生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_いぼをテルル化合物により治療するための治療法および医薬組成物
出願番号:2006550485
年次:2012
IPC分類:A61K 31/33,A61K 9/10,A61K 9/08,A61K 9/06,A61K 9/12,A61K 9/70,A61P 17/00,A61P 17/12,A61P 31/12,C07D 329/00


特許情報キャッシュ

スレドニ, ベンジャミン アルベック, マイケル JP 4903057 特許公報(B2) 20120113 2006550485 20050123 いぼをテルル化合物により治療するための治療法および医薬組成物 バイオマス リミテッド 506210015 風早 信昭 100103816 浅野 典子 100120927 スレドニ, ベンジャミン アルベック, マイケル US 60/538,635 20040122 20120321 A61K 31/33 20060101AFI20120301BHJP A61K 9/10 20060101ALI20120301BHJP A61K 9/08 20060101ALI20120301BHJP A61K 9/06 20060101ALI20120301BHJP A61K 9/12 20060101ALI20120301BHJP A61K 9/70 20060101ALI20120301BHJP A61P 17/00 20060101ALI20120301BHJP A61P 17/12 20060101ALI20120301BHJP A61P 31/12 20060101ALI20120301BHJP C07D 329/00 20060101ALN20120301BHJP JPA61K31/33A61K9/10A61K9/08A61K9/06A61K9/12A61K9/70 401A61P17/00A61P17/12A61P31/12C07D329/00 C07D 329/00 A61K 31/33 A61K 9/06-9/12 A61K 9/70 A61P 1/00-43/00 CAplus(STN) REGISTRY(STN) MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN) 特表平10−510812(JP,A) 特開平01−238580(JP,A) Benjamin Sredni et al.,Predominance of TH1 Responce in Tumor-Bearing Mice and Cancer Patients Treated With AS101,Journal of the National Cancer Institute,1996年,Vol.88, No.18,p.1276-1284 メルクマニュアル 第17版 日本語版,1999年12月10日,p.808-810 メルクマニュアル 第17版 日本語版,1999年12月10日,p.1342-1343 13 IL2005000084 20050123 WO2005069735 20050804 2007525493 20070906 64 20071024 砂原 一公 本発明は、いぼを治療するための新規な治療法および医薬組成物に関連する。より具体的には、本発明は、ヒト乳頭腫ウイルスによって引き起こされる病気を治療するための新規な治療法および医薬組成物に関連する。 ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)感染症は、ほとんどの人がその生涯の間でいつか罹る、皮膚の外層のありふれた感染症である。今日までに、70を超える異なったタイプのHPVが既に特定されている。これらのウイルスは皮膚および粘膜の扁平上皮を標的とする。この親和性に基づいて、これら異なるタイプのHPVは皮膚型および粘膜型の2つの大きなカテゴリーに分けられている。第3のカテゴリーが、時には、疣贅状表皮異形成(EV)を有する人々において特異的に見出されるHPVのタイプを表すために使用される。 HPV感染症は、典型的には、皮膚いぼとして現れる。しかしながら、自己接種により広がることによって、いぼはまた身体において他のどんな場所にでも生じ得る。いぼに苦しむ患者は、場合によっては、同じ場所または異なる場所における再発を伴って、治療により、または、治療することなく、数ヶ月後における完全な退行を経験することがある。 皮膚いぼには、例えば、普通のいぼ(例えば、尋常性疣贅、足底、手掌および爪周囲のいぼ);扁平いぼ(扁平疣贅);モザイク状疣贅;性器いぼおよび性病性いぼ(例えば、尖形コンジローム);ブッチャーズワート;悪性の疣贅状表皮異形成;進行した上皮性異形成、疣贅状表皮異形成;免疫抑制患者における皮膚いぼ;咽頭乳頭腫;および口腔乳頭腫が挙げられる。しかしながら、臨床的発現にはさらに、子宮頸部ガンに進行し得る生殖器粘膜の重篤な感染症(例えば、進行した上皮内異形成)が含まれることがある。 HPVから生じる皮膚いぼは見苦しく、刺激があり、また、そのような感染症の大部分は良性かつ自己限定的であるが、特定の臨床的状況では前悪性であると見なされるサブタイプの乳頭腫ウイルスが存在する。従って、現れた皮膚いぼの除去が非常に勧められる。 何年にもわたって、数多くの治療法が、これらの皮膚感染症を治療するために開発されている。しかしながら、いぼを治療する現在知られている方法のほとんどは痛みを伴い、費用がかかり、長い治療期間を必要とし、かつ/または、効果的ではない。これらの方法のほとんどは、初期の頃は成功しており、しかし、副作用と同様に、より長い期間にわたる治療の失敗(これは再発によって示される)を伴う[例えば、Goldfarbet他、Dermatol Clin、1991;9(2):287〜96;Hettich、Dermatologica、1984;168(増刊1):36〜42;Bunney,M.H.、Viral warts:their biology and treatment、New York、NY:Oxford University Press Inc.、1982;Belisario、Australas J Dermatol、1951、1:20〜30;および、Beutner他、Lancet、1989、1831〜834を参照のこと]。 HPV感染症を治療する現在使用されている方法では、典型的には、局所的に破壊する化学物質または薬剤(例えば、サリチル酸、乳酸、トリクロロ酢酸、ジクロロ酢酸、硝酸および氷酢酸など)の使用;外科的に破壊する方法(例えば、切除、電気焼灼、電気乾燥、掻爬、鈍的剥離およびレーザー蒸発またはレーザー凝固など);水疱作成法(例えば、液体窒素冷凍療法、二酸化炭素冷凍療法およびカンタリジンなど);細胞阻害(これは、ポドフィリンおよびポドフィロトキシン、5−フルオロウラシル、ブレオマイシン、コルヒチンなどの薬剤、インターフェロンの局所注射、ならびに放射線を使用する);皮膚環境を変化させること(これは、レチノイド、ホルマリン、グルタルアルデヒド、塩化アルミニウムおよび加熱療法などの薬剤または技術を含む);および、治療の免疫刺激法(これは、ジニトロクロロベンゼン(DNCB)、イミキノド(これはまたAldara(商標)の商品名によって知られている)、インターフェロンの全身注射、およびワクチン接種(自家または病巣内のいずれか)を含む)が含まれる。 従って、いぼを治療する現在最も一般的な方法は、化学的方法、外科的方法および物理的方法に分けることができる。物理的方法は、典型的には、感染した角化細胞を冷却すること(例えば、液体窒素)または加熱すること(例えば、電気焼灼、CO2レーザー)によって破壊することを含み、多くの場合、周囲組織の傷害、二次的感染症および他の望ましくない結果をもたらす。 外科的治療には、典型的には、固有の危険性に加えて、不快、長期間の治癒、ならびに、瘢痕および/またはケロイドの形成が付随する。 化学的方法では、局所的に破壊する化学物質が一般に使用され、また、典型的には、細胞死を引き起こし、これにより、感染した角化細胞を殺す非特異的な破壊機構によって作用する焼灼性化学物質が含まれる。角化細胞はその後、皮膚表面から落屑する。この非特異的な形態の破壊的治療は、多くの場合、痛み、二次的感染、永続的な瘢痕形成などの副作用を引き起こし、また、しばしば、疾患の再発を伴う。 化学的方法では、典型的には、化学剤を、溶液、チンキ剤、クリーム、軟膏、パッチなどとして局所適用することが伴う。いぼを治療するための現在最も使用されている化学剤の1つがサリチル酸であり、これは、典型的には、パッチまたはゲルとして投与される。典型的なサリチル酸パッチは一定量のサリチル酸を粘着性基部またはゴム基部に含有する。しかしながら、HPVの治療におけるサリチル酸の使用は、約4週間〜6週間の長期間にわたる組成物の反復した投与を必要とし、しばしば不成功である。 従って、現時点で利用可能な方法のほとんどは、疾患の根本的原因、すなわち、HPVに対してではなく、目に見える病変部の破壊に集中している。例えば、破壊性の化学剤または物理的な剥離手段を用いたいぼの除去は、いぼを取り囲む正常に見える領域に隠れているウイルス粒子には影響を及ぼしていない。このことが、疾患再発率が高いことの理由の1つである。 いぼを治療する現在知られている方法の効力のないことが、この分野では広く研究され、報告されている。例えば、液体窒素を使用した場合、最初の治癒が52%〜83%の患者で認められる[Berth−JonesおよびHutchinson、Br J Dermatol、1992、127(3):262〜5;Erkens他、J.A.、Ned Tijdschr Geneeskd、1991、135(5):171〜4;KeefeおよびDick、Clin Exp Dermatol、1990、15(4):260〜3]。しかしながら、患者の57%のみが、中央値で19ヶ月後、いぼのないままであることが見出されていた[KeefeおよびDick、Clin Exp Dermatol、1990、15(4):260〜3]。 組織冷凍技術を使用したとき、成功率は28%に低下し[Erkens他、J.A.、Ned Tijdschr Geneeskd、1991、135(5):171〜4]、偽薬、または、直接的な催眠暗示によって達成される成功率と同程度である(27%〜55%)[Ewin、D.M.、Am J Clin Hypn、1992、35(1):1〜10]。しかしながら、最近、個々のバイプロアナリティク(byproanalytic)技術は、催眠法に失敗している患者の80%を治癒させることが示された[Robson他、J Am Acad Dermatol、2000、43(2 Pt 1):275〜80]。 1970年以降、病巣内ブレオマイシン治療の成功率は70%の範囲に留まっている[例えば、Sobh他、Acta Derm Venereol Stochk、1991、71(1):63〜6;ShelleyおよびShelley、Arch Dermatol、1991、127(2):234〜6;HayesおよびO’Keefe、J Am Acad Dermatol、1986、15:1002〜1006;MishimaおよびMatunaka、Acta Derm Venereol(Stockh)、1971、52:211〜215;BennettおよびReich、Ann Inter Med、1979、90:945〜948を参照のこと]。しかしながら、必ずしもすべてのいぼが病巣内ブレオマイシンに適しておらず、この治療は著しい全身的薬物暴露ならびに著しい局所的な有害作用および副作用を示すことが見出された。加えて、多数回の治療が、実質的な成功を達成するために要求される。 様々な発表された報告をまとめると、局所的な標準的サリチル酸治療は、4週間後、偽薬群における8%の治癒と比較して、最良で40%の治癒率をもたらすことが示される。トリクロロ酢酸による治療は、典型的には、64%〜81%の治癒率をもたらし、これに対して、5−フルオロウラシルによる治療は、典型的には、10%から50%に及ぶさらに一層低い治癒率をもたらす。不応性いぼに対する二酸化炭素レーザー蒸発は31%〜86%の治癒率をもたらす。しかしながら、この治療は著しい病的状態をもたらすことがある。 これらの制限を克服するためにスーパーパルスモードを使用した場合、わずかな利点しか得られないことが見出された。匹敵する結果が、赤外凝固を用いて得られた。パルス色素レーザーを用いた初期の研究は有望な結果を示したが、そのような結果はその後の研究によって未だ確認されていない。 不応性いぼおよび再発いぼは、細胞媒介による免疫不全状態の患者ではより一般的であるので、自然退行または成功する治療は、生来的または医原的のいずれかで関連した免疫刺激に依存することが示唆される[Robson他、J Am Acad Dermatol、2000、43(2 Pt 1):275〜80]。従って、いぼに対するいくつかの全身的免疫療法および局所的免疫療法が報告されており、これらの免疫療法では、スクアル(squalic)酸ジブチルエステル、レバミゾール、ならびに、インターフェロンβおよびインターフェロンγが含まれる。しかしながら、これらの治療法の効力は明確ではなかった。 従って、いぼを治療するための現在知られている方法は、効力およびそれに関連する有害な副作用の両方の点で、大きな欠点に悩まされている。 従って、上記の制限を有しない、いぼを治療する新規な方法が必要であることが広く認められており、そのような方法を有することは非常に好都合である。 様々なテルル化合物が、免疫調節特性を有するとしてこの分野では記載されている。これらの化合物は、例えば、米国特許第4752614号、同第4761490号、同第4764461号および同第4929739号に、また、最近出願された米国仮特許出願第60/610660号に教示される(これらはすべてが、本明細書中に詳しく示されているかのように参考として組み込まれる)。米国特許第4752614号(これらもまた、本明細書中に十分に示されているかのように参考として組み込まれる)は、ある種の腫瘍、自己免疫疾患、免疫疾患および感染性疾患の治療におけるある種のテルル化合物の使用を教示する。これらの化合物の抗ウイルス活性がこの特許では植物および動物において明らかにされた(この場合、例示されるウイルスは、中枢神経系を冒す西ナイルウイルスである)。 HPVを治療するための、従って、いぼを治療するためのテルル化合物の使用は、これまで一度も示唆も、実施もされていない。 本発明の1つの態様によれば、必要とする対象においてヒト乳頭腫ウイルス(HPV)によって引き起こされる皮膚または粘膜の病気を治療する方法が提供される。この方法は、治療効果的な量の少なくとも1つのテルル含有化合物を対象に投与することを含む。 下記に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、テルル含有化合物は、二酸化テルル(TeO2)、TeO2の複合体、下記の一般式Iを有する化合物:下記の一般式IIを有する化合物:下記の一般式IIIを有する化合物:および下記の一般式IVを有する化合物:(上式において、 t、uおよびvのそれぞれは独立して0または1である; mおよびnのそれぞれは独立して0〜3の整数である; Xはハロゲン原子である; Yは、アンモニウム、ホスホニウム、カリウム、ナトリウムおよびリチウムからなる群から選択され;かつ R1〜R22のそれぞれは独立して、水素、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、チオアルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシ、カルボニル、アルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アシル、アミド、シアノ、N−モノアルキルアミドアルキル、N,N−ジアルキルアミドアルキル、シアノアルキル、アルコキシアルキル、カルバミル、シクロアルキル、ヘテロ脂環式、スルホニル、スルフィニル、スルファート、アミン、アリール、ヘテロアリール、ホスファート、ホスホナートおよびスルホンアミドからなる群から選択される)からなる群から選択される。 好ましいテルル含有化合物は、上記の一般式Iを有する化合物、および、上記の一般式IIを有する化合物である。 より好ましい化合物は、下記の特徴の1つまたは複数を有する化合物である: t、uおよびvはそれぞれが0である; R1、R8、R9およびR10のそれぞれが水素である; Xがハロゲン原子であり、好ましくはクロロである;かつ Yがアンモニウムまたはホスホニウムであり、好ましくはアンモニウムである。 さらなる好ましい化合物は、好ましくはR11〜R14のそれぞれが水素である上記の一般式IIIを有する化合物である。 さらなる好ましい化合物は、上記の一般式IVを有する化合物である。 このカテゴリーにおけるより好ましい化合物は、下記の特徴の1つまたは複数を有する化合物である: nおよびmはそれぞれが0である;かつ R15、R18、R19およびR22のそれぞれが水素である。 下記に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、投与は全身的に行われる。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、治療効果的な量は約0.01mg/m2/日〜約10.0mg/m2/日の範囲である。 下記に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、投与は局所的に行われる。 記載された好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、化合物を局所的に投与することは、皮膚または粘膜の治療領域に治療効果的な量の上記に記載される少なくとも1つのテルル含有化合物を適用することによって行われる。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、皮膚または粘膜の病気は、尋常性疣贅、足底いぼ、手掌いぼ、爪周囲いぼ、扁平いぼ、モザイク状疣贅、性器いぼ、性病性いぼ(尖形コンジローム)、ブッチャーズワート、悪性の疣贅状表皮異形成、進行した上皮性異形成、子宮頸部ガン、疣贅状表皮異形成、免疫抑制患者における皮膚いぼ、咽頭乳頭腫および口腔乳頭腫からなる群から選択される。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、本発明の方法はさらに、さらなる活性な薬剤を対象に投与することを含む。 