生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_ビフィドバクテリウム・ロンガム株のDNA多型による遺伝子型識別法
出願番号:2006335154
年次:2008
IPC分類:C12Q 1/68,C12N 15/09


特許情報キャッシュ

大澤 朗 JP 2008142043 公開特許公報(A) 20080626 2006335154 20061212 ビフィドバクテリウム・ロンガム株のDNA多型による遺伝子型識別法 国立大学法人神戸大学 504150450 庄司 隆 100088904 大澤 朗 C12Q 1/68 20060101AFI20080530BHJP C12N 15/09 20060101ALI20080530BHJP JPC12Q1/68 AC12N15/00 A 6 OL 13 4B024 4B063 4B024AA11 4B024BA80 4B024CA04 4B024CA09 4B024DA05 4B024HA12 4B063QA12 4B063QA18 4B063QQ06 4B063QQ42 4B063QR08 4B063QR14 4B063QR32 4B063QR42 4B063QR55 4B063QR62 4B063QS25 4B063QS34 本発明は、宿主から分離された非病原性の細菌種、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)株の遺伝子型識別法に関する。また本発明は、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するためのキットに関する。 ヒトをはじめとする哺乳動物の腸内には100兆個以上の細菌が複雑な生態系を形成しつつ棲みついている。腸内ではビフィズス菌に代表される善玉菌と、大腸菌、病原菌やブドウ球菌、腸内腐敗や発癌関連物質を生み出すウェルシュ菌に代表されるような有害な働きをする悪玉菌とがあり、これらの菌のバランスが生体の健康状態を左右するといわれている。健康な生活を営むためには、腸内の細菌バランスが良く保たれるということが必要不可欠である。このような、腸内細菌のバランスを保つのに重要な役割を果たすものとして、プロバイオティクスという考え方がある。 プロバイオティクスは、一般的には抗生物質に対比される言葉で、生物間の共生を意味する生態学的用語を起源とする。プロバイオティクスとは、ヒトをはじめとする哺乳動物等の「宿主の腸内菌叢のバランスを改善することにより、宿主に有益な作用をもたらす生きた微生物」と定義付けることができる。プロバイオティクスは、通性嫌気性の乳酸桿菌(ラクトバチルス(Lactobacillus)属の菌種)と絶対嫌気性のビフィズス菌(ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属の菌種)に代表される。 ビフィドバクテリウム属の菌種の基準株及び生息場所は、非特許文献1に示されている。ビフィドバクテリウム属の菌種は、例えば、ヒト、サル、ニワトリ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコ、マウス、ラット、ハムスター、モルモット、ウサギ、ミツバチの腸管や糞便、ヒトの膣や口腔、ウシやヒツジのルーメン等に分布している。ヒトの糞便からは、ビフィドバクテリウム・アドレセンティス(Bifidobacterium adolescentis)、ビフィドバクテリウム・アングラタム(Bifidobacterium angulatum)、ビフィドバクテリウム・ビフィダム(Bifidobacterium bifidum)、ビフィドバクテリウム・ブレーベ(Bifidobacterium breve)、ビフィドバクテリウム・カテヌラタム(Bifidobacterium catenulatum)、ビフィドバクテリウム・デンティウム(Bifidobacterium dentium)、ビフィドバクテリウム・ガリカム(Bifidobacterium gallicum)、ビフィドバクテリウム・ロンガム(Bifidobacterium longum)、ビフィドバクテリウム・インファンティス(Bifidobacterium infantis)及びビフィドバクテリウム・シュードカテヌラタム(Bifidobacterium pseudocatenulatum)の10菌種が分離されている。 ビフィズス菌を使用したプロバイオティクスは、例えば、1)整腸作用、腸管内の感染制御や抵抗性の増強、2)ビタミンやカルシウムの吸収促進、3)コレステロールの分解と調整、4)ウェルシュ菌等の悪玉菌の増殖抑制、5)免疫賦活、6)肝がんや大腸がんの予防等の生体を維持するのに各種重要な作用を有する。 そこで、近年ではビフィズス菌等を含むヨーグルト、発酵乳や整腸用医薬品、整腸用健康食品等が数多く市販されている。発酵乳製品に含まれる菌種として、ビフィドバクテリウム・ビフィダム、ビフィドバクテリウム・ブレーベ、ビフィドバクテリウム・インファンティス、ビフィドバクテリウム・ロンガム、ビフィドバクテリウム・アニマリス(Bifidobacterium animalis)(ビフィドバクテリウム・ラクティス(Bifidobacterium lactis))が挙げられ、その中でビフィドバクテリウム・ロンガムが最も頻繁に使用されている。 