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タイトル:公開特許公報(A)_緩和弾性率の計測方法、緩和弾性率の計測プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、成形型の製造方法
出願番号:2006236114
年次:2007
IPC分類:G01N 3/00,C03B 11/06


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杉本 公一 荒井 政大 松倉 利顕 JP 2007093596 公開特許公報(A) 20070412 2006236114 20060831 緩和弾性率の計測方法、緩和弾性率の計測プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、成形型の製造方法 チノンテック株式会社 397077298 国立大学法人信州大学 504180239 樺澤 襄 100062764 樺澤 聡 100092565 山田 哲也 100112449 杉本 公一 荒井 政大 松倉 利顕 JP 2005252498 20050831 G01N 3/00 20060101AFI20070316BHJP C03B 11/06 20060101ALI20070316BHJP JPG01N3/00 KC03B11/06 15 1 OL 33 2G061 2G061AA02 2G061AB02 2G061AC03 2G061BA19 2G061CA07 2G061CA10 2G061CB10 2G061DA11 2G061DA12 2G061EA03 2G061EA04 2G061EB05 2G061EC02 本発明は、粘弾性体の緩和弾性率を計測する緩和弾性率の計測方法、緩和弾性率の計測プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、成形型の製造方法に関する。 近年、IT技術の発展に伴って、DVDの光ピックアップやデジタルカメラなどの光学デバイスおよび光通信デバイスの需要が拡大している。そして、これら光学デバイスおよび光通信デバイスとしては、極微細化あるいは非球面化などの高精度化、生産効率の向上、または生産コストの低廉化などが望まれている。これらのうち、光学機器に用いられるプラスチック製のデバイスに比べ、高屈折率、低複屈率および低色収差などに優れた光学的特性を有する粘弾性体であるガラス製の光学デバイスがある。 ところが、このガラス性の光学デバイスの生産には、直接研削、化学研磨、CVD、リソグラフィなどの処理プロセスが用いられている。そして、これらの処理プロセスでガラスを一般の球面レンズ形状に加工することは容易であるが、非球面レンズ、マイクロフレネルレンズあるいは回折格子などの微細かつ多数の不連続な曲面で構成されている形状に加工することは容易ではなく、加工時間が掛かってしまう。 このため、ガラス製の光学デバイスであるガラスレンズを、金型を用いた高温プレスでプレス成形して製造する技術が知られており、このプレス成形によって非球面レンズなどが量産されている(例えば、特許文献1参照。)。 具体的に、ガラスレンズの高温プレス成形では、金型にガラス材料をセットしてから、このガラス材料を加熱した状態で、金型に圧力を作用させて、この金型の形状をガラス材に転写させた後に冷却してから金型から取り出すことによって、ガラスレンズを製造させる。特開平8−301624号公報 しかしながら、上述したガラスレンズの高温プレス成形では、ガラスレンズのプレス成形に関する最適条件の把握が容易ではない。例えば、プレス成形工程の数値をシミュレーションすると、金型とガラス材料との非線形接触や大きな変形などが問題となるだけでなく、ガラス材料の弾性係数が温度と時間に依存する熱粘弾性であることを考慮する必要がある。 すなわち、ガラスレンズの材料であるガラス材料の構成方程式(弾性係数)が、温度と時間とのそれぞれに依存することから、最適な成形条件を定めることが容易ではない。また、ガラスレンズと金型との接触条件が時間とともに変化することから、ガラスレンズ内部の温度変化を正確に把握することが容易でない。このため、ガラスレンズの高温プレス成形の際に把握すべき種々の数値の計算的な取り扱いが容易ではない。 したがって、このガラスレンズの高温プレス成形時に、ガラス材料に割れやひびなどが発生し、成形後のガラスレンズの寸法精度を保つことが容易ではないという問題を有している。 本発明は、このような点に鑑みなされたもので、粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易に正確に計測できる緩和弾性率の計測方法、緩和弾性率の計測プログラム、そのプログラムを記録した記録媒体、および、成形型の製造方法を提供することを目的とする。 請求項1記載の緩和弾性率の計測方法は、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似し、このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換し、このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するものである。 