生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_アイメイクアップ化粧料
出願番号:2006300207
年次:2008
IPC分類:A61K 8/31,A61K 8/37,A61K 8/73,A61Q 1/10


特許情報キャッシュ

吉田 健介 JP 2008115120 公開特許公報(A) 20080522 2006300207 20061106 アイメイクアップ化粧料 花王株式会社 000000918 大谷 保 100078732 東平 正道 100081765 片岡 誠 100089185 平澤 賢一 100119666 吉田 健介 A61K 8/31 20060101AFI20080425BHJP A61K 8/37 20060101ALI20080425BHJP A61K 8/73 20060101ALI20080425BHJP A61Q 1/10 20060101ALI20080425BHJP JPA61K8/31A61K8/37A61K8/73A61Q1/10 5 OL 11 4C083 4C083AB172 4C083AB242 4C083AB432 4C083AB442 4C083AB502 4C083AC011 4C083AC012 4C083AC022 4C083AC172 4C083AC352 4C083AC372 4C083AC402 4C083AC692 4C083AD072 4C083AD152 4C083AD172 4C083AD241 4C083AD242 4C083BB04 4C083BB13 4C083BB14 4C083BB51 4C083CC14 4C083DD22 4C083DD30 4C083EE06 4C083EE07 4C083EE11 4C083FF05 本発明は、アイメイクアップ化粧料に関する。 アイメイクアップ化粧料は乳化タイプ、油性タイプに分けられる。これらは、固形もしくは半固形油分を水中に乳化もしくは油中に分散させた基剤に顔料、粉体やポリマーエマルジョンを加えることで製造される。 このようなアイメイクアップ化粧料は皮膚やまつげへの付着性が良好で、マスカラの場合はカールアップ効果やボリュームアップ効果に優れるといった利点がある反面、水中、もしくは油中に分散した粒子によって基剤自体が白濁しており透明性がなく、乾燥後も粒子が皮膜の均一性を損なうため、塗膜がなめらかでなく、塗布中および乾燥後につやが感じられないといった問題があった。 まつ毛に濡れたようなつやを与えるまつ毛用化粧料として、水溶性カルボキシビニルポリマーと塩基性物質とデキストリンを含有するまつげ用化粧料が提案されている(特許文献1参照)。このまつ毛用化粧料は、つやは出るものの耐水性が低いため、涙や目薬で溶解し、まつげがべたついてしまうという問題があった。 また、光沢皮膜形成剤と増粘剤とワックスを含有する水中油型の高光沢マスカラが提案されている(特許文献2参照)。この高光沢マスカラは、つやはある程度でるが、耐水性や耐皮脂性が低く化粧持続性が不十分であった。 さらに、イヌリン及び/又はイヌリン脂肪酸エステル、ワックス及びキャンデリラレジンを含有する油中水型まつげ用化粧料が提案されている(特許文献3参照)。このまつげ用化粧料は、基剤が不透明であるために塗布時につやが感じられないという問題があった。特開平3−246214号公報特表2003−521489号公報特開2005−306854号公報 本発明は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れるアイメイクアップ化粧料を提供することを目的とする。 本発明者は、(A)オイルゲル化剤、(B)炭化水素油剤、(C)極性油剤、(D)揮発性油剤を含み、(B)と(C)の総量を特定量以下とすることにより、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れたアイメイクアップ化粧料が得られることを見出した。 すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)(A)オイルゲル化剤:1〜20質量%(B)25℃における粘度が粘度1000mPa・s〜800000mPa・sの炭化水素油剤:0.1〜15質量%(C)極性油剤:0.1〜15質量%(D)揮発性油剤:20〜80質量%を含み、(B)と(C)の総量が20質量%以下であるアイメイクアップ化粧料を提供するものである。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやに優れ、且つ、クレンジング性に優れたものである。 本発明で用いる成分(A)オイルゲル化剤としては、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン等のデキストリン脂肪酸エステルや12−ヒドロキシステアリン酸、金属石鹸、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、25℃で固体の油性成分(ワックス)等を用いることができる。これらのうち、つやと化粧持ちの観点からデキストリン脂肪酸エステルの使用が好ましい。 上記25℃で固体の油性成分(ワックス)は、まつ毛化粧料中10質量%以下、さらには3%質量以下が好ましく、含まないものが最も好ましい。なお、ここで、25℃で固体の油性成分(ワックス)としては、動物系のワックス、植物系のワックス、鉱物系のワックス、合成ワックス等から適宜選択して使用することができる。具体的には、カルナウバロウ、ミツロウ、極度水添ホホバ油、ラノリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、25℃で固体のグリセリド、シリコーンワックスなどを挙げることができる。 成分(A)の含有量は成分(B)、(C)との組み合わせにより、塗布時、及び乾燥時につやのある皮膜を形成する点から1〜20質量%、更には2〜15質量%が好ましい。(実施例は11〜18質量%) 成分(B)炭化水素油剤としては、ポリオレフィン系重合体が好ましく、ポリブテン、水添ポリブテン(重質流動イソパラフィン)等が挙げられ、より具体的にはパールリーム18、24、46(日本油脂(株))、日石ポリブテン(日本石油化学(株)社製)などが挙げられる。