タイトル: | 公開特許公報(A)_高強度の活性化担体を製造する方法。 |
出願番号: | 2008116156 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | B01J 20/281,G01N 30/88 |
佐藤 伸彦 JP 2009262078 公開特許公報(A) 20091112 2008116156 20080425 高強度の活性化担体を製造する方法。 株式会社カネカ 000000941 佐藤 伸彦 B01J 20/281 20060101AFI20091016BHJP G01N 30/88 20060101ALI20091016BHJP JPB01J20/26 LG01N30/88 201RG01N30/88 201X 17 OL 16 4G066 4G066AB05D 4G066AB12D 4G066AC01C 4G066AC12C 4G066AC35C 4G066AC37B 4G066BA09 4G066BA35 4G066CA54 4G066DA11 4G066EA02 4G066FA07 4G066FA11 本発明は高強度の活性化担体を製造する方法に関する。 特定物質を分離、除去、精製、濃縮、変換する目的でアフィニティクロマトグラフィ用担体が広く用いられている。アフィニティクロマトグラフィは分離、除去、精製、濃縮される物質に対して親和性のある化合物を固定化された担体、または、それらに対して化学的・物理的な変換能力を持つ化合物を固定化させた担体を用いることにより、特定の物質を選択的または特異的に分離、除去、精製、濃縮、変換することを可能としており、イオン交換、抗体精製・除去、血液浄化など化学から医療にわたり幅広い分野で利用されている。イオン交換に関しては、スチレンやアクリル系の樹脂にスルホン酸やカルボン酸が固定化されている陽イオン交換やアンモニウム基が固定化されている陰イオン交換などが挙げられる(特許文献1、特許文献2)。抗体精製・除去に関しては、アガロース、セルロース、ポリビニルアルコールなどのポリマーに、抗原、または、抗体と親和性のあるプロテインA、プロテインGなどが固定化された担体が挙げられる(非特許文献1、非特許文献2、特許文献3)。血液浄化に関しては、セルロースにデキストラン硫酸を固定化した医療材料(特許文献4、株式会社カネカ製リポソーバー)、ポリビニルアルコールに疎水性アミノ酸を固定化した医療材料(特許文献5、旭化成メディカル株式会社製イムソーバ)、ポリスチレン複合繊維にポリミキシンが固定化されてある医療材料(特許文献6、東レ製トレミキシン)などが挙げられる。他にも液体クロマトグラフィの分野にも応用されている。 上例はアフィニティクロマトグラフィ用担体の一例であるが、一般的にこのようなアフィニティクロマトグラフィ用担体は、カラムに詰められた状態で用いられるため、標的物質を含む溶液や血液を流すのに耐えうる強度を保持していることが望まれる。低強度の担体では通液により圧密化され、カラムが詰まるなどの問題が生じてしまう。 アフィニティクロマトグラフィ担体は分離、除去、精製、濃縮、変換などの目的に応じて担体に機能を付与するため、担体に化合物が固定化されているが、化合物を固定化するためには化合物と結合可能な官能基または活性基を担体に導入しなければならない。頻繁に採用されている活性基には、エポキシド、ハロゲン化シアン、アルデヒドなどが挙げられ、化合物のアミノ基やチオール基を介して担体に固定化可能である。従来、活性基を導入する際には、乾燥した担体にエピクロロヒドリンやビスオキシランなどの活性基導入試薬を添加している(特許文献7、非特許文献3)。これらの活性基導入試薬は同時に架橋の効果もあり、活性基導入と同時に強度が高くなることは周知であるが、それでも尚、強度的に不足し高線速下で圧密化が生じてしまう場合があり、十分とは言えない。一方で担体の強度を高くするために、重合時の架橋剤を増やしてしまうと、強度の課題は克服されるものの、非特異吸着などの問題が生じてしまう。特開平10−45913特開昭53−90395特願平9−518128特開昭59−102436特開平9−77790特開2003−135594特開昭58−165859Annals of the New York Academy of Sciences 2005. Vol.1051 P635−646American Heart Journal Vol.152, Number 4 2006アフィニティークロマトグラフィー、笠井献一ら著、東京化学同人、1991年、P135 本発明の目的は、従来技術の有する上記課題に鑑み、一般的に普及可能であり、操作も簡易に行うことができ、尚且つ、安価に製造することのできる高強度の活性化担体の製造法、その活性化担体、及び活性化担体にリガンドまたはリンカーを固定化した担体を提供することである。 本発明者らは、高強度の活性化担体、および、その高強度の活性化担体を製造する方法について鋭意検討を行った。