生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_ジイソブチレンの製造方法
出願番号:2007543025
年次:2012
IPC分類:C07C 2/28,B01J 31/10,C07C 11/02,C07C 7/12,C07C 11/09,C07C 9/16,C07C 5/03,B01J 20/08,B01J 20/10,B01J 20/18,B01J 20/26,C07B 61/00


特許情報キャッシュ

リン、 シャウ−チャン カーン、 アンドリュー ピー. ザック、 トーマス エス. JP 4892488 特許公報(B2) 20111222 2007543025 20050909 ジイソブチレンの製造方法 ライオンデル ケミカル テクノロジー、 エル.ピー. 505341095 LYONDELL CHEMICAL TECHNOLOGY, L.P. 宮崎 昭夫 100123788 石橋 政幸 100106138 緒方 雅昭 100127454 リン、 シャウ−チャン カーン、 アンドリュー ピー. ザック、 トーマス エス. US 10/994,513 20041122 20120307 C07C 2/28 20060101AFI20120216BHJP B01J 31/10 20060101ALI20120216BHJP C07C 11/02 20060101ALI20120216BHJP C07C 7/12 20060101ALI20120216BHJP C07C 11/09 20060101ALI20120216BHJP C07C 9/16 20060101ALI20120216BHJP C07C 5/03 20060101ALI20120216BHJP B01J 20/08 20060101ALI20120216BHJP B01J 20/10 20060101ALI20120216BHJP B01J 20/18 20060101ALI20120216BHJP B01J 20/26 20060101ALI20120216BHJP C07B 61/00 20060101ALN20120216BHJP JPC07C2/28B01J31/10 ZC07C11/02C07C7/12C07C11/09C07C9/16C07C5/03B01J20/08 AB01J20/08 BB01J20/10 AB01J20/18 BB01J20/26 AC07B61/00 300 C07B 31/00-63/04 C07C 1/00-409/44 特開2004−123714(JP,A) 特開昭54−044604(JP,A) 特表2001−524458(JP,A) 特開平02−306926(JP,A) 10 US2005032332 20050909 WO2006057692 20060601 2008520664 20080619 6 20080909 高橋 直子 本発明はイソブチレンからジイソブチレンを製造する方法に関する。この方法はイソブチレンを固体吸着材と接触させて硫黄および/または窒素不純物を除去し、続いてスルホン酸型イオン交換樹脂を使用してイソブチレンをジイソブチレンにオリゴマー化する工程を含む。該固体吸着材はイソブチレンから硫黄および/または窒素不純物を除去し、スルホン酸型イオン交換樹脂の触媒活性と触媒寿命の両方とも驚くほど増加させる。所望によっては、水素化触媒を使用してジイソブチレン生成物をイソオクタンに水素化することができる。 スルホン酸型イオン交換樹脂触媒を使用するイソブチレンなどのオレフィンのオリゴマー化は技術上周知である。例えば、米国特許第4,100,220号は、スルホン酸樹脂触媒およびt−ブタノール選択性向上剤を使用するイソブチレンオリゴマー化について記載している。さらに、米国特許第4,447,668号はメチルt−ブチルエーテルを溶媒としてスルホン樹脂触媒A−15を使用するイソブチレンのオリゴマー化を開示している。さらに、米国特許第5,877,372号はスルホン酸樹脂触媒、t−ブタノール選択性向上剤およびイソオクタン希釈剤を使用するイソブチレンの選択的オリゴマー化を記載している。