成分(B)は化粧料のつやの向上、及びその持続性を高める観点から、25℃における粘度が10000〜800000mPa・s、更には成分(B)の粘度は15000〜600000mPa・sの範囲が好ましい。 なお、粘度は、成分(B)の粘度が10000〜100000mPa・sの場合、B型粘度計:B8L、ローター:No.4、回転数:6回転(トキメック社製)、成分(B)の粘度が100000〜800000mPa・sの場合、B型粘度計(ヘリカルタイプ):B8R、スピンドル:T−D、回転数:5回転(トキメック社製)をそれぞれ使用し、25℃で測定されるものである。 成分(B)炭化水素油剤としては、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、全組成中に0.1〜15質量%、さらに0.5〜8質量%含有するのが、良好な使用感が得られるので好ましい。 成分(C)極性油剤としてはリンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、ジミリスチン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸・イソステアリン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ひまし油、マカデミアンナッツオイル、ホホバ油、オリーブ油、菜種油、椿油、大豆油、サフラワー油、綿実油、パーム核油、パーム油、メドウフォーム油、ひまわり油等の合成エステル油や植物油が挙げられ、特に、リンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシルが塗布時のつや、クレンジング性の点で好ましい。 成分(C)は、成分(A)を可溶化すると共に、成分(B)と組み合わせることにより、化粧料を塗布乾燥させたとき、耐水性があり、滑らかで、柔軟性がある透明性のある被膜を形成することができ、つやを向上させることができる。これらの点から成分(C)は、化粧料全組成中に0.1〜15質量%用いることが好ましい。また、極性油剤を多く含有することにより、クレンジング性は向上するが、つやとのバランスから1〜15質量%が好ましく、さらに3〜10質量%が好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料においては、成分(B)と成分(C)の総量が20質量%以下であることが必要である。20質量%を超えると乾燥後の皮膜がべたついたり、柔らかくなりすぎたりする点で不都合である。 成分(D)揮発性油剤としては、炭素数8〜16の炭化水素油、下記一般式(1)若しくは(2)の直鎖または環状シリコーンのうち揮発性のものが挙げられる。(式中、tは0〜3の整数を表す)(式中、uは3〜5の整数を表す) 炭素数8〜16の炭化水素油としては、石油由来のイソパラフィン(軽質流動イソパラフィン)、イソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルへプタン)等が挙げられる。また、一般式(1)若しくは(2)の直鎖または環状シリコーンとしては、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。 (D)揮発性油剤は、本発明のまつ毛用化粧料の乾燥速度をコントロールするものであり、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いることもできる。含有量は化粧料の乾燥速度の点から20〜80質量%が好ましく、さらには、60〜80質量%が好ましい。 また、本発明のアイメイクアップ化粧料は、クレンジング性を向上させる点から界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両親媒性界面活性剤等を単独もしくは組合せて用いることができる。特に、非イオン性界面活性剤が油相への配合性、クレンジング性の点で好ましい(以下、成分(E)として記載する)。(E)非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーン、グリセリン変性シリコーン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。 さらに、上記非イオン性界面活性剤としては、HLB10未満のものと10以上のものを組み合わせて用いることが、クレンジング性をさらに向上させる点から好ましい。HLB10未満の非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のポリエーテル変性シリコーン;ジメチルシロキサン・メチル(ウンデシルグリセリルエーテル)シロキサン共重合体等のポリグリセリン変性シリコーン;モノイソステアリルグリセリルエーテル等のグリセリン脂肪酸エーテル等が挙げられ、HLB10以上のものとしては、ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。 上記界面活性剤は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.1〜5.0質量%含有することが好ましい。0.1質量%以上であると十分にクレンジング性が得られ、5.0質量%以下であると皮膜の乾燥性、硬さの点で有利である。以上の点から、界面活性剤は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.3〜3.0質量%含有することがさらに好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は(F)成分として、油溶性樹脂を含有することができる。油溶性樹脂としては、アルキル(メタ)アクリレート(非架橋型)、アクリル酸アルキル/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマー、(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸シリコーン系コポリマー、トリメチルシロキシケイ酸などが挙げられる。 