さらなる活性な薬剤としては、例えば、抗生物質剤、抗微生物剤、抗ざ瘡剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、麻酔剤、かゆみ止め剤、抗原虫剤、抗酸化剤、化学療法剤、抗うつ剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン、ホルモン、角質溶解剤およびふけ防止剤が可能である。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、本発明の方法はさらに、HPVによって引き起こされる皮膚または粘膜の病気を治療することができるさらなる活性な薬剤を対象に投与することを含む。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、テルル含有化合物は、医薬的に許容され得るキャリアをさらに含む医薬組成物の一部を形成する。 従って、本発明の別の態様によれば、本明細書中上記に記載されるような少なくとも1つのテルル含有化合物と、医薬的に許容され得るキャリアとを含む、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)によって引き起こされる皮膚または粘膜の病気を治療することにおける使用のために特定された医薬組成物が提供される。 下記に記載される本発明の好ましい実施形態におけるさらなる特徴によれば、少なくとも1つのテルル含有化合物の濃度は組成物の総重量の約0.01重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲である。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、少なくとも1つのテルル含有化合物の濃度は組成物の総重量の約5重量パーセント〜約25重量パーセントの範囲である。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、局所適用のために使用されるとき、医薬組成物は、クリーム、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、乳液、懸濁物、溶液、エアロゾル、スプレー、泡、シャンプー、ムース、漿液、スワブ物、綿撒糸、パッド、チンキ剤、パッチおよび石けんの形態である。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物はさらに、本明細書中上記に記載されるような少なくとも1つのさらなる活性な薬剤を含む。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物はさらに、保湿剤、消臭剤、制汗剤、日焼け止め剤、サンレス・タンニング剤、毛髪調整剤、pH調節剤、キレート化剤、保存剤、乳化剤、閉塞剤、皮膚軟化剤、増粘剤、可溶化剤、浸透増強剤、抗刺激剤、着色剤、噴射剤および界面活性剤(これらに限定されない)などの少なくとも1つの成分を含む。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は、4〜7の範囲にあるpHを有する。 記載された好ましい実施形態におけるさらにさらなる特徴によれば、医薬組成物は、4〜6の範囲にあるpHを有する。 本発明は、非常に効率的であり、かつ、最小限の有害な副作用を誘導するか、または、有害な副作用を全く誘導しない、HPVによって引き起こされるいぼおよび関連した病気を治療するための新規な組成物、および、この組成物を利用する方法を提供することによって、現在知られている形態の欠点に対処することに成功している。 別途定義されない限り、本明細書中で使用されるすべての技術的用語および科学的用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般に理解されるのと同じ意味を有する。本明細書中に記載される方法および材料と類似または同等である方法および材料を本発明の実施または試験において使用することができるが、好適な方法および材料が下記に記載される。矛盾する場合には、定義を含めて、本特許明細書が優先する。加えて、材料、方法および実施例は例示にすぎず、限定であることは意図されない。 本明細書中で使用される用語「治療する」は、状態の進行を終わらせること、実質的に阻害すること、遅らせること、または逆転させること、あるいは、状態の臨床的症状または審美的症状を実質的に改善すること、あるいは、状態の臨床的症状または審美的症状の出現を実質的に防止することを示す。 用語「含む」は、最終結果に影響しない他の工程および成分が加えられ得ることを意味する。この用語は、用語「からなる」および用語「から本質的になる」を包含する。 表現「から本質的になる」は、さらなる成分および/または工程が、主張される組成物または方法の基本的かつ新規な特徴を実質的に変化させない場合にだけ、組成物または方法がさらなる成分および/または工程を含み得ることを意味する。 用語「方法」は、所与の課題を達成するための様式、手段、技術および手順を示し、これには、化学、薬理学、生物学、生化学および医学の技術分野の実施者に知られているそのような様式、手段、技術および手順、または、知られている様式、手段、技術および手順から、化学、薬理学、生物学、生化学および医学の技術分野の実施者によって容易に開発されるそのような様式、手段、技術および手順が含まれるが、それらに限定されない。 用語「有効成分」は、その適用に続いて少なくとも1つの望ましい医薬的または治療的効果を有するいかなる天然または合成の化学物質も含む医薬的薬剤を示す。 用語「治療効果的な量」または用語「医薬的に効果的な量」は、有効成分または有効成分を含む組成物の有効成分が対象とする病気(ここではHPVによって引き起こされる病気)に対する治療的効果をもたらす用量を示す。 本明細書中で使用される場合、単数形態(“a”、“an”および“the”)は、文脈がそうでないことを明確に示さない限り、複数の参照物を包含する。例えば、用語「化合物(a compound)」または用語「少なくとも1つの化合物」は、その混合物を含めて、複数の化合物を包含し得る。 本開示を通して、本発明の様々な態様が範囲形式で提示され得る。範囲形式での記載は単に便宜上および簡潔化のためであり、本発明の範囲に対する柔軟性のない限定として解釈すべきでないことを理解しなければならない。従って、範囲の記載は、具体的に開示された可能なすべての部分範囲、ならびに、その範囲に含まれる個々の数値を有すると見なさなければならない。例えば、1〜6などの範囲の記載は、具体的に開示された部分範囲(例えば、1〜3、1〜4、1〜5、2〜4、2〜6、3〜6など)、ならびに、その範囲に含まれる個々の数値(例えば、1、2、3、4、5および6)を有すると見なさなければならない。このことは、範囲の広さにかかわらず、適用される。 数値範囲が本明細書中で示される場合には常に、示された範囲に含まれる任意の言及された数字(分数または整数)を含むことが意味される。第1の示された数字および第2の示された数字「の範囲にある/の間の範囲」という表現、および、第1の示された数字「から」第2の示された数「まで及ぶ/までの範囲」という表現は、交換可能に使用され、第1の示された数字と、第2の示された数字と、その間のすべての分数および整数とを含むことが意味される。図面の説明 本明細書では本発明を単に例示し図面を参照して説明する。特に詳細に図面を参照して、示されている詳細が例示として本発明の好ましい実施態様を例示考察することだけを目的としており、本発明の原理や概念の側面の最も有用でかつ容易に理解される説明であると考えられるものを提供するために提示していることを強調するものである。この点について、本発明を基本的に理解するのに必要である以上に詳細に本発明の構造の詳細は示さないが、図面について行う説明によって本発明のいくつもの形態を実施する方法は当業者には明らかになるであろう。 図1は、実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、治療前の写真である。 図2は、実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、本発明による例示的組成物での治療の約2週間後の写真である。 図3は、実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、本発明による例示的組成物での治療の約4週間後の写真である。 図4は、実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、本発明による例示的組成物での治療の約6週間後の写真である。 図5は、実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、本発明による例示的組成物での治療の約8週間後の写真である。 図6は、実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、治療前の写真である。 図7は、実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約4週間後の写真である。 図8は、実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約10週間後の写真である。 図9は、実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、治療前の写真である。 図10は、実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約2週間後の写真である。 図11は、実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約4週間後の写真である。 図12a〜図12cは、実施例4に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。 図13a〜図13bは、実施例5に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。 図14a〜図14bは、実施例5に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後の写真である。 図15a〜図15bは、実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。 図16a〜図16cは、実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。 図17は、実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後の写真である。 図18は、実施例7に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。 図19は、実施例7に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。 図20は、実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、治療前の写真である。 図21は、実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の2日後の写真である。 図22は、実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約5週間後の写真である。 図23は、実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約8週間後の写真である。 図24a〜図24bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、治療前の写真である。 図25a〜図25bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約3週間後の写真である。 図26a〜図26bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約6週間後の写真である。 図27a〜図27dは、実施例10に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前(図27a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後(図27b)、約6週間後(図27c)及び約8週間後(図27d)の写真である。 図28a〜図28dは、実施例11に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前(図28a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後(図28b)、約4週間後(図28c)及び約7週間後(図28d)の写真である。 図29a〜図29eは、実施例12に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門の、治療前(図29a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後(図29b)、約5週間後(図28c)、約8週間後(図29d)、及び約10週間後(図29e)の写真である。 図30a〜図30dは、実施例13に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門の、治療前(図30a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約5週間後(図30b)、約7週間後(図30c)、及び約9週間後(図30d)の写真である。 本発明は、HPVによって引き起こされる皮膚および粘膜の病気を治療するために効率的に使用することができるテルル含有化合物の新規な組成物に関する。従って、本発明はさらに、テルル含有化合物を使用する、そのような病気を治療する方法に関する。具体的には、本発明の方法および組成物は、HPVの任意の臨床的発現を治療するために、例えば、普通のいぼ(例えば、尋常性疣贅)、性器いぼおよび性病性いぼ(例えば、尖形コンジローム)、ブッチャーズワート、疣贅状表皮異形成、子宮頸部ガン、疣贅状表皮異形成、免疫抑制患者における皮膚いぼ、咽頭乳頭腫および口腔乳頭腫などを治療するために使用することができる。 本発明による組成物および方法の原理および作用が、図面および付随する説明を参照してより十分に理解することができる。 本発明の少なくとも1つの実施形態を詳しく説明する前に、本発明は、その適用において、下記の説明において示される細部、または、実施例によって例示される細部に限定されないことを理解しなければならない。本発明は他の実施形態が可能であり、または、様々な方法で実施することができ、または、様々な方法で実施される。また、本明細書中で用いられる表現法および用語法は記述のためであって、限定であると見なしてはならないことを理解しなければならない。 本明細書中上記の背景の節で言及されたように、様々なテルル含有化合物が免疫調節剤としてこの分野では記載されている。テルル含有化合物の特に効果的な一群が、例えば、米国特許第4752614号、同第4761490号、同第4764461号および同第4929739号に記載される。この一群のテルル含有化合物の免疫調節特性が、例えば、米国特許第4962207号、同第5093135号、同第5102908号および同第5213899号に記載される(これらはすべてが、本明細書中に詳しく示されるかのように参考として組み込まれる)。 これらの特許において記載される非常に有望な化合物の1つが、トリクロロ(ジオキシエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウムであり、これはまた、本明細書中およびこの分野ではAS101として示される。この分野では広く記載されているように、AS101は、本明細書中上記で議論されたテルル含有化合物の一群の代表的な一例として、強力な抗ウイルス活性[「マウスにおける免疫調節剤AS101の抗バベシア作用:一酸化窒素の増大した産生の役割」、Parasite Immunol、1996(Jun);「肺腺ガンのマウスモデルにおける免疫調節剤AS101およびパクリタキセル(タキソール)の抗腫瘍効果」、J Immunol、1996(Feb);「ヒトおよび動物モデルに対する化学療法誘導脱毛の研究に対する免疫調節剤AS101の保護的役割」、Int J Cancer、1996(Jan);および「免疫調節剤AS101によってもたらされる放射線保護の機構]、Exp Hematol、1993(Jan)]、殺腫瘍活性[「マウスにおける化学療法誘導による多系譜骨髄抑制、血小板減少症および貧血に対する免疫調節剤AS101の影響」、Exp Hematol、1995(Dec);「マウスサイトメガロウイルス(MCMV)により誘導される骨髄抑制のAS101による回復」、Immunol Lett、1994(Dec)]、およびアジュバント活性を示す。 AS101ならびに他のテルル含有免疫調節剤は免疫応答の生来的能力および後天的能力を刺激することが示唆されている。AS101は、マウスにおけるインターフェロン(IFN)の強力な誘導因子であり[「免疫調節剤AS101による治療の後での全身性エリテマトーデスの発症における遅れ:IL−10阻害およびTNF−αレベルの増大との関連」、J Immunol、1997(Sep);「免疫調節剤AS101はIL−10の放出を阻害し、マウスおよびヒトの単核食細胞によるTNFαおよびIL−1αの放出を増強する」、Cell Immunol、1997(Mar);「肺腺ガンのマウスモデルにおける免疫調節剤AS101およびパクリタキセル(タキソール)の抗腫瘍効果」、J Immunol、1996(Feb)]、また、ヒトにおけるインターフェロン(IFN)の強力な誘導因子である[「マウスにおける化学療法誘導による多系譜骨髄抑制、血小板減少症および貧血に対する免疫調節剤AS101の影響」、Exp Hematol、1995(Dec)]。 AS101ならびに他のテルル含有免疫調節剤はまた、様々なサイトカイン(例えば、IL−1、IL−6およびTNF−αなど)の分泌を誘導することが示されている。マクロファージは、AS101に対する主要な標的として特徴づけられており[「B16メラノーマ細胞でのFas/Apo−1発現のトリクロロ(ジオキソエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウム(AS101)によるアップレギュレーション:AS101の抗腫瘍効果についての関連」、J Immunol、1998(Oct)]、また、IL−10をmRNAレベルで阻害し、一方で、同時にIL−12を増大させることが見出された。 