最後に、米国特許第6,376,731号は、オリゴマー化選択性を向上させるためのC3−C4アルカン希釈剤およびジイソブチレンへの選択性を増進させるためのt−ブタノールの存在下でのイソブチレンのオリゴマー化について開示している。 ジイソブチレン生成物はそれ自体使用できるし、あるいは米国特許第5,877,372号および第6,376,731号に記載のようにイソオクタンに水素化することもできる。ジイソブチレンおよびイソオクタンは有力な燃料配合組成物である。 要するに、スルホン酸型イオン交換樹脂触媒によるイソブチレンのオリゴマー化によってジイソブチレンを製造する新規な方法が必要とされている。発明者らは驚くべきことに、イソブチレン供給原料中の硫黄および/または窒素不純物が、触媒活性を低下させてオリゴマー化工程中にスルホン酸型イオン交換樹脂触媒を失活させていることを見出した。 本発明は、ジイソブチレンを製造するための方法である。本方法は、先ずイソブチレンを固体吸着材と接触させてイソブチレンから硫黄および/または窒素不純物を除去し、次いでスルホン酸型イオン交換樹脂触媒によってイソブチレンをオリゴマー化してジイソブチレンを生成させる工程を含む。発明者らは固体吸着材の使用が、イソブチレンの高転化率と安定した触媒活性をもたらすことを見出した。 本発明の方法は、スルホン酸型イオン交換樹脂触媒でイソブチレンをオリゴマー化してジイソブチレンを製造することを含む。スルホン酸樹脂触媒はよく知られている。スルホン酸樹脂触媒の商業的な例にはアンバーリストA−15、アンバーリストA−35、アンバーリストA−36、ピュロライト275、ダウエックス50などがある。スルホン酸樹脂触媒を使用するイソブチレンのオリゴマー化は技術上よく知られており、米国特許第4,100,220号、第4,447,668号、第5,877,372号および第6,376,731号に記載されている。 イソブチレンのオリゴマー化は、通常、二量体(ダイマー)への非常に高い反応選択性を達成するオリゴマー化反応条件において、イソブチレン供給原料をロームアンドハース製のアンバーリストA−15などのスルホン酸樹脂触媒と接触させることによって行われる。一般に少量のトリマーもオリゴマー化反応で生成する。通常、転化したイソブチレンの10%未満がトリイソブチレン共生成物に転化する。一般に、オリゴマー化工程では既知のオリゴマー化条件が使用できる。好適な条件は、広くは0℃〜200℃、好ましくは10℃〜100℃の範囲の温度、および液相を維持するのに十分な圧力、例として50psig以上、例えば50〜500psigである。 本発明方法に有用なイソブチレン供給原料としては任意供給源からのイソブチレンでよい。イソブチレンの好適なソースには精油所CatB−Bやラフィネート(Raffinate)-1などのイソブチレン含有供給原料流、または米国特許第5,625,109号、第3,510,538号、第4,165,343号、および第4,155,945号に記載のようなt−ブタノールの脱水からの純粋なイソブチレンがある。オキシラン法によるt−ブチルアルコールの製造は周知であり、工業的規模で広く実施されており、例えば米国特許第3,351,635号を参照されたい。CatB-B(時に精油所B−Bとして知られる)供給原料流は、流動接触分解による原油の精製中に得られるC4流(主としてブテンおよびブタン)である。ラフィネート−1は、1,3−ブタジエンの選択的分離後のスチームクラッキングプロセスで生成する。イソブチレン供給原料は流動接触分解からのCatB-B供給原料流が好ましい。イソブチレン供給原料中のイソブチレンの量は、概略8重量%から実質的に純粋なイソブチレンまでの範囲とすることができる。 オリゴマー化工程中、イソブチレンはオリゴマー化反応器にそのままで、またはある種の希釈剤の存在下に供給することができる。希釈剤が存在することが好ましい。選択性向上剤としてt−ブタノールおよび/または水が好ましく用いられる。t−ブタノールを使用することが米国特許第4,100,220号、第5,877,372号および第6,376,731号に教示されている。さらに、イソブチレン供給原料濃度を減らすことにより反応選択性をさらに向上させるため、および反応熱の除去に資するため、C3〜C10アルカン希釈剤の使用が好ましい。アルカン希釈剤の使用は、米国特許第5,877,372号および第6,376,731号に教示されている。 