より具体的には、アルキル(メタ)アクリレート(非架橋型)としては、ポリステアリル(メタ)アクリレート、ポリラウリル(メタ)アクリレートなど、アクリル酸アルキル/酢酸ビニルコポリマーとしては、アクリル酸ステアリル/酢酸ビニルコポリマーなど、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマーとしては、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマー(アンタロンV220(ISPジャパン(株))、ヘキサデセン/ビニルピロリドンコポリマー(アンタロンV216(ISPジャパン(株))などが挙げられる。また、(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸シリコーン系コポリマーとしては、アクリル酸アルキル/ジメチコンコポリマー:KP-543,KP545(信越化学工業(株))、アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコンコポリマー:KP-561P(信越化学工業(株))、アクリル酸/アクリル酸ベヘニル/メタクリル酸ジメチコンコポリマー:KP-562P(信越化学工業(株))などが挙げられる。 これらの中で、トリメチルシロキシケイ酸、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマーがつやと化粧持ち及びクレンジング性からの点から好ましい。さらには、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマーがもっとも好ましい。また、トリメチルシロキシケイ酸、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマーを組み合わせて用いることが好ましい。 なお、ここで(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを意味し、また、(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメタクリル酸を意味する。 成分(F)は、化粧料全組成中に1〜30質量%含有することが好ましく、さらに3〜25質量%が好ましい。成分(F)は、塗布乾燥時、被膜を形成し、くせ付け性を向上させるとともに、上記成分(B)、(C)と組み合わされ、従来のアイメイクアップ化粧料に比較して透明性の高い皮膜を形成する。 化粧持ちがよく、なめらかな皮膜を形成する観点から、成分(A)と成分(B)の質量比が、(A):(B)=1:1〜4:1であることが好ましく、つや持続性の観点から、成分(A)と(B)の合計量と成分(C)の質量比において、(A+B):(C)=9:1〜2:1が好ましく、更には、4:1〜2.5:1が好ましい。 さらに、本発明のアイメイクアップ化粧料は、上記成分(B)、(C)及び(D)以外に、25℃で液体の油性成分を含むことができる。25℃で液体の油性成分としては、不揮発性のシリコーン油や、低粘度の炭化水素油が挙げられる。不揮発性のシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、低粘度の炭化水素油としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、スクワレンなどが挙げられる。これらは、本発明の化粧料において、被膜の強度調整やつや感の調整の点から0.1〜10質量%の範囲で含むことが好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、顔料を含むこともできる。顔料は、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず、例えば無機顔料、有機顔料などが上げられる。 具体例としては、無機顔料として、酸化チタン、黒酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等が挙げられ、有機顔料として、タール色素等が挙げられる。 上記顔料は、表面処理されていてもよく、例えばシリカ処理、アルミナ処理、シリカ−アルミナ処理、ポリアクリル酸処理等の親水化表面処理、シリコーン処理、フッ素化合物処理、金属石鹸処理、レシチン処理、油脂処理等疎水化表面処理を施したものを使用できる。 顔料は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.01〜20質量%含有することが好ましく、さらに0.03〜8質量%の範囲で含有することが好ましい。 また、ロングラッシュ効果を付与するために、さらに繊維を含有させることができる。繊維としては木綿、絹、麻等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリアミド、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリオレフィン等の合成繊維のいずれを使用してもよいが、強度の点からナイロンなどのポリアミド繊維が好ましい。 さらに必要に応じて表面処理を施した繊維を用いてもよい。たとえばシリカ処理、シリコーン処理、フッ素化合物処理、金属石鹸処理、油脂処理等の表面処理を施したものを使用できる。 また、まつ毛への付着性の点から、該繊維は、横断面の太さが0.1〜20T(テックス)、長さが0.1〜5mmのものが好ましい。この繊維の含有量は十分なロングラッシュ効果が得られる点から、化粧料全量に基づき、0.1〜6質量%であることが好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、水中油型乳化組成物(O/W)、油中水型乳化組成物(W/O)、また揮発性成分として水以外の液状成分のみを用いたもののいずれの剤形であってもよいが、基材の透明性を高め、塗布時のつやを向上させる観点から、水の含有量は10質量%以下が好ましく、水を含有しない油系のもの、すなわち油性組成物であることが最も好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料には、上記の成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲において、化粧効果を付与するために通常化粧品に含有する成分、例えば増粘剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、各種エキス、及び薬剤等を適宜配合することができる。