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タイトル:公開特許公報(A)_チオール化合物、これを含むエポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂組成物
出願番号:2008237688
年次:2010
IPC分類:C07C 323/25,C08G 59/66


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奥野 つばさ 佐藤 奈央 石川 和憲 JP 2010070472 公開特許公報(A) 20100402 2008237688 20080917 チオール化合物、これを含むエポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂組成物 横浜ゴム株式会社 000006714 渡辺 望稔 100080159 三和 晴子 100090217 奥野 つばさ 佐藤 奈央 石川 和憲 C07C 323/25 20060101AFI20100305BHJP C08G 59/66 20060101ALI20100305BHJP JPC07C323/25C08G59/66 5 OL 16 4H006 4J036 4H006AA01 4H006AA03 4H006AB49 4H006TA04 4J036AA01 4J036AD07 4J036AD08 4J036AE05 4J036AF06 4J036AJ08 4J036DD05 4J036DD07 本発明は、チオール化合物、これを含むエポキシ樹脂硬化剤およびエポキシ樹脂組成物に関する。 エポキシ樹脂の硬化剤としてチオール化合物とアミン化合物を併用した組成物は低温硬化性に優れ、ポットライフも良好である。 本願出願人は以前にエポキシ樹脂を含む第1液の貯蔵安定性に優れ、硬化速度が速い硬化性樹脂組成物として特許文献1を提案している。特開2007−326906号公報 しかしながら、エポキシ樹脂にチオール化合物を硬化剤として用いるとその硬化物はガラス転移温度が低く、用途が限られることも多かった。 そこで、本発明は、ガラス転移温度が高い硬化物となることができるエポキシ樹脂組成物を提供することを目的とする。 本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、エポキシ樹脂に対して、特定の式で表されるチオール化合物を少なくとも含むエポキシ樹脂硬化剤を特定の量で使用する場合、ガラス転移温度が高い硬化物となることができることを見出し、本発明を完成させた。 すなわち、本発明は、下記1〜5を提供する。 1. 下記式(1)で表されるチオール化合物。 式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族炭化水素基を示し、nは2〜4の整数である。 2. 上記1に記載のチオール化合物を少なくとも含むエポキシ樹脂硬化剤。 3. 芳香族ポリアミンと下記式(2)で表されるチイラン化合物とを反応させることによって得られる上記2に記載のエポキシ樹脂硬化剤。 式中、R1は芳香族炭化水素基を示す。 4. エポキシ樹脂と上記2または3に記載のエポキシ樹脂硬化剤とを含有し、 前記エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量が、前記エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.2〜1.2当量であるエポキシ樹脂組成物。 5. さらに、硬化促進剤を含有する上記4に記載のエポキシ樹脂組成物。 本発明のチオール化合物は、これをエポキシ樹脂硬化剤として使用する場合ガラス転移温度が高い硬化物となることができる。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、ガラス転移温度が高い硬化物となることができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、ガラス転移温度が高い硬化物となることができる。 本発明について以下詳細に説明する。 本発明のチオール化合物について以下に説明する。 本発明のチオール化合物は、下記式(1)で表されるものである。 式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族炭化水素基を示し、nは2〜4の整数である。 芳香族炭化水素基は、特に制限されない。例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられる。芳香族炭化水素基は、置換基を有することができる。置換基としては、アルキル基が挙げられる。芳香族炭化水素基は、例えば、酸素原子、窒素原子、硫黄原子のようなヘテロ原子を有することができる。 R1は、ガラス転移温度がより高くなるという観点から、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基が好ましい。 R2は、式(1)に示す窒素原子と直接結合している。R2は、式(1)に示す窒素原子と直接結合していることによって、ガラス転移温度が高い硬化物となることができる。 nは、ガラス転移温度がより高い硬化物となることができるという観点および速硬化性に優れるという観点から、2〜3であるのが好ましく、2がより好ましい。 nが2である場合、R2は2価となる。 2価のR2としては、例えば、フェニレン基、下記式で表される基が挙げられる。 式(1)で表されるチオール化合物としては、例えば、下記式(3)〜式(5)で表される化合物が挙げられる。 本発明のチオール化合物の製造方法については、本発明のエポキシ樹脂硬化剤において述べる。 本発明のチオール化合物の用途としては、例えば、エポキシ樹脂硬化剤が挙げられる。 次に、本発明のエポキシ樹脂硬化剤について以下に説明する。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、本発明のチオール化合物を少なくとも含むエポキシ樹脂硬化剤である。 