タイトル: | 公開特許公報(A)_メラノイジン含有廃水の脱色方法 |
出願番号: | 2008148461 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | C02F 3/34,C02F 3/28,C02F 3/12,C02F 3/00,C12N 1/20,C12R 1/645 |
田中 江梨子 時 秀樹 板倉 啓人 JP 2009291718 公開特許公報(A) 20091217 2008148461 20080605 メラノイジン含有廃水の脱色方法 ヤンマー株式会社 000006781 植木 久一 100075409 菅河 忠志 100115082 二口 治 100125184 伊藤 浩彰 100125243 田中 江梨子 時 秀樹 板倉 啓人 JP 2008120591 20080502 C02F 3/34 20060101AFI20091120BHJP C02F 3/28 20060101ALI20091120BHJP C02F 3/12 20060101ALI20091120BHJP C02F 3/00 20060101ALI20091120BHJP C12N 1/20 20060101ALI20091120BHJP C12R 1/645 20060101ALN20091120BHJP JPC02F3/34 ZC02F3/28 ZC02F3/12 VC02F3/00 GC12N1/20 FC12N1/20 DC12N1/20 FC12R1:645C12N1/20 DC12R1:645 4 OL 11 4B065 4D028 4D040 4B065AA58X 4B065BB03 4B065BB15 4B065BB19 4B065BB29 4B065BC02 4B065BC03 4B065CA56 4D028AB03 4D028BB06 4D040AA04 4D040AA23 4D040AA34 4D040DD03 4D040DD24 本発明は、メラノイジンを含有する廃水の脱色方法に関するものである。 メラノイジンは糖やアミノ酸が加熱により重合して生成する褐色の高分子化合物であり、かつては発がん性物質と疑われたこともあったが、現在ではかえって発がん抑制作用も見出されており、さらには血中コレステロール低下作用や血糖値抑制作用を示すとの実験結果もある。よって、メラノイジンはかつて味噌やビールなどの色素としてしか認識されていなかったが、現在では色調調整剤や抗酸化剤など食品添加物として積極的に用いられるようにもなってきている。 しかし、メラノイジンは糖蜜の製造工程などで副生するので、糖蜜の製造工場や糖蜜を利用する工場の廃水などに混入する。その結果、廃水は着色してしまうため、そのまま河川へ廃棄することはできない。その一方でメラノイジンは、難分解性であることから処理が非常に難しい。例えば、廃水の一般的な処理方法である活性汚泥法では分解されない。そこで、メラノイジンを含む廃水は希釈により色を薄めた上で廃棄されたり、或いは海洋投棄されている。しかし、希釈には水や無着色の廃水が大量に必要であり、また、海洋投棄は環境保護の観点から批判が高まっている。 その他、メラノイジン含有廃水の処理方法としては、凝集沈殿法、酸化分解法、膜分離、吸着法などの物理化学処理法が適用可能であるが、これら方法はいずれもランニングコストが高いといった欠点がある。 そこで、メラノイジンを含有する廃水を効率的に脱色できる方法が求められている。 ところで、特許文献1〜3には、糸状菌であるゲオトリクム・カンジダム Dec1株または同菌株の産生するパーオキシダーゼ酵素が、低分子の染料化合物やリグニン変性物などを分解して脱色する作用効果を有することが記載されている。しかし、これら特許文献には、メラノイジンに関する記載はない。特開平9−173051号公報特開2000−245468号公報特開2001−226210号公報 上述した様に、糖蜜工場などで副生するメラノイジンは無害であるといわれているが、廃水の着色の原因となるため、分解処理が必要となる。しかし、メラノイジンは難分解性の高分子物質であり、十分な処理は困難である。 そこで本発明が解決すべき課題は、廃水に含まれるメラノイジンを分解することによって、メラノイジン含有廃水を脱色する方法を提供することにある。 