その結果、驚くべきことに、水不溶性担体を活性基導入時に用いる溶媒に分散させるに際し、該水不溶性担体の粒子間に溶媒が存在している状態を維持し、湿潤状態を保持したまま活性基導入反応を行う溶媒に置換することにより、高強度の活性化担体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明はかかる知見に基づき完成されたものであり、以下発明を包含する。(1) 水不溶性担体に活性基が導入された活性化担体の製造方法であって(a)予め溶媒で湿潤させた水不溶性担体を、有機溶媒または有機溶媒を含む溶媒に分散させる工程と、(b)水不溶性担体が分散された前記溶媒に活性基導入剤を添加し、水不溶性担体に活性基を導入する工程、を含む製造方法。(2) 工程(a)が水不溶性担体が浸漬または分散された湿潤溶媒を、有機溶媒または有機溶媒を含む溶媒に置換することで行われる、(1)記載の製造方法。(3)更に、(b)工程で得られた活性化担体を洗浄する工程を含む、(1)又は(2)記載の製造方法。(4) 有機溶媒が非プロトン性極性溶媒であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。(5) 活性基導入剤が水不溶性担体と結合性を有する部位とリガンドまたはリンカーと結合性のある活性基部位とを少なくとも1つずつ有する化合物であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の製造方法。(6) 活性基導入剤がエポキシドであることを特徴とする(5)記載の製造方法。(7) エポキシドがエピクロロヒドリン、ビスエポキシド、および/または、ポリエポキシドであることを特徴とする(6)記載の製造方法。(8) 洗浄溶媒が非プロトン性極性溶媒および/または水溶液であることを特徴とする(3)記載の製造方法。(9) 水不溶性担体が水酸基を有する多孔質であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。(10) 水酸基を有する多孔質の水不溶性担体がビニルアルコール、糖から選ばれる少なくとも一種以上を基本単位として構成するポリマー粒子であることを特徴とする(9)記載の製造方法。(11) 上記ポリマー粒子がポリビニルアルコールであることを特徴とする(10)記載の製造方法。(12) ポリビニルアルコールがトリアジン環を有する架橋剤で架橋されている架橋ポリマーであることを特徴とする(11)記載の製造方法。(13) (1)から(12)のいずれかに記載の製造方法によって製造された活性化担体。(14) 5%圧縮時の圧縮応力が0.0035MPa以上であることを特徴とする(13)記載の活性化担体。(15) 5%圧縮時の圧縮応力が0.0035MPa以上0.5MPa以下であることを特徴とする(13)記載の活性化担体。(16) (1)〜(12)のいずれかに記載の製造方法によって製造された活性化担体にリガンドを結合させた担体。(17) リガンドとしてトリプトファンおよび6−メルカプトプリンを結合させた(16)記載の担体。 本発明における方法で製造した活性化担体、及び、活性化担体にリガンドを固定化した担体は強度が非常に強い。 本担体は高線速下でも圧密化を生じることなく使用可能である。また本発明は、担体の湿潤状態を保持したまま有機溶媒または有機溶媒を一部含む溶液に分散処理を行うことで活性基の導入と大幅な強度付与を一度に行うことができるため、操作性が優れていると同時に非常に安価に製造することもできる。加えて、担体が疎水性の高い架橋剤で架橋されている場合、高強度にする為に架橋剤を増やすと担体の疎水性が増加し、非特異吸着が増すなどの不都合が生じるが、本発明では、架橋剤が少ない担体であっても高強度の活性化担体を作製することが可能である。従って、本発明は既存方法とは一線を画す新規の製造法であり、化学や医療の分野への幅広い利用が期待される。 本発明は、活性化担体を製造する方法、その活性化担体、及び、活性化担体にリガンドまたはリンカーを固定化した担体を提供する。ここで活性化担体とは活性基が導入された担体を意味する。 本発明における活性化担体を製造する方法とは、水不溶性担体を活性基導入時に用いる溶媒に分散させる際に、水不溶性担体の粒子間に溶媒が存在し、湿潤状態を保持したままで有機溶媒または有機溶媒を一部含む溶液に置換する処理を行うことを特徴とする。ここで予め溶媒で湿潤させたとは、水不溶性担体の表面または内部が水や有機溶媒などで湿っている状態を指し、担体が乾燥していなければ良い。 処理前の溶液は水、緩衝液、有機溶媒、混合液など様々考えられるが、本発明において溶液の種類は限定されない。 なかでも、請求項2の置換による方法が好ましい。 例えば、水不溶性担体は通過しないが溶液は通過できるようなメッシュが底に付属された装置(反応槽)を用いた方法が挙げられる。