チオール化合物はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法としては、例えば、芳香族ポリアミンと下記式(2)で表されるチイラン化合物とを反応させる方法が挙げられる。 式中、R1は芳香族炭化水素基を示す。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造に使用される芳香族ポリアミンは、芳香族炭化水素基にアミノ基またはイミノ基が結合し、アミノ基およびイミノ基の数が2個以上である化合物であれば特に制限されない。 芳香族炭化水素基は上記と同義である。 アミノ基およびイミノ基の数は、ガラス転移温度がより高い硬化物となりうるという観点から、2〜4個であるのが好ましく、2〜3個であるのがより好ましい。 芳香族ポリアミンとしては、例えば、フェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ジアミノジエチルジフェニルメタン、ビスアミノフェニルフルオレン、ジアミノベンゾフェノン、ジアミノジフェニルエーテル、ビスアミノフェニルスルフィドが挙げられる。 芳香族ポリアミンはそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤を製造する際に使用されるチイラン化合物は式(2)で表される化合物である。 式中、R1は芳香族炭化水素基を示す。芳香族炭化水素基は上記と同義である。 なかでも、ガラス転移温度がより高くなるという観点から、R1はフェニル基、トリル基、ナフチル基、アントリル基が好ましい。 式(2)で表されるチイラン化合物としては、例えば、下記式(6)で表される化合物が挙げられる。ガラス転移温度がより高くなるという観点から、下記式(6)で表される化合物が好ましい。 式中、Rは、水素原子またはアルキル基を示す。 アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基が挙げられる。 式(2)で表されるチイラン化合物としては、例えば、下記式(7)、式(8)で表される化合物が挙げられる。 式(2)で表されるチイラン化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 式(2)で表されるチイラン化合物の量は、反応性およびエポキシ樹脂硬化剤として使用時の硬化性に優れるという観点から、式(2)で表されるチイラン化合物が有するチイラン基が、芳香族ポリアミンが有するアミノ基またはイミノ基に対して、1.0〜5.0当量であるのが好ましい。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤を製造する際の反応温度は、反応性に優れるという観点から、50〜100℃であるのが好ましい。 芳香族ポリアミンと式(2)で表されるチイラン化合物とを反応させることによって式(1)で表されるチオール化合物を製造することができる。 芳香族ポリアミンと式(2)で表されるチイラン化合物とを反応させた際、式(1)で表されるチオール化合物のほかに、例えば、下記式(9)、下記式(10)で表される化合物が生成する場合がある。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、式(1)で表されるチオール化合物のほかに、例えば、下記式(9)で表される化合物および/または下記式(10)で表される化合物を含むことができる。 式(9)中、R1、R2は芳香族炭化水素基を示し、mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは2〜4の整数である。芳香族炭化水素基は上記と同義である。R1は同じでも異なっていてもよい。 式(10)中、R1、R2は芳香族炭化水素基を示し、mは1〜3の整数であり、nは1〜3の整数であり、m+nは2〜4の整数である。芳香族炭化水素基は上記と同義である。R1は同じでも異なっていてもよい。 式(9)で表される化合物としては、例えば、下記式(11)で表される化合物が挙げられる。 式(10)で表される化合物としては、例えば、下記式(12)で表される化合物が挙げられる。 式(9)で表される化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。式(10)で表される化合物は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤が式(9)で表される化合物および/または式(10)で表される化合物を含む場合、式(9)で表される化合物および/または式(10)で表される化合物の量は、ガラス転移温度がより高くなるという観点および反応性の観点から、式(1)で表されるチオール化合物100質量部に対して、10〜80質量部であるのが好ましく、30〜60質量部であるのがより好ましい。 本発明のエポキシ樹脂硬化剤は、エポキシ樹脂の硬化剤として使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物について以下に説明する。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、 エポキシ樹脂と本発明のエポキシ樹脂硬化剤とを含有し、 前記エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量が、前記エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.2〜1.2当量であるエポキシ樹脂組成物である。 本発明のエポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂は特に制限されない。例えば、従来公知のものが挙げられる。具体的には、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、アミノフェノール型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、水添ビフェノール型エポキシ樹脂が挙げられる。 