オリゴマー化生成物はジイソブチレンならびに若干の未反応イソブチレンおよびトリイソブチレン共生成物を含む。慣用の方法を使用してジイソブチレンをイソブチレンから分離することが必要となることがある。イソブチレンがジイソブチレン生成物から分離される場合は、このイソブチレンはオリゴマー化反応器にリサイクルすることができる。 オレフィンのオリゴマー化に使用する前に、イソブチレン供給原料を固体吸着材床と接触させて硫黄および/または窒素不純物を除去する。吸着材を使用する固-液抽出法による硫黄および/または窒素不純物の除去は、技術上よく知られている。通常の抽出においては、イソブチレンを液相中で少なくとも1種の固体吸着材と接触させる。本発明に有用な固体吸着材は、イソブチレン供給原料から硫黄および/または窒素不純物を除去できる吸着材ならなんでもよい。好適な吸着材にはモレキュラーシーブ、酸化アルミニウム、酸化シリコン、シリカーアルミナ、およびアンバーリスト15(ロームアンドハースから入手可能)などのスルホン酸樹脂が含まれる。13Xモレキュラーシーブ、ZSM−5、ゼオライトXまたはゼオライトYのようなモレキュラーシーブが特に好ましい。有用な酸化アルミニウム、酸化シリコン、およびシリカ−アルミナはニッケルなどの担持遷移金属を含むこともできる。特に有用な吸着材は13Xモレキュラーシーブである。 吸着接触は、温度は重要ではないけれども穏やかな温度で都合よく行われる。好適な温度は約0℃〜150℃、好ましくは20℃〜60℃の範囲である。流量は重要な問題ではないが、約0.2〜10容積のイソブチレン供給原料/吸着材容積/時間の流量が好ましく、約1〜5容積の流量が特に好ましい。固体吸着材としてスルホン酸樹脂が使用される場合は、接触方法はイソブチレンの二量化をもたらさない条件で実施される。新しい床を使用中に劣化した床を再生できるよう、一般に2つ以上の吸着材接触床を使用することが好ましい。再生は既知の方法のいずれによっても遂行することができる。例えば、再生はベッドを単に減圧するかあるいは水、メタノール、または他の溶媒で洗浄し、続いて乾燥するか、あるいはスチーム、窒素などの加熱した不活性ガスでのストリッピングによっても達成できる。 固体吸着材は硫黄および/または窒素を吸着して保持し、硫黄および/または窒素不純物の少なくなったイソブチレンをもたらす。最初は、硫黄および/または窒素不純物を実質的完全に除去でき、二量化反応器に供給されるイソブチレンは非常に純度が高い。接触固体は時間とともに徐々にこれらの成分の除去に対して効果が少なくなる。この接触工程はイソブチレンから30%以上の硫黄および50%以上の窒素の含量を除去するのが好ましい。より好ましくは、約50%を超える硫黄と70%を超える窒素の含量を接触中に除去する。接触後、次いでイソブチレンが分離されてオリゴマー化反応器に供給される。 本発明にしたがって、分離効率が望ましい点以下に落ちてしまう前もって決めた時間に、固体吸着材を200℃以上の温度で窒素または空気などの加熱したガス流と接触させるか、メタノール、アセトンまたは水などの溶媒で洗浄するか、あるいは単に固体吸着ベッドを減圧することによって優先的に再生する。最適の不純物除去が達成できるように、複数の並行接触ゾーンを用いて、一方のゾーンが再生されている間に供給原料を新しいまたは再生した接触物質を含むゾーンを通過させるのが有利である。 イソブチレンオリゴマー化に続いて、ジイソブチレンは所望によってイソオクタンに水素化される。水素化工程は慣用の方法を用いて実施することができる。例えば、ジイソブチレンを水素と、液相中適温および適圧で接触させることができる。好適な反応温度は0℃〜500℃で変えられるが、25℃〜200℃が好ましい。反応は好ましくは大気圧または大気圧を超える圧力で実施される。正確な圧力は重要ではない。通常の圧力は1気圧〜100気圧である。ラネーニッケルおよび担持ニッケル、パラジウム、および白金触媒を含むがこれらに限定されないすべての好適な水素化触媒を使用することができる。ニッケル、パラジウムおよび白金用の好適な担体には炭素、シリカ、アルミナ、珪藻土などがある。水素化は溶媒の存在下または不存在下に実施することができる。