請求項2記載の緩和弾性率の計測方法は、粘弾性体の荷重下での時刻歴に対する変位量を計測し、この計測した時刻歴に対する変位量から、前記粘弾性体の応力とひずみとの関係式を求め、この関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似し、このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換し、このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するものである。 請求項3記載の緩和弾性率の計測方法は、請求項1または2記載の緩和弾性率の計測方法において、粘弾性体の応力とひずみとの関係式は、前記粘弾性体のクリープ試験から求めたクリープ関数であるものである。 請求項4記載の緩和弾性率の計測方法は、請求項1ないし3いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、ラプラス変換可能な任意式は、べき関数であるものである。 請求項5記載の緩和弾性率の計測方法は、請求項1ないし3いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、ラプラス変換可能な任意式は、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数であるものである。 請求項6記載の緩和弾性率の計測プログラムは、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似するステップと、このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換するステップと、このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算するステップと、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するステップとを具備したものである。 請求項7記載の緩和弾性率の計測プログラムは、粘弾性体の荷重下での時刻歴に対する変位量を計測するステップと、この計測した時刻歴に対する変位量から、前記粘弾性体の応力とひずみとの関係式を求めるステップと、この関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似するステップと、このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換するステップと、このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算するステップと、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するステップとを具備したものである。 請求項8記載の緩和弾性率の計測プログラムは、請求項6または7に記載の緩和弾性率の計測プログラムにおいて、粘弾性体の応力とひずみとの関係式は、前記粘弾性体のクリープ試験から求めたクリープ関数であるものである。 請求項9記載の緩和弾性率の計測プログラムは、請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムにおいて、ラプラス変換可能な任意式は、べき関数であるものである。 請求項10記載の緩和弾性率の計測プログラムは、請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムにおいて、ラプラス変換可能な任意式は、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数であるものである。 請求項11記載の緩和弾性率の計測プログラムを記録した記録媒体は、請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムが、コンピュータ読み取り可能に記録されたものである。 請求項12記載の成形型の製造方法は、請求項1ないし5いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、前記粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造するものである。 請求項13記載の成形型の製造方法は、請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムにて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、前記粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造するものである。 請求項14記載の成形型の製造方法は、請求項12または13記載の成形型の製造方法において、粘弾性体は、ガラス材で、成形品は、光学素子で、成形型は、前記ガラス材をプレスして前記光学素子を成形するプレス型であるものである。 