生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_シリカゲル、クロマトグラフ装置、分離方法、及びシリカゲルの製造方法
出願番号:2008038889
年次:2009
IPC分類:G01N 30/88,B01J 20/281


特許情報キャッシュ

信原 一敬 梅延 尚子 上村 光浩 河合 真 折井 隆二 JP 2009198252 公開特許公報(A) 20090903 2008038889 20080220 シリカゲル、クロマトグラフ装置、分離方法、及びシリカゲルの製造方法 富士シリシア化学株式会社 000237112 名古屋国際特許業務法人 110000578 信原 一敬 梅延 尚子 上村 光浩 河合 真 折井 隆二 G01N 30/88 20060101AFI20090807BHJP B01J 20/281 20060101ALI20090807BHJP JPG01N30/88 101LG01N30/88 CG01N30/88 201XB01J20/22 D 10 1 OL 11 4G066 4G066AA14D 4G066AA22A 4G066AA22C 4G066AB05A 4G066AB06A 4G066AB06B 4G066AB18A 4G066CA21 4G066CA27 4G066CA52 4G066DA07 4G066EA01 4G066FA11 4G066GA11本発明は、シリカゲル、シリカゲルを用いたクロマトグラフ装置、クロマトグラフ装置を用いて塩基性物質を分離する分離方法、及びシリカゲルの製造方法に関する。 アルカロイド類等、塩基性の有機化合物には、医薬品として有用な物質が多く存在する。医薬品は、使用の安全性の点から、高い純度の製品が求められ、蒸留、結晶化、溶剤抽出など種々の方法で精製される。精製方法の一つとして、シリカゲルやアルミナのような無機充填剤との相互作用を利用したカラムクロマトグラフィーも広く使用されている。特にシリカゲルは高い表面積、安定性から実験室から工業分野まで多くの利用が見られる。 しかしながらシリカゲルは、その性質上、表面に酸性の水酸基(シラノール基)を有しているため、塩基性物質との相互作用が強すぎ、塩基性物質を良好に分離できないという問題があった。この問題を解決するため、カラムの展開溶剤にアンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性物質を加え、シラノール基をマスクして分離させる方法や、表面にアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカゲルを使用する方法がとられてきた(特許文献1、2)。WO02/018335号公報特開2006−76884号公報 しかしながら、上記の方法では、分離時に環境が高アルカリ性となるため、分離しようとする化合物の分解が生じてしまうという問題や、分離しようとする化合物がアミンとともにアルデヒドやカルボン酸を有するような化合物の場合は、逆に、化合物とシリカゲルとの間に強い吸着力が生じ、分離が困難になってしまうという問題があった。 本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、中性領域で使用することができ、塩基性物質とともに酸性物質の分離も妨げないシリカゲル、そのシリカゲルを用いたクロマトグラフ装置、クロマトグラフ装置を用いて塩基性物質を分離する分離方法、及びシリカゲルの製造方法を提供することを目的とする。 本発明は、表面をアルコール性水酸基で修飾され、クロマトグラフィーにおける固定相として用いられるシリカゲルを要旨とする。 アルコール性水酸基は中性でかつ安定であり、また多くの有機化合物と水素結合により相互作用があるから、本発明のシリカゲルをクロマトグラフィーにおける固定相として用いれば、中性領域で、塩基性物質、及び酸性物質を良好に分離することができる。また、カラムの展開溶剤にアンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性物質を加え、シラノール基をマスクして分離させる方法や、表面にアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカゲルを用いる方法とは異なり、環境が高アルカリ性となってしまうことを防止できる。 前記アルコール性水酸基とは、炭素と結合したヒドロキシ基である。炭素と、それに結合したアルコール性水酸基とは、化学式「C−OH」で表される。 前記アルコール性水酸基によるシリカゲル表面の修飾は、下記の(a)〜(b)のうちのいずれかの方法で行うことができる。