具体的には、図1に示したような溶液の注入口と排出口があり、底辺にメッシュの付いた装置(反応槽)を用い、溶液中に膨潤された水不溶性担体をその装置に移し入れる(図1(1))。次に排出口のバルブを開き、水不溶性担体が乾燥しない程度に溶液を除き(図1(2))、排出口のバルブを閉じた後、注入口から有機溶媒または有機溶媒を一部含む溶液を流し入れる(図1(3)、図1(4))。図1(2)と同様に、排出口のバルブを開き乾燥しない程度に溶液を除く(図1(5))。図1(3)から図1(5)の操作を繰り返し、水不溶性担体の溶液を反応溶液である有機溶媒または有機溶媒を一部含む溶液に置換させる(図1(6))。また他にも処理前の溶液、置換する有機溶媒、水不溶性担体の都合上、有機溶媒の含量を徐々に増やしながら洗浄する方が水不溶性担体の溶液が有機溶媒に置換されやすい場合もある。有機溶媒を一部含む溶液に置換する場合も、上記の置換工程と基本的に同様で有機溶媒を一部含む混合液を使用すれば良い。また置換前の溶液と置換する溶液とが混合しにくい場合は、置換前の溶液を両者と混合可能な溶液に一度置換した後、目的の溶液に置換すればよい。上記の洗浄方法は本発明の例として示したものであり、本発明は例示した置換方法や装置に限定されるものではない。重要なのは、このような置換工程において、水不溶性担体を乾燥させないことである。 本発明における高強度とは圧縮変形強度が大きいこと、つまり圧縮された際の応力が大きいことを意味する。圧縮応力とは、担体が圧縮されて、初期体積より体積が減少した際に示す応力であり、圧縮応力が大きい程、担体は高い圧力下において変形されにくいため、高線速下においても変形なく、その担体が本来持つ性能を発揮することができる。逆に圧縮応力が小さいほど、担体は高い圧力下において直ぐに変形されてしまい、高線速下においては本来持つべき性能が失われてしまう。アフィニティクロマトグラフィ担体にとって強度は重要な特性の1つであり、高強度の担体は高線速に耐えることができ、短時間で多量のサンプルを処理できる等の多くのメリットがある。特に、特定の物質を分離精製するために、その物質に特異的な親和性を持つリガンドが固定化されている担体においては、その親和性が高いほど処理時間の短縮効果は大きくなる。 圧縮時の圧縮応力は、以下の方法で測定しうるものである。1) 内径15mmのガラス製メスシリンダーに担体の50vol%のスラリーを投入する。2) ガラス製メスシリンダーに振動を与えながら、担体体積が減少しなくなるまで沈降させて充填し、担体体積が約4mLとなるよう担体量を調整する。この時の体積を初期体積とする。3) 金属製ピストン(メスシリンダーの内壁と摩擦を生じず、且つ担体が漏れないように加工したもの)を、20N用ロードセルを装着したオートグラフ(SHIMADZU製EZ−TEST)に取り付ける。4) 担体の120vol%に相当する位置にピストンの底面を合わせる。5) 気泡が入らないように、試験速度5mm/minでピストンを下降させ、担体を圧縮して体積を減少させる。6) 任意の点の圧縮応力を測定する。 ここで、圧縮応力とは、担体が圧縮されて、初期体積より体積が減少した時の応力である。初期体積とは、担体を含むスラリーに振動を与えながら、担体の体積が減少しなくなるまで沈降させて充填した状態の体積である。後述の実施例、比較例、および表1に記載した通り、本発明に記載の方法で取得した活性化担体にリガンドを固定化した吸着体(吸着体(C))の5%圧縮時の圧縮応力は0.0052MPaであり、元の担体(PVA担体(B))の5%圧縮時の圧縮応力0.0031MPaや比較例の同じリガンドが固定化した吸着体(吸着体(D))の5%圧縮時の圧縮応力0.0023よりも大きくなっており、本発明に記載の方法で取得した活性化担体およびその活性化担体にリガンドを固定化した吸着体は高強度であることが認められた。 本発明における活性化担体の活性基とは具体的には、エポキシド、ハロゲン化シアン、ハロゲン化トリアジン、ブロモアセチルブロミド、アルデヒド等である。中でも、容易にその活性基を導入できること、温和な条件下でリガンドまたはリンカーを固定化できること、固定化されたリガンドまたはリンカーが安定であり溶出しにくいこと、工業的に大量に取扱うことが可能であること、目的に応じて活性基導入量を調整できること、から、活性基はエポキシドが好ましい。エポキシドは水酸基、アミノ基、チオール基と容易に反応し、副反応は少なく、定量的にエーテル結合、アルキルアミン結合、チオエーテル結合を形成する。また、エポキシ基は水溶液中で分解させるとグリコールとなり、毒性が低くなることも利点である。 このようなエポキシ基を導入するためのエポキシ化剤としてはエピクロロヒドリン、ビスエポキシド、ポリエポキシドが、エポキシ基を担体に導入しやすいこと、そして、上記エポキシ化剤によって導入されたエポキシ基とリガンドとの反応をコントロールしやすいこと、から好ましい。