請求項15記載の成形型の製造方法は、請求項12または13記載の成形型の製造方法において、粘弾性体は、エンジニアリングプラスチックで、成形品は、光学素子で、成形型は、前記エンジニアリングプラスチックをプレスして前記光学素子を成形するプレス型であるものである。 請求項1記載の緩和弾性率の計測方法によれば、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似してからラプラス変換した後に、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した関係式をラプラス逆変換するので、粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 請求項2記載の緩和弾性率の計測方法によれば、粘弾性体の荷重下で計測した時刻歴に対する変位量から求めた粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似してからラプラス変換した後に、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した関係式をラプラス逆変換するので、粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 請求項3記載の緩和弾性率の計測方法によれば、請求項1または2記載の緩和弾性率の計測方法の効果に加え、粘弾性体のクリープ試験からクリープ関数を求め、このクリープ関数を、粘弾性体の応力とひずみとの関係式とするので、この関係式を簡単な試験で容易かつ正確に計測できるため、粘弾性体の緩和弾性率をより容易かつ正確に計測できる。 請求項4記載の緩和弾性率の計測方法によれば、請求項1ないし3いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法の効果に加え、ラプラス変換可能な任意式として、べき関数を用いることにより、ラプラス変換を解析的に実行でき、かつ、ラプラス像空間上での演算も機械的に行うことができるので、粘弾性体の緩和弾性率をより容易に計測できる。 請求項5記載の緩和弾性率の計測方法によれば、請求項1ないし3いずれか記載の緩和弾性率の計測方法の効果に加え、ラプラス変換可能な任意式として、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数を用いることにより、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、より正確に近似でき、ラプラス変換を解析的に実行でき、かつ、ラプラス像空間上での演算も機械的に行うことができるので、粘弾性体の緩和弾性率をより容易かつ正確に計測できる。 請求項6記載の緩和弾性率の計測プログラムによれば、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似してからラプラス変換した後に、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した関係式をラプラス逆変換するので、粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 請求項7記載の緩和弾性率の計測プログラムによれば、粘弾性体の荷重下で計測した時刻歴に対する変位量から求めた粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似してからラプラス変換した後に、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、この緩和弾性率のラプラス変換に演算した関係式をラプラス逆変換するので、粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 請求項8記載の緩和弾性率の計測プログラムによれば、請求項6または7記載の緩和弾性率の計測プログラムの効果に加え、粘弾性体のクリープ試験からクリープ関数を求め、このクリープ関数を、粘弾性体の応力とひずみとの関係式とするので、この関係式を簡単な試験で容易かつ正確に計測できるため、粘弾性体の緩和弾性率をより容易かつ正確に計測できる。 請求項9記載の緩和弾性率の計測プログラムによれば、請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムの効果に加え、ラプラス変換可能な任意式として、べき関数を用いることにより、ラプラス変換を解析的に実行でき、かつ、ラプラス像空間上での演算も機械的に行うことができるので、粘弾性体の緩和弾性率をより容易に計測できる。 請求項10記載の緩和弾性率の計測プログラムによれば、請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムの効果に加え、ラプラス変換可能な任意式として、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数を用いることにより、粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、より正確に近似でき、ラプラス変換を解析的に実行でき、かつ、ラプラス像空間上での演算も機械的に行うことができるので、粘弾性体の緩和弾性率をより容易かつ正確に計測できる。 