生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_毛髪美化に使用される植物性黒色素およびその適用
出願番号:2007545112
年次:2010
IPC分類:A61K 8/97,A61Q 5/10,C09B 61/00,D06P 1/34,A61Q 5/12


特許情報キャッシュ

プシュパンガダン,パルプ パル,マヘシュ ディシット,バーグワン シャンカー バネルジ,ランジャン ラオ,チャンダナ ベンカテスワラ JP 4546540 特許公報(B2) 20100709 2007545112 20041210 毛髪美化に使用される植物性黒色素およびその適用 カウンシル オブ サイエンティフィク アンド インダストリアル リサーチ 506372863 プシュパンガダン,パルプ 507193157 パル,マヘシュ 507193168 ディシット,バーグワン シャンカー 507193179 バネルジ,ランジャン 507193180 ラオ,チャンダナ ベンカテスワラ 507193191 青木 篤 100099759 石田 敬 100077517 古賀 哲次 100087413 永坂 友康 100111903 プシュパンガダン,パルプ パル,マヘシュ ディシット,バーグワン シャンカー バネルジ,ランジャン ラオ,チャンダナ ベンカテスワラ 20100915 A61K 8/97 20060101AFI20100826BHJP A61Q 5/10 20060101ALI20100826BHJP C09B 61/00 20060101ALI20100826BHJP D06P 1/34 20060101ALI20100826BHJP A61Q 5/12 20060101ALI20100826BHJP JPA61K8/97A61Q5/10C09B61/00 ZD06P1/34A61Q5/12 A61K 8/97 A61Q 5/10 C09B 61/00 D06P 1/34 特開平09−040530(JP,A) 特開平09−110661(JP,A) 特開2001−064131(JP,A) 特開2003−300845(JP,A) 特開2003−034625(JP,A) 特表2004−515515(JP,A) 特開平10−015540(JP,A) 特開2003−342152(JP,A) 特開2002−209995(JP,A) 30 IN2004000380 20041210 WO2006061847 20060615 2008523051 20080703 11 20070726 福井 美穂 本発明は、ブラックヘアダイ、およびそれを天然材料から調製する方法に関する。本発明の方法から得られた色素の混合物は、毛髪を着色する際に使用可能である。 毛髪の着色に使用される合成色素は長年知られている。着色剤は一時的であるか、または恒久的であるかに分類される。一時的な着色では、色は毛髪から比較的に容易に洗い流される。いわゆる毛髪のパーマネントカラーは、毛髪繊維上でのパラフェニレンジアミンなどの芳香族ジアミンまたは水素含有フェノール重合化合物の形成を含む。しかし、これらの色素は、皮膚癌、毛髪の喪失またはダメージなどのような多くの副作用を生じる。よって、毛髪の着色に使用されるこれらの合成色素は、極めて毒性が高く、従って、人の健康ならびに環境に有害である。 酸化型色素技術を用いて人の毛髪を着色するには、一般に、毛髪を酸化型毛髪着色剤の混合物で処理し、酸化剤過酸化水素が、最も一般的に用いられる酸化剤である。しかしながら、毛髪の過酸化水素処理は、酸化型着色剤を酸化する他、毛髪の有色メラニン成分を可溶化し、脱色を起こし、傷みや毛髪ダメージなどの望ましくない毛髪の質を招くおそれがある。 よって、日々の発明計画の中で、退色が少なく、高い洗浄耐性を示し、毛髪全体に実質的に一貫した毛髪着色の結果をもたらすことができ、皮膚に対する刺激作用が少なく、皮膚の染色が少なく、使用者の毛髪に有害な作用が少ない毛髪着色組成物を開発すること、ならびに便利で、生態系に優しく、このような毛髪着配合物を毛髪に施すための使用が容易な方法を開発することが望ましい。 何年にもわたって、人の毛髪の染色に伴う多くの問題の解消に多大な努力が向けられてきた。毛髪を染色する様々なアプローチが開発され、これらには直接作用色素、天然色素および酸化型色素が含まれる。 植物性色素と毛髪着色媒染剤(mordent)の組成物を使用すると、毛髪着色剤を毛髪に施すことができる。しかしながら、色の彩度、発色、厳密な最初の色、コンシステンシー、洗浄の迅速性の改良、毛髪の状態および毛髪ダメージの改良の分野において実質的な改良が必要とされる。 