水素化後、イソオクタンを分離するため、水素化触媒と溶媒(存在する場合には)を慣用方法で除去することによってイソオクタン生成物を回収することができる。 水素化反応は、水素化方法に関して技術上知られているすべての構造の慣用反応器を使用して実施できる。回分方法はもちろん連続方法も使用できる。例えば、触媒を固定床または懸濁液の形で配置することができる。 以下の実施例は本発明を単に説明するものに過ぎない。当業者なら本発明の精神およびクレイムの技術的範囲内にある多数の変形を認めるであろう。比較例1:未処理イソブチレンを使用するイソブチレン二量化 CatB−B精油所イソブチレン(95重量%)およびt−ブチルアルコール(TBA、5重量%)を含むイソブチレン反応供給原料を、スルホン化したイオン交換樹脂を入れた1インチの固定床反応器(30g、ピュロライトCT275、WHSV=2.1/時、93℃)に供給する(63g/時で)。イソブチレン反応供給原料の流速は63g/時(2.1WHSV)である。CatB-B精油所イソブチレンはイソブチレン16.78重量%、イソブタン28.37重量%、n−ブタン13.55重量%、1−ブテン13.07重量%、1,3-ブタジエン0.33重量%、トランス2−ブテン14.26重量%、シス2−ブテン10.37重量%、プロパン1.17重量%、プロピレン1.41重量%、1−ペンテン0.69重量%、S15ppmおよびN65ppmを含む。反応器は3ゾーン炉を使用して93℃に維持され、生成物流は反応開始後の種々の時間にGCによって分析した。 実施例2:未処理イソブチレンを使用するイソブチレン二量化 CatB-B精油所イソブチレン(95重量%)およびt−ブチルアルコール(TBA、5重量%)を含むイソブチレン反応供給原料を、22℃でのオリゴマー化に先立って、90gのUOP13XHPモレキュラーシーブ吸着材を充填した1インチステンレス管に最初に供給する以外は実施例1の手順を繰り返した。該供給原料(吸着材と接触後S8〜10ppmおよびN11ppmを含んでいた)を13Xモレキュラーシーブ吸着材中、次いでオリゴマー化反応器中に連続的に通過させた。 表1に示した結果は、オリゴマー化触媒が固体吸着材を使用しない対照テストに比較して極めて良好(イソブチレン転嫁率がより高い)、かつ、より安定(転化率がより安定)に機能することを示している。 (a)ターシャリーブタノールおよび/または水を含むイソブチレンの供給原料流であって、硫黄および/または窒素不純物を含む供給原料流を固体吸着材と接触させて硫黄および/または窒素不純物の量を減らした接触したイソブチレンを生成させる工程、ここで前記固体吸着材は、モレキュラーシーブ、酸化アルミニウム、酸化シリコン、シリカーアルミナ、スルホン酸樹脂、およびそれらの混合物からなる群から選ばれるものであり、および (b)前記接触したイソブチレンをスルホン酸樹脂触媒の存在下にオリゴマー化してジイソブチレンを生成させる工程、 を含む製造方法。 前記固体吸着材が13Xモレキュラーシーブ、ZSM−5、ゼオライトX、ゼオライトYおよびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項1記載の製造方法。 前記固体吸着材が13Xモレキュラーシーブを含む、請求項1記載の製造方法。 前記イソブチレンの供給原料流が、流動接触分解による原油の精製中に得られるC4流である、請求項1記載の製造方法。 水素化触媒の存在下でジイソブチレンを水素化してイソオクタンを生成させることをさらに含む請求項1記載の製造方法。 前記水素化触媒が担持ニッケル触媒である、請求項5記載の製造方法。 前記固体吸着材が13Xモレキュラーシーブ、ZSM−5、ゼオライトX、ゼオライトY、およびそれらの混合物からなる群から選ばれる、請求項5記載の製造方法。 前記固体吸着材が13Xモレキュラーシーブを含む、請求項5記載の製造方法。 前記イソブチレンの供給原料流が流動接触分解による原油の精製中に得られるC4流である、請求項8記載の製造方法。 前記イソブチレンの供給原料流を、20〜60℃の温度下に少なくとも1種の固体吸着材床を液相で通過させることにより、供給原料流を固体吸着材と接触させる請求項1記載の製造方法。


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