しかしながら、このような外来のビフィズス菌を含有するプロバイオティクス製品をヒトに投与した場合は、これらの菌は速やかに消化管から排出されて宿主の腸管内に定着しないので(非特許文献2)、期待されるプロバイオティクス機能を維持し、発揮することができないという懸念がある。 プロバイオティクスとして使用可能な菌について、外来菌株は、他の宿主の腸内では定着しにくいことは上記の如くであり、期待されるプロバイオティクス効果を得るためにはかなりの菌量を含む製品を継続的に摂取することが必要とされる。その一方で、市販のビフィドバクテリウム・ロンガム種のある株は、同種ではあるが他の宿主由来株の増殖を抑制する、いわゆる「バクテリオシン」を産生していることが確認された(非特許文献3)。このようなバクテリオシンを産生するような菌株を含む製品を常時摂取すると、本来のプロバイオティクス効果とは逆の抗生物質様効果が危惧される。 個々の宿主はその腸内に常在しているビフィズス菌群(固有菌)を持っていると考えられ、これらの菌の菌種構成や菌株構成は長期間安定して存在し、宿主の健康維持に深く関係していると考えられる。本発明者らは、ヒト糞便由来及び市販されるプロバイオティクス由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株の菌株レベルでの構成を、パルスフィールドゲル電気泳動法(Pulsed-Field Gel Electrophoresis;以下「PFGE法」という)によってDNA鑑定した。12人の成人糞便サンプルを用いた68週間にわたるモニタリング試験において、各個人は、特異的な遺伝子型のビフィドバクテリウム・ロンガム株を長期間保有していることを明らかとした。また、これらの各個人で優勢に検出されたビフィドバクテリウム・ロンガム株は、市販されるプロバイオティクス由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株と異なることがわかった。(非特許文献4)。 前記の非特許文献4のようにPFGE法によって、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別することはできる。PFGE法は、細菌種の遺伝子型の違い調べるために現在最も頻繁に使用されており、被験細菌株の染色体DNAを適当な制限酵素で切断して通常10〜20のDNA断片に分け、その切断されたDNA断片をアガロースゲル電気泳動により分離し、エチジウムブロマイド染色して観察されるDNA断片のバーコードのしま模様のパターンによって遺伝子型を決定する方法である。しかしながら、PFGE法によって細菌の全DNAから得られるDNA断片は長いため、通常の電気泳動では分離が困難で、特殊な電場の中での電気泳動のできる高価な装置、それを扱うための複雑な操作手順、及び時間(通常3〜4日)が必要とされ、迅速・簡易に遺伝子型を識別する方法とは言い難い。 ところで、迅速・簡易に細菌の遺伝子型を識別する公知の方法として、ポリメラーゼ連鎖反応(Polymerase Chain Reaction;以下、「PCR」という)−制限酵素断片長多型(Restriction Fragment Length Polymorphisms;以下、「RFLP」ともいう)(以下、「PCR-RFLP」ともいう)による分析技術が知られている。PCR-RFLP法は、菌株間で共通に保有されているが、個体間でその微細構造の異なる遺伝子あるいは遺伝子群をPCR法にて増幅し、その増幅産物を制限酵素で処理した断片の電気泳動パターンを観察することによって遺伝子型を識別する方法である。前記のPFGE法が菌株の全DNAを対象とした遺伝子型識別法であるのに対して、PCR-RFLP法では限られた大きさのDNA領域を対象としているため、通常の電気泳動装置が使用でき、処理・操作も比較的簡易なので、迅速かつ多数の菌株について遺伝子型を識別できる。 なお、ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705株のゲノムDNAの塩基配列が決定されている(非特許文献5)。乳酸菌・ビフィズス菌の取扱いマニュアル(社)全国農協乳業協会、東京、p.69-80(2003)の「ビフィズス菌の種類と菌学的性質」Fujiwara et al., J Appl Microbiol, 90: 43-52, 2001.濱塚、卒業研究論文「ビフィズス菌の産生するバクテリオシンに関する研究」(2003)、神戸大学農学部応用動物学科Kohara et al., Syst Appl Microbiol (in press, URL: http://www.sciencedirect.com/science/journal/07232020)Schell et al., Proc Natl Acad Sci U S A, 99(22):14422-14427,2002. 本発明者らによるヒト糞便由来及び市販プロバイオティクス由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株のDNA鑑定の結果(非特許文献4)、上記のように、「外来」のビフィドバクテリウム・ロンガム株は宿主の腸管に常在できないが、「土着」のビフィドバクテリウム・ロンガム株はできるということが明らかとなった。 このことから本発明者は、市販プロバイオティクス由来(外来)のビフィズス菌株のかわりに個々人の腸内にもともと棲みついている「土着」のビフィドバクテリウム・ロンガム株を各人から得た検体より分離し、これを純培養したものを経口的に摂取することでプロバイオティクス効果を得ることが最も効率的であると考え、「個人最適化プロバイオティクス(personalized probiotics)」という新しい機能性食品の着想に至った。 