ここでいうビスエポキシド、ポリエポキシドとは、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4―ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジグリシジルエーテルなどの1分子内に2個または3個以上のエポキシ基を持つ化合物を指す。 本発明における水不溶性担体とは、常温常圧で固体であり、水不溶性であることを意味する。本発明における水不溶性担体は、球状、粒状、糸状、中空状、平膜状等、形状は特に問わず、その大きさも特に限定されない。水不溶性担体は比表面積が大きいほどアフィニティクロマトグラフィとしての性能が優れることから、球状または粒状が特に好ましく用いられる。球状または粒状の担体は適当な大きさの細孔を多数孔有する、すなわち、多孔構造を有する担体であることが好ましい。多孔構造を有する担体とは、基礎高分子母体が微小球の凝集により1個の球状粒子を形成する際に微小球の集塊によって形成される空間(マクロポアー)を有する担体のばあいは当然であるが、基礎高分子母体を構成する1個の微小球内の核と核との集塊の間に形成される細孔を有する担体の場合、あるいは三次元構造(高分子網目)を有する共重合体が親和性のある有機溶媒で膨潤された状態の時に存在する細孔(ミクロポアー)を有する担体の場合も含まれる。 また吸着材の単位体積あたりの吸着能から考えて、多孔構造を有する水不溶性担体は、表面多孔性よりも全多孔性が好ましく、また空孔容積および比表面積は、吸着性が損なわれない程度に大きいことが好ましい。 球状や粒状の担体の平均粒径は、一般的には0.5μmから10mmのものが用いられるが、粒径が小さくなるほど比表面積が大きくなり、アフィニティクロマトグラフィとしての性能に優れるが、担体の物理的機械的強度が弱くなることから、10μmから3mmのものが好ましい。 本発明における水不溶性担体としては、一般的なアフィニティクロマトグラフィ担体に求められる特性と医療材料として求められる特性、つまり、有機溶媒に対する耐性、pHや熱に対する耐性、物理的機械的強度、非特異吸着、血球成分との相互作用、血栓形成、血液凝固等の面から、デキストラン、アガロース、セルロース等の糖を含む天然高分子担体やポリビニルアルコール、ポリグリシジルメタクリレート、ポリヒドロキシメタクリレート等の合成高分子系担体が好ましい。また、これらの組み合わせによってえられる有機−有機、有機−無機などの複合担体等も好ましい。さらに、これらの担体架橋されているものであっても良い。そして、本担体は非特異的吸着が少なく親水性が高いこと、活性基を導入するための官能基が必要なことから水酸基を有していることが望ましい。ポリグリシジルメタクリレートはそのままでは水酸基を持っていないため親水性は低いが、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどのアルカリによる処理や、希硫酸、過塩素酸、ベンゼンスルホン酸、またはトルエンスルホン酸などのエポキシに反応しない酸による処理を施すと、エポキシ基は開環し、ジオールに変換、親水化されるため、アフィニティクロマトグラフィ担体に適切な材料になる。 本発明における有機溶媒または有機溶媒を一部含む溶液とは活性基導入反応の溶媒である。エポキシなどの活性基は、水溶液中では徐々に失活していくため、活性基導入反応を100%水溶液中で実施すると、活性基導入反応と失活反応とが競合し、活性基導入量が制限されるのと同時に、エピクロロヒドリンやビスエポキシドは水との溶解性に限界があり、エポキシ量の多い担体を作成するためにエポキシ剤の水に対する比率を増やすと、分離されてしまい効率的にエポキシ基を導入することができないという問題がある。これらの活性基の失活と水との分離の問題を解決する策として、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、アセトン、ジオキサン、テトラヒドロフランに代表される活性基と反応性を持たない非プロトン性極性有機溶媒を反応溶媒に用いると、効率良く活性基を導入できる。これらの有機溶媒は必ずしも100%で用いる必要は無く、活性基導入量などを考慮した上で必要に応じて部分的に含ませていればよく、水と混合させて使用しても良い。有機溶媒に対する水分量が多すぎるとエポキシの加水分解が起こりやすなり、エピクロロヒドリンが溶けにくくなるため、水分量は混合溶媒の60%vol以下が好ましい。エポキシ導入の反応を進行させるために、反応溶媒に水酸化ナトリウムのようなアルカリを加える。添加量は、多すぎると加水分解反応を促進し、少なすぎると充分量のエポキシ量が得られないため、担体1mLあたり0.1〜100mmolが好ましい。 活性基導入の反応温度は、例えばエピクロロヒドリンの場合は、低温では反応速度が遅く、高温では副反応の架橋が起こりやすくなるため、10℃から60℃の範囲が好ましい。