AS101の免疫調節特性を記載する他の刊行物には、下記が含まれる:例えば、「免疫調節剤AS101はBALB/cマウスにおけるバベシア原虫(Babesia rodhaini)により抑制されたT(H1)タイプの応答を回復する」、Cell Immunol、1998(Feb);「AS101により治療された腫瘍保有マウスおよびガン患者におけるTH1応答の優位性」、J Natl Cancer Inst、1996(Sep);「AS101:インビトロT細胞増殖の調節剤」、Anticancer Drugs、1993(Jun);「化学保護剤兼放射線保護剤として経口投与される免疫調節剤AS101」、Int J Immunopharmacol、1992(May);「インビトロでのAS101によるヒト免疫不全症ウイルス1型の逆転写活性および複製の阻害」、AIDS Res Hum Retroviruses、1992(May);「プソラレン類および紫外線Aにより治療されたリンパ球のインターロイキン−2産生およびTリンパ球機能に対するAS101の免疫調節作用」、Photodermatol Photoimmunol Photomed、1992(Feb);「ASTA−Z7557による除去の後における骨髄コロニー形成ユニット−顆粒球−マクロファージを保護することにおけるAS101の使用および作用機構」、Cancer Res、1991(Oct 15);「病原性抗DNA抗体によりマウスにおいて誘導された全身性エリテマトーデス(SLE)におけるインターロイキン−2産生に対する免疫調節剤AS101の影響」、Clin Exp Immunol、1990(Mar);「テルル系免疫調節薬物AS−101のラットにおける毒性研究:AIDS患者およびガン患者のための潜在的薬物」、Arch Toxicol、1989;「AS−101(合成有機テルル化合物)の生物学的活性および免疫治療特性」、Nat Immun Cell Growth Regul、1988;および「潜在的な治療適用を有する新しい免疫調節化合物(AS−101)」、Nature、1987(Nov)。 従って、AS101ならびに他のテルル含有免疫調節剤は免疫応答をTh1表現型に向かわせることができる。このタイプの応答は、ウイルスなどの細胞内病原体に対して非常に重要である。 さらには、毒性試験では、AS101の静脈内投薬および筋肉内投薬の後におけるラットでのLD50値が免疫学的有効量よりも500倍〜1000倍大きいことが示される。従って、これらのテルル含有化合物は、実質的に非毒性であるものとしてさらに特徴づけられる。 本発明を着想しながら、これらの知見に基づいて、AS101はTh2応答からTh1応答への免疫応答の強力な調節剤であり、また、実質的に非毒性の薬剤としてさらに特徴づけられるので、このテルル含有化合物、ならびに、このファミリーの他のテルル化合物は、本明細書中上記に記載されるHPV感染症を治療するための現在知られている薬剤に関連する欠点を有しない、HPVによって引き起こされる感染症に対する強力な治療剤として役立ち得ることが想像された。 これに関して、AS101は、これまでに行われた研究では、抗ウイルス活性を発揮することが示されているが、ヒトウイルスに対する抗ウイルス剤としてのその効力は不十分であることが見出されたことには留意しなければならない。 本明細書中上記でさらに言及されるように、別のクラスのテルル含有化合物が、近年、米国仮特許出願第60/610660号に開示されている。この特許出願において教示されるように、このクラスのテルル化合物もまた、免疫調節特性を発揮することが示された。従って、これらの化合物もまた、HPVによって引き起こされる感染症に対する強力な治療剤として役立ち得ることがさらに想像された。 下記の実施例の節において明らかにされるように、本発明を実施に移しているとき、様々なHPV感染症に冒されたヒト患者をAS101などのテルル含有化合物により治療することは非常に有効であり、大きな治療応答性および最小限の副作用をもたらしたことが実際に見出された。 従って、本発明の1つの態様によれば、HPVによって引き起こされる皮膚または粘膜の病気を治療する方法が提供され、この場合、この方法は、治療効果的な量の1つまたは複数のテルル含有化合物をそれらを必要とする対象に投与することによって行われる。 本明細書中で使用される語句「テルル含有化合物」は、1つまたは複数のテルル原子を含み、かつ、免疫調節特性を示す任意の化合物を包含する。 語句「免疫調節特性」には、対象の免疫応答に対する化合物の任意の作用が含まれる。例示的な免疫調節特性が、例えば、サイトカイン分泌、インターロイキン産生およびリンパ球機能などに対する作用によって現れ得る。 化合物は、例えば、無機のテルル含有化合物を挙げることができ、例えば、二酸化テルル(TeO2)、ハロゲン化テルル、スルホン化テルル、リン酸化テルル、ならびに、その塩(例えば、アンモニウム塩、アルカリ塩およびホスホニウム塩など)およびその任意の複合体などが可能である。 あるいは、化合物は、1つまたは複数のテルル原子と、テルル原子に結合する1つまたは複数の有機成分とを含む有機のテルル含有化合物を挙げることができる。 免疫調節特性を発揮することが示された、従って、本発明の関連において特に有用である無機のテルル含有化合物の代表的な例には、例えば、TeO2およびTeX4(式中、Xはハロゲンである)が含まれる。 本明細書中で使用される用語「ハロゲン」(これはまた、本明細書中では交換可能に、「ハロゲン原子」または「ハロ」として示される)には、クロロ(Cl)、ブロモ(Br)、ヨード(I)およびフルオロ(F)が含まれる。 TeO2を水溶液において形成する化合物、好ましくは、錯体の形態での化合物、例えば、クエン酸またはエチレングリコールとのTeO2錯体などの形態での化合物もまた含まれる。後者の代表的な一例が錯体TeO2・HOCH2CH2OH・NH4Clである。 免疫調節特性を発揮することが示された、従って、本発明の関連において特に有用である有機のテルル含有化合物には、例えば、二座の環状成分がテルル原子に結合しているハロゲン化テルル含有化合物のアンモニウム塩または任意の他の塩が含まれる。二座環状成分は、好ましくは、2つの酸素原子がテルル原子に結合しているジオキソ成分である。あるいは、二座環状成分はジチオ成分であることが可能であり、この場合、2つのイオウ原子がテルル原子に結合する。 このカテゴリーにおける好ましい化合物はまとめて下記の一般式Iによって表される: 上記の一般式Iにおいて、t、uおよびvのそれぞれは独立して、化合物が、5員環、6員環、7員環または8員環を含むことができるように0または1である。好ましくは、t、uおよびvのそれぞれは、化合物が5員環を含むように0である。 Xは、本明細書中上記で記載されるようにハロゲン原子であり、好ましくはクロロである。 Yは、アンモニウム、ホスホニウム、カリウム、ナトリウムおよびリチウムからなる群から選択され、好ましくはアンモニウムである。 R1〜R10のそれぞれは独立して、水素、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、チオアルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシ、カルボニル、アルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アシル、アミド、シアノ、N−モノアルキルアミドアルキル、N,N−ジアルキルアミドアルキル、シアノアルキル、アルコキシアルキル、カルバミル、シクロアルキル、ヘテロ脂環式、スルホニル、スルフィニル、スルファート、アミン、アリール、ヘテロアリール、ホスファート、ホスホナートおよびスルホンアミドからなる群から選択される。 本明細書中で使用される用語「アルキル」は、直鎖基および分枝鎖基を含む飽和した脂肪族炭化水素を示す。好ましくは、アルキル基は1個〜20個の炭素原子を有する。数値範囲、例えば「1個〜20個」が本明細書で述べられる場合は常に、それは基(この場合はアルキル基)が1個の炭素原子、2個の炭素原子、3個の炭素原子などの20個までの炭素原子を含むということを意味する。さらに好ましくは、アルキル基は、1個〜10個の炭素原子を有する中程度のサイズのアルキルである。最も好ましくは、他に示さない限り、アルキル基は、1個〜5個の炭素原子を有する低級アルキルである。アルキル基は、置換または非置換であり得る。置換されるとき、置換基は、例えば、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、スルフィニル、スルホニル、スルファート、シアノ、ニトロ、スルフォンアミド、ホスホニル、ホスフィニル、カルボニル、チオカルボニル、カルボキシ、チオカルボキシ、カルバメート、チオカルバメート、アミド、スルホンアミドおよびアミノであり得る(これらの用語は本明細書中で定義される)。 本明細書中で使用される用語「ヒドロキシアルキル」は、本明細書中で定義されるようなヒドロキシ基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えばヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルおよびヒドロキシ−n−ブチルを含む。 用語「ハロアルキル」は、本明細書中で定義されるようなハロゲンで置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えばクロロメチル、2−ヨードエチル、4−ブロモ−n−ブチル、ヨードエチル、4−ブロモ−n−ペンチルなどを含む。 用語「アルカノイルオキシ」は、本明細書中で定義されるようなカルボニル基を示し、例えばアセチル、プロピオニル、ブタノイルなどを含む。 用語「カルボキシアルキル」は、本明細書中で定義されるようなカルボキシ基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えばカルボキシメチル、カルボキシエチル、エチレンカルボキシなどを含む。 用語「アルキルカルボニルアルキル」は、本明細書中で定義されるようなカルボニルで置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えばメタノイルメチル、エタノイルエチルなどを含む。 用語「アミドアルキル」は、本明細書中で定義されるようなアミド基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えば−CH2CONH2;−CH2CH2CONH2;−CH2CH2CH2CONH2などを含む。 用語「シアノアルキル」は、本明細書中で定義されるようなシアノ基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、例えば−CH2CN;−CH2CH2CN;−CH2CH2CH2CNなどを含む。 用語「N−モノアルキルアミドアルキル」は、本明細書中で定義されるようなアミド基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、ここでR′およびR″の一方がアルキルであり、例えば−CH2CH2CONHCH3および−CH2CONHCH2CH3を含む。 用語「N,N−ジアルキルアミドアルキル」は、本明細書中で定義されるようなアミド基で置換された本明細書中で定義されるようなアルキルを示し、ここでR′およびR″の両方がアルキルであり、例えば−CH2CON(CH3)2;CH2CH2CON(CH2−CH3)2などを含む。 「シクロアルキル」基は、環の1つまたは複数が完全共役のπ電子系を有しない、すべて炭素からなる単環基または縮合環(すなわち、隣接炭素原子対を共有する環)基を示す。シクロアルキル基の非限定な例には、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロペンテン、シクロヘキサン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタン、シクロヘプタトリエンおよびアダマンタンがある。シクロアルキル基は、置換または非置換であり得る。置換されるとき、置換基は、例えば、アルキル、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、スルフィニル、スルホニル、シアノ、ニトロ、ホスホニル、ホスフィニル、カルボニル、チオカルボニル、カルボキシ、チオカルボキシ、カルバメート、チオカルバメート、アミド、スルホンアミドおよびアミノであり得る(これらの用語は本明細書中で定義される)。 「アルケニル」基は、少なくとも2つの炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素二重結合からなるアルキル基を示す。 「アルキニル」基は、少なくとも2つの炭素原子と少なくとも1つの炭素−炭素三重結合からなるアルキル基を示す。 「アリール」基は、完全共役のπ電子系を有する、すべて炭素からなる単環基または縮合多環(すなわち、隣接炭素原子対を共有する環)基を示す。アリール基の非限定的な例には、フェニル、ナフタレニルおよびアントラセニルがある。アリール基は、置換または非置換であり得る。置換されるとき、置換基は、例えば、アルキル、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、スルフィニル、スルホニル、スルファート、シアノ、ニトロ、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホニウム、カルボニル、チオカルボニル、カルボキシ、チオカルボキシ、カルバメート、チオカルバメート、アミド、スルホンアミドおよびアミノであり得る(これらの用語は本明細書中で定義される)。 「ヘテロアリール」基は、例えば、窒素、酸素およびイオウなどの1個または複数個の原子を環(1つまたは複数)に有し、さらには完全共役のπ電子系を有する単環基または縮合環(すなわち、隣接炭素原子対を共有する環)基を示す。ヘテロアリール基の非限定的な例には、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、オキサゾール、チアゾール、ピラゾール、ピリジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリンおよびプリンが含まれる。ヘテロアリール基は、置換または非置換であり得る。置換されるとき、置換基は、例えば、アルキル、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、スルフィニル、スルホニル、スルファート、シアノ、ニトロ、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホニウム、カルボニル、チオカルボニル、カルボキシ、チオカルボキシ、カルバメート、チオカルバメート、アミド、スルホンアミドおよびアミノであり得る(これらの用語は本明細書中で定義される)。 「複素脂環」基は、例えば、窒素、酸素およびイオウなどの1個または複数個の原子を環(1つまたは複数)に有する単環基または縮合環基を示す。環はまた、1つまたは複数の二重結合を有することができる。しかしながら、環は完全共役のπ電子系を有しない。複素脂環基は、置換または非置換であり得る。置換されるとき、置換基は、例えば、孤立電子対、アルキル、ヒドロキシアルキル、トリハロアルキル、シクロアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロ脂環式、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、チオヒドロキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、スルフィニル、スルホニル、スルファート、シアノ、ニトロ、ホスホニル、ホスフィニル、ホスホニウム、カルボニル、チオカルボニル、カルボキシ、チオカルボキシ、カルバメート、チオカルバメート、アミド、スルホンアミドおよびアミノであり得る(これらの用語は本明細書中で定義される)。代表的な例はピペリジン、ピペラジン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、モルホリノおよびその類似物である。 「ヒドロキシ」基は−OH基を示す。 「アルコキシ」基は、本明細書中で定義されるように、−O−アルキル基および−O−シクロアルキル基の両方を示す。 「アリールオキシ」基は、本明細書中で定義されるように、−O−アリール基および−O−ヘテロアリール基の両方を示す。 「チオヒドロキシ」基は−SH基を示す。 「チオアルコキシ」基は、本明細書中で定義されるように、−S−アルキル基および−S−シクロアルキル基の両方を示す。 「チオアリールオキシ」基は、本明細書中で定義されるように、−S−アリール基および−S−ヘテロアリール基の両方を示す。 「カルボニル」基は、本明細書中で定義されるように、−C(=O)−R′基(式中、R′は、水素、アルキル、アルケニル、シクロアルキル、アリール、(環の炭素を通して結合された)ヘテロアリール、または(環の炭素を通して結合された)ヘテロ脂環式である)を示す。 「チオカルボニル」基は−C(=S)−R′基(式中、R′は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「カルボキシ」基は−C(=O)−O−R′基または−O−C(=O)R′基(式中、R′は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「スルフィニル」基は−S(=O)−R′基(式中、R′は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「スルホニル」基は−S(=O)2−R′基(式中、R′は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「スルファート」基は−O−S(=O)2−OR′基(式中、R′は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「スルホンアミド」基は−S(=O)2−NR′R″基またはR′S(=O)2−NR″基(式中、R′は本明細書中で定義される通りであり、R″はR′について定義されるのと同様である)を示す。 