しかし、「個人最適化プロバイオティクス」という新しい機能性食品の作製において必要不可欠なる工程、すなわちビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法は実用化されていない。 本発明が解決しようとする課題は、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法、個々人由来株及び市販プロバイオティクス製品由来株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法を提供することである。 本発明者らは、上記課題解決のため、ビフィドバクテリウム・ロンガム株のゲノムDNAにおいて多型を示すDNA領域と、その領域を異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株からでも共通して増幅できるプライマーセットとを特定した。 個々人にはその人特有のビフィドバクテリウム・ロンガム株が腸管に「土着」していることから、その宿主特異的な定着は、個々の菌株の宿主細胞接着能の違いによると考えられる。したがって、ビフィドバクテリウム・ロンガム種の宿主細胞接着に関連すると考えられるBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子(非特許文献5)を含むDNA領域が多型を示すと予想した。なお、ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705株のゲノムDNA(GenBank Accession No. NC_004307[gi:58036264])上において、BL0674遺伝子は1,663,029〜1,670,750に位置し、BL0675遺伝子は1,670,848〜1,672,425に位置し、BL0676遺伝子は1,672,609〜1,673,595に位置する。 上記のBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域が多型を示すかどうかは、例えばPCR-RFLP法によって確認できる。PCR-RFLP法では、分析の対象であるDNA領域を適当なプライマーを用いて増幅する。しかし、前記の非特許文献4に示されるように、異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株のゲノムDNAは多型を示すので、公知のビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705株のゲノムDNAの塩基配列のみから、それぞれの菌株において目的とするDNA領域を増幅できる共通のプライマーの設計は困難であった。そこで、当該DNA領域をPCR増幅できるプライマーセットを試行錯誤によって探索した。初めに、本発明者らが入手した異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株のすべてにおいて、BL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域付近(BL0664遺伝子〜BL0673遺伝子が存在するDNA領域、及びBL0676遺伝子〜BL0681遺伝子が存在するDNA領域)の狭いDNA領域(500〜6,800 bp程度)を増幅可能なプライマーをスクリーニングした。次に、それらのプライマーを、BL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域を挟むように組み合わせ、目的のDNA領域を増幅できるプライマーセットをスクリーニングした。その結果、異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株からでも共通して当該DNA領域をPCR増幅できるプライマーセットを見出した。 さらに、異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株に対して、ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705株のゲノムDNA上の上記プライマーセットの塩基配列により挟まれたDNA領域に認識部位を持つ制限酵素を用いてPCR-RFLP分析を行った。その結果、当該プライマーセットにより増幅したBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域が多型を示すことを見出した。 上記のように、本発明者らは、多型を示すDNA領域と、その領域を異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株からでも共通して増幅できるプライマーセットとを見出して、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別できる方法である本発明を完成した。 