5X10−12M、10−12M、5X10−13M、10−13M、5X10−14M、10−14M、5X10−15Mまたは10−15M以下の解離定数またはKdの物が含まれる。好ましい実施様態において、(治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む)アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質に結合する抗体の価数、および相当する抗体の価数を考慮に入れて、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、該タンパク質またはエピトープに対して、治療的タンパク質に結合する相当する(アルブミンに融合していない)抗体のものと同様の親和性を持つ。さらに、本明細書で記述した(実施例および表1を参照のこと)、もしくは本技術分野で公知のアッセイを、日常的に適用してアルブミン融合タンパク質、およびその断片、変異体および誘導体の、治療的タンパク質部分および/またはアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分いずれかに関連した、生物学的活性および/または治療的活性(in vitroまたはin vivoいずれか)を導く能力を測定してもよい。他の方法が当業者に公知であり、本発明の範囲内である。アルブミン 以上で記述したように、本発明のアルブミン融合タンパク質には、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体と、ヒト血清アルブミンの少なくとも1つの断片または変異体が含まれ、これらは好ましくは遺伝的融合によって、互いに結合している。 さらなる実施様態には、化学的共役によって互いに連結した、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体と、ヒト血清アルブミンの少なくとも1つの断片または変異体が含まれる。 語句、ヒト血清アルブミン(HSA)およびヒトアルブミン(HA)は、本明細書で同義に使用される。語句「アルブミン」および「血清アルブミン」はより広く、ヒト血清アルブミン(およびその断片および変異体)、ならびに他の種からのアルブミン(およびその断片および変異体)を意味する。 本明細書で使用するところの、「アルブミン」は、集合的に、アルブミンタンパク質またはアミノ酸配列、またはアルブミンの1つまたはそれ以上の機能的活性(たとえば生物学的活性)を持つアルブミン断片または変異体を意味する。とりわけ、「アルブミン」は、ヒトアルブミンまたはその断片(たとえば欧州特許第201 239号、欧州特許第322 094号、国際特許第WO 97/24445号、国際特許第 WO95/23857号を参照のこと)、とりわけ図1および配列番号:1にて示したようなヒトアルブミンの成熟形態、または他の脊椎動物からのアルブミンまたはその断片、これらの分子の類似体または変異体、またはその断片を意味する。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質にて使用されるヒト血清アルブミンタンパク質には、配列番号:1に関して、1つまたは両方のの以下の組の点変異を含む。Leu−407からAla、Leu−408からVal、Val−409からAla、およびArg−410からAla;またはArg−410からA、Lys−413からGln、およびLys−414からGln(たとえば、本明細書にて参考文献によってそのすべてが組み込まれている、国際特許明細書第WO95/23857号を参照のこと)。より好ましい実施様態において、1つまたは両方の上記点変異の組を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、酵母Yap3pタンパク質分解開裂に対する安定性/耐性が改善され、酵母宿主細胞中で発現した組換え体アルブミン融合タンパク質の産生が増加する。 本明細書で使用するところの、治療的タンパク質の治療的活性、または血漿安定性または寿命を延長するのに十分なアルブミンの一部は、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分の寿命または血漿安定性が、非融合状態での寿命または血漿安定性と比較して、延長(prolong)または延長(extend)されるように、タンパク質の治療的活性または血漿安定性を安定化または延長するために十分な長さまたは構造のアルブミンの部分を意味する。アルブミン融合タンパク質のアルブミン部分は、以上で記述したようなHA配列の全長を含んでよく、または治療的活性を安定化または延長可能である1つまたはそれ以上のその断片を含んでよい。そのような断片は、長さにして10またはそれ以上のアミノ酸であり得、またはHA配列からの約15、20、25、30、50またはそれ以上の連続アミノ酸を含んでよく、またはHAの特定のドメインの一部またはすべてを含んでよい。たとえば、最初の2つの免疫グロブリン様ドメインに広がる、HAの1つまたはそれ以上の断片を使用して良い。好ましい実施様態において、HA断片はHAの成熟形態である。 本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分は、正常HAの変異体であってよい。本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分はまた、本明細書で記述したような治療的タンパク質の変異体であってよい。語句「変異体」には、そのような変化が1つまたはそれ以上のアルブミンの、膨張、有用なリガンド−結合および非免疫学的特性、または活性部位、または治療的タンパク質の治療的活性を発揮する活性ドメインを本質的に変化させない、同類または非同類いずれかの挿入、欠損および置換が含まれる。 特に、本発明のアルブミン融合タンパク質には、ヒトアルブミンの天然に存在する多型変異体、およびヒトアルブミンの断片、たとえば欧州特許第322094号に開示されたもの(すなわちHA(Pn)、式中nは369〜419)が含まれる。アルブミンは、脊椎動物、とりわけ任意の哺乳動物、たとえばヒト、ウシ、ヒツジまたはブタから由来してもよい。非哺乳動物アルブミンには、限定はしないが、めんどりおよびサケが含まれる。アルブミン融合タンパク質のアルブミン部分は、治療的タンパク質部分とは異なる動物からであってよい。 一般的にいって、HA断片または変異体は、少なくとも100アミノ酸長であり、好ましくは少なくとも150アミノ酸長である。HA変異体は、HAの少なくとも1つの全ドメイン、たとえばドメイン1(配列番号:1のアミノ酸1〜194)、ドメイン2(配列番号:1のアミノ酸195〜387)、ドメイン3(配列番号:1のアミノ酸388〜585)、ドメイン1および2(配列番号:1の1〜387)、ドメイン2および3(配列番号:1の195〜585)またはドメイン1および3(配列番号:1のアミノ酸1〜194と配列番号:1のアミノ酸388〜585)からなるか、またはそれらを含む。各ドメインはそれ自身で、残基Lys106〜Glu119、Glu292〜Va1315およびGlu492〜Ala511を含む柔軟なサブドメイン内リンカー領域にて、2つの相同サブドメイン、すなわち1〜105、120〜194、195〜291、316〜387、388〜491および512〜585を構成する。 好ましくは、本発明のアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分には、少なくとも1つのHAのサブドメインまたはドメイン、またはその同類改変が含まれる。融合がサブドメインに基づく場合、隣接リンカーのいくつか、またはすべてが、好ましくは、治療的タンパク質部分に連結するために使用される。治療的タンパク質に特異的に結合する抗体はまた治療的タンパク質である。 本発明はまた、表1にて開示した治療的タンパク質に特異的に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む、アルブミン融合タンパク質も含む。とりわけ、語句「治療的タンパク質」が、治療的タンパク質に結合する抗体(たとえば、表1のカラム1にて記述したような)、またはその断片および変異体を含むことが意図される。したがって、本発明のアルブミン融合タンパク質には、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体、および/または治療的タンパク質に結合した抗体の少なくとも1つの断片または変異体が含まれて良い。抗体構造および背景バックグラウンド 基礎抗体構造ユニットは、テトラマーを含むことが知られている。各テトラマーは、ポリペプチド鎖の2つの同一の対からなり、各対が1つの「軽」(約25kDa)、および1つの「重」鎖(約50〜70kDa)からなる。各鎖のアミノ末端部分には、約100〜110またはそれ以上のアミノ酸の可変領域が含まれ、主に抗原認識に関わる。各鎖のカルボキシ−末端部分は、定常領域を定義し、主にエフェクター機能に関わる。ヒト軽鎖は、カッパおよびラムダ軽鎖と分類される。重鎖はミュー、デルタ、ガンマ、アルファまたはエプシロンと分類され、それぞれIgM、IgD、IgG、IgAおよびIgEとして、抗体のアイソタイプを定義する。一般的に(すべての目的のためにそのすべてが参考文献にて組み込まれた)Fundamental Immunology Chapters 3−5 (Paul, W., ed., 4th ed. Raven Press, N.Y. (1998)) を参照のこと。各軽/重鎖対の可変領域が、抗体結合部位を形成する。 したがって、無傷のIgG抗体は、2つの結合部位を持つ。二価または二特異的抗体を除いて、2つの結合部位は同一である。 鎖はすべて、相補性決定領域またはCDRとも呼ばれる、3つの超可変領域によって結合した相対的に保存されたフレームワーク領域(FR)の同一の一般的構造を示す。一般的に、CDR領域は、抗原に接触し、その特異性を決定する抗体の部分である。各対からの重および軽鎖からのCDRは、フレームワーク領域によって並び、特異的エピトープに結合可能である。N−末端からC−末端まで、軽および重鎖両方の可変領域が、ドメインFR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3およびFR4を含む。可変領域が、重または軽鎖定常領域に連結する。各ドメインに対するアミノ酸のアサインは、Kabat Sequences of Proteins of Immunological Interest (National Institutes of Health, Bethesda, Md. (1987 and 1991))、またはChothia & Lesk J Mol. Biol. 196:901−917 (1987)、Chothia et al. Nature 342:878−883(1989).の定義に従っている。 本明細書で使用するところの、「抗体」は、免疫グロブリン分子、および免疫グロブリン分子の免疫学的に活性な部分、すなわち、抗原に特異的に結合する抗原結合部位を含む分子(たとえば1つまたはそれ以上の抗体のCDRを含む分子)を意味する。アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体には、限定はしないが、モノクローナル、多重特異的、ヒト、ヒト化またはキメラ抗体、一本鎖抗体(たとえば一本鎖Fvs)、Fab断片、F(ab’)断片、Fab発現ライブラリーによって産生される断片、(たとえば、本発明の抗体に特異的な抗−Id抗体を含む)抗イディオタイプ(抗−Id)抗体、および以上の任意のエプトープ結合断片(たとえばVHドメイン、VLドメイン、または1つまたはそれ以上のCDR領域)が含まれる。治療的タンパク質に結合する抗体 本発明は、(たとえば表1で開示したような)治療的タンパク質またはその断片または変異体に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む、アルブミン融合タンパク質を含む。 治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体は、鳥類および哺乳動物を含む、任意の動物由来からであって良い。好ましくは、抗体はヒト、ねずみ科の動物(たとえばマウスおよびラット)、ロバ、ヒツジ、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマまたはニワトリ抗体である。もっとも好ましくは、抗体はヒト抗体である。本明細書で使用するところの「ヒト(human)」抗体には、ヒト免疫グロブリンのアミノ酸配列を持つ抗体が含まれ、ヒト免疫グロブリンライブラリー、およびヒト抗体を産生するように遺伝子工学的に改変されたゼノマウスまたは他の生物から単離された抗体が含まれる。 治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体分子は、免疫グロブリンの任意の型(たとえばIgG、IgE、IgM、IgD、IgAおよびIgY)、クラス(たとえばIgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA1およびIgA2)またはサブクラスでありうる。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体分子はIgG1である。他の好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる免疫グロブリン分子はIgG2である。他の好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる免疫グロブリン分子はIgG4である。 もっとも好ましくは、治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体分子は、本発明のヒト抗原結合抗体断片であり、限定はしないが、Fab、Fab’およびF(ab’)2、Fd、一本鎖Fvs(scFv)、一本鎖抗体、ジスルフィド−結合Fvs(sdFv)およびVLまたはVHドメインいずれかを含む断片が含まれる。一本鎖抗体を含む、抗原結合抗体断片は、可変領域のみ、または以下のヒンジ領域、CH1、CH2およびCH3ドメインの全体または一部分との組み合わせを含んでよい。 治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体は、単一特異性、二特性、三特異性、またはより多くの多価特異性であってよい。多価特異性抗体は、治療的タンパク質の異なるエピトープに対して特異的であってよく、または治療的タンパク質、ならびに異種ポリペプチドまたは固体支持物質のような、異種エピトープ両方に対して特異的であって良い。たとえば、PCT明細書第WO93/17715号、第WO92/08802号、第WO91/00360号、第WO92/05793号、Tutt, et al., J. Immunol. 147:60−69 (1991)、米国特許第4,474,893号、米国特許第4,714,681号、米国特許第4,925,648号、米国特許第5,573,920号、米国特許第5,601,819号、Kostelny et al., J. Immunol. 148:1547−1553(1992)を参照のこと。 治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体は、抗体が、2つの異なる重/軽鎖対を持ち、2つの異なる結合部位を持つ人工ハイブリッド抗体であることを意味する、二特異性または二機能性であってよい。二特異性抗体は、ハイブリドーマの融合、またはFab’断片の結合を含む、種々の方法によって産生可能である。たとえばSongsivilai & Lachmann Clin. Exp. Immunol. 79: 315−321 (1990)、Kostelny et al. J Immunol. 148:1547 1553(1992)を参照のこと。さらに、二特異性抗体は「ダイアボディ(diabodies)」(Holliger et al. 「’ダイアボディ’:小さな二価および二特異的抗体断片(’Diabodies’: small bivalent and bispecific antibody fragments)」 PNAS USA 90:6444−6448(1993))または「ジャヌシン(Janusins)」(Traunecker et al. 「二特異性一本鎖分子(ジャヌシン)は、HIV感染細胞上の細胞傷害性リンパ球を標的とする(Bispecific single chain molecules (Janusins) target cytotoxic lymphocytes on HIV infected cells)」 EMBO J 10:3655−3659(1991)およびTraunecker et al. 「ジャヌシン:二特異性試薬に関する新規分子設計(Janusin: new molecular design for bispecific reagents)」 Int J Cancer Suppl 7:51−52(1992)として形成されうる。 本発明はまた、本明細書で記述したか、または本技術分野他で公知の抗体の(誘導体を含む)断片または変異体を含む、アルブミン融合タンパク質も提供する。たとえば結果としてアミノ酸置換となる、部位特異的変異導入およびPCR仲介変異導入を含む、当業者に公知の標準技術を、本発明の分子をコードしているヌクレオチド配列中に変異を導入するために使用可能である。好ましくは、(誘導体を含む)変異体は、参照VHドメイン、VHCDR1、VHCDR2、VHCDR3、VLドメイン、VLCDR1、VLCDR2,、またはVLCDR3に対して、50以下のアミノ酸置換、40以下のアミノ酸置換、30以下のアミノ酸置換、25以下のアミノ酸置換、20以下のアミノ酸置換、15以下のアミノ酸置換、10以下のアミノ酸置換、5以下のアミノ酸置換、4以下のアミノ酸置換、3以下のアミノ酸置換、または2以下のアミノ酸置換をコードする。好ましい実施様態において、変異体は、1つまたはそれ以上の予想非必須アミノ酸残基にて、同類アミノ酸置換を持つ。 治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体は、認識するか、特異的に結合する治療的タンパク質のエピトープ(類)または部分(類)に関して記述または特性化されてよい。治療的タンパク質または治療的タンパク質の特異的エプトープに特異的に結合する抗体がまた除外されうる。したがって、本発明は、治療的タンパク質に特異的に結合する抗体を含み、また同様のものを排除可能である。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、その抗体それ自身の非融合断片または変異体と同様のエピトープに結合する。 治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体は、その交差反応性に関して記述または特性化されてよい。治療的タンパク質の他の類似体、オルソログ、またはホモログに結合しない抗体が含まれる。治療的タンパク質に対して(本技術分野で公知であり、本明細書で記述された方法を用いて計算されたように)少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも65%、少なくとも60%、少なくとも55%、および少なくとも50%配列同一性を持つポリペプチドに結合する抗体もまた本発明に含まれる。特異的な実施様態において、治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体は、ヒトタンパク質のねずみ科の動物、ラットおよび/またはウサギ相同物、およびその相当するエピトープと交差反応する。治療的タンパク質に対して(本技術分野で公知であり、本明細書で記述された方法を用いて計算されたように)95%以下、90%以下、85%以下、80%以下、75%以下、70%以下、65%以下、60%以下、55%以下、および50%以下の配列同一性を持つポリペプチドに結合しない抗体もまた本発明に含まれる。特定の実施様態において、上述交差反応性は、本明細書で開示された、任意の単一の特異的抗原性および/または免疫原性ポリペプチド、または2、3、4、5またはそれ以上の特異的な抗原性および/または免疫原性ポリペプチドの組み合わせに関してである。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、特定の抗体それ自身の断片または変異体と比較して、同様または本質的に同一の交差反応性特性を持つ。 本発明にさらに含まれるものは、(本明細書で記述したような)逼迫性ハイブリッド形成条件下、治療的タンパク質をコードしているポリヌクレオチドにハイブリッド形成するポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドに結合する抗体である。治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体がまた、本発明のポリペプチドに対するそれらの結合親和性に関して、記述または特性化されうる。好ましい結合親和性には、5X10−2M、10−2M、5X10−3M、10−3M、5X10−4M、10−4M以下の解離定数またはKdを持つものが含まれる。より好ましい結合親和性には、5X10−5M、10−5M、5X10−6M、10−6M、5X10−7M、107M、5X10−8Mまたは10−8M以下の解離定数またはKdを持つものが含まれる。より好ましい結合親和性には、5X10−9M、10−9M、5X10−10M、10−10M、5X10−11M、10−11M、5X10−12M、10−12M、5X10−13M、10−13M、5X10−14M、10−14M、5X10−15M、または10−15M以下の解離定数またはKdを持つものが含まれる。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、(治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む)アルブミン融合タンパク質の価数と、相当する抗体の価数を考慮に入れて、治療的タンパク質に結合する相当する抗体(アルブミンに融合していない)のものと同様の、該タンパク質またはエピトープに対する親和性を持つ。 本発明はまた、競合的結合を決定するための、本技術分野で公知の任意の方法、たとえば本明細書で記述した免疫アッセイによって決定したように、治療的タンパク質のエピトープに対する抗体の結合を競合的に阻害する抗体を提供する。好ましい実施様態において、抗体は、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、または少なくとも50%まで、エピトープに対する結合を競合的に阻害する。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質のエピトープに対する第二抗体の結合を競合的に阻害する。他の好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%、少なくとも60%、または少なくとも50%まで、治療的タンパク質のエピトープに対する第二抗体の結合を競合的に阻害する。 治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体は、治療的タンパク質のアゴニストまたはアンタゴニストとして働きうる。たとえば、本発明には、部分的または完全いずれかで、本発明のポリペプチドとのレセプター/リガンド相互作用を分裂させる抗体が含まれる。本発明は、レセプター−特異的抗体およびリガンド−特異的抗体両方を特徴とする。本発明はまた、リガンド結合を防止しないが、レセプター活性化を防止する、レセプター−特異的抗体も特徴とする。レセプター活性化(すなわち、シグナル伝達)は、本明細書で記述され、または本技術分野で公知の技術によって決定して良い。たとえば、レセプター活性化は、(たとえば、以上で記述したような)免疫沈降と続くウエスタンブロット解析による、レセプターまたはその基質のリン酸化(たとえばチロシンまたはセリン/スレオニン)を検出することによって決定可能である。特定の実施様態において、抗体のない状態で、少なくとも95%、少なくとも90%、少なくとも85%、少なくとも80%、少なくとも75%、少なくとも70%少なくとも60%、または少なくとも50%まで、リガンド活性またはレセプター活性を阻害する抗体が提供される。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質に結合する抗体の非融合断片または変異体と比べて、リガンド結合を防止すること、および/またはレセプター活性化を防止することに関して、同様の、または本質的に同様の特徴を持つ。 本発明はまた、リガンド結合およびレセプター活性化両方を防止するレセプター−特異的抗体、ならびにレセプター−リガンド複合体を認識し、好ましくは非結合レセプターまたは非結合リガンドを特異的に認識しない抗体も特徴とする。同様に、リガンドに結合し、レセプターに対するリガンドの結合を防止する中和抗体、ならびにリガンドに結合し、それによってレセプター活性化を防止するが、リガンドがレセプターに結合するのは防止しない抗体も本発明に含まれる。レセプターを活性化する抗体も本発明にさらに含まれる。これらの抗体は、レセプターアゴニストとして働き得、すなわち、たとえばレセプターの二量体化を誘導することによって、リガンド仲介レセプター活性化の生物学的活性のすべて、またはサブセットいずれかを促進または活性化しうる。抗体は、(たとえば表1で開示したような)治療的タンパク質の特定の生物学的活性を含む生物学的活性に対するアゴニスト、アンタゴニストまたは逆アゴニストとして特性化されて良い。上記抗体アゴニストは、本技術分野で公知の方法を用いて作製可能である。たとえば(それらのすべてが、参考文献によって本明細書に組み込まれている)PCT明細書番号第WO96/40281号、米国特許第5,811,097号、Deng et al., Blood 92(6):1981−1988(1998)、Chen et al., Cancer Res. 58(16):3668−3678(1998)、Harrop et al., J. Immunol. 161(4):1786−1794 (1998)、Zhu et al., Cancer Res. 58(15):3209−3214 (1998)、Yoon et al., J. Immunol. 160(7):3170−3179(1998)、Prat et al., J. Cell. Sci. 111(Pt2):237−247(1998)、Pitard et al., J. Immunol. Methods 205(2):177−190(1997)、Liautard et al., Cytokine 9(4):233−241(1997)、Carlson et al., J. Biol. Chem. 272(17):11295−11301 (1997)、Taryman et al., Neuron 14(4):755−762 (1995)、Muller et al., Structure 6(9):1153−1167 (1998)、Bartunek et al., Cytokine 8(1):14−20(1996)を参照のこと。好ましい実施様態において、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質に結合する抗体の非融合断片または変異体と同様の、または本質的に同一のアゴニストまたはアンタゴニスト特性を持つ。 治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体を、たとえば、in vitroおよびin vivo診断および治療的方法両方を含む、治療的タンパク質を精製、検出および標的化するために使用して良い。たとえば、抗体は、生物学的試料中の治療的タンパク質のレベルを定量的および定性的に測定するための免疫アッセイにて有用である。たとえば、そのすべてが本明細書にて参考文献によって組み込まれている、Harlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2nd ed. 1988)を参照のこと。同様に、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、たとえば、in vitroおよびin vivo診断および治療的方法両方を含む、治療的タンパク質を精製、検出および標的化するために使用して良い。 治療的タンパク質に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体には、すなわち抗体に任意の型の分子を共有結合させることによって改変された、誘導体が含まれる。たとえば、制限ではなく、抗体誘導体には、たとえば、糖付加、アセチル化、ペグ化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロッキング基による誘導体化、タンパク質分解開裂、細胞リガンドまたは他のタンパク質への結合などによって改変された抗体が含まれる。任意の多数の化学的改変が、限定はしないが、特定の化学的開裂、アセチル化、ホルミル化、ツニカマイシンの代謝合成などを含む、公知の技術によって実施されうる。さらに、誘導体には、1つまたはそれ以上の非古典アミノ酸が含まれうる。本発明のアルブミン融合タンパク質をまた、上記のように改変して良い。治療的タンパク質に結合する抗体を産生する方法 治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体を、本技術分野で公知の任意の好適な方法によって産生してもよい。対象の抗原に対するポリクローナル抗体を、本技術分野でよく知られている種々の手順によって産生可能である。たとえば、治療的タンパク質を、限定はしないが、ウサギ、マウス、ラットなどを含む種々の宿主動物に投与して、抗原に特異的なポリクローナル抗体を含む血清の産生を誘導してもよい。種々のアジュバントを、宿主種に依存して、免疫学的応答を増加させるために使用し、限定はしないが、フロイド(完全または不完全)、水酸化アルミニウムのようなミネラルゲル、リソレシチンのような界面活性基質、プルロニックポリオール、ポリアニオン、ペプチド、油エマルジョン、キーホールリンペットヘモシアニン、ジニトロフェノールおよびBCG(カルメット ゲラン桿菌)およびコリネバクテリウム パルバムのような潜在的に有用なヒトアジュバントが含まれる。そのようなアジュバントがまた、本技術分野でよく知られている。 モノクローナル抗体を、ハイブリドーマ、組換えおよびファージディスプレイ技術、またはこれらの組み合わせの利用を含む、本技術分野で公知の広く種々の技術を用いて調製可能である。たとえば、モノクローナル抗体を、本技術分野で公知で、たとえばHarlow et al., Antibodies: A Laboratory Manual, (Cold Spring Harbor Laboratory Press, 2nd ed. 1988)、Hammerling, et al., in: Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas 563−681(Elsevier, N.Y., 1981)にて教義されているものを含む、ハイブリドーマ技術を用いて産生可能である(前記参考文献は、そのすべてが参考文献によって組み込まれている)。本明細書で使用するところの語句「モノクローナル抗体」は、ハイブリドーマ技術を介して産生される抗体に限定はされない。語句「モノクローナル抗体」は、任意の真核、原核またはファージクローンを含む単一のクローンから由来する抗体を意味し、産生する方法ではない。 ハイブリドーマを用いる特定の抗体に対する産生および選別のための方法は、日常的であり、本技術分野でよく知られている。非限定例にて、マウスを、治療的タンパク質またはその断片または変異体、アルブミン融合タンパク質、またはそのような治療的タンパク質またはその断片または変異体、またはアルブミン融合タンパク質を発現している細胞で免疫しうる。いったん免疫応答が検出されたらば、すなわち抗原に対して特異的な抗体がマウス血清内で検出されたならば、マウス脾臓を回収し、脾臓細胞を単離する。ついで脾臓細胞をよく知られている技術によって、任意の公知の骨髄腫細胞、たとえばATCCから入手可能な細胞株SP20からの細胞と融合させる。ハイブリドーマを選択し、限界希釈によってクローン化する。ハイブリドーマクローンをついで、本発明のポリペプチドに結合可能な抗体を分泌する細胞に関して、本技術分野で公知の方法によってアッセイする。一般的に高レベルの抗体を含む、腹水が、陽性ハイブリドーマクローンでマウスを免疫することによって産生可能である。 したがって、本発明は、モノクローナル抗体を産生する方法、ならびに抗体を分泌しているハイブリドーマ細胞を培養することを含む方法によって産生される抗体を提供し、そこで好ましくは、ハイブリドーマは、本発明の抗原で免疫したマウスから単離した脾臓細胞を、骨髄腫細胞と融合させ、ついで融合から得られたハイブリドーマを、本発明のポリペプチドに結合可能な抗体を分泌するハイブリドーマクローンに関して選別することによって産生される。 ポリクローナルおよびモノクローナルヒトB細胞株両方を産生するための、他のよく知られている方法は、エプスタイン・バー・ウイルス(EBV)を用いた形質導入である。EBV−形質導入B細胞株を産生するためのプロトコールが、たとえば参考文献によってそのすべてが本明細書に組み込まれている、Chapter 7.22 of Current Protocols in Immunology, Coligan et al., Eds., 1994, John Wiley & Sons, NYに概略されたプロトコールのように、本技術分野で一般的に公知である。形質導入のためのB細胞の供給源は、一般的にヒト末梢血であるが、形質導入のためのB細胞はまた、限定はしないが、リンパ節、扁桃腺、脾臓、腫瘍細胞および感染組織を含む他の供給源から由来して良い。組織は一般的に、EBV形質導入の前に、単一細胞懸濁液にする。さらに、抗EBV抗体に対する個々の血清反応陽性者からのT細胞が、EBVによるB細胞不死化を抑制可能であるので、B細胞を含む試料中、(たとえばシクロスポリンAでの処理によって)T細胞を物理的に除去するか、不活性化するかいずれかの段階をふんでよい。 一般的に、ヒトB細胞を含む試料をEBVに接種させ、3〜4週間培養する。EBVの典型的な供給源は、B95−8細胞株(ATCC #VR−1492)の細胞上清である。EBV形質導入の物理的兆候が一般的に、3〜4週間培養期間の最後にむかって見られる。位相差顕微鏡によって、形質導入細胞が大きく、明確に、毛で覆われて現れ、細胞のきついクラスター内で凝集する傾向にある。最初に、EBV株は一般的にポリクローナルである。しかしながら、長期間の細胞培養の間に、EBV株が、特定のB細胞クローンの選択的成長の結果として、モノクローナルまたはポリクローナルになりうる。あるいは、ポリクローナルEBV形質導入株を、(たとえば希釈培地を制限することによって)サブクローン化し、または好適な融合パートナーと融合させ、限界希釈にてプレートにまいて、モノクローナルB細胞株を得る。EBV形質導入細胞株のための好適な融合パートナーには、マウス骨髄腫細胞株(たとえばSP2/0、X63−Ag8.653)、ヘテロミエローマ細胞株(ヒト×マウス、たとえばSPAM−8、SBC−H20およびCB−F7)およびヒト細胞株(たとえばGM 1500、SKO−007、RPMI 8226、およびKR−4)が含まれる。したがって、本発明はまた、ヒトB細胞のEBV−形質導入を含む、本発明のポリペプチドまたはその断片に対する、ポリクローナルまたはモノクローナルヒト抗体を産生する方法も提供する。 特異的エピトープを認識する抗体断片を公知の技術によって産生してもよい。たとえば、本発明のFabおよびF(ab’)2断片を、パパイン(Fab断片を産生するため)、またはペプシン(F(ab’)2断片を産生するため)のような酵素を用いて、免疫グロブリン分子のタンパク質分解開裂によって産生してもよい。F(ab’)2断片は、可変領域、軽鎖定常領域および重鎖のCH1ドメインを含む。 たとえば、治療的タンパク質に結合する抗体はまた、本技術分野で公知の種々のファージディスプレイ方法を用いて産生可能である。ファージディスプレイ法において、機能的抗体ドメインが、それらをコードしているポリヌクレオチド配列を含むファージ粒子の表面上に提示される。特定の実施様態において、そのようなファージを利用して、レパートリーまたはコンビナトリアル抗体ライブラリー(たとえばヒトまたはねずみ科の動物)から発現した抗原結合ドメインを提示可能である。対象の抗原に結合する抗原結合ドメインを発現しているファージを、たとえば標識化抗原、または固体表面またはビーズに結合または捕獲された抗原を用いて、抗原にて選択または同定可能である。これらの方法で使用するファージは、典型的には、ファージ遺伝子IIIまたは遺伝子VIIIタンパク質いずれかに組換え的に融合したFab、Fvまたはジスルフィド安定化Fv抗体ドメインを持つファージから発現したfdおよびM13結合ドメインを含むフィラメンタスファージである。治療的タンパク質に結合する抗体を作製するために使用可能なファージディスプレイ法の例には、それぞれそのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、Brinkman et al., J. Immunol. Methods 182:41−50(1995)、Ames et al., J. Immunol. Methods 184:177−186(1995)、Kettleborough et al., Eur. J. Immunol. 24:952−958(1994)、Persic et al., Gene 187 9−18(1997)、Burton et al., Advances in Immunology 57:191−280(1994)、PCT明細書番号第PCT/GB91/01134号、PCT明細書番号第WO90/02809号、第WO91/10737号、第WO92/01047号、第WO92/18619号、第WO93/11236号、第WO95/15982号、第WO95/20401号、および米国特許第5,698,426号、第5,223,409号、第5,403,484号、第5,580,717号、第5,427,908号、第5,750,753号、第5,821,047号、第5,571,698号、第5,427,908号、第5,516,637号、第5,780,225号、第5,658,727号、第5,733,743号および第5,969,108号にて開示されたものが含まれる。 上記参考文献にて記述したように、ファージ選別の後、ファージからの抗体コード領域を単離し、ヒト抗体を含む全抗体、または他の望む抗原結合断片を産生するために使用し、たとえば以下で詳細に記述したような、哺乳動物細胞、昆虫細胞、植物細胞、酵母および細菌を含む、任意の望む宿主中に発現させることが可能である。たとえば、Fab、Fab’およびF(ab’)2断片を組換え的に産生するための技術をまた、PCT明細書番号第WO92/22324号、Mullinax et al., BioTechniques 12(6):864−869(1992)、およびSawai et al., AJRI 34:26−34(1995)、およびBetter et al., Science 240:1041−1043(1988)にて開示されたもののような、本技術分野で公知の方法を用いて利用可能である(前記参考文献は、そのすべてが参考文献によって組み込まれている)。 一本鎖Fvsおよび抗体を産生するために使用可能な技術の例には、米国特許第4,946,778号および第5,258,498号、Huston et al., Methods in Enzymology 203:46−88 (1991)、Shu et al., PNAS 90:7995−7999 (1993)、およびSkerra et al., Science 240:1038−1040 (1988)にて記述されたものが含まれる。ヒトにおける抗体のin vivo利用、およびin vitro検出アッセイを含むいくつかの利用のために、キメラ、ヒト化、またはヒト抗体を使用することが好ましい可能性がある。キメラ抗体は、ねずみ科の動物のモノクローナル抗体から由来する可変領域と、ヒト免疫グロブリン定常領域を持つ抗体のような、抗体の異なる部分が、異なる種より由来する分子である。キメラ抗体を産生するための方法が本技術分野で公知である。たとえば、そのすべてが参考文献によって本明細書で組み込まれている、Morrison, Science 229:1202 (1985)、Oi et al., BioTechniques 4:214 (1986)、Gillies et al., (1989) J. Immunol. Methods 125:191−202、米国特許第5,807,715号、第4,816,567号、および第4,816397号を参照のこと。ヒト化抗体は、非ヒト種からの、1つまたはそれ以上の相補性決定領域(CDR)と、ヒト免疫グロブリン分子からのフレームワーク領域を持つ、望む抗原に結合する非ヒト種抗体からの抗体分子である。しばしば、ヒトフレームワーク領域のフレームワーク残基を、CDRドナー抗体からの相当する残基と置換して、抗原結合を変更、好ましくは改善する。これらのフレームワーク置換は、たとえば、CDRおよびフレームワークの相互作用をモデリングすることによって、本技術分野でよく知られている方法によって同定され、特定の部位における普通ではないフレームワーク残基を同定するために、抗原結合および配列比較のために重要なフレームワーク残基を同定する(たとえば、そのすべてが参考文献によって本明細書で組み込まれている)Queen et al., 米国特許第5,585,089号、Riechmann et al., Nature 332:323 (1988)を参照のこと)。抗体は、たとえば、CDR−接合(欧州特許第239,400号PCT明細書番号WO 91/09967号、米国特許第5,225,539号、第5,530,101号、および第5,585,089号)、ベネリングまたはレサーフェイシング(欧州特許第592,106号、欧州特許第519,596号、Padlan, Molecular Immunology 28(4/5):489−498 (1991)、Studnicka et al., Protein Engineering 7(6):805−814 (1994)、Roguska. et al., PNAS 91:969−973 (1994))、および鎖シャッフリング(米国特許第5,565,332号)を含む、本技術分野で公知の種々の技術を用いてヒト化可能である。 完全ヒト抗体が、ヒト患者の治療的処置のためにとりわけ望ましい。ヒト抗体は、ヒト免疫グロブリン配列から由来する抗体ライブラリーを用いた、上述ファージディスプレイ法を含む、本技術分野で公知の種々の方法によって作製可能である。また、それぞれそのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、米国特許第 4,444,887号および第4,716,111号、およびPCT 明細書第WO 98/46645号、第WO 98/50433号、第WO 98/24893号、第WO 98/16654号、第WO 96/34096号、第WO 96/33735号、および第WO 91/10741号を参照のこと。 ヒト抗体はまた、機能的内因性免疫グロブリンの発現が不可能であるが、ヒト免疫グロブリン遺伝子を発現可能なトランスジェニックマウスを用いて産生することも可能である。たとえば、ヒト重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子複合体を、無作為に、または相同組換えによって、マウス胚幹細胞に導入して良い。あるいは、ヒト可変領域、定常領域、および多様領域を、ヒト重鎖および軽鎖遺伝子に加えて、マウス胚幹細胞に導入してもよい。マウス重鎖および軽鎖免疫グロブリン遺伝子は、相同組換えによって、ヒト免疫グロブリン座の導入とは別に、または同時に、非機能性を与えうる。とりわけ、JH領域のホモ接合欠損が、内因性抗体産生を防止する。改変された胚幹細胞を増殖させ、胚盤胞内にマイクロ注入して、キメラマウスを産生する。ついでキメラマウスを交配して、ヒト抗体を発現する、ホモ接合子孫を産生する。トランスジェニックマウスを、通常の様式で、選択した抗原、たとえば本発明のポリペプチドのすべてまたは一部分で免疫する。抗原に対して指向するモノクローナル抗体を、従来のハイブリドーマ技術を用いて、免疫したトランスジェニックマウスより得ることが可能である。ヒト免疫グロブリントランスジーンを、B細胞分化の間、トランスジェニックマウスリアレンジによって生育し、つづいて、クラススイッチと体細胞変異を起こす。したがって、そのような技術を用いて、理論的に有用なIgG、IgA、IgMおよびIgE抗体を産生可能である。ヒト抗体を産生するための本技術の概説に関して、Lonberg and Huszar, Int. Rev. Immunol. 13:65−93 (1995)を参照のこと。ヒト抗体およびヒトモノクローナル抗体を産生するための本技術の詳細な議論、およびそのような抗体を産生するためのプロトコールに関して、たとえば、そのすべてが本明細書にて参考文献によって組み込まれている、PCT明細書第WO 98/24893号、第WO 92/01047号、第WO 96/34096号、第WO 96/33735号、欧州特許第0 598 877号、米国特許第5,413,923号、第5,625,126号、第5,633,425号、第5,569,825号、第5,661,016号、第5,545,806号、第5,814,318号、第5,885,793号、第5,916,771号、第5,939,598号、第6,075,181号、および第6,114,598号を参照のこと。さらに、アブジェニックス社(Abgenix, Inc. (Freemont, CA))およびゲンファーム(Genpharm (San Jose, CA)のような会社が、以上で記述したのと同様の技術を用いて、選択された抗原に対して指向するヒト抗体を提供することに従事可能である。 選択されたエピトープを認識する完全ヒト抗体は、「ガイド項目」として引用される技術を用いて作製可能である。このアプローチにおいて、選択された非ヒトモノクローナル抗体、たとえばマウス抗体を使用して、同一のエピトープを認識している完全ヒト抗体の選別をガイドする(Jespers et al., Bio/technology 12:899−903 (1988))。抗体をコードするポリヌクレオチド 本発明はさらに、その抗体や断片をコードしているヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチドを提供する。本発明はまた、逼迫した、あるいはあまり逼迫していないハイブリッド形成条件下(たとえば上記に定義されているようなもの)で、好ましくは治療的タンパク質に特異的に結合する抗体、さらに好ましくは表2のコラム「配列番号:Z」に開示された「治療的タンパク質X」のアミノ酸配列を持つポリペプチドに結合する抗体をコードするポリヌクレオチドにハイブリダイズさせるポリヌクレオチドを含む。 ポリヌクレオチドは、本技術分野で公知の任意の方法によって得られ、ポリヌクレオチドのヌクレオチド配列が決定される。たとえば、抗体のヌクレオチド配列が公知である場合、抗体をコードしているポリヌクレオチドが、(たとえばKutmeier et al., BioTechniques 17:242 (1994)にて記述されたような)化学的に合成されたオリゴヌクレオチドからアセンブルされ得、簡単には、抗体をコードしている配列の部分を含む、重なっているオリゴヌクレオチドの合成、それらのオリゴヌクレオチドのアニーリングおよびライゲーション、ついでPCRによるライゲートしたオリゴヌクレオチドの増幅が含まれる。 あるいは、抗体をコードしているポリヌクレオチドを、好適な供給源から、核酸より産生してもよい。特定の抗体をコードしている核酸を含むクローンが入手できないが、抗体分子の配列が公知である場合、免疫グロブリンをコードしている核酸を化学的に合成するか、または配列の3’および5’末端にハイブリッド形成可能である合成プライマーを用いるPCR増幅によって、またはたとえば抗体をコードしているcDNAライブラリーからのcDNAクローンを同定するために、特定の遺伝子配列に特異的なオリゴヌクレオチドプローブを用いるクローニングによって、好適な供給源(たとえば、抗体cDNAライブラリー、または抗体を発現するために選択されたハイブリドーマ細胞のような、抗体を発現している任意の組織または細胞から産生されたcDNAライブラリー、またはそれらの組織または細胞から単離された核酸、好ましくはポリA+RNA)から得てよい。PCRによって産生された増幅された核酸をついで、本技術分野でよく知られている任意の方法を用いて、複製可能なクローニングベクター内にクローン化してもよい(実施例65を参照)。 いったん抗体のヌクレオチド配列および相当するアミノ酸配列が決定されたならば、異なるアミノ酸配列を持つ抗体を産生するため、たとえばアミノ酸置換、欠損および/または挿入を作製するために、抗体のヌクレオチド配列を、たとえば組換えDNA技術、部位特異的変異導入、PCRなどのような、ヌクレオチド配列の操作のために、本技術分野でよく知られている方法を用いて操作して良い(たとえば、両方が、そのすべてで本明細書にて参考文献によって組み込まれている、Sambrook et al., 1990, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2d Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY and Ausubel et al., eds., 1998, Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, NYに記された技術を参照のこと)。 特定の実施様態において、重鎖および/または軽鎖可変ドメインのアミノ酸配列を、たとえば配列超可変性の領域を決定するために、他の重鎖および軽鎖可変領域の公知のアミノ酸配列と比較することによって、本技術分野でよく知られている方法によって、相補性決定領域(CDR)の配列を同定するために検査して良い。日常の組換えDNA技術を用いて、1つまたはそれ以上のCDRをフレームワーク領域内、たとえば以上で記述したように、非ヒト抗体をヒト化するためにヒトフレームワーク領域内に挿入してもよい。フレームワーク領域は、天然に存在する、またはコンセンサスフレームワーク領域であってよく、好ましくはヒトフレームワーク領域であってよい(たとえばヒトフレームワーク領域の列記に関して、Chothia et al., J. Mol. Biol. 278: 457−479 (1998)を参照のこと )。好ましくは、フレームワーク領域およびCDRの組み合わせによって産生されたポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドに特異的に結合する抗体をコードする。好ましくは、以上で記述したように、1つまたはそれ以上のアミノ酸置換をフレーム領域内にて実施し、好ましくはアミノ酸置換が、その抗原に対する抗体の結合を改善する。さらに、そのような方法を、1つまたはそれ以上の鎖内ジスルフィド結合を欠く抗体分子を作製するために、鎖内ジスルフィド結合に関与している、1つまたはそれ以上の可変領域システインのアミノ酸置換または欠損を作製するために使用して良い。ポリヌクレオチドに対する他の変更が、本発明に含まれ、本技術分野の範囲内である。 さらに、特に、適切な生物学的活性のヒト抗体分子からの遺伝子とともに、適切な抗原特異性のマウス抗体分子からの遺伝子をスプライスすることによる、「キメラ抗体」の産生のために開発された技術(Morrison et al., Proc. Natl. Acad. Sci. 81:851−855 (1984)、 Neuberger et al., Nature 312:604−608 (1984)、Takeda et al., Nature 314:452−454 (1985))を使用可能である。以上で記述したように、キメラ抗体は、異なる部分が、異なる動物種から由来する分子、すなわちねずみ科の動物のmAbから由来した可変領域と、ヒト免疫グロブリン定常領域を持つもの、たとえばヒト化抗体である。 あるいは、一本鎖抗体の産生のために記述された技術(米国特許第4,946,778号、Bird, Science 242:423− 42 (1988)、Huston et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85:5879−5883 (1988)、およびWard et al., Nature 334:544−54 (1989))を、一本鎖抗体を産生するために適合可能である。一本鎖抗体を、アミノ酸橋を介して、Fv領域の重鎖および軽鎖断片を連結することによって形成し、結果として一本鎖ポリペプチドとなる。大腸菌(E.coli)中での機能的Fv断片のアッセンブルのための技術もまた使用して良い(Skerra et al., Science 242:1038− 1041 (1988))。抗体の組換え発現 抗体、またはその断片、誘導体または類似体の組換え発現(たとえば抗体または一本鎖抗体の重鎖または軽鎖)は、抗体をコードしているポリペプチドを含む発現ベクターの構造を必要とする。いったん本発明の抗体分子、または抗体または(好ましくは重鎖または軽鎖可変ドメインを含む)その断片の重鎖または軽鎖をコードしているポリペプチドを得た場合、抗体分子の産生のためのベクターを、本技術分野でよく知られている技術を用いる、組換えDNA技術によって産生してもよい。したがって、ヌクレオチド配列をコードしている抗体を含むポリペプチドを発現することによって、タンパク質を調製するための方法が、本明細書に記述されている。当業者によく知られている方法を、配列および適切な転写および翻訳制御シグナルをコードしている抗体を含む発現ベクターを構築するために使用可能である。これらの方法には、たとえば、in vitro組換えDNA技術、合成技術、およびin vivo遺伝子組換えが含まれる。したがって、本発明は、動作可能にプロモーターに連結した、本発明の抗体分子、またはその重鎖または軽鎖、または重鎖または軽鎖可変ドメインをコードしているヌクレオチド配列を含む複製可能ベクターを提供する。そのようなベクターには、抗体分子の定常領域をコードしているヌクレオチド配列(たとえばPCT明細書第WO 86/05807号、PCT明細書第WO 89/01036号、および米国特許第5,122,464号を参照のこと)が含まれてよく、抗体の可変ドメインを、全重鎖または軽鎖の発現のために、そのようなベクター内にクローン化してもよい。 発現ベクターを、従来の技術によって宿主細胞に送達し、ついでトランスフェクト細胞を、従来の技術によって培養して、抗体を産生する。したがって、本発明には、動作可能に異種プロモーターに連結した、本発明の抗体、またはその重鎖または軽鎖、または一本鎖抗体をコードしているポリヌクレオチドを含む宿主細胞が含まれる。二本鎖抗体の発現に関する好ましい実施様態において、重鎖および軽鎖両方をコードしているベクターを、以下に詳述したように、全免疫グロブリン分子の発現のために、宿主細胞中で共発現してもよい。 種々の宿主−発現ベクター系を、本発明の抗体分子を発現するために利用してもよい。そのような宿主−発現系は、それによって対象のコード配列を発現し得、続いて精製する賦形剤を表すが、また、配列をコードしている適切なヌクレオチドで形質導入またはトランスフェクトした場合、in situにて本発明の抗体分子を発現しうる細胞を表す。これらには、限定はしないが、抗体コード配列を含む組換えバクテリオファージDNA、プラスミドDNAまたはコスミドDNA発現ベクターで形質導入した細菌(たとえば大腸菌、B.ズブチリス(B.subtilis))、抗体コード配列を含む組換え酵母発現ベクターで形質導入した酵母(たとえばサッカロミセス(Saccharomyces)、ピチア(Pichia))、抗体コード配列を含む組換えウイルス発現ベクター(たとえばバキュロウイルス)で感染した昆虫細胞系、組換えウイルス発現ベクター(たとえばカリフラワーモザイクウイルス、CaMV、タバコモザイクウイルス、TMV)に感染した、または抗体コード配列を含む組換えプラスミド発現ベクター(たとえばTiプラスミド)で形質導入した植物細胞系、または、哺乳動物細胞のゲノム(たとえばメタロチオネインプロモーター)から、または哺乳動物ウイルス(たとえばアデノウイルス後期プロモーター、ワクチンウイルス7.5Kプロモーター)から由来するプロモーターを含む組換え発現構築物を持つ、ほ乳細胞系(COS、CHO、BHK、293、3T3細胞)などの微生物が含まれる。好ましくは、とりわけ全組換え抗体分子の発現のために、大腸菌のような細菌細胞、より好ましくは真核細胞を、組換え抗体分子の発現のために使用する。たとえば、ヒトサイトメガロウイルスからの主要中早期遺伝子プロモーター要素のようなベクターと合わせて、チャイニーズハムスター卵巣細胞(CHO)のような哺乳動物細胞が、抗体に関する効果的な発現系である(Foecking et al., Gene 45:101 (1986)、Cockett et al., Bio/Technology 8:2 (1990))。 細菌系において、多数の発現ベクターを、発現する抗体分子に対して意図する利用に依存して、有利に選択して良い。たとえば、多量のそのようなタンパク質が産生されるべき場合、抗体分子の薬理学的組成物の産生のために、簡単に精製される、高レベルの融合タンパク質産物の発現を指向するベクターが望ましい。そのようなベクターには、限定はしないが、lac Zコード領域とインフレームで、抗体コード配列がベクター内に個々にライゲートされ得、融合タンパク質が産生される、大腸菌発現ベクターpUR278(Ruther et al., EMBO J. 2:1791 (1983))、pINベクター(Inouye & Inouye, Nucleic Acids Res. 13:3101−3109 (1985)、Van Heeke & Schuster, J. Biol. Chem. 24:5503−5509 (1989))などが含まれる。pGEXベクターをまた、グルタチオンS−トランスフェラーゼ(GST)との融合タンパク質として、外来ポリペプチドを発現するために使用してもよい。一般的に、そのような融合タンパク質は、可溶性であり、マトリックスグルタチオン−アガロースビーズへの吸着および結合、続いて遊離グルタチオンの存在下での溶出によって、溶解細胞から簡単に精製可能である。pGEXベクターは、トロンビンまたは第Xa因子プロテアーゼ開裂部位を含んで設計され、クローン化された標的遺伝子産物が、GST部位から放出されうる。 昆虫系において、オートグラファ(Autographa)カルホルニカ核多角体病ウイルス(AcNPV)を、外来遺伝子を発現するために、ベクターとして使用する。ウイルスは、Spodoptera frugiperda 細胞中で増殖する。抗体コード配列を、ウイルスの非必須領域(たとえば多角体病遺伝子)内に個々にクローン化し、AcNPVプロモーター(たとえば多角体病プロモーター)の制御下においてよい。 哺乳動物宿主細胞において、多数のウイルスに基づく発現系を使用して良い。アデノウイルスを発現ベクターとして使用する場合、対象の抗体コード配列を、アデノウイルス転写/翻訳制御複合体、たとえば後期プロモーターおよび三部分リーダー配列にライゲートしてもよい。このキメラ遺伝子をついで、in vitroまたはin vivo組換えによって、アデノウイルスゲノム中に挿入して良い。ウイルスゲノムの非必須領域(たとえば領域E1またはE3)中の挿入が、結果として、生存能力があり、感染宿主中で抗体分子を発現可能である組換えウイルスとなりうる(たとえば、Logan & Shenk, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 81:355−359 (1984)を参照のこと)。特定の開始シグナルがまた、挿入された抗体コード配列の十分な翻訳のために必要であり得る。これらのシグナルには、ATG開始コドンおよび隣接配列が含まれる。さらに、開始コドンは、全挿入物の翻訳を確かにするために、望むコード配列のリーディングフレームと一致しなければならない。これらの外来翻訳制御シグナルおよび開始コドンは、種々の由来のものであり得、天然および合成両方でありうる。発現の効率は、適切な転写エンハンサー要素、転写ターミネーターなどの挿入によって増強してもよい(Bittner et al., Methods in Enzymol. 153:51−544 (1987)を参照のこと)。 さらに、宿主細胞株は、どれが挿入発現の発現を調節し、または望む特定の様式で遺伝子産物を改変および処理するかで選択して良い。タンパク質産物のそのような改変(たとえば糖付加)および処理(たとえば開裂)が、タンパク質の機能に関して重要でありうる。異なる宿主細胞が、タンパク質および遺伝子産物の翻訳後処理および改変に関する特徴および特定の機構を持つ。適切な細胞株または宿主系を、発現された外来タンパク質の正しい改変および処理を確かにするために選択可能である。この目的を達成するために、遺伝子産物の初期転写物、糖付加およびリン酸化の適切な処理のための細胞機構を持つ真核宿主細胞を使用してもよい。そのような哺乳動物宿主細胞には、限定はしないが、CHO、VERY、BHK、Hela、COS、MDCK、293、3T3、WI38が含まれ、とりわけ、たとえばBT483、Hs578T、HTB2、BT20およびT47Dのような乳がん細胞株、およびたとえばCRL7030およびHs578Bstのような正常乳腺細胞が含まれる。 長期間の、高収率の組換えタンパク質の産生のために、安定発現が好まれる。たとえば、抗体分子を安定に発現する細胞株を設計して良い。ウイルス複製起源を含む発現ベクターを用いるのではなく、宿主細胞に、適切な発現制御要素(たとえばプロモーター、エンハンサー、配列、転写ターミネーター、ポリアデニル化部位など)および選別可能マーカーによって制御されるDNAを形質導入可能である。外来DNAの導入に続いて、設計した細胞を、リッチ培地中で1〜2時間増殖させ、ついで選択的培地に変える。組換えプラスミド中の選択可能マーカーが、選択に対して耐性を与え、細胞に、そのクロモソーム内にプラスミドを統合することを許容し、増殖して巣を形成し、ついでクローン化して細胞株内に増やすことが可能である。本方法を有利に使用して、抗体分子を発現する細胞株を設計するために使用して良い。そのような設計した細胞株は、抗体分子に直接的または間接的に相互作用する化合物のスクリーニングおよび評価にとりわけ有用であり得る。 限定はしないが、単純ヘルペスウイルスチミジンキナーゼ(Wigler et al., Cell 11:223 (1977))、ヒポキサンチン−グアニン ホルホリボシルトランスフェラーゼ(Szybalska & Szybalski, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 48:202 (1992))、およびアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ(Lowy et al., Cell 22:817 (1980))遺伝子を含む、多数の選別系を使用してよく、それぞれtk−、hgprt−またはaprt−細胞を使用する。また、代謝拮抗物質耐性を、以下の遺伝子に関する選別の基礎として使用可能である。メトトレキサートに対する耐性を与えるdhfr(Wigler et al., Natl. Acad. Sci. USA 77:357 (1980)、O’Hare et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:1527 (1981))、ミコフェノール酸に対する耐性を与えるgpt(Mulligan & Berg, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 78:2072 (1981))、アミノグリコシドG−418に対する耐性を与えるneo(Clinical Pharmacy 12:488−505、Wu and Wu, Biotherapy 3:87−95 (1991)、Tolstoshev, Ann. Rev. Pharmacol. Toxicol. 32:573−596 (1993)、Mulligan, Science 260:926−932 (1993)、およびMorgan and Anderson, Ann. Rev. Biochem. 62:191−217 (1993)、May, 1993, TIB TECH 11(5):155−215 (1993))、ヒグロマイシンに対する耐性を与えるhygro(Santerre et al., Gene 30:147 (1984))。組換えDNA技術の技術分野で一般的に公知の方法を、望む組換えクローンを選別するために日常的に適用してよく、そのような方法は、たとえばそのすべてが本明細書にて参考文献として組み込まれている、Ausubel et al. (eds.), Current Protocols in Molecular Biology, John Wiley & Sons, NY (1993)、Kriegler, Gene Transfer and Expression, A Laboratory Manual, Stockton Press, NY (1990)、およびDracopoli et al. (eds), Current Protocols in Human Genetics, John Wiley & Sons, NY (1994)、Colberre−Garapin et al., J. Mol. Biol. 150:1 (1981)の12,13章にて記述されている。 抗体分子の発現レベルを、ベクター増幅によって増加可能である(概説のために、Bebbington and Hentschel, 「DNAクローニングにおける、哺乳動物細胞中のクローン化された遺伝子の発現のための、遺伝子増幅に基づくベクターの利用(The use of vectors based on gene amplification for the expression of cloned genes in mammalian cells in DNA cloning)」, Vol.3. (Academic Press, New York, 1987)を参照のこと)。抗体を発現しているベクターシステム中のマーカーが増幅可能である場合、宿主細胞の培養液中に存在する阻害剤のレベルの増加が、マーカー遺伝子のコピー数を増加させる。増幅領域が抗体遺伝子に関連するので、抗体の産生も増加する(Crouse et al., Mol. Cell. Biol. 3:257 (1983))。 選別可能マーカーとして、グルタミンシンターゼ(GS)またはDHFRを用いるベクターを、それぞれ薬物メチオニンスルホキシムまたはメトトレキサートの存在下で増幅可能である。グルタミンシンターゼに基づくベクターの利点は、グルタミンシンターゼネガティブである細胞株(たとえばねずみ科の動物の骨髄腫細胞株、NS0)の利用可能性である。グルタミンシンターゼ発現系はまた、外来遺伝子の機能を防止するさらなる阻害剤を提供することによって、グルタミンシンターゼ発現細胞(たとえばチャイニーズハムスター卵母(CHO)細胞)中で機能可能である。グルタミンシンターゼ発現系およびその化合物は、本明細書で参考文献によってそのすべてが組み込まれている、PCT明細書第WO87/04462、WO86/05807、WO89/01036、WO89/10404、およびWO91/06657にて詳述されている。さらに、本発明にしたがって使用しうるグルタミンシンターゼ発現ベクターが、たとえばロンザバイオロジックス社(Lonza Biologics、Inc.)(Portsmouth,NH)のような供給業者から市販されている。ねずみ科の動物の骨髄腫細胞中のGS発現系を用いるモノクローナル抗体の発現および産生が、本明細書で参考文献によってそのすべてが組み込まれている、Bebbington et al., Bio/technology 10:169(1992)およびBiblia and Robinson Biotechnol. Prog. 11:1 (1995)にて記述されている。 宿主細胞に、本発明の2つの発現ベクターを共トランスフェクトしてよく、第一ベクターは、重鎖由来ポリペプチドをコードしており、第二ベクターは軽鎖由来ポリペプチドをコードしている。2つのベクターは、重鎖および軽鎖ポリペプチドの等しい発現を可能にする同一の選別可能マーカーを含んでよい。あるいは、重鎖および軽鎖ポリペプチドをコードして、発現可能である、単一のベクターを使用してもよい。そのような状況において、軽鎖を重鎖の前に配置して、過剰な毒性遊離重鎖を避ける(Proudfoot, Nature 322:52 (1986)、 Kohler, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:2197 (1980))。重鎖および軽鎖のコード配列は、cDNAまたはゲノムDNAを含んでよい。 いったん本発明の抗体分子が動物によって産生された、化学的に合成された、または組換え的に発現した場合、免疫グロブリン分子の精製のために、本技術分野で公知の任意の方法によって、たとえばクロマトグラフィー(たとえばイオン交換、アフィニティー、とりわけタンパク質A後の特定の抗原に対するアフィニティーによって、およびサイズカラムクロマトグラフィー)、遠心、分離溶解性によって、またはタンパク質の精製のための任意の他の標準技術によって、精製してもよい。さらに、治療的タンパク質に結合する、および本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分、およびその断片に相当しうる抗体が、精製を促進するために、本明細書で記述されるか、本技術分野で公知の異種ポリペプチド配列に融合可能である。抗体の改変 治療的タンパク質またはその断片または変異体に結合する抗体は、精製を促進するためにペプチドのような、マーカー配列に融合可能である。好ましい実施様態において、マーカーアミノ酸配列は、その多くが市販されている、pQEベクター(QIAGEN, Inc., 9259 Eton Avenue, Chatsworth, CA, 91311)にて提供されるタグのような、ヘキサ−ヒスチジンペプチドである。たとえば、Gentz et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:821−824 (1989)にて記述されたように、ヘキサ−ヒスチジンが、融合タンパク質の簡便な精製を提供する。精製のために有用な他のペプチドタグには、限定はしないが、インフルエンザヘマグルチニンタンパク質(Wilson et al., Cell 37:767 (1984))から由来するエプトープに相当するヘマグルチニンタグ(また「HA tag」と呼ばれる)および「フラッグ」タグが含まれる。 本発明はさらに、診断または治療薬剤に共役した、抗体またはその断片を含む。抗体は、たとえば、臨床試験手順の一部分として、腫瘍の発達または進行をモニタするため、たとえば該治療レジメの効果を決定するために、診断的に使用可能である。検出は、検出可能な基質に対して抗体を結合することによって促進可能である。検出可能基質の例には、種々の酵素、補欠分子族、蛍光物質、発光物質、生物発光物質、放射活性物質、種々のポジトロン放射トモグラフィーを用いるポジトロン放射金属、および非放射活性常磁性体金属イオンが含まれる。検出可能基質を、直接抗体(またはその断片)に、または間接的に、本技術分野で公知の技術を用いて、(たとえば、本技術分野で公知のリンカーのような)中間体を介してのいずれかで結合または共役してもよい。たとえば、本発明にしたがって診断としての使用のために抗体に共役可能である金属イオンに関して、米国特許第4,741,900号を参照のこと。好適な酵素の例には、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼが含まれ、好適な補欠分子族複合体には、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが含まれ、好適な蛍光物質の例には、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセインイソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミンフルオレセイン、塩化ダンシルまたはフィコエリスリンが含まれ、発光物質の例には、ルミノールが含まれ、生物発光物質の例には、ルシフェラーゼ、ルシフェリンおよびアエクオリンが含まれ、好適な放射活性物質の例には、125I, 131I, 111Inまたは 99Tcが含まれる。検出可能な基質の他の例が本明細書の他の箇所で記述されている。 さらに、本発明の抗体は、細胞毒素、たとえば細胞増殖抑制剤または細胞破壊剤、治療薬剤または放射活性金属イオン、たとえば213Biのようなアルファ−放射物のような治療的部位と共役して良い。細胞毒素または細胞毒性薬剤には、細胞に対して有害な任意の薬剤が含まれる。例には、パクリタキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルシチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアンスラシンジオン、ミトキサトロン、ミスラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロプラノロール、およびプロマイシンおよびその誘導体または相同物が含まれる。治療的薬剤には、限定はしないが、代謝拮抗物質(たとえばメトトレキサート、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシルデカルバジン)、アルキル化剤(たとえばメクロレタミン、チオエパ クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロソファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンCおよびcis−ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アンソラサイクリン類(たとえばダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(たとえばダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミスラマイシンおよびアンソラマイシン(AMC))および抗有糸分裂薬(たとえばビンクリスチンおよびビンブラスチン)が含まれる。 本発明の抱合体を、該生物学的応答を改変するために使用可能であり、治療薬剤または薬物部分は、古典的な化学治療薬剤に制限されるとは解釈されない。たとえば、薬物部分は、望む生物学的活性を持つタンパク質またはポリペプチドであってよい。そのようなタンパク質には、たとえば、アブリン、リシンA、シュードモナスエトトキシン、またはジフテリア毒素のような毒素、腫瘍壊死因子、アルファ−インターフェロン、β−インターフェロン、神経成長因子、血小板由来増殖因子、組織プラスミノーゲン活性化物、アポトーシス薬、たとえばTNF−アルファ、TNF−ベータ、AIMI(国際特許明細書番号第WO97/33899号を参照のこと)、AIM II(国際特許明細書番号第WO97/34911号を参照のこと)、Fasリガンド(Takahashi et al., Int. Immunol., 6:1567−1574 (1994))、VEGI(国際特許明細書番号第WO99/23105号を参照のこと)、たとえばアンジオスタチンまたはエンドスタチンのような血栓剤、または抗血管新生剤、またはたとえば、リンホカイン、インターロイキン−1(「IL−1」)、インターロイキン−2(「IL−2」)、インターロイキン−6(「IL−6」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM−CSF)」、顆粒球コロニー刺激因子(「G−CSF」)などの生物学的反応修飾剤または他の増殖因子を含んでよい。 抗体をまた、固体支持体に結合してよく、免疫アッセイまたは標的抗原の精製のためにとりわけ有用である。そのような固体支持体には、限定はしないが、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、塩化ポリビニルまたはポリプロピレンが含まれる。 そのような治療的部位を抗体に共役するために技術がよく知られている。たとえば、Arnon et al., 「がん治療における薬物の免疫標的化のためのモノクローナル抗体(Monoclonal Antibodies For Immunotargeting Of Drugs In Cancer Therapy”, in Monoclonal Antibodies And Cancer Therapy)」、 Reisfeld et al. (eds.), pp. 243−56 (Alan R. Liss, Inc. 1985)、Hellstrom et al., 「薬物送達のための抗体(Antibodies For Drug Delivery)」, in Controlled Drug Delivery (2nd Ed.), Robinson et al. (eds.), pp. 623−53 (Marcel Dekker, Inc. 1987)、Thorpe, 「がん治療における細胞毒性薬物の抗体キャリア:概説(Antibody Carriers Of Cytotoxic Agents In Cancer Therapy: A Review)」, in Monoclonal Antibodies ’84: Biological And Clinical Applications, Pinchera et al. (eds.), pp. 475−506 (1985)、「がん治療における放射標識化抗体の解析、結果および将来予測(Analysis, Results, And Future Prospective Of The Therapeutic Use Of Radiolabeled Antibody In Cancer Therapy)」, in Monoclonal Antibodies For Cancer Detection And Therapy, Baldwin et al. (eds.), pp. 303−16 (Academic Press 1985)、および Thorpe et al., 「抗体−毒素抱合体の調製および細胞毒性特性(The Preparation And Cytotoxic Properties Of Antibody−Toxin Conjugates)」, Immunol. Rev. 62:119−58 (1982)を参照のこと。 あるいは、抗体を第二抗体に共役して、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、米国特許第4,676,980号にてSegaiによって記述したような抗体ヘテロ抱合体を形成可能である。 単独または細胞毒性因子(類)および/またはサイトカイン(類)との組み合わせで投与される、それに治療的部分が共役した、またはしない抗体を治療的として使用可能である。抗体−アルブミン融合 治療的タンパク質に結合し、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当しうる抗体には、限定はしないが、表1の「治療的タンパク質X」カラムに開示された治療的タンパク質、またはその断片または変異体に結合する抗体が含まれる。 特定の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VHドメインを含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、1つ、2つまたは3つのVH CDRを含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VH CDR1を含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VH CDR2を含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VH CDR3を含むか、またはそれらからなる。 特定の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VLを含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、1つ、2つまたは3つのVL CDRを含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VL CDR1を含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VL CDR2を含むか、またはそれらからなる。他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、VL CDR3を含むか、またはそれらからなる。 他の実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、1つ、2つ、3つ、4つ、5つまたは6つのVHおよび/またはVL CDRを含むか、またはそれらからなる。 好ましい実施様態において、治療的タンパク質に免疫特異的に結合し、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質の部分に相当する抗体の断片または変異体は、 (Gly4Ser)3 (配列番号:4)のようなペプチドリンカーによって、治療的抗体のVLドメインに連結した、治療的タンパク質のVHドメインを含むscFvを含むか、またはそれらからなる。免疫学的マーカー診断 本発明の抗体、または治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質を、細胞株および生物学的試料の免疫学的マーカー診断のために使用して良い。本発明の治療的タンパク質は、細胞特異的マーカーとして、よりとりわけ特定の細胞型の分化および/または成熟化の種々の段階にてことなって発現する細胞マーカーとして、有用であり得る。特定のエプトープ、またはエピトープの組み合わせに対して指向するモノクローナル抗体(または治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質)によって、マーカーを発現している細胞集団のスクリーニングが可能である。種々の技術を、マーカー(類)を発現している細胞手段に関して選別するために、モノクローナル抗体(または治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質)を用いて利用可能であり、抗体コート磁気ビーズを用いる磁気分離、固体マトリックス(すなわちプレート)に結合した抗体での「パニング」、およびフローサイトメトリーが含まれる(たとえば、米国特許第5,985,660号およびMorrison et al., Cell, 96:737−49 (1999)を参照のこと)。 これらの技術によって、血液学的悪性物(すなわち急性白血病患者での微小残存病変(MRD))および移植対宿主疾患(GVHD)を防ぐための、移植における「非自己」細胞にて見られるような、細胞の特定の集団のスクリーニングが可能である。あるいは、これらの技術によって、ヒト臍帯血にて見られうるような、増殖および/または分化を起こしうる造血幹および始原細胞のスクリーニングが可能である。治療的タンパク質に結合する抗体の断片または変異体を含む、治療的タンパク質およびアルブミン融合タンパク質に結合する抗体の特性化 本発明の抗体、または治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、種々の方法で特性化して良い。特に、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、本明細書で記述した技術または本技術分野で公知の日常的に改変する技術を用いて、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に結合する抗体に相当する治療的タンパク質に結合する抗体によって、特異的に結合した同一の抗原に特異的に結合する能力に関して、アッセイしてもよい。 本発明の抗体、または治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質の、特定のタンパク質またはエピトープに(特異的に)結合する能力に関するアッセイを、溶液中(たとえばHoughten, Bio/Techniques 13:412−421(1992))、ビーズ上(たとえば、Lam, Nature 354:82−84 (1991))、チップ上(たとえばFodor, Nature 364:555−556 (1993))、細菌上(たとえば米国特許第5,223,409号)、胞子上(たとえば特許第5,571,698号、第5,403,484号、および第5,223,409号)、プラスミド上(たとえばCull et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:1865−1869 (1992))、またはファージ上(たとえばScott and Smith, Science 249:386−390 (1990)、Devlin, Science 249:404−406 (1990)、Cwirla et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:6378−6382 (1990);および Felici, J. Mol. Biol. 222:301−310 (1991))で実施しうる(これらの各参考文献が、そのすべてで参考文献によって本明細書に組み込まれている)。本発明の抗体、または治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質をまた、本明細書で記述した技術または本技術分野で公知の日常的に改変する技術を用いて、特定のタンパク質またはエプトープに対するそれらの特異性および親和性に関してアッセイしてもよい。 治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を、本技術分野で公知の任意の方法によって、他の抗原(たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する、治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体によって特異的に結合した分子と、配列/構造保存を持つ分子)との交差反応性に関してアッセイしてもよい。 (免疫特異的)結合および交差反応性を解析するために使用可能である免疫アッセイには、ほんの数例をあげれば、限定はしないが、ウエスタンブロット、ラジオイムノアッセイ、ELISA(酵素免疫測定法)、「サンドイッチ」免疫アッセイ、免疫沈降アッセイ、沈降素反応、ゲル核酸沈降素反応、免疫核酸アッセイ、凝集アッセイ、補体固定化アッセイ、免疫放射定量アッセイ、傾向免疫アッセイおよびタンパク質A免疫アッセイが含まれる。そのようなアッセイは、日常的であり、本技術分野でよく知られている(たとえば、そのすべてが本明細書において、参考文献によって組み込まれている、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New Yorkを参照のこと)。例示的免疫アッセイを以下に簡単に記述している(ただし制限の意図はない)。 免疫沈降プロトコールは一般的に、タンパク質ホスファターゼおよび/またはプロテアーゼ阻害剤(たとえばEDTA、PMSF、アプロチニン、バナジウム酸ナトリウム)を含むRIPA緩衝液(1% NP−40 or Triton X−100, 1% ナトリウムデオキシコレート、0.1% SDS、0.15 M NaCl、0.01 M リン酸ナトリウムmpH 7.2, 1% Trasylol)のような溶解緩衝液中で、細胞の集団を溶解すること、本発明の抗体、または治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質を、細胞溶解液に加えること、一定時間(たとえば1〜4時間)4℃にてインキュベートすること、タンパク質Aおよび/またはタンパク質Gセファロースビーズ(またはアルブミン融合タンパク質が治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体を含む場合、適切な抗イディオタイプ抗体または抗アルブミン抗体でコートしたビーズ)を細胞溶解液に加えること、40℃にて約1時間インキュベートすること、溶解緩衝液中でビーズを洗浄し、SDS/試料緩衝液中でビーズを再懸濁すること、が含まれる。本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質の、特定の抗原を免疫沈降させる能力を、たとえばウエスタンブロットによって査定可能である。当業者は、抗原への抗体またはアルブミン融合タンパク質の結合を増加させ、バックグラウンドを減少させるためにパラメータを改変可能であることを知っている(たとえばセファロースボーズでの細胞溶解液のプレクリーニング)。免疫沈降プロトコールに関するさらなる議論のために、たとえば、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 10.16.1を参照のこと。 ウエスタンブロット解析は一般的に、タンパク質試料の調製、ポリアクリルアミドゲル(たとえば、抗原の分子量に依存して8%〜20% SDS−PAGE)中のタンパク質試料の電気泳動、タンパク質試料の、ポリアクリルアミドゲルの、ニトロセルロース、PVDFまたはナイロンのような膜への移転、ブロッキング溶液(たとえば3%BSAまたは非脂肪牛乳を含むPBS)中での膜のブロッキング、洗浄緩衝液(たとえばPBS−Tween20)中で膜を洗浄すること、(ブロッキング緩衝液中で希釈した)本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質を膜に適用すること、洗浄緩衝液中で膜を洗浄すること、緩衝液中で希釈した、酵素的基質(たとえば西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)または放射活性分子(たとえば32Pまたは125I)に共役した(アルブミン融合タンパク質を認識する、たとえば抗ヒト血清アルブミン抗体)第二抗体を適用すること、洗浄緩衝液中で膜を洗浄すること、および抗原の存在を検出すること、を含む。当業者は、検出したシグナルを増加させるため、およびバックグラウンドノイズを減少させるために、パラメータを改変可能であることを知っている。ウエスタンブロットプロトコールに関するさらなる議論のために、たとえば、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 10.8.1を参照のこと。 ELISAは、抗原を調製すること、96−ウェルマイクロタイタープレートのウェルを抗原でコートすること、ウェルに結合しなかった抗原を洗浄して取り除くこと、酵素的基質(たとえば西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)のような検出可能な化合物に共役した本発明の抗体または(治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む)アルブミン融合タンパク質を、ウェルに加えて、一定期間インキュベートすること、未結合または非特異的に結合したアルブミン融合タンパク質を洗浄して除くこと、およびウェルをコートしている抗原に特異的に結合した抗体またはアルブミン融合タンパク質の存在を検出することを含む。ELISAにおいて、抗体またはアルブミン融合タンパク質は、検出可能な化合物に共役する必要はなく、代わりに検出可能な化合物に共役した(それぞれ抗体またはアルブミン融合タンパク質を認識する)第二抗体をウェルに加えてよい。さらに、ウェルを抗原でコートする代わりに、抗体またはアルブミン融合タンパク質をウェルにコートしてもよい。この場合、検出可能な分子は、酵素的基質(たとえば西洋わさびペルオキシダーゼまたはアルカリホスファターゼ)のような検出可能な化合物に共役した抗原であり得る。当業者は、検出したシグナルを増加させるためにパラメータを改変可能であること、ならびに本技術分野で公知の他の種々のELISAを知っている。ELISAに関するさらなる議論に関して、Ausubel et al, eds, 1994, Current Protocols in Molecular Biology, Vol. 1, John Wiley & Sons, Inc., New York at 11.2.1を参照のこと。 アルブミン融合タンパク質のタンパク質、抗原またはエピトープへの結合親和性、および抗体−またはアルブミン融合タンパク質−タンパク質/抗原/エピトープ相互作用のオフ−レートを、競合的結合アッセイによって検出可能である。競合的結合アッセイの1つの例は、増加量の非標識化抗原の存在下での、標識化抗原(たとえば 3Hまたは125I)の、本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質とのインキュベーション、および標識化抗原に結合した抗体の検出を含む。本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質の特定のタンパク質、抗原またはエピトープに対する親和性、および結合オフ−レートを、スカッチャードプロット解析によってデータから決定可能である。抗体またはアルブミン融合タンパク質として、同一のタンパク質、抗原またはエピトープに結合する第二タンパク質との競合をまた、放射免疫アッセイを用いて検出可能である。この場合、タンパク質、抗原またはエピトープを、本発明のアルブミン融合タンパク質と同一のタンパク質、抗原またはエピトープに結合する増加量の未標識第二タンパク質の存在下、標識化化合物(3Hまたは125I)に共役した、本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質とインキュベートする。 好ましい実施様態において、BIAcore速度論アッセイを使用して、本発明の抗体またはアルブミン融合タンパク質の、タンパク質、抗原またはエピトープに対する結合オンおよびオフ速度を決定する。BIAcore速度論解析には、それらの表面上、それぞれ固定化した特定のポリペプチド、抗原またはエピトープ、抗体またはアルブミン融合タンパク質でのチップからの、抗体、アルブミン融合タンパク質、または特定のポリペプチド、抗原またはエピトープの結合および解離を解析することが含まれる。治療的使用 本発明はさらに、1つまたはそれ以上の開示された疾患、疾病または状態を処置するために、本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質を、動物、好ましくは哺乳動物、もっとも好ましくはヒト患者に投与することを含む、抗体に基づく治療を指向している。本発明の治療的化合物には、限定はしないが、(本明細書で記述したような断片、類似体および誘導体を含む)本発明の抗体、(本明細書で記述したようなその断片、類似体および誘導体、および抗イディオタイプ抗体を含む)本発明の抗体をコードしている核酸、治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質、およびそのようなアルブミン融合タンパク質をコードしている核酸が含まれる。本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質を、限定はしないが本明細書で記述した任意の1つまたはそれ以上の疾患、疾病または状態を含む、治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患、疾病または状態を処置、阻害または予防するために使用可能である。治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患、疾病または状態の処置および/または予防には、限定はしないが、それらの疾患、疾病または状態に関連した症状を緩和することが含まれる。本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、本技術分野で公知であるような、または本明細書で記述されたような、薬理学的に許容可能な組成物中で提供されうる。 特定の、そして好ましい実施様態において、本発明は、限定はしないが、神経疾患、免疫系疾患、筋肉疾患、再生疾患、胃腸管疾患、肺疾患、心臓血管疾患、腎疾患、増殖性疾患、および/またはがん性疾患、状態、および/または本明細書の他の箇所で記述されたようなものを含む、1つまたはそれ以上の疾患、疾病または状態を処置するために、本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質を、動物、好ましくは哺乳動物、およびもっとも好ましくはヒト患者に投与することを含む、抗体に基づく治療を指向する。本発明の治療的化合物には、限定はしないが、本発明の抗体(たとえば、哺乳動物細胞の細胞表面上に発現した全長タンパク質を指向する抗体、(本明細書で記述したような、その断片、類似体および誘導体および抗イディオタイプ抗体を含む)本発明の抗体をコードしている治療的タンパク質および核酸のエピトープを指向する抗体が含まれる。本発明の抗体は、限定はしないが、本明細書で記述した1つまたはそれ以上の疾患、疾病または状態を含む、治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患、疾病または状態を処置、阻害または予防するために使用可能である。治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患、疾病または状態の処置および/または予防には、限定はしないが、そのような疾患、疾病または状態に関連した症状を緩和することが含まれる。本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、本技術分野で公知であるような、または本明細書で記述されたような、薬理学的に許容可能な組成物中で提供されうる。 本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質を治療的に使用しうる方法の要約には、体内に局所的に、または全身に治療的タンパク質が結合すること、または補体(CDC)によって、またはエフェクター細胞(ADCC)によって仲介されるような、抗体の直接の細胞毒性によってが含まれる。これらのアプローチのいくつかが以下にさらに詳細に記述されている。本明細書で提供される技術を携えて、当業者は、必要以上の実験なしに、診断、モニタリングまたは治療目的のために、本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質をどのように利用するか知るであろう。 本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質を、他のモノクローナルまたはキメラ抗体と、またはたとえば抗体と相互作用するエフェクター細胞の数または活性を増加させるために利用する、(IL−2、IL−3およびIL−7のような)リンホカインまたは造血増殖因子との組み合わせで有利に使用してもよい。 本発明の抗体、または治療的タンパク質に結合する抗体の、少なくとも1つの断片または変異体を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、単独で、または他の型の処置(たとえば放射線療法、化学療法、ホルモン療法、免疫治療および抗がん剤)との組み合わせで、投与してもよい。一般的に、患者と同一の種である種由来または種反応性(抗体の場合)の産物の投与が好ましい。したがって、好ましい実施様態において、ヒト抗体、断片、誘導体、類似体または核酸を、治療または予防のためにヒト患者に投与する。 本発明のそれらの断片を含むポリヌクレオチドまたはポリペプチドを指向する免疫アッセイ、およびそれらに関連する疾患の治療のため両方で、治療的タンパク質、その断片または領域(またはそのような抗体のアルブミン融合タンパク質関連物)に対する、抗親和性および/または強力なin vivo阻害および/または中和抗体を使用することが好ましい。そのような抗体、断片または領域は、好ましくは、その断片を含む本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチドに対する親和性を持つ。好ましい結合親和性には、5X10−2M、10−2M、5X10−3M、10−3M、5X10−4M、10−4M以下の解離定数またはKdのものが含まれる。より好ましい結合親和性には、5X10−5M、10−5M、5X10−6M、10−6M、5X10−7M、107M、5X10−8Mまたは10−8M以下の解離定数またはKdのものが含まれる。またより好ましい結合親和性には、5X10−9M、10−9M、5X10−10M、10−10M、5X10−11M、10−11M、5X10−12M、10−12M、5X10−13M、10−13M、5X10−14M、10−14M、5X10−15M、または10−15M以下の解離定数またはKdのものが含まれる。遺伝子治療 特定の実施様態において、治療的タンパク質または治療的タンパク質を結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質に結合する抗体をコードしている配列を含む核酸を、遺伝子治療の方法によって、治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患または疾病を処置、阻害または予防するために投与する。遺伝子治療は、発現しているか、または発現可能な核酸を対象に投与することによって実施される治療を意味する。本発明のこの実施様態において、核酸が、治療的効果を仲介するそれらのコードしたタンパク質を産生する。 本技術分野で利用可能な遺伝子治療のための任意の方法を、本発明にしたがって使用可能である。例示的な方法を、本明細書の他の箇所でさらに詳細に記述している。治療的または予防的活性の実証 本発明の化合物または薬理学的組成物を、ヒトでの使用前に、望む治療的または予防的活性に関して、好ましくはin vitroで試験され、ついでin vivoで試験する。たとえば、化合物または薬理学的組成物の治療的または予防的有用性を実証するためのin vitroアッセイには、細胞株または患者組織試料における化合物の効果が含まれる。細胞株および/または組織試料における化合物または組成物の効果は、限定はしないが、ロゼット形成アッセイおよび細胞溶解アッセイを含む当業者に公知の技術を用いて決定可能である。本発明にしたがって、特定の化合物のどの投与が示唆されるのかを決定するために使用可能であるin vitroアッセイには、患者組織試料を培養液中で増殖させ、化合物に暴露または投与し、そのような化合物の組織試料への効果を測定する、in vitro細胞培養アッセイが含まれる。治療的/予防的投与および組成物 本発明は、効果的な量の、本発明の化合物または薬理学的組成物の、対象への投与による処置、阻害および予防の方法を提供する。好ましい実施様態において、化合物は本質的に精製される(たとえば本質的に、その効果を制限するか、または望まない副作用を産生する基質を含まない)。対象は、限定はしないが、ウシ、ブタ、ウマ、ニワトリ、ネコ、イヌなどのような動物を含む、好ましくは動物であり、好ましくは哺乳動物であり、もっとも好ましくはヒトである。 化合物が核酸または免疫グロブリンを含む場合に利用可能である投与の処方および方法が以上で記述されており、さらに適切な処方および投与経路が、本明細書以下で記述したものから選択可能である。 たとえば、リポソーム、マイクロ粒子、マイクロカプセル、化合物を発現可能な組換え細胞、レセプター−仲介エンドサイトーシス中のカプセル化(Wu and Wu, J. Biol. Chem. 262:4429−4432 (1987)を参照のこと)、レトロウイルスまたは他のベクターの部分としての核酸の構築など、種々の送達系が公知であり、本発明の化合物を投与するために使用可能である。導入の方法には、限定はしないが、皮内、筋肉内、腹腔内、静脈内、皮下、鼻腔内、epiduralおよび経口経路が含まれる。化合物または組成物は、任意の簡便な経路によって、たとえば注入またはボーラス注射によって、上皮または粘膜lining(たとえば経口粘膜、膣および腸粘膜など)を介した吸収によって、投与してよく、他の生物学的活性物質と一緒に投与してもよい。投与が全身または局所であってよい。さらに、本発明の薬理学的化合物または組成物を、脳室内およびくも膜下を含む注射を含む、任意の好適な経路によって中枢神経系内に導入することが望ましい可能性がある。脳室内注射は、たとえばOmmayaリザーバーのようなリザーバーに連結した、脳室内カテーテルによって促進されうる。肺投与もまた、たとえば吸入またはネブライザー、およびエアゾル化薬剤との処方の利用によって利用可能である。 特定の実施様態において、処置を必要とする領域に局所的に、本発明の薬理学的化合物または組成物を投与することが望ましく、たとえば限定はしないが、手術中の局所注入、たとえば手術後の包帯と組み合わせた局所適用、注射によって、カテーテルの方法によって、座薬の方法によって、またはインプラントの方法によって達成してよく、前記インプラントは、シアラスティック膜または繊維のような、膜を含む、多孔性、非多孔性またはゼラチン用物質である。好ましくは、本明細書の、抗体を含むタンパク質を投与する時に、タンパク質が吸収されない物質を使用することに注意を払わなければならない。 他の実施様態において、化合物または組成物を、賦形剤、とりわけリポソーム中に送達可能である(Langer, Science 249:1527−1533 (1990); Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez−Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 353− 365 (1989); Lopez−Berestein, ibid., pp. 317−327を参照のこと。一般的に同書を参照のこと)。 また他の実施様態において、化合物または組成物を、制御放出系中で送達可能である。1つの実施様態において、ポンプを使用してもよい(Langer, supra; Sefton, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201 (1987); Buchwald et al., Surgery 88:507 (1980); Saudek et al., N. Engl. J. Med. 321:574 (1989)を参照のこと)。他の実施様態において、重合化物質を使用可能である(Medical Applications of Controlled Release, Langer and Wise (eds.), CRC Pres., Boca Raton, Florida (1974); Controlled Drug Bioavailability, Drug Product Design and Performance, Smolen and Ball (eds.), Wiley, New York (1984); Ranger and Peppas, J., Macromol. Sci. Rev. Macromol. Chem. 23:61 (1983)を参照のこと、またLevy et al., Science 228:190 (1985); During et al., Ann. Neurol. 25:351 (1989); Howard et al., J.Neurosurg. 71:105 (1989)を参照のこと)。また他の実施様態において、制御放出系を、治療的標的の近接部、たとえば脳中に配置してよく、したがって全身/回の一セグメントが必要である(たとえば、Goodson, in Medical Applications of Controlled Release, 上記, vol. 2, pp. 115−138 (1984)を参照のこと)。 他の制御放出系が、Langer (Science 249:1527−1533 (1990))によって概説で議論されている。 本発明の化合物がタンパク質をコードしている核酸である特定の実施様態において、核酸を、適切な核酸発現ベクターの一部として構築し、たとえばレトロウイルスベクター(米国特許第4,980,286号を参照のこと)、または直接注射によって、またはマイクロ粒子照射(たとえば遺伝子ガン、Biolistic、デュポン(Dupont))の利用によって、または脂質または細胞表面レセプターまたはトランスフェクト薬とのコーティング、または核に入ることが知られているヘメオボックス−様ペプチドへの連結に投与すること(たとえばJoliot et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:1864−1868 (1991)を参照のこと)などによって、細胞内となるように、投与することによって、そのコードしたタンパク質の発現を促進するために、in vivoにて投与可能である。あるいは、核酸を、細胞内に導入して、相同組換えによって、発現のために宿主細胞DNA内に組み込むことが可能である。 本発明はまた、薬理学的組成物を提供する。そのような組成物には、治療的に効果的な量の化合物、および薬理学的に許容可能な担体が含まれる。特定の実施様態において、語句「薬理学的に許容可能(pharmaceutically acceptable)」は、動物、よりとりわけヒトでの使用のために、医薬品安全局によって許可され、または米国薬局方または他の一般的に認識された薬局方にて列記されたものを意味する。語句「担体(carrier)」は、治療的物質とともに投与される、希釈液、アジュバント、賦形剤(excipient)または賦形剤(vehicle)を意味する。そのような薬理学的担体は、ピーナッツ油、大豆油、ミネラル油、セサミ油などのような、石油、動物、植物または合成由来のものを含む、水および湯のような無菌液体でありうる。薬理学的組成物を静脈内に投与する場合に、水が好ましい担体である。生理食塩水および水性デキストロースおよびグリセロール溶液もまた、とりわけ注射可能な溶液のために、液体担体として利用可能である。好適な薬理学的賦形剤には、デンプン、グルコース、ラクトース、スクロース、ゼラチン、マルト、米、小麦粉、チョーク、シリカゲル、ステアリン酸ナトリウム、一ステアリン酸グリセロール、タルク、塩化ナトリウム、乾燥スキムミルク、グリセロール、プロピレン、グリコール、水、エタノールなどが含まれる。望むのなら、組成物はまた、マイナーな量の湿潤剤または乳化剤、またはpH緩衝液薬剤も含みうる。これらの組成物は、溶液、懸濁液、エマルジョン、錠剤、ピル、カプセル、粉末、放出維持処方などの形態をとりうる。組成物は、古典的な結合剤およびトリグリセリドのような担体とともに、座薬として処方可能である。経口処方には、薬理学的グレードのマンニトール、ラクトース、デンプン、ステアリン酸ンマグネシウム、ナトリウムサッカリン、セルロース、炭酸マグネシウムなどのような標準の担体が含まれうる。好適な薬理学的組成物の例が、E.W. Martinによる「Remington’s Pharmaceutical Sciences」にて記述されている。そのような組成物は、好ましくは精製形態で、患者に適切な投与のための形態を提供するために、好適な量の担体と一緒に、治療的に効果的な量の化合物を含む。処方は、投与モードに適切であるべきである。 好ましい実施様態において、組成物が、ヒトへの静脈内投与のために適合した薬理学的組成物として日常の手順にしたがって処方される。典型的には、静脈内投与の組成物は、無菌等張水性緩衝液中の溶液である。必要な場合、組成物はまた、可溶性剤、および注射部位の痛みをなくすためのリグノカインのような局所麻酔を含みうる。一般的に、成分は、別々に、または、たとえば活性薬剤の量を示したアンプルまたはサカッテ(sachette)のような密封容器中の乾燥凍結乾燥粉末または水を含まない濃縮物のような、ユニット投与形態中に一緒に混合するかいずれかで提供される。組成物が注入によって投与されるべき場合、無菌薬理学的グレード水または食塩水を含む注入ボトル内に調剤可能である。化合物を注射によって投与する場合、注射のための無菌水または食塩水のアンプルを、成分を投与の前に混合しうるように提供可能である。 本発明の化合物を、天然または塩形態として処方可能である。薬理学的に許容可能な塩には、塩酸、リン酸、酢酸、オキサロ酢酸、タルタル酸などから誘導されたもの、およびナトリウム、カリウム、アンモニウム、カルシウム、鉄、ヒドロキシド、イソプロピルアミン、トリエチルアミン、2−エチルアミノエタノール、ヒスチジン、プロカインなどと形成されたもののようなアニオンが含まれる。 治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患または疾病の治療、阻害および予防において効果的であり得る本発明の化合物の量は、標準の臨床技術によって決定可能である。さらに、in vitroアッセイを任意に、最適な用量範囲を同定することを助けるために使用してもよい。処方中で使用される実際の用量はまた、投与経路、疾患または疾病の重傷度に依存し、施術者の判断と各患者の状態にしたがって決定されるべきである。効果的な用量は、in vitroまたは動物モデル試験系から由来する/回応答曲線より外挿してもよい。 抗体に関して、患者に投与される/回は、典型的には、0.1mg/kg患者体重〜100mg/kg患者体重である。好ましくは患者に投与される用量は、0.1mg/kg患者体重〜20mg/kg患者体重、より好ましくは、1mg/kg患者体重〜10mg/kg患者体重である。一般的に、外来ポリペプチドに対する免疫応答のために、他の種からの抗体よりも、ヒト体内において、ヒト抗体はより長い寿命を持つ。したがって、より低/回のヒト抗体、および低頻度の投与がしばしば可能である。さらに、本発明の抗体の投与の用量および頻度を、たとえば脂質化のような改変によって、抗体の取り込みおよび組織浸潤(たとえば脳内へ)を増強することによって減少しうる。診断およびイメージング (治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を含む)治療的タンパク質(またはその断片または変異体)に結合する標識化抗体およびその誘導体および類似体を、治療的タンパク質の異常な発現および/または活性に関連した疾患、疾病および/または状態を検出、診断またはモニタするために、診断目的で使用可能である。本発明は、(a)ポリペプチド対象に特異的な1つまたはそれ以上の抗体を用いて、個々の細胞または体液中の治療的タンパク質の発現をアッセイすること、および(b)標準の遺伝子発現レベルと、遺伝子発現のレベルを比較すること、を含む、治療的タンパク質の異常な発現の検出のために提供され、これによって、アッセイされた治療的タンパク質発現レベルの、標準発現レベルと比較した増加または減少が、異常な発現を示唆する。 本発明は、(a)ポリペプチド対象に特異的な1つまたはそれ以上の抗体、または治療的タンパク質に特異的な抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を用いて、個々の細胞または体液中の治療的タンパク質の発現をアッセイすること、および(b)標準の遺伝子発現レベルと、遺伝子発現のレベルを比較すること、を含む、疾患を診断するための診断アッセイを提供し、これによって、アッセイされた治療的タンパク質発現レベルの、標準発現レベルと比較した増加または減少が、特定の疾患の示唆となる。がんに関して、個々からの生検組織における相対的に多量の転写物の存在が、疾患の発達に関する素因を示唆し得、または実際の臨床症状の発生の前に、疾患を検出するための方法を提供しうる。この型のより決定的な診断によって、健康に関する専門家が、より早く予防的測定または攻撃的な処置を利用し、それによってがんの発達またはさらなる進行を予防することが可能であり得る。 本発明の抗体、または治療的タンパク質に対して特異的な抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を使用して、当業者に公知の古典的免疫組織学的方法を用いて、生物学的試料中のタンパク質レベルをアッセイ可能である(たとえば Jalkanen et al., J. Cell. Biol. 101:976−985 (1985); Jalkanen et al., J. Cell . Biol. 105:3087−3096 (1987)を参照のこと)。タンパク質遺伝子発現を検出するために有用な他の抗体に基づく方法には、酵素免疫測定法(ELISA)および放射免疫アッセイ(RIA)のような、免疫アッセイが含まれる。好適な抗体アッセイ標識が、本技術分野で公知であり、グルコースオキシダーゼのような酵素標識、ヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(112In)およびテクネチウム(99Tc)のような放射性同位体、ルミノールのような発光標識、およびフルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、およびビオチンが含まれる。 本発明の1つの様相は、動物、好ましくは哺乳動物、もっとも好ましくはヒトにおける、治療的タンパク質の異常な発現に関連した疾患または疾病の検出および診断である。1つの実施様態において、診断には、a)効果的な量の、対象のポリペプチドに特異的に結合する標識化分子を、対象に(たとえば非経口、皮下または腹腔内で)投与すること、b)治療的タンパク質が発現している対象中の部分で好ましくは、標識分子が濃縮するために、(そしてバックグラウンドレベルまで非結合標識化分子がクリアになるために)、投与後時間間隔待つこと、c)バックグラウンドレベルを決定すること、およびd)対象中の標識化分子を検出すること、が含まれ、そのようにして、バックグラウンドレベルより上の標識化分子の検出が、対象が治療的タンパク質の異常な発現に関連した特定の疾患または疾病をもつことを示唆する。バックグラウンドレベルは、特定の系に対してすでに決定された標準値に対して、検出された標識化分子の量を比較すること、を含む種々の方法によって決定可能である。 対象の大きさ、および使用したイメージング系が、診断イメージを産生するために必要なイメージング部位の量を決定しうることが本技術分野で理解される。放射性同位体部位の場合、ヒト対象に対して、注射した放射活性の量は、通常99mTcの約5〜20ミリキューリーの範囲である。標識化抗体、抗体断片、または治療的タンパク質に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質がついで、好ましく、特異的な治療的タンパク質を含む細胞の局所に蓄積する。in vivo腫瘍イメージングが、S.W. Burchiel et al., 「放射標識化抗体およびそれらの断片の免疫薬物動態学(Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragments)」 (Chapter 13 in Tumor Imaging: The Radiochemical Detection of Cancer, S.W. Burchiel and B. A. Rhodes, eds., Masson Publishing Inc. (1982))にて記述されている。 使用する標識の型、および投与モードを含む、種々の変数に依存して、標識化分子が好ましく対象中の部位に蓄積することを許容するための、そして非結合標識化分子がバックグラウンドレベルまでクリアになるための投与後時間間隔は6〜48時間、または6〜24時間、または6〜12時間である。他の実施様態において、投与後時間間隔は、5〜20日間、または5〜10日間である。 1の実施様態において、疾患または疾病のモニタリングは、たとえば、初期診断後1ヶ月、初期診断後6ヶ月、初期診断後一年間など、疾患または疾病を診断するための方法を繰り返すことによって実施する。 標識化分子の存在は、in vivoスキャニングのために本技術分野で公知の方法を用いて、患者にて検出可能である。これらの方法は、使用した標識の型に依存する。当業者が、特定の標識を検出するための適切な方法を決定可能でありうる。本発明の診断方法にて使用してもよい方法および器具には、限定はしないが、コンピュータトモグラフィー(CT)、ポジトロン放出型断層撮影法(PET)、磁気共鳴イメージング(MRI)、およびソノグラフィーが含まれる。 特定の実施様態において、分子を放射性同位体で標識化し、放射応答性手術器具を用いて患者にて検出する(Thurston et al.、米国特許第5,441,050号)。他の実施様態において、分子を蛍光化合物で標識化し、蛍光応答性スキャニング器具を用いて患者にて検出する。他の実施様態において、分子をポジトロン放出金属で標識し、ポジトロン放出型断層撮影法を用いて患者にて検出する。また他の実施様態において、分子を常磁性標識で標識し、磁気共鳴イメージング(MRI)を用いて患者で検出する。アルブミンまたは治療タンパク質のみではなく、アルブミン融合タンパク質を特異的に検出する抗体が、好ましい実施様態である。これらを、本明細書を通して記述したように、アルブミン融合タンパク質を検出するために使用可能である。キット 本発明は、以上の方法にて使用可能なキットを提供する。1つの実施様態において、キットは、1つまたはそれ以上の容器中、抗体、好ましくは精製抗体を含む。特定の実施様態において、本発明のキットは、キット内に含まれる抗体と特異的な免疫応答性であるエピトープを含む、本質的に単離ポリペプチドを含む。好ましくは、本発明のキットはさらに、対象のポリペプチドと反応しない対照抗体を含む。他の特定の実施様態において、本発明のキットは、対象のポリペプチドに対する抗体の結合を検出するための方法を含む(たとえば、抗体を、蛍光化合物、酵素的基質、放射活性化合物または発光化合物、または検出可能基質に共役しうる第一抗体を認識する第二抗体のような、検出可能な基質に共役してもよい)。 本発明の他の特定の実施様態において、キットは、増殖および/またはがん性ポリヌクレオチドおよびポリペプチドに対して特異的な抗体を含む血清のスクリーニングでの利用のための診断キットである。そのようなキットには、対象のポリペプチドに反応しない対照抗体が含まれうる。そのようなキットには、少なくとも1つの抗ポリペプチド抗原抗体と特異的に免疫応答性であるエプトープを含む、本質的に単離されたポリペプチド抗原が含まれうる。さらに、そのようなキットには、前記抗原の抗体への結合を検出するための方法が含まれる(たとえば、抗体は、フローサイトメトリーによって検出可能なフルオレセインまたはローダミンのような蛍光化合物に共役してもよい)。特定の実施様態において、キットには、組換え的に産生した、または化学的に合成したポリペプチド抗原が含まれうる。キットのポリペプチド抗原がまた、固体支持体に結合しうる。 より特定の実施様態において、上記キットの検出手段には、前記ポリペプチド抗原が結合する固体支持体が含まれる。そのようなキットにはまた、非結合レポーター−標識化抗ヒト抗原が含まれうる。本実施様態において、抗体のポリペプチド抗原に対する結合は、前記レポーター−標識化抗原の結合によって検出可能である。 さらなる実施様態において、本発明には、本発明のポリペプチドの抗原を含む血清のスクリーニングでの使用のための診断キットが含まれる。診断キットには、ポリペプチドまたはポリヌクレオチド抗原と特異的に免疫応答性である、本質的に単離された抗体、および抗体に対するポリヌクレオチドまたはポリペプチド抗原の結合を検出するための方法が含まれる。1つの実施様態において、抗体は固体支持体に結合する。特定の実施様態において、抗体はモノクローナル抗体であり得る。キットの検出手段には、第二の、標識化モノクローナル抗体が含まれうる。あるいは、またはさらに、検出手段には、標識化、競合抗体が含まれうる。 1つの診断形態において、試験血清を、本発明の方法によって得た表面結合抗体を持つ固相試薬と反応させる。特定の抗原抗体の試薬への結合、および洗浄によって非結合血清成分を除去した後、試薬がレポーター−標識化抗ヒト抗体と反応し、固体支持体上の結合抗抗原抗体の量に対して比例して、レポーターが試薬に結合する。試薬を再び洗浄して、非結合標識化抗体を除去し、試薬に結合したレポーターの量を測定する。典型的に、レポーターは、好適な蛍光、発光または着色基質(シグマ(Sigma)、St.Louis,MO)の存在下、固相をインキュベートすることによって検出される酵素である。 上記アッセイにおける固体表面試薬は、タンパク質物質を、重合化ビーズ、ディップスティック、96−ウェルプレートまたはフィルター物質のような固体支持体物質への結合のための、公知の技術によって調製する。これらの結合方法には一般的に、タンパク質の固体への非特異的吸着、または典型的に、遊離アミノ基を介しての、活性化カルボキシル、ヒドロキシルまたはアルデヒド基のような、固体支持体上の化学的に反応性の基へのタンパク質の共有結合が含まれる。あるいは、ストレプトアビジンコートプレートを、ビオチン化抗原と一緒に使用可能である。 したがって、本発明は、この診断方法を実施するためのアッセイ系またはキットを提供する。キットには一般的に、表面結合組換え体抗体を含む支持体、および表面結合抗抗原抗体を検出するためのレセプター標識化抗ヒト抗体が含まれる。アルブミン融合タンパク質 本発明は、一般的に、疾患または疾病を処置する、予防するまたは軽減するアルブミン融合タンパク質および方法に関する。本明細書で使用するところの「アルブミン融合タンパク質(albumin fusion protein)」は、少なくとも1つのアルブミン(またはその断片または変異体)の分子の、少なくとも1つの治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の分子の融合によって形成されるタンパク質を意味する。本発明のアルブミン融合タンパク質には、好ましくは遺伝的融合によって、互いに、または互いへ結合する、治療的タンパク質の少なくとも1つの断片または変異体、およびヒト血清アルブミンの少なくとも1つの断片または変異体が含まれる(すなわち、アルブミン融合体は、治療的タンパク質のすべてまたは一部分をコードしているポリヌクレオチドが、アルブミンのすべてまたは一部分をコードしているポリヌクレオチドとイン−フレームにて結合する)。治療的タンパク質およびアルブミンタンパク質、アルブミン融合タンパク質の一部は、それぞれ、アルブミン融合タンパク質の「部分」、「領域」または「部位」と呼んでよい。 好ましい実施様態において、本発明は、表1または表2に記述されたポリヌクレオチドまたはアルブミン融合構築物によってコードされたアルブミン融合タンパク質を提供する。これらのアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 本発明の好ましいアルブミン融合タンパク質には、限定はしないが、治療的タンパク質の少なくとも1つの分子をコードしている少なくとも1つのポリヌクレオチドとイン フレームで結合したアルブミン(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしているポリヌクレオチドを含む、あるいはからなる核酸分子、表1、表2または実施例にて記述したように産生された治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしている少なくとも1つのポリヌクレオチドにイン フレームで結合したアルブミン(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしているポリヌクレオチドを含む、あるいはからなる核酸分子、またはさらにたとえば1つまたはそれ以上の以下の要素、(1)(限定はしないが、シャトルベクター、発現ベクター、統合ベクター、および/または複製システムを含む)機能的自己複製ベクター、(2)転写の開始のための領域(たとえば、調節可能または誘導可能プロモーター、構造プロモーターのような、プロモーター領域)、(3)転写の終結のための領域、(4)リーダー配列、および(5)選別可能マーカー、を含む、治療的タンパク質(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしている少なくとも1つのポリヌクレオチドに対してイン フレームで結合したアルブミン(またはその断片または変異体)の少なくとも1つの分子をコードしているポリヌクレオチドを含む、あるいはからなる核酸分子が含まれる。 1つの実施様態において、本発明は、(たとえば表1で記述したような)治療的タンパク質、および血清アルブミンタンパク質を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。他の実施様態において、本発明は、治療的タンパク質および血清アルブミンタンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。他の実施様態において、本発明は、治療的タンパク質および血清アルブミンタンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な変異体を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質のアルブミンタンパク質成分は、血清アルブミンの成熟部分である。 さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質、および血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質と、血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な変異体を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、治療的タンパク質の成熟部分である。 さらなる実施様態において、本発明は、治療的タンパク質の生物学的に活性な、および/または治療的に活性な断片と、血清アルブミンの生物学的に活性な、および/または治療的に活性な変異体を含む、あるいはからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。好ましい実施様態において、本発明は治療的タンパク質の成熟部分と、血清アルブミンの成熟部分を含む、またはそれらからなるアルブミン融合タンパク質を提供する。 好ましくは、アルブミン融合タンパク質は、N−末端部分としてHAを、C−末端部分として治療的タンパク質を含む。あるいは、C−末端部分としてHAを、そしてN−末端部分として治療的タンパク質を含むアルブミン融合タンパク質をまた使用してもよい。 他の実施様態において、アルブミン融合タンパク質は、アルブミンのN−末端およびC−末端両方に融合した治療的タンパク質を持つ。好ましい実施様態において、N−およびC−末端にて融合した治療的タンパク質は、同一の治療的タンパク質である。他の好ましい実施様態において、N−およびC−末端にて融合した治療的タンパク質は、異なる治療的タンパク質である。他の好ましい実施様態において、N−およびC−末端にて融合した治療的タンパク質は、(たとえば、表1の「好ましい適応症Y」中で列記されたような)同一の、または関連疾患、疾病または状態を処置または予防するために使用しうる異なる治療的タンパク質である。