反応の時間は、希望する活性基量を考慮し、数分から数時間程度の反応時間を選ぶことができる。ビスエポキシドの場合もエピクロロヒドリンの場合と同様の条件で、担体に活性基を導入可能であるが、反応系に促進剤として水素化ホウ素ナトリウムのような還元剤を少量加えることもよい。 本発明において活性基量は限定されないが、水中に膨潤した担体1mLあたり1〜10,000μmol活性基量がアフィニティクロマトグラフィ担体の使用上好ましい。目的外の物質による非特異吸着の点から、1水中に膨潤した担体1mLあたり10〜5,000μmol活性基量が、より好ましい。活性基量は用途に応じ、活性基導入反応の諸条件(活性基導入剤の添加量・アルカリ量・反応温度・反応時間など)を最適化し、適宜調節することができる。 本発明のエポキシ導入量は、次の方法によって求められる。エポキシ基を導入した担体をある一定量、例えば6mL測り取り、グラスフィルター上、減圧下で15分、水分除去する。約1.5g測り取り、そこに1.3Mチオ硫酸ナトリウム水溶液4.5mLを加え、45℃で30分反応する。エポキシ基とチオ硫酸ナトリウムの反応によって生じるOHイオンを、フェノールフタレインを指示薬とし、0.01N塩酸または0.1N塩酸でフェノールフタレインの着色がなくなるまで滴定を繰り返し、総滴定量によりエポキシ基の量を求める。 このようにエポキシ基を結合させた担体に、アミノ基、水酸基、チオール基などの活性水素を有する官能基を持つリガンドが結合できる。固定化条件はリガンドの化学的性質や固定化させる官能基に応じて、任意に選定できる。例えば、水溶液中、pH7〜13程度の塩基性条件下で反応させる。炭酸、ホウ酸、リン酸などの緩衝液を用いてpH調整を行うとよい。反応温度はリガンドの種類により任意に選べばよいが、通常は0℃〜80℃程度であり、反応時間も1時間から48時間が好ましい。リガンド固定化量はリガンドの種類により選ばれるが、一般的には反応中に残った未反応のリガンド濃度と仕込みリガンド濃度との差を分光光度計などにより定量して求める。他にもリガンドの種類により、滴定や元素分析により求めることもできる。過剰なエポキシは、グリシン、エタノールアミン、トリス−(ヒドロキシメチル)−アミノメタンなどの試薬によるブロッキング処理や、アルカリや酸で加水分解して処理することも可能である。 このようにして得られるリガンドが固定化された担体は、非常に安定な共有結合により結合されており、熱的に安定である。リガンド自体が安定であれば、高圧蒸気滅菌が可能であり、滅菌後のリガンド溶出やそれに伴う求める性能低下も生じない。リガンドが熱滅菌に不適な場合でも、エチレンオキサイドガスによる滅菌が可能である。以上より、医療用途としても大変優れた性能を有している。 本発明において、リガンドや担体の用途は特に限定されるものではないが、例えば、エポキシ活性化担体にリガンドとして、トリプトファン(以下「Trp」)、6−メルカプトプリン(以下「6MP」)またはフェニルアラニン等を固定化した担体は、医療用途として、より具体的には体外循環の吸着材として用いることが出来る。体外循環とは全血や血漿などの血液中に発現し、疾患の原因あるいは進行と密接な関係を持っていると考えられる悪性物質を、血液中から吸着、除去する方法である。上記のような疎水性の複素環状化合物は自己免疫疾患における自己抗体および/または免疫複合体を吸着することが知られている。その自己抗体および/または免疫複合体とは、より詳細に説明すると、リウマチ因子、抗核抗体、抗DNA抗体、抗リンパ球抗体、抗赤血球抗体、抗血小板抗体、抗アセチルコリンレセプター抗体、血清脱随抗体、抗サイログロブリン抗体、抗マイクロゾーム抗体、抗大腸抗体、抗平滑筋抗体、抗表皮細胞間抗体、抗基底膜抗体、抗プロテオグリカン抗体、抗コラーゲン抗体、抗胃内因子抗体、抗甲状腺ミクロソーム抗体、抗動脈抗体、抗アドレノセプター抗体等の自己抗体および/またはその免疫複合体などである。以上のような目的で使用する場合において、そのリガンド量は担体1mLあたり0.01μmol〜300μmolが好ましく、より好ましくは0.05μmol〜200μmolの範囲である。 血液中より自己抗体および/または免疫複合体などの悪性物質を吸着する方法には種々の方法がある。最も簡便な方法としては血液を取り出してバッグなどに貯留し、これに吸着体を混合して悪性物質を吸着した後、吸着体を濾別して悪性物質が除去された血液を得る方法がある。この方法は、血液を原材料として医薬品(例:血液製剤、ワクチン、遺伝子組換製剤)又は医療材料を製造する際にも、適用することができる。次の方法は血液の入口と出口を有し、出口には血液は通過するが吸着体は通過しないフィルターを装着した容器に吸着体を充填し、これに血液を流す方法がある。いずれの方法も用いることができるが、後者の方法は操作も簡便であり、また体外循環回路に組み込むことにより患者の血液から効率よくオンラインで悪性物質を除去することが可能である。 