すなわち、本発明は、(1)ビフィドバクテリウム・ロンガム株のゲノムDNA上において、配列番号1で示される塩基配列と配列番号3で示される塩基配列との間、又は配列番号1若しくは配列番号2で示される塩基配列と配列番号4で示される塩基配列との間に存在するBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域又はその部分領域の多型を検出することを特徴とするビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法を提供する。 具体的には、(2)前記DNA領域又はその部分領域の多型を検出することが、DNA領域又はその部分領域を少なくとも1種類の制限酵素で処理し、得られるDNA断片について制限酵素断片長多型分析を行うことで多型を検出することである上記(1)記載のビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法を提供する。 上記(2)の方法では、前記DNA領域又はその部分領域として、(i)配列番号1で示される塩基配列のプライマーと、配列番号3又は配列番号4で示される塩基配列のプライマーとからなるプライマーセットを用いて増幅したDNA領域、又は、(ii)配列番号2で示される塩基配列のプライマーと配列番号4で示される塩基配列のプライマーとからなるプライマーセットを用いて増幅したDNA領域を用いることができる。 また、上記(2)又は、上記(i)若しくは(ii)の増幅したDNA領域を用いる(2)の方法では、制限酵素として、HincII、FokI、MboII、Sau3AI、AccII、AciI、AfaI、AlwI、AlwNI、Aor51HI、AsuI、AvaI、BamHI、BcnI、BsaJI、Bsh1236I、BsiCI、BslI、BsmI、Bst0I、BstVI、BstEII、BstNI、BstPI、CfoI、Cfr9I、Cfr13I、Csp45I、DdeI、DpnI、DpnII、Eco065I、Eco47III、EcoRII、EcoRV、EcoT14I、EcoT22I、Fnu4HI、HaeII、HaeIII、HapII、HpaII、HhaI、HindII、HinfI、HinPI、MaeII、MboI、MnlI、MseI、MspI、MvaI、NlaIII、NlaIV、NsiI、NspI、NspV、NspHI、PalI、PspAI、RsaI、San96I、ScrFI、SfaNI、SfcI、SmaI、StyI、TaqI、TfiI、TthHB8I及びXmaI並びにこれらの制限酵素のイソシゾマーからなる群から選択される少なくとも1種を用いることができる。 さらに、本発明は、上記(i)又は(ii)記載のプライマーセットを含む、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するためのキットを提供する。 本発明により、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法、個々人から分離されたビフィドバクテリウム・ロンガム株及び市販のプロバイオティクス製品由来株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法が提供される。 本発明の方法は、ビフィドバクテリウム・ロンガム株から特定のDNA領域の多型を検出することにより、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するものである。具体的には例えば、目的とするDNA領域をPCR法によって特異的に増幅した後に制限酵素処理によって断片化し、得られたDNA断片をRFLP分析にかけることにより、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するものである。 検体からのビフィズス菌株の分離 ビフィズス菌は、検体から既知の定法によって分離することができる。検体として、例えば、ヒトの新鮮糞便、腸管のバイオプシー検体、食品等を使用できる。具体的にはまず、検体を、生理食塩液のような溶液に溶解し、希釈する。溶液にて希釈した検体溶液を、ビフィズス菌選択平板培地に塗抹する。検体中のビフィズス菌の菌数が少なく、上記の直接平板塗抹法で菌株の分離が困難な場合は、ビフィズス菌株を分離培養する前に、検体中のビフィズス菌を選択的に増殖させるための液体培地に接種し増菌させても良い。上記選択平板培地を用いて、適当な温度条件並びに時間で嫌気培養し、得られたコロニーを取得し、ビフィズス菌を分離する。選択培地は、自体公知のものを使用することができる。具体的には、例えばTOSプロピオン酸寒天培地(ヤクルト薬品工業株式会社)等を使用することができる。 分離したビフィズス菌株がビフィドバクテリウム・ロンガム種であることの確認 宿主由来のビフィズス菌株がビフィドバクテリウム・ロンガム種であることは、コロニーから分離した菌株のDNAを抽出・精製し、該菌種に特異的なDNAを調べることにより確認することができる。DNAの抽出・精製は、公知のいずれかの方法を採用して実施できる(J. Sambrook et al. [Eds.], Molecular Cloning, 2nd ed. Cold Spring Harbor Laboratory Press, pp.9.16-9.23, 1989)。分離した菌株がビフィドバクテリウム・ロンガム種であることを確認するには、公知の方法を採用することができ、例えば菌体内のリボソームに存在するRNA配列を決定する種に特異的なオペロンのDNA配列をPCR法によって増幅し、増幅産物を電気泳動によって確認することで種を同定することができる(Matsuki et al., Appl Environ Microbiol, 65, 4506-4512, 1999)。 