生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_血糖上昇抑制剤
出願番号:2006254262
年次:2008
IPC分類:A61K 31/4045,C07D 209/14,A61K 31/121,A61K 31/7034,A61P 3/10,A23L 1/30,C07H 15/203


特許情報キャッシュ

柳沢 佳子 落合 龍史 梅田 実香 藤井 明彦 JP 2008074745 公開特許公報(A) 20080403 2006254262 20060920 血糖上昇抑制剤 花王株式会社 000000918 特許業務法人アルガ特許事務所 110000084 有賀 三幸 100068700 高野 登志雄 100077562 中嶋 俊夫 100096736 村田 正樹 100117156 山本 博人 100111028 的場 ひろみ 100101317 守屋 嘉高 100121153 大野 詩木 100134935 松田 政広 100130683 野中 信宏 100140497 柳沢 佳子 落合 龍史 梅田 実香 藤井 明彦 A61K 31/4045 20060101AFI20080307BHJP C07D 209/14 20060101ALI20080307BHJP A61K 31/121 20060101ALI20080307BHJP A61K 31/7034 20060101ALI20080307BHJP A61P 3/10 20060101ALI20080307BHJP A23L 1/30 20060101ALI20080307BHJP C07H 15/203 20060101ALN20080307BHJP JPA61K31/4045C07D209/14A61K31/121A61K31/7034A61P3/10A23L1/30 ZC07H15/203 3 OL 10 4B018 4C057 4C086 4C204 4C206 4B018LB01 4B018LB02 4B018LB03 4B018LB07 4B018LB08 4B018LE01 4B018LE02 4B018LE05 4B018MD53 4B018ME03 4B018MF01 4C057BB02 4C057DD01 4C057JJ23 4C086AA01 4C086AA02 4C086BC13 4C086EA08 4C086MA01 4C086MA02 4C086MA04 4C086MA52 4C086NA14 4C086ZC35 4C204BB01 4C204BB09 4C204CB03 4C204DB13 4C204EB02 4C204FB01 4C204GB01 4C206AA01 4C206AA02 4C206CB19 4C206MA02 4C206MA04 4C206MA12 4C206MA72 4C206NA05 4C206NA14 4C206ZC35 4C206ZC75 本発明は、糖摂取後の血糖上昇を抑える血糖上昇抑制剤に関する。 過血糖症状は、食後の血液中のブトウ糖が正常域を超えて上昇している状態をいい、糖質摂取後の血糖値が140mg/dl以上に上昇した状態を示す。この過血糖症状は糖尿病の誘因となるだけでなく、肥満、高脂血、動脈硬化などの原因や増悪因子となるため、該過血糖症状を防止することはこれらの疾患の予防及び治療に有用である。 食後過血糖の治療薬として、αグルコシダーゼ阻害剤や速効型インスリン分泌促進剤などが知られ、これは主として医療機関において、重症の患者に使用されている。それに対して、食事療法、運動療法、飲酒・喫煙の制限などの生活習慣改善の総称である非薬物療法は、健常者の予防から重症者の治療まで過血糖症状を呈する患者に広く適用することができる。 しかしながら、現状において食後過血糖対策の目的で使用される医薬品は、有効性に関しては満足できるものが多い反面、腹部膨満、鼓腸、放屁増加、軟便、下痢、腹痛、肝機能障害などの副作用が発生するなど、長期的な服用に対する懸念が指摘されている。また、食事療法や運動療法などの一般療法は長期的に実行するには非常な困難を伴う。そのため、副作用が少なく、日常的に長期間摂取可能な天然物由来の血糖上昇抑制素材が求められている。 