(a)エポキシ基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させた後、前記エポキシ基を加水分解してアルコール性水酸基とする方法(b)アルコール性水酸基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させる方法 前記(a)における化合物としては、例えば、エポキシ基を有するシランカップリング剤が挙げられる。この場合、シリカゲルの表面を修飾する方法としては、例えば、エポキシ基を有するシランカップリング剤を、シリカゲルに結合可能な官能基(例えばアルコール性水酸基)においてシリカゲルに結合させた後、水存在下で酸または塩基によりエポキシ基を加水分解することで、アルコール性水酸基(例えばジオール型水酸基)でシリカ表面を修飾する方法がある。 エポキシ基を有するシランカップリング剤としては、例えば、有機珪素化合物であって、珪素にエトキシ基またはメトキシ基を有し、シリカゲルの表面と反応して表面改質を行える化合物が挙げられ、具体的には、(3-グリシドキシプロピル)ヂメチルエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)トリエトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)ヂメチルメトキシシラン、(3-グリシドキシプロピル)メチルジメトキシシラン(3-グリシドキシプロピル)トリメトキシシラン等が挙げられる。特に、前記エポキシ基として、γ-グリシドキシプロピル基を有するものが好ましい。 エポキシ基を有するシランカップリング剤とシリカゲルとを反応させる方法としては、例えば、トルエンなどの有機溶剤中で還流させながら反応させる方法や、水中で酸を加えてカップリング剤を一部加水分解させて水溶化して行う方法や、シリカゲルに対し、直接、カップリング剤を霧状に噴霧させて行う方法が適用できる。 前記(b)における化合物としては、例えば、アルコール性水酸基を2個以上有する有機化合物(例えばアルコール)であって、前記シリカゲルに結合可能な官能基として、アルコール性水酸基を有するものが挙げられる。そのような、アルコール性水酸基を2個以上有する有機化合物としては、例えば、エチレングリコール(n=2)、グリセリン(n=3)、および糖アルコール類から成る群から選ばれる1種以上が挙げられる。グリセリンとシリカゲルとの反応は、化学式1で示すものとなり、脱水縮合反応で簡単にシリカゲル表面にアルコール性水酸基を導入できる。 糖アルコールとは、アルドースやケトースのカルボニル基が還元されて生成する糖の一種でエリスリトール、D-トレイロール、L-トレイトール(以上n=4)、D-アラビニトール、L-アラビニトール、キシリトール、リビトール(以上n=5)、D-イジトール、ガラクチトール、ソルビトール、マンニトール(以上n=6)などがある。なお、nは、それぞれの化合物が有するアルコール性水酸基の数を表す。 アルコール性水酸基を2個以上有する有機化合物を用いてシリカゲルの表面を修飾する方法としては、例えば、触媒存在下、アルコール性水酸基の一つを脱水縮合させ、シリカゲルに固定化させると同時に、残存した水酸基をアルコール性水酸基として利用する方法がある。なお、シリカゲル表面とアルコール性水酸基を有する化合物との反応としては、化学式2で示されるエステル化反応が知られている。 アルコール性水酸基を2個以上有する化合物とシリカゲルとの脱水縮合反応は、詳しくは、次のように行うことができる。水、アルコールが存在すると反応が進行せず、また水酸基を多く含む化合物はトルエンなどの極性の低い有機溶剤に溶解しないため、乾式で反応させることが望ましい。具体的には、シリカゲルの空隙(以下、細孔という)中に、反応物(アルコール性水酸基を2個以上有する化合物)を溶解させた水またはアルコール溶液を含浸させ、加熱により水またはアルコールを除去した後、加温状態を維持することで反応を行わせることが好ましい。また酸、塩基などの触媒を存在させることで反応の進行を促進させることができる。ただし水酸化ナトリウムのような強塩基はシリカゲルとも反応して珪酸ナトリウムを生じるため好ましくない。具体的には塩酸、硫酸、硝酸などの無機酸が使用できる。 基材として使用されるシリカゲルは市販されているどのようなタイプでもかまわないが用途上、カラムクロマトグラフィー用に粒子径および細孔径を制御されたものが好ましい。具体的には、細孔径が4nmから30nm、好ましくは6nmから15nmに制御され、粒子径が、カラムクロマトグラフィー用の場合は、平均粒子径30μmから200μmに制御され、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用の場合は、平均粒子径2μmから20μmに制御されたものが好ましい。 