目的とするDNA領域の増幅 ビフィドバクテリウム・ロンガム種のDNAを鋳型として用いるPCR法により、目的とするBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域を増幅できる。目的とするDNA領域を増幅するためのプライマーセットは、表1に示すプライマーからなるセットである、NBL1-f(配列番号1)と、NBL5-r(配列番号3)若しくはNBL6-r(配列番号4)とからなるプライマーセット、又はNBL2-f(配列番号2)とNBL6-r(配列番号4)とからなるプライマーセットである。これらプライマーセットは、異なる宿主由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株からでも共通して目的とするDNA領域を増幅できる。上記プライマーセット及びDNAポリメラーゼを用いて、目的とするDNA領域をPCR法により増幅する。DNAポリメラーゼとしては、LA Taq DNAポリメラーゼ(Takara社)、Taq DNAポリメラーゼ、AmpliTaq Gold(Applied Biosystems社)、Pfu Turbo DNAポリメラーゼ(Stratagene社)、Blend Taq(東洋紡社)、KOD Dash(東洋紡社)等が挙げられ、LA Taq DNAポリメラーゼ(Takara社)が好ましく用いられる。 PCR法によるDNA領域の増幅の条件は、特に限定されず、通常のPCR法において使用される条件で実施できる。例えば、90℃〜98℃で5秒〜3分、好ましくは94〜98℃で5秒〜1分の変性反応、40℃〜74℃で5秒〜3分、好ましくは55℃〜72℃で30秒〜1分のアニーリング反応、及び60℃〜74℃で10秒〜15分、好ましくは66℃〜72℃で5〜15分の伸長反応を1サイクルとしてこれを25〜50サイクル行う。また、DNA領域の増幅はシャトルPCR法でも実施できる。例えば、94℃〜98℃で5〜20秒、好ましくは98℃で10秒の変性反応、66℃〜72℃で5〜15分、好ましくは68℃で10分のアニーリング及び伸長工程を1サイクルとして25〜40サイクル行う。 PCR-RFLP分析 上記のPCR法による増幅産物を制限酵素で消化してDNA断片化する。制限酵素は、増幅されたDNA領域に当該制限酵素の認識部位が含まれているものであればいずれも使用でき、例えば、HincII、FokI、MboII、Sau3AI、AccII、AciI、AfaI、AlwI、AlwNI、Aor51HI、AsuI、AvaI、BamHI、BcnI、BsaJI、Bsh1236I、BsiCI、BslI、BsmI、Bst0I、BstVI、BstEII、BstNI、BstPI、CfoI、Cfr9I、Cfr13I、Csp45I、DdeI、DpnI、DpnII、Eco065I、Eco47III、EcoRII、EcoRV、EcoT14I、EcoT22I、Fnu4HI、HaeII、HaeIII、HapII、HpaII、HhaI、HindII、HinfI、HinPI、MaeII、MboI、MnlI、MseI、MspI、MvaI、NlaIII、NlaIV、NsiI、NspI、NspV、NspHI、PalI、PspAI、RsaI、San96I、ScrFI、SfaNI、SfcI、SmaI、StyI、TaqI、TfiI、TthHB8I及びXmaI等が挙げられ、好ましくは、FokI、MboII及びSau3AI、最も好ましくは、HincIIが用いられる。 上記の制限酵素で断片化したDNAについてRFLP分析を行う。即ち、断片化したDNAを電気泳動にかけ、菌株ごとに検出されたDNA断片の電気泳動パターン(RFLPパターン)を比較することによって遺伝子型を識別する。なお、用いる制限酵素の種類によって、RFLPパターンは異なり、識別できる遺伝子型は異なる。 以下に、制限酵素HincIIを用いる場合のPCR-RFLP分析例を示す。なお、PCR-RFLP分析は、制限酵素HincIIを用いる場合にのみに限定されるものではなく、目的のDNA上の多型を示す部位を認識可能な制限酵素を用いる場合でも行える。 ビフィドバクテリウム・ロンガムNCC2705株のゲノムDNAを鋳型としてPCR-RFLP分析を行う場合、NBL1-f(配列番号1)とNBL5-r(配列番号3)とのプライマーセットで増幅できる約160,000bpのPCR産物は、制限酵素HincIIによって切断されると、理論上1954bp、1818bp、1386bp、1296bp、1278bp、1029bp、1024bp、864bp、792bp、576bp、555bp、546bp、539bp、495bp、366bp、322bp、305bp、255bp、153bp、136bp、54bp、54bp、53bp、及び6bpの計24のDNA断片となる。 PCR-RFLP分析により、市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株では、DNA制限酵素断片数8〜14本程度のRFLPパターンが観察される。各菌株のRFLPパターンは、少なくとも5タイプに分類できる。一方、ヒト由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株では、DNA制限酵素断片数8〜15本程度のRFLPパターンが観察される。