「カルバミル」基または「カルバメート」基は−OC(=O)−NR′R″−基またはR″OC(=O)−NR′−基(式中、R′およびR″は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「チオカルバミル」基または「チオカルバメート」基は−OC(=S)−NR′R″基またはR″OC(=S)−NR′基(式中、R′およびR″は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「アミノ」基は−NR′R″基(式中、R′およびR″は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「アミド」基は−C(=O)−NR′R″基またはR′C(=O)−NR″基(式中、R′およびR″は本明細書中で定義される通りである)を示す。 「ニトロ」基は−NO2基を示す。 「シアノ」基は−C≡N基を示す。 用語「ホスホニル」は−O−P(=O)(OR′)(OR″)基を示し、式中、R′およびR″は上述の通り定義される。 用語「ホスフィニル」は−PR′R″基(式中、R′およびR″は上述の通り定義される)を示す。 上で引用する通り、このカテゴリーの化合物は有機テルル含有化合物の塩である。この塩は例えばアンモニウム塩、ホスホニウム塩、およびカリウム塩、ナトリウム塩、リチウム塩などの如きアルカリ金属塩であることができる。 ここで、上記式I中のYは本明細書中で定義されるようなホスホニウム基、本明細書中で定義されるようなアンモニウム基、カリウム(K+)、ナトリウム(Na+)またはリチウム(Li+)であることができる。 本明細書中で使用される用語「ホスホニウム」は、−P+R′R″R′′′基を記述し、式中、R′およびR″は本明細書中で定義される通りであり、R′′′はR′について定義されるのと同様である。用語「ホスホニウム」は本明細書中で使用される通り、−P+R6基をさらに示し、式中、6つのR置換基の各々は独立してR′,R″およびR′′′について定義されるのと同様である。 用語「アンモニウム」は−N+R′R″R′′′基を記述し、式中、R′R″およびR′′′は本明細書中で定義される通りである。 このカテゴリーにおけるより好ましい化合物には、Yがアンモニウムまたはホスホニウムであり、t、uおよびvがそれぞれ0であり、R1〜R9のそれぞれが水素であり、かつ、R10が水素またはアルキルである上記の一般式Iを有する化合物が含まれる。このような化合物は下記の構造によって表すことができる:式中、Rは水素またはアルキル(好ましくは、メチル)であり、Xはハロゲン(好ましくは、クロロ)である。 本発明の関連において使用される現在最も好ましい化合物は下記の構造を有する: この化合物はトリクロロ(ジオキシエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウムであり、これはまた、本明細書中およびこの分野ではAS101として示される。 このカテゴリーにおけるさらなる例示的な化合物が下記の化合物である: 本発明の関連における使用に好適である有機テルル含有化合物のさらなる代表的な例には、二座環状成分がテルル原子に結合しているハロゲン化テルルが含まれる。二座環状成分は、好ましくは、2つの酸素原子がテルル原子に結合しているジオキソ配位子である。あるいは、二座環状成分はジチオ配位子であることが可能であり、この場合、2つのイオウ原子がテルル原子に結合する。 このカテゴリーにおける好ましい化合物は下記の一般式IIによって表すことができる: 式中、t、u、v、XおよびR1〜R10は本明細書中上記で定義される通りである。 より好ましい化合物は、t、uおよびvがそれぞれ0であり、かつ、Xがクロロである化合物であり、例えば、限定されないが、下記の構造を有する化合物である: 式Iおよび式IIを有する有機テルル含有化合物は、米国特許第4752614号、同第4761490号、同第4764461号および同第4929739号に詳しく記載されるように、テトラハロテルリド(例えば、TeCl4など)をジヒドロキシ化合物と反応することによって容易に調製することができる。 本発明の関連における使用に好適である有機テルル含有化合物のさらなる代表的な例には、2つの二座環状成分がテルル原子に結合する化合物が含まれる。好ましくは、そのような環状成分のそれぞれがジオキソ成分である。あるいは、環状成分の1つまたは複数がジチオ成分である。 このカテゴリーにおける好ましい化合物はまとめて下記の一般式IIIによって表される: 上式において、R11〜R14のそれぞれは独立して、水素、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、チオアルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシ、カルボニル、アルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アシル、アミド、シアノ、N−モノアルキルアミドアルキル、N,N−ジアルキルアミドアルキル、シアノアルキル、アルコキシアルキル、カルバミル、シクロアルキル、ヘテロ脂環式、スルホニル、スルフィニル、スルファート、アミン、アリール、ヘテロアリール、ホスファート、ホスホナートおよびスルホンアミドからなる群から選択される(これらの用語は本明細書中で定義される)。 このカテゴリーにおけるより好まし化合物は、R11〜R14のそれぞれが水素である化合物である。 本発明の関連における使用に好適である有機テルル含有化合物のさらなる代表的な例には、下記の一般式IVを有する最近開示されたビステルル化合物が含まれる: 上式において、R15〜R22のそれぞれは独立して、水素、ヒドロキシアルキル、ヒドロキシ、チオヒドロキシ、アルキル、アルケニル、アルキニル、アルコキシ、チオアルコキシ、ハロゲン、ハロアルキル、カルボキシ、カルボニル、アルキルカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アシル、アミド、シアノ、N−モノアルキルアミドアルキル、N,N−ジアルキルアミドアルキル、シアノアルキル、アルコキシアルキル、カルバミル、シクロアルキル、ヘテロ脂環式、スルホニル、スルフィニル、スルファート、アミン、アリール、ヘテロアリール、ホスファート、ホスホナートおよびスルホンアミドからなる群から選択される(これらの用語は本明細書中で定義される)。 このカテゴリーにおける好ましい化合物は、mおよびnがそれぞれ0である化合物である。 このファミリーにおける現在最も好ましい化合物は、R15、R18、R19およびR22がすべて水素であり、かつ、下記の構造を有する化合物である: 一般式IVを有する化合物は、実質的に等モル量のテルルテトラアルコキシドおよびポリカルボン酸を反応することによって容易に調製することができる。これらの物質は、水を含まない有機溶媒(例えば、乾燥したエタノール、ジメチルスルホキシドおよびi−プロパノールなど)の存在下で一緒にされる。一般に、反応は周囲条件で行うことができ、しかし、所望であれば、より高い温度またはより低い温度、および、より高い圧力またはより低い圧力を利用することができる。 上記の一般式IVを有する化合物の調製において使用可能である例示的なテルルテトラアルコキシド化合物には、限定されないが、テトラメトキシド、テトラエトキシド、テトラプロポキシド、テトライソプロポキシド、テトラブトキシドおよびテトラペントキシドのテルル化合物が含まれる。 有用なポリカルボン酸にはまた、ポリヒドロキシポリカルボン酸およびヒドロキシポリカルボン酸が含まれる。上記の一般式IVを有する化合物の調製において使用可能である例示的なポリカルボン酸には、限定されないが、酒石酸、グルタル酸、コハク酸、マロン酸およびグルコン酸などが含まれる。 本発明の関連における使用に好適なさらなる有機テルル含有化合物は、下記の一般式Vを有する化合物が含まれる: 式中、Ra、Rb、RcおよびRdのそれぞれは独立して、ハロゲン、アルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、カルボキシ、カルボニル、チオカルボキシ、チオカルボニル、カルバミルおよびチオカルバミル(これらの用語は本明細書中上記で定義される)からなる群から選択され、ただし、Ra〜Rdの少なくとも1つはハロゲンでなく、すなわち、アルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、カルボキシ、カルボニル、チオカルボキシ、チオカルボニル、カルバミルおよびチオカルバミルからなる群から選択される。 このカテゴリーにおける化合物には、Ra、Rb、RcおよびRdの1つが、ハロゲン、アルキル、アリール、シクロアルキル、アルコキシ、アリールオキシ、チオアルコキシ、チオアリールオキシ、カルボキシ、カルボニル、チオカルボキシ、チオカルボニル、カルバミルまたはチオカルバミルであり、それにより、それ以外がハロゲン原子(例えば、クロロ)である化合物が含まれる。 このカテゴリーにおける他の化合物には、Ra、Rb、RcおよびRdの2つまたは3つが上記で定義される通りであり、それ以外がハロゲン(例えば、クロロ)である化合物が含まれる。 このカテゴリーにおける他の化合物には、Ra、Rb、RcおよびRdのそれぞれが本明細書中上記に記載される通りである化合物が含まれる。 このカテゴリーにおける例示的な化合物がPhTeCl3である。 上記で記載された化合物は、そのままで、または、その医薬的に許容され得る塩として、そのいずれかで、本発明のこの態様および他の態様において投与することができ、または、そうでない場合には、本発明のこの態様および他の態様において利用することができる。 語句「医薬的に許容され得る塩」は、親化合物の荷電化学種およびその対イオンを示し、この場合、対イオンは、典型的には、親化合物の溶解性特性を改変するために、かつ/または、親化合物による生物に対する何らかの著しい刺激を低下させるために、その一方で、投与された化合物の生物学的な活性および性質を無効にしないために使用される。 下記の実施例の節において明らかにされるように、AS101(本発明によるテルル含有化合物の代表的な一例)は、尋常性疣贅ならびに生殖器および肛門の尖形コンジロームをはじめとする、様々なHPVによって引き起こされる様々な病気を治療することにおいて非常に有効であることが見出された。治療には、最小限の有害な副作用が伴ったか、または、有害な副作用が全く伴わず、また、病気(例えば、いぼ)が実質的に完全に除かれた。 HPVにより引き起こされる病気を治療する現在知られている方法と比較して、本発明による治療の高い効力は、上記に記載されるテルル含有化合物の免疫調節活性および抗ウイルス活性に起因すると考えられる。そのため、上記に記載されるテルル含有化合物を用いた治療は、現れた明らかな病変部に影響を及ぼすだけでなく、むしろ、病気の原因(すなわち、ウイルス自体)を抑制する。結果として、いぼを取り囲む正常に見える領域に隠れているかもしれないウイルス粒子もまた破壊する。本明細書中に記載されるテルル含有化合物のこの作用が、例えば、図13aおよび図13bにおいて明瞭に明らかにされる。これらの図において、治療によって影響を受けた領域(黒色スポットとして認められる)が、治療前の明らかな病変部領域(図12a〜図12cを参照のこと)より大きくなっていることを認めることができる。 従って、本発明のこの態様による方法は、HPVによって引き起こされる皮膚および粘膜の病気を治療するために効率的に利用することができる。 本明細書中で使用される語句「HPVによって引き起こされる皮膚または粘膜の病気」(これはまた、本明細書中では交換可能に「HPVにより引き起こされる病気」として示される)は、任意のタイプのHPVに直接的または間接的のいずれかで関連する任意の病気を包含する。 本明細書中上記で議論されるように、今日までに、70を超える特定された異なったタイプのHPVが存在する。これらの異なるタイプは、皮膚型および粘膜型の2つの大きなカテゴリーに分けられている。本明細書中上記でさらに議論されるように、HPVにより引き起こされる病気の一部は子宮頸部ガンに発達し得るので、これらの異なるウイルスタイプは、この点で、その危険性度によってさらに分類されており、従って、低危険性HPVタイプ、中度危険性HPVタイプおよび高危険性HPVタイプを包含する。 本発明のこの態様の1つの実施形態によれば、従って、上記の方法はさらに、中度危険性HPVタイプおよび高危険性HPVタイプを治療することに向けられ、従って、ガンの発達を治療し、好ましくは、ガンの発達を防止することに向けられる。 従って、本発明のこの態様の方法によって治療可能である皮膚および粘膜の例示的な病気には、尋常性疣贅、足底いぼ、手掌いぼ、爪周囲いぼ、扁平いぼ、モザイク状疣贅、性器いぼ、性病性いぼ(尖形コンジローム)、ブッチャーズワート、悪性の疣贅状表皮異形成、進行した上皮性異形成、子宮頸部ガン、疣贅状表皮異形成、免疫抑制患者における皮膚いぼ、咽頭乳頭腫および口腔乳頭腫が含まれる。 HPVにより引き起こされる様々な病気は、典型的には、様々な皮膚領域および粘膜に現れ、これらには、例えば、手、顔、前腕、肘、脚、爪および肛門、ならびに、生殖器領域、例えば、肛門周囲領域、会陰部、外陰部、陰茎、膣、および、重篤な場合には子宮頸部などが含まれる。希ではあるが、HPVにより引き起こされる病気はまた、口腔粘膜、結膜および咽頭に現れ得る。 上記の化合物は、様々な全身経路のいずれかによって、HPVにより引き起こされる病気に冒されている対象に投与することができる。 全身投与の好適な経路には、例えば、吸入、経口、口内、直腸、経粘膜、経皮、皮内、経鼻、腸管および/または非経口による経路;筋肉内注射、皮下注射および/または髄内注射の経路;クモ膜下注射、直接的な脳室内注射、静脈内注射、腹腔内注射、鼻内注射および/または眼内注射の経路;ならびに/あるいは、本発明の対象の組織領域の中への直接的な注射の経路が含まれ得る。 全身投与されるとき、本明細書中に記載されるテルル含有化合物の治療効果的な量は、例えば、約0.01mg/m2/日〜約10.0mg/m2/日の範囲にすることができ、従って、例えば、0.01mg/m2/日、0.02mg/m2/日、0.03mg/m2/日、0.04mg/m2/日、0.05mg/m2/日、0.06mg/m2/日、0.07mg/m2/日、0.08mg/m2/日、0.09mg/m2/日および0.1mg/m2/日が可能である。好ましくは、非経口投与されるとき、治療効果的な量は0.1mg/m2/日以上であり、従って、例えば、0.2mg/m2/日、0.3mg/m2/日、0.4mg/m2/日、0.5mg/m2/日、0.6mg/m2/日、0.7mg/m2/日、0.8mg/m2/日、0.9mg/m2/日および1.0mg/m2/日、2.0mg/m2/日、3.0mg/m2/日、4.0mg/m2/日、5.0mg/m2/日、および、10.0mg/m2/日までが可能である。経口投与されるとき、1日用量は、典型的には、10mg〜150mgの間の範囲である。 本明細書中で使用される用語「約」は±10%を示す。 場合により、また、好ましくは、上記に記載される化合物は、HPVの病気に冒されている対象に局所的経路によって投与することができ、より好ましくは、化合物は局所投与される。 本明細書中に記載されるテルル含有化合物の局所適用は、好ましくは、治療される皮膚領域または粘膜領域に治療効果的な量の化合物を適用することによって行われる。 治療される領域は、例えば、手、顔、前腕、肘、脚、爪、肛門、ならびに、生殖器領域、例えば、肛門周囲領域、会陰、外陰部、陰茎、膣、および、必要ならば、子宮頸部であり得る。 従って、語句「治療領域」は、患部領域(例えば、いぼ)、ならびに、適応領域を取り囲む組織を包含する。局所適用は臨床的発現部(例えば、いぼ)およびその周りにおいて行われる。 本発明のこの態様による方法はさらに、上記に記載されるテルル含有化合物を投与することに加えて、さらなる活性な薬剤の同時投与を含むことができる。同時投与は、テルル含有化合物の投与の前に、または、テルル含有化合物の投与と同時に、または、テルル含有化合物の投与に続いて行うことができる。さらなる活性な薬剤は、治療されている病気、治療されている病気に関連する状態、または、他のパラメーター(例えば、心理学的効果および予防的効果など)に関して付加的な有益な効果を提供するために使用される。 従って、本発明のこの実施形態による例示的なさらなる活性な薬剤には、限定されないが、抗生物質剤、抗微生物剤、抗ざ瘡剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、麻酔剤、かゆみ止め剤、抗原虫剤、抗酸化剤、化学療法剤、抗うつ剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン、ホルモンおよびふけ防止剤の1つまたは複数、あるいは、それらの任意の組合せが含まれる。 本発明の関連において使用される好適な抗ざ瘡剤には、限定されないが、角質溶解剤、例えば、サリチル酸、イオウ、グリコール酸、ピルビン酸、レゾルシノールおよびN−アセチルシステインなど、ならびに、レチノイド、例えば、レチノイン酸およびその誘導体(例えば、cisおよびtrans、エステル)などが含まれる。 本発明の関連において使用される好適な抗生物質には、限定されないが、ベンゾイルペルオキシド、オクトピロクス、エリスロマイシン、亜鉛、テトラサイクリン、トリクロサン、アゼライン酸およびその誘導体、フェノキシエタノールおよびフェノキシプロパノール、エチルアセタート、クリンダマイシンおよびメクロサイクリン;皮脂阻止薬(sebostat)(例えば、フラビノピドなど);α−ヒドロキシ酸およびβ−ヒドロキシ酸;ならびに、胆汁酸塩(例えば、硫酸シムノール(scymnol)およびその誘導体など)、デオキシコール酸塩およびコール酸塩が含まれる。 本発明の関連において使用可能である非ステロイド系抗炎症剤の代表的な例には、限定されないが、オキシカム系薬剤、例えば、ピロキシカム、イソキシカム、テノキシカム、スドキシカムおよびCP−14,304など;サリチラート系薬剤、例えば、アスピリン、ジサルシド、ベノリラート、トリリサート、サファプリン、ソルプリン、ジフルニサールおよびフェンドサールなど;酢酸誘導体、例えば、ジクロフェナク、フェンクロフェナク、インドメタシン、スリンダク、トルメチン、イソキセパク、フロフェナク、チオピナク、ジドメタシン、アセマタシン、フェンチアザク、ゾメピラク、クリンダナク、オキセピナク、フェルビナクおよびケトロラクなど;フェナマート系薬剤、例えば、メフェナム酸、メクロフェナム酸、フルフェナム酸、ニフルム酸およびトルフェナム酸など;プロピオン酸誘導体、例えば、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、インドプロプフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェンおよびチアプロフェニクなど;ピラゾール系薬剤、例えば、フェニルブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェプラゾン、アザプロパゾンおよびトリメタゾンなどが含まれる。