よって、毛髪を効率的に染めるが、毛髪への損傷を回避または軽減する、毛髪を効果的に着することができ、使用者の皮膚に対する刺激および/または染色を回避または軽減する、天然毛髪着色組成物の必要がある。 よって、本発明のもう1つの目的は、手早く簡単に使用できる毛髪着色組成物の個包装を提供することである。 植物から植物性色素を調製する方法は周知の天然色素であり、ペルシャグルミ(Juglans regia)、インディゴ(Indigofera tinctoria)、ミロバラン(Terminalia chebula)、オキナワネム(Acacia sinuata)、ヘナ(Lawsonia inermis)、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum) 、ムクロジ(Sapindus mukorossi)、アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)、インドスグリ(Emblica officinalis)、アカシア・カテチュ(Acasia catechu)およびキンマ(Piper betle)など色素抽出物などの植物性色素が本発明の着色組成物に含まれる。この方法は、色素を水で抽出し、乾燥させ、互いに容易に混合することができる色素を粉末化することを含む。このようにして調製された黒い色素は、多くの場合、毛髪の着色に使用される。植物材料から色素を得るこの方法は、抽出に水が使用されるので、生態系に優しいものと思われる。 天然起源の茶色の色素は、熟したクルミの外皮から調製することができる。このような色素はUSSR certificate no. 1784623 (1992)に記載されている。この色素は、チョコレートに似ていることから、食品加工工業で菓子類を茶色に染めるのに使用されることが多い。しかしながら、この色素は時間が経つにつれ分解する傾向がある。この色素は、ヘアカラー製品などの化粧品には適さないので、毛髪に使用することはできない。 食品に使用される黒い色素は茶葉を乾燥および精製することから得られる。よって、ヘアカラー製品を含む多様な状況で使用可能な、天然材料から調製された黒い色素が必要である。さらに、このような色素を高収量で生産する方法も必要である。発明の目的 本発明の第1の目的は、毛髪を着色するための、毛髪ダメージ、皮膚刺激を防ぎ、皮膚の染色を軽減し、ふけを取り、毛髪をコンディショニングする、植物性の黒色素を調製することである。 本発明のもう1つの目的は、副作用がない組成物を調製することである。 本発明のさらにもう1つの目的は、豊富なタンニン源であり、皮膚病に使用可能な植物の組合せを含む植物性組成物を調製することである。発明の概要 本発明の課題は、ヒトおよび動物の毛髪の着色に好適な毛髪着色組成物である。 本発明の一態様によれば、 a)ペルシャグルミ(Juglans regia)、インディゴ(Indigofera tinctoria)、ミロバラン(Terminalia chebula)、オキナワネム(Acacia sinuata)、ヘナ(Lawsonia inermis)、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum)、ムクロジ(Sapindus mukorossi)、アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)、インドスグリ(Emblica officinalis)、アカシア・カテチュ(Acasia catechu)およびキンマ(Piper betle)、 b)毛髪着色媒染剤(mordent)を含む毛髪着色組成物が提供される。aおよびbの各pHは約2〜5であり。aおよびbの組合せ混合物では、pHは約3〜5である。ここで組成物の色素成分の重量パーセンテージは、全組成物に対して表されていると理解すべきである。発明の詳細な説明 クルミ属(Juglans Linn)は南北アメリカおよび南ヨーロッパから東アジアにかけて分布している。6種が存在するが、本明細書ではペルシャグルミ(Juglans regia)を使用する。本発明の方法では未熟な野生のクルミの外皮を原料として用いる。これは豊富なタンパク源である。 インディゴ(Indigofera tinctoria)は、インド、中国およびその他の熱帯・亜熱帯地域に原生するマメ科植物属に属す。着色物質はこの植物の葉にインジゴチン(インジゴブルーとしても知られる)の形で存在する。 アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)は、世界の熱帯・亜熱帯地域に分布する植物の小さな属であり、上記の種の1つがインドに存在する。