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、マスカラ、マスカラ用トップコート、マスカラ用下地等に適用できるが、中でも、マスカラ、マスカラ用トップコートが好ましい。 また、本発明の使用の形態としては単独でボトルに充填し、ブラシやフロッキーチップ、コーム等でまつげに直接塗布する使用形態の他、2剤収納型容器の一方がマスカラもしくはマスカラ下地で、他方に本発明のアイメイクアップ(マスカラ用トップコート)化粧料を充填した形態で用いることでより高い化粧効果とつやを両立することができる。 以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。評価は以下の方法により行った。(評価方法)(1)つやの評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、つやを評価した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均をつや評価とした。5:つやがある4:ややつやがある3:どちらともいえない2:あまりつやがない1:つやがない(2)化粧持続性の評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、8時間後の化粧持続性を評価した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均を化粧持続性評価とした。5:化粧持続性が高い4:やや化粧持続性が高い3:どちらともいえない2:やや化粧持続性が低い1:化粧持続性が低い(3)クレンジング性の評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、8時間後にクレンジング性を評価した。クレンジング方法は、下記の組成のオイルクレンジング剤を20秒間まつげになじませて、クレンジングした後、石鹸で洗顔した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均をクレンジング性評価とした。・オイルクレンジング剤の組成 流動パラフィン 70質量% グリセリントリイソステアレート 20質量% POE(20)トリイソステアリン酸グリセリル 10質量%5:クレンジングしやすい4:ややクレンジングしやすい3:どちらともいえない2:ややクレンジングしにくい1:クレンジングしにくい実施例1〜6及び比較例1〜3 表1に示す組成の化粧料を均一に混合し攪拌することにより調製した。なお、成分(A)の油溶性樹脂やその他の成分が融点を持つ場合には、融点以上の温度で加熱混合した後に冷却することで調製した。上記方法により評価した結果を表1に示す。*1 パルミチン酸デキストリン;千葉製粉(株)「レオパールKL」*2 ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト/イソドデカン/炭酸プロピレン;エレメンティスジャパン(株)「ベントン ゲル ISD V」(ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト/イソドデカン/炭酸プロピレンの質量比10/87/3の混合物、なお、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトは成分(A)に該当し、イソドデカンは成分(D)を構成するものである。)*3 マイクロクリスタリンワックス;Sonneborn Inc.「マルチワックスW−445」*4 重質流動イソパラフィン(a);日本油脂(株)「パールリーム46」532000mPa・s(25℃)*5 重質流動イソパラフィン(b);日本油脂(株)「パールリーム24」88500mPa・s(25℃)*6 リンゴ酸ジイソステアリル;日清オイリオグループ(株)「コスモール222」*7 イソノナン酸イソトリデシル;日清オイリオグループ(株)「サラコス913」*8 軽質流動イソパラフィン;出光興産(株)「IPソルベント(IP−2028MU)」*9 イソドデカン;丸善石油化学(株)「マルカゾールR」*10 モノラウリン酸ポリエチレングリコール;花王(株)「エマノーン1112」(HLB14)*11 イソステアリルグリセリルエーテル;花王(株)「GE−IS(U)」(HLB5.3)*12 トリメチルシロキシケイ酸/デカメチルシクロペンタシロキサン;信越化学工業(株)「シリコーン KF7312J」(トリメチルシロキシケイ酸/デカメチルシクロペンタシロキサンの質量比50/50の混合物、なお、デカメチルシクロペンタシロキサンは成分(D)を構成するものである。)*13 エイコセン/ビニルピロリドンコポリマー;ISPジャパン(株)「アンタロンV220」*14 合成マイカ系パール顔料;日本光研工業(株)「プロミネンス」*15 酸化チタン/無水ケイ酸被覆ガラス末;日本板硝子(株)「メタシャイン1080RC−G1」*16 ナイロン繊維;長さ2mm、横断面の太さ6.7T(ユニチカ(株)) 本発明のアイメイクアップ化粧料は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れる。マスカラ、マスカラ用トップコート、マスカラ用下地等に適用できるが、中でも、マスカラ、マスカラ用トップコートとして使用することが最も好ましい。 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)(A)オイルゲル化剤:1〜20質量%(B)25℃における粘度が1000mPa・s〜800000mPa・sの炭化水素油剤:0.1〜15質量%(C)極性油剤:0.1〜15質量%(D)揮発性油剤:20〜80質量%を含み、(B)と(C)の総量が20質量%以下であるアイメイクアップ化粧料。 さらに、(E)非イオン性界面活性剤を含む請求項1に記載のアイメイクアップ化粧料。 (D)揮発性油剤が60〜80質量%である請求項1又は2に記載のアイメイクアップ化粧料。 (A)オイルゲル化剤がデキストリン脂肪酸エステルである請求項1〜3のいずれかに記載のアイメイクアップ化粧料。 油性組成物である請求項1〜5のいずれかに記載のアイメイクアップ化粧料。 【課題】化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れるアイメイクアップ化粧料を提供すること。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)(A)オイルゲル化剤:1〜20質量%(B)25℃における粘度が1000mPa・s〜800000mPa・sの炭化水素油剤:0.1〜15質量%(C)極性油剤:0.1〜15質量%(D)揮発性油剤:20〜80質量%を含み、(B)と(C)の総量が20質量%以下であるアイメイクアップ化粧料である。【選択図】なし