このような観点から、糖摂取後の急激な血糖上昇を抑制することを目的とした食品由来素材の探索が盛んに行われ、血糖上昇抑制作用を有する有効成分の分離・同定が数多くなされてきた。しかし、これまでに見出されてきた血糖上昇抑制作用を有するといわれる食品あるいはその有効成分に関しても、その有効性には必ずしも満足できるものではなく、また抑制効果が発現されるまでに長期間を要するものが多い。 一方、ブラシニン及びブラシニンの類縁体は、白菜、キャベツ、ナタネ、からし菜、ブロッコリ、カリフラワー、ケール、コールラビ、はつかだいこん、ターニップ(かぶ)、ルタバガ(カブハボタン)などのアブラナ科植物が産生するインドール誘導体であり、微生物の侵入などのストレスに対抗するためのフィトアレキシンとして知られている(非特許文献1)。ブラシニンの作用として、抗菌作用(非特許文献2)及び抗癌作用(非特許文献3)が知られているが、糖摂取後の血糖上昇を抑制する作用を有することは全く知られていない。Soledade C. Pedras, Sabine Montaut et al、J. Org. Chem. Vol. 69, No. 21, p4471-4476、2004Mitsuo Takasugi, Nobukatsu Katsui and Akira Shirata、J. Chem. Soc.Chem. Commun., 1986, p1077-1078Rajendra G. Metha, et al., Carcinogenesis, Vol.16, No.2, 199 本発明は、安全性が高く、優れた血糖上昇抑制作用を有する血糖上昇抑制剤を提供することに関する。 本発明者は、糖摂取後の過血糖をコントロールでき、長期間持続摂取可能な血糖上昇抑制素材を種々探索した結果、ブラシニン及びその類縁体に優れた血糖上昇抑制作用があることを見出した。 本発明の血糖上昇抑制剤は、優れた血糖上昇抑制作用を有し、かつ長期摂取可能で、安全性も高いため、糖摂取後の過血糖や、それに付随する疾患、例えば糖尿病、肥満症、高脂血症、動脈硬化症などの予防あるいは改善に有用である。 本発明において、ブラシニン及びその類縁体とは、下記に示される、白菜、キャベツ、ナタネ、からし菜、ブロッコリ、カリフラワー、ケール、コールラビ、はつかだいこん、ターニップ(かぶ)、ルタバガ(カブハボタン)などのアブラナ科植物が産生するインドール誘導体である。具体的には、ブラシニン(brassinin、3-S-methyldihiocarbamoyl aminomethyl indole、化合物1)、1−メトキシブラシニン(1- methoxybrassinin、 化合物2)、4−メトキシブラシニン(4-methoxybrassinin、化合物3)、ブラシチン(brassitin、化合物4)、4−メトキシジヒドロシクロブラシニン(4−methoxydehydrocyclobrassinin、化合物5)、イサレキシン(isalexin、化合物6)、ブラシカネイトA(brassicanate A、化合物7)、ルタレキシン(rutalexin、化合物8)、シクロブラシノン(cyclobrassinone、化合物9)、スピロブラシニン(spirobrassinin、化合物10)、ブラシカナールA(brassicanal A、化合物11)、ブラシレキシン(burassilexin、化合物12)などが挙げられ、より好ましくはブラシニンである。 斯かるブラシニン又はその類縁体は、公知の有機化学合成法(非特許文献1及び3参照)により、また当該ブラシニン若しくはその類縁体、又はこれらの前駆体を含有する天然物やカルスなどからの抽出、さらに、必要に応じて有機化学合成法を組み合わせることにより得ることができる(非特許文献1〜3参照)。 ブラシニン若しくはその類縁体、又はこれらの前駆体を含有する天然物若しくはカルスとしては、例えば、アブラナ科植物、具体的には白菜やキャベツ、ナタネ、からし菜、ブロッコリ、カリフラワー、ケール、コールラビ、はつかだいこん、ターニップ(かぶ)、ルタバガ(カブハボタン)などが挙げられる。 本発明の血糖上昇抑制剤は、血糖上昇抑制作用を増強させ、且つ安定に血糖値を低下させる観点から、さらにフロレチン又はその配糖体を含有するのが好ましい。 