他の好ましい実施様態において、N−およびC−末端で融合した治療タンパク質は、患者にて一般的に、同時に、一斉に、連続して発生する、または他と関連して、患者にて一般的に発生すると本技術分野で公知である、(たとえば、表1の「好ましい適応症Y」中で列記されたような)疾患または疾病を処置、軽減または予防するために使用してもよい、異なる治療的タンパク質である。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、1つ、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の、本発明のアルブミン融合タンパク質のN−またはC−末端、および/またはアルブミンまたはその変異体のN−および/またはC−末端に融合した該治療的タンパク質Xまたはその変異体を含むタンパク質を含む。該治療的タンパク質Xまたはその変異体は、限定はしないが、「頭頭(head to head)」方向(たとえば、治療的タンパク質Xの1つの分子のN−末端が、治療的タンパク質Xの他の分子のN−末端に融合する)、または「頭尾(head to tail)」方向(たとえば、治療的タンパク質Xの1つの分子のC−末端が、治療的タンパク質Xの他の分子のN−末端に融合する)を含む、任意の数の方向にてでありうる。 1つの実施様態において、1つ、2つまたはそれ以上の繰り返し方向化治療的タンパク質Xポリペプチド(またはその断片または変異体)が、本発明のアルブミン融合タンパク質のN−またはC−末端に、および/またはアルブミンまたはその変異体のN−および/またはC−末端に融合する。 本発明のアルブミン融合タンパク質はさらに、本発明のアルブミン融合タンパク質のN−またはC−末端に、および/またはアルブミンまたはその変異体のN−および/またはC−末端に融合する、該タンパク質Xまたはその断片の1つ、2つ、3つ、4つまたはそれ以上の分子を含むタンパク質を含み、分子はペプチドリンカーを介して結合する。例には、(参照文献によって本明細書に組み込まれた)米国特許第5,073,627号にて記述されたペプチドリンカーが含まれる。ペプチドリンカーによって分離された多数の治療的タンパク質Xポリペプチドを含むアルブミン融合タンパク質は、従来の組換えDNA技術を用いて産生してもよい。リンカーは特に、大きなHSA分子に小さなペプチドが融合する場合に重要である。ペプチドそれ自身は、ペプチドのタンデムコピーを融合することによるリンカーであり得、他の公知のリンカーを使用可能である。リンカーを含む構築物が、表2にて記述されており、または配列番号:Yを試験するときに現れる。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質はまた、分子間および/または分子内多重化形態の形成を可能にする方法において、治療的タンパク質Xまたはその変異体を、アルブミンまたはその変異体のN−末端および/またはC−末端に融合することによって産生してもよい。本発明の1つの実施様態において、アルブミン融合タンパク質は、単一または多重形態(すなわちダイマー、トリマー、テトラマーおよびより高次のマルチマー)でありうる。本発明のさらなる実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、単一または多重形態(すなわちダイマー、トリマー、テトラマーおよびより高次のマルチマー)でありうる。特定の実施様態において、アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分は、多重形態(すなわちダイマー、トリマー、テトラマーおよびより高次のマルチマー)であり、アルブミンタンパク質部分が多重形態である。 アルブミン部分が、治療的タンパク質のN−末端および/またはC−末端に融合するアルブミン融合タンパク質に加えて、本発明のアルブミン融合タンパク質はまた、対象の治療的タンパク質またはペプチド(たとえば、表1にて開示されたような治療的タンパク質X、または治療的タンパク質またはその断片または変異体に結合する抗体)を、HAの内部領域に挿入することによって産生してもよい。たとえば、HA分子のタンパク質配列内で、多数のループまたはターンが、α−ヘリックスの末端および始まり間で存在し、これはジスルフィド結合によって安定化される。ほとんどの部分に関して、HAの血漿構造から決定されたように(PDB同定子1AO6、1BJ5、1BKE、1BM0、1E7E 〜1E7Iおよび1UOR)、ループが分子の本体から離れて伸びる。これらのループは、治療的に活性なペプチド、とりわけ、機能的でありうるように構造に必要とするもの、または治療的タンパク質の挿入または内部融合のために有用であり、特定の生物学的活性を持つアルブミン分子を本質的に生じさせる。 その中にペプチドまたはポリペプチドが挿入され、本発明のアルブミン融合タンパク質を産生するヒトアルブミン構造中のループには、Val54−Asn61、Thr76−Asp89、Ala92−Glu100、Gln170−Ala176、His 247 − Glu252、Glu 266 − Glu277、Glu 280−His288、Ala362−Glu368、Lys439−Pro447、Val462−Lys475、Thr478−Pro486、およびLys560−Thr566が含まれる。さらなる好ましい実施様態において、ペプチドまたはポリペプチドが、成熟ヒトアルブミン(配列番号:1)のVal54−Asn61、Gln170−Ala176、および/またはLys560−Thr566内に挿入される。 挿入されるべきペプチドは、特定の生物学的活性に関して選別したファージディスプレイまたは合成ペプチドライブラリーのいずれかから、または望む機能を持つ分子の活性部分より誘導してもよい。さらに、ランダム化されたペプチドをHA分子の特定のループへ挿入することによって、ランダムペプチドライブラリーを特定のループ内に生じさせることが可能であり、その中ですべての可能性のあるアミノ酸の組み合わせが表される。 そのようなライブラリーは、以下の方法の1つによって、HAまたはHAのドメイン断片上で産生可能である。 HAまたはHAドメイン断片の1つまたはそれ以上のペプチドループ内のアミノ酸の無作為化変異導入。ループ内の1つまたはそれ以上、またはすべての残基が本様式にて変異導入されうる。 長さXn(式中Xはアミノ酸であり、nは残基の数である)の無作為化ペプチド(類)のHAまたはHAドメイン断片(すなわち内部融合)の1つまたはそれ以上のループの置換、または内への挿入。 (a)および/または(b)に加えて、N−、C−またはN−およびC−末端ペプチド/タンパク質融合物。 HAまたはHAドメイン断片はまた、異なる標的に対する異なるループの異なるスクリーンから由来したペプチドを、同一のHAまたはHAドメイン断片内に継ぐことによって、多重機能的にすることも可能である。 好ましい実施様態において、ヒト血清アルブミンのループ内に挿入されたペプチドは、表1にて開示された治療的タンパク質のペプチド断片またはペプチド変異体である。よりとりわけ、本発明は、ヒト血清アルブミンのループ内に挿入された、長さにして、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、または少なくとも40アミノ酸にてペプチド断片またはペプチド変異体を含むアルブミン融合タンパク質を含む。本発明はまた、ヒト血清アルブミンのN−末端に融合した、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、または少なくとも40アミノ酸にてペプチド断片またはペプチド変異体を含むアルブミン融合タンパク質を含む。本発明はまた、ヒト血清アルブミンのC−末端に融合した、少なくとも7、少なくとも8、少なくとも9、少なくとも10、少なくとも11、少なくとも12、少なくとも13、少なくとも14、少なくとも15、少なくとも20、少なくとも25、少なくとも30、少なくとも35、または少なくとも40アミノ酸にてペプチド断片またはペプチド変異体を含むアルブミン融合タンパク質を含む。たとえば、表1および2(たとえば治療的Y)にて記述された短いペプチドを、アルブミンループ内に挿入可能である。 一般的に、本発明のアルブミン融合タンパク質は、1つのHA−由来領域と1つの治療的タンパク質−由来領域を持ちうる。しかしながら、各タンパク質の多数の領域を、本発明のアルブミン融合タンパク質を作製するために使用してもよい。同様に、1つ以上の治療的タンパク質を、本発明のアルブミン融合タンパク質を作製するために使用してもよい。たとえば、治療的タンパク質は、HAのN−およびC−末端末両方に融合する。そのような配座において、治療的タンパク質部分は同一または異なる治療的タンパク質分子でありうる。二機能性アルブミン融合タンパク質の構造は、X−HA−YまたはY−HA−Xとして表しうる。 たとえば、抗−BLys(商標)scFv−HA−IFNa−2b融合物を、抗−BLyS(商標)scFvによるIFNa−2bに対する免疫応答を調節するために調製してもよい。あるいは、二(または多)機能性/回のHA−融合物、たとえば、機能、半減期などに依存して、種々の比で、HA−抗−BLyS(商標)scFv融合物または他のHA−融合物と混合したHA−IFNa−2b融合物を作製してもよい。 HAの反対側の末端においてタンパクまたはペプチドを介して標的器官または細胞タイプに治療的タンパク部分を標的化させるために、二または他機能性アルブミン融合タンパク質を調製してもよい。 公知の治療的分子の融合に対する代替物として、ペプチドを、HA、または典型的には6、8、12、20または25またはXn(式中Xはアミノ酸(aa)であり、nは残基の数と等しい)無作為かアミノ酸のHAのN−、C−またはN−およびC−末端に対する融合として構築したスクリーニングライブラリーによって得ることができ、すべての可能性のあるアミノ酸の組み合わせが表された。このアプローチの特定の利点は、ペプチドがHA分子上にin situで選別されうること、およびペプチドの特性が、したがって、本質的に、HAに接着している任意の他の方法によって由来するペプチドの場合のような改変以外で、選別されうること、である。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質には、部位間のより大きな物理的分離を提供し、したがってたとえば、その同種レセプターへの結合のための治療的タンパク質部分のアクセス可能性を最大化するために、融合部分間にリンカーペプチドを含んでよい。リンカーペプチドは、フレキシブルであり、またはより強固であるようなアミノ酸からなりうる。 リンカー配列は、成長ホルモン関連部位を産生するために、プロテアーゼによって、または化学的に開裂してもよい。好ましくは、プロテアーゼは、たとえばS.セレビシエのプロテアーゼkex2または等価のプロテアーゼのような、宿主によって天然に産生されるものである。 したがって、以上で記述したように、本発明のアルブミン融合タンパク質は、以下の式R1−L−R2、R2−L−R1、またはR1−L−R2−L−R1を持ち、式中R1は、少なくとも1つの治療的タンパク質、ペプチドまたはポリペプチド配列であり、同一の治療的タンパク質である必要はなく、Lはリンカーであり、R2は血清アルブミン配列である。 好ましい実施様態において、治療的タンパク質を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、アルブミンと融合しない場合の同一の治療的タンパク質の血漿安定性と比較して、より高い血漿安定性を持つ。血漿安定性とは典型的に、治療的タンパク質をin vivoにて投与し、血流に運んだ場合と、治療的タンパク質を血流から、治療的タンパク質を体から最終的に除去する腎臓または肝臓のような器官内に、分解および浄化した場合の間の時間的期間を意味する。血漿安定性は、血流中の治療的タンパク質の半減期に関して計算する。血流中の治療的タンパク質の半減期は、本技術分野で公知の一般的なアッセイによって簡単に決定可能である。 好ましい実施様態において、治療的タンパク質を含む本発明のアルブミン融合タンパク質は、アルブミンに融合しない場合の同一の治療的タンパク質の寿命と比較して、寿命が延びる。寿命は典型的には溶液中、または他の保存処方中、治療的タンパク質の治療的活性が、その治療的活性の不必要な欠損なしに安定である時間間隔を意味する。多くの治療的タンパク質が、その非融合状態で非常に不安定である。以下の記述したように、これらの治療的タンパク質の典型的な寿命は、本発明のアルブミン融合タンパク質内への組み込みに際して、明らかに延長される。 「延長された」または「伸長された」寿命を持つ本発明のアルブミン融合タンパク質は、同一の保存および取り扱い条件に適応した標準とくらべて、より大きな治療的活性を示す。標準は、非融合全長治療的タンパク質であってよい。アルブミン融合タンパクの治療的タンパク部分が類似体、変異体であるか、あるいはその完全な配列から変化したものdえあるか、あるいはそれを含まないものである場合、治療的活性の延長を、その類似体、変異体、変化したペプチドあるいは不完全配列の非融合等価物と比較してもよい。例として、本発明のアルブミン融合タンパク質は、該時間点で比較したときに、標準として同一の保存および取り扱い条件に適用した場合、標準の治療的活性の約100%以上、または標準の治療的活性の約105%、110%、120%、130%、150%または200%以上を維持してもよい。 寿命はまた、保存後維持されている治療的活性に関して査定され、保存を開始した時点で、治療的活性に対して正規化する。延長または伸長治療的活性によって示されるように、延長または伸長寿命を持つ本発明のアルブミン融合タンパク質は、同一の条件に適用したときに、等価の非融合治療的タンパク質の治療的活性の約50%以上、治療的活性の約60%、70%、80%または90%またはそれ以上を維持してもよい。融合タンパク質の発現 本発明の融合タンパク質を、酵母、細菌のような微生物、またはヒトまたは動物細胞株からの分泌によって、組換え体分子として産生してもよい。好ましくは、ポリペプチドは宿主細胞より分泌される。 本発明の特定の実施様態には、酵母中の分泌を指向するために効果的なシグナル配列、とりわけ酵母由来シグナル配列(とりわけ、酵母宿主に相同的なもの)、および本発明の第一観点の融合分子をコードするDNA構築物が含まれ、そこでシグナルと成熟ポリペプチド間の酵母由来プロ配列は存在しない。 サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae )インベルターゼシグナルが、酵母由来シグナル配列の好ましい例である。 分離して調製したポリペプチドを化学架橋によって結合させる、Poznansky et al., (FEBS Lett. 239:18 (1988)によって親切にも調製された抱合体が企図される。 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質を発現するために形質導入した細胞、好ましくは酵母細胞を含む。形質導入宿主細胞それ自身に比べて、本発明はまた、栄養培地中の、それらの細胞の培養液、好ましくはモノクローナル(クローン的に均一)培養液、またはモノクローナル抗体溶液に由来する培養液も企図する。ポリペプチドが分泌される場合、培地は、細胞とともに、あるいは濾過または遠心分離された場合には細胞を伴わずに、ポリペプチドを含有するであろう。細菌(たとえば大腸菌およびバチルス ズブチリス)、酵母(たとえばサッカロミセス セレビシエ、クルイベロマイセス ラクティスおよびピヒア パストリス)、糸状菌類(たとえばアスペルギルス)、植物細胞、動物細胞および昆虫細胞を含む、多くの発現系が公知であり、使用してもよい。 アルブミン融合タンパク質の産生にて使用されうる好ましい酵母株は、D88、DXY1およびBXP10である。D88 [leu2−3、leu2−122、can1、pra1、ubc4]は、(またDB1としてもしられる、たとえばSleep et al. Biotechnology 8:42−46 (1990)を参照のこと)親株AH22his+ の誘導体である。本株は、LEU2遺伝子を含む2ミクロンに基づくプラスミドの栄養要求性分泌を可能にするleu2変異を含む。D88はまた、グルコース過剰において、PRB1の抑制解除を示す。PRB1プロモーターは、グルコースレベルおよび増殖ステージをモニタする2つのサイトカインによって通常制御される。プロモーターが、グルコース抑制解除および固定相への参入に際して、野生型酵母中で活性化される。株D88は、グルコースによる抑制解除を示すが、固定相への参入に際した誘導を維持する。PRA1遺伝子は、酵母空胞プロテアーゼ、YscAエンドプロテアーゼAをコードしており、これはER中に局在する。UBC4遺伝子は、ユビキノン化経路中であり、ユビキチン依存分解に対して、短い生および以上タンパク質の標的化に関与する。このubc4変異体の単離が、細胞中の発現プラスミドのコピー数を増加させ、プラスミドから発現する望むタンパク質の発現のレベルの増加を引き起こす(たとえば、本明細書にて、参考文献によってそのすべてが組み込まれた、国際特許明細書第WO99/00504号を参照のこと)。 D88の誘導体である、DXY1は、以下の遺伝子型[leu2−3、leu2−122、can1、pra1、ubc4、ura3::yap3]を持つ。D88中で単離された変異に加えて、本株はまた、YAP3プロテアーゼのノックアウトを持つ。このプロテアーゼは、ほとんど二塩基残基(RR、RK、KR、KK)の開裂を引き起こすが、またタンパク質中の単一の塩基性残基での開裂を促進する。このyap3変異の単離が結果として、より高いレベルの全長HSA産生となる(たとえば、本明細書で参考文献によってそのすべてが組み込まれている、米国特許第5,965,386号およびKerry−Williams et al., Yeast 14:161−169 (1998)を参照のこと)。 BXP10は以下の表現系、leu2−3、leu2−122、can1、pra1、ubc4、ura3、yap3::URA3、lys2、hsp150::LYS2、pmt1::URA3を持つ。DXY1中で単離された変異に加えて、この株はまた、PMT1遺伝子およびHSP150のノックアウトを持つ。PMT1遺伝子は、ドリチル−リン酸−D−マンノースタンパク質O−マンノシルトランスフェラーゼ(Pmts)の進化上保存されたファミリーのメンバーである。Pmt1pの膜貫通トポロジーは、O−結合糖付加における役割を持つ、小胞体の統合膜タンパク質であることを示唆している。この変異は、HSA融合のO−結合糖付加を減少/削除するために働く(たとえば本明細書で参考文献によってそのすべてが組み込まれている、国際特許第WO00/44772号を参照のこと)。研究によって、Hsp150タンパク質が、イオン交換クロマトグラフィーによって、rHAから不十分に分離されることが明らかになった。SHP150遺伝子中の変異が、標準の精製技術によって除去することが難しいことが証明された可能性ある混入物質を除去する。たとえば本明細書で参考文献によってそのすべてが組み込まれている、米国特許第5,783,423を参照のこと。 望ましいタンパク質が、たとえば宿主クロモソーム中、または遊離プラスミド上に挿入されたクローニング配列から、従来の方法によって産生される。酵母に、たとえばエレクトロポレーションのような、任意の有用な方法にて、望むタンパク質に関するコード配列を形質導入する。エレクトロポレーションによる酵母の形質導入のための方法が、Becker & Guarente (1990) Methods Enzymol. 194, 182にて記述されている。 首尾よく形質導入された細胞、すなわち、本発明のDNAによってコード構築物を含む細胞を、よく知られている技術によって同定可能である。たとえば、発現構築物の導入の結果としての細胞を増殖させて、望むポリペプチドを産生可能である。細胞を回収し、溶解し、それらのDNA含有物を、Southern (1975) J. Mol. Biol. 98, 503 or Berent et al. (1985) Biotech. 3, 208によって記述されたような方法を用いて、DNAの存在に関して試験可能である。あるいは、上清中のタンパク質の存在を、抗体を用いて検出可能である。 有用な酵母プラスミドベクターには、pRS403−406およびpRS413−416が含まれ、一般的に、Stratagene Cloning Systems, La Jolla, CA 92037, USAより入手可能である。プラスミドpRS403、pRS404、pRS405およびpRS406は、酵母統合プラスミド(Yeast Integrating plasmids (YIps) であり、酵母選別可能マーカーHIS3、7RP1、LEU2およびURA3を組み込む。プラスミドpRS413−4は酵母セントロメアプラスミド(Yeast Centromere plasmids (Ycps))である。 酵母中での発現のために、アルブミン融合タンパク質を作製するための好ましいベクターには、実施例1にて詳細に記述した、pPPC0005、pScCHSA、pScNHSAおよびpC4:HSAが含まれる。図2は、治療的タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをクローン化して、HA−融合を形成してもよい、基礎ベクターとして使用可能である、pPPC0005プラスミドのマップを示している。これは、PRB1 S.セレビシエプロモーター(PRB1p)、融合リーダー配列(FL)、HAをコードしているDNA(rHA)およびADH1Sセレビシエターミネーター配列を含む。融合リーダー配列の配列は、ヒト血清アルブミンのシグナルペプチドの最初の19アミノ酸(配列番号:3)および接合因子アルファ1プロモーター(SLDKR、そのすべてが参考文献によって組み込まれている、欧州特許第EP−A−387 319号を参照のこと)の最後の5アミノ酸からなる。 プラスミドpPPC0005、pScCHSA、pScNHSAおよびpC4:HSAは、2001年4月11日に、the American Type Culture Collection, 10801 University Boulevard, Manassas, Virginia 20110−2209に寄託され、それぞれ受託番号ATCC PTA−3278、PTA−3276、PTA−3279およびPTA−3277を得た。酵母中で、アルブミン融合タンパク質を発現するために有用な他のベクター、pSAC35は、そのすべてが参考文献によって組み込まれている、Sleep et al., BioTechnology 8:42 (1990)にて記述されている。 アルブミン融合タンパク質を発現するために使用可能である酵母プロモーターは、MET25プロモーターである。たとえば、Dominik Mumburg, Rolf Muller and Martin Funk. Nucleic Acids Research, 1994, Vol. 22, No. 25, pp. 5767−5768を参照のこと。Met25プロモーターは、383塩基長(塩基−382〜−1)であり、このプロモーターによって発現する遺伝子はまた、Met15、Met17およびYLR303Wとして知られている。好ましい実施様態は、以下の配列を使用し、以下の配列の5’末端にて、クローニングで使用されるNot1部位に下線が引かれており、3’末端にて、ATG開始コドンに下線が引かれている。GCGGCCGCCGGATGCAAGGGTTCGAATCCCTTAGCTCTCATTATTTTTTGCTTTTTCTCTTGAGGTCACATGATCGCAAAATGGCAAATGGCACGTGAAGCTGTCGATATTGGGGAACTGTGGTGGTTGGCAAATGACTAATTAAGTTAGTCAAGGCGCCATCCTCATGAAAACTGTGTAACATAATAACCGAAGTGTCGAAAAGGTGGCACCTTGTCCAATTGAACACGCTCGATGAAAAAAATAAGATATATATAAGGTTAAGTAAAGCGTCTGTTAGAAAGGAAGTTTTTCCTTTTTCTTGCTCTCTTGTCTTTTCATCTACTATTTCCTTCGTGTAATACAGGGTCGTCAGATACATAGATACAATTCTATTACCCCCATCCATACAATG (配列番号:5) 酵母中でアルブミン融合タンパク質を発現するために使用可能であるさらなるプロモーターには、以下のa)cbh1プロモーターTCTAGAGTTGTGAAGTCGGTAATCCCGCTGTATAGTAATACGAGTCGCATCTAAATACTCCGAAGCTGCTGCGAACCCGGAGAATCGAGATGTGCTGGAAAGCTTCTAGCGAGCGGCTAAATTAGCATGAAAGGCTATGAGAAATTCTGGAGACGGCTTGTTGAATCATGGCGTTCCATTCTTCGACAAGCAAAGCGTTCCGTCGCAGTAGCAGGCACTCATTCCCGAAAAAACTCGGAGATTCCTAAGTAGCGATGGAACCGGAATAATATAATAGGCAATACATTGAGTTGCCTCGACGGTTGCAATGCAGGGGTACTGAGCTTGGACATAACTGTTCCGTACCCCACCTCTTCTCAACCTTTGGCGTTTCCCTGATTCAGCGTACCCGTACAAGTCGTAATCACTATTAACCCAGACTGACCGGACGTGTTTTGCCCTTCATTTGGAGAAATAATGTCATTGCGATGTGTAATTTGCCTGCTTGACCGACTGGGGCTGTTCGAAGCCCGAATGTAGGATTGTTATCCGAACTCTGCTCGTAGAGGCATGTTGTGAATCTGTGTCGGGCAGGACACGCCTCGAAGGTTCACGGCAAGGGAAACCACCGATAGCAGTGTCTAGTAGCAACCTGTAAAGCCGCAATGCAGCATCACTGGAAAATACAAACCAATGGCTAAAAGTACATAAGTTAATGCCTAAAGAAGTCATATACCAGCGGCTAATAATTGTACAATCAAGTGGCTAAACGTACCGTAATTTGCCAACGGCTTGTGGGGTTGCAGAAGCAACGGCAAAGCCCCACTTCCCCACGTTTGTTTCTTCACTCAGTCCAATCTCAGCTGGTGATCCCCCAATTGGGTCGCTTGTTTGTTCCGGTGAAGTGAAAGAAGACAGAGGTAAGAATGTCTGACTCGGAGCGTTTTGCATACAACCAAGGGCAGTGATGGAAGACAGTGAAATGTTGACATTCAAGGAGTATTTAGCCAGGGATGCTTGAGTGTATCGTGTAAGGAGGTTTGTCTGCCGATACGACGAATACTGTATAGTCACTTCTGGTGAAGTGGTCCATATTGAAATGTAAGTCGGCACTGAACAGGCAAAAGATTGAGTTGAAACTGCCTAAGATCTCGGGCCCTCGGGCCTTCGGCCTTTGGGTGTACATGTTTGTGCTCCGGGCAAATGCAAAGTGTGGTAGGATCGAACACACTGCTGCCTTTACCAAGCAGCTGAGGGTATGTGATAGGCAAATGTTCAGGGGCCACTGCATGGTTTCGAATAGAAAGAGAAGCTTAGCCAAGAACAATAGCCGATAAAGATAGCCTCATTAAACGGAATGAGCTAGTAGGCAAAGTCAGCGAATGTGTATATATAAAGGTTCGAGGTCCGTGCCTCCCTCATGCTCTCCCCATCTACTCATCAACTCAGATCCTCCAGGAGACTTGTACACCATCTTTTGAGGCACAGAAACCCAATAGTCAACCGCGGACTGGCATC (配列番号:113)b)アスペルギルス ニドランス(Aspergillus nidulans)からのcysD プロモーターAGATCTGGTTCCTGAGTACATCTACCGATGCGCCTCGATCCCCCTCTTAGCCGCATGAGATTCCTACCATTTATGTCCTATCGTTCAGGGTCCTATTTGGACCGCTAGAAATAGACTCTGCTCGATTTGTTTCCATTATTCACGCAATTACGATAGTATTTGGCTCTTTTCGTTTGGCCCAGGTCAATTCGGGTAAGACGCGATCACGCCATTGTGGCCGCCGGCGTTGTGCTGCTGCTATTCCCCGCATATAAACAACCCCTCCACCAGTTCGTTGGGCTTTGCGAATGCTGTACTCTATTTCAAGTTGTCAAAAGAGAGGATTCAAAAAATTATACCCCAGATATCAAAGATATCAAAGCCATC (配列番号:114)c)以下の配列を持つ改変cbh1プロモーターTCTAGAGTTGTGAAGTCGGTAATCCCGCTGTATAGTAATACGAGTCGCATCTAAATACTCCGAAGCTGCTGCGAACCCGGAGAATCGAGATGTGCTGGAAAGCTTCTAGCGAGCGGCTAAATTAGCATGAAAGGCTATGAGAAATTCTGGAGACGGCTTGTTGAATCATGGCGTTCCATTCTTCGACAAGCAAAGCGTTCCGTCGCAGTAGCAGGCACTCATTCCCGAAAAAACTCGGAGATTCCTAAGTAGCGATGGAACCGGAATAATATAATAGGCAATACATTGAGTTGCCTCGACGGTTGCAATGCAGGGGTACTGAGCTTGGACATAACTGTTCCGTACCCCACCTCTTCTCAACCTTTGGCGTTTCCCTGATTCAGCGTACCCGTACAAGTCGTAATCACTATTAACCCAGACTGACCGGACGTGTTTTGCCCTTCATTTGGAGAAATAATGTCATTGCGATGTGTAATTTGCCTGCTTGACCGACTGGGGCTGTTCGAAGCCCGAATGTAGGATTGTTATCCGAACTCTGCTCGTAGAGGCATGTTGTGAATCTGTGTCGGGCAGGACACGCCTCGAAGGTTCACGGCAAGGGAAACCACCGATAGCAGTGTCTAGTAGCAACCTGTAAAGCCGCAATGCAGCATCACTGGAAAATACAAACCAATGGCTAAAAGTACATAAGTTAATGCCTAAAGAAGTCATATACCAGCGGCTAATAATTGTACAATCAAGTGGCTAAACGTACCGTAATTTGCCAACGGCTTGTGGGGTTGCAGAAGCAACGGCAAAGCCCCACTTCCCCACGTTTGTTTCTTCACTCAGTCCAATCTCAGCTGGTGATCCCCCAATTGGGTCGCTTGTTTGTTCCGGTGAAGTGAAAGAAGACAGAGGTAAGAATGTCTGACTCGGAGCGTTTTGCATACAACCAAGGGCAGTGATGGAAGACAGTGAAATGTTGACATTCAAGGAGTATTTAGCCAGGGATGCTTGAGTGTATCGTGTAAGGAGGTTTGTCTGCCGATACGACGAATACTGTATAGTCACTTCTGGTGAAGTGGTCCATATTGAAATGTAAGTCGGCACTGAACAGGCAAAAGATTGAGTTGAAACTGCCTAAGATCTCGGGCCCTCGGGCCTTCGGCCTTTGGGTGTACATGTTTGTGCTCCGGGCAAATGCAAAGTGTGGTAGGATCGAACACACTGCTGCCTTTACCAAGCAGCTGAGGGTATGTGATAGGCAAATGTTCAGGGGCCACTGCATGGTTTCGAATAGAAAGAGAAGCTTAGCCTGCAGCCTCTTATCGAGAAAGAAATTACCGTCGCTCGTGATTTGTTTGCAAAAAGAACAAAACTGAAAAAACCCAGACACGCTCGACTTCCTGTCTTCCTATTGATTGCAGCTTCCAATTTCGTCACACAACAAGGTCCTAGCTTAGCCAAGAACAATAGCCGATAAAGATAGCCTCATTAAACGGAATGAGCTAGTAGGCAAAGTCAGCGAATGTGTATATATAAAGGTTCGAGGTCCGTGCCTCCCTCATGCTCTCCCCATCTACTCATCAACTCAGATCCTCCAGGAGACTTGTACACCATCTTTTGAGGCACAGAAACCCAATAGTCAACCGCGGACTGGCATC (配列番号:115)d)以下の配列を持つアスペルギルス ニドランス(Aspergillus nidulans)からのcysD プロモーターAGATCTGGTTCCTGAGTACATCTACCGATGCGCCTCGATCCCCCTCTTAGCCGCATGAGATTCCTACCATTTATGTCCTATCGTTCAGGGTCCTATTTGGACCGCTAGAAATAGACTCTGCTCGATTTGTTTCCATTATTCACGCAATTACGATAGTATTTGGCTCTTTTCGTTTGGCCCAGGTCAATTCGGGTAAGACGCGATCACGCCATTGTGGCCGCCGGCGCTGCAGCCTCTTATCGAGAAAGAAATTACCGTCGCTCGTGATTTGTTTGCAAAAAGAACAAAACTGAAAAAACCCAGACACGCTCGACTTCCTGTCTTCCTATTGATTGCAGCTTCCAATTTCGTCACACAACAAGGTCCTACGCCGGCGTTGTGCTGCTGCTATTCCCCGCATATAAACAACCCCTCCACCAGTTCGTTGGGCTTTGCGAATGCTGTACTCTATTTCAAGTTGTCAAAAGAGAGGATTCAAAAAATTATACCCCAGATATCAAAGATATCAAAGCCATC (配列番号:116)が含まれる。 種々の方法が、相補的な粘着末端を介して、DNAをベクターに動作可能に連結するために開発されてきた。たとえば、相補的ホモポリマー区域を、ベクターDNAに挿入されるべきDNAセグメントに加えることが可能である。次いで、ベクターおよびDNAセグメントは、水素結合によって相補的ホモポリマー尾部間に結合され、組換えDNA分子を形成する。 1つまたはそれ以上の制限部位を含む合成リンカーが、DNAセグメントをベクターに結合する他の方法を提供する。エンドヌクレアーゼ制限消化によって作製したDNAセグメントを、それらの3’ 5’−エンキソヌクレオ活性を持つ隆起型ガンマ−一本鎖末端を除去する酵素である、バクテリオファージT4 DNAポリメラーゼまたは大腸菌(E.coli)DNAポリメラーゼIによって処理して、それらの重合化活性をもつ埋め込み3’末端に満たす。 これらの活性の組み合わせがしたがって、ブラント末端DNAセグメントを作製する。次いで、平バクテリオファージT4 DNAリガーゼのような、ブラント末端DNA分子のライゲーションを触媒可能な酵素の存在下にて、滑末端化されたセグメントを大モル数過剰のリンカー分子とともにインキュベートする。かくして、反応産物はその末端に多重化リンカー配列を含むDNAセグメントとなる。次いで、これらのDNAセグメントを適切な制限酵素で開裂し、それらのDNAセグメントと適合可能な末端を生じさせる酵素で開裂された発現ベクターにライゲートする。 種々の制限エンドヌクレアーゼ部位を含む合成リンカーが、インターナショナル バイオテクノロジーズ社(International Biotechnologies Inc)、New Haven, CT, USAを含む多数の供給源より市販されている。 たとえばHA変異体が調製されるべきである場合、本発明にしたがってDNAを改変するための望ましい方法は、Saiki et al. (1988) Science 239, 487−491によって開示されたような、ポリメラーゼ連鎖反応を使用することである。この方法において、酵素的に増幅されるべきDNAが、それら自身増幅DNA内に組み込まれる、2つの特別なオリゴヌクレオチドプライマーによって隣接される。特別なプライマーには、本技術分野で公知の方法を用いて、発現ベクター内にクローニングするために使用可能な、制限エンドヌクレアーゼ認識部位が含まれうる。 アルブミン融合タンパク質を発現するために、宿主として本発明の実施にて有用であると企図された酵母の例示的属は、ピヒア(Pichia)(ハンセヌラ(Hansenula))、サッカロミセス(Saccharomyces)、クルイベロミセス(Kluyveromyces)、カンジダ(Candida)、トルロプシス(Torulopsis)、トルラスポラ(Torulaspora)、シゾサッカロミセス(Schizosaccharomyces)、シテロマイセス(Citeromyces)、パチソレン(Pachysolen)、デバロマイセス(Debaromyces)、メツチニコビア(Metschunikowia)、ロドスポリジウム(Rhodosporidium)、ロイコスポリジウム(Leucosporidium)、ボツリオアスクス(Botryoascus)、スポリジオボラス(Sporidiobolus)、エンドミコプシス(Endomycopsis)などである。好ましい属は、サッカロミセス、シゾサッカロミセス、クルイベロマイセス、ピヒアおよびトルラスポラである。サッカロミセスspp.の例は、およびS.セレビシエ(S.cerevisiae)、S.イタリクス(S. italicus)およびS.ロウキシ(S.rouxii)である。 クルイベロマイセスspp.の例は、K.フラギリス(K.fragilis)、K.ラクティス(K.lactis)およびK.マリキシアヌス(K.marxianus)である。好適なトルラスポラ種は、T.デルブルエキ(T.delbrueckii)である。ピヒア(Pichia)(ハンセヌラ(Hansenula))spp.の例は、P.アングスタ(P.angusta)(以前は、H.ポリモルファ(H.Polymorpha)、P.アノマラ(P.anomala)(以前はH.アノマラ(H.anomala))、およびP.パストリス(P.pastoris)である。S.セレビシエの形質導入のための方法が、すべてが参考文献によって本明細書にて組み込まれている、欧州特許第251 744号、欧州特許第258 067号および国際特許第90/01063号によって一般的に教義されている。 サッカロミセスの好ましい例示的種には、S.セレビシエ、S.イタリクス、S.ジアスタチクス(S.diastaticus)、およびジゴサッカロミセス ロウキシ(Zygosaccharomyces rouxii)が含まれる。クルイベロミセスの好ましい例示的種には、K.フラギリスおよびK.ラクティスが含まれる。ハンセヌラの好ましい例示的種には、H.ポリモルファ(H.polymorpha)(現在はピヒア アングスタ(Puchia angusta)、H.アノマラ(H.anomala)(現在は、ピヒア アノマラ(Pichia anomala)、およびピヒア カプスラタ(Picchia capsulata))が含まれる。ピヒアのさらに好ましい例示的種には、P.パストリス(P.pastoris)が含まれる。アスペルギルスの好ましい例示的種には、A.ニゲル(A.niger)およびA.ニデュランス(A.nidulans)が含まれる。ヤロヴィア(Yarrowia)の好ましい例示的種には、Y.リポリチカ(Y.lipolytica)が含まれる。多くの好ましい酵母種は、ATCCより入手可能である。たとえば、以下の好ましい酵母種が、ATCCより入手可能であり、アルブミン融合タンパク質の発現にて有用である。サッカロミセス セレビシエ ハンセン、テレオモルファ種(BY4743)yap3変異体(ATCC受託番号第4022731)、サッカロミセス セレビシエ ハンセン、テレオモルファ種BY4743 hsp150変異体(ATCC受託番号第4021266)、サッカロミセス セレビシエ ハンセン、テレオモルファ種BY4743 pmt1 変異体(ATCC受託番号第4023792)、サッカロミセス セレビシエ ハンセン、テレオモルファ(ATCC受託番号第44773、44774および62995)、サッカロミセス ジアスタティクス Andrews et Gilliland ex van der Walt(ATCC受託番号第62987)、クルイベロミセス ラクティス(Dombrowski) van der Walt (ATCC受託番号第76492)、ハンセヌラ ポリモルファde Morais et Maia、テレオモルファとして寄託されたピヒア アングスタ(Teunisson et al.) Kurtzman、テレオモルファ(ATCC受託番号第26012)、アスペルギルス ニゲル van Tieghem、アナモルファ(ATCC受託番号第9029)、アスペルギルス ニゲル van Tieghem、アナモルファ(ATCC受託番号第16404)、アスペルギルス ニデュランス(エイダム(Eidam)、ウィンター(Winter)、アナモルファ(ATCC受託番号第48756)およびヤロヴィア リポリティカ(Wickerham et al.)van der Walt et von Arx、テレオモルファ(ATCC受託番号第201847)が含まれる。 S.セレビシエのための好適なプロモーターには、PGK1遺伝子、GAL1またはGAL10遺伝子、CYCI、PHO5、TRPI、ADHI、ADH2、グリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デカルボキシラーゼ、ホルホフルクトキナーゼ、トリオースリン酸イソメラーゼ、ホルホグルコースイソメラーゼ、グルコキナーゼ、アルファ−接合因子フェロモン、[接合因子フェロモン]のための遺伝子に関連したもの、PRBIプロモーター、GUT2プロモーター、GODIプロモーター、および5’制御領域の、他のプロモーターの5’制御領域との、または上流活性化部位とのハイブリッドに関与するハイブリッドプロモーター(たとえば欧州特許第EP−A−258 067号のプロモーター)が含まれる。 シゾサッカロミセス ポムペ(Schizosaccharomyces pombe)での使用のための簡便な制御可能プロモーターは、Maundrell (1990) J. Biol. Chem. 265, 10857−10864によって記述されたようなnmt遺伝子からのチアミン−抑制性プロモーターと、Hoffman & Winston (1990) Genetics 124, 807−816によって記述されたような、グルコース抑制性jbpl遺伝子プロモーターである。 外来遺伝子の発現のために、ピヒアを形質導入する方法が、たとえば、Cregg et al. (1993)、種々のフィリップス(Phillips)特許(たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている米国特許第4857467号)にて教義されており、ピヒア発現キットが、インビトロジェン(Invitrogen)、BV, Leek, Netherlands、およびインビトロジェン社(Invitrogen Corp.)、San Diego, Californiaから市販されている。好適なプロモーターには、AOX1およびAOX2が含まれる。Gleeson et al.(1986)J. Gen. Microbiol. 132, 3459−3465は、ハンセヌラベクターと形質導入における情報が含まれ、好適なプロモーターはMOX1およびFMD1であり、一方で、欧州特許第361 991号、Fleer et al. (1991)およびローン−プーランク ローラー(Rhone−Poulenc Rorer)からの他の発行物が、クルイベロミセスspp.中で外来タンパク質を発現する方法を教えており、好適なプロモーターはPGK1である。 転写終結シグナルは好ましくは、転写終結とポリアデニル化のための適切なシグナルを含む、真核遺伝子の3’隣接配列である。好適な3’隣接配列は、たとえば、使用した発現制御配列に天然に連結した遺伝子であり得、すなわち、プロモーターに相当してもよい。あるいは、これらは、異なってもよく、その場合、S.セレビシエ ADH1遺伝子の終結シグナルが好ましい。 望むアルブミン融合タンパク質はまず、分泌リーダー配列とともに発現してよく、選択した酵母にて効果的な任意のリーダーであってよい。酵母中で有用なリーダーには任意の以下が含まれる。a)MPIF−シグナル配列(たとえばGenBank Accession番号第AAB51134のアミノ酸1〜21)MKVSVAALSCLMLVTALGSQA(配列番号:6)b)スタニオカルシンシグナル配列(MLQNSAVLLLLVISASA、配列番号:7)c)HSAシグナル配列のプレ−プロ領域(たとえば、MKWVTFISLLFLFSSAYSRGVFRR、配列番号:8)d)HSAシグナル配列のプレ領域(たとえばMKWVTFISLLFLFSSAYS、配列番号:9)またはたとえばMKWVSFISLLFLFSSAYS(配列番号:10)その変異体e)インベルターゼシグナル配列(たとえば、MLLQAFLFLLAGFAAKISA、配列番号:11)f)酵母接合因子アルファシグナル配列(たとえば、MRFPSIFTAVLAFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYSDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLEKR、配列番号:12またはMRFPSIFTAVLAFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYSDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKR、配列番号:12)g)K.ラクティスキラー毒素リーダー配列h)ハイブリッドシグナル配列(たとえば、MKWVSFISLLFLFSSAYSRSLEKR、配列番号:13)i)HSA/MFa−1ハイブリッドシグナル配列(また、HSA/kex2としても知られている)(たとえば、MKWVSFISLLFLFSSAYSRSLDKR、配列番号:14)j)K.ラクティスキラー/MFa−1融合リーダー配列(たとえば、MNIFYIFLFLLSFVQGSLDKR、配列番号:15)k)免疫グロブリンIgシグナル配列(たとえば、MGWSCIILFLVATATGVHS、配列番号:16)l)フィブリンB前駆体シグナル配列(たとえば、MERAAPSRRVPLPLLLLGGLALLAAGVDA, 配列番号:17)m)クラステリン前駆体シグナル配列(たとえば、MMKTLLLFVGLLLTWESGQVLG、配列番号:18)n)インスリン様増殖因子−結合4シグナル配列(たとえば、MLPLCLVAALLLAAGPGPSLG, 配列番号:19)o)たとえばMKWVSFISLLFLFSSAYSRGVFRR(配列番号:20)、MKWVTFISLLFLFAGVLG(配列番号:21)、MKWVTFISLLFLFSGVLG(配列番号:22)、MKWVTFISLLFLFGGVLG(配列番号:23)、改変HSAリーダーHSA#64−MKWVTFISLLFLFAGVSG(配列番号:24)、改変HSAリーダーHSA#66−MKWVTFISLLFLFGGVSG(配列番号:25)、改変HSA(A14)リーダー−MKWVTFISLLFLFAGVSG(配列番号:26)、改変HSA(S14)リーダー(また改変HSA#65としても知られている)−MKWVTFISLLFLFSGVSG(配列番号:27),改変HSA(G14)リーダー−MKWVTFISLLFLFGGVSG(配列番号:28)、またはMKWVTFISLLFLFGGVLGDLHKS(配列番号:29)のようなHSAシグナル配列のプレ−プロ−領域の変異体p)コンセンサスシグナル配列(MPTWAWWLFLVLLLALWAPARG、配列番号:30)q)酸ホスファターゼ(PH05)リーダー(たとえば、MFKSVVYSILAASLANA 配列番号:31)r)MFoz−1のプレ−配列s)O−グルカナーゼのプレ−配列(BGL2)t)キラー毒素リーダーu)キラー毒素のプレ配列 v)K.ラクティス キラー毒素プレプロ(29アミノ酸、プレの26アミノ酸とプロの13アミノ酸)w)S.ジアスタティクス グルコアミラーゼII分泌リーダー配列x)S.カリスベルゲンシス α−ガラクトシダーゼ(MEL1)分泌リーダー配列y)カンジダ グルコアミラーゼ リーダー配列z)欧州特許第EP−A−387319号(参考文献によって組み込まれている)にて開示されたハイブリッドリーダーaa)gp67シグナル配列(バキュロウイルス発現系と組み合わせて)(たとえば、GenBank受託番号AAA72759のアミノ酸1〜19)またはbb)治療的タンパク質Xの天然リーダーcc)日本国特許第62−096086号(911036516として付与、参考文献によって組み込まれている)にて開示されたような、S.セレビシエ インベルターゼ(SUC2)リーダー、またはdd)イヌリナーゼ−MKLAYSLLLPLAGVSASVINYKR(配列番号:33).ee)改変TA57プロペプチドリーダー変異体#1−MKLKTVRSAVLSSLFASQVLGQPIDDTESQTTSVNLMADDTESAFATQTNSGGLDVVGLISMAKR(配列番号:34)ff)改変TA57 プロペプチドリーダー変異体#2−MKLKTVRSAVLSSLFASQVLGQPIDDTESQTTSVNLMADDTESAFATQTNSGGLDVVGLISMAEEGEPKR(配列番号:35)gg)コンセンサスシグナルペプチド−MWWRLWWLLLLLLLLWPMVWA(配列番号:111)hh)改変HSA/kex2シグナル配列−MKWVSFISLLFLFSSAYSGSLDKR(配列番号:112)ii)コンセンサスシグナルペプチド#2−MRPTWAWWLFLVLLLALWAPARG(配列番号:105)アルブミン融合タンパク質の組換えおよび合成により生産のさらなる方法 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含むベクター、宿主細胞、および合成および組換え技術によるアルブミン融合タンパク質の産生に関する。ベクターは、たとえば、ファージ、プラスミド、ウイルスまたはレトロウイルスベクターであってよい。レトロウイルスベクターは、複製コンピタントまたは複製不全であってよい。後者の場合、ウイルス増殖は、一般的にコンプリメンティング宿主細胞中でのみ発生しうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、宿主中での増殖のための選別可能マーカーを含むベクターに結合してもよい。一般的に、プラスミドベクターを、リン酸カルシウム沈殿のような、沈殿中に導入するか、または荷電脂質との複合体中に導入する。ベクターがウイルスの場合、適切なパッケージング細胞を用いて、in vitroにてパッケージし、ついで宿主細胞内に形質導入してもよい。 ポリヌクレオチド挿入物は、いくつかあげると、ファージラムダPLプロモーター、大腸菌lac、trp、phoAおよびtacプロモーター、SV40早期および後期プロモーターおよびレトロウイルスLTRsのプロモーターのような、適切なプロモーターに動作可能に連結すべきである。他の好適なプロモーターが、当業者に公知である。発現構築物はさらに、転写開始、終結のための部位、および転写領域中、翻訳のためのリボソーム結合部位を含みうる。構築物によって発現した転写物のコード部分には、好ましくは、翻訳されるべきポリペプチドの末端にて適切に位置する、開始時点での翻訳開始コドンおよび終結コドン(UAA、UGAまたはUAG)が含まれる。 示唆したように、発現ベクターは好ましくは、少なくとも1つの選別可能マーカーを含む。そのようなマーカーには、ジヒドロ葉酸リダクターゼ、G418、グルタミンシンターゼ、または真核細胞培養のためのネオマイシン耐性、および大腸菌および他の細菌中での培養のための、テトラサイクリン、カナマイシンまたはアミピシリン耐性遺伝子が含まれる。適切な宿主の代表的な例には、限定はしないが、大腸菌、ストレプトミセスおよびサルモネラ チフェムリウム(Salmonella typhimurium)細胞細菌細胞のような細菌細胞、酵母細胞(たとえば、サッカロミセス セレビシエまたはピヒア パストリス(ATCC受託番号第201178))のような真菌細胞、ドロソフィラS2およびスポドプテラSf9細胞のような昆虫細胞、CHO、COS、NSO、293、およびBowesメラノーマ細胞のような動物細胞、および植物細胞が含まれる。上記宿主細胞のための適切な培養培地および条件が本技術分野で公知である。 細菌中での使用のために好ましいベクターには、キアゲン社(QIAGEN,Inc.)から入手可能なpQE70、pQE60およびpQE−9、ストラタジーン クローニング システムズ社(Stratagene Cloning Systems, Inc.)より入手可能なpBluescriptベクター、Phagescriptベクター、pNH8A、pNH16a、pNH18A、pNH46A、およびファルマシア バイオテック社(Pharmacia Biotech, Inc.)より入手可能なptrc99a、pKK223−3、pKK233−3、pDR540、pRIT5が含まれる。好ましい真核ベクターには、ストラタジーンから入手可能なpWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1およびpSG、およびファルマシアから入手可能なpSVK3、pBPV、pMSGおよびpSVLが含まれる。酵母系での使用のために好ましい発現ベクターには、限定はしないが、pYES2、pYD1、pTEF1/Zeo、pYES2/GS、pPICZ、pGAPZ、pGAPZalph、pPIC9、pPIC3.5、pHIL−D2、pHIL−S1、pPIC3.5K、pPIC9K、およびPAO815 (すべてが、インビトロジェン、Cartbad,CAより入手可能である)が含まれる。他の好適なベクターが、当業者によって簡単に明らかである。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、本発明のタンパク質の局在化を、原核または真核細胞の特定のコンパートメントに指向させる、および/または原核または真核細胞からの本発明のタンパク質の分泌を指向するシグナル配列に融合してもよい。たとえば、大腸菌において、タンパク質の発現を、ペリプラズマ空間に指向することを希望してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質が、細菌のペリプラズマ区間にポリペプチドの発現を指向するために融合してもよい、シグナル配列またはタンパク質(またはその断片)の例には、限定はしないが、pelBシグナル配列、マルトース結合タンパク質(MBP)シグナル配列、MBP、ompAシグナル配列、ペリプラズマ大腸菌熱labileエンテロトキシンB−サブユニットのシグナル配列、およびアルカリホスファターゼのシグナル配列が含まれる。ニュー イングランド バイオラボズから入手可能である、pMALのベクターシリーズ(とりわけ、pMAL−pシリーズ)のような、種々のベクターが、タンパク質の局在化を指向する融合タンパク質の構築のために市販されている。特定の実施様態において、本発明のポリヌクレオチドアルブミン融合タンパク質は、そのようなポリペプチドのグラム陰性細菌中での発現および精製の効率を増加させるために、pelBペクテートリアーゼシグナル配列に融合してもよい。そのすべてが参考文献によって本明細書で組み込まれている、米国特許第第5,576,195号および第5,846,818号を参照のこと。 哺乳動物細胞内でのその分泌を指向するために、本発明のアルブミン融合タンパク質に融合してもよいシグナルペプチドの例には、限定はしないが、以下が含まれる。a)MPIF−1シグナル配列(たとえば、GenBank受託番号AAB51134のアミノ酸1〜21)MKVSVAALSCLMLVTALGSQA(配列番号:6)b)スタニオカルシンシグナル配列(MLQNSAVLLLLVISASA、配列番号:7)c)HSAシグナル配列のプレ−プロ領域(たとえば、MKWVTFISLLFLFSSAYSRGVFRR、配列番号:8)d)HSAシグナル配列のプレ領域(たとえばMKWVTFISLLFLFSSAYS、配列番号:9)またはたとえばMKWVSFISLLFLFSSAYS、(配列番号:10)のようなその変異体e)インベルターゼシグナル配列(たとえば、MLLQAFLFLLAGFAAKISA、配列番号:11)f)酵母接合因子アルファシグナル配列(たとえば、MRFPSIFTAVLAFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYSDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLEKR、配列番号:12またはMRFPSIFTAVLAFAASSALAAPVNTTTEDETAQIPAEAVIGYSDLEGDFDVAVLPFSNSTNNGLLFINTTIASIAAKEEGVSLDKR、配列番号:12)g)K.ラクティスキラー毒素リーダー配列h)ハイブリッドシグナル配列(たとえば、MKWVSFISLLFLFSSAYSRSLEKR、配列番号:13)i)HSA/MFα−1ハイブリッドシグナル配列(また、HSA/kex2としても知られている)(たとえば、MKWVSFISLLFLFSSAYSRSLDKR、配列番号:14)j)K.ラクティスキラー/MFa−1融合リーダー配列(たとえば、MNIFYIFLFLLSFVQGSLDKR、配列番号:15)k)免疫グロブリンIgシグナル配列(たとえば、MGWSCIILFLVATATGVHS、配列番号:16)l)フィブリンB前駆体シグナル配列(たとえば、MERAAPSRRVPLPLLLLGGLALLAAGVDA,配列番号:17)m)クラステリン前駆体シグナル配列(たとえば、MMKTLLLFVGLLLTWESGQVLG、配列番号:18)n)インスリン様増殖因子−結合4シグナル配列(たとえば、MLPLCLVAALLLAAGPGPSLG、配列番号:19)o)たとえばMKWVSFISLLFLFSSAYSRGVFRR(配列番号:20)、MKWVTFISLLFLFAGVLG(配列番号:21)、MKWVTFISLLFLFSGVLG(配列番号:22)、MKWVTFISLLFLFGGVLG(配列番号:23)、改変HSAリーダーHSA#64−MKWVTFISLLFLFAGVSG(配列番号:24)、改変HSAリーダーHSA#66−MKWVTFISLLFLFGGVSG(配列番号:25)、改変HSA(A14)リーダー−MKWVTFISLLFLFAGVSG(配列番号:26)、改変HSA(S14)リーダー(また改変HSA#65としても知られている)−MKWVTFISLLFLFSGVSG (配列番号:27),改変HSA(G14)リーダー−MKWVTFISLLFLFGGVSG(配列番号:28)、またはMKWVTFISLLFLFGGVLGDLHKS(配列番号:29)のようなHSAシグナル配列のプレ−プロ−領域の変異体p)コンセンサスシグナル配列(MPTWAWWLFLVLLLALWAPARG,配列番号:30)q)酸ホスファターゼ(PH05)リーダー(たとえば、MFKSVVYSILAASLANA 配列番号:31)r)MFoz−1のプレ−配列s)O−グルカナーゼのプレ−配列(BGL2)t)キラー毒素リーダーu)キラー毒素のプレ配列 v)K.ラクティス キラー毒素プレプロ(29アミノ酸、プレの26アミノ酸とプロの13アミノ酸)w)S.ジアスタティクス グルコアミラーゼIl分泌リーダー配列x)S.カリスベルゲンシスα−ガラクトシダーゼ(MEL1)分泌リーダー配列y)カンジダ グルコアミラーゼリーダー配列z)欧州特許第EP−A−387319号(参考文献によって組み込まれている)にて開示されたハイブリッドリーダーaa)gp67シグナル配列(バキュロウイルス発現系と組み合わせて)(たとえば、GenBank受託番号AAA72759のアミノ酸1〜19)またはbb)治療的タンパク質Xの天然リーダーcc)日本国特許第62−096086号(911036516として付与、参考文献によって組み込まれている)にて開示されたような、S.セレビシエ インベルターゼ(SUC2)リーダー、またはdd)イヌリナーゼ−MKLAYSLLLPLAGVSASVINYKR(配列番号:33).ee)改変TA57プロペプチドリーダー変異体#1−MKLKTVRSAVLSSLFASQVLGQPIDDTESQTTSVNLMADDTESAFATQTNSGGLDVVGLISMAKR(配列番号:34)ff)改変TA57プロペプチドリーダー変異体#2−MKLKTVRSAVLSSLFASQVLGQPIDDTESQTTSVNLMADDTESAFATQTNSGGLDVVGLISMAEEGEPKR(配列番号:35)gg)コンセンサスシグナルペプチド−MWWRLWWLLLLLLLLWPMVWA(配列番号:111)jj)改変HSA/kex2シグナル配列−MKWVSFISLLFLFSSAYSGSLDKR(配列番号:112)kk)コンセンサスシグナルペプチド#2−MRPTWAWWLFLVLLLALWAPARG(配列番号:105) 好ましい実施様態において、改変HSA/Kex2シグナル配列(配列番号:112)が、本明細書で記述したようなアルブミンおよび治療的タンパク質を含む融合タンパク質、ならびにそれぞれそのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、国際特許第WO93/15199号、国際特許第97/24445号、国際特許第03/60071号、国際特許第03/59934号、および国際特許第PCT/US04/01369号にて開示されたアルブミン融合タンパク質を含む、アルブミン融合タンパク質のアミノ末端に融合する。改変HSA/Kex2シグナル配列は、たとえば、両方がそのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、Sleep et al., Biotechnology 1990, vol. 8, pp. 42−46および米国特許第5,302,697号にて開示された、HSA/Kex2シグナル配列(配列番号:14)に基づいている。本明細書で開示された改変HSA/Kex2リーダー配列には、親シグナルペプチドの残基19にて、非同類アミノ酸置換(ArgからGly)が含まれる。改変HSA/Kex2シグナルペプチドは、非改変HSA/Kex2シグナル配列よりも、酵母で発現したときに、予想されないほどよりよい発現収率および/またはよりよりアルブミン融合タンパク質の分裂効果を産生することがわかった。改変HSA/Kex2シグナルペプチドの変異体がまた、本発明に含まれる。とりわけ、配列番号:112の位置19でのGly残基が、Pro残基に置換されうる。改変HSA/Kex2シグナル配列の他の同類置換変異体も企図される。配列番号:112の改変HSA/Kex2シグナル配列、ならびにその同類置換変異体の核酸もまた、本発明に含まれる。 選別可能マーカーとして、グルタミンシンターゼ(GS)またはDHFRを使用するベクターを、それぞれ薬物メチオニンスルホキシミンまたはメトトレキサートの存在下で増幅可能である。グルタミンシンターゼに基づくベクターの利点は、グルタミンシンターゼ陰性である細胞株(たとえば、ねずみ科の動物のミエローマ細胞株、NSO)の利用可能性である。グルタミンシンターゼ発現系はまた、外来遺伝子の機能を防止するためにさらなる阻害剤を提供することにより、グルタミンシンターゼ発現細胞(たとえば、チャイニーズハムスター卵母(CHO)細胞)中でも機能しうる。グルタミンシンターゼ発現系およびその成分は、本明細書にて参考文献によってそのすべてが組み込まれている、国際特許第WO87/04462号、第WO86/05807号、第WO89/01036号、第WO89/10404号、および第WO91/06657号にて詳述されている。さらに、グルタミンシンターゼ発現ベクターは、ロンザ バイオロジックス社(Lonza Biologics, Inc.(Portsmouth, NH))より得ることができる。ねずみ科の動物のミエローマ細胞中でのGS発現系を用いるモノクローナル抗体の発現および産生が、参考文献によって本明細書にて組み込まれている、Bebbington et al., Bio/technology 10:169(1992) および Biblia and Robinson Biotechnol. Prog. 11:1 (1995) にて記述されている。 本発明はまた、本明細書で記述した上述ベクター構築物を含む宿主細胞に関し、さらに、本技術分野で公知の技術を用いて、1つまたはそれ以上の異種制御領域(たとえばプロモーターおよび/またはエンハンサー)と動作可能に結合した、本発明のヌクレオチド配列を含む宿主細胞が含まれる。宿主細胞は、哺乳動物細胞(たとえば、ヒト由来細胞)のようなより高次の真核細胞、または酵母細胞のようなより低次真核細胞であり得、または宿主細胞は細菌細胞のような、原核細胞であり得る。宿主株は、挿入された遺伝子配列の発現を調節、または望む特別の様式にて遺伝子産物を改変および処理するように選択してもよい。特定のプロモーターからの発現が、特定のインデューサーの存在下で増加し、したがって、遺伝的に改変したポリペプチドの発現を制御しうる。さらに、異なる宿主細胞は、タンパク質の翻訳および翻訳後処理および改変(たとえばリン酸化、開裂)に関して、特徴的で特別な機構を持つ。適切な細胞株が、発現した外来タンパク質の望む改変および処理を確かにするために選択可能である。 本発明の核酸および核酸構築物の宿主細胞への導入は、リン酸カルシウムトランスフェクション、DEAE−デキストラン仲介トランスフェクション、カチオン生脂質仲介トランスフェクション、エレクトロポレーション、形質導入、感染または他の方法によって実施可能である。そのような方法は、Davis et al., Basic Methods In Molecular Biology (1986)のような多くの標準研究室マニュアルにて記述されている。本発明のポリペプチドが、実際に、組換えベクターを欠く宿主細胞によって発現されうることが特に企図される。 本発明にて議論されたベクター構築物を含む、含有されている宿主細胞に加えて、本発明はまた、外来の遺伝的物質を欠損または置換するために(たとえば、治療的タンパク質に相当するコード配列を、治療的タンパク質に相当するアルブミン融合タンパク質に置換してもよい)、および/または遺伝的物質を含むように(たとえば、たとえば治療的タンパク質に相当する本発明のアルブミン融合タンパク質のような、異種ポリヌクレオチド配列を含んでよい)遺伝子工学的に改変した脊椎動物由来、とりわけ哺乳動物由来の第一、第二および不死化宿主細胞も含む。内因性ポリヌクレオチドに動作可能に結合した遺伝的物質は、内因性ポリヌクレオチドを活性化、変化および/または増幅しうる。 さらに、本技術分野で公知の技術を使用して、異種ポリヌクレオチド(たとえば、アルブミン融合タンパク質、またはその断片または変異体をコードしているポリヌクレオチド)および/または異種制御領域(たとえば、プロモーターおよび/またはエンハンサー)を、相同組換えを介して、治療的タンパク質をコードしている内因性ポリヌクレオチド配列と動作可能に結合させてよい(たとえば、そのすべてが参考文献によってそれぞれ組み込まれている開示物である、1997年6月24日に発行された米国特許第5,641,670号、国際特許明細書番号第WO96/29411号、国際特許明細書番号第WO94/12650号、Koller et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:8932−8935 (1989)、およびZijlstra et al., Nature 342:435−438 (1989)を参照のこと)。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、硫酸アンモニアまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンおよび陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー、疎水性荷電相互作用クロマトグラフィーおよびレクチンクロマトグラフィーを含む、よく知られた方法によって、組換え細胞培養液から回収および精製可能である。もっとも好ましくは、高性能液体クロマトグラフィー(「HPLC」)を精製のために使用する。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質を、限定はしないが、Q−セファロース、DEAEセファロース、ポロスHQ、ポロスDEAE、Toyopearl Q、Toyopearl QAE、Toyopearl DEAE、Resource/Source QおよびDEAE、Fractogel QおよびDEAEカラムのクロマトグラフィーを含む、陰イオン交換クロマトグラフィーを用いて精製する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質を、限定はしないが、SP−セファロース、CMセファロース、ポロスHS、ポロスCM、Toyopearl SP、Toyopearl CM、Resource/Source S およびCM、Fractogel SおよびCMカラム、およびそれらの等価物および同等物を含む陽イオン交換クロマトグラフィーを用いて精製する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質を、限定はしないが、フェニル、ブチル、メチル、オクチル、ヘキシル−セファロース、ポロスフェニル、ブチル、メチル、オクチル、ヘキシル、Toyopearl フェニル、ブチル、メチル、オクチル、ヘキシルResource/Source フェニル、ブチル、メチル、オクチル、ヘキシル、Fractogel フェニル、ブチル、メチル、オクチル、ヘキシルカラムおよびそれらの等価物および同等物を含む、疎水性相互作用クロマトグラフィーを用いて精製する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、限定はしないが、セファロースS100、S200、S300、スーパーデックス樹脂からむおよびそれらの等価物および同等物を含む、サイズ排除クロマトグラフィーを用いて精製する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、限定はしないが、Mimetic Dyeアフィニティー、HSAまたは「融合標的」分子いずれかに対して選択的である、ペプチドアフィニティーおよび抗体アフィニティーカラムを含む、アフィニティークロマトグラフィーを用いて精製する。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、以上で列記した1つまたはそれ以上のクロマトグラフィーを用いて精製する。他の好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、1つまたはそれ以上の以下のクロマトグラフィーカラム、QセファロースFFカラム、SPセファロースFFカラム、Qセファロース高性能カラム、ブルーセファロースFFカラム、ブルーカラム、フェニルセファロースFFカラム、DEAEセファロースFFまたはメチルカラム、を用いて精製する。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質は、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、PCT国際特許明細書番号第WO 00/44772号にて記述された工程を用いて精製してもよい。当業者は、本発明のアルブミン融合タンパク質の精製における使用のために、そこで記述されている工程を簡単に改変可能である。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、化学合成手順の産物、およびたとえば細菌、酵母、高次植物、昆虫およびほ乳動物細胞を含む原核または真核宿主からの組換え体技術によって産生された産物から回収してもよい。組換え体産生手順において利用される宿主に依存して、本発明のポリペプチドに糖付加してよく、または糖付加しなくてよい。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質はまた、宿主仲介工程の結果としていくつかの場合で、内部改変メチオニン残基も含んでよい。したがって、翻訳開始コドンによってコードされたN−末端メチオニンが一般的に、すべての真核細胞中の翻訳の後、任意のタンパク質から高い効率で除去されることがよく知られている。ほとんどのタンパク質上のN−末端メチオニンがまた、ほとんどの原核生物にて効率的に除去され、N−末端メチオニンが共有結合しているアミノ酸の性質に依存して、いくつかのタンパク質に関して、この原核生物除去工程は非効率的である。 1つの実施様態において、酵母ピヒア パストリスを使用して、真核系中で、本発明のアルブミン融合タンパク質を発現させる。ピヒア パストリスは、その単独の炭素供給源として、メタノールを代謝可能である、メチロトローフ酵母である。メタノール代謝経路の主要な段階は、O2を用いるメタノールのホルムアルデヒドへの酸化である。この反応は、酵素アルコールオキシダーゼによって触媒される。その単独炭素供給源としてメタノールを代謝するために、ピヒア パストリスは、部分的に、O2に対してアルコールオキシダーゼの親和性が比較的低いので、高レベルのアルコールオキシダーゼを産生しなければならない。結果として、主な炭素供給源としてメタノールに依存して増殖培養中、2つのアルコールオキシダーゼ遺伝子(AOX1)の1つのプロモーター領域が非常に活性である。メタノールの存在下、AOX1遺伝子から産生されたアルコールオキシダーゼが、ピヒア パストリス中で、およそ30%までの総可溶性タンパク質を含む。Ellis, S.B., et al., Mol. Cell. Biol. 5:1111−21 (1985); Koutz, P.J, et al., Yeast 5:167−77 (1989); Tschopp, J.F., et al., Nucl. Acids Res. 15:3859−76 (1987)を参照のこと。したがって、たとえば本発明のポリヌクレオチドのような、異種コード配列が、AOX1制御配列のすべてまたは一部分の転写制御下、メタノールの存在下で、ピヒア酵母増殖において、ことのほか高いレベルで発現する。 1つの例において、プラスミドベクターpPIC9Kを使用して、本質的に「ピヒア プロトコール:分子生物学における方法(Pichia Protocols: Methods in Molecular Biology)」、 D.R. Higgins and J. Cregg, eds. The Humana Press, Totowa, NJ, 1998にて記述されたように、ピヒア酵母系において、本明細書にて列記されたように、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを発現させる。この発現ベクターにより、多重クローニング部位の上流に局在したピヒア パストリス アルカリホスファターゼ(PHO)分泌シグナルペプチド(すなわちリーダー)に連結した強力なAOX1プロモーターのおかげで、本発明のポリペプチドの発現および分泌が可能である。 提案された発現構築物が、必要ならばイン−フレームAUGを含む、転写、翻訳、分泌(望むならば)のための適切な局在化したシグナルを提供するかぎり、当業者が簡単に理解するように、pYES2、pYD1、pTEF1/Zeo、pYES2/GS、pPICZ、pGAPZ、pGAPZalpha、pPIC9、pPIC3.5、pHIL−D2、pHIL−S1、pPIC3.5K、およびPAO815のような多くの他の酵母ベクターを、pPIC9Kの代わりに使用可能である。 他の実施様態において、たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドのような、異種コード配列の高レベルの発現を、たとえばpGAPZまたはpGAPZアルファのような発現ベクター内への、本発明の異種ポリヌクレオチドのクローニングと、酵母培養液のメタノールのない状態での増殖によって達成しうる。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質は、本技術分野で公知の技術を用いて化学的に合成可能である(たとえば、Creighton, 1983, Proteins: Structures and Molecular Principles, W.H. Freeman & Co., N.Y., and Hunkapiller et al., Nature, 310:105−111 (1984)を参照のこと)。たとえば、ポリペプチドの断片に相当するポリペプチドを、ペプチドシンセサイザーの利用によって合成可能である。さらに、望むのであれば、非古典的アミノ酸または化学的アミノ酸類似体を、ポリペプチド配列内への置換または添加として導入可能である。非古典的アミノ酸には、限定はしないが、共通アミノ酸のD−アイソマー、2,4−ジアミノブチル酸、a−アミノイソブチル酸、4−アミノブチル酸、Abu、2−アミノブチル酸、g−Abu、e−Ahx、6−アミノヘキサノン酸、Aib、2−アミノイソブチル酸、3−アミノプロピオン酸、オルニチン、ノルロイシン、ノルバリン、ヒドロキシプロリン、サルコシン、シトルリン、ホモシトルリン、システイン酸、t−ブチルグリシン、t−ブチルアラニン、フェニルグリシン、シクロヘキシルアラニン、b−アラニン、フルオロ−アミノ酸、b−メチルアミノ酸のようなデザイナーアミノ酸、Ca−メチルアミノ酸、Na−メチルアミノ酸および一般的なアミノ酸類似体が含まれる。さらに、アミノ酸は、D(右旋性)またはL(左旋性)でありうる。 本発明は、たとえば糖付加、アセチル化、リン酸化、アミド化、公知の保護/ブロッキング基による誘導化、タンパク質分解開裂、抗体分子または他の細胞リガンドへの連結などによる、翻訳の間または後で異なって修飾される、本発明のアルブミン融合タンパク質が含まれる。任意の多数の化学修飾が、限定はしないが、臭化シアノーゲン、トリプシン、キモトリプシン、パパイン、V8プロテアーゼ、NaBH4による特異的化学開裂、アセチル化、ホルミル化、酸化、還元、ツニカマイシンの存在下での代謝的合成などを含む、公知の技術によって実施してもよい。 本発明によって含まれるさらなる翻訳後修飾には、たとえばN−結合またはO−結合糖鎖、N−末端またはC−末端末の処理、化学部位のアミノ酸骨格への結合、N−結合またはO−結合糖鎖の化学的修飾、および原核宿主細胞発現の結果としてのN−末端メチオニン残基の添加または欠損が含まれる。アルブミン融合タンパク質はまた、酵素的、蛍光、等張または親和性標識のような検出可能な標識で修飾されてよく、タンパク質の検出および単離が可能になる。 好適な酵素の例には、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、またはアセチルコリンエステラーゼが含まれ、好適な人工基複合体の例には、ストレプトアビジン/ビオチンおよびアビジン/ビオチンが含まれ、好適な蛍光物質の例には、ウンベリフェロン、フルオレセイン、フルオレセイン イソチオシアネート、ローダミン、ジクロロトリアジニルアミン フルオレセイン、塩化ダンシルまたはフィコエリスリンが含まれ、発光物質の例には、ルミノールが含まれ、生物発光物質の例には、ルシフェラーゼ、ルシフェリンおよびアエクオリンが含まれ、好適な放射活性物質の例には、ヨウ素(121I、123I、125I、131I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(111In、112In、113mIn、115mIn)テクネチウム(99Tc、99mTc)、サリウム(201Ti)、ガリウム(68Ga、67Ga)、パラジウム(103Pd)、モリブデニウム(99Mo)、キセノン(133Xe)、フッ素(18F)、153Sm、177Lu、159Gd、149Pm、140La、175Yb、166Ho、90Y、47Sc、186Re、188Re、142Pr、105Rh、および97Ruが含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質またはその断片または変異体は、ポリペプチドに対して、限定はしないが、177Lu、90Y、166Ho、および153Smを含む放射金属イオンに結合した巨環状キレーターに結合する。好ましい実施様態において、巨環状キレーターと結合した放射金属イオンは、111Inである。他の好ましい実施様態において、巨環状キレーターと結合した放射金属イオンは、90Yである。特定の実施様態において、巨環状キレーターは、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸(DOTA)である。他の特定の実施様態において、DOTAは、リンカー分子を介して、本発明の抗体またはその断片に結合する。DOTAをポリペプチドに共役するために有用なリンカー分子の例が、本技術分野で一般的に公知であり、たとえば、そのすべてが参考文献によって組み込まれた、DeNardo et al., Clin Cancer Res. 4(10):2483−90 (1998); Peterson et al., Bioconjug. Chem. 10(4):553−7 (1999)、およびZimmerman et al, Nucl. Med. Biol. 26(8):943−50 (1999)を参照のこと。 言及したように、本発明のアルブミン融合タンパク質は、翻訳後処理のような天然の工程によって、または本技術分野でよく知られている化学的改変技術によってのいずれかで改変してもよい。同一の型の改変が、同一の、または異なる程度、該ポリペプチド内の種々の部位で存在することが理解される。本発明のポリペプチドは、たとえばユビキノン化の結果として分岐してよく、分岐あり、またはなしで、環状であってよい。環状、分岐および分岐環状ポリペプチドは、翻訳後天然工程の結果であってよく、または合成方法によって作製されてよい。改変には、アセチル化、アシル化、ADP−リボシル化、アミド化、フラビンの供給結合、ヘモ部位の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体の共有結合、ホスホチジルイノシトールの共有結合、架橋、環状化、ジスルフィド結合形成、脱メチル化、共有架橋の形成、システインの形成、ピログルタミン酸の形成、ホルミル化、ガンマ−カルボキシル化、グリコシル化、GPIアンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ化、メチル化、ミリスチル化、酸化、ペグ化、タンパク質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化のようなアミノ酸のタンパク質へのトランスファー−RNA仲介添加、およびユビキチン化が含まれる(たとえば、PROTEINS − STRUCTURE AND MOLECULAR PROPERTIES, 2nd Ed., T. E. Creighton, W. H. Freeman and Company, New York (1993); POST−TRANSLATIONAL COVALENT MODIFICATION OF PROTEINS, B. C. Johnson, Ed., Academic Press, New York, pgs. 1−12 (1983); Seifter et al., Meth. Enzymol. 182:626−646 (1990); Rattan et al., Ann. N.Y. Acad. Sci. 663:48−62 (1992)を参照のこと)。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および治療的タンパク質またはその断片または変異体に結合する抗体を、精製を促進するために、ペプチドのようなマーカー配列に融合可能である。好ましい実施様態において、マーカーアミノ酸配列は、多くが市販されている中で、たとえば、pQEベクター(QIAGEN, Inc., 9259 Eton Avenue, Chatsworth, CA, 91311)中に提供されたタグのような、ヘキサ−ヒスチジンペプチドである。たとえば、Gentz et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:821−824 (1989)にて記述されたように、ヘキサ−ヒスチジンは、融合タンパク質の簡便な精製を提供する。精製のために有用である他のペプチドタグには、限定はしないが、インフルエンザ ヘマグルチニンタンパク質から由来したエピトープに相当する、「HA」タグ(Wilson et al., Cell 37:767 (1984))および「flag」タグが含まれる。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質は、細胞毒素、たとえば細胞増殖抑制剤または細胞破壊剤、治療薬剤または放射活性金属、たとえば213Biのようなアルファ−放射物などの治療的部分と共役してもよい。細胞毒素または細胞傷害剤には、細胞に対して有害な任意の薬剤が含まれる。例には、パクリタキソール、サイトカラシンB、グラミシジンD、臭化エチジウム、エメチン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルシチン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ジヒドロキシアンスラシンジオン、ミトキサントロン、ミスラマイシン、アクチノマイシンD、1−デヒドロテストステロン、グルココルチコイド、プロカイン、テトラカイン、リドカイン、プロパノロールおよびプロマイシン、およびそれらの類似体または相同物が含まれる。治療的薬剤には、限定はしないが、代謝拮抗薬(たとえば、メトトレキサート、6−メルカプトプリン、6−チオグアニン、シタラビン、5−フルオロウラシル デカルバジン)、アルキル化剤(たとえば、メクロレタミン、チオエパ クロラムブシル、メルファラン、カルムスチン(BSNU)およびロムスチン(CCNU)、シクロソファミド、ブスルファン、ジブロモマンニトール、ストレプトゾトシン、マイトマイシンCおよびcis−ジクロロジアミン白金(II)(DDP)シスプラチン)、アンソラサイクリン類(たとえばダウノルビシン(以前はダウノマイシン)およびドキソルビシン)、抗生物質(たとえばダクチノマイシン(以前はアクチノマイシン)、ブレオマイシン、ミスラマイシンおよびアンソラマイシン(AMC))および抗有糸分裂薬(たとえばビンクリスチンおよびビンブラスチン)が含まれる。 本発明の抱合体は、該生物学的応答を改変するために使用可能であり、治療的薬剤または薬物部分は、古典的な化学治療薬剤に制限されるとは解釈されない。たとえば、薬物部分は、望む生物学的活性を持つタンパク質またはポリペプチドでありうる。そのようなタンパク質には、たとえば、アブリン、リシンA、シュードモナスエトトキシン、またはジフテリア毒素のような毒素、腫瘍壊死因子、アルファ−インターフェロン、β−インターフェロン、神経成長因子、血小板由来増殖因子、組織プラスミノーゲン活性化物などのタンパク質、アポトーシス薬、たとえばTNF−アルファ、TNF−ベータ、AIMI(国際特許明細書番号第WO97/33899号を参照のこと)、AIM II(国際特許明細書番号第WO97/34911号を参照のこと)、Fasリガンド(Takahashi et al., Int. Immunol., 6:1567−1574 (1994))、VEGI(国際特許明細書番号第WO99/23105号を参照のこと)、たとえばアンジオスタチンまたはエンドスタチンのような血栓剤、または抗血管形成剤、またはたとえば、リンホカイン、インターロイキン−1(「IL−1」)、インターロイキン−2(「IL−2」)、インターロイキン−6(「IL−6」)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(「GM−CSF)」、顆粒球コロニー刺激因子(「G−CSF」)または他の増殖因子を含んでよい。そのような治療的部分をタンパク質(たとえばアルブミン融合タンパク質)などの生理学的反応修飾剤に共役させるための技術が、本技術分野でよく知られている。 抗体をまた、固体支持体に結合してよく、本発明のアルブミン融合タンパク質によって結合された、に結合した、または連結したポリペプチドンの免疫アッセイまたは精製のためにとりわけ有用である。そのような固体支持体には、限定はしないが、ガラス、セルロース、ポリアクリルアミド、ナイロン、ポリスチレン、塩化ポリビニルまたはポリプロピレンが含まれる。 共役した治療的部位あり、またはなしで、単独で、または細胞傷害性因子(類)および/またはサイトカイン(類)との組み合わせで投与されたアルブミン融合タンパク質を、治療的として使用可能である。 本発明のアルブミン融合タンパク質が、治療的タンパク質に結合する抗体のVHドメインのみを含む実施様態において、治療的タンパク質に結合する同一の抗体のVLドメインとの融合タンパク質を共発現することが必要であり、および/または望ましく、VH−アルブミン融合タンパク質とVLタンパク質が転写後に(共有または非共有いずれかで)連結する。 本発明のアルブミン融合タンパク質が、治療的タンパク質に結合する抗体のVLドメインのみを含む実施様態において、治療的タンパク質に結合する同一の抗体のVHドメインとの融合タンパク質を共発現することが必要であり、および/または望ましく、VL−アルブミン融合タンパク質とVHタンパク質が転写後に(共有または非共有いずれかで)連結する。 いくつかの治療的抗体が二特異性抗体であり、治療的タンパク質に結合する抗体が、2つの異なる重/軽鎖対と2つの異なる結合部位を持つ人工ハイブリッド抗体であることを意味する。治療的タンパク質に相当するアルブミン融合タンパク質を作製するために、アルブミンタンパク質部位のN−およびC−末端両方に融合したscFv断片を持つ、アルブミン融合タンパク質を作製することが可能である。よりとりわけ、アルブミンのN−末端に融合したscFvが、治療的タンパク質に結合する本来の抗体の重/軽(VH/VL)対の1つに相当し、アルブミンのC−末端に融合したscFvが、治療的タンパク質に結合する本来の抗体の他の重/軽(VH/VL)対に相当する。 ポリペプチドの可溶性、安定性および循環時間の増加、または免疫原性の低下のような、さらなる利点を提供しうる、本発明のアルブミン融合タンパク質の化学的に改変された誘導体がまた本発明によって提供される(米国特許第4,179,337号を参照のこと)。誘導体化のための化学的部位は、ポリエチレングリコール、エチレングリコール/プロピレングリコールコポリマー、カルボキシメチルセルロース、デキストラン、ポリビニルアルコールなどのような水溶性ポリマーから選択してもよい。アルブミン融合タンパク質は、分子内の無作為な位置で、または分子内の先に決められた位置で改変してよく、1つ、2つ、3つまたはそれ以上の結合化学部位を含んでよい。 ポリマーは、任意の分子量のものであってよく、分岐または非分岐であってよい。ポリエチレングリコールに関して、好ましい分子量は、取り扱いおよび製造の簡便さのために、約1kDa〜約100kDa(語句「約(about)」は、ポリエチレングリコールの調製において、いくつかの分子が、標準分子量より重い、またはわずかに軽いことを示唆している)である。望む治療的プロファイル(たとえば望む維持放出の期間、生物学的活性における場合、効果、取り扱いの簡便さ、抗原性の程度または欠損、および治療的タンパク質または類似体に対するポリエチレングリコールの他の公知の効果)に依存して、他の大きさを使用してもよい。たとえば、ポリエチレングリコールは、約200、500、1000、1500、2000、2500、3000、3500、4000、4500、5000、5500、6000、6500、7000、7500、8000、8500、9000、9500、10,000、10,500、11,000、11,500、12,000、12,500、13,000、13,500、14,000、14,500、15,000、15,500、16,000、16,500、17,000、17,500、18,000、18,500、19,000、19,500、20,000、25,000、30,000、35,000、40,000、45,000、50,000、55,000、60,000、65,000、70,000、75,000、80,000、85,000、90,000、95,000、または100,000kDaの平均分子量をもちうる。 以上で言及したように、ポリエチレングリコールは、分岐構造をもってよい。分岐ポリエチレングリコールは、たとえば、それぞれ参考文献によって本明細書に組み込まれている開示物である、米国特許第5,643,575号、Morpurgo et al., Appl. Biochem. Biotechnol. 56:59−72 (1996); Vorobjev et al., Nucleosides Nucleotides 18:2745−2750 (1999); and Caliceti et al., Bioconjug. Chem. 10:638−646 (1999)を参照のこと。 ポリエチレングリコール分子(または他の化学部分)は、タンパク質の機能的または抗原性ドメインにおける効果を考慮して、タンパク質に結合すべきである。たとえば、参考文献によって組み込まれている、欧州特許第0401384号(PEGのG−CSFへの結合)にて開示された方法のような、多数の結合方法が、当業者に利用可能である。また、塩化トレシルを用いるGM−CSFのペグ化を報告しているMalik et al., Exp. Hematol. 20:1028−1035 (1992)も参照のこと。たとえば、ポリエチレングリコールは、遊離アミノまたはカルボキシル基のような、反応性基を介して、アミノ酸残基を通して共有結合してもよい。反応性基は、活性化ポリエチレングリコール分子が結合するものである。遊離舞の基を持つアミノ酸残基には、リシン残基およびN−末端アミノ酸残基が含まれ、遊離カルボキシル基を持つものには、アスパラギン酸残基およびグルタミン酸残基、およびC−末端アミノ酸残基が含まれうる。スルホヒドリル基もまた、ポリエチレングリコール分子を結合させるための反応性基として使用しうる。治療的目的のために、N−末端またはリシン基での結合のような、アミノ基での結合が好ましい。 以上で指摘したように、ポリエチレングリコールは、任意の数のアミノ酸残基への結合を介して、タンパク質に結合してもよい。たとえば、ポリエチレングリコールは、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはシステイン残基への共有結合を介して、タンパク質に連結可能である。1つまたはそれ以上の反応化学を、タンパク質の特定のアミノ酸残基(たとえば、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸またはシステイン)へ、またはタンパク質の1つ以上の型のアミノ酸残基(たとえば、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸、グルタミン酸、システインおよびこれらの組み合わせ)へポリエチレングリコールを結合させるために利用してもよい。 N−末端で化学的に改変されたタンパク質がとりわけ望ましい可能性がある。本組成物の例示としてポリエチレングリコールを使用して、(分子量、分岐などによる)種々のポリエチレングリコール分子、反応混合液中のポリエチレングリコール分子のタンパク質(ポリペプチド)分子に対する割合、実施されるペグ化反応の型、および選択されたN−末端ペグ化タンパク質をえるための方法より選択しうる。N−末端ペグ化調節物を得るための方法(すなわち、必要であれば、この部位を他のモノペグ化部位から分離すること)は、ペグ化タンパク質分子の集団からの、N−末端ペグ化物質の精製によってでありうる。N−末端改変にて改変された選択的タンパク質は、特定のタンパク質における誘導化のために利用可能な、異なる型の第一級アミノ基の異なる反応性を利用する(リシン対N−末端)還元アルキル化によって達成されうる。適切な反応条件下、本質的にカルボキシル基含有ポリマーでの、N−末端におけるタンパク質の選択的誘導化が達成される。 以上で示唆したように、本発明のアルブミン融合タンパク質のペグ化は、任意の数の方法によって達成されうる。たとえば、ポリエチレングリコールを、直接または介在リンカーによって、アルブミン融合タンパク質に結合してもよい。ポリエチレングリコールをタンパク質に結合させるリンカーなしの系が、それぞれ参考文献によって本明細書に組み込まれた開示物である、Delgado et al., Crit. Rev. Thera. Drug Carrier Sys. 9:249−304 (1992); Francis et al., Intern. J. of Hematol. 68:1−18 (1998)、米国特許第4,002,531号、米国特許第 5,349,052号、国際特許第WO95/06058号および第WO 98/32466号にて記述されている。 ポリエチレングリコールを、介在リンカーなしに直接タンパク質のアミノ酸残基に結合させるための1つの系は、トレシルクロリド(ClSO2CH2CF3)を用いる、モンメトキシポリエチレングリコール(MPEG)の改変によって産生される、トレシル化MPEGを利用する。タンパク質のトレシル化MPEGに際して、ポリエチレングリコールが、タンパク質のアミノ基に直接結合する。したがって、本発明には、本発明のタンパク質を、2,2,2−トリフルオレオタンスルホニル基を持つポリエチレングリコール分子と反応させることによって産生される、タンパク質−ポリエチレングリコール抱合体が含まれる。 ポリエチレングリコールはまた、多数の異なる介在リンカーを用いてタンパク質に結合可能でもある。たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれた全開示物である、米国特許第5,612,460号が、ポリエチレングリコールをタンパク質に連結するためのウレタンリンカーを開示している。ポリエチレングリコールがリンカーによってタンパク質に結合した、タンパク質−ポリエチレングリコール抱合体をまた、MPEG−スクシニミジルコハク酸、1,1’−カルボニルジイミダゾールによって活性化したMPEG、MPEG−2,4,5−トリクロロペニルカルボン酸、MPEG−p−ニトロフェノールカルボン酸、および種々のMPEG−コハク酸誘導体のような化合物とのタンパク質の反応によって産生可能である。多数のさらなるポリエチレングリコール誘導体、およびポリエチレングリコールをタンパク質に結合させるための化学反応が、参考文献によって本明細書に組み込まれている全開示物である、国際特許第WO 98/32466にて記述されている。本明細書にて列記された化学反応を用いて産生されるペグ化タンパク質産物が、本発明の目的内に含まれる。 本発明の各アルブミン融合タンパク質に結合するポリエチレングリコール部位の数(すなわち置換の程度)はまた変化してもよい。たとえば、本発明のペグ化タンパク質は、平均して、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、12、15、17、20またはそれ以上のポリエチレングリコール分子に結合してもよい。同様に、置換の平均程度は、タンパク質あたり1〜3、2〜4、3〜5、4〜6、5〜7、6〜8、7〜9、8〜10、9〜11、10〜12、11〜13、12〜14、13〜15、14〜16、15〜17、16〜18、17〜19または18〜20ポリエチレングリコール分子の範囲内である。置換の程度を決定するための方法が、たとえば、Delgado et al., Crit. Rev. Thera. Drug Carrier Sys. 9:249−304 (1992)にて議論されている。 本発明のポリペプチドを、限定はしないが、硫酸アンモニアまたはエタノール沈殿、酸抽出、陰イオンまたは陽イオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイト クロマトグラフィー、疎水性荷電相互作用クロマトグラフィーおよびレクチン クロマトグラフィーを含む、標準の方法によって、化学的合成および組換え細胞培養液から回収し、精製可能である。もっとも好ましくは、高性能液体クロマトグラフィー(「HPLC」)を精製のために使用する。タンパク質を再折りたたみするためのよく知られた技術を使用して、単離および/または精製の間にポリペプチドを変性された場合に、活性配座を再形成させてよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質の存在および量を、本技術分野で公知のよく知られている免疫アッセイである、ELISAを用いて決定してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質を検出/定量するために有用でありうる1つのELISAプロトコールには、ELISAプレートを本発明のアルブミン融合タンパク質でコートすること、非特異的結合を防止するためにプレートをブロッキングすること、ELISAプレートを洗浄すること、(1つまたはそれ以上の異なる濃度で)本発明のアルブミン融合タンパク質を含む溶液を加えること、(本明細書記述された、または本技術分野で公知のように)検出可能標識に結合した二次抗治療的タンパク質特異的抗体を加えること、および二次抗体の存在を検出すること、の段階が含まれる。このプロトコールの他のバージョンにおいて、ELISAプレートを、抗治療的タンパク質特異的抗体でコートし、標識化二次試薬が、抗ヒトアルブミン特異的抗体でありうる。ポリヌクレオチドの使用 本明細書で同定された各ポリヌクレオチドを、試薬として多数の方法にて使用可能である。以下の記述は例として考慮されるべきであり、公知の技術を利用している。 本発明のポリヌクレオチドは、本発明のアルブミン融合タンパク質を産生するために有用である。以下のより詳細に記述するように、(アルブミン融合タンパク質をコードしている)本発明のポリヌクレオチドを、遺伝的改変にて有用な組換えDNA方法にて使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによってコードされたアルブミン融合タンパク質を発現している細胞、細胞株または組織を作製してもよい。 本発明のポリヌクレオチドはまた、遺伝子治療で有用である。遺伝子治療の1つのゴールは、遺伝的欠損を訂正する目的で、正常遺伝子を、欠陥遺伝子を持つ生物に挿入することである。本発明にて開示されたポリヌクレオチドは、非常に正確な様式で、そのような遺伝子欠陥を標的化する方法を提供する。他のゴールは、宿主ゲノムに存在しなかった新規遺伝子を挿入して、それによって宿主細胞内で新規の特徴を産生することである。本発明によって含まれる遺伝子治療法のさらなる非限定例が、本明細書他所にてより完全に記述されている(たとえば、項目「遺伝子治療」および実施例61および62を参照のこと)。ポリペプチドの使用 本明細書で同定された各ポリペプチドを、多数の方法にて使用可能である。以下の記述は例として考慮されるべきであり、公知の技術を利用している。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、組織(類)(たとえば、ABC免疫ペルオキシダーゼ(Hsu et al., J. Histochem. Cytochem. 29:577−580 (1981)のような免疫組織化学アッセイ)、または細胞型(類)(たとえば免疫細胞化学アッセイ)の異なる同定のための、免疫学的プローブを提供するために有用である。 アルブミン融合タンパク質は、当業者に公知の古典的免疫組織学的方法(たとえばJalkanen, et al., J. Cell. Biol. 101:976−985 (1985); Jalkanen, et al., J. Cell. Biol. 105:3087−3096 (1987)を参照のこと)を用いて、生物学的試料中のポリペプチドのレベルをアッセイするために使用可能である。タンパク質遺伝子発現を検出するために有用な他の方法には、酵素酵素測定法(ELISA)および放射免疫アッセイ(RIA)のような免疫アッセイが含まれる。好適なアッセイ標識が本技術分野で公知であり、グルコースオキシダーゼのような酵素標識、ヨウ素(121I、123I、125I、131I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(111In、112In、113mIn、115mIn)テクネチウム(99Tc、99mTc)、サリウム(201Ti)、ガリウム(68Ga、67Ga)、パラジウム(103Pd)、モリブデニウム(99Mo)、キセノン(133Xe)、フッ素(18F)、153Sm、177Lu、159Gd、149Pm、140La、175Yb、166Ho、90Y、47Sc、186Re、188Re、142Pr、105Rh、97Ruのような放射性同位体、ルミノールのような発光標識、およびフルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、およびビオチンが含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質はまた、イメージングによってin vivoで検出可能である。タンパク質のin vivoイメージングのための標識またはマーカーには、X−ラジオグラフィー、核磁気共鳴(NMR)または電子スピン共鳴(ESR)によって検出可能なものが含まれる。X−ラジオグラフィーのために、好適な標識には、バリウムまたはセシウムのような放射性同位体が含まれ、これらは、検出可能な放射線を放射するが、対象には明らかに有害ではない。NMRおよびESRのために好適なマーカーには、重水素のような検出可能な特徴的スピンを持つものが含まれ、本発明のアルブミン融合タンパク質を発現している細胞株に与えられた栄養分の標識化によって、アルブミン融合タンパク質内に組み込まれうる。 放射性同位体(たとえば、131I、112In、99mTc、(131I、125I、123I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(111In、112In、113mIn、115mIn)テクネチウム(99Tc、99mTc)、サリウム(201Ti)、ガリウム(68Ga、67Ga)、パラジウム(103Pd)、モリブデニウム(99Mo)、キセノン(133Xe)、フッ素(18F)、153Sm、177Lu、159Gd、149Pm、140La、175Yb、166Ho、90Y、47Sc、186Re、188Re、142Pr、105Rh、97Ru)、放射線不通過基質、または核磁気共鳴によって検出可能な物質のような適切な検出可能イメージング部位で標識化されたアルブミン融合タンパク質を免疫系疾患のために試験されるべき哺乳動物内に(たとえば非経口、皮下または腹腔内で)導入する。対象の大きさ、使用するイメージング系が、診断イメージを提供するために必要なイメージング部位の量を決定することが理解されるであろう。放射性同位体部位の場合、ヒト対象に対して、注射される放射活性の量は、通常99mTcの約5〜20ミリキューリーの範囲である。標識化アルブミン融合タンパク質をついで、好ましくは、(本発明のアルブミン融合タンパク質を作製するために使用した治療的タンパク質のものと相当する)1つまたはそれ以上のレセプター、リガンドまたは基質が局在する体内の位置(たとえば、器官、細胞、細胞外空間またはマトリックス)に蓄積する。あるいは、アルブミン融合タンパク質が、治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含む場合、標識化アルブミン融合タンパク質は、好ましくは、(本発明のアルブミン融合タンパク質を作製するために使用した)治療的抗体によって結合したものに相当するポリペプチド/エプトープが局在する体内の位置(たとえば、器官、細胞、細胞外空間またはマトリックス)に蓄積する。in vivo腫瘍イメージングが、S.W. Burchiel et al.,「放射標識化抗体とその断片の免疫薬物動態学(Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragments)」(Chapter 13 in Tumor Imaging: The Radiochemical Detection of Cancer, S.W. Burchiel and B. A. Rhodes, eds., Masson Publishing Inc. (1982))にて記述されている。そこで記述されているプロトコールは、本発明のアルブミン融合タンパク質との利用のために、当業者によって簡単に改変可能である。 1つの実施様態において、本発明は、異種ポリペプチドまたは核酸に結合した本発明のアルブミン融合タンパク質(たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによってコードされたポリペプチドおよび/または抗体)を投与することによって、本発明のアルブミン融合タンパク質の細胞への特異的送達のための方法を提供する。1つの例において、本発明は、治療的タンパク質を標的化細胞に送達するための方法を提供する。他の例において、本発明は、標的細胞へ、一本鎖核酸(たとえばアンチセンスまたはリボザイム)または二本鎖核酸(たとえば細胞のゲノム内へ統合可能であるか、またはエピソームに複製可能である、そして複写可能であるDNA)を送達するための方法を提供する。 他の実施様態において、本発明は、毒素または細胞傷害性プロドラッグと結合した、本発明のアルブミン融合タンパク質を投与することによる、細胞の特定の破壊のための方法が提供される。 「毒素(toxin)」によって、内因性細胞傷害性効果器系、放射性同位体、ホロトキシン、改変毒素、毒素の触媒サブユニット、または定義された条件下で、細胞の死を引き起こす細胞中または細胞表面上に通常は存在しない任意の分子または酵素に結合し、活性化する1つまたはそれ以上の分子が意味される。本発明の方法にしたがって使用しうる毒素には、限定はしないが、本技術分野で公知の放射性同位体、たとえば先天的または誘導された内因性細胞傷害性効果器系、チミジンキナーゼ、エンドヌクレアーゼ、RNAse、アルファ毒素、リシン、アブリン、シュードモナスエキソトキシンA、ジフテリア毒素、サポリン、モモルジン、ゼロニン、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、アルファ−サルシンおよびコレラ毒素に結合する抗体(またはその部分を含む補体結合)のような化合物が含まれる。「毒素」にはまた、細胞増殖抑制剤または細胞破壊剤、治療薬剤または放射活性金属イオン、たとえば213Biのようなアルファ−放射物、またはたとえば103Pd、133Xe、131I、68Ge、57Co、65Zn、85Sr、32P、35S、90Y、153Sm、153Gd、169Yb、51Cr、54Mn、75Se、113Sn、90Yttrium、117Tin、186レニウム、166ホルミウム、および188レニウムのような他の放射性同位体、ルミノールのような発光標識、フルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、およびビオチンが含まれる。特定の実施様態において、本発明は、放射性同位体 90Yに結合した、本発明のポリペプチドまたは本発明の抗体を投与することによる、細胞の特異的な崩壊(たとえば腫瘍細胞の崩壊)のための方法を提供する。他の特定の実施様態において、本発明は、放射性同位体111Inに結合した、本発明のポリペプチドまたは本発明の抗体を投与することによる、細胞の特異的な崩壊(たとえば腫瘍細胞の崩壊)のための方法を提供する。さらなる特定の実施様態において、本発明は、放射性同位体131Iに結合した、本発明のポリペプチドまたは本発明の抗体を投与することによる、細胞の特異的な崩壊(たとえば腫瘍細胞の崩壊)のための方法を提供する。 本技術分野で公知の技術を、本発明のlableポリペプチドに適用可能である。そのような技術には、限定はしないが、二機能性共役剤の利用が含まれる(たとえば、それぞれがそのすべてが参考文献によって組み込まれている内容である、米国特許第5,756,065号、第 5,714,631号、第5,696,239号、第5,652,361号、第5,505,931号、第5,489,425号、第5,435,990号、第5,428,139号、第5,342,604号、第5,274;119号、第4,994,560号、および第5,808,003号を参照のこと)。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、ほ乳動物、好ましくはヒトでの種々の疾患の診断、処置、予防および/または予後診断のために有用である。そのような疾患には、限定はしないが、以下の項目「生物核的活性」下、本明細書で記述されたものが含まれる。 したがって、本発明は、(a)本発明のアルブミン融合タンパク質を用いて、個々の細胞または体液中の特定のポリペプチドの発現レベルをアッセイすること、および(b)アッセイしたポリペプチド発現レベルを、標準のポリペプチド発現レベルと比較し、それによって標準の発現レベルと比較して、アッセイしたポリペプチド発現レベルの増加または減少が、疾患を示唆する、を含む、疾患の診断方法を提供する。がんに関して、個々からの生検組織における相対的に多量の転写物の存在が、疾患の発達に関する素因を示唆し得、または実際の臨床症状の発生の前に、疾患を検出するための方法を提供しうる。この型のより決定的な診断によって、健康専門家が、より早く予防的測定または攻撃的な処置を利用し、それによってがんの発達またはさらなる進行を予防することが可能であり得る。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質は、たとえば神経疾患、免疫系疾患、筋肉疾患、再生疾患、胃腸管疾患、肺疾患、心臓血管疾患、腎疾患、増殖性疾患、および/または癌性疾患および状態のような疾患または状態を処置または予防するために使用可能である。たとえば、患者に、ポリペプチド(たとえばインスリン)の欠如またはレベルの減少を置換するため、異なるポリペプチド(たとえばヘモグロビンBに対するヘモグロビンS、SOD、カタラーゼ、DNA修復タンパク質)の欠如またはレベルの減少を補うため、(たとえばレセプターへの結合による)ポリペプチドの活性を阻害するため、(たとえばレセプターへの結合による)ポリペプチドの活性を活性化するため、遊離リガンドに対して競合することにより、膜結合レセプターの活性を減少させるため(たとえば炎症を減少させることにおける可溶性TNFレセプター)、または望む応答(たとえば血管増殖阻害、増殖性細胞または組織に対する免疫応答の増強)を引き起こすため、本発明のポリペプチドを投与可能である。 とりわけ、治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質をまた、(上記のような、また本明細書の他の箇所で記述のような)疾患を処置するために使用可能である。たとえば、治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質の投与が、アルブミン融合タンパク質を作製するために使用した治療的抗体が特異的に結合するポリペプチドに結合および/または中和することが可能であり、および/またはアルブミン融合タンパク質を作製するために使用した治療的抗体が特異的に結合するポリペプチドの過剰産生を減少させることが可能である。同様に、治療的抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質の投与が、膜(レセプター)に結合したポリペプチドに結合することにより、アルブミン融合タンパク質を作製するために使用した治療的抗体が特異的に結合するポリペプチドを活性化させることが可能である。 最後に、本発明の発明のアルブミン融合タンパク質を、当業者によく知られている方法を用いて、SDS−PAGEゲル上、または分子ふるいゲルろ過カラム上で、分子質量マーカーとして使用可能である。本発明のアルブミン融合タンパク質はまた、抗体を産生するために使用可能でもあり、それによって、宿主細胞の形質導入を査定する一方法として、組換え細胞から、または生物学的試料中で、治療的タンパク質、アルブミンタンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質を測定するために使用してもよい。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質を、本明細書で記述した生物学的活性を試験するために使用可能である。診断アッセイ 本発明の化合物は、哺乳動物、好ましくはヒトにおける種々の疾患の診断、処置、予防および/または予後診断のために有用である。そのような疾患には、限定はしないが、表1の相当する列、および上記の本明細書の項目「免疫活性」、「血液関連疾患」、「過剰増殖性疾患」、「腎臓疾患」、「心臓血管疾患」、「呼吸器疾患」、「抗血管新生活性」、「細胞レベルでの疾患」、「創傷治癒および上皮増殖」、「神経活性および神経学的疾患」、「エンドクライン疾患」、「再生系疾患」、「感染性疾患」、「再生」、および/または「胃腸管疾患」での、各治療的タンパク質に関して記述されたものが含まれる。 多数の疾患に関して、「標準」遺伝子発現レベル、すなわち、疾患を持たない個々からの組織または体液中の発現レベルと比べて、遺伝子レベルの本質的に変化した(増加した、または減少した)レベルが、そのような疾患を持つ個々からとった、組織、細胞または体液(たとえば血清、血漿、尿、精液、滑液または髄液)中で検出可能である。したがって、本発明は、疾患歩診断の間に有用である診断方法を提供し、個々からの組織、細胞または体液中のポリペプチドをコードしている遺伝子の発現レベルを測定すること、および標準の遺伝子発現レベルと、測定した遺伝子発現レベルを比較することが含まれ、それによって、標準と比較して遺伝子発現レベルの増加または減少が、疾患を示唆する。これらの診断アッセイは、たとえば血液試料、生検組織またはオートプシー組織上でのように、in vivoまたはin vitroにて実施してもよい。 本発明はまた、予後診断指標として有用であり、それによって遺伝子発現の増強または減少を示している患者が、より悪い臨床結果を経験しうる。 「ポリペプチドをコードしている遺伝子の発現レベルをアッセイする」は、直接(たとえば絶対タンパク質レベルまたはmRNAレベルの決定または推定によって)、または相対的(たとえば、第二生物学的試料中のポリペプチドレベルまたはmRNAレベルと比較することによって)いずれかで、第一生物学的試料中の、特定のポリペプチド(たとえば、表1にて開示した治療的タンパク質に相当するポリペプチド)のレベル、または本発明のポリペプチドをコードしているmRNAのレベルを定性的および定量的に測定すること、または推定することを意図する。好ましくは、第一生物学的試料中のポリペプチド発現レベルまたはmRNAレベルを測定、または推定し、標準のポリペプチドレベルまたはmRNAレベルと比較し、標準は、疾患を持たない個々から得た第二生物学的試料から得るか、または疾患を持たない個々の集団からのレベルを平均することによって決定される。本技術分野で理解されるように、いったん標準のポリペプチドレベルまたはmRANレベルが知られたならば、比較のために、標準として繰り返し使用可能である。 「生物学的試料(biological sample)」によって、個々から得た任意の生物学的試料、細胞株、組織培養液または(その部分を含む)本発明のポリペプチドまたはmRNAを含む他の供給源が意図される。示したように、生物学的試料には、(血清、血漿、尿、滑液および髄液のような)体液、およびポリペプチドまたはmRNAの全長またはその断片を発現することがわかった組織供給源が含まれる。哺乳動物からの組織生検および体液が本技術分野でよく知られている。生物学的試料がmRNAを含むべき場合、組織生検が好ましい供給源である。 総細胞RNAを、Chomczynski and Sacchi, Anal. Biochem. 162:156−159 (1987)にて記述された単一段階グアニジニウム−チオシアネート−フェノール−クロロホルム法のような任意の好適な技術を用いて、生物学的試料から単離可能である。本発明のポリペプチドをコードしているmRNAのレベルをついで、任意の適切な方法を用いてアッセイする。これらには、ノザンブロット解析、S1ヌクレアーゼマッピング、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、ポリメラーゼ連鎖反応と組み合わせた逆転写(RT−PCR)、およびリガーゼ連鎖反応と組み合わせた逆転写(RT−LCR)が含まれる。 本発明はまた、正常および異常なレベルのポリペプチドの測定を含む、生物学的試料(たとえば細胞および組織)中、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合した、によって結合された、または連結するポリペプチドのレベルを検出するための定量的および診断アッセイのような、診断アッセイに関する。したがって、たとえば、正常な対照組織試料に比較して、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合した、によって結合された、または連結するポリペプチドの異常な発現を検出するための、本発明に関した診断アッセイを、腫瘍の存在を検出するために使用してもよい。宿主から由来する試料中で、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合した、によって結合された、または連結するポリペプチドのレベルを測定するために使用可能であるアッセイ技術が当業者によく知られている。そのようなアッセイ方法には、放射免疫アッセイ、競合結合アッセイ、ウエスタンブロット解析およびELISAアッセイが含まれる。生物学的試料中のポリペプチドレベルをアッセイすることは、任意の本技術分野で公知の方法を用いて実施する。 生物学的試料中のポリペプチドレベルのアッセイは、種々の技術を用いて実施可能である。たとえば、組織中のポリペプチド発現は、古典的免疫組織学的方法 (Jalkanen et al., J. Cell. Biol. 101:976−985 (1985); Jalkanen, M., et al., J. Cell . Biol. 105:3087−3096 (1987))にて研究可能である。ポリペプチド遺伝子発現を検出するために有用である他の方法には、酵素免疫測定法(ELISA)および放射免疫アッセイ(RIA)のような免疫アッセイが含まれる。好適な抗体アッセイ標識が、本技術分野で公知であり、グルコースオキシダーゼのような酵素標識、およびヨウ素(125I、121I)、炭素(14C)、硫黄(35S)、トリチウム(3H)、インジウム(112In)およびテクネチウム(99mTc)のような放射性同位体、およびフルオレセインおよびローダミンのような蛍光標識、およびビオチンが含まれる。 解析されるべき組織または細胞型には一般的に、(たとえばがんのような)対象の遺伝子を発現すると知られている、または予想されるものが含まれる。本明細書で使用されるタンパク質単離方法はたとえば、そのすべてが参照文献によって本明細書に組み込まれている、Harlow and Lane (Harlow, E. and Lane, D., 1988, 「抗体:研究室マニュアル(Antibodies: A Laboratory Manual)」、Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, New York)にて記述されたもののようなものである。単離細胞が、細胞培養液より、または患者より由来可能である。培養液からとった細胞の解析が、細胞に基づく遺伝子治療技術の一部として使用可能である細胞の査定における、あるいは遺伝子の発現における化合物の効果を試験するために必要な段階であり得る。 たとえば、アルブミン融合タンパク質を、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する、によって結合された、または連結するポリペプチドの存在を定量的または定性的に検出するために使用してもよい。これは、たとえば、光学顕微鏡、フローサイトメトリーまたは蛍光検出と連結した、蛍光標識化アルブミン融合タンパク質を用いる免疫蛍光技術によって実施可能である。 好ましい実施様態において、本明細書で開示された少なくとも1つの治療的タンパク質(たとえば、表1にて開示された治療的タンパク質)または本技術分野で公知のものに特異的に結合する抗体の少なくとも1つの断片または変異体を含むアルブミン融合タンパク質を使用して、遺伝子産物またはその保存変異体またはペプチド断片の存在を定量的、または定性的に検出してもよい。これは、たとえば、光学顕微鏡、フローサイトメトリーまたは蛍光検出と連結した、蛍光標識化アルブミン融合タンパク質を用いる免疫蛍光技術によって実施可能である。 本発明のアルブミン融合タンパク質はさらに、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合、によって結合される、または連結するポリペプチドのin situ検出のために、免疫蛍光、免疫電子顕微鏡、または非免疫学的アッセイにてのように、組織学的に使用してもよい。in situ検出は、患者から組織学的切片を取り出すこと、および本発明の標識化抗体またはポリペプチドをそれに適用することによって達成してもよい。アルブミン融合タンパク質は好ましくは、生物学的試料上へ標識化アルブミン融合タンパク質を重ねることによって適用する。そのような手順の利用を通して、アルブミン融合タンパク質に結合する、によって結合される、または連結するポリペプチドの存在だけでなく、また試験組織中のその分布も決定する事が可能である。本発明を用いて、当業者は、(染色手順のような)任意の広く種々の組織学的方法を、そのようなin situ検出を達成するために改変可能であることを簡単に理解される。 アルブミン融合タンパク質に結合する、によって結合される、または連結するポリペプチドを検出する免疫アッセイおよび非免疫アッセイは典型的に、生物学的流体、組織抽出物、新鮮に回収された細胞、または細胞培養液中でインキュベートした細胞の溶解物を、遺伝子産物またはその保存変異体またはペプチド断片に結合可能な検出可能に標識化された抗体の存在下でインキュベートすること、および本技術分野でよく知られている任意の多数の技術によって結合した抗体を検出することが含まれる。 生物学的試料は、ニトロセルロースのような固相支持体または担体、または細胞、細胞粒子または可溶性タンパク質を固定化可能な他の固体支持体との接触にてもたらしてよく、またそれらの上に固定化してもよい。支持体をついで、好適な緩衝液で洗浄し、続いて検出可能に標識化した本発明のアルブミン融合タンパク質で処理する。固相支持体をついで二回緩衝液で洗浄して、未結合抗体またはポリペプチドを取り除く。任意の抗体は本質的に標識化される。ついで、固体支持体上の結合標識の量を、従来の方法によって検出してもよい。 「固相支持体または担体(solid phase support or carrier)」によって、ポリペプチド(たとえばアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する、によって結合される、または連結するポリペプチド)を結合可能な任意の支持体を意図する。よく知られた支持体または担体には、ガラス、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、デキストラン、ナイロン、アミラーゼ、天然および改変セルロース、ポリアクリルアミド、ガボロスおよびマグネタイトが含まれる。担体の特徴は、本発明の目的のために、ある程度まで可溶性であるか、または不溶性であるかいずれかでありうる。支持体物質は、結合した分子が、ポリペプチドに結合可能である限り、事実上任意の可能である構造配座を持ちうる。したがって、支持体配座は、ビーズ中のように球体、または試験チューブの内部表面、またはロッドの外部表面中のように円柱でありうる。あるいは、表面は、シート、試験ストラップなどのように平面であってよい。好ましい支持体には、ポリスチレンビーズが含まれる。当業者は、抗原または抗体に結合するための、多くの他の好適な担体を知っており、または日常の実験の利用によって同様のものを解明可能である。 アルブミン融合タンパク質の該ロットの結合活性を、よく知られた方法にしたがって測定してもよい。当業者は、日常の実験を使用することによって、各測定に対して有効で最適なアッセイ条件を決定することができる。 個々から得た生物学的試料中のポリペプチドレベルをアッセイすることに加えて、ポリペプチドを、イメージングによってin vivoにて検出可能である。たとえば、本発明の1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質を使用して、疾患または新生物細胞をイメージする。 本発明のアルブミン融合タンパク質のin vivoイメージングのための標識またはマーカーには、X−ラジオグラフィー、NMR、MRI、CAT−スキャンまたはESRによって検出可能なものが含まれる。X−ラジオグラフィーのために、好適な標識には、検出可能な放射線を放射するが、対象に対して明らかに有害ではない、バリウムまたはセシウムのような放射性同位体が含まれる。NMRおよびESRのために好適な標識には、改変した細胞株(または細菌または酵母株)の栄養素を標識することによって、アルブミン融合タンパク質内に組み込まれうる重水素のような、検出可能な特徴的スピンを持つものが含まれる。 さらに、その存在を検出可能な本発明のアルブミン融合タンパク質を投与可能である。たとえば、放射−不透明基質または他の適切な化合物で標識した本発明のアルブミン融合タンパク質を投与し、以上で標識化抗体に関して議論したように、in vivoにて視覚化可能である。さらに、そのようなポリペプチドを、in vitro診断手順のために使用可能である。. 放射性核種(たとえば131I、112In、99mTc)、放射−不透明基質、または核磁気共鳴によって検出可能な物質のような、適切な検出可能イメージング部位で標識されたポリペプチド−特異的抗体または抗体断片を、疾患に関して試験されるべき哺乳動物内に(たとえば非経口、皮下または腹腔内で)導入する。対象の大きさおよび使用するイメージング系が、診断イメージを産生するために必要なイメージング部位の量を決定することが理解される。放射性同位体部位の場合、ヒト対象に対して、注射した放射活性の量は、通常99mTcの約5〜20ミリキューリーの範囲である。標識化アルブミン融合タンパク質がついで、ポリペプチドや本発明のアルブミン融合タンパク質に結合するほかの物質を含む体内の局所に特異的に蓄積する。in vivo腫瘍イメージングが、S.W. Burchiel et al., 「放射標識化抗体およびそれらの断片の免疫薬物動態学(Immunopharmacokinetics of Radiolabeled Antibodies and Their Fragments)」 (Chapter 13 in Tumor Imaging: The Radiochemical Detection of Cancer, S.W. Burchiel and B. A. Rhodes, eds., Masson Publishing Inc. (1982))にて記述されている。 本発明のアルブミン融合タンパク質を検出可能に標識化する1つの方法は、同タンパク質を、レポーター酵素に連結すること、および連結した産物を、酵素免疫アッセイ(EIA)似て使用することによってである (Voller, A., 「酵素免疫測定法(The Enzyme Linked Immunosorbent Assay (ELISA))」、1978, Diagnostic Horizons 2:1−7, Microbiological Associates Quarterly Publication, Walkersville, MD); Voller et al., J. Clin. Pathol. 31:507−520 (1978); Butler, J.E., Meth. Enzymol. 73:482−523 (1981); Maggio, E. (ed.), 1980, Enzyme Immunoassay, CRC Press, Boca Raton, FL,; Ishikawa, E. et al., (eds.), 1981, Enzyme Immunoassay, Kgaku Shoin, Tokyo)。