この薬草は強壮薬および皮膚病に用いられる。この植物は多量の樹脂とアルカロイド成分であるエクリプチンを含有する。この植物は、また、新規なポリチエニル化合物(α−ターチエニルメタノール)β−アミリンおよびスチグマステロールも含有する。 アカシア・カテチュ(Acasia catechu)はアカシアと呼ばれる熱帯樹木である。アカシアの木の水抽出物から主として得られる茶色の天然色素は、主としてカテチンを含有する。これは豊富なタンニン源である。 インドスグリ(Emblica officinalis)は、ネパールの南ヒマラヤから北インドから南インド、スリランカ、ビルマ、タイ、中国およびマレーシアに及ぶ広大な地域に自生している。果実、樹皮、および葉は豊富なタンニン源である。未熟果の乾燥パルプは18〜30%のタンニンを含有する。冷却、利尿薬、緩下薬および健胃薬としてより多い(35%まで)生果が用いられる場合もある。この果実はフィレンブリック酸(phyllemblic acid)、脂質、没食子酸およびエンブリカール(emblical)を含有する。これらの種子はまた硬化油も含有する(収率16%)。 オキナワネム(Acacia sinuata)は、一般的な、よじのぼる低木(princkly scandent shrub)であり、インド一体の熱帯ジャングルに存在する。シカカイ(shikakai)として知られるこの莢は、洗剤として広く使用されている。この莢を煎じると、胆汁症を緩和し、下剤として働く。この莢はふけ取りにも使用される。摩砕した莢から調製された軟膏は皮膚病に良い。この莢からサポニンが得られる(20.6重量%)。この莢のアルコール抽出物を酸加水分解すると、サポゲニンおよびアカシア酸が得られる。 ヘナ(Lawsonia inermis)は、無毛の多分枝低木か、または灰色がかった褐色の樹皮を持つ小木である。ヘナは多くの熱帯・温帯地域で栽培されている。色素が得られる葉を採るための大規模栽培は、インド、エジプトおよびスーダンに限定され、ペルシャ、マダガスカル、パキスタンおよびオーストラリアでのいくらか栽培されている。ヘナはインドおよび中東諸国で、掌、足の裏、爪および毛髪を着色するために長年用いられてきた。ヘナは無害で皮膚刺激がない。ヘナの葉のアルコール抽出物は弱い抗菌活性を示す。ヘナからタンニン10.21重量%が得られるが、このタンニン含量は様々であると考えられ、ジャムおよびカシミール産のサンプルのタンニン含量は4〜5重量%である。主要な着色物質は、ローソン、すなわち、2−ヒドロキシ−1:4ナフタキノンであり、乾燥葉に存在する。ヘナに存在するローソン以外の構成成分は没食子酸、グルコースマンニトール、脂肪樹脂および微量のアルカロイドである。 ムクロジ(Sapindus mukorossi)は、落葉樹であり、中国、日本およびインド原産で、ヒマチャルプラデシュから東のヒマラヤ地方および高度1500mを超えるアッサム地方に見られる。この樹は最適な生育のために排水の良い深い土壌を必要とする。果実は去痰作用および催吐作用があると信じられ、唾液過多、癲癇および白化の治療に用いられる。果実はまた、魚毒としての作用があるとの報告もある。粉末化した種子は殺虫性を持つとされている。果実は、果皮に存在するサポニン(10重量%)のために有用であり、核果の56.5%を占める。結晶性のサポニン、ムコロシド(mukorosside)がこの核果から単離されている。この核果の抽出物をDDTと混合したものは、殺真菌剤および殺虫剤として使用される。 フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum) は、芳香を持ち、草丈30〜60cmの一年生植物であり、カシミール、パンジャブ、およびガンジス上流域に野生しているのが見られ、インドの多くの地域で栽培されている。種子は、消化不良、下痢、赤痢性疝痛、肝臓および脾臓の肥大、ならびに慢性の咳に、野菜として食べられたり、煮たり、焼かれたりする。種子のペーストは皮膚を滑らか、かつ清潔に保つための化粧品として使用される。種子はアルカロイドトリゴネリン、コリン、サポニン、精油、硬化油、苦み抽出物および着色物質を含有する。 ミロバラン(Terminalia chebula)は、西ベンガル、アッサムの外ヒマラヤ地域に見られる大木である。ミロバランはまた、南インド、スリランカ、ビルマおよびマレーシアでも見られる。乾燥果から天然色素が得られる。この乾燥果は極めて豊富なタンニン源である(最大30〜35重量%)。ミロバランは、発熱、咳、喘息、泌尿器疾患、痔核および蠕虫に使用される。