請求項11記載の緩和弾性率の計測プログラムを記録した記録媒体によれば、この記録した請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムに従ってコンピュータを動作させることで、緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 請求項12記載の成形型の製造方法によれば、請求項1ないし5いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造することにより、この成形型を用いた粘弾性体の成形後の成形品の寸法精度を保つことができるから、この成形型にて粘弾性体を材料として成形品を成形する際に生じるおそれのある、成形品の割れやひびなどの発生を防止できる。 請求項13記載の成形型の製造方法によれば、請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムにて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造することにより、この成形型を用いた粘弾性体の成形後の成形品の寸法精度を保つことができるから、この成形型にて粘弾性体を材料として成形品を成形する際に生じるおそれのある、成形品の割れやひびなどの発生を防止できる。 請求項14記載の成形型の製造方法によれば、請求項12または13記載の成形型の製造方法の効果に加え、プレス型を用いたガラスのプレス成形後の光学素子の寸法精度を保つことができるから、このプレス型にてガラスを材料として光学素子をプレス成形する際に生じるおそれのある、光学素子の割れやひびなどの発生を防止できる。 請求項15記載の成形型の製造方法によれば、請求項12または13記載の成形型の製造方法の効果に加え、プレス型を用いたエンジニアリングプラスチックのプレス成形後の光学素子の寸法精度を保つことができるから、このプレス型にてエンジニアプラスチックを材料として光学素子をプレス成形する際に生じるおそれのある、光学素子の割れやひびなどの発生を防止できる。 以下、本発明の緩和弾性率の計測方法の一実施の形態を図1ないし図12を参照して説明する。 まず、光学素子としてのガラスレンズなどの熱粘弾性体の力学挙動を把握するため、クリープおよび応力緩和と呼ばれる2つの力学的挙動について検討する。ここで、クリープとは、粘弾性体に対し一定の応力を作用させて保持した場合に、ひずみが時間とともに増加する現象をいう。また、応力緩和とは、粘弾性体に対し一定のひずみを作用させて保持した場合に、応力が時間とともに減少する現象をいう。 そして、これらクリープおよび応力緩和についての力学的挙動は、図2(a)および図2(b)に示すように、クリープ関数J(t)および緩和弾性係数としての緩和弾性率k(t)によって記述できる。ここで、クリープ関数(Creep Function)とは、単軸負荷状態において、時間t=0から単位ステップ状の応力を作用させて保持したときのひずみの時間変動である。また、緩和弾性率(Relaxation Modulus)とは、時間t=0から単位ステップ状のひずみを作用させて保持したときの時間変動をいう。 ここで、図2(a)および図2(b)中のH(t)は、t<0の場合に0となりt>0の場合に1となるヘビサイド(Heviside)の単位ステップ関数である。 次いで、粘弾性体をひずみと応力との取り扱いが容易な線形粘弾性体として取り扱った場合には、数個の荷重が同時に作用したとき生ずるひずみを計算するために、図3(a)および図3(b)に示すように、重ね合わせの原理を用いる。 具体的には、t=0において応力σ(0)が加えられた場合には、ひずみε=σ(0)J(t)が生ずる。ここで、仮にt=τにおいてさらに幾分かの応力が付加された場合には、時刻τ以降の時刻tに対してそれに応じた付加応力が加わる。この結果、発生する付加ひずみは、Δσ(τ)に比例し、同様にクリープ関数J(t)に依存する。この場合、J(t−τ)のようにt=τを基準とした座標系で表さなければならないから、τ以降の時刻tに対する全ひずみは、ε(t)=σ(0)J(t)+Δσ(τ)J(t−τ)となる。 さらに、初期応力σ(0)はt=0において加えられ、その後σは任意の関数σ(t)として変化する。そして、応力線図に対するひずみ応答は、図4に示すように、初期応力部分σ(0)H(t)に対するひずみ応答σ(0)J(t)と無限小ステップ部分dσ(τ)H(t−τ)に対するひずみ応答σ(τ)J(t−τ)とを連続的に重ね合わせることができる。 このため、緩和弾性率の決定線形粘弾性理論によって、弾性体に作用する応力σ(t)とひずみε(t)との関係式である構成方程式は、数1に示すデュハメル(Duhamel)の畳み込み積分の積分系で表すことができる。 ここで、数1中のk(t)は緩和弾性率であり、t=0において単位ステップ状のひずみ入力が作用したときの応力の時間変動を意味している。また、この数1を、単位ステップ状の応力が作用したときのひずみ応答であるひずみの時間変動、すなわちクリープ関数J(t)を用いて書き直すと、数2のようになる。 