これらの非ステロイド系抗炎症剤の混合物もまた、これらの薬剤の皮膚科学的に許容され得る塩およびエステルと同様に用いることができる。例えば、エトフェナマート(フルフェナム酸誘導体)は局所適用のために特に有用である。 ステロイド系抗炎症薬の代表的な例には、限定されないが、コルチコステロイド系薬剤が含まれ、例えば、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシトリアムシノロン、α−メチルデキサメタゾン、リン酸デキサメタゾン、二プロピオン酸ベクロメタゾン、吉草酸クロベタゾール、デソニド、デスオキシメタゾン、酢酸デスオキシコルチコステロン、デキサメタゾン、ジクロリゾン、二酢酸ジフロラゾン、吉草酸ジフルコルトロン、フルアドレノロン、フルクロロロンアセトニド、フルドロコルチゾン、ピバル酸フルメタゾン、フルオシノロンアセトニド、フルオシノニド、フルコルチンブチルエステル、フルオコルトロン、酢酸フルプレドニデン(フルプレドニリデン)、フルランドレノロン、ハルシノニド、酢酸ヒドロコルチゾン、酪酸ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、トリアムシノロンアセトニド、コルチゾン、コルトドキソン、フルセトニド、フルドロコルチゾン、二酢酸ジフルオロゾン、フルラドレノロン、フルドロコルチゾン、二酢酸ジフルロゾン、フルラドレノロンアセトニド、メドリゾン、アムシナフェル、アムシナフィド、ベタメタゾンおよびそのエステルの残り、クロロプレドニゾン、酢酸クロルプレドニゾン、クロコルテロン、クレシノロン、ジクロリゾン、ジフルプレドナート、フルクロロニド、フルニソリド、フルオロメタロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、吉草酸ヒドロコルチゾン、シクロペンチルプロピオン酸ヒドロコルチゾン、ヒドロコルタマート、メプレドニゾン、パラメタゾン、プレドニゾロン、プレドニゾン、二プロピオン酸ベクロメタゾン、トリアムシノロン、ならびに、その混合物が含まれる。 好適なかゆみ止め剤には、限定されないが、メトジラジンおよびトリメプラジンの医薬的に許容され得る塩が含まれる。 本発明の関連における使用に好適である麻酔剤の非限定的な例には、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシンおよびフェノールの医薬的に許容され得る塩が含まれる。 本発明の関連において使用される好適な抗菌剤(これには、抗細菌剤、抗真菌剤、抗原虫剤および抗ウイルス剤が含まれる)には、限定されないが、β−ラクタム系薬物、キノロン系薬物、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、トリクロサン、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタムブトール、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシンおよびミコナゾールが含まれる。同様に、塩酸テトラサイクリン、ファルネソール、エリスロマイシンエストラート、ステアリン酸エリスロマイシン(塩)、硫酸アミカシン、塩酸ドキシサイクリン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クリンダマイシン、塩酸エタムブトール、塩酸メトロニダゾール、塩酸ペンタミジン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、塩酸リネオマイシン、塩酸メタサイクリン、馬尿酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、塩酸ミノサイクリン、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルマイシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸ミコナゾール、塩酸アマンファジン、硫酸アマンファジン、トリクロサン、オクトピロクス、パラクロロメタキシレノール、ナイスタチン、トルナフタートおよびクロトリマゾール、ならびに、それらの混合物も含まれる。 本発明の関連において使用可能である抗酸化剤の非限定的な例には、アスコルビン酸(ビタミンC)およびその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えば、リン酸アスコルビルマグネシウム、リン酸アスコルビルナトリウム、ソルビン酸アスコルビル)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トコフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチル化ヒドロキシ安息香酸およびその塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(これはTroloxRの商品名で市販されている)、没食子酸およびそのアルキルエステル(特に、没食子酸プロピル)、尿酸ならびにその塩およびアルキルエステル、ソルビン酸およびその塩、リポ酸、アミン(例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノグアニジン)、スルフヒドリル化合物(例えば、グルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸およびその塩、リシンピドラート(lycine pidolate)、アルギニンピロラート(pilorate)、ノルジヒドログアイアレチン酸、ビオフラボノイド、クルクミン、リシン、メチオニン、プロリン、スーパーオキシドディスムターゼ、シリマリン、茶抽出物、ブドウの皮/種子抽出物、メラニンおよびローズマリー抽出物が含まれる。 本発明の関連において使用可能である化学療法剤の非限定的な例には、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アムルビシン、ピラルビシン、エピルビシン、ミトキサントロン、エトポシド、テニポシド、ビンブラスチン、ビンクリスチン、マイトマイシンC、5−FU、パクリタキセル、ドセタキセル、アクチノマシンD、コルヒチン、トポテカン、イリノテカン、ゲムシタビン、シクロスポリン、ベラパミル、バルスポドル、プロベネシド、MK571、GF120918、LY335979、ビリコダル、テルフェナジン、キニジン、ペルビレインAおよびXR9576が含まれる。 本発明の関連において使用可能である抗うつ剤の非限定的な例には、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(「NRI」)、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、モノアミンオキシダーゼ阻害剤(MAOI)、セロトニンおよびノルアドレナリンの再取り込み阻害剤(「SNFI」)、副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)アンタゴニスト、α−アドレナリン受容体アンタゴニスト、NK1受容体アンタゴニスト、5−HT1A受容体のアゴニスト、アンタゴニストおよび部分的アゴニスト、ならびに、非定型抗うつ剤、ならびに、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(例えば、アミトリプチリン、デスメチルアミトリプチリン、クロミプラミン、ドキセピン、イミプラミン、イミプラミンオキシド、トリミプラミンなど、これらに限定されない);アジナゾラム、アミルトリプチリンオキシド、アモキサピン、デスイプラミン、マプロチリン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アミネプチン、ブトリプチリン、デメキシプチリン、ジベンゼピン、ジメタクリン、ドチエピン、フルアシジン、イプリンドール、ロフェプラミン、メリトラセン、メタプラミン、ノルクロリプラミン、ノキシプチリン、オピプラモール、ペルラピン、ピゾチリン、プロピゼピン、キヌプラミン、レボキセチン、チアネプチン、および、セロトニン再取り込み阻害剤(例えば、ビネダリン、m−クロロピペルジン、シタロプラム、ズロキセチン、エトペリドン、フェモキセチン、フルオキセチン、フルボキサミン、インダルピン、インデロキサジン、ミルナシプラン、ネファゾドン、オキサフラゾン、パロキセチン、プロリンタン、リタンセリン、セルトラリン、タンドスピロン、ベンラファキシンおよびジメルジンなど、これらに限定されない)が含まれる。 本発明の関連において使用可能である例示的なふけ防止剤成分には、限定されないが、亜鉛ピリチオン、シェール油およびその誘導体(例えば、スルホン化シュール油など)、硫化セレン、イオウ;サリチル酸、コールタール、ポビドン−ヨウ素、イミダゾール系薬剤、例えば、ケトコナゾール、ジクロロフェニルイミダゾロジオキサラン、クロトリマゾール、イトラコナゾール、ミコナゾール、クリムバゾール、チオコナゾール、スルコナゾール、ブトコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾールニトリルなど、ならびに、それらの任意の可能な立体異性体および誘導体(例えば、アントラリンなど)、ピロクトンオラミン(Octopirox)、硫化セレンおよびシクロピロクスオラミン、ならびにそれらの混合物が含まれる。 本発明の関連において使用可能であるビタミンの非限定的な例には、ビタミンAならびにそのアナログおよび誘導体(レチノール、レチナール、パルミチン酸レチニル、レチノイン酸、トレチノイン、iso−トレチノイン)(これらはまとめてレチノイドとして知られている)、ビタミンE(トコフェロールおよびその誘導体)、ビタミンC(L−アスコルビン酸ならびにそのエステルおよび他の誘導体)、ビタミンB3(ナイアシンアミドおよびその誘導体)、α−ヒドロキシ酸(例えば、グリコール酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸およびクエン酸など)およびβ−ヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸など)が含まれる。 本発明の関連において使用可能である皮膚科学的有効成分の非限定的な例には、ホホバ油および芳香族油(例えば、サリチル酸メチル、ウインターグリーン油、ハッカ油、ベイ油、ユーカリ油およびかんきつ油など)、ならびに、フェノールスルホン酸アンモニウム、次没食子酸ビスマス、フェノールスルホン酸亜鉛およびサリチル酸亜鉛が含まれる。抗真菌剤の非限定的な例には、ミコナゾール、クロトリマゾール、ブトコナゾール、フェンチコナゾール、チオコナゾール、テルコナゾール、スルコナゾール、フルコナゾール、ハロプロギン、ケトナゾール、ケトコナゾール、オキシナゾール、エコナゾール、イトラコナゾール、テルビナフィン、ナイスタチンおよびグリセオフルビンが含まれる。 本発明の関連において使用可能である抗ヒスタミン剤の非限定的な例には、クロルフェニラミン、ブロムフェニラミン、デクスクロルフェニラミン、トリポリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、プロメタジン、ピペラジン系薬剤、ピペリジン系薬剤、アステミゾール、ロラタジンおよびテルフェナジンが含まれる。 本発明の関連において使用される好適なホルモンには、例えば、アンドロゲン化合物およびプロゲスチン化合物が含まれる。 アンドロゲン化合物の代表的な例には、限定されないが、メチルテストステロン、アンドロステロン、酢酸アンドロステロン、プロピオン酸アンドロステロン、安息香酸アンドロステロン、アンドロステロンジオール、アンドロステロンジオール−3−アセタート、アンドロステロンジオール−17−アセタート、アンドロステロンジオール−3,17−ジアセタート、アンドロステロンジオール−17−ベンゾアート、アンドロステロンジオン、アンドロステンジオン、アンドロステンジオール、デヒドロエピアンドロステロン、硫酸デヒドロエピアンドロステロンナトリウム、ドロモスタノロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エチルエストレノール、フルオキシメステロン、フェンプロピオン酸ナンドロロン、デカン酸ナンドロロン、フリルプロピオン酸ナンドロロン、シクロヘキサンプロピオン酸ナンドロロン、安息香酸ナンドロロン、シクロヘキサンカルボン酸ナンドロロン、アンドロステロンジオール−3−アセタート−17−ベンゾアート、オキサンドロロン、オキシメトロン、スタノゾロール、テストステロン、デカン酸テストステロン、4−ジヒドロテストステロン、5α−ジヒドロテストステロン、テストラクトン、17α−メチル−19−ノルテストステロン、それらの医薬的に許容され得るエステルおよび塩、ならびに、前記のいずれかの組合せが含まれる。 プロゲスチン化合物の代表的な例には、限定されないが、デソゲストレル、デヒドロゲステロン、二酢酸エチノジオール、メドロキシプロゲステロン、レボノルゲストレル、酢酸メドロキシプロゲステロン、カプロン酸ヒドロキシプロゲステロン、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、アリルエストレノール、19−ノルテストステロン、リノエストレノール、酢酸キンゲスタノール、メドロゲストン、ノルゲストリエノン、ジメチステロン、エチステロン、酢酸シプロテロン、酢酸クロルマジノン、酢酸メゲストロール、ノルゲスチマート、ノルゲストレル、デソグレストレル、トリメゲストン、ゲストデン、酢酸ノメグストロール、プロゲステロン、硫酸5α−プレグナン−3β,20α−ジオール、硫酸5α−プレグナン−3β,20β−ジオール、5α−プレグナン−3β−オール−20−オン、16,5α−プレグネン−3β−オール−20−オン、4−プレグネン−20β−オール−3−オン−20−スルファート、アセトキシプレグネロロン、酢酸アナゲストン、シプロテロン、ジヒドロゲステロン、酢酸フルロゲストン、ゲスタデン、酢酸ヒドロキシプロゲステロン、ヒドロキシメチルプロゲステロン、酢酸ヒドロキシメチルプロゲステロン、3−ケトデソゲストレル、メゲストロール、酢酸メレンゲストロール、ノルエチステロン、およびそれらの混合物が含まれる。 上記に加えて、本発明による、HPVにより引き起こされる病気の治療は、この分野で知られている他の治療方法と組み合わせることができる(すなわち、併用治療)。従って、本発明のこの態様による方法はさらに、HPV感染症を治療するための上記で記載された方法のいずれかによるさらなる治療を伴うことができる。従って、上記に記載されるテルル含有化合物は、例えば、HPV感染症を治療するためのさらなる薬剤(例えば、サリチル酸および5−フルオロウラシルなど)と(同時または別個に)同時投与することができる。あるいは、上記で記載される方法には、上記に記載される物理的治療方法(例えば、レーザー治療およびNO治療など)のいずれかが伴い得る。 本発明のこの態様による方法のこれら異なる実施形態のいずれかにおいて、本明細書中に記載されるテルル含有化合物は、それ自体で、または、テルル含有化合物が医薬的に許容され得るキャリアと混合される医薬組成物の一部として、そのいずれかで対象に与えることができる。 従って、本発明の別の態様によれば、本明細書中に記載されるようなテルル含有化合物と、医薬的に許容され得るキャリアとを含む医薬組成物が提供される。 本明細書中で使用される「医薬組成物」は、本明細書中に記載される有効成分の1つまたは複数と、他の化学的成分(例えば、生理学的に好適なキャリアおよび賦形剤)との調製物を示す。医薬組成物の目的は、治療される対象に対する化合物の投与を容易にすることである。 以降、表現「生理学的に許容され得るキャリア」および表現「医薬的に許容され得るキャリア」は交換可能に使用することができ、対象に対する著しい刺激を生じさせず、かつ、投与された調合物の生物学的活性および生物学的性質を阻害しないキャリアまたは希釈剤を示す。 本明細書中において、用語「賦形剤」は、有効成分の投与をさらに容易にするために医薬組成物に添加される不活性な物質を示す。賦形剤の非限定的な例には、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖およびタイプのデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、植物油およびポリエチレングリコールが含まれる。 薬物の配合および投与のための様々な技術が“Remington’s Pharmaceutical Sciences”(Mack Publishing Co.、Easton、PA、最新版)(これは参考として本明細書中に組み込まれる)に見出され得る。 上述のように好適な全身的投与経路には、例えば、経口送達、直腸送達、経粘膜送達、経鼻送達、腸管送達または非経口送達(これには、筋肉内注射、皮下注射および髄内注射、ならびに、クモ膜下注射、直接的な脳室内注射、静脈内注射、腹腔内注射、鼻内注射または眼内注射が含まれる)が含まれ得る。 あるいは、例えば患者の身体の特定領域中への調製物の直接注射によって調製物を全身的な方法によりむしろ局所的な方法で投与してもよい。 本発明の医薬組成物は、この分野で十分に知られている様々なプロセスによって、例えば、混合、溶解、造粒、糖衣錠作製、研和、乳化、カプセル化、包括化または凍結乾燥の従来のプロセスによって製造することができる。 本発明に従って使用するための医薬組成物は有効成分を医薬として使用可能な製剤にする加工を容易にする賦形剤及び補助剤を含む一つ以上の生理学的に許容され得るキャリアを使用して従来のように配合されてもよい。適切な配合は選択された投与経路に依存する。 注射の場合、本発明の活性成分は、水溶液において、好ましくは生理学的に適合し得る緩衝液(例えば、ハンクス溶液、リンゲル溶液、または生理学的な生理的食塩水緩衝液など)において配合することができる。 経粘膜投与の場合、浸透されるべきバリヤーとして適した浸透剤が配合において使用される。そのような浸透剤はこの分野では一般に知られている。 経口投与の場合、化合物は、活性な化合物を、この分野で十分に知られている薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせることによって容易に配合することができる。