フロレチン(Phloretin)とは、以下に示すとおり、3−(4−ヒドロキシフェニル)−1−(2,4,6−トリヒドロキシフェニル)−1−プロパン(3-(4-Hydroxyphenyl)-1-(2,4,6-trihydroxyphenyl)-1-propanone、化合物13)であり、その配糖体としては、例えばフロリジン(phlorizin、化合物14)が挙げられる。フロレチンはフロリジンとしてリンゴやナシに含まれる。 斯かるフロレチン又はその配糖体は、公知の有機化学合成法(Sato S, Akiya T, Nishizawa H, Suzuki T.: Carbohydrate Research 341 (8): 964-970, 2006)、これらを含有する天然物やカルスなどからの抽出(Ki Won Lee, Young Jun Kim, Dae-Ok Kim, Hyong Joo Lee, Chang Yong Lee:J Agric Food Chem. 51, 6516-6520, 2003)、又はこれらを組み合わせることにより得ることができる。 フロレチン又はその配糖体を含有する天然物若しくはカルスとしては、バラ科植物が挙げられ、具体的にはリンゴ、ナシ及びサクラが挙げられる。 上記合成や抽出により得られるブラシニン又はその類縁体、並びにフロレチン又はその配糖体は、医薬品上又は食品上許容し得る規格に適合し、本発明の効果を発揮するものであれば、粗精製物であってもよく、さらに得られた合成物や抽出物を公知の分離精製方法を適宜組み合わせてこれらの純度を高めてもよい。 抽出としては、例えば水、熱水、アルコールなどの極性溶剤又は非極性溶剤を用いて行う溶剤抽出法が挙げられる。また、精製手段としては、有機溶剤沈殿、遠心分離、限界濾過膜、高速液体クロマトグラフやカラムクロマトグラフなどが挙げられる。 後記実施例で示すとおり、ブラシニンは、糖摂取後の過剰な血糖上昇を有意に抑制させる作用を有し、この作用は、フロレチン又はその配糖体を組み合わせた場合に増強する。従って、ブラシニン又はその類縁体、並びにこれらとフロレチン又はその配糖体との組み合わせは、これを有効成分とする血糖上昇抑制としてとして使用することができる。また、血糖上昇抑制剤を製造するために使用することができる。当該血糖上昇抑制は、糖摂取後の過血糖やそれに付随する疾患、例えば生体内酸化ストレス増大が惹起するインスリン抵抗性、糖尿病や、肥満症、高脂血症、動脈硬化症などを予防、改善又は治療するための飲食品、医薬部外品、医薬品等として使用可能である。そして、ブラシニン又はその類縁体は、糖摂取後の過血糖やそれに付随する疾患、例えば生体内酸化ストレス増大が惹起するインスリン抵抗性、糖尿病、肥満症、高脂血症、動脈硬化症などの各種生活習慣病の予防、治療や改善を促進する生理機能をコンセプトとして、血糖上昇抑制作用を呈し、食後過血糖の予防や改善のために用いる旨の表示を付した飲食品、例えば病者用食品、特定保健用食品等の特別用途飲食品として利用することができる。 本発明の血糖上昇抑制を医薬品として用いる場合の投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与又は注射剤、坐剤、吸入薬、経皮吸収剤、外用剤等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の医薬製剤を調製するには、本発明のブラシニン又はその類縁体を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤等を適宜組み合わせて用いることができる。これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与である。 経口投与用製剤として用いる場合の該製剤中の本発明のブラシニン又はその類縁体の含有量は、一般的に乾燥物として全組成の0.0001〜40質量%、特に0.001〜4質量%が好ましい。また、フロレチン又はその配糖体の含有量は、一般的に乾燥物として全組成の0.0001〜40質量%、特に0.001〜4質量%が好ましい。 本発明の血糖上昇抑制を食品として用いる場合の形態としては、パン類、ケーキ類、麺類、菓子類、ゼリー類、冷凍食品、アイスクリーム類、乳製品、飲料などの各種食品の他、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)が挙げられる。 