各菌株のRFLPパターンは、少なくとも12タイプに分類できる。なお、これらの市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の5タイプのRFLPパターンとヒト由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の12タイプのRFLPパターンとは異なる。従って、本発明の方法により、少なくとも17タイプの遺伝子型を識別できる。また、本発明の方法により、市販のプロバイオティクス製品由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株とヒト由来のビフィドバクテリウム・ロンガム株とを識別できる。 ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するためのキット 本発明は、NBL1-f(配列番号1)と、NBL5-r(配列番号3)若しくはNBL6-r(配列番号4)とからなるプライマーセット、又はNBL2-f(配列番号2)とNBL6-r(配列番号4)とからなるプライマーセットを含む菌株間の遺伝子型を迅速・簡易に識別するためのキットを提供できる。本キットは、上記プライマーセットに加えて、緩衝液、並びに塩等、必要とされる物質を含むことができる。例えば、PCR-RFLP法を行うために必要なDNAポリメラーゼ、PCRバッファー、制限酵素及び制限酵素バッファーから選択される1または2以上の物質を含むことができる。さらに、上記プライマーセットや上記物質には安定化剤及び/又は防腐剤等の物質が含まれていてもよい。本キットとして具体的には、PCR-RFLP法を行うために必要な当該プライマーセット、DNAポリメラーゼ、PCRバッファー、制限酵素及び制限酵素バッファーを含むキットが挙げられる。上記プライマーの製造は、自体公知の化学合成法により実施でき、簡便にはDNA/RNA自動合成装置を用いて実施できる。 以下、実施例により、本発明をさらに具体的に説明する。ただし、この実施例により本発明の技術的範囲が限定されるものではない。 制限酵素HincIIを用いたPCR-RFLP分析 市販のプロバイオティクス製品計14検体とヒトの新鮮糞便計12検体からビフィドバクテリウム・ロンガム株を分離した。分離したビフィドバクテリウム・ロンガム株よりDNAを抽出・精製した。 精製したDNA 50ngを鋳型として、200μM dNTPs、1μM プライマー(NBL1-f(配列番号1)及びNBL5-r(配列番号3))、MgCl2 1.25mM、10×LA PCR Buffer II(Mg2+) バッファーを含む溶液に、2.5ユニットのTakara LA Taqを加え、全量50μlの反応液とした。PCR機(MyCycler 9700;BioRad社)を用い、熱変性98℃で10秒、アニーリングと伸長反応68℃で10分を1サイクルとしたシャトルPCR法により、これを30回行った。 次に、上記のPCRによって得られた産物を電気泳動し、DNA断片の増幅を確認した。電気泳動装置としては、日本ジェネティクス製のElectro-Fast 108 completeを用いた。ゲルトレーに泳動ゲル(組成は1%アガロース;Takara社、Agarose L03「TAKARA」アガロース、0.5×TBE(Tris-ホウ酸-EDTA)緩衝液を作製し、PCRの終了したサンプルを5μl添加した。次いで100ボルトの電圧をかけて電気泳動し、分離したDNAバンドをエチジウムブロマイド溶液(10μg/100ml)で染色した。その後紫外線(260nm)をあて、増幅したDNAのバンドを確認した。 NBL1-f(配列番号1)とNBL5-r(配列番号3)とからなるプライマーセットを用いて、BL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域を増幅できた。また、NBL1-f(配列番号1)とNBL5-r(配列番号3)とからなるプライマーセットの代わりに、NBL1-f(配列番号1)とNBL6-r(配列番号4)とからなるプライマーセット、NBL2-f(配列番号2)とNBL6-r(配列番号4)からなるプライマーセットを用いて上記同様に検討した結果、それぞれBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域を増幅できた。以下では、NBL1-f(配列番号1)とNBL5-r(配列番号3)とからなるプライマーセットによって増幅したDNAを用いた例を示す。 増幅産物を確認した後、各サンプルにつき10μlを制限酵素処理した。制限酵素はHincII(Takara社)を用いた。PCR増幅済みの反応液10μlに対し、制限酵素0.2μl、制限酵素に添付されている10×バッファーを2μl加え、滅菌水で20μlにして37℃で8時間の制限酵素処理を行った。 制限酵素処理したDNA断片の電気泳動装置としては、日本ジェネティクス製のElectro-Fast 108 completeを用いた。ゲルトレーに泳動ゲル(組成は1.5%アガロース;Takara社、Agarose L03「TAKARA」アガロース、0.5×TBE(Tris-ホウ酸-EDTA)緩衝液を作製し、制限酵素処理したサンプルを5μl添加した。次いで100ボルトの電圧をかけて電気泳動し、分離したDNAバンドをエチジウムブロマイド溶液(10μg/100ml)で染色した。その後紫外線(260nm)をあて、増幅したDNAのバンドを確認した。 