そのようなキャリアにより、本発明の化合物は、患者によって経口摂取される錠剤、ピル、糖衣錠、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー剤、懸濁物などとして配合することが可能になる。経口使用される薬学的調製物は、錠剤または糖衣錠コアを得るために、固体の賦形剤を使用し、得られた混合物を場合により粉砕し、そして所望する場合には好適な補助剤を添加した後、顆粒の混合物を加工して作製することができる。好適な賦形剤は、具体的には、ラクトース、スクロース、マンニトールまたはソルビトールを含む糖などの充填剤;セルロース調製物、例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカントゴム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボメチルセルロースなど;および/またはポリビニルピロリドン(PVP)などの生理学的に受容可能なポリマーである。所望する場合には、架橋型ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸もしくはその塩(アルギン酸ナトリウムなど)などの崩壊剤を加えることができる。 糖衣錠コアには、好適なコーティングが施される。この目的のために、高濃度の糖溶液を使用することができ、この場合、糖溶液は、場合により、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、二酸化チタン、ラッカー溶液および好適な有機溶媒または溶媒混合物を含有し得る。色素または顔料が、活性な化合物の量を明らかにするために、または活性な化合物の量の種々の組合せを特徴づけるために、錠剤または糖衣錠コーティングに添加され得る。 経口使用され得る医薬組成物には、ゼラチンから作製されたプッシュ・フィット型カプセル、ならびにゼラチンおよび可塑剤(グリセロールまたはソルビトールなど)から作製された軟密閉カプセルが含まれる。プッシュ・フィット型カプセルは、充填剤(ラクトースなど)、結合剤(デンプンなど)、滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウムなど)および場合により安定化剤と混合された有効成分を含有し得る。軟カプセルでは、活性な成分を好適な液体(脂肪油、流動パラフィンまたは液状のポリエチレングリコールなど)に溶解または懸濁させることができる。さらに、安定化剤を加えることができる。経口投与される配合物はすべて、選ばれた投与経路に好適な投薬形態でなければならない。 口内投与の場合、組成物は、従来の様式で配合された錠剤またはトローチの形態を取ることができる。 鼻腔吸入による投与の場合、本発明に従って使用される有効成分は、好適な噴射剤(例えば、ジクロロジフルオロメタン、トリクロロフルオロメタン、ジクロロテトラフルオロエタンまたは二酸化炭素)の使用により加圧パックまたはネブライザーからのエアロゾルスプレー提示物の形態で都合よく送達される。加圧されたエアロゾルの場合、投薬量単位は、計量された量を送達するためのバルブを提供することによって決定され得る。ディスペンサーで使用される、例えば、ゼラチン製のカプセルおよびカートリッジで、化合物と好適な粉末基剤(ラクトースまたはデンプンなど)との粉末混合物を含有するカプセルおよびカートリッジを配合することができる。 本明細書で記述される調製物は非経口投与、例えばボーラス注射または連続点滴のために配合されることができる。注射のための配合は、単位用量形態(例えばアンプルまたは多用量コンテナ)で提供されることができ、これらには所望により保存剤が添加されている。組成物は懸濁物、溶液または油性もしくは水性ビヒクル中のエマルションであることができ、懸濁剤、安定化剤および/または分散剤の如き配合剤を含むことができる。 非経口投与される医薬組成物には、水溶性形態における活性な調製物の水溶液が含まれる。さらに、活性な成分の懸濁物を、適切なオイル状のまたは水ベースの注射用懸濁物として調製することができる。好適な親油性の溶媒またはビヒクルには、脂肪油(ゴマ油など)、または合成脂肪酸エステル(オレイン酸エチルなど)、トリグリセリドまたはリポソームが含まれる。水性の注射用懸濁物は、懸濁物の粘度を増大させる物質、例えば、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、ソルビトールまたはデキストランなどを含有し得る。場合により、懸濁物はまた、高濃度の溶液の調製を可能にするために化合物の溶解性を増大させる好適な安定化剤または薬剤を含有し得る。 あるいは、有効成分は、使用前に好適なビヒクル(例えば、滅菌されたパイロジェン非含有水ベースの溶液)を用いて構成される粉末形態にする。 本発明の調製物はまた、例えば、カカオ脂または他のグリセリドなどの従来の座薬基剤を使用して、座薬または停留浣腸剤などの直腸用組成物に配合することができる。 本発明に関連した使用のために好適な医薬組成物には、有効成分が、意図された目的を達成するために効果的な量で含有される組成物が含まれる。より具体的には、治療効果がある量は、処置されている対象の疾患の症状を防止、軽減または改善するために、あるいは、処置されている対象の生存を延ばすために効果的な有効成分の量を意味する。 治療効果がある量の決定は十分に当業者の範囲内である。 本発明の方法に使用される調製物に対して、治療的に有効な量又は用量は最初にインビトロ分析から分析されることができる。例えば、用量は動物モデルで配合されることができ、かかる情報は人間に有用な用量をより正確に決定するために使用されることができる。 本明細書中に記載される有効成分の毒性および治療効力は、インビトロ、細胞培養または実験動物における標準的な薬学的手法によって明らかにすることができる。これらのインビトロアッセイおよび細胞培養アッセイならびに動物研究から得られたデータは、ヒトへの使用のための投薬量範囲を定める際に使用することができる。投薬量は、用いられる投薬形態物および利用される投与経路に依存して変化し得る。正確な配合、投与経路および投薬量は、患者の状態を考慮して個々の医師によって選ぶことができる(例えば、Fingl他、1975、“The Pharmacological Basis of Therapeutics”(第1章、1頁)を参照のこと)。 処置される状態の重篤度および応答性に依存して、投薬は単回投与または多回投与が可能であり、処置の経過が、数日から数週間まで、あるいは、治癒が達成されるまで、または、疾患状態の縮小が達成されるまで続く。 投与される組成物の量は、当然のことではあるが、処置されている対象、苦痛の重篤度、投与様式、主治医の判断などに依存する。 適合し得る医薬用キャリアに配合された本発明の調製物を含む医薬組成物はまた、適応状態の処置のために調製し、適切な容器に入れ、表示することができる。 本発明の組成物は、所望される場合には、活性成分を含有する一つ以上の単位投薬形態物を含有し得る、FDA承認キットなどのパックまたはディスペンサーデバイスで提供され得る。パックは、例えば、金属箔またはプラスチック箔を含むことができ、例えば、ブリスターパックなどである。パックまたはディスペンサーデバイスには、投与のための説明書が添付され得る。パックまたはディスペンサーにはまた、医薬品の製造、使用または販売を規制する政府当局により定められた形式で容器に付けられた通知が伴い得る。この場合、そのような通知は、組成物の形態またはヒトもしくは動物への投与の当局による承認を反映する。そのような通知は、例えば、処方薬物についての米国食品医薬品局により承認されたラベル書きであり得るか、または承認された製品添付文書であり得る。 上記でさらに記載されるように、本発明のテルル含有化合物を投与する好適な経路には、局所適用が含まれる。 従って、本発明の1つの好ましい実施形態において、医薬組成物は、治療領域における局所適用に好適な形態で配合される。 本明細書中で使用される語句「局所適用」は、生物学的表面への適用を表し、それにより、生物学的表面は、例えば、皮膚領域(例えば、上記で記載されるような手、前腕、肘、脚、顔、爪、肛門および生殖器領域)または粘膜を包含する。 本明細書中下記に詳しく記載されるように、組成物に含めることができる適切なキャリアおよび場合により他の成分を選択することによって、本発明の組成物は、局所適用のために典型的に用いられる任意の形態に配合することができる。従って、本発明の組成物は、例えば、クリーム、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、乳液、懸濁物、エアロゾル、スプレー、泡、シャンプー、ヘアーコンディショナー、漿液、スワブ物、綿撒糸、パッド、パッチおよび石けんの形態が可能である。 軟膏は、典型的にはワセリンまたはワセリン誘導体に基づく半固体の調製物である。使用される具体的な軟膏基剤は、所与の配合物のために選ばれた活性な薬剤についての最適な送達を提供し、かつ、好ましくは、他の所望される特徴(例えば、皮膚軟化性)も同様に提供するものである。他のキャリアまたはビヒクルの場合と同様に、軟膏基剤は不活性で、安定で、非刺激性で、かつ、非感作性でなければならない。Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第19版、Easton、Pa.:Mack Publishing Co.(1995)、1399頁〜1404頁)に説明されるように、軟膏基剤は、油性基剤、乳化性基剤、エマルション系基剤および水溶性基剤の4つの種類に分類することができる。油性の軟膏基剤には、例えば、植物油、動物から得られる脂肪、および、石油から得られる半固体の炭化水素が含まれる。乳化性の軟膏基剤(これはまた吸収性の軟膏基剤として知られている)は、水をほとんど含有しないか、または、水を全く含有せず、これには、例えば、ヒドロキシステアリンスルファート、無水ラノリンおよび親水性ワセリンが含まれる。エマルション系の軟膏基剤は油中水型(W/O)エマルションまたは水中油型(O/W)エマルションのいずれかであり、これには、例えば、セチルアルコール、グリセリルモノステアラート、ラノリンおよびステアリン酸が含まれる。好ましい水溶性軟膏基剤が、様々な分子量のポリエチレングリコールから調製される。 ローションは、摩擦を伴うことなく皮膚表面に適用されるべき調製物である。ローションは、典型的には、活性な薬剤を含めて、固体粒子が水またはアルコールの基剤に存在する液体または半固体の調製物である。ローションは、より多くの流体組成物を適用することが容易であるために、典型的には、大きい体表面を治療するために好ましい。ローションは、典型的には固体の懸濁物であり、また、水中油型タイプの液体油性エマルションをしばしば含む。ローション中の不溶物は細かく分割されていることが一般に必要である。ローションは、典型的には、より良好な分散物をもたらすための懸濁化剤、ならびに、活性な薬剤を皮膚との接触で局在化し、かつ保持するために有用な化合物(例えば、メチルセルロースおよびナトリウムカルボキシメチルセルロースなど)を含有する。 クリームは粘性の液体または半固体のエマルション(水中油型または油中水型のいずれか)である。クリーム基剤は、典型的には、水で洗浄可能であり、油相、乳化剤および水相を含有する。油相(これはまた「内部」相とも呼ばれる)は、一般には、ワセリンおよび/または脂肪アルコール(例えば、セチルアルコールまたはステアリルアルコールなど)から構成される。水相は、典型的には、必ずしも必要ではないが、体積において油相を上回り、一般には保湿剤を含有する。クリーム配合物における乳化剤は、一般には、非イオン性、アニオン性、カチオン性または両親媒性の界面活性剤である。Remington:The Science and Practice of Pharmacy(上掲)をさらなる情報のために参照することができる。 ペーストは、生物活性な薬剤が好適な基剤に懸濁される半固体の投薬形態物である。基剤の性質に依存して、ペーストは、脂肪ペースト、または、単相水性ゲルから作製されたペーストの間で分割される。脂肪ペーストにおける基剤は、一般に、ワセリンおよび親水性ワセリンなどである。単相水性ゲルから作製されたペーストは、一般に、基剤としてカルボキシメチルセルロースなどを含む。Remington:The Science and Practice of Pharmacyをさらなる情報のためにさらに参照することができる。 ゲル配合物は半固体の懸濁物タイプの系である。単相ゲルは、典型的には水性であるキャリア液体の全体に実質的に均一に分布する有機高分子を含有し、しかし、好ましくは、アルコールおよび場合によりオイルをも含有する。好ましい有機高分子(すなわち、ゲル化剤)は、架橋されたアクリル酸ポリマーであり、例えば、カルボマーポリマーの一群(例えば、Carbopol(商標)の商標で商業的に得ることができるカルボキシポリアルケン)などである。この関連における他のタイプの好ましいポリマーは、親水性ポリマー、例えば、ポリエチレンオキシド、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン共重合体およびポリビニルアルコールなど;セルロース系ポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラートおよびメチルセルロースなど;ガム、例えば、トラガカントガムおよびキサンタンガムなど;アルギン酸ナトリウム;およびゼラチンである。均一なゲルを調製するために、分散化剤(例えば、アルコールまたはグリセリンなど)を加えることができ、あるいは、ゲル化剤を、粉砕、機械的な混合もしくは撹拌、またはその組合せによって分散させることができる。 スプレーは、一般には、活性な薬剤を、送達のために皮膚に噴霧することができる水溶液および/またはアルコール性溶液において提供する。そのようなスプレーには、送達後の投与部位における活性な薬剤の溶液の濃縮をもたらすために配合されたスプレーが含まれる。例えば、スプレー液は、活性な薬剤が溶解され得るアルコールまたは他の同様な揮発性液体から主に構成され得る。皮膚に送達されたとき、キャリアが蒸発し、これにより、濃縮された活性な薬剤が投与部位に残る。 泡組成物は、典型的には、単相または多相の液体形態で配合され、場合により、容器からの組成物の放出を容易にし、従って、適用したときに組成物を泡に変換する噴射剤と一緒に好適な容器に入れられる。他の泡形成化技術には、例えば、“Bag−in−a−can”配合技術が含まれる。そのように配合された組成物は、典型的には、低沸点の炭化水素(例えば、イソプロパン)を含有する。体温でのそのような組成物の適用および撹拌は、加圧されたエアロゾル泡形成系と類似した様式で、イソプロパンを気化させ、泡を生じさせる。泡は水性またはヒドロアルコール性が可能であり、しかし、典型的には、高アルコール含有量とともに配合され、使用者の皮膚に適用されたとき、アルコールが迅速に蒸発し、有効成分が上部皮膚層を通って治療部位に至る。 皮膚パッチは、典型的には、活性な薬剤を含有するリザーバーが取り付けられる支持体を含む。リザーバーは、例えば、活性な薬剤または組成物が分散または浸漬されるパッドであり得るか、あるいは、液体リザーバーであり得る。パッチは、典型的には、デバイスを治療領域に接着および固定する前面の水透過性接着部をさらに含む。自己接着性を有するシリコーンゴムを代わりに使用することができる。両方の場合において、保護的な透過性層を、その使用の前のパッチの接着面を保護するために使用することができる。皮膚パッチはさらに、貯蔵時にパッチを保護するために役立つ除去可能なカバーを含むことができる。 局所適用される医薬組成物に好適な医薬的に許容され得るキャリアの例には、組成物の最終形態に依存して、例えば、エマルション、クリーム、水溶液、オイル、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、乳液、泡、懸濁物およびエアロゾルなどのための基剤として化粧品分野および医学分野での使用について広く知られているキャリア物質が含まれる。 従って、本発明による好適なキャリアの代表的な例には、限定されないが、水、液状のアルコール、液状のグリコール、液状のポリアルキレングリコール、液状のエステル、液状のアミド、液状のタンパク質加水分解物、液状のアルキル化タンパク質加水分解物、液状のラノリンおよびラノリン誘導体、ならびに、化粧用組成物および薬用組成物において一般に用いられる同様の物質が含まれる。 本発明による他の好適なキャリアには、限定されないが、アルコール、例えば、一価アルコールおよび多価アルコール、例えば、エタノール、イソプロパノール、グリセロール、ソルビトール、2−メトキシエタノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、マンニトールおよびプロピレングリコールなど;エーテル、例えば、ジエチルエーテルまたはジプロピルエーテルなど;ポリエチレングリコールおよびメトキシポリオキシエチレン(200〜20000の範囲の分子量を有するカルボワックス);ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビトールおよびステアロイルジアセチンなどが含まれる。 本発明による医薬組成物が局所適用のために配合されるとき、テルル含有化合物の濃度は、好ましくは、組成物の総重量の約0.01重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲である。 従って、治療されている状態および組成物形態に依存して、テルル含有化合物の濃度は、例えば、0.01重量パーセント、0.05重量パーセント、0.1重量パーセント、0.5重量パーセント、1重量パーセント、2重量パーセント、3重量パーセント、4重量パーセントまたは5重量パーセントが可能である。好ましくは、テルル含有化合物の濃度は5重量パーセント以上であり、従って、例えば、5重量パーセント、6重量パーセント、7重量パーセント、8重量パーセント、9重量パーセントまたは10重量パーセントが可能である。10重量パーセント以上、従って、例えば、組成物の総重量の11重量パーセント、12重量パーセント、13重量パーセント、14重量パーセント、15重量パーセント、16重量パーセント、17重量パーセント、18重量パーセント、19重量パーセント、20重量パーセント、21重量パーセント、22重量パーセント、23重量パーセント、24重量パーセント、および、25重量パーセントまでが可能である。あるいは、テルル含有化合物の濃度は25重量パーセントよりも大きく、組成物の総重量の50重量パーセントまでが可能である。 本明細書中に記載される医薬組成物のそれぞれはさらに、本発明の実施形態に従って、本明細書中上記で記載されるようなさらなる活性な薬剤を含むことができる。 