本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた。その結果、主に低分子の染料化合物の分解作用を有することが知られていたゲオトリクム・カンジダム Dec1株が、高分子であり難分解性のメラノイジンも効率的に分解できることを見出して本発明を完成した。 本発明に係るメラノイジン含有廃水の脱色方法は、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株(受託番号:FERM BP−7033)を用いることを特徴とする。 上記方法としては、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株を培養する工程;および、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の培養上清液をメラノイジン含有廃水に添加する工程;を含むものが好適である。例えば、排水中に菌の生育を阻害するような有害物質が含まれている場合、廃水にDec1株を直接添加すると効率的な処理ができないことが考えられるが、培養上清液を廃水に加える態様であれば、効率的な処理をより確実に実施可能である。 上記方法においては、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株による処理の前に、メラノイジン含有廃水をメタン醗酵処理または活性汚泥処理する工程を実施することが好ましい。廃水にはメラノイジンの分解を阻害するような物質が含まれていることも考えられるが、事前のメタン醗酵処理や活性汚泥処理でその他の物質を処理しておくことによって、より効率的にメラノイジンを分解処理することができる。 また、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の培養上清液をメラノイジン含有廃液に添加する態様では、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株を培養するに当たり、培養槽を二個設け、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の培養と培養上清液の取得を交互に行うことが好ましい。メラノイジンの分解能が高い培養上清液の供給と菌の培養を効率的に行うことができるからである。 本発明によれば、従来方法では処理が難しかった排水中のメラノイジンを、効率的に分解処理することができる。よって本発明は、糖蜜製造工場などから生じるメラノイジン含有廃水の脱色処理を可能にするものとして、産業上極めて有用である。 本発明に係るメラノイジン含有廃水の脱色方法は、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株(受託番号:FERM BP−7033)を用いることを特徴とする。 メラノイジンは、糖蜜の製造工程や処理工程などで副生し、廃水に混入して着色の原因となる。しかし、本発明方法の処理対象であるメラノイジン含有廃水は、糖蜜の製造工場の廃水等に限定されず、メラノイジンを含む廃水であればよいものとする。 本発明方法で用いるゲオトリクム・カンジダム(Geotrichum candidum)Dec1株(以下、単に「Dec1株」という場合がある)は、下記のとおり国内寄託された後、国際寄託へ移管されている。 (I) 国内寄託 (i) 寄託機関の名称 名称: 工業技術院生命工学工業技術研究所 (ii) 寄託日: 平成7年(1995年)12月15日 (iii) 受託番号: FERM P−15348 (II) 国際寄託 (i) 寄託機関の名称および住所 名称: 通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所 住所: 日本国茨城県つくば市東1丁目1番地1番3号 (ii) 移管日: 平成12年(2000年)2月17日 (iii) 受託番号: FERM BP−7033 本発明方法で用いるDec1株は、幅の広い栄養菌糸と幅の狭い分生子形成菌糸とを形成する糸状菌であり、7日間の培養で90mm以上の無色または白色のコロニーを形成する。至適温度は28℃であり、10〜37℃で生育可能であり、20〜32℃であれば十分に生育する。また、至適pHは5〜6であり、pH4〜8であれば生育可能である。 