また、本発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のシリカゲルを固定相として備えるクロマトグラフ装置を要旨とする。 本発明によれば、中性領域で、塩基性物質、及び酸性物質を良好に分離することができる。また、カラムの展開溶剤にアンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性物質を加え、シラノール基をマスクして分離させる方法や、表面にアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカゲルを用いる方法をとる必要がないので、環境を高アルカリ性にしなくてもよい。 また、本発明は、請求項7に記載のクロマトグラフ装置を用いて、塩基性物質を分離する分離方法を要旨とする。 本発明によれば、中性領域で、塩基性物質(例えば、1級アミン、2級アミン、3級アミン、及び4級アミンのうちのいずれかを有する化合物)、及び酸性物質を良好に分離することができる。また、カラムの展開溶剤にアンモニアやトリメチルアミンなどの塩基性物質を加え、シラノール基をマスクして分離させる方法や、表面にアミノ基を有するシランカップリング剤で処理したシリカゲルを用いる方法をとる必要がないので、環境を高アルカリ性にしなくてもよい。 本発明の分離方法は、例えば、アルカロイドのカラムクロマトグラフィー精製に適用することができる。アルカロイドは、窒素原子を含み塩基性を示す有機化合物の総称であり、具体的にはアコニチン、アトロピン、アリストロキア酸、アレコリン、エフェドリン、カフェイン、カンプトテシン、キニーネ、クラーレ、コカイン、コルヒチン、スコポラミン、ストリキニーネ、ソラニン、タキシン、テオフィリン、ドーパミン、ニコチン、ビンカアルカロイド、ベルベリン、モルヒネ、リコリン等がある。 また、本発明は、請求項1〜6のいずれかに記載のシリカゲルの製造方法であって、下記の(a)〜(b)のうちのいずれかの工程を用いることを特徴とするシリカゲルの製造方法を要旨とする。(a)エポキシ基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させた後、前記エポキシ基を加水分解してアルコール性水酸基とする方法(b)アルコール性水酸基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させる方法 本発明を実施例に基づいて説明する。 球状シリカゲル(商品名:スーパーマイクロビーズシリカゲル、富士シリシア化学(株)製、グレードSMB 100-20/45ミクロン)100gを180℃で乾燥したのち、冷却器、撹拌機を設置した500ml三つ口フラスコに入れた。トルエン350mlを加えてスラリーとし、そのスラリーを撹拌しながらγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(シランカップリング剤)35.5gを加え、窒素雰囲気下で110℃、3時間加熱撹拌した。冷却後、スラリーを吸引ろ過し、シリカゲルを分離した。そのシリカゲルをトルエン0.6L、メチルアルコール0.6Lで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させて、エポキシ化シリカゲルを112g得た。エポキシ化シリカゲルを1リットルビーカーに入れ、水1.0Lを加えてスラリーとした。このスラリーを撹拌しながら、1M塩酸を滴下してpHを2とした。常温で2時間撹拌した後、スラリーを吸引ろ過してシリカゲルを分離し、そのシリカゲルをイオン交換水2.0L、メチルアルコール0.3Lで洗浄した後、80℃で12時間乾燥させ、ジオールシリカゲルを112g得た。 グリセリン40gを蒸留水128.4gに溶解させ、続いて濃塩酸120μlを加えてグリセリン水溶液を調製した。1リットル容器に球状シリカゲル(商品名:スーパーマイクロビーズシリカゲル、富士シリシア化学(株)製、グレードSMB 70-20/45ミクロン)200gを入れ、さらに、上記で調製したグリセリン水溶液を少しずつ加えながら振り混ぜ、全体が均一になるように、シリカゲルにグリセリンを含浸させた。グリセリンの含浸したシリカゲルを、乾燥機を用いて、180℃で2時間乾燥して水分を除去し、さらに2時間180℃に保ち、シリカゲルとグリセリンとを反応させた。放冷後、1リットルビーカーにシリカゲルを移し、蒸留水1000mlを加えてスラリーとし、そのスラリーを撹拌しながら0.5Mの水酸化ナトリウムを加え、スラリーのpHを7とした。続いて、スラリーをブフナー漏斗で吸引ろ過してシリカゲルを分離し、そのシリカゲルを蒸留水4リットルで洗浄した後、180℃で一夜乾燥させて、グリセリンで修飾したシリカゲルを得た。 