本明細書中に記載される医薬組成物のそれぞれは、さらなる使用利益を組成物に提供するために好適な様々な構成要素を場合によりさらに含むことができる。そのような従来の、場合により使用される構成要素は当業者には広く知られており、本明細書中では「成分」と呼ばれる。このような成分のいくつかの非限定的な代表的な例には、保湿剤、消臭剤、制汗剤、日焼け止め剤、サンレス・タンニング剤、毛髪調整剤、pH調節剤、キレート化剤、保存剤、乳化剤、閉塞剤、皮膚軟化剤、増粘剤、可溶化剤、浸透増強剤、抗刺激剤、着色剤、噴射剤(上記に記載される通りである)および界面活性剤が含まれる。 従って、例えば、本発明の組成物は保湿剤または湿潤剤を含むことができる。本発明の関連において使用可能である保湿剤の代表的な例には、限定されないが、グアニジン、グリコール酸およびグリコール酸塩(例えば、アンモニウム塩および第四級アルキルアンモニウム塩)、その様々な形態のいずれかでのアロエベラ(例えば、アロエベラゲル)、アラントイン、ウラゾール、ポリヒドロキシアルコール(例えば、ソルビトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコールおよびヘキシレングリコールなど)、ポリエチレングリコール、糖およびデンプン、糖誘導体およびデンプン誘導体(例えば、アルコキシル化グルコース)、ヒアルロン酸、ラクタミドモノエタノールアミン、アセトアミドモノエタノールアミン、ならびに、それらの任意の組合せが含まれる。 本発明の組成物はさらにpH調節剤を含むことができる。pH調節剤の添加は、組成物が皮膚または生殖器領域において局所的に適用されるときには特に好ましい。これらの治療領域のpHは、典型的には、6.0未満である。従って、皮膚に対する刺激または生殖器領域における細菌集団の不均衡の誘導を回避するように、本発明の組成物が約4〜約7の間(好ましくは、約4〜約6の間)のpHを有することは好ましい。好適なpH調節剤には、限定されないが、アジピン酸、グリシン、クエン酸、水酸化カルシウム、アルミノメタケイ酸マグネシウム、緩衝剤の1つまたは複数、あるいはそれらの任意の組合せが含まれる。 本発明の関連において使用可能である消臭剤の代表的な例には、限定されないが、第四級アンモニウム化合物、例えば、セチルトリメチルアンモニウムブロミド、セチルピリジニウムクロリド、ベンゼトニウムクロリド、ジイソブチルフェノキシエトキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロリド、ナトリウムN−ラウリルサルコシン、ナトリウムN−パルミチルサルコシン、ラウロイルサルコシン、N−ミリストイルグリシン、カリウムN−ラウリルサルコシン、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、クロロヒドロキシ乳酸アルミニウムナトリム、トリセチルメチルアンモニウムクロリド、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、ジアミノアルキルアミン、例えば、L−リシンヘキサデシルアミドなど、シトラート、サリチラートおよびピロクトースの重金属塩(特に、亜鉛塩)およびその酸、ピリチオンの重金属塩(特に、亜鉛塩)、ならびにフェノール硫酸亜鉛)が含まれる。他の消臭剤には、限定されないが、臭気吸収物質、例えば、炭酸塩および重炭酸塩、例えば、アルカリ金属の炭酸塩および重炭酸塩、炭酸アンモニウムおよび重炭酸アンモニウムならびに炭酸テトラアルキルアンモニウムおよび重炭酸テトラアルキルアンモニウム、特に、ナトリウム塩およびカリウム塩、あるいは、上記の任意の組合せが含まれる。 制汗剤を可溶化形態または粒子状形態のいずれかで本発明の組成物に配合することができ、制汗剤には、例えば、アルミニウムまたはジルコニウムの収斂性の塩または複合体が含まれる。 本発明の関連において使用可能である日焼け止め剤の代表的な例には、限定されないが、p−アミノ安息香酸、その塩および誘導体(エチルエステル、イソブチルエステル、グリセリルエステル;p−ジメチルアミノ安息香酸);アントラニル酸エステル(すなわち、o−アミノ安息香酸エステル;メチルエステル、メンチルエステル、フェニルエステル、ベンジルエステル、フェニルエチルエステル、リナリルエステル、テルピニルエステルおよびシクロヘキセニルエステル);サリチル酸エステル(アミルエステル、フェニルエステル、オクチルエステル、ベンジルエステル、メンチルエステル、グリセリルエステルおよびジプロピレングリコールエステル);ケイ皮酸誘導体(メンチルエステルおよびベンジルエステル、a−フェニルシンナモニトリル;ブチルシンナモイルピルバート);ジヒドロキシケイ皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト−ウンベリフェロン);トリヒドロキシケイ皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチンおよびそれらのグルコシド、エスクリンおよびダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトンおよびベンザルアセトフェノン;ナフトスルホナート(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸および2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩);ジヒドロキシナフトエ酸およびその塩;o−ヒドロキシビフェニルジスルホナートおよびp−ヒドロキシビフェニルジスルホナート;クマリン誘導体(7−ヒドロキシ、7−メチル、3−フェニル);ジアゾール系(2−アセチル−3−ブロモインダゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトキサゾール、様々なアリールベンゾチアゾール);キニン塩(重硫酸塩、硫酸塩、塩化物、オレイン酸塩およびタンニン酸塩);キノリン誘導体(8−ヒドロキシキノリン塩、2−フェニルキノリン);ヒドロキシ置換またはメトキシ置換のベンゾフェノン;尿酸およびビオルル酸;タンニン酸およびその誘導体(例えば、ヘキサエチルエーテル);(ブチルカルボトール)(6−プロピルピペロニル)エーテル;ヒドロキノン;ベンゾフェノン系(オキシベンゼン、スリソベンゾン、ジオキシベンゾン、ベンゾレゾルシノール、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、オクタベンゾン);4−イソプロピルジベンゾイルメタン;ブチルメトキシジベンゾイルメタン;エトクリレン;オクトクリレン;[3−(4’−メチルベンジリデンボルナ−2−オン)および4−イソプロピルジベンゾイルメタン、ならびに、それらの任意の組合せが含まれる。 本発明の関連において使用可能であるサンレス・タンニング剤の代表的な例には、限定されないが、ジヒドロキシアセトン、グリセルアルデヒド、インドール類およびそれらの誘導体が含まれる。サンレス・タンニング剤は日焼け止め剤との組合せで使用することができる。 キレート化剤が、場合により、保存剤または保存剤系を強化するように本発明の組成物に添加される。好ましいキレート化剤は穏和な薬剤であり、例えば、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、EDTA誘導体、または、その任意の組合せである。 本発明の関連において使用することができる好適な保存剤には、限定されないが、1つまたは複数のアルカノール、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)二ナトリウム、EDTA塩、EDTA脂肪酸コンジュゲート、イソチアゾリノン、パラベン類(例えば、メチルパラベンおよびプロピルパラベンなど)、プロピレングリコール、ソルバート、ウレア誘導体(例えば、ジアゾリンジニルウレアなど)、あるいは、それらの任意の組合せが含まれる。 本発明の関連において使用することができる好適な乳化剤には、例えば、1つまたは複数のソルビタン、アルコキシル化脂肪アルコール、アルキルポリグリコシド、石けん、アルキルスルファート、モノアルキルホスファートおよびジアルキルホスファート、アルキルスルホナート、アシルイソチオナート、あるいは、それらの任意の組合せが含まれる。 本発明の関連において使用することができる好適な閉塞剤には、例えば、ワセリン、鉱油、蜜ろう、シリコーン油、ラノリンおよび油溶性ラノリン誘導体、飽和および不飽和の脂肪アルコール(例えば、ベヘニルアルコールなど)、炭化水素(例えば、スクアレンなど)、ならびに、様々な動物油および植物油(例えば、アーモンド油、ピーナッツ油、コムギ胚種油、アマニ油、ホホバ油、杏仁油、クルミ油、パームナッツ油、ピスタチオナッツ油、ゴマ種子油、ナタネ油、カデ油、トウモロコシ油、桃仁油、ケシ油、パイン油、ひまし油、ダイズ油、アボカド油、ベニバナ油、ヤシ油、ヘーゼルナッツ油、オリーブ油、ブドウ種子油およびヒマワリ種子油など)が含まれる。 本発明の関連において使用することができる好適な皮膚軟化剤には、例えば、ドデカン、スクアレン、コレステロール、イソヘキサデカン、イソノナン酸イソノニル、PPGエーテル、ワセリン、ラノリン、ベニバナ油、ひまし油、ヤシ油、綿実油、パーム核油、パーム油、ピーナッツ油、ダイズ油、ポリオールのカルボン酸エステル、その誘導体、および、それらの任意の混合物が含まれる。 本発明の関連において使用することができる好適な増粘剤には、例えば、非イオン性の水溶性ポリマー、例えば、ヒドロキシエチルセルロース(Natrosol.RTM.250または同350の商標で市販されている)など、カチオン性の水溶性ポリマー、例えば、Polyquat37(Synthalan.RTM.CMの商標で市販されている)など、脂肪アルコール、脂肪酸およびそのアルカリ塩、ならびに、それらの混合物が含まれる。 本発明の関連において使用可能である可溶化剤の代表的な例には、限定されないが、複合体形成性の可溶化剤、例えば、クエン酸、エチレンジアミン四酢酸、メタンリン酸ナトリウム、コハク酸、ウレア、シクロデキストリン、ポリビニルピロリドン、オルト安息香酸ジエチルアンモニウムなど、ミセル形成性の可溶化剤、例えば、TWEENおよびスパン(例えば、TWEEN80)などが含まれる。本発明の組成物のために使用可能である他の可溶化剤は、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンn−アルキルエーテル、n−アルキルアミンn−オキシド、ポロキサマー、有機溶媒、リン脂質およびシクロデキストリンである。 本発明の関連において使用可能である好適な浸透増強剤には、限定されないが、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アラントイン、ウラゾール、N,N−ジメチルアセトアミド(DMA)、デシルメチルスルホキシド(C10MSO)、ポリエチレングリコールモノラウラート(PEGML)、プロピレングリコール(PG)、プロピレングリコールモノラウラート(PGML)、グリセロールモノラウラート(GML)、レシチン、1−置換のアザシクロヘプタン−2−オン(具体的には、1−n−ドデシルシクラザシクロヘプタン−2−オン(Azone(登録商標)の商標でWhitby Research Incorporated(Richmond、Va)から市販されている)、およびアルコールなどが含まれる。浸透増強剤はまた、植物油である場合がある。そのような油には、例えば、ベニバナ油、綿実油およびトウモロコシ油が含まれる。 本発明の関連において使用することができる好適な抗刺激剤には、例えば、ステロイド系および非ステロイド系の抗炎症剤、あるいは、他の物質、例えば、アロエベラ、カモミル、α−ビサボロール、コラノキ(cola nitida)抽出物、緑茶抽出物、ティーツリー油、甘草抽出物、アラントイン、カフェインまたは他のキサチン類、グリシルリジン酸およびその誘導体が含まれる。 本発明の組成物は任意の好都合な方法で包装または提供することができる。例えば、組成物は、当業者に広く知られている技術を使用して、また、Remington’s Pharmaceutical Science(第15版)などの参考書籍に示されるように、チューブ、ビンまたは加圧容器に詰めることができる。包装は、容器が開封される前およびその後での組成物の汚染を最小限に抑えるために、使用されていない組成物が環境と接触することを最小限に抑えるような方法で行われることが好ましい。 組成物は、好ましくは、本明細書中上記で記載されるようにHPVによって引き起こされる病気の治療における使用について、活字で、あるいは、包装材内または包装材上において特定される。 本発明のさらなる目的、利点および新規な特徴が、限定であることが意図されない下記の実施例を検討したとき、当業者には明らかになる。加えて、本明細書中上記に描かれるような、また、下記の請求項の節において特許請求されるような本発明の様々な実施形態および態様のそれぞれは、実験的裏付けが下記の実施例において見出される。 次に下記の実施例が参照されるが、下記の実施例は、上記の説明と一緒に、本発明を非限定様式で例示する。実施例1 テルル化合物を含有する組成物の調製 本明細書中に記載されるテルル化合物の1つまたは複数を含み、かつ、医薬的に許容され得るキャリアおよび賦形剤を場合により含む局所適用または全身適用のための組成物を、従来の方法(例えば、Harry’s Cosmeticology(第7版、編者:JB.WilkinsonおよびRJ Moore、Longmann Scientific&Technical、1982)、第13章「化粧品の製造」、757頁〜799頁;および“Remington’s Pharmaceutical Sciences”(Mack Publishing Co.、Easton、PA、最新版)を参照のこと)を使用して、(本明細書中上記に詳しく記載されるように)クリーム、ローション、軟膏、ゲル、溶液、泡およびムースなどとして配合する。 本発明による局所適用される例示的な組成物を下記のように泡の形態で調製した: 組成物1の調製: 40グラムの粉末化されたトリクロロ(ジオキソエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウム(AS−101、これはIMI(TAMI)Institute for Research&Development Ltd.(イスラエル)によってGLPに従って製造されている)を100mlのジメチルスルホキシドに溶解し、40%(w/w)溶液を作製した。その後、この溶液を等重量のワセリン(米国薬局方)(例えば、Intensive Vaselineクリーム)と一緒にし、重量比で約17%〜20%のテルル酸塩を含有するクリームを作製した。 組成物2の調製: 組成物2を、6重量%のサリチル酸の添加を伴って、組成物1について上記で記載されたように調製した。 本発明による別の例示的な組成物を、下記のように、滴剤として投与することができる溶液の形態で調製した: 組成物3の調製: 10グラムのトリクロロ(ジオキソエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウム(AS−101)を90グラムのDMSOに溶解し、それにより、AS−101の10%溶液を形成した。実施例2 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを肛門周囲領域に有するヒト患者を、組成物を約4週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 2、3日の治療の後、病変部の色がピンク色から灰黒色に変化し、約4週間〜5週間の後、病変部は、瘢痕形成を何ら残すことなく実質的にかさぶたが分離した。図1〜図5は治療領域の画像を示し、これらは、治療期間中における2週間間隔でのコンジロームに対する治療の効果を示している。実施例3 テルル組成物を用いた疣贅の治療 疣贅病変部を手に有するヒト患者を、本明細書中上記の実施例1に記載される組成物3を用いて治療した。配合物を、約10週間の期間にわたって1日に2回、患部領域およびその周りに塗布した。図6〜図8は、2週間間隔での治療の進行を示す画像を示す。例えば、図8に示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例4 テルル組成物を用いた疣贅の治療 複数の疣贅病変部を手に有するヒト患者を、本明細書中上記の実施例1に記載される組成物3を用いて治療した。配合物を、約4週間の期間にわたって1日に2回塗布した。図9〜図11は、2週間間隔での治療の進行を示す画像を示す。例えば、図11に示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例5 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを生殖器領域に有する26歳の女性を、組成物を約4週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図12〜図14は治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における2週間間隔でのコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。例えば、図14a〜図14bに示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例6 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを生殖器領域に有する25歳の女性を、組成物を約4週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図15〜図17は治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における2週間間隔でのコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。例えば、図17に示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例7 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを生殖器領域に有する28歳の女性を、組成物を約2週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図18〜図19は本発明の組成物を用いた治療前(図18)および治療後(図19)の治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中におけるコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。