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特許公報(B2)_アイメイクアップ化粧料

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タイトル:特許公報(B2)_アイメイクアップ化粧料
出願番号:2006300207
年次:2012
IPC分類:A61K 8/31,A61K 8/37,A61K 8/73,A61Q 1/10


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吉田 健介 JP 5021275 特許公報(B2) 20120622 2006300207 20061106 アイメイクアップ化粧料 花王株式会社 000000918 大谷 保 100078732 東平 正道 100081765 片岡 誠 100089185 平澤 賢一 100119666 吉田 健介 20120905 A61K 8/31 20060101AFI20120816BHJP A61K 8/37 20060101ALI20120816BHJP A61K 8/73 20060101ALI20120816BHJP A61Q 1/10 20060101ALI20120816BHJP JPA61K8/31A61K8/37A61K8/73A61Q1/10 A61K 8/00〜8/99 A61Q 1/00〜90/00 CAplus(STN) REGISTRY(STN) 特開2005−314396(JP,A) 特開2003−063927(JP,A) 特開2003−335633(JP,A) 特開2006−282569(JP,A) 特開2002−284672(JP,A) 特開2006−282570(JP,A) 特開2004−210719(JP,A) 特開2006−219486(JP,A) 特開2006−282584(JP,A) 特開2003−113024(JP,A) 特開2004−182696(JP,A) 6 2008115120 20080522 10 20090204 馳平 裕美 本発明は、アイメイクアップ化粧料に関する。 アイメイクアップ化粧料は乳化タイプ、油性タイプに分けられる。これらは、固形もしくは半固形油分を水中に乳化もしくは油中に分散させた基剤に顔料、粉体やポリマーエマルジョンを加えることで製造される。 このようなアイメイクアップ化粧料は皮膚やまつげへの付着性が良好で、マスカラの場合はカールアップ効果やボリュームアップ効果に優れるといった利点がある反面、水中、もしくは油中に分散した粒子によって基剤自体が白濁しており透明性がなく、乾燥後も粒子が皮膜の均一性を損なうため、塗膜がなめらかでなく、塗布中および乾燥後につやが感じられないといった問題があった。 まつ毛に濡れたようなつやを与えるまつ毛用化粧料として、水溶性カルボキシビニルポリマーと塩基性物質とデキストリンを含有するまつげ用化粧料が提案されている(特許文献1参照)。このまつ毛用化粧料は、つやは出るものの耐水性が低いため、涙や目薬で溶解し、まつげがべたついてしまうという問題があった。 また、光沢皮膜形成剤と増粘剤とワックスを含有する水中油型の高光沢マスカラが提案されている(特許文献2参照)。この高光沢マスカラは、つやはある程度でるが、耐水性や耐皮脂性が低く化粧持続性が不十分であった。 さらに、イヌリン及び/又はイヌリン脂肪酸エステル、ワックス及びキャンデリラレジンを含有する油中水型まつげ用化粧料が提案されている(特許文献3参照)。このまつげ用化粧料は、基剤が不透明であるために塗布時につやが感じられないという問題があった。特開平3−246214号公報特表2003−521489号公報特開2005−306854号公報 本発明は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れるアイメイクアップ化粧料を提供することを目的とする。 本発明者は、(A)オイルゲル化剤、(B)炭化水素油剤、(C)極性油剤、(D)揮発性油剤を含み、(B)と(C)の総量を特定量以下とすることにより、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れたアイメイクアップ化粧料が得られることを見出した。 すなわち、本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)(A)オイルゲル化剤:1〜20質量%(B)25℃における粘度が粘度1000mPa・s〜800000mPa・sの炭化水素油剤:0.1〜15質量%(C)極性油剤:0.1〜15質量%(D)揮発性油剤:20〜80質量%を含み、(B)と(C)の総量が20質量%以下であるアイメイクアップ化粧料を提供するものである。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやに優れ、且つ、クレンジング性に優れたものである。 本発明で用いる成分(A)オイルゲル化剤としては、パルミチン酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸イヌリン等のデキストリン脂肪酸エステルや12−ヒドロキシステアリン酸、金属石鹸、ショ糖脂肪酸エステル、有機変性粘土鉱物、25℃で固体の油性成分(ワックス)等を用いることができる。これらのうち、つやと化粧持ちの観点からデキストリン脂肪酸エステルの使用が好ましい。 上記25℃で固体の油性成分(ワックス)は、まつ毛化粧料中10質量%以下、さらには3%質量以下が好ましく、含まないものが最も好ましい。なお、ここで、25℃で固体の油性成分(ワックス)としては、動物系のワックス、植物系のワックス、鉱物系のワックス、合成ワックス等から適宜選択して使用することができる。