生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_バリダマイシンの分析法
出願番号:2007209003
年次:2009
IPC分類:G01N 30/88,G01N 30/06,G01N 30/86


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宮川 聖子 JP 2009042135 公開特許公報(A) 20090226 2007209003 20070810 バリダマイシンの分析法 住友化学株式会社 000002093 中山 亨 100113000 宮川 聖子 G01N 30/88 20060101AFI20090130BHJP G01N 30/06 20060101ALI20090130BHJP G01N 30/86 20060101ALI20090130BHJP JPG01N30/88 CG01N30/06 ZG01N30/86 JG01N30/06 E 8 OL 4本発明は、農薬分野などで重要なバリダマイシンを、クロマトグラフィーを用いて安定に定量するバリダマイシンの分析法に関する。分析試料からのバリダマイシンの定量分析の方法は知られている(例えば、非特許文献1及び2など)。しかしながら、これらの分析法では、分析試料に含まれる他の成分の影響によって、バリダマイシンを簡便な方法で安定的にかつ正確に定量することが困難である場合があり、必ずしも満足のいく分析法ではなかった。Analytical Methods for Pesticides and Plant Growth Regulators(1976), 8, 309-318最新 農薬の残留分析法 農薬残留分析法研究班 664-666本発明は、分析試料中のバリダマイシンを、簡便な方法で安定的かつ正確に分析することを目的とする。本発明者らは、上記課題を解決するために、鋭意検討した結果、分析試料中のバリダマイシンを定量する際に金属酸化物を添加することで、簡便な方法で安定的かつ正確な分析が可能であることを見出し、本発明に至った。すなわち、本発明は、分析試料に金属酸化物を添加し、該試料中に含まれるバリダマイシンを溶媒で抽出し、バリダマイシン含量を、クロマトグラフィーを用いて測定することを特徴とするバリダマイシンの分析法を提供するものである。本発明の方法によれば、分析試料中のバリダマイシンを簡便な方法で安定的かつ正確に分析することができる。以下、本発明について詳細に説明する。本発明における分析試料は、特に限定されないが、例えば、農薬製剤、培養液、土壌などが挙げられる。また、分析試料中のバリダマイシン含量については、特に限定されないが、通常、約0.01〜50重量%であり、約0.1〜10重量%である場合に本発明の分析法が特に有効である。本発明で用いる金属酸化物としては、特に限定されないが、酸化亜鉛などが挙げられる。本発明における分析手法としては、クロマトグラフィーであり、誘導体化ガスクロマトグラフィーがより好ましい。また、誘導体化としては、特に限定されないが、シリル化、アシル化、アルキル化等などが挙げられ、特にシリル化が好ましい。シリル化剤としては、例えば、クロロトリメチルシラン、N,O−ビス[トリメチルシリル]アセトアミド、N,O−ビス[トリメチルシリル]トリフルオロアセトアミド、ヘキサメチルジシラザン、N−メチル−N−トリメチルシリル−トリフルオロアセトアミド、N−トリメチルシリルイミダゾール等が挙げられ、特にクロロトリメチルシランが好ましい。本発明では、分析試料中のバリダマイシンを定量する際に、金属酸化物をバリダマイシンに対し過剰量、例えば、推測されるバリダマイシンの1重量部に対し金属酸化物を約1〜30重量部用いる。多すぎても不経済なので、通常、約1〜16重量部添加する。金属酸化物を添加することによって、バリダマイシンを安定的にかつ正確に分析することができる。本発明の分析法では、まず、分析試料に、金属酸化物を添加した後、溶媒でバリダマイシンを抽出する。