抗体に結合するレポーター酵素は、たとえば、分光光度計、蛍光分析計によって、または可視化法によって検出可能である化学的部位を産生する様式で、適切な基質、好ましくは色原体基質と反応する。抗体を検出可能に標識化するために使用可能なレポーター酵素には、限定はしないが、マレイン酸デヒドロゲナーゼ、スタフィロコッカル ヌクレアーゼ、デルタ−5−ステロイド イソメラーゼ、酵母アルコールデヒドロゲナーゼ、アルファ−グリセロホスフェート、デヒドロゲナーゼ、トリオースホスフェートイソメラーゼ、西洋わさびペルオキシダーゼ、アルカリホスファターゼ、アスパラギナーゼ、グルコースオキシダーゼ、ベータ−ガラクトシダーゼ、リボヌクレアーゼ、ウレアーゼ、カタラーゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼ、グルコアミラーゼおよびアセチルコリンエステラーゼが含まれる。さらに、検出は、レポーター酵素に対する色原体基質を使用する比色分析法によって実施可能である。検出はまた、同様に調製した標準物と比較して、基質の酵素的反応の程度の可視比較によって実施してもよい。 アルブミン融合タンパク質はまた、放射標識して、任意の種々の他の免疫アッセイにて使用してもよい。たとえば、アルブミン融合タンパク質の放射活性標識化によって、放射免疫アッセイ(RIA)にてアルブミン融合タンパク質を使用することが可能である(たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、Weintraub, B., Principles of Radioimmunoassays, Seventh Training Course on Radioligand Assay Techniques, The Endocrine Society, March, 1986を参照のこと)。放射活性同位体を、限定はしないが、ガンマカウンター、シンチレーションカウンター、またはオートラジオグラフィーを含む方法によって検出可能である。 さらに、キレーター分子が本技術分野で公知であり、アルブミン融合タンパク質を標識するために使用可能である。キレーター分子は、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合して、放射性核種または蛍光標識を含む金属イオンで前記タンパク質を標識することを促進しうる。たとえば、Subramanian, R. and Meares, C.F., 「放射金属標識化モノクローナル抗体のための二機能性キレート剤(Bifunctional Chelating Agents for Radiometal−labeled monoclonal Antibodies)」、Cancer Imaging with Radiolabeled Antibodies (D. M. Goldenberg, Ed.) Kluwer Academic Publications, Boston; Saji, H., 「放射標識イメージングおよび治療薬剤の標的化送達:二機能性放射性医薬品(Targeted delivery of radiolabeled imaging and therapeutic agents: bifunctional radiopharmaceuticals.)」Crit. Rev. Ther. Drug Carrier Syst. 16:209−244 (1999); Srivastava S.C. and Mease R.C., 「モノクローナル抗体を標識するためのリガンド、核種および技術における調査の進展(Progress in research on ligands, nuclides and techniques for labeling monoclonal antibodies.)」 Int. J. Rad. Appl. Instrum. B 18:589−603 (1991); and Liu, S. and Edwards, D.S., 「治療的ランタニド放射性医薬品のための二機能性キレーター(Bifunctional chelators for therapeutic lanthanide radiopharmaceuticals.)」 Bioconjug. Chem. 12:7−34 (2001)を参照のこと。前記アルブミン融合タンパク質に共有結合可能な任意のキレーターを、本発明にしたがって使用してもよい。キレーターにはさらに、アルブミン融合タンパク質にキレーティング部位を連結するリンカー部位が含まれてよい。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質が、ジエチレントリアミン−N,N,N’,N’’,N’’−ペンタ酢酸(DPTA)、DPTAの類似体およびDPTAの類似体およびの誘導体のような非環式キレーターに結合する。非限定例として、キレーターは、2−(p−イソチオシアナトベンジル)−6−メチルジエチレントリアミンペンタ酢酸(1B4M−DPTA、またMX−DTPAとしても知られる)、2−メチル−6−(ロー−ニトロベンジル〕−1,4,7−トリアザヘプタン−N,N,N’,N’’,N’’−ペンタ酢酸(ニトロ−1B4M−DTPA、またはニトロ−MX−DTPA)、2−(p−イソチオシアナトベンジル)−シクロヘキシルジエチレントリアミンペンタ酢酸(CHX−DTPA)またはN−[2−アミノ−3−(ロー−ニトロフェニル)プロピル]−trans−シクロヘキサン−1,2−ジアミン−N,N’,N’’−ペンタ酢酸(ニトロ−CHX−A−DTPA)でありうる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、6,6’’−ビス[[N,N,N’’,N’’−テトラ(カルボキシメチル)アミノ]メチル]−4’−(3−アミノ−4−メトキシフェニル)−2,2’、6’、2’’−テルペリジン(TMT−アミン)のような非環式テルペリジンに結合する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する巨大環状キレーターは、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸(DOTA)である。他の特定の実施様態において、DOTAは、リンカー分子を介して、アルブミン融合タンパク質に結合する。DOTAをポリペプチドに共役するために有用なリンカー分子の例は、本技術分野で一般的に公知であり、たとえば、そのすべてが参考文献によって組み込まれている、DeNardo et al., Clin. Cancer Res. 4(10):2483−90, 1998; Peterson et al., Bioconjug. Chem. 10(4):553−7, 1999、およびZimmerman et al., Nucl. Med. Biol. 26(8):943−50, 1999を参照のこと。さらに、抗体に共役しうるキレーティング剤、およびそれらを作製する、および使用する方法を開示している、米国特許第5,652,361号および第5,756,065号が、そのすべてが参考文献によって組み込まれている。米国特許第5,652,361号および第5,756,065号が抗体に対してキレーティング剤を共役することに焦点を当てている一方で、当業者は、キレーティング剤を他のポリペプチドに共役するために、そこで開示されている方法を簡単に適合できる。 共役が、リガンドの炭素骨格に結合した活性化腕または官能基を介してである、巨大環状リガンドに基づく二機能性キレーターを、M. Moi et al., J. Amer. Chem. Soc. 49:2639 (1989) (2−p−ニトロベンジル−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸)、S. V. Deshpande et al., J. Nucl. Med. 31:473 (1990); G. Ruser et al., Bioconj. Chem. 1:345 (1990)、C. J. Broan et al., J. C. S. Chem. Comm. 23:1739 (1990)、およびC. J. Anderson et al., J. Nucl. Med. 36:850 (1995)によって記述されたように使用可能である。 1つの実施様態において、任意の1つまたはそれ以上のカルボキシ、アミノ、ヒドロキサメート、ホスホン酸またはリン酸基を含む、ポリアザ巨大環状キレーターのような巨大環状キレーターが、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する。他の実施様態において、キレーターは、DOTA、DOTAの類似体およびDOTAの誘導体から選択されるキレーターである。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合しうる好適なキレーター分子には、DOXA(1−オキサ−4,7,10−トリアザシクロドデカントリ酢酸)、NOTA(1,4,7−トリアザシクロノナントリ酢酸)、TETA(1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカンテトラ酢酸)、およびTHT(4’−(3−アミノ−4−メトキシ−フェニル)−6,6’’−ビス(N’,N’−ジカルボキシメチル−N−メチルヒドラジノ)−2,2’:6’,2’’−テルピリジン)、およびそれらの類似体および誘導体が含まれる。たとえば、Ohmono et al., J. Med. Chem. 35: 157−162 (1992); Kung et al., J. Nucl. Med. 25: 326−332 (1984); Jurisson et al., Chem. Rev. 93:1137−1156 (1993)、および米国特許第 5,367,080号を参照のこと。他の好適なキレーターには、米国特許第4,647,447号、第4,687,659号、第4,885,363号、欧州特許第EP−A−71564号、国際特許第WO89/00557号および欧州特許第EP−A−232751号にて開示されているキレーティング剤が含まれる。 他の実施様態において、本発明で使用可能な好適な巨大環状カルボキシル酸キレーターには、1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸(DOTA)1,4,8,12−テトラアザシクロペンタデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸(15N4)1,4,7−トリアザシクロノナン−N,N’,N’’−トリ酢酸(9N3)、1,5,9−トリアザシクロドデカン−N,N’,N’’−トリ酢酸(12N3)、および6−ブロモアセトアミド−ベンジル−1,4,8,11−テトラアザシクロテトラデカン−N,N’,N’’,N’’’−テトラ酢酸(BAT)が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質に結合可能な好ましいキレーターは、MeO−DOTA−NCSとしても知られる、α−(5−イソチオシアナト−2−メトキシフェニル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸である。α−(5−イソチオシアナト−2−メトキシフェニル)−1,4,7,10−テトラアザシクロドデカン−1,4,7,10−テトラ酢酸の塩またはエステルもまた使用してもよい。 記述したようなキレーターが共有結合する、アルブミン融合タンパク質を、治療、診断または治療および診断両方の目的のために好適である放射性核種にて、(キレーターの調整部位を介して)標識化してもよい。適切な金属の例には、Ag、At、Au、Bi、Cu、Ga、Ho、In、Lu、Pb、Pd、Pm、Pr、Rb、Re、Rh、Sc、Sr、Tc、Tl、Y、およびYbが含まれる。診断の目的のために使用する放射性核種の例は、Fe、Gd、111In、67Ga、または68Gaである。他の実施様態において、診断目的のために使用する放射性核種は、111Inまたは67Gaである。治療目的のために使用する放射性核種の例は、166Ho、165Dy、90Y、115mIn、52Fe、または72Gaである。1つの実施様態において、診断目的のために使用する放射性核種は、166Ho、90Y、115mIn、52Fe、または72Gaである。治療的および診断的目的両方のために使用する放射性核種の例には、153Sm、177Lu、159Gd、175Yb、または47Scが含まれる。1つの実施様態において、放射性核種は、153Sm、177Lu、175Yb、または159Gdが含まれる。 好ましい金属放射性核種には、90Y、99mTc、111In、47Sc、67Ga、51Cr、177mSn、67Cu、167Tm、97Ru、188Re、177Lu、199Au、47Sc、67Ga、51Cr、177mSn、67Cu、167Tm、95Ru、188Re、177Lu、199Au、203Pbおよび141Ceが含まれる。 特定の実施様態において、キレーターが共有結合する本発明のアルブミン融合タンパク質を、90Y、111In、177Lu、166Ho、215Bi、および225Acからなる群より選択される金属イオンで標識してもよい。 さらに、99mTc、111In、67Ga、および169Ybのようなg−放射体放射性核種が許可されているか、または診断イメージングのために研究中であり、一方67Cu、111Ag、186Re、および90Yのようなβ−放射体が、腫瘍治療における適用のために有用である。また他の有用な放射性核種には、99mTc、111In、67Ga、および169Ybのようなγ−放射体、67Cu、111Ag、186Re、および90Yのようなβ−放射体、ならびに211At、212Bi、177Lu、86Rb、105Rh、153Sm、198Au、149Pm、85Sr、142Pr、214Pb、109Pd、166Ho、208Tl、および44Scのような対象の他の放射性核種が含まれる。キレーターが共有結合する本発明のアルブミン融合タンパク質を、上記の放射性核種で標識化してもよい。 他の実施様態において、キレーターが共有結合するアルブミン融合タンパク質を、原子番号21〜29、42、43、44または57〜71を持つ金属のような、遷移およびランタニド金属のイオン、とりわけCr、V、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuのイオンを含む常磁性体金属イオンで標識してもよい。磁気共鳴イメージングのための組成物中で使用する常磁性体金属には、原子番号22〜29、42、44および58〜70を持つ要素が含まれる。 他の実施様態において、キレーターが共有結合する本発明のアルブミン融合タンパク質を、ランタニドを含む蛍光金属、とりわけ、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu(たとえば152Eu)、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、およびLuにて標識してもよい。 他の実施様態において、キレーターが共有結合する本発明のアルブミン融合タンパク質を、Mo、Bi、Si、およびWを含みうる、重金属含有レポーターで標識してもよい。 蛍光化合物でアルブミン融合タンパク質を標識化可能でもある。蛍光標識化抗体を適切な波長の光に暴露する時に、その存在を蛍光によって検出可能である。もっとも一般的に使用される蛍光標識化化合物は、フルオレセイン イソチオシアネート、ローダミン、フィコエルスリン、フィコシアニン、アロフィコシアニン、オルソアルデヒドおよびフルオレスカミンである。 アルブミン融合タンパク質をまた、152Euのような蛍光放射体金属、または他のランタニドシリーズを用いて検出可能に標識化可能である。これらの金属は、ジエチレントリアミンペンタ酢酸(DTPA)またはエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)のような金属キレート群を用いて、抗体に結合可能である。 アルブミン融合タンパク質はまた、化学発光化合物へ連結することによって検出可能に標識化可能である。化学発光−タグ化アルブミン融合タンパク質の存在をついで、化学反応の経過の間に発生する発光の存在を検出することによって測定する。特に有用な化学発光標識化化合物の例は、ルミノール、イソルミノール、セロマティック アクリジニウム エステル、イミダゾール、アクリジニウム塩およびオキサロ酸エステルである。 同様に、生物発光化合物を使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質を標識してもよい。生物発光は、生物学的系中で発見された化学発光の一つの型であり、触媒タンパク質が、化学発光反応の効率を増加させる。生物発光タンパク質の存在を、発光の存在を検出することによって測定する。標識化の目的のための、重要な生物発光化合物はルシフェリン、ルシフェラーゼおよびアエクオリンである。トランスジェニック生物 本発明のアルブミン融合タンパク質を発現するトランスジェニック生物もまた本発明に含まれる。トランスジェニック生物は一般的に、組換え体、外来またはクローン化遺伝的物質が中に輸送された、遺伝的に改変された生物である。そのような遺伝的物質はしばしば、トランスジーンと呼ばれる。トランスジーンの核酸配列には、1つまたはそれ以上の転写調節配列、およびイントロンのような他の核酸配列を含んでよく、これらは、コードされたタンパク質の最適な発現および分泌のために必要であり得る。トランスジーンは、生物からの、または生物によって産生された産物からの、たとえば生物の乳、血液、尿、卵、毛または種子からのその回収を促進する様式で、コードされたタンパク質の発現を指向するように設計されうる。トランスジーンは、標的動物と同一の種の、または異なる種のゲノムから由来する核酸配列からなりうる。トランスジーンは、特定の核酸配列が通常発見されないゲノムの遺伝子座か、またはトランスジーンの正常な遺伝子座のいずれかにおいて統合されてよい。 語句「生殖細胞株トランスジェニック生物(germ cell line transgenic organism)」は、遺伝子変化または遺伝子情報が生殖株細胞内に導入される、トランスジェニック生物を意味し、それによって子孫へ遺伝的情報を伝達するトランスジェニック生物の能力が与えられる。そのような子孫は事実、いくつかのまたはすべてのその変化または遺伝的情報を含む場合、またその子孫もトランスジェニック生物である。変化または遺伝的情報は、レシピエントが属する生物の種に対して外来であってよく、特定の個々のレシピエントに対してのみ外来であってよく、または、レシピエントによってすでに所有される遺伝的情報であってよい。最後に記されたケースにおいて、変化したまたは導入された遺伝子は、天延の遺伝子と比べて異なって発現されてよい。 トランスジェニック生物は、トランスジェニック動物またはトランスジェニック植物であってよい。トランスジェニック動物は、トランスフェクション、エレクトロポレーション、マイクロインジェクション、胚幹細胞中の遺伝子標的化および組換えウイルスおよびレトロウイルス感染を含む種々の異なる方法によって産生可能である(たとえば、米国特許第4,736,866号、米国特許第5,602,307号、Mullins et al. (1993) Hypertension 22(4):630−633; Brenin et al. (1997) Surg. Oncol. 6(2)99−110; Tuan (ed.), Recombinant Gene Expression Protocols, Methods in Molecular Biology No. 62, Humana Press (1997)を参照のこと)。核酸断片の、組換えコンピテント哺乳動物細胞への導入の方法は、多数の核酸分子の共形質導入を好む任意の方法によってでありうる。トランスジェニック動物を産生するための詳細な手順は、米国特許第5,489,743号および米国特許第5,602,307号での開示物を含み、当業者に簡単に利用可能である。 多数の組換えまたはトランスジェニックマウスが産生されてきており、活性化オンコジーン配列を発現するもの(米国特許第4,736,866号)、シミアンSV40 T−抗原を発現するもの(米国特許第5,728,915号)、インターフェロン調節因子1(IRF−1)の発現を欠くもの(米国特許第5,731,490号)、ドーパミン作動不全を示すもの(米国特許第5,723,719号)、血圧制御に関与する少なくとも1つのヒト遺伝子を発現するもの(米国特許第5,731,489号)、天然に存在するアルツハイマー病に存在する状態とより高い類似性を示すもの(米国特許第5,720,936号)、細胞接着を仲介するキャパシティーが減少しているもの(米国特許第5,602,307号)、ウシ成長ホルモン遺伝子を持つもの(Clutter et al. (1996) Genetics 143(4):1753−1760)、または完全ヒト抗体応答を産生可能なもの(McCarthy (1997) The Lancet 349(9049):405)が含まれる。 現在もマウスおよびラットが、ほとんどのトランスジェニック実験のために選択される動物であるが、いくつかの例で、他の動物種を使用することが好ましく、または必要である。トランスジェニック手順は、ヒツジ、ヤギ、ブタ、イヌ、ネコ、サル、チンパンジー、ハムスター、ウサギ、ウシおよびモルモットを含む、種々の非ねずみ科動物にて首尾よく使用されてきた、(たとえばKim et al. (1997) Mol. Reprod. Dev. 46(4):515−526; Houdebine (1995) Reprod. Nutr. Dev. 35(6):609−617; Petters (1994) Reprod. Fertil. Dev. 6(5):643−645; Schnieke et al. (1997) Science 278(5346):2130−2133; and Amoah (1997) J. Animal Science 75(2):578−585を参照のこと。 本発明のトランスジーン−コードタンパク質の、トランスジェニック動物の乳への分泌を指向するために、哺乳動物内皮細胞中で好ましく活性化されるプロモーターの制御下に配置してもよい。乳タンパク質をコードしている遺伝子を制御するプロモーターが好ましく、たとえば、カゼイン、ベータ ラクトグロブリン、乳清酸タンパク質、またはラクトアルブミンに対するプロモーターが好ましい(たとえば、DiTullio (1992) BioTechnology 10:74−77; Clark et al. (1989) BioTechnology 7:487−492; Gorton et al. (1987) BioTechnology 5:1183−1187; and Soulier et al. (1992) FEBS Letts. 297:13を参照のこと)。たとえばヤギ、ウシ、ラクダまたはヒツジのような、選択したトランスジェニック動物は、多量の乳を産生し、長いラクテイティング(lactating)期間を持つ。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、トランスジェニック植物、たとえばDNAトランスジーンが、核またはプラスミドゲノム内に挿入される植物中で発現可能である。外来核酸を植物細胞たはプロトプラスト内に導入するために使用する植物形質導入手順が、本技術分野で公知である。一般的に、Methods in Enzymology Vol. 153 (”Recombinant DNA Part D”) 1987, Wu and Grossman Eds., Academic Pressおよび欧州特許明細書第 EP 693554号を参照のこと。遺伝子工学的に改変した植物の産生のための方法がさらに、すべてが参考文献によって組み込まれている、米国特許第5,283,184号、米国特許第5, 482,852号、および欧州特許明細書第EP 693 554号にて記述されている。薬理学的および治療的組成物 本発明のアルブミン融合タンパク質またはその断片を、非経口(たとえば皮下または筋肉内)注射または静脈内注入を含む任意の従来の方法によって投与してもよい。処置には、単一投与または時間をかけた多数の投与からなってよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質を単独で投与することが可能である一方で、1つまたはそれ以上の許容可能な担体と一緒に、薬理学的処方として存在することが好ましい。担体(類)は、アルブミン融合タンパク質と適合可能であるという意味で、そしてそのレシピエントに有害ではないという意味で、「許容可能(acceptable)」でなければならない。典型的には、担体は、無菌およびピローゲンを含まない、水または生理食塩水である。本発明のアルブミン融合タンパク質は、溶液中でのそれらの寿命の延長のために、特に、無菌でピローゲンを含まない水、生理食塩水、または他の等張溶液のような水性担体中で処方されることによく適合する。たとえば、本発明の薬理学的組成物が、水性形態にて事前に、たとえば処方される数週間または数ヶ月またはそれ以上の期間前に、よく処方されうる。 たとえば、アルブミン融合タンパク質を含む処方を、水性処方中のアルブミン融合タンパク質の寿命の延長を考慮に入れて調製してもよい。以上で議論したように、多くのこれらの治療的タンパク質の寿命は、HAへの融合後、顕著に増加または延長される。 エアゾル投与が適切である例において、本発明のアルブミン融合タンパク質を、標準の手順を用いてエアゾルとして処方可能である。語句「エアゾル(aersol)」には、気管支または鼻孔内に吸引されうる、本発明のアルブミン融合タンパク質の任意の気体を有する懸濁相が含まれる。特に、エアゾルには、定量インヘーラーまたはネブライザー中、またはミストスプレー中にて産生しうるような、本発明のアルブミン融合タンパク質の液滴の気体を有する懸濁液が含まれる。エアゾルにはまた、空気中または他の担体気体中に懸濁した、本発明の化合物の乾燥粉末組成物も含まれ、たとえばインヘーラー器具からの吸送によって送達しうる。Ganderton & Jones, Drug Delivery to the Respiratory Tract, Ellis Horwood (19 87); Gonda (1990) Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems 6:273−313; and Raeburn et al,. (1992) Pharmacol. Toxicol. Methods 27:143−159を参照のこと。 本発明の処方はまた、適切な種から由来するアルブミン融合タンパク質の組成の利用のために、典型的には、部分的に非免疫原性である。たとえば、ヒトの利用のために、治療的タンパク質およびアルブミン融合タンパク質のアルブミン部分両方が典型的にヒトである。いくつかの例において、いずれかの成分が非ヒト由来である場合、その成分は、特異的なエピトープが、外来であるよりも、性質としてヒトであるべき、ヒト免疫系に対して現れるように、鍵となるアミノ酸の置換によってヒト化してもよい。 処方は、ユニット投与形態中に従来のように存在してよく、薬局の領域でよく知られている任意の方法によって調製してもよい。そのような方法には、アルブミン融合タンパク質を、1つまたはそれ以上のアクセサリー成分を構築する担体との結合にかける段階が含まれる。一般的に、処方は、活性成分を液体担体、微細に分割された固体担体、または両方内に均質に、そして充分に混合すること、ついで必要ならば産物を整形することによって調製する。 非経口投与のために好適な処方には、抗酸化剤、緩衝液、抗菌剤、および意図するレシピエントに対して適切な処方を与える溶質を含みうる水性および非水性無菌注射溶液、および懸濁剤および濃化剤を含みうる水性および非水性無菌懸濁液が含まれる。処方は、ユニット投与または複数投与容器、たとえば密封アンプル、バイアルまたはシリンジ中に存在してよく、また、使用の直前に無菌液体担体、たとえば注射のための水を添加することのみを必要とする、凍結乾燥(凍結乾燥(1yophilised))状態で保存してもよい。即時注射溶液および懸濁液を、無菌粉末から調製してもよい。投与処方は、多くの本発明のアルブミン融合タンパク質によって示される延長された血清半減期を与える、治療的タンパク質のための非融合標準処方と比較して、より低いモル濃度、またはより低い投与量にて、治療的タンパク質部分を含んでよい。 例として、本発明のアルブミン融合タンパク質が1つまたはそれ以上の治療的タンパク質領域として、表1の「治療的タンパク質X」カラム中に列記したタンパク質の1つを含む場合、投与形態は、天然の治療的タンパク質のものと比較して、延長されたアルブミン融合タンパク質の血清半減期および寿命を考慮する一方で、治療的タンパク質のみの強度と比較した、アルブミン融合タンパク質の強度に基づいて計算可能である。たとえば、治療的タンパク質が典型的に、0.3〜30.0IU/kg/週にて、または0.9〜12.0IU/kg/週にて投与される場合、1年間またはそれ以上、3または7分割された/回で与えられる。治療的タンパク質に融合した全長HAからなるアルブミン融合タンパク質において、ユニットに関して等価用量が、より大きな薬剤量を示すが、投与頻度を減少させることが可能であり、たとえば、一週間に二回、または一週間に一回またはそれ以下に減少可能である。 本発明の処方または組成物は、アルブミン融合タンパク質組成の延長された寿命を参照した取扱説明書またはパッケージインサートと一緒にパッケージされてよく、またはそれらを含むキット内に含まれてよい。たとえば、そのような取扱説明書またはパッケージインサートは、本発明のアルブミン融合タンパク質の延長または伸長した半減期を考慮に入れて、時間、温度および光のような、推奨される保存状態を扱ってよい。そのような取扱説明書またはパッケージインサートはまた、本技術分野、制御された病院外、医院またはオフィス条件での使用を必要としうる処方に対する保存の簡便性のような、本発明のアルブミン融合タンパク質の特定の利点も扱ってよい。以上で記述したように、本発明の処方は、水性形態中であってよく、治療的活性の明らかな欠損なしに、理想的な環境以下の状態で保存してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質をまた、栄養補助食品内に含めることも可能である。たとえば、本発明の特定のアルブミン融合タンパク質を、アルブミン融合タンパク質を発現するトランスジェニック哺乳動物からの乳または乳産物を含む、天然の産物中に投与してもよい。そのような組成物にはまた、アルブミン融合タンパク質を発現するトランスジェニック植物から得た、植物または植物産物を含みうる。アルブミン融合タンパク質はまた、他の公知の添加剤、担体、充填剤および希釈剤と、またはなしで、粉末または錠剤形態で提供可能である。栄養補助食品は、Scott Hegenhart, Food Product Design, Dec. 1993にて記述されている。 本発明はまた、対象に、薬理学的に許容可能な担体中の、効果的な量の、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド(「アルブミン融合ポリヌクレオチド」)を投与することによって、(たとえば本明細書にて開示された1つまたはそれ以上の疾患または疾病のような)疾患または疾病の処置および/または予防の方法も提供する。 アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、個々の患者の臨床状態(とりわけ、アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドのみでの処置の副作用)、送達部位、投与の方法、投与のスケジュール、および実施者に公知の他の因子を考慮に入れて、良好な医療的実施にそった様式で、処方および投与されうる。本明細書での目的のための「効果的な量(effective amount)」はしたがって、そのような考慮によって決定される。 一般的な提案として、1回あたり非経口にて投与される総薬理学的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質は、以上で言及したように、治療的裁量に対する対象ではあるが、約1ug/kg患者体重/日〜10mg/kg患者体重/日の範囲内である。より好ましくは、投与量は、少なくとも0.01mg/kg/日であり、ヒトに対してもっとも好ましくは、ホルモンに関して約0.01〜1mg/kg/日の間である。継続して与えられる場合、アルブミン融合タンパク質は、典型的には、約1ug/kg/時間〜約50ug/kg/時間の投与速度で、一日1〜4注射によって、または連続皮下注入によってのいずれかで、たとえばミニ−ポンプを用いて、投与される。静脈内バッグ溶液もまた使用しうる。変化を観察するために必要な処置の長さ、および発生する応答に対する処置後の感覚は、望む効果に依存して変化するようである。 以上で言及したように、本発明のアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質部分(またはその断片または変異体)のみと比較して、より高い血漿安定性を持つ。血漿安定性の増加は、投与量あたり投与されるべきアルブミン融合タンパク質の効果適量、および投与量投与スケジュールを考慮するべきである。特に、より高い血漿安定性によって、アルブミン融合タンパク質を、同一の投与頻度にてより低用量で投与可能であり、またはアルブミン融合タンパク質をより少ない投与で投与可能でありうる。好ましくは、より高い安定性によって、本発明のアルブミン融合タンパク質が、より少ない用量で、頻度少なく投与可能となる。より好ましくは、アルブミン融合タンパク質を、2週間ごとに一度投与可能である。またより好ましくは、アルブミン融合タンパク質を、アルブミン融合タンパク質の薬物動態に依存して、3、4、5またはそれ以上の週ごとに一回投与可能である。たとえば、以上で議論したように、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質の薬物動態が、2〜4週間またはそれ以上に一回の投与レジメを支持し、4週間または4週間ごと以上の間隔でさえ支持される。 1回あたり投与されるべき効果的な量のアルブミン融合タンパク質はまた、投与量あたりで与えられる総処方アルブミン融合タンパク質濃度として表示されうる。1つの実施様態において、投与量あたり患者に投与される総処方アルブミン融合タンパク質濃度は、約10ug/回〜約2000ug/回の範囲内である。より好ましくは、総濃度は、約100ug/回〜約1000ug/回、あるいは約1000ug/回〜約1200ug/回、または約900ug/回〜約1800ug/回の範囲内である。 特定の実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)たとえば本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で投与する。より好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約900ug/回〜約2000ug/回、約900ug/回〜約1200ug/回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度、およびもっとも好ましくは約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度にて投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、600ug/回、720ug/回、800ug/回、900ug/回、1000ug/回、1200ug/回、1500ug/回、1800ug/回または2000ug/回の総処方濃度で投与する。さらなる実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質の総処方/回を、単独で、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)総処方濃度の本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は、限定はしないがリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで投与する。 さらなる実施様態において、総処方濃度の(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。より好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約900ug/回〜約2000ug/回、約900ug/回〜約1200ug/回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度、およびもっとも好ましくは約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、600ug/回、720ug/回、800ug/回、900ug/回、1000ug/回、1200ug/回、1500ug/回、1800ug/回または2000ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。 さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。より好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約900ug/回〜約2000ug/回、約900ug/回〜約1200ug/回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度、およびもっとも好ましくは約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、600ug/回、720ug/回、800ug/回、900ug/回、1000ug/回、1200ug/回、1500ug/回、1800ug/回または2000ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、HCVの処置ナイーブ患者に投与する。与する。 さらなる実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの治療経験患者に投与する。より好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約900ug/回〜約2000ug/回、約900ug/回〜約1200ug/回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度、およびもっとも好ましくは約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの治療経験患者に投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、600ug/回、720ug/回、800ug/回、900ug/回、1000ug/回、1200ug/回、1500ug/回、1800ug/回または2000ug/回の総処方濃度で、単独で、または効果的な量のリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、HCVの治療経験患者に投与する。 さらなる実施様態において、(本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、HCVの治療経験患者に投与する。より好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、約900ug/回〜約2000ug/回、約900ug/回〜約1200ug/回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度、およびもっとも好ましくは約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせでで、HCVの治療経験患者に投与する。さらに好ましい実施様態において、(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質を、600ug/回、720ug/回、800ug/回、900ug/回、1000ug/回、1200ug/回、1500ug/回、1800ug/回または2000ug/回の総処方濃度で、効果的な量の、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、HCVの治療経験患者に投与する。 アルブミン融合タンパク質の総処方濃度と、アルブミン融合タンパク質を投与した時点の投与間隔が、望む効果と、投与した特定の治療的タンパク質に依存して変化しうる。1つの実施様態において、1回あたり患者に投与した総処方アルブミン融合タンパク質濃度は約10ug/回〜約2000ug/回の範囲内であり、一週間に一回、二週間ごと一回、三週間ごと一回、四週間ごと一回、またはそれ以上の期間ごと一回投与される。より好ましくは、総濃度は約100ug/回〜約1000ug/回の範囲内であるり、一週間に一回、二週間ごと一回、三週間ごと一回、四週間ごと一回、またはそれ以上の期間ごと一回投与されるか、あるいは約1000ug/回〜約1200ug/回、または約900ug/回〜約1800ug/回の範囲内であり、一週間に一回、二週間ごと一回、三週間ごと一回、四週間ごと一回、またはそれ以上の期間ごとに一回投与される。 特定の実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)は、2、3、4または5週間ごとに一回、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約2000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1200ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で投与され、もっとも好ましくは、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で投与される。本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、2、3、4または5週間ごとに一回、約600ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約800ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約1000ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約1500ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約1600ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約1800ug/回、あるいは2、3、4または5週間ごとに一回、約2000ug/回の総処方濃度で投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、2週間ごとに一回、約900ug/回、より好ましくは2週間ごとに一回、約1200ug/回、4週間ごとに一回、約1200ug/回、または4週間ごとに一回、約1800ug/回の総処方濃度で投与される。さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)の総処方濃度は、単独で、またはリバビリンのような、抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで投与される。さらなる好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)の総処方濃度は、たとえばリバビリンを含む、1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで投与する。 特定の実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、2、3、4または5週間ごとに一回、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独、またはリバビリンを含む抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約2000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1200ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与され、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1800ug/回、もっとも好ましくは、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせでのいずれかで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約800ug/回総処方濃度で、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1500ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1800ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約2000ug/回の総処方濃度にて、処置ナイーブHCV患者に投与される。 好ましい特定の実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、2、3、4または5週間ごとに一回、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約2000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1200ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与され、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1800ug/回、もっとも好ましくは、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約800ug/回総処方濃度で、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1500ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1800ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約2000ug/回の総処方濃度にて、処置ナイーブHCV患者に投与される。 より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで、2週間ごと一回900ug/回、より好ましくは2週間ごと一回1200ug/回、4週間ごとに一回1200ug/回、または4週間ごとに一回1800ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。もっとも好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、2週間ごと一回900ug/回、より好ましくは2週間ごと一回1200ug/回、4週間ごとに一回1200ug/回、または4週間ごとに一回1800ug/回の総処方濃度で、処置ナイーブHCV患者に投与される。 さらに特異的な実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独で、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで、2、3、4または5週間ごとに一回、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独で、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約2000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1200ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与され、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1800ug/回、もっとも好ましくは、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独で、またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約800ug/回総処方濃度で、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1500ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1800ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約2000ug/回の総処方濃度にて、処置経験HCV患者に投与される。 さらに特異的な実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、2、3、4または5週間ごとに一回、約90ug/回〜約2000ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約2000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1200ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与され、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回〜約1800ug/回、もっとも好ましくは、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回〜約1800ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。さらなる実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、1、2、3、4または5週間ごとに一回、約600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約800ug/回の総処方濃度で、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約900ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1000ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1200ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1500ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1600ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約1800ug/回、あるいは1、2、3、4または5週間ごとに一回、約2000ug/回の総処方濃度にて、処置経験HCV患者に投与される。 より好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、単独またはリバビリンのような抗ウイルス化合物との組み合わせのいずれかで、2週間ごと一回900ug/回、より好ましくは2週間ごと一回1200ug/回、4週間ごとに一回1200ug/回、または4週間ごとに一回1800ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。もっとも好ましい実施様態において、本発明のIFN−アルファ−HSA融合タンパク質は(CIDs 2249、2343、2366、2381、2382、2410、3165、3422、3423、3424、3476、3960、4290、4291、4292、4295、または4296によって産生される)、たとえばリバビリンを含む1つまたはそれ以上の抗ウイルス化合物との組み合わせで、2週間ごと一回900ug/回、より好ましくは2週間ごと一回1200ug/回、4週間ごとに一回1200ug/回、または4週間ごとに一回1800ug/回の総処方濃度で、処置経験HCV患者に投与される。 アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、経口、直腸内、非経口、嚢内、膣内、腹腔内、(粉末、軟膏、ゲル、ドロップまたは経皮パッチによってのような)局所、バッカル、または経口または経鼻スプレーとして投与可能である。「薬理学的に許容可能な担体(pharmaceutically acceptable carrier)」は、非毒性固体、半固体または液体充填剤、希釈物、カプセル化剤または任意の処方補助装置を意味する。本明細書で使用するところの語句「非経口(parenteral)」は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および関節内注射および注入を意味する。 本発明のアルブミンタンパク質および/またはポリヌクレオチドはまた、放出持続系によって好適に投与される。放出持続アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドの例を、経口、直腸内、非経口、嚢内、膣内、腹腔内、(粉末、軟膏、ゲル、ドロップまたは経皮パッチによってのような)局所、バッカル、または経口または経鼻スプレーとして投与する。「薬理学的に許容可能な担体(pharmaceutically acceptable carrier)」は、非毒性固体、半固体または液体充填剤、希釈物、カプセル化剤または任意の処方補助装置を意味する。本明細書で使用するところの語句「非経口(parenteral)」は、静脈内、筋肉内、腹腔内、胸骨内、皮下および関節内注射および注入を意味する。放出持続アルブミンタンパク質および/またはポリヌクレオチドのさらなる例には、(たとえばフィルムまたはマイクロカプセルのような、成型品の形態での、たとえば半透過性ポリマーマトリックスのような)好適な多重化物質、(たとえば、許容可能な油中のエマルジョンのような)好適な疎水性物質、またはイオン交換樹脂、および(たとえば難溶性塩のような)難溶性誘導体が含まれる。 放射維持マトリックスには、ポリラクチド(米国特許第3,773,919号、欧州特許第58,481号)、L−グルタミン酸とガンマ−エチル−L−グルタミン酸のコポリマー(Sidman et al., Biopolymers 22:547−556 (1983))、ポリ(2−ヒドロキシエチル メタクリレート)(Langer et al., J. Biomed. Mater. Res. 15:167−277 (1981)、および Langer, Chem. Tech. 12:98−105 (1982))、エチレンビニルアセテート(Langer et al., Id.)またはポリ−D−(−)−3−ヒドロキシブチル酸(欧州特許第133,988号)が含まれる。 放出持続アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドにはまた、本発明のリポソームトラップアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドも含まれる(一般的に、Langer, Science 249:1527−1533 (1990); Treat et al., in Liposomes in the Therapy of Infectious Disease and Cancer, Lopez−Berestein and Fidler (eds.), Liss, New York, pp. 317 −327 and 353−365 (1989)を参照のこと)。アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを含むリポソームを、それ自身公知の方法によって調製する。独国特許第DE 3,218,121号、Epstein et al., Proc. Natl. Acad. Sci. (USA) 82:3688−3692 (1985); Hwang et al., Proc. Natl. Acad. Sci.(USA) 77:4030−4034 (1980);欧州特許第52,322号、欧州特許第EP 36,676号、欧州特許第EP 88,046号、欧州特許第EP 143,949号、欧州特許第EP 142,641、日本特許第83−118008号、米国特許第 4,485,045号および第4,544,545号、および欧州特許第EP 102,324号。リポソームはもともと、脂質含量が、約30molパーセントコレステロールよりも大きい、小(約200〜800オングストローム)単層型のものであり、選択された割合は、最適な治療的に適合される。 またさらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、ポンプの方法によって送達する(Langer, supra; Sefton, CRC Crit. Ref. Biomed. Eng. 14:201 (1987); Buchwald et al., Surgery 88:507 (1980); Saudek et al., N. Engl. J. Med. 321:574 (1989)を参照のこと)。 他の制御放出系が、Langer (Science 249:1527−1533 (1990)による概略において議論されている。 非経口投与のために、1つの実施様態において、アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、一般的に、薬理学的に許容可能な担体、すなわち、使用する/回および濃度にてレシピエントに対して非毒性であり、処方の他の成分と適合可能であるものとともに、ユニット用量注射形態(溶液、懸濁液またはエマルジョン)にて、望む純度で混合することによって処方する。たとえば、処方は好ましくは、酸化剤および治療的に対して有害であると知られている化合物を含まない。 一般的に、処方は、アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、均質および親密に、液体担体または微細に分割された固体担体、または両方と接触させることによって調製する。ついで、必要であれば、産物を望む処方に成型する。好ましくは、担体は、非経口担体であり、より好ましくは、レシピエントの血液と等張である溶液である。そのような担体の例には、水、生理食塩水、リンガー溶液、およびデキストロース溶液が含まれる。固定油およびオレイン酸エチルのような非水性賦形剤もまた本明細書で有用であり、リポソームも同様である。 担体は好適に、等張性および化学的安定性を増強する基質のような、マイナーな量の添加物を含む。そのような物質は、使用する用量および濃度にてレシピエントに対して非毒性であり、リン酸、クエン酸、コハク酸、酢酸および他の有機酸またはそれらの塩のような緩衝液、アスコルビン酸のような抗酸化剤、低分子量(約10残基以下)ポリペプチド、たとえばポリアルギニンまたはトリペプチド、血清アルブミン、ゼラチンまたは免疫グロブリンのようなタンパク質、ポリビニルピロリドンのような親水性ポリマー、グリシン、グルタミン酸、アスパラギン酸またはアルギニンのようなアミノ酸、モノサッカライド、ジサッカライド、およびセルロースまたはその誘導体を含む炭化水素、グルコース、マンノース、またはデキストリン、EDTAのようなキレート剤、マンニトールまたはソルビトールのような糖アルコール、ナトリウムのようなカウンターイオン、および/または(たとえばTween−20を含む)ポリソルベート、ポロキシマーまたはPEGのような非イオン性界面活性剤が含まれる。 アルブミン融合タンパク質は典型的に、約3〜8のpHにて、約0.1mg/ml〜100mg/ml、好ましくは1〜10mg/mlの濃度で、そのような賦形剤中に処方される。特定の前述の賦形剤、担体または安定剤の利用によって、ポリペプチド塩の形成となることが理解される。 治療的投与のために使用される任意の薬理学的物質は無菌でありうる。滅菌は、滅菌ろ過膜(たとえば0.2ミクロン膜)を通したろ過によって簡単に達成される。アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは一般的に、無菌アクセス孔を持つ容器、たとえば静脈内溶液バッグまたは皮下注射ニードルによって穴をあけることが可能なストッパーを持つバイアル内に入れる。 アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは通常、ユニットまたは多数投与容器、たとえば密封アンプルまたはバイアル中に、水溶液として、または再構築のための凍結乾燥形態として、保存しうる。凍結乾燥処方の例として、10−mlバイアルを5mlの滅菌ろ過1%(w/v)水性アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチド溶液で満たし、得られた混合液を凍結乾燥する。注入溶液を、静菌性注射水を用いて、凍結乾燥アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを再構築することによって調製する。 特定の、そして好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質処方には、0.01Mリン酸ナトリウム、0.15mM塩化ナトリウム、0.16マイクロモル オクタン酸ナトリウム/融合タンパク質 1ミリグラム、15マイクログラム/ポリソルベート80 1ミリリットル、pH7.2が含まれる。他の特定の,そして好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質処方は、0.01Mリン酸ナトリウム、0.15mM塩化ナトリウム、0.16マイクロモル オクタン酸ナトリウム/融合タンパク質 1ミリグラム、15マイクログラム/ポリソルベート80 1ミリグラム、pH7.2を含む。pHおよび緩衝液は、生理学的条件に適合するように選択され、塩がトニシファイヤーとして加えられる。オクタン酸ナトリウムが、溶液中のタンパク質の温度安定性を増加させるその報告された能力によって選択されてきている。最後に、ポリソルベートを遺伝的界面活性剤として加え、これは、溶液の表面張力を低下させ、アルブミン融合タンパク質の容器閉鎖系への非特異的吸着を低下させる。 本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドの1つまたはそれ以上の成分で満たした、1つまたはそれ以上の容器を含む薬理学的パックまたはキットも提供する。医薬品または生物学的産物の製造、使用または販売を規制している政府組織によって支持された形態での通知が、そのような容器(類)と関連し、通知はヒト投与のための製造、使用または販売の組織による許可を反映している。さらに、アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、他の治療的化合物との組み合わせで使用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、単独またはアジュバントとの組み合わせで、投与してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよいアジュバントには、限定はしないが、ミョウバン、ミョウバン+デオキシコレート(ImmunoAg)、MTP−PE(バイオシン社(Biocine Corp.))、QS21(ジェネンテック社(Genentech、Inc.))、BCG(たとえばTHERACYS(登録商標))、MPLおよびコリネバクテリウム パルバム(Corynebacterium parvum)の非増殖調製物が含まれる。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、ミョウバンと組み合わせて投与する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドはQS−21と組み合わせて投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよいアジュバントには、限定はしないが、モノスホリル脂質免疫調節物、AdjuVax100a、QS−21、QS−18、CRL1005、アルミニウム塩、MF−59およびVirosomalアジュバント技術が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよいワクチンには、限定はしないが、MMR(はしか、おたふく風邪、風疹)、ポリオ、水痘、破傷風/ジフテリア毒素、A型肝炎、B型肝炎、B型インフルエンザ菌、百日咳、肺炎、インフルエンザ、ライム病、ロタウイルス、コレラ、黄色熱、日本脳炎、急性灰白髄炎、狂犬病、腸チフスおよび百日咳に対する保護を指向するワクチンが含まれる。組み合わせは、併用して、たとえば混合剤として、または別々ではあるが同時にまたは一斉に、または連続して、のいずれかで投与してもよい。これには、混合薬剤を、治療的混合液と一緒に投与するプレゼンテーション、また混合薬剤を、たとえば同一の個体に別々の静脈内ラインを介してのように、別であるが同時に投与する手順が含まれる。「組み合わせで(in combination)」投与にはさらに、最初に与えられた1つの化合物または薬剤、続いて第二の別の投与が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、単独で、または他の治療的薬剤との組み合わせで投与してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチド薬剤には、限定はしないが、化学治療剤、抗生物質、ステロイドおよび非ステロイド抗炎症剤、従来の免疫治療剤、および/または以下に記述した治療処置が含まれる。組み合わせは、併用して、たとえば混合剤として、または別々ではあるが同時にまたは一斉に、または連続して、のいずれかで投与してもよい。これには、混合薬剤を、治療的混合液と一緒に投与するプレゼンテーション、また混合薬剤を、たとえば同一の個体に別々の静脈内ラインを介してのように、別であるが同時に投与する手順が含まれる。「組み合わせで(in combination)」投与にはさらに、最初に与えられた1つの化合物または薬剤、続いて第二の別の投与が含まれる。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、抗凝固剤との組み合わせで投与する。本発明の組成物とともに投与してもよい抗凝固剤には、限定はしないが、ヘパリン、低分子量ヘパリン、ワーファリンナトリウム(たとえばCOUMADIN(登録商標))、ジクマロール、4−ヒドロキシクマリン、アニシンジオン(たとえばMIRADON(商標))、アセノクマロール(たとえばニクマロン、SINTHROME(商標))、インダン−1,3−ジオン、フェンプロクモン(たとえばMARCUMAR(商標))、エチルビスクマ酢酸(たとえばTROMEXAN(商標))およびアスピリンが含まれる。特定の実施様態において、本発明の組成物は、ヘパリンおよび/またはワーファリンとの組み合わせで投与する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物は、ワーファリンとの組み合わせで投与する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物は、ワーファリンおよびアスピリンとの組み合わせで投与する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物は、ヘパリンとの組み合わせで投与する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物は、ヘパリンとアスピリンとの組み合わせで投与する。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、血栓溶解薬物との組み合わせで投与する。本発明の組成物とともに投与してもよい血栓溶解薬物には、限定はしないが、プラスミノーゲン、lys−プラスミノーゲン、アルファ2−抗プラスミン、ストレプトキナーゼ(たとえば、KABIKINASE(商標))、アンチレスプレイス(たとえば、EMINASE(商標))、組織プラスミノーゲン活性物(t−PA、アルテベース、ACTIVASE(商標))、ウロキナーゼ(たとえば、ABBOKINASE(商標))、サウルプラーゼ(プロウロキナーゼ、一本鎖ウロキナーゼ)、およびアミノカプロン酸(たとえば、AMICAR(商標))が含まれる。特定の実施様態において、本発明の組成物を、組織プラスミノーゲン活性物およびアスピリンとの組み合わせで投与する。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、抗血小板薬物との組み合わせで投与する。本発明の組成物との組み合わせで投与してもよい抗血小板薬物には、限定はしないが、アスピリン、ジピリダモール(たとえば、PERSANTINE(商標))、およびチクロピジン(たとえば、TICLID(商標))が含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせでの、抗凝固剤、血栓溶解および/または抗血小板薬物の利用が、血栓症、動脈血栓症、静脈血栓症、血栓塞栓症、肺塞栓症、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞、一過性虚血性発作、不安定狭心症の予防、診断および/または処置のために企図される。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせでの、抗凝固剤、血栓溶解および/または抗血小板薬物の利用が、伏在グラフトの閉塞の予防のため、血管形成術に付随して起こりうるような手続き周辺血栓症のリスクを減少させるため、非リウマチ様心房細動を含む心房細胞の患者での発作のリスクを減少させるため、機械弁および/または僧帽弁疾患に関連した塞栓症のリスクを減少させるために、企図される。単独で、または抗血小板、抗凝固および/または抗血栓薬物との組み合わせでの、本発明の治療的の他の利用には、限定はしないが、体外器具(たとえば、血管内カニューレ、血液透析患者における血管アクセスシャント、血管透析器具、および心肺バイパス器具)中の閉塞の予防が含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、抗レトロウイルス薬剤、ヌクレオシド/ヌクレオチド逆転写酵素阻害剤(NRTIs)、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤(NNRTIs)、および/またはプロテアーゼ阻害剤(PIs)との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいNRTIsには、限定はしないが、RETROVIR(商標) (ジドブジン/AZT)、 VIDEX(商標) (ジダノシン/ddl)、HIVID(商標) (ザルシタビン/ddC)、ZERIT(商標) (スタブジン/d4T)、EPIVIR(商標) (ラミブジン/3TC)、および COMBIVIR(商標) (ジドブジン/ラミブジン)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいNNRTIsには、限定はしないが、VIRAMUNE(商標) (ネビラピン)、RESCRIPTOR(商標) (デラビルジン)、およびSUSTIVA(商標) (エファビレンズ)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいプロテアーゼ阻害剤には、限定はしないが、CRIXIVAN(商標) (インジナビル)、NORVIR(商標) (リトナビル)、INVIRASE(商標) (サクイナビル)、およびVIRACEPT(商標) (ネルフィナビル)が含まれる。特定の実施様態において、抗レトロウイルス、ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、非ヌクレオシド逆転写酵素阻害剤、および/またはプロテアーゼ阻害剤を、AIDSおよびを処置するため、またはHIV感染を処置するために、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの任意の組み合わせで使用してもよい。 さらなるNRTIsには、LODENOSINE(商標) (F−ddA、酸安定アデノシンNRTI、トライアングル/アボット(Triangle/Abbott ))、COVIRACIL(商標) (アムトリシタビン/FTC、ラミブジンと構造的に関連するが、in vitroにて3〜10倍強い活性を持つ、トライアングル/アボット(Triangle/Abbott ))、dOTC(BCH−10652、またラミブジンと構造的に関連するが、本質的な割合のラミブジン耐性単離物に対して活性を維持する、バイオケム ファーマ(Biochem Pharma))、Adefovir(FDAより抗HIV治療のための許可が拒否された、ギリアド サイエンセス(Gilead Sciences)、PREVEONa (Adefovir Dipivoxil、アデホビルの活性プロドラッグ、その活性形態は、PMEA−ppである)、TENOFOVIR(商標) (ビス−POC PMPA、PMPAプロドラッグ、ギリアド(Gilead))、DAPD/DXG (DAPDの活性代謝物、トライアングル/アボット(Triangle/Abbott ))、D−D4FC(3TCに関連する、AZT/3TC−耐性ウイルスに対する活性)、GW420867X(グラクソ ウェルカム(Glaxo Wellcome))、ZIAGEN(商標)(アバカビル/159U89、(グラクソ ウェルカム社(Glaxo Wellcome Inc.))、CS−87(3’アジド−2’、3’−ジデオキシウリジン、国際特許第WO 99/66936号)、およびb−L−FD4Cおよびb−L−FddCのS−アシル−2−チオエチル(SATE)−含有プロドラッグ形態(国際特許第WO98/17281号)が含まれる。 さらなるNNRTIsには、COACTINON(商標) (Emivirine/MKC−442、HRPTクラスの強力なNNRTI、トライアングル/アボット(Triangle/Abbott ))、CAPRAVIRINE(商標) (AG−1549/S−1153、K103N変異を含むウイルスに対する活性を持つ新世代NNRTI、アゴウロン(Agouron))、PNU−142721(その先行デラビリジンにくらべて20〜50倍大きな活性を持ち、K103N変異体に対して活性である、ファルマシア&アプジョン(Pharmacia & Upjohn))、DPC−961およびDPC−963(エファビレンズの第二世代代謝物、K103N変異を持つウイルスに対して活性であるように設計された、デュポン(DuPont))、GW−420867X(HBY097にくらべて25倍強い活性を持ち、K103N変異体に対して活性である、グラクソ ウェルカム(Glaxo Wellcome))、CALANOLIDE A(ラッテクス木からの天然に存在する薬剤、Y181CおよびK103N変異いずれか、または両方を含むウイルスに対する活性)、およびPropolis(国際特許第99/49830号)が含まれる。 さらなるプロテアーゼ阻害剤には、LOPINAVIR(商標) (ABT378/r、アボット ラボラトリーズ(Abbott Laboratories))、BMS−232632(アザペプチド、ブリストル−マイヤーズ スクイーブ(Bristol−Myres Squibb))、TIPRANAVIR(商標) (PNU−140690、非ペプチド性ジヒドロピロン、ファルマシア&アプジョン(Pharmacia & Upjohn))、PD−178390(非ペプチド性ジヒドロピロン、パルク−デイビス(Parke−Davis))、BMS 232632(アザペプチド、ブリストル−マイヤーズ スクイーブ(Bristol−Myers Squibb))、L−756,423(インジナビル類似体、メルク(Merck))、DMP−450(環状尿素化合物、アビド&デュポン(Avid & DuPont))、AG−1776 (プロテアーゼ阻害剤耐性ウイルスに対するin vitro活性を持つペプチドミメティック、アゴウロン(Agouron))、VX−175/GW−433908 (アンプレナビルのリン酸プロドラッグ、ベルテックス&グラクソ ウェルカム(Vertex & Glaxo Welcome))、CGP61755 (チバ(Ciba))、およびAGENERASE(商標)(アンプレナビル、グラクソ ウェルカム社(Glaxo Wellcome Inc.))が含まれる。 さらなる抗レトロウイルス薬剤には、融合阻害剤/gp41結合剤が含まれる。融合阻害剤/gp41結合剤には、T−20(その静止状態でのgp41に結合し、融合状態への変形を防止する、HIV gp41膜貫通タンパク質エクトドメインの残基643〜678からのペプチド、トリメリス(Trimeris))およびT−1249(第二世代融合阻害剤、トリメリス(Trimeris))が含まれる。 さらなる抗レトロウイルス薬剤には、融合阻害剤/ケモカインレセプターアンタゴニストが含まれる。融合阻害剤/ケモカインレセプターアンタゴニストには、AMD3100(ビシクラム)、SDF−1およびその類似体、およびALX40−4C(陽イオン性ペプチド)、T22(18アミノ酸ペプチド、トリメリス(Trimeris))、およびT22類似体T134およびT140のようなCXCR4アンタゴニスト、RANTES(9−68)、AOP−RANTES、NNY−RANTES、およびTAK−779のようなCXCR5アンタゴニスト、NSC 651016(ジスタマイシン類似体)のようなCCR5/CXCR4アンタゴニストが含まれる。また、CCR3B、CCR3およびCCR6アンタゴニストも含まれる。RANTES、SDF−1、MIP−1a、MIP−1bなどのようなケモカインレセプターアゴニストもまた融合を阻害しうる。 さらなる抗レトロウイルス薬剤には、インテグラーゼ阻害剤が含まれる。インテグラーゼ阻害剤には、ジカフェオイルクイニック(DFQA)酸、L−キコリン酸(ジカフェオイルタルタル(DCTA)酸)、キナリザリン(QLC)および関連アンソラキノン類、ZINTEVIR(商標) (AR 177、実際のインテグラーゼ阻害剤としてよりも、細胞表面にておそらく働くオリゴヌクレオチド、アロンデックス(Arondex))、および国際特許第WO 98/50347号にて開示されたもののようなナフソールが含まれる。 さらなる抗レトロウイルス薬剤には、BCX−34 (プリンヌクレオシドホスホリラーゼ阻害剤、バイオクリスト(Biocryst))、DIDOX(商標) (モレキュルズ フォー ヘルス(Molecules for Health)のようなリボヌクレオシドリダクターゼ阻害剤、VX−497 (ベルテックス(Vertex))のようなイノシン一リン酸デヒドロゲナーゼ(IMPDH)阻害剤、およびセルセプト(ミコフェノレート モフェティル、ロッシュ(Roche))のようなミコホリン酸のような、ヒドロキシウレア様化合物が含まれる。 さらなる抗レトロウイルス薬剤には、ウイルスインテグラーゼの阻害剤、アリーレン ビス(メチルケトン)化合物のようなウイルスゲノム核トランスロケーションの阻害剤、AOP−RANTES、NNY−RANTES、RANTES−IgG融合タンパク質、RANTESおよびグリコサミノグリカン(GAG)の可溶性複合体、およびAMD−3100のような、HIV進入の阻害剤、ジチオン化合物のようなヌクレオカプシド亜鉛フィンガー阻害剤、HIV TatおよびRevの標的、およびABT−378のようなファーマコエンハンサーが含まれる。 他の抗レトロウイルス治療およびadjunct治療には、MIP−1a、MIP−1b、SDF−1a、IL−2、PROLEUKIN(商標) (アルデスロイキン/L2−7001、カイロン(Chiron))、IL−4、IL−10、IL−12、およびIL−13のようなサイトカインおよびリンホカイン、IFN−アルファ2a、IFN−アルファ2b、またはIFN−ベータのようなインターフェロン、TNFs、NFkB、GM−CSF、M−CSF、およびIL−10のアンタゴニスト、シクロスポリンおよびプレドニゾンのような免疫活性化を調節する薬剤、Remune(商標)(HIV Immunogen)、APL 400−003 (Apollon)、組換えgp120および断片、二価(B/E)組換えエンベロープ糖タンパク質、rgp120CM235、MNrgp120、SF−2rgp120、gp120/可溶性CD4複合体、Delta JR−FLタンパク質、discontinuousgp120C3/C4ドメインから由来する分岐合成ドメイン、融合−補体免疫原、Gag、Pol、Nef、およびTatワクチンのようなワクチン、遺伝的サプレッサー要素(GSEs、国際特許第WO 98/54366号)、およびイントラキン(新規の合成されたCCR5の表面発現をブロックするために、ERに対して標的化された遺伝的に改変されたCCケモカイン)(Yang et al., PNAS 94:11567−72 (1997); Chen et al., Nat. Med. 3:1110−16 (1997)のような遺伝子に基づく治療、抗CXCR4抗体12G5、抗−CCR5抗体2D7、5D7、PA8、PA9、PA10、PA11、PA12およびPA14、抗CD4抗体Q4 120およびRPA−T4、抗−CCR3抗体7B11、抗−gp120抗体17b、48d、447−52D、257−D、268−Dおよび50.1、抗−Tat抗体、抗−TNF−a抗体、およびモノクローナル抗体33Aのような抗体、TCDD、3,3’、4,4’、5−ペンタクロロビフェニル、3,3’、4,4’−テトラクロロビフェニル、およびa−ナフトフラボン(WO 98/30213号)のような国際特許第アリール炭化水素(AH)レセプターアゴニストおよびアンタゴニスト、およびg−L−グルタミル−L−システインエチルエステル(g−GCE、国際特許第WO 99/56764号)のような抗酸化剤が含まれる。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドと一緒に投与してもよい抗ウイルス薬剤には、限定はしないが、アシクロビル、リバビリン、リバビリン類似体、アマンタジン、レマンチジン、マキシアミンまたはチマルファシンが含まれる。とりわけ、インターフェロンアルブミン融合タンパク質を、任意のこれらの薬剤との組み合わせで投与可能である。さらに、インターフェロンアルファアルブミン融合タンパク質もまた、任意のこれらの薬剤とともに投与可能であり、好ましくは、インターフェロンアルファ2aまたは2bアルブミン融合タンパク質を任意のこれらの薬剤とともに投与可能である。さらに、インターフェロンベータアルブミン融合タンパク質もまた、任意のこれらの薬剤とともに投与可能である。さらに、任意のIFNハイブリッドアルブミン融合タンパク質を、任意のこれらの薬剤との組み合わせで投与可能である。 もっとも好ましい実施様態において、本発明のインターフェロンアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン類似体との組み合わせで投与する。好ましい実施様態において、インターフェロンアルブミン融合タンパク質との組み合わせで投与してもよいリバビリンまたはリバビリン誘導体には、限定はしないが、COPEGUS(登録商標)(ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley, N.J.)、REBETOL(登録商標)(シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth, N.J.)、VIRAZOLE(登録商標)(バレアント(Valeant)、Costa Mesa, CA)、RIBAVIN(商標) (ルピン(Lupin)、Baltimore, MD)、RIBAZID(商標) (エプラ(Epla)、Kirachi, Pakistan)、トリバビリン、VIRAMIDINE(商標) (バレアント(Valeant)、Costa Mesa, CA)、およびRIBASPHERE(商標) (スリー リバー ファーマシューティカルズ(Three Rivers Pharmaceuticals)、Cranberry Township, PA)が含まれる。さらに好ましい実施様態において、インターフェロンアルファアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン誘導体との組み合わせで投与する。さらに好ましい実施様態において、インターフェロン2aアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン誘導体との組み合わせで投与する。さらに好ましい実施様態において、インターフェロンアルファ2bアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン誘導体との組み合わせで投与する。さらに好ましい実施様態において、インターフェロンベータアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン誘導体との組み合わせで投与する。さらに好ましい実施様態において、ハイブリッドインターフェロンアルブミン融合タンパク質を、リバビリンまたはリバビリン誘導体との組み合わせで投与する。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、単独で、またはウイルス感染の処置のための1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで投与してもよい。好ましい実施様態において、本発明のインターフェロン−アルブミン融合タンパク質を、1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで投与してもよい。さらに好ましい実施様態において、ウイルス感染は、肝炎ウイルスの感染の結果である。もっとも好ましい実施様態において、肝炎ウイルスはC型肝炎ウイルス(HCV)である。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい抗ウイルス薬剤には、限定はしないが、ウイルス酵素の小分子阻害剤、RNAポリメラーゼの小分子阻害剤、核酸に基づく抗ウイルス薬剤、アンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤、チアゾリド、新規免疫調節薬剤、およびインターフェロンエンハンサーが含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗ウイルス酵素阻害剤には、限定はしないが、VX−950(プロテアーゼ阻害剤、ベルテックス(Vertex)、Cambridge, MA)、VX−497(メリメポジブ、経口、IMPDH阻害剤、ベルテックス(Vertex)、Cambridge, MA)、BILB 1941 (プロテアーゼ阻害剤、べーリンガー インゲルハイム(Boehringer Ingelheim)、Germany)、SCH7 (プロテアーゼ阻害剤、シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth, N.J.)、MX−3253(グルコシダーゼ阻害剤、ミジェニックス(Migenix)、Vancouver, BC、IDN−6556(カスパーゼ阻害剤、ファイザー(Pfizer)、New York, NY)、UT231B((グルコシダーゼ阻害剤)、ユナイテッド セラピーズ(United Therapeutics)、Silver Spring, MD)、R1626(ウイルスプロテアーゼ阻害剤、F.ホフマン−ラロッシュ(F. Hoffman−La Roche)、Switzerland)、ITMN−B(ITMN−191、プロテアーゼ阻害剤、インターミュン(InterMune)、Brisbane, CA)、Celgosivir(MBI−3253、α−グルコシダーゼ阻害剤、ミジェニックス社(Migenix, Inc.)、Vancouver, B.C.)、SCH 503034(プロテアーゼ阻害剤、シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth, N.J.)、ACH 806 (GS9132、経口プロテアーゼ阻害剤、アチリオン(Achillion)、New Haven, CT / Gilead Sciences, Foster City, CA)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗ウイルスポリメラーゼ阻害剤は、ヌクレオシド類似体または非ヌクレオシド阻害剤(NNIs)でありうる。好ましい実施様態において、抗ウイルスポリメラーゼ阻害剤は、HCV RNAポリメラーゼを阻害する。1つの実施様態において、抗ウイルスポリメラーゼ阻害剤は、限定はしないがNM283(23’−C−メチル−シチジン、インデニックス(Idenix)、Cambride, MA)および2’−C−メチルヌクレオシドを含むヌクレオシド類似体であってよい。他の実施様態において、抗ウイルスポリメラーゼ阻害剤は、限定はしないが、JTK−103、JTK−003、およびJTK−109 (日本たばこ、Tokyo, Japan)、R803 (リゲル(Rigel)、South San Francisco, CA)、HCV−371、HCV−086、およびHCV−796(ビロファーマ(ViroPharm)、Exton, PA / Wyeth, Madison, NJ)、およびXTL−2125 (BC2125、XTLバイオ(XTLbio)、New York, NY)を含む非ヌクレオシド阻害剤であってよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗ウイルス核酸に基づく薬剤には、限定はしないが、アンチセンスオリゴヌクレオチド、リボザイム、およびsiRNAsまたは短ヘアピンRNAs(shRNA)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗ウイルスアンチセンスオリゴヌクレオチド阻害剤薬剤には、限定はしないが、NEUGENE(登録商標)AVI−4065 (AVI バイオファーマ(Biopharma)、Portland, OR)が含まれる。他の実施様態において、チアゾリドを、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい。好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいチアゾリドには、限定はしないが、ALINIA(登録商標)(ニタゾキサニド、ロマーク ラボラトリーズL.C.(Romark Laboratories, L.C.,)、Tampa, FL)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗ウイルス免疫調節薬剤には、限定はしないが、ZADXIN(登録商標)(チモシン アルファ1、チマルファシン、サイクロン ファーマシューティカルズ社(SciClone Pharmaceuticals Int’l)、Hong Kong)、および限定はしないが、ANA245(TLR−7アゴニスト、アナディズ ファーマシューティカルズ(Anadys Pharmaceuticals)、San Diego、CA)、ANA975(ANA245の経口プロドラッグ、アナディズ ファーマシューティカルズ(Anadys Pharmaceuticals)、San Diego、CA)および CPG−10101 (ACTILON(商標), TLR−9 アゴニスト、コレイ ファーマシューティカル グループ(Coley Pharmaceutical Group)、Wellesley、MA)を含むtoll様受容体(TLR)アゴニストが含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいインターフェロンエンハンサーには、限定はしないが、EMZ702(トランジション セラピューティクス(Transition Therapeutics)、Toronto、Ontario)が含まれる。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせでとうよしてもよい抗ウイルス抗体には、限定はしないが、Tarvacin(腫瘍上皮細胞の表面上のホスファチジルセリンを標的とする、ヒト化モノクローナル抗体、ペレグリン ファーマシューティカルズ社(Peregrine Pharmaceuticals, Inc.)、Tustin, CA)が含まれる。 好ましい実施様態において、単独で、または本発明によって含まれる1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで投与してもよいアルブミン融合タンパク質は、インターフェロン−アルブミン融合タンパク質である。さらなる実施様態において、インターフェロン−アルブミン融合タンパク質のインターフェロン部分は、インターフェロンアルファである。本発明によって含まれるインターフェロンアルファの非限定例には、限定はしないが、表1の治療的タンパク質カラム中で開示されたインターフェロンなるファタンパク質が含まれる。特定の実施様態において、インターフェロンアルファ部分は、インターフェロンアルファ−2a、インターフェロンアルファ−2b、インターフェロンアルファ−2c、コンセンサスインターフェロン、インターフェロンアルファコン−1、インターフェロンアルファ−n1、インターフェロンアルファ−n3、たとえばINTRON(登録商標)A (シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth, N.J.)、ROFERON(登録商標)A (ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley, N.J.)、Berofor アルファインターフェロン(べーリンガー インゲルハイム ファーマシューティカル社(Boehringer Ingelheim Pharmaceutical, Inc.)、Ridgefied, Conn.)、OMNIFERON(商標) (ビラジェン社(Viragen, Inc.)、Plantation, FL)、MULTIFERON(商標) (ビラジェン社(Viragen, Inc.)、Plantation, FL)、WELLFERON(登録商標)(グラクソスミスクライン(GlaxoSmithKline)、London, Great Britian)、 INFERGEN(登録商標)(アムジェン社(Amgen, Inc.)、Thousands Oaks, CA)、SUMIFERON(登録商標)(住友(Sumitomo)、Japan)、BELEROFON(登録商標)(ナウティウス バイオテック(Nautilus Biotech)、France)、MAXY−ALPHA(商標) (マキシゲン(Maxygen)、Redwood City, CA /ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley, N.J.)のようなインターフェロンアルファの任意の市販されている形態、または精製インターフェロンなるファ産物またはその断片、からなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部位は、延長または制御放出のために改変または処方されたインターフェロンなるファからなるか、またはそれらを含む。たとえば、インターフェロンアルファ部分は、限定はしないが、インターフェロン−アルファ−XL(フラメルテクノロジーズ(Flamel Technologies)、France)およびLOCTERON(商標) (バイオレックスセラピューティックス/オクトプラス(BioLex Therapeutics/OctoPlus)、Pittsboro, NC)を含む市販されている放出延長または放出制御インターフェロンアルファからなるか、またはそれらを含む。さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部位を、化学邸部位の結合によって改変してもよい。たとえば、インターフェロンアルファ部位をペグ化によって改変してもよい。したがって、さらなる実施様態において、IFN−アルファ−HSA融合タンパク質のインターフェロンアルファ部位は、インターフェロンアルファ−2a、2bまたはコンセンサスインターフェロンのペグ化形態からなるか、または含み、PEG−INTRON(登録商標)(シェーリング社(Schering Corp.)、Kenilworth, N.J.)、PEGASYS(登録商標)(ホフマン−ラロッシュ(Hoffman−La Roche)、Nutley, N.J.)、PEG−OMNIFERON(商標) (ビラジェン社(Viragen, Inc.)、Plantation, FL)のような市販されているペグ化インターフェロンアルファ、またはその断片が含まれる。さらに好ましい実施様態において、アルブミン融合タンパク質のインターフェロン部分はインターフェロンアルファ2aまたは2bインターフェロンであり、インターフェロンアルブミン融合タンパク質は、任意のこれらの薬剤との組み合わせで投与可能である。さらに、他の実施様態において、インターフェロン−アルブミンタンパク質のインターフェロン部分がインターフェロンベータであるか、またはインターフェロンハイブリッドである。さらなる実施様態において、インターフェロン−アルブミン融合タンパク質の非融合インターフェロン部分を、単独で、または本発明によって含まれる1つまたはそれ以上の抗ウイルス薬剤との組み合わせで使用してもよい。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、抗日和見感染薬剤との組み合わせで投与してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい抗日和見薬剤には、限定はしないが、TRIMETHOPRIM−SULFAMETHOXAZOLE(商標), DAPSONE(商標), PENTAMIDINE(商標), ATOVAQUONE(商標), ISONIAZID(商標), RIFAMPIN(商標), PYRAZINAMIDE(商標), ETHAMBUTOL(商標), RIFABUTIN(商標), CLARITHROMYCIN(商標), AZITHROMYCIN(商標), GANCICLOVIR(商標), FOSCARNET(商標), CIDOFOVIR(商標), FLUCONAZOLE(商標), ITRACONAZOLE(商標), KETOCONAZOLE(商標), ACYCLOVIR(商標), FAMCICOLVIR(商標), PYRIMETHAMINE(商標), LEUCOVORIN(商標), NEUPOGEN(商標) (フィルグラスチム/G−CSF)、およびLEUKINE(商標)(サルガモスチム/GM−CSF)が含まれる。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、日和見ニューモシスティス カリニ(Pneumocystis carinii)感染を予防的に処置するまたは予防するために、TRIMETHOPRIM−SULFAMETHOXAZOLE(商標)、DAPSONE(商標)、PENTAMIDINE(商標)、および/または ATOVAQUONE(商標)との任意の組み合わせで使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、日和見マイコバクテリウム アビウム(Mycobacterium avium)複合体感染を予防的に処置または予防するために、ISONIAZID(商標)、RIFAMPIN(商標)、PYRAZINAMIDE(商標)、および/またはETHAMBUTOL(商標)との組み合わせで投与する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、日和見、マイコバクテリウム チュベルクローシス(Mycobacterium tuberculosis)感染を予防的に処置または予防するために、RIFABUTIN(商標)、CLARITHROMYCIN(商標)、および/またはAZITHROMYCIN(商標) との組み合わせで使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、日和見サイトメガロウイルス感染を予防的に処置または予防するために、GANCICLOVIR(商標)、FOSCARNET(商標)、および/またはCIDOFOVIR(商標)との組み合わせで使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、日和見真菌感染を予防的に処置または予防するために、FLUCONAZOLE(商標)、ITRACONAZOLE(商標)、および/またはKETOCONAZOLE(商標)との組み合わせで使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、日和見I型および/またはII型単純ヘルペス感染を予防的に処置または予防するために、ACYCLOVIR(商標)および/またはFAMCICOLVIR(商標)との組み合わせで使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、日和見トキソプラズマ ゴンジ(Toxoplasma gondii)感染を予防的に処置または予防するために、PYRIMETHAMINE(商標)および/またはLEUCOVORIN(商標)との組み合わせで使用する。他の特異的実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、日和見細菌感染を予防的に処置または予防するために、LEUCOVORIN(商標)および/またはNEUPOGEN(商標)との組み合わせで使用する。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、抗生物質薬剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい抗生物質薬剤には、限定はしないが、アモキシシリン、ベータ−ラクタマス、アミノグリコシド、ベータ−ラクタム(グリコペプチド)、ベータ−ラクタマス、クリンダマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、シプロフロキサシン、エリスロマイシン、フルオロキノロン、マクロライド、メトロニダゾール、ペニシリン、キノロン、ラパマイシン、リファンピン、ストレプトマイシン、スルホンアミド、テトラサイクリン、トリメトプリム、トリメトプリム−スルファメトキサゾールおよびバンコマイシンが含まれる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、免疫刺激剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい免疫刺激剤には、限定はしないが、レバミソール(たとえば、ERGAMISOL(商標))、イソプリノシン(たとえば、INOSIPLEX(商標))、インターフェロン(たとえばインターフェロン アルファ)、およびインターロイキン(たとえば、IL−2)が含まれる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、免疫抑制剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい免疫抑制剤には、限定はしないが、ステロイド、シクロスポリン、シクロスポリン類似体、シクロホスファミド メチルプレドニゾン、プレドニゾン、アザチオプリン、FK−506、15−デオキシセルグアリン、および応答しているT細胞の機能を抑制することによって働く他の免疫抑制剤が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい他の免疫抑制剤には、限定はしないが、プレドニゾロン、メトトレキサート、サリドマイド、メトキサレン、ラパマイシン、レフルノミド、ミゾリビン(BREDININ(商標))、ブレクイナル、デオキシスペルグアリンおよびアザスピラン(SKF 105685)、ORTHOCLONE OKT(登録商標)3 (ムロモナブ−CD3)、SANDIMMUNE(商標)、NEORAL(商標)、SANGDYA(商標)(シクロスポリン)、PROGRAF(登録商標)(FK506、タクロリムス)、CELLCEPT(登録商標)(ミコフェノレート モテフィル、ミコフェノール酸の活性代謝物)、IMURAN(商標)(アザチオピリン)、グルココルチコステロイド、DELTASONE(商標) (プレドニゾン)および HYDELTRASOL(商標) (プレドニゾン)、FOLEX(商標)よびMEXATE(商標)メトトレキサート)、OXSORALEN−ULTRA(商標) (メトキサレン)およびRAPAMUNE(商標) (シロリムス)のようなアドレノコルチコールステロイドが含まれる。特定の実施様態において、免疫抑制剤を、臓器または骨髄移植の拒絶を予防するために使用してもよい。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、単独で、または1つまたはそれ以上の静脈内免疫グロブリン調節物との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい静脈内免疫グロブリン調節物には、限定はしないが、GAMMAR(商標)、IVEEGAM(商標)、SANDOGLOBULIN(商標)、GAMMAGARD S/D(商標)、ATGAM(商標)抗胸腺細胞グロブリン)、およびGAMIMUNE(商標)が含まれる。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、移植治療(たとえば骨髄移植)において、静脈内免疫グロブリン調節物との組み合わせで投与する。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、単独で、またはがんの処置のために、患者に対してin vivoで、または細胞に対してin vitroでのいずれかで、単独で、または組み合わせ治療の一部分として、投与する。特定の実施様態において、アルブミン融合タンパク質、とりわけIL−2−アルブミン融合を、Dudley et al.(そのすべてが参考文献によって組み込まれている、Science Express, 19 September 2002., at www.scienceexpress.org)にて記述されたように、転移性メラノーマに対する養子細胞輸送治療のような、がんに対する受動的免疫治療の間に繰り返し投与する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを単独で、または抗炎症剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい抗炎症薬剤には、限定はしないが、コルチコステロイド(たとえばベータメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾンおよびトリアムシノロン)、非ステロイド性抗炎症薬物(たとえば、ジクロフェナク、ジフルニサル、エトドラク、フェノプロフェン、フルオクタフェニン、フルビプロフェン、イブプロフェン、インドメタシン、ケトプロフェン、メクロフェナメート、メフェナミン酸、メロキシカム、ナブメトン、ナプロキセン、オキサプロジン、フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダック、テノキシカム、チアプロフェン酸およびトルメチン)、ならびに抗ヒスタミン、アミノアリールカルボン酸誘導体、アリール酢酸誘導体、アリールブチル酸誘導体、アリールカルボキシル酸、アリールプロピオン酸誘導体、ピラゾール、ピラゾロン、サリチル酸誘導体、チアジンカルボキシアミド、e−アセトアミドカプロン酸、S−アデノシルメチオニン、3−アミノ−4−ヒドロキシブチル酸、アミキシトリン、ベンダザック、ベンジダミン、ブコローム、ジフェンピラミド、ジタゾール、エモルファゾン、グアイアズレン、ナブメトン、ニメスリド、オルゴテイン、オキサセプロール、パラニリン、ペリソキサル、ピフォキシム、プログアゾン、プロキサゾールおよびテニダップが含まれる。 さらなる実施様態において、本発明の組成物は、単独または抗血管新生薬剤との組み合わせで投与する。本発明の組成物とともに投与してもよい抗血管新生薬剤には、限定はしないが、アンジオスタチン(Angiostatin)(エントレメド(Entremed)、Rockville, MD)、トロポニン−1(Troponin−1)(ボストン ライフ サイエンセス(Boston Life Sciences)、Boston, MA)、抗インベイジブ ファクター(Invasive Factor)、レチノイン酸およびその誘導体、パクリタキセル(Taxol)、スラミン(Suramin)、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤(Tissue Inhibitor of Metalloproteinase−1)、メタロプロテイナーゼ−2の組織阻害剤(Tissue Inhibitor of Metalloproteinase−2)、VEGI、プラスミノーゲン活性物阻害剤−1(Plasminogen Activator Inhibitor−1)、プラスミノーゲン活性物阻害剤−2(Plasminogen Activator Inhibitor−2)およびより軽い「d群」遷移金属の種々の形態が含まれる。 より軽い「d群」遷移金属には、たとえばバナジウム、モリブデン、タングステン、チタン、ニオブウム、およびタンタルム種が含まれる。そのような遷移金属種は、遷移金属錯体を形成しうる。上記遷移金属種の好適な錯体には、オキソ遷移金属錯体が含まれる。 バナジウム錯体の代表的な例には、バナデートおよびバナジル錯体のようなオキソバナジウム錯体が含まれる。好適なバナデート錯体には、アンモニアメタバナデート、ナトリウムメタバナデートおよびナトリウムオルソバナデートのようなメタバナデートおよびオルソバナデート錯体が含まれる。好適なバナジル錯体には、たとえば、バナジルスルフェートモノ−およびトリヒドレートのようなバナジルスルフェートヒドリドを含む、バナジルアセチルアセトネートおよびバナジルスルフェートが含まれる。 タングステンおよびモリブデン錯体の代表例にはまた、オキソ錯体が含まれる。好適なオキソタングステン錯体には、タングステートおよび酸化タングステン錯体が含まれる。好適なタングステート錯体には、アンモニアタングステート、カルシウムタングステート、ナトリウムタングステートジヒドロレート、およびタングスチン酸が含まれる。好適な酸化タングステンには、酸化タングステン(IV)および酸化タングステン(VI)が含まれる。好適なオキソモリブデン錯体には、モリブデート、酸化モリブデン、およびモリブデニル錯体が含まれる。好適なモリブデート錯体には、アンモニアモリブデートおよびその水和物、ナトリウムモリブデートおよびその水和物、およびカリウムモリブデートおよびその水和物が含まれる。好適な酸化モリブデンには、酸化モリブデン(VI)、酸化モリブデン(VI)およびモリブデン酸が含まれる。好適なモリブデニル錯体には、たとえば、モリブデニルアセチルアセトネートが含まれる。他の好適なタングステンおよびモリブデン錯体には、たとえばグリセロール、タルタル酸および糖から由来するヒドロキソ誘導体が含まれる。 広く種々の他の抗血管新生因子もまた、本発明の状況にて使用してもよい。代表的な例には、限定はしないが、血小板因子4、プロタミンスルフェート、(クイーンクラブシェルから調製した)スルホン化キチン誘導体、(Murata et al., Cancer Res. 51:22−26, (1991))、スルホン化ポリサッカライド、ペプチドグリカン複合体(SP−PG)(本化合物の機能は、エストロゲンのようなステロイド、およびクエン酸タモキシフェンの存在によって増強される)、スタウロスポリン(Staurosporine)、たとえば、プロリン類似体、シスヒドロキシプロリン、d、L−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリン、アルファ、アルファ−ジピリジル、フマル酸アミノプロピオニトリルを含むマトリックス代謝の調節物、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3H)−オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサトロン、ヘパリン、インターフェロン類、2巨大グロブリン−血清、ChIMP−3 (Pavloff et al., J. Bio. Chem. 267:17321−17326, (1992))、チモスタチン(Chymostatin)(Tomkinson et al., Biochem J. 286:475−480, (1992))、シクロデキストリン テトラデカスルフェート、エポネマイシン、カンプトテシン、フマギリン(Ingber et al., Nature 348:555−557, (1990))、金ナトリウムチオマレート(「GST」、Matsubara and Ziff, J. Clin. Invest. 79:1440−1446, (1987))、抗コラゲナーゼ−血清、アルファ2−抗プラスミン(Holmes et al., J. Biol. Chem. 262(4):1659−1664, (1987))、ビサントレン(National Cancer Institute)、ロベンザリット二ナトリウム(N−(2)−カルボキシフェニル−4−クロロアントロニル酸二ナトリウムまたは「CCA」、(Takeuchi et al., Agents Actions 36:312−316, (1992))、およびBB94のようなメタロプロテイナーゼ阻害剤が含まれる。 本発明の条件内で使用してもよいさらなる抗血管新生因子には、サリドマイド、(セルジーン(Celgene)、Warren, NJ)、血管ステロイド、AGM−1470 (H. Brem and J. Folkman J Pediatr. Surg. 28:445−51 (1993))、インテグリンアルファvベータ3アンタゴニスト(C. Storgard et al., J Clin. Invest. 103:47−54 (1999))、カルボキシンアミノールミダゾール、カルボキシアミドトリアゾール(CAI)(National Cancer Institute, Bethesda, MD)、コンブレタスタチンA−4(CA4P)(オキシジーン(OXiGENE)、Boston, MA)、スクアラミン(マガイニン ファーマシューティカルズ(Magainin Pharmaceuticals)、Plymouth Meeting, PA)、TNP−470(タップ ファーマシューティカルズ(Tap Pharmaceuticals)、Deerfield, IL)、ZD−0101 アストラゼネカ(AstraZeneca)(London, UK)、APRA (CT2584)、ベネフィン、ビロスタチン−1(SC339555)、CGP−41251 (PKC 412)、CM101、デキスラゾキサン(ICRF187)、DMXAA、エンドスタチン、フラボピリジオール、ジーンステイン、GTE、ImmTher、イレッサ(Iressa)(ZD1839)、オクトレオチド(ソマトスタチン)、パンレチン、ペナシラミン、フォトポイント、PI−88、ピリノマスタット(AG−3340)プルリチン、スラジスタ(FCE26644)、タモキシフェン(ノルバデックス)、タザロテン、テトラチオモリブデート、キセロダ(カペシタビン)、および5−フルオロウラシルが含まれる。 本発明の化合物との組み合わせで投与してもよい抗血管新生薬剤は、限定はしないが、細胞外マトリックスのタンパク質分解を阻害すること、内皮細胞−細胞外マトリックス接着分子をブロッキングすること、増殖因子のような血管新生誘導物の機能を中和すること、および増殖内皮細胞上で発現したインテグリンレセプターを阻害すること、を含む種々の機構を介して働きうる。細胞外マトリックスタンパク質分解を干渉し、本発明の組成物との組み合わせで投与してもよい抗血管新生阻害剤の例には、限定はしないが、AG−3340(アゴウロン(Agouron)、La Jolla, CA)、BAY−12−9566(バイエル(Bayer)、West Haven, CT)、BMS−275291 (ブリストル マイヤーズ スクイーブ(Bristol Myers Squibb)、Princeton, NJ)、CGS−27032A (ノバルティス(Novartis)、East Hanover, NJ)、マリマスタット(Marimastat )(ブリティッシュ バイオテック(British Biotech)、Oxford, UK)、およびメタスタット(Metastat)(アエテルナ(Aeterna)、St−Foy, Quebec)が含まれる。内皮細胞−細胞外マトリックス接着分子の機能をブロッキングすることによって働き、本発明の組成物との組み合わせで投与してもよい抗血管新生阻害剤の例には、限定はしないが、EMD−121974 (メルク(Merck)KcgaA Darmstadt, Germany)およびビタキシン(Vitaxin)(イキシシス(Ixsys)、La Jolla, CA/Medimmune, Gaithersburg, MD)が含まれる。血管新生誘導物を直接中和すること、または阻害することによって働き、本発明の組成物との組み合わせで投与してもよい抗血管新生薬剤の例には、限定はしないが、アンギオザイム(Angiozyme)(リボザイム(Ribozyme)、Boulder, CO)、抗−VEGF抗体(ジェネンテック(Genentech)、S. San Francisco, CA)、PTK−787/ZK−225846(ノバルティス(Novartis)、Basel, Switzerland)、SU−101(スゲン(Sugen)、S. San Francisco, CA)、SU−5416(スゲン/ファルマシア アプジョン(Sugen/ Pharmacia Upjohn)、Bridgewater, NJ)、およびSU−6668(スゲン(Sugen))が含まれる。他の抗血管新生薬剤が、血管新生を間接的に阻害して働く。本発明の組成物との組み合わせで使用してもよい、血管新生の間接的阻害剤の例には、限定はしないが、IM−862(シトラン(Cytran)、Kirkland, WA)、インターフェロン−アルファ、IL−12(ロッシュ(Roche)、Nutley, NJ)、およびペントサン ポリスルフェート(Georgetown University, Washington, DC)が含まれる。 特定の実施様態において、抗血管新生薬剤との組み合わせでの、本発明の組成物の利用が、たとえば本明細書で記述したような自己免疫疾患のような、自己免疫疾患の処置、予防および/または軽減のために企図される。 特定の実施様態において、抗血管新生薬剤との組み合わせでの、本発明の組成物の利用が、関節炎の処置、予防および/または軽減のために企図される。より特定の実施様態において、抗血管新生薬剤との組み合わせでの、本発明の組成物の利用が、リウマチ様関節炎の処置、予防および/または軽減のために企図される。 他の実施様態において、本発明のポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドを、抗血管新生タンパク質、または血管新生タンパク質をコードしているポリヌクレオチドと組み合わせて投与する。本発明の組成物とともに投与してもよい血管新生タンパク質の例には、限定はしないが、酸性および塩基性繊維芽細胞増殖因子、VEGF−1、VEGF−2、VEGF−3、表皮増殖因子アルファおよびベータ、血小板由来内皮細胞増殖因子、血小板由来増殖因子、腫瘍壊死因子アルファ、肝細胞増殖因子、インスリン−様増殖因子、コロニー刺激因子、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球/マクロファージコロニー刺激因子、および酸化窒素シンターゼが含まれる。 さらなる実施様態において、本発明の組成物は、化学療法剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよい化学療法剤には、限定はしないが、ナイトロジェン マスタード類(たとえば、メクロレタミン、シクロホルファミド、シクロホスファミド イホスファミド、メルファラン(L−サルコリシン)、およびクロラムブシル)のようなアルキル化剤、エチレンイミン類およびメチルメラミン類(たとえばヘキサメチルメラミンおよびチオテパ)、アルキルスルホネート類(たとえばブスルファン)、ニトロソウレア(たとえばカルムスチン(BCNU)、ロムスチン(CCNU)、セムスチン(メチル−CCNU)およびストレプトゾシン(ストレプトゾトシン))、トリアゼン類(たとえば、ダカルバジン(DTIC、ジメチルトリアゼノイミダゾールカルボキシアミド))、葉酸類似体(たとえば、メトトレキサート(アメソプテリン))、ピリミジン類似体(たとえば、フルオロウラシル(5−フルオロウラシル、5−FU)、フロキシウリジン(フルオロデオキシウリジン、FudR)、およびシタラビン(シトシン アラビノシド))、プリン誘導体および関連阻害剤(たとえば、メルカプトプリン(6−メルカプトプリン、6−MP)、チオグアニン(6−チオグアニン、TG)、およびペントスタチン(2’−デオキシコホルマイシン))、ビンカ アルカロイド類(たとえば、ビンブラスチン(VLB、ビンブラスチン スルフェート))およびビンクリスチン(ビンクリスチン スルフェート))、エピポドフィロトキシン類(たとえば、エトポシドおよびテニポシド)、抗生物質(たとえばダクチノマイシン(アクチノマイシンD)、ダウノルビシン(ダウノマイシン、ルビドマイシン)、ドキソルビシン、ブレオマイシン、プリカマイシン(ミサラマイシン)およびマイトマイシン(マイトマイシンC)、酵素類(たとえば、L−アスパラギナーゼ)、生物学的応答改変物類(たとえば、インターフェロン−アルファおよびインターフェロン−アルファ−2b)、白金調節化合物(たとえばシスプラチン(cis−DDP)およびカルボプラチン)、アンソラセネジオン(ミトキサトロン)、置換尿素類(たとえばヒドロキシウレア)、メチルヒドラジン誘導体類(たとえば、プロカルバジン(N−メチルヒドラジン、MIH)、アドレノコルチコステロイド類(たとえば、プレドニゾン)、プロゲスチン類(たとえば、ヒドロキシプロゲステロン カプロン酸、メドロキシプロゲステロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、および酢酸メゲストロール)、エストロゲン類(たとえば、ジエチルシチルベストロール(DES)、ジエチルシチルベストロール二リン酸、エストラジオール、およびエチニルエストラジオール)、抗エストロゲン類(たとえばタモキシフェン)、アンドロゲン類(テストステロン プロピオン酸、およびフルオキシメステロン)、抗アンドロゲン類(たとえばフルタミド)、ゴナドトロピン−放出ホルモン類似体類(たとえばリュープロリド)、他のホルモンおよびホルモン類似体類(たとえば、メチルテストステロン、エストラムスチン、エストラムスチンリン酸ナトリウム、クロロトリアニセン、およびテストラクトン)、および他(たとえば、ジカルバジン、グルタミン酸およびミトタン)が含まれる。 1つの実施様態において、本発明の組成物を、1つまたはそれ以上の以下の薬物との組み合わせで投与する。イフリキシマブ(またRemicade(商標) (セントコル社(Centocor, Inc.))としても知られる)、トロケード(Trocade)(ロッシュ(Roche)、RO−32−3555)、レフルノマイド(Leflunomide)(ヘキスト マリオン ルーセル(Hoechst Marion Roussel)からのArava(商標) としても知られる)、Kineret(商標)(Anakinra(アムジェン社(Amgen, Inc.)としても知られているIL−1レセプターアンタゴニスト)。 特定の実施様態において、本発明の組成物を、CHOP(シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチンおよびプレドニゾン)との組み合わせ、またはCHOPの1つまたはそれ以上の成分との組み合わせで投与する。1つの実施様態において、本発明の組成物を、抗−CD20抗体、ヒトモノクローナル抗−CD20抗体との組み合わせで投与する。他の実施様態において、本発明の組成物を、抗−CD20抗体およびCHOP、または抗−CD20抗体と任意の1つまたはそれ以上のCHOPの成分の組み合わせ、とりわけシクロホスファミドおよび/またはプレドニゾンとの組み合わせで投与する。特定の実施様態において、本発明の組成物を、リツキシマブ(Rituximab)との組み合わせで投与する。さらなる実施様態において、本発明の組成物を、リツキシマブおよびCHOP、またはリツキシマブと、CHOPの1つまたはそれ以上の成分の任意の組み合わせ、とりわけシクロホスファミドおよび/またはプレドニゾンとともに投与する。特定の実施様態において、本発明の組成物を、トシツモマブとの組み合わせで投与する。さらなる実施様態において、本発明の組成物を、トシツモマブおよびCHOP、またはトシツモマブと、CHOPの1つまたはそれ以上の成分の任意の組み合わせ、とりわけシクロホスファミドおよび/またはプレドニゾンとともに投与する。抗−CD20抗体は任意に、放射性同位体、毒素または細胞傷害性プロドラッグに結合してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明の組成物を、Zevalin(商標)との組み合わせで投与する。さらなる実施様態において、本発明の組成物を、Zevalin(商標)およびCHOP、またはZevalin(商標)と、CHOPの1つまたはそれ以上の成分の任意の組み合わせ、とりわけシクロホスファミドおよび/またはプレドニゾンとともに投与する。Zevalin(商標)は1つまたはそれ以上の放射性同位体と結合してもよい。特に好ましい同位体は、90Yおよび111Inである。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、サイトカイン類との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよいサイトカイン類には、限定はしないが、IL2、IL3、IL4、IL5、IL6、IL7、IL10、IL12、IL13、IL15、抗−CD40、CD40L、IFN−ガンマおよびTNF−アルファが含まれる。他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、限定はしないが、IL−1アルファ、IL−1ベータ、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−9、IL−10、IL−11、IL−12、IL−13、IL−14、IL−15、IL−16、IL−17、IL−18、IL−19、IL−20、およびIL−21を含む、インターロイキンとともに投与してもよい。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、TNFファミリーのメンバーとの組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよいTNF、TNF−関連、またはTNF−様分子には、限定はしないが、TNF−アルファの可溶性形態、リンホトキシン−アルファ(LT−アルファ、TNF−ベータとしても知られている)、(複合体ヘテロトリマーLT−アルファ2−ベータ中で発見された)LT−ベータ、OPGL、FasL、CD27L、CD30L、CD40L、4−1BBL、DcR3、OX40L、TNF−ガンマ(国際特許明細書番号第WO 96/14328号)、AIM−1(国際特許明細書番号第WO 97/33899号)、エンドカイン−アルファ(国際特許明細書番号第WO 98/07880号)、OPG、およびニューロカイン−アルファ(国際特許明細書番号第WO 98/18921号)、OX40、および神経増殖因子(NGF)、およびFas、CD30、CD27、CD40および4−IBBの可溶性形態、TR2(国際特許明細書番号第WO 96/34095号)、DR3(国際特許明細書番号第WO 97/33904号)、DR4(国際特許明細書番号第WO 98/32856号)、TR5(国際特許明細書番号第WO 98/30693号)、TRANK、TR9(国際特許明細書番号第WO 98/56892号)、TR10(国際特許明細書番号第WO 98/54202号)、312C2(国際特許明細書番号第WO 98/06842号)、およびTR12、および可溶性形態CD154、CD70、およびCD153が含まれる。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、血管新生タンパク質との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい血管新生タンパク質には、限定はしないが、欧州特許第EP−399816号で開示されたような、グリオーマ由来増殖因子(Glioma Derived Growth Factor(GDGF))、欧州特許第EP−682110号で開示されたような、血小板由来増殖因子−A(Platelet Derived Growth Factor−A (PDGF−A))、欧州特許第EP−282317号で開示されたような、血小板由来増殖因子−B(Platelet Derived Growth Factor−B(PDGF−B))、国際特許明細書第WO 92/06194号にて開示されたような、胎盤増殖因子(Placental Growth Factor (PlGF))、Hauser et al., Growth Factors, 4:259−268 (1993)にて開示されたような、胎盤増殖因子−2(Placental Growth Factor−2 (PlGF−2))、国際特許明細書番号第WO 90/13649号にて開示されたような、血管内皮増殖因子(Vascular Endothelial Growth Factor(VEGF))、欧州特許第EP−506477号にて開示されたような、血管内皮増殖因子−A(Vascular Endothelial Growth Factor−A (VEGF−A))、国際特許明細書番号第WO 96/39515号にて開示されたような、血管内皮増殖因子−2(Vascular Endothelial Growth Factor−2(VEGF−2))、血管内皮増殖因子B(Vascular Endothelial Growth Factor B(VEGF−3))、国際特許明細書番号第WO 96/26736号にて開示されたような、血管内皮増殖因子B−186(Vascular Endothelial Growth Factor B−186 (VEGF−B186))、国際特許明細書番号第WO 98/02543号にて開示されたような、血管内皮増殖因子−D(Vascular Endothelial Growth Factor−D (VEGF−D))、国際特許明細書番号第WO 98/07832号にて開示されたような、血管内皮増殖因子−D(Vascular Endothelial Growth Factor−D (VEGF−D))および独国特許第DE19639601号にて開示された血管内皮増殖因子−E(Vascular Endothelial Growth Factor−E (VEGF−E))が含まれる。