具体的には、カルナウバロウ、ミツロウ、極度水添ホホバ油、ラノリンワックス、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックス、25℃で固体のグリセリド、シリコーンワックスなどを挙げることができる。 成分(A)の含有量は成分(B)、(C)との組み合わせにより、塗布時、及び乾燥時につやのある皮膜を形成する点から1〜20質量%、更には2〜15質量%が好ましい。(実施例は11〜18質量%) 成分(B)炭化水素油剤としては、ポリオレフィン系重合体が好ましく、ポリブテン、水添ポリブテン(重質流動イソパラフィン)等が挙げられ、より具体的にはパールリーム18、24、46(日本油脂(株))、日石ポリブテン(日本石油化学(株)社製)などが挙げられる。成分(B)は化粧料のつやの向上、及びその持続性を高める観点から、25℃における粘度が10000〜800000mPa・s、更には成分(B)の粘度は15000〜600000mPa・sの範囲が好ましい。 なお、粘度は、成分(B)の粘度が10000〜100000mPa・sの場合、B型粘度計:B8L、ローター:No.4、回転数:6回転(トキメック社製)、成分(B)の粘度が100000〜800000mPa・sの場合、B型粘度計(ヘリカルタイプ):B8R、スピンドル:T−D、回転数:5回転(トキメック社製)をそれぞれ使用し、25℃で測定されるものである。 成分(B)炭化水素油剤としては、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができ、全組成中に0.1〜15質量%、さらに0.5〜8質量%含有するのが、良好な使用感が得られるので好ましい。 成分(C)極性油剤としてはリンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシル、ジミリスチン酸グリセリル、ジイソステアリン酸グリセリル、ミリスチン酸・イソステアリン酸グリセリル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ひまし油、マカデミアンナッツオイル、ホホバ油、オリーブ油、菜種油、椿油、大豆油、サフラワー油、綿実油、パーム核油、パーム油、メドウフォーム油、ひまわり油等の合成エステル油や植物油が挙げられ、特に、リンゴ酸ジイソステアリル、イソノナン酸イソトリデシルが塗布時のつや、クレンジング性の点で好ましい。 成分(C)は、成分(A)を可溶化すると共に、成分(B)と組み合わせることにより、化粧料を塗布乾燥させたとき、耐水性があり、滑らかで、柔軟性がある透明性のある被膜を形成することができ、つやを向上させることができる。これらの点から成分(C)は、化粧料全組成中に0.1〜15質量%用いることが好ましい。また、極性油剤を多く含有することにより、クレンジング性は向上するが、つやとのバランスから1〜15質量%が好ましく、さらに3〜10質量%が好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料においては、成分(B)と成分(C)の総量が20質量%以下であることが必要である。20質量%を超えると乾燥後の皮膜がべたついたり、柔らかくなりすぎたりする点で不都合である。 成分(D)揮発性油剤としては、炭素数8〜16の炭化水素油、下記一般式(1)若しくは(2)の直鎖または環状シリコーンのうち揮発性のものが挙げられる。(式中、tは0〜3の整数を表す)(式中、uは3〜5の整数を表す) 炭素数8〜16の炭化水素油としては、石油由来のイソパラフィン(軽質流動イソパラフィン)、イソドデカン(2,2,4,4,6−ペンタメチルへプタン)等が挙げられる。また、一般式(1)若しくは(2)の直鎖または環状シリコーンとしては、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン等が挙げられる。 (D)揮発性油剤は、本発明のまつ毛用化粧料の乾燥速度をコントロールするものであり、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して用いることもできる。含有量は化粧料の乾燥速度の点から20〜80質量%が好ましく、さらには、60〜80質量%が好ましい。 また、本発明のアイメイクアップ化粧料は、クレンジング性を向上させる点から界面活性剤を含有することが好ましい。界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤、両親媒性界面活性剤等を単独もしくは組合せて用いることができる。特に、非イオン性界面活性剤が油相への配合性、クレンジング性の点で好ましい(以下、成分(E)として記載する)。(E)非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーン、グリセリン変性シリコーン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。 さらに、上記非イオン性界面活性剤としては、HLB10未満のものと10以上のものを組み合わせて用いることが、クレンジング性をさらに向上させる点から好ましい。HLB10未満の非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)メチルポリシロキサン共重合体等のポリエーテル変性シリコーン;ジメチルシロキサン・メチル(ウンデシルグリセリルエーテル)シロキサン共重合体等のポリグリセリン変性シリコーン;モノイソステアリルグリセリルエーテル等のグリセリン脂肪酸エーテル等が挙げられ、HLB10以上のものとしては、ポリオキシエチレングリコールモノラウレート、ポリオキシエチレングリコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等が挙げられる。 上記界面活性剤は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.1〜5.0質量%含有することが好ましい。0.1質量%以上であると十分にクレンジング性が得られ、5.0質量%以下であると皮膜の乾燥性、硬さの点で有利である。以上の点から、界面活性剤は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.3〜3.0質量%含有することがさらに好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は(F)成分として、油溶性樹脂を含有することができる。