図19に示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例8 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを肛門に有する29歳の男性を、組成物を約8〜9週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図20〜図23は治療領域の画像を示しており、これらは、治療の2日後(図21)、約5週間後(図22)、および約8週間後のコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。例えば、図23に示されるように、治療期間が終了したとき、いぼはかさぶたが実質的に分離し、治療された領域には瘢痕が残っていなかった。実施例9 テルル組成物を用いた尋常性疣贅の治療 尋常性疣贅を両手に有する18歳の女性を、組成物を約6〜7週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物2を用いて治療した。 図24〜図26は治療領域の画像を示しており、これらは、治療の約3週間後(図25a〜図25b)および約6週間後(図26a〜図26b)の尋常性疣贅に対する治療の効果を明らかにしている。実施例10 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを生殖器に有する28歳の女性を、組成物を約8週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図27a〜図27dは治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における約2週間間隔または3週間間隔での尖形コンジロームに対する治療の効果を示している。実施例11 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを生殖器に有する35歳の女性を、組成物を約8〜9週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図28a〜図28dは治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における約2週間間隔または3週間間隔での尖形コンジロームに対する治療の効果を示している。実施例12 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを肛門に有する27歳の男性を、組成物を約10週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図29a〜図29eは治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における2週間間隔または3週間間隔でのコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。実施例13 テルル組成物を用いた尖形コンジロームの治療 尖形コンジロームを肛門に有する25歳の男性を、組成物を約10週間の期間にわたって患部領域およびその周りに1日に2回局所適用することによって、(本明細書中上記の実施例1に記載される)組成物1を用いて治療した。 図30a〜図30dは治療領域の画像を示しており、これらは、治療期間中における約4週間間隔でのコンジロームに対する治療の効果を明らかにしている。実施例14 テルル組成物を用いた尋常性疣贅の治療(共同利用予備研究) プロトコル: 17歳〜72歳の28名の患者(19名の男性および9名の女性)(26歳の平均年齢)が共同利用予備研究において登録された。すべての患者が手の典型的な尋常性疣贅を有していた。患者のうちの11名は、以前に治療されていない(6ヶ月未満の)比較的新しい病変部を有し、一方で、他の17名は、長く続いている重い、(液体窒素、レーザー、サリチル酸などを含む)前に治療された病変部を有していた。 2名の患者は(最近の心臓移植および骨髄移植の後で)免疫抑制状態であった。さらに1名の患者が肺ガンのために2、3ヶ月前から化学療法を受けていた(プロトコル治療期間中において完全な退行)。別の1名の患者が甲状腺のガンのために研究の1ヶ月前に手術を受けていた。 すべての患者が、尋常性疣贅を根絶するAS101の能力および局所適用の安全性を評価するようにプロトコル医師によって検査された。 トリクロロ(ジオキソエチレン−O,O’)テルル酸アンモニウム(AS−101)のDMSOにおける10%溶液(本明細書中上記の実施例1における組成物3)を1つだけの病変部およびその周りに1日に2回、朝に2滴および夜に2滴、3週間にわたって塗布した。患者を治療期間中は1週間に1回調べ、2週間毎の追跡調査を治療後の3週間〜12週間にわたって行った。多数のいぼを有する患者では、1つだけのいぼを治療のために選択した。 完全な応答を、いぼの完全な消失として定義した。大きな応答は、サイズにおける80%を超える減少であり、また、全面的な応答が、完全な応答または大きな応答のいずれかを有した患者においてであった。 結果: 23名の患者が研究の終了時における評価のために参加可能であった。5名の患者が、明確でない理由のために治療を停止した。3週間の治療の後、完全な応答が23名中10名(43%)の患者において観測され、より小さい応答が23名中3名(13%)において観測された。大きな応答を有した患者のうちの7名がさらに3週間にわたって治療された。このさらなる3週間が終了したとき、1名の患者は完全な応答を有し、一方で、もう1人の患者がさらなる改善を示した。 全面的な応答(完全または大きな応答)が3週間〜6週間の治療の後で23名の患者のうちの20名(87%)において観測された。応答率は、以前の治療には関係がなく、以前に治療されたいぼおよび治療されていないいぼについて同じであった。 副作用は、この研究では患者の一部によって報告されたが、いぼの周り、および、時々ではあるが、舌下での一時的(数日の継続期間)な黒変のほかには観測されなかった。一部の患者は、塗布後の2、3時間、軽度の痛みを経験した。この痛みは、いぼの冷凍手術除去での液体窒素の使用によって引き起こされる痛みよりも著しく小さかった。実施例15 テルル組成物を用いた女性における尖形コンジロームの治療(共同利用予備研究) プロトコル: 18歳以上の女性患者が共同利用予備研究において登録された。すべての患者がHPV性器いぼと診断された。 すべての患者が、尖形コンジロームを根絶するAS101の能力および局所適用の安全性を評価するようにプロトコル医師によって検査された。 20%クリーム配合物(上記の実施例1に記載される組成物1)が標的領域およびその周りに1日に2回塗布され、シャワーを浴びる前に少なくとも2時間保たれた。患者は、治療期間中は1週間おきに検査され、治療期間後は6ヶ月にわたって2ヶ月毎に検査された。 完全な応答を、(平均して)いぼのサイズにおける95%〜100%の減少として定義した。部分的応答を、(平均して)いぼのサイズにおける70%〜94%の減少として定義した。応答なしを、(平均して)いぼのサイズにおける70%未満の減少として定義した。 結果: この研究はいまだ進行中であり、従って、結論的データはまだ明らかにされていない。しかしながら、治療を完了した21名の患者に関して得られた予備的結果は、14日の最少期間から84日の最大期間に及ぶ治療期間(38日の平均治療期間)の後で18名の患者(85.7%)において完全な治癒を示し、1名の患者(4.7%)において応答なしを示している。2名の患者が自らの意志でこの試験から辞退した。 局所的な、軽度〜中程度の予想された副作用(例えば、紅斑、痒み、軽い火傷など)が21名の患者のうちの9名(42.8%)において観測され、非局所的な有害作用(例えば、アレルギー性反応または強い局所的火傷など)が3名の患者(14.2%)において観測された。実施例16 テルル組成物を用いた男性における尖形コンジロームの治療(共同利用予備研究) プロトコル: 18歳以上の男性患者が共同利用予備研究において登録された。すべての患者が肛門におけるHPVと診断された。 すべての患者が、尖形コンジロームを根絶するAS101の能力および局所適用の安全性を評価するようにプロトコル医師によって検査された。 20%クリーム配合物(上記の実施例1に記載される組成物1)が標的領域およびその周りに1日に2回塗布された。患者は、治療期間中は2週間毎に検査され、治療期間後は6ヶ月にわたって2ヶ月毎に検査された。 完全な応答を、(平均して)いぼのサイズにおける95%〜100%の減少として定義した。部分的応答を、(平均して)いぼのサイズにおける70%〜94%の減少として定義した。応答なしを、(平均して)いぼのサイズにおける70%未満の減少として定義した。 結果: 上記に記載された研究はいまだ進行中であるので、結論的データはまだ明らかにされていない。しかしながら、治療を完了した12名の患者に関して得られた予備的結果は、42日の最少期間〜105日の最大期間の範囲での治療期間(67日の平均治療期間)の後で7名の患者(53.8%)において完全な治癒を示し、3名の患者(25%)において応答なしを示している。1名の患者が自らの意志でこの試験から辞退した。 局所的な、軽度〜中程度の予想された副作用(例えば、紅斑、痒み、軽い火傷など)が12名の患者のうちの9名(75%)において観測され、非局所的な有害作用(例えば、アレルギー性反応または強い局所的火傷など)が2名の患者(16.6%)において観測された。 明確にするため別個の実施態様で説明されている本発明の特定の特徴は単一の実施態様に組み合わせて提供することもできることは分かるであろう。逆に、簡潔にするため単一の実施態様で説明されている本発明の各種の特徴は別個にまたは適切なサブコンビネーションで提供することもできる。 本発明はその特定の実施態様によって説明してきたが、多くの別法、変更及び変形があることは当業者には明らかであることは明白である。従って、本発明は、本願の請求項の精神と広い範囲の中に入るこのような別法、変更及び変形すべてを包含するものである。本願で挙げた刊行物、特許及び特許願はすべて、個々の刊行物、特許及び特許願が各々あたかも具体的にかつ個々に引用提示されているのと同程度に、全体を本明細書に援用するものである。さらに、本願で引用又は確認したことは本発明の先行技術として利用できるという自白とみなすべきではない。実施例2に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門周囲領域の、治療前、治療の約2週間後、約4週間後、約6週間後および約8週間後の写真である。実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、治療前の写真である。実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約4週間後の写真である。実施例3に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約10週間後の写真である。実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、治療前の写真である。実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約2週間後の写真である。実施例4に記載されるような、手の疣贅病変部に悩まされている患者の、本発明による例示的組成物での治療の約4週間後の写真である。図12a〜図12cは、実施例4に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。図13a〜図13bは、実施例5に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。図14a〜図14bは、実施例5に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後の写真である。図15a〜図15bは、実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。図16a〜図16cは、実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。実施例6に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後の写真である。実施例7に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前の写真である。実施例7に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後の写真である。実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、治療前の写真である。実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の2日後の写真である。実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約5週間後の写真である。実施例8に記載されるような、肛門におけるコンジロームいぼに悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約8週間後の写真である。図24a〜図24bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、治療前の写真である。図25a〜図25bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約3週間後の写真である。図26a〜図26bは、実施例9に記載されるような、両手における尋常性疣贅に悩まされている患者の、本発明による例示的クリーム組成物での治療の約6週間後の写真である。図27a〜図27dは、実施例10に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前(図27a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約4週間後(図27b)、約6週間後(図27c)及び約8週間後(図27d)の写真である。図28a〜図28dは、実施例11に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の生殖器領域の、治療前(図28a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後(図28b)、約4週間後(図28c)及び約7週間後(図28d)の写真である。図29a〜図29eは、実施例12に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門の、治療前(図29a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約2週間後(図29b)、約5週間後(図28c)、約8週間後(図29d)、及び約10週間後(図29e)の写真である。図30a〜図30dは、実施例13に記載されるような、コンジロームいぼに悩まされている患者の肛門の、治療前(図30a)、並びに本発明による例示的クリーム組成物での治療の約5週間後(図30b)、約7週間後(図30c)、及び約9週間後(図30d)の写真である。 少なくとも1つのテルル含有化合物と、医薬的に許容され得るキャリアとを含む、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)によって引き起こされる皮膚または粘膜の病気を治療することにおける使用のために特定された医薬組成物であって、前記皮膚または粘膜の病気は、疣贅、尋常性疣贅、足底いぼ、手掌いぼ、爪周囲いぼ、扁平いぼ、モザイク状疣贅、性器いぼ、性病性いぼ(尖形コンジローム)、およびブッチャーズワートからなる群から選択されること、および前記少なくとも1つのテルル含有化合物は、下記の一般式Iを有することを特徴とする医学組成物:(上式において、 t、uおよびvのそれぞれは0である; XはClである; Yはアンモニウムである;かつ R1〜R10のそれぞれは水素である) 全身的投与のために処方されている請求項1に記載の医薬組成物。 局所的投与のために処方されている請求項1に記載の医薬組成物。 前記少なくとも1つのテルル含有化合物の濃度は前記組成物の総重量の約0.01重量パーセント〜約50重量パーセントの範囲である請求項3に記載の医薬組成物。 前記少なくとも1つのテルル含有化合物の濃度は前記組成物の総重量の約5重量パーセント〜約25重量パーセントの範囲である請求項4に記載の医薬組成物。 クリーム、軟膏、ペースト、ゲル、ローション、乳液、懸濁物、溶液、エアロゾル、スプレー、泡、シャンプー、ムース、漿液、スワブ物、綿撒糸、パッド、チンキ剤、パッチおよび石けんからなる群から選択される形態である請求項3に記載の医薬組成物。 少なくとも1つのさらなる活性な薬剤をさらに含む請求項1に記載の医薬組成物。 前記さらなる活性な薬剤は、抗生物質剤、抗微生物剤、抗ざ瘡剤、抗菌剤、抗真菌剤、抗ウイルス剤、ステロイド系抗炎症剤、非ステロイド系抗炎症剤、麻酔剤、かゆみ止め剤、抗原虫剤、抗酸化剤、化学療法剤、抗うつ剤、抗ヒスタミン剤、ビタミン、ホルモン、角質溶解剤およびふけ防止剤からなる群から選択される請求項7に記載の医薬組成物。 HPVによって引き起こされる前記皮膚または粘膜の病気を治療することができる少なくとも1つのさらなる活性な薬剤をさらに含む請求項1に記載の医薬組成物。 保湿剤、消臭剤、制汗剤、日焼け止め剤、サンレス・タンニング剤、毛髪調整剤、pH調節剤、キレート化剤、保存剤、乳化剤、閉塞剤、皮膚軟化剤、増粘剤、可溶化剤、浸透増強剤、抗刺激剤、着色剤、噴射剤および界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1つの成分をさらに含む請求項1に記載の医薬組成物。 4〜7の範囲にあるpHを有する請求項1に記載の医薬組成物。 4〜6の範囲にあるpHを有する請求項11に記載の医薬組成物。 包装材中に包装されかつ前記皮膚または粘膜の病気の治療における使用について前記包装材中にまたは前記包装材上に活字で識別された請求項1に記載の医薬組成物。


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る