PCR-RFLP分析による結果を図1に示す。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数8〜14本のRFLPパターンが得られた。さらに、各菌株のRFLPパターンは5つのタイプ(タイプHA〜HE)に分類された。タイプHAは7株、タイプHBは4株、タイプHC、HD及びHEは各1株であった。一方、ヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数8〜15本のRFLPパターンが得られた。そのRFLPパターンは多様であり、合計12株中から12タイプ(タイプH1〜H12)のRFLPパターンが得られた。よって、個々人が個別の菌株を保有していることがわかる。上記より、本発明によって菌株間の遺伝子型を識別できることがわかる。また、市販のプロバイオティクス製品由来株と同じRFLPパターンを示すヒト糞便由来株は観察されなかった。つまり、市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株とヒト糞便由来株とを明確に識別できた。 制限酵素FokIを用いたPCR-RFLP分析 上記実施例1と同様の方法で、市販のプロバイオティクス製品計8検体とヒトの新鮮糞便計10検体を用いて、制限酵素処理においてHincIIの替わりにFokIを用いてPCR-RFLP分析を行った。その結果を図2に示す。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数2〜11本のRFLPパターンが得られた。さらに、各菌株のRFLPパターンは異なる4つのタイプ(タイプFA〜FD)に分類された。タイプFAは3株、タイプFBは2株、タイプFCは2株、タイプFDは1株であった。一方、ヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数3〜18本のRFLPパターンが得られた。そのRFLPパターンは多様であり、合計10株中から9タイプ(タイプF1〜F9)のRFLPパターンが得られた。また、市販のプロバイオティクス製品由来株と同じRFLPパターンを示すヒト糞便由来株は観察されなかった。 制限酵素MboIIを用いたPCR-RFLP分析 上記実施例1と同様の方法で、市販のプロバイオティクス製品計8検体とヒトの新鮮糞便計10検体を用いて、制限酵素処理においてHincIIの替わりにMboIIを用いてPCR-RFLP分析を行った。その結果を図3に示す。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数7〜33本のRFLPパターンが得られた。さらに、各菌株のRFLPパターンは異なる6つのタイプ(タイプMA〜MF)に分類された。タイプMAは2株、タイプMBは2株、タイプMC、MD、ME及びMFは各1株であった。一方、ヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数11〜26本のRFLPパターンが得られた。そのRFLPパターンは多様であり、合計10株中から9タイプ(タイプM1〜M9)のRFLPパターンが得られた。また、市販のプロバイオティクス製品由来株と同じRFLPパターンを示すヒト糞便由来株は観察されなかった。 制限酵素Sau3AIを用いたPCR-RFLP分析 上記実施例1と同様の方法で、市販のプロバイオティクス製品計8検体とヒトの新鮮糞便計10検体を用いて、制限酵素処理においてHincIIの替わりにSau3AIを用いてPCR-RFLP分析を行った。その結果を図4に示す。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数7〜17本のRFLPパターンが得られた。さらに、各菌株のRFLPパターンは異なる4つのタイプ(タイプSA〜SD)に分類された。タイプSAは4株、タイプSBは2株、タイプSC及びSDは各1株であった。一方、ヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株のPCR-RFLP分析によりDNA制限酵素断片数7〜16本のRFLPパターンが得られた。そのRFLPパターンは多様であり、合計10株中から9タイプ(タイプS1〜S9)のRFLPパターンが得られた。また、市販のプロバイオティクス製品由来株と同じRFLPパターンを示すヒト糞便由来株は観察されなかった。 上記の実施例1〜4より、本発明の方法により、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別することができることがわかる。また、市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株とヒト糞便由来株とを識別することができることがわかる。制限酵素として、HincII、FokI、MboII又はSau3AIを用いたRFLPパターンを比較すると、制限酵素HincIIを用いる場合がバンドの数が適切であり、分離能が高いので、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別しやすいことがわかる。また、制限酵素HincIIを用いる場合、ヒト由来株において同じRFLPパターンを示すものが無く、他の3つの制限酵素を用いる場合よりも多くの遺伝子型を識別することができることがわかる。