上述した参考文献は、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、繊維芽細胞増殖因子(Fibroblast Growth Factors)との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい繊維芽細胞増殖因子には、限定はしないが、FGF−1、FGF−2、FGF−3、FGF−4、FGF−5、FGF−6、FGF−7、FGF−8、FGF−9、FGF−10、FGF−11、FGF−12、FGF−13、FGF−14、およびFGF−15が含まれる。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、造血増殖因子との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい造血増殖因子には、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)(サルグラモスチム、LEUKINE(商標)、PROKINE(商標)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)(フィルグラスチム、NEUPOGEN(商標))、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSF、CSF−1)、エリスロポエチン(エポエチン アルファ、EPOGEN(商標)、PROCRIT(商標))、幹細胞因子(SCF、c−kitリガンド、スチール因子)、巨核球コロニー刺激因子、PIXY321(GMCSF/IL−3 融合タンパク質)、インターロイキン類、とりわけ1つまたはそれ以上のIL−1〜IL−12、インターフェロン−ガンマ、またはトロンボポエチンが含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、たとえばアセブトロール、アテノロール、ベータキソロール、ビソプロロール、カルテオロール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オキシプレノロール、ペンブトロール、ピンドロール、プロプラノロール、ソタロールおよびチモロールのような、アドレナリン作動性ブロッカーとの組み合わせで投与する。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、不整脈治療剤(たとえば、アデノシン、アミダアロン、ブレチリウム、ジギタリス、ジゴキシン、ジギトキシン、ジリアゼム、ジソピラミド、エスモロール、フレカイニド、リドカイン、メキシレチン、モリシジン、フェニトイン、プロカインアミド、N−アセチルプロカインアミド、プロパフェノン、プロパノロール、キニジン、ソタロール、トカイニドおよびベルパミル)との組み合わせで投与する。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、炭素アンヒドラーゼ−阻害剤(たとえば、アセタゾールアミド、ジクロロフェンアミドおよびメタゾールアミド)、浸透圧性利尿薬(たとえば、グリセリン、イソソルビド、マンニトールおよびウレア)、Na+−K+−2Cl−シンポートを阻害する利尿薬(たとえば、フロセミド、ブメタニド、アゾセミド、ピレタニド、トリパミド、エタクリル酸、ムゾリミンおよびトルセミド)、チアジドおよびチアジド−様利尿薬(たとえば、ベンドロフルメチアジド、ベンズチアジド、クロロチアジド、ヒドロクロロチアジド、ヒドロフルメチアジド、メチルクロチアジド、ポリチアジド、トリクロメチアジド、クロルサリドン、インダパミド、メトラゾンおよびキネサゾン)、カリウム保持性利尿薬(たとえば、アミロリドおよびトリアムテレン)、および鉱質コルチコイドレセプターアンタゴニスト(たとえば、スピロノラクトン、カンレノ、およびカンレノ酸カリウム)のような、利尿薬との組み合わせで投与する。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、エンドクリンおよび/またはホルモン平衡失調疾患の処置との組み合わせで投与する。エンドクリンおよび/またはホルモン平衡失調疾患の処置には、限定はしないが、127I、131Iおよび123Iのような要素の放射活性同位体、HUMATROPE(商標)(組換えソマトロピン)のような組換え成長ホルモン、PROTROPIN(商標)(ソマトレム)のような成長ホルモン類似体、PARLODEL(商標)(ブロモクリプチン)のようなドーパミンアゴニスト、SANDOSTATIN(商標)(オクトレオチド)のようなソマトスタチン類似体、PREGNYL(商標)、A.P.L.(商標)およびPROFASI(商標)(コリン作動性ゴナドトロピン(CG))、PERGONAL(商標)(メノトロピン)、およびMETRODIN(商標)(ウロホリトロピン(uFSH))のようなゴナドトロピン調節物、FACTREL(商標)およびLUTREPULSE(商標)(塩酸ゴナドレリン)のような合成ヒトゴナドトロピン放出ホルモン調節物、LUPRON(商標)(酢酸ループロリド)、SUPPRELIN(商標)(酢酸ヒストレリン)、SYNAREL(商標)(酢酸ナファレリン)、およびZOLADEX(商標)(酢酸ゴセレリン)のような合成ゴナドトロピンアゴニスト、RELEFACT TRH(商標)およびTHYPINONE(商標)(プロチレリン)のようなチロトロピン−放出ホルモンの合成調製物、THYROGEN(商標)のような組換え体ヒトTSH、L−T4(商標)、SYNTHROID(商標)およびLEVOTHROID(商標)(レボスロキシンナトリウム)、L−T3(商標)、CYTOMEL(商標)およびTRIOSTAT(商標)(リオチロインナトリウム)、およびTHYROLAR(商標)(リオトリックス)のような甲状腺ホルモンの天然アイソマーのナトリウム塩の調節物、6−n−プロピルチオウラシル(プロピルチオウラシル)、1−メチル−2−メルカプトイミダゾールおよびTAPAZOLE(商標)(メチマゾール)、NEO−MERCAZOLE(商標)(カルビマゾール)のような抗甲状腺化合物、プロプラノロールおよびエスモロールのようなベータ−アドレナリン作動性レセプターアンタゴニスト、Ca2+チャネルブロッカー、TELEPAQUE(商標)(イオパノン酸)およびORAGRAFIN(商標)(イポド酸ナトリウム)のようなデキサメタゾンおよびヨウ素化放射性造影剤が含まれる。 エンドクリンおよび/またはホルモン平衡失調疾患のためのさらなる処置には、限定はしないが、ESTRACE(商標)(エストラジオール)、ESTINYL(商標)(エチニルエストラジオール)、PREMARIN(商標)、ESTRATAB(商標)、ORTHO−EST(商標)、OGEN(商標)およびエストロピペート(エストロン)、ESTROVIS(商標)(キネストロール)、ESTRADERM(商標)(エストラジオール)、DELESTROGEN(商標)およびVALERGEN(商標)(吉草酸エストラジオール)、DEPO−ESTRADIOL CYPIONATE(商標)およびESTROJECT LA(商標)(シピオン酸エストラジオール)のようなエストロゲンまたは共役エストロゲン、NOLVADEX(商標)(タモキシフェン)、SEROPHENE(商標)およびCLOMID(商標)(クロミフェン)のような抗エストロゲン、DURALUTIN(商標)(カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、MPA(商標)およびDEPO−PROVERA(商標)(酢酸メドロキシプロゲステロン)、PROVERA(商標)およびCYCRIN(商標)(MPA)、MEGACE(商標)(酢酸メゲストロール)、NORLUTIN(商標)(ノレチンドロン)およびNORLUTATE(商標)およびAYGESTIN(商標)(酢酸ノレチンドロン)のようなプロゲスチン類、NORPLANT SYSTEM(商標)(ノルゲストレルの皮下インプラント)のようなプロゲステロンインプラント、RU486(商標)(ミフェプリストン)のような抗プロゲスチン類、ENOVID(商標)(ノルエチノデレル+メストラノール)、PROGESTASERT(商標)(プロゲステロンを放出する子宮内器具)、LOESTRIN(商標)、BREVICON(商標)、MODICON(商標)、GENORA(商標)、NELONA(商標)、NORINYL(商標)、OVACON−35(商標)およびOVACON−50(商標)(エチニルエストラジオール/ノルエチンドロン)、LEVLEN(商標)、NORDETTE(商標)、TRI−LEVLEN(商標)およびTRIPHASIL−21(商標)(エチニルエストラジオール/レボノルゲストレル)、LO/OVRAL(商標)およびOVRAL(商標)(エチニルエストラジオール/ノルゲステレル)、DEMULEN(商標)(エチニルエストラジオール/エチノジオール二酢酸)、NORINYL(商標)、ORTHO−NOVUM(商標)、NORETHIN(商標)、GENORA(商標)、およびNELOVA(商標)(ノレチンドロン/メストラノール)、DESOGEN(商標)およびびORTHO−CEPT(商標)(エチニルエストラジオール/デソゲストレル)、ORTHO−CYCLEN(商標)およびORTHO−TRICYCLEN(商標)(エチニルエストラジオール/ノルゲスチメート)、MICRONOR(商標)およびNOR−QD(商標)(ノレチンドロン)、およびOVRETTE(商標)(ノルゲストレル)のようなホルモン性避妊薬が含まれる。 エンドクリンおよび/またはホルモン平衡失調疾患のためのさらなる処置には、限定はしないが、酢酸メテノロンおよびテストステロンウンデカノエートのようなテストステロンエステル類、TESTOJECT−50(商標)(テストステロン)、TESTEX(商標)(プロピオン酸テストステロン)、DELATESTRYL(商標)(エナント酸テストステロン)、DEPO−TESTOSTERONE(商標)(テストステロンシピオナート)、DANOCRINE(商標)(ダナゾール)、HALOTESTIN(商標)(フルオキシメステロン)、ORETON METHYL(商標)、TESTRED(商標)およびVIRILON(商標)(メチルテストステロン)、およびOXANDRIN(商標)(オキサンドロロン)のような非経口および経口アンドロゲン類、TESTODERM(商標)のようなテストステロン経皮系、ANDROCUR(商標)(酢酸シプロテロン)、EULEXIN(商標)(フルタミド)、およびPROSCAR(商標)(フィナステリド)のようなアンドロゲンレセプターアンタゴニストおよび5−アルファ−リダクターゼ阻害剤、CORTROSYN(商標)(コシントロピン)のようなアドレノコルチコトロピン性ホルモン調製物、ACLOVATE(商標)(ジプロピオン酸アルコメタゾン)、CYCLOCORT(商標)(アミシノニド)、BECLOVENT(商標)およびVANCERIL(商標)(ジプロピオン酸ベクロメタゾン)、CELESTONE(商標)(ベタメタゾン)、BENISONE(商標)およびUTICORT(商標)(安息香酸ベタメタゾン)、DIPROSONE(商標)(ジプロピオン酸ベタメタゾン)、CELESTONE PHOSPHATE(商標)(リン酸ベタメタゾンナトリウム)、CELESTONE SOLUSPAN(商標)(リン酸および酢酸ベタメタゾンナトリウム)、BETA−VAL(商標)およびVALISONE(商標)(吉草酸ベタメタゾン)、TEMOVATE(商標)(プロピオン酸クロベタゾール)、CLODERM(商標)(ピバル酸クロコルトロン)、CORTEF(商標)およびHYDROCORTONE(商標)(コルチゾール(ヒドロコルチゾン))、HYDROCORTONE ACETATE(商標)(酢酸コルチゾール(ヒドロコルチゾン))、LOCOID(商標)(ブチル酸コルチゾール(ヒドロコルチゾン))、HYDROCORTONE PHOSPHATE(商標)(コルチゾル(ヒドロコルチゾン)リン酸ナトリウム)、A−HYDROCORT(商標)およびSOLU CORTEF(商標)(コルチゾル(ヒドロコルチゾン)コハク酸ナトリウム)、WESTCORT(商標)(コルチゾル(ヒドロコルチゾン)吉草酸)、CORTISONE ACETATE(商標)(酢酸コルチゾン)、DESOWEN(商標)およびTRIDESILON(商標)(デソニド)、TOPICORT(商標)(デソキシメタゾン)、DECADRON(商標)(デキサメタゾン)、DECADRON LA(商標)(酢酸デキサメタゾン)、DECADRON PHOSPHATE(商標)およびHEXADROL PHOSPHATE(商標)(リン酸デキサメタゾンナトリウム)、FLORONE(商標)およびMAXIFLOR(商標)(二酢酸ジフロラゾン)、FLORINEF ACETATE(商標)(酢酸フルドロコルチゾン)、AEROBID(商標)およびNASALIDE(商標)(フルニソリド)、FLUONID(商標)およびSYNALAR(商標)(フルオシノロンアセトニド)、LIDEX(商標)(フルオシノニド)、FLUOR−OP(商標)およびFML(商標)(フルオロメソロン)、CORDRAN(商標)(フルランドレノリド)、HALOG(商標)(ハルシノニド)、HMS LIZUIFILM(商標)(メドリソン)、MEDROL(商標)(メチルプレドニゾロン)、DEPO−MEDROL(商標)およびMEDROL ACETATE(商標)(酢酸メチルプレドニゾン)、A−METHAPRED(商標)およびSOLUMEDROL(商標)(コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム)、ELOCON(商標)(フロ酸モメタゾン)、HALDRONE(商標)(酢酸パラメタゾン)、DELTA−CORTEF(商標)(プレドニゾロン)、ECONOPRED(商標)(酢酸プレドニゾロン)、HYDELTRASOL(商標)(リン酸プレドニゾロンナトリウム)、HYDELTRA−T.B.A(商標)(プレドニゾロンテブテート)、DELTASONE(商標)(プレドニゾン)、ARISTOCORT(商標)およびKENACORT(商標)(トリアムシノロン)、KENALOG(商標)(トリアムシノロンアセトニド)、ARISTOCORT(商標)およびKENACORT DIACETATE(商標)(二酢酸トリアムシノロン)、およびARISTOSPAN(商標)(トリアムシノロンヘキサアセトニド)のような副腎皮質ホルモンとそれらの合成類似体、CYTADREN(商標)(アミノグルテサイミド)、NIZORAL(商標)(ケトコナゾール)、MODRASTANE(商標)(トリロスタン)、および,METOPIRONE(商標)(メチラポン)のような副腎皮質ステロイドの生合成および活性の阻害剤、ウシ、ブタまたはヒトインスリンまたはその混合物、インスリン類似体、HUMULIN(商標)およびNOVOLIN(商標)のような組換え体ヒトインスリン、ORAMIDE(商標)およびORINASE(商標)(トルブタミド)、DIABINESE(商標)(クロルプロパミド)、TOLAMIDE(商標)およびTOLINASE(商標)(トルアザミド)、DYMELOR(商標)(アセトヘキサミド)、グリベンクラミド、MICRONASE(商標)、DIBETA(商標)およびGLYNASE(商標)(グリブリド)、GLUCOTROL(商標)(グリピジド)、およびDIAMICRON(商標)(グリクラジド)、GLUCOPHAGE(商標)(メトホルミン)、シグリタゾン、ピオグリタゾンおよびアルファ−グルコシダーゼ阻害剤のような経口低血糖薬剤、ウシ・ブタのグルカゴン、SANDOSTATIN(商標)(オクトレオチド)のようなソマトスタチン類、PROGLYCEM(商標)(ジアゾキシド)のようなジアゾキシド類が含まれる。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、子宮運動性疾病のための処置との組み合わせで投与する。子宮運動性疾病のための処置には、限定はしないが、共役エストロゲン(たとえば、PREMARIN(登録商標)およびESTRATAB(登録商標))、エストラジオール類たとえば、CLIMARA(登録商標)およびALORA(登録商標))、エストピペート、クロロトリアニーンのようなエストロゲン薬物、プロゲスチン薬物(たとえば、AMEN(登録商標)(メドロキシプロゲステロン)、MICRONOR(登録商標)(酢酸ノレチドロン)、PROMETRIUM(登録商標)プロゲステロン、および酢酸メゲストロール)、およびたとえば共役エストロゲン/メドロキシプロゲステロン(たとえば、PREMPRO(商標)およびPREMPHASE(登録商標))および酢酸ノレスインドロン/エチニルエストラジオール(たとえば、FEMHRT(商標))のような、エストロゲン/プロゲステロン組み合わせ治療が含まれる。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、硫酸鉄(硫酸鉄、FEOSOL(商標))、フマル酸鉄(たとえば、FEOSTAT(商標))、グルコン酸鉄(たとえば、FERGON(商標))、ポリサッカライド−鉄複合体(たとえば、NIFEREX(商標))、鉄デキストラン注射(たとえば、INFED(商標))、硫酸酸化銅、プロキシジン、リボフラビン、ビタミンB12、シアンコバラミン注射(たとえば、REDISOL(商標)、RUBRAMIN PC(商標))、ヒドロキソコバラミン、ギ酸(たとえば、FOLVITE(商標))、ロイコボリン(フォリン酸、5−CHOH4PteGlu、シトロボラム因子)またはWELLCOVORIN(ロコボリンのカルシウム塩)、トランスフェリンまたはフェリチンを限定しないが含む、鉄欠損および低色素性貧血の処置において効果的な薬物との組み合わせで投与する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、精神科疾病を処置するために使用される薬剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい精神科薬物には、限定はしないが、抗精神病薬(たとえば、クロロプロマジン、クロロプロシキシン、クロザピン、フルフェナジン、ハロペリドール、ロキサピン、メソリダジン、モリンドン、オランザピン、ペルフェナジン、ピモジド、クエチアピン、リスペリドン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオロペリアジンおよびトリフルプロマジン)、抗躁病薬(たとえば、カルバマゼピン、ジバルプロエックスナトリウム、炭酸リチウム、およびクエン酸リチウム)、抗鬱病薬(たとえば、アミトリプチリン、アモキサピン、ブプロピオン、チタロプラム、クロミプラミン、デシプラミン、ドキセピン、フルボキサミン、フルオキセチン、イミプラミン、イソカルボキサジド、マプロチリン、ミルタザピン、ネファゾドン、ノルトリプチリン、パロキセチン、フェネルジン、プロトリプチリン、セルタラリン、トラニルシプロミン、トラゾドン、トリミプラミンおよびベンラファキシン)、抗不安薬(たとえば、アルプラゾラム、ブスピロン、クロルジアゼポキシド、クロラゼプ酸、ジアゼパム、ハラゼパム、ロラゼパム、オキサゼパムおよびパラゼパム)、および興奮剤(たとえば、d−アンフェタミン、メチルフェニデートおよびペモリン)が含まれる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、神経系疾病の処置のために使用する薬物との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい神経系薬剤には、限定はしないが、抗てんかん薬(たとえば、カルバマゼピン、クロナゼパム、エトスキシミド、フェノバルビタール、フェニトイン、プリミドン、バルプロ酸、ジバルプロエックスナトリウム、フェルバメート、ガバペンチン、ラモトリジン、レベチラセタム、オキシカルバゼピン、チアガビン、トピラメート、ゾニサミド、ジアゼパム、ロラゼパム、およびクロナゼパム)、抗パーキンソン薬(たとえば、レボドパ/カルビドパ、セレギリン、アマンチジン、ブロモクリプチン、ペルゴリド、ロピニロール、プラミペキソール、ベンズトロピン、ビペリデン、エトプロパジン、プロシクリジン、トリヘキシフェニジル、トルカポン)およびALS治療(たとえばリルゾール)が含まれる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、血管拡張薬および/またはカルシウムチャネル阻害剤との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい血管拡張薬には、限定はしないが、アンジオテンシン変換酵素(Angiotensin Converting Enzyme (ACE))阻害剤(たとえば、パパベリン、イソキスピリン、ベナゼプリル、カプトプリル、シラザプリル、エナラプリル、エナラプリラット、フォシノプリル、リシノプリル、モエキシプリル、ペリンドプリル、キナプリル、ラミプリル、スピラプリル、トランドラプリルおよびニリドリン)および硝酸塩(たとえばイソソルビド二硝酸、イソソルビド一硝酸およびニトログリセリン)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとの組み合わせで投与してもよいカルシウムチャネル阻害剤の例には、限定はしないが、アムロジピン、ベプリジル、ジルチアゼム、フェロジピン、フルナリジン、イスラジピン、ニカルジピン、ニフェジピン、ニモジピンおよびベラパミルが含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、胃腸疾病のための処置との組み合わせで投与する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドとともに投与してもよい胃腸疾病のための処置には、限定はしないが、H2ヒスタミンレセプターアンタゴニスト(たとえば、TAGAMET(商標)(シメチジン)、ZANTAC(商標)(ラニチジン)、PEPCID(商標)(ファモチジン)、およびAXID(商標)(ニザチジン))、H+,K+ATPaseの阻害剤(たとえば、PREVACID(商標)(ランソプラゾール)およびPRILOSEC(商標)(オメプラゾール))、ビスマス化合物(たとえば、PEPTO−BISMOL(商標)(次サリチル酸ビスマス)およびDE−NOL(商標)(ビスマスサブシトレート))、種々の制酸剤、スクラルファート、プロスタグランジン類似体(たとえば、CYTOTEC(商標)(ミソプロストール))、ムルカリン性コリン作動性アンタゴニスト、便秘薬(たとえば、界面活性剤便秘薬、刺激性下剤、生理食塩水および等張性下剤)、下痢止め剤(たとえば、LOMOTIL(商標)(ジフェノキシレート)、MOTOFEN(商標)(ジフェノキシン)、およびIMODIUM(商標)(塩酸ロペラミド))、SANDOSTATIN(商標)(オクトレオチド)のようなソマトスタチンの合成類似体、制吐剤(たとえばZOFRAN(商標)(オンダンセトロン)、KYTRIL(商標)(塩酸グラニセトロン)、トロピセトロン、ドラセトロン、メトクロプラミド、クロルプロマジン、ペルフェナジン、プロクロルペラジン、プロメタジン、チエチルペラジン、トリフルプロマジン、ドンペリドン、ハロペリドール、ドロペリドール、トリメトベンズアミド、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、ドロナビノールおよびナビロン)、D2アンタゴニスト(たとえば、メトクロプラミド、トリメトベンズアミドおよびクロルプロマジン)、胆汁酸、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコリン酸、およびパンクレアチンおよびパンクレリパーゼのような膵臓酵素調節物が含まれる。 さらなる実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、たとえば放射線治療のような他の治療的または予防的レジメとの組み合わせで投与する。 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質を含む薬理学的組成物の1つまたはそれ以上の成分で満たした、1つまたはそれ以上の容器を含む、薬理学的パックまたはキットを提供する。医薬品または生物学的産物の製造、利用または販売を規制している行政機関によって規定される形態での注意が任意にそのような容器に付随し、そのような注意は、ヒト投与のための製造、利用または販売の当局による許可を反映している。遺伝子治療 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている構築物を、治療的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質を輸送するために、遺伝子治療プロトコールの一部として使用可能である。核酸の細胞へのin vivo導入のための好ましいアプローチは、核酸を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているウイルスベクターを使用することによってである。ウイルスベクターでの細胞の感染は、大きな割合の標的細胞が、核酸を受領可能であるという利点を持つ。さらに、たとえば、ウイルスベクター中に含まれるcDNAによって、ウイルスベクター内にコードされた分子が、ウイルスベクター核酸を取り込んだ細胞内で効果的に発現する。 レトロウイルスおよびアデノ−関連ウイルスベクターを、in vivoでアルブミン融合タンパク質をコードしている外来核酸の送達のための、組換え遺伝子輸送系として使用可能である。これらのベクターは、細胞内への核酸の効果的な輸送を提供し、輸送された核酸が、宿主のクロモソームDNA内に安定して統合される。複製不能レトロウイルスのみを産生する特異化された細胞株(「パッケージング細胞(packaging cells)」とよぶ)の開発によって、遺伝子治療のためのレトロウイルスの利用が増加し、欠損レトロウイルスが、遺伝子治療目的のための遺伝子輸送での使用のために特性化される(概説のために、Miller, A.D. (1990) Blood 76:27 1)を参照のこと)。複製不能レトロウイルスは、標準の技術によってヘルパーウイルスを利用することを介して、標的細胞に感染するために使用可能なビリオン内にパッケージ可能である。組換えレトロウイルスを産生するため、およびそのようなウイルスでin vitroまたはin vivoにて細胞を感染するためのプロトコールが、Current Protocols in Molecular Biology, Ausubel, F.M. et al., (eds.)Greene Publishing Associates, (1989), Sections 9.10−9.14および他の標準の研究室マニュアルにて見ることができる。 本発明にて有用な他のウイルス遺伝子輸送系は、アデノウイルス−由来ベクターを使用する。アデノウイルスのゲノムの遺伝子を、対象の遺伝子産物をコードし、発現するが、正常溶解ウイルスライフサイクル中複製するその能力に関して不活性化するように操作可能である。たとえば、Berkner et al., BioTechniques 6:616 (1988); Rosenfeld et al., Science 252:431−434 (1991)、およびRosenfeld et al., Cell 68:143−155 (1992)を参照のこと。アデノウイルス株Ad type 5 d1324または他のアデノウイルスの株(たとえば、Ad2、Ad3、Ad7など)から由来する好適なアデノウイルスベクターが、当業者に公知である。組換えアデノウイルスが、分裂していない細胞に感染が不可能である特定の状況において利点があり、内皮細胞を含む、広く種々の細胞型に感染するために使用可能である(Rosenfeld et al., (1992)以上に引用されている)。さらに、ウイルス粒子は比較的安定であり、精製および濃縮に対して影響を受けやすく、以上のように、感染のスペクトルに影響を与えるように改変可能である。さらに、導入したアデノウイルスDNA(およびそこに含まれる外来DNA)は、宿主細胞のゲノム内に統合はされないが、エピソーマルに残り、それによって導入したDNAが宿主細胞ゲノム内に統合される状況で、挿入変異導入の結果として発生しうる本質的な問題が避けられる(たとえば、レトロウイルスDNA)。さらに、外来DNAに関するアデノウイルスゲノムの輸送能力は、他の遺伝子送達ベクターと比較して大きい(〜8キロベース)(Berkner et al., cited supra; Haj−Ahmand et al., J. Virol. 57:267 (1986))。 他の実施様態において、本発明の非ウイルス遺伝子送達系は、標的化細胞による対象ヌクレオチド分子の取り込みに関するエンドサイトーシス経路に依存している。この型の例示的遺伝子送達系には、リポソーム由来系、ポリ−リシン抱合体、および人工ウイルスエンベロープが含まれる。代表的な実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている核酸分子を、(任意に)標的組織の細胞表面抗原に対する抗体にて標的化する、それらの表面上陽性電荷を持つリポソーム中トラップ可能である(たとえばリポフェクション)。(Mizuno et al. (1992) No Shinkei Geka 20:547−5 5 1、PCT明細書第W091/06309号、 日本国特許第1047381号および欧州特許明細書番号第EP−A−43075号) 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている遺伝子のための遺伝子送達系を、任意の多数の方法によって患者に導入可能である。たとえば、遺伝子送達系の薬理学的組成物を、たとえば静脈内注射によって全身に導入可能であり、標的細胞中のタンパク質の特異的形質導入が、主に遺伝子送達賦形剤、レセプター遺伝子の発現を制御している転写調節配列による細胞型または組織型発現、またはその組み合わせで提供されるトランスフェクションの特異性より発生する。他の実施様態において、組換え遺伝子の初期送達は、非常に局在している動物内への導入でより制限される。たとえば、遺伝子送達賦形剤を、カテーテルによって(米国特許第5,328,470号)、または定位注射によって(Chen et al. (1994) PNAS 91: 3 054−3 05 7)導入可能である。遺伝子治療構造の薬理学的調製物は、本質的に許容可能な希釈液中の遺伝子送達系からなり、または遺伝子送達賦形剤が埋め込まれた、持続放出マトリックスを含みうる。アルブミン融合タンパク質が、組換え細胞、たとえばレトロウイルスベクターから無傷で産生可能な場合、薬理学的調製物は、アルブミン融合タンパク質を産生する1つまたはそれ以上の細胞を含みうる。さらなる遺伝子治療方法 疾患、疾病および状態を処置する、または予防するための遺伝子治療方法もまた本発明によって含まれる。遺伝子治療方法は、本発明のアルブミン融合タンパク質の発現を達成するための、核酸(DNA、RNAおよびアンチセンスDNAまたはRNA)配列の動物内への導入に関する。本方法は、プロモーターおよび、標的組織による融合タンパク質の発現のために必要な他の遺伝的要素に動作可能に連結した、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているヌクレオチドが必要である。そのような遺伝子治療および送達技術が本技術分野で公知であり、たとえば、参考文献によって本明細書にて組み込まれている、国際特許第WO90/11092号を参照のこと。 したがって、たとえば、ex vivoにて本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドに動作可能に連結したプロモーターを含むポリヌクレオチドで、ついで改変された細胞を、本発明の融合タンパク質で処置されるべき患者に提供することで、患者からの細胞が、改変されうる。そのような方法は、本技術分野で公知である。たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、Belldegrun, A., et al., J. Natl. Cancer Inst. 85: 207−216 (1993); Ferrantini, M. et al., Cancer Research 53: 1107−1112 (1993); Ferrantini, M. et al., J. Immunology 153: 4604−4615 (1994); Kaido, T., et al., Int. J. Cancer 60: 221−229 (1995); Ogura, H., et al., Cancer Research 50: 5102−5106 (1990); Santodonato, L., et al., Human Gene Therapy 7:1−10 (1996); Santodonato, L., et al., Gene Therapy 4:1246−1255 (1997);およびZhang, J.−F. et al., Cancer Gene Therapy 3: 31−38 (1996))を参照のこと。1つの実施様態において、改変される細胞は動脈細胞である。動脈細胞を、動脈、動脈周辺の組織への直接注射を介して、またはカテーテル注射を介して、患者に再導入してもよい。 より詳細に以下で議論するように、ポリヌクレオチド構築物を、組織の間質空間(心臓、筋肉、皮膚、肺、肝臓など)への注射のような、動物の細胞へ注射可能な物質を送達する任意の方法によって送達可能である。ポリヌクレオチド構築物は、薬理学的に許容可能な液体または水性担体中で送達してもよい。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、裸のポリヌクレオチドとして送達する。語句「裸の(naked)」ポリヌクレオチド、DNAまたはRNAは、ウイルス配列、ウイルス粒子、リポソーム処方、リポフェクチンまたは沈殿薬などを含む、細胞内への進入を補助、推進または促進するために働く任意の送達賦形剤を含まない配列を意味する。しかしながら、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、リポソーム処方およびリポフェクチン処方中に送達可能であり、当業者によく知られている方法によって調製可能である。そのような方法は、たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、米国特許第5,593,972号、第5,589,466号、および第5,580,859号にて記述されている。 遺伝子治療方法にて使用するポリヌクレオチドベクター構築物は、好ましくは、宿主ゲノム内に統合されないか、または複製を可能にする配列を含まない構築物である。適切なベクターには、ストラタジーン(Stratagene)から入手可能なpWLNEO、pSV2CAT、pOG44、pXT1 およびpSG 、ファルマシア(Pharmacia)から入手可能なpSVK3P、BPV、pMSGおよびpSVL 、インビトロジェン(Invitrogen)から入手可能なpEF1/V5、pcDNA3.1、およびpRc/CMV2が含まれる。他の好適なベクターが、当業者に簡単に明らかである。 当業者に公知の任意の強力なプロモーターを、ポリヌクレオチド配列の発現を駆動するために使用可能である。好適なプロモーターには、アデノウイルス主要後期プロモーターのようなアデノウイルスプロモーター、またはサイトメガロウイルス(CMV)プロモーターのような異種プロモーター、呼吸器合胞体ウイルス(RSV)プロモーター、MMTプロモーター、メタロチオネインプロモーターのような誘導可能プロモーター、ヒートショックプロモーター、アルブミンプロモーター、ApoAIプロモーター、ヒトグロブリンプロモーター、単純ヘルペスチミジンキナーゼプロモーターのようなウイルスチミジンキナーゼプロモーター、レトロウイルスLTRs、b−アクチンプロモーター、およびヒト成長ホルモンプロモーターが含まれる。プロモーターは、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する遺伝子に対する天然のプロモーターでもあってよい。 他の遺伝子治療技術とは違い、裸の核酸配列を標的細胞に導入する1つの主な利点は、細胞内のポリヌクレオチド合成の一時的な性質である。研究によって、非複製DNA配列を、6ヶ月までの期間、望むポリペプチドの産生を提供するために、細胞内に導入可能であることが示された。 ポリヌクレオチド構築物を、筋肉、皮膚、脳、肺、肝臓、脾臓、骨髄、胸腺、心臓、リンパ、血液、骨、関節、膵臓、腎臓、胆嚢、胃、腸、睾丸、卵巣、子宮、直腸、神経系、眼、腺、および連結組織を含む、動物内の組織の間質空間に送達可能である。組織の間質空間には、細胞間、流体、器官組織の網状繊維の間のムロポリサッカライドマトリックス、血管またはチャンバーの壁中の弾性繊維、繊維組織のコラーゲン繊維、または筋肉細胞の納鞘連結組織内または骨の脱落内の同一のマトリックスが含まれる。同様に、循環血漿、およびリンパチャンネルのリンパ液によって占領される空間である。筋肉組織の間質空間への送達が、以下で議論する理由により、好ましい。これらの細胞を含む組織内への注射によって簡便に送達しうる。たとえば送達および発現が、血液の幹細胞または皮膚繊維芽細胞のような、非分化、または完全には分化していない細胞中で達成されうるけれども、好ましくは、分化した持続非分裂細胞に送達され、発現される。in vivo細胞が、とりわけ、ポリヌクレオチドを取り込み、発現するその能力において、コンピテントである。 裸の核酸配列注射のために、効果的な量のDNAまたはRNAは、約0.05mg/kg体重〜約50mg/kg体重の範囲内である。好ましくは、/回は約0.005mg/kg〜約20mg/kgであり、より好ましくは、約0.05mg/kg〜約5mg/kgである。もちろん、当業者は、この用量が、注射の組織部位にしたがって変化しうることを理解する。適切な、そして効果的な用量の核酸配列は、当業者によって簡単に決定され、処置されている状態、および投与経路に依存してもよい。 好ましい投与経路は、組織の間質空間内への非経口注射経路によってである。しかしながら、とりわけ肺または気管支組織へのエアゾル処方の吸入、のどまたは鼻の粘膜のような、他の非経口経路も使用してもよい。さらに、裸のDNA構築物を、手順にして使用したカテーテルによって血管形成術の間に、動脈に送達可能である。 裸のポリヌクレオチドを、限定はしないが、送達部位での直接ニードル注射、静脈内注射、局所投与、カテーテル注入、および「遺伝子ガン」と呼ばれるものを含む、本技術分野で公知の任意の方法によって送達する。これらの送達方法が本技術分野で公知である。 構築物はまた、ウイルス配列、ウイルス粒子、リソソーム処方、リポフェクチン、沈殿薬などのような送達賦形剤で送達してもよい。そのような送達の方法が本技術分野で公知である。 特定の実施様態において、ポリヌクレオチド構築物が、リポソーム調製物中で複合体化される。本発明での使用のためのリポソーム調製物には、カチオン(陽性荷電)、アニオン(陰性荷電)および中性調製物が含まれる。しかしながら、密接な荷電複合体が、カチオン性リポソームとポリアニオン核酸間で形成可能であることから、カチオン性リポソームがとりわけ好ましい。カチオン性リポソームは、機能的な形態で、プラスミドDNA(参考文献によって本明細書に組み込まれた、Felgner et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1987) 84:7413−7416を参照のこと)、mRNA(参考文献によって本明細書に組み込まれた、Malone et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA (1989) 86:6077−6081)、および精製転写因子(参考文献によって本明細書に組み込まれた、Debs et al., J. Biol. Chem. (1990) 265:10189−10192)の細胞内送達を仲介することが示されている。 カチオン性リポソームは簡単に入手可能である。たとえば、N(1−2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウム(DOTMA)リポソームがとりわけ有用であり、商標Lipofectinにて、ギブコBRL(GIBCO BRL)、Grand Island, N.Yより入手可能である(また、参考文献によって本明細書にて組み込まれている、Felgner et al., Proc. Natl Acad. Sci. USA (1987) 84:7413−7416も参照のこと)。他の市販されているリポソームには、トランスフェクテース(DDAB/DOPE)およびDOTAP/DOPE (べーリンガー(Boehringer))が含まれる。 他のカチオン性リポソームを、本技術分野でよく知られている技術を用いて、簡単に入手可能な物質から調製可能である。たとえば、DOTAP(1,2−ビス(オレオイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン)リポソームの合成の記述に関して、(参考文献によって本明細書に組み込まれている)PCT明細書第WO 90/11092を参照のこと。DOTMAリポソームの調製が、文献にて記述されており、たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、P. Felgner et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 84:7413−7417を参照のこと。同様の方法が、他のカチオン性脂質物質からリポソームを調製するために使用可能である。 同様に、アニオン性および中性リポソームが、アヴァンティ ポーラ リピッズ(Avanti Polar Lipids (Birmingham, Ala.))からのように、簡単に入手可能であり、または簡単に入手可能な物質を用いて簡単に調製可能である。そのような物質には、ホスファチジル、コリン、コレステロール、ホスファチジルエタノールアミン、ジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)などが含まれる。これらの物質はまた、適切な比で、DOTMAおよびDOTAP開始物質と混合可能である。これらの物質を用いてリポソームを作製するための方法が本技術分野でよく知られている。 たとえば、市販されているジオレオイルホスファチジルコリン(DOPC)、ジオレオイルホスファチジルグリセロール(DOPG)、およびジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)を、従来のリポソームを作製するために、コレステロールの添加あり、またはなしで、種々の組み合わせで使用可能である。したがって、たとえば、DOPG/DOPC賦形剤を、ソニケーションバイアル内へ、窒素ガスの気流下、各50mgのDOPGおよびDOPCを乾燥させることによって調製可能である。試料を一晩吸引ポンプ下に配置し、翌日、脱衣温水で水和させる。ついで試料を2時間、逆キャップ(浴型)プローブを備えるHeat Systemsモデル350ソニケーターを用いて、浴を15℃にて循環させながら、最大設定にて蓋付きバイアル中で超音波処理する。あるいは、陰性荷電小胞を、多重膜小胞を産生するために、超音波処理なしで、または分離サイズの多重膜小胞を産生するために、ヌクレオポア膜を押し出すことによって調製可能である。他の方法が、当業者に公知であり、利用可能である。 リポソームは、多重膜小胞(MLVs)、小多重膜小胞(SUVs)、または大多重膜小胞(LUVs)が含まれ、SUVsが好ましい。種々のリポソーム−核酸複合体が、本技術分野でよく知られている方法を用いて調製される。たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれているStraubinger et al., Methods of Immunology (1983), 101:512−527を参照のこと。たとえば、核酸を含むMLVsを、ガラスチューブの壁上にリン脂質の薄フィルムを沈着させること、つづいて封入すべき物質の溶液を水和することによって調製可能であり、SUVsは、多重膜リポソームの均質な膜を産生するために、MLVsの延長超音波処理によって調製される。封入されるべき物質を、得られたMLVsの懸濁液に加え、ついで超音波処理する。カチオン性脂質を含むリポソームを使用する場合、乾燥脂質フィルムを、無菌水または10mM Tris/NaClのような等張性緩衝溶液のような適切な溶液中で再懸濁し、超音波処理し、ついで作製されたリポソームを直接DNAと混合する。リポソームおよびDNAによって、陽性荷電リポソームのカチオン性DNAへの結合のために、非常に安定な複合体が形成される。SUVsは、小核酸断片とともに利用される。LUVsは、本技術分野でよく知られている、多数の方法によって調製される。一般的に使用される方法には、参考文献によって本明細書に組み込まれる、Ca2+−EDTAキレート化(Papahadjopoulos et al., Biochim. Biophys. Acta (1975) 394:483; Wilson et al., Cell 17:77 (1979))、エーテル注射(Deamer, D. and Bangham, A., Biochim. Biophys. Acta 443:629 (1976); Ostro et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 76:836 (1977); Fraley et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76:3348 (1979))、界面活性剤透析(Enoch, H. and Strittmatter, P., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76:145 (1979))および逆相エバポレーション(REV) (Fraley et al., J. Biol. Chem. 255:10431 (1980); Szoka, F. and Papahadjopoulos, D., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 75:145 (1978); Schaefer−Ridder et al., Science 215:166 (1982))が含まれる。 一般に、DNAのリポソームに対する比は、約10:1〜約1:10である。好ましくは、比は約5:1〜約1:5である。より好ましくは、比は、約3:1〜約1:3である。またより好ましくは、比は約1:1である。 (参考文献によって本明細書に組み込まれている)米国特許第5,676,954号は、カチオン性リポソーム担体と複合体形成した遺伝的物質のマウスへの注射に関して報告している。(参考文献によって本明細書に組み込まれている)米国特許第4,897,355号、第4,946,787号、第5,049,386号、第5,459,127号、第5,589,466号、第5,693,622号、第5,580,859号、第5,703,055および国際特許明細書第WO 94/9469 号は、細胞および動物へDNAをトランスフェクトする際に使用するためにカチオン性脂質を提供している。米国特許第5,589,466号、第5,693,622号、第5,580,859号、第5,703,055号、および国際特許明細書第WO 94/9469号は、哺乳動物へのDNA−カチオン性脂質複合体の送達のための方法を提供している。 特定の実施様態において、細胞を、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている配列を含むRNAを含むレトロウイルス粒子を用いて、ex vivoまたはin vivoにて改変する。レトロウイルスプラスミドベクターが由来するレトロウイルスには、限定はしないが、サルネズミ白血病ウイルス(Moloney Murine Leukemia Virus)、脾臓壊死ウイルス、ラウス肉腫ウイルス(Rous sarcoma Virus)、ハーベイ肉腫ウイルス(Harvey Sarcoma Virus)、トリ白血病ウイルス、テナガザル白血病ウイルス、ヒト免疫不全ウイルス、骨髄増殖性肉腫ウイルスおよび乳癌ウイルスが含まれる。 レトロウイルスプラスミドベクターを、パッケージング細胞株を形質導入するために使用して、プロデューサー細胞株を形成する。トランスフェクトしてもよいパッケージング細胞の例には、限定はしないが、PE501、PA317、R−2、R−AM、PA12、T19−14X、VT−19−17−H2、RCRE、RCRIP、GP+E−86、GP+envAm12、およびそのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、Miller, Human Gene Therapy 1:5−14 (1990)にて記述されたようなDNA細胞株が含まれる。ベクターを、本技術分野で公知の任意の方法を介して、パッケージング細胞に形質導入してもよい。そのような方法には、限定はしないが、エレクトロポレーション、リポソームの利用、CaPO4沈殿が含まれる。他法において、レトロウイルスプラスドベクターをリポソーム内に封入するか、脂質と結合させ、ついで宿主に投与する。 プロデューサー細胞株は、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオドを含む、感染性レトロウイルスベクター粒子を産生する。そのようなレトロウイルスベクター粒子をついで、in vitroまたはin vivoいずれかで、原核細胞を形質導入するために使用してもよい。形質導入された真核細胞は、本発明の融合タンパク質を発現する。 特定の他の実施様態において、細胞を、アデノウイルスベクター中に含まれるポリヌクレオチドで、ex vivoまたはin vivoで改変する。アデノウイルスは、本発明の融合タンパク質をコードし、発現するように、同時に正常の溶解ウイルスライフサイクルにて複製可能であるその能力に関して不活性化するように操作可能である。アデノウイルス発現は、宿主細胞クロモソーム内へのウイルスDNAの統合なしに達成され、それによって、挿入変異導入に関する心配が軽減される。さらに、アデノウイルスは、素晴らしい安全性プロファイルを持つ、多年間の生腸ワクチンとして使用されてきた(Schwartz et al. Am. Rev. Respir. Dis.109:233−238 (1974))。最後に、アデノウイルス仲介遺伝子送達が、コットンラットの肺へのアルファ−1−抗トリプシンおよびCFTRの送達(Rosenfeld, M. A. et al. (1991) Science 252:431−434; Rosenfeld et al., (1992) Cell 68:143−155)を含む多数の例にて実証されてきている。さらに、ヒトがんにおける原因となる薬剤として、アデノウイルスを確立することを試みるための広範囲の研究が、一様にネガティブである(Green, M. et al. (1979) Proc. Natl. Acad. Sci. USA 76:6606)。 本発明で有用な好適なアデノウイルスベクターは、たとえば、参考文献によって本明細書にて組み込まれている、Kozarsky and Wilson, Curr. Opin. Genet. Devel. 3:499−503 (1993); Rosenfeld et al., Cell 68:143−155 (1992); Engelhardt et al., Human Genet. Ther. 4:759−769 (1993); Yang et al., Nature Genet. 7:362−369 (1994); Wilson et al., Nature 365:691−692 (1993);および米国特許第5,652,224号にて記述されている。たとえば、アデノウイルスベクターAd2が有用であり、ヒト293細胞中で増殖可能である。これらの細胞は、アデノウイルスのE1領域を含み、構造的にElaおよびElbを発現し、ベクターから欠損した遺伝子の産物を提供することによって欠損アデノウイルスを補完する。Ad2に加えて、他の種々のアデノウイルス(たとえば、Ad3、Ad5およびAd7)もまた本発明で有用である。 好ましくは、本発明で使用するアデノウイルスは複製欠損である。複製欠損アデノウイルスは、感染性粒子を形成するために、ヘルパーウイルスおよび/またはパッケージング細胞の助けを必要とする。得られたウイルスは細胞に感染可能であり、プロモーターに動作可能に連結する対象のポリヌクレオチドを発現可能であるが、ほとんどの細胞で複製不可能である。複製不能アデノウイルスは、以下の遺伝子E1a、E1b、E3、E4、E2a、またはL1からL5のすべてまたは一部の1つまたはそれ以上で検出されうる。 特定の他の実施様態において、細胞を、アデノ−関連ウイルス(AAV)を用いて、ex vivoまたはin vivoにて改変する。AAVは感染粒子を産生するためにヘルパーウイルスを必要とする天然に存在する欠損ウイルスである(Muzyczka, N., Curr. Topics in Microbiol. Immunol. 158:97 (1992))。非分裂細胞内へそのDNAを統合しうるいくつかのウイルスの1つでもある。AAVの300塩基対ほどを含むベクターをパッケージし、統合可能であるが、外来DNAのための空間は、約4.5kbに制限される。そのようなAAVsを産生し、使用するための方法が本技術分野で公知である。たとえば米国特許5,139,941号、第5,173,414号、第5,354,678号、第5,436,146号、第5,474,935号、第5,478,745号および第5,589,377号を参照のこと。 たとえば、本発明での使用のための適切なAAVベクターには、DNA複製、カプシド包含、および宿主−細胞統合のために必要なすべての配列が含まれる。ポリヌクレオチド構築物を、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press (1989)にて見られるような、標準のクローニング法を用いてAAVベクター内に挿入する。組換えAAVベクターをついで、リポフェクション、電気泳動、リン酸カルシウム沈殿などの任意の標準的技術を用いて、ヘルパーウイルスに感染したパッケージング細胞内にトランスフェクトする。適切なヘルパーウイルスには、アデノウイルス、サイトメガロウイルス、ワクシニアウイルス、またはヘルペスウイルスが含まれる。いったんパッケージング細胞をトランスフェクトおよび感染させた場合、ポリヌクレオチド構築物を含む感染性AAVウイルス粒子を産生する。これらのウイルス粒子をついでex vivoまたはin vivoのいずれかで、真核細胞を形質導入するために使用する。形質導入した細胞は、そのゲノム内に統合されたポリヌクレオチド構築物を含み、本発明の融合タンパク質を発現する。 遺伝子治療の他の方法には、相同組換えを介した、動作可能に結合している異種制御領域と(たとえば本発明のポリペプチドをコードしている)内因性ポリヌクレオチド配列が含まれる(たとえば、参照文献によって本明細書に組み込まれた、1997年6月24日に特許化された米国特許第5,641,670号、1996年9月26日に発行された国際特許明細書第WO 96/29411号、1994年8月4日に発行された国際特許明細書第WO 94/12650号、Koller et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86:8932−8935 (1989);および Zijlstra et al., Nature 342:435−438 (1989)を参照のこと)。本方法には、標的細胞中に存在するが、通常細胞内に発現しないが、または望むよりも低いレベルで発現している、遺伝子の活性化が含まれる。 ポリヌクレオチド構築物を、本技術分野で公知の標準の技術を用いて、プロモーターに隣接している標的配列を有するプロモーターを含んで、作製する。好適なプロモーターを本明細書で記述している。標的化配列は、内生配列とのプロモーター−標的配列の相同組換えを許容するために、内生配列と十分に相同的である。標的配列は、望む内生ポリヌクレオチド配列の5’末端に十分近く、したがってプロモーターが、相同組換えにおいて内生配列に動作可能に連結する。 プロモーターおよび標的配列を、PCRを用いて増幅可能である。好ましくは、増幅したプロモーターは、5’および3’末端上に異なる制限酵素部位を含む。好ましくは、第一標的配列の3’末端は、増幅されたプロモーターの5’末端と同一の制限酵素部位を含み、代に標的配列の3’末端は、増幅されたプロモーターの3’末端と同一の制限部位を含む。増幅されたプロモーターおよび標的配列を設計し、互いにライゲートする。 プロモーター−標的配列構造を、生のポリヌクレオチオとして、または以上でより詳細に記述したように、リポソーム、ウイルス配列、ウイルス粒子、全ウイルス、リポフェクション、沈殿薬物などのような、トランスフェクション−促進薬剤と合わせてのいずれかで、細胞に送達する。Pプロモーター−標的配列を、直接ニードル注射、静脈内注射、局所投与、カテーテル注入、粒子アクセラレーターなどが含まれる任意の方法によって送達可能である。本方法は以下でより詳細に記述している。 プロモーター標的配列構造が細胞によって取り込まれる。構造および内生配列間の相同組換えが起こり、内生配列が、プロモーターの制御下に配置される。ついでプロモーターが、内生配列の発現を駆動する。 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、タンパク質の分泌を促進する分泌シグナル配列を含んでよい。典型的に、シグナル配列が、コード領域の5’末端に向かって、または5’末端で発現するべきポリヌクレオチドのコード領域に位置する。シグナル配列は、対象のポリヌクレオチドと同種であるか、または異種であってよく、トランスフェクトされる細胞に対して同種であるか、または異種であってよい。さらに、シグナル配列を、本技術分野で公知の方法を用いて合成してもよい。 そのモードが、治療的効果を提供するのに十分な量で、1つまたはそれ以上の分子の発現となるかぎり、任意の上記ポリヌクレオチド構築物の投与の任意のモードを使用可能である。これには、直接ニードル注射、全身注射、カテーテル注入、バイオリスティックインジェクター、粒子アクセラレーター(すなわち「遺伝子ガン」)、ゲルフォームスポンジデポット、他の市販されているデポット分子、等張ポンプ(たとえばAlzaミニポンプ)、経口または座薬固体(錠剤またはピル)、薬理学的処方、および手術の間のデカントまたは局所適用が含まれる。たとえば、裸のリン酸カルシウム沈殿プラスミドの、ラット肝臓およびラット脾臓への、またはタンパク質コードプラスミドの門脈への直接注射が、結果としてラット肝臓中の外来遺伝子の遺伝子発現となった(Kaneda et al., Science 243:375 (1989))。 局所投与の好ましい方法は、直接注射によってである。好ましくは、送達賦形剤と複合体化した本発明のアルブミン融合タンパク質を動脈の領域内への直接注射、または局所的範囲内で、投与する。静脈の領域の局所的範囲内での組成物の投与は、静脈内センチメートル、好ましはミリメートルでの、組成物の注射を意味する。 局所投与の他の方法は、外科的傷内または周辺で、本発明のポリヌクレオチド構築物を含むことである。たとえば、患者が手術を受け、ポリヌクレオチド構築物を、傷の内部の組織の表面上をコート可能であり、または傷内の組織の領域内に構築物を注射可能である。 全身投与にて有用な治療的組成物には、本発明の標的化送達賦形剤に対して複合体化した本発明の融合タンパク質が含まれる。全身投与との利用のための好適な送達賦形剤は、特定の部位に対して賦形剤を標的化するためのリガンドを含むリポソームを含む。特定の実施様態において、全身投与での使用のために好適な送達賦形剤には、特定の部位へ賦形剤を標的化するための、本発明のアルブミン融合タンパク質を含むリポソームが含まれる。 全身投与の好ましい方法には、静脈内投与、エアゾル、経口および経皮(局所)送達が含まれる。静脈内注射は、本技術分野で標準の方法を用いて実施可能である。エアゾル送達もまた、本技術分野で標準の方法を用いて実施可能である(たとえば、参考文献によって本明細書にて組み込まれている、Stribling et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 189:11277−11281, 1992を参照のこと)。経口送達は、本発明のポリヌクレオチド構築物を、動物の胃内の消化酵素による分解に抵抗可能な担体に対して複合体化することによって実施可能である。そのような担体の例には、本技術分野で公知のもののような、プラスチックカプセルまたは錠剤が含まれる。局所送達は、本発明のポリヌクレオチド構築物を、皮膚内に通過可能である、脂溶性試薬(たとえばDMSO)と混合することによって実施可能である。 送達すべき効果的な量の基質を決定することは、たとえば、基質の化学構造および生物学的活性、動物の年齢および体重、処置を必要とする実際の状態およびその重傷度、および投与経路を含む多数の因子に依存しうる。処置の頻度は、/回あたりで投与するポリヌクレオチド構築物の量、ならびに対象の健康および歴のような、多数の因子に依存する。実際の量、投与の回数、および投与のタイミングは、主治医または獣医によって決定されうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質を、任意の動物、好ましくは哺乳動物および鳥類に投与可能である。好ましいほ乳動物には、ヒト、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ウサギ、ヒツジ、ウシ、ウマおよびブタが含まれ、ヒトがとりわけ好ましい。生物学的活性 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドを、1つまたはそれ以上の生物学的活性に関して試験するために、アッセイで使用可能である。アルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドが、特定のアッセイで活性を示す場合、融合タンパク質に相当する治療的タンパク質が、生物学的活性に関連した疾患に関与しうる可能性がある。したがって、融合タンパク質を、関連する疾患を処置するために使用可能である。 好ましい実施様態において、本発明は、そのような処置、予防または軽減が望ましい患者に、疾患または疾病を処置、予防または軽減するために効果的な量で、表1の「治療的タンパク質X」カラム中(表1の「好ましい適応症Y」カラム中で列記された、処置されるべき疾患または疾病と同一の列にて)開示された治療的タンパク質に相当する治療的タンパク質部分を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質を投与することを含む、表1の「好ましい適応症Y」中に列記された疾患または疾病を処置する方法を含む。 さらに好ましい実施様態において、本発明は、そのような処置、予防または軽減が望ましい患者に、疾患または疾病を処置、予防または軽減するために効果的な量で、実施例中の適応症が関連する、治療的タンパク質に相当する治療的タンパク質部分を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質を投与することを含む、表1の「好ましい適応症Y」中の特定の治療的タンパク質に関して列記されたた疾患または疾病を処置する方法を含む。 配列番号:Yをコードしているポリヌクレオチドによってコードされた場合、細胞によって産生されたアルブミン融合タンパク質が特に本発明によって企図される。これらのポリペプチドを、細胞からのコードされたタンパク質を発現するために使用する場合、細胞の天然の分泌および処理段階が、表2のカラム4および/または11にてはっきりと列記されたシグナル配列を欠くタンパク質を産生する。列記したシグナル配列の特定のアミノ酸配列が、本明細書で示されるか、本技術分野でよく知られている。したがって、本発明のもっとも好ましい実施様態には、(表2のカラム4および/または11にて示したリーダー配列を欠いている)細胞によって産生されるアルブミン融合タンパク質が含まれる。またもっとも好ましいのは、表2のカラム4および/または11にて列記した特定のリーダー配列なしの、配列番号:Yを含むポリペプチドである。薬理学的組成物を含む、これらの2つの好ましい実施様態を含む組成物がまた好ましい。これらのアルブミン融合タンパク質は、表1の「好ましい適応症Y」カラム中の特定の治療的タンパク質に関して列記された疾患または疾病を処置、予防、または軽減するために特に企図される。 好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質は、内分泌系(たとえば、以下「内分泌疾患」項目を参照のこと)、神経系(たとえば、以下「神経系疾患」項目を参照のこと)、免疫系(たとえば、以下「免疫系疾患」項目を参照のこと)、呼吸器系(たとえば、以下「呼吸器系疾患」項目を参照のこと)、心臓血管系(たとえば、以下「心臓血管疾患」項目を参照のこと)、生殖系(たとえば、以下「生殖系疾患」項目を参照のこと)、消化器系(たとえば、以下「消化器系疾患」項目を参照のこと)、細胞増殖に関係する疾患および/または疾病(たとえば、以下「過剰増殖性疾患」項目を参照のこと)の疾患および疾病、および/または血液に関連する疾患および/または疾病(たとえば、以下「血液関連疾患」項目を参照のこと)に関連する疾患および/または疾病の診断、予後診断、予防および/または処置にて使用してもよい。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質を、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当する遺伝子が発現している組織(群)に関連した疾患および/または疾病を診断および/または予後診断するために使用してもよい。 したがって、本発明の融合タンパク質と、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、プロホルモン活性化、神経伝達物質活性、細胞シグナル伝達、細胞増殖、細胞分化および細胞遊走を含む活性に関連した疾患および/または疾病の診断、検出および/または処置にて有用である。 より一般的に、本発明の融合タンパク質と、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、以下の系と関連する疾患および/または疾病の診断、検出および/または処置にて有用である。免疫活性 本発明のアルブミン融合タンパク質および本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、たとえば、免疫細胞の増殖、分化または動員(走化性)を活性化すること、または阻害することによって、免疫系の疾患、疾病および/または状態を処置すること、予防すること、診断することおよび/または予後診断することにおいて有用でありうる。免疫細胞は、造血と呼ばれる工程を介して発達し、多能性幹細胞から骨髄(血小板、赤血球細胞、好中球、およびマクロファージ)およびリンパ(BおよびT細胞)細胞を産生する。これらの免疫疾患、疾病および/または状態の病因は、遺伝的、がんおよび自己免疫疾患のように、体細胞的、後天(たとえば化学療法または毒素によって)、または感染性であってよい。さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、特定の免疫系疾患または疾病のマーカーまたは検出器として使用可能である。 他の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫系の疾患および疾病を処置するため、および/または本発明のポリペプチドが発現した組織(群)に関連した細胞によって発生する免疫応答を阻害または増強するために使用してもよい。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、先天性および後天性両方の免疫不全を含む、免疫不全を処置すること、予防すること、診断すること、および/または予後診断することにおいて有用であり得る。免疫グロブリンレベルB細胞機能および/またはB細胞数が減少するB細胞免疫不全の例には、X 連鎖無ガンマグロブリン血症(ブルートン病)、X連鎖小児無ガンマグロブリン血症、ハイパーIgMでのX連鎖免疫不全、ハイパーIgMでの非X連鎖免疫不全、X連鎖リンパ球増殖性症候群(XLP)、先天性および後天性無ガンマグロブリン血症を含む無ガンマグロブリン血症、成人発症無ガンマグロブリン血症、後期−発症無ガンマグロブリン血症、ガンマグロブリン異常症、低ガンマグロブリン血症、詳細不明低ガンマグロブリン血症、劣性無ガンマグロブリン血症(スイス型)、選択的IgM欠損症、選択的IgA欠損症、選択邸IgGサブクラス欠損症、IgGサブクラス欠損症(IgA欠損あり、またはなし)、IgMが増加したIg欠損、IgMが増加したIgGおよびIgA欠損、正常または上昇Igでの抗体欠損、Ig重鎖欠損、カッパ鎖欠損、B細胞リンパ球増殖疾患(BLPD)、分類不能型免疫不全(CVID)、分類不能型免疫不全(CVI)(後天性)、および小児における一過性低ガンマグロブリン血症が含まれる。 特定の実施様態において、血管拡張性失調症または血管拡張性失調症に関連した状態を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断する。 T細胞および/またはB細胞機能、および/、または数が減少する、先天性免疫不全の例には、限定はしないが、ディジョージ異常、重症複合型免疫不全(SCID)(限定はしないが、X連鎖SCID、常染色体劣性SCID、アデノシンデアミナーゼ欠損症、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ(PNP)欠損症、クラスII MHC欠損症(不全リンパ球症候群)、ウィスコット・アルドリッチ症候群および毛細血管拡張性運動失調症)、胸腺形成不全症、第三および第四咽頭嚢症候群、22q11.2欠損、慢性粘膜皮膚カンジダ症、ナチュラルキラー細胞欠損症(NK)、突発性CD4+ T−リンパ球減少症、優性T細胞欠損(詳細不明)を伴う免疫不全症、および細胞仲介免疫の詳細不明な免疫不全症が含まれる。 特定の実施様態において、ディジョージ異常またはディジョージ異常に関連する状態を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断する。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断してもよい他の免疫不全症には、限定はしないが、慢性肉芽腫性疾患、チェディアック−ヒガシ症候群、ミエロペルオキシダーゼ欠損症、白血球グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損、X連鎖リンパ球増殖性症候群(XLP)、白血球接着欠損症、(C1、C2、C3、C4、C5、C6、C7、C8および/またはC9欠損を含む)補体成分欠損症、細網異形成症、胸腺リンパ形成不全症、胸腺腫を伴う免疫不全症、重症先天性白血球減少症、免疫不全を伴う異形成、新生児好中球減少症、四肢短縮型低身長症、およびIgでのネゼロフ症候群混合免疫不全が含まれる。 好ましい実施様態において、以上で列挙した免疫不全症および/または免疫不全症に関連した状態を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断する。 好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫不全の個々の間で、免疫応答性を促進するための薬剤として使用可能である。特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、B細胞および/またはT細胞免疫不全個々の間で、免疫応答性を促進するための薬剤として使用可能である。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、自己免疫疾患を処置すること、予防すること、診断すること、および/または予後診断することにおいて有用であり得る。多くの自己免疫疾患が、免疫細胞による、外来物質としての自己の不適切な認識の結果である。この不適切な認識が、結果として免疫応答となり、宿主組織の破壊を導く。したがって、免疫応答、とりわけT細胞の増殖、分化または走化性を阻害可能である、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの投与が、自己免疫疾患を予防することにおける効果的な治療であり得る。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置、予防、診断および/または予後診断されうる自己免疫疾患または疾病には、限定はしないが、1つまたはそれ以上の以下の、全身性エリテマトーデス、リウマチ様関節炎、強直性脊椎炎、多発性硬化症、自己免疫甲状腺炎、橋本甲状腺炎、自己免疫溶血性貧血、溶血性貧血、血小板減少症、自己免疫血小板減少紫斑病、自己免疫新生児血小板減少症、特発性血小板減少紫斑病、紫斑病(たとえば、ヘンロッチ−スコエンレイン紫斑病)、自己免疫血球減少症、グッドパスチャー症候群、尋常性天疱瘡、重症筋無力症、グラーベ病(甲状腺機能亢進症)、およびインスリン耐性糖尿病が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置、予防、および/または診断されうる自己免疫成分をもつ可能性のあるさらなる疾患には、限定はしないが、II型コラーゲン誘導関節炎、抗リン脂質症候群、皮膚炎、アレルギー性脳脊髄炎、心筋炎、再発性多発性軟骨炎、リウマチ様心疾患、神経炎、ぶどう膜眼炎、多腺性内分泌障害、ライター症候群、スティフマン症候群、自己免疫肺炎症、自閉症、ギラン・バレー症候群、インスリン依存糖尿病、および自己免疫炎症眼疾患が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置、予防、および/または診断されうる自己免疫成分をもつ可能性のあるさらなる疾患には、限定はしないが、(しばしば、たとえば核および他の核抗体によって特性化される)抗コラーゲン抗体をともなう強皮症、(しばしば、たとえば抽出可能核抗原(たとえばリボヌクレオタンパク質)によって特性化される)混合結合組織病、(しばしば、たとえば非ヒストンANAによって特性化される)多発性筋炎、(しばしば、抗壁細胞、ミクロソーム、および内因性因子抗体によって特性化される)悪性貧血、(しばしば、たとえば、体液性および細胞仲介副腎細胞毒性によって特性化される)突発性アジソン病、(しばしば、たとえば抗精子抗体によって特性化される)不妊、(しばしば、糸球体基底膜抗体または免疫複合体によって特性化される)糸球体炎、(しばしば、たとえば基底膜中のIgGおよび補体によって特性化される)水疱性類天疱瘡、(しばしば、たとえば、多重組織抗体、および/または特異的非ヒストンANA(SS−B)によって特性化される)シェーグレン症候群、(しばしば、たとえば細胞仲介および体液性島細胞抗体によって特性化される)糖尿病、および(しばしば、ベータ−アドレナリン作動性レセプター抗体によって特性化される)(喘息または嚢胞性線維症でのアドレナリン作動性薬物耐性を含む)アドレナリン性薬物耐性が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置、予防、および/または診断されうる自己免疫成分をもつ可能性のあるさらなる疾患には、限定はしないが、(しばしば、たとえば平滑筋抗体によって特性化される)慢性活動性肝炎、(しばしば、たとえばミトコンドリア抗体によって特性化される)原発性胆汁性肝硬変、(しばしば、たとえばいくつかの場合で、特定の組織抗体によって特性化される)他の内分泌線不全、(しばしば、たとえばメラノサイト抗体によって特性化される)白斑、(しばしば、たとえば血管壁中のIgおよび補体、および/または低血清補体によって特性化される)脈管炎、(しばしば、心筋抗体によって特性化される)心筋梗塞後、(しばしば、心筋抗体によって特性化される)心臓切開症候群、(しばしば、IgEに対するIgGおよびIgM抗体によって特性化される)じんましん、(しばしば、IgEに対するIgGおよびIgM抗体によって特性化される)アトピー性皮膚炎、(しばしば、IgEに対するIgGおよびIgM抗体によって特性化される)喘息、および多くの他の炎症、肉芽腫、変性、および萎縮性疾患が含まれる。 好ましい実施様態において、自己免疫疾患および疾病、および/または以上で列記した疾患および疾病に関連する状態を、たとえば、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断する。特定の好ましい実施様態において、リウマチ様関節炎を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、および/または診断する。 他の特異的に好ましい実施様態において、全身エリテマトーデスを、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、および/または診断する。他の特異的に好ましい実施様態において、特発性血小板減少紫斑病を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、および/または診断する。 他の特異的に好ましい実施様態において、IgAネフロパシーを、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明の融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、および/または診断する。 好ましい実施様態において、自己免疫疾患および疾病、および/または以上で列挙した疾患および疾病に関連した状態を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて処置、予防、診断および/または予後診断する。 好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫抑制剤(群)として使用する。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、造血細胞の疾患、疾病および/または状態を処置すること、予防すること、予後診断すること、および/または診断することにて有用であり得る。限定はしないが、白血球減少症、好中球現象症、貧血および血小板減少症を含む、特定の(または多くの)型の造血細胞における減少に関連した疾患、疾病および/または状態を処置または予防する目的で、多能性幹細胞を含む、造血細胞の分化および増殖を増加させるために、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを使用可能である。あるいは、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、限定はしないが、組織球増殖症を含む、特定の(または多くの)型の造血細胞における増加に関連した疾患、疾病および/または状態を処置または予防する目的で、多能性幹細胞を含む、造血細胞の分化および増殖を増加させるために使用可能である。 喘息(とりわけアレルギー性喘息)または他の呼吸器問題のような、アレルギー性反応および状態を、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを用いて、処置、予防、診断および/または予後診断してもよい。さらに、これらの分子を使用して、アナフィラキシー、アレルギー分子に対する過敏症、または血液型不適合を処置、予防、予後診断および/または診断することが可能である。 さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、IgE−仲介アレルギー性反応を処置、予防、診断および/または予後診断するために使用してもよい。そのようなアレルギー性反応には、限定はしないが、喘息、鼻炎およびアトピー性皮膚炎が含まれる。特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、in vitroまたはin vivoにてIgE濃度を調節するために使用してもよい。 さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、炎症性状態の診断、予後、予防および/または処置にて使用する。たとえば、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、炎症応答に関与する細胞の活性化、増殖および/または分化を阻害しうるので、これらの分子を使用して、慢性および急性炎症状態を予防および/処置できる。そのような炎症状態には、限定はしないが、たとえば、感染に関連した炎症(たとえば敗血性ショック、敗血症、または全身炎症応答症候群)、虚血−再かん流傷害、エンドトキシン致死、補体仲介超急性拒絶、腎炎、サイトカインまたはケモカイン誘導肺傷害、炎症性腸疾患、クローン病、サイトカイン(たとえばTNFまたはIL−1)の過剰産生、呼吸器疾患(たとえば喘息およびアレルギー)、胃腸管疾患(たとえば炎症性腸疾患)、がん(たとえば胃、卵巣、肺、膀胱、肝臓および乳)、CNS疾患(たとえば、多発性硬化症、虚血性脳傷害および/または発作、外傷性脳傷害、神経変性疾患(たとえば、パーキンソン病およびアルツハイマー病)、AIDS−関連痴呆症、およびプリオン病)、心臓血管疾患(たとえば、アテローム性動脈硬化症、心筋炎、心臓血管血管、および心肺バイパス合併症)、ならびに炎症によって特性化される多くのさらなる疾患、状態および疾病(たとえば、肝炎、リウマチ様関節炎、痛風、外傷、膵炎、サルコイドーシス、皮膚炎、腎虚血−再かん流傷害、グラーベ病、全身エリテマトーデス、糖尿病、および同種移植拒絶)が含まれる。 炎症が基礎的防御機構であるので、炎症疾患は、任意の体の組織に事実上影響を与えうる。したがって、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、限定はしないが、副腎炎、肺胞炎、胆管胆嚢炎、盲腸炎、亀頭炎、眼瞼炎、気管支炎、滑液包炎、心臓炎、蜂巣炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、声帯炎、cochlitis、大腸炎、結膜炎、膀胱炎、皮膚炎、憩室炎、脳炎、心内膜炎、食道炎、耳管炎、結合組織炎、毛嚢炎、胃炎、胃腸炎、歯肉炎、舌炎、肝脾炎、角膜炎、内耳炎、喉頭炎、リンパ管炎、乳腺炎、中耳炎、髄膜炎、子宮筋層炎、粘膜炎、心筋炎、myosititis、鼓膜炎、腎炎、神経炎、睾丸炎、骨軟骨炎、耳炎、心膜炎、腱鞘炎、腹膜炎、咽頭炎、静脈炎、急性灰白髄炎、前立腺炎、歯髄炎、網膜炎、鼻炎、卵管炎、強膜炎、強膜脈絡膜炎、陰嚢炎、静脈洞炎、脊椎炎、脂肪組織炎、胃炎、滑膜炎、耳管炎、腱炎、へんとう腺炎、尿道炎および膣炎を含む、組織特異的炎症疾患の処置において使用される。 特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、器官移植拒絶、および移植片−対−宿主疾患(GVHD)を診断、予後診断、予防および/または処置するために有用である。器官拒絶は、免疫応答を介して、移植組織の宿主免疫系崩壊によって発生する。同様に、免疫応答はまた、GVHDに関与し、しかしこの場合、外来移植免疫細胞が宿主組織を破壊する。免疫応答、とりわけT−細胞の活性化、増殖、分化または走化性を阻害する、本発明のポリペプチド、抗体またはポリヌクレオチド、およびまたはそのアゴニストまたはアンタゴニストが、器官拒絶またはGVHDを予防することにおける効果的な治療でありうる。特定の実施様態において、免疫応答、とりわけT−細胞の活性化、増殖、分化または走化性を阻害する、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、実験的アレルギーおよび超急性異種移植片拒絶を予防することにおいて、効果的な治療でありうる。 他の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、限定はしないが、血清病、連鎖球菌感染後糸球体腎炎、結節性多発性動脈炎および免疫複合体誘導血管炎を含む、免疫複合体疾患を診断、予後診断、予防および/または処置するために有用である。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、感染物質を処置、検出および/または予防するために使用可能である。たとえば、免疫応答が増加することによって、特異Bおよび/またはT細胞の増殖活性化および/または分化が増加することによって、感染性疾患が処置、検出および/または予防される。免疫応答は、存在する免疫応答を増強することによって、または新規免疫応答を開始することによってのいずれかで増加しうる。あるいは、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドがまた、免疫応答の必要な誘因なしで、感染物質を直接阻害しうる(感染物質を列記する適用の項目などを参照)。 他の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、抗原に対する免疫応答性を増強する、ワクチンアジュバントとして使用する。特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、腫瘍特異的免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。 他の特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、抗ウイルス免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。アジュバントとして本発明の組成物を用いて増強されうる抗ウイルス免疫応答には、本明細書で記述したか、または本技術分野で公知である、ウイルスおよびウイルス関連疾患または症状が含まれる。特定の実施様態において、本発明の組成物を、AIDS、髄膜炎、デング熱、EBVおよび肝炎(たとえばB型肝炎)からなる群より選択される、ウイルス、疾患または症状に対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物を、HIV/AIDS、呼吸器合胞体ウイルス、デング熱、ロタウイルス、B型日本脳炎、インフルエンザAおよびB、パラインフルエンザ、はしか、サイトメガロウイルス、狂犬病、フニン、チクングンヤ熱、リフトバレー熱、単純ヘルペスおよび黄色熱からなる群より選択される、ウイルス、疾患または症状に対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。 他の特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、抗細菌または抗真菌免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。アジュバントとして本発明の組成物を用いて増強しうる抗細菌または抗真菌免疫応答には、本明細書で記述したか、または本技術分野で公知の、細菌または真菌および細菌または真菌関連疾患または症状が含まれる。特定の実施様態において、本発明の組成物を、破傷風、ジフテリア、ボツリヌスおよびB型髄膜炎からなる群より選択される、細菌または真菌、疾患または症状に対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。 他の特定の実施様態において、本発明の組成物を、ビブロ コレラ(Vibrio cholerae)、マイコバクテリウム レプラ(Mycobacterium leprae)、サルモネラ チフィ(Salmonella typhi)、サルモネラ パラチフィ(Salmonella paratyphi)、メイセリア メニンジチディス(Meisseria meningitidis)、ストレプトコッカス ニューモニエ(Streptococcus pneumoniae)、B群ストレプトコッカス、シゲラ属、エンテロトキシン産生大腸菌、腸管出血性大腸菌およびボレリア バルゴドレフェリ(Borrelia burgdorferi)からなる群より選択される、細菌または真菌、疾患または症状に対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、抗寄生免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。アジュバントとして本発明の組成物を用いて増強しうる抗寄生免疫応答には、本明細書で記述したか、または本技術分野で公知の、寄生虫および寄生虫関連疾患または症状が含まれる。特定の実施様態において、本発明の組成物を、寄生虫に対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物を、変形体(マラリア)またはリーシュマニアに対する免疫応答を増強するために、アジュバントとして使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、たとえば、単核ファゴサイトーシスの動員および活性化を防止することによって、珪肺症、サルコイドーシス、および特発性肺線維症を含む感染性疾患を処置するために使用してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本発明のポリペプチドに対する免疫仲介応答を阻害または増強するための、抗体の産生のために、抗原として使用する。 1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫機能を高めて1つまたはそれ以上の抗体(たとえばIgG、IgA、IgMおよびIgE)の量を増加させるため、より高い親和性抗体産生および免疫グロブリンクラススイッチ(たとえばIgG、IgA、IgMおよびIgE)を誘導するため、および/または免疫応答を増加させるために、動物(たとえば、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター、モルモット、ブタ、ミクロ−ブタ、ニワトリ、ラクダ、ヤギ、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、非ヒト霊長類、およびヒト、もっとも好ましくはヒト)に投与する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、病原体に対するB細胞応答性の刺激剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、T細胞の活性化物として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫抑制治療の受領の前に、個々の免疫の状態を上昇させる薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、より高い親和性抗体を誘導するための薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、血清免疫グロブリン濃度を増加させるための薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫不全の固体の回復を加速さえるための薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、高齢集団および/または新生児における免疫応答性を促進するための薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、骨髄移植および/または他の移植(たとえば同種異系または異種器官移植)の前、間、または後に、免疫系増強剤として使用する。移植に関して、本発明の組成物を移植の前、同時、および/または後に投与してもよい。特定の実施様態において、本発明の組成物を、移植の後、T−細胞集団の回復の開始の前に投与する。他の特定の実施様態において、本発明の組成物を、移植後、T細胞集団の回復の開始の後、ただしB細胞集団の完全回復の前にまず投与する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、B細胞機能の後天性欠損を持つ固体にて、免疫応答性を促進するための薬剤として使用する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを投与することによって軽減または処置しうる、B細胞機能の後天性欠損となる状態には、限定はしないが、HIV感染、AIDS、骨髄移植およびB細胞慢性リンパ性白血病(CLL)が含まれる。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、一時的免疫欠損の固体での免疫応答性を促進するために薬剤として使用する。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを投与することによって軽減または処置しうる、一時的免疫欠損となる状態には、限定はしないが、ウイルス感染(たとえばインフルエンザ)からの回復、栄養失調に関連した状態、感染性単核球症からの回復、またはストレスに関連した状態、はしかからの回復、輸血からの回復、および手術からの回復が含まれる。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、単球、樹状細胞および/またはB細胞による抗原提示の制御物として使用する。1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、in vitroまたはin vivoで、抗原提示を増強するか、抗原提示の作用を無効にする。さらに、関連実施様態において、抗原提示の増強または無効化が、抗腫瘍処置として、または免疫系を調節するために有用であり得る。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、TH1細胞性応答とは対照的に、体液性応答(すわなちTH2)の発達に個々の免疫系を指向するための薬剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、腫瘍増殖を誘導し、したがって抗新生物薬剤に対してより感受性にするための方法として使用する。たとえば、多発性骨髄腫はゆっくりと分裂する疾患であり、したがって、事実上すべての抗新生物レジメに対して難治性である。これらの細胞がより迅速に増殖するようにしたならば、それらの感受性プロファイルが変化する可能性がある。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、AIDS、慢性リンパ球疾患および/または一般変異型免疫不全症のような病理学におけるB細胞産生の刺激剤として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、手術、外傷または遺伝的欠損後のリンパ組織の産生および/または再生のための治療として使用する。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、移植の前の骨髄試料のプレ処置において使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、結果として、SCID患者で観察されるような、免疫−不全/免疫不全となる、遺伝的疾患のための遺伝子に基づく治療として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、リーシュマニアのような単球に効果のある寄生疾患に対して防御するために、単球/マクロファージを活性化する方法として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本発明のポリペプチドによって誘引される分泌サイトカインを調節する方法として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、獣医学における医薬品として使用してもよいので、本明細書で記述した1つまたはそれ以上の適用で使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、外来薬剤またはそれ自身に対する免疫応答の種々の観点を阻害する方法として使用する。免疫応答の特定の観点を阻害することが望ましい疾患または状態の例には、ループスのような自己免疫疾患、および関節炎、ならびに皮膚アレルギー、炎症、腸疾患、傷害および病原体に関連した疾患/疾病が含まれる。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、特発性血小板減少紫斑病、全身エリテマトーデスおよび多発性硬化症のような自己免疫疾患に関連したB細胞増殖およいIg分泌を予防するための治療として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のポリペプチド、抗体、ポリヌクレオチドおよび/またはアゴニストまたはアンタゴニスト、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、内皮細胞内のBおよび/またはT細胞遊走の阻害剤として使用する。この活性は、組織構造または同族応答を崩壊させ、たとえば免疫応答の崩壊および敗血症の阻害にて有用である。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、意味未確定の単クローン性高ガンマグロブリン血症(MGUS)、ヴァルデンストレーム病、関連特発性単クローン性高ガンマグロブリン血症および形質細胞腫のような疾患における慢性高ガンマグロブリン血事象のための治療として使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、たとえば、特定の自己免疫および慢性炎症および感染性疾患における、マクロファージおよびそれらの前駆体、および好中球、好塩基球、Bリンパ球およびいくつかのT−細胞サブセット、たとえば活性化およびCD8細胞傷害性T細胞およびナチュラルキラー細胞のポリペプチド走化性および活性化を阻害するために使用してもよい。自己免疫疾患の例は、本明細書で記述されており、多発性硬化症およびインスリン依存糖尿病が含まれる。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、たとえば好酸球産生および遊走を防止することによって、特発性好酸球増加症候群を処置するために使用してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、補体仲介細胞溶解を増強または阻害するために使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、抗体依存細胞毒性を増強または阻害するために使用する。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、たとえば動脈壁中の単球浸潤を防止することによって、アテローム性動脈硬化症を処置するために使用してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、成人呼吸窮迫症候群(ARDS)を処置するために使用してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、傷および組織回復を刺激するため、血管新生を刺激するため、および/または血管またはリンパ疾患または疾病の回復を刺激するために有用であり得る。さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、粘膜表面の再生を刺激するために使用してもよい。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、先天性または後天性免疫不全、血清免疫グロブリン産生欠乏、反復性感染、および/または免疫系不全を診断、予後診断、処置および/または予防するために使用する。さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、関節、骨、皮膚および/または耳下腺の感染、血液−骨感染(たとえば敗血症、髄膜炎、敗血性関節炎および/または骨髄炎)、自己免疫疾患(たとえば本明細書で開示されたもの)、炎症疾患および悪性新生物、および/または限定はしないが、CVID、他の先天性免疫不全、HIV疾患、CLL、反復性気管支炎、静脈洞炎、中耳炎、結膜炎、肺炎、肝炎、髄膜炎、帯状疱疹(たとえば重症帯状疱疹)、および/またはニューモシスティス・カリニを含む、これらの感染、疾患、疾病および/または悪性腫瘍に関連した任意の疾患または疾病または状態を処置または予防するために使用してもよい。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで予防、診断、予後診断、および/または処置してもよい他の疾患および疾病には、限定はしないが、HIV感染、HTLV−BLV感染、リンパ球減少症、食細胞細菌性不全貧血、血小板減少症およびヘモグロビン尿症が含まれる。 他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、一般変異型免疫不全症(「CVID」、また「後天性無ガンマグロブリン血症」および「後天性低ガンマグロブリン血症」としても知られる)、またはこの疾患のサブセットを処置および/または診断するために使用する。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、免疫細胞または免疫組織関連がんまたは新生物を含む、がんまたは新生物を診断、予後診断、予防および/または処置するために使用してもよい。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって予防、診断または処置してもよいがんまたは新生物の例には、限定しないが、急性骨髄性白血病、慢性骨髄性白血病、ホジキンス病、非ホジキンスリンパ腫、急性リンパ性白血病(ALL)、慢性リンパ性白血病、形質細胞腫、多発性骨髄腫、バーキットリンパ腫、EBV−形質導入疾患、および/または本明細書の他の箇所で「過剰増殖性疾患」の名前の項目で記述された疾患および疾病が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、大B−細胞リンパ腫の細胞増殖を減少させるための治療として使用する。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、慢性骨髄性白血病に関連したB細胞およびIgの関与を減少させる方法として使用する。 特定の実施様態において、本発明の組成物を、たとえば部分的または完全脾臓摘出を受けた個体のような、B細胞免疫不全個体での免疫応答性を促進するための薬剤として使用する。血液関連疾患 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、止血(出血の停止)または血栓溶解(凝血塊溶解)活性を調節するために使用してもよい。たとえば、止血または血栓溶解活性を増加することによって、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、血液凝固疾患、疾病および/または状態(たとえば無フィブリノゲン血症、因子不全、血友病)、血小板疾患、疾病および/または状態(たとえば血小板減少症)、または外傷、手術または他の原因の結果である傷を処置または予防するために使用可能である。あるいは、止血または血栓溶解活性を減少可能である本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、凝血塊を阻害または溶解するために使用可能である。これらの分子は、心臓発作(梗塞症)、発作および瘢痕化の処置または予防にて重要であり得る。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、血栓症、動脈血栓症、静脈血栓症、血栓塞栓症、肺塞栓症、アテローム性動脈硬化症、心筋梗塞症、一過性虚血性発作、不安定狭心症を予防、診断、予後診断および/または処置するために使用してもよい。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、伏在グラフトの発生を予防するため、血管形成術に付随しうるような周縁処置血栓症のリスクを減少させるため、非リウマチ様心房性細動を含む心房性細動の患者における発作のリスクを減少させるため、機械的心臓弁およびまたは僧帽弁疾患に関連する塞栓症のリスクを減少させるために使用してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドのための他の利用には、限定はしないが、体外器具(たとえば静脈内カニューレ、血液透析患者における血管アクセスシャント、血液透析機械、および心肺バイパス機械)における閉塞の予防が含まれる。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本発明のポリペプチドが発現している組織(群)に関連した血液および/または血液形成器官の疾患および疾病を、予防、診断、予後診断および/または処置するために使用してもよい。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、造血活性(血液細胞の形成)を調節するために使用してもよい。たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、たとえば赤血球、リンパ球(BまたはT細胞)、骨髄細胞(たとえば好塩基球、好酸球、好中球、マスト細胞、マクロファージ)などの血液細胞および血小板のすべてまたはサブセットの量を増加させるために使用してもよい。血液細胞または血液細胞のサブセットの量を減少させる能力が、以下で記述する貧血および白血球減少の予防、検出、診断および/または処置にて有用であり得る。あるいは、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、たとえば赤血球、リンパ球(BまたはT細胞)、骨髄細胞(たとえば好塩基球、好酸球、好中球、マスト細胞、マクロファージ)などの血液細胞および血小板のすべてまたはサブセットの量を減少させるために使用してもよい。血液細胞または血液細胞のサブセットの量を減少させる能力が、たとえば好酸球増多症のような、白血球の予防、検出、診断および/または処置にて有用であり得る。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、造血機能障害を予防、処置または診断するために使用してもよい。 貧血は、赤血球細胞の数、またはその中のヘモグロブリン(酸素を運ぶタンパク質)の量が、正常以下である状態である。貧血は、過剰な出血、赤血球細胞産生の減少、または赤血球細胞破壊(溶血)の増加によって引き起こされうる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、貧血を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置、予防または診断されてよい貧血には、鉄欠乏貧血、低色素性貧血、小球性貧血、萎黄病、遺伝性鉄芽球性貧血、特発性後天性鉄芽球性貧血、赤芽球癆、巨赤芽球性貧血(たとえば、悪性貧血、(ビタミンB12欠乏)および葉酸欠乏貧血)、再生不良性貧血、溶血性貧血(たとえば、自己免疫溶血性貧血、微小血管症性溶血性貧血および発作性夜間血色素尿症)が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、全身性エリテマトーデス、がん、リンパ腫、慢性腎疾患および脾臓肥大を含む疾患に関連した貧血を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、メチルドパ、ダプソーンおよび/またはサルファ剤に関連した貧血のような薬物処置によって引き起こされる貧血を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、限定はしないが、遺伝性球状赤血球症、遺伝性楕円赤血球症、グルコース−6−リン酸デヒドロゲナーゼ欠損、および鎌状赤血球貧血を含む異常赤血球細胞構造に関連した貧血を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、ヘモグロビン異常(たとえば鎌状赤血球貧血、ヘモグロビンC疾患、ヘモグロブリンS−C疾患、およびヘモグロブリンE疾患に関連したもの)を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定しないが、アルファ−サラセミアおよびベータ−サラセミアの主要および副次形態を含む、サラセミアを処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、血小板減少症(たとえば突発性血小板減少紫斑症、血栓性血小板減少紫斑症)、フォン・ヴィレブランド病、遺伝性血小板疾患(たとえば、チェディアック−ヒガシおよびハーマンスキー・パドラック症候群、トロンボキサンA2不全、血栓性無力症、ベルナール・スーリエ症候群のような貯蔵プール病)、溶血性尿毒症症候群、フェモフィリアAまたは因子VII欠損およびクリスマス病または因子IX欠損のようなフェモフィリア、ランデュ−オスラー−ウェーバー症候群としても知られる遺伝性出血性毛細血管拡張症(Hereditary Hemorhhagic Telangiectsia)、アレルギー性紫斑病(ヘノッホ・シェーンライン紫斑病)および播種性血管内凝固症候群を含む出血疾患を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置すること、において有用であり得る。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの、血液の凝固時間における効果を、限定はしないが、全血部分トロンボプラスチン時間(PTT)、活性化部分トロンボプラスチン時間(aPTT)、活性化凝固時間(ACT)、再石灰化活性化凝固時間、またはリー−ホワイト凝固時間を含む、本技術分野で公知の任意の凝固試験を使用してモニタしてもよい。 種々の疾患および種々の薬物が、血小板不全を引き起こしうる。したがって、特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、腎臓不全、白血病、多発性骨髄腫、肝硬変および全身性エリテマトーデスを伴う血小板不全、ならびにアスピリン、チコロピジン、(関節炎、痛みおよびねんざのために使用する)非ステロイド性抗炎症薬物、および高容量のペニシリンでの処理を含む薬物処理に関連した血小板不全のような、後天性血小板不全を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、白血球細胞の数の増加または減少によって特性化されるか、または関連する疾患および疾病を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。白血球減少症は、白血球細胞の数が正常以下に減少したときに発生する。白血球減少症には、限定はしないが、好中球減少症およびリンパ球減少症が含まれる。正常と比較して、白血球細胞の数の増加が、白血球増加症として知られる。体は、感染の間白血球細胞の数の増加を産生する。したがって、白血球増加症は単純に、感染を反映する正常の生理学的パラメータでありうる。あるいは、白血球増加症は、傷、またはがんのような他の疾患の指標であり得る。血小板増加症には、限定はしないが、好酸球増加症およびマクロファージの蓄積が含まれる。特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、白血球減少症を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、白血球増加症を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 白血球減少症は、全身におけるすべての型の白血球細胞の減少、または特定の型の白血球細胞の特定の枯渇でありうる。したがって、特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、好中球減少症として公知の、好中球数の減少を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで診断、予後診断、予防および/または処置しうる好中球減少症には、限定はしないが、小児遺伝性無顆粒球症、家族性白血球減少症、環状白血球減少症、食事性欠乏症(たとえばビタミンB12欠乏または葉酸欠乏)の結果、または関連する白血球減少症、薬物処置(たとえばペニシリン処置、スルホンアミド処置、抗凝固処置、抗けいれん誘発薬物、抗甲状腺薬物、およびがん化学療法)の結果、または関連する白血球減少症、および細菌またはウイルス感染、アレルギー疾病、自己免疫疾患、個体が肥大した脾臓を持つ状態(たとえばフェルティ症候群、マラリアおよびサルコイドーシス)、および薬物処置レジメに関連して発生しうる好中球破壊の増加の結果の白血球減少症が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、ストレス、薬物処置(たとえばコルチコステロイドによる薬物処置、がん化学療法、および/または放射線治療)、AIDS感染および/または、たとえばがん、リウマチ様関節炎、全身エリテマトーデス、慢性感染、ウイルス感染および/または遺伝性疾病(たとえばディジョージ症候群、ウィスコット・アルドリッチ症候群、重症混合免疫不全、毛細血管拡張性運動失調症)の結果であるか、または関連したリンパ球減少症(Bおよび/または Tリンパ球の数の減少)などを含むリンパ球減少症を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、ゴーシェ病、ニーマン・ピック病、レテラー・ジーヴェ病およびハンド・シュラー・クリスチャン病を含む、マクロファージ数および/またはマクロファージ機能に関連した疾患および疾病を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、特発性好酸球増加症候群、好酸球増加・筋痛症候群、およびハンド・シュラー・クリスチャン病を含む、好酸球数および/または好酸球機能に関連した疾患および疾病を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 また他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、急性リンパ性(リンパ芽球性)白血病(ALL)、急性骨髄性(骨髄性(myelocytic)、骨髄性(myelogenous)、骨髄芽球性または骨髄単球性)白血病、慢性リンパ性白血病(たとえば、B細胞白血病、T細胞白血病、セザリー症候群、およびヘアリー細胞白血病)、慢性骨髄性(骨髄性(myeloid)、骨髄性(myelogenous)または顆粒性)白血病、ホジキンスリンパ腫、非ホジキンスリンパ腫、バーキットリンパ腫およびキノコ状真菌症を含む、白血病およびリンパ腫を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、プラズマ細胞疾患、単クローン性高ガンマグロブリン血症、意味未確定の単クローン性高ガンマグロブリン血症、多発性骨髄腫、マクログロブリン血症、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、クリオグロブリン血症およびレイノー現象を含む形質細胞の疾患および疾病を診断すること、予後診断すること、予防すること、および/または処置することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、限定はしないが、真性赤血球増加症、相対的赤血球増加症、二次性多血症、骨髄線維症、急性骨髄線維症、原発性骨髄線維症、(原発性および二次性両方の血小板血症を含む)血小板血症、および慢性骨髄性白血病を含む骨髄増殖性疾患を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、血液細胞産生を増加するために、手術の前の処置として有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、遊走、ファゴサイトーシス、スーパーオキシド産生、好中球、好酸球およびマクロファージの抗体依存細胞傷害を増強するための薬剤として有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、幹細胞フェレーシスの前に、循環中の幹細胞の数を増加させるための薬剤として有用であり得る。他の特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、血小板フェレーシスの前に、循環中の幹細胞の数を増加させるための薬剤として有用であり得る。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、サイトカイン産生を増加させるための薬剤として有用である。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、原発性造血疾病を予防すること、診断することおよび/または処置することにおいて有用であり得る。過剰増殖性疾病 特定の実施様態において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、新生物を含む、過剰増殖性疾病を処置または検出するために使用可能である。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、直接的または間接的相互作用を介して、疾病の増殖を阻害しうる。あるいは、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、過剰増殖性疾病を阻害可能な他の細胞を増殖しうる。 たとえば、免疫応答を増加させること、とりわけ過剰増殖性疾病の抗原性性質を増加させることによって、またはT−細胞を増幅する、分化させるまたは動員することによって、過剰増殖性疾病を処置可能である。この免疫応答は、存在している免疫応答を増強することによって、または新規の免疫応答を開始することによって増加させてよい。あるいは、化学療法剤のような、免疫応答を減少させることがまた、過剰増殖性疾病を処置する方法でもありうる。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処置または検出可能な過剰増殖性疾病の例には、限定はしないが、大腸、腹部、骨、乳、消化器系、肝臓、膵臓、腹膜、内分泌腺(副腎、副甲状腺、下垂体、睾丸、卵巣、胸腺、甲状腺)、眼、頭頸部、神経(中枢および末梢)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟組織、脾臓、胸部および尿生殖路に局在する新生物が含まれる。 同様に、他の過剰増殖性疾病をまた、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって処理または検出可能である。そのような過剰増殖性疾病の例には、限定はしないが、列記された器官系に局在する新生物に加えて、急性小児リンパ芽球性白血病、急性リンパ芽球性白血病、急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、成人(原発性)肝臓細胞がん、成人(原発性)肝がん、成人急性リンパ性白血病、成人急性骨髄性白血病、成人ホジキンス病、成人ホジキンスリンパ腫、成人リンパ性白血病、成人非ホジキンスリンパ腫、成人原発性肝がん、成人軟組織肉腫、AIDS−関連リンパ腫、AIDS−関連悪性腫瘍、肛門がん、星状細胞腫、胆管癌、膀胱がん、骨がん、脳幹グリオーマ、脳腫瘍、乳がん、腎盂および尿管のがん、中枢神経系(原発性)リンパ腫、中枢神経系リンパ腫、小脳星状細胞腫、大脳星細胞腫、子宮頸癌、小児(原発性)肝細胞がん、小児(原発性)肝がん、小児急性リンパ芽球性白血病、小児急性骨髄性白血病、小児脳幹グリオーマ、小児小脳星状細胞腫、小児大脳星細胞腫、小児頭蓋外胚細胞腫瘍、小児ホジキン病、小児ホジキンリンパ腫、小児視経路および視床下部膠腫、小児リンパ芽球性白血病、小児髄芽細胞腫、小児非ホジキンリンパ腫、小児松果体およびテント上原始神経外胚葉性腫瘍、小児原発性肝がん、小児横紋筋肉腫、小児軟組織肉腫、小児視経路および視床下部膠腫、慢性リンパ芽球性白血病、慢性骨髄性白血病、大腸がん、皮膚T細胞性リンパ腫、内分泌膵臓島細胞がん、子宮内膜がん、上衣細胞腫、上皮性がん、食道がん、ユーイング肉腫および関連腫瘍、外分泌膵臓がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、肝外胆管がん、眼がん、女性乳がん、ゴーシェ病、胆嚢癌、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、消化管腫瘍、胚細胞腫瘍、妊娠性絨毛性腫瘍、ヘアリー細胞白血病、頭頸部がん、肝細胞がん、ホジキンス病、ホジキンスリンパ腫、高ガンマグロブリン血症、下咽頭がん、腸がん、眼内黒色腫、島細胞がん、島細胞膵臓がん、カポジ肉腫、腎臓がん、喉頭がん、口唇および口腔がん、肝臓がん、肺がん、リンパ増殖性疾患、マクログロブリン血症、男性乳がん、悪性中皮腫、悪性胸腺腫、髄芽細胞腫、メラノーマ、中皮腫、原発不明の転移性頸部扁平上皮がん、転移性原発性頸部扁平上皮がん、転移性頸部扁平上皮がん、多発性骨髄腫、多発性骨髄腫/形質細胞腫、骨髄異形成症候群、骨髄性白血病(Myelogenous Leukemia)、骨髄性白血病(Myeloid Leukemia)、骨髄増殖症候群、副鼻腔および鼻腔がん、鼻咽腔がん、神経芽細胞腫、妊娠中非ホジキンスリンパ腫、非黒色腫皮膚がん、非小細胞肺がん、原発性の転移性頸部扁平上皮がん、口腔咽頭がん、骨−/悪性繊維肉腫、骨肉腫/悪性繊維組織球腫、骨肉腫/骨の悪性繊維組織球腫、卵巣上皮がん、卵巣胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍、膵臓がん、類タンパク血症、紫斑病、副甲状腺がん、陰茎がん、褐色細胞腫、下垂体部腫瘍、形質細胞腫/多発性骨髄腫、原発性中枢神経系リンパ腫、原発性肝臓がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞がん、腎盂および尿管がん、網膜芽細胞がん、横紋筋肉腫、唾液腺がん、サルコイドーシス肉腫、セザリー症候群、皮膚がん、小細胞肺がん、小腸がん、軟組織肉腫、頸部扁平上皮がん、胃がん、テント上原始神経外胚葉および松果体部腫瘍、T−細胞リンパ腫、睾丸がん、胸腺腫、甲状腺がん、腎盂および尿管の移行細胞がん、細胞腎盂および尿管の移行がん、栄養膜腫瘍、尿管および腎盂細胞がん、尿道がん、子宮がん、子宮肉腫、膣がん、視経路および視床下部膠腫、外陰がん、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、ウィルムス腫瘍、および任意の他の過剰増殖性疾病が含まれる。 他の好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、限定はしないが、以上で記述した疾患を含む、前がん状態を診断、予後診断、予防および/または処置するため、および新生物または悪性状態への進行を抑制するために使用する。そのような利用は、新生物またはがんへの進行が知られている、または予想される、とくに、過形成、化生またはもっともとりわけ、異形成からなる新生物細胞増殖が発生する状態にて示唆される(そのような異常増殖状態の概説のために、Robbins and Angell, 1976, Basic Pathology, 2d Ed., W. B. Saunders Co., Philadelphia, pp. 68−79.を参照のこと)。 過形成は、構造または機能の有意な変化なしに、組織または器官中の細胞数の増加を含む、制御された細胞増殖の形態である。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドにて診断、予後診断、予防および/または処置可能な過形成疾病には、限定はしないが、血管小胞縦隔リンパ節過形成、好酸球増加を伴う血管リンパ過形成、非定型色素細胞過形成、基底細胞過形成、良性巨大リンパ節過形成、セメント質過形成、先天性副腎皮質過形成、先天性皮脂腺過形成、嚢胞性過形成、乳の嚢胞性過形成、義歯過形成、腺管形成、子宮内膜過形成、線維筋過形成、限局上皮過形成、歯肉過形成症、炎症性繊維過形成、炎症性乳頭過形成、血管内乳頭状内皮過形成、前立腺の結節過形成、結節性再生性過形成、疑似上皮性過形成、老人性脂腺増殖症および疣贅性肥厚が含まれる。 化生は、成体または完全に分化した細胞の1つの型が、成体細胞の他の型の代わりとなる、制御された細胞増殖の一形態である。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで診断、予後診断、予防および/または処置可能な化生疾患には、限定はしないが、原発性骨髄線維症、アポクリン化生、非定型化生、自動実質化生、結合組織化生、上皮化生、間質化生、化生性貧血、化生性変形骨化、化生性ポリープ、骨髄様化生、原発性骨髄様化生、二次性骨髄様化生、扁平上皮化生、羊膜の扁平上皮化生、および症候性骨髄様化生が含まれる。 異形成はしばしば、がんの前段階であり、主に上皮において見られ、非過形成細胞増殖のほとんど無秩序な形態であり、個々の細胞における均質性の欠如、および細胞の構造方向性の欠如が含まれる。異形成細胞はしばしば、異常に大きく、深く着色した核を持ち、多様性を示す。異形成は、慢性刺激または炎症が存在する部分で特徴的におこる。本発明のアルブミンタンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで診断、予後診断、予防および/または処置可能な異形成疾患には、限定はしないが、無汗性外胚葉性形成異常、前向顔面異形成、窒息性胸郭異形成、心房指異形成、気管支肺異形成、脳異形成、子宮頸部形成異常、軟骨外胚葉性異形成、鎖骨頭蓋骨異形成症、先天性外胚葉性形成異常、頭部骨幹異形成、頭蓋手根足根骨形成不全、頭部骨幹端異形成、象牙質異形成症、骨幹異形成症、外胚葉異形成症、エナメル質形成異常、脳−眼異形成、骨端欠損異形成、骨端多重異形成、骨端点状異形成、上皮異形成、顔面指生殖器異形成、あごの家族性線維性骨異形成、家族性白色褶曲異形成、線維筋性形成異常、線維性骨形成異常、開花性骨異形成、遺伝性腎臓−網膜異形成、発汗性外胚葉異形成症、低発汗性外胚葉異形成症、リンパ球減少胸腺形成異常、乳腺異形成、下顎顔面異形成、骨幹端異形成、モンディーニ(Mondini)異形成、単発性(monostotic)繊維異形成、粘膜上皮異形成、多発性骨端形成異常、眼耳脊椎異形成、眼歯指異形成、眼脊椎異形成、歯性異形成、眼下顎四肢形成不全、根尖性セメント質異形成症、多発性線維性骨形成異常、疑似軟骨発育不全 脊椎骨端異形成、網膜形成異常、中隔眼異形成、脊椎骨端異形成、室房異形成が含まれる。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドで診断、予後診断、予防および/または処置可能なさらなる前がん性弛緩には、限定はしないが、良性増殖異常(たとえば良性腫瘍、線維嚢胞性状態、組織肥大、腸ポリープ、大腸ポリープおよび食道異形成)、白板症、角化症、ボーエン病、農夫皮膚、日光口唇炎および日光性角化症が含まれる。 他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本発明のポリペプチドが発現している組織(群)に関連した疾患を診断および/または予後診断するために使用してもよい。 他の実施様態において、本明細書で記述したように、毒素または放射活性同位体に共役した本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本明細書で記述したものに限定しないが含む、がんおよび新生物を処置するために使用してもよい。さらなる好ましい実施様態において、本明細書で記述したように、毒素または放射活性同位体に共役した本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、急性骨髄性白血病を処置するために使用してもよい。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、アポトーシスに影響を与え得、したがって、細胞生存の増加またはアポトーシスの阻害に関連した多数の疾患を処置することで有用であり得る。たとえば、本発明のポリヌクレオチド、ポリペプチド、および/またはアゴニストまたはアンタゴニストによって診断、予後診断、予防および/または処置可能である、細胞生存またはアポトーシスの阻害に関連した疾患には、(濾胞性リンパ腫、p53変異を含むがん、限定はしないが、大腸がん、心臓がん、膵臓がん、メラノーマ、レチノブラストーマ、グリオブラストーマ、肺がん、腸がん、睾丸がん、胃がん、ニューロブラストーマ、ミキシオーマ、ミオーマ、リンパ腫、内皮腫、骨芽細胞腫、骨巨細胞腫、骨肉腫、軟骨肉腫、アデノーマ、乳がん、前立腺がん、カポジ肉腫および卵巣がんを含むホルモン−依存腫瘍のような)がん、多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、胆汁性肝硬変、バーチェット病、クローン病、多発性筋炎、全身エリテマトーデス、および免疫関連糸球体腎炎およびリウマチ様関節炎のような自己免疫疾患、および(ヘルペスウイルス、ポックスウイルスおよびアデノウイルスのような)ウイルス感染、炎症、移植片対宿主疾患、急性移植片拒絶、および慢性移植片拒絶が含まれる。 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、がん、とりわけ以上で列記したものの増殖、進行および/または転移を阻害するために使用する。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって診断、予後診断、予防および/または処置可能である、細胞生存の増加に関連したさらなる疾患または状態には、限定はしないが、(急性白血病(たとえば急性リンパ性白血病、(骨髄芽球性、前骨髄球性、骨髄単球性、単球性、赤白血病を含む)急性骨髄性白血病)、および慢性白血病(たとえば慢性骨髄性(顆粒球性)白血病および慢性リンパ性白血病)を含む)白血病、真性赤血球増加症、リンパ腫(たとえばホジキン病および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、重鎖病、および限定はしないが、線維肉腫、粘液肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑液腫瘍、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、大腸がん、膵臓がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮細胞がん、基底細胞がん、腺がん、汗腺がん、脂腺がん、乳頭がん、乳頭腺がん、嚢胞腺がん、髄様がん、気管支がん、腎臓細胞がん、肝臓がん、胆管がん、絨毛腫、セミノーマ、胎生期がん、ウィルム腫瘍、子宮頸がん、睾丸がん、肺がん、小細胞肺がん、膀胱がん、上皮がん、グリオーマ、星状細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、エマンギオブラストーマ、聴神経腫、乏突起膠腫、マナンギオーマ、メラノーマ、神経芽細胞腫および網膜芽細胞腫のような肉腫およびがんが含まれる固形腫瘍などの悪性腫瘍および関連疾病の進行および/または転移を含む。