本発明方法では、Dec1株自体またはDec1株が産生する菌体外物質をメラノイジン含有廃水に作用させ、メラノイジンを処理させることにより脱色する。即ち、従来の活性汚泥を利用した廃水処理施設の活性汚泥槽へDec1株を投入し、廃水を脱色してもよい。しかしDec1株は、その培養上清液でも十分な廃水脱色能を有することに加えて、廃水中の有害物質による菌の生育阻害を回避するために、Dec1株の培養上清液を廃水に加えて脱色することが好ましい。 具体的には、先ず、Dec1株を前培養する。前培養に使用する培地は特に制限されないが、例えば、グルコース、酵母エキス、ペプトンなどの炭素源または窒素源;硫酸マグネシウムなどの金属塩;リン酸二水素カリウムなどのリン酸塩;などを含むものを使用できる。また、固体培地、液体培地のいずれも使用可能である。 上述したようにDec1株の至適温度は28℃、至適pHは5〜6であることから、前培養もこの条件前後で行うことが好ましい。また、培養時間は特に制限されないが、5日間程度とすることができる。 前培養時には、処理すべき廃水を培地に0.1〜2質量%程度添加することにより馴養してもよい。この場合には、培養時間を比較的長く、例えば8日間程度とすることが好ましい。 また、前培養時には、ポリウレタンフォームなどの担体を加えてDec1株を固定化し、菌の高密度化を図ってもよい。 前培養したDec1株は、培地ごと培養槽に添加すればよい。培養槽における温度や液体培地pHなどは、Dec1株の至適条件に合わせればよい。但し、Dec1株の生育を促進するために、エアポンプを設けて曝気することが好ましい。 培養時間は特に制限されず、適宜調整すればよい。例えば、培養槽における菌数が少ないときにはDec1株は増殖し続けるが、やがて菌の増殖と死滅が均衡し、見かけ上の菌数は一定となる。この状態となるまで培養を継続することが好ましい。通常は、5〜20日間程度培養した上で、培養上清液を取得する。しかし、定常状態が続くと、見かけ上の菌数は一定であっても培養上清液の脱色能が低下することも考えられる。その場合には、脱色能を回復させる処置を施す。例えば、培養槽における培地の各成分の濃度を下げてDec1株に分生子を作らせた後、再び各成分の濃度を上げてDec1株の増殖を促すことにより、脱色能を回復させることができる。 なお、本発明方法で用いるDec1株は糸状菌であることからその生育状況は目視で確認できるので、日常点検程度であるならば、通常の微生物処理で用いられるバチルス属細菌や酵母のように顕微鏡観察せずとも、目視にて生育状況を確認すればよい。 Dec1株の培養上清液をメラノイジン含有廃液に添加する態様では、培養槽を二個設け、Dec1株の培養と培養上清液の取得を交互に行うことが好ましい。培養槽が一個だけの場合、脱色能を有する培養上清液を取得すると、再び培養上清液が得られるまで菌の培養に要するだけの時間がかかる。そこで培養槽を二個設け、それぞれの培養槽における培養時期を適度にずらすことにより、脱色能を有する培養上清液の供給を効率化できる。 培養上清液の取得方法としては、常法を用いればよい。例えば、曝気を停止して菌を沈殿させた後に培養上清液を培養槽の上方から抜き出してもよいし、孔径数mmのフィルターを通して抜き出すこともできる。また、活性汚泥の濃縮に用いられる遠心分離機により菌と培養上清液を分離してもよい。 次に、上記で得たDec1株の培養上清液を廃水に加えることによりメラノイジンを分解し、脱色する。より具体的には、図1に示すように、脱色処理槽へメラノイジン含有廃水を導入し、さらにDec1株の培養上清液を添加する。より効率的な脱色のためには、脱色処理時に攪拌することが好ましい。 培養上清液の添加量は特に制限されず、適宜調整すればよい。但し、一般的に培養上清液の割合が高いほど脱色効率は高いといえるが、本発明者らが行った実験によれば、上清の割合を低くしても脱色率は大きく低下しなかった。また、上清の使用量が少ないほど排水量の増加を抑制することができ、効率的な処理が可能になる。よって、通常は容量割合で、廃水:培養上清液=1:1〜20:1程度にすることができる。 廃水のpHが過剰に低い場合や高い場合には、Dec1株の培養上清液による脱色作用が好適に発揮されないおそれがあるため、廃水のpHは4〜8程度に調整することが好ましい。 