さらに、数1および数2のそれぞれをラプラス(Laplace)変換すると、数3および数4となる。 ここで、数3および数4中のsは、ラプラス変換パラメータであり、各物理量のラプラス変換を上付き添え字「 ̄」で示した。また、初期条件としてε(0)=0,σ(0)=0を与えた。 この結果、数3および数4に示すように、クリープ関数のラプラス変換と、緩和弾性率のラプラス変換には、数5の関係が成立する。 よって、対象材料である粘弾性体のクリープ関数を実験で得ることができれば、ラプラス変換を適用することによって、解析に必要な緩和弾性率を容易かつ確実に計測できる。また、この演算では、ラプラス像空間上の演算、および数値的なラプラス逆変換の過程を経るため、一般に悪条件下の問題が生じ、多くの誤差が重畳してしまう。 そこで、実験で得られたクリープ関数を、ラプラス変換可能な任意式、例えばべき関数を用いて近似した後に、解析的なラプラス変換をし、ラプラス像空間上にて数4で定義される演算をし、いわゆる細野の方法を用いた数値ラプラス逆変換をすることによって、ガラス材などの粘弾性体の緩和弾性率を算出する。 具体的には、実験によって測定された離散データであるクリープ関数を、例えば第1の方法として、数6に示すように、べき関数としてのべき級数和にて近似する。 ここで、k0は、瞬間弾性率、すなわち室温でのヤング率である。また、べき関数の次数Nを10とした。また、初期条件としてJ(0)=1/k(0),(k(0):瞬間弾性係数)とした。次いで、数6をラプラス変換すると、数7のようになる。 このため、この数7に基づいて、ラプラス像空間上における緩和弾性率のラプラス変換は、数8のように求めることができる。 この結果、得られた緩和弾性率のラプラス変換に対して、細野の方法を用いた数値ラプラス逆変換をすることによって、実時間上の粘弾性体の緩和弾性率k(t)を得ることができる。 また、例えば第2の方法として、図5に示すように、クリープ関数をフォークト(Foigt)モデルによりモデル化した関数で近似するものである。 フォークトモデルとしては、弾性要素であるスプリングkiと、減衰要素であるダッシュポットηiとを並列に接続したものを1ユニットとし、これら1ユニットを複数(N個)直列に接続させ、さらに時刻0に対応する弾性要素k0が直列に付加されたモデルを考える。 この一般化されたフォークトモデルに、単位ステップ状の応力が作用した場合の変位、すなわち、フォークトモデルにおけるクリープ関数は、数9のようになる。 ここで、λi=ηi/kiであり、k0は材料の瞬間弾性率、すなわち室温でのヤング率である。 クリープ試験により単位ステップ状の応力に対する変位応答、すなわちクリープ関数が求められる。数9の式で与えられるフォークトモデルのクリープ関数が実験結果に一致するように、未知パラメータkiとλi(もしくはηi)を探索計算により求める。 ここで、フォークトモデルの一般式である数9の式をラプラス変換すると、数10の式となる。 この数10の式と、上記一実施の形態の数5の式とにより、緩和弾性率のラプラス変換が数11のように求められる。 そして、このように求めた数11の式に対して、数値ラプラス逆変換を適用することで、実時間上の緩和弾性率k(t)が得られる。 次いで、上述した方法を用いて各測定温度における緩和弾性率を求め、図6に示すように、横軸を時間の対数とし縦軸を緩和弾性率とした場合には、各温度の緩和弾性率が、時間軸に沿って移動させただけの相似形となり、対数時間軸上で平行移動することによって、一本のカーブ、すなわちマスタカーブにまとめることができる。なお、このマスタカーブは、基準温度における緩和弾性率である。 すなわち、このマスタカーブの平行移動量であるシフト量を定量的に表すことによって、温度の効果を時間に置換でき、温度変化を伴う熱粘弾性体の解析を容易にできることが分かった。 ここで、ガラスやプラスチックなどの熱粘弾性材料は、構成方程式が時間のみでなく温度にも依存する。そして、緩和弾性率と温度Tおよび時間tとの間には、時間温度換算則が成立し、数12のように一般化できる。 すなわち、任意の時間tにおける緩和弾性率k(t,T)と基準温度T0とでの間の緩和弾性率k(t,T0)は、時間温度移動因子αT0(T)にて関係付けられる。また、この時間温度移動因子αT0(T)は、基準温度T0に対する温度Tの関数であり、一般にシフトファクタ(Shift Factor)と呼ばれている。数12の実時間tを数13を用いて換算時間t´により書き直すと数14のようになる。 よって、換算時間t´を用いて記述することによって温度の影響を時間で置換できるようになり、熱粘弾性体の構成方程式は、数15に示すように、数1の時間tを換算時間t´に置換することによって得ることができる。 さらに、クリープ関数を実験的に求めて緩和弾性率を計測する場合には、数16で表される線形多項近似を用いて、実験で測定されたクリープ関数を近似する。 そして、この数16をラプラス変換してから数5に代入することによって緩和弾性率とマスタカーブとのそれぞれを算出できる。さらに、FEM(Finite Element Method:有限要素法)解析に用いるためにマスタカーブを数17に示すマックウェル(Maxwell)モデルで近似する。 