基本的には前記実施例2と同様の方法で、表面をアルコール性水酸基で修飾したシリカゲルを得た。ただし、本実施例3では、前記実施例2におけるグリセリン水溶液の代わりに、表1に示す組成のエチレングリコール水溶液を用いた。その結果、表面をエチレングリコールで修飾したエチレングリコール化シリカゲルを得た。 基本的には前記実施例2と同様の方法で、表面をアルコール性水酸基で修飾したシリカゲルを得た。ただし、本実施例4では、前記実施例2におけるグリセリン水溶液の代わりに、表1に示す組成のエリスリトール水溶液を用いた。また、エリスリトールの含浸したシリカゲルを加熱するときの温度は、120℃とした。その結果、表面をエリスリトールで修飾したエリスリトール化シリカゲルを得た。 基本的には前記実施例2と同様の方法で、表面をアルコール性水酸基で修飾したシリカゲルを得た。ただし、本実施例5では、前記実施例2におけるグリセリン水溶液の代わりに、表1に示す組成のキシリトール水溶液を用いた。また、キシリトールの含浸したシリカゲルを加熱するときの温度は、120℃とした。その結果、表面をキシリトールで修飾したキシリトール化シリカゲルを得た。 基本的には前記実施例2と同様の方法で、表面をアルコール性水酸基で修飾したシリカゲルを得た。ただし、本実施例6では、前記実施例2におけるグリセリン水溶液の代わりに、表1に示す組成のソルビトール水溶液を用いた。また、ソルビトールの含浸したシリカゲルを加熱するときの温度は、120℃とした。その結果、表面をソルビトールで修飾したソルビトール化シリカゲルを得た。 前記実施例1〜6で得られた修飾シリカゲルの炭素含有量を、元素分析により求めた。また、前記実施例1〜6で得られた修飾シリカゲルの表面反応率Aを、下記式1により求めた。ここで、bは炭素含有量(wt%)であり、nは反応分子の炭素数であり、Sはベースシリカゲルの比表面積値(m2/g)である。(式1) 表面反応率A(μmol/m2)=b×104/12×n×Sそれらの結果を表2に示す。 この炭素含有量の分析結果から、実施例1〜6で得られた修飾シリカゲルにおいて、シリカゲルの装飾に用いた化合物と、シリカゲルとが化学的に結合されていることが確認できた。また、この表面反応率の測定結果から、実施例1〜6で得られた修飾シリカゲルにおいて、シリカゲルの装飾に用いた化合物の種類により、反応率が異なることが確認できた。 また、前記実施例1〜6で得られた修飾シリカゲルを、それぞれ、内径4.6mm、長さ150mmのHPLC用カラムに、イソプロピルアルコールを使用して充填した。そのカラムをH PLC装置に接続し、10%酢酸エチル/n-ヘキサン溶液(重量比)を1ml/minで流通させ、ベンゼン(非吸着質)、フタル酸ジブチル(中性物質)、フェノール(酸性物質)、およびピリジン(塩基性物質)混合物の分離クロマトグラムを検出波長UV254nmで得た。図1〜図6にそのクロマトグラムを示す。図1〜図6は、それぞれ、実施例1〜6で製造した修飾シリカゲルを用いたときの結果である。 また、比較例1、2として、以下の試験も行った。(比較例1) 球状シリカゲル(商品名:スーパーマイクロビーズシリカゲル、富士シリシア化学(株)製、グレードMB 100-20/45ミクロン)を、表面処理を行わずに内径4.6mm、長さ150mmのHPLC用カラムに充填して上記と同様の分離試験を行った。図7にそのクロマトグラムを示す。(比較例2) 球状シリカゲル(商品名:スーパーマイクロビーズシリカゲル、富士シリシア化学(株)製、グレードMB 100-20/45ミクロン)を、アミノプロピルトリエトキシシランで表面処理を行ない、アミノ修飾シリカゲルを作成した。このアミノ修飾シリカゲルを、内径4.6mm、長さ150mmのHPLC用カラムに充填して上記と同様の分離試験を行った。図8にそのクロマトグラムを示す。 図1〜図6に示すように、実施例1〜6で製造した修飾シリカゲルを用いると、混合物に含まれるベンゼン(非吸着質)、フタル酸ジブチル(中性物質)、フェノール(酸性物質)、およびピリジン(塩基性物質)を、順相条件で良好に分離することができた。なお、図1〜図6におけるピークは、溶出された時間が早いものから順に、ベンゼン、フタル酸ジブチル、フェノール、ピリジンである。 すなわち、本発明のように、アルコール性水酸基をシリカゲル表面に修飾する表面処理を行うことで、中性、酸性および塩基性物質を良好に分離できることが確認できた。 それに対し、比較例1の場合は、図7に示すように、塩基性物質であるピリジンは強くシリカゲルに吸着され、1時間後も溶出が認められなかった。なお、図7におけるピークは、溶出された時間が早いものから順に、ベンゼン、フタル酸ジブチル、フェノールである。 また、比較例2の場合は、塩基性物質であるピリジンは良好に溶出されたが、酸性物質のフェノールについては強く吸着され、1時間後も溶出が認められなかった。