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって診断、予後診断、予防および/または処置可能である、アポトーシスの増加が関連した疾患には、AIDS、(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性症、小脳変性症および脳腫瘍または前の関連疾患のような)神経変性疾患、(多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、胆汁性肝硬変、バーチェット病、クローン病、多発性筋炎、全身エリテマトーデスおよび免疫関連糸球体腎炎およびリウマチ様関節炎のような)自己免疫疾患、(再生不良性貧血のような)骨髄異形成症、移植片対宿主疾患、虚血性傷害(たとえば心筋梗塞、発作、および再かん流傷害によって引き起こされるようなもの)、肝臓傷害(たとえば肝炎関連肝臓傷害、虚血/再かん流傷害、コレストーシス(胆管傷害)および肝がん)、(アルコールによって引き起こされるような)毒素誘導肝臓疾患、敗血性ショック、悪疫質および拒食症が含まれる。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって診断、予後診断、予防および/または処置可能である、過剰増殖性疾患および/または疾病には、限定はしないが、肝臓、腹部、骨、乳、消化系、膵臓、腹膜、内分泌腺(副腎、副甲状腺、下垂体、睾丸、卵巣、胸腺、甲状腺)、眼、頭頸部、神経系(中枢および末梢)、リンパ系、骨盤、皮膚、軟組織、脾臓、胸部および尿生殖路に局在する新生物が含まれる。 同様に、他の過剰増殖性疾患をまた、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドによって診断、予後診断、予防および/または処置可能である。そのような過剰増殖性疾患の例には、限定はしないが、以上で列記した器官系中に局在する、新生物に加えて、高ガンマグロブリン血症、リンパ増殖性疾患、類タンパク血症、紫斑症、サルコイドーシス、セザリー症候群、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、ゴーシュ病、組織球増殖症、および他の過剰増殖性疾患が含まれる。 他の好ましい実施様態は、本発明、および/またはそのタンパク質融合物または断片を使用する遺伝子治療によって、異常な細胞分裂を阻害するために、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを利用する。 したがって、本発明は、異常に増殖している細胞内に、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを挿入することによって、細胞過剰増殖性疾患を処置するための方法を提供し、前記ポリヌクレオチドは前記発現を抑制する。 本発明の他の実施様態は、1つまたはそれ以上の本発明の活性遺伝子コピーの、異常に増殖している細胞または細胞群への投与を含む、個体内の細胞増殖性疾患を処置する方法を提供する。好ましい実施様態において、本発明のポリヌクレオチドは、前記ポリヌクレオチドをコードしているDNA配列を発現することにおいて効果的な、組換え発現ベクターを含むDNA構築物である。本発明の他の好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質をコードしているDNA構築物を、レトロウイルス、またはより好ましくはアデノウイルスベクターを用いて処理されるべき細胞に挿入する(参考文献によって本明細書で組み込まれている、G J. Nabel, et. al., PNAS 1999 96: 324−326を参照のこと)。もっとも好ましい実施様態において、ウイルスベクターは不完全であり、非増殖細胞は形質導入せず、増殖細胞のみを形質導入する。さらに、好ましい実施様態において、単独で、または他のポリヌクレオチドとの組み合わせで、または融合した、増殖している細胞内に挿入された本発明のポリヌクレオチドをついで、コードされたタンパク質産物の発現を誘導するために、前記ポリヌクレオチドの上流のプロモーターに際して働く、外部刺激(すなわち磁気的、特異的小分子、化学的または薬物投与など)を介して調節可能である。そのようにして、本発明の利益ある治療的効果を、前記外部刺激に基づいて(すなわち本発明の発現を増加、減少または阻害するために)はっきりと改変してもよい。 本発明のポリヌクレオチドは、発がん遺伝子または抗原の発現を抑制することにおいて有用であり得る。「発がん遺伝子の発現を抑制すること」は、遺伝子の転写の抑制、遺伝子転写物の分解(プレ−メッセージRNA)、スプライシングの阻害、メッセンジャーRNAの破壊、タンパク質の翻訳後修飾の抑制、タンパク質の破壊、またはタンパク質の正常機能の阻害を意図する。 異常に増殖している細胞への局所投与のために、本発明のポリヌクレオチドを、限定はしないが、トランスフェクション、電気泳動、細胞のマイクロインジェクション、またはリポソーム、リポフェクチンのような賦形剤中、または裸のポリヌクレオチドとして、または本明細書にわたって記述された他の方法を含む、当業者に公知の任意の方法によって投与してもよい。本発明のポリヌクレオチドは、限定はしないが、レトロウイルスベクター(Gilboa, J. Virology 44:845 (1982); Hocke, Nature 320:275 (1986); Wilson, et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 85:3014)、ワクチンウイルス系(Chakrabarty et al., Mol. Cell Biol. 5:3403 (1985) 、または当業者に公知の他の効果的なDNA送達系 (Yates et al., Nature 313:812 (1985))のような公知の遺伝子送達系によって送達されうる。これらの参考文献は、例示としてのみであり、参考文献によって組み込まれている。異常に増殖しており、スペア非分裂細胞である細胞に特異的に送達し、またはトランスフェクトするために、当業者に公知のレトロウイルス、または(本技術分野で、または本明細書のほかの部分で記述されたような)アデノウイルス送達系を使用することが好ましい。宿主DNA複製が、レトロウイルスDNAを統合するために必要であるため、レトロウイルスは、そのライフサイクルのために必要なレトロウイルス遺伝子を欠いているので、自己複製不能である。本発明のポリヌクレオチドのためにそのようなレトロウイルス送達系を用いることは、前記遺伝子および構築物を、異常に増殖している細胞に対して標的化し、非分裂正常細胞を救う。 本発明のポリヌクレオチドを、疾患部位へ直接注射針を導くために使用されるイメージング器具に利用によって、内部器官、体腔など中の細胞増殖疾患/疾病部位に直接的に送達してもよい。本発明のポリヌクレオチドをまた、手術介入の時間に、疾患部位に投与してもよい。 「細胞増殖性疾患」は、良性または悪性いずれかで、細胞、細胞の集団、または組織の単一または複数の局所異常増殖によって特徴づけられる、器官、腔または体部分の任意の1つまたは任意の組み合わせに影響を与え任意のるヒトまたは動物疾患または疾病を意味する。 任意の量の本発明のポリヌクレオチドを、処置した細胞の増殖における生物学的阻害効果を持つほど長く、投与してもよい。さらに、本発明の2つ以上のポリヌクレオチドを、同時に同一の部位に投与することが可能である。「生物学的に阻害する」は、部分的または総増殖阻害を意味し、ならびに細胞の増殖または増加の率の減少を意味する。生物学的阻害/回を、本発明のポリヌクレオチドの、組織培養中の標的悪性または異常増殖細胞増殖、動物および細胞培養中の腫瘍増殖における効果を査定することによって、または当業者に公知の他の任意の方法で決定しうる。 さらに、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、本明細書のほかの部分で記事しているように、単独で、タンパク質融合として、または他のポリペプチドとの組み合わせで、直接または間接に、増殖細胞または組織の血管新生を阻害することにおいて有用である。もっとも好ましい実施様態において、前記抗血管新生効果は、たとえば造血、腫瘍関連マクロファージのような腫瘍特異的細胞の阻害を介して、間接的に達成されうる(参考文献によって組み込まれた、Joseph IB, et al. J Natl Cancer Inst, 90(21):1648−53 (1998)を参照のこと)。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、アポトーシスの誘導を介して、増殖細胞または組織を阻害することにおいて有用でありうる。これらの融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、たとえば腫瘍壊死因子(TNF)レセプター−1、CD95(Fas/APO−1)、TNF−レセプター−関連アポトーシス仲介タンパク質(TRAMP)、およびTNF−関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)レセプター−1および−2のような、死−ドメインレセプターの活性化で、直接的または間接的に、増殖細胞および組織のアポトーシスを誘導するために働きうる(参考文献によって本明細書に組み込まれた、Schulze−Osthoff K, et.al., Eur J Biochem 254(3):439−59 (1998)を参照のこと)。さらに、他の好ましい本発明の実施様態において、これらの融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドは、単独、またはアポトニン、ガレクチン、チオレドキシン、抗炎症タンパク質のような、小分子薬物またはアジュバントとの組み合わせでのいずれかで、アポトーシスを活性化する他のタンパク質の活性化において、またはこれらのタンパク質の発現を刺激することを介して、のような他の機構を介してアポトーシスを誘導してもよい(たとえば、参考文献によってすべて組み込まれている、Mutat Res 400(1−2):447−55 (1998), Med Hypotheses.50(5):423−33 (1998), Chem Biol Interact. Apr 24;111−112:23−34 (1998), J Mol Med.76(6):402−12 (1998), Int J Tissue React;20(1):3−15 (1998)を参照のこと)。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドは、増殖細胞または組織の転移を阻害する事において有用である。阻害は、これらのアルブミン融合タンパク質および/またはポリヌクレオチドの投与の直接の結果として、またはたとえばアルファ4インテグリンのような、転移を阻害することが知られているタンパク質の発現を活性化することによってのような間接的に発生しうる(たとえば、参考文献によって本明細書に組み込まれている、Curr Top Microbiol Immunol 1998;231:125−41を参照のこと)。本発明のそのような治療的効果は、単独、または小分子薬物またはアジュバントとの組み合わせでのいずれかで達成しうる。 他の実施様態において、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む組成物を、本発明のアルブミン融合タンパク質によって結合した、に結合する、または関連するポリペプチドを発現している標的化細胞に送達する方法を提供する。本発明のアルブミン融合タンパク質が、疎水性、親水性、イオン性および/または共有結合を介して、異種ポリペプチド、異種核酸、毒素またはプロドラッグに関連してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質は、増殖性抗原および免疫原に対して応答するように、免疫応答をワクチン化する場合におこるように直接的に、または前記抗原および免疫原に対する免疫応答(たとえばケモカイン)を増強することが知られているタンパク質の発現を活性化することにおいてのように、間接的に、増殖している細胞または組織の免疫原性および/または抗原性を増強することにおいて有用である。腎臓疾患 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、腎臓系の疾患を処置、予防、診断、および/または予後診断するために使用してもよい。本発明の組成物で診断、予後診断、予防および/または処置可能な腎臓疾患には、限定はしないが、腎不全、腎炎、腎臓の血管疾患、代謝性および先天的腎臓不全、腎臓の尿路疾患、自己免疫疾患、硬化および壊死、電解質アンバランスおよび腎臓がんが含まれる。 本発明の組成物で診断、予後診断、予防および/または処置可能な腎臓疾患には、限定はしないが、急性腎不全、慢性腎不全、アテローム塞栓性腎不全、末期腎臓疾患、腎臓の炎症疾患(たとえば急性糸球体腎炎、感染後糸球体腎炎、迅速進行性糸球体自然、ネフローゼ症候群、膜性糸球体腎炎、家族性ネフローゼ症候群、膜性増殖性糸球体腎炎IおよびII、メサンギウム増殖性糸球体腎炎、慢性糸球体腎炎、急性尿細管間質性腎炎、慢性尿細管間質性腎炎、膿痂疹後腎炎(PSGN)、腎盂腎炎、ループス腎炎、慢性腎炎、間質性腎炎および連鎖球菌感染後糸球体腎炎)、腎臓の血管疾患(たとえば腎梗塞、アテローム塞栓性腎臓疾患、皮質壊死、悪性腎硬化症、腎静脈血栓症、腎臓かん流下、腎臓レチノパシー、腎虚血−再かん流、腎臓動脈塞栓症、および腎臓動脈狭窄)、および尿路疾患からの結果である腎臓疾患(たとえば、腎盂腎炎、水腎症、尿路結石症(腎臓結石症、腎結石症)、逆流性腎症、尿路感染、尿貯留、および急性または慢性片側性閉塞性尿路疾患)が含まれる。 さらに、本発明の組成物は、腎臓の代謝性および先天性疾患(たとえば、尿毒症、腎アミロイドーシス、腎性骨ジストロフィー、尿細管性アシドーシス、腎性糖尿、腎性尿崩症、シスチン尿症、ファンコーニ症候群、腎臓繊維性骨組織形成(腎性くる病)、ハートナップ病、バーター症候群、リドル症候群、多発性嚢胞腎、髄質嚢胞性疾患、髄質性海綿腎、アルポート症候群、爪・膝蓋骨症候群、先天性ネフローゼ症候群、CRUSH症候群、馬蹄腎、糖尿病性ネフロパシー、腎性尿崩症、鎮痛薬性腎症、腎臓結石、および膜性腎症)、および腎臓の自己免疫疾患(たとえば、全身エリテマトーデス(SLE)、グッドパスチャー症候群、IgAネフロパシー、およびIgMメサンギウム増殖性糸球体腎炎)を診断、予後診断、予防および/または処置するために使用可能である。 本発明の組成物を、腎臓の硬化疾患または壊死疾患(たとえば、糸球体硬化症、糖尿病性ネフロパシー、巣状分節状糸球体硬化症(FSGS)、壊死性糸球体腎炎、および腎乳頭壊死)、腎臓のがん(たとえば腎腫、副腎腫、腎芽細胞腫、腎臓細胞がん、移行上皮がん、腎臓腺がん、扁平上皮細胞がん、ウィルムがん)、および電解質アンバランス(たとえば、腎石灰沈着症、膿尿症、浮腫、ヒドロ腎炎、タンパク尿、低ナトリウム血症、高ナトリウム血症、低カリウム血症、高カリウム血症、低カルシウム血症、高カルシウム血症、低リン血症および高リン血症)を診断、予後診断、予防および/または処置するために使用可能である。 本発明の組成物を、限定はしないが、送達部位での直接ニードル注射、静脈内注射、局所投与、カテーテル注入、biolistic注射、粒子加速器、ゲル状スポンジデポット、他の市販されているデポット物質、等張ポンプ、経口または座薬個体薬理学的処方、手術の間のデカンティングおよび局所適用、エアゾル送達を含む、本技術分野で公知の任意の方法を用いて投与してもよい。そのような方法が本技術分野で公知である。本発明の組成物を、以下により詳細に記述したように、治療的の一部として投与してもよい。本発明のポリヌクレオチドを送達する方法が、本明細書でより詳細に記述されている。心臓血管疾患 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、限定はしないが、肢虚血のような末梢動脈疾患を含む心臓血管疾患を処置、予防、診断、および/または予後診断するために使用してもよい。 心臓血管疾患には、限定はしないが、動脈−動脈フィステル、動静脈フィステル、脳動静脈奇形、先天性心臓欠陥、肺動脈閉鎖およびシミター症候群などの心臓血管異常が含まれる。先天性心臓欠陥には、限定はしないが、大動脈縮窄、三房心、冠状血管異常、交差心、右胸心、動脈管開存症、エプスタイン奇形、アイゼンメンゲルコンプレックス、左心低形成症候群、左胸心、ファロー四徴症、大血管転位症、両大血管右室起始症、三尖弁閉鎖症、動脈管遺残、および大動脈肺動脈中隔欠損、心内膜床欠損症、ルテンバッチャー症候群、ファロー三徴、心室心中隔欠損のような心中隔欠損が含まれる。 心臓血管疾患にはまた、限定はしないが、不整脈、カルチノイド心疾患、高心拍出量、低心拍出量、心臓タンポナーデ、(細菌性を含む)心内膜炎、心臓動脈瘤、心臓停止、うっ血性心不全、うっ血性心筋症、発作性呼吸困難、心臓性浮腫、心肥大、うっ血性心筋症、左心室肥大、右心室肥大、梗塞後心臓破裂、心室中隔破裂、心弁疾患、心筋疾患、心筋虚血、心外膜液、(狭窄性および結核性を含む)心膜炎、心嚢内気腫、心膜切開後症候群、肺性心疾患、リウマチ性心疾患、心室機能障害、充血、心臓血管妊娠合併症、シミター症候群、心血管梅毒および心臓血管結核のような心臓病が含まれる。 不整脈には、限定はしないが、洞性不整脈、心房性細動、心房粗動、徐脈、期外収縮、アダムス・ストークス症候群、脚ブロック、洞房ブロック、QT 延長症候群、副収縮、LGL 症候群、Mahaim型早期興奮症候群、ウォルフ−パーキンソン−ホワイト症候群、洞不全症候群、頻脈および心室細動が含まれる。頻脈には、限定はしないが、発作性頻脈、上室性頻拍症、頻脈性心室固有調律、房室結節内リエントリー性頻拍、異所性心房性頻脈、異所性結合頻脈、洞房結節リエントリー頻脈、洞頻脈、心室性不整脈、および心室性頻拍症が含まれる。 心弁疾患には、限定はしないが、大動脈弁不全症、大動脈弁狭窄、心雑音、大動脈弁逸脱、僧帽弁逸脱、三尖弁逸脱、僧帽弁閉鎖不全、僧帽弁狭窄、肺動脈閉鎖、肺動脈弁不全、肺動脈弁狭窄、三尖弁閉鎖症、三尖弁閉鎖不全症、および三尖弁狭窄が含まれる。 心筋症には、限定はしないが、アルコール性心筋症、うっ血性心筋症、肥大型心筋症、大動脈弁下狭窄症、肺動脈弁下狭窄、拘束型心筋症、シャーガス心筋症、心内膜線維弾性症、心内膜心筋線維症、キーンズ症候群、心筋再かん流および心筋炎が含まれる。 心筋虚血には、限定はしないが、狭心症、冠状動脈瘤、冠動脈硬化症、冠状動脈血栓症、冠攣縮性狭心症、心筋梗塞症および気絶心筋のような冠状動脈性心臓病が含まれる。 心臓血管疾患にはまた、動脈瘤、血管異形成、血管腫症、細菌性血管腫症、ヒッペル−リンドウ病、クリッペル−トレノネイ−ウェーバー症候群、スタージ−ウェーバー症候群、血管運動神経性浮腫、大動脈疾患、高安動脈炎、大動脈炎、ルリッシュ症候群、動脈閉塞性疾患、動脈炎、動脈炎(enarteriti)、結節性多発性動脈炎、脳血管障害、糖尿病性血管障害、糖尿病レチノパシー、塞栓症、血栓症、肢端紅痛症、痔核、肝静脈閉塞性疾患、高血圧、低血圧、虚血、末梢血管疾患、静脈炎、肺静脈の閉塞性疾患、レイノー病、CREST症候群、網膜静脈閉塞症、シミター症候群、上大静脈症候群、毛細血管拡張症、毛細血管拡張運動失調(atacia)症、遺伝性出血性毛細管拡張症、精索静脈瘤、静脈瘤、静脈瘤性潰瘍、脈管炎および静脈機能不全が含まれる。 動脈瘤には、限定はしないが、解離性動脈瘤、仮性動脈瘤、感染性動脈瘤、破裂性大動脈瘤、大動脈瘤、脳動脈瘤、冠状動脈瘤、心臓動脈瘤および腸骨瘤が含まれる。 動脈閉塞性疾患には、限定はしないが、動脈硬化症、間欠性跛行、頸動脈狭窄症、線維筋性形成異常、腸間膜血管閉塞症、モヤモヤ病、腎動脈閉塞症、腎動脈閉鎖、および閉塞性血栓血管炎が含まれる。 脳血管疾患には、限定はしないが、頸動脈疾患、脳アミロイド血管症、脳動脈瘤、脳無酸素症、脳動脈硬化症、脳動静脈奇形、大脳動脈疾患、脳塞栓症および血栓症、頸動脈血栓症、静脈洞血栓症、バレンベリー症候群、脳内出血、硬膜外血腫、硬膜下血腫、くも膜下(subaraxhnoid)出血、脳梗塞、(一過性を含む)脳虚血、鎖骨下動脈スチール症候群、脳室周囲白質軟化症、血管性頭痛、群発性頭痛、偏頭痛、および椎骨脳底動脈循環不全症が含まれる。 塞栓症には、限定はしないが、空気塞栓症、羊水塞栓症、コレステロール塞栓症、ブルートー症候群、脂肪塞栓症、肺塞栓症、血栓塞栓症が含まれる。血栓症には、限定はしないが、冠状動脈血栓症、肝静脈血栓症、網膜静脈閉塞症、頸動脈血栓症、静脈洞血栓症、バレンベリー症候群、および血栓性静脈炎が含まれる。 虚血性疾患には、限定はしないが、脳虚血、虚血性大腸炎、コンパートメント症候群、前コンパートメント症候群、心筋虚血、再かん流傷害、および末梢四肢虚血が含まれる。脈管炎には、限定はしないが、大動脈炎、動脈炎、ベーチェット症候群、チャーグ・ストラウス症候群、皮膚粘膜リンパ節症候群、閉塞性血栓血管炎、過敏性血管炎、ショエンレイン−ヘノク紫斑病、アレルギー性皮膚血管炎およびヴェーゲナー肉芽腫症が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、限定はしないが、送達部位での直接ニードル注射、静脈内注射、局所投与、カテーテル注入、biolistic注射、粒子加速器、ゲル状スポンジデポット、他の市販されているデポット物質、等張ポンプ、経口または座薬個体薬理学的処方、手術の間のデカンティングおよび局所適用、エアゾル送達を含む、本技術分野で公知の任意の方法を用いて投与してもよい。そのような方法が本技術分野で公知である。本発明のポリヌクレオチドを送達する方法が、本明細書でより詳細に記述されている。呼吸器疾患 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、呼吸器系の疾患および/または疾病を処置、予防、診断および/または予後診断するために使用してもよい。 呼吸系の疾患および疾病には、限定はしないが、鼻前庭炎、非アレルギー性鼻炎(たとえば急性鼻炎、慢性鼻炎、アトピー性鼻炎、血管運動神経鼻炎)、鼻ポリープおよび静脈洞炎、若年性血管線維腫、鼻のがんおよび若年性乳頭腫、声帯ポリープ、結節(歌手結節)、接触潰瘍、声帯麻痺、喉頭嚢胞、咽頭炎(たとえばウイルスおよび細菌)、扁桃腺炎、扁桃蜂巣炎、副咽頭間隙膿瘍、喉頭炎、喉頭嚢胞および咽喉癌(たとえば鼻咽頭のがん、へんとう腺がん、喉頭癌)、肺がん(たとえば扁平上皮細胞癌、小細胞(燕麦細胞)がん、大細胞がんおよびアデノカルシノーマ)、アレルギー性疾患(好酸球性肺炎、過敏性肺炎(たとえば外因性アレルギー性肺胞炎、アレルギー性間質性肺炎、有機塵肺症、アレルギー性気管支肺アスペルギルス症、喘息、ワーグナー肉芽腫症、肉芽腫性脈管炎、グッドパスチャー症候群))、肺炎(たとえば細菌肺炎(たとえばStreptococcus pneumoniae (ニューモノコッカル肺炎), Staphylococcus aureus (ぶどう球菌肺炎)、グラム陰性細菌肺炎(たとえばKlebsiellaおよびPseudomas sppによって引き起こされた)、Mycoplasma pneumoniae 肺炎、Hemophilus influenzae 肺炎、Legionella pneumophila (レジオネラ症)、およびChlamydia psittaci (オウム病)), およびウイルス肺炎 (たとえば、インフルエンザ、水痘(水痘(varicella))が含まれる。 呼吸系のさらなる疾患および疾病には、限定はしないが、気管支炎、ポリオ(急性灰白髄炎)、クループ、呼吸器合胞体ウイルス感染、流行性耳下腺炎、伝染性紅斑(第五疾患)、突発性発疹、進行性風疹全脳炎、三日はしかおよび亜急性硬化性全汎脳炎)、菌肺炎(たとえばヒストプラスマ症、コクシジオイデス症、ブラストミセス症、重度の免疫抑制系の患者における菌感染(たとえば、Cryptococcus neoformans によって引き起こされるクリプトコッカス症、Aspergillus spp.によって引き起こされるアスペルギルス症、Candidaによって引き起こされるカンジダ症、およびムコール菌症))、Pneumocystis carinii(ニューモシスティス肺炎)、異型肺炎(たとえばMycoplasmaおよびChlamydia spp.)、日和見感染肺炎、院内感染肺炎、化学的肺炎、および吸引性肺炎、胸膜疾患(たとえば胸膜炎、胸膜滲出および気胸(たとえば単純突発性気胸、複合型突発性気胸、緊張性気胸))、閉塞性気道疾患(たとえば、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、気腫、慢性または急性気管支炎)、職業性肺疾患(たとえば珪肺症、黒肺病(炭坑作業員塵肺症)、石綿肺症、ベリリウム中毒、職業喘息、綿肺症および良性塵肺症)、浸潤性肺疾患(たとえば、肺線維症(たとえば線維化性肺胞炎、通常型間質性肺炎)、特発性肺線維症、剥離性間質性肺炎、リンパ球様間質性肺炎、ヒスチオサイトーシスX(たとえばレテラー・ジーヴェ病、ハンド−シュラー−クリスチャン病、好酸球性肉芽腫)、特発性肺ヘモジデリン沈着症、サルコイドーシスおよび肺胞タンパク症)、急性肺胞タンパク症候群(たとえば、成人呼吸窮迫症候群とも呼ばれる)、浮腫、肺塞栓症、気管支炎(たとえばウイルス、細菌)、気管支拡張症、肺拡張不全、肺膿瘍(たとえば、Staphylococcus aureusまたはLegionella pneumophilaによって引き起こされる)および嚢胞性線維症が含まれる。抗血管新生活性 血管新生の内因性刺激物および阻害剤の間の天然に存在するバランスは、阻害影響が優勢であるものである Rastinejad et al., Cell 56:345−355 (1989)。新血管新生が、創傷治癒、器官再生、胚発達、およびメス生殖工程のような正常の生理学的状態下で発生するレアな例において、血管新生は、強く制御され、空間的および時間的に範囲が定められる。個体腫瘍増殖を特性化するような病原性血管新生の条件下、これらの制御はコントロールを失う。制御されない血管新生が、病的となり、多くの新生物および非新生物の進行を維持する。固形腫瘍増殖および転移、関節炎、いくつかの型の眼疾患、および乾癬を含む、多数の重度の疾患が、異常新血管新生によって支配されている。たとえば、Moses et al., Biotech. 9:630−634 (1991)による概説; Folkman et al., N. Engl. J. Med., 333:1757−1763 (1995); Auerbach et al., J. Microvasc. Res. 29:401−411 (1985); Folkman, Advances in Cancer Research, eds. Klein and Weinhouse, Academic Press, New York, pp. 175−203 (1985); Patz, Am. J. Opthalmol. 94:715−743 (1982); and Folkman et al., Science 221:719−725 (1983)を参照のこと。多数の病原性状態において、血管新生の工程は、疾患状態に関与する。たとえば、有意なデータが、固形腫瘍の増殖が、血管新生に依存することを示唆して蓄積されている。 Folkman and Klagsbrun, Science 235:442−447 (1987)。 本発明は、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドの投与によって、新血管新生に関連した疾患または疾病の処置を提供する。本発明のポリヌクレオチドおよびポリペプチド、またはアゴニストまたはアンタゴニストで処置可能な悪性および転移性条件には、限定はしないが、悪性腫瘍、固形がん、および本明細書で記述した、または本技術分野で公知のがんが含まれる(そのような疾患の概説のために、Fishman et al., Medicine, 2d Ed., J. B. Lippincott Co., Philadelphia (1985)を参照のこと)。したがって、本発明は、それを必要としている個体に、治療的に効果的な量の本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを投与することを含む、血管新生関連疾患および/または疾病を処置する方法を提供する。たとえば、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、がんまたは腫瘍を治療的に処置するために、種々のさらなる方法で使用してもよい。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドで処置してもよいがんは、限定はしないが、前立腺、肺、乳、卵巣、胃、膵臓、喉頭、食道、睾丸、肝、耳下腺、胆管、大腸、直腸、頸部、子宮、子宮内膜、肝臓、膀胱、甲状腺がんを含む固形腫瘍、原発腫瘍および転移、メラノーマ、グリオブラストーマ、カポジ肉腫、平滑筋肉腫、非小細胞肺がん、結腸直腸がん、進行性悪性腫瘍を含む固形がん、および白血病のような血液由来腫瘍が含まれる。たとえば、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、皮膚がん、頭頸部腫瘍、乳がん、およびカポジ肉腫のようながんを処置するために、局所で送達してもよい。 また他の観点において、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、たとえば膀胱内投与によって、膀胱がんの表在性形態を処置するために使用してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、注射またはカテーテルを介して、腫瘍内、または腫瘍部位周辺に直接送達してもよい。もちろん、当業者は、投与の適切なモードが処置すべきがんにしたがって変化しうることを理解する。送達の他のモードが本明細書で議論されている。 本発明アルブミンの融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドは、血管新生が関与する、がん以外の他の疾患を処置することにおいて、有用であり得る。これらの疾患には、限定はしないが、良性腫瘍、たとえば血管種、聴神経腫、神経繊維腫、トラコーマおよび化膿性肉芽腫、アテローム性プラーク、眼血管新生疾患、たとえば糖尿病性レチノパシー、未熟児レチノパシー、黄斑変性症、角膜移植拒絶、血管新生緑内障、水晶体後部線維増殖症、ルベオーシス、網膜芽細胞腫、眼のブドウ膜炎および翼状片(異常血管増殖)、リウマチ様関節炎、乾癬、遅延創傷治癒、子宮内膜症、脈管形成、くも膜顆粒、異常肥大傷(ケロイド)、癒着不能骨折、強皮症、トラコーマ、血管接着、心筋血管新生、冠状動脈側副、脳側副、動静脈奇形、虚血性四肢血管新生、オスラー−ウェーバー症候群、プラーク新血管新生、毛細血管拡張症、血友病関節、血管線維腫、線維筋性形成異常、創部肉芽形成、クローン病およびアテローム性動脈硬化症が含まれる。 たとえば、本発明の1つの観点にて、本方法は、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、異常肥大傷およびケロイドに投与する段階を含む、異常肥大傷およびケロイドを処置するために提供される。 本発明の1つの実施様態内で、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを、これらの傷害の進行を予防するために、異常肥大傷およびケロイド内に直接注射する。この治療は、異常肥大傷およびケロイド(たとえばやけど)の発達となると知られている状態の予防的処置にて特に価値があり、好ましくは、増殖期が、進行のための時間である後(初期傷のおよそ14日後)で、異常肥大傷およびケロイド発達の前に開始される。以上で言及したように、本発明はまた、たとえば、角膜新血管新生、血管新生緑内障、増殖性糖尿病レチノパシー、水晶体後部線維増殖症および黄斑変性症を含む眼の血管新生疾患を処置するための方法も提供する。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドで処置可能な新血管新生に関与した眼の疾患には、限定はしないが、血管新生緑内障、糖尿病性レチノパシー、網膜芽細胞腫、水晶体後部線維増殖症、ブドウ膜炎、未熟児レチノパシー、黄斑変性症、角膜移植新血管新生、ならびに他の眼の炎症疾患、脈絡膜または虹彩新血管新生に関連した眼の腫瘍および疾患が含まれる。たとえば、Waltman et al., Am. J. Ophthal. 85:704−710 (1978) and Gartner et al., Surv. Ophthal. 22:291−312 (1978)による概説を参照のこと。 したがって、本発明の1つの観点において、血管の形成が阻害される、患者に治療的に効果的な量の化合物(たとえば本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチド)を角膜に投与する段階を含む、(角膜移植新血管新生を含む)角膜新血管新生のような眼の血管新生疾患を処置するための方法が提供される。簡単に記すと、角膜は通常血管を欠く組織である。しかしながら、特定の病的条件下で、キャピラリーが、縁の角膜壁血管叢から角膜内に伸びうる。角膜が脈管化になった場合、曇り、結果として患者の視野の減少となる。角膜が完全に混濁すると、完全視力喪失となる。たとえば、角膜感染(たとえばトラコーマ、単純ヘルペス角膜炎、リーシュマニア症およびオンコセルカ症)、免疫学的工程(たとえば移植拒絶およびスティーブンス−ジョンソンズ症候群)、アルカリやけど、外傷、(任意の原因の)炎症、毒性および栄養欠乏状態を含む、そしてコンタクトレンズ装着の合併症としての、広く種々の疾患が結果として、角膜新血管新生となる。 本発明の特定の好ましい実施様態内で、(眼調製物にて一般的に使用される任意の保存剤および抗微生物薬との組み合わせで)生理食塩水中で局所投与のために調製してよく、目薬の形態で投与してもよい。溶液または懸濁液を、その純粋な形態で調製し、一日数回投与してもよい。あるいは、以上で記述したように調製した、抗血管新生組成物をまた、直接角膜に投与してもよい。好ましい実施様態内で、抗血管新生組成物を、角膜に結合する粘膜着ポリマーと調製する。さらなる実施様態内で、抗血管新生因子または抗血管新生組成物を、従来のステロイド治療に対する添加物として使用してもよい。局所治療がまた、(化学的やけどのような)血管新生応答を誘導する高い可能性を持つと知られている、角膜障害にて、予防的に有用でもあり得る。これらの例において、おそらくステロイドとの組み合わせで、処置が、続く合併症を予防することを助けるために即時開始されてよい。 他の実施様態内で、以上で記述した化合物は、顕微鏡ガイダンス下、眼科医によって角膜基質内に直接注射されてよい。注射の好ましい部位は、個々の障害の形態にて変化しうるが、投与のゴールは、脈管構造の進行する前部に組成物を配置することである(すなわち、血管と正常角膜の間に散在する)。ほとんどの場合、角膜を、進行血管から「保護」するために、当該方法には辺縁角膜注射が含まれる。この方法はまた、角膜新血管新生を予防的に防止するために、角膜損傷の後直ぐに利用されうる。この状況にて、物質を、角膜障害とその望まれていない可能性のある辺縁血液供給間に広がる辺縁角膜内に注射可能である。そのような方法はまた、同様の様式で、移植した角膜の毛細血管浸潤を予防するために使用してもよい。持続放出形態の注射が、一年間あたり2〜3回必要なだけである。また、ステロイドを注射溶液に加えて、注射それ自身の結果である炎症を減少することが可能である。 本発明の他の観点内で、治療的に効果的な量の本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを患者の眼に投与する段階を含む、血管新生緑内障を処置するための方法が提供され、血管の形成が阻害される。1つの実施様態において、血管新生緑内障の早期形態を処置するために、化合物を眼に局所的に投与してもよい。他の実施様態内で、化合物を前房隅角の領域内への注射によって埋め込んでよい。他の実施様態内で、化合物をまた、化合物が連続して房水内に放出されるように、任意の局所に配置してもよい。本発明の他の観点内で、治療的に効果的な量の、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリペプチドを患者に、眼に投与する段階を含む、増殖性糖尿病性レチノパシーを処置するための方法が提供され、血管の形成が阻害される。 本発明の特に好ましい実施形態においては、増殖性糖尿病網膜症は、網膜内のポリヌクレオチド、ポリペプチド、拮抗薬および/または作用薬の局所濃度を上昇させる目的で房水または硝子体中に注射することにより治療できうる。この治療は、光凝固術を必要とする重症になる前に開始することが好ましい。 本発明の別の実施態様においては、水晶体後線維増殖症を治療する方法が供給される。その方法には、治療効果のある量の本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを患者の眼に投与し、それによって血管形成を阻止する、という処置が含まれる。この化合物は硝子体内注射および/または眼球内注射によって局所的に投与してもよい。 また、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療可能な障害としては、血管腫、関節炎、乾癬、血管線維腫、動脈硬化性プラーク、創傷治癒の遅延、肉芽形成、血友病性関節、肥厚性瘢痕、癒着不能骨折、オスラー・ウェーバー症候群、化膿性肉芽腫、強皮症、トラコーマ、および血管の癒着が挙げられるが、これらに限定されない。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療、予防、診断、および/または予後の判定をすることができる障害および/または状態には、固形腫瘍、白血病などの血液性腫瘍、腫瘍転移、カポジ肉腫、良性腫瘍(例えば血管腫、聴神経腫、神経線維腫、トラコーマ、および化膿性肉芽腫)、関節リウマチ、乾癬、眼球の血管新生疾患(例えば、糖尿病網膜症、未熟児網膜症、黄斑変性、角膜移植拒絶反応、血管新生緑内障、水晶体後線維増殖症、ルベオーシス、網膜芽細胞腫、ブドウ膜炎)、創傷治癒の遅延、子宮内膜症、脈管形成、肉芽形成、肥厚性瘢痕(ケロイド)、癒着不能骨折、強皮症、トラコーマ、血管の癒着、心筋血管新生、冠動脈側枝、脈管側枝、動静脈奇形、虚血肢の血管新生、オスラー・ウェーバー症候群、プラークの新血管形成、毛細血管拡張症、血友病性関節、血管線維腫、線維筋性形成異常、創部の肉芽形成、クローン病、アテローム性動脈硬化症、胚着床に必要な血管新生を阻止し制御月経を行うことによることによる避妊薬、猫引っかき病(Rochele minalia quintosa)、潰瘍(ヘリコバクター ピロリ(Helicobacter pylori))、バルトネラ症、および細菌性血管腫などの、病理的帰結として血管形成を有する疾患が挙げられるが、それらに限定されない。 産児制限法の一実施態様においては、胚着床を阻害するのに十分な量の化合物を性交および受精が行なわれる前または後に投与し、それによって効果的な産児制限法、考えようによっては、「モーニングアフター」法が供給される。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、月経の制御にも使用でき、または子宮内膜症の治療において腹膜腔の洗浄液もしくは腹膜移植用として投与することができうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは縫合部肉芽腫を予防するために縫合糸中に組み込むことができうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、さまざまな外科的処置において使用することができうる。例えば、本発明の一実施態様においては、組成物(例えば噴霧または膜の形態で)を、悪性組織から周囲の正常な組織を隔離するために、および/または、周囲の組織に疾患が広まるのを防ぐために、腫瘍除去の前に一領域を被覆または噴霧するために使用できうる。本発明の他の実施態様においては、組成物(例えば噴霧の形態で)を、腫瘍を被覆するために、または目的とする部位での血管形成を阻害するために、内視鏡手術を介して送達することができうる。本発明のさらに他の実施態様においては、本発明の抗血管新生組成物で被覆された手術用メッシュを、手術用メッシュが使用されるであろう任意の処置に用いることができうる。例えば、本発明の一実施形態においては、構造の支えを供給し、抗血管新生因子を放出するために、腹部がんの切除手術中に(例えば結腸の切除の後で)抗血管新生組成物を含んだ手術用メッシュを使用することができうる。 本発明のさらなる実施態様においては、腫瘍を切除した部位の治療法を供給する。それには本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを、切除術をした後の腫瘍の切除縁に投与することを含み、それによって当該部位におけるがんの局所再発および新生血管の形成が阻止される。本発明の一実施形態においては、抗血管新生化合物は腫瘍切除部位に直接投与される(例えば、抗血管新生化合物で腫瘍の切除縁をぬぐうこと、はけで塗ること、そうでなければ表面を覆うことによって塗布する)。あるいは、抗血管新生化合物は投与の前に既知の外科用糊の中に組み込んでよい。本発明の特に好ましい実施形態においては、抗血管新生化合物は悪性腫瘍に対する肝切除、および神経外科手術の後に投与される。 本発明の一実施態様においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、例えば乳房の腫瘍、結腸腫瘍、脳腫瘍、および肝臓腫瘍を含む各種腫瘍の切除縁に投与することができる。例えば、本発明の一実施形態においては、抗血管新生化合物は神経系の腫瘍の該当部に、切除術後に投与してよく、それによって該当部における新生血管の形成が阻止される。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、他の抗血管新生因子と一緒に投与してもよい。他の抗血管新生因子の代表例には、抗浸潤因子、レチノイン酸およびその誘導体、パクリタキセル、スラミン、メタロプロテイナーゼ−1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ−2の組織阻害剤、1型プラスミノーゲン活性化因子阻害剤、2型プラスミノーゲン活性化因子阻害剤、および種々の軽量「d群」移金属が含まれる。 軽量「d群」遷移金属には例えば、バナジウム、モリブデン、タングステン、チタニウム、ニオブ、およびタンタルが含まれる。そのような遷移金属種は遷移金属錯体を形成する。上記の遷移金属腫の適した錯体としてはオキソ遷移金属錯体がある。 バナジウム錯体の代表例には、バナジン酸塩錯体およびバナジル錯体などのオキソバナジウム錯体が含まれる。適切なバナジン酸塩錯体としては、例えばメタバナジン酸アンモニウム、メタバナジン酸ナトリウム、およびオルトバナジウム酸ナトリウムなどの、メタバナジン酸塩錯体およびオルトバナジン酸塩錯体が挙げられる。適切なバナジル錯体としては、例えばバナジルアセチルアセトナート、および硫酸バナジル一水和物および硫酸バナジル三水和物などの硫酸バナジル水和物を含む硫酸バナジルが挙げられる。 タングステン錯体およびモリブデン錯体の代表例としてもオキソ錯体が挙げられる。適切なオキソタングステン錯体としては、タングステン酸塩錯体および酸化タングステン錯体が挙げられる。適切なタングステン酸塩錯体としては、タングステン酸アンモニウム、タングステン酸カルシウム、タングステン酸ナトリウム二水和物、およびタングステン酸が挙げられる。適切な酸化タングステンとしては、酸化タングステン(IV)および酸化タングステン(VI)が挙げられる。適切なオキソモリブデン錯体としては、モリブデン酸塩錯体、酸化モリブデン錯体、およびモリブデニル錯体が挙げられる。適切なモリブデン酸塩錯体としては、モリブデン酸アンモニウムおよびその水和物、モリブデン酸ナトリウムおよびその水和物、モリブデン酸カリウムおよびその水和物が挙げられる。適切な酸化モリブデンとしては、酸化モリブデン(IV)、酸化モリブデン(VI)、およびモリブデン酸が挙げられる。適切なモリブデニル錯体としては、例えばモリブデニルアセチルアセトナートが挙げられる。他の適切なタングステン錯体およびモリブデン錯体としては、例えばグリセロール、酒石酸、および糖類由来のヒドロキソ誘導体が挙げられる。 他の各種血管新生因子もまた、本発明の中で使用することができる。代表例としては、血小板因子4、硫酸プロタミン、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から作られる)(Murata et al., Cancer Res. 51:22‐26, 1991)、硫酸化多糖ペプチドグリカン複合体(SP‐PG)(本化合物の作用は、エストロゲンなどのステロイド、およびクエン酸タモキシフェンの存在により増大される)、スタウロスポリン、マトリクス代謝の調節物(例えば、プロリン類似体、シスヒドロキシプロリン、d、L−3,4−デヒドロプロリン、チアプロリン、アルファ,アルファ−ジピリジル,フマル酸アミノプロピオニトリル、4−プロピル−5−(4−ピリジニル)−2(3H)−オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン類マクログロブリン血清、ChIMP−3(Pavloff et al., J. Bio. Chem.267:17321−17326, (1992))、キモスタチン(Tomkinson et al., Biochem J. 286:475‐480, (1992))、シクロデキストリンテトラデカスルフェート、エポネマイシン、カンプトセシン、フマギリン(Ingber et al., Nature)、金チオリンゴ酸ナトリウム(GST)(Matsubara and Ziff, J. Clin. Invest. 79:1440‐1446, (1987))、抗コラゲナーゼ血清、アルファ2−抗プラスミン(Holmes et al., J. Biol. Chem. 262(IV): 1659−1664, (1987))、ビサントレン(国立がん研究所(National Canser Instirute))、ロベンザリット二ナトリウム(N−(2)−カルボキシフェニル−4−クロロアントロニル酸ニナトリウムまたはCCA)(Takeuchi et al., Agents Actions 36:312‐316, (1992))、サリドマイド、Angostaticステロイド、AGM‐1470、カルボキシアミドトリアゾール、およびBB94などのメタロプロテイナーゼ阻害剤が挙げられる。細胞の段階における疾患 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療、予防、診断、および/または予後の判定を行うことができる、細胞生存の増加またはアポトーシスの阻害に関連する疾患としては、がん(濾胞性リンパ腫、p53変異を原因とするがん腫、およびホルモン依存性の腫瘍(結腸がん、心臓腫瘍、膵がん、黒色腫、網膜芽細胞腫、グリア芽腫、肺がん、腸がん、睾丸がん、胃がん、神経芽細胞腫、粘液腫、筋腫、リンパ腫、内皮腫、骨芽細胞腫、骨巨細胞腫、骨肉腫、軟骨肉腫、腺腫、乳がん、前立腺がん、カポジ肉腫および卵巣がんが挙げられるが、それらに限定されない))、自己免疫疾患(多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、胆汁性肝硬変、ベーチェット病、クローン病、多発性筋炎、全身性紅斑性狼瘡、および免疫に関連した糸球体腎炎および関節リウマチなど)、およびウイルス感染(ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、および亜出のウイルス)、炎症、移植片対宿主病、急性移植拒絶反応、および慢性移植拒絶反応が挙げられる。 好ましい実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、がん、特に上記に列挙したがんの増殖、進行、および/または転移を阻害するために使用される。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出することが可能な、細胞生存の増加に関連した疾患または状態のさらなるものとしては、悪性腫瘍の進行および/または転移、ならびに白血病(急性リンパ性白血病、急性骨髄性白血病(骨髄芽球、前骨髄球性白血病、骨髄単球性白血病、単球性白血病、および赤白血病を含む)などの急性白血病および、(慢性骨髄性(顆粒球性)白血病および慢性リンパ性白血病などの)慢性白血病)、真性赤血球増加症、リンパ腫(例えばホジキン病および非ホジキン病)、多発性骨髄腫、ヴァルデンストレームマクログロブリン血症、重鎖病、および固形腫瘍(線維肉腫、粘性肉腫、脂肪肉腫、軟骨肉腫、骨肉腫、脊索腫、血管肉腫、内皮肉腫、リンパ管肉腫、リンパ管内皮肉腫、滑液腫瘍、中皮腫、ユーイング腫瘍、平滑筋肉腫、黄紋筋肉腫、結腸がん、膵がん、乳がん、卵巣がん、前立腺がん、扁平上皮がん、基底細胞がん、腺がん、汗腺がん、脂腺がん、乳頭がん、乳頭腺がん、嚢胞腺がん、髄様がん、気管支がん、腎細胞がん、肝がん、胆管がん、絨毛腺がん、精上皮腫、胎生期がん、ウィルムス腫瘍、子宮頸がん、睾丸腫瘍、肺がん、小細胞肺がん、膀胱がん、上皮性がん、神経膠腫、星状細胞腫、髄芽細胞腫、頭蓋咽頭腫、上衣細胞腫、松果体腫、血管芽細胞腫、聴神経腫、乏突起膠腫、髄膜腫、黒色腫、神経芽細胞腫、および網膜芽細胞腫などの、肉腫およびがんなどの関連疾患が挙げられるが、それらに限定されない)が挙げられるが、それらに限定されない。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療、予防、診断、および/または予後の判定を行うことができる、アポソーシスの増加に関連した疾患としては、ADDS、神経変性障害(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、網膜色素変性症、小脳変性症、および脳腫瘍または前記の関連疾患など)、自己免疫疾患(多発性硬化症、シェーグレン症候群、橋本甲状腺炎、胆汁性肝硬変、ベーチェット病、クローン病、多発性筋炎、全身性紅斑性狼瘡、ならびに免疫に関連した糸球体腎炎および関節リウマチ)、骨髄異形成症候群(再生不良性貧血など)、移植片対宿主病、虚血性障害(心筋梗塞、脳卒中および再かん流傷害によって引き起こされる障害など)、肝臓損傷(例えば、肝炎に関連した肝臓損傷、虚血/再かん流傷害、胆汁うっ滞(胆管損傷)および肝がん)、毒素誘発肝疾患(アルコールに引き起こされる疾患など)、敗血症性ショック、悪液質、および拒食症が挙げられるが、それらに限定されない。創傷治癒および上皮細胞増殖 本発明のさらなる実施態様よって、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを治療の目的、例えば、創傷治癒の目的で、上皮細胞増殖を促進させ、かつ基底のケラチノサイトを刺激するために、ならびに毛嚢産生および皮膚創傷の治癒を促進させるために使用する方法が供給される。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、外科創傷、切除創傷、真皮および表皮の損傷を含む深い創傷、眼組織の創傷、歯の組織の創傷、口腔の創傷、糖尿病性潰瘍、皮膚潰瘍、肘潰瘍、動脈潰瘍、静脈うっ帯性潰瘍、熱暴露または化学品による火傷、および他の異常な創傷治癒の状態(尿毒症、栄養失調症ビタミンの欠乏、およびステロイドによる全身的治療、放射線治療、ならびに新生物治療薬剤および代謝拮抗物質に関連する合併症など)をふくむ創傷の治癒を促進させるのに臨床的に有用である。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、皮膚損失の後の皮膚の回復を促進するために使用できる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、創傷床への植皮の付着を増加させるために、および創傷床からの再上皮形成を促進させるために使用することができる。創傷床への付着を促進するために本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを使用できる移植(片)の種類を下記に示す。自家移植片、人工皮膚、同種移植片、自家皮膚移植、自家表皮移植、無血管性移植片、ブレア−ブラウン移植片、骨移植、胚胎組織移植片、真皮移植、遅延移植、皮膚移植、表皮移植、筋膜移植片、全層植皮、異種移植、異種移植片、同種移植、増殖性移植、表層移植片、網状移植片、粘膜移植、オリエ−テールシュ移植、大網移植、切り張り移植、茎状移植片、穿通移植、中間層皮膚移植、分層皮膚移植。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、皮膚強度の成長を促進させるために、および老化した皮膚の外観を改善するために使用することができる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、肝細胞増殖ならびに肺、乳房、膵臓、胃、小腸、および大腸における上皮細胞増殖に変化をもたらすと考えられている。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脂腺細胞、毛嚢、肝細胞、II型肺細胞、ムチン産生杯細胞、および他の上皮細胞、ならびに皮膚、肺、肝臓および消化管内に含まれるそれらの前駆細胞、などの上皮細胞の増殖を促進することができうる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、内皮細胞、ケラチノサイト、および基底のケラチノサイトの増殖を促進できうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、放射線、化学療法の治療、またはウイルス感染に起因する腸管の毒性の副作用を軽減するためにも使用できうる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、小腸の粘膜に対する細胞保護効果を有する可能性がある。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、化学療法およびウイルス感染に起因する粘膜炎(口腔腫瘍)の治癒を促進することもできうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはさらに、熱傷を含む全層皮膚欠損および分層皮膚欠損の場合の完全再生(すなわち、毛嚢、汗腺、および皮脂腺の再生)、乾癬などの他の皮膚欠陥の治療に使用することもできる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは表皮水泡症(下層の真皮への表皮付着の欠陥により頻繁に引き起こされる、開いて痛みを伴う水脹れ)を、それらの損傷部の上皮形成を加速させることにより治療する目的にも使用できる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、胃潰瘍および十二指腸潰瘍を治療し、より迅速な粘膜内層の瘢痕形成、ならびに腺性粘膜および十二指腸の粘膜内層の再生による治癒を助けるために使用することもできる。クローン病および潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患は、小腸または大腸それぞれの粘膜面破壊をもたらす疾患である。したがって、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、粘膜面の再生を促進してさらに迅速な治癒を助長し、かつ炎症性腸疾患の進行を防ぐために使用できる。本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いた治療は、消化管中の粘液の産生に対して有意な効果を持つことが期待され、摂取された、または手術に随伴する有害物質から腸粘膜を保護するために使用できる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、過少発現に関連した疾患を治療するために使用できる。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、さまざまな病理的状態に起因する肺への損傷を予防および治癒するために使用することができる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、増殖および分化を促進し、かつ肺胞および細気管支上皮の修復を促進して急性または慢性の肺損傷を予防または治療することができうる。例えば、細気管支上皮および肺胞の壊死を引き起こすような、肺胞の進行性消失をもたらす肺気腫、ならびに吸入性損傷、すなわち、気道熱傷およびやけどによる損傷は、本発明のポリヌクレオチドまたはポリペプチド、作用薬または拮抗薬を用いて効果的に治療することができうる。本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、II型肺細胞の増殖および分化を促進するために使用できるが、それが早産児の乳児呼吸窮迫症候群および気管支肺異形成などの肺硝子膜症のような疾患の治療または予防の助けとなりうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、肝細胞の増殖および分化を促進する可能性があり、それにより、肝硬変によって引き起こされる劇症肝不全などの肝疾患および病状、ウイルス性肝炎および毒性物質(すなわち、アセトアミノフェン、炭素テトラホロライドおよび当該技術分野で既知の他の肝毒素)により引き起こされる肝障害を緩和または治療するために使用できる。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、真性糖尿病発病の治療または予防に使用することができる。本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、多少の島細胞機能が残っている、1型およびII型糖尿病と新たに診断された患者に対して、該疾患の持続的兆候を緩和、遅延または予防する目的で膵島機能を維持するために使用できる。また、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、島細胞の機能を改善または促進するために、島細胞移植において補助として使用することができる。神経作用と神経系の疾患 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳および/または神経系の疾患、障害、損傷、または傷害の診断および/または治療に使用できる。本発明の組成物(例えば、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチド)を用いて治療可能な神経系の傷害としては、軸索切断かまたは、ニューロンの減少もしくは変性、もしくは脱髄のどちらかをもたらす神経系損傷および疾患が挙げられるが、それらに限定されない。本発明の方法にしたがって患者(ヒトおよびヒト以外の哺乳動物の患者)を治療できる神経系病変としては、中枢神経系(脊髄、脳を含む)か末梢神経系のどちらかの下記病変を含むが、それらに限定されない。(1)脳梗塞もしくは脳虚血、または脊髄梗塞もしくは脊髄虚血などの、神経系の一部での酸素欠乏が神経細胞の損傷または死をもたらす虚血性病変。(2)例えば、神経系の一部を切断する病変または圧迫損傷など身体的外傷に引き起こされる、または手術に付随する病変を含む外傷性病変。 (3)神経系に関連した悪性腫瘍かまたは、非神経系組織由来の悪性腫瘍のどちらかである悪性組織により神経系の一部が破壊される、または傷つけられる、悪性病変。(4)感染の結果、例えば、ヒト免疫不全ウイルス、帯状疱疹ウイルスもしくは単純疱疹ウイルスによる感染、またはライム病、結核、もしくは梅毒に付随する膿瘍により神経系の一部が破壊される、または傷つけられる、感染性病変。(5)退行変性過程(パーキンソン病、アルツハイマー病、ハンチントン舞踏病、または筋萎縮性側索硬化症(ALS)に付随する変性が挙げられるが、それらに限定されない)の結果として神経系の一部が破壊される、または傷つけられる、変性病変。(6)栄養障害または代謝障害(ビタミンB12の欠乏、葉酸欠乏、ヴェルニッケ病、たばこ−アルコール性弱視、マルキアファーヴァ−ビニャーミ病(原発性脳梁変性)、およびアルコール依存性小脳変性が挙げられるが、それらに限定されない)により神経系の一部が破壊される、または傷つけられる、栄養疾患または栄養傷害に付随する病変。(7)それだけに限定されないが、糖尿病(糖尿病性神経障害、ベル麻痺)、全身性紅斑性狼瘡、がん腫、またはサルコイドーシスなどの、全身性疾患に付随する神経的病変。(8)アルコール、鉛、または特定の神経毒などの毒性物質によって引き起こされる病変。(9)脱髄疾患(多発性硬化症、ヒト免疫不全ウイルス関連脊髄症、横断性脊髄症または多種の病因、進行性多病巣性白質脳障害、および橋中央ミエリン溶解を含むが、それらに限定されない)によって神経系の一部が破壊される、または傷つけられる、脱髄病変。 一実施形態においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、低酸素症の損傷作用から神経系の細胞を保護するために使用される。さらに好ましい実施形態では、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳低酸素の損傷作用から神経系の細胞を保護するために使用される。この実施形態によると、本発明の組成物は脳低酸素に付随する神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。本発明の非排他的な一実施態様においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳虚血に付随する神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。本発明の別の非排他的実施態様においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳梗塞に付随する神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。 別の好ましい実施形態においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳卒中に付随する神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。 特定の実施形態において、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳卒中に付随する脳神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。 別の好ましい実施形態においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、心臓発作に付随する神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。特定の実施形態において、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは心臓発作に付随する脳神経系細胞の損傷を治療または予防するために使用される。 神経系傷害の治療または予防に有効な本発明の組成物は、神経細胞の生存または分化の促進に対する生物活性試験により選択することができる。限定するものではないが、例えば下記の任意の効果を引き出すような本発明の組成物が、本発明によると有効でありうる。(1)低酸素症または低酸素条件の有無どちらかでの、培養物中における神経細胞の生存時間の増加、(2)培養物中またはin vivoにおける神経細胞の発芽の増加、(3)培養物中またはin vivoにおける神経細胞関連分子、例えば運動ニューロンに関するコリンアセチルトランスフェラーゼまたはアセチルコリンエステラーゼ、の産生の増加、または(4)In Vivoにおける神経細胞の機能障害の症状軽減。上記の効果は、当技術分野において既知である任意の方法によって測定することができる。好ましいが、限定的ではない実施形態においては、神経細胞の生存の増加は、本明細書で説明した方法、または当技術分野で既知である他の方法(例えば、Zhang et al., Proc Natl Acad Sci USA 97:3637−42 (2000)またはArakawa et al, J. Neurosci., 10:3507−15 (1990)など)を用いて規定どおりに測定することができる。神経細胞の発芽の増加は、当技術分野で既知の方法、例えば、Pestronk et al., Exp. Neurol., 70:65−82 (1980)、またはBrown et al., Ann. Rev. Neurosci., 4:17−42 (1981)に説明されている方法により検出することができる。神経細胞関連分子の産生増加は、生物学的検定、酵素測定、抗体結合、ノーザンブロット分析など、当技術分野で既知の技術を用いて、測定される分子に応じて、測定することができる。そして運動ニューロンの機能障害については、運動ニューロン障害の物理的発現、例えば弱さ、運動ニューロンの伝導速度、または機能的障害を評価することにより測定することができる。 特定の実施形態においては、本発明にしたがって治療することができうる運動ニューロン障害としては、筋萎縮性側索硬化症などの神経細胞に選択的に影響する傷害だけでなく、運動ニューロンならびに他の神経系構成物に影響する恐れがある梗塞症、感染症、毒素への暴露、外傷、手術の損傷、変性疾患または悪性腫瘍が挙げられるが、それらに限定されない。また、進行性脊髄性筋萎縮症、進行性球麻痺、原発性側索硬化症、小児筋萎縮、若年性筋萎縮、小児期の進行性球麻痺(ファジオ・ロンド症候群)、ポリオおよびポリオ後症候群、および遺伝性運動感覚神経障害(シャルコー・マリー・トゥース病)が挙げられるが、それらに限定されない。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、神経細胞の生存、シナプス形成、伝導性、神経分化などに対して役割を果たしうる。したがって、本発明の組成物(本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを含む)は、これらの役割に関連した疾患または傷害(学習障害および/または認知障害を含むが、これらに限定されない)の診断および/または治療または予防に使用することができる。本発明の組成物はまた、神経変性疾患の状態、および/または行動傷害の治療または予防にも効果的でありうる。そのような神経変性疾患の状態、および/または行動傷害としては、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン舞踏病、トゥレット・シンドローム、統合失調症、躁病、認知症、偏執症、強迫性障害、パニック障害、学習障害、ALS、精神病、自閉症、および、摂食、睡眠パターン、平衡性、および知覚における障害を含む行動変化が挙げらるが、それらに限定されない。さらに、本発明の組成物は、発生中の胚に関連する発達傷害または性的関連傷害の治療、予防および/または検出においても役割を果たしうる。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、脳血管障害に関連する疾患、損傷、障害、または傷害から神経系の細胞を保護するのに有用でありうる。脳血管障害としては、頚動脈疾患(例えば、頚動脈血栓症、頸動脈狭窄症、またはモヤモヤ病)、脳アミロイド血管症、脳動脈瘤、脳無酸素症、脳動脈硬化症、脳動静脈奇形、大脳動脈疾患、脳寒栓症および脳血栓症(例えば、頚動脈血栓症、静脈洞血栓症、またはヴァレンベルク症候群)、脳出血(例えば、硬膜外血腫、硬膜下血腫、またはくも膜下出血)、脳梗塞、脳虚血(例えば一過性脳虚血、鎖骨下動脈スチール症候群、または椎骨脳底動脈循環不全症)、血管性認知症(例えば、多発梗塞性)、脳室周囲白質軟化症、および血管性頭痛(例えば、群発性頭痛または片頭痛)が挙げられるが、それらに限定されない。 本発明のさらなる態様にしたがって、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを治療目的で、例えば、神経性細胞の増殖および/または分化を促進するために使用する方法が得られる。したがって、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、神経性疾患の治療および/または検出に使用することができる。さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、特定の神経系疾患または障害の標識または検出器として使用することができる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患の例としては、代謝性脳疾患(母性フェニルケトン尿症などのフェニルケトン尿症、ピルビン酸カルボキシラーゼ欠損症、ビルビン酸脱水素酵素複合体欠損症、ウェルニッケ脳症、脳水腫を含む)などの脳疾患、小脳腫瘍(天幕下腫瘍、脈絡叢腫瘍などの脳室腫瘍、視床下部腫瘍、テント上腫瘍、カナバン病を含む)などの脳腫瘍、小脳性運動失調症(毛細血管拡張性運動失調症などの脊髄小脳変性症、小脳の共同運動障害、フリートライヒ運動失調、マチャド・ジョセフ病、オリーブ橋小脳萎縮症を含む)などの小脳の疾患、天幕下腫瘍などの小脳腫瘍、軸索周囲性脳炎(脳炎)などの汎発性脳硬化症、球様細胞白質萎縮症、異染性白質萎縮症および亜急性硬化性全脳炎が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、脳血管障害(頚動脈血栓症、頸動脈狭窄症およびモヤモヤ病を含む頚動脈疾患など)、脳アミロイド血管症、脳動脈瘤、脳無酸素症、脳動脈硬化症、脳動静脈奇形、大脳動脈疾患、脳寒栓症および脳血栓症(頚動脈血栓症、静脈洞血栓症およびヴァレンベルク症候群など)、脳出血(硬膜外血腫、硬膜下血腫およびくも膜下出血など)、脳梗塞、脳虚血(一過性脳虚血、鎖骨下動脈スチール症候群および椎骨脳底動脈循環不全症など)、多発梗塞性認知症などの血管性認知症、脳室周囲白質軟化症、血管性頭痛(群発性頭痛および片頭痛など)が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、エイズ痴呆症候群などの認知症、アルツハイマー病およびクロイツフェルト・ヤコブ病などの初老期認知症、アルツハイマー病および進行性核上麻痺などの老年性認知症、多発梗塞性認知症などの血管性認知症、脳炎(軸索周囲性脳炎、流行性脳炎、日本脳炎、セントルイス脳炎、ダニ媒介脳炎および西ナイル熱などのウイルス性脳炎を含む)、急性播種性脳脊髄炎、ブドウ膜髄膜炎症候群、脳炎後のパーキンソン病および亜急性硬化性全脳炎などの髄膜脳炎、脳室周囲白質軟化症などの脳軟化症、全般てんかん(乳児けいれん、欠神発作、MERRF症候群を含むミオクローヌスてんかん、強直間代性発作を含む)、複雑部分てんかん、前頭葉てんかんおよび側頭葉てんかんなどの部分てんかん、外傷後のてんかん、持続性部分てんかんなどのてんかん重積症などのてんかん、およびハレルフォルデン‐スパッツ症候群が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、ダンディ−ウォーカー症候群および正常圧水頭症などの水頭症、視床下部腫瘍、脳マラリア、脱力発作を含む睡眠発作、延髄灰白髄炎、偽脳腫瘍、レット症候群、ライ症候群、視床の疾患、脳トキソプラズマ症、頭蓋内結核腫およびツェルヴェーガー症候群などの視床下部の疾患、エイズ痴呆症候群、脳膿瘍、硬膜下膿瘍などの中枢神経の感染症、馬脳脊髄炎、ベネズエラウマ脳脊髄炎、壊死性出血性脳脊髄炎、ビスナおよび脳マラリアなどの脳髄膜炎が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、くも膜炎などの髄膜炎、リンパ球性脈絡髄膜炎を含むウイルス性髄膜炎などの無菌性髄膜炎、ヘモフィスルス性髄膜炎)を含む細菌性髄膜炎、リステリア性髄膜炎、髄膜炎菌性髄膜炎、(ウォーターハウス・フリードリクセン症候群、肺炎球菌髄膜炎および結核性髄膜炎など)、クリプトコックス髄膜炎、硬膜下浸出液などの真菌性髄膜炎、ブドウ膜髄膜炎症候群などの髄膜脳炎、横断性脊髄炎などの脊髄炎、脊髄癆などの神経梅毒、延髄灰白髄炎およびポリオ後症候群を含む急性灰白髄炎(ポリオ)、プリオン病(クロイツフェルト・ヤコブ病、牛海綿状脳症、ゲルストマン・ストロイスラー・シャインカー症候群、クル、スクレピーなど)、および脳トキソプラズマ症が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、天幕下腫瘍などの小脳腫瘍を含む脳腫瘍、脈絡叢腫瘍、視床下部腫瘍およびテント上腫瘍などの脳室腫瘍、髄膜の新生物、硬膜外の新生物を含む脊髄の新生物などの中枢神経系の新生物、カナバン病などの脱髄疾患、副腎白質ジストロフィーを含む汎発性脳硬化症、軸索周囲性脳炎、球様細胞白質萎縮症、異染性白質萎縮症などの汎発性脳硬化症、アレルギー性脳髄膜炎、壊死性出血性脳脊髄炎、進行性多病巣性白質脳障害、多発性硬化症、橋中央ミエリン溶解、横断性脊髄炎、視神経脊髄炎、スクレピー、脊柱湾曲症、慢性疲労症候群、ビスナ、高圧神経症候群、髄膜症、先天性筋無緊張症などの脊髄疾患、筋萎縮性側索硬化症、ウェルドニッヒ・ホフマン病などの脊髄性筋萎縮症、脊髄圧迫、硬膜外の新生物などの脊髄の新生物、脊髄空洞症、脊髄癆、スティフマン症候群、アンジェルマン症候群などの精神発達遅滞、猫なき症候群、デラング症候群、ダウン症候群、GM1ガングリオシドーシスなどのガングリオシドーシス、サンドホフ病、テイ・サックス病、ハートナップ病、ホモシスチン尿症、ローレンス・ムーン・バルデー・ビードル症候群、レッシュ・ナイハン症候群、メープルシロップ症候群、フコシドーシスなどのムコリピドーシス、神経セロイドリポフスチン症、眼脳腎症候群、母性フェニルケトン尿症などのフェニルケトン尿症、プラダー・ウィリー症候群、レット症候群、ルビンシュタイン・テイビ症候群、結節硬化症、WAGR症候群、全前脳症などの神経系の異常、水無脳症を含む無脳症、アーノルドキアリ奇形、脳ヘルニア、髄膜瘤、髄膜脊髄瘤、嚢胞性二分脊椎および潜在性二分脊椎などの脊椎管癒合異常などの神経管欠損症が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、遺伝性シャルコー・マリー病、遺伝性視神経萎縮症、レフサム病、遺伝性痙性対麻痺、ウェルドニッヒ・ホフマン病を含む運動感覚性ニューロパシー、先天性無痛覚症および家族性自律神経失調症などの遺伝性感覚性自律神経ニューロパシー、ゲルストマン症候群を含む失認症などの神経症状、逆向性健忘症などの健忘症、失行症、神経因性膀胱、脱力発作、難聴、部分的な難聴、音の大きさの補充現象および耳鳴りを含む聴覚障害、失語症、失書症、健忘性失語症、ブローカ失語症およびウェルニッケ失語症を含む言語障害、後天性失読症、発達性言語障害などの失読症、健忘性失語症、ブローカ失語症およびウェルニッケ失語症を含む失語症などの言語障害、構音障害などのコミュニケーション障害、構音障害、反響言語、無言症および、どもりを含む発話障害、失声症および嗄声などの発声障害、アンジェルマン症候群、運動失調、アテトーシス、舞踏病、筋失調症、運動機能低下症、筋緊張低下、ミオクローヌス、チック、斜頸、および振戦などの運動障害、スティフマン症候群、筋痙直などの筋肉の硬直などの筋緊張亢進、耳帯状疱疹を含む顔面筋麻痺、胃不全麻痺、片麻痺、複視、デュアン症候群、ホーマー症候群などの眼筋麻痺、キーンズ症候群などの慢性進行性外眼筋麻痺、延髄麻痺、熱帯性痙性不全対麻痺、ブラウン・セカール症候群、四肢麻痺、呼吸麻痺、および声帯麻痺などの対麻痺、不全麻痺、幻肢などの麻痺、無味覚症および味覚不全などの味覚障害、弱視、盲目、色覚異常、複視、半盲、暗点、および低視力などの視覚障害、クライン・レヴィン症候群、不眠症、および夢遊病を含む睡眠過剰などの睡眠障害、開口障害などのけいれん、昏睡、遷延性植物状態、失神および、めまいなどの無意識、先天性筋無緊張症、筋萎縮性側索硬化症、Lambert−Eaton筋無力症候群、運動ニューロン疾患、脊髄性筋萎縮症、シャルコー・マリー病およびウェルドニッヒ・ホフマン病などの筋萎縮症、 ポリオ後症候群、筋ジストロフィー、重症筋無力症、萎縮性筋緊張症、筋強直症、ネマリン筋障害、家族性周期性四肢麻痺、多発性パラミオクローヌス、熱帯性痙性不全対麻痺、およびスティフマン症候群などの神経筋疾患、肢端疼痛症、神経病性アミロイド症、アディー症候群、バレ・リュー症候群、家族性自律神経失調症、ホルネル症候群、反射性交感神経性ジストロフィー症候群、およびシャイ・ドレーガー症候群などの自律神経疾患などの末梢神経疾患、神経線維腫症II型を含む聴神経腫などの聴神経疾患、顔面神経痛などの顔面神経疾患、メルケルソン・ローゼンタール症候群、弱視、眼振、動眼神経麻痺を含む眼球運動障害、デュアン症候群、ホーマー症候群、キーンズ症候群を含む慢性進行性外眼筋麻痺などの眼筋麻痺、内斜視および外斜視などの斜視、動眼神経麻痺、遺伝性視神経萎縮症を含む視神経萎縮、視神経乳頭ドルーゼン、視神経脊髄炎などの視神経炎、乳頭浮腫、三叉神経痛、声帯麻痺、視神経脊髄炎および脊柱湾曲症などの脱髄疾患などの視神経疾患、などの脳神経疾患、および糖尿病足などの糖尿病性神経症が挙げられる。 本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療または検出可能な神経性疾患のさらなるものとしては、手根管症候群などの神経圧迫症候群、足根管症候群、頸肋症候群などの胸郭出口症候群、尺骨神経圧迫症候群、灼熱痛、頚腕部神経痛、顔面神経痛、および三叉神経痛などの神経痛、実験的アレルギー性神経炎、視神経炎、多発性神経炎、多発性神経根炎、および多発性神経根炎などの神経根炎などの神経炎、シャルコー・マリー病、遺伝性視神経萎縮症、レフサム病、遺伝性痙性対麻痺、およびウェルドニッヒ・ホフマン病などの遺伝性運動感覚性ニューロパシー、先天性無痛覚症および家族性自律神経失調症、ポエムス症候群、坐骨神経痛、味覚性発汗、およびテタニーを含む遺伝性感覚性自律神経ニューロパシーが挙げられる。内分泌障害 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、ホルモンの不均衡に関連する障害および/または疾患、および/または内分泌系の障害または疾患の治療、予防、診断、および/または予後の判定に使用することができる。 内分泌系の腺から分泌されるホルモンは、身体発育、性機能、代謝、および他の機能を制御している。障害はホルモンの産生障害と、組織のホルモンへの応答不能との二通りに分類することができる。これらのホルモン不均衡または内分泌疾患、障害、または状態の原因は、遺伝性、体性(がんおよび自己免疫疾患の一部は後天的(例えば、化学療法、外傷または毒素)であるなど)、または伝染性でありうる。さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、内分泌系および/またはホルモン不均衡に関連する特定の疾患または障害に対する標識または検出器として使用することができる。 子宮の運動性の障害を包含する内分泌系および/またはホルモン不均衡の疾患としては、妊娠および陣痛の合併症(例えば、早産、過期妊娠、自然流産、および陣痛の遅れまたは停止、および月経周期の障害および/または疾患(例えば月経困難症および子宮内膜症)が挙げられるが、それらに限定されない。 内分泌系および/またはホルモン不均衡の障害および/または疾患としては、例えば、真性糖尿病、尿崩症、先天性膵形成不全、褐色細胞腫・膵島細胞腫瘍症候群などの膵臓の障害および/または疾患、例えば、アジソン病、コルチコステロイド欠損、男性化疾患、多毛症、クッシング症候群、高アルドステロン症、褐色細胞腫などの副腎の障害および/または疾患、例えば下垂体機能亢進症、下垂体機能低下症、下垂体性小人症、下垂体腺腫、汎下垂体機能低下症、末端肥大症、巨人症などの下垂体の障害および/または疾患、甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、プラマー病、グレーブス病 (中毒性びまん性甲状腺腫)、中毒性結節性甲状腺腫、甲状腺炎(橋本甲状腺炎、亜急性肉芽腫性甲状腺炎および無痛性リンパ球性甲状腺炎)、ペンドレッド症候群、粘液水腫、クレチン病、甲状腺機能亢進症、甲状腺ホルモンの結合障害、胸腺無形成症、甲状腺のヒュルトレ細胞腫、甲状腺の悪性腫瘍、甲状腺がん、甲状腺髄様がんを含むが、これらに限定されない甲状腺の障害および/または疾患、例えば副甲状腺機能亢進症、副甲状腺機能低下症などの副甲状腺の障害および/または疾患、視床下部の障害および/または疾患が挙げられる。 さらに、内分泌および/またはホルモン不均衡の障害および/または疾患には、がんを含む睾丸または卵巣の障害および/または疾患も含んでよい。睾丸または卵巣の他の障害および/または疾患としてはさらに、例えば卵巣がん、多嚢胞性卵巣症候群、クラインフェルター症候群、消失精巣症候群(両側無精巣症)、先天性ライディッヒ細胞欠損症、睾丸停留、ヌーナン症候群、筋硬直性ジストロフィー、睾丸の毛細血管性血管腫(良性)、睾丸の新生物、および新睾丸が挙げられる。 さらに、内分泌および/またはホルモン不均衡の障害および/または疾患はとしては、例えば多内分泌腺機能低下症候群、褐色細胞腫、神経芽細胞腫、多発性内分泌腺腫、および内分泌組織の障害および/またはがんが挙げられる。 他の実施形態においては、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、本発明のアルブミンタンパク質の治療タンパク質に相当する治療タンパク質が発現している組織に関連した内分泌疾患および/または障害の診断、予後の判定、予防、および/または治療に使用することができる。生殖器系の障害 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、生殖器系の疾患および/または障害の診断、治療、または予防に使用することができる。本発明の組成物により治療可能な生殖器系の障害としては、生殖器系の損傷、感染症、腫瘍性疾患、先天性欠損症、および、不妊症、妊娠、陣痛または出産の合併症をもたらす疾患または障害、および分娩後の問題が挙げられるが、それらに限定されない。 生殖器系の障害および/または疾患としては、精巣の萎縮、睾丸性女性化症、睾丸停留 (片側および両側)、無睾丸症、異所性精巣、精巣上体炎、および睾丸炎(一般には、例えば淋病、おたふく風邪、結核、および梅毒などの感染症を原因とする)、睾丸捻転、結節性精管炎、胚細胞腫瘍(例えば、精上皮腫、胎児性がん、奇形がん腫、絨毛腫、卵黄嚢腫瘍、および奇形腫)、間質腫瘍(例えばライディッヒ細胞腫)、睾丸瘤、血瘤、精索静脈瘤、精液瘤、鼠径ヘルニアおよび精子増殖障害(例えば線毛不動症候群、無精子症、精子無力症、無精子、精子減少症、および奇形精子症)を含む睾丸の疾患および/または障害が挙げられる。 生殖器系の障害としてはまた、急性非細菌性前立腺炎、慢性非細菌性前立腺炎、急性細菌性前立腺炎、慢性細菌性前立腺炎、前立腺筋失調症、慢性前立腺炎様症候群、肉芽腫性前立腺炎、マラコプラキー、前立腺肥大症または良性前立腺過形成、および、腺がん、移行上皮がん、腺管がんおよび扁平上皮がんを含む前立腺の腫瘍性疾患などの前立腺の障害も挙げられる。 さらに、本発明の組成物は、亀頭包皮炎、閉塞性乾燥性亀頭炎、包茎、嵌頓包茎、梅毒、単純疱疹ウイルス、淋病、非淋菌性尿道炎、クラミジア感染症、マイコプラズマ、トリコモナス、HIV、ADDS、ライター症候群、尖圭コンジローム、扁平コンジローム、および真珠様陰茎小丘疹などの炎症性障害、尿道下裂、尿道上裂、および包茎などの尿道の異常、ケイラー赤色肥厚症、ボーエン病、ボーエン様丘疹症、ブシュユケ−レーヴェンシュタイン巨大コンジロームおよび、いぼ状がんを含む前がん病変、扁平上皮がん、上皮内がん、いぼ状がん、および播種性陰茎がんを含む陰茎がん、陰茎尿道がん、尿道球膜性のがん、および前立腺部尿道がんを含む尿道の腫瘍性疾患、および持続勃起症、ペイロニー病、勃起不全およびインポテンスなどの勃起性障害を含む、陰茎および尿道の障害または疾患の診断、治療、および/または予防に使用することができる。 さらに、輸精管の疾患および/または障害として脈管炎、CBAVD(輸精管の先天的両側性欠損)が挙げられる。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、包虫症、先天性クロール下痢症、および多発性嚢胞腎を含む精嚢の疾患および/または障害の診断、治療、および/または予防に使用することができる。 他の男性生殖器系の障害および/または疾患としては、例えば、クラインフェルター症候群、ヤング症候群、精液早漏、真性糖尿病、嚢胞性線維症、カールタジュナー症候群、高熱、多発性硬化症、および女性化乳房が挙げられる。 さらに、本発明のポリヌクレオチド、融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、菌性膣炎、カンジダ膣炎、単純疱疹ウイルス、軟性下疳、鼠径部肉芽腫、鼠径リンパ肉芽腫症、疥癬、ヒト乳頭腫ウイルス、膣の外傷、外陰部出血、腺疾患、クラミジア膣炎、淋病、トリコモナス膣炎、尖圭コンジローム、梅毒、伝染性軟属腫、萎縮性膣炎、パジェット病、硬化性苔癬、扁平苔癬、外陰部疼痛症、毒素性ショック症候群、膣痙、外陰膣炎、腟前庭炎、および、扁平上皮過形成、明細胞がん、基底細胞がん、黒色腫、バルトリン腺がん、および外陰部上皮内腫瘍などの腫瘍性疾患を含む、膣および外陰部の疾患および/または障害の診断、治療、および/または予防に使用することができる。 子宮の障害および/または疾患としては、月経困難症、後傾子宮、子宮内膜症、子宮筋腫、腺筋症、無排卵性出血、無月経、クッシング症候群、胞状奇胎、アッシャーマン症候群、早発閉経、性的早熟、子宮ポリープ、不正子宮出血(例えば、異常なホルモン信号に起因する)および、腺がん、keiomyosarcomaおよび肉腫などの腫瘍性疾患が挙げられる。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、双角子宮、中隔子宮、単純単角子宮、非空洞性痕跡角を有する単角子宮、非連絡空洞性痕跡角をを有する単角子宮、連絡空洞痕跡角をを有する単角子宮、弓状子宮、完全重複子宮、およびT形子宮などの先天性子宮異常の診断、治療、および/また予防においても標識または検出器として使用することができる。 卵巣の疾患および/または障害としては、無排卵、多嚢胞性卵巣症候群(スタイン・レーベンタール症候群)、卵巣嚢胞、卵巣機能低下症、卵巣の性腺刺激ホルモン非感受性、卵巣のアンドロゲン過剰産生、右卵巣静脈症候群、無月経、多毛症、および卵巣がん(一次および二次がん性増殖、セルトリ・ライディッヒ腫瘍、卵巣の類内膜がん、卵巣の漿液性乳頭腺がん、卵巣の粘液腺がん、および、卵巣のクルーケンベルク腫を含むが、これらに限定されない)が挙げられる。 子宮頸部の疾患および/または障害としては、子宮頸炎、慢性子宮頸管炎、粘液膿性子宮頸管炎、子宮頸部形成異常、頸管ポリープ、ナボット嚢胞、子宮膣部びらん、頸管無力症、および子宮頸部新生物(例えば、子宮頸部のがん、扁平上皮化生、 扁平上皮がん、腺扁平上皮がん細胞腫、および円柱細胞腫を含む)が挙げられる。 さらに、生殖系の疾患および/または障害として、早期の中絶、晩期流産、自然流産、人工流産、治療的流産、切迫流産、稽留流産、不全流産、完全流産、習慣性流産、稽留流産、および感染流産などの流産および死産、子宮外妊娠、貧血症、Rh不適合、娠娠中の膣出血、妊娠性糖尿病、子宮内発育遅延、羊水過多症、HELLP症候群、胎盤早期剥離、前置胎盤、妊娠悪阻、子癇前症、子癇、妊娠性疱疹、および妊娠性のじんましんを含む妊娠の障害および/または疾患が挙げられる。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、心臓疾患、心臓麻痺、リウマチ性心疾患、先天性心疾患、僧帽弁逸脱、高血圧、貧血症、腎臓病、感染症(例えば、風疹、サイトメガロウイルス、トキソプラズマ症、感染性肝炎、クラミジア、HTV、AIDS、および陰部ヘルペス)、真性糖尿病、グレーブス病、甲状腺炎、甲状腺機能低下症、橋本甲状腺炎、慢性活動性肝炎、肝硬変、一次胆汁性肝硬変、ぜんそく、全身紅斑性狼蒼、関節リウマチ、重症筋無力症、特発性血小板減少性紫斑病、虫垂、卵巣嚢胞、胆嚢疾患、および腸閉塞を含む、妊娠を困難にする恐れがある疾患の診断、治療、および/または予防に使用することができる。 妊娠および陣痛に関連した合併症としては、早期破水、早産、過期妊娠、過熟妊娠、極度に進行の遅い陣痛、胎児仮死(例えば、異常な心拍数(胎児または母親)、呼吸障害、および異常胎位)、肩甲難産、臍帯脱出症、羊水塞栓症、および異常な子宮出血.が挙げられる。 さらに、出産後の時期の疾患および/または障害として、子宮内膜炎、子宮筋層炎、子宮傍結合組織炎、腹膜炎、骨盤血栓性静脈炎、肺塞栓症、内毒素血症、腎盂腎炎、伏在静脈血栓症、乳腺炎、膀胱炎、分娩後出血、および子宮内反が挙げられる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドにより診断、治療、および/または、予防できうる女性の生殖系の他の障害および/または疾患としては、例えば、ターナー症候群、仮性半陰陽、月経前症候群、骨盤感染症、骨盤うっ血(血管拡張)、不感症、無オルガスム症、性交疼痛症、卵管破裂、および月経間期痛が挙げられる。感染症 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、病原菌の治療または検出に使用することができる。例えば、感染症は、免疫応答の増加、特にB細胞および/またはT細胞の増殖および分化の増加により治療できうる。免疫応答は、既存の免疫応答を増大させるか、または新規の免疫応答を開始させることにより増加させることができる。あるいは、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、必ずしも免疫応答を誘発しなくとも、病原菌を直接抑制することもできうる。 ウイルスは、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドにより治療または検出可能な疾患または症状を引き起こすことができる病原菌の一例である。ウイルスの例としては、下記のDNAウイルスおよびRNAウイルスおよびウイルス科が挙げられるが、それらに限定されない。アルボウイルス、アデノウイルス科、アレナウイルス科、アルテリウイルス、ビルナ・ウイルス科、ブニヤウイルス科、カルシ・ウイルス科、サーコウイルス科、コロナウイルス科、デング熱ウイルス、EBV、HTV、フラビ・ウイルス科、ヘパドナ・ウイルス科(肝炎)、ヘルペスウイルス科(サイトメガロウイルス、単純ヘルペス、帯状疱疹など)、モノネガウイルス(例えば、パラミクソウイルス科、麻疹ウイルス属、ラブドウイルス科)、 オルトミクソ・ウイルス科(例えば、インフルエンザウイルスA、インフルエンザウイルスB、およびパラインフルエンザ)、乳頭腫ウイルス、パポバウイルス科、パルボウイルス科、ピコルナ・ウイルス科、ポックスウイルス科(天然痘または牛痘など)、レオウイルス科(例えばロタウイルス)、レトロウイルス科(HTLV‐L、HTLV‐H、レンチウイルス)、およびトガウイルス科(例えばルビ・ウイルス属)。これらの科に入るウイルスが引き起こしうるさまざまな疾患または症状としては下記が挙げられるが、これらに限定されない。関節炎、細気管支炎、呼吸器合胞体ウイルス、脳炎、眼感染症(例えば、結膜炎、角膜炎)、慢性疲労症候群、肝炎(A、B、C、E、慢性、急性、デルタ)、日本脳炎B、フニン、チクングンヤ熱、リフトバレー熱、黄熱病、髄膜炎、日和見感染症(例えばAIDS)、肺炎、バーキットリンパ腫、水痘、出血熱、麻疹、おたふく風邪、パラインフルエンザ、狂犬病、感冒、急性灰白髄炎(ポリオ)、白血病、風疹、性感染症、皮膚疾患(例えばカポジ、いぼ)、およびウイルス血症。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、これらの任意の症状または疾患を治療または検出するために使用することができる。特定の実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、髄膜炎、デング熱ウイルス、EBV、および/または肝炎(例えばB型肝炎)を治療するために使用される。さらなる特定の実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、一種または複数種の他の市販の肝炎ワクチンに対して無反応である患者を治療するために使用することができる。さらなる特定の実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、AIDSを治療するために使用することができる。 同様に、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドにより治療または検出可能な疾患または症状を引き起こしうる細菌および真菌の病原体としては、下記のグラム陰性細菌およびグラム陽性細菌、細菌科、および真菌が挙げられるが、これらに限定されない。アクチノミセス属(例えばノカルジア菌)、アシネトバクター属、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、アスペルギルス属、バシラス科(例えば、Bacillus anthrasis)、バクテロイデス属(例えば、Bacteroides fragilis)、ブラストミセス、ボルデテラ属、ボレリア属(例えば、Borrelia burgdorferi)、ブルセラ菌、カンジダ、カンピロバクター、クラミジア、クロストリジウム属(例えば、Clostridium botulinum、Clostridium dificile、Clostridium perfingens、Clostridium tetani)、コクシジオイデス属、コリネバクテリウム属(例えば、Coiynebacteriwn diptheriae)、クリプトコッカス属、皮膚真菌、大腸菌(E.coli)(例えば、腸管毒素原性大腸菌および腸管出血性大腸菌)、エンテロバクター属(例えば、Enterobacter aerogenes)、腸内細菌科(クレブシエラ菌、サルモネラ菌(例えば、Salmonella typhi、Salmonella enteritidis、Salmonella typhi)、セラシア族、エルシニア族、赤痢菌)、エリジペロスリックス属、ヘモフィルス属(例えば、B型インフルエンザ菌)、ヘリコバクター属、レジオネラ菌(例えば、Legionella pneumophila)、レプトスピラ属、リステリア菌(例えば、Listeria monocytogenes)、マイコプラズマ、マイコバクテリウム属(例えば、Mycobacterium lepraeおよびMycobacterium tuberculosis)、ビブリオ属(例えば、Vibrio cholerae)、ナイセリア科(例えば、Neisseria gonorrhea、Neisseria meningitidis)、パステウレアセア科、プロテウス属、シュードモナス菌(例えば、Pseudomonas aeruginosa)、リケッチア科、スピロヘータ(例えば、Treponema spp.、Leptospira spp.、Borrelia spp.)、赤痢菌種、ブドウ球菌(例えば、Staphylococcus aureus)、髄膜炎菌、肺炎球菌および連鎖球菌(例えば、Streptococcus Peneumonia)およびA群、B群、およびC群連鎖球菌)、および ウレアプラズマ。これらの細菌性、寄生性、および真菌性の群によって引き起こされうる疾患または症状としては、下記が挙げられるが、これらに限定されない。耐抗生物質性の感染症、菌血症、心内膜炎、敗血症、眼感染症(例えば結膜炎)、ブドウ膜炎、結核、歯肉炎、細菌性下痢、日和見感染症(例えば、AIDS関連感染症)、爪周囲炎、人工器官に関連した感染症、虫歯、ライテル病、百日咳または蓄膿症などの呼吸器感染症、敗血症、ライム病、猫引っかき病、赤痢、パラチフス熱、食中毒、レジオネラ症、慢性および急性の炎症、紅斑、イースト菌感染症、腸チフス、肺炎、淋病、髄膜炎(例えば、A型およびB型髄膜炎)、クラミジア感染症、梅毒、ジフテリア、ハンセン病、ブルセラ症、消化性潰瘍、炭疽、自然流産生生異常、肺炎、肺感染症、耳感染、難聴、盲目、昏睡、不快感、嘔吐、慢性下痢、クローン病、結腸炎、細菌性腟炎、不妊、骨盤感染症、カンジダ症、パラ結核、結核、狼瘡、ボツリヌス中毒症、壊疽、破傷風、膿痂疹、リウマチ熱、猩紅熱、性感染症、皮膚疾患(例えば蜂巣炎、皮膚真菌症)、毒素血症、尿路感染症、傷創感染、院内感染。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、これらの任意の症状または疾患を治療または検出するために使用することができる。特定の実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、破傷風、ジフテリア、ボツリヌス中毒症、および/またはB型髄膜炎を治療するために使用される。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドにより治療、予防、および/または診断可能な疾患または症状を引き起こす寄生性病原体(その感染症)としては、下記の科または網が挙げられるが、それらに限定されない。アメーバ症、バベシア症、コクシジウム症、クリプトスポリジウム症、二核アメーバ症、媾疫、外部寄生性の感染症、ランブル鞭毛虫症、蠕虫病、リーシュマニア症、住血吸虫症、タイレリア症、トキソプラズマ症、トリパノソーマ症、およびトリコモナスおよび胞子虫類(例えば、Plasmodium virax、Plasmodium falciparium、 Plasmodium malariaeおよびPlasmodium ovale)。これらの寄生虫は、それらに限定されないが、下記のさまざまな疾患または症状を引き起こしうる。疥癬、ツツガムシ病、眼感染症、消化管疾患(例えば、赤痢、ランブル鞭毛虫症)、肝疾患、肺疾患、日和見感染症(例えばAIDS関連)、マラリア、妊娠合併症、およびトキソプラズマ症。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、これらの症状または疾患の治療、予防、および/または診断に使用することができる。特定の実施形態においては、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、マラリアの治療、予防、および/または診断に使用される。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドについては、有効量の本発明のアルブミン融合タンパク質を患者に投与する方法か、または患者から細胞を取り出し、その細胞に本発明のポリヌクレオチドを供給し、改変された細胞を患者に戻す(ex vivo治療)方法をとることができうる。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、感染症に対する免疫応答を引き起こすためのワクチン中の抗原として使用することができる。再生 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、細胞を分化、増殖させ、また誘引して組織の再生を導くために使用することができる(Science 276:59−87(1997)を参照されたい)。組織の再生は、先天性欠損症、外傷(創傷、熱傷、切開、または潰瘍)、老化、疾患(例えば、骨粗しょう症、変形性関節炎、歯周疾患、肝不全)、美容形成手術を含む手術、線維症、再かん流障害、または全身性サイトカイン損傷による組織損傷を修復、交換、または保護するために使用できうる。 本発明を用いて再生できうる組織としては、器官(例えば、膵臓、肝臓、消化管、腎臓、皮膚、内皮)、筋肉(平滑筋、骨格筋、または心筋)、血管系(血管およびリンパ管を含む)、神経、造血系、および骨格(硬骨、軟骨、腱、および靭帯)の組織が挙げられる。再生は、瘢痕化することなく、または瘢痕化を軽減して起こることが好ましい。再生には血管形成も含んでよい。 さらに、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、治癒が困難な組織の再生を増加する可能性がある。例えば、腱/靭帯再生の増加により、損傷後の回復時間が早まると思われる。本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドはまた、損傷を回避するための試みにおいて、予防的に使用することもできうる。治療できうる特定の疾患としては、腱炎、手根管症候群、および他の腱または靭帯の異常が挙げられる。治癒しない創傷の組織再生のさらなる例としては、褥瘡や、血管不全、外科損傷、および外傷に関連する潰瘍が挙げられる。 同様に、神経および脳の組織も、本発明の融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを、神経細胞を分化および増殖させるために用いることにより再生できうる。この方法を用いて治療できうる疾患としては、中枢神経疾患および末梢神経疾患、神経障害、または機械的な障害および外傷性の障害(例えば、脊髄障害、頭部外傷、脳血管疾患、および脳卒中)が挙げられる。特に、末梢神経損傷に関連した疾患、末梢神経障害(例えば、化学療法または他の内科的治療に引き起こされる)、局所的な神経障害、および中枢神経系疾患(例えば、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、筋萎縮性側索硬化症、およびシャイ・ドレーガー症候群)は全て、本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドを用いて治療できうる。胃腸障害 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、炎症性の疾患および/または状態、感染症、がん(例えば、腸腫瘍(小腸のカルチノイド腫瘍、小腸の非ホジキンリンパ腫、小腸リンパ腫)、および消化性潰瘍などの潰瘍を含む、胃腸疾患を治療、予防、診断、および/または予後判定するために使用することができる。 胃腸障害としては、嚥下障害、嚥下痛、食道の炎症、消化性食道炎、胃逆流、粘膜下線維症および良性狭窄、マロリー・ワイス病変、平滑筋腫、脂肪腫、表皮がん、腺がん、胃貯留障害 胃腸炎、胃の萎縮症、胃がん、胃ポリープ、悪性貧血症などの自己免疫障害、幽門狭窄症、胃炎(細菌性胃炎、ウイルス性胃炎、好酸球性胃炎、ストレスによる胃炎、慢性のびらん性、萎縮性、形質細胞、および巨大肥厚性胃炎(メネトリエ病))、および腹膜疾患(例えば、乳び腹膜症、腹腔内出血、腸間膜嚢胞、腸間膜リンパ節炎、腸間膜血管閉塞症、脂肪織炎、新生物、腹膜炎、気腹、横隔膜下膿瘍)が挙げられる。 胃腸障害としてはまた、吸収不良症候群、膨張、過敏性腸症候群、糖不耐症、セリアック病、十二指腸潰瘍、十二指腸炎、熱帯性スプルー、ウィップル病、腸リンパ管拡張症、クローン病、虫垂炎、回腸閉塞症、メッケル憩室症、多発性憩室、小腸および大腸の完全な循環の不全、リンパ腫、および、菌性および寄生虫性の疾患(例えば、旅行者下痢症、腸チフスおよびパラチフス、コレラ、回虫(Ascariasis liimbricoides)、鉤虫(Ancylostoma duodenale)、 線虫(Enterobius vermicularis)、サナダムシ(Taenia saginata、Echinococciis granulosus、Diphylhbothrium spp.、およびT.solium)による感染症、などの小腸に関連した疾患も挙げられる。 肝臓の疾患および/または障害としては、肝内胆汁うっ滞 (アラジール症候群、胆汁性肝硬変)、脂肪肝(アルコール性脂肪肝、ライ症候群)、肝静脈血栓症、肝レンズ核変性症、肝腫大、肝肺症候群、肝腎症候群、門脈圧亢進症(食道静脈瘤および胃静脈瘤)、肝膿瘍(アメーバ性肝膿瘍)、肝硬変(アルコール性肝硬変、胆汁性肝硬変、および実験肝硬変)、アルコール性肝疾患(脂肪肝、肝炎、肝硬変)、寄生性疾患(肝包虫症、肝蛭症、アメーバ性肝膿瘍)、黄疸(溶血性黄疸、肝細胞性黄疸、および胆汁うっ滞性黄疸)、胆汁うっ滞、門脈圧亢進症、肝腫大、腹水症、肝炎(アルコール性肝炎、動物の肝炎、慢性肝炎(自己免疫性肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、薬物性肝炎)、中毒性肝炎、ヒトウイルス性肝炎(A型肝炎、B型肝炎、C型肝炎、D型肝炎、E型肝炎)、ウィルソン病、肉芽腫性肝炎、二次性胆汁性肝硬変、肝性脳症、門脈圧亢進症、静脈瘤、肝性脳症、原発性胆汁性肝硬変、原発性硬化性胆管炎、肝細胞性腺腫、血管腫、胆石、肝不全(肝性脳症、急性肝不全)、および肝新生物[(血管筋脂肪腫、石灰化をともなう肝転移、嚢胞性肝転移、上皮性腫瘍、線維層板肝細胞がん、限局性結節性過形成、肝臓腺腫、肝胆嚢胞腺腫、肝芽腫、肝細胞がん、肝がん(hepatoma)、肝がん(liver cancer)、肝血管内皮腫、間葉性過誤腫、肝間葉腫瘍、結節性再生性過形成、良性肝腫瘍{肝嚢胞(単純嚢胞、多嚢性肝疾患、肝胆嚢胞腺腫、総胆管嚢胞)、間葉腫瘍(間葉性過誤腫、小児性血管内皮腫、血管腫、肝臓性紫斑病、脂肪腫、炎症性偽腫瘍、混合型)、上皮性腫瘍{胆管上皮(胆管過誤腫、管腺腫)、肝細胞(腺腫、限局性結節性過形成、結節性再生性過形成)}}、悪性肝腫瘍(肝細胞がん、肝芽腫、肝細胞がん、胆管細胞がん、胆管がん、嚢胞腺がん、血管腫瘍、血管肉腫、カポジ肉腫、血管肉腫、他の腫瘍、胎児性肉腫、線維肉腫、平滑筋肉腫、横紋筋肉腫、がん肉腫、奇形腫、カルチノイド、扁平上皮がん、原発性リンパ腫)]、肝臓性紫斑病、肝造血性ポリフィリン症、肝性ポリフィリン症(急性間欠性ポルフィリン症、晩発性皮膚ポルフィリン症)、ツェルヴェーガー症候群が挙げられる。 膵臓の疾患および/または障害としては、急性膵炎、慢性膵炎(急性壊死性膵炎、アルコール性膵炎)、新生物(膵臓腺がん、嚢胞腺がん、膵島細胞腫、ガストリノーマ、およびグルカゴン産生腫瘍、嚢胞性新生物、島細胞腫、膵芽細胞腫、 および他の膵疾患(例えば、嚢胞性線維症、嚢胞(膵偽嚢胞、膵液瘻、機能不全))が挙げられる。 胆嚢疾患としては、胆石(胆石症および総胆管結石症)、胆嚢摘出後症候群、胆嚢の憩室症、急性胆嚢炎、慢性胆嚢炎、胆管腫瘍、および粘液嚢胞が挙げられる。 大腸の疾患および/または障害としては、抗生物質起因性大腸炎、憩室炎、潰瘍性大腸炎、後天性巨大結腸、膿瘍、真菌性感染症および細菌性感染症、肛門直腸疾患(例えば、裂、痔核)、結腸疾患[結腸炎、結腸新生物{結腸がん、腺腫性結腸ポリープ(例えば絨毛腺腫)、結腸がん、結腸直腸がん}、結腸憩室炎、結腸憩室症、巨大結腸(ヒルシュスプリング病、中毒性巨大結腸)、S字結腸疾患(直腸結腸炎、S字結腸の新生物)]、便秘、クローン病、下痢(乳幼児下痢症、赤痢)、十二指腸疾患(十二指腸腫瘍、十二指腸閉塞、十二指腸潰瘍、十二指腸炎)、腸炎(全腸炎)、HIV性腸疾患、回腸疾患(回腸腫瘍、回腸炎)、免疫増殖性小腸疾患、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病)、腸閉鎖、寄生虫性疾患(アニサキス症、バランチジウム症、ブラストシスティス感染症、クリプトスポリジウム症、二核アメーバ症、アメーバ赤痢、ランブル鞭毛虫症)、腸瘻(直腸瘻)、腸腫瘍(盲腸の新生物、結腸新生物、十二指腸腫瘍、回腸腫瘍、腸ポリープ、空腸の新生物、直腸新生物)、腸閉塞(輸入脚症候群、十二指腸閉塞、埋伏糞便、腸偽閉塞(盲腸捻転)、腸重積症)、腸穿孔、腸ポリープ(結腸ポリープ、ガードナー症候群、ポイツ・ジェガース症候群)、空腸疾患(空腸の新生物)、吸収不良症候群(盲管係蹄症候群、セリアック病、乳糖不耐症、短腸症候群、熱帯性スプルー、ウィップル病)、腸間膜血管閉塞症、腸壁嚢胞状気腫、蛋白喪失性腸疾患(腸リンパ管拡張症)、直腸疾患(肛門疾患、便失禁、痔核、直腸炎、直腸瘻、直腸脱、直腸ヘルニア)、消化性潰瘍(十二指腸潰瘍、消化性食道炎、出血、穿孔、胃潰瘍、ゾリンジャー−エリソン症候群)、胃切除後症候群(ダンピング症候群)、胃疾患(例えば、塩酸欠乏症、十二指腸胃逆流(胆汁逆流)、胃前庭部毛細血管拡張症、胃瘻、胃開口部の閉塞、胃炎(萎縮性胃炎または肥厚性胃炎)、胃不全麻痺、胃拡張症、胃憩室、胃新生物(胃がん、胃ポリープ、胃腺がん、過形成性胃ポリープ)、胃破裂、胃潰瘍、胃軸捻転)、結核、内臓下垂症、嘔吐(例えば、吐血、妊娠悪阻、術後悪心嘔吐および嘔吐) 、および出血性大腸炎が挙げられる。 胃腸系の疾患および/または障害のさらなるものとしては、胃壁破裂症、瘻(例えば、胆道瘻、食道瘻、胃瘻、腸瘻、膵液瘻)、新生物(例えば、胆管新生物、食道の腺がん、食道扁平上皮がんなどの食道腫瘍、胃腸腫瘍、膵臓腺がん、膵粘液性嚢胞性腫瘍、膵臓嚢胞性腫瘍、膵芽腫などの膵臓腫瘍、および腹膜腫瘍)、食道疾患(例えば、水疱性疾患、カンジダ症、グリコーゲン性の表皮肥厚、潰瘍形成、バレット食道静脈瘤、閉鎖症、嚢胞、憩室(例えば、ツェンカー憩室)、瘻(例えば、気管食道瘻)、消化管運動異常(例えば、クレスト症候群、嚥下障害、アカラシア、けいれん、胃食道逆流)、新生物、穿孔(例えば、ブールハーフェ症候群、マロリーワイス症候群)、狭窄、食道炎、横隔膜ヘルニア(例えば、裂孔ヘルニア)、および、胃腸炎(例えば、コレラ病、ノーウォークウイルス感染症)、出血(例えば、吐血、メレナ、消化性潰瘍、出血)、胃新生物(胃がん、胃ポリープ、胃腺がん、胃がん))、ヘルニア(例えば、先天性横隔膜ヘルニア、大腿ヘルニア、鼠径ヘルニア、閉鎖孔ヘルニア、へそヘルニア、腹壁ヘルニア)、および腸疾患(例えば、盲腸疾患(虫垂炎、盲腸の新生物))などの胃腸疾患が挙げられる。走化性 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、走化性の活性を有する可能性がある。走化性分子は、体の特定部位(炎症部位、感染部位、または過剰増殖部位など)に、細胞(例えば、単球、線維芽細胞、好中球、T細胞、肥満細胞、好酸球、上皮細胞および/または内皮細胞)を引き付ける、または動員する。そして動員された細胞が、特定の腫瘍または異常を撃退、および/または治癒することができる。 本発明のアルブミン融合タンパク質、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードするポリヌクレオチドは、特定の細胞の走化性活性を増加させる可能性がある。その結果これらの走化性分子は、体内の特定の部位に向かう細胞の数を増加させることによって炎症、感染症、過剰増殖障害、または任意の免疫系障害を治療する目的に使用することができる。例えば、走化性分子は、損傷部位に免疫細胞を引き付けることによりって組織の創傷および他の外傷を治療する目的に使用することができる。本発明の走化性分子はまた、創傷治癒に使用できる線維芽細胞も引き付けることができる。 本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが走化性活性を阻害しうることも企図される。これらの分子をまた、疾患を処置するために使用可能である。したがって、本発明の融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、走化性の阻害剤として使用可能である。結合アッセイ 本発明のアルブミン融合タンパク質を使用して、融合タンパク質の治療的タンパク質部分に結合する分子に関して、または融合タンパク質の治療的タンパク質部分が結合する分子に関して選別してもよい。融合タンパク質および分子の結合が、融合タンパク質または結合した分子の活性を活性化(アゴニスト)、増加、阻害(アンタゴニスト)または減少しうる。そのような分子の例には、抗体、オリゴヌクレオチド、タンパク質(たとえばレセプター)または小分子が含まれる。 好ましくは、分子は、本発明の融合タンパク質の治療的タンパク質部分の天然のリガンド、たとえば断片またはリガンド、または天然の基質、リガンド、構造的または機能的摸倣物に密接に関連している(Coligan et al., Current Protocols in Immunology 1(2):Chapter 5 (1991)を参照のこと)。同様に、分子は、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分が結合する天然のレセプター、または、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分によって結合可能なレセプターの少なくとも1つの断片(たとえば活性部位)に密接に関連している。いずれの場合でも、分子を公知の技術を用いて、合理的に設計可能である。 好ましくは、これらの分子のスクリーニングには、本発明のアルブミン融合タンパク質を発現する好適な細胞を産生することが含まれる。好ましい細胞には、哺乳動物、酵母、ショウジョウバエまたは大腸菌からの細胞が含まれる。 アッセイは、本発明のアルブミン融合タンパク質への候補化合物の結合を単純に試験してよく、そこで結合は、標識によって、または標識化競合物との競合が含まれるアッセイにて検出される。さらに、アッセイは、候補化合物が、結果として、融合タンパク質への結合によって産生されるシグナルとなるかどうかを試験してもよい。 あるいは、アッセイを、細胞を含まない調節物、個体支持体に結合した融合タンパク質/分子、化学ライブラリーまたは天然産物混合物を用いて実施可能である。アッセイはまた、候補化合物を、アルブミン融合タンパク質を含む溶液と混合すること、融合タンパク質/分子活性または結合を測定すること、および融合タンパク質/分子活性または結合を、標準と比較すること、の段階を単純に含みうる。 好ましくは、ELISAアッセイが、モノクローナルまたはポリクローナル抗体を用いて、試料(たとえば生物学的試料)中の融合タンパク質レベルまたは活性を測定可能である。抗体が、直接または間接に、アルブミン融合タンパク質へ結合するか、または基質に関して、アルブミン融合タンパク質と比較することによってのいずれかで、アルブミン融合タンパク質のレベルまたは活性を測定可能である。 さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分が結合するレセプターを、たとえば、リガンドパニングおよびFACSソーティング((Coligan, et al., Current Protocols in Immun., 1(2), Chapter 5, (1991)を含む、当業者に公知の多数の方法によって同定可能である。たとえば、融合タンパク質の治療的タンパク質部分がFGFに相当する場合、発現クローニングを、ポリアデニル化RNAを、アルブミン融合タンパク質に応答性の細胞、たとえば、FGFファミリータンパク質に対する多重レセプターを含むと知られているNIH3T3細胞、およびSC−3細胞から調製して、使用してよく、このRNAから作製されたcDNAライブラリーをプールに分離し、アルブミン融合タンパク質に応答性ではないCOS細胞または他の細胞をトランスフェクトするために使用してもよい。ガラススライド上で増殖するトランスフェクトした細胞を、標識化した後に、本発明のアルブミン融合タンパク質に暴露する。アルブミン融合タンパク質を、ヨウ素化、または部位特異的タンパク質キナーゼに対する認識部位の導入を含む種々の方法によって標識化可能である。 固定化およびインキュベーション後、スライドを自動ラジオグラフィー解析にかける。陽性プールを同定し、サブプールを調製し、反復サブプールおよび再スクリーニング工程を用いて再トランスフェクトし、最終的にに予想されるレセプターをコードしている単一クローンが産生される。 レセプター同定のための他のアプローチとして、標識化アルブミン融合タンパク質を、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質成分に対するレセプター分子を発現する細胞膜または抽出調製物と光親和性連結可能であり、連結した物質を、PAGE解析によって解析し、X−線フィルムに暴露してもよい。融合タンパク質のレセプターを含む標識された複合体を取り出し、ペプチド断片に分解し、タンパク質マイクロシークエンシングにかける。マイクロシークエンシングから得たアミノ酸配列を使用して、cDNAライブラリーを選別し、予想されるレセプターをコードしている遺伝子を同定するために、一組の変性オリゴヌクレオチドプローブを設計する。 さらに、遺伝子−シャッフリング、モチーフ−シャッフリング、エキソン−シャッフリング、および/またはコドン−シャッフリング(同義的に、「DNAシャッフリング」と呼ぶ)の技術を、融合タンパク質の活性、および/または本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分またはアルブミン成分の活性を調節するために使用してよく、それによって、本発明のアルブミン融合タンパク質のアゴニストおよびアンタゴニストを効果的に産生する。一般的に、米国特許第5,605,793号、第5,811,238号、第5,830,721号、第5,834,252号、第および第5,837,458号、およびPatten, P. A., et al., Curr. Opinion Biotechnol. 8:724−33 (1997); Harayama, S. Trends Biotechnol. 16(2):76−82 (1998); Hansson, L. O., et al., J. Mol. Biol. 287:265−76 (1999);およびLorenzo, M. M. and Blasco, R. Biotechniques 24(2):308−13 (1998)を参照のこと。これらの特許および発行物のそれぞれが、参考文献によって組み込まれている。1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの変更、したがって、それによってコードされたアルブミン融合タンパク質の変更を、DNAシャッフリングによって達成してもよい。DNAシャッフリングには、2つまたはそれ以上のDNAセグメントの、相同または部位特異的組換えによる、望む分子内へのアセンブリが含まれる。他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド、したがって、それによってコードされたアルブミン融合タンパク質を、組換えの前に、エラー−傾向PCRによるランダム変異導入、ランダムヌクレオチド挿入または他の方法にかけることによって変更してもよい。他の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質の、1つまたはそれ以上の成分、モチーフ、セグメント、部分、ドメイン、断片などを、1つまたはそれ以上の異種分子の1つまたはそれ以上の成分、モチーフ、セグメント、部分、ドメイン、断片などと組換えてよい。好ましい実施様態において、異種分子はファミリーメンバーである。さらに好ましい実施様態において、異種分子は、たとえば、血小板由来増殖因子(PDGF)、インスリン様増殖因子(IGF−I)、形質導入増殖因子(TGF)−アルファ、上皮増殖因子(EGF)、繊維芽細胞増殖因子(FGF)、TGF−ベータ、骨形態形成タンパク質(BMP)−2、BMP−4、BMP−5、BMP−6、BMP−7、アクチビンAおよびB、デカペンタプレギック(dpp)、60A、OP−2、ドルサリン、増殖分化因子(GDF)、ノダール、MIS、インヒビン−アルファ、TGF−ベータ1、TGF−ベータ2、TFG−ベータ3、TGF−ベータ5、およびグリア由来神経栄養因子(GDNF)のような増殖因子である。 他の好ましい断片は、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分および/またはアルブミン成分の生物学的に活性な断片である。生物学的に活性な断片は、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分および/またはアルブミン成分の活性と同様の、しかし同一である必要はない活性を示しているものである。断片の生物学的活性には、改善された望む活性、または減少した望まない活性が含まれてよい。 さらに、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質の活性を調節するものを同定するための化合物をスクリーニングする方法を提供する。そのようなアッセイの例には、繊維芽細胞が通常増殖する細胞培養条件下で、哺乳動物繊維芽細胞、本発明のアルブミン融合タンパク質、およびスクリーンされるべき化合物および3[H]チミジンを混合することが含まれる。対照アッセイを、スクリーンされるべき化合物のない状態で実施してよく、各場合の3[H]チミジンの取り込みを測定することによって、化合物が増殖を刺激するかどうかを決定するために、化合物の存在下での繊維芽細胞増殖の量と比較してもよい。繊維芽細胞増殖の量は、3[H]チミジンの取り込みを測定する、液体シンチレーションクロマトグラフィーによって測定される。アゴニストおよびアンタゴニスト化合物両方が、本手順によって同定されうる。 他の方法において、本発明の融合タンパク質の治療的タンパク質成分に対するレセプターを発現している哺乳動物細胞または膜調節物を、化合物の存在下、本発明の標識化融合タンパク質とともにインキュベートする。ついで、化合物の、この相互作用を増強する、または阻害する能力を測定可能である。あるいは、スクリーンすべき化合物とレセプターの相互作用に続く公知の第二メッセンジャーシステムの応答を測定し、化合物のレセプターに結合する、そして第二メッセンジャー応答を誘引する能力を、化合物が本質的な融合タンパク質であるかどうかを決定するために測定する。そのような第二メッセンジャーシステムには、限定はしないが、cAMPグアニレートシクラーゼ、イオン交換またはホスホイノシチド加水分解が含まれる。 これらの上記アッセイのすべてが、診断または予防マーカーとして使用可能である。これらのアッセイで使用される発見された分子を、融合タンパク質/分子を活性化する、または阻害することによって、患者における疾患を処置するため、または特定の結果をもたらすため(たとえば血管増殖)に使用可能である。さらに、アッセイによって、好適に操作した細胞または組織から、本発明のアルブミン融合タンパク質の産生を阻害または増強しうる薬剤を発見可能である。 したがって、本発明には、(a)候補結合化合物を、本発明のアルブミン融合タンパク質とともにインキュベートすること、および(b)結合が発生したかどうか測定すること、の段階を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する化合物を同定する方法が含まれる。さらに、本発明は、(a)候補化合物を、本発明のアルブミン融合タンパク質とともにインキュベートすること、および(b)生物学的活性をアッセイすること、および(b)融合タンパク質の生物学的活性が変化するかどうか測定すること、の段階を含む、アゴニスト/アンタゴニストを同定する方法を含む。標的化送達 他の実施様態において、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質の成分に対するレセプターを発現している標的化細胞に、組成物を送達する方法を提供する。 本明細書で議論したように、親水性、疎水性、イオン性および/または共有相互作用を介して、本発明の融合タンパク質が、異種ポリペプチド、異種核酸、毒素、またはプロドラッグに結合してもよい。1つの実施様態において、本発明は、異種ポリペプチドまたは核酸に結合した(抗体を含む)本発明の融合タンパク質を投与することによる、本発明の組成物の細胞への特異的送達のための方法を提供する。1つの例において、本発明は、治療的タンパク質を標的細胞に送達するための方法を提供する。他の例において、本発明は、一本差核酸(たとえばアンチセンスまたはリボザイム)、または二本鎖核酸(たとえば、細胞のゲノム内に統合されうる、またはエピソームに複製されうる、また転写されうるDNA)を標的化細胞内に送達するための方法を提供する。 他の実施様態において、本発明は、毒素または細胞傷害性プロドラッグと一緒に、本発明のアルブミン融合タンパク質(たとえば本発明のポリペプチドまたは本発明の抗体)を投与することによる、細胞の特異的な破壊(たとえば腫瘍細胞の破壊)のための方法を提供する。 「毒素(toxin)」は、内因性細胞傷害性効果器系、放射性同位体、ホロ毒素、改変毒素、毒素の触媒サブユニット、または定義された条件下で、細胞死を引き起こす、細胞の表面中または上には通常存在しない任意の分子または酵素に結合し、活性化する化合物を意味する。本発明の方法にしたがって使用してもよい毒素には、限定はしないが、本技術分野で公知の放射性同位体、たとえば、本来の、または誘導された内因性細胞毒性効果器系に結合する抗体(またはその補体固定化含有部分)、チミジンキナーゼ、エンドヌクレアーゼ、RNAse、アルファ毒素、リシン、アブリン、シュードモナスエキソトキシンA、ジフテリア毒素、サポリン、モモルジン、ゲロニン、ヤマゴボウ抗ウイルスタンパク質、アルファ−サルシンおよびコレラ毒素のような化合物が含まれる。「細胞傷害性プロドラッグ(cytotoxic prodrug)」は、通常細胞中に存在する酵素によって、細胞傷害性化合物に変換される非毒性化合物を意味する。本発明の方法にしたがって使用してもよい細胞傷害性プロドラッグには、限定はしないが、安息香酸マスタードアルキル化剤のグルタミル誘導体、エトポシドまたはマイトマイシンCのリン酸誘導体、シトシンアラビノシド、ダウノルビシン、およびドキソルビシンのフェノキシアセトアミド誘導体が含まれる。薬物スクリーニング 本発明のアルブミン融合タンパク質、またはこれらの融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの、本発明のアルブミン融合タンパク質、またはアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に相当するタンパク質の活性を改変する分子をスクリーンするための利用がさらに企図される。そのような方法には、アンタゴニストまたはアゴニスト活性を持つと予想される選択された化合物と融合タンパク質を接触させること、および結合後の融合タンパク質の活性をアッセイすること、が含まれる。 本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質を用いる、または任意の種々の薬物スクリーニング技術にて、その断片を結合するためにとりわけ有用である。そのような試験で使用するアルブミン融合タンパク質を、固体支持体に結合してよく、細胞表面上に発現してよく、溶液中遊離であり、または細胞内に局在化してもよい。薬物スクリーニングの1つの方法は、アルブミン融合タンパク質を発現している組換え核酸で安定に形質導入した、原核または真核宿主細胞を利用する。薬物を、競合結合アッセイにおいて、そのような細胞を培養することから得た、そのような形質導入した細胞または上清に対してスクリーンする。たとえば、試験している薬剤と、本発明のアルブミン融合タンパク質間の複合体の形成を測定してもよい。 したがって、本発明は、本発明のアルブミン融合タンパク質によって仲介された活性に影響を与える薬物または任意の他の薬剤に対するスクリーニングの方法を提供する。これらの方法は、そのような薬物を本発明のアルブミン融合タンパク質またはその断片に接触させること、および本技術分野でよく知られている方法によって、薬剤とアルブミン融合タンパク質またはその断片間の複合体の存在に関してアッセイすること、を含む。そのような競合結合アッセイにおいて、スクリーンされる薬剤は典型的に標識される。インキュベーション後、遊離薬剤を、結合形態で存在するものから分離し、遊離または非複合体化標識の量が、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する、特定の薬物の能力の測定である。 薬物スクリーニングのための他の技術は、本発明のアルブミン融合タンパク質に対して効果的な結合親和性を持つ化合物に対するハイスループットスクリーニングを提供し、本明細書にて参考文献によって組み込まれた、1984年9月13にて発行された、欧州特許明細書番号第84/03564号にて非常に詳細に記述されている。簡単に述べると、多数の異なる小ペプチド試験化合物を、プラスチックピンまたは他の表面のような、固体基質上で合成する。ペプチド試験化合物を、本発明のアルブミン融合タンパク質と反応させ、洗浄する。結合したペプチドをついで、本技術分野で公知の方法によって検出する。精製したアルブミン融合タンパク質を、上述薬物スクリーニング技術での使用のために、プレート上に直接コートしてもよい。さらに、非中和抗体を、ペプチドを捕獲し、固体支持体上に固定化するために使用してもよい。 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質を結合可能な中和抗体が、アルブミン融合タンパク質またはその断片への結合に関して、試験化合物と特異的に競合する、競合的薬物スクリーニングアッセイの利用を企図する。この様式において、抗体を使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質と、1つまたはそれ以上の抗原エピトープを共有する任意のペプチドの存在を検出する。結合ペプチドおよび他の分子 本発明はまた、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合するポリペプチドおよび非ポリペプチドを同定するためのスクリーニング方法、およびそれによって同定された結合分子も企図する。これらの結合分子は、たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質のアゴニストおよびアンタゴニストとして有用である。そのようなアゴニストおよびアンタゴニストを、本発明にしたがって、以下で詳細に議論する治療的実施様態において使用可能である。 本方法には、本発明のアルブミン融合タンパク質を、多数の分子に接触させること、およびアルブミン融合タンパク質に結合する分子を同定すること、の段階が含まれる。 本発明のアルブミン融合タンパク質を、多数の分子に接触させる段階は、多数の方法にて実行可能である。たとえば、アルブミン融合タンパク質を固体支持体上に固定化し、多数の分子の溶液を、固定化されたポリペプチドと接触させることを企図してもよい。そのような手順は、本発明の固定化アルブミン融合タンパク質からなるアフィニティマトリックスで、アフィニティークロマトグラフィー工程に対して同種である。アルブミン融合タンパク質に対する選択的親和性を持つ分子をついで、アフィニティー選別によって精製可能である。固体支持体の性質、アルブミン融合タンパク質の固体支持体への接着のための工程、溶媒、およびアフィニティー単離または選別の条件が主として従来から続けられており、当業者によく知られている。 あるいは、多数のポリペプチドを、ポリペプチドのサブセット、または個々を含む本質的に別の画分に分離してもよい。たとえば、多数のポリペプチドをゲル電気泳動、カラムクロマトグラフィー、またはポリペプチドの分離のために当業者に公知の同様の方法によって、分離可能である。個々のポリペプチドを、その外表面上、または周辺に発現するような方法で、形質導入された宿主細胞によって産生可能である(たとえば組換え体ファージ)。個々の単離物をついで、アルブミン融合タンパク質と個々のクローン間で、選択的アフィニティー相互作用が存在するかどうかを決定するために、任意に発現のために必要にちがいない誘導物の存在下、本発明のアルブミン融合タンパク質によって「プローブ」可能である。アルブミン融合タンパク質を、個々のポリペプチドを含む各画分に接触させる前に、ポリペプチドをまず、さらなる簡便性のために、固体支持体に移すことが可能である。