ただし、数16中のnを10とし、数17中のNを5とした。 さらに、時間温度換算則を示すシフトファクタは、基準温度T0をガラス材のガラス転移温度として、緩和弾性率のシフト量にて算出した。 一方、マスタカーブは、対数軸上において基準温度の緩和弾性率を固定し、他の温度における緩和弾性率を平行移動して重ねることによって得ることができる。すなわち、このマスタカーブを得ることができれば、その他の温度および時間における緩和弾性率をマスタカーブの平行移動で表すことができる。 例えば、図6中のガラス転移点T=680℃での曲線を基準とし、この曲線に重なるように他の温度のグラフを平行移動させると、図1に示すように、一本のマスタカーブに集約できる。なお、この図1には、マックスウェルモデルにて近似した曲線を併記した。 さらに、この図1中の時間軸方向の移動量logαT0を縦軸とし、絶対温度の逆数を横軸とすると、図7のように示すことができる。この図7によって、シフトファクタの測定データが、ほぼ一次直線的に並ぶことが確認できた。したがって、図示しないナラヤナスワミー(Narayanaswamy)の定義式を用いることによって、粘性流動速度の活性化エネルギΔHと、シフトファクタαT0とを数18のように関係付けできる。 ここで、Rは気体定数(=8.31×10−3kJ/mol)である。また、T0は基準温度であり、ガラス転移温度Tgが953Kである。なお、実際のFEM解析では、活性エネルギΔHが計算条件として与えられる。また、H/Rは、1/Tを変数としたときの傾きである。 さらに、図7の各点を最小二乗法にて一次近似し、その傾きを求めることによって、ΔH=481.45kJ/molを得た。最終的に、近似直線にて求められた活性化エネルギを数18に代入することによって、任意の温度におけるシフトファクタを算出できる。 さらに、後述するクリープ試験にて求めた緩和弾性率を、マックスウェルモデルを用いて近似する。なお、マックスウェルモデルとは、粘弾性特性を示す力学的モデルの一つである。 具体的に、このマックスウェルモデルとしては、図8に示すように、弾性要素であるスプリングk1,k2,……,k5と、粘性要素であるダッシュポットλ1,λ2,……,λ5とが直列に接続されたものを1ユニットとし、これら1ユニットを複数列、例えば5つのユニットに並列に接続させ、さらに時刻無限大に対応する弾性要素k∞が付加された計11自由度のモデルである。 そして、n個の要素からなるマックスウェルモデルにひずみを与えた場合の時間と応力との関係について単軸応力場で考えると、kiが弾性係数、ηiが粘性係数となる。ただし、i=1,2,……,nである。また、各要素の全体における応力をσiとし、ひずみをεiとし、スプリングk1,k2,……,k5およびダッシュポットλ1,λ2,……,λ5それぞれのひずみをεE,εDとした場合に、これらスプリングk1,k2,……,k5とダッシュポットλ1,λ2,……,λ5が直列に接続されているので、数19ないし数21のようになる。 さらに、これら数19ないし数21をひずみの時間微分として整理すると、数22ないし数24となる。 ここで、数24に数22および数23を代入してから、両辺にkiを掛けると、数25になる。 なお、λi=ηi/kiとすると、数25は数26のように表される。 また、マックスウェルモデル全体における応力をσとし、ひずみをεとすると、各ユニットが並列に接続されているため、数27および数28のように表すことができる。 ここで、数25、数27および数28のそれぞれをラプラス変換する。このとき、kiおよびλiはそれぞれ定数であるから、数29ないし数31のようになる。 さらに、数30に数29および数31を代入することによって、数32を得ることができる。 ここで、マックスウェルモデルに作用させるひずみを単位ステップ状のひずみとすると、数33のようになる。 この結果、数32は、数34のように表すことができる。 そして、この数34をラプラス逆変換すると、数35を得ることができる。 すなわち、ステップひずみε=H(t)に対するnユニットのマックスウェルモデルの応力変動、すなわち緩和弾性率k(t)は、緩和時間λのひとつが無限大の場合に、数36のように表すことができる。 ここで、図8中のスプリングk1,k2,……,k5およびダッシュポットλ1,λ2,……,λ5のそれぞれは、マックスウェルモデルの各ユニットに対応する未定係数である。また、k∞は、無限時間経過後の弾性率を表す。 さらに、この図8に示すマックスウェルモデルにて近似した緩和弾性率を模式的に示すと、図9のように示すことができる。すなわち、時間の経過とともに各ユニット(ki,λi)毎に段階的に緩和が生じ、最終的にk∞へと収束する。したがって、このマックスウェルモデルによる近似では、スプリングk1,k2,……,k5については既知量として与え、緩和速度を規定するダッシュポットλ1,λ2,……λ5のみを未知パラメータとして、例えばニュートン(Newton)法などにより探索した。 なお、時刻無限大における弾性率k∞は、クリープ試験における試料片の最終形状から求めることができる。また、すべての緩和弾性率は,瞬間弾性率k0との間に成立する条件式、すなわち数37を満たす。 