この果実は約30重量%の収斂物質を含有し、これは、特徴的な成分であるケブリン酸(chebulinic acid)によるものであり、また、タンニン酸、没食子酸、樹脂およびいくつかの天然アントラキノリンも含有する。 ベテルビン(Betelvine)(キンマ(Piper betle L))は、一般にパーン(Paan)として知られ、インドに見られる。その葉はサプリメントと一緒に噛むのに使用される。キンマの葉は多くの医学的特性を有する。その葉はポリフェノール源である。キンマの葉のフレッシュジュースは多くのアーユルヴェーダ調製物として使用される。 本発明は、毛髪着色のための特に有効な方法および生成物を発見したことに基づく。これらの方法および生成物は、安全限界以下の色素と媒染剤(mordent)の使用を含む。よって、布の着色剤、皮磨き剤、ならびに化粧品および毛髪の美化剤である、天然材料由来の植物性黒色素が提供され、その成分は、ペルシャグルミ20〜30重量%の抽出物、インディゴの色素10〜20重量%、オキナワネムの色素5〜10重量%、ヘナ10〜15重量%、フェヌグリーク5〜10重量%、ムクロジ2〜5重量%、アメリカタカサブロウ10〜15重量%、アカシア・カテチュ(Acasia catechu)の色素7〜10重量%、インドスグリ10〜15重量%、ミロバラン2〜4重量%、およびキンマ2〜5重量%である。 本発明の一実施形態では、使用される媒染剤は、上記の種の天然源のものである。 本発明の別の実施形態は、果実抽出物であるペルシャグルミ、ミロバラン、インドスグリ、オキナワサネム、ムクロジ(Sapindus mukorossi)、および葉抽出物であるインディゴ、ヘナ、フェヌグリークおよびキンマを含む。 本発明の別の実施形態では、使用される植物の色素は、水、またはメタノール、エタノールもしくはアセトンのような有機溶媒と媒染剤で抽出することにより得られる。本発明のさらに別の実施形態では、使用される色素は、葉、果実、および根茎または根部から選択される植物部分から得ることができる。 本発明のさらに別の実施形態では、それはタンニンおよびタンパク質を含む。 本発明の別の実施形態では、方法は、 a)必要な植物材料部分を得、陰干しする工程、 b)乾燥した植物材料を粉末化して微粉末/粗粉末を得る工程、 c)材料を水に15〜24時間浸漬し、30〜50分間煮沸(85〜95℃)する工程、 d)原料を消耗させ、濃縮し、成形し、安全限界下以下で好適な媒染剤(mordent)を含む好適な色素を形成し、必要な組成物を得るステップを含む。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は毛髪喪失または毛髪へのダメージを生じない。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は粉末、クリーム、ペースト、オイルまたは溶液の形態である。 本発明のさらい別の実施形態では、合成色素は使用されない。 本発明のさらに別の実施形態、該組成物は無刺激である。 本発明の別の実施形態では、該組成物は毛髪のつや(lusture)およびテクスチャーの増強をもたらす。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は毛髪の抜け落ちを防ぎ、また、毛髪の再成長も助ける。 本発明のさらに別の実施形態では、毛髪での組成物の保持時間が長くなる。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物はふけ取りを助ける。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物はヘアコンディショナーとして使用され得る。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は毛髪を着色するために使用され得る。 本発明の別の実施形態では、混合物の微粉末と水の重量に基づく比率は1:20〜1:25である。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物のpHは2〜5である。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は靴磨き剤に使用される。 本発明の別の実施形態では、該組成物は皮のつや出し剤磨き剤に使用される。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は布着色剤に使用され、布から洗い落とせない。