タイトル: | 公開特許公報(A)_フェントン反応による糸状菌の殺菌方法 |
出願番号: | 2007263777 |
年次: | 2009 |
IPC分類: | A61K 33/00,A61L 2/16,A61K 9/08,A61K 9/06,A61K 9/14,A61P 31/04,A01N 59/00,A01N 59/16,A01P 3/00 |
三苫 達久 大神 邦昭 JP 2009062350 公開特許公報(A) 20090326 2007263777 20070906 フェントン反応による糸状菌の殺菌方法 大神 邦昭 507018436 三苫 達久 507018447 三苫 達久 大神 邦昭 A61K 33/00 20060101AFI20090227BHJP A61L 2/16 20060101ALI20090227BHJP A61K 9/08 20060101ALI20090227BHJP A61K 9/06 20060101ALI20090227BHJP A61K 9/14 20060101ALI20090227BHJP A61P 31/04 20060101ALI20090227BHJP A01N 59/00 20060101ALI20090227BHJP A01N 59/16 20060101ALI20090227BHJP A01P 3/00 20060101ALI20090227BHJP JPA61K33/00A61L2/16 ZA61K9/08A61K9/06A61K9/14A61P31/04A01N59/00 AA01N59/16 ZA01N59/00 ZA01P3/00 3 書面 4 4C058 4C076 4C086 4H011 4C058AA28 4C058AA30 4C058BB07 4C058JJ07 4C058JJ23 4C076AA09 4C076AA12 4C076AA31 4C076BB31 4C076CC31 4C086AA01 4C086AA04 4C086HA08 4C086HA30 4C086MA01 4C086MA04 4C086MA17 4C086MA28 4C086MA41 4C086MA63 4C086NA14 4C086ZB35 4H011AA02 4H011BA01 4H011BB18 4H011BC18 4H011BC20 4H011DA02 4H011DA12 4H011DA17 本発明は、過酸化水素水と二価鉄イオンの反応(フェントン反応)による糸状菌の殺菌に関する。 過酸化水素(H2O2)は二価の鉄で分解され強力な酸化剤であるヒドロキシルラジカル なお本発明に関する公知技術として次の非特許文献1を、挙げることが出来る。 「有害化学物質の化学形態変化に及ぼす腐植物質の影響」httm://www.nire.go.jp/publica/news−2000/2000−09−1.htm 生物に定着した糸状菌(真菌類等)の殺菌処理は、生物や環境にダメージの少ない、有効な方法はないといわれている。真菌の細胞壁は、多糖類で形成され、強固な防御壁となっている。その為、細胞膜の合成を阻害する薬剤はあるが、細胞壁を直接に破壊する、生物や環境にダメージの少ない方法はないといわれる。 生物に定着した糸状菌とは、例えば、樹木の腐朽菌(白色腐朽菌、褐色腐朽菌等)や人間等に寄生する白癬菌などである。 問題を解決する為の手段 上述の課題を解決する為、本発明は、過酸化水素が二価の鉄で分解され強力な酸化剤である活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を生成するフェントン反応による活性酸素の酸化力を利用して、直接に糸状菌の細胞壁の破壊を行う。 糸状菌の定着した部位に、過酸化酸素と二価鉄の混合物の塗布や注入、浸透を行う。 発明の効果 以上説明したように本発明によれば、活性酸素の酸化力による細胞壁の破壊を直接に行うことにより、腐朽菌の殺菌を行う。樹木の腐朽菌に於いては、従来の薬剤は銅剤など重金属の使用によるため、樹木及び周辺環境に悪影響を与える。活性酸素の使用は、樹木及び周辺環境に影響力がない。また、白癬菌の殺菌には、細胞膜の合成阻害剤などがあるが、外用薬としては、白癬菌は細胞壁に守られている為、充分な効果はない。また、生体への影響も、糸状菌感染部位に直接的に作用するため少ない。 発明を実施する為の最良の形態 本発明は、過酸化水素を直接、または、吸着性のある物質、例えば、多孔質な炭など、膨潤性の高い粘土(モンモリロナイトなど)等に吸着させ、その過酸化水素に二価鉄を添加することにより、フェントン反応を引き起こすことによる。その為、過酸化水素を吸着した液状、ゲル状、粒状の物質と二価鉄の液状、ゲル状、粒状の形態が最良の形態となる。 産業上の利用分野 樹木の腐朽菌の殺菌・治療薬や人間の白癬菌の殺菌・治療薬としての産業上の利用分野がある。 生物に定着した糸状菌(真菌類等)の殺菌方法であって、過酸化水素が二価の鉄で分解され強力な酸化剤である活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を生成するフェントン反応による。過酸化水素と二価鉄の混合物が反応中に直接的に感染部位に塗布、注入、浸透等により糸状菌と接触することにより殺菌を行う。活性酸素の酸化力は、糸状菌の細胞壁を破壊する。その酸化力により糸状菌の殺菌を行う事を特徴とするフェントン反応による糸状菌の殺菌方法。 殺菌方法は過酸化水素を直接、または、吸着性のある物質、例えば、多孔質な炭など、膨潤性の高い粘土(モンモリロナイトなど)等に吸着させ、その過酸化水素に2価鉄を添加することにより、フェントン反応を引き起こすことによる。その為、過酸化水素を吸着した液状、ゲル状、粒状の物質と二価鉄の液状、ゲル状、粒状の混合物を糸状菌感染部位に直接塗布、注入浸透することを特徴とする請求項1記載のフェントン反応による糸状菌の殺菌方法。 樹木の腐朽菌に於いては、従来の薬剤は銅剤など重金属の使用によるため、樹木及び周辺環境に悪影響を与える。活性酸素の使用は、樹木及び周辺環境に影響力がない。また、感染部位に直接塗布、注入、浸透する為、安全性が高い。ヒトに感染する白癬菌の殺菌には、細胞壁を直接、活性酸素の酸化力により破壊する為、殺菌効果が高く、感染部位に直接塗布、注入、浸透する為、安全性が高いことを特徴とする請求項2記載のフェントン反応による糸状菌の殺菌方法。 【課題】 生物に定着した糸状菌(真菌類等)の殺菌処理は生物や環境にダメージの少ない方法はないといわれる。樹木の腐朽菌に於いては、従来の薬剤は銅剤など重金属の使用によるため、樹木及び周辺環境に悪影響を与え、白癬菌の殺菌には、細胞膜の合成阻害剤などがある。しかし外用薬として、ここで効果のある外用剤を提供する。【解決手段】 過酸化水素が二価の鉄で分解され強力な酸化剤である活性酸素(ヒドロキシルラジカル)を生成するフェントン反応がある。活性酸素の酸化力は、糸状菌の細胞壁を破壊する。その酸化力により糸状菌の殺菌を行う。活性酸素の酸化力による為、環境獲の影響はない。また、糸状菌感染部位に直接に塗布、注入、浸透する為、生体への影響は少ない。【選択図】なし