エポキシ樹脂はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物に含有されるエポキシ樹脂硬化剤は、本発明のエポキシ樹脂硬化剤であれば特に制限されない。 エポキシ樹脂硬化剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明において、エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量は、ガラス転移温度が高くなるという観点から、エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.2〜1.2当量である。エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量が、ガラス転移温度がより高くなるという観点から、エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.3〜1.0当量であるのが好ましい。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、速硬化性に優れるという観点から、さらに硬化促進剤を含有するのが好ましい。 硬化促進剤としては、例えば、アミン系、ホスフィン系が挙げられる。 ガラス転移温度がより高くなるという観点から、ホスフィン系硬化促進剤が好ましい。 ホスフィン系硬化促進剤は、芳香族炭化水素基を有するものが挙げられる。芳香族炭化水素基は特に制限されない。芳香族炭化水素基は上記と同様のものが挙げられる。 芳香族炭化水素基を有するホスフィン系硬化促進剤としては、例えば、(Ph)3−PB−(Ph)3、(Ph)3−P、(Me−Ph)3−PB−(Ph)3、(Ph)4-PB-(Ph)4、(Ph)4-PB-(PhMe)4が挙げられる。 なお、Phはフェニル基またはフェニレン基を示す。 硬化促進剤はそれぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 硬化促進剤の量は、速硬化性が向上するという観点から、エポキシ樹脂100質量部に対して、1〜10質量部であるのが好ましく、3〜6質量部であるのがより好ましい。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、硬化促進剤以外に、必要に応じて、さらに添加剤を含有することができる。 添加剤としては、例えば、エポキシ樹脂硬化剤以外の硬化剤、充填剤(フィラー)、反応性希釈剤、可塑剤、チクソトロピー性付与剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着性付与剤、分散剤、溶剤が挙げられる。 添加剤は、それぞれ単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、その製造について特に制限されない。例えば、エポキシ樹脂、エポキシ樹脂硬化剤、必要に応じて使用することができる硬化促進剤、添加剤を減圧下または窒素雰囲気下において、混合ミキサー等の撹拌装置を用いて充分混練し、均一に分散させる方法が挙げられる。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、1液型または2液型とすることができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物を2液型とする場合、エポキシ樹脂を含む第1液と、エポキシ樹脂硬化剤、必要に応じて使用できる硬化促進剤を含む第2液とを有するエポキシ樹脂組成物とすることができる。添加剤は、第1液および/または第2液に加えることができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物は、例えば、接着剤用、塗料用、土木建築用、電気用、輸送機用、医療用、包装用、繊維用、スポーツ・レジャー用として使用することができる。 本発明のエポキシ樹脂組成物を適用することができる被着体としては、例えば、金属、ガラス、プラスチック、モルタル、コンクリート、ゴム、木材、皮、布、紙が挙げられる。 以下に、実施例を示して本発明を具体的に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されない。1.エポキシ樹脂硬化剤の製造(1)エポキシ樹脂硬化剤(1) 丸底フラスコ中に4,4-ジアミノジフェニルメタン(東京化成工業社製、以下同様。)6.0gおよび下記式で表されるPGE-thiirane(大都産業社製、以下同様。)10.0gを仕込み、無溶剤で窒素雰囲気下を維持しながら80℃で5時間反応させた。反応終了後、粘ちょう性のある褐色液体として生成物を得た。得られた生成物をエポキシ樹脂硬化剤(1)とする。 エポキシ樹脂硬化剤(1)を重クロロホルムに溶解させて1H−NMR分析を行った。結果を図1に示す。 分析の結果、エポキシ樹脂硬化剤(1)から精製して得られた化合物は下記式(3)で表されるチオール化合物であることがわかった。(2)エポキシ樹脂硬化剤(2) 丸底フラスコ中に4,4-ジアミノジフェニルメタン6.0gおよび下記式で表されるCGE-thiirane(大都産業社製、以下同様。)10.9gを仕込み、無溶剤で窒素雰囲気下を維持しながら80℃で5時間反応させた。反応終了後、粘ちょう性のある褐色液体として生成物を得た。得られた生成物をエポキシ樹脂硬化剤(2)とする。 エポキシ樹脂硬化剤(2)を重クロロホルムに溶解させて1H−NMR分析を行った。結果を図2に示す。 分析の結果、エポキシ樹脂硬化剤(2)から精製して得られた化合物は下記式(4)で表されるチオール化合物であることがわかった。(3)エポキシ樹脂硬化剤(3) 丸底フラスコ中にp−フェニレンジアミン(東京化成工業社製)6.0gおよびPGE-thiirane18gを仕込み、無溶剤で窒素雰囲気下を維持しながら80℃で5時間反応させた。