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は皮膚に粘着しない。 本発明の別の実施形態では、該組成物は局所適用の際に副作用がない。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は抗真菌性である。 本発明のさらに別の実施形態では、該組成物は非かゆみ性かつ非アレルギー性である。実施例1 ペルシャグルミ20重量%、インディゴ15重量%、アメリカタカサブロウ10重量%、アカシア・カテチュ7重量%、インドスグリ10重量%、ミロバラン5.0重量%、キンマ3.0重量%、オキナワネム5重量%、ヘナ10重量%、フェヌグリーク10重量%およびムクロジ5重量%。 これらの植物材料は、水分含量が2〜3重量%以下になるまで陰干ししたものを採取した。陰干しした植物材料を電気スプレッダー(electric spreder)で粉末状に粉砕した。この微粉末原料を水に15時間浸漬する。15時間浸漬した後、原料の色素が無くなって液体色素が得られるまで、沸騰しない程度の温度(85〜95℃)で30〜50分間煮沸し、この液体色素を噴霧乾燥して濃縮し、粉末を得る。媒染剤(mordent)を含まずに、好適な比率で植物色素粉末を配合し、必要な組成物を得る。この組成物を毛髪の着色に使用する。実施例2 ペルシャグルミ20重量%、インディゴ10重量%、アメリカタカサブロウ11重量%、アカシア・カテチュ8重量%、インドスグリ15重量%、ミロバラン3.5重量%、キンマ2.0重量%、オキナワサネム10重量%、ヘナ10重量%、フェヌグリーク5重量%およびムクロジ5重量%、着色媒染剤(mordent)0.5重量%。 これらの植物材料は、水分含量が2〜3重量%以下になるまで陰干ししたものを採取した。陰干しした植物材料を電気スプレッダー(electric spreder)で粉末状に粉砕した。この微粉末原料を水に15時間浸漬する。15時間浸漬した後、原料の色素が無くなって液体色素が得られるまで、沸騰しない程度の温度(85〜95℃)で30〜50分間煮沸し、この液体色素を噴霧乾燥して濃縮し、粉末を得る。安全限界以下で媒染剤(mordent)を含め、好適な比率で植物色素粉末を配合し、必要な組成物を得る。 この組成物は毛髪に極めて高い相乗作用を示した。組成物は着色に加え、毛髪のつや(lusture)を増し、皮膚刺激およびふけを生じなかった。この粉末配合物を包装し、毛髪用植物黒色素または毛髪着色製品としての使用にために市販することができる。参考例1 ペルシャグルミ25重量%、インディゴ20重量%、アメリカタカサブロウ10重量%、インドスグリ10重量%、ミロバラン8.0重量%、キンマ1.75重量%、オキナワネム5重量%、ヘナ15重量%、フェヌグリーク5重量%および着色媒染剤(mordent)0.25(重量%)。 これらの植物材料は、水分含量が2〜3重量%以下になるまで陰干ししたものを採取した。陰干しした植物材料を電気スプレッダー(electric spreder)で粉末状に粉砕した。この微粉末原料を水に15時間浸漬する。15時間浸漬した後、原料の色素が無くなって液体色素が得られるまで、沸騰しない程度の温度(85〜95℃)で30〜50分間煮沸し、この液体色素を噴霧乾燥して濃縮し、粉末を得る。媒染剤(mordent)を含め、好適な比率で植物色素粉末を配合し、必要な組成物を得る。 この粉末色素は一定の割合で湯に溶解させることができる。得られた溶液を25〜30分間毛髪に適用する。その後、溶液を水で洗い流す。参考例2 ペルシャグルミ30重量%、インディゴ10重量%、アメリカタカサブロウ15重量%、インドスグリ10重量%、ミロバラン14.5重量%、ヘナ10重量%、フェヌグリーク5重量%、ムクロジ5重量%および着色媒染剤(mordent)0.025重量%。 これらの植物材料は、水分含量が2〜3重量%以下になるまで陰干ししたものを採取した。陰干しした植物材料を電気スプレッダー(electric spreder)で粉末状に粉砕した。この微粉末原料を水に15時間浸漬する。15時間浸漬した後、原料の色素が無くなって液体色素が得られるまで、沸騰しない程度の温度(85〜95℃)で30〜50分間煮沸する。この液体色素を100倍量の湯に希釈し、色素溶液中で保存料として安息香酸を使用してもよい。 この液体色素もまた、毛髪の着色に適用される。 この組成物は、ペルシャグルミ、インディゴ、アメリカタカサブロウ、ミロバラン、オキナワネム、ヘナ、フェヌグリーク、ムクロジ、インドスグリ、アカシア・カテチュおよびキンマを含む。着色媒染剤(mordent)用いた場合、結果はグリセオフルビン(25mg/ディスク)よりも4mg/ディスクでより良好な阻止を示す。