油溶性樹脂としては、アルキル(メタ)アクリレート(非架橋型)、アクリル酸アルキル/酢酸ビニルコポリマー、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマー、(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸シリコーン系コポリマー、トリメチルシロキシケイ酸などが挙げられる。 より具体的には、アルキル(メタ)アクリレート(非架橋型)としては、ポリステアリル(メタ)アクリレート、ポリラウリル(メタ)アクリレートなど、アクリル酸アルキル/酢酸ビニルコポリマーとしては、アクリル酸ステアリル/酢酸ビニルコポリマーなど、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマーとしては、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマー(アンタロンV220(ISPジャパン(株))、ヘキサデセン/ビニルピロリドンコポリマー(アンタロンV216(ISPジャパン(株))などが挙げられる。また、(メタ)アクリル酸アルキル/(メタ)アクリル酸/(メタ)アクリル酸シリコーン系コポリマーとしては、アクリル酸アルキル/ジメチコンコポリマー:KP-543,KP545(信越化学工業(株))、アクリル酸/アクリル酸ステアリル/メタクリル酸ジメチコンコポリマー:KP-561P(信越化学工業(株))、アクリル酸/アクリル酸ベヘニル/メタクリル酸ジメチコンコポリマー:KP-562P(信越化学工業(株))などが挙げられる。 これらの中で、トリメチルシロキシケイ酸、ビニルピロリドン/α−オレフィンコポリマーがつやと化粧持ち及びクレンジング性からの点から好ましい。さらには、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマーがもっとも好ましい。また、トリメチルシロキシケイ酸、エイコセン/ビニルピロリドンコポリマーを組み合わせて用いることが好ましい。 なお、ここで(メタ)アクリレートはアクリレート又はメタクリレートを意味し、また、(メタ)アクリル酸はアクリル酸又はメタクリル酸を意味する。 成分(F)は、化粧料全組成中に1〜30質量%含有することが好ましく、さらに3〜25質量%が好ましい。成分(F)は、塗布乾燥時、被膜を形成し、くせ付け性を向上させるとともに、上記成分(B)、(C)と組み合わされ、従来のアイメイクアップ化粧料に比較して透明性の高い皮膜を形成する。 化粧持ちがよく、なめらかな皮膜を形成する観点から、成分(A)と成分(B)の質量比が、(A):(B)=1:1〜4:1であることが好ましく、つや持続性の観点から、成分(A)と(B)の合計量と成分(C)の質量比において、(A+B):(C)=9:1〜2:1が好ましく、更には、4:1〜2.5:1が好ましい。 さらに、本発明のアイメイクアップ化粧料は、上記成分(B)、(C)及び(D)以外に、25℃で液体の油性成分を含むことができる。25℃で液体の油性成分としては、不揮発性のシリコーン油や、低粘度の炭化水素油が挙げられる。不揮発性のシリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が挙げられ、低粘度の炭化水素油としては、流動イソパラフィン、流動パラフィン、スクワラン、スクワレンなどが挙げられる。これらは、本発明の化粧料において、被膜の強度調整やつや感の調整の点から0.1〜10質量%の範囲で含むことが好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、顔料を含むこともできる。顔料は、通常化粧料に用いられるものであれば、特に制限されず、例えば無機顔料、有機顔料などが上げられる。 具体例としては、無機顔料として、酸化チタン、黒酸化チタン、亜鉛華、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄等が挙げられ、有機顔料として、タール色素等が挙げられる。 上記顔料は、表面処理されていてもよく、例えばシリカ処理、アルミナ処理、シリカ−アルミナ処理、ポリアクリル酸処理等の親水化表面処理、シリコーン処理、フッ素化合物処理、金属石鹸処理、レシチン処理、油脂処理等疎水化表面処理を施したものを使用できる。 顔料は、アイメイクアップ化粧料全体に対して0.01〜20質量%含有することが好ましく、さらに0.03〜8質量%の範囲で含有することが好ましい。 また、ロングラッシュ効果を付与するために、さらに繊維を含有させることができる。繊維としては木綿、絹、麻等の天然繊維、レーヨン等の再生繊維、ポリアミド、ポリエステル、アクリル樹脂、ポリオレフィン等の合成繊維のいずれを使用してもよいが、強度の点からナイロンなどのポリアミド繊維が好ましい。 さらに必要に応じて表面処理を施した繊維を用いてもよい。たとえばシリカ処理、シリコーン処理、フッ素化合物処理、金属石鹸処理、油脂処理等の表面処理を施したものを使用できる。 また、まつ毛への付着性の点から、該繊維は、横断面の太さが0.1〜20T(テックス)、長さが0.1〜5mmのものが好ましい。この繊維の含有量は十分なロングラッシュ効果が得られる点から、化粧料全量に基づき、0.1〜6質量%であることが好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、水中油型乳化組成物(O/W)、油中水型乳化組成物(W/O)、また揮発性成分として水以外の液状成分のみを用いたもののいずれの剤形であってもよいが、基材の透明性を高め、塗布時のつやを向上させる観点から、水の含有量は10質量%以下が好ましく、水を含有しない油系のもの、すなわち油性組成物であることが最も好ましい。 本発明のアイメイクアップ化粧料には、上記の成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない範囲において、化粧効果を付与するために通常化粧品に含有する成分、例えば増粘剤、紫外線吸収剤、紫外線散乱剤、保湿剤、酸化防止剤、香料、防腐剤、各種エキス、及び薬剤等を適宜配合することができる。 本発明のアイメイクアップ化粧料は、マスカラ、マスカラ用トップコート、マスカラ用下地等に適用できるが、中でも、マスカラ、マスカラ用トップコートが好ましい。 