そのような固体支持体は、ニトロセルロースまたはナイロンからなるような、単にフィルター膜の一部でありうる。本様式において、陽性クローンを、本発明のアルブミン融合タンパク質に対する選択的親和性を持つポリペプチドをコードしているDNA構築物を持つ、発現ライブラリーの形質導入宿主細胞の集団から同定可能である。さらに、本発明のアルブミン融合タンパク質に対する選択的親和性を持つポリペプチドのアミノ酸配列を、従来の方法で直接決定可能であり、またポリペプチドをコードしているDNAのコード配列を頻繁に、より便利に決定可能である。一次配列をついで、相当するDNA配列から推定可能である。アミノ酸配列が、ポリペプチドそれ自身から決定されるべき場合、マイクロシークエンシング技術を用いてよい。配列決定技術には、質量分析が含まれる。 特定の状態において、選択的親和性相互作用の存在を測定する、または検出することを試みる前に、本発明のアルブミン融合タンパク質と多数のポリペプチドの混合物から、任意の未結合ポリペプチドを洗浄除去することが望ましい。そのような洗浄段階は、本発明のアルブミン融合タンパク質または多数のポリペプチが固体支持体に結合する場合に、とりわけ望ましい。 本方法にしたがって提供される多数の分子は、本発明のアルブミン融合タンパク質に特異的に結合する分子に対してスクリーン可能である、ランダムまたは組換えペプチドまたは非ペプチドライブラリーのような、多様なライブラリーによって提供されうる。たとえば化学合成ライブラリー、組換え(たとえばファージディルプレイライブラリー)およびin vitro翻訳に基づくライブラリーのような、多くのライブラリーが本技術分野で公知であり、使用可能である。化学的に合成したライブラリーの例が、Fodor et al., Science 251:767−773 (1991); Houghten et al., Nature 354:84−86 (1991); Lam et al., Nature 354:82−84 (1991); Medynski, Bio/Technology 12:709−710 (1994); Gallop et al., J. Medicinal Chemistry 37(9):1233−1251 (1994); Ohlmeyer et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:10922−10926 (1993); Erb et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:11422−11426 (1994); Houghten et al., Biotechniques 13:412 (1992); Jayawickreme et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:1614−1618 (1994); Salmon et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:11708−11712 (1993); PCT明細書番号第WO 93/20242号、およびBrenner and Lerner, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:5381−5383 (1992)にて記述されている。 ファージディルプレイライブラリーの例が、Scott et al., Science 249:386−390 (1990); Devlin et al., Science, 249:404−406 (1990); Christian et al., 1992, J. Mol. Biol. 227:711−718 1992); Lenstra, J. Immunol. Meth. 152:149−157 (1992); Kay et al., Gene 128:59−65 (1993); および1994年8月18日のPCT公開第WO 94/18318号にて記述されている。 in vitro翻訳に基づくライブラリーには、限定はしないが、1991年8月18日のPCT明細書番号第WO 91/05058号、およびMattheakis et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:9022−9026 (1994)にて記述されたものが含まれる。 非ペプチドライブラリーの例として、ベンゾジアゼピンライブラリー(たとえばBunin et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:4708−4712 (1994)を参照のこと)を、使用のために適合可能である。ペプトイドライブラリー(Simon et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:9367−9371 (1992))をまた使用可能である。ペプチド中のアミド官能基が、化学的に形質導入された組換えライブラリーを形成するためにペルメチル化された、使用可能なライブラリーの他の例が、Ostresh et al. (Proc. Natl. Acad. Sci. USA 91:11138−11142 (1994))にて記述されている。 本発明で有用な種々の非ペプチドライブラリーが素晴らしい。たとえば、Ecker and Crooke (Bio/Technology 13:351−360 (1995)が、種々のライブラリーの基礎を形成する化学種のうち、ベンゾジアゼピン類、ヒダントイン類、ピペラジンジオン類、ビフェニル類、糖類似体類、ベータ−メルカプトケトン類、アリール酢酸類、アシルピペリジン類、ベンゾピラン類、キュバン類、キサンチン類、アミンイミド類、およびオキサゾロン類を列記している。 非ペプチドライブラリーを、広く2つの型、装飾モノマーおよびオリゴマーに分類可能である。装飾モノマーライブラリーは、種々の官能基が加えられる、比較的単純な足場構造を使用する。しばしば足場は、公知の有用な薬理学的活性を持つ分子である。たとえば、足場は、ベンゾジアゼピン構造でありうる。 非ペプチドオリゴマーライブラリーは、モノマーの順番に依存して、新規の形態を作り出す方法にて一緒にアセンブルされる多数のモノマーを利用する。カルバメート類、ピロリノン類およびモルホリノ類が使用されるモノマーユニットである。側鎖がアルファ炭素でなく、アルファアミノ酸に結合するペプトイド、ペプチド様オリゴマーが、非ペプチドオリゴマーライブラリーの他のバージョンに基礎を形成する。第一非ペプチドオリゴマーライブラリーが、単一の型のモノマーを利用し、したがって繰り返し骨格を含んだ。最近のライブラリーは1つ以上のモノマーを用いており、これによってライブラリーに自由度が加えられる。 ライブラリーのスクリーニングは、種々の一般的に公知の方法の任意のよって達成可能である。たとえば、ペプチドライブラリーのスクリーニングを開示している以下の参考文献、Parmley et al., Adv. Exp. Med. Biol. 251:215−218 (1989); Scott et al,. Science 249:386−390 (1990); Fowlkes et al., BioTechniques 13:422−427 (1992); Oldenburg et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:5393−5397 (1992); Yu et al., Cell 76:933−945 (1994); Staudt et al., Science 241:577−580 (1988); Bock et al., Nature 355:564−566 (1992); Tuerk et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:6988−6992 (1992); Ellington et al., Nature 355:850−852 (1992); すべてLadner et al.に付与された米国特許第5,096,815号、米国特許第5,223,409号、および米国特許第5,198,346号; Rebar et al., Science 263:671−673 (1993); およびPCT特許明細書番号第WO 94/18318号を参照のこと。 特定の実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質に結合する分子を同定するためのスクリーニングを、ライブラリーのメンバーを、固体相上に固定化した本発明のアルブミン融合タンパク質と接触させること、およびアルブミン融合タンパク質に結合するライブラリーメンバーを回収することによって実施可能である。「パニング(panning)」と呼ばれる、そのようなスクリーニング方法の例が、例として、Parmley et al., Gene 73:305−318 (1988); Fowlkes et al., BioTechniques 13:422−427 (1992); PCT明細書番号第WO 94/18318号にて、および本明細書で引用されている参考文献にて記述されている。 他の実施様態において、酵母中の相互作用しているタンパク質を選別するためのツー−ハイブリッドシステム(Fields et al., Nature 340:245−246 (1989); Chien et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 88:9578−9582 (1991))を使用して、本発明のポリペプチドに特異的に結合する分子を同定可能である。 結合分子がポリペプチドである場合、ポリペプチドを、ランダムペプチドライブラリー、コンビナトリアルペプチドライブラリー、またはバイアスペプチドライブラリーを含む、任意のペプチドライブラリーから便利に選別可能である。語句「バイアス(biased)」を、ライブラリーを産生する方法が、得られた分子の集団、この場合ペプチドの多様性を支配する1つまたはそれ以上のパラメータを制限するように操作されることを意味するために本明細書で使用される。 したがって、正確なランダムペプチドライブラリーが、ペプチドの該位置での特定のアミノ酸を見つける可能性が、すべての20アミノ酸に対して同一であるペプチドの集団を産生する。しかしながら、たとえばリシンが5個目のアミノ酸ごと発生すること、または位置4、8および9のデカペプチドライブラリーがアルギニンのみを含んで固定化されることを指定することによって、バイアスをライブラリーに導入可能である。明らかに、多くの型のバイアスが企図可能であり、本発明は、任意の特定のバイアスに制限されない。さらに、本発明は、ファージディスプレイペプチドライブラリー、およびDNA挿入物を含むラムダファージベクターを含むDNAをクローン化可能構築物を利用するもののような、特定の型のペプチドライブラリーを企図する。 以上で記述したように、ポリペプチドである結合分子の場合、ポリペプチドは、約6〜約60未満のアミノ酸残基、好ましくは約6〜約10アミノ酸残基、およびもっとも好ましくは、約6〜約22アミノ酸を持ってよい。他の実施様態において、結合ペプチドは、15〜100アミノ酸、または20〜50アミノ酸の範囲で持つ。 選択された結合ポリペプチドは、化学合成または組換え発現によって得ることが可能である。他の活性 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、血栓症、アテローム性動脈硬化症、および他の心臓血管状態のような種々の疾患状態による虚血性組織の再血管新生を刺激するための処置において利用してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、以上で議論したような、血管新生および四肢再生を刺激するために利用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた繊維芽細胞および骨格筋細胞のような異なる起源の種々の細胞に対して分裂促進性であり、したがって、障害を受けたまたは疾病組織の再生または置換を促進するので、傷、やけど、手術後組織再生、および潰瘍による傷を処置するために利用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、ニューロン増殖を刺激するため、およびアルツハイマー病、パーキンソン病、およびAIDS−関連合併症のような、特定の神経疾患または神経変性状態にて発生するニューロン傷害を処置および予防するために利用してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドはまた、軟骨細胞増殖を刺激する能力を持ち得、したがってこれらを、骨および歯周再生を増強し、組織移植または骨移植を助けるために利用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、ケラチノサイト増殖を刺激することによって、日焼けによる皮膚の老化を予防するために使用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、脱毛を予防するために利用してもよい。同様に、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、他のサイトカインとの組み合わせで使用する時に、造血幹細胞および骨髄細胞の増殖および分化を刺激するために使用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、移植の前に器官を維持するため、または初代組織の細胞培養を支援するために利用してもよい。本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、中胚葉起源の組織を、早期胚において分化するように誘導するために利用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドはまた、以上で議論したように、造血系統に加えて、胚幹細胞の分化または増殖を増加または減少させうる。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、体長、体重、毛の色、目の色、皮膚、脂肪組織の割合、色素沈着、大きさ、および形状(たとえば美容整形外科)のような、哺乳動物の特徴を調節するために使用してもよい。同様に、本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、異化作用、同化作用、エネルギーの処理、利用および保存に影響を与える、哺乳動物の代謝を調節するために使用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、バイオリズム、カリカディック(caricadic)リズム、(鬱病を含む)鬱、暴力性癖、痛みに対する耐性、生殖能力(好ましくはアクチビンまたはインヒビン様活性によって)、ホルモンまたは内分泌レベル、食欲、性的衝動、記憶、ストレスまたは他の認知特性に影響を与えることによって、哺乳動物の精神状態または物理的状態を変化させるために使用してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質および/または本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、保存能力、脂肪含量、脂質、タンパク質、炭水化物、ビタミン、ミネラル、補因子または他の栄養成分を増加させる、または減少させるように、食物添加物または保存剤として使用してもよい。 以上で再列記した適用を、広く種々の宿主で使用する。そのような宿主には、限定はしないが、ヒト、ねずみ科の動物、ウサギ、ヤギ、モルモット、ラクダ、ウマ、マウス、ラット、ハムスター、ブタ、ミクロ−ブタ、ニワトリ、ヤギ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、非ヒト霊長類およびヒトが含まれる。特定の実施様態において、宿主は、マウス、ウサギ、ヤギ、モルモット、ニワトリ、ラット、ハムスター、ブタ、ヒツジ、イヌまたはネコである。好ましい実施様態において、宿主は哺乳動物である。もっとも好ましい実施様態において、宿主はヒトである。 本発明を一般的に記述しているが、同様のものが、例示の目的で提供され、制限の意図はない、以下の実施例を参照して、より簡単に理解するであろう。 さらなる記述なしに、先の記述および以下の例示実施例を用いて、当業者が本発明にて検出された変化を作製し、利用し、請求された方法を実施することができることが理解される。したがって、以下の実用的実施例は、特に本発明の好ましい実施様態を指摘し、いずれにしても、開示の残りを制限するものとしては解釈されない。実施例実施例1 pScNHSAおよびpScCHSAの産生 ベクターpScNHSA(ATCC受託番号PTA−3279)およびpScCHSA(ATCC委託狂態番号PTA−3276)は、pPPC0005(ATCC受託番号PTA−3278)の誘導体であり、治療的タンパク質またはその断片または変異体をコードしているポリヌクレオチドが、血清アルブミン「HSA」をコードしているポリヌクレオチドに隣接して、および翻訳フレーム内で挿入される、クローニングベクターとして使用される。pScCHSAを、治療タンパク質−HSA融合を産生するために使用してよく、一方pScNHSAを、HSA−治療的タンパク質融合を産生するために使用してもよい。pScCHSAの産生:治療的タンパク質に対するアルブミン部位C−末端をもつアルブミン融合物 成熟アルブミンタンパク質をコードしているDNAに対して治療的タンパク質N−末端をコードしているDNAのクローニングを促進するためのベクターを、XhoIおよびClaI制限部位を含むように、pPPC0005においてキメラHSAシグナルペプチドをコードしている核酸配列を変更することによって作製した。 最初に、(ADH1ターミネーター配列の3’に位置する)pPPC0005固有のXhoIおよびClaI部位を、XhoIおよびClaIでpPPC0005を消化し、T4 DNAポリメラーゼで粘着末端を満たし、ブラントエンドを再ライゲートして排除して、pPPC0006を作製する。 第二に、XhoIおよびClaI制限部位を、2回のPCRを用いて、pPPC0006中の、HSAのシグナルペプチド(HSAリーダーと接合因子アルファ「MAF」からのkex2のキメラ)をコードしている核酸配列内に改変する。第一ラウンドのPCRにて、配列番号:36および配列番号:37として示したプライマーでの増幅を実施した。その配列が配列番号:36として示されたプライマーは、HSAのシグナルペプチド配列の部分、接合因子アルファリーダー配列からのkex2部位、およびHSAの成熟形態のアミノ末端の部分をコードしている核酸配列を含む。4つの点変異を配列中に導入し、キメラシグナルペプチドおよびHSAの成熟形態の連結部で、XhoIおよびClaI部位を作製した。これらの4つの変異を、以下で示した配列中下線を引いている。pPPC0005中、5’〜3’でのこれらの4つの位置でのヌクレオチドは、T、G、TおよびGである。5’−GCCTCGAGAAAAGAGATGCACACAAGAGTGAGGTTGCTCATCGATTTAAAGATTTGGG−3’(配列番号:36)および5’−AATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATCTCTTTTCTCGAGGCTCCTGGAATAAGC−3’(配列番号:37)。次いで、第二ラウンドのPCRを、上流隣接プライマー、5’−TACAAACTTAAGAGTCCAATTAGC−3’ (配列番号:38)および下流隣接プライマー5’−CACTTCTCTAGAGTGGTTTCATATGTCTT−3’(配列番号:39)を用いて実施した。得られたPCR産物をついで精製して、Afl IIIおよびXbaIで消化し、pPPC0006中の同一の部位内にライゲートして、pScCHSAを産生した。得られたプラスミドは、シングル配列内で改変したXhoIおよびClaI部位を持つ。XhoI部位の存在によって、LDKRからLEKRへのシグナル配列の末端での単一アミノ酸変化が作製される。DからEの変化は、(XhoI部位と適合可能な)5’SalI部位と3’ClaI部位を持つアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む核酸を、pScCHSAのXhoIおよびClaI部位内にライゲートした場合、最終アルブミン融合タンパク質発現プラスミド内には存在しない。SalIからXhoIへのライゲーションは、シグナルペプチド配列の本来のアミノ酸配列を復活させる。アルブミン融合タンパク質の治療的部分をコードしているDNAを、Kex2部位のあと(Kex2は、シグナルペプチドの末端にて、二塩基アミノ酸配列KR後に開裂する)およびClaI部位の前に挿入してもよい。pScNHSAの産生:治療的タンパク質に対するアルブミン部位N−末端を持つアルブミン融合タンパク質 成熟アルブミンタンパク質をコードしているDNAに対する、治療的タンパク質部分C−末端をコードしているDNAのクローニングを促進するためのベクターを、pScCHSAに対して、3つの8塩基対制限部位を加えることによって作製した。AscI、FseIおひびPmeI制限部位を、成熟HSAタンパク質をコードしている核酸配列の末端にて、Bsu36IとHindIIの間で加えた。これは、下線を引いたAscI、FseIおひびPmeI制限部位を含む、2つの相補的合成プライマーの利用を介して実施した(配列番号:40および配列番号:41)。5’−AAGCTGCCTTAGGCTTATAATAAGGCGCGCCGGCCGGCCGTTTAAACTAAGCTTAATTCT−3’(配列番号:40)および5’−AGAATTAAGCTTAGTTTAAACGGCCGGCCGGCGCGCCTTATTATAAGCCTAAGGCAGCTT−3’(配列番号:41)。これらのプライマーをアニールし、Bsu36IおよびHindIIIにて消化し、pScCHSA中の同一の部位内にライゲートして、pScNHSAを産生した。実施例2:酵母形質導入のための一般構築物の産生 ベクターpScNHSAおよびpScCHSAを、治療的タンパク質またはその断片または変異体をコードしているポリヌクレオチドが、成熟ヒト血清アルブミン「HSA」をコードしているポルヌクレオチドに隣接して挿入されたクローニングベクターとして使用してもよい。pScCHSAを、治療的タンパク質−HSA融合を産生するために使用し、一方で、pScNHSAをHSA−治療的タンパク質融合を産生するために使用してもよい。HSA−治療的タンパク質融合産物を含むアルブミン融合構築物の産生 治療的タンパク質をコードしているDNA(たとえば、配列番号:Xにて示されたか、または本技術分野で公知の配列)を、(たとえば制限部位を加えることによって、シームレス融合をコードすることによって、リンカー配列をコードすることによって、など)融合構築物の産生を促進するプライマーを用いて、PCR増幅してもよい。たとえば、当業者が、治療的タンパク質をコードしているDNAの5’末端上に、HSAの成熟形態の最後の4アミノ酸をコードしている(そしてBsu36I部位を含む)ポリヌクレオチドを加える5’プライマーと、治療的タンパク質コード配列の3’末端上にSTOPコドンと、適切なクローニング部位を加える3’プライマーを設計可能である。たとえば、治療的タンパク質をコードしているDNAを増幅するために使用するフォワードプライマーは、下線がBsu36I部位である配列5’−aagctGCCTTAGGCTTA(N)15−3’(配列番号:42)をもってよく、以上の場合、ヌクレオチドは、成熟HSAタンパク質(ALGL)の最後の4アミノ酸をコードしており、(N)15は、対象の治療的タンパク質をコードしている最初の15ヌクレオチドと同一である。同様に、治療的タンパク質をコードしているDNAを増幅するために使用するリバースプライマーは、配列5’−GCGCGCGTTTAAACGGCCGGCCGGCGCGCCTTATTA(N)15−3’(配列番号:43)を有していてもよく、イタリック体配列(TTTAAAC)は、PmeI部位であり、二重下線配列はFseI部位であり、一重下線配列は、AscI部位であり、四角で囲んだヌクレオチドは、2つのタンデムストップコドンの逆相補体であり、(N)15は、対象の治療的タンパク質をコードしている最後の15ヌクレオチドの逆相補体と同一である。いったんPCR産物が増幅されたならば、Bsu36Iと(AscI、FseI、またはPmeI)の1つで切断し、pScNHSA内にライゲートする。 HSAキメラリーダー配列中のXhoI部位の存在により、キメラシグナル配列の末端での単一アミノ酸変化が作製され、すなわちLDKR(配列番号:44)からLEKR(配列番号:45)へのHSA−kex2シグナル配列が作製される。遺伝子−HSA融合産物を含むアルブミン融合構築物の産生 以上で記述した方法と同様に、治療的タンパク質をコードしているDNAを、以下のプライマーを用いてPCR増幅してもよい。SalI部位を含み、治療的タンパク質をコードしているDNAの5’末端上に、HSAリーダー配列の最後の3つのアミノ酸をコードしているポリヌクレオチド、DKRを加える5’プライマー、および治療的タンパク質をコードしているDNAの3’末端上に、ClaI部位を含む成熟HSAの最初のいくつかのアミノ酸をコードしているポリヌクレオチドを加える3’プライマー。たとえば、治療的タンパク質をコードしているDNAを増幅するために使用するフォワードプライマーは、配列5’−aggagcgtcGACAAAAGA(N)15−3’(配列番号:46)をもち、式中下線配列はSalkI部位であり、以上の場合、ヌクレオチドは、HSAリーダー配列の最後の3アミノ酸(DKR)をコードしており、(N)15は、対象の治療的タンパク質をコードしている最初の15ヌクレオチドと同一である。同様に、治療的タンパク質をコードしているDNAを増幅するために使用するリバースプライマーは、配列、5’−CTTTAAATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATC(N)15−3’(配列番号:47)をもってよく、式中イタリック体配列(ATCGAT)はClaI部位であり、下線ヌクレオチドはHSAの成熟形態の最初の9アミノ酸(DAHKSEVAH、配列番号:48)をコードしているDNAの逆相補体であり、(N)15 は、対象の治療的タンパク質をコードしている最後の15ヌクレオチドの逆相補体と同一である。いったんPCR産物が増幅されたならば、SalIおよびClaIで切断し、XhoIおよびClaIで消化したpScCHSA内にライゲートする。たとえばインベルターゼ「INV」(Swiss−Prot Accession P00724)、接合因子アルファ(Genbank Accession AAA18405)、 MPIF(Geneseq AAF82936)、フィブリンB(Fibulin B)(Swiss−Prot Accession P23142)、クラステリン(Clusterin)(Swiss−Prot Accession P10909)、インスリン様増殖因子−結合タンパク質4(Insulin−Like Growth Factor− Binding Protein 4)(Swiss−Prot Accession P22692)のような、異なるシグナルまたはリーダー配列が望ましく、HSAリーダー配列の置換を、本技術分野で公知の標準の方法によって、適切なベクター内にサブクローン化可能である。酵母S.セレビシエ内での発現のために適合可能なアルブミン融合構築物の産生 pScNHSAまたはpScCHSAから産生されたN−末端またはC−末端アルブミン融合タンパク質いずれかをコードしているDNAを含むNotI断片をついで、LEU2選別可能マーカーを持つpSAC35のNotI部位内にクローン化してもよい。得られたベクターをついで、酵母S.セレビシエ発現系の形質導入にて使用する。実施例3:酵母S.セレビシエ中での一般的発現 酵母発現と適合可能な発現ベクターを、酢酸リチウム形質導入、エレクトロポレーション、または本技術分野で公知であるか、またはSambrook, Fritsch, and Maniatis. 1989. “Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd edition”, volumes 1−3、および Ausubel et al. 2000. Massachusetts General Hospital and Harvard Medical School “Current Protocols in Molecular Biology”, volumes 1−4にて記述されたような他の方法によって、酵母S.セレビシエ内に形質導入可能である。発現ベクターを、形質導入によって、S.セレビシエ株DXY1、D88またはBXP10に導入し、個々の形質導入物を、たとえば30℃にて10mL YEPD(1%w/v酵母抽出物、2% w/vペプトン、2% w/vデキストロース)中で3日間増殖させ、細胞を増殖の60時間後、静止相にて回収可能である。上清を、3000gにて10分間清澄化することによって回収する。 pSAC35(Sleep et al., 1990, Biotechnology 8:42および図3を参照のこと)は、LEU2選別可能マーカーに加えて、複製機能を提供する全酵母2μmプラスミド、PRB1プロモーター、およびADH1終結シグナルを含む。実施例4酵母S.セレビシエ中のアルブミン融合から発現したアルブミン融合タンパク質の一般的精製 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質またはその部分の成熟形態のN−またはC−末端いずれかに融合したHSAの成熟形態を含む(たとえば、表1にて列記した治療的タンパク質の成熟形態、または配列番号:Zとして表2にて示した治療的タンパク質の成熟形態)。本発明の1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質はさらに、発現のために」使用する宿主の分泌経路中の、新生融合ポリペプチドを指向するシグナル配列を含む。好ましい実施様態において、シグナル配列によってコードされたシグナルペプチドを除去し、成熟アルブミン融合タンパク質を、培養培地中に直接分泌する。本発明のアルブミン融合タンパク質は、好ましくは、限定はしないが、MAF、INV、Ig、フィブリンB、クラステリン、インスリン−様成長因子タンパク質4、および限定はしないが、キメラHSA/MAFリーダー配列を含む変異体HSAリーダー配列、または本技術分野で公知の他の異種シグナル配列を含む、異種シグナル配列(たとえば特定の治療的タンパク質の非天然シグナル配列)を含む。表2で列記されたシグナル配列、および/または本明細書に上記されている、「融合タンパク質の発現」および/または「アルブミン融合タンパク質の組換えおよび合成産生のさらなる方法」にて列記されたシグナル配列がとりわけ好ましい。好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質はさらに、N−末端メチオニン残基を含む。断片および/または変異体を含む、これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 以上で記述したように、酵母中で発現したアルブミン融合タンパク質を、以下のように、Dyaxペプチドアフィニティーカラム上で、小規模で精製可能である。アルブミン融合タンパク質を発現している酵母からの上清を、3mMリン酸緩衝液pH6.2、20mM NaClおよび0.01% Tween20に対して透析して、容量を減少させ、色素を除去する。次いで溶液を、0.22μm器具を通してろ過する。濾液をDyaxペプチドアフィニティーカラム上にのせる。カラムを100mM Tris/HCl、pH8.2緩衝液で溶出する。タンパク質を含むピーク画分を回収して、5倍に濃縮した後にSDS−PAGE上で解析する。 大規模精製のために、以下の方法が使用可能である。過剰な2L中の上清を、透析し、20mM Tris/HC1 pH8.0中500mLまで濃縮する。濃縮したタンパク質溶液を、前平衡化50mL DEAE−Sepharose Fast Flowカラム上にのせ、カラムを洗浄し、タンパク質を、20 mM Tris/HCl、 pH 8.0中、0〜0.4M NaClのNaCl直線勾配で溶出する。タンパク質を含んでいる画分を貯め、0.5Mリン酸ナトリウム(NaH2PO4)にてpH6.8に調整する。最終濃度0.9Mの(NH4)2SO4をタンパク質溶液に加え、全溶液を、前平衡化50 mL Butyl650Sカラム上にのせる。タンパク質を、硫酸アンモニアの直線勾配((0.9〜0M (NH4)2SO4)にて溶出する。アルブミン融合を含む画分を再びため、10mM Na2HPO4/クエン酸緩剤 pH 5.75に対して透析して、50mLの前平衡化SP−Sepharose Fast Flowカラム上にのせる。タンパク質を0〜0.5MのNaCl直線勾配で溶出する。対象のタンパク質を含む画分を合わせて、緩衝液を、アミコン(Amicon)濃縮器によって、10mM Na2HPO4/クエン酸 pH 6.25に変更し、伝導度は<2.5mS/cmである。このタンパク質溶液を、15mLの前平衡化Q−Sepharose高性能カラム上にのせ、カラムを洗浄し、タンパク質を、0〜0.15M NaClのNaCl直線勾配で溶出する。精製したタンパク質をついで、緩衝液交換によって特定の緩衝液成分内に処方可能である。実施例5:哺乳動物細胞トランスフェクションのための一般構築物産生哺乳動物細胞株における発現のために適合可能なアルブミン融合構築物の産生 アルブミン融合構築物を、哺乳動物細胞培養系での使用のための、発現ベクター内で発現させることが可能である。治療的タンパク質をコードしているDNAを、本技術分野で公知の標準方法(たとえばPCR増幅、制限消化、およびライゲーション)によって、哺乳動物発現ベクター内、HSAに対するN−末端またはC−末端にクローン化可能である。いったん発現ベクターが構築された場合、哺乳動物系内へのトランスフェクションを進めることが可能である。好適なベクターが、限定はしないが、たとえばpC4ベクター、および/またはロンザ バイオロジックス社(Lonza Biologics, Inc.(Portsmouth, NH))から入手可能なベクターを含んで、本技術分野で公知である。 ヒト血清アルブミンをコードしているDNAが、哺乳動物培養系に好適なpC4ベクター内にクローン化され、プラスミドpC4:HSAが産生された(ATCC受託番号PTA−3277)。ベクターは、メトトレキサートの存在下、選別を可能にする、ジヒドロ葉酸レダクターゼ、“DHFR”を持つ。 pC4:HSAベクターが、CHO細胞内でのアルブミン融合タンパク質の発現のために好適である。発現のために、他の哺乳動物細胞培養系にて、アルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを含む、またはそれらからなる断片を、他の発現ベクターへサブクローン化することが好ましい。たとえば、成熟アルブミン融合タンパク質をコードするDNAを含む、またはそれらからなる断片を、限定はしないが、本明細書で記述された任意の哺乳動物発現ベクターを含む、他の発現ベクター内にサブクローン化してもよい。 好ましい実施様態において、アルブミン融合構築物をコードしているDNAを、NS0細胞内での発現に関して、本技術分野で公知の手順によって、ロンザ バイオテックス社(Lonza Biologics, Inc.(Portsmouth,NH))によって提供されるベクター内にサブクローン化する。HSA−治療的タンパク質融合産物を含むアルブミン融合構築物の産生 pC4:HSA(ATCC受託番号PTA−3277)を用いて、アルブミン融合構築物を、治療的タンパク質部分が成熟アルブミン配列に対してC末端であるように産生可能である。たとえば、ベクターのBsu 36IおよびAsc I制限部位間の断片または変異体の治療的タンパク質をコードしているDNAをクローン化可能である。Bsu 36IおよびAsc I内へのクローニングの際に、酵母ベクター系内へクローン化するために使用される同一のプライマー設計(配列番号:42および43)を使用してもよい(実施例2を参照のこと)。遺伝子−HSA融合産物を含むアルブミン融合構築物の産生 pC4:HSA(ATCC受託番号PTA−3277)を用いて、アルブミン融合構築物を、治療的タンパク質部位を、成熟アルブミン融合配列のN末端にクローン化するように産生可能である。たとえば、pC4:HSAのBam HI(またはHind III)およびCla I部位間のその固有のシグナル配列を持つ治療的タンパク質をコードしているDNAをクローン化可能である。Bam HIまたはHind IIIいずれかへクローニングする場合、治療的タンパク質をコードしているDNAをクローン化可能の翻訳開始コドンの前に、コザック配列 (CCGCCACCATG,配列番号:49)が含まれることが好ましい。治療的タンパク質がシグナル配列を持たない場合、その治療的タンパク質をコードしているDNAを、pC4:HSAのXho IとCla Iの間にクローン化してもよい。XhoI部位を使用する場合、以下の5’(配列番号:50)および3’(配列番号:51)例示PCRプライマーを使用してもよい。5’−CCGCCGCTCGAGGGGTGTGTTTCGTCGA(N)18−3’(配列番号:50)5’−AGTCCCATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATC(N)18−3’(配列番号:51) 5’プライマー(配列番号:50)中、下線配列がXhoI部位であり、XhoI部位と、XhoI部位に続くDNAが、天然のヒト血清アルブミンのリーダー配列の最後の7アミノ酸をコードする。配列番号:50において、「(N)18」は、対象の治療的タンパク質をコードしている最初の18ヌクレオチドと同一のDNAである。3’プライマー(配列番号:51)中、下線配列がClaI部位であり、ClaI部位およびそれに続くDNAは、成熟HSAタンパク質(配列番号:1)の最初の10アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体である。配列番号:51中、「(N)18」は、対象の治療的タンパク質をコードしている最後の18ヌクレオチドをコードしているDNAの逆相補体である。これらの2つのプライマーを用いて、対象の治療的タンパク質をPCR増幅し、PCR産物を精製し、XhoIおよびClaI制限酵素で消化し、pC4:HSAベクター内のXhoIおよびClaI部位内にクローン化しうる。 他のリーダー配列が望ましい場合、天然のアルブミンリーダー配列を、キメラアルブミンリーダー、すなわちHSA−kex2シグナルペプチド、または本技術分野で公知の標準の方法によって他のリーダーと置換可能である。(たとえば、当業者は他のリーダーを従来のようにPCR増幅し、リーディングフレームを維持する一方で、アルブミンリーダーの代わりに、アルブミン融合構築物内にPCR産物をサブクローン化可能である)。実施例6:哺乳動物細胞株における一般発現 哺乳動物細胞株中での発現に適合可能な発現ベクター内で産生されるアルブミン融合構築物を、リン酸カルシウム沈殿、リポフェクタミン、エレクトロポレーション、または本技術分野で公知の、および/またはSambrook, Fritsch, and Maniatis. 1989. “Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd edition” and in Ausubel et al. 2000. Massachusetts General Hospital およびHarvard Medical School “Current Protocols in Molecular Biology”, volumes 1−4にて記述されたような他のトランスフェクション方法によって、適切な細胞株にトランスフェクト可能である。ついでトランスフェクトした細胞を、発現ベクター内での選別可能マーカーによって決定した選別試薬の存在によって選別する。 pC4発現ベクター(ATCC Accession No. 209646)は、プラスミドpSV2−DHFR (ATCC Accession No. 37146)の誘導体である。pC4は、強力なプロモーター、ラウス肉腫ウイルス(Rous Sarcoma Virus)の長い末端反復配列(Long Terminal Repeats 「LTR」)(Cullen et al., March 1985, Molecular and Cellular Biology, 438−447)、およびサイトメガロウイルス(CytoMegaloVirus)「CMV」−エンハンサーの断片(Boshart et al., 1985, Cell 41: 521−530)を含む。ベクターはまた、3’イントロン、ラットプレプロインスリン遺伝子のポリアデニル化および終結シグナル、およびSV40早期プロモーターの制御下マウスDHFR遺伝子も含む。チャイニーズハムスター卵母(「CHO」)細胞または活性DHFR遺伝子を欠く他の細胞株を、トランスフェクションのために使用する。本技術分野で公知の方法による、pC4中のアルブミン融合構築物のCHO細胞へのトランスフェクションによって、CHO細胞中のアルブミン融合タンパク質の発現が可能になり、つづいて、リーダー配列の開裂、上清内への分泌が続く。ついで、アルブミン融合タンパク質をさらに上清より精製する。 pEE.121発現ベクターが、ロンザ バイオロジックス社(Lonza Biologics, Inc.(Portsmouth, NH))より提供されpEE6の誘導体である(Stephens and Cockett, 1989, Nucl. Acids Res. 17: 7110)。このベクターは、ヒトサイトメガロウイルスの主要中期早期遺伝子、「hCMV−MIE」のプロモーター、エンハンサーおよび完全5’−非翻訳領域(国際特許明細書番号第WO89/01036号)、対象の配列の上流、および選択的メチオニンスルホキシイミン含有培養液中でのトランスフェクトされた細胞の選別の目的のための、グルタミンシンターゼ遺伝子(Murphy et al., 1991, Biochem J. 227: 277−279; Bebbington et al., 1992, Bio/Technology 10:169−175、および米国特許第5,122,464号)を含む。本技術分野で公知の方法によって、NS0細胞内への、pEE12.1中で作製されたアルブミン融合構築物のトランスフェクション(国際特許明細書番号第WO86/05807号)によって、NS0細胞中のアルブミン融合タンパク質の発現が可能になり、つづいてリーダー配列の開裂、および上清への分泌が続く。ついで、アルブミン融合タンパク質をさらに、本明細書で記述されるか、または本技術分野で公知の技術を用いて、上清から精製する。 アルブミン融合タンパク質の発現を、たとえばSDS−PAGEおよびウエスタンブロット、逆相HPLC解析、または本技術分野で公知の他の方法によって、解析してもよい。 アルブミン融合構築物でトランスフェクトした安定CHOおよびNS0細胞株を、本技術分野で公知の方法(たとえばリポフェクタミントランスフェクション)によって産生し、たとえば、選別可能マーカーとして、DiHydroFolate Reductase 「DHFR」遺伝子を持つベクターに関して、100nMメトトレキサートで、またはグルタミンがない状態での増殖を介して選別する。発現レベルをたとえば、まず、第一抗体として抗−HSA血清で、または第二に、第一抗体として、該アルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分に指向する抗体を含む血清での免疫ブロッティングによって、試験可能である。 発現レベルを、第一抗体として抗−HSA血清での免疫ブロット検出によって試験する。特定の産生速度を、捕獲抗体が、アルブミン融合の治療的タンパク質部分に対するモノクローナル抗体でありえ、検出抗体が、モノクローナル抗−HSA−ビオチン化抗体である(または逆もあてはまる)ELISAを介して、続いて西洋わさびペルオキシダーゼ/ストレプトアビジン結合および製造業者のプロトコールにしたがった解析によって決定する。実施例7:哺乳動物細胞中のアルブミン融合タンパク質の発現 本発明のアルブミン融合タンパク質を、哺乳動物細胞内に発現可能である。典型的な哺乳動物発現ベクターは、mRNAの転写の開始を仲介するプロモーター要素、タンパク質コード配列、および転写の終結、および転写物のポリアデニル化のために必要なシグナルを含む。さらなる要素には、エンハンサー、コザック配列、およびRNAスプライシングのためのドナーおよびアクセプターが隣接した中断配列が含まれる。非常に効果的な転写は、SV40からの早期および後期プロモーター、レトロウイルスからの長い末端反復(LTR)、たとえばRSV、HTLVI、HIVI、およびサイトメガロウイルス(CMV)の早期プロモーターで達成される。しかしながら、細胞要素(たとえばヒトアクチンプロモーター)も使用可能である。 本発明を実施することにおける利用のために好適な発現ベクターには、たとえば、pSVL およびpMSG (ファルマシア(Pharmacia)、Uppsala, Sweden)、pRSVcat(ATCC 37152)、pSV2dhfr(ATCC 37146)、 pBC12MI(ATCC 67109)、pCMVSport 2.0、および pCMVSport 3.0のようなベクターが含まれる。使用可能である哺乳動物宿主細胞には、限定はしないが、ヒトHela、293、H9およびJurkat細胞、マウスNIH3T3およびC127細胞、Cos 1、Cos 7およびCV1、quail QC1−3 細胞、マウスL細胞およびチャイニーズハムスター卵母(CHO)細胞が含まれる。 あるいは、アルブミン融合タンパク質を、クロモソーム内に統合されたアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含む安定細胞株中で発現可能である。DHFR、gpt、ネオマイシンまたはヒグロマイシンのような選別可能マーカーとの共トランスフェクションによって、トランスフェクトされた細胞の同定および単離が可能にある。 融合タンパク質をコードしているトランスフェクトされたポリヌクレオチドがまた、多量のコードされた融合タンパク質を発現するように増幅することが可能である。DHFR(ジヒドロ葉酸リダクターゼ)マーカーが、数百または数千コピーの対象の遺伝子をもつ細胞株を発達させるために有用である(たとえば、Alt et al., J. Biol. Chem. 253:1357−1370 (1978); Hamlin et al., Biochem. et Biophys. Acta, 1097:107−143 (1990); Page et al., Biotechnology 9:64−68 (1991)を参照のこと)。他の有用な選別マーカーは、酵素グルタミンシンターゼ(GS)である(Murphy et al., Biochem J. 227:277−279 (1991); Bebbington et al., Bio/Technology 10:169−175 (1992)。これらのマーカーを用いて、哺乳動物を、選択的培地中で増殖させ、もっとも高い耐性の細胞を選別する。これらの細胞株には、クロモソームに統合された増幅遺伝子(群)が含まれる。チャイニーズハムスター卵母(CHO)およびNSO細胞がしばしば、タンパク質の産生のために使用される。 プラスミドpSV2−dhfr(ATCC受託番号37146)の誘導体、発現ベクターpC4(ATCC受託番号209646)およびpC6(ATCC受託番号209647)は、ラウス肉腫ウイルス(Rous Sarcoma Virus)の強力なプロモーター(LTR)(Cullen et al., Molecular and Cellular Biology, 438−447 (March, 1985))+CMV−エンハンサーの断片(Boshart et al., Cell 41:521−530 (1985))を含む。たとえば制限酵素開裂部位BamHI、XbaIおよびAsp718を含む多重クローニング部位が、対象の遺伝子のクローニングを促進する。ベクターには、SV40早期プロモーターの制御下、3’イントロン、ラットプレプロインスリン遺伝子のポリアデニル化および終結シグナル、およびマウスDHFR遺伝子も含まれる。 特に、たとえばプラスミドpC6を、適切な制限酵素で消化し、本技術分野で公知の手順によってウシ腸リン酸塩を用いて脱リン酸化する。ついでベクターを、1%アガロースゲルから単離する。 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本技術分野で公知の技術を用いて作製し、このポリヌクレオチドを本技術分野で公知のPCR技術を用いて増幅する。天然に存在するシグナル配列を使用して、本発明の融合タンパク質を産生する場合、ベクターは第二シグナルペプチドを必要としない。あるいは、天然に存在するシグナル配列を使用しない場合、ベクターを、異種シグナル配列を含むように改変可能である(たとえば、国際公開第WO 96/34891号を参照のこと)。 本発明の融合タンパク質をコードしている増幅した断片を、市販されているキットを用いて1%アガロースゲルから単離する(”Geneclean” BIO 101 Inc., La Jolla, Ca.)。次いで断片を、適切な制限酵素で消化し、再び1%アガロースゲル上で精製する。 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている増幅した断片をついで、同一の制限酵素で消化し、1%アガロースゲル上で精製する。単離された断片および脱リン酸化ベクターをついで、T4 DNAリガーゼでライゲートする。大腸菌HB101またはXL−1 Blue細胞をついで形質導入し、細菌を、たとえば制限酵素解析を用いて、プラスミドpC6内に挿入された断片を含むように同定する。 活性DHFR遺伝子を欠くチャイニーズハムスター卵母細胞を、トランスフェクションのために使用する。5μgの発現プラスミドpC6またはpC4を、リポフェクションを用いて、0.5μgのプラスミドpSVneoと共トランスフェクトする(Felgner et al.、上記)。プラスミドpSV2−neoは、ドミナント選別可能マーカー、G418を含む一群の抗生物質に対する耐性を与える酵素をコードしているTn5からのneo遺伝子を含む。細胞を、1g/mg G418を含むアルファマイナスMEM中にまく。2日後、細胞をトリプシン処理して、10、25または50ng/mlのメトトレキサート+1mg/ml G418を含むアルファマイナスMEM中、ハイブリドーマクローニングプレート(グレイナー(Greiner)、Germany)中に播く。約10〜14日後、単一コロニーをトリプシン処理し、異なる濃度のメトトレキサート(50nM、100nM、200nM、400nM、800nM)を用いて、6−ウェルペトリディッシュまたは10mlフラスコ中にまく。最も高い濃度のメトトレキサートにて増殖しているクローンをついで、より高い濃度のメトトレキサート(1μM、2μM、5μM、10mM、20mM)を含む新しい6−ウェルプレートに移す。同一の手順を、100〜200μMの濃度で増殖するクローンが得られるまで繰り返す。望む融合タンパク質の発現を、たとえば、SDS−PAGEおよびウエスタンブロットによって、または逆相HPLC解析によって解析する。実施例8:哺乳動物細胞株中のアルブミン融合構築物から発現したアルブミン融合タンパク質の一般的精製 好ましい実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、治療的タンパク質またはその部分の成熟形態(たとえば、表1にて列記した治療的タンパク質の成熟形態、または配列番号:Zとして表2で示した治療的タンパク質の成熟形態)のN−またはC−末端いずれかに融合した成熟形態のHSAを含む。本発明の1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質は、発現のために使用する宿主の分泌経路中の新生融合ポリペプチドを指向するシグナル配列を含む。好ましい実施様態において、シグナル配列によってコードされたシグナルペプチドが除去され、および成熟アルブミン融合タンパク質が、培養培地中に直接分泌される。本発明のアルブミン融合タンパク質は好ましくは、限定はしないが、MAF、INV、Ig、フィブリンB、クラステリン、インスリン−様成長因子結合タンパク質4、限定はしないがキメラHSA/MAFリーダー配列を含む変異体HSAリーダー配列、本技術分野で公知の他の異種シグナル配列を含む、異種シグナル配列(たとえば特定の治療的タンパク質の非天然シグナル配列)を含む。表2で列記されたシグナル配列、および/または本明細書中前述されているの、「融合タンパク質の発現」および/または「アルブミン融合タンパク質の組換えおよび合成産生のさらなる方法」にて列記されたシグナル配列がとりわけ好ましい。好ましい実施様態において、本発明の融合タンパク質はさらに、N−末端メチオニン残基を含む。断片および/または変異体を含む、これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。 哺乳動物細胞株上清からのアルブミン融合タンパク質は、使用した発現系に依存して、異なるプロトコールにしたがって精製する。CHOおよび293T細胞株からの精製 CHO細胞上清からの、または一回性にトランスフェクト293T細胞上清からのアルブミン融合タンパク質の精製には、リン酸ナトリウム緩衝液およびリン酸勾配溶出を用いたアニオン性HQ樹脂での初期捕獲、続く塩勾配溶出を用いるBlue Sepharose FFカラム上のアフィニティークロマトグラフィーが含まれうる。Blue Sepharose FFは、主要なBSA/フェチュイン汚染物を除去する。リン酸勾配での、Poros PI 50樹脂上のさらなる精製が、エンドトキシン汚染物、ならびにアルブミン融合タンパク質濃度を除去および低下させうる。NS0細胞株からの精製 NS0細胞上清からのアルブミン融合タンパク質の精製には、Q−Sepharoseアニオン交換クロマトグラフィー、続く段階溶出のSP−セファロース精製、続く段階溶出でのPhenyl−650M精製、および最終的な透析が含まれうる。 精製したタンパク質をついで、緩衝液交換によって処方してもよい。実施例9:アルブミン融合タンパク質の細菌発現 細菌シグナル配列を含む、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、挿入断片を合成するために、DNA配列の5’および3’末端に相当するPCRオリゴヌクレオチドプライマーを用いて増幅する。挿入物をコードしているポリヌクレオチドを増幅するために使用するプライマーは、好ましくは、発現ベクター内に増幅産物をクローン化するために、プライマーの5’末端にて、BamHIおよびXbaIのような制限部位を含む。たとえば、BamHIおよびXbaIは、細菌発現ベクターpQE−9(キアゲン社(Qiagen, Inc.)、Chatsworth, CA)上の制限酵素部位に相当する。このプラスミドベクターは、抗生物質耐性(Ampr)、細菌複合起源(ori)、IPTG−調節可能プロモーター/オペレーター(P/O)、リボソーム結合部位(RBS)、6−ヒスチジンタグ(6−His)、および制限酵素クローニング部位をコードする。 pQE−9ベクターを、BamHIおよびXbaIで消化し、増幅した断片を、細菌RBSにて開始したリーディングフレームを維持して、pQE−9ベクター内にライゲートする。ライゲーション混合液をついで使用して、laclレプレッサーを発現し、またカナマイシン耐性(Kanr)を与える、プラスミドpREP4の多数のコピーを含む、大腸菌株M15/rep4(キアゲン社(Qiagen, Inc.))を形質導入する。形質導入物を、そのLBプレート上で増殖する能力によって同定し、アンピシリン/カナマイシン耐性コロニーを選別する。プラスミドDNAを単離し、制限解析によって確認する。 望む構造を含むクローンを、Amp(100 ug/ml)およびKan(25 ug/ml)両方を含むLB培地中の液体培養液中で一晩(O/N)増殖させる。O/N培養液を使用して、1:100〜1:250の比で多量培養に接種させる。細胞を、0.4〜0.6の間の光学密度 600(O.D.600)まで増殖させる。IPTG(イソプロピル−B−D−チオガラクトピラノシド)をついで、最終濃度1mMまで加える。IPTGは、laclレプレッサーを不活性化し、増加した遺伝子発現を導くP/Oを浄化することによって誘導する。 細胞をさらに3〜4時間増殖させる。ついで細胞を遠心(6000Xg、20分間)によって回収する。細胞ペレットを、カオトロピック試薬6モルグアニジンHCl中、好ましくは、8M尿素と0.14M以上の濃度の2−メルカプトエタノール中で、4℃にて3〜4時間攪拌することによって可溶化する(たとえば、Burton et al., Eur. J. Biochem. 179:379−387 (1989))を参照のこと)。細胞残骸を遠心によって除去し、ポリペプチドを含む上清を、(キアゲン社上記から入手可能な)ニッケル−ニトリロ−トリ−酢酸(「Ni−NTA)」アフィニティ樹脂カラム上に載せる。6×Hisタグを含むタンパク質が、高い親和性でNi−NTA樹脂に結合し、単純な一段階手順にて精製可能である(詳細に関して、The QIAexpressionist (1995) QIAGEN, Inc. 上記を参照のこと)。 簡単に記すと、上清を、6Mグアニジン−HCl、pH8中でカラム上に載せる。カラムをまず10容量の6Mグアニジン−HCl、pH8で洗浄し、ついで10容量の6Mグアニジン−HCl pH6にて洗浄し、最後にポリペプチドを6Mグアニジン−HCl、pH5にて溶出する。 精製したタンパク質をついで、リン酸緩衝食塩水(PBS)または50mM Na−酢酸、pH6緩衝液+200mM NaClに対して透析することによって再変性させる。あるいは、タンパク質を、Ni−NTAカラム上に固定化する一方で、首尾よく再折りたたみさせることが可能である。例示的条件は以下のとおりである。プロテアーゼ阻害剤を含む、500mM NaCl、20%グリセロール、20mM Tris/HCl pH 7.4中の直線6M〜1M尿素勾配を用いる復元。復元は、1.5時間またはそれ以上の期間にわたって実施されるべきである。再変性の後、タンパク質を、250mMイミダゾールの添加によって溶出する。イミダゾールを、PBSまたは50mM酢酸ナトリウムpH6緩衝液+200mM NaClに対する最終透析段階によって除去する。精製したタンパク質を4℃で保存するか、−80℃で凍結する。 以上の発現ベクターに加えて、本発明はさらに、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドに動作可能に連結したファージオペレーターおよびプロモーター要素を含む、pHE4a(ATCC受託番号209645、1998年2月25日に受託)、pHE4a(ATCC受託番号209645、1998年2月25日に受託)と呼ばれる発現ベクターが含まれる。このベクターは、1)選別マーカーとして、ネオマイシンホスホトランスフェラーゼ遺伝子、2)大腸菌複製起源、3)T5ファージプロモーター配列、4)2つのlacオペレーター配列、5)Shine−Delgarno配列、および6)ラクトースオペロンレプレッサー遺伝子(laclq)を含む。複製起源(oriC)はpUC19(LTI, Gaithersburg, MD)から由来する。プロモーターおよびオペレーター配列を合成して作製する。 DNAを、NdeIおよびXbaI、BamHI、XhoI、またはAsp718でベクターを制限すること、ゲル上で制限した産物を走らせること、およびより大きな断片を単離すること(スタファー断片は約310塩基対であるべきである)によってpHE4a内に挿入可能である。DNA挿入物は、NdeI(5’プライマー)およびXbaI、BamHI、XhoI、またはAsp718(3’プライマー)のための制限部位を持つPCRプライマーを用いて、本明細書で記述された、または本技術分野で公知のPCRプロトコールにしたがって産生する。PCR挿入物をゲル精製し、適合性酵素で制限する。挿入物およびベクターを、標準のプロトコールにしたがってライゲートする。 改変ベクターを、細菌系中でタンパク質を発現するために、以上のプロトコールにて置換してもよい。実施例10:受託試料からの選別したcDNAクローンの単離 本発明のアルブミン融合構築物の多くが、表3で示したように、ATCCに受託された。アルブミン融合構築物は、以下の発現ベクター、酵母S.セレビシエ発現ベクターpSAC35、哺乳動物発現ベクターpC4、または哺乳動物発現ベクターpEE12.1の任意の1つを含んでよい。 pSAC35 (Sleep et al., 1990, Biotechnology 8:42)、pC4 (ATCC受託番号209646; Cullen et al., Molecular and Cellular Biology, 438−447 (1985); Boshart et al., Cell 41: 521−530 (1985)), and pEE12.1 (ロンザ バイオロジックス社(Lonza Biologics, Inc.); Stephens and Cockett, Nucl. Acids Res. 17: 7110 (1989);国際公開第WO89/01036号; Murphy et al., Biochem J. 227: 277−279 (1991); Bebbington et al., Bio/Technology 10:169−175 (1992);米国特許第5,122,464号;国際公開第WO86/05807号)ベクターは、細菌細胞中の増殖のための、アンピシリン耐性遺伝子を含む。これらのベクターおよび/またはそれらを含むアルブミン融合構築物を、Hanahanのような本技術分野で記述された技術を用いて、Stratagene XL−1 Blue(ストラタジーン クローニング システムズ社(Stratagene Cloning Systems, Inc.)、11011 N. Torrey Pines Road, La Jolla, CA, 92037)のような大腸菌株に形質導入し、100mg/mLアンピシリンを含むLuria−Broth寒天プレート上にまき、37℃にて一晩増殖させてよい。 任意の該アルブミン融合構築物のために表3にて引用したATCC受託番号を割り当てられた試料中の受託物質がまた、1つまたはそれ以上のさらなるアルブミン融合構築物を含んでよく、それぞれが異なるアルブミン融合タンパク質をコードしている。したがって、同一のATCC受託番号を共有する受託物には、表3の相当する列にて同定した少なくとも1つのアルブミン融合構築物が含まれる。 2つのアプローチを使用して、表3中のアルブミン融合構築物に関して引用されたプラスミドDNAの受託試料からの特定のアルブミン融合構築物を単離可能である。方法1:スクリーニング 第一に、アルブミン融合構築物を、本技術分野で公知の方法を用いて、表1中の個々の構築物IDに対する配列番号:Xに相当するポリヌクレオチドプローブを用いて、受託されたプラスミドDNAsの試料をスクリーニングすることによって直接単離してもよい。たとえば、30〜40ヌクレオチドの特定のポリヌクレオチドを、報告された配列にしたがって、アプライド バイオシステムズ(Applied Biosystems)DNAシンセサイザーを用いて合成してもよい。オリゴヌクレオチドを、たとえばT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて32P−γ−ATPで標識化可能であり、日常の方法にしたがって精製可能である。(たとえばManiatis et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Press, Cold Spring, NY (1982))。該ATCC受託物からのアルブミン融合構築物を、(XL−1 Blue (ストラタジーン(Stratagene)のように)以上で示唆したように、ベクター供給御者によって提供されたもの、または以上で引用された関連発行物または特許にて、のような当業者に公知の技術を用いて、好適な宿主に形質導入する。形質導入物を、プレートあたり約150形質導入物(コロニー)の濃度まで、(適切な選別試薬、たとえばアンピシリンを含む)1.5%寒天プレート上にまく。これらのプレートを、細菌コロニースクリーニングのための日常の方法(たとえば、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Edit., (1989), Cold Spring Harbor Laboratory Press, pages 1.93 to 1.104)、または当業者に公知の他の技術にしたがって、ナイロン膜を用いてスクリーニングする。方法2:PCR あるいは、該アルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを、たとえば、該アルブミン融合タンパク質をコードしているDNAの受託されたアルブミン融合構築物5’および3’にハイブリッド形成する17〜20ヌクレオチドの2つのプライマーを用いることによって、配列番号:Xを持つ受託アルブミン融合構築物の試料から増幅してもよい。ポリメラーゼ連鎖反応を、たとえば0.5ugの上記cDNA鋳型を含む25μlの反応混合液中、日常の条件下で実施する。簡便な反応混合液は、1.5〜5mM MgCl2、0.01%(w/v)ゼラチン、各20μMのdATP、dCTP、dGTP、dTTP、25pmolの各プライマーおよび0.25ユニットのTaqポリメラーゼである。35サイクルのPCR(94℃1分間変性、55℃1分間アニーリング、72℃1分間の伸長)を、パーキン−エルマー セタス(Perkin−Elmer Cetus)自動化温度循環器で実施する。増幅した産物を、アガロースゲル電気泳動によって解析し、予想された分子量のDNAバンドを摘出して精製する。PCR産物が、DNA産物をサブクローン化し、配列決定することによって、選択された配列であることを確認する。 種々の方法が、受託されたクローンにて存在しえない遺伝子の5’または3’非コード部分の同定のために利用可能である。これらの方法には、限定はしないが、フィルタープロービング、特定のプローブを用いてクローン濃縮、および本技術分野で公知の5’および3’「RACE」プロトコールと同様または同一のプロトコールが含まれる。たとえば、5’RACEと同様の方法が、望む全長転写物の欠落5’末端を産生するために利用可能である(Fromont−Racine et al., Nucleic Acids Res., 21(7):1683−1684 (1993))。 簡単に記すと、特定のRNAオリゴヌクレオチドを、全長遺伝子RNA転写物をおそらく含むRNAの集団の5’末端にライゲートする。ライゲートしたRNAオリゴヌクレオチドに特異的なプライマーと、対象の遺伝子の公知の配列に特異的なプライマーを含むプライマー組を使用して、望む全長遺伝子の5’部分をPCR増幅する。この増幅された産物をついで、配列決定し、全長遺伝子を産生するために使用してもよい。 この以上の方法は、ポリ−A+RNAを使用可能であるけれども、望む供給源から単離した総RNAで開始される。ついで、RNA調節物を、必要であれば、後のRNAリガーゼ段階を干渉しうる分解または損傷RNA上の5’リン酸基を削除するために、ホスファターゼで処理可能である。ホスファターゼをついで、不活性化し、メッセンジャーRNAの5’末端にて存在するキャップ構造を除去するために、RNAをタバコ酸ピロホスファターゼで処理する。この反応は、キャップ開裂RNAの5’末端での5’リン酸基を残し、T4 RNAリガーゼを用いて、RNAオリゴヌクレオチドにライゲート可能である。 この改変したRNA調節物を、遺伝子特異的オリゴヌクレオチドを用いて、第一鎖cDNA合成のための鋳型として使用する。第一鎖合成反応を、ライゲートしたRNAオリゴヌクレオチドに特異的なプライマー、および対象の遺伝子の公知の配列に特異的なプライマーを用いて、望む5’末端のPCR増幅のための鋳型として使用する。得られた産物をついで、5’末端配列が望む遺伝子に属することを確かめるために、配列決定し、解析する。実施例11:多重融合物 (たとえば、アルブミン(またはその断片または変異体)に融合した治療的タンパク質(またはその断片または変異体)を含む)アルブミン融合タンパク質をさらに、「多重融合タンパク質」を作製するために、他のタンパク質に融合させてよい。これらの多重融合タンパク質を、種々の適用のために使用可能である。たとえば、His−タグ、HA−タグ、タンパク質A、IgGドメイン、およびマルトース結合タンパク質への、本発明のアルブミン融合タンパク質の融合が、精製を促進する(たとえば、欧州特許第EP A 394,827号、Traunecker et al., Nature 331:84−86 (1988)を参照のこと)。本発明のポリペプチドに融合した核局在シグナルは、タンパク質を、特定の細胞内局所に標的化可能であり、一方で、共有ヘテロダイマーまたはホモダイマーが、アルブミン融合タンパク質の活性を増加または減少可能である。さらに、さらなるタンパク質配列のアルブミン融合タンパク質への融合がさらに、融合タンパク質の可溶性および/または安定性を増加させうる。以上で記述した融合タンパク質を、本技術分野で公知の技術を用いて、または日常的に改変して、および/またはIgG分子へのポリペプチドの融合を概説している以下のプロトコールを改変することによって、作製可能である。 簡単に記すと、IgG分子のヒトFc部位を、以下に記述した配列の5’および3’末端に広がるプライマーを用いて、PCR増幅可能である。これらのプライマーはまた、発現ベクター、好ましくは哺乳動物、または酵母発現ベクター内へのクローニングを促進する、簡便な制限酵素部位を持つべきである。 たとえば、pC4(ATCC受託番号209646)を使用する場合、ヒトFc部位を、BamHIクローニング部位内にライゲート可能である。3’BamHI部位が破壊されるべきであることを注意すること。次に、ヒトFc部位を含むベクターを、BamHIにて再制限し、ベクターを直線化し、(本技術分野で公知の技術を用いて産生および単離した)本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、このBamHI部位内にライゲートする。本発明の融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、終止コドンなしでクローン化するか、そうでなければFc含有融合タンパク質が産生されないことに注意すること。 本発明のアルブミン融合タンパク質を産生するために、天然に存在するシグナル配列を使用する場合、pC4は第二シグナルペプチドを必要としない。あるいは、天然に存在するシグナル配列を使用しない場合、ベクターを、異種シグナル配列を含むように改変可能である(たとえば、国際特許明細書番号第WO 96/34891号を参照のこと)。 ヒトIgG Fc領域:GGGATCCGGAGCCCAAATCTTCTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAATTCGAGGGTGCACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACTCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTAAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAACCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGATGAGCTGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCAAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAATGAGTGCGACGGCCGCGACTCTAGAGGAT(配列番号:52)実施例12:アルブミン融合タンパク質からの抗体の産生ハイブリドーマ法 本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明の融合タンパク質の部分(たとえば、融合タンパク質の治療的タンパク質部分またはアルブミン部分)に結合する抗体を、種々の方法によって調製可能である(Current Protocols, Chapter 2を参照のこと)。そのような方法の1つの例として、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分の調製物を、本質的に天然の汚染物を含まないようにするために、調製し、精製する。そのような調製物をついで、より大きな特異的活性のポリクローナル抗血清を産生するために、動物内に導入する。 本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分に対して特異的なモノクローナル抗体を、ハイブリドーマ技術を用いて調製する(Kohler et al., Nature 256:495 (1975); Kohler et al., Eur. J. Immunol. 6:511 (1976); Kohler et al., Eur. J. Immunol. 6:292 (1976); Hammerling et al., in: Monoclonal Antibodies and T−Cell Hybridomas, Elsevier, N.Y., pp. 563−681 (1981))。一般的に、動物(好ましくはマウス)を、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分で免疫化する。そのようなマウスの脾臓細胞を抽出し、好適なミエローマ細胞株と融合させる。任意の好適なミエローマ細胞株を、本発明にしたがって利用してもよいが、しかしながら、ATCCから入手可能な、親ミエローマ細胞株(SP2O)を用いることが好ましい。融合後、得られたハイブリドイーマ細胞を、HAT培地中で選択的に維持し、ついで、Wands et al. (Gastroenterology 80:225−232 (1981)によって記述されたように、限界希釈によってクローン化する。そのような選別を介して得られたハイブリドーマ細胞をついで、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分に結合可能な抗体を分泌するクローンを同定するためにアッセイする。 あるいは、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分に結合可能なさらなる抗体を、抗イディオタイプ抗体を用いる二段階手順にて産生可能である。そのような方法は、抗体それ自身が抗原であるという事実を利用し、したがって、第二抗体に結合する抗体を得る可能性がある。本方法にしたがって、タンパク質特異的抗体を使用して、動物、好ましくはマウスを免疫する。そのような動物の脾臓細胞をついで使用して、ハイブリドーマ細胞を産生し、このハイブリドーマ細胞を、本発明のアルブミン融合タンパク質(または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分)−特異的抗体に結合するその能力が、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分によって阻害されうる抗体を産生するクローンを同定するために選別する。そのような抗体には、本発明の融合タンパク質(または本発明のアルブミン融合タンパク質の部分)−特異的抗体に対する抗イディオタイプ抗体が含まれ、本発明のさらなる融合タンパク質(または本発明のアルブミン融合タンパク質の部分)−特異的抗体の形成を誘導するために、動物を免疫化するために使用する。 ヒトにおける抗体のin vivo利用のために、抗体は「ヒト化」される。そのような抗体は、以上で記述したモノクローナル抗体を産生しているハイブリドーマ細胞から由来する遺伝的構築物を用いて産生可能である。キメラおよびヒト化抗体を産生するための方法が、本技術分野で公知であり、本明細書で議論される(概説のために、Morrison, Science 229:1202 (1985); Oi et al., BioTechniques 4:214 (1986); Cabilly et al., 米国特許第4,816,567号、 Taniguchi et al.,、欧州特許第171496号; Morrison et al., 欧州特許第173494号; Neuberger et al., 国際公開第WO 8601533号; Robinson et al., 国際公開第WO 8702671号、 Boulianne et al., Nature 312:643 (1984); Neuberger et al., Nature 314:268 (1985)を参照のこと)。scFvのライブラリーからの、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分に対して指向する抗体断片の単離 ヒトPBLから単離した天然に存在するV−遺伝子を、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分に対して応答性を持つ抗体の断片のライブラリー内に構築し、ドナーに暴露してよく、またはしなくてよい(たとえば、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれた、米国特許第5,885,793号を参照のこと)。 ライブラリーのレスキュー。scFvのライブラリーを、国際特許明細書番号第WO 92/01047号にて記述されたように、ヒトPBLのRNAから構築する。ファージディスプレイ抗体断片をレスキューするために、ファージミドを持つおよそ109 の大腸菌を使用して、1%グルコースおよび100μg/mlのアンピシリンを含む50mlmの2×TY(2xTY−AMP−GLU)に接種し、振とうしながら、0.8のO.D.まで増殖させる。5mlのこの培養液を使用して、50mlの2xTY−AMP−GLUに接種し、2x108TUのデルタ遺伝子3ヘルパー(M13デルタ遺伝子III、国際特許明細書番号第WO 92/01047号を参照のこと)を加え、培養液を振とうしないで45分間、37℃にてインキュベートし、ついで、振とうしながら37℃にて45分間インキュベートする。培養液を 4000 r.p.m.にて10分間遠心し、ペレットを2リットルの、100μg/mlアンピシリンと50ug/mlカナマイシンを含む2×YT中に再懸濁させ、一晩増殖させる。ファージを、国際特許明細書番号第WO 92/01047号にて記述されたように調製する。 M13デルタ遺伝子IIIを以下のように調製する。M13デルタ遺伝子IIIヘルパーファージは、遺伝子IIIタンパク質をコードしていないので、したがって、抗体断片を提示しているファージ(mid)は、より大きな抗体に対する結合活性を持つ。感染性M13デルタ遺伝子III粒子を、ファージ形態形成の間に、野生型遺伝子IIIタンパク質を供給しているpUC19誘導体を持つ細胞中で、ヘルパーファージを増殖させることによって作製する。培養液を振とうしないで37℃にて1時間、ついで振とうしながら37℃にてさらに1時間インキュベートする。細胞を遠心し(IEC−Centra 8,400 r.p.m. 10分間)、300mlの、100μgアンピシリン/mlおよび25μgカナマイシン/ml両方を含む2×TY中に再懸濁させ、一晩、振とうしながら37℃にて増殖させる。ファージ粒子を精製し、2回のPEG−沈殿(Sambrook et al., 1990)によって培養培地から濃縮し、2ml PBS中に再懸濁させ、0.45μmフィルター(Minisart NML; Sartorius)を通し、およそ1013形質導入ユニット/mlの最終濃度を得た(アンピシリン−耐性クローン)。 ライブラリーのパニング。Immunotubes(ヌンク(Nunc))を、4mlの、100μg/mlまたは10μg/mlいずれかの、本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分で、PBS中一晩コートする。チューブを、2% Marvel−PBSにて、2時間37℃にてブロックし、PBS中にて3回洗浄する。およそ1013 TUのファージをチューブに適用し、室温にて30分間、ターンテーブル上または下で回転させながらインキュベートし、ついで1.5時間静置した。チューブをPBS 0.1% Tween−20で10回、PBSで10回洗浄した。ファージを、1mlの100mMトリエチルアミンを添加して、ターンテーブル上で15分間回転させ、0.5mlの1.0M Tris−HCl, pH 7.4で直ぐに溶液を中和することにより溶出する。ついで、溶出ファージを細菌とともに、30分間37℃にてインキュベートすることによって、ファージを、10mlのmid−log大腸菌TG1を感染させるために使用する。ついで大腸菌を、1%グルコースおよび100μg/mlアンピシリンを含むTYEプレート上にまく。得られた細菌ライブラリーをついで、以上で記述したようにデルタ遺伝子3ヘルパーファージでレスキューして、続く選別ラウンドのためのファージを調製する。この工程をついで、合計4ラウンドのアフィニティー精製のために繰り返す。ラウンド3および4のために、PBS、0.1% Tween−20で20回、pBSにて20回までチューブを洗浄する。 結合の特徴付け。第三および第四ラウンドの選別からの溶出したファージを使用して、大腸菌HB2151を感染させ、可溶性scFvを、アッセイのために単一のコロニーから産生する(Marks, et al., 1991)。ELISAを、50mM重炭酸塩pH 9.6中、10pg/mlの本発明のアルブミン融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質の一部分いずれかでコートしたマイクロタイタープレートで実施する。ELISAにて陽性のクローンをさらに、PCTフィンガープリンティングによって(たとえば、国際特許明細書番号第WO92/01047号を参照のこと)、ついで配列決定によって特性化する。これらのELISA陽性クローンをまたさらに、たとえばエピトープマッピング、結合アフィニティ、レセプターシグナル伝達、抗体/抗原結合をブロックまたは競合的に阻害する能力、および競合的アゴニストまたはアンタゴニスト活性のような、本技術分野で公知の技術によって特性化してもよい。実施例13:[3H]−2−デオキシグルコース取り込みアッセイ アジポース、骨格筋および肝臓がインスリン−感受性組織である。インスリンは、これらの組織へのグルコース取り込み/輸送を刺激可能である。アジポースおよび骨格筋の場合、インスリンが、グルコーストランスポーター4分子、GLUT4の、特定化細胞内コンポーネントから細胞表面への転位を最終的に導くシグナル伝達を開始する。細胞表面上で、GLUT4がグルコース取り込み/輸送を可能にする。[3H]−2−デオキシグルコース取り込み 多数のアジポースおよび筋肉関連細胞株を使用して、糖尿病の処置のために列記された、任意の1つまたはそれ以上の治療的薬物の組み合わせが存在しない場合、またはする場合で、グルコース取り込み/輸送活性に関して試験可能である。とりわけ、3T3−L1ネズミ繊維芽細胞株およびL6ネズミ骨格筋細胞を、それぞれ3T3−L1アジポサイトに、および筋管に分化し、[3H]−2−デオキシグルコース取り込みアッセイのための適切なin vitroモデルとして利用可能である(Urso et al., J Biol Chem, 274(43): 30864−73 (1999); Wang et al., J Mol Endocrinol, 19(3): 241−8 (1997); Haspel et al., J Membr Biol, 169 (1): 45−53 (1999); Tsakiridis et al., Endocrinology, 136(10): 4315−22 (1995))。簡単に記すと、2x105細胞/100μLのアジポサイトまたは分化L6細胞を、分化後培地中、50mg/mLのポリ−L−リシンでコートした96−ウェルTissue−Culture、「TC」処理プレートに移し、5% CO2中、37℃にて一晩インキュベートする。細胞をまず一回、血清を含まない低グルコースDMEM培地で洗浄し、ついで100μL/ウェルの同一の培地で、そして100μL/ウェルの緩衝剤1つまたはそれ以上の任意の糖尿病の処置のために列記した治療的薬物、たとえば1nM、10nMおよび100nMの対象発明の治療薬の増加濃度(たとえば配列番号:Yとして開示された特定の融合およびその断片および変異体)の組み合わせで、1nMインスリンのない状態または存在する状態で、37℃にて16時間枯渇させる。プレートを、100μL/ウェルのHEPES緩衝生理食塩水で3回洗浄する。インスリンを、10μM標識化[3H]−2−デオキシグルコース(アマシャム(Amersham)、#TRK672)および10μM非標識2−デオキシグルコース(シグマ(SIGMA)、D−3179)の存在下、37℃にて30分間、HEPES緩衝生理食塩水中1nMで加える。対照として、同一の条件をインスリンの存在しない場合をのぞいて実施する。10μMの最終濃度のサイトカラシンB(SIGMA, C6762)を、別のウェル中100μL/ウェルにて加え、非特異的取り込みを測定する。細胞をHEPES緩衝生理食塩水で3回洗浄する。標識化、すなわち10μMの[3H]−2−デオキシグルコースと、非標識、すなわち10μMの2−デオキシグルコースを、室温にて10分間加える。細胞を冷リン酸緩衝生理食塩水「PBS」にて三回洗浄する。細胞を、150μL/ウェルの0.2N NaOHの添加に際して溶解し、続いて振とうしながら、室温にて20分間インキュベートする。ついで試料をソニケーションバイアルに移し、5mLのソニケーション液を加える。バイアルを、ベータ−シンチレーションカウンター中で計数する。二重条件での取り込み、インスリンの存在しない状態または存在する状態の差を、以下の等式[(分あたりインスリンカウント“cpm” −非特異的 cpm)/(インスリンなしcpm − 非特異的cpm)]で決定する。平均応答が、それぞれアジポサイトと筋管に関して、対照の約5倍、および3倍の制限内に入った。細胞の分化 細胞をT−75 cm2フラスコ中で感染コンフルエントになるようにした。培地を除去し、48時間、25mLの前分化培地で置換する。細胞を5% CO2, 85%湿度中、37℃にてインキュベートする。48時間後、前分化培地を除去し、48時間、25mL分化培地で置換する。細胞を再び5% CO2, 85%湿度中、37℃にてインキュベートする。48時間後、培地を除去し、30mL分化後培地で置換する。分化後培地を14〜20日間、または完全分化が達成されるまで維持する。培地を2〜3日間ごとに変化する。ヒトアジポサイトは、ゼン−バイオ社(Zen−Bio, INC)から購入可能である(# SA−1096)。実施例14膵臓細胞株内への[3H]−チミジン取り込みのin vitroアッセイ GLP−1が、Islet Duodenal Homeobox−1(IDX−1)およびインスリンmRNAレベルにおける増加と関連して、時間−および/回−依存様式にて、ラット膵臓導管上皮細胞株ARIPの分化を誘導することが最近示された(Hui et al., 2001, Diabetes, 50(4): 785−96)。IDX−1は純に、GLP−1レセプターのmRNAレベルを増加させる。試験した細胞型RIN−M細胞:これらの細胞は、American Type Tissue Culture Collection (ATCC Cell Line Number CRL−2057)より入手可能である。RIN−M細胞株は、放射線誘導移植可能ラット島細胞腫より由来した。株は、腫瘍のヌードマウスゼノグラフトから確立した。細胞が島ポリペプチドホルモンを産生および分泌し、L−ドパデカルボキシラーゼ(アミン前駆体取り込みおよび脱カルボキシル化、またはAPUD、活性を持つ細胞のためのマーカー)を産生する。ARIP細胞:American Type Tissue Culture Collection (ATCC Cell Line Number CRL−1674)から入手可能な上皮形態の膵臓外分泌細胞が存在する。また参考文献Jessop, N.W. and Hay, R.J., 「移植可能腫瘍から由来する2つのラット膵臓外分泌細胞株の特性化(Characteristics of two rat pancreatic exocrine cell lines derived from transplantable tumors)」 In Vitro 16: 212, (1980); Cockell, M. et al., 「腺房膵臓中で発現する遺伝子の転写活性物と相互作用する細胞特異的DNA−結合活性の同定(Identification of a cell−specific DNA−binding activity that interacts with a transcriptional activator of genes expressed in the acinar pancreas)」、 Mol. Cell. Biol. 9: 2464−2476, (1989); Roux, E., et al. 「細胞特異的転写因子RTF1は、DNAに相互作用する2つの異なるサブユニットを含む(The cell−specific transcription factor PTF1 contains two different subunits that interact with the DNA)」、 Genes Dev. 3: 1613−1624, (1989);およびHui, H., et al., 「グルカゴン−様ペプチド1は、島十二指腸ホメオボックス−1−陽性膵臓導管細胞の、インスリン−分泌細胞への分化を誘導する(Glucagon−like peptide 1 induces differentiation of islet duodenal homeobox−1−positive pancreatic ductal cells into insulin−secreting cells)」、 Diabetes 50: 785−796 (2001)も参照のこと。細胞の調製 RIN−M細胞株を、10%ウシ胎児血清(ハイクローン(Hyclone)、 #SH30088.03)を含むRPMI1640培地(ハイクローン(Hyclone)、#SH300027.01)中で増殖させ、1:3〜1:6の比で、6〜8日ごとに継代培養する。培地を3〜4日ごとに変える。 ARIP(ATCC #CRL−1674)細胞株を、1.5g/L重炭酸ナトリウムおよび10%ウシ胎児血清を含むように調整した、2mM L−グルタミンを含むハムのF12K培地(ATCC, #30−2004)中で増殖させる。ARIP細胞株を、1:3〜1:6の比で、週に二回継代培養する。培地を3〜4日ごとに変える。アッセイプロトコール 細胞を、96−ウェルプレート中、4000細胞/ウェルにて播き、48〜72時間、50%コンフルエンスまで培養する。細胞を100mL/ウェルにて血清を含まない培地に変える。48〜72時間インキュベーションした後、対象発明の血清および/または治療薬(たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質、およびその断片および変異体)をウェルに加える。インキュベーションをさらに36時間持続する。[3H]−チミジン(5〜20ci/mmol)(アマシャム ファルマシア(Amersham Pharmacia)、#TRK120)を、1マイクロキューリー/5マイクロリットルまで希釈する。36時間のインキュベーションの後、5マイクロリットルを、さらに24時間、ウェルあたりで加える。反応を、細胞を穏やかに、冷リン酸緩衝生理食塩水「PBS」にて一回洗浄することによって終結させる。ついで細胞を100マイクロリットルの10%氷冷TCAにて15分間4℃にて固定する。PBSを除去し、200マイクロリットルの0.2N NaOHを加える。プレートを、振とうしながら、室温にて1時間インキュベートする。溶液を、シンチレーションバイアルに移し、5mLの水性溶液に適合可能なシンチレーション液体を加え、激しく混合する。ウイルスをベータシンチレーションカウンター中で計数する。陰性対照として、緩衝液のみを使用する。陽性対照として、ウシ胎児血清を使用する。実施例15:糖尿のアッセイ 糖尿(すなわち尿中の過剰な糖)を、糖尿病の疾患状態の指標を提供するために簡単にアッセイ可能である。正常患者試料と比較して、患者試料中の過剰な尿は、IDDMおよびNIDDMの徴候である。IDDMおよびNIDDMをもつそのような患者の処置の効果が、尿中の過剰なグルコースの量の得られた減少によって示唆される。IDDMおよびNIDDMモニタリングのための好ましい実施様態において、患者からの尿試料を、本技術分野で公知の技術を用いて、グルコースの存在に関してアッセイする。ヒトにおける糖尿は、100mlあたり100mgを超える尿中グルコース濃度によって定義される。糖尿を示している患者における過剰な糖レベルを、血液試料を得、血清グルコースをアッセイすることによってより正確に測定可能である。実施例16:B細胞増殖および分化の刺激または阻害を検出するアッセイ 機能的体液性免疫応答の発生が、B系細胞とそれらの微小環境間の可溶性および類似シグナル伝達を必要とする。シグナルは、B系統細胞がそのプログラムされた発達を許容する陽性刺激、または細胞がその現在の発達経路を停止するように指示する陰性刺激を与えうる。現在まで、多数の刺激および阻害シグナルが、IL−2、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL10、IL−13、IL−14 およびIL−15を含むB細胞応答性に影響を与えることがわかった。興味深いことに、これらのシグナルは、それ自身弱い効果器であるが、しかし、種々の共刺激タンパク質との組み合わせで、B細胞集団内で、活性化、増殖、分化、ホーミング、耐性および死を誘導可能である。 もっとも研究されたB−細胞共刺激タンパク質の1つは、TNF−スーパーファミリーである。このファミリー内で、それらのそれぞれのリガンドCD154、CD70、およびCD153とともに、CD40、CD27およびCD30が、種々の免疫応答を調節することが発見された。これらのB細胞集団およびそれらの前駆体の増殖および分化の検出および/または観察を可能にするアッセイは、増殖および分化に関してこれらのB−細胞集団において種々のタンパク質が持ちうる効果を決定することにおける価値のあるツールである。以下で列記したのは、B細胞集団およびそれらの前駆体の分化、増殖または阻害の検出を可能にするように設計された2つのアッセイである。 in vitroアッセイ−(治療的タンパク質の断片または変異体、および/またはアルブミンまたはアルブミンの断片または変異体を含む)本発明のアルブミン融合タンパク質を、B細胞集団およびそれらの前駆体における、活性化、増殖、分化または阻害および/または死を誘導するその能力に関して査定可能である。0.1〜10,000ng/mLの範囲の/回にわたって定性的に測定した、精製ヒト扁桃B細胞における、本発明のアルブミン融合タンパク質の活性を、精製した扁桃B細胞を、プライミング試薬として、ホルマリン固定ストレプトコッカスアウレウス(Staphylococcus aureus)Cowan1(SAC)または固定化抗ヒトIgM抗体の存在下で培養する、標準B−リンパ球共刺激アッセイにて査定する。IL−2およびIL−15のような第二シグナルが、SACおよびIgM架橋と相乗作用を与え、トリチウム化−チミジン取り込みによって測定されたように、B細胞増殖を誘引する。新規の相乗効果薬が、本アッセイを用いて簡単に同定可能である。アッセイには、CD3−陽性細胞の磁気ビーズ(MACS)枯渇によってヒト扁桃細胞を単離することが含まれる。得られた細胞集団は、CD45R(B220)の発現によって査定するように、95%以上B細胞である。 各試料の種々の希釈を、96−ウェルプレートの個々のウェルに入れ、150ulの総容量中、培養培地中(10% FBS、5 X 10−5M 2ME、100U/ml ペニシリン、10ug/ml ストレプトマイシン、およびSACの10−5 希釈を含むRPMI1640)中に懸濁した105 B−細胞を加える。増殖または阻害は、因子添加72時間で開始して、3H−チミジン(6.7 Ci/mM)での20時間パルス(1uCi/ウェル)によって定量される。陽性および陰性対照は、それぞれIL2および培地である。 in vivoアッセイ−BALB/cマウスに、緩衝液のみ、または2mg/kgの(治療的タンパク質の断片または変異体、および/またはアルブミンまたはアルブミンの断片または変異体を含む融合タンパク質を含む)本発明のアルブミン融合タンパク質を、一日二回、注射(i.p.)する。マウスに、この処理を4連続日与え、その時点で犠牲死させ、種々の組織および血清を解析のために回収した。正常脾臓からのH&E切片と、本発明のアルブミン融合タンパク質で処理した脾臓の比較が、末梢動脈リンパ管鞘の核酸、および/または赤脾髄領域の有核細胞質における有意な増加のような、脾臓細胞における融合タンパク質の活性の結果が示唆され、B−細胞集団の分化および増殖の活性化が示唆されうる。B細胞マーカー、抗−CD45R(B220)を用いる、免疫組織化学的研究を使用して、脾臓破壊のような脾臓細胞に対する任意の生理学的変化が、確立されたT細胞領域に浸潤する、ゆるく定義されたB−細胞ゾーン内のB−細胞発現量の増加によるかどうかを決定する。 アルブミン融合タンパク質で処理したマウスからの脾臓のフローサイトメトリー解析を、対照マウス中で観察されたものに対して、アルブミン融合タンパク質が、ThB+、CD45R(B220)dull B細胞の集団を、特異的に増加させるかどうかを示唆するために、使用する。 同様に、in vivoでの成熟B細胞発現量の増加の予想された結果は、血清Igタイターの相対的な増加である。したがって、血清IgMおよびIgAレベルを、緩衝液および融合タンパク質処置マウス間で比較する。実施例17:T細胞増殖アッセイ CD3−誘導増殖アッセイを、PBMC上で実施し、3H−チミジンの取り込みによって測定する。このアッセイは以下のように実施する。96ウェルプレートを、100ml/ウェルのCD3に対するmAb(HIT3a、ファルミンゲン(Pharmingen))、またはアイソタイプ一致対照mAb(B33.1)で、4℃にて一晩コートし(.05M重炭酸緩衝液、pH9.5中1mg/ml)、ついでPBSにて三回洗浄する。PBMCを、ヒト末梢血よりF/H勾配遠心によって単離し、種々の濃度の(治療的タンパク質の断片または変異体、および/またはアルブミンまたはアルブミンの断片または変異体を含む融合タンパク質を含む)本発明のアルブミン融合タンパク質の存在下、10% FCS およびP/Sを含むRPMI中、mAbコートされたプレートの四重ウェルに加えた(5x104/well)(総容量 200ul)。関連タンパク質緩衝液および培地のみが対照である。37℃での培養48時間後、プレートを2分間、1000rpmにて回転させ、100mlの上清を除去し、増殖における効果を観察する場合、−20℃にて、IL−2(または他のサイトカイン)の測定のために保存する。ウェルを、0.5 uCiの3H−チミジンを含む100ulの培地で満たし、37℃にて18〜24時間培養する。ウェルを回収し、3H−チミジンのとりこみを、増殖の測定として使用する。抗−CD3のみが増殖に関する陽性対照である。IL−2(100U/ml)がまた、増殖を増強する対照として使用される。T細胞の増殖を誘導しない対照抗体を、本発明の融合タンパク質の効果に関する陰性対照として使用する。実施例18:本発明の融合タンパク質の、単球および単球由来ヒト樹状細胞のMHCクラスIIの発現、共刺激および接着分子、および細胞分化に対する効果 樹状細胞を、末梢血中で見られる増殖前駆体の発現によって産生する。接着PBMCまたは洗い分け単球画分を、GM−CSF(50 ng/ml)およびIL−4 (20 ng/ml)とともに7〜10日間培養する。これらの樹状細胞は、未熟細胞の特徴的な表現系(CD1、CD80、CD86、CD40 およびII型MHC抗原)を持つ。TNF−aのような活性化因子での処理によって、表面表現系における急速な変化がおこる(I型およびII型MHC、共刺激および接着分子の発現増加、FCγRIIのダウンレギュレーション、CD83のアップレギュレーション)。これらの変化は、抗原提示キャパシティーの増加、および樹状細胞の機能的成熟と相関する。 表面抗原のFACS解析を以下のように実施する。細胞を1〜3日間、増加濃度の、本発明のアルブミン融合タンパク質、またはLPS(陽性対照)で処理し、1% BSAおよび0.02mMアジ化ナトリウムを含むPBSで洗浄し、ついで適切なFITC−またはPE−標識化モノクローナル抗体の1:20希釈とともに、4℃にて30分間インキュベートする。さらなる洗浄の後、標識された細胞を、FACScan(ベクトンディッキンソン(Becton Dickinson))上のフローサイトメトリーによって解析する。サイトカイン産生の効果 樹状細胞によって産生されるサイトカイン、とりわけIL−12は、T細胞依存免疫応答の開始にて重要である。IL−12は、ThIヘルパーT−細胞免疫応答の発達に強力に影響を与え、細胞傷害性TおよびNK細胞機能を誘導する。ELISAを使用して、以下のようにIL−12放出を測定する。樹状細胞(106/ml)を、増加濃度の本発明のアルブミン融合タンパク質とともに、24時間処理する。LPS(100ng/ml)を細胞培養液に、陽性対照として加える。細胞培養液からの上清をついで回収し、市販されているELISAキット(たとえば、R&Dシステムズ(R & D Systems (Minneapolis, MN))を用いて、IL−12含量に関して解析する。キットにて提供された標準のプロトコールを使用する。II型MHC、共刺激および接着分子の発現における効果 細胞表面抗原の3つの主要なファミリー、接着分子、抗原提示に関わる分子、およびFcレセプター、が単球として同定可能である。II型MHC抗原または、B7およびICAM−1のような他の共刺激分子の発現の調節によって、結果として、単球の抗原提示キャパシティーの変化、およびT細胞活性化を誘導する能力の変化となりうる。Fcレセプターの発現の増加が、単球細胞傷害性活性、サイトカイン放出およびファゴサイトーシスの改善と相関しうる。 FACS解析を使用して、以下のように表面抗原を試験する。単球を、1〜5日間、増加量の本発明のアルブミン融合タンパク質またはLPS(陽性対照)にて処理し、1% BSAおよび0.02mMアジ化ナトリウムを含むPBSで洗浄し、ついで適切なFITC−またはPE−標識化モノクローナル抗体の1:20希釈とともに、4℃にて30分間インキュベートする。さらなる洗浄の後、標識された細胞を、FACScan(ベクトンディッキンソン(Becton Dickinson))上のフローサイトメトリーによって解析する。単球活性化および/または生存の増加 単球を活性化する(または不活性化する)、および/またが単球生存を増加させる(または単球生存を減少させる)分子に関するアッセイが、本技術分野で公知であり、本発明の分子が、単球の阻害剤または活性化物として機能するかどうかを決定するために、通常通り適用する。本発明のアルブミン融合タンパク質を、以下に記述した3つのアッセイを用いてスクリーン可能である。これらのアッセイのそれぞれに対して、末梢血単核細胞(PBMC)を、ヒストパック(Histopaque)勾配(シグマ(Sigma)を通した遠心によって、単一のドナーロイコパック(アメリカン レッド クロス(American Red Cross)、Baltimore, MD)から精製する。単球を、カウンターフロー遠心溶出によってPBMCから単離する。単球生存アッセイ ヒト末梢血単球は、血清または他の刺激がない状態で培養した場合に、生存能力を次第に失う。これらの死は、内部制御工程(アポトーシス)による。TNF−アルファのような活性化因子の培養液への添加が、細胞生存を劇的に改善し、DNA断片化を防止する。ヨウ化プロピジウム(PI)染色を用いて、以下のようにアポトーシスを測定する。単球を48時間、100ng/ml TNF−アルファ(陰性対照)の存在下、血清を含まない培地(陽性対照)中、そして試験すべき種々の濃度の融合タンパク質の存在下、ポリプロピレンチューブ内で48時間培養する。細胞を、5μg/mlの最終濃度にて、PIを含むPBS中2x106/ml の濃度にて懸濁させ、ついで室温にて5分間、FACScan解析の前にインキュベートする。PI取り込みが、本実験パラダイムにおいて、DNA断片化に相関することが示された。サイトカイン放出の効果 単球/マクロファージの重要な機能は、刺激後サイトカイン放出を介した、免疫系の他の細胞集団におけるそれらの制御活性である。サイトカイン放出を測定するためにELISAを以下のように実施する。ヒト単球を、増加量の本発明のアルブミン融合タンパク質と、そして同一の条件であるが、融合タンパク質の存在しない状態で、5x105 cells/mlの密度でインキュベートする。IL−12産生のために、細胞を、融合タンパク質の存在下で、IFN(100U/ml)にて一晩プライムする。ついでLPS(10ng/ml)を加える。条件培地を24時間後に回収し、使用するまで冷凍する。ついでTNF−アルファ、IL−10、MCP−1およびIL−8の測定を、市販ELISAキット(たとえばR&Dシステムズ(R & D Systems (Minneapolis, MN))を用い、キットにて提供される標準のプロトコールを適用することで実施する。酸化的破壊 精製した単球を、2−1x105 細胞/ウェルにて、96−wプレート中にまく。増加濃度の本発明のアルブミン融合タンパク質を、総容量0.2ml培養培地(RPMI1640+10%FSC、グルタミンおよび抗生物質)中ウェルに加える。3日間のインキュベーション後、プレートを遠心し、培地をウェルから除去する。マクロファージ単層に、0.2ml/ウェルのフェノールレッド溶液(140mM NaCl、10mMリン酸カリウム緩衝液pH7.0、5.5mMデキストロース、0.56mMフェノールレッドおよび19U/mlのHRPO)を、刺激物質(200nM PMA)と一緒に加える。プレートを37℃にて2時間インキュベートし、反応を、20μl 1N NaOH/ウェルを加えることによって停止させる。吸光度を610nmにて読む。マクロファージによって産生されたH2O2 の量を計算するために、公知のモル量のH2O2溶液の標準曲線を各実験にて実施する。実施例19:血管内皮細胞の増殖における本発明のアルブミン融合タンパク質の効果 第一日目、ヒト臍帯血内皮細胞(HUVEC)を、4%ウシ胎児血清(FBS)、16ユニット/mlヘパリン、および50ユニット/ml 内皮細胞増殖上清(ECGS、バイオテクニック社(Biotechnique, Inc.))を含むM199培地中、2−5x104 細胞/35 mmディッシュ濃度にてまく。第二日目、培地を、10%FBS、8ユニット/mlヘパリンを含むM199に交換する。本発明のアルブミン融合タンパク質、およびVEGFおよび塩基性FGF(bFGF)のような陽性対照を、種々の濃度で加える。4日目および6日目、培地を交換する。8日目、細胞数をコールター カウンター(Coulter Counter)にて測定する。 HUVEC細胞数の増加は、融合タンパク質が、血管内皮細胞を増殖させうることを示唆し、HUVEC細胞の数の減少が、融合タンパク質が、血管内皮細胞を阻害することを示唆している。実施例20:ラット角膜創傷治癒モデル 本動物モデルは、新血管新生における本発明のアルブミン融合タンパク質の効果を示している。実験プロトコールには、間質層内へ、角膜中心から1〜1.5mm長切開を作製すること、眼の外周コーナーに面している切開のへり下にスパチュラを挿入すること、ポケットを作製すること(そのベースは、眼のエッジから1〜1.5mmである)、ポケット内に、50ng〜5ugの本発明のアルブミン融合タンパク質を含むペレットを配置すること、が含まれる。本発明のアルブミン融合タンパク質での処置をまた、20mg〜500mg(毎日投与5日間)の/回範囲で、角膜傷に局所的に適用可能である。実施例21:糖尿病マウスとグルココルチコイド傷害創傷治癒モデル糖尿病db+/db+マウスモデル 本発明のアルブミン融合タンパク質が、治癒工程を促進することを実証するために、創傷治癒の遺伝的糖尿病マウスモデルを使用する。db+/db+マウスにおける全厚創傷治癒モデルがよく特性化されており、傷害創傷治癒の臨床的に関連した、再現可能なモデルである。糖尿病傷の治癒は、収縮ではなく、顆粒組織の形成と再上皮化に依存する(Gartner, M.H. et al., J. Surg. Res. 52:389 (1992); Greenhalgh, D.G. et al., Am. J. Pathol. 136:1235 (1990))。 糖尿病動物は、II型糖尿病で観察される多くの特徴的な性質を持つ。ホモ接合体(db+/db+)マウスは、その正常ヘテロ接合体(db+/+m)同胞子と比較して肥満である。変異糖尿病(db+/db+)マウスは、クロモソーム4(db+)上で、単一の常染色体劣性変異を持つ(Coleman et al. Proc. Natl. Acad. Sci. USA 77:283−293 (1982))。動物は、多食症、多渇症および多尿症を示す。変異糖尿病マウス(db+/db+)は、血液グルコースが上昇し、インスリンレベルが増加するか、正常であり、細胞仲介免疫が抑制される(Mandel et al., J. Immunol. 120:1375 (1978); Debray−Sachs, M. et al., Clin. Exp. Immunol. 51(1):1−7 (1983); Leiter et al., Am. J. of Pathol. 114:46−55 (1985))。末梢ニューロパシー、心筋合併症、および微小血管損傷、基底膜肥大および糸球体ろ過異常が、これらの動物で記述されてきた(Norido, F. et al., Exp. Neurol. 83(2):221−232 (1984); Robertson et al., Diabetes 29(1):60−67 (1980); Giacomelli et al., Lab Invest. 40(4):460−473 (1979); Coleman, D.L., Diabetes 31 (Suppl):1−6 (1982))。これらのホモ接合体糖尿病マウスは、ヒトII型糖尿病に対して類似のインスリン耐性である高血糖症を発達させる(Mandel et al., J. Immunol. 120:1375−1377 (1978))。 これらの動物において観察される特徴は、このモデルでの治癒が、ヒト糖尿病で観察される治癒と同様でありうることを示唆している(Greenhalgh, et al., Am. J. of Pathol. 136:1235−1246 (1990))。 遺伝的糖尿病メスC57BL/KsJ (db+/db+)マウスおよびそれらの非糖尿病(db+/+m)ヘテロ接合体同胞子を本研究で使用する(ジャクソン ラボラトリーズ(Jackson Laboratories)。動物を、6週齢で購入し、8週齢で研究を開始する。動物を個々にかい、随意餌および水を与える。すべての操作を、無菌技術を用いて実施する。実験は、ヒューマン ゲノム サイエンス社(Human Genome Sciences, Inc)Institutional Animal Care and Use Committee and the Guidelines for the Care and Use of Laboratory Animalsのルールおよびガイドラインにしたがって実施する。 創傷プロトコールを、先に繰り返された方法にしたがって実施する(Tsuboi, R. and Rifkin, D.B., J. Exp. Med. 172:245−251 (1990))。簡単に記すと、創傷の日に、動物を、脱イオン水中に溶解した、アベルチン(0.01mg/mL)、2,2,2−トリブロロメタノールおひび2−メチル−2−ブタノールの腹腔内注射で麻酔する。動物の背部の毛を刈り、皮膚を70%エタノールイオンおよびヨウ素で洗浄する。手術領域を、創傷の前に、無菌ガーゼで乾燥させる。8mm全厚創傷をついで、Keyes組織パンチを用いて作製する。創傷後直ぐに、周辺の皮膚を穏やかにのばして、創傷拡大を除去する。創傷を、実験の間、あけたままにする。処置の適用は、局所的に創傷の日にはじめて5連続日行う。処置の前に、創傷を生理食塩水とガーゼスポンジで穏やかに清浄する。 創傷を、手術の日、およびその後2日の間隔にて、固定化距離にて、視覚的に試験し、写真にとる。創縫合を、1〜5日目、および8日目における毎日の測定によって測定する。創傷は、平衡化ジャメソン(Jameson)キャリパーを用いて水平および垂直で測定する。顆粒組織がもはや見られず、創傷が連続上皮によってカバーされた場合に、創傷が治癒したと考えられる。 本発明のアルブミン融合タンパク質を、賦形剤中、8日間、一日あたり4mg〜500mg/創傷の、異なる範囲の/回を用いて投与する。賦形剤対照群には、50mLの賦形剤溶液を与える。 動物を、ペントバルビタールナトリウム(300mg/kg)の腹腔内注射にて、8日目に麻酔する。傷および周辺の皮膚をついで組織学および免疫組織化学のために回収する。組織切片を、さらなるプロセスのために生検スポンジ間の組織カセット中で、10%中性緩衝ホルマリン中に入れる。 それぞれ10匹の動物の3群(5匹糖尿病、5匹日糖尿病対照)を評価する。1)賦形剤プラセボ対照、2)未処理群、および3)処理群。 傷閉鎖を、垂直および水平軸中の面積を測定し、傷の正方形領域を得ることによって解析する。ついで収縮を、初期傷面積(0日目)および処理後(8日目)間の差を確立することによって推定する。第1日目の傷面積は64mm2であり、皮膚パンチの相当する大きさである。計算は以下の式を用いて行う。a. [第8日目の開口面積]−[第1日目の開口面積]/[第1日目の開口面積] 標本を、10%緩衝ホルマリンで固定し、パラフィン包埋ブロックを、傷表面(5mm)に対して垂直に区分けし、Reichert−Jung薄切を用いて切断する。日常的なヘマトキシリン−エオンシン(H&E)染色を、二等分した傷の断面にて実施する。傷の組織学的試験を使用して、治癒工程、および修復皮膚の形態学的外見が、本発明のアルブミン融合タンパク質での処置によって変わったかどうかを査定する。この査定には、細胞蓄積の存在、炎症細胞、キャピラリー、繊維芽細胞、再上皮形成および表皮成熟の確認が含まれた(Greenhalgh, D.G. et al., Am. J. Pathol. 136:1235 (1990))。目盛りつきレンズマイクロメーターを、盲監察官によって使用される。 組織切片をまた、ABC Elite検出系を用いて、ポリクローナルウサギ抗ヒトケラチン抗体で、免疫組織化学的染色する。ヒト皮膚を、陽性組織対照として使用し、非免疫IgGを陰性対照として使用する。ケラチノサイト増殖を、目盛りつきレンズマイクロメーターを用いて、再上皮形成の程度を評価することによって決定する。 皮膚標本中の増殖細胞核抗原/サイクリン(PCNA)を、ABC Elite検出系で、抗−PCNA抗体(1:50)を用いることによって、実証する。ヒト大腸がんを陽性組織対象として使用し、ヒト脳組織を陰性組織対象として使用する。各標本は、第一抗体を省略し、非免疫マウスIgGで置換した切片を含んだ。これらの切片のランキングは、0〜8のスケールにて、増殖の程度に基づき、低いランキングは、わずかな増殖を反映し、高いランキングは激しい増殖を反映する。 実験データを、対応のないt検定を用いて解析する。<0.05のp値が有意であると考えられる。ステロイド傷害ラットモデル ステロイドによる創傷治癒の阻害が、in vitroおよびin vivo系にて種々よく記述されてきている(Wahl, Glucocorticoids and Wound healing. In: Anti−Inflammatory Steroid Action: Basic and Clinical Aspects. 280−302 (1989); Wahlet al., J. Immunol. 115: 476−481 (1975); Werb et al., J. Exp. Med. 147:1684−1694 (1978))。血管新生の阻害、血管透過性の減少によってグルココルチコイドがもたらす創傷の治癒の遅延(Ebert et al., An. Intern. Med. 37:701−705 (1952))、繊維芽細胞増殖、およびコラーゲン合成(Beck et al., Growth Factors. 5: 295−304 (1991); Haynes et al., J. Clin. Invest. 61: 703−797 (1978))、および環状単球の一過性減少を産生する(Haynes et al., J. Clin. Invest. 61: 703−797 (1978); Wahl, ”Glucocorticoids and wound healing”, In: Antiinflammatory Steroid Action: Basic and Clinical Aspects, Academic Press, New York, pp. 280−302 (1989))。障害創傷治癒に対するステロイドの全身投与が、ラットにてよく確立された減少である(Beck et al., Growth Factors. 5: 295−304 (1991); Haynes et al., J. Clin. Invest. 61: 703−797 (1978); Wahl, ”Glucocorticoids and wound healing”, In: Antiinflammatory Steroid Action: Basic and Clinical Aspects, Academic Press, New York, pp. 280−302 (1989); Pierce et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 86: 2229−2233 (1989))。 本発明のアルブミン融合タンパク質が、治癒工程を加速可能であることを示すために、治癒がメチルプレドニゾロンの全身投与によって正常に機能しないラットにおける、全厚切除皮膚傷における融合タンパク質の多重局所適用の効果を査定する。 250〜300gの体重の若年成体オスSprague Dawleyラット(チャールズ リバー ラボラトリーズ(Charles River Laboratories))を本実施例で使用する。動物を8週齢で購入し、9週齢で研究を開始する。ラットの治癒応答を、メチルプレドニゾロン(17mg/kg/ラット筋肉内)によって障害を与える。動物を個々にかい、随意餌および水を与える。すべての操作を、無菌技術を用いて実施する。実験は、ヒューマン ゲノム サイエンス社(Human Genome Sciences, Inc)Institutional Animal Care and Use Committee and the Guidelines for the Care and Use of Laboratory Animalsのルールおよびガイドラインにしたがって実施する。 創傷プロトコールを、以上で記述したものにしたがって実施する。創傷の日に、動物を、ケタミン(50mg/kg)およびキシラジン(5mg/kg)の筋肉内注射で麻酔する。動物の背部の毛を刈り、皮膚を70%エタノールイオンおよびヨウ素で洗浄する。手術領域を、創傷の前に、無菌ガーゼで乾燥させる。8mm全厚創傷をついで、Keyes組織パンチを用いて作製する。創傷を、実験の間、あけたままにする。試験物質の適用は、局所的に創傷の日にはじめて1日1回7連続日行い、続いてメチルプレドニゾロン投与を行う。処置の前に、創傷を生理食塩水とガーゼスポンジで穏やかに清浄する。 創傷を、手術の日、および治療最終日にて、固定化距離にて、視覚的に試験し、写真にとる。創縫合を、1〜5日目、および8日目における毎日の測定によって測定する。創傷は、平衡化ジャメソン(Jameson)キャリパーを用いて水平および垂直で測定する。顆粒組織がもはや見られず、創傷が連続上皮によってカバーされた場合に、創傷が治癒したと考えられる。 本発明の融合タンパク質を、賦形剤中、8日間、一日あたり4mg〜500mg/創傷の、異なる範囲の/回を用いて投与する。賦形剤対照群には、50mLの賦形剤溶液を与える。 動物を、ペントバルビタールナトリウム(300mg/kg)の腹腔内注射にて、8日目に麻酔する。傷および周辺の皮膚をついで組織学および免疫組織化学のために回収する。組織切片を、さらなるプロセスのために生検スポンジ間の組織カセット中で、10%中性緩衝ホルマリン中に入れる。 それぞれ10匹の動物の3群(5匹メチルプレドニゾロン投与、5匹日グルココルチコイドなし)を評価する。1)賦形剤プラセボ対照、2)未処理群、および3)処理群。 傷閉鎖を、垂直および水平軸中の面積を測定し、傷の正方形領域を得ることによって解析する。ついで収縮を、初期傷面積(0日目)および処理後(8日目)間の差を確立することによって推定する。第1日目の傷面積は64mm2であり、皮膚パンチの相当する大きさである。計算は以下の式を用いて行う。a. [第8日目の開口面積]−[第1日目の開口面積]/[第1日目の開口面積] 標本を、10%緩衝ホルマリンで固定し、パラフィン包埋ブロックを、傷表面(5mm)に対して垂直に区分けし、Olympus薄切を用いて切断する。日常的なヘマトキシリン−エオンシン(H&E)染色を、二等分した傷の断面にて実施する。傷の組織学的試験を使用して、治癒工程、および修復皮膚の形態学的外見が、本発明のアルブミン融合タンパク質での処置によって改善されたかどうかを査定する。目盛りつきレンズマイクロメーターが、盲監察官によって使用され、傷ギャップの距離を決定する。 実験データを、対応のないt検定を用いて解析する。<0.05のp値が有意であると考えられる。実施例22:リンパ水腫動物モデル 本実験アプローチの目的は、ラット後ろ足でのリンパ新生と、リンパ循環系の再構築における、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的効果を試験するための、適切で、一定したリンパ水腫モデルを作製することである。効果は、影響を受けた足の膨張用量、リンパ脈管構造の量の定量、総血漿タンパク質および組織学によって測定する。急性リンパ水腫が7〜10日間観察される。おそらくより重要なのは、浮腫の慢性進行3〜4週間まで続くことである。 手術を開始する前に、血液試料を、タンパク質濃度解析のために抜く。および〜350gの体重のオスラットにペントバルビタールを投与する。つづいて、右足を膝から臀部まで毛を刈る。かった部分を、70% EtOH中に浸したガーゼでふく。血液を血清総タンパク質試験のためにぬく。周辺および容積測定を、2測定レベルを作製した後、脚内に色素を注射するまえに実施する(ヒール上0.5 cm, 背部脚の中間ptにて)。右および左両方の脚の皮内背に、0.05mlの1% Evan’s Bloueを注射する。ついで、周辺および容積測定を、脚への色素の注射に続いて行う。 ランドマークとして膝関節を用い、ミッド−レッグ鼠径部切開を作製し、周辺に大腿骨血管が局在することを可能にする。鉗子および止血鉗子を使用して、皮膚弁を解剖して分離する。大腿骨血管の位置を決めた後、血管の脇および下部に沿って走っているリンパ管の位置を決める。この領域の主要なリンパ管をついで、電気的に凝固させるか、縫合糸で結ぶ。 顕微鏡を用いて、脚の裏の筋肉(半腱様筋および内転筋近く)をそっけなく解剖する。ついで膝窩リンパ節の位置を決める。2つの近位および2つの遠位リンパ管および膝窩リンパ節の遠位血管供給をついで縫合によって結ぶ。膝窩リンパ節と、任意の周辺の脂肪組織をついで、結合組織を切断することによって除去する。 本手順の結果としての穏やかな出血を制御するように注意を払う。リンパ管を閉塞した後、皮膚弁を、液体皮膚(ベトバンド(Vetbond)(AJ Buck))を用いることによって密封する。分離した皮膚縁を、下を走る筋肉組織に密封し、一方脚のまわり〜0.5cmのギャップを残す。皮膚をまた、必要な場合、下を走る筋肉に縫合することによってつないでよい。 感染を避けるために、動物をメッシュで個々にかう(交配なし)。回復した動物を、最適浮腫ピークを介して毎日確認し、典型的には5〜7日までに発生する。ついでプラトー浮腫ピークを観察する。リンパ水腫の強度を評価するために、手術の前、および7日間毎日、それぞれの脚上の2つの設計した部分の周辺および容量を測定する。リンパ水腫における血漿タンパク質の効果を決定し、タンパク質解析が、有用な視野計であるかどうかも調査する。対象および浮腫脚両方の重さを2箇所で評価する。解析を盲様式で実施する。周辺測定:脚運動を防止するために簡単な気体麻酔下、布巻尺を使用して脚周辺を測定する。測定は、2人の異なる人間によって、距骨と背部脚にて実施し、2つの読み取りを平均化する。読み取りを対象および浮腫脚両方から実施する。容量測定:手術の日に、動物をペントバルビタールで麻酔し、手術の前に試験する。毎日の容量のために、動物を簡単なハロタン麻酔(迅速な固定化および素早い回復)し、両方の脚の毛を刈り、脚上の防水マーカーを用いて等しく印をつける。脚をまず水中に浸し、ついでそれぞれの記録したレベルまで器具内に浸し、Buxco浮腫ソフトウェア(ケン/ベクター(Chen/Victor))によって測定する。データを一人が記録し、もう一人が記録した領域まで脚を浸す。血液−血漿タンパク質測定:血液を抜き、スピンさせ、血清を手術の前に分離し、ついで最後に総タンパク質の測定および Ca2+比較をおこなう。脚重量比較:血液を抜いた後、動物を組織回収のために調製する。脚をキリチンを用いて切断し、実験および対照脚両方を、結紮糸にて切断して、重さを量る。第二計量を、脛カカナル関節が解体される時に実施し、脚を秤量する。組織学的調節物:膝(膝窩)領域の後ろに局在する横筋肉を切断し、金属型中に配置し、freezeGalで満たし、冷メチルブタン中に浸し、記録した試料バッグ内に、セクショニングまで、−80ECにて入れる。切片化に際して、筋肉をリンパ管に関して蛍光顕微鏡下で観察する。実施例23:本発明のアルブミン融合タンパク質によるTNF−誘導接着分子発現の抑制 炎症および血管新生の領域へのリンパ球の動員は、リンパ球上の細胞表面接着分子(CAM)と、血管内皮間の特異的レセプター−リガンド相互作用が関与する。正常および病的両方の設定での接着工程が、内皮細胞(EC)上の細胞間接着分子−1(ICAM−1)、血管細胞接着分子−1(VCAM−1)、および内皮白血球接着分子(E−セレクチン)発現が関与する多段階カスケードに従う。血管内皮上でのこれらの分子および他の発現が、白血球が局所血管に接着し、炎症応答の発達の間、局所細胞内へ浸出する効果を決定する。サイトカインおよび増殖因子の局所濃度が、これらのCAMの発現の調節に関与する。 強力な炎症性サイトカインである、腫瘍壊死因子アルファ(TNF−a)が、内皮細胞上のすべての3つのCAMの刺激物であり、広く種々の炎症性応答に関与し得、しばしば、病的な結果となる。 TNF−a誘導CAM発現の抑制を仲介する、本発明のアルブミン融合タンパク質の可能性を試験可能である。ECを固相吸着剤として使用する改変ELISAアッセイを利用して、FGFタンパク質ファミリーのメンバーと共刺激する場合、TNF−a処理ECにおけるCAM発現の量を測定する。 実験を実施するために、ヒト臍帯血内皮細胞(HUVEC)培養液を、保存した臍帯回収物から得、5% CO2を含む37℃湿潤インキュベーター中、10%FCSおよび1%ペニシリン/ストレプトマイシンを含む増殖培地(EGM−2、クロネティックス(Clonetics)、San Diego, CA)中で維持する。HUVECを、EGM培地中、37℃にて18〜24時間、またはコンフルエントまで、1 x 104 細胞/ウェルの濃度で、96ウェルプレート中にまく。単層を続いて、100U/mlペニシリンおよび100mg/mlストレプトマイシンを含むRPMI−1640の血清を含まない溶液で三回洗浄し、該サイトカインおよび/または増殖因子(類)で、37℃にて24時間処理する。インキュベーションの後、ついで細胞をCAM発現に関して評価する。 ヒト臍帯血内皮細胞(HUVEC)を、コンフルエンスまで、標準96ウェルプレート中で増殖させる。増殖培地を細胞より除去し、90ulの199培地(10% FBS)で置換する。試験のための試料、および陽性または陰性対照を、三重で(10ul容量で)プレートに加える。プレートを、5時間(セレクチンおよびインテグリン発現)、または24時間(インテグリン発現のみ)のいずれかで、37℃にてインキュベートする。プレートを吸引して、培地を除去し、100μlの0.1%パラホルムアルデヒド−PBS(Ca++およびMg++を含む)を各ウェルに加える。プレートを4℃にて30分間維持する。 ついでウェルよりFixativeを除去し、ウェルを1×PBS(Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄し、排水する。ウェルを乾燥させない。10μlの希釈第一抗体を試験および対照ウェルに加える。抗−ICAM−1−ビオチン、抗−VCAM−1−ビオチンおよび抗−E−セレクチン−ビオチンを、10μg/mlの濃度にて使用する(0.1mg/ml保存抗体の1:10希釈)。細胞を、湿潤環境にて、37℃にて30分間インキュベートする。ウェルを×3、PBS(+Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄する。 ついで、20μlの希釈ExtrAvidin−Alkaline Phosphotase (1:5,000希釈)を各ウェルに加え、37℃にて30分間インキュベートする。ウェルを×3、PBS(+Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄する。p−ニトロフェノールリン酸pNPPの1タブレットを、5mlのグリシン緩衝液(pH10.4)に溶解する。グリシン緩衝液中の100μlのpNPP基質を各試験ウェルに加える。三重での、標準ウェルを、グリシン緩衝液中のExtrAvidin−Alkaline Phosphotaseのワーキング希釈から調製する。1:5,000(100)>10−0.5>10−1>10−1.5。5μlの各希釈液を、三重ウェルに加え、各ウェル中で得られたAP含量は、5.50ng、1.74ng、0.55ng、0.18ngである。100μlのpNNP試薬をついで、各標準ウェルに加えなければならない。プレートを37℃にて4時間インキュベートしなければならない。50μlの容量の3M NaOHをすべてのウェルに加える。結果を、405nmにて、プレートリーダー上で定量する。バックグラウンド控除オプションを、グリシン緩衝液のみで満たしたブランクウェル上で使用する。各標準ウェル中のAP−抱合体の濃度を示唆するために鋳型を設定する[5.50ng、1.74ng、0.55ng、0.18ng]。結果が、各試料中の結合AP−抱合体の例として示される。実施例24:GASレポーター構築物の構築 細胞の分化および増殖に関与する1つのシグナル伝達経路は、Jaks−STATs経路と呼ばれる。Jaks−STATs経路中の活性化タンパク質が、多くの遺伝子のプロモーター内に局在する、ガンマ活性部位「GAS」要素、またはインターフェロン−感受性応答要素(「ISRE」)に結合する。これらの要素へのタンパク質の結合が、関連遺伝子の発現を変える。 GASおよびISRE要素は、転写のシグナルトランスデューサーおよびアクティベイター(Signal Transducers and Activators of Transcription)または「STATs」と呼ばれる転写因子の一つのクラスによって認識される。STATsファミリーは6つのメンバーが存在する。Stat1およびStat3は、(IFN−アルファに対する応答が広範囲におよびようにStat2のように、多くの細胞型に存在する。