生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_sgp130をコードする最適化ヌクレオチド配列
出願番号:2007528753
年次:2011
IPC分類:C12N 15/09,C12N 1/21,C12N 5/10,C12P 21/02


特許情報キャッシュ

ゼーゲルト,ディルク ヴェーツィッヒ,ゲオルク ラハウス,ニコラウス デッケ,イェシカ ローゼ−ヨン,シュテファン JP 4615016 特許公報(B2) 20101029 2007528753 20050826 sgp130をコードする最適化ヌクレオチド配列 コナリス リサーチ インスティチュート アーゲー 505470960 細田 芳徳 100095832 ゼーゲルト,ディルク ヴェーツィッヒ,ゲオルク ラハウス,ニコラウス デッケ,イェシカ ローゼ−ヨン,シュテファン EP 04020455.4 20040827 20110119 C12N 15/09 20060101AFI20101222BHJP C12N 1/21 20060101ALI20101222BHJP C12N 5/10 20060101ALI20101222BHJP C12P 21/02 20060101ALI20101222BHJP JPC12N15/00 AC12N1/21C12N5/00 102C12P21/02 C C12N 15/00-15/90 C07K 14/705 UniProt/GeneSeq GenBank/EMBL/DDBJ/GeneSeq CA/BIOSIS/MEDLINE/WPIDS(STN) JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamII) PubMed 特表2002−525119(JP,A) 特開2004−182638(JP,A) Eur. J. Biochem.,2001年,vol.268, no.1,pp.160-167 15 EP2005009247 20050826 WO2006021453 20060302 2008510474 20080410 15 20070403 戸来 幸男 本発明は、コドン最適化sgp130コード核酸分子および本発明の核酸分子を使用する哺乳動物細胞または細菌における高効率のsgp130の組換え体産生のための方法に関する。 クローン病などのような種々の疾患の処置について、可溶性IL-6R依存性のIL-6応答を特異的にブロックすることは、処置のために所望され得る。可溶性gp130−二量体、特にIgG-Fc融合タンパク質またはPEG化版のsgp130が、クローン病(CD)患者からのLPMCからのsIL-6Rの抗アポトーシス効果を効率的に阻害することならびに従って該化合物が該疾患および例えば大腸炎または慢性関節リウマチのような関連疾患の処置に有用であることが見出された。不幸なことに、これまではsgp130の組換え体産生は、特にほんの少量のタンパク質が得られ得るという事実のために困難である。 従って、本発明の基礎となる技術的な問題は、sgp130Fcまたはsgp130(D1-D3)の組換え体産生の効率を改善することを可能にする手段を提供することであった。 該技術的問題の解決は、特許請求の範囲によって特徴付けられる態様を提供することによって達成される。本発明へ導く実験の間、sgp130FcをコードするDNAの特定のコドン最適化版の使用によって、組換えタンパク質の収量が非改変版のDNAに比べて少なくとも10〜20倍増加され得ることが見出された。原核生物sgp130(D1−D39)版の場合において、DNAの最適化はより短い所望されない副産物の減少を導いた。 従って、本発明は (a)図2(sgp130 (D1-3)_opt)もしくは図3(sgp130Fc_opt)に示されるような核酸配列または(b)そのコドン使用頻度パターンを維持するそのフラグメントもしくはアナログを含む、sgp130をコードする核酸分子に関する。sgp130の文字「s」は「可溶性」を意味する。本明細書中で使用される場合、用語「可溶性」は、細胞内ドメインおよび膜貫通ドメインを欠損するgp130分子に関する。sgp130 (D1-D3)_optに使用されるドメインは、gp130の最初の3つの細胞外ドメインD1-D3からなる。 本明細書中で使用される場合、用語「フラグメント」は、gp130の細胞外ドメインをコードする最適化cDNAの全体またはより小さい部分を含むsgp130フラグメントをいう。好ましくは、かかるフラグメントは、全長分子の生物学的活性を示し、例えば、アゴニスト性複合体IL-6/sIL-6Rの活性を阻害する能力を維持する。