ここでいう体外循環回路では吸着体を単独で用いることもできるが、他の体外循環治療システムとの併用も可能である。併用の例としては、人工透析回路などがあげられ、透析療法との組み合わせに用いることもできる。 次に、オンラインで体外循環する際の一実施例を、概略断面図である図2に基づき説明する。図2中、1は液体の流入口、2は液体の流出口、3は本発明において活性化した担体にリガンドを結合した吸着体、4および5は液体および液体に含まれる成分は通過できるが4の吸着体は通過できないフィルター、6はカラム、7は吸着器である。しかしながら、体外循環としての吸着器はこのような具体例に限定されるものではなく、液の入口、出口を有し、かつ吸着体の容器外への流出防止具を備えた容器内に前記吸着体を充填したものであれば、どのようなものでもよい。 前記流出防止具には、メッシュ、不織布、綿栓などのフィルターがあげられる。また、容器の形状、材質、大きさにはとくに限定はないが、形状としては筒状容器が好ましい。容器の材質として好ましいのは耐滅菌性を有する素材であるが、具体的にはシリコンコートされたガラス、ポリプロピレン、塩化ビニール、ポリカーボネート、ポリサルフォン、ポリメチルペンテンなどがあげられる。容器の容量は50ml以上、1500ml以下で、直径は2cm以上、20cm以下が好ましい。容器の容量が50mlより小さいと吸着量が充分でなく、1500mlより大きいと体外循環量が多くなるので好ましくない。容器の直径が2cmより小さいと線速が大きくなるため圧力損失が大きくなり好ましくない。20cmより大きいと取り扱いにくくなるうえ線速が小さくなるため凝固の危険性があり好ましくない。効果的な吸着量があり、安全性に優れているという点から容量は100ml以上、800ml以下で、直径は3cm以上、15cm以下がさらに好ましく、容量は150ml以上、400ml以下で、直径は4cm以上、10cm以下が特に好ましい。 以下、実施例において本発明に関して詳細に述べるが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。 (実施例1) 酢酸ビニル160g、トリアリルイシシアヌレート32g、ヘプタン60g、酢酸エチル66g、ポリ酢酸ビニル(重合度400)61g、および、重合開始剤2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)8gよりなる均一混合液を、ポリビニルアルコール4g、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウム0.9g、微粒子状の第三リン酸カルシウム62g、亜硝酸ナトリウム0.8gを溶解した水773mLを含む水相があらかじめ仕込まれた、平板状の撹拌翼と2枚の邪魔板を有する2Lセパラブルフラスコ中に室温で添加した。 次いでセパラブルフラスコの内容物に塩酸を加えてpHを2以下に調整し第三リン酸カルシウムを溶解させ、その後水で良く洗浄した。洗浄液のpHが中性付近になったことを確認した後、水をアセトンで置換し、重合物をアセトンで十分に洗浄した。次いでアセトンを水で置換した後、酢酸ビニル単位に対して過剰量となるよう下式の量の水酸化ナトリウム(NaOH)を水溶液として加えた。 NaOH(固形分重量)=粒子乾燥重量/86.09×40×1.5なお水に対するNaOH濃度が4重量%になるように水量は調整した。これを撹拌下、反応温度40℃で6時間保持して鹸化を行った。その後、洗浄液のpHが中性付近になるまで水洗し、さらに80℃の温水で十分に洗浄を行った。次いで121℃、20分間のオートクレーブ処理を行い、清浄な架橋ポリマー粒子を得た。この担体の体積平均粒径は421μmであった。 上記のようにして得たPVA担体(A)を60mL計量し、グラスフィルター上に流し入れた後、ジメチルスルホキシド100mLで3回洗浄置換した。この際、減圧操作は行わず、自然に溶液を流した。ジメチルスルホキシドで反応容器に移し、液面を96mLに調整し、エピクロロヒドリン64mL、50重量%水酸化ナトリウム16mLを添加し、40℃で6時間反応させた。その後、ジメチルスルホキシド、次いで十分量の水で洗浄を行った。こうして得た活性化担体(A‘)のエポキシ量は1.3Mチオ硫酸ナトリウム水溶液で測定したところ、担体1mL当り145μmolであった。 こうして得た活性化担体(A‘)をpH10の0.5M炭酸緩衝液中で、エポキシに対して5当量のトリプトファンを添加し、50度で8時間固定化し、十分量の水で洗浄した後、吸着体(A−1)を得た。リガンドの固定化量は乾燥担体のN含量より、以下の式から求めたところ、吸着体1mLあたり100μmolであった。固定化量=[0.01×吸着体(A−1)のN含有量(%)×吸着体(A−1)の膨潤体積1mLあたりの乾燥重量―0.01×担体(A)のN含有量(%)×担体(A)の膨潤体積1mLあたりの乾燥重量]/(N原子量(14)×トリプトファン中のN原子数(2)) この吸着体(A−1)の圧縮変形強度を前述した方法により測定した。