Stat4はより制限されており、多くの細胞型には存在しないが、1型Tヘルパー、IL−12で処理した後の細胞にて見られた。Stat5はもともと哺乳動物増殖因子と呼ばれていたが、甲状腺細胞を含む他の細胞中で、より高い濃度で見られてきた。多くのサイトカインによって、組織培養細胞中で活性化可能である。 STATsを、Janus Kinase(「Jaks」)ファミリーとして知られる一組のキナーゼによるチロシンリン酸化に際して、活性化して、細胞質から核へ転位する。Jaksは、可溶性チロシンキナーゼの異なるファミリーを表し、Tyk2、Jak1、Jak2、およびJak3が含まれる。これらのキナーゼは、有意な配列類似性を示し、一般的に、残りの細胞内では触媒的(catalytically)に不活性である。 Jaksは、以下の表にて要約した、広い範囲のレセプターによって活性化される(Schidler and Darnell, Ann. Rev. Biochem. 64:621−51 (1995)による概説からの適合)。Jaksを活性化可能な、サイトカインレセプターファミリは、2つの群に分けられる。(a)クラス1には、IL−2、IL−3、IL−4、IL−6、IL−7、IL−9、IL−11、IL−12、IL−15、Epo、PRL、GH、G−CSF、GM−CSF、LIF、CNTFおよびトロンボポイエチンに対するレセプターが含まれる。および(b)クラス2には、IFN−a、IFN−g、およびIL−10が含まれる。クラス1レセプターは、保存システインモチーフ(4つの保存システインと1つのトリプトファンの組)およびWSXWSモチーフ(Trp−Ser−Xaa−Trp−Ser (配列番号:53)をコードしている膜近位領域)を共有する。 したがって、リガンドのレセプターへの結合に際して、Jaksが活性化され、続いて、STATsが活性化され、ついで転位してGAS要素に結合する。この全工程が、Jaks−STATsシグナル伝達経路に含まれる。したがって、GASまたはISRE要素の結合によって反映される、Jaks−STATs経路の活性化が、細胞の増殖および分化に関与するタンパク質を示唆するために使用可能である。たとえば、増殖因子およびサイトカインが、Jaks−STATs経路を活性化することが知られている(以下、表5を参照のこと)。したがって、レポーター分子に連結したGAS要素を用いることによって、Jaks−STATs経路の活性化物を同定可能である。 実施例27〜29にて記述する生物学的アッセイにて使用される、合成GAS含有プロモーター要素を構築するために、PCRに基づく戦略を使用して、GAS−SV40プロモーター配列を産生する。他のGASまたはISRE要素を代わりに使用可能であるけれども、5’プライマーが、IRF1プロモーターにて見られる、そして先に(Rothman et al., Immunity 1:457−468 (1994))広い範囲のサイトカインでの誘導に際して、STATsに結合することが示されている、GSA結合部位の4つのタンデムコピーを含む。5’プライマーがまた、SV40早期プロモーター配列と相補的な配列18bpを含み、XhoI部位と隣接する。5’プライマーの配列は5’:GCGCCTCGAGATTTCCCCGAAATCTAGATTTCCCCGAAATGATTTCCCCGAAATGATTTCCCCGAAATATCTGCCATCTCAATTAG:3’(配列番号:54)である。 下流プライマーは、SV40プロモーターと相補的であり、HindIII部位と隣接する。5’:GCGGCAAGCTTTTTGCAAAGCCTAGGC:3’(配列番号:55)。 PCR増幅を、クロンテック(Clontech)から得たB−gal:プロモータープラスミド中に存在するSV40プロモーター鋳型を用いて実施する。得られたPCR断片を、XhoI/HindIIIで消化し、BLSK2−内にサブクローン化する(ストラタジーン(Stratagene.))。フォワードおよびリバースプライマーでの配列決定によって、挿入物が以下の配列を含むことを確かめる。5’:CTCGAGATTTCCCCGAAATCTAGATTTCCCCGAAATGATTTCCCCGAAATGATTTCCCCGAAATATCTGCCATCTCAATTAGTCAGCAACCATAGTCCCGCCCCTAACTCCGCCCATCCCGCCCCTAACTCCGCCCAGTTCCGCCCATTCTCCGCCCCATGGCTGACTAATTTTTTTTATTTATGCAGAGGCCGAGGCCGCCTCGGCCTCTGAGCTATTCCAGAAGTAGTGAGGAGGCTTTTTTGGAGGCCTAGGCTTTTGCAAAAAGCTT:3’(配列番号:56) SV40プロモーターに連結したこのGASプロモーター要素にて、GAS:SEAP2レポーター構築物が次に改変される。ここで、レポーター分子は、分泌されたアルカリホスファターゼ、または「SEAP」である。しかしながら、本実施例または他の任意の実施例で明らかに、任意のレポーター分子がSEAPの代わりであってよい。SEAPの代わりに使用可能なよく知られているレポーター分子には、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、ルシフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、B−ガラクトシダーゼ、グリーンフルオレセイントタンパク質(GFP)、または抗体によって検出可能な任意のタンパク質が含まれる。 以上の配列で、合成GAS−SV40プロモーター要素が、GAS−SEAPベクターを作製するために、効果的にSV40プロモーターが増殖GAS:SV40プロモーター要素で置換され、HindIIIおよびXhoIを用いて、クロンテック(Clontech)から得たpSEAP−Promoterベクター内にサブクローン化されることが確認された。しかしながら、このベクターは、ネオマイシン耐性遺伝子を含まず、したがって、哺乳動物発現系に対して好ましくない。 したがって、GAS−SEAPレポーターを発現している哺乳動物安定細胞株を産生するために、GAS−SEAPカセットを、SalIおよびNotIを用いて、GAS−SEAPベクターから除去し、多重クローニング部位内のこれらの制限部位を用いて、pGFP−1(クロンテック)のような、ネオマイシン耐性遺伝子を含む骨格ベクター内に挿入し、GAS−SEAP/Neoベクターを産生する。いったんこのベクターが哺乳動物細胞にトランスフェクトされたならば、このベクターをついで、実施例27〜29にて記述したように、GAS結合に対するレポーター分子として使用可能である。 他の構築物を、以上での記述を用いて、またGASを異なるプロモーター配列で置換して作製可能である。たとえば、EGRおよびNF−KBプロモーター配列を含むレポーター分子の構築物を、実施例27〜31にて記述している。しかしながら、多くの他のプロモーターを、これらの実施例にて記述したプロトコールを用いて置換可能である。たとえば、SRE、IL−2、NFAT、またはオステオカルシンプロモーターを、単独で、または組み合わせで(GAS/NF−KB/EGR、GAS/NF−KB、Il−2/NFAT、またはNF−KB/GAS)、置換可能である。同様に、他の細胞株を使用して、HELA(上皮)、HUVEC(内皮)、Reh(B−細胞)、Saos−2(骨芽細胞)、HUVAC(大動脈)、または心筋細胞のような、レポーター構築物活性を試験可能である。実施例25:SEAP活性のためのアッセイ 本明細書で開示された実施例にて記述されたアッセイのためのレポーター分子として、SEAP活性を、以下の一般手順にしたがって、Tropix Phospho−light Kit(Cat. BP−400)を用いてアッセイする。Tropix Phospho−light Kitは、以下を使用して、希釈、アッセイ、および反応緩衝液を供給する。 ディスペンサーを、2.5×希釈緩衝液(Dilution Buffer)で準備し、15ulの2.5×希釈緩衝液を、35ulの本発明のアルブミン融合タンパク質を含む溶液を含むオプティプレート内に分配する。プレートをプラスチックシーラーで密封し、65℃にて30分間インキュベートする。オプティプレートを分離して、不規則加熱を避ける。 試料を15分間室温まで冷却する。ディスペンサーを空にし、アッセイ緩衝液を準備する。50mlアッセイ緩衝液を加え、室温にて5分間インキュベートする。ディスペンサーを空にし、反応緩衝液を準備する(以下表を参照のこと)。50ul反応緩衝液を加え、室温にて20分間インキュベートする。化学発光シグナル強度が時間依存であるので、ルミノメーター上5プレートを読むために約10分かかり、したがって、各時間点で5プレートを処理し、第二セットを10分後に開始する。 ルミノメーター内で相対光ユニットを読む。H12をブランクに設定し、結果を印刷する。化学発光の増加が、レポーター活性を示唆する。実施例26:ニューロン活性を同定するアッセイ 細胞が分化および増殖している場合、一群の遺伝子が、多くの異なるシグナル伝達経路を介して活性化される。これらの遺伝子の1つ、EGR1(早期増殖応答遺伝子1)は、活性化に際して、種々の組織および細胞型にて誘導される。EGR1のプロモーターが、そのような有意道に対して応答性である。レポーター分子に連結したEGR1プロモーターを使用して、本発明の融合タンパク質の、細胞を活性化する能力を査定可能である。 とりわけ、以下のプロトコールを使用して、PC12細胞株におけるニューロン活性を査定する。PC12細胞(ラット褐色細胞腫細胞)は、TPA(テトラデカノイルホルボール酢酸塩)、NGF(神経増殖因子)およびEGF(表皮増殖因子)のような多数の分裂促進因子での活性化によって、増殖および/または分化することが知られている。EGR1遺伝子発現が、この処理の間活性化される。したがって、PC12細胞を、SEAPレポーターに連結したEGRプロモーターを含む構築物にて安定にトランスフェクトすることによって、本発明のアルブミン融合タンパク質によるPC12細胞の活性化が査定可能である。 EGR/SEAPレポーター構築物を、以下のプロトコールによってアセンブル可能である。EGR−1プロモーター配列(−633〜+1)(Sakamoto K et al., Oncogene 6:867−871 (1991))を、以下のプライマーを用いて、ヒトゲノムDNAからPCR増幅可能である。第一プライマー:5’ GCGCTCGAGGGATGACAGCGATAGAACCCCGG−3’(配列番号:57)第二プライマー:5’ GCGAAGCTTCGCGACTCCCCGGATCCGCCTC−3’(配列番号:58) 実施例24にて産生したGAS:SEAP/Neoベクターを用いて、ついでEGR1増幅産物をこのベクター内に挿入可能である。制限酵素XhoI/HindIIIを用いたGAS:SEAP/Neoベクターの直線化、GAS/SV40スタファーの除去。EGR1増幅産物を、これらの同一の酵素で制限する。ベクターおよびEGR1プロモーターをライゲートする。 細胞培養のために96ウェル−プレートを調製するために、2mlのコーティング溶液(30%エタノール中、I型コラーゲンの1:30希釈液(アップステート バイオテック社(Upstate Biotech Inc.)カタログ番号08−115)(ろ過滅菌))を、1つの10cmプレートあたりに、または96−ウェルプレートのウェルあたり50mlを加え、2時間風乾させる。 PC12細胞を、プレコートした10cm組織培養ディッシュ上、100ユニット/mlペニシリンおよび100ug/mlストレプトマイシンを含む、10%ウマ血清(JRH BIOSCIENCES、カタログ番号12449−78P)、5%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)を含むRPMI−1640培地(バイオ ウィッテイカー(Bio Whittaker))中で日常的に増殖させる。1〜4スプリットを3〜4日ごとに実施する。細胞を、スクレーピングによってプレートより除去し、15分以上ピペッティングによって再懸濁させる。 EGR/SEAP/Neo構築物を、本技術分野で公知の技術を用いてPC12内にトランスフェクトする。EGR−SEAP/PC12安定細胞を、細胞を300ug/ml G418中で増殖させることによって得る。G418を含まない培地を、日常の増殖で、ただし1〜2ヶ月ごとに使用し、細胞を、継代のために、300ug/ml G418中で再増殖させるべきである。 ニューロン活性に関してアッセイするために、70〜80%コンフルエントの細胞を含む10cmプレートを、古い培地を除去することによってスクリーンする。細胞をPBS(リン酸緩衝食塩水)にて一回洗浄する。ついで、低血清培地(抗生物質を含む1%ウマ血清および0.5% FBS)を含有するRPMI−1640中で一晩渇望させる。 翌朝、培地を除去し、細胞をPBSにて洗浄する。プレートから細胞をこすり落とし、細胞ウェルを、2ml低血清培地で懸濁させる。細胞数を計測し、5x105細胞/mlの最終細胞密度に達するまで、さらに低血清培地を加える。 200ulの細胞懸濁液を、96−ウェルプレートの各ウェルに加える(1x105細胞/ウェルと等しい)。37℃にて、48〜72時間、一連の異なる濃度の本発明のアルブミンタンパク質を加える。陽性対照として、50ng/ulのニューロン増殖因子(NGF)のような、EGRを介してPC12細胞を活性化することが知られている増殖因子を使用可能である。50倍以上のSEAPの誘導が、典型的に陽性対照ウェルにて見られる。SEAPアッセイを、本技術分野で公知の、および/または実施例25で記述したような技術を用いて日常的に実施してもよい。実施例27:T−細胞活性に関するアッセイ 以下のプロトコールを用いて、因子を同定すること、および本発明のアルブミン融合タンパク質がT細胞を増殖および/または分化するかどうかを決定することによって、T細胞活性を査定する。T細胞活性を、実施例24で提供されたGAS/SEAP/Neo構築物を用いて査定する。したがって、SEAP活性を増加させる因子が、Jaks−STATSシグナル伝達経路を活性化する能力を示す。本アッセイで使用するT細胞は、Molt−4細胞(ATCC受託番号CRL−1582)もまた使用可能であるが、Jurkat T細胞(ATCC受託番号TIB−152)である。 Jurkat T−細胞は、リンパ芽細胞CD4+ Th1ヘルパー細胞である。安定細胞株を産生するために、およそ2百万のJurkat細胞に、DMRIE−C(ライフ テクノロジーズ(Life Technologies))を用いてGAS/SEAP/Neoベクターをトランスフェクトする(以下に記述したトランスフェクション手順)。トランスフェクトした細胞を、およそ20,000細胞/ウェルの密度まで播き、1mg/mlゼンチシンに対して耐性のトランスフェクタントを選別する。耐性コロニーを増殖させ、ついで増加濃度のインターフェロンガンマに対するそれらの応答に関して試験する。選択されたクローンの容量応答が示される。 特に、以下のプロトコールによって、200ulの細胞を含む75ウェルに対して、十分な細胞が産生される。したがって、または多数の96ウェルプレートのために十分な細胞を産生するために、スケールアップするか、または多数実施する。Jurkat細胞を、RPMI+1%Pen−Strepを含む10%血清中で維持する。T25フラスコ中、2.5mlのOPTI−MEM(ライフ テクノロジーズ)を、10ugのプラスミドDNAと混合する。50ulのDMRIE−Cを含む2.5mlのOPTI−MEMを加え、室温にて15〜45分間インキュベートする。 インキュベーション期間、細胞濃度を計数し、必要な数の細胞(107/トランスフェクション)をスピンダウンし、最終濃度107細胞/mlまで、OPTI−MEM中で再懸濁する。ついで、OPTI−MEM中の1mlの1×107細胞をT25フラスコに加え、37℃にて6時間インキュベートする。インキュベーション後、10mlのRPMI+15%血清を加える。 Jurkat:GAS−SEAP安定レポーター株を、RPMI+10%血清、1mg/mlゼンチシン、および1%Pen−Strep中で維持する。これらの細胞を、種々の濃度の1つまたはそれ以上の本発明の融合タンパク質で処理する。 融合タンパク質での処置の日に、細胞を洗浄し、500,000細胞/mlの密度まで、新鮮なRPMI+10%血清中で再懸濁する。必要とする実際の細胞数は、融合タンパク質の数と、スクリーンする融合タンパク質の異なる濃度の数に依存する。1枚の96ウェルプレートのために、およそ1000万細胞(たとえば10プレートのために、10000万細胞)が必要である。 融合タンパク質で処理したJurkat細胞を含むウェルディッシュを、48時間インキュベーター中に入れる(注意:この時間は、48〜72時間の間で変化する)。各ウェルからの35ul試料をついで、12チャンネルピペットを用いて、不透明96ウェルプレートに移す。不透明プレートを(セロフェンカバーを用いて)カバーし、−20℃にて、SEAPアッセイを実施例25にしたがって実施するまで保存する。残りの試験する細胞を含むプレートを、4℃にて配置し、望むのならば、特定のウェルにおいてアッセイを繰り返すための、物質の供給源として利用する。 陽性対照として、100ユニット/mlインターフェロンガンマを使用可能であり、Jurkat T細胞を活性化することが知られている。30倍以上の誘導が、陽性対照ウェルにて典型的に観察される。 以上のプロトコールを、一過性、ならびに安定トランスフェクト細胞両方の産生にて使用してよく、当業者に理解される。実施例28:T−細胞活性に関するアッセイ NF−KB(核因子KB)は、炎症性サイトカインIL−1およびTNF、CD30およびCD40、リンホトキシン−アルファおよびリンホトキシン−ベータを含む広く種々の薬剤によって、LPSまたはトロンビンへの暴露によって、および特定のウイルス遺伝子産物の発現によって活性化される転写因子である。転写因子として、NF−KBは、免疫細胞活性化、アポトーシスの制御(NF−KBは、アポトーシスから細胞を防御するようにみえる)、BおよびT細胞発達、抗ウイルスおよび抗微生物応答、および多重ストレス応答に関与する遺伝子の発現を制御する。 非刺激条件において、NF−KBが、I−KB(阻害剤KB)とともに細胞質内に残る。しかしながら、刺激に際して、I−KBがリン酸化されて分解され、NF−KBが核に往復し、それによって標的遺伝子の転写が活性化される。NF−KBによって活性化される標的遺伝子には、IL−2、IL−6、GM−CSF、ICAM−1およびクラス1 MHCが含まれる。 広範囲の刺激に対して応答するその中心的役割および能力によって、NF−KBプロモーター要素を使用するレポーター構造を使用して、融合タンパク質をスクリーンする。NF−KBの活性化物または阻害物が、疾患を処置すること、予防すること、および/または診断することにおいて有用である。たとえば、NF−KBの阻害剤を、リウマチ様関節炎のような、NF−KBの急性または慢性活性化に関連する疾患を処置するために使用可能である。 NF−KBプロモーター要素を含むベクターを構築するために、PCRに基づく戦略を使用する。上流プライマーは、NF−KB結合部位の4つのタンデムコピー(GGGGACTTTCCC)(配列番号:59)、SV40早期プロモーター配列の5’末端に相補的な18bpの配列を含み、XhoI部位が隣接する。5’:GCGGCCTCGAGGGGACTTTCCCGGGGACTTTCCGGGGACTTTCCGGGACTTTCCATCCTGCCATCTCAATTAG:3’(配列番号:60) 下流プライマーは、SV40プロモーターの3’末端に相補的であり、HindIII部位が隣接する。5’:GCGGCAAGCTTTTTGCAAAGCCTAGGC:3’ (配列番号:55) PCR増幅を、クロンテック(Clontech)から入手したpB−gal:プロモータープラスミド中に存在するSV40プロモーター鋳型を用いて実施する。得られたPCR断片を、XhoIおよびHindIIIで消化し、BLSK2−(ストラタジーン)内にサブクローン化する。T7およびT3プライマーでの配列決定によって、挿入物が以下の配列を含むことが確認される。5’:CTCGAGGGGACTTTCCCGGGGACTTTCCGGGGACTTTCCGGGACTTTCCATCTGCCATCTCAATTAGTCAGCAACCATAGTCCCGCCCCTAACTCCGCCCATCCCGCCCCTAACTCCGCCCAGTTCCGCCCATTCTCCGCCCCATGGCTGACTAATTTTTTTTATTTATGCAGAGGCCGAGGCCGCCTCGGCCTCTGAGCTATTCCAGAAGTAGTGAGGAGGCTTTTTTGGAGGCCTAGGCTTTTGCAAAAAGCTT:3’(配列番号:61) 次に、pSEAP2−プロモータープラスミド(クロンテック)中に存在するSV40最小プロモーター要素を、XhoIおよびHindIIIを用いて、NF−KB/SV40断片と置換する。しかしながら、このベクターは、ネオマイシン耐性遺伝子を含まず、したがって、哺乳動物細胞系のために好ましくはない。 安定哺乳動物細胞株を産生するために、NF−KB/SV40/SEAPカセットを、制限酵素SalIおよびNotIを用いて、上記NF−KB/SEAPベクターから除去し、ネオマイシン耐性を含むベクター内に挿入する。とりわけ、NF−KB/SV40/SEAPカセットを、SalIおよびNotIでpGFP−1をrestrictingした後に、GFP遺伝子を置換して、pGFP−1(クロンテック)内に挿入した。 いったんNF−KB/SV40/SEAP/Neoベクターを作製したならば、安定Jurkat T−細胞、実施例25にて記述したプロトコールにしたがって作製し、維持する。同様に、これらの安定Jurkat T−細胞で融合タンパク質をアッセイするための方法もまた、実施例25にて記述されている。陽性対照として、外来TNFアルファ(0.1、1、10mg)をウェルH9、H10、およびH11に加え、5〜10倍の活性化が典型的に観察される。実施例29:骨髄活性を同定するアッセイ 以下のプロトコールを使用して、融合タンパク質が、骨髄細胞を増殖および/または分化させるかどうかを決定することによって、本発明のアルブミン融合タンパク質の骨髄活性を査定する。骨髄細胞活性は、実施例24にて産生されたGAS/SEAP/Neo構築物を用いて査定する。したがって、SEAP活性を増加させる因子が、Jaks−STATSシグナル伝達経路を活性化する能力を示す。このアッセイにて使用する骨髄細胞は、TF−1、HL60またはKG1も使用可能ではあるが、プレ単球細胞株U937である。 実施例24にて産生されたGAS/SEAP/Neo構築物でU937細胞を一過性にトランスフェクトするために、DEAE−Dextran法(Kharbanda et. al., 1994, Cell Growth & Differentiation, 5:259−265)を使用する。まず、2x107 U937細胞を回収し、PBSにて洗浄する。U937細胞を通常、100ユニット/mlペニシリンおよび100mg/mlストレプトマイシンを含む、10%熱不活性化ウシ胎児血清(FBS)を含むRPMI1640培地中で増殖させる。 つぎに、細胞を1mlの、0.5mg/ml DEAE−Dextran、8ug GAS−SEAP2プラスミドDNA、140mM NaCl、5mM KCl、375uM Na2HPO4・7H2O、1mM MgCl2、および675uM CaCl2を含む20mM Tris−HC1(pH 7.4)緩衝剤中で懸濁させる。37℃にて45分間インキュベートする。 細胞を、10% FBSを含むRPMI1640にて洗浄し、10ml完全培地中で再懸濁させ、37℃にて36時間インキュベートする。 GAS−SEAP/U937安定細胞を、細胞を400ug/ml G418中で増殖させることによって得る。G418を含まない培地を、日常の増殖のために使用するが、1〜2ヶ月ごとに使用し、細胞を400ug/ml G418中で数継代再増殖させる。 これらの細胞を、1x108細胞を回収し(これは10枚の96−ウェルプレートアッセイに対して十分である)、PBSで洗浄して試験する。細胞を200mlの上記増殖培地中、5x105細胞/mlの最終濃度で懸濁させる。200ul細胞/ウェルを96−ウェルプレート中にプレートする(または1x105 細胞/ウェル)。 異なる濃度の融合タンパク質を加える。37℃にて、48〜72時間インキュベートする。陽性対照として、100ユニット/mlインターフェロンガンマを使用可能であり、U937細胞を活性化することが知られている。30倍以上の誘導が、陽性対処ウェルにて典型的に観察される。本技術分野で公知の方法、および/または実施例25にて記述されたプロトコールにしたがって、SEAPが上清をアッセイする。実施例30:小分子濃度および膜透過性における変化を同定するアッセイ リガンドのレセプターへの結合が、カルシウム、カリウム、ナトリウムのような小分子の細胞内レベル、およびpHを変化させ、ならびに膜電位を変化させることが知られている。これらの変化は、特定の細胞のレセプターに結合する融合タンパク質を同定するために、アッセイにおいて測定可能である。以下のプロトコールが、カルシウムに関して記述をしているけれども、このプロトコールを、カリウム、ナトリウム、pH、膜電位、または蛍光プローブによって検出可能である任意の他の小分子の変化を検出するために簡単に改変可能である。 以下のアッセイは、小分子に結合する蛍光分子(モレキュラー プローブス(Molecular Probes))の変化を測定するために、Fluorometric Imaging Plate Reader(「FLIPR」)を用いる。明らかに、小分子を検出する任意の蛍光分子を、本明細書で使用するカルシウム蛍光分子、fluo−4(モレキュラー プローブス社(Molecular Probes, Inc.)、カタログ番号F−14202)の代わりに使用可能である。 接着細胞のために、透明底のコースター(Co−star)ブラック96−ウェルプレート中、10,000〜20,000細胞/ウェルにて細胞をまく。プレートをCO2 インキュベーター中で20時間インキュベートする。接着細胞を、Biotek洗浄機中で、200ulのHBSS(ハンクバランス塩溶液)で二回洗浄し、最終洗浄後100ulの緩衝液を残す。 1mg/ml fluo−4のストック溶液を、10%プルロニック酸DMSO中で作製する。細胞をfluo−4にてロードするために、50ulの12ug/ml fluo−4を各ウェルに加える。プレートを37℃にて、CO2インキュベーター、60分間インキュベートする。プレートをBiotek洗浄器中、HBSSにて四回洗浄し、100ulの緩衝液を残す。 非接着細胞のために、細胞を培養培地からスピンダウンさせる。細胞を2〜5×106細胞/mlまで、50mlコニカルチューブ中で、HBSSにて再懸濁させる。10%プルロニック酸DMSO中、4ulの1mg/ml fluo−4溶液を細胞懸濁液の各mlに加える。ついで、チューブを、37℃水浴中に30〜60分間配置する。細胞をHBSSで二回洗浄し、1x106細胞/mlまで再懸濁し、マイクロプレート内、100ul/ウェルに分配する。プレートを1000rpmにて5分間遠心する。ついでプレートを、Denley Cell Wash中、200ulで一回洗浄し、続いて、100ulの最終容量まで吸引する。 細胞に基づかないアッセイのために、各ウェルが、fluo−4のような蛍光分子を含む。本発明の融合タンパク質をウェルに加え、蛍光の変化を検出する。 細胞内カルシウムの蛍光を測定するために、FLIPRを以下のパラメータで設定する。(1)システムゲインは300〜800mVVである。(2)暴露時間は0.4秒である。(3)カメラF/ストップはF/2である。(4)励起は488nmである。(5)放射は530nmである。そして(6)試料添加は50ulである。530nmでの放射の増加が、本発明のアルブミン融合タンパク質によって引き起こされた細胞外シグナル伝達事象、または本発明のアルブミン融合タンパク質によって誘導された分子を示唆し、結果として、細胞内Ca++濃度の増加となる。実施例31:チロシンキナーゼ活性を同定するアッセイ タンパク質チロシンキナーゼ(PTK)は、膜貫通および細胞質キナーゼの多様な群を表す。レセプタータンパク質チロシンキナーゼ(RPTK)群には、PDGF、FGF、EGF、NGF、HGFおよびインスリンレセプターサブファミリーを含む、広範囲のマイトージェンおよび代謝増殖因子に対するレセプターが含まれる。さらに、相当するリガンドが未知であるRPTKsの大きなファミリーが存在する。RPTKsに対するリガンドには、主に分泌小タンパク質が含まれるが、また膜結合および細胞外マトリックスタンパク質も含まれる。 リガンドによるRPTKの活性化に、リガンド−仲介レセプター二量体化が含まれ、結果として、レセプターサブユニットのトランスリン酸化および細胞質チロシンキナーゼの活性化となる。細胞質チロシンキナーゼには、src−ファミリー(たとえばsrc、yes、lck、lyn、fyn)、のレセプター関連チロシンキナーゼ類、Jakファミリーのような、非レセプター結合および細胞ゾルタンパク質チロシンキナーゼ類、レセプターのサイトカインスーパーファミリーによって誘因されるシグナル伝達を仲介するメンバー(たとえばインターロイキン、インターフェロン、GM−CSF、およびレプチン)が含まれる。 チロシンキナーゼ活性を刺激することができる広い範囲の公知の因子のため、本発明のアルブミン融合タンパク質または本発明のアルブミン融合タンパク質によって誘導された分子が、チロシンキナーゼシグナル伝達経路を活性化可能であるかどうかを同定することが可能かどうかが興味の対象である。したがって、以下のプロトコールが、チロシンキナーゼシグナル伝達経路を活性化可能なそのような分子を同定するために設計される。 標的細胞(たとえば初代ケラチノサイト)を、ナルゲ ヌンク(Nalge Nunc (Naperville, IL))から購入した96ウェルLoprodyne Silent Screen Plates中、ウェルあたりおよそ25,000細胞の濃度でまく。プレートを、100%エタノールで2回の30分間リンスで滅菌し、水でリンスし、一晩乾燥させる。プレートを2時間、すべてシグマ ケミカルズ(Sigma Chemicals (St. Louis, MO))より購入可能な100mlの細胞培養液グレードI型コラーゲン(50mg/ml)、ゼラチン(2%)またはポリリシン(50mg/ml)、またはベクトン ディッキンソン(Becton Dickinson (Bedford,MA))より購入可能な10%マトリジェル、またはウシ血清でコートし、PBSにてリンスし、4℃にて保存する。これらのプレート上で増殖した細胞を、増殖培養中で5,000細胞/ウェルまき、製造業者アラマル バイオサイエンセズ社(Alamar Biosciences, Inc.(Sacramento, CA))によって記述されたように、48時間後、alamarBlueの利用することで、細胞の数を間接定量することでアッセイする。ベクトン ディッキンソン(Becton Dickinson (Bedford,MA))からのファルコンプレートカバー#3071を、Loprodyne Silent Screen Platesを覆うために使用する。ファルコンMicrotestIII細胞培養プレートをまた、増殖実験で使用可能である。 抽出物を調製するために、A431細胞を、Loprodyneプレートのナイロン膜上にまき(20,000/200ml/ウェル)、完全培地中で一晩培養する。細胞を24時間、血清を含まない基礎培地中でのインキュベーションによって静止する。EGF(60ng/ml)または異なる濃度の本発明のアルブミン融合タンパク質での5〜20分処置後、培地を除去し、100mlの抽出緩衝液(20mM HEPES pH7.5、0.15M NaCl、1% Triton X−100、0.1% SDS、2mM Na3VO4、2mM Na4P2O7およびべーリンガー マンハイム(Boeheringer Mannheim (Indianapolis, IN))から得たプロテアーゼ阻害剤のカクテル(# 1836170))を各ウェルに加え、プレートを5分間、4℃にて、回転シェーカー上で振とうする。ついでプレートを、吸引送達マニホールド中におき、抽出物を、ハウス吸引を用いて、各ウェルの0.45mm膜底を介してろ過する。抽出液を、吸引マニホールドの底での96−ウェル捕獲/アッセイプレート中に回収し、直ぐに氷上におく。遠心によって浄化した抽出液を得るために、5分間の界面活性剤可溶化の後、各ウェルの成分を除去し、16,000×gにて4℃で、15分間遠心する。 ろ過した抽出液を、チロシンキナーゼ活性のレベルに関して試験する。チロシンキナーゼ活性を検出する多くの方法が公知であるけれど、1つの方法が本明細書で記述されている。 一般的に、本発明のアルブミン融合タンパク質のチロシンキナーゼ活性を、特定の基質(ビオチン化ペプチド)上のチロシン残基をリン酸化するその能力を決定することによって評価する。本目的のために使用可能であるビオチン化ペプチドには、(細胞分裂キナーゼcdc2−p34のアミノ酸6〜20に相当する)PSK1および(ガストリンのアミノ酸1〜17に相当する)PSK2が含まれる。両方のペプチドが、広範囲のチロシンキナーゼに対する基質であり、べーリンガー マンハイム(Boehringer Mannheim)より入手可能である。 チロシンキナーゼ反応を、順番に以下の成分を加えることによって設定される。まず、10ulの5uMビオチン化ペプチド、ついで10ul ATP/Mg2+(5mM ATP/50mM MgCl2)、ついで10ulの5×Assay Buffer(40mM塩酸イミダゾール、pH7.3、40mM ベータ−グリセロホスフェート、1mM EGTA、100mM MgCl2、5 mM MnCl2、0.5 mg/ml BSA)、ついで5ulのバンデートナトリウム(1mM)、ついで5ulの水を加える。ゆっくりと構成成分を混ぜ、反応混合物を30℃で2分間プレインキュベートする10ulの対照酵素またはろ過上清を加えることによって反応を開始する。 チロシンキナーゼアッセイ反応をついで、10ulの120mm EDTAを加えることによって終結させ、反応液を氷上におく。 チロシンキナーゼ活性を、反応混合液の50ul分液をマイクロタイタープレート(MTP)モジュールに移し、37℃にて20分間インキュベートすることによって決定する。これによって、ストレプトアビジンコート96ウェルプレートが、ビオチン化ペプチドに結合可能となる。MTPモジュールを300ul/ウェルのPBSにて四回洗浄する。次に、75ulの、西洋わさびペルオキシダーゼに共役した抗ホスホチロシン抗体(抗−P−Tyr−POD(0.5u/ml))を各ウェルに加え、37℃にて1時間インキュベートする。ウェルを以上のように洗浄する。 次に、100ulのペルオキシダーゼ基質溶液(べーリンガー マンハイム((Boehringer Mannheim))を加え、室温にて少なくとも5分間(30分間まで)インキュベートする。ELISAリーダーを用いることによって、405mmにて試料の吸光度を測定する。結合ペルオキシダーゼ活性のレベルを、ELISAリーダーを用いて定量し、チロシンキナーゼ活性のレベルを反映する。実施例32:リン酸化活性を同定するアッセイ 実施例31にて記述されたタンパク質チロシンキナーゼ活性のアッセイの可能性ある代替物および/または補完物として、主要な細胞内シグナル伝達中間体の活性化(リン酸化)を検出するアッセイをまた使用可能である。たとえば、以下で記述したように、1つの特定のアッセイが、Erk−1およびErk−2キナーゼのチロシンリン酸化を検出可能である。しかしながら、Raf、JNK、p38 MAP、Mapキナーゼキナーゼ(MEK)、MEKキナーゼ、Src、筋肉特異的キナーゼ(Muscle specific kinase(MuSK))、IRAK、Tec、およびJanusのような他の分子のリン酸化、ならびに任意の他のホルホセリン、ホスホチロシンまたはホスホスレオニン分子を、以下のアッセイ中、Erk−1またはErk−2に関してこれらの分子を置換することによって検出可能である。 特に、アッセイプレートを、96−ウェルELISAプレートのウェルを、0.1mlのタンパク質G(1ug/ml)で、室温(RT)にて2時間コートすることによって作製する。ついでプレートをPBSにてリンスし、3% BSA/PBSにて1時間、RTにてブロックする。タンパク質Gプレートをついで、Erk−1およびErk−2に対する2つの市販モノクローナル抗体(100ng/ウェル)(RTにて1時間)(サンタ クラズ バイオテクノロジーズ(Santa Cruz Biotechnology))で処理する。(他の分子を検出するために、この段階は、任意の以上で記述した分子を検出するモノクローナル抗体を置換することによって簡単に改変可能である)。PBSでの3〜5分後、プレートを使用まで4℃にて保存する。 A431細胞を、96−ウェルLoprodyneフィルタープレート中20,000/ウェルにてまき、増殖培地中で一晩培養する。ついで細胞を基礎培地(DMEM)中48時間枯渇させ、ついでEGF(6ng/ウェル)または種々の濃度の本発明の融合タンパク質で、5〜20分間処理する。ついで細胞を可溶化し、抽出物をアッセイプレート内に直接ろ過する。 RTにて1時間の抽出物とのインキュベーション後、ウェルを再びリンスする。陽性対照として、市販されているMAPキナーゼの調節物(10ng/ウェル)を、A431抽出物の代わりに使用する。ついでプレートを、Erk−1およびErk−2キナーゼのリン酸化エピトープを特異的に認識する市販ポリクローナル(ウサギ)抗体(1ug/ml)で処理する(RTにて1時間)。この抗体を、標準の手順によってビオチン化する。結合したポリクローナル抗体をついで、Wallac DELFIA 器具中、Europium−ストレプトアビジンおよびEuropium蛍光増強試薬での連続インキュベーションによって定量する(時間分解蛍光)。バックグラウンド上の蛍光シグナルの増加が、本発明の融合タンパク質、または本発明のアルブミン融合タンパク質によって誘導された分子によるリン酸化を示す。実施例33:リン酸化アッセイ 本発明のアルブミン融合タンパク質のリン酸化活性に関してアッセイするために、(参考文献によって本明細書に組み込まれている)米国特許第5,958,405号にて開示されようなリン酸化アッセイを使用する。簡単に記すと、リン酸化活性を、ガンマ−標識化32P−ATPを用いるタンパク質基質のリン酸化、およびガンマ放射性同位体カウンターを用いる組み込まれた放射活性の定量によって測定してもよい。本発明の融合タンパク質を、タンパク質基質、32P−ATP、およびキナーゼ緩衝液とともにインキュベートする。基質内に取り込まれた32Pをついで、電気泳動によって遊離32P−ATPから分離し、組み込まれた32Pを計数し、陰性対照と比較する。陰性対照を超えるの放射活性計数が、融合タンパク質のリン酸化活性の指標である。実施例34:ポリペプチドリガンドの存在下での、本発明のアルブミン融合タンパク質のリン酸化活性(活性化)の検出 本技術分野で公知であるか、または本明細書で記述された方法を使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質のリン酸化活性を測定する。リン酸化活性を測定する好ましい方法は、(参考文献によって本明細書に組み込まれている)米国特許第5,817,471号にて記述されたようなチロシンリン酸化アッセイの利用によってである。実施例35:骨髄CD34+細胞増殖の刺激に関するアッセイ 本アッセイは、造血増殖因子の存在下、ヒトCD34+の増殖する能力に基づいており、CD34+細胞の増殖を刺激する、本発明の融合タンパク質の能力を評価する。 ほとんどの成熟前駆体が、単一のシグナルに対してのみ応答することが先に示された。より未熟な前駆体が、応答するために少なくとも2つのシグナルを必要とする。したがって、広い範囲の前駆細胞の造血活性における、本発明の融合タンパク質の効果を試験するために、アッセイには、造血増殖因子が存在する状態、または存在しない状態で、本発明の該融合タンパク質が含まれる。単離された細胞を、試験した試料との組み合わせで、幹細胞因子(SCF)の存在下、5日間培養する。SCFのみが、骨髄(BM)の増殖において、非常に限定された効果を持ち、そのような状態で、「生存」因子としてのみ働く。しかしながら、これらの細胞における刺激効果を示している任意の因子(たとえばIL−3)との組み合わせで、SCFが相乗効果を引き起こしうる。したがって、試験した融合タンパク質が、造血子孫における刺激効果を持つ場合、そのような活性を簡単に検出可能である。正常のBM細胞が、低レベルのサイクリング細胞を持つので、該融合タンパク質の任意の阻害効果が検出されない可能性がある。したがって、子孫における阻害効果に関するアッセイが、SCF+IL+3でのin vitro刺激にまずかけ、ついでそのような誘導された増殖の阻害に関して評価されている化合物と接触させる細胞中で好ましく試験される。 簡単に記すと、CD34+細胞を、本技術分野で公知の方法を用いて単離する。細胞を解凍し、培地(1% L−グルタミン(500ml)を含むQBSF 60血清を含まない培地、クオリティ バイオロジカル社(Quality Biological, Inc.)、Gaithersburg, MD カタログ番号160−204−101)中に再懸濁させる。200×gでの何回かの穏やかな遠心段階の後、細胞を1時間休止させる。細胞数を、2.5 x 105細胞/mlに調節する。この時間の間、100μlの無菌水を、96−ウェルプレートの末端ウェルに加える。本アッセイ中で、本発明のアルブミン融合タンパク質と試験可能であるサイトカインは、単独で、そして30ng/mlにて、rhSCFおよびrhIL−3(R&Dシステムズ(R&D Systems)、Minneapolis, MN、カタログ番号203−ML)との組み合わせで、50ng/mlにて、rhSCF (R&Dシステムズ(R&D Systems)、Minneapolis, MN, カタログ番号255−SC)である。1時間後、10μlの調製されたサイトカイン、種々の濃度の本発明のアルブミン融合タンパク質、および20μlの希釈細胞を、すでにウェル中に存在する培地中に加えて、100μlの最終総容量を可能にする。ついでプレートを、5日間、37°C/5% CO2インキュベーター中に入れる。 アッセイの18時間前に回収し、0.5μCi/ウェルの[3H]チミジンを、10μl容量で、各ウェルに加えて、増殖速度を決定する。実験を、Tomtec Harvester 96を用いて、各96−ウェルプレートからフィルターマットへ細胞を回収することによって終結させる。回収後、フィルターマットを乾燥させ、整頓し、1枚のOmniFilterプレートと1枚のOmniFilterトレーからなるOmniFilterアセンブル内に入れる。60μl Microscintを各ウェルに加え、プレートをTopSeal−Aプレス−オンシーリングフィルムで密封する。バーコード15ステッカーを、計数のために第一プレートに添加する。密封したプレートをついでのせ、Packard Top Countおよび解析のために回収された印刷データを介して放射活性のレベルを決定する。放射活性のレベルが、細胞増殖の量を反映する。 本実施例で記述された研究は、骨髄CD34+細胞増殖を刺激する、該融合タンパク質の活性を試験する。当業者は、本発明の融合タンパク質およびポリヌクレオチド(たとえば遺伝子治療)、ならびにそのアゴニストおよびアンタゴニストの活性を試験するために、例示した研究を簡単に改変可能である。本発明のアルブミン融合タンパク質の、骨髄CD34+の増殖を刺激する能力が、アルブミン融合タンパク質および/または融合タンパク質に相当するポリヌクレオチドが、免疫系および造血に影響を与える疾患の診断および処置のために有用であることを示唆している。代表的な利用が、上記「免疫活性」および「感染性疾患」、および本明細書の他の部分で記述されている。実施例36:細胞外マトリックス増強細胞応答(EMECR)のためのアッセイ 細胞外マトリックス増強細胞応答(EMECR)アッセイの目的は、細胞外マトリックス(ECM)誘導シグナルに関して、本発明の融合タンパク質の、造血幹細胞上で働く能力を評価することである。 細胞は、周辺微小環境から受けたシグナルに関して、調節因子に応答する。たとえば、繊維芽細胞、内皮および上皮幹細胞は、ECMからのシグナルがない状態で、複製できない。造血幹細胞は、骨髄中自己再生を受けうるが、in vitro懸濁培養液では受けない。幹細胞の、in vitroにて自己再生を受ける能力は、間質細胞とECMタンパク質フィブロネクチン(fn)とのそれらの相互作用に依存する。細胞のfnへの接着は、α5・β1およびα4・β1インテグリンレセプターによって仲介され、ヒトおよびマウス造血幹細胞によって発現される。ECM環境に統合され、幹細胞自己再生を刺激しうることに関与する因子(類)はまだ同定されていない。そのような因子の発見が、遺伝子治療および骨髄移植適応において、大きな興味であるべきである。 簡単に記すと、ポリスチレン、非組織培養処置、96−ウェルプレートを、0.2μg/cm2のコーティング濃度で、fn断片でコートする。マウス骨髄細胞を、0.2mlの血清を含まない培地中でプレートする(1,000細胞/ウェル)。IL−3(5ng/ml)+SCF(50ng/ml)の存在下で培養した細胞を、陽性対照として利用し、幹細胞の自己再生はほとんど無いが、分化が判定された条件が予測される。本発明のアルブミン融合タンパク質を、SCF(5.0ng/ml)が存在する状態またはしない状態で、適切な陰性対照で試験し、そこで本発明のアルブミン融合タンパク質を含む投与した組成物の容量は、総アッセイ容量の10%を表す。プレートした細胞をついで、低酸素環境(5%CO2,7%O2、および88% N2)組織培養インキュベーター中で7日間インキュベートすることによって増殖させる。ウェル中の増殖している細胞の数をついで、細胞性DNA内へのチミジン取り込みを測定することによって定量する。アッセイ中の陽性ヒットの確認が、細胞の表現系特性化を必要とし、培養系のスケールアップ、および細胞表面抗原に対する適切な抗体試薬の利用、およびFACScanによって達成可能である。 本発明の特定の融合タンパク質が、造血子孫の刺激物であることが明らかな場合、融合タンパク質、および融合タンパク質に相当するポリヌクレオチドが、たとえば、免疫系および造血に影響を与えている疾患の診断および処置で有用であり得る。代表的な利用が、上記「免疫活性」および「感染性疾患」、および本明細書の他の部分で記述されている。融合タンパク質は、幹細胞と種々の血液系のコミットされた子孫の拡大において、および種々の細胞型の分化および/または増殖においても有用であってよい。 あるいは、本発明のアルブミン融合タンパク質、および本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、造血細胞の増殖および分化を阻害するために使用してよく、したがって、化学療法の間、化学療法薬剤から骨髄幹細胞を保護するために使用してもよい。この抗増殖効果によって、より大きな/回の化学療法薬剤の投与を可能にし、したがって、より効果的な化学療法処置を可能にしうる。 さらに、間質細胞が、造血系の細胞の産生において重要であるので、本発明の融合タンパク質、および本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、貧血、汎血球減少症、白血球減少症、血小板減少症または白血病のような、造血関連疾患の処置および診断のために有用であり得る。利用には、骨髄細胞ex−vivo培養、骨髄移植、骨髄再構築、新生組織形成の放射治療または化学療法が含まれる。実施例37:ヒト皮膚繊維芽細胞と大動脈平滑筋細胞増殖 本発明のアルブミン融合タンパク質を、正常ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF)およびヒト大動脈平滑筋細胞(AoSMC)の培養液に加え、2つの共アッセイを各試料で実施する。第一アッセイは、正常ヒト皮膚繊維芽細胞(NHDF)およびヒト大動脈平滑筋細胞(AoSMC)の増殖における融合タンパク質の効果を試験する。繊維芽細胞または平滑筋細胞の異常な増殖が、繊維化および再狭窄を含む、種々の病理学的工程の一部である。第二アッセイは、NHDFおよびSMC両方によるIL6産生を試験する。IL6産生は、機能的活性化の指標である。活性化細胞では多数のサイトカインおよび他の因子の産生が増加し、結果として、炎症性または免疫調節の結果となってよい。アッセイを、共刺激または阻害活性に関して確認するために、共−TNFa刺激あり、またはなしで実施する。 簡単に記すと、第1日目に、96−ウェルブラックプレートを、100μl培養培地中、1000細胞/ウェル(NHDF)または2000細胞/ウェル(AoSMC)で準備する。NHDF培養培地は、Clonetics FB 基礎培地、1mg/ml hFGF、5mg/mlインスリン、50mg/ml ゲンタマイシン、2%FBSを含み、一方AoSMC培養培地は、Clonetics SM基礎培地、0.5μg/ml hEGF、5mg/ml インスリン、1mg/ml hFGF、50mg/mlゲンタマイシン、50μg/ml アンホテリシンB、5%FBSを含む。少なくとも4〜5時間、37℃でのインキュベーション後、培養培地を吸引し、増殖停止培地で置換する。NHDFのための増殖停止培地には、繊維芽細胞基礎培地、50mg/mlゲンタマイシン、2% FBSが含まれ、AoSMCのための増殖停止培地には、SM基礎培地、50mg/mlゲンタマイシン、50μg/ml アンホテリシンB、0.4% FBSが含まれる。2日目まで37℃にてインキュベートする。 2日目にて、本発明のアルブミン融合タンパク質の連続希釈および鋳型を、培地対照および公知のタンパク質対照を常に含むように設計する。刺激および阻害実験両方のために、タンパク質を増殖停止培地中で希釈する。阻害実験のために、TNFaを、2ng/ml(NHDF)または5ng/ml(AoSMC)の最終濃度まで加える。対照または本発明のアルブミン融合タンパク質を含む1/3容量培地を加え、5日目まで、37℃/5%CO2にてインキュベートする。 各ウェルから60μlを他の標識化96−ウェルプレートに移し、プレート−シーラーで覆い、6日目まで4℃にて保存する(IL6 ELISAに関して)。細胞培養プレート中残りの100μlに、10%の培養液容量と等しい量(10μl)で、Alamar Blueを無菌で加える。プレートを3〜4時間、インキュベーターに戻す。ついでCytoFluorを用いて、530nmでの励起、590nmでの放射での蛍光を測定する。これによって、増殖刺激/阻害データが産生される。 第5日目に、IL6 ELISAを、96ウェルプレートを、PBS、pH7.4中で希釈した、50〜100ul/ウェルの抗−ヒトIL6モノクローナル抗体でコートすることによって実施し、室温にてONでインキュベートする。 第6日目に、プレートをシンク内に空にし、紙タオル上にブロットする。4%BSAを含むPBSを含むアッセイ緩衝液を調製する。プレートを200ml/ウェルのPBS中Pierce Super Blockブロッキング緩衝液で、1〜2時間ブロックし、ついで洗浄緩衝液(PBS、0.05% Tween−20)で洗浄する。プレートを紙タオル上にブロットする。ついで、50μl/ウェルの希釈抗−ヒトIL−6モノクローナル、ビオチン標識化抗体を、0.50mg/mlで加える。培地中でIL−6ストックの希釈を作製する(30、10、3、1、0.3、0ng/ml)。二重試料をプレートの最初の列に加える。プレートを覆い、シェーカー上でRTにて2時間インキュベートする。 プレートを洗浄緩衝液で洗浄し、紙タオル上でブロットする。アッセイ緩衝液中でEU−標識化ストレプトアビジン1:1000希釈し、100μl/ウェルを加える。プレートをカバーし、RTにて1時間インキュベートする。プレートを再び洗浄緩衝液で洗浄し、紙タオル上にブロットする。 100μl/mlの増強溶液を加える。5分間振とうする。Wallac DELFIA Fluorometer上でプレートを読む。各アッセイ中の三重試料からの読み取りを表にし、平均化した。 本アッセイでの陽性の結果によって、AoSMC細胞増殖が示唆され、アルブミン融合タンパク質が、皮膚繊維芽細胞増殖および/または平滑筋細胞増殖に関与しうることが示唆される。陽性の結果はまた、融合タンパク質、および融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの多くの潜在的利用を示唆する。たとえば、本明細書を通して詳述したような、炎症および免疫応答、創傷治癒、および血管新生。特に、融合タンパク質を、創傷治癒および皮膚再形成、ならびに血管およびリンパ管両方の脈管形成の促進にて使用しうる。血管の増殖を、たとえば心臓血管疾患の処置にて使用可能である。さらに、本アッセイにてアンタゴニスト活性を示している融合タンパク質が、抗血管剤(たとえば抗血管新生)として働くことによって、血管新生が関与する疾患、疾病および/または状態を処置することにおいて有用でありうる。これらの疾患、疾病および/または状態が、たとえば、悪性物、固体腫瘍、良性腫瘍、たとえば血管種、聴神経腫、神経繊維腫、トラコーマ、および化膿性肉芽腫、アテローム性プラーク、眼球血管新生疾患、たとえば糖尿病性レチノパシー、未熟児のレチノパシー、黄斑変性症、角膜移植拒絶、血管新生緑内障、水晶体後部線維増殖症、ルベオーシス、網膜芽細胞腫、眼のブドウ膜炎および翼状片(異常血管増殖)、リウマチ様関節炎、乾癬、創傷治癒の遅延、子宮内膜症、脈管形成、肉芽形成、瘢痕肥大(ケロイド)、癒着不能骨折、強皮症、トラコーマ、血管接着、心筋血管新生、冠状動脈側枝、脳側枝、動静脈奇形、虚血性四肢血管新生、オスラー−ウェーバー症候群(Osler−Webber Syndrome)、プラーク新血管形成、毛細血管拡張症、血友病関節、血管線維腫、線維筋性形成異常、創部肉芽形成、クローン病およびアテローム性動脈硬化症のように、本技術分野で公知であり、および/または本明細書で記述されている。さらに、本アッセイでアンタゴニストとして働くアルブミン融合タンパク質が、本技術分野で公知の、および/または本明細書で記述された、抗過剰増殖性疾患および/または抗炎症を処置することにおいて有用であり得る。実施例38:内皮細胞上の細胞接着分子(CAM)発現 炎症および血管新生の領域へのリンパ球の動員は、リンパ球上の細胞表面接着分子(CAM)と血管内皮間の特異的レセプター−リガンド相互作用が関与する。正常および病的両方の設定での接着工程が、内皮細胞(EC)上の細胞間接着分子−1(ICAM−1)、血管細胞接着分子−1(VCAM−1)、および内皮白血球接着分子(E−セレクチン)発現が関与する多段階カスケードに従う。血管内皮上でのこれらの分子および他の発現が、白血球が局所血管に接着し、炎症応答の発達の間、局所細胞内へ浸出する効果を決定する。サイトカインおよび増殖因子の局所濃度が、これらのCAMの発現の調節に関与する。 簡単に記すと、内皮細胞(たとえばヒト臍帯血内皮細胞(Human Umbilical Vein Endothelial cells (HUVEC))を、標準96ウェルプレート内で、コンフルエンスまで増殖させ、増殖培地を細胞から取り除き、100μlの199培地(10%ウシ胎児血清(FBS))で置換する。(本発明のアルブミン融合タンパク質を含む)試験のための試料、および陽性または陰性対照を、(10μl容量で)三重でプレートに加える。ついでプレートを37℃にて5時間(選別およびインテグリン分泌)、または24時間(インテグリン発現のみ)いずれかでインキュベートする。プレートを吸引して、培地を除去し、100μlの0.1%パラホルムアルデヒド−PBS(Ca++およびMg++をふくむ)を各ウェルに加える。プレートを4℃にて30分間維持する。ウェルより固定剤をを除去し、ウェルを1×PBS(+Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄し、排水する。10μlの希釈第一抗体を試験および対照ウェルに加える。抗−ICAM−1−ビオチン、抗−VCAM−1−ビオチンおよび抗−E−セレクチン−ビオチンを、10μg/mlの濃度にて使用する(0.1mg/ml保存抗体の1:10希釈)。細胞を、湿潤環境にて、37℃にて30分間インキュベートする。ウェルを三回、PBS(+Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄する。20μlの希釈ExtrAvidin−Alkaline Phosphotase(1:5,000希釈)を各ウェルに加え、37℃にて30分間インキュベートする。ウェルを三回、PBS(+Ca、Mg)+0.5% BSAで洗浄する。p−ニトロフェノールリン酸pNPPの1タブレットを、5mlのグリシン緩衝液(pH10.4)に溶解する。グリシン緩衝液中の100μlのpNPP基質を各試験ウェルに加える。三重での、標準ウェルを、グリシン緩衝液中のExtrAvidin−Alkaline Phosphotaseのワーキング希釈から調製する。1:5,000(100)>10−0.5>10−1>10−1.5。5μlの各希釈液を、三重ウェルに加え、各ウェル中で得られたAP含量は、5.50ng、1.74 ng、0.55ng、0.18ngである。100μlのpNNP試薬をついで、各標準ウェルに加える。プレートを37℃にて4時間インキュベートする。50μlの容量の3M NaOHをすべてのウェルに加える。プレートを、グリシン緩衝液のみで満たしたブランクウェル上のバックグラウンド控除オプションを用いて、405nmにて、プレートリーダー上で読む。さらに、各標準ウェル中のAP−抱合体の濃度を示唆するために鋳型を設定する[5.50ng、1.74ng、0.55ng、0.18ng]。結果が、各試料中の結合AP−抱合体の例として示される。実施例39:Alamar Blue内皮細胞増殖アッセイ 本アッセイを、ウシリンパ管内皮細胞(Bovine Lymphatic Endothelial Cells (LEC))、ウシ大動脈内皮細胞(Bovine Aortic Endothelial Cells(BAEC))、またはヒト微小血管子宮筋細胞(Human Microvascular Uterine Myometrial Cells(UTMEC))のbFGF−誘導増殖のタンパク質仲介阻害を定量的に決定するために使用する。本アッセイは、代謝活性の検出に基づく、蛍光増殖指標を組み込む。標準のAlamar Blue 増殖アッセイを、内皮細胞刺激の供給源として加えた、10ng/mlのbFGFを含むEGM−2MV中で調製する。本アッセイを、増殖培地および細胞濃度のわずかな変更で、種々の内皮細胞にて使用してもよい。試験すべきタンパク質バッチの希釈液を、適切なように希釈する。bFGFなしの血清を含まない培地(ギブコ SFM(GIBCO SFM))を、非刺激対照として使用し、アンギオスタチンまたはTSP−1を公知の阻害対照として含める。 簡単に記すと、LEC、BAECまたはUTMECを、96ウェルプレート中で、5000〜2000細胞/ウェルの密度にて、増殖培地中でまき、37℃にて一晩おく。細胞の一晩インキュベーション後、増殖培地を除去し、GIBCO EC−SFMで置換する。細胞を、三重ウェルにて、(SFM中で調製した)本発明のアルブミン融合タンパク質または対照タンパク質試料(類)の適切な希釈液で処理し、さらに10ng/mlの濃度までbFGFで処理する。いったん細胞を試料で処理したならば、プレート(群)を、3日間、37℃インキュベーター中に戻す。3日後、10mlのストックAlamar blue(バイオソース(Biosource)カタログ番号 DAL1100)を各ウェルに加え、プレート(群)を4時間、37℃インキュベーター中に戻す。プレート(群)をついで、CytoFluor 蛍光リーダーを用いて、530nm励起および590nm放射にて読む。直接出力を、相対蛍光ユニット中で記録する。 Alamar blueは、細胞増殖の結果での増殖培地の化学的還元に対する応答での、蛍光および色変化両方の酸化−還元指標である。培養中の細胞増殖として、固有の代謝活性が、即時周辺環境の化学的還元となる。増殖に関する還元が、指標を酸化(非蛍光青色)形態から、還元(蛍光赤色)形態へ変化させる(すなわち、刺激した増殖が、より強いシグナルを産生し、抑制された増殖が、より弱いシグナルを産生し、総シグナルが、細胞の総数、ならびにそれらの代謝活性に比例する)。活性のバックグラウンドレベルが、飢餓培地のみで観察される。これを、陽性対照試料(増殖培地中bFGF)およびタンパク質希釈液から観察された出力と比較する。実施例40:混合リンパ球反応の阻害の検出 本アッセイを、本発明の融合タンパク質による混合リンパ球反応(Mixed Lymphocyte Reaction(MLR))の阻害を検出および評価するために使用可能である。MLRの阻害は、細胞増殖および生存能力における直接の効果、相互作用細胞における共刺激分子の調節、リンパ球およびアクセサリー細胞管の接着の調節、またはアクセサリー細胞によるサイトカイン産生の調節によってよい。多数の細胞が、本アッセイで使用する末梢血単核セグメントに、T、Bおよびナチュラルキラーリンパ球、ならびに単球および樹状細胞が含まれるので、MLRを阻害するアルブミン融合タンパク質によって標的化されうる。 MLRを阻害することがわかった本発明のアルブミン融合タンパク質が、リンパ球および単球活性化または増殖に関連する疾患で適用される。これらには、限定はしないが、喘息、関節炎、糖尿病、炎症性皮膚状態、乾癬、アトピー性皮膚炎、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、糸球体腎炎、炎症性腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、動脈硬化症、肝硬変、移植片対宿主疾患、宿主体移植片疾患、肝炎、白血病およびリンパ腫が含まれる。 簡単に記すと、ヒトドナーからのPBMCを、リンパ球分離培地(Lymphocyte Separation Medium (LSM(登録商標)、密度.0770g/ml、オルガノン テクニカ コーポレーション(Organon Teknika Corporation)、West Chester, PA)を用いて、密度勾配遠心によって精製する。2人のドナーからのPBMCを、10%FCSおよび2mMグルタミンを含むRPMI−1640(ライフ テクノロジーズ(Life Technologies)、Grand Island, NY)中、2x106細胞/mlに調製する。第三ドナーからのPBMCを、2x105細胞/mlに調製する。各ドナーからの50マイクロリットルのPBMCを、96−ウェル丸底マイクロタイタープレートのウェルに加える。融合タンパク質試験物質の希釈液(50μl)を、三重で、マイクロタイタープレートに加える。(対象のタンパク質の)試験試料を、1:4の最終希釈で加え、rhuIL−2(R&Dシステムズ(R&D Systems)、Minneapolis, MN, カタログ番号 202−IL)を最終濃度1mg/mlで加え、抗−CD4 mAb (R&Dシステムズ(R&D Systems)、クローン 34930.11, カタログ番号 MAB379)を最終濃度10μg/mlまで加える。細胞を、5% CO2中、37℃にて7〜8日培養し、1μCの[3H]チミジンを、培養の最後の16時間、ウェルに加える。細胞を回収し、チミジン取り込みをPackard TopCountを用いて測定する。データを三重測定の平均値と標準偏差として示す。 対象の融合タンパク質の試料を、別の実験でスクリーンし、リンパ球の増殖を阻害する、陰性対照処置、抗−CD4 mAb、およびリンパ球の増殖を増強する、陽性対照処置、IL−2(組換え物質または上清いずれかとして)と比較する。実施例41:プロテアーゼ活性に関するアッセイ 以下のアッセイを、本発明のアルブミン融合タンパク質のプロテアーゼ活性を査定するために使用してもよい。 ゼラチンおよびカゼインザイモグラフィーを、本質的に記述されたように実施する(Heusen et al., Anal. Biochem., 102:196−202 (1980); Wilson et al., Journal of Urology, 149:653−658 (1993))。試料を、1%ゼライン オルカセインを含む10%ポリアクリルアミド/0.1%SDSゲル上で走らせ、室温にて1時間、2.5%トライトン中、37℃にて5〜16時間、0.1Mグリシン、pH8.3中に浸す。タンパク質分解のアミド黒色領域での染色後、青色−黒色バックグラウンドに対する透明な領域が現れる。トリプシン(シグマ(Sigma)T8642)を陽性対照として使用する。 また、n−a−ベンゾイル−L−アルギニンエチルエステル(BAEE)(シグマ(Sigma)B−4500)の開裂をモニタリングすることによって、プロテアーゼ活性を測定する。反応を(25mMNaPO4、1mM EDTA、および1mM BAEE)、pH 7.5で設定する。試料を加え、260nmでの吸光度における変化を、時間駆動様式にて、ベックマン(Beckman)DU−6分光光度計上でモニタする。トリプシンを陽性対照として使用する。 280nmでの吸光度として測定したカゼインまたはヘモグロビンからの酸−可溶性ペプチドの放出に基づく、またはホリン(Folin)法を比色分析的に用いるさらなるアッセイを、Bergmeyer, et al., Methods of Enzymatic Analysis, 5 (1984)にて記述したよう実施する。他のアッセイには、発色基質の可溶化が含まれる(Ward, Applied Science, 251−317(1983))。実施例42:セリンプロテアーゼ基質特異性の同定 本技術分野で公知であるか、または本明細書で記述した方法を使用して、セリンプロテアーゼ活性を持つ本発明のアルブミン融合タンパク質の基質特異性を測定してもよい。基質特異性を決定する好ましい方法は、(そのすべてが本明細書にて組み込まれている)英国特許第GB 2 324 529号にて記述されたような、位置スキャニング合成コンビナトリアルライブラリーの利用による。実施例43:リガンド結合アッセイ 以下のアッセイを、本発明のアルブミン融合タンパク質のリガンド結合活性を査定するために使用してもよい。 リガンド結合アッセイは、レセプター薬理学を解明するための直接の方法を提供し、ハイスループット様式に適合可能である。本発明のアルブミン融合タンパク質に対する精製リガンドを、結合研究のために、高い特性活性(50〜2000Ci/mmol)まで放射標識する。ついで測定を、放射標識化の工程が、融合タンパク質へのリガンドの活性を減少させないように実施する。緩衝液、イオン、pHおよびヌクレオチドのような他の調節物に関するアッセイ条件を、膜および全細胞ポリペプチド供給源両方に関して、働きうるシグナル対ノイズ比を確立するように最適化する。これらのアッセイのために、特定のポリペプチド結合が、総関連放射活性−過剰な非標識競合リガンドの存在下で測定された放射活性として定義される。可能な場合、1つ以上の競合リガンドを、残余非特異的結合を定義するために使用する。実施例44:アフリカツメガエル卵母細胞における機能的アッセイ 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている直線化プラスミド鋳型からのキャップRNA転写物を、標準の手順にしたがって、RNAポリメラーゼにて、in vitroで合成する。in vitro転写物を、0.2mg/miの最終濃度で、水中に懸濁させる。卵巣ローブを成体メスヒキガエルからとり、ステージV脱小胞卵母細胞を得、RNA転写物(10ng/卵母細胞)を、マイクロ注射器具を用いて、50nlボーラス中で注射する。2つの電極電圧クランプを用いて、融合タンパク質およびポリペプチドアゴニスト暴露の応答での、個々のアフリカツメガエル卵母細胞からの電流を測定する。記録を、室温にて、Ca2+を含まないBarth培地中で実施した。アフリカツメガエル系を使用して、公知のリガンドおよびリガンドを活性化するための組織/細胞抽出物を選別可能である。実施例45:マイクロ物理測定アッセイ 広く種々の二次メッセンジャー系の活性化が、結果として、細胞からの少量の酸の排出となる。形成された酸は、主に細胞内シグナル工程を刺激するのに必要な、代謝活性の増加の結果としてである。細胞周辺の培地のpHの変化は非常に小さいが、CYTOSENSOR マイクロフィジオメーター(モレキュラー デバイセス社(Molecular Devices Ltd.)、Menlo Park, Calif)によって検出可能である。CYTOSENSORはしたがって、本発明のアルブミン融合タンパク質の、細胞内シグナル経路を用いるエネルギーに連結する二次メッセンジャーを活性化する能力を測定可能である。実施例46:抽出/細胞上清スクリーニング 多数の哺乳動物レセプターが、同種活性化リガンド(アゴニスト)がいまだないままに存在する。したがって、これらのレセプターに対する活性リガンドは、現在までに同定されたようなリガンドバンクには含まれない可能性がある。したがって、本発明のアルブミン融合タンパク質をまた、(カルシウム、cAMP、マイクロフィジオメーター、卵母細胞電気生理学など、機能的スクリーンを用いて)、組織抽出物に対して機能的にスクリーンして、本発明のアルブミン融合タンパク質の治療的タンパク質部分および/またはアルブミンタンパク質部分に対する天然のリガンドを同定可能である。陽性の機能的応答を産生する抽出物を、活性リガンドが単離され、同定されるまで、連続してサブ分割化可能である。実施例47:ATP−結合アッセイ 以下のアッセイを使用して、本発明の融合タンパク質のATP−結合アッセイを査定してもよい。 本発明のアルブミン融合タンパク質のATP−結合活性を、そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれている、米国特許第5,858,719号にて記述されているATP−結合アッセイを用いて検出してもよい。簡単に記すと、本発明のアルブミン融合タンパク質へのATP−結合を、競合アッセイにて、8−アジド−ATPでの光学親和性標識化を介して測定する。1mg/mlのABC輸送タンパク質を含む反応混合液を、種々の濃度のATP、または加水分解不能ATP類似体アデニル−5’−イミド二リン酸とともに、4℃にて10分間インキュベートする。8−アジド−ATP(シグマ ケミカル社(Sigma Chem. Corp.)、 St. Louis, MO.)+8−アジド−ATP(32P−ATP)(5 mCi/μmol, ICN, Irvine CA.)の混合液を最終濃度100μMにて加え、0.5mlの分液を、氷上の磁気スポットプレートのウェル中に入れる。プレートを、短波254nm UVランプを用いて、プレートから2.5cmの距離で、間に1分間の冷却期間を含む2回の1分間間隔で、照射する。反応を、最終濃度2mMのジチオスレイトールの添加によって停止させる。インキュベーションをSDS−PAGE電気泳動にかけ、乾燥させ、オートラジオグラフィーする。本発明のアルブミン融合タンパク質に相当するタンパク質バンドを切り出し、放射活性を定量する。ATPまたはアデニル−5’−イミド二リン酸の増加に伴う、放射活性の減少が、融合タンパク質へのATP親和性の測定を提供する。実施例48:本発明のアルブミン融合タンパク質と相互作用する、シグナル伝達タンパク質の同定 本発明のアルブミン融合タンパク質を、シグナル伝達経路タンパク質またはレセプタータンパク質の同定、特性化、および精製のための研究ツールとして利用してもよい。簡単に記すと、本発明の標識化融合タンパク質が、相互作用する分子の精製のための試薬として有用である。アフィニティー精製の1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質をクロマトグラフィーカラムに共役結合させる。がん組織のような推定標的細胞から由来する細胞を含まない抽出物をカラム上に通し、適切な親和性を持つ分子が、アルブミン融合タンパク質へ結合する。タンパク質複合体をカラムから回収し、分離させ、回収した分子を、N−末端タンパク質シークエンシングにかける。ついでこのアミノ酸配列を、捕獲分子を同定するため、または適切なcDNAライブラリーから相当する遺伝子をクローニングするための、変性オリゴヌクレオチドプローブを設計するために使用する。実施例49:IL−6バイオアッセイ 種々のアッセイが、本発明のアルブミン融合タンパク質の増殖効果を試験するために、本技術分野で公知である。たとえば、1つのそのようなアッセイは、Marz et al. (Proc. Natl. Acad. Sci., U.S.A., 95:3251−56 (1998)、参考文献によって本明細書に組み込まれている)によって記述されたようなIL−6 Bioassayである。37℃にて68時間後、生存細胞の数を、テトラゾリウム塩チアゾリルブルー(MTT)を加え、さらに4時間37℃にてインキュベートすることによって測定する。B9細胞を、SDSによって溶解し、光学密度を、570nmにて測定する。IL−6を含む(陽性)、およびサイトカインを含まない(陰性)対照を使用する。簡単に記すと、IL−6依存B9ネズミ細胞を、IL−6遊離培地中で三回洗浄し、5,000細胞/ウェルにて、50μlでプレートし、50μlの本発明の融合タンパク質を加える。陰性対照に対する(本発明のアルブミン融合タンパク質を含む)試験試料(類)中の増殖の増強が、融合タンパク質によって仲介される増殖効果の指標である。実施例50:ニワトリ胚ニューロン生存の支持 交感神経細胞生存が、本発明のアルブミン融合タンパク質によって支持されるかどうかを試験するために、 Senaldi et al may be utilized (Proc. Natl. Acad. Sci., U.S.A., 96:11458−63 (1998)、参考文献によって本明細書に組み込まれている)のニワトリ胚ニューロン生存アッセイを使用してもよい。簡単に記すと、運動ニューロンと交感神経ニューロンをニワトリ胚から単離し、それぞれ、L15培地(10%FCS、グルコース、亜セレン酸ナトリウム、プロゲステロン、コンアルブミン、プトレッシンおよびインスリン含有、ライフ テクノロジーズ(Life Technologies)、Rockville, MD.)およびダルベッコ改変イーグル培地[10% FCS、グルタミン、ペニシリン、および25mM Hepes緩衝液(pH7.2)、ライフ テクノロジーズ(Life Technologies)、Rockville, MD.]中に再懸濁し、異なる濃度の本発明の精製融合タンパク質、ならびに任意のサイトカインを欠く陰性対照の存在下、37℃にて5% CO2中でインキュベートする。3日後、ニューロン生存を、細胞形態の評価、およびMosmann (Mosmann, T., J. Immunol. Methods, 65:55−63 (1983))の比色アッセイの利用を介して測定する。サイトカインを欠く対照との比較でのニューロン細胞生存の増強が、ニューロン細胞の生存を増強するアルブミン融合タンパク質の能力の指標である。実施例51:リン酸活性のアッセイ 以下のアッセイを使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質のセリン/スレオニンホスファターゼ(PTPase)活性を査定してもよい。 セリン/スレオニンホスファターゼ(PTPase)に関してアッセイするために、当業者に広く知られているアッセイを使用可能である。たとえば、本発明のアルブミン融合タンパク質のセリン/スレオニンホスファターゼ(PSPase)活性を、ニュー イングランド バイオラボズ社(New England Biolabs, Inc.)からのPSPaseアッセイキットを用いて測定してもよい。PSPaseの対する基質である、ミエリン塩基性タンパク質(MyBP)が、 [32P]ATPの存在下、cAMP−依存タンパク質キナーゼにて、セリンおよびスレオニン上でリン酸化される。ついで、タンパク質セリン/スレオニンホスファターゼ活性を、32P−標識化MyBPからの無機リン酸の放出を測定することによって決定する。実施例52:他のタンパク質とのセリン/スレオニンホスファターゼの相互作用 (たとえば実施例51にて決定したような)セリン/スレオニンホスファターゼ活性を持つ本発明の融合タンパク質が、たとえば、さらなる相互作用タンパク質またはレセプタータンパク質、または他のシグナル伝達経路タンパク質の同定、特性化および精製のための研究ツールとして有用である。簡単に記すと、本発明の標識化融合タンパク質が、相互作用する分子の精製のための試薬として有用である。アフィニティー精製の1つの実施様態において、本発明のアルブミン融合タンパク質が、クロマトグラフィーカラムに共有結合する。神経または肝臓細胞のような、推定される標的細胞から由来する細胞を含まない抽出物をカラム上に通し、適切な親和性を持つ分子が、融合タンパク質に結合する。融合タンパク質−複合体をカラムから回収し、分離し、回収した分子をN−末端タンパク質シークエンシングにかける。ついで、このアミノ酸配列を、適切なcDNAライブラリーから相当する遺伝子をクローニングするための、変性オリゴヌクレオチドプローブを設計するために使用する。実施例53:ヘパラナーゼ活性に関するアッセイ 本発明のアルブミン融合タンパク質のヘパラナーゼ活性に関してアッセイするために使用してもよい、本技術分野で公知の多数のアッセイが存在する。1つの例において、本発明のアルブミン融合タンパク質のヘパラナーゼ活性を、Vlodavsky et al., (Vlodavsky et al., Nat. Med., 5:793−802 (1999))によって記述されたようにアッセイする。簡単に記すと、細胞溶解物、条件培地、無傷の細胞(1 x 106 細胞/35−mmディッシュ)、細胞培養上清、または精製融合タンパク質を、37℃、pH6.2〜6.6にて18時間、35S−標識化ECMまたは可溶性ECM由来ピークIプロテオグリカンとともにインキュベートする。このインキュベーション培地を遠心し、上清をSepharose CL−6B カラム(0.9 x 30 cm)上のゲルろ過によって解析する。画分をPBSで溶出し、その放射活性を測定する。ヘパラン硫酸側鎖の分解断片を、0.5 < Kav < 0.8にて、Sepharose 6B から溶出する(ピーク II)、各実験を少なくとも三回実施する。Vlodavsky et al.によって記述されたように、「ピークII」に相当する分解断片が、ヘパラン硫酸の開裂における、本発明のアルブミン融合タンパク質の活性の指標である。実施例54:生物分子の固定化 本実施例は、以上で記述した種々の機能的アッセイにおける、本発明の融合タンパク質の研究に適応可能である、非宿主細胞脂質二重膜構築物(たとえば本明細書にそのすべてが参考文献によって組み込まれている、Bieri et al., Nature Biotech 17:1105−1108 (1999)を参照のこと)中での、本発明のアルブミン融合タンパク質の固定化のための方法を提供する。簡単に記すと、ビオチン化のための糖特異的化学反応を、本発明のアルブミン融合タンパク質へビオチンタグを留めるために使用し、固定化において、均一の方向を可能にする。洗浄膜中の本発明のアルブミン融合タンパク質の50uM溶液を、20mM NaIO4および1.5mg/ml(4mM)BACHまたは2mg/ml(7.5mM)ビオチン−ヒドラジンとともに、室温にて1時間インキュベートする(反応容量、150ul)。ついで試料を、最初に5時間、4℃にて透析し((Pierce Slidealizer Cassett, 10 kDa cutoff; ピアス ケミカル社(Pierce Chemical Co., Rockford IL))、2時間ごとに緩衝液を交換し、最終的に500ml緩衝液R(0.15M NaCl、1mM MgCl2、10mM リン酸ナトリウム、pH7)に対して12時間透析する。キュベットに添加する直前に、試料を、緩衝液ROG50(50mMオクチルグリコシドを含む緩衝液R)にて1:5に希釈する。実施例55:メタロプロテイナーゼ活性に関するアッセイ メタロプロテイナーゼは、触媒機構として、Zn2+のような金属イオンを用いる、ペプチドヒドラーゼである。本発明のアルブミン融合タンパク質のメタロプロテイナーゼ活性を、本技術分野で公知の方法にしたがってアッセイ可能である。以下の例示的方法が提供される。アルファ−2−マクログロブリンのタンパク質分解 プロテアーゼ活性を確認するために、本発明の精製した融合タンパク質を、1×アッセイ緩衝液(50mM HEPES、pH7.5、0.2M NaCl、10mM CaCl2、25mM ZnCl2および0.05% Brij−35)中で、基質アルファ−2−巨大グロブリン(0.2ユニット/ml、べーリンガー マンハイム(Boehringer Mannheim)、Germany)と混合し、37℃にて1〜5日間インキュベートする。トリプシンを陽性対照として使用する。陰性対照は、アッセイ緩衝液中のアルファ−2−巨大グロブリンである。試料を回収し、5% 2−メルカプトエタノールを含むSDS−PAGE試料緩衝液中で5分間ゆで、ついで8% SDS−ポリアクリルアミドゲル上にのせる。電気泳動後、タンパク質を銀染色によって視覚化する。タンパク質分解は、陰性対照と比較して、より低い分子量のバンドの発現によって明らかになる。メタロプロテイナーゼの阻害剤による、アルファ−2−マクログロブリンタンパク質分解の阻害剤 公知のメタロプロテイナーゼ阻害剤(金属キレーター(EDTA、EGTA、およびHgCl2)、ペプチドメタロプロテイナーゼ(TIMP−1およびTIMP−2)および市販されている小分子MMP阻害剤)をまた、本発明のアルブミン融合タンパク質のタンパク質分解活性を特性化するために使用してもよい。使用してもよいこれらの合成MMP阻害剤は、MMP阻害剤I、[MMP−1およびMMP−8に対してIC50=1.0μM、MMP−9に対してIC50=30μM、MMP−3に対してIC50=150μM]、MMP−3(ストロメリシン−1)阻害剤I[MMP−3に対してIC50=5μM]およびMMP−3阻害剤II[MMP−3に対してKi=130nM]、それぞれカルビオケム(Calbiochem)を介して入手可能な阻害剤、カタログ番号444250、444218、および444225)である。簡単に記すと、異なる濃度の小分子MMP阻害剤を、22.9μlの1×HEPES緩衝液(50mM HEPES、pH 7.5、0.2M NaCl、10mM CaCl2、25mM ZnCl2 および0.05% Brij−35)中で、本発明の精製融合タンパク質(50μg/ml)と混合し、室温(24℃)にて2時間インキュベートし、ついで7.1μlの基質アルファ−2−巨大グロブリン(0.2ユニット/ml)を加え、37℃にて20時間インキュベートする。反応を、4×試料緩衝液を加えることによって停止し、直ぐに5分間ゆでる。SDS−PAGE後、タンパク質バンドを銀染色によって視覚化する。合成蛍光性ペプチド基質開裂アッセイ 示されたメタロプロテイナーゼ活性を持つ、本発明の融合タンパク質に対する基質特性を、合成蛍光性ペプチド基質(BACHEMバイオサイエンス社(BACHEM Bioscience Inc)より購入)を用いて、本技術分野で公知の技術を用いて測定してもよい。試験基質には、M−1985、M−2225、M−2105、M−2110、およびM−2255が含まれる。最初の4つはMMP基質であり、残りの1つは腫瘍壊死因子−α(TNF−α)変換酵素(TACE)の基質である。これらの基質を、好ましくは1:1ジメチルスルホキシド(DMSO)および水中で調製する。保存溶液は、50〜500μMである。蛍光アッセイを、一定温度水浴を備える、パーキンエルマー(Perkin Elmer)LS 50B発光分光計を用いることによって実施する。励起λは328nmであり、放射λは393nmである。簡単に記すと、アッセイを、176μl 1×HEPES緩衝液(0.2M NaCl、10mM CaCl2、0.05% Brij−35および50mM HEPES、pH 7.5)を、25℃にて15分間、4μlの基質溶液(50μM)とインキュベートすること、ついで20μlの本発明の精製融合タンパク質をアッセイキュベットに加えることによって実施する。基質の最終濃度は1mMである。初期加水分解速度を、30分間モニタする。実施例56:NODマウスにおける糖尿病の発生 オスNODよりもメスで疾患がより顕著であるけれども、メスNOD(非肥満性糖尿病)マウスを、ヒトで見られたものと同様の経過でIDDMを示すことによって特性化する。本明細書以下で、他に言及しない限り、語句「NODマウス」は、メスNODマウスを意味する。NODマウスは、慢性自己免疫疾患によって引き起こされるベータ細胞の進行性の破壊を持つ。したがって、NODマウスは、euglycemiaで生命を始めるか、または正常の血液グルコースレベルで始める。しかし、約15〜16週齢までに、NODマウスは高血糖となり始め、これは、主要なそれらの膵臓ベータ細胞の破壊と、膵臓の相当する十分なインスリンの産生不可能性を示唆している。したがって、疾患の原因および進行両方が、ヒトIDDM患者と同様である。 免疫レジメの効果のin vivoアッセイを、(ジャクソン ラボラトリー(The Jackson Laboratory)、Bar Harbor, Me.から市販されている)メスNOD/LtJ マウスにて査定可能である。文献において、80%のメスマウスが、24週齢までに糖尿病を発達させ、膵島炎の開始が、6〜8週齢の間にはじまることが報告されている。NODマウスを交配し、種々の免疫調節戦略に対して非常に応答性である。成体NODマウス(6〜8週齢)は、20〜25gの平均体重である。 これらのマウスは、処置しないか(対照)、本発明の治療(たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質およびその断片および変異体)単独、または以上で言及した他の治療的化合物との組み合わせで処置してもよい。これらの種々の処置の、糖尿病の進行における効果を、以下のように測定可能である。14週齢にて、メスNODマウスを、耐糖能にしたがって表現系決定可能である。耐糖能は、腹腔内耐糖能試験(IPGTT)にて測定可能である。簡単に記すと、血液を、グルコースの腹腔内注射(1g/kg体重)後0分および60分に、パラ眼窩網状組織から抜いた。正常耐性は、144mg%以下の0分の時点、160mg%以下の60分の時点での血漿グルコースと定義する。血液グルコースレベルは、Glucometer Elite器具によって測定される。 本表現系決定解析に基づいて、動物を、異なる実験群に割り当てることが可能である。特に、血液グルコースレベルがより上昇した動物を、障害のある耐糖能群に割り当てることができる。マウスには、随意に餌を与え、酸化水(pH2.3)を与えうる。 グルコース耐糖能および不耐糖能マウスをさらに、対照、本発明のアルブミン融合タンパク質、およびアルブミン融合タンパク質/治療的化合物組み合わせ群に分けることができる。対照群のマウスには、毎日、一週間に6回、賦形剤のみの腹腔内注射を与えうる。アルブミン融合群には、毎日、一週間に6回、本発明の治療的(たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質およびその断片および変異体)の腹腔内注射を与えうる。アルブミン融合タンパク質/治療的化合物組み合わせ群のマウスには、アルブミン融合タンパク質と以上で記述した治療的化合物の組み合わせ両方を与えうる。 NODマウスにおける尿グルコースのレベルを、Labstix(バイエル ダイアグノスティックス(Bayer Diagnostics)、Hampshire, England)を用いて、隔週を基本に測定可能である。体重および液体摂取をまた、隔週を基本に測定可能である。糖尿病の開始は、2連続測定での糖尿の発生後に定義する。処置の10週後、さらなるIPGTTを実施して、動物を次の日に犠牲死させる。 処置の10週間経過にわたり、耐糖能および不耐糖能群両方における対照動物が、それぞれ60%および86%の率で糖尿病を発達させる(米国特許第5,866,546号、Gross et al.を参照のこと)。したがって、高い率の糖尿病が、治療を行わない場合、最初に耐糖能であるNODマウスで発生する。 結果が、処置前後で、NODマウス中の血液グルコースレベルの測定によって確認可能である。血液グルコースレベルは、記述したすべての群で、耐糖能および不耐糖能マウス両方で、以上で記述したように測定する。 他の実施様態において、本発明の治療的(たとえば配列番号:Yとして開示された特定の融合、およびその断片および変異体)を、分光分析を用いて定量可能であり、適切なタンパク質量を、投与あたり50μlリン酸緩衝食塩水(PBS)中に、注射の前に再懸濁可能である。1週間にわけて2回の注射を、各マウスの背面皮膚下皮下に投与可能である。モニタリングを、免疫化の前に、2つの別の機会に実施可能であり、処置を通して毎週実施し、その後も継続可能である。尿を毎週糖に関して試験可能であり(Keto−Diastix.RTM.;マイルズ社(Miles Inc.)、Kankakee, Ill.)、糖尿マウスを血清グルコースに関して確認可能である(ExacTech.RTM.,メディセンス社(MediSense, Inc.)、Waltham, Mass.)。糖尿病は、空腹時血糖が、2.5g/L以上である場合に診断される。実施例57:NODマウスの組織学的実験 NODマウスからの組織試料の組織学的実験が、本発明の化合物、および/または本発明の化合物の、糖尿病に対する他の治療的薬物との組み合わせの、膵臓内のベータ細胞の相対濃度を増加させる能力を実証可能である。実験方法は以下のようである。 実施例56からのマウスを、処置期間の最後に犠牲死させ、組織試料を膵臓からとりうる。試料を0.9%生理食塩水中、10%ホルマリン中で固定化し、蝋中に包埋する。二組の5連続の5μm切片を、150μmの切断間隔で、免疫標識のために切断可能である。切片を、インスリン(モルモット抗インスリン抗血清希釈1:1000、ICN Thames U.K.)およびグルコース(ウサギ抗膵臓グルカゴン抗血清希釈1:2000)に関して免疫染色し、ペルオキシダーゼ共役抗モルモット(Dako, High Wycombe, U.K.)またはペルオキシダーゼ共役抗モルモット(Dako, High Wycombe, U.K.)またはペルオキシダーゼ共役抗ウサギ抗血清(希釈1:50、Dako)にて検出可能である。 本発明の組成物は、ベータ細胞の可視質量において、耐糖能および不耐糖能動物における糖尿病の臨床徴候におけるものと同様の強さの効果を持ちうるか、または持たない。実施例58:NIDDMのin vivoマウスモデル ジャクソン ラボラトリー(Jackson Laboratory(Bar Harbor, ME))からのオスC57BL/6Jマウスを、3週齢で得、従来の餌、または脂肪(35.5% wt/wt; Bioserv.Frenchtown, NJ)またはフルクトース(60% wt/wt; Harlan Teklad, Madison, WI)いずれかが濃縮した餌を与えてよい。通常餌は、4.5% wt/wt 脂肪、23% wt/wt タンパク質、31.9% wt/wt デンプン、3.7% wt/wt フルクトース、および5.3% wt/wt 繊維からなる。高脂肪(lard)餌は、35.5% wt/wt 脂肪、20% wt/wt タンパク質、36.4% wt/wt デンプン、0.0% wt/wt フルクトース、および0.1% wt/wt 繊維からなる。高フルクトース餌は、5% wt/wt脂肪、20% wt/wtタンパク質、0.0% wt/wt デンプン、60% wt/wt フルクトース、および9.4% wt/wt 繊維からなる。マウスは、22℃±3℃の温度、および50%±20%湿度制御室にて、12時間明(午前6時〜午後6時)/暗サイクルにて、ケージあたり5匹以下で飼育する(Luo et al., 1998, Metabolism 47(6): 663−8, 「非インスリン依存糖尿病の非遺伝的マウスモデル(Nongenetic mouse models of non−insulin−dependent diabetes mellitus)」; Larsen et al., Diabetes 50(11): 2530−9 (2001), 「長期作用GLP−1誘導体NN2211の全身投与が、正常および肥満ラットにおける長期および可逆的体重減少を誘導する(Systemic administration of the long−acting GLP−1 derivative NN2211 induces lasting and reversible weight loss in both normal and obese rats)」)。それぞれの餌への3週間の暴露後、マウスに、100mg/kg体重にてストレプトゾトシン「STZ」(シグマ(Sigma)、St. Louis, MO)、または賦形剤(0.05 mol/Lクエン酸、 pH 4.5)いずれかを腹腔内に注射し、次の4週間、同一の餌を維持してもよい。非空腹条件下、血液を、尾の遠位部位を切ることによって、STZ後1、2および4週で得る。試料を、非空腹時血漿グルコースおよびインスリン濃度を測定するために使用する。体重および食物取り込みを毎週記録する。 インスリンのグルコース除去を刺激する能力における、高脂肪餌の効果を直接測定するために、実験を、賦形剤を注射した、脂肪給餌、食物給餌マウス、以上で記述した7週間の最後に、STZを注射した脂肪給餌マウスの、3つの群で開始可能である。実験の前4時間、マウスに給餌可能である。最初のシリーズの実験において、マウスをメトキシフラン(ピットマン−モール((Pitman−Moor)、Mundelein, IL)吸入で麻酔可能である。通常インスリン(シグマ)を、尾静脈を介して静脈内に注射し([IV]0.1 U/kg体重)、血液を、異なる尾静脈から、注射後3、6、9、12および15分で回収可能である。血漿グルコース濃度を、これらの試料上で測定可能であり、血漿からのグルコース消失の半減期(t1/2)を、薬物動態学/薬力学ソフトウェアプログラムである、WinNonlin(サイエンティフィック コンサルティング(Scientific Consulting)、Apex, NC)を用いて計算可能である。 第二シリーズの実験において、マウスを腹腔内ペントバルビタールナトリウム(シグマ)で麻酔可能である。腹腔を開け、主要腹部静脈を暴露させ、24−ゲージIVカテーテル(ジョンソン−ジョンソン メディカル(Johnson−Johnson Medical)、Arlington, TX)でカテーテル挿入する。カテーテルを腹部静脈に隣接する筋肉組織に固定化し、シリンジ連結の底上で切断し、先に満たしたPE50プラスチックチューブに接続し、つづいて、注入溶液を含むシリンジに連結する。腹腔をついで縫合して閉じる。このアプローチによって、体の下部からの血液の逆流閉塞は存在しない。マウスに、10μL/分の注入容量にて、グルコース(24.1mg/kg/分)、インスリン(10mU/kg/分)を連続して注入可能である。逆眼窩血液試料(各70μL)を、血漿グルコースおよびインスリン濃度の測定のために、注入の開始後90、105、120および135分でとってよい。これらの4つの試料の平均を使用して、各動物に対する定常状態血漿グルコース(SSPG)およびインスリン(SSPI)濃度を推定する。 最後に、単独、または糖尿病の処置のために列記した1つまたはそれ以上の治療的薬物との組み合わせで、アルブミン融合タンパク質、本明細書の治療的組成物の、血漿グルコースを減少させるための能力を評価するための実験を、STZ−注射する「NIDDM」マウスモデルの以下の2つの群で実施可能である。(1)脂肪給餌C57BL/6J、および(2)フルクトース給餌C57BL/6J。これらの研究のためのマウスの血漿グルコース濃度は、255〜555mg/dLの範囲であり得る。マウスを無作為に、賦形剤、単独または糖尿病の処置のために列記された1つまたはそれ以上の任意の治療的薬物との組み合わせいずれかで、本発明のアルブミン融合治療的いずれかでの処置に無作為に割り当てる。合計三/回を投与可能である。尾静脈血液試料を、最初の投与前と、最後の投与3時間後、血漿グルコース濃度の測定のために採取可能である。 血漿グルコース濃度を、酵素比色アッセイである、シグマ(Sigma No. 315)からのGlucose Diagnostic Kitを用いて測定可能である。血漿インスリンレベルを、リンコ リサーチ(Linco Research)からのRat Insulin RIA Kit(#RI−13K; St. Charles, MO)を用いて測定可能である。実施例59:インスリン活性における改善を確立するin vitro H4IIe −SEAPレポーターアッセイ種々のH4IIeレポーターH4IIe/rMEP−SEAP:ラットから単離したリンゴ酸酵素プロモーター(rMEP)は、インスリン経路中にある、PPAR−ガンマ要素を含む。このレポーター構築物を、肝臓H4IIe細胞株内に安定にトランスフェクトする。H4IIe/SREBP−SEAP:ステロール調節要素結合タンパク質(SREBP−1c)は、多数のインスリン応答性遺伝子、たとえば脂肪酸シンターゼ(FAS)のプロモーター上で働く、および繊維芽細胞、含脂肪細胞、肝細胞における脂肪酸代謝における鍵となる遺伝子の発現を制御する、転写因子である。含脂肪細胞決定および分化因子1(ADD−1)としても知られているSREBP−1cは、脂肪細胞中の遺伝子発現におけるインスリン効果の主要メディエーターとして考えられる。その活性は、インスリン、ステロールおよびグルコースのレベルによって調節される。このレポーター構築物を、肝臓H4IIe細胞株内に安定にトランスフェクトする。H4IIe/FAS−SEAP:脂肪酸シンターゼレポーター構築物は、最小SREBP−応答性FASプロモーターを含む。このレポーター構築物を、肝臓H4IIe細胞株内に安定にトランスフェクトする。H4IIe/PEPCK−SEAP:ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PEPCK)プロモーターは、PEPCK活性を調節するPEPCK遺伝子転写の体液性調節の主要な部位である。PEPCKは、肝臓グルコース新生における関連した、速度制限段階を触媒し、したがって、血液グルコースレベルを正常の制限内に維持するように、注意深く制御されなければならない。このレポーター構築物を、肝臓H4IIe細胞株内に安定にトランスフェクトする。 これらのレポーター構築物をまた、3T3−L1繊維芽細胞およびL6筋芽細胞内に安定にトランスフェクト可能である。これらの安定細胞株がついで、実施例13で先に記述したように、3T3−L1含脂肪細胞およびL6筋管に分化する。分化した細胞株をついで、以下で記述したSEAPアッセイで使用可能である。増殖およびアッセイ培地 増殖培地は、10%ウシ胎児血清(FBS)、10%ウシ血清、1%NEAA、1×ペニシリン/ストレプトマイシン、および0.75mg/mL G418(H4IIe/rFAS−SEAPおよび H4IIe/SREBP−SEAPのため)、または0.50mg/mL G418(H4IIe/rMEP−SEAPのため)を含む。H4IIe/PEPCK−SEAPのために、増殖培地は、10% FBS、1%ペニシリン/ストレプトマイシン、15mM HEPES緩衝食塩水、および0.50mg/mL G418からなる。 アッセイ培地は、H4IIe/rFAS−SEAP、H4IIe/SREBP−SEAP、H4IIe/rMEP−SEAPレポーターのために、低グルコースDMEM培地(ライフ テクノロジーズ(Life Technologies))、1%NEAA、1×ペニシリン/ストレプトマイシンからなる。H4IIe/PEPCK−SEAPレポーターのためのアッセイ培地は、0.1% FBS、1% ペニシリン/ストレプトマイシン、および15mM HEPES緩衝食塩水からなる。方法 96−ウェルプレートに、100μL/ウェルの増殖培地中、75,000細胞/ウェルにて、ログ増殖相の細胞が接着するまで、まく。細胞を、増殖培地を、アッセイ培地、200μmL/ウェルで置換することによって48時間、渇望させる(H4IIe/PEPCK−SEAP細胞のため、0.5μMデキサメタゾンを含むアッセイ培地を、100μL/ウェルで播き、およそ20時間インキュベートする)。アッセイ培地を以後100mL/ウェルの新鮮なアッセイ培地で置換し、本発明の治療的(たとえば本発明のアルブミン融合タンパク質およびその断片および変異体)を発現しているトランスフェクトした細胞株から得た上清の50μL分液をウェルに加える。空ベクタートランスフェクト細胞株からの上清を、陰性対照として使用する。10nMおよび/または100nMインスリンのウェルへの添加を、陽性対照として使用する。48時間のインキュベーション後、条件培地を回収し、SEAP活性を測定する(Phospha−Light System プロトコール、Tropix #BP2500)。簡単に記すと、試料を、希釈緩衝液中1:4で希釈し、65℃にて30分間インキュベートして、SEAPの内因性非胎盤を不活性化する。溶出試料の50μLの分液を、非胎盤SEAPイソ酵素に対して活性な阻害剤の混合物を含む、50μLのSEAPアッセイ緩衝液と混合し、さらに5分間インキュベートする。エメラルド蛍光増強剤中、1:20で希釈するCSPD化学発光基質の50μLの分液を混合液に加え、15〜20分間インキュベートする。プレートをDynexプレート照度計中で読む。実施例60:トランスジェニック動物 本発明のアルブミン融合タンパク質を、トランスジェニック動物中で発現可能である。限定はしないが、マウス、ラット、ウサギ、ハムスター、モルモット、ブタ、マイクロ−ブタ、ヤギ、ヒツジ、ウシおよび非ヒト霊長類、たとえばヒヒ、サルおよびチンパンジーを含む任意の種の動物を使用して、トランスジェニック動物を産生してもよい。特定の実施様態において、本明細書で記述した、または本技術分野で公知の技術を、遺伝子治療プロトコールの一部として、ヒトにて本発明の融合タンパク質を発現するために使用する。 本技術分野で公知の任意の技術を、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、動物内に導入して、トランスジェニック動物の創始株を産生するために使用してもよい。そのような技術には、限定はしないが、前核マイクロインジェクション(Paterson et al., Appl. Microbiol. Biotechnol. 40:691−698 (1994); Carver et al., Biotechnology (NY) 11:1263−1270 (1993); Wright et al., Biotechnology (NY) 9:830−834 (1991);および Hoppe et al., U.S. Pat. No. 4,873,191 (1989))、生殖細胞系内へのレトロウイルス仲介遺伝子送達(Van der Putten et al., Proc. Natl. Acad. Sci., USA 82:6148−6152 (1985))、胚盤胞または胚、胚幹細胞中の遺伝子標的化(Thompson et al., Cell 56:313−321 (1989))、細胞または胚のエレクトロポレーション(Lo, 1983, Mol Cell. Biol. 3:1803−1814 (1983))、遺伝子ガンを用いる、本発明のポリヌクレオチドの導入(たとえば、Ulmer et al., Science 259:1745 (1993)を参照のこと)、核酸構築物の、胚胸膜幹細胞への導入と、幹細胞の胚盤胞への送達(Lavitrano et al., Cell 57:717−723 (1989); などが含まれる。そのような技術の概説に関して、そのすべてが本明細書にて参考文献によって組み込まれている、Gordon, ”Transgenic Animals,” Intl. Rev. Cytol. 115:171−229 (1989)を参照のこと。 たとえば休止まで誘導した培養胚、胎児または成人細胞からの核の、除核卵母細胞内への核送達(Campell et al., Nature 380:64−66 (1996); Wilmut et al., Nature 385:810−813 (1997))のような、本技術分野にて公知の任意の技術を、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを含むトランスジェニッククローンを産生するために使用してもよい。 本発明は、すべてのそれらの細胞内に、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを持つトランスジェニック動物、ならびにそれらの細胞のすべてではないが、いくつかで、これらのポリヌクレオチドを持つ動物、すなわちモザイク動物またはキメラを提供する。トランスジーンを、単独トランスジーンとして、またはコンカタマー中、たとえば頭−頭または頭−尾タンデムのような多重コピーとして、統合してもよい。トランスジーンはまた、たとえば、Lasko et al. (Lasko et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 89:6232−6236 (1992))の教義にしたがうことによって、特定の細胞型内に選択的に導入してもよく、活性化してもよい。そのような細胞型特異的活性のために必要な調節配列は、対照の特定の細胞型に依存し、当業者に明らかである。本発明の融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、本発明の融合タンパク質の治療的タンパク質部分またはアルブミン部分に相当する内因性遺伝子のクロモソーム部位内に統合することが望ましい場合、遺伝子標的化が好ましい。簡単に記すと、そのような技術を使用すべき場合、内因性遺伝子に相同のヌクレオチド配列を含むベクターが、クロモソーム配列との相同組換えを介して、統合すること、および内因性遺伝子のヌクレオチド配列の機能を崩壊させる目的のために設計される。トランスジーンをまた、たとえばGu et al. (Gu et al., Science 265:103−106 (1994))の教義にしたがうことによって、特定の細胞型に選択的に導入してよく、したがって、その細胞型のみで内因性遺伝子を不活性化する。そのような細胞型特異的不活性化のために必要な調節配列は、対象の特定の細胞型に依存し、当業者に明らかである。 いったんトランスジェニック動物が産生されたならば、組換え遺伝子の発現を、標準の技術を用いてアッセイしてもよい。初期スクリーニングを、サザンブロット解析またはPCR技術によって実施し、動物組織を解析して、本発明の融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドの統合が行われたかを確認してもよい。トランスジェニック動物の組織中での、本発明の融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドのmRNA発現のレベルをまた、限定はしないが、動物から得た組織試料のノザンブロット解析、in situハイブリッド形成解析、および逆転写酵素−PCR(rt−PCR)を含む技術を用いて査定してもよい。融合タンパク質−発現組織の試料をまた、融合タンパク質に対して特異的な抗体を用いて、免疫細胞化学的、または免疫組織化学的に評価してもよい。 いったん創始動物が産生されたならば、交配、同系交配、異系交配または交差交配して、特定の動物のコロニーを産生してもよい。そのような交配戦略の例には、限定はしないが、別の系統を確立するための、1つ以上の統合部位での創始動物の異系交配、各トランスジーンの相加発現の効果のために、より高いレベルでトランスジーンを発現する、化合物トランスジェニックスを産生するための、別の系統の同系交配、発現を増やし、DNA解析による動物のスクリーングのための必要性を排除するために、該統合部位に対してホモ接合である動物を産生するために、ヘテロ接合トランスジェニック動物の同系交配、化合物ヘテロ接合あたはホモ接合系統を産生するための、別のホモ接合系統の交配、および対象の実験モデルのために適切である異なる背景上にトランスジーン(すなわち、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド)を配置する交配、が含まれる。本発明のトランスジェニック動物は、限定はしないが、本発明の融合タンパク質、本発明の融合タンパク質の治療的タンパク質および/またはアルブミン成分の生物学的機能を変化させること、異常発現に関連した状態および/または疾患を研究すること、そしてそのような状態および/または疾病を軽減することにおいて効果的な化合物に対するスクリーニングにおいて有用である動物モデル系を含む利用を持つ。実施例61:遺伝子治療を用いる処置の方法−ex vivo 遺伝子治療の1つの方法が、患者上に、本発明のアルブミン融合タンパク質を発現可能である繊維芽細胞を移植する。一般的に、繊維芽細胞は、皮膚生検によって対象から得る。得られた組織を、組織−培養培地に入れ、小さな部分に分離する。組織の小さな塊を、組織培養フラスコの湿フラスコ上におき、およそ10の部分を各フラスコに入れる。フラスコを上下にふり、きつく閉め、一晩室温にて放置する。室温にて24時間後、フラスコを反転させ、組織の塊は、フラスコの底に固定されたままであり、新鮮な培地(たとえば10% FBS、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含む、ハムF12培地)を加える。ついでフラスコを37℃にておよそ1週間インキュベートする。 この時点で、新鮮な培地を加え、続いて、数日ごとに交換する。さらに2週間培養した後、繊維芽細胞の単層が出現する。単層をトリプシン処理し、大きなフラスコに拡大する。 モロニーマウス肉腫ウイルスの長末端繰り返しが隣接する、pMV−7(Kirschmeier, P.T. et al., DNA, 7:219−25 (1988))をEcoRIおよびHindIIIで消化し、続いて、ウシ腸ホスファターゼで処理する。直線ベクターをアガロースゲル上で画分化して、ガラスビーズを用いて精製する。 本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドを、本技術分野で公知の技術を用いて産生し、5’および3’末端配列に相当し、必要ならば、任意に適切な制限部位と、開始/終結コドンを持つPCRプライマーを用いて増幅する。好ましくは、5’プライマーはEcoRI部位を含み、3’プライマーは、HindIII部位を含む。当量のモロニーマウス肉腫ウイルス直線骨格と、増幅されたEcoRIおよびHindIII断片を、T4 DNAリガーゼの存在下で一緒に加える。得られた混合液を、2つの断片のライゲーションのために適切な条件下で維持する。ついでライゲーション混合液を、細菌HB101を形質導入するために使用し、ついでベクターが、正確に挿入された対象の遺伝子を持つことを確認する目的のために、カナマイシンを含む寒天上にプレートする。 両種性pA317またはGP+am12パッケージング細胞を、10%ウシ血清(CS)、ペニシリンおよびストレプトマイシンを含むダルベッコ改変イーグル培地(DMEM)中、コンフルエント濃度まで、組織培養液中で増殖させる。遺伝子を含むMSBベクターをついで培地に加え、パッケージング細胞にベクターを形質導入する。パッケージング細胞はここで、遺伝子を含む感染性ウイルス粒子を産生する(パッケージング細胞は現在、産生細胞として呼ばれている)。 新鮮な培地を、形質導入プロデューサー細胞に加え、続いて、培地を、コンフルエントプロデューサ−細胞の10cmプレートから回収する。感染性ウイルス粒子を含む、使い古された培地を、ミリポアフィルターを通してろ過し、分離されたプロデューサー細胞を除去し、この培地をついで繊維芽細胞に感染するために使用される。培地を、繊維芽細胞のサブコンフルエンスプレートから除去し、直ぐにプロデューサー細胞からの培地で置換する。この培地を除去し、新鮮な培地で置換する。ウイルスのタイターが高い場合、事実上すべての繊維芽細胞が感染し、選別を必要としない。タイターが非常に低い場合、neoまたはhisのような、選別可能マーカーを持つレトロウイルスベクターを使用することが必要である。いったん繊維芽細胞が効果的に感染したならば、繊維芽細胞を、アルブミンタンパク質が産生された可動化を決定するために、解析する。 改変した繊維芽細胞をついで、単独で、またはサイトデックス3マイクロキャリアビーズ上で、コンフルエンスまで増殖させた後いずれかで、宿主上に移植する。実施例62:遺伝子治療を用いる処置の方法−in vivo 本発明の他の観点は、疾患、疾病および状態を処置するための、in vivo遺伝子治療法を用いることである。遺伝子治療法は、本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている裸の核酸(DNA、RNAおよびアンチセンスDNAまたはRNA)配列の動物への導入に関する。本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドが、標的組織によるポリペプチドの発現のために必要な、プロモーターまたは任意の他の遺伝的要素に動作可能に連結(すなわち結合)しうる。そのような遺伝子治療および送達技術および方法が本技術分野で公知であり、たとえば、国際特許第WO90/11092号、第WO98/11779号、米国特許第5693622号、第5705151号、第5580859; Tabata et al., Cardiovasc. Res. 35(3):470−479 (1997); Chao et al., Pharmacol. Res. 35(6):517−522 (1997); Wolff, Neuromuscul. Disord. 7(5):314−318 (1997); Schwartz et al., Gene Ther. 3(5):405−411 (1996); Tsurumi et al., Circulation 94(12):3281−3290 (1996)(参考文献によって本明細書に組み込まれている)を参照のこと。 ポリヌクレオチド構築物を、組織(心臓、筋肉、皮膚、肺、肝臓、腸などのような)の間質空間内への注射のような、注射可能な物質を、動物の細胞に送達する任意の方法によって送達してもよい。ポリヌクレオチド構築物を、薬理学的に許容可能な液体または水性担体中に送達可能である。 語句「裸の(naked)」ポリヌクレオチド、DNAまたはRNAは、ウイルス配列、ウイルス粒子、リポソーム処方、リポフェクチンまたは沈降薬剤など、細胞内への進入を補助する、増強する、または促進するために働く任意の送達賦形剤を含まない配列を意味する。しかしながら、当業者によってよく知られている方法によって調製可能である、(Felgner P.L. et al. (1995) Ann. NY Acad. Sci. 772:126−139およびAbdallah B. et al. (1995) Biol. Cell 85(1):1−7において教義されたもののような)本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチドをまた、リポソーム処方中に送達してもよい。 遺伝子治療法で使用されるポリヌクレオチドベクター構築物は、好ましくは、宿主ゲノム内に統合されない、または複製を可能にする配列を含まない構築物である。当業者に公知の強力なプロモーターを、DNAの発現を駆動するために使用可能である。他の遺伝子治療技術とは異なり、裸尾核酸を標的細胞内に導入する1つの主要な利点は、細胞内でのポリヌクレオチド合成の一過性な性質である。研究によって、6ヶ月までの期間、望むポリペプチドの産生を提供するために、非複製DNA配列を細胞内に導入可能であることが示された。 ポリヌクレオチド構築物を、筋肉、皮膚、脳、肺、肝臓、脾臓、骨髄、甲状腺、心臓、リンパ、血液、骨、関節、膵臓、腎臓、膀胱、胃、腸、精巣、卵巣、子宮、直腸、神経系、眼、腺および結合組織を含む、動物内の組織の間質空間に送達可能である。組織の間質空間には、細胞間液体、器官組織の網状繊維管のムコポリサッカライドマトリックス、管またはチャンバーの壁中の弾性繊維、繊維組織のコラーゲン繊維、または筋肉細胞を鞘に納める結合組織内のマトリックス、または骨の欠落が含まれる。同様に、循環の血漿、およびリンパチャンネルのリンパ液によって占有される空間である。筋肉組織の間質空間への送達が、以下で議論する理由に関して好ましい。これらの細胞を含む組織内への注射によって従来のように送達されてよい。好ましくは、送達および発現が、たとえば血液の幹細胞または皮膚繊維芽細胞のような、非分化または完全に分化してはいない細胞中達成されうるけれども、分化した持続的な、非分裂細胞に送達され、発現する。in vivo筋肉細胞が、それらのポリヌクレオチドを取り込み、発現する能力において、特にコンピテントである。 裸のポリヌクレオチド注射のために、効果的な投与量のDNAまたはRNAは、約0.05g/kg体重〜約50mg/kg体重の範囲内である。好ましくは用量は、約0.005g/kg〜約20mg/kg、より好ましくは、約0.05mg/kg〜約5mg/kgである。もちろん、当業者に理解されるように、この/回は注射の組織部位にしたがって変化する。適切で効果的な核酸配列の/回が当業者に簡単に決定可能であり、処置されている状態および投与形態に依存しうる。好ましい投与経路は、組織の間質空間内への注射の非経口経路によってである。しかしながら、とりわけ肺または気管支組織、のどまたは鼻の粘膜への送達のための、エアゾル処方の吸入のような、他の非経口経路もまた使用してもよい。さらに、裸のポリヌクレオチド構築物を、手順にて使用するカテーテルによって、血管形成術の間に動脈に送達可能である。 in vivoにて筋肉内の注射したポリヌクレオチドの/回応答効果を以下のように測定する。本発明のポリペプチドをコードしているmRNAの産生のための好適な鋳型DNAを、標準の組換えDNA法にしたがって調製する。環状または直線いずれかでありうる鋳型DNAを、裸のDNAとして使用するか、またはリポソームと複合体化する。ついで、マウスの大腿四頭筋に種々の量の鋳型DNAを注射する。 5〜6週齢メスおよびオスBalb/Cマウスを、0.3mlの2.5%Avertinでの腹腔内注射によって麻酔する。1.5cm切開を、大腿前部にて作製し、大腿四頭筋を直接可視化する。鋳型DNAを1ccシリンジ中0.1mlの担体中、27ゲージニードルを通して1分間にわたり、ひざ内へ筋肉の遠位挿入部位からおよそ0.5cm、約0.2cmの深さで注射する。縫合を、さらなる局在化のために、注射部位にわたり配置し、皮膚をステンレスホチキスで閉じる。 適切なインキュベーションン時間(たとえば7日間)後、筋肉抽出物を、全大腿四頭筋を摘出することによって調製する。5番目ごとの個々の大腿四頭筋の15um断面を、タンパク質発現に関して組織化学的に染色する。融合タンパク質発現の時間経過を、異なるマウスからの大腿四頭筋を異なる時点で回収することを除いて、同様の様式で実施してもよい。注射後の筋肉内のDNAの持続を、注射および対照マウスからの総細胞DANおよびHIRT上清を調製した後に、サザンブロット解析によって測定してもよい。マウスでの上記実験の結果を使用して、裸のDNAを用いて、ヒトまたは他の動物における適切な用量および他の治療パラメータを外挿可能である。実施例63:本発明の融合タンパク質の生物学的効果星状膠細胞およびニューロンアッセイ 本発明のアルブミン融合タンパク質を、皮質神経細胞の生存、神経突起伸長、または表現系分化を促進することにおける活性、およびグリア細胞繊維性酸性タンパク質免疫陽性細胞、星状膠細胞の増殖を誘導することに関して試験可能である。生検のための皮質神経細胞の選別は、皮膚構造中のFGF−1およびFGF−2の広く行き渡った発現、およびFGF−2処置の結果での皮膚神経生存の先に報告された増強に基づいている。たとえば、チミジン取り込みアッセイを、これらの細胞における本発明のアルブミン融合タンパク質の活性を解明するために使用可能である。 さらに、in vitroでの、皮膚または海馬ニューロンにおけるFGF−2(塩基性FGF)の生物学的効果を記述している先のレポートが、両方のニューロン生存および神経突起伸長両方の減少を示した(そのすべてが参考文献によって本明細書に組み込まれたアッセイである、(Walicke et al., 「繊維芽増殖因子は、解離海馬ニューロンの生存を促進し、神経突起伸長を増強する(Fibroblast growth factor promotes survival of dissociated hippocampal neurons and enhances neurite extension.)」 Proc. Natl. Acad. Sci. USA 83:3012−3016. (1986))。しかしながら、PC−12細胞にて実施した実験からのレポートは、これらの2つの応答が同義である必要はなく、どのFGFが試験されているかだけでなく、標的細胞上でそのレセプター(類)が発現しているかに依存しうる。初代皮膚神経培養パラダイムを使用して、本発明のアルブミン融合タンパク質の神経突起伸長を誘導する能力を、たとえばチミジン取り込みアッセイを用いて、FGF−2で達成した応答と比較可能である。繊維芽および内皮細胞アッセイ ヒト肺繊維芽細胞をクロンティクス(Clonetics (San Diego, CA))より得、クロンティクスからの増殖培地中で維持する。皮膚微小血管内皮細胞をセル アプリケーションズ(Cell Applications)(San Diego, CA)より得た。増殖アッセイのために、ヒト胚繊維芽細胞および皮膚微小血管内皮細胞を、5,000細胞/ウェルにて、96−ウェルプレート中、増殖培地中で1日間培養可能である。細胞をついで、1日間、0.1% BSA基礎培地中でインキュベートする。培地の新鮮な0.1% BSA培地との交換後、細胞を、本発明の試験融合タンパク質とともに3日間インキュベートする。 Alamar Blue (アラマー バイオサイエンセズ(Alamar Biosciences)、Sacramento, CA)を、最終濃度10%まで、各ウェルに加える。細胞を4時間インキュベートする。細胞生存を、CytoFluor蛍光リーダー中での読み取りによって測定する。PGE2 アッセイのために、ヒト肺繊維芽細胞を5,000細胞/ウェルにて、96−ウェルプレート中、1日間培養する。0.1% BSA基礎培地への培地交換の後、細胞を、IL−1aが存在する状態、またはしない状態で、FGF−2または本発明の融合タンパク質とともに24時間インキュベートする。上清を回収し、EIA kit (カイマン(Cayman)、Ann Arbor, MI)によってPGE2 に関してアッセイする。IL−6アッセイのために、ヒト胚繊維芽細胞を、96−ウェル中5,000細胞/ウェルにて1日間培養する。0.1% BSA基礎培地への培地交換後、細胞を、IL−1aが存在する状態、またはしない状態で、FGF−2または本発明の融合タンパク質とともに24時間インキュベートする。上清を回収し、ELISA(エンドジェン(Endogen)、Cambridge, MA)によってPGE2 に関してアッセイする。 ヒト肺繊維芽細胞を、Alamar Blueの添加前に、FGF−2または本発明のアルブミン融合タンパク質とともに、基礎培地中で3日間培養して、繊維芽細胞の増殖における効果を査定する。FGF−2は、本発明の融合タンパク質での刺激と比較するために使用可能である、10〜2500ng/mlでの刺激を示すべきである。[3H]チミジン取り込みに基づく細胞増殖 以下の[3H]チミジン取り込みアッセイを使用して、治療的タンパク質、たとえば増殖因子タンパク質の、繊維芽細胞、上皮細胞または未熟筋肉細胞のような細胞の増殖における効果を測定可能である。 サブ−コンフルエント培養を、血清を含まない培地中の18時間のインキュベーションンによってG1相で止める。治療的タンパク質をついで24時間加え、最後の4時間、培養液を、0.33μM(25Ci/mmol、アマシャム(Amersham)、Arlington Heights, IL)の最終濃度で、[3H]チミジンで標識する。取り込まれた[3H]チミジンを、24時間、氷冷10%トリクロロ酢酸で沈殿させる。続いて、細胞を、氷冷10%トリクロロ酢酸、ついで氷令水で連続してリンスする。0.5M NaOH中の溶解後、溶解物およびPBSリンス(500ml)を貯め、放射活性の量を測定する。パーキンソンモデル パーキンソン病の運動機能の欠如は、黒質線条体ドーパミン作動性投射神経細胞の変性の結果である、線条体ドーパミンの不足に起因する。広く特性化されてきたパーキンソンに関する動物モデルには、1−メチル−4−フェニル1,2,3,6−テトラヒドロピリジン(MPTP)の全身投与が含まれる。CNS中、MPTPは、星状膠細胞によって取り込まれ、モノアミンオキシダーゼBによって、1−メチル−4−フェニルピリジン(MPP+)に異化され、放出される。続いてMPP+は、ドーパミンに対する高親和性再取り込みトランスポーターによって、ドーパミン作動性ニューロン中に能動的に蓄積する。MPP+はついで、電気化学的勾配によってミトコンドリア内に濃縮され、ニコチドアミドアデニン二リン酸:ユビキノンオキシドリダクチオナーゼ(複合体I)を選択的に阻害し、それによって、エレクトロン伝達を干渉し、最終体に酸素ラジカルを発生する。 FGF−2(塩基性FGF)が、黒質ドーパミン作動性ニューロンに対する栄養活性をもつことが、組織培養パラダイムにて示された(Ferrari et al., Dev. Biol. 1989)。最近、Unsiker博士らのグループが、線条体内での、ゲル泡インプラント中のFGF−2の投与が、結果として、MPTP暴露に関連した毒性から、黒質ドーパミン作動性ニューロンのほぼ完全な保護となることを立証した(Otto and Unsicker, J. Neuroscience, 1990)。 FGF−2でのデータに基づいて、本発明のアルブミン融合タンパク質を、in vitroで、ドーパミン作動性ニューロン生存を増強することにおいて、FGF−2のものと同様の活性を持つかどうかを決定するために評価可能であり、MPTP処置に関連した障害からの、線条体内のドーパミン作動性ニューロンの保護に関して、in vivoにて試験することも可能である。培養を、妊娠14日目Wistarラット肺からの中脳底板を解剖することによって調製する。組織をトリプシンで分離し、200,000細胞/cm2 の濃度で、ポリルチニン−ラミニンコートガラスカバースリップ上でまく。細胞を、ダルベッコ改変イーグル培地、および体液性サプリメント(N1)を含むF12培地中で維持する。培養液を、in vitroにて八日後に、パラホルムアルデヒドで固定化し、ドーパミン作動性ニューロンに対する特異的マーカーであるチロシンヒドロキシラーゼ免疫組織化学的染色のために処理する。解離細胞培養液を、胎児ラットから調製する。培養培地を3日ごとに交換し、因子もその時点で加える。 ドーパミン作動性ニューロンを妊娠14日目の動物から単離したので、ドーパミン作動性前駆体細胞が増殖するステージの発育時間、チロシンヒドロキシラーゼ免疫陽性ニューロンの数が、in vitroで生存しているドーパミン作動性ニューロンの数の増加を表す。したがって、本発明の治療的タンパク質が、ドーパミン作動性ニューロンの生存を延長するために働く場合、融合タンパク質がパーキンソン病に関与しうることが示唆される。実施例64:膵臓ベータ−細胞移植組み合わせ治療 移植は、自己免疫疾患の処置、とりわけ、標的自己組織が重度に障害を受けている場合に、一般的な形態である。たとえば、限定の意図はないが、膵臓移植および島細胞移植が、IDDMのための一般的な処置オプションである(たとえば、Stewart et al., Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism 86 (3): 984−988 (2001); Brunicardi, Transplant. Proc. 28: 2138−40 (1996); Kendall & Robertson, Diabetes Metab. 22: 157−163 (1996); Hamano et al., Kobe J. Med. Sci. 42: 93−104 (1996); Larsen & Stratta, Diabetes Metab. 22: 139−146 (1996); およびKinkhabwala, et al., Am. J. Surg. 171: 516−520 (1996)を参照のこと)。任意の移植方法でのように、自己免疫疾患患者のための移植治療には、移植した組織の宿主拒絶のリスクを最小化するための処置が含まれる。しかしながら、自己免疫疾患は、本来の自己組織に障害を与える先に存在している自己免疫応答が、移植した組織において、同様の障害効果を発揮する、さらなる、独立したリスクを含む。したがって、本発明は、自己免疫疾患の移植治療を受けている個体における免疫調節剤/免疫抑制剤との組み合わせで、本発明のアルブミン融合タンパク質を用いた、自己免疫膵臓疾患の処置のための方法および組成物を含む。 本発明にしたがって、以上で記述したアルブミン融合に基づく組成物および処方を、最初に本来の自己組織を標的とした宿主個体の自己免疫応答の結果である、移植した器官、組織または細胞に対する障害を予防および処置するために投与する。投与は、各週2〜4/回で、移植の前、および後両方で実施してもよい。 限定はしないが、AI−401、CDP−571(抗−TNFモノクローナル抗体)、CG−1088、Diamyd(糖尿病ワクチン)、ICM3(抗−ICAM−3モノクローナル抗体)、リノマイド(Roquinimex)、NBI−6024(改変ペプチドリガンド)、TM−27、VX−740(HMR−3480)、カスパーゼ8プロテアーゼ阻害剤、サリドマイド、hOKT3gamma1(Ala−ala)(抗−CD3モノクローナル抗体)、Oral Interferon−Alpha、経口ラクトバシルス、およびLymphoStat−B(商標) を含む以下の免疫調節剤/免疫抑制剤を、島細胞または膵臓移植において、本発明のアルブミン融合タンパク質とともに使用可能である。実施例65:VHおよびVLドメインの同定とクローニング 特定の抗体を発現している細胞株から、VHおよびVLドメインを同定し、クローン化するための1つの方法が、抗体発現細胞株から作製したcDAN上で、VHおよびVL特異的プライマーでPCRを実施することである。簡単に記すと、RNAを細胞株から単離し、EBV細胞株によって発現された抗体のVHおよびVLドメインを増幅するために設計されたRT−PCRのための鋳型として使用する。細胞をTRIzol(登録商標)試薬(ライフ テクノロジーズ(Life Technologies)、Rockville. MD)中に溶解し、1/5容量のクロロホルムで抽出してもよい。クロロホルムの添加の後、溶液を室温にて10分間インキュベートし、14,000rpmにて15分間4℃にて、卓上遠心中で遠心する。上清を回収し、RNAを等容量のイソプロパノールを用いて沈殿させる。沈殿したRNAを、14,000rpmにて15分間4℃、卓上遠心中での遠心によってペレットにする。遠心に続いて、上清をすて、75%エタノールで洗浄する。洗浄に続いて、RNAを再び4℃にて5分間、800rpmにて遠心する。上清を捨て、ペレットを風乾させる。RNAをDEPC水中に溶解し、60℃まで10分間加熱する。RNAの量を、光学密度測定を用いて決定する。 cDNAを、本技術分野でよく知られている方法にしたがって、逆転写酵素およびランダムヘキサマープライマーを用いて、1.5〜2.5マイクログラムのRNAより合成してもよい。cDNAをついで、VHおよびVLドメインのPCR増幅のための鋳型として使用する。VHおよびVL遺伝子を増幅するために使用するプライマーを表7に示している。典型的に、PCR反応は、単独の5’プライマーと単独の3’プライマーを利用する。しばしば、利用可能なRNAの量が制限されている場合、またはより高い効率のために、5’および/または3’プライマーの群を使用してもよい。たとえば、しばしば、すべての5つのVH−5’プライマーと、すべてのJH3’プライマーを、単一のPCR反応で使用する。PCR反応は、1×PCR緩衝液、2mMの各dNTP、0.7ユニットのHigh Fidelity Taqポリマー、5’プライマーミックス、3’プライマーミックス、および7.5マイクロリットルcDNAを含む、50マイクロリットル容量で実施する。