細菌における発現のために、かかるフラグメントはまた、真核生物の分泌リーダー配列(MLTLQTWVVQALFIFLTTESTG、1位〜22位)を有さないsgp130を含む。さらに、原核生物の分泌リーダー配列、例えば、pelBまたはOmpAは、sgp130配列またはその一部の前にクローン化され得、それぞれ適切な発現プラスミド、例えば、pET22b (Merck Biosciences GmbH, Bad Soden, Germany)、pASK-IBA2、pASK-IBA12 (IBA, Goettingen, Germany)から由来し得る。さらに、sgp130タンパク質は、精製目的のためのタグ、例えば、His6、Strep、Mycまたは他のもののありなしで発現され得る。 本明細書中で使用される場合、用語「アナログ」は、同じアミノ酸配列をコードするが、遺伝的コードの重複によって異なるヌクレオチド配列を有する核酸分子をいう。本明細書中で使用される場合、用語「コドン使用頻度パターン」は、ヌクレオチド配列、例えば高度に発現される哺乳動物遺伝子における平均頻度をいう。ヒトを含む哺乳動物についてのコドン使用頻度パターンは、文献に見出され得る;例えば、Nakamura et al . , Nucleic Acids Research 1996, 24:214-5を参照。本発明の核酸分子において、コドン使用頻度パターンは、宿主生物体、例えば哺乳動物細胞のコドン偏位をより近く示すように変更される。 あるいは、本発明は核酸分子に関し、ここで図2または3の核酸配列対野生型核酸配列において変更された少なくとも80%、好ましくは少なくとも90%、より好ましくは少なくとも95%、最も好ましくは少なくとも98%のコドンが存在する。 好ましい態様において、本発明の核酸分子は、DNA分子である。 本発明は、本発明の核酸分子を含む発現ベクターを包含する。発現ベクターは、当業者に周知の方法に従って構築され得る;例えば、Sambrook, Molecular Cloning A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory (1989) N.Y.を参照。組換え体発現のために使用される「制御要素」または「調節配列」は、転写および翻訳を行うために宿主細胞タンパク質と相互作用するベクター−エンハンサーの非翻訳領域、プロモーター、5’および3’非翻訳領域である。かかる要素は、その強さおよび特異性が異なり得る。使用されるベクター系および宿主に依存して、構成性および誘導性プロモーターを含む任意の数の適切な転写および翻訳要素が使用され得る。哺乳動物細胞系において、哺乳動物遺伝子または哺乳動物ウイルス由来のプロモーターが好ましい。プロモーターおよび他の発現調節シグナルは、発現が設計される宿主細胞と適合するように選択され得る。例えば、哺乳動物プロモーターとしては、カドミウムのような重金属に応答して誘導され得るメタロチオネインプロモーターおよびβ−アクチン30プロモーターが挙げられる。SV40ラージT抗原プロモーター、ヒトサイトメガロウイルス(CMV)前初期(IE)プロモーター、ラウス肉腫ウイルスLTRプロモーター、アデノウイルスプロモーター、またはHPVプロモーター、特にHPV上流調節領域(URR)のようなウイルスプロモーターがまた使用され得る。これらの全てのプロモーターは、きちんと記載され、当該分野において容易に入手可能である。 哺乳動物宿主細胞において、多くのウイルスベースの発現系が使用され得る。アデノウイルスが発現ベクターとして使用される場合、本発明の単数または複数のポリペプチドをコードする配列は、後期プロモーターおよび三者間リーダー配列(tripartite leader sequence)からなるアデノウイルス転写/翻訳複合体に連結され得る。ウイルスゲノムの非必須E1またはE3領域における挿入は、感染した宿主細胞において抗体を発現し得る生存可能なウイルスを得るために使用され得る(Logan, J. and Shenk, T. (1984) Proc. Natl. Acad. Sci. 81:3655-3659)。さらに、ラウス肉腫ウイルス(RSV)エンハンサーのような転写エンハンサーは、哺乳動物宿主細胞における発現を増加するために使用され得る。 適切なウイルスベクターのさらなる例としては、単純疱疹ウイルスベクター、ワクシニアまたはα−ウイルスベクターならびにレンチウイルスおよびアデノ関連ウイルスを含むレトロウイルスが挙げられる。これらのウイルスを使用する遺伝子移入技術は、当業者に公知である。