溶媒としては、例えば、カチオン性界面活性剤(例えば、ラウリルピコリニウムクロライドやラウリルピリジニウムクロライド等)を含む水溶液や水等が挙げられ、好ましくは水が挙げられる。抽出条件は、限定されず、振とうや超音波等の通常の抽出法が適用できる。簡便には、混合させた後、静置、分離すればよい。抽出温度、時間も限定されるものではなく。通常、抽出は、室温で行うことが好ましい。抽出時間は、通常、約10分〜1時間が好ましい。抽出後、抽出溶液を、通常、減圧条件で濃縮することにより、バリダマイシン濃縮残渣を得ることができる。上記バリダマイシン濃縮残渣を通常のシリル化法でシリル化することで分析試料として用いることができる。シリル化は、例えば、バリダマイシン濃縮残渣にシリル化剤を加え、70℃で、30分間反応させれば目的を達することができる。(実施例1)[分析方法]試料:イソプロピルアシッドフォスフェート0.1%相当、ホワイトカーボン0.5%相当、ソルビン酸0.1%相当及びクレー99%相当を混合した試料にバリダマイシンAを0.3%相当添加し、農薬製剤模擬試料を調製した。この試料4gに酸化亜鉛200mg及び水40mLを加えた後、30分間振とうすることによりバリダマイシンAを抽出した。抽出液をろ過した後、ろ液2mLに内標準物質(1)1mL及びピリジン3mLを加えて減圧濃縮した。再度、ピリジン1mLを加えて減圧濃縮、乾固した後、シリル化試液(2)0.4mLを加えて密栓し、70℃で30分間反応させた。これを冷却したものをガスクロマトグラフィーの試料として供した。別途、標準品:0.3mg/mLのバリダマイシン標準品の水溶液を調製し、この液2mLに内標準物質(1)1mL及びピリジン3mLを加えて減圧濃縮した。再度、ピリジン1mLを加えて減圧濃縮、乾固した後、シリル化試液(2)0.4mLを加えて密栓し、70℃で30分間反応させた。これを冷却したものをガスクロマトグラフィーの試料として供した。(1)内標準溶液: メレジトース約30mgを水100mLに溶解したもの。(2)シリル化試液: ピリジン/クロロトリメチルシラン/N,O-ビス(トリメチルシリル)アセトアミド=2/1/1(v/v/v)[GC測定条件]装置名:島津GC-14A型カラム:シリコンOV-17を80-100メッシュの担体にコーティングしたものをガラスカラム(3mmφ×1.5m)に詰めたもの。カラム温度:280℃注入口温度:320℃検出器温度:320℃キャリヤーガス及び流量:窒素、30mL/分注入量:1μL定量法:内標準法(内標準物質:メレジトース)上記分析方法により回収率を算出した結果、バリダマイシンAの平均回収率は97.2%と正確に分析することができた。(比較例)酸化亜鉛を添加しない以外は実施例1と同様に操作してバリダマイシンAの回収率を算出した結果、バリダマイシンAの平均回収率は80.2%と低い値であった。分析試料に金属酸化物を添加し、該試料中に含まれるバリダマイシンを溶媒で抽出し、バリダマイシン含量をクロマトグラフィーを用いて測定することを特徴とするバリダマイシンの分析法。バリダマイシンの種類が、バリダマイシンA〜Hから選ばれる1つ以上である請求項1に記載の分析法。分析試料中のバリダマイシン含量が、0.1〜10重量%である請求項1又は2に記載の分析法。金属酸化物が、酸化亜鉛である請求項1〜3のいずれかに記載の分析法。溶媒が、水である請求項1〜4のいずれかに記載の分析法。クロマトグラフィーが、誘導体化ガスクロマトグラフィーである請求項1〜5のいずれかに記載の分析法。誘導体化が、シリル化である請求項6記載の分析法。シリル化が、トリメチルシリル化である請求項7記載の分析法。 【課題】農薬分野などで重要なバリダマイシンを、クロマトグラフィーを用いて安定に定量するバリダマイシンの分析法を提供すること。【解決手段】分析試料に金属酸化物を添加し、該試料中に含まれるバリダマイシンを溶媒で抽出し、バリダマイシン含量をクロマトグラフィーを用いて測定することを特徴とするバリダマイシンの分析法。【選択図】なし


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