脱色処理時の温度は適宜調整すればよいが、通常は30〜40℃程度とする。 また、脱色処理の時間は、予備実験により決定したり、或いはサンプルの色度を適宜測定するなどして決定すればよいが、少なくとも1日以上が好ましく、より好ましくは2日以上とする。また、かかる脱色処理の時間の決定は、自動化することも可能である。例えば、脱色処理槽から一定時間ごとにサンプルを取得し、メラノイジンに由来する光の吸光度を測定して測定値を制御部に送り、脱色率を計算して当該脱色率が所定値に達したときに、廃水を脱色処理槽から排出するための信号を発するように設定しておくことができる。 脱色処理は、回分式でも連続式でも実施可能である。但し、連続処理を行う場合には、廃水が十分に脱色されるように、脱色処理槽に導入される廃水の量と抜き出される処理済廃水の量を調節する必要がある。 本発明方法においては、Dec1株による脱色処理前のメラノイジン含有廃水を、事前にメタン醗酵処理または活性汚泥処理することが好ましい。事前にメタン醗酵処理や活性汚泥処理でも処理可能な化合物を処理することによって、Dec1株によるメラノイジンの分解を阻害する物質を分解され、メラノイジンの分解処理がより一層効率的に進行するからである。また、メラノイジン自体が処理され易い形態に変化する可能性もある。 メタン醗酵処理と活性汚泥処理は、通常の条件で実施すればよい。例えばメタン醗酵処理は、グラニュールと呼ばれる重比重の嫌気性菌体群とメラノイジン含有廃水を接触させ、主な有機成分をメタンガスまで分解させる。メタン醗酵処理においては、嫌気性細菌を用いることから曝気できないので、グラニュールを詰めたリアクターへ廃水を上向きに供給する、いわゆる上向流式嫌気性汚泥ブランケット処理(UASB処理)が好適である。 活性汚泥処理では、脱色処理前のメラノイジン含有廃水を好気性細菌が含まれる活性汚泥を有する活性汚泥槽に導入し、活性汚泥処理が終了した廃水は分離槽に導入し、廃水と活性汚泥に分離する。分離槽で分離した活性汚泥は、余剰汚泥として廃棄するか、或いは活性汚泥槽に戻す。また、活性汚泥槽においては、エアポンプなどで曝気することによって、酸素を供給すると共に、廃水を活性汚泥に効率的に接触させる。 脱色処理した廃液、また、メタン醗酵処理または活性汚泥処理してから脱色処理した廃液は、その一部をDec1株の培養液として用いることも可能である。かかる態様によって、排出する廃液量を低減でき、また、脱色率をより一層高めることが可能になる。 以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例により制限を受けるものではなく、前後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に含まれる。 実施例1 (1) メラノイジン溶液の調製 E.C.Bernardo,R.Egashira,J.Kawasaki,Carbon,35,p.1217(1997年)を参考にして、メラノイジン溶液を調製した。具体的には、グルコース(4.5g)、グリシン(1.88g)および炭酸水素ナトリウム(0.42g)を蒸留水(0.1L)に溶解し、95℃で7時間加熱した。これに蒸留水(0.1L)を加え、得られた希釈液をさらに蒸留水で10倍希釈した。 得られたメラノイジン溶液を少量マイクロチューブに取り、12,000rpmで5分間遠心分離した後の上清の、波長:390nmの光の吸光度を分光光度計で測定し、Ni−Co標準液をもとに、式:(吸光度測定値)×1000/1.4により色度を算出したところ、2,600であった。また、そのpHは5.8であった。さらに、HPLCにより含有糖類を分析したところ、グルコースを3g/L、フルクトースを1g/L含んでいた。 (2) Dec1株の培養 ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の胞子液のストックを13日間プレート培養した後、ガーゼ濾過して胞子を回収した。表1に示す組成を有するYG培地(150mL)へ、馴養のために0.2容量%の上記メラノイジン溶液を加え、当該溶液を500mL容振とうフラスコへ加え、さらに上記胞子(3mL)を加えて25℃で4日間培養した。 (3) 脱色試験 培養開始から10日後、17日後、26日後および32日後に培養上清液を取り、2mL容チューブへ上記メラノイジン溶液と培養上清液をメラノイジン溶液:培養上清液=10:1の容量割合で添加し、30℃でインキュベートした。処理開始から2日後にサンプルを取り、上記(1)と同様の方法で色度を算出し、さらにメラノイジン溶液の当初色度に対する脱色率を算出した。結果を図2に示す。 実施例2 平成18年12月に、糖蜜からエタノールを製造する工場から廃水を得た。当該廃水はメラノイジンを含んでおり、その15倍希釈液について、上記実施例1(1)と同様の方法により色度を算出したところ2,000であった。また、そのpHは4.3であり、グルコースを8g/L含み、COD−Crは10,000mg/Lであった。 上記廃水を使い、また、上記廃水でDec1株を馴養した以外は上記実施例1と同様に、Dec1株の培養上清液による脱色率を算出した。結果を図2に示す。 実施例3 平成18年11月に、糖蜜からエタノールを製造する工場の廃水をUASB処理(上向流式嫌気性汚泥ブランケット処理)したものを採取し、上記実施例1(1)と同様の方法により色度を算出したところ5,000であった。また、そのpHは7.8であり、グルコースは検出限界以下であり、COD−Crは3,400mg/Lであった。 上記廃水を使い、また、Dec1株を馴養しなかった以外は上記実施例1と同様に、Dec1株の培養上清液による脱色率を算出した。結果を図2に示す。 図2の結果のとおり、Dec1株を10日間培養した培養上清液を用いた場合には、メラノイジンを十分に処理できず、脱色率は低かった。しかし、15日間以上培養した培養上清液を用いた場合には脱色率を高めることができた。特に、UASB処理後の廃水を処理した場合には、脱色率は高かった。これは、必ずしも明らかではないが、例えば、UASB処理によりDec1株のメラノイジン分解酵素を阻害するような物質が分解された結果か、或いはメラノイジンが分解され易い形態に変化した結果であると考えられる。 実施例4 処理温度の検討 32日間または45日間培養した培養上清液を用い、また、様々な処理温度でメラノイジン含有廃水を処理した以外は上記実施例3と同様にして、脱色率を算出した。結果を図3に示す。 図3のとおり、30℃以上であれば処理温度が高いほどメラノイジンの脱色率は高いといえる。 実施例5 混合割合の検討 廃水とDec1株の培養上清液の容量割合を、廃水:培養上清液=10:1の他、1:1または5:1、に変更した以外は上記実施例3と同様にして、脱色率を算出した。結果を表2に示す。 表2のとおり、廃液に対する培養上清液の容量割合を低くしても、脱色率は大きく低下しなかった。本発明の一態様のシステムを示す模式図である。Dec1株の培養上清液によるメラノイジン含有廃液の経時的な脱色率(%)を示す図である。Dec1株の培養上清液を用い、様々な処理温度でメラノイジン含有廃水を処理した脱色率(%)を示す図である。符号の説明 1:第一培養槽、 2:第二培養槽、 3:エアポンプ、 4:ヒーター、 5:培養上清液、 6:メラノイジン含有廃水、 7:脱色処理槽、 8:攪拌機、 9:脱色処理水 ゲオトリクム・カンジダム Dec1株(受託番号:FERM BP−7033)を用いることを特徴とするメラノイジン含有廃水の脱色方法。 ゲオトリクム・カンジダム Dec1株を培養する工程;および ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の培養上清液をメラノイジン含有廃水に添加する工程;を含む請求項1に記載のメラノイジン含有廃水の脱色方法。 ゲオトリクム・カンジダム Dec1株による処理の前に、メラノイジン含有廃水をメタン醗酵処理または活性汚泥処理する工程を含む請求項1または2に記載の方法。 ゲオトリクム・カンジダム Dec1株を培養するに当たり、培養槽を二個設け、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株の培養と培養上清液の取得を交互に行う請求項2に記載の方法。 【課題】本発明は、廃水に含まれるメラノイジンを分解することによって、メラノイジン含有廃水を脱色する方法を提供することを目的とする。【解決手段】本発明に係るメラノイジン含有廃水の脱色方法は、ゲオトリクム・カンジダム Dec1株(受託番号:FERM BP−7033)を用いることを特徴とする。【選択図】なし