例えば、レトロウイルスベクターは、宿主ゲノムに本発明の核酸分子を安定に組み込むために使用され得るが、かかる組み換えは好ましくない。対照的に複製欠損アデノウイルスベクターは、エピソーム性のままであり、従って一過性発現を可能にする。spg130ポリペプチドをコードする複数コピーの配列を含む細胞株を産生することが必要な場合、SV40またはEBVに基づくベクターは、適切な選択マーカーと共に使用され得る。 ヒト人工染色体(HAC)はまた、プラスミド中に含まれかつ発現され得るものより大きなDNAフラグメントを送達するために使用され得る。6〜10MのHACが構築され、治療目的のための従来の送達方法(リポソーム、ポリカチオン性アミノポリマーまたは小胞)を介して送達される。 特定の開始シグナルはまた、より効率的な翻訳を達成するために使用され得る。かかるシグナルは、ATG開始コドンおよび近接する配列を含む。配列がsgp130をコードする場合において、その開始コドンおよび上流配列は、適切な発現ベクターに挿入され、さらなる転写または翻訳制御シグナルは、必要とされ得ない。しかし、フラグメントに対するコード配列のみが挿入される場合、ATG開始コドンを含む外因性翻訳制御シグナルが提供されるべきである。さらに、開始コドンは、全挿入物の翻訳を確実にするように正しいリーディングフレーム中に存在するべきである。外因性翻訳要素および開始コドンは、種々の起源、天然および合成の両方であり得る。文献に記載されるもののような、使用される特定の細胞系に適切なエンハンサーを含むことによって、発現の効率は、増強され得る(Scharf, D. et al. (1994) Results Probl . Cell Differ. 20: 125-162)。 さらに、宿主細胞株は、挿入された配列の発現を調節する能力または所望の様式で発現されたポリペプチド鎖をプロセスする能力について選択され得る。ポリペプチドの「プレプロ」形態を切断する翻訳後プロセシングはまた、正しい挿入、折り畳みおよび/または作用を容易にするように使用され得る。特定の細胞機構および翻訳後活性のための特徴的な機構を有する異なる哺乳動物宿主細胞(例えば、CHO、HeLa、MDCK、HEK293、293、COS-7およびW138)は、American Type Culture Collection (ATCC; Bethesda, Md.)から入手可能であり、正しい修飾および外来ポリペプチド鎖のプロセシングを確実にするために選択され得る。 sgp130の長期高収量の産生のために、哺乳動物細胞における安定な発現が好ましい。例えば、sgp130Fcを安定して発現する細胞株は、同じまたは別々のベクター上にウイルスの複製起点および/または内因性発現要素ならびに1つ以上の選択マーカー遺伝子を含み得る発現ベクターを使用してトランスフェクトされ得る。ベクターの導入の後、細胞は、選択培地に移される前に、富化された培地中で1〜2日間増殖され得る。選択マーカーの目的は選択に対する耐性を付与することであり、その存在によって、導入された配列を首尾よく発現する細胞の増殖および回収が可能になる。安定に形質転換された細胞の耐性クローンは、細胞型に適切な組織培養技術を使用して増殖され得る。 単数または複数の組換えベクターの導入の後、宿主細胞は、ベクター含有細胞の増殖について選択する選択培地中で増殖される。任意の数の選択系が形質転換された細胞株を回収するために使用され得る。これらとしては、それぞれtk.sup.-またはaprt.sup. -細胞中で使用され得る、単純疱疹ウイルスチミジンキナーゼ遺伝子(Wigler, M. et al . (1977) Cell 11:223-32)およびアデニンホスホリボシルトランスフェラーゼ遺伝子(Lowy, I. et al . (1980) Cell 22: 817-23)が挙げられるがこれらに限定されない。また、代謝拮抗物質耐性、抗生物質耐性または除草剤耐性が選択の基礎として使用され得る;例えば、メトトレキサートに対する耐性を付与するdhfr(Wigler, M. et al . (1980) Proc. Natl. Acad. Sci . 77 :3567-70);アミノグリコシドネオマイシンおよびG-418に対する耐性を付与するnpt(Colbere-Garapin, F. et al (1981) J. Mol. Biol. 150 :1-14)ならびにクロルスルフロンおよびホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼそれぞれに対する耐性を付与するalsまたはpat(Murry、上述)。