色分析 スポットサイズ0.3mm径の顕微鏡クロマメーターを用い、毛髪サンプルを、両側に白い粘着テープの付いた1cm幅のストリップに取り付け、これを顕微鏡スライドに設置した。毛髪の繊維を焦点に持ってくるために顕微鏡のサンプルポジショニングステージを用い、測定を行った。次に、次の測定前にサンプル(洗浄前および洗浄後)を無作為に再ポジショニングし、計15回の測定を行い、毛髪の色が最大1か月維持されていたことを見出した。 毛髪、布を着色するための着色剤、皮磨き剤、および化粧品として有用であり、ペルシャグルミ(Juglans regia)、インディゴ(Indigofera tinctoria)、ミロバラン(Terminalia chebula)、アメリカタカサブロウ(Eclipta alba)、インドスグリ(Emblica officinalis)、アカシア・カテチュ(Acasia catechu)、キンマ(Piper betle)、オキナワネム(Acacia sinuata)、ヘナ(Lawsonia inermis)、フェヌグリーク(Trigonella foenum-graecum) およびムクロジ(Sapindus mukorossi)植物の抽出物を含む、相乗作用性植物性組成物。 ペルシャグルミの抽出物20〜30重量%、インディゴの色素10〜20重量%、オキナワネムの色素5〜10重量%、ヘナの色素10〜15重量%、フェヌグリークの色素5〜10重量%、ムクロジの色素2〜5重量%、アメリカタカサブロウの色素10〜15重量%、アカシア・カテチュ(Acasia catechu)の色素7〜10重量%、インドスグリの色素10〜15重量%、ミロバランの色素2〜4重量%、キンマ(Piper betel)の抽出物2〜5重量%が使用される、請求項1に記載の植物性組成物。 ペルシャグルミ、ミロバラン、オキナワネム、ムクロジ、インドスグリが果実抽出物であり、インディゴ、アメリカタカサブロウ、ヘナ、およびキンマが葉抽出物であり、フェヌグリークが種子抽出物を含む、請求項1に記載の組成物。 使用される抽出物が水、またはメタノール、エタノールもしくはアセトンのような有機溶媒、および担体を伴う媒染剤で抽出することにより得られる、請求項1に記載の組成物。 天然源のものであるインドスグリが媒染剤(媒染剤(mordent))として使用される、請求項1に記載の組成物。 アカシア・カテチュが結合剤として使用される、請求項1に記載の組成物。 ミロバランが色素のコンシステンシーを維持するために使用される、請求項1に記載の組成物。 使用される担体が蒸留水である、請求項1に記載の組成物。 使用される色素が葉、果実および根茎または根部から選択される植物部分から得られる、請求項1に記載の組成物。 タンニンおよびタンパク質を含む、請求項1に記載の組成物。 請求項1に記載の組成物を調製する方法であって、 a)必要な植物材料部分を得、陰干しする工程、 b)乾燥した植物材料を粉末化して微粉末/粗粉末を得る工程、 c)材料を水に15〜24時間浸漬し、30〜50分間煮沸(85〜95℃)する工程、 d)原料を消耗させ、濃縮し、成形し、安全限界下以下で好適な媒染剤(mordent)を含む好適な色素を形成し、必要な組成物を得るステップを含む、方法。 毛髪喪失または毛髪へのダメージを起こさない、請求項1に記載の組成物。 粉末、クリーム、ペースト、オイルまたは溶液の形態である、請求項1に記載の組成物。 無毒かつ安全である、請求項1に記載の組成物。 合成色素が使用されない、請求項1に記載の組成物。 無刺激である、請求項1に記載の組成物。 毛髪のつや(lusture)およびテクスチャーの増強をもたらす、請求項1に記載の組成物。 毛髪における保持時間が長くなる、請求項1に記載の組成物。 ふけ取りを助ける、請求項1に記載の組成物。 ヘアコンディショナーとして使用される、請求項1に記載の組成物。 毛髪を着色するために使用され得る、請求項1に記載の組成物。 混合物の微粉末と水の重量に基づく比率が1:20〜1:25である、請求項1に記載の方法。 pHが2〜5である、請求項1に記載の組成物。 靴磨き剤に使用される、請求項1に記載の組成物。 皮磨き剤に使用される、請求項1に記載の組成物。 布着色剤に使用され、布から洗い落とせない、請求項1に記載の組成物。 皮膚に粘着しない、請求項1に記載の組成物。 局所適用の際に副作用がない、請求項1に記載の組成物。 抗真菌性である、請求項1に記載の組成物。 非かゆみ性かつ非アレルギー性である、請求項1に記載の組成物。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る