以上の結果、残る未知量であるダッシュポットλ1,λ2,……λ5に関して探索計算することによって、最終的に緩和弾性率のマックスウェルモデルを特定できる。 次に、上記緩和弾性率の計測に用いる線膨張係数の計測方法について説明する。 熱粘弾性体であるガラス材として、ガラス試料TaF−3の線膨張係数を、図10に示す熱分析測定装置(TA50−WS:株式会社島津製作所製)1にて測定した。ここで、この熱分析測定装置1は、粘弾性体としての熱粘弾性体である円柱状の試料片Bが収容される有底円筒状の収容凹部2を有する試料設置部3を備えている。この試料設置部3の収容凹部2の上方には、この収容凹部2内に下端部が挿入可能な変位検出棒4を有する差動トランス5が取り付けられている。ここで、変位検出棒4は、軸方向を上下方向に沿わせた状態で設置されており、この変位検出棒4の上端部に差動トランス5が同心状に取り付けられている。また、この差動トランス5の外周には、この差動トランス5を囲むようにコイル6が取り付けられている。 また、この熱分析測定装置1の収容凹部2の外周には、この収容凹部2内に設置された試料片Bを加熱する電気炉7が取り付けられている。さらに、収容凹部2には、この収容凹部2内に設置され電気炉7にて加熱された試料片Bの温度を測定する熱電対8の下端部が挿入された状態で取り付けられている。 そして、この熱分析測定装置1は、試料設置部3の収容凹部2に設置された試料片Bを電気炉7にて加熱し、この電気炉7での加熱の際に発生する試料片Bの寸法変化を計測する。具体的に、この試料片Bの上部には、差動トランス5に接続された変位検出棒4の下端部が微細な一定の圧力を加えながら接触している。したがって、試料片Bの寸法変化に伴って差動トランス5とコイル6との相対位置が変化し、この差動トランス5の出力を検出することによって、試料片Bの寸法変化を検出する。さらに、この試料片Bの寸法変化と温度変化とのそれぞれを計測することによって、熱膨張率が計測できる。 そして、線膨張係数である線膨張率は、所定の温度範囲において、温度に依存することが分かるため、得られた変位から、各温度における平均線膨張率を求めた後、求めた平均線膨張率データを、数38に示すように、4次の線形多項式であるべき関数にて近似した。 次に、上記緩和弾性率を計測するために必要なクリープ試験について説明する。 まず、粘弾性体であるガラス材料を試料片Bとして荷重下での時刻歴に対する変位量の計測、すなわち一軸圧縮クリープ試験することによって、この試料片Bを構成するガラス材料の構成方程式を実験的に求めることができる。すなわち、このクリープ試験とは、熱粘弾性体である粘弾性体のマスタカーブや時間−温度換算則を示すシフトファクタを実験的に求める方法の一つであって、一定の引張荷重あるいは圧縮荷重の下で、試料片Bを変形量の時刻歴を計測して得られたクリープ関数から緩和弾性率を計算する。さらに、種々の温度環境下でクリープ試験をすることによって、シフトファクタを算出できる。 ここで、プラスチックやガラス材料などの粘性的性質を示すほとんどの材料は、粘性挙動が温度に依存する粘弾性体である。したがって、種々の温度環境下において同様のクリープ試験をし、温度と時間との換算則を表すシフトファクタを計測する必要がある。また、緩和弾性率の測定には、下記に示すクリープ試験装置11を用いて試料片Bの熱粘弾性特性を計測、すなわち同定した。 具体的に、このクリープ試験装置11は、引張試験用の装置であって、図11に示すように、水平に設置された設置台であるプレート12を備えている。このプレート12上には、上下方向に長手方向を有する細長柱状の支柱13が立設されている。そして、この支柱13の上端部には、細長柱状のレバー14の長手方向の中央部が鉛直方向に沿って水平に回動可能に取り付けられている。また、このレバー14の長手方向の一端部である先端部には、所定の錘Wが設置可能な円盤状の錘設置プレート15が棒状体16を介して取り付けられている。 また、このレバー14の長手方向の他端部である基端部とプレート12との間には、クリープ試験の被試験体である試料片Bを圧縮して負荷を与える負荷機構17が取り付けられている。ここで、この試料片Bとしては、例えば10mmの直径寸法を有するとともに10mmの長さ寸法を有する円柱状のガラス材料が用いられる。 さらに、負荷機構17には、この負荷機構17に設置された試料片Bの潰れ、すなわち変位を測定する変位計18が取り付けられている。なお、この変位計18としては、例えばロードセル(DTH−A−5:株式会社共和電業製)や、データロガー(リモートスキャナJr.DC3100:NEC三栄株式会社製)などが用いられる。 そして、この変位計18は、データ記録計19に接続され、このデータ記録計19は、制御手段としてのコンピュータ21に接続されている。このコンピュータ21は、変位計18にて測定しデータ記録計19にて記録された変位記録情報が入力され、この変位記録情報に基づいてクリープ関数を算出する。 一方、負荷機構17には、この負荷機構17に設置された試料片Bを加熱する電気炉22が取り付けられている。この電気炉22としては、例えば最高許容温度が1100℃の電気炉(島津金属株式会社製)などが用いられる。