さらなる選択遺伝子、例えば、細胞にトリプトファンの代わりにインドールを使用させ得るtrpBまたは細胞にヒスチジンの代わりにヒスチノールを使用させ得るhisD(Hartman, S. C. and R. C. Mulligan (1988) Proc. Natl. Acad. Sci. 85:8047-51)が記載される。最近、可視マーカーの使用は、アントシアニン、β−グルクロニダーゼおよびその基質GUSならびにルシフェラーゼおよびその基質ルシフェリンのようなマーカーと共に人気を得、形質転換体を同定するためだけでなく、特定のベクター系に原因があるとされる一過性または安定なタンパク質発現の量を定量するためにも広く使用される(Rhodes, C. A. et al . (1995) Methods Mol. Biol. 55:121-131)。 当業者は、細菌発現のためのベクター、例えば、バクテリオファージ、プラスミド、またはコスミドDNA発現ベクターおよび宿主細胞もまた知っている。本発明における使用のために適切なベクターとしては、細菌中での発現のためのpSKK発現ベクターが挙げられるがこれに限定されない。使用されるベクター系および宿主に依存して、構成性および誘導性プロモーターを含む任意の数の適切な転写および翻訳要素が使用され得る。例えば、細菌系においてクローニングする場合、Bluescript .RTM.ファージミド(Stratagene, LaJolla, Calif.)またはpSport1.TM.プラスミド(Gibco BRL)などのハイブリッドlacZプロモーターのような誘導性プロモーターが使用され得る。 組換えsgp130の精製は、この目的のために公知の方法、すなわち抽出、沈殿、クロマトグラフィー、電気泳動などを含む任意の従来の手順のいずれか1つによって実施される。使用され得るさらなる精製手順は、標的ポリペプチドまたはそれに融合されるタグ、例えばHis、StrepもしくはMycを結合し、カラム内に含まれるゲルマトリクス上に生成および固定化されるモノクローナル抗体を使用するアフィニティークロマトグラフィーである。組換えsgp130を含む純粋でない調製物は、カラムを通過する。sgp130は、特異的な抗体によってカラムに結合され、その一方で、不純物は通過する。洗浄の後、ポリペプチドは、pHまたはイオン強度の変化によってゲルから溶出され、次いで、所望される場合、二量体化および/またはPEG化され得る。 従って、本発明はまた、本発明の核酸分子で形質転換された宿主細胞を培養する工程および該宿主細胞または培養液からsgp130ポリペプチドを回収する工程を包含する、本発明のsgp130を産生する方法に関する。 本発明の核酸分子から産生されるsgp130ポリペプチドは、アゴニスト性複合体IL-6/sIL6Rの活性が阻害されるに違いない全ての病理の処置および/または予防、例えば、骨吸収、高カルシウム血症、悪液質、腫瘍、クローン病のような自己免疫疾患および細菌またはウイルス感染の処置/予防に有用である。 以下の実施例は、本発明をより詳細に説明する。 (実施例1:材料および方法) (A)構築物およびトランスフェクション 野生型または最適化sgp130FcのいずれかをコードするcDNAを、標準的な手順に従って発現プラスミドpDEST40 (Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)にクローン化した。野生型配列は、Jostock et al . , Eur. J. Biochem. 268 (2001) , 160-7 (図1;上パネル)に記載される発現プラスミドに由来した。構築物は配列検証された。3×105のHEK293細胞を、製造業者の説明書に従って3mlの培地中で1μgのプラスミドおよび3μlのFugene(Roche Diagnostics, Mannheim, Germany)で一過的にトランスフェクトした。その後、細胞を37℃で24時間インキュベートし、上清および細胞をそれぞれ全タンパク質またはRNAのいずれかのさらなる調製のために回収した。 1セットの細胞を空のベクターでトランスフェクトし(モック(mock))、別のセットの細胞をトランスフェクトしないままにした(コントロール)。両方のセットは、ネガティブコントロールとして働いた。 (B)タンパク質抽出およびウエスタンブロット sgp130Fcタンパク質を20μlのプロテイン−A/G−プラスアガロース(Santa Cruz, CA, USA)を添加することによって細胞上清から沈殿させた。スラリーを4℃で一晩インキュベートし、最後に遠心分離した。