反応終了後、粘ちょう性のある褐色液体として生成物を得た。得られた生成物をエポキシ樹脂硬化剤(3)とする。 エポキシ樹脂硬化剤(3)を重クロロホルムに溶解させて1H−NMR分析を行った。 分析の結果、エポキシ樹脂硬化剤(3)から精製して得られた化合物は下記式(5)で表されるチオール化合物であることがわかった。2.評価 下記のようにして得られたエポキシ樹脂組成物について以下に示す方法でガラス転移温度、ゲルタイムを評価した。結果を第1表に示す。(1)ガラス転移温度 下記のようにして得られたエポキシ樹脂組成物を150℃のオーブンにて1時間硬化させた。硬化物について動的粘弾性測定(Dynamic Mechanical Analysis)を歪み0.01%、周波数10Hz、昇温速度5℃/minの条件で、室温から200℃までの温度領域において、強制伸長加振を行って貯蔵弾性率(G')を測定した。(2)ゲルタイム(硬化性) 硬化性の評価はJIS C2161:1997に準拠して150℃、180℃、215℃でのゲルタイムをホットプレート上で測定した。3.エポキシ樹脂組成物の製造 下記第1表に示す成分を同表に示す量(質量部)で混合し、エポキシ樹脂組成物を製造した。 なお、エポキシ基に対するエポキシ樹脂硬化剤の当量(eq)はSH量にて計算を行った。 また、フィラーの量は、得られるエポキシ樹脂組成物中における質量%(wt%)とした。 第1表に示されている各成分は、以下のとおりである。 ・エポキシ樹脂1:EP4100E(ADEKA社製) ビスフェノールA型エポキシ樹脂 エポキシ当量188g/mol ・エポキシ樹脂2:HP7200(DIC社製) ジシクロペンタジエン型固形エポキシ樹脂 エポキシ当量258g/mol ・エポキシ樹脂3:MY721(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製) ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂 エポキシ当量112g/mol ・エポキシ樹脂4:MY0510(ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)アミノフェノール型エポキシ樹脂 エポキシ当量101g/mol ・エポキシ樹脂5:HP4032D(DIC社製) ナフタレン型エポキシ樹脂 エポキシ当量135-165g/mol ・エポキシ樹脂6:Ep152(JER社製) フェノールノボラック型エポキシ樹脂 エポキシ当量176g/mol ・エポキシ樹脂7:Ep154(JER社製) フェノールノボラック型固形エポキシ樹脂 エポキシ当量176g/mol ・エポキシ樹脂8:YX4000(JER社製) ビフェニル型固形エポキシ樹脂 エポキシ当量180-192g/mol ・エポキシ樹脂9:YL6800(JER社製) 水添ビフェノール型エポキシ樹脂 エポキシ当量193g/mol ・エポキシ樹脂10:NC3000L(日本化薬社製) ビフェニル型固形エポキシ樹脂 エポキシ当量269g/mol ・エポキシ樹脂硬化剤(1)〜(3):上記のとおり製造したエポキシ樹脂硬化剤(1)〜(3) ・エポキシ樹脂硬化剤(4):下記式で表される化合物、日本触媒社製 ・エポキシ樹脂硬化剤(5):下記式で表される化合物(横浜ゴム社製) ・エポキシ樹脂硬化剤(6):下記式で表されるトリメチロールプロパントリスチオグリコレート(淀化学社製) ・硬化促進剤1:TPP−S(北興化学工業社製)、下記式で表される化合物 ・硬化促進剤2:TPP(東京化成社製)、(Ph)3−Pで表される化合物 ・硬化促進剤3:TPTP−S(北興化学工業社製)、下記式で表される化合物 ・硬化促進剤4:PN23J(味の素ファインテクノ社製) アミン系潜在性硬化剤 ・フィラー:SE5050(アドマテックス社製) シリカ 第1表に示す結果から明らかなように、式(1)で表されるチオール化合物を含まないエポキシ樹脂硬化剤を使用する比較例1〜6は得られる硬化物のガラス転移温度が低かった。 これに対して、式(1)で表されるチオール化合物を含むエポキシ樹脂硬化剤を使用する実施例1〜20は得られる硬化物のガラス転移温度が高く、いずれも80℃以上であった。図1は、エポキシ樹脂硬化剤(1)から精製された化合物の1H−NMR分析によるスペクトルを示すチャートである。図2は、エポキシ樹脂硬化剤(2)から精製された化合物の1H−NMR分析によるスペクトルを示すチャートである。 下記式(1)で表されるチオール化合物。 (式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族炭化水素基を示し、nは2〜4の整数である。) 請求項1に記載のチオール化合物を少なくとも含むエポキシ樹脂硬化剤。 芳香族ポリアミンと下記式(2)で表されるチイラン化合物とを反応させることによって得られる請求項2に記載のエポキシ樹脂硬化剤。 (式中、R1は芳香族炭化水素基を示す。) エポキシ樹脂と請求項2または3に記載のエポキシ樹脂硬化剤とを含有し、 前記エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量が、前記エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.2〜1.2当量であるエポキシ樹脂組成物。 さらに、硬化促進剤を含有する請求項4に記載のエポキシ樹脂組成物。 【課題】ガラス転移温度が高い硬化物となることができるエポキシ樹脂組成物の提供。【解決手段】下記式(1)で表されるチオール化合物、これを含むエポキシ樹脂硬化剤、およびエポキシ樹脂と当該エポキシ樹脂硬化剤とを含有し、前記エポキシ樹脂硬化剤が有するチオール基の量が、前記エポキシ樹脂が有するエポキシ基に対して、0.2〜1.2当量であるエポキシ樹脂組成物。式中、R1、R2はそれぞれ独立に芳香族炭化水素基を示し、nは2〜4の整数である。【選択図】なし


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