なお、図8におけるピークは、溶出された時間が早いものから順に、ベンゼン、フタル酸ジブチル、ピリジンである。 尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。実施例1で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。実施例2で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。実施例3で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。実施例4で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。実施例5で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。実施例6で製造した修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。比較例1においてシリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。比較例2においてアミノ修飾シリカゲルを充填したカラムを用いて混合物を分離したときのクロマトグラムである。 表面をアルコール性水酸基で修飾され、クロマトグラフィーにおける固定相として用いられるシリカゲル。 前記アルコール性水酸基による修飾は、下記の(a)〜(b)のうちのいずれかの方法でなされたものであることを特徴とする請求項1記載のシリカゲル。(a)エポキシ基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させた後、前記エポキシ基を加水分解してアルコール性水酸基とする方法(b)アルコール性水酸基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させる方法 前記(a)における化合物がシランカップリング剤であることを特徴とする請求項2記載のシリカゲル。 前記シランカップリング剤が、前記エポキシ基として、γ-グリシドキシプロピル基を有するものであることを特徴とする請求項3記載のシリカゲル。 前記(b)における化合物が、アルコール性水酸基を2個以上有するアルコールであって、前記シリカゲルに結合可能な官能基がアルコール性水酸基であることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のシリカゲル。 前記アルコール性水酸基を2個以上有するアルコールが、エチレングリコール、グリセリン、および糖アルコール類から成る群から選ばれる1種以上であることを特徴とする請求項5記載のシリカゲル。 請求項1〜6のいずれかに記載のシリカゲルを固定相として備えるクロマトグラフ装置。 請求項7に記載のクロマトグラフ装置を用いて、塩基性物質を分離する分離方法。 前記塩基性物質が、1級アミン、2級アミン、3級アミン、及び4級アミンのうちのいずれかを有する化合物であることを特徴とする請求項8記載の分離方法。 請求項1〜6のいずれかに記載のシリカゲルの製造方法であって、下記の(a)〜(b)のうちのいずれかの工程を用いることを特徴とするシリカゲルの製造方法。(a)エポキシ基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させた後、前記エポキシ基を加水分解してアルコール性水酸基とする方法(b)アルコール性水酸基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させる方法 【課題】中性領域で使用することができ、塩基性物質とともに酸性物質の分離も妨げないシリカゲル、そのシリカゲルを用いたクロマトグラフ装置、クロマトグラフ装置を用いて塩基性物質を分離する分離方法、及びシリカゲルの製造方法を提供すること。【解決手段】本発明のシリカゲルは、表面をアルコール性水酸基で修飾され、クロマトグラフィーにおける固定相として用いられる。前記アルコール性水酸基による修飾は、下記の(a)〜(b)のうちのいずれかの方法でなすことができる。(a)エポキシ基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させた後、前記エポキシ基を加水分解してアルコール性水酸基とする方法。(b)アルコール性水酸基と、シリカゲルに結合可能な官能基とを備える化合物を、前記シリカゲルに結合可能な官能基によりシリカゲル表面に結合させる方法。 【選択図】図1


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