結合したタンパク質を、アガロースペレットを100℃で5分間SDS試料バッファ中で煮沸することによって抽出した。平行して、細胞をラバーポリスマンを使用してプレートからかき取り、100μlのPBS中に回収し遠心分離した。全てのタンパク質試料を標準的なアクリルアミドゲル上で分離し、半乾燥ブロッティングによってPDVF膜に移し、gp130特異的抗体(Houlzel Diagnostika, Kouln, Germany)を用いて染色した。50ngの組換えsgp130は、ポジティブコントロールとして働いた(sgp130)。 (C)RNA抽出 全RNAを製造業者の指示書に従ってRNeasy Mini kit (Qiagen)を使用して細胞ペレットから抽出した。以下のプライマーを使用して、トランスフェクトされたプラスミドDNAから転写されたRNAをRT-PCRによって決定した:。全RNAを最初に逆転写し、cDNAを、30サイクルの95℃で30秒続いての57℃で2分および72℃で5分の最終伸長工程によって増幅した。予想されるアンプリコンの大きさ:gpl30: 1.712 bp、NeoR: 133 bp。NeoRの増幅をプラスミドの等しいトランスフェクション効率を証明するために実施した。さらに、β−アクチンを、各実験における等しい量の全RNAの使用を示すために増幅した。 (実施例2:HEK293細胞におけるsgp130Fcの高効率の組換え体産生) 図4は、野生型発現プラスミドと比較すると、sgp130Fcの産生が最適化sgp130Fc発現プラスミドでトランスフェクトされたHEK293細胞において少なくとも10〜20倍に増加したことを示す。RNAレベルにおいて(図5)、sgp130Fc発現の類似した増加を最適化構築物で検出した。このsgp130Fc RNA量の増加は、発現プラスミドにも配置されたネオマイシン耐性遺伝子によってコードされる等量のRNAによって示されたように、異なるトランスフェクション効率のせいではなかった。 この結果は、cDNA配列の最適化の後のsgp130Fc産生の有意な増加が翻訳の間の改善されたコドン使用頻度に一部基づくが、主に対応するRNAレベルの増加に由来することを示す。これは、より効率的な転写またはRNAのより高い安定性に起因し得る。 (実施例3:細菌中でのsgp130(D1-D3)の高く効率的な組換え体産生) (A)構築物および形質転換 野生型または最適化sgp130(D1-D3)のいずれかをコードするcDNAを標準的な手順に従って原核生物発現プラスミドpET22b(Merck Biosciences GmbH, Bad Soden, Germany)にクローン化した。D1-D3フラグメントを、Jostock et al . 2001に記載されるpSVL-sgp130Fcプラスミドから前に増幅した。構築物を配列検証し、BL21 (DE3)pLys細菌(Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)に形質転換した。 (B)タンパク質発現およびウエスタンブロット 10mlの細菌懸濁物をLB培地で1:100に希釈し、OD600nmが0.3の値に到達するまで30℃で一晩増殖させた(250 rpm)。タンパク質発現を0.3mMのIPTG(Isopropyl-beta-D-thiogalactopyranoside)(Qiagen, Hilden, Germany)の添加によって誘導し、25℃で一晩さらに細胞をインキュベーションした。細胞を4℃および4600rpmで30分間の遠心分離によってペレット化し、ペレットを1mlのPBS中に再懸濁した(PAA Laboratories GmbH, Coulbe, Germany)。細胞の破砕をBandelin Sonoplus HD 2070超音波処理器を用いた超音波処理(3×30秒、10%サイクル、20%出力)によって実施した。不溶性物質を13000rpmおよび4℃で30分間でペレット化し、ペレットを1mlの尿素バッファ中に再懸濁した(50 mM NaH2PO4、8 M尿素、pH8)。アリコートを1:100に希釈し、その後、標準的なプロトコルに従ってSDS PAGEによって分析した。His-タグ化された標的タンパク質を抗-PentaHis抗体(Qiagen, Hilden, Germany)を用いて検出した。 (C)結果 野生型配列は、sgp130(D1-D3)の第2のより短い形態を生成する(図6、左レーン)が、この副産物は、最適化cDNAでは観察されなかった(図6、右レーン)。