種々の形態の食品を調製するには、本発明のブラシニン又はその類縁体を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤等を適宜組み合わせて用いることができる。当該食品中の本発明のブラシニン又はその類縁体の含有量は、一般的に乾燥物として0.0001〜40質量%とするのが好ましく、0.001〜40質量%とするのがより好ましい。また、フロレチン又はその配糖体の含有量は、一般的に乾燥物として全組成の0.0001〜40質量%、特に0.001〜4質量%が好ましい。 本発明の血糖上昇抑制を医薬品又は食品として使用する場合、成人1人当たりの1日の投与又は摂取量は、例えばブラシニンについては、0.01〜400mgとすることが好ましく、特に0.1〜40mgとするのが好ましく、さらに0.1〜4mgとするのが好ましい。また、フロレチン又はその配糖体と併用する場合、例えばフロレチンについては、0.01〜400mgとすることが好ましく、特に0.1〜4mgとするのが好ましい。 また、本発明の血糖上昇抑制は、糖摂取前に投与又は摂取するのが好ましく、特に食事前5分から30分以内に投与又は摂取するのが好ましい。血糖上昇抑制効果評価1)実験材料及び方法(a)5週齢の雄性Goto-Kakizakiラット(GK)を購入し、飼育環境に馴化させるために7週間飼育した。飼育期間中に市販の血糖値測定装置Accu-Chek(R)(ロシュ・ダイアグノスティックス社製)を用いて不連続に3回以上血糖値を測定し(非投与時血糖値基準値)、血糖値測定操作に馴れさせたのち評価試験を実施した。血糖値は尾静脈穿刺により得た末梢血を用いて測定した。ラットはすべて温度25±1℃、相対湿度55±10%、照明時間12時間(午前7時〜午後7時)の条件下(ラット区域飼育室)で飼育した。(b)投与方法および投与量:試験群ではブラシニン(LKT Laboratories, Inc.社製)(2mg/体重kg)及びフロレチン(Sigma Aldrich社製)(2mg/体重kg)を、1)ブラシニン単独、2)ブラシニン及びフロレチン併用で、燐酸緩衝液(PBS)(10ml/体重kg)に溶解して経口投与した。対照群にはPBS(10ml/体重kg)を、比較群にはフロレチン(2mg/体重kg)をPBS(10ml/体重kg)に溶解して経口投与した。投与は経口ゾンデを用いて行った。糖負荷はグルコース(2g/体重kg)を蒸留水に溶解して経口投与して行った。(c)試験方法:血糖値は投与前(0分)、糖負荷30分後、60分後、90分後、120分後、180分後に尾静脈から採血した末梢血を用いて測定した。(d)統計処理方法:得られた測定結果は平均値及び標準誤差であらわし、Student t-testを行い、有意水準は*p<0.05、**p<0.01、***p<0.001とした。2)結果 表1から明らかなようにブラシニンは糖摂取後の血糖上昇を有意に抑制する作用を示した。また、ブラシニンとフロレチンの併用によりブラシニンの該作用は増強された。 配合例(1)果汁飲料ブラシニン及びその類縁体 0.002 質量%フロレチン及びその配糖体 0.002 質量%野菜汁 40.0 質量%(にんじん、レモン、パセリ、ブロッコリの単独又は混合物)果汁 40.0 質量%(りんご、みかん、バレンシアオレンジの単独又は混合物)酸味料 適量香料 適量ビタミンC 適量(2)キャンデーブラシニン及びその類縁体 0.002 質量%フロレチン及びその配糖体 0.002 質量%ショ糖エステル(乳化剤) 0.2 質量%水飴 35.0 質量%砂糖 35.0 質量%小麦粉 5.0 質量%練乳 17.0 質量%ミルク 6.0 質量%バター 2.0 質量%香料 適量 ブラシニン又はその類縁体を含有する血糖上昇抑制剤。 さらに、フロレチン又はその配糖体を含有する請求項1記載の血糖上昇抑制剤。 ブラシニン又はその類縁体を含有し、血糖上昇抑制作用を呈するものであることを特徴とし、食後過血糖の予防又は改善のために用いられるものである旨の表示を付した飲食品。 【課題】安全性が高く、優れた血糖上昇抑制作用を有する血糖上昇抑制剤の提供。【解決手段】ブラシニン又はその類縁体を含有する血糖上昇抑制剤。【選択図】なし


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