VHおよびVL両方の5’および3’プライマーミックスを、それぞれ各個々のプライマーの22pmolおよび28pmolを一緒に貯めることによって作製可能である。PCR条件は、96℃、5分間、続く94℃、1分間、50℃、1分間および72℃、1分間の25サイクル、続く72℃、10分間の伸長サイクルである。反応が完了した後、試料チューブを4℃にて保存する。 PCR試料をついで、1.3%アガロースゲル上で電気泳動する。予想したサイズ(VHドメインに関して〜506塩基対、VLドメインに関して344塩基対)のDNAバンドをゲルから切り取り、本技術分野でよく知られている方法を用いて精製する。精製したPCR産物を、PCRクローニングベクター(インビトロジェン社Invitrogen Inc.)、Carlsbad, CAからのTAベクター)内にライゲート可能である。個々のクローン化PCR産物を、大腸菌のトランスフェクションおよび青/白色選別の後に単離可能である。クローン化したPCR産物をついで、本技術分野で一般的に公知の方法を用いて配列決定してもよい。 VHドメインとVLドメインを含むPCRバンドを、全長Ig発現ベクターを作製するために使用することも可能である。VHおよびVLドメインを、適切な宿主細胞にトランスフェクトした時に、これらのベクターから完全な重または軽鎖分子が発現されうるように、重(たとえばヒトIgG1またはヒトIgG4)または軽鎖(ヒトカッパまたはヒトラムダ)定常領域のヌクレオチド配列を含むベクター内にクローン化可能である。さらに、クローン化した重および軽鎖が、(1つまたは2つのベクターいずれかから)1つの細胞株に両方が発現する場合、これらを、細胞培養培地中に分泌する完全機能的抗体分子内にアセンブル可能である。完全抗体分子をコードしている発現ベクターを産生するために、VHおよびVL抗体ドメインをコードしているポリヌクレオチドを使用する方法が、本技術分野でよく知られている。実施例66:NGF、BFNFa、BDNFbおよびBDNFcのごときHA−サイトカインまたはHA−増殖因子融合タンパク質の調製 NGFのような、対象のサイトカインまたは増殖因子のためのcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。すべてのこれらのタンパク質のヌクレオチド配列が公知であり、利用可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。NGF(または他のサイトカイン)cDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、または完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例67:IFNaのごときHA−IFN融合タンパク質の調製 IFNaのような対象のインターフェロンのcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。IFNαのようなインターフェロンのヌクレオチド配列は、たとえば米国特許第5,326,859号、第4,588,585号、欧州特許第EP 32 134号にて、ならびにGenBankのような公開データベースにて、公知であり、入手可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。IFNα(または他のインターフェロン)cDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA 、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。バイアルからの最大タンパク質回収 本発明のアルブミン融合タンパク質は、低濃度でパッケージされた場合でされも、高程度の安定性を持つ。さらに、低タンパク質濃度にもかかわらず、水性溶液が、バイアル壁に対する結合を最小化するために他のタンパク質を加えない場合にさえ、良好な融合−タンパク質回収が観察される。バイアル−保存HA−IFN溶液の回収を、保存溶液と比較する。6または30μg/ml HA−IFN溶液を、バイアル中に入れ、4℃にて保存する。48または72時間後、10ngの試料と本質的に等しい容量を取り、IFNサンドイッチELISAにて測定した。推定された値を、高濃度保存溶液のものと比較した。示したように、これらのバイアル中の試料の欠損は本質的になく、これは、アルブミンのような外因性物質の添加が、バイアルの壁に対する試料欠損を防止するために必要ではないことを示唆している。HA−α−IFN融合のin vivo安定性とバイオアベイラビリティー HA−α−IFN融合分子のin vivo安定性およびバイオアベイラビリティーを決定するために、(酵母からの)精製した融合分子をサルに投与した。HA−α−INFN融合から処方した薬理学的組成物を、血清半減期およびバイオアベイラビリティーの延長に関して計数する。したがって、薬理学的組成物を、陰性アルファ−インターフェロン分子と比較して、より低い用量のアルファ−インターフェロン活性を含むように処方してもよい。 HA−α−IFN融合を含む薬理学的組成物を使用して、α−IFNの投与によって調節可能である任意の疾患または疾病の患者における疾患を処置または予防してもよい。そのような疾患には、限定はしないが、ヘアリー細胞白血病、カポジ肉腫、陰部および肛門疣贅、慢性B型肝炎、慢性非A非B肝炎、とりわけC型肝炎、D型肝炎、慢性骨髄性白血病、腎臓細胞がん、膀胱がん、卵巣および子宮頚がん、皮膚がん、再発呼吸器乳頭腫症、非ホジキンスおよび皮膚T細胞リンパ腫、メラノーマ、多発性骨髄腫、AIDS、多発性硬化症、脳腫瘍などが含まれる(Alpha, In: AHFS Drug Information, 1997を参照のこと)。 したがって、本発明には、HA−α−IFN融合タンパク質を含む薬理学的組成物、ヒト投与のために適切な投与量で処方されたポリペプチドまたはペプチドが含まれる。本発明はまた、少なくとも1つのHA−α−IFN融合タンパク質、ポリペプチドまたはペプチドを含む薬理学的組成物を投与する段階を少なくとも含む、そのような治療を必要としている患者を処置する方法を含む。二機能性HA−α−IFN融合 HA−α−IFN発現ベクターを、二機能性HA−α−IFN融合タンパク質の発現のための挿入物を含むように改変してもよい。たとえば、対象の第二タンパク質に関するcDNAを、二重停止コドンを取り除くか、コード配列の下流にシフトさせた後、「rHA−IFN」配列の下流に、イン−フレームに挿入してもよい。 二機能性HA−α−IFN融合タンパク質の1つのバージョンにおいて、B−リンパ球刺激タンパク質(GenBank Acc 4455139)またはポリペプチドに対する抗体または断片を、融合分子のHA成分の1つの末端に融合してもよい。この二機能性タンパク質が、融合のα−IFN成分によって産生される任意の免疫応答を調節することに有用である。実施例68:HA−ホルモン融合タンパク質の調製 対象のホルモンに対するcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。すべてのこれらのタンパク質に関するヌクレオチド配列が、たとえばGenBankのような公開データベースにて公知であり、入手可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。ホルモンcDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例69:HA−可溶性レセプターまたはHA−結合タンパク質融合タンパク質の調製 対象の可溶性レセプターまたは結合タンパク質に対するcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。すべてのこれらのタンパク質に関するヌクレオチド配列が、たとえばGenBankのような公開データベースにて公知であり、入手可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。レセプターcDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA 、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例70:HA−増殖因子の調製 対象の増殖因子に対するcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。(GenBank Acc. No.NP_000609を参照のこと)cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。ホルモンcDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例71:HA−一本鎖抗体融合タンパク質の調製 一本鎖抗体を、限定はしないが、ファージライブラリーからの選別、抗体のcDNAをクローニングし、可変領域をクローン化するためのプライマーとして隣接定常領域を用いることによる、または任意の特定の抗体の可変領域に相当するオリゴヌクレオチドを合成することによる、特定の抗体の可変領域のクローニングを含む種々の方法によって産生する。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。ホルモンcDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA 、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。 本発明の融合分子において、以下の方法またはそれらの組み合わせの1つによって、VHおよびVLを連結可能である。VHのC−末端とVLのN−末端間のペプチドリンカー、2つを分泌に際して開裂され、ついで自己結合するように、VHおよびVL間のKex2pプロテアーゼ開裂部位、およびVHおよびVLを、互いに連結するために、それらの間にジスルフィド結合を形成可能であるように配置したシステイン残基。他のオプションは、HAまたはHAドメイン断片のN−末端にVHを配置し、HAまたはHAドメイン断片のC−末端にVLを配置することである。 酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収し、精製して、その活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。本様式で産生される抗体を培地から精製して、標準の免疫化学方法を用いてその抗原に対するその結合に関して試験可能である。実施例72:HA−細胞接着分子融合タンパク質の調製 本発明の細胞接着分子のためのcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。すべてのこれらのタンパク質に関するヌクレオチド配列が、たとえばGenBankのような公開データベースにて公知であり、入手可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。細胞接着分子cDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例73:HA−抗ウイルス、HA−抗生物質、HA−酵素阻害剤およびHA−抗−アレルギー性タンパク質のごときHA融合タンパク質としての、阻害因子およびペプチドの調製 抗生物質ペプチドのような対象のペプチドに対するcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。すべてのこれらのタンパク質に関するヌクレオチド配列が、たとえばGenBankのような公開データベースにて公知であり、入手可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。ペプチドcDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例74:標的化HA融合タンパク質の調製 対象のタンパク質に対するcDNAを、cDNAライブラリーから単離可能であり、または標準の分子生物学的方法を用いて、種々の重複オリゴヌクレオチドを用いて合成的に作製可能である。適切なヌクレオチドを、簡便な制限部位を形成し、またアルブミンcDNAへのタンパク質cDNAの接着を許容するためにcDNA中で改変可能である。細胞内部にタンパク質を指向可能な、核局在化シグナルのような、一本鎖抗体またはペプチドのような標的化タンパク質またはペプチドcDNAを、アルブミンの他の末端に融合可能である。対象のタンパク質および標的化ペプチドを、アルブミンcDNAとの融合を可能にするpPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSAまたはpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。本様式において、アルブミンのN−およびC−末端両方が他のタンパク質に融合される。ついで融合cDNAをpPPC0005から切り出し、酵母中でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするために、pSAC35のようなプラスミド内に挿入する。すべての上記手順を分子生物学的における標準の方法を用いて実施可能である。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質を培地から回収および精製可能であり、適切な生化学的および生物学的試験を用いて、その生物学的活性およびその標的化活性に関して試験する。実施例75:HA−酵素融合の調製 対象の酵素に関するcDNAを、すべて標準の方法を用いて、cDNAライブラリーから、RT−PCRによって、および重複合成オリゴヌクレオチドプライマーのシリーズを用いるPCRによって、を排他的ではないが、含む種々の方法によって単離可能である。cDNAの、HAに関するcDNAを含むベクター内へのクローニングのために、オリゴヌクレオチドリンカーを使用可能であるように、cDNAを5’および3’末端に仕立てて、制限酵素を作製可能である。これは、スペーサー配列の利用あり、またはなしで、NまたはC−末端にてでありうる。酵素cDNAを、pPPC0005(図2)、pScCHSA、pScNHSA、またはついで完全な発現カセットを取り出し、プラスミドpSAC35に挿入して、酵母でのアルブミン融合タンパク質の発現を可能にするpC4:HSAのようなベクター内にクローン化する。酵母から分泌されたアルブミン融合タンパク質をついで、培地から回収して精製し、その生物学的活性に関して試験可能である。哺乳動物細胞株における発現のために、使用した発現カセットが、哺乳動物プロモーター、リーダー配列およびターミネーターを利用することを除いて、同様の手順を適合する(実施例1を参照のこと)。この発現カセットをついで切り出し、ほ乳動物細胞株のトランスフェクションのために好適なプラスミド内に挿入する。実施例76:構築物ID2249、IFNa2−HSA、産生 構築物ID 2249、pSAC35:IFNa2.HSAは、HSAキメラリーダー配列を持つIFNa2アルブミン融合タンパク質をコードしているDNA、続くC.セレビシエ発現ベクターpSAC35中のHSAの成熟形態のアミノ末端に融合したIFNa2タンパク質の成熟形態、すなわちC1−E165を含む。IFNa2 cDNAのクローニング IFNa2をコードしているポリヌクレオチドを、以下の記述した、プライマーIFNa2−1およびIFNa2−2を用いてPCR増幅した。PCR増幅を、Sal I/Cla Iで切断し、Xho I/Cla I切断pScCHSA内にライゲートする。構築物ID#2249は、HSAのキメラリーダー配列、IFNa2の成熟形態、続いて成熟HSAタンパク質を含むアルブミン融合タンパク質をコードしている。 IFNa2、IFNa2−1およびIFNa2−2の成熟形態をコードしているポリヌクレオチドのPCR増幅のために好適な2つのオリゴヌクレオチドを合成する。 IFNa2−1:5’−CGCGCGCGTCGACAAAAGATGTGATCTGCCTCAAACCCACA−3’(配列番号:348) IFNa2−2:5’−GCGCGCATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATCTTCCTTACTTCTTAAACTTTCT−3’(配列番号:349) IFNa2−1プライマーは、SalIクローニング部位(下線で示した)、キメラHSAリーダーの最後の3つのアミノ酸残基をコードしているヌクレオチド、ならびにIFNa2の成熟形態の最初の7アミノ酸残基をコードしている22ヌクレオチド(太字で示している)を含む。IFNa2−2において、CalI部位(下線で示している)およびそれに続くDNAが、成熟HSAタンパク質の最初の10アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体であり、最後の22ヌクレオチド(太字で示している)は、IFNa2の最後の7アミノ酸残基をコードしているDNAの逆相補体の逆相補体である(実施例2を参照のこと)。IFNa2−HSAのPCR増幅物を、これらのプライマーを用いて産生し、精製し、Sal IおよびCla I制限酵素で消化し、pScCHSAベクターのXho IおよびCla I部位内にクローン化した。配列を確認した後、このIFNa2アルブミン融合タンパク質をコードしている発現カセットを、Not I設計pSAC35内にサブクローン化した。 さらに、アミノ酸シークエンシングによる発現したアルブミン融合タンパク質のN−末端の解析によって、予想されるIFNa2配列の存在を確認可能である(以下を参照のこと)。 異なるリーダー配列を用いる他のIFNa2アルブミン融合タンパク質を、本技術分野で公知の方法によって構築した(実施例2を参照のこと)。種々のリーダー配列の例には、限定はしないが、インバルターゼ「INV」(構築物2343および2410)および接合アルファ因子「MAF」(構築物2366)が含まれる。これらのIFNa2アルブミン融合タンパク質を、先に記述したように、pC4(構築物2383)およびpEE12.1のような哺乳動物発現ベクター内にサブクローン化可能である(実施例5を参照のこと)。HSAのC−末端に融合した治療的タンパク質を持つIFNa2アルブミン融合タンパク質もまた構築可能である(構築物2381)。 本発明のIFNa2アルブミン融合タンパク質は、好ましくは、IFNa2の成熟形態のN−またはC−末端いずれか、すなわち、Cys−1〜Glu−165に融合したHSAの成熟形態、すなわちAsp−25〜Leu−609を含む。本発明の1つの実施様態において、本発明のINFa2アルブミン融合タンパク質はさらに、発現で使用した宿主の分泌経路中の発生融合ポリペプチドを指向するシグナル配列を含む。さらなる好ましい実施様態において、シグナル配列によってコードされたシグナルペプチドを除去し、成熟IFNa2アルブミン融合タンパク質が、培養培地中に直接分泌される。本発明のIFNa2アルブミン融合タンパク質には、限定はしないが、MAF、INV、Ig、フィブリンB、クラステリン、インスリン様増殖因子結合タンパク質4、限定はしないが、キメラHSA/MAFリーダー配列を含む変異体HSAリーダー配列を含む異種シグナル配列、または本技術分野で公知の他の異種シグナル配列を含んでよい。好ましい実施様態において、本発明のIFNa2アルブミン融合タンパク質は天然のIFNa2を含む。さらなる好ましい実施様態において、本発明のIFNa2アルブミン融合タンパク質には、N−末端メチオニン残基が含まれる。断片および/または変異体を含む、これらのポリペプチドをコードしているポリヌクレオチドがまた、本発明によって含まれる。構築物ID2249の発現および精製酵母S.セレビシエでの発現 構築物2249の酵母S.セレビシエ株BXP10への形質導入を、本技術分野で公知の方法で実施した(実施例3を参照のこと)。細胞を増殖72時間後に、静止相にて回収可能である。上清を、3000gでの10分間の細胞の浄化によって回収する。発現レベルを、抗−HSA血清での免疫ブロット検出(ケント ラボラトリーズ(Kent Laboratories))によって、または一次抗体として、試験する。およそ88.5kDaの分子量のIFNa2アルブミン融合タンパク質を得られる。酵母S.セレビシエ細胞上清からの精製 酵母S.セレビシエ細胞中の構築物ID#2249から発現したIFNa2アルブミン融合タンパク質を含む細胞上清を、Dyaxペプチドアフィニティーカラム上、小規模に(実施例4を参照のこと)、または以下の5段階、透析、DEAE−Sepharose Fast Flowカラムを用いるアニオン交換クロマトグラフィー、Butyl 650Sカラムを用いる疎水性相互作用クロマトグラフィー(HIC)、SP−Sepharose Fast Flow columnまたはBlue−Sepharoseクロマトグラフィーを用いるカチオン交換クロマトグラフィーによって大規模で(実施例4を参照のこと)精製可能である。IFNa2アルブミン融合タンパク質を、100〜250mM NaClによってDEAE−Sepharose Fast Flowカラムから、150〜250mM NaClにてSP−Sepharose Fast Flowカラムから、および5〜7.5mS/cmにてQ−Sepharose High Performanceカラムから溶出してもよい。N−末端シークエンシングによって、IFNa2の成熟形態に相当する、配列CDLPQ (配列番号:98)が産生される。INFa2の活性を、in vitroISRE−SEAPアッセイを用いてアッセイ可能である方法 構築物ID#2249によってコードされたIFNa2アルブミン融合タンパク質を、実施例76にてすでに記述したように、ISRE−SEAPアッセイにて、活性を試験可能である。簡単に記すと、条件酵母上清を、ISRE−SEAP/293Fレポーター細胞株上のISREシグナル伝達を指向するそれらの能力に関して、1:1000希釈にて試験した。ISRE−SEAP/293Fレポーター細胞を、96−ウェル、ポリ−D−リシンコートプレート中、3 x 104 細胞/ウェルにて、処理の一日前にプレートした。レポーター細胞をついで、18〜24時間インキュベートし、SEAP Reporter Gene Chemiluminescent Assay(ロッシュ(Roche)カタログ # 1779842)での利用のために、40μLをとった。組換えヒトインターフェロンベータ「rhIFNb」(バイオジェン(Biogen))を陽性対象として使用した。結果 IFNa2−HSAの精製調節物が、10−1〜101ng/mL(図4を参照のこと)または10−10〜10−8ng/mL(図5を参照のこと)の範囲の濃度において、ISRE−SEAPアッセイで比較的直線の増加を示した。構築物ID2249によってコードされたインターフェロンアルファ融合によるOASのin vivo誘導方法 OAS酵素、2’、5’−オリゴアデニレートシンターゼを、抗ウイルス感染に対する応答で、インターフェロンによって、転写レベルで活性化する。インターフェロン構築物の効果を、処理サルから血液試料を得ること、および2つのOAS mRNA、p41およびp69の転写活性化のために、これらの試料を解析することによって測定可能である。0.5mLの容量の全血を、7つの異なる時間点、動物あたり0日目、1日目、2日目、4日目、8日目、10日目および14日目にて、群あたり4匹の動物から得た。種々の群には、賦形剤対照、第1日の30μg/kg HSA−IFNの静脈内注射、第1日の30μg/kg HSA−IFNの皮下注射、第1日の300μg/kg HSA−IFNの皮下注射、および陽性対照としての、第1、3および5日の、40μg/kgのインターフェロンアルファ(シェーリング−プラウ(Schering−Plough))の皮下注射が含まれる。p41およびp69 mRNA転写物のレベルを、p41−OASおよびp69−OASに特異的なプローブを用いて、リアルタイム定量PCR(タックマン(Taqman))によって測定した。OAS mRNAレベルを、18SリボソームRNA内因性対照と比較して定量した。構築物2240によってコードされたアルブミン融合を、同様の実験にかけることができる。結果 p41およびp69 OAS両方に対するmRNA転写レベルにおける有意な増加が、IFNa処置サルに対して、HSA−インターフェロン処理サルにて観察された(p44データに関して図6を参照のこと)。効果はおよそ10日間維持された。実施例77:IFNa2アルブミン融合タンパク質に対する適応症 (限定はしないが、構築物2249、2343、2410、2366、2382、および2381によってコードされたものを含む)IFNアルファアルブミン融合タンパク質を、多発性硬化症を処置、予防、軽減および/または検出するために使用可能である。他の適応症には、限定はしないが、重症急性呼吸器症候群(SARS)と、限定はしないが、エボラウイルスおよびマルバーグウイルスを含む他のコロナウイルス感染、限定はしないが、ピチェンドウイルス、ラサウイルス、ジュニンウイルス、マクポウイルス、グアナリトウイルスを含むアレナウイルス、およびリンパ球性脈絡髄膜炎ウイルス(LCMV)、限定はしないが、プンタトロウイルス、クリミア−コンガ(Crimean−Congo)出血熱ウイルス、サシチョウバエ熱ウイルス、リフト バレイ(Rift Valley)熱ウイルス、ラ クロス(La Crosse)ウイルスおよびハンタウイルスを含むブンヤウイルス、限定はしないが、黄熱病(Yellow Fever)、バンジ(Banzi)ウイルス、西ナイル(West Nile)ウイルス、デング(Dengue)ウイルス、日本脳炎(Japanese Encephalitis)ウイルス、ダニ媒介脳炎(Tick−borne encephalitis)、オムスク出血熱(Omsk Hemorrhagic Fever)およびキャサヌール森林病(Kyasanur Forest Disease)ウイルスを含む、フラビウイルス、ベネズエラ、東部および西部ウマ脳炎ウイルス、ロス リバー(Ross River)ウイルスおよびルベラ(Rubella)ウイルスを限定しないが含むトガウイルス、ワクシニア(Vaccinia)、カウポックス(Cowpox)、天然痘(Smallpox)およびサル痘(Monkeypox)を限定しないが含むオルトポックス、ヘルペスウイルス、FluA/B、Respiratory Sincytialウイルス(RSV)、パラフル、はしか、ライノウイルス、アデノウイルス、セムリキ森林熱(Semliki Forest)ウイルス、ウイルス性出血熱(Viral Hemorrhagic fevers)、ラブドウイルス(Rhabdoviruses)、ニパ(Nipah)ウイルスおよびヘンドラ(Hendra)ウイルスを含むパラミクソウイルス(Paramyxoviruses)および最重要疾患として疾病対策予防センターによって同定された他のウイルス試薬(すなわち、カテゴリーA、BおよびC試薬、たとえばMoran, Emerg. Med. Clin. North. Am. 2002; 20(2):311−30 and Darling et al., Emerg. Med. Clin. North Am. 2002;20(2):273−309を参照のこと)が含まれる。 好ましくは、IFNa−アルブミン融合タンパク質またはIFNハイブリッド融合タンパク質は、処置ナイーブならびに処置−経験成人および小児患者にて、CCR5アンタゴニストとの組み合わせで、さらに単独またはHIV−1感染、HCVまたはHIV−1およびHCV共感染の処置のための医薬品の調製のために、抗HIV薬物治療、たとえばHAARTとの組み合わせで、少なくとも1つのリバビリン、IL−2、IL−12、ペンタフシドと関係して投与する。実施例78:構築物ID#3691、BNP−HSA、産生 構築物ID 3691、pC4:SPCON.BNP1−32/HSAは、哺乳動物初片ベクターpC4中、コンセンサスリーダー配列、セクレコン、続いて、HSAの成熟形態のアミノ−末端に融合した活性BNP(アミノ酸1〜32)を持つアルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを含む。構築物3691のためのBNP cDNAのクローニング BNPをコードしているポリペプチドを、以下で記述したプライマーBNP−1およびBNP−2を用いてPCR増幅し、Bam HI/Cla Iで切断し、Bam HI/Cla I切断pC4:HSA内にライゲートして、結果として構築物ID#3691となる。構築物ID#3691は、コンセンサスリーダー配列(配列番号:111)と、BNPの処理した活性形態、続いて成熟HSAタンパク質を含むアルブミン融合タンパク質をコードしている(表2中、構築物3691に関して配列番号:204を参照のこと)。 BNPの活性、処理形態をコードしているポリヌクレオチドのPCR増幅のために好適な2つのオリゴヌクレオチド、BNP−1とBNP−2を合成した。BNP−1:5’−GAGCGCGGATCCAAGCTTCCGCCATCATGTGGTGGCGCCTGTGGTGGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGTGGCCCATGGTGTGGGCCAGCCCCAAGCTGGTGCAAGG−3’(配列番号:364)BNP−2:5’−AGTCCCATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATCATGCCGCCTCAGCACTTTGC−3’(配列番号:365) BNP−1はBamHIクローニング部位(下線)、コンセンサスリーダー配列をコードしているポリヌクレオチド(配列番号:111)(イタリック体)、およびBNPの最初の7アミノ酸配列をコードしているポリヌクレオチド(太字)を含む。BNP−2において、下線配列は、ClaI部位であり、それに続くポリヌクレオチドは、BNPの最後の6アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体(太字)と、成熟HSAタンパク質の最初の10アミノ酸を含む。これらの2つのプライマーを用いて、BNPタンパク質をPCR増幅した。アニーリングおよび伸長温度および時間は、各特定のプライマー対および鋳型に関して経験的に、決定されなければならない。 PCR産物を(たとえば、Wizard PCR Preps DNA Purification System(プロメガ社(Promega Corp)を用いて)精製し、ついで、Bam HI and Cla Iで消化した。ゲル電気泳動によるBam HI−Cla I断片のさらなる精製後、産物をBam HI /Cla I消化 pC4:HSA内にクローン化し、構築物ID#3691を産生した。発現構築物を配列確認した。構築物ID3691の発現と精製293F細胞中での発現 構築物ID#3691、pC4:SPCON.BNP1−32/HSAを、本技術分野で公知の方法によって、293F細胞内にトランスフェクトした(実施例6を参照のこと)。293F細胞上清からの精製 2リットルの上清をトランスフェクション3日後に回収した。組換え体タンパク質を、5ml Blue Sepharose CL−6Bカラム(アマシャム バイオサイエンセズ(Amersham Biosciences)、Piscataway, NJ, USA)によって捕獲し、2M NaClによって抽出した。物質をHiPrep 16/10 Phenyl FF(ハイ サブ)カラムに結合させ、20mM MES、pH6.7によって溶出した。BNP−HSAをさらに、pH6.8にて、リン酸ナトリウム緩衝液勾配(0〜20mS/cm、200ml中)中でのヒドロキシアパタイトカラムクロマトグラフィーによって精製した。最終産物をPBS pH7.2中に、HiPrep 26/10脱塩カラム(アマシャム バイオサイエンセズ)中に交換した。BNP−HSAの活性をin vitro NPR−A/cGMPアッセイを用いてアッセイ可能である ナトリウム利尿ペプチドレセプター−A(NRP−A)は、BNPに対するシグナルレセプターであり、したがって、BNPの生物学的効果のほとんどに関与する。BNP生物活性は、活性化に介して、GTPをcGMPに変換する、NPR−Aグアニリルシクラーゼドメインによって仲介される。BNP活性に関する簡便なアッセイは、NPR−Aを安定に過剰発現している293F細胞株のBNP刺激を測定することである。BNPへの暴露後、細胞内でのcGMP産生を、cGMP ELISAによって測定可能である。NPR−A 293F安定クローンのスクリーニングの方法 ヒトNPR−Aのオープンリーディングフレームを、pcDNA3.1発現ベクター(インビトロジェン(Invitrogen))内に構築する。293F細胞を、リポフェクタミン方によって、プラスミドDNAで安定にトランスフェクトし、0.8μg/ml G418によって選別した。293F/NPR−A安定クローンを、組換え体BNPに対する最適応答に関して選別した。cGMP活性化の測定 BNPによるcGMP活性化を293F/NPR−A細胞にて実施し、CatchPoint cyclic−GMP蛍光アッセイキットによって測定する(モレキュラー デバイセス(Molecular Devices)、Sunnyvale, CA, USA)。簡単に記すと、96−ウェルプレート中で培養した50,000細胞/ウェルの293F/NPR−Aを、80μl前刺激緩衝液(10 mMグルコース、pH 7.4、15 nM重炭酸ナトリウム、および0.75 mM 3−イソブチル−1−メチルキサチンを含むKrebs−Ringer Bicarbonate Buffer)中に洗浄した。40μl前刺激緩衝液中のBNP−HSAまたは組換え体BNPを、37℃にて10分間細胞に加えた。細胞を40μlLysis Bufferにて10分間、振とうしながら溶解した。溶解物中のcGMPの量を、取扱説明書にしたがって定量した。結果 BNP−HSAおよび組換え体BNPの/回応答性関連を決定した(図7を参照のこと)。構築物ID#3691および組換え体BNPの最大活性は、それぞれ28.4±1.2および0.46±1.1nMのEC50値で、同様であった(それぞれ、1.63±0.016対1.80±0.016pm)。BNP−HSAはin vivoで血圧を減少させる方法 BNPは、直接血管拡張によって、ならびにレニン/アンジオテンシン/エンドセリン/アルドステロン系の抑制によって、血圧を減少させる。BNP−HSAの、動脈血圧を減少させる能力を、タコニック(Taconic)(Germantown, NY, USA)から購入した三ヶ月齢のオス本態性高血圧ラットにて試験した。本態性高血圧ラットは、三ヶ月齢後の、高血圧がはじまる遺伝的に高血圧性である。BNP−HSAまたは組換え体BNPを、0.3cc PBS/ラット中に再構築した。薬物を尾静脈注入によって送達した。収縮期および拡張期血圧を、XBP−1000 System(ケント サイエンティフィック(Kent Scientific)、Torrington, CT, USA)を用いて、尾切り法によって記録した。各血圧データ点に関して、4〜5連続記録をとり、平均した。平均動脈圧(MAP)を、1/3収縮期圧/2/3拡張期圧として計算した。/回応答決定のために、血圧を0.5、2、6および18nmol/kgの/回でのpC4:SPCON.BNP1−32/HSA投与後20時間で測定した。結果 本態性高血圧ラットの典型的な収縮期は、投与前、180〜200mmHgであった。尾静脈を介して送達した6nmol/kg BNP−HSAの単一ボーラスは、拡張期および収縮期圧両方を下げ、30mmHg平均動脈圧(MAP)減少を計測した。低下血圧は安定であり、数日持続し、ついで数日をかけてベースラインまで徐々に戻った(図8を参照のこと)。一方、瞬間的クリアランスのために、組換え体BNPの単独6nmol/kgボーラスは、約〜15mmHgの非常に一過性のMAP減少を産生した。 さらに、BNP−HSAのボーラス注射後20時間の用量応答を、4匹の本態性高血圧ラットにて測定した。0.5nmol/kg BNP−HSAは、平均7mmHg MAP減少を持ち、一方で、6nmol/kg BNP−HSAは、平均30mmHg MAP減少を持ち、18mmol/kgの投与量のBNP−HSAは、わずかに6nmol/kgの血圧を下げたのみである。BNP−HSAによる血漿cGMPのin vivo誘導方法 BNPによる細胞内cGMP活性化が、結果として細胞から循環へのその放出となる。血漿cGMPレベルは、BNP−誘導心臓血管および腎臓生理と相関する。血漿cGMPは、in vivoBNP活性のためのバイオマーカーとして使用されてきた。in vivoで、BNP−HSAによる血漿cGMPの誘導を試験するために、11〜12週齢オスC57/BL6に、尾静脈を介して、6nmol/kg用量で、組換えBNPまたはBNP−HSAの単一ボーラスを与えた。血漿を、組換え体BNP投与群に関して、5、10、20、40および80分の時間点で、またBNP−HSA群に関して、さらに640、1440、2880および5760分の時間点で、尾出血から調製した。賦形剤対照としてPBSで処理したマウスからの血漿試料を、ゼロ時間点で回収した。cGMPレベルを、取扱説明書にしたがって、CatchPoint cyclic−GMP蛍光アッセイキットによって測定した。結果 6nmol/kg組換え体BNPまたはBNP−HSAの単一静脈内ボーラス後、ベースライン上のピーク血漿cGMPレベルが、それぞれ3.9−または5.6−倍増加した(図9を参照のこと)。さらに、組換え体BNP処置後の一相指数関数的減衰半減期は、16分(10〜42分、95%Cl)であり、BNP−HSA投与後のcGMPの一相指数関数的減衰半減期は、1538分(1017〜3153分、95%Cl)であった。構築物ID3691によってコードされたBNPアルブミン融合のin vivo薬物動態学的解析方法 (エース アニマルズ(Ace Animals)、Boyertown, PA, USAから得た)11〜12週齢オスC57/BL6が、試験の時点で、25.1±0.12gの重さであった。すべての動物に、10mg/kg体重の用量で投与した。プレドーズ動物に、PBSを投与した。組換え体BNPを、尾静脈中または中肩領域中皮下で、注射した。 薬物動態学的解析を以下の群で実施した。 血液を、下大静脈からサンプリングして、EDTA−コート微小容器内に入れ、氷上で保存した。試料を、室温にて10分間、14,000rpm(16,000×g)にてマイクロ遠心中で遠心した。結晶をクラスターチューブ内に移し、−80℃にて保存した。 血漿試料中BNP−HSA濃度を、BNP EIA Kit(フェニックス ファーマシューティカル(Phoenix Pharmaceutical)、Belmont, CA, USA)を用いて測定した。標準曲線を、試験試料を含む同様のプレート上で、同一の時間で実施した。検出限界は、組換え体BNPに対して0.11ng/mLである。アッセイが組換え体BNPを検出し、マウスBNPには交差反応しなかった。 解析を、無隔壁法(WinNonlin; version 4.1; Pharsight Corp.,Mountain View, CA, USA)によって実施した。各時間における平均血漿濃度を解析で使用した。直線アップ/ログダウン台形法を用いて、AUC0−tを計算した。無限AUC0−8に対する外挿を、最後に観察された濃度を、末端排せつ速度定数で割って行った。データは、これらの解析に関して均質に重みをかけた。結果 プレ−投与試料中で検出されたような血漿中のBNP−HSAの平均ベースライン濃度は、およそ0.081〜0.095μg/mlであった。単一静脈内または皮下注射後、BNP−HSAは、11.2(静脈内投与)、または19.3時間(皮下投与)の末端排せつ半減期を持ち、マウス中の組換えBNPの半減期は、3.1分であった。BNP−HSAのコンパートメント解析によって、BNP−HSAが以下の特徴を持つことが明らかになった。 静脈プロファイルの最終相での5点と、皮下プロファイルの最終相での4点を、最終半減期計算のために選択した。本最終相の間の得られたAUCは、それぞれ静脈内および皮下プロファイルに対する総AUCのおよそ10%であった。これを、最後の3点を最終半減期計算のために選択したときに、それぞれ静脈内および皮下プロファイルに関する総AUCのたった2%および4%と比較する。実施例79:構築物ID#3618、BNP(2×)−HA、産生 構築物ID#3618、pC4:SPCON.BNP1−32(2x)/HSAは、哺乳動物初片ベクターpC4中、コンセンサスリーダー配列、セクレコン、続いて、HSAの成熟形態のアミノ−末端に融合した、繰り返しでの2つの処理、活性BNP(アミノ酸1〜32)を持つアルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを含む。構築物3618に対するBNP cDNAのクローニング 二重のBNPモチーフをコードしているポリペプチドを、以下で記述した4つのプライマーBNP−1、BNP−2、BNP−3およびBNP−4を用いて第一PCR増幅し、2つの断片AおよびBを作製した。増幅に続いて、2つの精製断片(AおよびB)を等モル量で混合し、PCR鋳型として使用し、以下で記述したように、プライマーBNP−5およびBNP−6で増幅した。BNP(2×)挿入物をついで、Bam HI/Cla Iで切断し、Bam HI/Cla Iで先に消化したpC4:HSAベクター内にライゲートして、結果として構築物ID#3618となる。構築物ID#3618は、コンセンサスリーダー配列(配列番号:111)と、BNPの処理した活性形態の2つのコピー、続いて成熟HSAタンパク質を含むアルブミン融合タンパク質をコードしている(表2中、構築物3618に関して配列番号:226を参照のこと)。 BNPタンパク質の2つの断片をコードしているポリヌクレオチドのPCR増幅に好適な4つのオリゴヌクレオチドをまず合成した。BNP−1 5’AGCCCCAAGATGGTGCAAGGGTCTGGCTGCTTTGGGAGGAAGATGGACCGGATCAGCTCCTCCAGTG GCTGGGCTGCAAAGTGCTGAGGCGGCAT−3’(配列番号:460)BNP−2 5’−CCTTGCACCATCTTGGGGCTATGCCGCCTCAGCACTTTGC−3’(配列番号:461)BNP−3 5’−GCAAAGTGCTGAGGCGGCATAGCCCCAAGATGGTGCAAGG−3’(配列番号:462)BNP−4 5’−AGTCCCATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATCATGCCGCCTCAGCACTTTGC−3’(配列番号:463) プライマー組BNP−1/BNP−2およびBNP−3/BNP−4を用いて、2つのBNPタンパク質断片(それぞれAおよびB)をPCR増幅した。アニーリングおよび伸長温度および時間は、各特定のプライマー対および鋳型に関して経験的に、決定されなければならない。断片AおよびBを(たとえばWizard PCR Preps DNA Purification System (プロメガ社(Promega Corp)を用いて)精製して、等モル量で混合し、PCR増幅に好適な2つのさらなるオリゴヌクレオチド、BNP−5およびBNP−6を用いるPCR増幅のための鋳型として使用する。BNP−5: 5’−GAGCGCGGATCCAAGCTTCCGCCATCATGTGGTGGCGCCTGTGGTGGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGCTGTGGCCCATGGTGTGGGCCAGCCCCAAGCTGGTGCAAGG−3’(配列番号:382)BNP−6: 5’−AGTCCCATCGATGAGCAACCTCACTCTTGTGTGCATCATGCCGCCTCAGCACTTTGC−3’(配列番号:383) BNP−5はBamHIクローニング部位(下線)、コンセンサスリーダー配列(配列番号:111)をコードしているポリヌクレオチド(イタリック体)、およびBNPの最初の7アミノ酸配列をコードしているポリヌクレオチド(太字)を含む。BNP−6において、下線配列は、ClaI部位であり、それに続くポリヌクレオチドは、BNPの最後の6アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体(太字)と、成熟HSAタンパク質の最初の10アミノ酸を含む。これらの2つのプライマーを用いて、コンセンサスリーダー配列と、活性BNPペプチドの2つのタンデムコピーをPCR増幅した。アニーリングおよび伸長温度および時間は、各特定のプライマー対および鋳型に関して経験的に、決定されなければならない。 PCR産物を(たとえば、Wizard PCR Preps DNA Purification System(プロメガ社(Promega Corp)を用いて)精製し、ついで、Bam HIと Cla Iで消化した。ゲル電気泳動によるBam HI−Cla I断片のさらなる精製後、産物をBam HI /Cla I消化 pC4:HSA内にクローン化し、構築物ID#3618を産生した。発現構築物を配列確認した。構築物ID3618の発現と精製293F細胞中での発現 構築物ID#3618、pC4:SPCON.BNP1−32(2x)/HSAを、本技術分野で公知の方法によって、293F細胞内にトランスフェクトした(実施例6を参照のこと)。293F細胞上清からの精製 構築物ID#3618によってコードされたpC4:SPCON.BNP1−32(2x)/HSAを、「293F細胞上清からの精製」の名前の亜項目下、実施例78にて以上で先に記述したように精製した。BNP(2×)−HSAの活性をin vitro NPR−A/cGMPアッセイを用いてアッセイ可能である 構築物ID#3618によってコードされたBNP(2×)−HSAの活性を、NPR−A/cGMPアッセイを用いて、「BNP−HSAの活性をin vitro NPR−A/cGMPアッセイを用いてアッセイ可能である」の名前の亜項目下、実施例78にて先に記述したようにアッセイ可能である。結果 BNP(2×)−HSAおよび組換え体BNPの/回応答性関連を決定した(図7を参照のこと)。構築物ID#3618によってコードされたBNP(2×)および組換え体BNPの最大活性は、それぞれ9.8±1.1および0.46±1.1nMのEC50値で、同様であった(それぞれ、1.68±0.02対1.80±0.016pm)。実施例80:BNPに対するin vitroNRP−A/cGMPアッセイ背景と方法 ナトリウム利尿ペプチドレセプター−A(NRP−A)は、BNPに対するシグナルレセプターであり、したがって、BNPの生物学的効果のほとんどに関与する。BNP生物活性は、活性化に介して、GTPをcGMPに変換する、NPR−Aグアニリルシクラーゼドメインによって仲介される。BNP活性に関する簡便なアッセイは、NPR−Aを安定に過剰発現している293F細胞株のBNP刺激を測定することである。BNPへの暴露後、細胞内でのcGMP産生を、cGMP ELISAによって測定可能である。NPR−A 293F安定クローンのスクリーニングの方法 ヒトNPR−Aのオープンリーディングフレームを、pcDNA3.1発現ベクター(インビトロジェン(Invitrogen))内に構築する。293F細胞を、リポフェクタミン方によって、プラスミドDNAで安定にトランスフェクトし、0.8μg/ml G418によって選別した。293F/NPR−A安定クローンを、組換え体BNPに対する最適応答に関して選別した。cGMP活性化の測定 BNPによるcGMP活性化を293F/NPR−A細胞にて実施し、CatchPoint cyclic−GMP蛍光アッセイキットによって測定する(モレキュラー デバイセス(Molecular Devices)、Sunnyvale, CA, USA)。簡単に記すと、96−ウェルプレート中で培養した50,000細胞/ウェルの293F/NPR−Aを、80μl前刺激緩衝液(10 mMグルコース、pH 7.4、15 nM重炭酸ナトリウム、および0.75 mM 3−イソブチル−1−メチルキサチンを含むKrebs−Ringer Bicarbonate Buffer)中に洗浄した。40μl前刺激緩衝液中のBNP−HSAまたは組換え体BNPを、37℃にて10分間細胞に加えた。細胞を40μ lLysis Bufferにて10分間、振とうしながら溶解した。溶解物中のcGMPの量を、取扱説明書にしたがって定量し、EC50値を決定した。このアッセイにおいて、より高いcGMPレベルが、より低いシグナルとなる(相対的蛍光ユニットまたはRFUs)。構築物ID#3796の産生 構築物ID # 3796, pSAC35:HSA.BNP(1−32)は、酵母発現ベクターpSAC35 内で、HSAsp/KEX2リーダー配列、続くBNPペプチドの前処理した成熟形態のN−末端(アミノ酸1−32)に融合した、HSAの処理した、成熟形態を持つ、BNPアルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを含む(表2中、構築物3796に関して配列番号:214を参照のこと)。構造3796に対するBNP cDNAのクローニング BNPをコードしているポリペプチドを、以下で記述したプライマーBNP−102689およびBNP−102692を用いてPCR増幅し、Bsu36I/AscIで切断し、Bsu36I/AscI切断pSAC−NEC内にライゲートして、結果として構築物ID#3796となる。PCR増幅のための鋳型は、全成熟BNPをコードしているポリヌクレオチドであった(1〜32配列)。 BNPの活性、処理形態をコードしているポリヌクレオチドのPCR増幅のために好適な2つのオリゴヌクレオチド、BNP−102689およびBNP−102692を合成した。BNP−102689: 5’−AAGCTGCCTTAGGCTTAAGCCCCAAGATGGTGCAAGGGTC−3’(配列番号:378)BNP−102692: 5’−GCACCGGGCGCGCCTTAATGCCGCCTCAGCACTTTGCAGC−3’(配列番号:379) BNP−102689は、Bsu36Iクローニング部位(下線)、HSAの最後の5アミノ酸をコードしているポリヌクレオチド(イタリック体)、およびBNPの最初の8アミノ酸配列をコードしているポリヌクレオチドを含む。BNP−102692において、下線配列はAscI部位であり、それに続くポリヌクレオチドは、BNPの最後の8アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体(太字)と終結コドン(イタリック体)を含む。これらの2つのプライマーを用いて、HSA/BNP融合領域をPCR増幅した。アニーリングおよび伸長温度および時間は、各特定のプライマー対および鋳型に関して経験的に、決定されなければならない。 PCR産物を(たとえば、Wizard PCR Preps DNA Purification System(プロメガ社(Promega Corp)を用いて)精製し、ついで、Bsu36I とAsc Iで消化した。ゲル電気泳動によるBsu36I /Asc I断片のさらなる精製後、産物をBsu36I /Asc I消化 pSAC35−NEC内にクローン化し、構築物ID#3796を産生した。発現構造を配列確認した。構築物ID3796の発現と精製S.セレビシエ中の発現 構築物ID # 3796, pSAC35:HSA.BNP(1−32)を、本技術分野で公知の方法によって、BXP10にトランスフェクトした(実施例4を参照のこと)。BXP10細胞上清からの精製 およそ84時間後、培養液を回収し、遠心および0.2μmろ過を介して細胞を浄化した。組換え体タンパク質を、5ml Blue Sepharose ファストフローカラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))によって捕獲し、塩化ナトリウムとオクタノン酸ナトリウムの混合液によって溶出した。調製を、セラミックヒドロキシアパタイトカラム(バイオラッド(BioRad))にタンパク質を結合させ、増加濃度のリン酸で溶出することによって完了させた。他の調製を、DEAE Sepharoseファストフローカラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))に結合させ、直線塩化ナトリウム勾配によって溶出した。溶出プールをついでQセファロース高性能カラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))に結合させ、塩化ナトリウム勾配で溶出した。最終産物を濃縮し、最終フローろ過によって処方緩衝液中で交換した。構築物ID#3959の産生とクローニング 構築物ID#3959、pSAC35:HSA.BNP(1−29)は、酵母発現ベクターpSAC35 内で、HSAsp/KEX2リーダー配列、続く最後の3アミノ酸(S1−L29)を欠くBNPペプチドの前処理した成熟形態のN−末端に融合した、HSAの処理した、成熟形態を持つ、BNPアルブミン融合タンパク質をコードしているDNAを含む(表2中、構造3959に関して配列番号:501を参照のこと)。 BNPをコードしているポリヌクレオチドを、以下で記述したプライマーBNP−103801およびBNP−104315を用いてPCR増幅し、Bsu36I/AscI を切断し、Bsu36I/AscI 内にライゲートし、pSAC−NECを切断し、結果構築物ID # 3959となる。PCR増幅のための鋳型は、プライマー構築物ID3796であった(以下を参照のこと)。 BNPの活性、処理形態をコードしているポリヌクレオチドのPCR増幅のために好適な2つのオリゴヌクレオチド、BNP−103801およびBNP−104315を合成した。BNP−103801: 5’−CAGGAGCCCCTTAGGCTTAAGCCCCAAGATGGTGCAAGGGTCT−3’(配列番号:578)BNP−104315: 5’−CCTCACTCGGCGCGCCTTACAGCACTTTGCAGCCCAGGCCACTGGA−3’(配列番号:579) BNP−103801は、Bsu36I クローニング部位(下線)、HSAの最後の5つのアミノ酸をコードしているポリヌクレオチド(イタリック体)、およびBNPの最初の8アミノ酸配列をコードしているポリヌクレオチド(太字)を含む。BNP−104315において、下線配列は Asc I部位であり、続くポリヌクレオチドは、BNPのS21〜L29アミノ酸をコードしているDNAの逆相補体(太字)および終止コドン(イタリック体)を含む。これらの2つのプライマーを用いて、HSA/BNP融合領域をPCR増幅した。アニーリングおよび伸長温度および時間は、各特定のプライマー対および鋳型に関して経験的に、決定されなければならない。 PCR産物を(たとえば、Wizard PCR Preps DNA Purification System(プロメガ社(Promega Corp)を用いて)精製し、ついで、Bsu36I とAsc Iで消化した。ゲル電気泳動によるBsu36I /Asc I断片のさらなる精製後、産物をBsu36I /Asc I消化 pSAC35−NEC内にクローン化し、構築物ID#3959を産生した。発現構造を配列確認した。構築物ID3959の発現と精製S.セレビシエ中の発現 構築物ID # 3959、pSAC35:HSA.BNP(S1−L29)を、本技術分野で公知の方法によって、BXP10にトランスフェクトした(実施例4を参照のこと)。BXP10細胞上清からの精製 およそ84時間後、培養液を回収し、遠心および0.2μmろ過を介して細胞を浄化した。組換え体タンパク質を、5ml Blue Sepharose ファストフローカラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))によって捕獲し、塩化ナトリウムとオクタノン酸ナトリウムの混合液によって溶出した。調製を、セラミックヒドロキシアパタイトカラム(バイオラッド(BioRad))にタンパク質を結合させ、増加濃度のリン酸で溶出することによって完了させた。他の調製を、DEAE Sepharoseファストフローカラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))に結合させ、直線塩化ナトリウム勾配によって溶出した。溶出プールをついでQセファロース高性能カラム(GEヘルスケア(GE Healthcare))に結合させ、塩化ナトリウム勾配で溶出した。最終産物を濃縮し、最終フローろ過によって処方緩衝液中で交換した。結果 HSA−BNP(1−29)およびHSA−BNP(1−32)および組換えBNPの用量−応答相関を測定した(図10を参照のこと)。HSA−BNP(1−29)およびHSA−BNP(1−32)のEC50は、組換えBNPのEC50値より数倍大きかった(それぞれ、467.9、45.06、および0.2227)。さらに、HSA−BNP(1−29)融合タンパク質は、HSA−BNP(1−32)融合タンパク質より10倍大きなEC50を持った。実施例81:ANPおよびBNPの分解に関するin vitroアッセイ背景と方法 MME、CALLA、CD10、共通急性リンパ性白血病抗原、エンケファリナーゼ、EPN、NEP、中性エンドペプチダーゼ、または中性エンドペプチダーゼ24.11としても知られているネプリリシンは、限定はしないが、前立腺、肝臓、腸、子宮、子宮内膜、副腎、肺を含む多数の組織によって発現される743アミノ酸(MW 90,000〜110,000kD)細胞表面メタロペプチダーゼである。ネプリリシンは、疎水性残基のアミノ側を開裂することによって、限定はしないが、ANP、BNP、CNP、サブスタンスP、ブラジキニン、オキシトシン、Leu−およびMet−エンケファリン、ニューロテンシン、ボムベシン、エンドセリン−1およびボムベシン−様ペプチドを含む種々の生理学的に活性なペプチドを不活性化する。 ネプリリシン加水分解に対する相対的感受性が、CNPに対しておよそ4〜5分、ANPに対して8分、BNPに対して2時間であることが決定された(Kenny, A.J. et al., Biochem J. 291(1): 83−8 (1993))。ANPおよびBNPペプチドにおけるネプリリシンの効果 ANPおよびBNPペプチドを、プロテアーゼネプリリシンに暴露するまたはせず、CatchPoint cGMPアッセイ(モレキュラー デバイセス(Molecular Devises))にて活性に関してアッセイした。とりわけ、5μMのANPまたはBNPを、10nMネプリリシン(R&D システムズ(R&D Systems)MES緩衝液(0.1M 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(シグマ(Sigma))中、37℃にて24時間インキュベートした。実施例80にて喜寿値したように、NPR−Aで安定にトランスフェクトした、293F細胞をついで、種々の濃度のプロテアーゼ−処置ANPまたはBNPで仕事した。ついで細胞溶解物を、実施例80にて記述したように、CatchPoint cGMPアッセイ(モレキュラー デバイシス(Molecular Devices))を用いてcGMP活性化に関して解析した。結果 用量−応答曲線を、ネプリリシンとのインキュベーションあり、またはなしでBNPおよびANPに関して計算した(図11Aを参照のこと)。ネプリリシンとのインキュベーションあり、またはなしでのBNPが、それぞれ0.2966および0.2702のEC50値で、同様のBNP活性を示した。しかしながら、ANPのネプリリシンのインキュベーションが、結果として、それぞれ0.2965および60.47のEC50値で、未処理ANPと比較してANP活性における有意な減少となった。選択試料をさらに、本技術分野で公知の技術を用いて、逆相HPLCによって解析した。パーセント比較は、ネプリリシンのない状態で、同様の時間期間インキュベートした試料に対してである(図10を参照のこと)。ANPタンパク質分解が、ネプリリシンでの処理の20分以内に発生するけれども、有意なBNPタンパク質分解は、ネプリリシンとのインキュベーションの24時間後でさえ観察されない。ANP−HSA融合タンパク質におけるネプリリシンの効果 ANPおよびANP−HSA(CID3484)を、20分間、1時間または24時間、37℃にて、10nM ネプリリシン(R&Dシステムズ(R&D Systems))あり、またはなしで、MES緩衝液(0.1M 2−(N−モルホリノ)エタンスルホン酸(シグマ))中でインキュベートした。実施例80にて記述したようにNPR−Aで安定してトランスフェクトした293F細胞を、種々の濃度のプロテアーゼ−処理ANPまたはANP−HSAで刺激した。細胞溶解物をついで、実施例80にて記述したように、CatchPoint cGMPアッセイ(モレキュラー デバイシス(Molecular Devices))を用いてcGMP活性化に関して解析した。結果 /回−応答曲線を、ネプリリシンとのインキュベーションあり、またはなしでANPおよびANP−HSAに関して計算した(それぞれ、図11Bおよび図11Cを参照のこと)。ANPペプチドは、ネプリリシンでの処置の1時間以内に、活性の有意な減少を示した。しかしながら、ANP−HSA (CID 3484)は、ネプリリシンでの処理の24時間後でさえ、活性における有意な減少は示さなかった。選択試料をさらに、本技術分野で公知の技術を用いて、逆相HPLCによって解析した。パーセント比較は、ネプリリシンのない状態で、同様の時間期間インキュベートした試料に対してである(図11D参照のこと)。ANPタンパク質分解が、ネプリリシンでの処理の20分以内に発生するけれども、ANP−HSA (CID 3484)のタンパク質分解は、ネプリリシンとのインキュベーションの24時間後でさえ観察されない。実施例82:遺伝子型1、インターフェロン−ナイーブC型肝炎(HCV)患者における、リバビリンとの組み合わせでの、HSA−IFNα2bの抗ウイルス活性背景 遺伝子型1、インターフェロン−ナイーブ(IFN−ナイーブ)HCV患者のための従来の処置は、48週間、リバビリン(RBV)との組み合わせでのインターフェロンαを利用する。しかしながら、本処置は、有意な実施制限がある。現在のインターフェロン治療のよく知られている副作用のために、患者の生活の質は、本質的にインターフェロンの各投与後に減少する。多数の患者が、結果として処置を中止し、いくつかの研究が、50%以上の中止率を報告している。さらに、現在のインターフェロン治療はまた、かなりな率の有意な血液学的減少を持ち、RBV/回の減少を必要とし、またはより明らかに、血液学的値が正常化するまで、インターフェロン処置レジメの一時的停止が必要となりうる。したがって、INF−ナイーブ患者における、遺伝子型1 HCVの処置のための改善された治療的プロトコールに対する明らかな必要性が存在する。原理 HSA−IFNa2bを、そのC−末端にて、成熟アルブミンを、成熟インターフェロンα−2bのN−末端に遺伝的に融合することによって産生した。RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bでの処置の安全性および効果を、遺伝子型1、IFN−ナイーブHCVヒト患者における積極的制御臨床研究にて評価し、活性対照として、RBVとの組み合わせでの、PEG−IFNa−2a (PEG−IFN)での従来の処置と比較した。方法遺伝子型1、IFN−ナイーブであるヒトHCV患者を、リバビリン(RBV)との組み合わせでのHSA−IFNa2bまたは活性対照PEG−IFNいずれかで処置した。よりとりわけ、458人のヒト対象を、4皮下(sc)処置群に無作為化した。(a)一週間に一回、180μgで投与したPEG−IFN、(b)二週間に一回(Q2w)、900μgで投与したHSA−IFNa2B、(c)Q2w、1200μgで投与したHSA−IFNa2b、または(d)四週間に一回(Q4w)、1200μgで投与した HSA−IFNa2b。 各処置群の各対象にまた、体重に基づいて、1000〜1200mg/日 RBVを与えた。層別化に関する基本には、体重指標(BMI)(<25 kg/m2 または = 25 kg/m2)およびHCV RNA タイター(<800,000 IU/mlまたは= 800,000 IU/ml)が含まれた。 研究の処置期間は、48週間と、24週間フォローアップである。本研究の有効性主要評価項目は、持続性ウイルス学的著効(SVR)である。 HCV RNAタイターを、リアルタイムPCRアッセイ、43 IU〜69百万IU/mLの感受性範囲(定量化レベル(LOQ))および10 IU/mLの検出レベル(LOD)でのQuantasure(商標) (ラブコープ(Labcorp))を用いて測定した。アラニントランスフェラーゼ(ALT)と、絶対好中球数(ANC)、ヘモグロビンおよび血小板数を含む血液学的効果を、本技術分野で公知の標準技術を用いて測定した。 包括解析(ITT)患者を、患者がデータ点をミスしたかどうかか、または研究から脱落したかどうかにかかわらず、各処置群のすべての無作為化および処置対象として定義した。修正包括解析(MITT)患者を、研究の登録のそれらの日に基づいて、考えられる限り、24週間訪問があった患者と定義する。結果とディスカッション 対象層、抗ウイルス応答および血液学的減少を、表10(予備中間解析)および表11(最終中間解析)にて要約した。全体として、すべての4つの治療プロトコールがよく忍容であり、グレード3〜4ラボ値、または副作用による中止に関して、処置群間で有意な差は無かった。 SVRの抗ウイルス応答予測を、第二相スロープ> 0.6 log/wk (2nd スロープ)での処置12週での、陰性HCV RNAタイター(すなわちHCV RNAタイター<LOQ)をもつ)と定義した。抗ウイルス応答曲線スロープの相が、2つの活性の指標である。第一相は、応答の直接の抗ウイルス活性を示す。第二相は、処置した化合物によるHCV感染細胞の破壊を予測する。したがって、>0.6 log/wkでの第二相スロープの値が、SVRのよい予測子である(陽性予測値(PPV)> 90%)。 12週時ITTでのSVRの抗ウイルス応答予測は、PEG−IFN対照処置において、75/114対象または65.8%((最終中間解析)(70/112または62.5%(予備中間解析)))および49%であったのと比較して、82/110対象または74.5%((最終中間解析)(77/104または74.0%(予備解析)))がHCV RNA陰性レベル(すなわちLOQ(<43IU/mL)以下のレベル)および58%が>0.6log/wkの第二相スロープを示した、HSA−IFNa2b 1200 μμg Q2w処置群でもっとも高かった。これらのデータは、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置プロトコールが、12週の時点で、PEG−IFNでの従来の処置と少なくとも比較可能である、抗ウイルス活性を持つことを示唆している。HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置プロトコールにおいて、12週の時点でRNA陰性(すなわち、HCV RNAタイターを持つ患者の数が、LOQ以下のレベルである)が、およそ9%(最終中間解析)および12%以上(予備中間解析)であり、第二相スロープは、PEG−IFN対照処置と比較して、およそ9%以上であり(最終および予備中間解析両方で)、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置プロトコールが、結果として従来のPEG−IFN処置よりも優れた効果となりうる。HSA−IFNa2b 900μg Q2wおよびHSA−IFNa2b 1200μg Q4w処置群におけるHCV RNA陰性を持つ患者数は、PEG−IFNでの従来の処置と同様であった。 20および24週の時点でのSVRの抗ウイルス応答予想は、検出レベル(LOD)以下(すなわち、<10IU/mL)のHCV RNAタイターを持つ対象として示される。20週の時点でのSVRの抗ウイルス応答予想は、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置群でもっとも高く、PEG−IFN対照治療における77/114または67.5%(最終中間解析)と比較して、82/110対象または75%(最終中間解析)が、検出不能HCV RNAレベル(すなわち<10IU/mL)を持った。同様に、24週の時点でのSVRの抗ウイルス応答予想は、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置群でもっとも高く、64/91または70.3%(最終中間解析)が検出不能HCV RNAレベルを持ち、一方でPEG−IFN対照処置は、57/90または63.3%の検出不能HCV RNAレベルを持った。週20および24両方のデータが、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置プロトコールが、改善投与スケジュールのPEG−IFNでの従来の処置と少なくとも比較可能な、抗ウイルス活性を持ち、安全であることを示唆している。ALTレベルの正常化 患者における肝臓機能の共通の測定は、アラニントランスフェラーゼ(ALT)のレベルである。HCV感染患者のホールマークの1つは、肝臓障害の指標である、抗血清ALTレベルである。したがって、ALTレベルの正常化が、肝臓機能の改善と相関し、処置に対して応答するための好ましい予後を持つ。すべての処置プロトコールが、ALTレベルを正常化するための能力を示したが、もっとも劇的な効果が、HSA−IFNa2b 1200μg Q4w処置プロトコールで見られ、PEG−IFNでの従来の処置と比較して、2倍以上の患者(最終および予備中間解析)が、ALTレベルの正常化を達成した。したがって、遺伝子型1、IFN−ナイーブHCV患者における肝臓機能の正常化において、1200μgで投与したHSA−IFNa2bが驚くべきことに、従来のPEG−IFN処置よりも効果的である。血液学的効果 組み合わせ処置プロトコールにおける、IFNおよびRBVの完全投与に対するコプライアンスおよび暴露を確かめることが、SVR率を最大化するために重大である。 血液学的減少が、IFNおよびRBVでの組み合わせ処置の間に一般的である。RBV−誘導溶血によるヘモグロビン(Hb)の減少が、RBVの減少を必要とする。特に、Hb<12g/dLは、1000−1200mg/dayから800mg/dayのRBVの減少を必要とする。RBV/回はHCVの再発を防止するのに極めて重要である。HSA−IFNa2b 1200μg Q4W処置プロトコールは驚くべき事に、Hb<12g/dLの有意に少ない減少を持った(PEG−IFNに関して52%対65%(最終中間解析)、PEG−IFNに関して49.1対64%(予備中間解析))。これは、HSA−IFNa2b 1200μg Q4W処置プロトコールでのより低い再発率と考えられ、SVRの改善を可能にする。 ANC<750/mm3の減少が、組み合わせ治療のIFN成分の用量減少を必要とる。驚くべきことに、HSA−IFNa2b 1200μg Q4W処置プロトコールは、PEG−IFNと比較して、有意に低いANC<750/mm3を持った(それぞれ6%対20.2%(最終中間解析)、4.3%対17.5%(予備中間解析))。これは再び、HSA−IFNa2b 1200μg Q4W処置プロトコールで必要とされるより少ない投与量減少を与えるより高いSVE率となる。 同様に、血液学的減少が、12週の時点で、HSA−IFNa2b Q2wおよびPEG−IFN処置群に渡っておこった。しかしながら、驚くべきことに、12週の時点で、HSA−IFNa2b 1200μg Q4w処置群において観察された血液学的減少が、PEG−IFN処置群にて観察されたものよりも、およそ75%低い。これらの結果は、HSA−IFNa2b Q4w が、PEG−IFN処置と比較して、よりよい安全性プロファイルと、再発率の改善を提供しうることを示唆している。結論 12週の時点で、遺伝子型1、IFN−ナイーブHCVにおける最大抗ウイルス活性が、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置群で観察された。血液学的減少における同様の効果がまた、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w およびPEG−IFN処置群で観察された。さらに、20および24週の時点で、最大抗ウイルス活性がまた、HSA−IFNa2b 1200μg Q2w処置群で観察された。比較できる程度の抗ウイルス活性が、HSA−IFNa2b 900μg Q2w処置群にて、20週および24週の時点で観察され続けた。したがって、HSA−IFNa2b 900μg Q2wが、現在の処置標準である、改善された投与スケジュールでのPEG−IFNと、少なくとも比較可能な有効性および安全プロファイルを提供しえ、患者に対してより大きな利便性となる。さらに、1200μg Q2wは、現在の処置標準である、潜在的に優れた有効性と、改善された投与スケジュールでのPEG−IFNと、少なくとも比較可能な安全性プロファイルを提供し得、患者に対してより大きな利便性となる。 HSA−IFNa2b 1200μg Q4wプロトコールでの処置は、驚くべきことに、PEG−IFNの従来の処置を受けている対象が、/回スケジュールのために、3つの追加投与を受けているけれども、従来のPEG−IFN処置と比較して、12週の時点で、比較可能な効果を示した。従来のPEG−IFN処置と比較して、HSA−IFNa2b 1200μg Q4wの比較可能な有効性が、20および24週を通して続いた。肝臓機能の安定化、および血液学的因子の減少を劇的に減少させる改善された能力がまた、12週の時点で、HSA−IFNa2b 1200μg Q4w処置群で観察され、このことは、それらの患者での、肝障害の改善、および/回減少または一時的終了、およびおそらく処置後の再発の発生の減少を示唆している。したがって、これらの結果は、HSA−IFNa2b 1200μg Q4wでの処置が、投与スケジュールの改善、肝臓機能を正常化するより大きな能力、および血液学的減少の低下、結果として患者に対してより大きなコプライアンスおよび利便性となる、そしてより好ましい治療後の結果という利点を持って、PEG−IFNでの組み合わせ処置と比較可能な効果を提供しうることを示唆する。まとめると、HCV治療の領域での最近の進歩を考えると、HSA−IFNa2b Q4W処置プロトコールが、インターフェロン−抗ウイルス組み合わせ治療のための、インターフェロン選択骨子となるために、理想的な特性(たとえば比較可能有効性、よりよい忍容性、結果としてよりよいコプライアンスとなるよりよい簡便性)を持つ。 総合すると、これらの結果は、HSA− IFNa2b とRBVでの遺伝子型1 INF−ナイーブHCV患者の組み合わせ処置が、改善投与スケジュールの利点を持つPEG−IFNとRBVの組み合わせ処置と少なくとも同程度効果的であることを示唆している。とりわけ、これらの結果は、RBVとの組み合わせでのHSA− IFNa2bが、従来のRBVとのHSA− IFNa2b PEG−IFN組み合わせ治療で、改善また非常に好都合な投与スケジュールと比較して、同様の安全性プロファイルでの優れた有効性、優れた安全性プロファイルでの同様の有効性、または優れた有効性と安全性両方のプロファイルを持ちうることを示唆している。実施例83:リバビリンとの組み合わせでのHSA−IFNα2bに対する慢性C型肝炎(HCV)非応答者患者の応答背景 米国において400万人以上がC型肝炎ウイルス(HCV)に感染しており、ウイルスが、米国での肝臓疾患のもっとも一般的な原因となっている。抗ウイルス分子、リバビリン(RBV)の同時処置あり、またはなしでのインターフェロンα(INFα)が歴史的に、患者にとってもっとも効果的な処置であると認識されてきた。より最近、インターフェロンアルファのペグ化形態が、RBVとの組み合わせでのHCVの処置のために許可された。これらのペグ化インターフェロンは、標準のインターフェロン、またはリバビリン治療との組み合わせでのインターフェロンよりも、HCVを処置することにおいて、より効果的であることが示されてきており、HCVに対する標準治療となった。 しかしながら、処置は明らかな実施制限を持つ。治療の間に本質的に患者の生活の質が減少するよく知られた副作用、および標準治療と関連した有意な血液学的減少の大きな率二加えて、標準治療は、HCVに対して現在の治療を受けている患者の大きな割合に対して効果がない。先にIFNa−RBVを受けていないHCV患者の処置の臨床研究によって、標準治療を始めたおよそ45%の患者が、HCVを取り除くことに失敗し、慢性的な感染を残す(たとえば非応答者)。集団において、治療に応答している患者の割合は明らかに小さい。 臨床治験責任医師は、IFNαまたはRBVとの組み合わせでの先の処置に対して応答することを失敗したHCV患者の非応答者集団の要求に、それらの患者を、ペグ化IFNαとRBVの標準治療で再処置することによって対応してきた。Shiffman et al., 「先の処置を失敗した慢性C型肝炎の患者におけるペグインターフェロンアルファ−2aおよびリバビリン(Peginterferon alfa−2a and ribavirin in patients with chronic hepatitis C who have failed prior treatment)」、 Gastroenterology 126(4):1015−23 (2004)を参照のこと。本試験に登録された35%が、標準治療での再処置の20週間後、HCV RNAの証拠を持たないけれども、処置後再発した多くのこれらの患者が中止した。したがって、18%のみの患者が実際に持続性ウイルス学的著効(SVR)を達成し、HCVが治癒した。同様に、標準のペグ化IFNα治療での先の処置を失敗した非応答者患者を、他のペグ化IFNαで再処置した場合、ただ〜5〜10%のこれらの患者が、事例証拠に基づきSVRを達成可能であった。したがって、1つのインターフェロン治療を失敗しただけでなく、すべての現在のインターフェロン治療を失敗した患者の集団が、有意に増え続けている。したがって、一般的なHCVの処置に対してのみでなく、先にインターフェロン治療で先に処置された患者(たとえばIFNα処置−経験)と、非応答者の処置のための他の治療に対する明らかな必要性が存在し、とりわけ非応答者患者(たとえば、先の治療を失敗したか、現在の標準処置での再処置を失敗した患者)が、処置するのがもっとも難しく、他の治療が望まれる。原理 HSA−IFNa2bを、成熟インターフェロンα−2bのN−末端に、そのC末端で成熟アルブミンを遺伝子的に融合することによって産生した。RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bでの処置の安全性、認容性および有効性を、IFNα処置経験、非応答者HCVヒト患者における無作為、オープンラベル臨床研究にて評価した。本研究の目的のために、非応答者が、HCV RNA レベルの2−log減少を達成することを失敗したために、12週の時点で先の治療を停止した患者(たとえば、早期ウイルス学的著効、12週、またはEVR12)、または処置プロトコールの完了後、SVRの達成を失敗した患者のいずれかとして定義した。治療の中止後再発した患者を本研究から除いた。さらに、本研究の少なくとも50%の患者は、先に、ペグ化IFNα処置プロトコールを失敗した。方法 少なくとも1つのIFNα処置プロトコールを先に失敗したヒトIFNα処置経験、非応答者HCV患者を、3皮下(sc)処置群に無作為化した。(a)2週間に一回(Q2w)900μg、(b)1200μgQ2w、および(c)4週間に一回(Q4w)1200μg。各処置群中各対象にまた、1000〜1200mg/日 RBVを与える。これらの初期の3コホートからの安全性データの評価後、1000〜1200mg/日 RBVとの組み合わせで、1500μgQ2wまたは1800μgQ2wいずれかにて、HSA−IFNa2bを投与した2つのさらなるコホートの連続追加によって、HSA−IFNa2bの用量を増加させた。 研究の処置期間は、48週と24週フォローアップである。本研究の主要有効性評価項目は持続性ウイルス学的著効(SVR)である。 HCV RNAタイターを、リアルタイムPCRアッセイ、10 IU〜100百万IU/mLの感受性範囲(定量化レベル(LOQ))でのQuantasure(商標) (ラブコープ(Labcorp))を用いて測定した。アラニントランスフェラーゼ(ALT)と、絶対好中球数(ANC)、ヘモグロビンおよび血小板数を含む血液学的効果を、本技術分野で公知の標準技術を用いて測定した。結果とディスカッション構成 多数の構成特徴を、処置に対して非応答である有病率を持つ患者の独立した指標として利用するように同定した。これらの鍵となる非−応答性の処置前予測には、(1)遺伝子型1、(2)高ベースライン中間値HCV RNAレベル、(3)PEG+RBV治療に対する先の非応答、(4)アフリカ系アメリカ人、(5)(METAVIR(登録商標)分類を用いた)F3〜F4の進行性線維症レベル、および(6)高BMI(たとえば、 = 25 mg/kg))が含まれる。おそらく、非応答性に対するもっともよい総合指標は、PEG−RBV処置の先の失敗と、失敗した先のIFNに基づくレジメの数に関してである。 対象構成を表12にて要約している。全体として、すべての対象構成が、すべての処理群で同様であった。おもな対象は、1つ以上のIFNα含有レジメに暴露され、PEG−RBVでの先の治療を失敗した。さらに、ベースライン疾患特徴が5処理群にわたって同程度である一方で、1800μgQ2w処置群が、有意により高い前処置HCV RNAと、最も高い割合の前PEG−RBV失敗を持った。したがって、1800 μg Q2w処置群における対象が、補どんど難治性患者集団をあらあわす。有効性と生物学的活性 処置期間にわたる前処理レベルからのHCV RNAの減少を、遺伝子型1、PEG−RBV非応答者、ほとんどの難治性HCV患者集団に関して、表13で示している。週2〜12にて、HCV RNA減少の程度が、900〜1500μg処置群にわたって同程度であった。しかしながら、最大ウイルス負荷減少が、1800μg処置群で観察された。これは、この処置群における、より高いレベルの前処置HCVと、最も高い割合のPEG+RBV失敗のを考えると驚くべきことである。処置の最初の12週間にわたる抗ウイルス応答の程度が、ウイルス速度論の第二相スロープを反映し、SVRの陽性予測子である。 表12で示したように、HCV RNA減少のスロープは、遺伝子型1、PEG+RBV非応答者にて、900〜1500μg処置群に対して、12週の時点で同程度である。驚くべきことに、HCV RNA減少の程度は、1800μg処置群で最も大きい。1500および1800μg処置群に対するHVC RNA減少が、この亜群の患者において、24週の時点で同程度である。 24週の時点で、HCV RNA陰性の対象の割合が、900〜1500μg処置群にわたって同程度であった。対象は、担当医師の判断において有効性の欠如のために、24週間の時点で中止可能であり、インターフェロンに基づくレジメからの累積データが、EVR12の欠如の高い陰性予想値と、SVRに対する24週RNA陰性を示している。総処置終了応答(ETR、48週にてHCV陰性)は、900〜1200μg処置群に関して、30%(22/73)であった。したがって、高い割合の対象が、12週の時点でHCV RNA陰性になった(たとえばEVR12)または24週の時点でETR達成した。さらに、おもな対象(13/22)が48週の処置後、12週フォローアップでHCV RNA陰性が続いた。これは、HSA−IFNα2b/RBVでの処置に続く潜在的SVRが18%であることを示唆している。 要約すると、これらのデータは、RBVとの組み合わせでの900〜1200μgのHSA−IFNa2bでの高い割合のPEG+RBV失敗で、IFNα処置−経験、非応答者HCV患者の処置が結果として、顕著で同程度の抗ウイルス活性となる。低いウイルスブレイクスルー(たとえば2またはそれ以上の時間点で、HCV RNA未検出だがしかし本質的に陽性)および再発率がまた、本処置難治性非応答者集団にて観察された。さらに、有意に大きな減少がまた、治療の最初の12週間にわたって、1800μg処置群で観察され、これは、リバビリンとの組み合わせでの、HSA−IFNa2bのこの投与量で処置した患者がSVR率において有意な増加を持ちうることを示唆している。血液学的効果 組み合わせ処置プロトコールにおける、IFNおよびRBVの完全投与に対するコプライアンスおよび暴露を確かめることが、SVR率を最大化するために重大である。 血液学的減少が、IFNおよびRBVでの組み合わせ処置の間に一般的である。しかしながら、RBV−誘導溶血によるヘモグロビン(Hb)および血小板(PLT)数の減少が、RBVの用量減少を必要とする。絶対好中球数(ANC)<750/mm3が、組み合わせ治療のIFN成分の用量減少を必要とする。 ANCおよびPLT減少が観察されたけれども、これらの減少は、すべてのQ2wにわたって同程度であり、第4〜8週あたりでプラトーに達した。同様に、ベースラインからのHb減少が、12週およびそれ以降まで、(1800μg処置群を含む)すべてのQ2w処置群にわたって同程度であった。血液学的値の減少は、Q4w処置群で少なかった。総合すると、12/115対象が、副作用のマネージメントのために/回減少した。HSA−IFNa2bのほとんどの/回減少が、処置プロトコールにて概説したように、ANCにおける減少の結果である。Q2w処置群間で、/回応答性は観察されなかった。したがって、より高い用量処置群におて/回減少のさらなる必要性は観察されなかった。 要約すると、血液学的値においていくつかの減少が、RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bの処置にて観察されたけれども、これらの減少は、処置群にわたって同程度であり、RBVとの組み合わせで、900〜1800μgのHSA−IFNa2bでIFNα処置−経験非応答性HCV患者を処置する間で安全性の有意な差はなかった。結論 総合すると、これらの結果は、HSA−IFNa2bとRBVでの処置が、SVRを達成することしたがって、先にPEG+RBV処置プロトコールを失敗した患者を含む、有意な割合のIFNα処置−経験、非応答者HCV患者において、HCVを絶滅することにおいて効果的でありうる。とりわけ、これらの結果は、RBVとの組み合わせでの、HSA−IFNa2b 900〜1200μgでの処置が、先に失敗したPEG+RBVの後でさえ、18%の患者がSVRを達成するという結果になりうることを示唆している。さらに、1800μg処置群が、ほとんどの再発患者集団で、もっとも高い24週HCV RNA陰性を示し、これは本書値が、結果としてこれらの患者にとって、より大きなSVR率となりうることを示唆している。さらに、安全性プロファイルが、HSA−IFNa2bのすべての処置群にわたって同様であった。さらに、これらの結果は、HSA−IFNa2bが2〜4週間ごと、効果的に投与され、投与スケジュールの改善を提供することを示唆している。したがって、これらの結果は、RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bの処置が、インターフェロンに基づく治療に失敗した患者、とりわけ、現在技術分野で現在不足している、標準のペグ化インターフェロン−RBV治療に失敗した患者に対して、非常に有利であり、改善された投与スケジュールを持つ、効果的で安全な処置代案を提供することを示唆している。実施例84:遺伝子型2または3、インターフェロン−ナイーブC型肝炎(HCV)患者における、リバビリンとの組み合わせでの、HSA−IFNα2bの抗ウイルス活性背景 170百人以上の患者が、世界中でC型肝炎ウイルス(HCV)に感染しており、本ウイルスは、明らかな公的健康問題として浮上してきており、急速に世界中で肝臓疾患のもっとも一般的な原因となった。急性HCV感染は通常無症状であり、早期の診断を行うことが問題である。事実HCV感染は、慢性状態である傾向にあり、およそ70%の急性感染が、持続する。したがって、新規の感染の発生が減少してきているけれども、HCV感染の有病率は、近未来、一定のままであると予想される。 抗ウイルス分子、リバビリン(RBV)の同時処置あり、またはなしでの、インターフェロンα(IFNα)が、慢性C型肝炎(CHC)の患者にとって、もっとも効果的な処置として歴史的に認識されてきている。さらに最近、インターフェロンアルファのペグ化形態が、RBVとの組み合わせで、HCVの処置に対して承認された。これらのペグ化インターフェロンは、標準のインターフェロンまたはリバビリン治療との組み合わせでのインターフェロンよりも、HCVを処置することにおいて、より有効であることが示されてきた。 現在推奨されている治療に対する総持続性ウイルス学的著効(SVR)は、ウイルスと宿主の特性、とりわけウイルス遺伝子型に依存して、CHC患者において非常に変化する。たとえば、SVR率は、より一般的な遺伝子型1の患者において、およそ42〜46%の範囲である。他方、好きな胃遺伝子型2または3の患者は、76〜80%にてSVR率を経験する。さらに、遺伝子型1患者よりも、処置するのがかなり難しい、遺伝子型2または3患者を、より低い用量のリバビリンで、より短い治療期間で処置可能である。 24週間と、続く24時間フォローアップ期間での、RBVとの組み合わせでのペグ化インターフェロンの、遺伝子型2または3に対して現在推奨されている治療が、結果として明らかな割合の患者がSVRを達成することになるが、本治療プロトコールはまだ、IFN−にも度尽く治療に対して一般的な、明らかな実施制限を残している。とりわけ、現在推奨された治療は、各投与後の、患者の生活の質を本質的に低下させる副作用によってなやましいものであるままである。したがって、遺伝子型2または3HCVに感染した患者によって、有効であり、より認容性である、新規処置レジメに対する連続した必要性が存在する。原理 HSA−IFNa2bを、成熟インターフェロンα−2bのN−末端に、そのC末端で成熟アルブミンを遺伝子的に融合することによって産生した。RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bでの処置の安全性、認容性および有効性を、遺伝子型2または3、IFN−ナイーブCHCヒト患者における無作為、オープンラベル臨床研究にて評価した。方法 遺伝子型2または3いずれかのIFN−ナイーブである43人のヒトHCV患者を、2つの皮下(sc)HSA−IFNa2b処置群に無作為化した。(a)2週間ごと(Q2w)投与の1500μg(Q2w)または(2)4週間ごと(Q4w)投与の1500μg。各処置群中の各対象にまた、800mg/日のRBVを投与した。階層化のための主要基本には、遺伝子型(2または3)と、HCV RNA(<800,000IU/mLまたは≧800,000IU/mL)が含まれた。 本試験の処置期間は、24週間と、24週間フォローアップである。主要有効性評価基準は持続性ウイルス学的著効(SVR)である。 HCV RNAタイターを、リアルタイムPCRアッセイ、43IU〜69百万IU/mLの感受性範囲(定量化レベル(LOQ))でのQuantasure(商標)(ラブコープ(Labcorp))を用いて測定した。インスリン耐性を、Homeostasis Assessment Model (HOMA)を用いて査定した。 包括解析(ITT)患者を、患者がデータ点をミスしたかどうかか、または研究から脱落したかどうかにかかわらず、各処置群のすべての無作為化および処置対象として定義した。修正包括解析(MITT)患者を、研究の登録のそれらの日に基づいて、考えられる限り、12週間訪問があった患者と定義する。結果とディスカッション 対象構成、および4週および12週での抗ウイルス応答を表14にて要約している。全体として、HSA−IFNa2bは両処置群でよく認容された。 HCV RNA減少の程度と、HCV RNA<LOQの遺伝子型2または3の患者の割合が、HSA−IFNa2b Q2wおよびHSA−IFNa2b Q4w両処置群に対して同程度であった。4週の時点で、HCV RNA<LOQである遺伝子型2または3の患者の割合は、1500μg Q2w にて76.2%、1500μg Q4wにて68.2%であった。12週の時点で、両処理群の遺伝子型2または3患者の高い割合が、HCV RNA<LOQを持った(1500Q2wにて82.4%、1500Q4wにて88.9%)。 したがって、これらの結果は、Q2wまたはQ4wいずれかにおける、1500mg HSA−IFNa2bでの遺伝子型2または3CHC患者の処置が、結果として強い抗ウイルス応答率となることを示唆している。さらに、HSA−IFNa2b 1500μg Q4wプロトコールでの処置が、遺伝子型2または3患者において、HSA−IFNa2b 1500μg Q2wプロトコールでの処置と同程度の有効性を示した。したがって、これらの結果は、Q2wまたはQ4wいずれかでのHSA−IFNa2b 1500μgでの処置が、非常に改善された投与スケジュールの利点を持って、HCV遺伝子型2または3に感染した患者に対する、現在の推奨治療と少なくとも同じく効果的であり、本質的に、患者に対する優れた忍容性および簡便性となることを示唆している。実施例85:リバビリン患者との組み合わせで、HSA−IFNα2bで処置した遺伝子型1、インターフェロン−ナイーブC型慢性肝炎(HCV)の生活の質(QOL)背景 先に言及したように、48時間のリバビリン(RBV)との組み合わせでペグ化インターフェロンによる、従来の遺伝子型1、インターフェロン−ナイーブ(IFN−ナイーブ)HCV患者の処置が、明らかな実施制限を持つ。現在推奨されているインターフェロン治療のよく知られた副作用のために、患者の生活の質が、各インターフェロン投与後に本質的に減少する。現在のプロトコールは、少なくとも毎週の投与を必要とし、結果として、生活の質の減少の期間の増加と、処置による不能日の増加となる。多数の患者が、結果として処置を中止し、いくつかの研究が、50%以上の中止率を報告している。したがって、現在の標準治療と比較して、生活の質におけるインパクトが改善された、IFN−ナイーブ患者における、遺伝子型1 HCVの処置のための改善された治療プロトコールに対する明らかな必要性が存在する。原理 RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bでの処置の安全性および有効性を、遺伝子型1、IFN−ナイーブHCVヒト患者における、積極的制御臨床試験で評価し、実施例82にて記述したように、活性対照として、RBVとの組み合わせでの、PEG−IFNa−2a (PEG−IFN)での従来の処置と比較した。治療の最初の12週間の間、RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bでの処置による処置のQOLおよび不能日(たとえば仕事ができなかった日)における効果を、RBVとの組み合わせでのPEG−IFNと比較した。方法 458人のヒト、遺伝子型1 HCV患者を、実施例82で記述したように無作為し、処置した。SF−36v2(登録商標) 測定モデル(クオリティーメトリック(QualityMetric)、Lincoln, RI)によって決定したQOLと不能日を、処置前、処置の4週目および12週目の時点で査定した。特に、8SF−36v2 ドメインを査定した。身体機能(PF)、身体的役割(RP)、体の痛み(BP)、一般的健康(GH)、バイタリティー(VT)、社会的機能(SF)、精神的役割(RE)、および精神健康(MH)。最初の4つのドメイン(PF、RP、BPおよびGH)はPhysical Health Componentに総投資、残りの4ドメイン(VT、SF、REおよびMH)は、QOLモデルのMental Health Componentに相当する。 8SF−36v2ドメインの変換(raw)スコア、ならびに標準に基づく身体的コンポーネント要約(PCS)スコア、および神経コンポーネント要約(MCS)スコアを処置の12週にわたって評価した。結果とディスカッション 12週の時点で、900μg HSA−IFNa2b Q2wを投与した患者のQOLが、各測定に関して、PEG−IFNと比較して改善し、MCSおよびPCS、ならびに8の個々のドメインのうち5で、統計学的に有意を達成した。1200μg Q2w および1200μg Q4w HSA−IFNa2b処置群において、QOLの悪化が、事実上各測定において、PEG−IFNと比較して減少し、臨床的に有意な差が、体の痛みと精神健康両方において観察された。 全体として、(HDW)任意のHSA−IFNa2b処置群における遺伝子型1HCV患者が、PEG−IFN処置群における遺伝子型HCV患者と比べて、それらのHCV感染と続く治療のために、働けなかった日は少なかった(MDW)。特に、PEG−IFNを投与した患者と比べて、900μg HSA−IFNa2b Q2wを投与した患者で75%少ないMDWであり、1200μg HSA−IFNa2b Q2w または1200μg HSA−IFNa2b Q4wを投与した患者で、25%少ないMDWであった。 実施例82にて示されたHSA−IFNa2bの抗ウイルス活性と総合すると、これらの結果が、HSA− IFNa2bおよびRBVでの遺伝子型1、IFN−ナイーブHCV患者の組み合わせ処置が、改善された投与スケジュールと改善されたQOLの利点をもつ、従来のPEG−IFNおよびRBV組み合わせ処置での処置と、少なくとも同じ有効性を持つことを示唆している。特に、これらの結果は、RBVとの組み合わせでのHSA−IFNa2bが、RBVとのPEG−IFN組み合わせ治療で得ることができるもの以上の、患者にQOL指標の悪化の減少と、働けない日の減少を患者に提供することによって、従来のRBVとのPEG−IFN組み合わせ処置以上の、改善され、非常に都合のよい処置プロトコールを提供可能であることを示唆している。実施例86:正常ブタモデルにおける、HSA−BNP(構築物ID#3959)によるcGMPのin vivo誘導原理 脳(B型)ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の、腎臓機能の改変と血管緊張のような細胞性効果を仲介する能力が本技術分野でよく知られている。BNPの活性は、グアニリルシクラーゼである、ナトリウム利尿レセプターA(NPR−A)へのその結合と、続く活性化に依存する。BNPによるNPR−Aの活性化が、たとえばELISAのような、本技術分野で公知のアッセイによって測定可能な細胞内cGMPレベルの上昇を導く。HSA−BNP(CID3959)の、in vivoでのcGMPの産生を誘導する能力を、正常ブタモデルにて試験した。方法 HSA−BNP(CID 3959)を、BNPのC−末端短化形態(アミノ酸1〜29)のN−末端に、成熟アルブミンをそのC−末端で遺伝的に融合して産生した。 正常血圧、健康ブタ(n=4〜6/群)に、0時にて、5mg/kg HSA−BNP(CID3959)または処方賦形剤のみの単一ボーラスで投与した。血漿および尿を投与後1、8、16、24、48および72時間で回収した。回収したプラズマおよび尿中のcGMPレベルを、市販されているELISA(モレキュラー ダイナミクス(Molecular Dynamics)によって測定した。結果 5mg/kg HSA−BNP(CID3959)の単一IVボーラスが、結果として、IV投与後1時間の時点での血漿(図13A)および尿(図13B)両方のcGMPレベルの有意な上昇となった。cGMPレベルは、血漿中で24時間の時点で、尿中で48〜72時間の時点で、ベースラインレベルに徐々に減少した。実施例87:心不全のin vivoペーシングモデルでの、BNP−HSA融合構築物のナトリウム利尿活性背景 外来BNPの投与が、うっ血性心不全(CHF)におけるナトリウム利尿を促進するために使用されてきた。しかしながら、最近の研究似よって、BNP投与が、腎臓機能に悪影響を与える可能性があることが示唆された。HSA−BNP(CID3959)の腎臓および左心室(LV)における効果を、in vivo重度CHFブタモデルで査定した。方法 HSA−BNP(CID 3959)を、BNPのC−末端短化形態(アミノ酸1〜29)のN−末端に、成熟アルブミンをそのC−末端で遺伝的に融合して産生した。 CHFを、240bpmにて3週間、慢性スペーシングによって18匹のブタで誘導した。8匹のブタを参照対照として使用した。以下のベースライン特性が、参照対照と比較して、CHFで減少した。ベースライン測定は、本技術分野で公知の技術を用いて実施した。 ベースライン測定に続いて、心不全(たとえば、短縮率における続く下落をともなってLV拡張が発生した)の徴候のある動物を、本研究のために無作為化した。動物を麻酔し(n=10/群)、賦形剤、2mg/kg HSA−BNP(CID3959)または6mg/kg HSA−BNP(CID3959)IVいずれかを投与し、4時間モニタした。左心室拡張終期径を、心電図によって測定した。結果と結論 HSA−BNP(CID3959)が、心拍数、平均動脈血圧、左心室 拡張終期圧、平均肺動脈圧、左心室ピーク圧、ピーク陽性dp/dtまたは心拍出量において有意な効果を持った(データは示していない)。冠状血流量の変化は、HSA−BNP(CID3959)のいずれの投与量を注入した動物でも見られなかった(データは示していない)。さらに、6mg/kgのHSA−BNP(CID 3959)を注入した動物が、クレアチニンクリアランスの増加と、注入後30分のわずかなナトリウム排出の結果となったけれども、ベースライン上、統計学的有意に達しなかった(データは示していない)。同様に、6mg/kgのHSA−BNP(CID 3959)の注入が結果として、賦形剤と比較して、血漿レニン活性およびエンドセリン血漿レベルの非有意な減少となった(データは示していない。 賦形剤に対してナトリウムクリアランスの有意な増加(注入後30分の段階で492±281%、注入後60分の段階で950±483%)が、6mg/kgのHSA−BNP(CID 3959)で注入した動物で見られた。さらに、ペーシングによって引き起こされる左心室拡張終期径の変化が、賦形剤と比較して、HSA−BNP(CID3959)のいずれかの投与後に、有意に減少した(図14A)。さらに、ペーシングによって引き起こされる、左心室短縮率における変化が、賦形剤と比較して、HSA−BNP(CID3959)のいずれかの投与後に減少し、2mg/kg/回のHSA−BNP(CID3959)によって引き起こされる現象が、賦形剤に対して有意である(図14B)。 したがって、総合すると、これらの結果は、HSA−BNP(CID3959)の急性注入が、in vivo CHFモデルにて、左心室または腎臓機能に悪影響を与えずに、ナトリウム利尿を誘導可能であることを立証している。実施例88:麻酔正常イヌでの心腎臓機能におけるHSA−BNP(構築物ID3959)の効果原理 脳(B型)ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の、腎臓機能の改変と血管緊張のような細胞性効果を仲介する能力が本技術分野でよく知られている。特に、BNPの心腎臓機能における効果を研究するために有用なモデルはイヌである。したがって、HSA−BNP(CID 3959)の、血流力学、腎臓およびホルモン効果を含む心腎臓効果の広範囲の査定を、麻酔正常イヌモデルで実施した。方法 HSA−BNP(CID 3959)を、BNPのC−末端短化形態(アミノ酸1〜29)のN−末端に、成熟アルブミンをそのC−末端で遺伝的に融合して産生した。 心腎臓機能の血液力学、腎臓およびホルモンパラメータを、本研究で評価した。とくに、血液力学パラメータには、心拍出量、平均動脈圧、肺毛細血管楔入圧および肺動脈圧の測定が含まれた。腎臓パラメータには、尿流量、ナトリウム排せつ、糸球体ろ過率(GFR)および腎臓血流量が含まれた。ホルモンパラメータには、血漿cGMP、レニン、アンジオテンシンII、アルドステロンおよび尿cGMPの測定が含まれた。 正常健康雑種犬(n=8/群)に、固定化ナトリウム餌を試験の開始前5日間給餌した。急性実験の前の夜に、動物を断食させ、腎臓尿細管機能の査定のために、300mgの炭酸リチウムを与えた。急性実験の日に、イヌをペントバルビタールナトリウム(15mg/kg)でIVを介して麻酔し、挿管し、機械的に酸素を供給した。 流れで方向付けられたバルーンが先端についた熱希釈カテーテルを、心血行動態測定のために、外頸静脈を介して肺動脈に進めた。大腿動脈を、血圧モニタリング、血液サンプリングのため、およびインスリンおよび正常食塩水注入のために、カニューレした。左腎臓の尿管を尿回収のためにカニューレした。較正した電磁気流プローブを、腎臓血流量(RBF)を測定するために腎動脈周辺に配置した。 急性実験の日に、イヌに、0.5mg/kgまたは5mg/kgいずれかで、HSA−BNP(CID 3959)の単一IVボーラスを投与した(n=8/群)。心腎臓機能における効果を、4.5時間モニタした。 測定した心臓血管パラメータには、平均動脈圧(MAP)、腎臓動脈圧(RAP)、肺動脈圧(PAP)、心拍出量(CO)および肺毛細血管楔入圧(PCWP)が含まれた。COは、熱希釈法で測定した。MAPは、大腿動脈カテーテルからの直接測定を介して査定した。GFRは、インスリンクリアランスによって測定した。 心臓血管血行動態を、各クリアランスの開始の時点で測定した。動脈血をヘパリンおよびEDTAチューブ内に回収し、直ぐに各クリアランスを通して途中氷上においた。2,5000rpm、4℃での遠心の後、血漿をデカントし、解析まで−20℃にて保存した。尿を、尿用量、電解質およびインスリンの査定のための各クリアランスの全期間の間、氷上に回収した。cGMP解析のために回収した尿を、保存の前に90℃以上に加熱した。結果とディスカッション血液力学における効果 図15A〜Hは、ベースライン読み取りと比較した、注入後4.5時間にわたる血液力学パフォーマンスにおける、0.5mg/kg(図15A、C、EおよびG)または5mg/kg(図15B、D、FおよびH)で投与したHSA−BNP (CID 3959)の効果を示している。血液力学パラメータは、HSA−BNP (CID 3959)のIVボーラスの前ベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。 HSA−BNP(CID 3959)の血液力学的効果は、4.5時間の観察期間にわたり維持された。HSA−BNP(CID 3959)の0.5および5mg/kg IVボーラス両方が、結果として、肺毛細血管楔入圧(PCWP)における統計学的に有意で、維持された減少となった(図15EおよびF)。これらの2つの投与量でのPCWPの減少の程度は、有意に異ならなかった。 HSA−BNP(CID 3959)の効果は、肺動脈圧(PAP)(図15GおよびH)、平均動脈圧(MAP(図15CおよびD)に関して用量関連であった。PAPにおける有意な減少が、動物に5mg/kgを投与したときに観察された(図15H)。同様に、MAPにおける有意な効果が、5mg/kg処置群で、注入後270分の時点で観察された(図15D)。腎臓における効果 図16A〜Hが、ベースライン読み取りと比較して、注入後4.5時間にわたる、腎臓出力および血圧における、0.5mg/kg(図16A、C、EおよびG)または5mg/kg(図16B、D、FおよびH)で投与したHSA−BNP(CID 3959)の効果を示している。腎臓パフォーマンスパラメータは、HSA−BNP(CID 3959)のIVボーラスの前ベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。 HSA−BNP(CID 3959)の投与は、結果として腎臓機能における有意な効果となった。腎臓血流量(図16EおよびF)、利尿(図16AおよびB)、ナトリウム利尿(図Cおよびd)の有意な上昇が、0.5および5mg/kg HSA−BNP(CID 3959)両方で観察された。GFRの増加における用量関連傾向も明らかであった(図16GおよびH)。 腎臓パラメータにおけるHSA−BNP(CID 3959)の最大効果までの時間は、血液力学効果と比較してわずかに遅い傾向にあった。さらに、ナトリウム利尿および利尿における増加の程度は、0.5mg/kg処置群でよりも、5mg/kg処置群でわずかに高かった。ホルモンにおける効果 図17A〜Fは、ベースライン読み取りと比較して、注入後4.5時間にわたる、RAASホルモンにおける、0.5mg/kg(図17A、CおよびE)または5mg/kg(図17B、D、およびF)で投与したHSA−BNP(CID 3959)の効果を示している。血漿アルドステロン、レニンおよびアンジオテンシンIIレベルを、HSA−BNP(CID 3959)のIVボーラスの前ベースラインにて、そして注入後30、60、90、150、210および270の時点で測定した。 HSA−BNP(CID 3959)の0.5および5mg/kg IVボーラス両方の投与が、結果として、注入後4.5時間の観察期間の間、レニン、アンジオテンシンおよびアルドステロンレベルの減少となった。アルドステロンレベルにおける効果が有意であり、270分間研究を通して維持された。レニンおよびアンジオテンシンIIにおける効果が、両方の/回でのHSA−BNP(CID 3959)の投与後30分から90分の間で有意であったが、観察期間の最後にリバウンドした。結論 本研究によって、HSA−BNP(CID 3959)が、未融合BNPと同様の薬理学的様式で振る舞うことが示された。0.5および5mg/kgでの単一IVボーラスでのHSA−BNP(CID 3959)の投与が、結果として、長時間作用型BNPとしてのその活性と一致する、多数の心腎臓パラメータでの/回依存、有意で維持された変化となった。特に、HSA−BNP(CID 3959)が結果として、5mg/kg/回で、血漿および尿cGNPレベルの増加、PCWPおよびPAPの減少、ナトリウム利尿、利尿、腎臓血流量および糸球体ろ過率の増加、血漿アルドステロン、レニンおよびアンジオテンシンIIの減少、およびMAPのわずかな減少となった。レニン−アンジオテンシン−アルドステロン系の要素における異なる効果は、いくらか予想しない結果であり、HSA−BNP(CID 3959)の好ましい性質であり得る。 すべてをまとめると、これらの結果は、HSA−BNP(CID 3959)が、全身血圧の本質的に望まない減少なしに、心腎臓機能を改善する用量で投与しうることを示唆している。実施例89:遠隔測定ビーグルでの血圧におけるHSA−BNP(CID 3959)の効果原理 脳(B型)ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の、血管緊張を仲介する能力が技術分野でよく知られている。先に言及したように、血圧を含む、心臓血管機能におけるBNPの効果を研究するための特に有用なモデルはイヌである。したがって、HSA−BNP(CID 3959)静脈内(IV)投与の、収縮期および平均動脈血圧と、心拍数を含む心臓血管機能における効果を、意識のある正常ビーグル犬にて評価した。さらに、HSA−BNP(CID 3959)の皮下(SC)の応答の効果および期間も評価した。方法 健康なビーグル(n=4/群)を、全身動脈血圧、心拍数およびECGデータ回収能力を持つData Sciences Internationalラジオテレメトリートランスミッターを手術して移植した。移植後、イヌに、0.1、0.5、または5mg/kgのHSA−BNP(CID 3959)または賦形剤の単一IVボーラスいずれかを与えた。 ECGパラメータおよび全身血圧の連続記録を、注入後48時間モニタした。イヌを、断続的なモニタリングで、さらに9日間(合計時間=11日間)追跡した。 全身血圧におけるHSA−BNP(CID 3959)の皮下投与の応答の効果および期間を、未融合BNP(0.02mg/kg)のIVボーラスの投与の効果を、HSA−BNP(CID 3959)(10mg/kg)のSC投与の投与に対して比較することによって評価した。結果とディスカッション収縮期および平均動脈血圧におけるHSA−BNP (CID 3959)の効果 図18A〜Cは、意識のあるイヌにおける収縮期および平均動脈血圧におけるHSA−BNP(CID 3959)の単一IVボーラスの効果を示している。5mg/kg HSA−BNP(CID 3959)の投与が、結果として、およそ16時間の時点でピーク効果を持ち、48時間まででベースラインに戻る、収縮期血圧における漸進的な減少となった。およそ15mmHgの収縮期血圧における減少の維持が、薬物投与後8時間で開始され、投与後20時間まで続いた。 HSA−BNP(CID 3959)の投与は、同様の観察期間にわたり、拡張期血圧または心拍数に明らかな効果を持たなかった(データは示していない)。 より低い用量(たとえば、0.5および0.1mg/kg)のHSA−BNP(CID 3959)は、血圧または心拍数いずれにおいても、明らかな効果は示さなかった。さらに、EOGパラメータにおける処置に関連した変化は、どの/回のHSA−BNP(CID 3959)でも観察されなかった。IV投与未融合BNPペプチドのSC投与HSA−BNP(CID 3959)との比較 図19AおよびBは、HSA−BNP(CID 3959)のSC注射と比較して、正常健康ビーグルでの全身血圧において、未融合BNPのIVボーラスの効果を示している。HSA−BNP(CID 3959)および未融合BNP両方が、健康なビーグル犬にて、収縮期血圧を減少させた。未融合BNPの効果は、およそ30分にて最大であり、数時間のうちにベースラインに戻った。一方、HSA−BNP(CID 3959)の効果は、SC投与後およそ10時間で現れ、およそ40時間の時点で最大に達し、注射後48〜72時間の間にベースラインに戻った。血圧におけるHSA−BNP(CID 3959)の遅い開始効果は、その遅い吸収(イヌにてTmax〜36時間)と一致する。HSA−BNP(CID 3959)の長期間の効果は、その長い半減期(イヌにて72時間)に一致する。 総合すると、これらの結果は、HSA−BNP(CID 3959)が、全身血圧に影響を与えずに、心腎臓機能を改善するために十分低い/回で、心不全患者に投与されうることを示唆している。 本明細書中で引用された、(特許、特許明細書、特許明細書、学術論文、要約、研究室マニュアル、本または他の開示物を含む)各引用された文書の全開示、ならびにGenBank、GeneSeqまたはCAS Registryのようなデータベースに特異的な識別子を通して入手可能な情報は、そのすべてが参考文献によって、本明細書に組み込まれている。 さらに、以下の国際特許明細書および米国特許明細書のそれぞれの明細書および配列表が、そのすべてが、参考文献によって本明細書に組み込まれている。2002年12月23日に申請された国際特許明細書番号第PCT/US02/40891号、2004年1月20日に申請された国際特許明細書番号第2004/001369号、2005年2月9日に申請された国際特許明細書番号第PCT/US2005/004041号、2004年2月11日に申請された米国特許明細書番号第10/775,204号、2005年7月7日に申請された米国特許明細書番号第11/175,690号、2006年5月8日に申請された米国特許明細書番号第11/429,373号、2006年5月8日に申請された米国特許明細書番号第 11/429,276号、2006年5月8日に申請された米国特許明細書番号第11/429,374号、および2005年8月12日に申請された米国仮出願明細書番号第60/707,521号、2005年8月31日に申請された第60/712,386号、2005年11月3日に申請された第60/732,724号、2006年2月28日に申請された第60/776,914号、2006年3月13日に申請された第60/781,361号、および2006年6月2日に申請された第60/810,182号、および2006年6月6日に申請された第60/813,682号。受託生物学的物質に関する表示(PCTルール 13bis)A.以下に作製した表示は、記述表1Aにて参照された受託生物学的物質に関する。B.受託の表示さらなる受託が、追加シート上で同定される受託機関名:Americam Type Culture Collection受託機関住所:10801 University Boulevard Manassas, Virginia 20110-2209 United States of America 受託番号 受託日1 PTA−3763 2001年10月4日2 PTA−3940 2001年12月19日3 PTA−3942 2001年12月19日4 PTA−3939 2001年12月19日5 PTA−4670 2002年9月16日カナダ本出願人は、カナダ特許が明細書に基づき付与されるか、または明細書が拒絶されるまで、または放棄される、およびそれ以上復帰の対象ではない、または破棄されるまで、特許庁長官のみが、本明細書内で引用された寄託生物物質の試料の、長官によって指名された独立した専門家への供給を許可することを要求し、出願人は、供述書によって、国際明細書の発行のための技術的調製の完了前に適宜に国際事務局に報告しなければならない。 ノルウェー本出願人はここに、明細書が(ノルウェー特許庁によって)一般閲覧の公開され、または閲覧公開なしに、ノルウェー特許庁によって最終的に決定され、試料の供給が、本技術分野の専門家にのみ行われることを要求する。本発効に対する要求は、明細書がノルウェー特許法の条項22および33(3)下、一般に利用可能になる時点よりも前に、ノルウェー特許庁に出願人によって申請されなければならない。そのような要求が出願人によって申請された場合、第三者からの試料の供給の要求は、使用に際して専門家が指示されるべきである。該専門家は、ノルウェー特許庁によって列記される、認知された専門家のリスト上に載る人物か、または個々の場合で、本出願人によって許可された人物である。オーストラリア本出願人は、本発明に興味のない受取人への微生物の試料の供給が、特許の付与前、または明細書の失効、拒絶または破棄の前にのみ実施されることを宣言する(オーストラリア特許法の規則3.25(3))フィンランド本出願人は、明細書が(特許および規制委員会によって)一般閲覧公開されるまで、または一般閲覧公開されずに、特許および規制委員会によって最終決定されるまで、試料の供給が、本技術分野の専門家にのみ行われることを要求する。イギリス本出願人はここに、微生物の試料の供給が、専門家にのみ行われることを要求する。本発効に対する要求は、国際明細書の発行のための技術的調製の完了前に、国際事務局になされなければならない。デンマーク本出願人はここに、明細書が(デンマーク特許庁によって)一般閲覧公開されるまで、または一般閲覧公開されずに、デンマーク特許庁によって最終決定されるまで、試料の供給が、本技術分野の専門家にのみ行われることを要求する。本発効に対する要求は、明細書がデンマーク特許法の条項22および33(3)下、一般に利用可能になる時点よりも前に、デンマーク特許庁に出願人によって申請されなければならない。そのような要求が出願人によって申請された場合、第三者からの試料の供給の要求は、使用に際して専門家が指示されるべきである。該専門家は、ノルウェー特許庁によって列記される、認知された専門家のリスト上に載る人物か、または個々の場合で、本出願人によって許可された人物である。スウェーデン本出願人はここに、明細書が(スウェーデン特許庁によって)一般閲覧公開されるまで、または一般閲覧公開されずに、スウェーデン特許庁によって最終決定されるまで、試料の供給が、本技術分野の専門家にのみ行われることを要求する。本発効に対する要求は、(好ましくは、PCT Applicant’s GuideのVolumeI、アネックスZにて複写されたForm PCT/RO/134にて)優先日より16ヶ月の満期前に、国際事務局に、出願人よって申請されなければならない。そのような要求が出願人によって申請された場合、第三者からの試料の供給の要求は、使用に際して専門家が指示されるべきである。該専門家は、スウェーデン特許庁によって列記される、認知された専門家のリスト上に載る人物か、または個々の場合で、本出願人によって許可された人物である。オランダ本出願人は、オランダ特許の付与日まで、また明細書が拒絶または放棄または失効する日まで、微生物が、特許法31F(1)にて提供されるように、見本としてのみ、専門家にのみ利用可能であるべきであることを要求する。本発効に対する要求は、オランダ特許法条項22Cまたは条項25の下明細書が公開される日、早い日付いずれかより前に、オランダ工業所有権庁に対して出願人より行われなければならない。 下記のものからなる群より選択されるメンバーを含む、アルブミン融合体タンパク質:(a)治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体;(b)治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体が、配列番号:1のアミノ酸配列を含む;(c)(a)または(b)の、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記治療的Xの前記断片または変異体が、治療的タンパク質Xの生物学的活性を持ち、前記アルブミン断片またはその変異体がアルブミン活性を持つ;(d)(c)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記アルブミン活性が、非融合状態での治療的タンパク質Xの寿命と比較して、治療的タンパク質Xの寿命を延長させる能力である;(e)(c)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはそれらの断片または変異体、ここに前記アルブミン活性が、非融合状態での治療的タンパク質Xの血清寿命と比較して、治療的タンパク質Xの血清寿命を延長させる能力である;(f)(a)〜(e)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記アルブミン断片または変異体が、配列番号:1のアミノ酸1〜387のアミノ酸配列を含む;(g)(a)〜(f)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片が、アルブミンのN−末端、またはアルブミン断片またはその変異体のN−末端に融合している;(h)(a)〜(f)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片が、アルブミンのC−末端、またはアルブミン断片またはその変異体のC−末端に融合している;(i)(a)〜(f)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片が、アルブミンのN−末端およびC−末端、またはアルブミン断片またはその変異体のN−末端およびC−末端に融合している;(j)第一治療タンパク質Xまたはその断片または変異体、および第二治療的タンパク質Xまたはその断片または変異体を含む、(a)〜(f)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに前記第一治療的タンパク質X、またはその断片または変異体が、前記第二治療的タンパク質Xまたはその断片または変異体とは異なる;(k)(a)〜(j)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片が、リンカーによってアルブミンまたはアルブミン断片またはその変異体から分離されている;(l)(a)〜(k)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここにアルブミン融合タンパク質が以下の式:R1−L−R2;R2−L−R1、またはR1−L−R2−L−R1、を持ち、さらに式中R1が治療的タンパク質X、またはその断片または変異体であり、Lはペプチドリンカーであり、R2は配列番号:1のアミノ酸配列を含むアルブミン、またはアルブミンの断片または変異体である;(m)(a)〜(l)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここにアルブミン融合タンパク質の寿命が、非融合状態での、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片の寿命より大きい;(n)(a)〜(l)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここにアルブミン融合タンパク質の血清半減期が、非融合状態での治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片の血清半減期より長い;(o)(a)〜(l)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに治療的タンパク質Xまたは前記アルブミン融合タンパク質の治療的Xの変異体の断片のin vitro生物学的活性が、非融合状態での、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片のin vitro生物学的活性よりも大きい;(p)(a)〜(l)の治療的タンパク質Xまたは治療的Xの断片または変異体と、アルブミンまたはアルブミン断片またはそれらの変異体、ここに治療的タンパク質Xまたは前記アルブミン融合タンパク質の治療的Xの変異体の断片のin vivo生物学的活性が、非融合状態での、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片のin vivo生物学的活性より大きい。 宿主細胞中に発現した請求項1に記載のアルブミン融合タンパク質であって、前記宿主細胞が酵母、哺乳動物または細菌である、アルブミン融合タンパク質。 アルブミン融合タンパク質がさらに、分泌リーダー配列を含む、請求項1に記載のアルブミン融合タンパク質。 請求項1に記載のアルブミン融合タンパク質と、薬理学的に許容可能な担体を含む組成物。 請求項4に記載の組成物を含むキット。 請求項1のアルブミン融合タンパク質を投与する段階を含む、患者における疾患または疾病を処置する方法。 前記疾患または疾病が、適応症Yを含む、請求項6に記載の方法。 前記疾患または疾病が、C型肝炎感染である、請求項7に記載の方法。 前記アルブミン融合タンパク質が、(a)構築物ID2249、(b)構築物ID2343、(c)構築物ID2366、(d)構築物ID2381、(e)構築物ID2382、(f)構築物ID2410、(g)構築物ID3165、(h)構築物ID3422、(i)構築物ID3423、(j)構築物ID3424、(k)構築物ID3476、(l)構築物ID3960、(m)構築物ID4290、(n)構築物ID4291、(o)構築物ID4292、(p)構築物ID4295、および(q)構築物ID4296からなる群から選択されるアルブミン融合構築物を含む宿主細胞によって発現される、請求項8に記載の方法。 前記アルブミン融合構築物が(d)である、請求項9に記載の方法。 前記アルブミン融合構築物が(g)である、請求項9に記載の方法。 前記アルブミン融合構築物が(l)である、請求項9に記載の方法。 C型肝炎感染を患う前記患者が、処置ナイーブであるか、または処置経験者である、請求項11に記載の方法。 前記処置経験者が非応答者である、請求項13に記載の方法。 前記非応答者がすでに、ペグ化−インターフェロンアルファおよびリバビリンからなる少なくとも1つの組み合わせ治療プロトコールを失敗している、請求項14に記載の方法。 前記C型肝炎感染が、遺伝子型1または遺伝子型2/3である、請求項13に記載の方法。 前記治療的に効果的なアルブミン融合タンパク質が、(a)約600μg/回、(b)約900μg/回、(c)約1000μg/回、(d)約1200μg/回、(e)約1800μg/回、および(f)約2000μg/回からなる群より選択される、請求項16に記載の方法。 前記アルブミン融合タンパク質が、(a)一週間に一回、(b)二週間に一回、(c)三週間に一回、(d)四週間に一回、および(e)五週間に一回からなる群より選択される、投与スケジュールにしたがって投与される、請求項17に記載の方法。 成熟アルブミンに融合した成熟インターフェロンアルファ−2bを含む、治療的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質で、C型肝炎感染を患っている患者を処置する方法であって、前記成熟インターフェロンアルファ−2bが、成熟アルブミンのC−末端に融合し、さらに(1)前記患者が処置ナイーブであり、(2)前記C型肝炎感染が遺伝子型1であり、前記治療的に効果的な量が約900μg/回〜約1800μg/回であり、前記アルブミン融合タンパク質が2週間に一回投与される、方法。前記治療的に効果的な量が、(a)約900μg/回、(b)約1200μg/回、および(c)約1800μg/回からなる群より選択される、請求項19に記載の方法。 成熟アルブミンに融合した成熟インターフェロンアルファ−2bを含む、治療的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質で、C型肝炎感染を患っている患者を処置する方法であって、前記成熟インターフェロンアルファ−2bが、成熟アルブミンのC−末端に融合し、さらに(1)前記患者が処置ナイーブであり、(2)前記C型肝炎感染が遺伝子型1であり、前記治療的に効果的な量が約900μg/回〜約1800μg/回であり、前記アルブミン融合タンパク質が四週間に一回投与される、方法。前記治療的に効果的な量が、(a)約900μg/回、(b)約1200μg/回、および(c)約1800μg/回からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。 成熟アルブミンに融合した成熟インターフェロンアルファ−2bを含む、治療的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質で、C型肝炎感染を患っている患者を処置する方法であって、前記成熟インターフェロンアルファ−2bが、成熟アルブミンのC−末端に融合し、さらに(1)前記患者が処置経験者であり、(2)前記C型肝炎感染が遺伝子型1であり、前記治療的に効果的な量が約1200μg/回〜約1800μg/回であり、前記アルブミン融合タンパク質が2週間に一回投与される、方法。前記治療的に効果的な量が、(a)約1200μg/回、(b)約1500μg/回、および(c)約1800μg/回からなる群より選択される、請求項23に記載の方法。 成熟アルブミンに融合した成熟インターフェロンアルファ−2bを含む、治療的に効果的な量のアルブミン融合タンパク質で、C型肝炎感染を患っている患者を処置する方法であって、前記成熟インターフェロンアルファ−2bが、成熟アルブミンのC−末端に融合し、さらに(1)前記患者が処置経験者であり、(2)前記C型肝炎感染が遺伝子型1であり、前記治療的に効果的な量が約1200μg/回〜約1800μg/回であり、前記アルブミン融合タンパク質が四週間に一回投与される、方法。前記治療的に効果的な量が、(a)約1200μg/回、(b)約1500μg/回、および(c)約1800μg/回からなる群より選択される、請求項25に記載の方法。 治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片の寿命または血清半減期が、非融合状態での、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片の寿命または血清半減期と比較して、延長するのに十分に、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片を、アルブミンまたはアルブミン断片またはその変異体に融合することを含む、治療的タンパク質Xまたは治療的Xの変異体の断片の寿命または血清半減期を延長する方法。 請求項1のアルブミン融合タンパク質をコードしているポリヌクレオチド配列を含む核酸分子。 請求項28に記載の核酸分子を含むベクター。 請求項28に記載の核酸分子を含む宿主細胞。 本発明は、アルブミン融合タンパク質を含む。本発明のアルブミン融合タンパク質をコードしている核酸分子がまた、本発明に含まれ、また、これらの核酸を含むベクター、これらの核酸ベクターで形質導入した宿主細胞、および本発明のアルブミン融合タンパク質を作製する方法、およびこれらの核酸、ベクター、および/または宿主を用いる方法も同様に含まれる。さらに、本発明は、アルブミン融合タンパク質を含む薬理学的組成物、および本発明のアルブミン融合タンパク質を用いて、疾患、疾病または状態を処置、予防または軽減する方法を含む。 20080410A16330配列表1配列表