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株及びヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の制限酵素HincIIを用いたPCR-RFLP分析の電気泳動像を示す(実施例1)。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株及びヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の制限酵素FokIを用いたPCR-RFLP分析の電気泳動像を示す(実施例2)。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株及びヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の制限酵素MboIIを用いたPCR-RFLP分析の電気泳動像を示す(実施例3)。市販のプロバイオティクス製品由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株及びヒト糞便由来ビフィドバクテリウム・ロンガム株の制限酵素Sau3AIを用いたPCR-RFLP分析の電気泳動像を示す(実施例4)。ビフィドバクテリウム・ロンガム株のゲノムDNA上において、配列番号1で示される塩基配列と配列番号3で示される塩基配列との間、又は配列番号1若しくは配列番号2で示される塩基配列と配列番号4で示される塩基配列との間に存在するBL0674遺伝子、BL0675遺伝子、及びBL0676遺伝子を含むDNA領域又はその部分領域の多型を検出することを特徴とするビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法。前記DNA領域又はその部分領域の多型を検出することが、DNA領域又はその部分領域を少なくとも1種類の制限酵素で処理し、得られるDNA断片について制限酵素断片長多型分析を行うことで多型を検出することである請求項1記載のビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法。前記DNA領域又はその部分領域が、配列番号1で示される塩基配列を有するプライマーと、配列番号3又は配列番号4で示される塩基配列を有するプライマーとからなるプライマーセットを用いて増幅したDNA領域である請求項2記載のビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法。前記DNA領域又はその部分領域が、配列番号2で示される塩基配列を有するプライマーと配列番号4で示される塩基配列を有するプライマーとからなるプライマーセットを用いて増幅したDNA領域である請求項2記載のビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法。制限酵素が、HincII、FokI、MboII、Sau3AI、AccII、AciI、AfaI、AlwI、AlwNI、Aor51HI、AsuI、AvaI、BamHI、BcnI、BsaJI、Bsh1236I、BsiCI、BslI、BsmI、Bst0I、BstVI、BstEII、BstNI、BstPI、CfoI、Cfr9I、Cfr13I、Csp45I、DdeI、DpnI、DpnII、Eco065I、Eco47III、EcoRII、EcoRV、EcoT14I、EcoT22I、Fnu4HI、HaeII、HaeIII、HapII、HpaII、HhaI、HindII、HinfI、HinPI、MaeII、MboI、MnlI、MseI、MspI、MvaI、NlaIII、NlaIV、NsiI、NspI、NspV、NspHI、PalI、PspAI、RsaI、San96I、ScrFI、SfaNI、SfcI、SmaI、StyI、TaqI、TfiI、TthHB8I及びXmaI並びにこれらの制限酵素のイソシゾマーからなる群から選択される少なくとも1種である請求項2から4のいずれか1項に記載のビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型識別方法。配列番号1で示される塩基配列を有するプライマーと配列番号3又は配列番号4で示される塩基配列を有するプライマーとからなるプライマーセット、又は、配列番号2で示される塩基配列を有するプライマーと配列番号4で示される塩基配列を有するプライマーとからなるプライマーセットを含む、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を識別するためのキット。 【課題】ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法、個々人由来株及び市販のプロバイオティクス製品由来株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法の提供。【解決手段】ビフィドバクテリウム・ロンガム株のゲノムDNA上において、各2カ所の特定の塩基配列の間に存在する遺伝子、BL0674、BL0675、及びBL0676を含むDNA領域、又はその部分領域の多型を検出することにより、ビフィドバクテリウム・ロンガム株の遺伝子型を迅速・簡易に識別する方法。【選択図】なし配列表


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る