この所望されないsgp130(D1-D3)のバリエーションは、最適化cDNA配列におけるコドン改変によって除去されるさらなる代替的転写および翻訳開始面(translational start sides)によって生成される。その後、正しい大きさを有する所望のタンパク質を産生する効率は、少なくとも3倍増加した。 (実施例4:最良の最適化sgp130Fc cDNA配列の同定) wt sgp130Fc配列を種々の最適化アルゴリズムを使用して最適化した。得られた配列を合成し、それぞれの発現ベクターにクローン化し、特定の発現細胞にトランスフェクトした。最良のsgp130Fc配列をRNAおよびタンパク質レベルでsgp130Fc発現を検出することにより同定した。図7は、これらのセットの実験の例を示し、3つの異なる最適化配列を使用したが、たった1つの配列(すなわち、「Opt CONARIS」)、すなわち本発明に従って最適化された配列がHEK293細胞によるsgp130Fcタンパク質の発現を有意に増加したことを示す。図8は同じ配列のアライメントを示す。全ての場合において最適化アプローチは、真核生物における最適コドン使用頻度に基づいたが、該図は特定の位置での最適コドンに対する予想がしばしば完全に異なることを明確に示す。図9は、各々の配列の間で異なる塩基対の数を示すことによってこれらのアライメントの発見を要約する。 これらの結果は、特定の生物体における最適なタンパク質の発現のためのcDNA配列のコンピューター補助の予測は、極端に限定された値のみを有することを明確に示す。最良の最適化配列の開発は、個々の研究アプローチを選択することを必要とし、高度な革新的技術および発明の力を伴わなければならない。図1は、構築物の概略図である。灰色のシェディング(shedding)によって、最適化されたタンパク質の部分に印をつける。(A)シグナルペプチド、6つの細胞外gp130ドメインおよびIgG-Fc部分を含む真核生物構築物。(B)原核生物細胞中で発現されるsgp130タンパク質のバリエーション。sgp130を、精製目的のためのN-末端リーダー配列および/またはC−末端タグのありなしで発現し得る。図2は、細菌細胞中での発現のためのsgp130(D1-D3)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130 (D1-D3)_opt)対元の配列(sgp130(D1-D3)_wt)のアライメントを示す。図2は、細菌細胞中での発現のためのsgp130(D1-D3)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130 (D1-D3)_opt)対元の配列(sgp130(D1-D3)_wt)のアライメントを示す。図2は、細菌細胞中での発現のためのsgp130(D1-D3)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130 (D1-D3)_opt)対元の配列(sgp130(D1-D3)_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図3は、哺乳動物細胞中での発現のためのsgp130(Fc)(ヌクレオチド配列およびアミノ酸配列)である。最適化コドンを有するヌクレオチド配列(sgp130Fc_opt)対元の配列(sgp130Fc_wt)のアライメントを示す。図4は、HEK293細胞(A)またはCHO細胞(B)の野生型または最適化(opt) sgpl30Fc発現プラスミドを用いた一過性トランスフェクション後のsgp130Fcの検出である。sgp130Fcの位置を矢印(黒矢印)によって示す。野生型および最適化sgp130Fc発現を2つの独立したトランスフェクション実験の各々において検出した。異なる大きさのタンパク質(左のパネル)は、培地への分泌後、部分的に切断されるリーダー配列から生じる。右のパネルは、CHO細胞からの全細胞抽出物由来の結果(リーダー配列を有するsgp130Fc)を示す。図5は、遺伝子特異的RT-PCRによる、トランスフェクトされたプラスミドDNA(sgp130Fc;ネオマイシン耐性遺伝子(NeoR))から転写されたRNAの検出である。HEK293細胞を野生型または最適化sgp130Fcのいずれかをコードする発現プラスミドでトランスフェクトした。空のベクターのトランスフェクション(モック(mock))またはトランスフェクションされない細胞(コントロール)は、ネガティブコントロールとして働いた。β−アクチンを、各単一の実験における等量のRNAの使用を示すために全RNAから増幅した。