結果は図3に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。 水中で均一に沈降させた吸着体1mLを計り取り、生理食塩水で含水を置換した後、ヘパリンを添加した健常人の新鮮血漿6.6mLと37℃インキュベータ中で120分間穏やかに撹拌しつつ接触させた。サンプリングした血液を所定の処理を行った後、外部検査機関(株式会社エスアールエル関西)に依頼してIgG濃度を測定し、同体積の生理食塩水のみで粒子を含まない場合と比較した。その結果、吸着体(A−1)は8%のIgG吸着率を示していた。 また、両端に目開き150μmのポリエチレンテレフタレート製メッシュを装着した内径10mm、長さ90mmのアクリル製カラムにA−1を充填し、血液1mlに対し5単位のヘパリンを添加し抗凝固した健常人血液mlを、流速2.0ml/min、20分間ワンパスで通血した所、差圧の上昇は認められなかった。(実施例2)実施例1と同様の手法で活性化担体(A‘)を得た後、トリプトファンの代わりに6−メルカプトプリンを用い、pH8.5の0.5M炭酸緩衝液中で、エポキシに対して5当量の6−メルカプトプリンを添加し、37度で5時間固定化し、十分量の水で洗浄した後、吸着体(A−2)を得た。ガンドの固定化量は乾燥担体のN含量より、以下の式から求めたところ、吸着体1mLあたり140μmolであった。固定化量=[0.01×吸着体(A−2)のN含有量(%)×吸着体(A−2)の膨潤体積1mLあたりの乾燥重量―0.01×担体(A)のN含有量(%)×担体(A)の膨潤体積1mLあたりの乾燥重量]/(N原子量(14)×6−メルカプトプリン中のN原子数(4)) その後、実施例1と同様にして、圧縮変形強度、IgG吸着性能、血液の通血を実施した。圧縮変形応力の結果は図3に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。IgG吸着性能に関しては吸着体(A−2)は8%のIgG吸着率を示した。(比較例1) 実施例1と同様の方法でPVA担体(A)を得た後、圧縮変形強度を前述した方法により測定した。結果は図3に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。(実施例3)撹拌翼を有する2Lセパラブルフラスコ中に、水438.2g、アルファオレフィンスルホン酸ナトリウムの3重量%水溶液1.87g、微粒子状の第三リン酸カルシウムの10重量%スラリー127.2gを仕込み、穏やかに撹拌させておいた。 液滴生成装置として、分散媒を満たしたカラムに単量体混合物を噴出するノズルを挿入し、ノズルの上端は孔径0.17μmの小孔を6個有するオリフィス板よりなり、下端には振動を伝達する振動板を設置し、振動板を加振器と接続したものを用いた。カラムには分散媒タンクより分散媒を供給する導入管を接続し、ノズルには単量体混合物タンクより単量体混合物を供給する導入管を接続した。単量体混合物の供給には定量性が高く脈動の少ない2連プランジャーポンプを使用した。 単量体混合物タンクより、酢酸ビニル100重量部、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)20.7重量部、酢酸エチル192重量部、ヘプタン64重量部、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)4.9重量部よりなる単量体混合物566gを、27.6mL/minの速度でノズルに供給し、液滴生成装置を経由して重合反応器に仕込んだ。それと同時に分散媒タンクより、分散媒として1.2重量%のポリビニルアルコールおよび56ppmの亜硝酸ナトリウムを含む水溶液663gをカラムに供給し、液滴生成装置を経由して重合反応器に仕込んだ。 この際、単量体混合物には加振器により周波数400Hz、強度0.4Gの機械的振動を与えた。ノズル孔より噴出する単量体混合物は、該機械的振動により分割されて実質的に均一な径の液滴群をカラム中に形成し、同時に供給される分散媒とともに重合反応器内へ送られた。 上記液滴生成装置で生成した液滴群を重合反応器内へ導入した後、重合反応器内の窒素置換を行い、内温を65℃に5時間保持して重合させた。酢酸ビニルの重合転化率は51%であった。 その後、実施例1と同様の操作を経て清浄なPVA担体(B)を得た。この担体の体積平均粒径は447μmであった。 このPVA担体(B)を膨潤体積で15mL計量し、実施例1と同様にグラスフィルター上で洗浄置換した。ジメチルスルホキシドで反応容器に移し、液面を24mLに調整し、エピクロロヒドリン16mL、50重量%水酸化ナトリウム4mLを添加し、40℃で6時間反応させた。その後、ジメチルスルホキシド、次いで十分量の水で洗浄を行った。