また、本発明の使用の形態としては単独でボトルに充填し、ブラシやフロッキーチップ、コーム等でまつげに直接塗布する使用形態の他、2剤収納型容器の一方がマスカラもしくはマスカラ下地で、他方に本発明のアイメイクアップ(マスカラ用トップコート)化粧料を充填した形態で用いることでより高い化粧効果とつやを両立することができる。 以下、実施例により、本発明を具体的に説明する。評価は以下の方法により行った。(評価方法)(1)つやの評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、つやを評価した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均をつや評価とした。5:つやがある4:ややつやがある3:どちらともいえない2:あまりつやがない1:つやがない(2)化粧持続性の評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、8時間後の化粧持続性を評価した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均を化粧持続性評価とした。5:化粧持続性が高い4:やや化粧持続性が高い3:どちらともいえない2:やや化粧持続性が低い1:化粧持続性が低い(3)クレンジング性の評価 各実施例及び比較例にて調製したマスカラ組成物をブラシでまつ毛に塗布し、8時間後にクレンジング性を評価した。クレンジング方法は、下記の組成のオイルクレンジング剤を20秒間まつげになじませて、クレンジングした後、石鹸で洗顔した。パネラーは女性10名で行った。評価は5段階で行い、女性10名の点数の平均をクレンジング性評価とした。・オイルクレンジング剤の組成 流動パラフィン 70質量% グリセリントリイソステアレート 20質量% POE(20)トリイソステアリン酸グリセリル 10質量%5:クレンジングしやすい4:ややクレンジングしやすい3:どちらともいえない2:ややクレンジングしにくい1:クレンジングしにくい実施例1〜6及び比較例1〜3 表1に示す組成の化粧料を均一に混合し攪拌することにより調製した。なお、成分(A)の油溶性樹脂やその他の成分が融点を持つ場合には、融点以上の温度で加熱混合した後に冷却することで調製した。上記方法により評価した結果を表1に示す。*1 パルミチン酸デキストリン;千葉製粉(株)「レオパールKL」*2 ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト/イソドデカン/炭酸プロピレン;エレメンティスジャパン(株)「ベントン ゲル ISD V」(ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト/イソドデカン/炭酸プロピレンの質量比10/87/3の混合物、なお、ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトは成分(A)に該当し、イソドデカンは成分(D)を構成するものである。)*3 マイクロクリスタリンワックス;Sonneborn Inc.「マルチワックスW−445」*4 重質流動イソパラフィン(a);日本油脂(株)「パールリーム46」532000mPa・s(25℃)*5 重質流動イソパラフィン(b);日本油脂(株)「パールリーム24」88500mPa・s(25℃)*6 リンゴ酸ジイソステアリル;日清オイリオグループ(株)「コスモール222」*7 イソノナン酸イソトリデシル;日清オイリオグループ(株)「サラコス913」*8 軽質流動イソパラフィン;出光興産(株)「IPソルベント(IP−2028MU)」*9 イソドデカン;丸善石油化学(株)「マルカゾールR」*10 モノラウリン酸ポリエチレングリコール;花王(株)「エマノーン1112」(HLB14)*11 イソステアリルグリセリルエーテル;花王(株)「GE−IS(U)」(HLB5.3)*12 トリメチルシロキシケイ酸/デカメチルシクロペンタシロキサン;信越化学工業(株)「シリコーン KF7312J」(トリメチルシロキシケイ酸/デカメチルシクロペンタシロキサンの質量比50/50の混合物、なお、デカメチルシクロペンタシロキサンは成分(D)を構成するものである。)*13 エイコセン/ビニルピロリドンコポリマー;ISPジャパン(株)「アンタロンV220」*14 合成マイカ系パール顔料;日本光研工業(株)「プロミネンス」*15 酸化チタン/無水ケイ酸被覆ガラス末;日本板硝子(株)「メタシャイン1080RC−G1」*16 ナイロン繊維;長さ2mm、横断面の太さ6.7T(ユニチカ(株)) 本発明のアイメイクアップ化粧料は、化粧持ちが良く、皮膜がなめらかで塗布時のつやとクレンジング性に優れる。マスカラ、マスカラ用トップコート、マスカラ用下地等に適用できるが、中でも、マスカラ、マスカラ用トップコートとして使用することが最も好ましい。 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D)(A)オイルゲル化剤:1〜20質量%(B)25℃における粘度が15000mPa・s〜600000mPa・sの炭化水素油剤:0.1〜15質量%(C)リンゴ酸ジイソステアリル及び/又はイソノナン酸イソトリデシルからなる極性油剤:0.1〜15質量%(D)揮発性油剤:53.3〜80質量%を含み、(B)と(C)の総量が20質量%以下であり、(A)オイルゲル化剤として、25℃で固体の油性成分(ワックス)を含む場合、該油性成分(ワックス)の含有量が10質量%以下である、アイメイクアップ化粧料。 さらに、(E)非イオン性界面活性剤を含む請求項1に記載のアイメイクアップ化粧料。 (E)非イオン性界面活性剤が、HLB10未満の非イオン性界面活性剤と、HLB10以上の非イオン性界面活性剤との組み合わせからなる、請求項2に記載のアイメイクアップ化粧料。 (D)揮発性油剤の含有量が60〜80質量%である請求項1〜3のいずれかに記載のアイメイクアップ化粧料。 (A)オイルゲル化剤がデキストリン脂肪酸エステルである請求項1〜4のいずれかに記載のアイメイクアップ化粧料。 油性組成物である請求項1〜5のいずれかに記載のアイメイクアップ化粧料。


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