図6は、BL21(DE3)pLys細菌におけるsgp130(D1−D3)の発現である。sgp130(D1−D3)をコードするcDNAを、リーディングpelB配列およびC-末端His-タグをさらにコードする発現プラスミドpET22b(Invitrogen, Carlsbad, CA, USA)にクローン化した。sgp130(D1−D3)をHis-特異的抗体を用いるウエスタンブロットによって検出し、矢印(黒矢印)で印を付けた。図7は、異なる最適化sgp130Fc配列の比較および選択である。sgp130Fcをコードする野生型cDNAを種々の最適化アルゴリズム(「Java Codon Adaption Tool」(JCat、http://www.prodoric.de/JCat/ で入手可能および「UpGene」 Gao et al. (2004) , Biotechnol. Proc. 20 (2) : 443-8)を使用して最適化し、得られた発現構築物をHEK293細胞にトランスフェクトした。sgp130Fcの発現を、以前に記載されるようにRT-PCRによってRNAレベルでおよびウエスタンブロットによってタンパク質レベルで決定した。図は、2つの異なる最適化sgp130Fc配列(OptlおよびOpt2)の、本発明に従って最適化されたsgp130Fc配列(Opt CONARIS)との比較の例を示す。図8は、異なる最適化sgp130Fc cDNA配列のアライメントおよび非改変野生型(wt)配列との比較である。影付き領域は、野生型(wt)に比べた場合、非改変のまま(灰色)であるかまたはアルゴリズムによって(一部異なる方法で)変化されたかのいずれかであるコドンのいくつかの例を示す。図8は、異なる最適化sgp130Fc cDNA配列のアライメントおよび非改変野生型(wt)配列との比較である。影付き領域は、野生型(wt)に比べた場合、非改変のまま(灰色)であるかまたはアルゴリズムによって(一部異なる方法で)変化されたかのいずれかであるコドンのいくつかの例を示す。図8は、異なる最適化sgp130Fc cDNA配列のアライメントおよび非改変野生型(wt)配列との比較である。影付き領域は、野生型(wt)に比べた場合、非改変のまま(灰色)であるかまたはアルゴリズムによって(一部異なる方法で)変化されたかのいずれかであるコドンのいくつかの例を示す。図8は、異なる最適化sgp130Fc cDNA配列のアライメントおよび非改変野生型(wt)配列との比較である。影付き領域は、野生型(wt)に比べた場合、非改変のまま(灰色)であるかまたはアルゴリズムによって(一部異なる方法で)変化されたかのいずれかであるコドンのいくつかの例を示す。図9は、2つの比較された配列の間で異なる塩基対の数を示す。本発明に従って最適化されたsgpl30Fc配列(opt_CON)、JCat (opt_JCat)またはUpGene (opt_Upgene)。 (a)図2に示される核酸配列(sgp130(D1-3)_opt)を含む核酸分子、または(b)アゴニスト性複合体Il-6/sIl-6Rの活性を阻害する能力を維持するタンパク質をコードする、図2に示される核酸配列(sgp130(D1-3)_opt)のフラグメントを含む核酸分子。 図2の核酸配列対野生型配列において変更されたコドンの少なくとも80%が存在する、請求項1記載の核酸分子。 DNA分子である請求項1または2記載の核酸分子。 請求項1〜3いずれか記載の核酸分子を含む発現ベクター。 請求項4記載の発現ベクターを含む宿主細胞。 (a)図3に示される核酸配列(sgp130Fc_opt)を含む核酸分子、または(b)アゴニスト性複合体Il-6/sIl-6Rの活性を阻害する能力を維持するタンパク質をコードする、図3に示される核酸配列(sgp130Fc_opt)のフラグメントを含む核酸分子。 図3の核酸配列対野生型配列において変更されたコドンの少なくとも80%が存在する、請求項6記載の核酸分子。 DNA分子である請求項6または7記載の核酸分子。 請求項6〜8いずれか記載の核酸分子を含む発現ベクター。 請求項9記載の発現ベクターを含む宿主細胞。 哺乳動物宿主細胞である請求項10記載の宿主細胞。 CHO細胞またはHEK293細胞である請求項11記載の宿主細胞。 原核生物細胞である請求項5記載の宿主細胞。 細菌細胞である請求項13記載の宿主細胞。 請求項11〜14いずれか記載の宿主細胞を培養する工程、および該宿主細胞または培養液からポリペプチドを回収する工程を包含するsgp130ポリペプチドを産生する方法。配列表


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