こうして得た活性化担体(B‘)のエポキシ量は1.3Mチオ硫酸ナトリウム水溶液で測定したところ、担体1mL当り120μmolであった。この活性化担体(B)に実施例1と同様の手法によりトリプトファンを固定化し、吸着体(B−1)を得た。 圧縮変形強度を前述した方法により測定した。結果は図4に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。(比較例2)実施例3と同様の手法でPVA担体(B)を得た後、圧縮変形強度を前述した方法により測定した。結果は図4に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。(比較例3)実施例3と同様の手法でPVA担体(B)を得た後、膨潤体積で約30mLのPVA担体をグラスフィルター上に流し入れ、ポンプで減圧しながら水を除去する操作を行った。乾燥PVA担体(B)10g(膨潤体積で15mLに相当)にジメチルスルホキシド24mLとエピクロロヒドリン16mL、50重量%水酸化ナトリウム水溶液4mLを添加し、40℃で6時間反応させた。その後、ジメチルスルホキシド、次いで十分量の水で洗浄を行った。こうして得た活性化担体(B“)のエポキシ量は1.3Mチオ硫酸ナトリウム水溶液で測定したところ、担体1mL当り85μmolであった。実施例1に記載した手法と同様にして、トリプトファンを固定化し、吸着体(B−2)を得た。 圧縮変形強度を前述した方法により測定した。結果は図4に示した。また5%圧縮時の圧縮応力を表1に示した。5%圧縮時の圧縮応力の結果吸着体の製造方法の一例本発明における活性化した担体にリガンドを結合した吸着体を詰めた吸着器の一実施例の概略断面図である。圧縮変形強度の結果圧縮変形強度の結果符号の説明 1 液体の流入口 2 液体の流出口 3 吸着体 4、5 液体および液体に含まれる成分は通過できるが、吸着体は通過できないフィルター 6 カラム 7 吸着器 水不溶性担体に活性基が導入された活性化担体の製造方法であって(a)予め溶媒で湿潤させた水不溶性担体を、有機溶媒または有機溶媒を含む溶媒に分散させる工程と、(b)水不溶性担体が分散された前記溶媒に活性基導入剤を添加し、水不溶性担体に活性基を導入する工程、を含む製造方法。 工程(a)が水不溶性担体が浸漬または分散された湿潤溶媒を、有機溶媒または有機溶媒を含む溶媒に置換することで行われる、請求項1記載の製造方法。 更に、(b)工程で得られた活性化担体を洗浄する工程を含む、請求項1又は2記載の製造方法。 有機溶媒が非プロトン性極性溶媒であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。 活性基導入剤が水不溶性担体と結合性を有する部位とリガンドまたはリンカーと結合性のある活性基部位とを少なくとも1つずつ有する化合物であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法。 活性基導入剤がエポキシドであることを特徴とする請求項5記載の製造方法。 エポキシドがエピクロロヒドリン、ビスエポキシド、および/または、ポリエポキシドであることを特徴とする請求項6記載の製造方法。 洗浄溶媒が非プロトン性極性溶媒および/または水溶液であることを特徴とする請求項3記載の製造方法。 水不溶性担体が水酸基を有する多孔質であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。 水酸基を有する多孔質の水不溶性担体がビニルアルコール、糖から選ばれる少なくとも一種以上を基本単位として構成するポリマー粒子であることを特徴とする請求項9記載の製造方法。 上記ポリマー粒子がポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項10記載の製造方法。 ポリビニルアルコールがトリアジン環を有する架橋剤で架橋されている架橋ポリマーであることを特徴とする請求項11記載の製造方法。 請求項1から12記載の製造方法によって製造された活性化担体。 5%圧縮時の圧縮応力が0.0035MPa以上であることを特徴とする請求項13記載の活性化担体。 5%圧縮時の圧縮応力が0.0035MPa以上0.5MPa以下であることを特徴とする請求項13記載の活性化担体。 請求項1〜12のいずれかに記載の製造方法によって製造された活性化担体にリガンドを結合させた担体。 リガンドとしてトリプトファンおよび6−メルカプトプリンを結合させた請求項16記載の担体。 【課題】 本発明の目的は高強度の活性化担体およびその製造法を提供することである。【解決手段】 溶媒中に分散する水不溶性担体を活性基導入時に用いる溶媒に分散させるに際し、該水不溶性担体の粒子間に溶媒が存在している状態を維持し、膨潤状態を保持したまま活性基導入反応を行う溶媒に置換することにより、高強度の活性化担体を得ることができる。【選択図】 なし