そして、この電気炉22には温度コントローラ23が接続されており、この温度コントローラ23によって電気炉22による試料片Bの加熱が制御される。言い換えると、この電気炉22による加熱温度は、温度コントローラ23にて制御される。なお、この温度コントローラ23としては、例えば温度調節計器(EC5600:大倉電気株式会社製)などが用いられる。 そして、クリープ試験装置11の負荷機構17に試料片Bを設置させた状態で、この負荷機構17を温度コントローラ23にて制御しながら電気炉22にて加熱しつつ、錘設置プレート15に所定の重さの錘Wを設置させることによって、この試料片Bに対する引張荷重を圧縮荷重に変換する試験する。このとき、錘設置プレート15に錘Wを設置させることによって、試料片Bに対して一定の荷重を作用させて、このときの試料片Bの潰れ具合、すなわち変位量を変位計18にて測定して時刻歴として計測する。 次に、上記緩和弾性率の計測方法を用いた数値シミュレーションについて説明する。 まず、粘弾性体であるガラス材51にて成形するガラスレンズのプレス成形シミュレーションの解析モデルとしては、図12(a)および図12(b)に示すように、例えば球形のガラス材51と、上下2つの金型52,53にて構成された成形型であるプレス型54のモデルを用いて、球面レンズを成形させる。 そして、上側の金型52の上面に作用する圧力を制御してガラス材51からのレンズのプレス成形過程を、大きな変形を考慮した非線形接触解析による数値解析にて模擬する。さらに、ガラス材51の線膨張係数は、上述のマックスウェルモデルによる緩和弾性率の近似にて計測した値を用いる。 そして、例えば温度条件および圧力条件のそれぞれが異なるプロセスを模擬した数値シミュレーションをする。なお、実際の成形では、ガラス材51と金型52,53との間、およびこれらガラス材51および金型52,53と外部領域との間のそれぞれで熱のやりとりが生じ、結果としてガラス材51の内部に温度分布が生じる。なお、各金型52,53とガラス材51とにおいて常に温度シーケンスに一致した一様な温度場を仮定し、これら金型52,53およびガラス材51内の温度分布および熱の移動は考慮しないものとした。 上述したように、上記一実施の形態によれば、11自由度を有するマックスウェルモデルの採用と、実験により得られたクリープ関数の離散データをラプラス変換する段階で、べき関数、あるいはフォークトモデルなどの、ラプラス変換可能な任意式を用いた近似を適用した後に、解析的なラプラス変換を施してから、得られた像空間上の数値解をラプラス逆変換する構成とした。すなわち、ラプラス変換可能な任意式による近似を用いることによって、ラプラス変換が解析的にできるだけでなく、ラプラス像空間上での演算も機械的にできるようになる。 この結果、緩和弾性率を計測する既存の方法に比べ、最終的な緩和弾性率の計測の精度を高めることができたので、極めて精度の高い緩和弾性率を計測できる。このため、ガラス材51などの粘弾性体の成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる。 さらに、上記緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、ガラス材51などの粘弾性体を材料としたレンズなどの成形品を成形するためのプレス型54を製造することによって、このプレス型54を用いたガラス材51の成形後のレンズの寸法精度を保つことができる。よって、このプレス型54にてガラス材51を材料としてレンズを成形する際に生じるおそれのある、レンズの割れやひびなどの発生を防止できる。 言い換えると、成形時の冷却工程において、レンズに残留応力や残留変形が発生することを防止でき、成形品の寸法精度の低下を防止できるため、所望の光学的性能を達成できるレンズを容易に製造できる。よって、ガラス材51を材料としたレンズを高温プレス成形するためのプレス型54を製造した後に補正などする必要がなくなるので、このプレス型54の設計および製造を容易にできる。 さらに、得られた緩和弾性率をモデル化し、汎用有限要素法コードを用いて弾性パラメータを予め求め、緩和時間に対応する係数のみに関する検索を実行させたことにより、緩和弾性率を計測するための精度の高いパラメータが推定できるので、結果として緩和弾性率の忠実なモデルが可能となった。また、プレス型54とガラス材51との接触および大変形解析をした結果、このガラス材51の熱粘弾性特性に起因して成形後のレンズ形状および残留応力が温度降下条件に大きく依存することが分かった。 そして、クリープ関数をべき関数により近似した場合には、計算などが簡易化され計測が容易となり、クリープ関数をフォークトモデルで近似した場合には、より正確なクリープ関数の近似に適し、緩和弾性率を、より容易かつ正確に計測できる。 次に、上記緩和弾性率の計測方法に用いるマックスウェルモデルの特定方法の一実施例を説明する。 例えば、ガラス転移温度Tg=680℃=953Kの緩和弾性率に対してカーブフィッティングしてマックスウェルモデルのマスタカーブを求める。そして、最終的に特定されたマックスウェルモデルの各諸定数は、次のようになった。 k1=k2=k3=k4=30.88GPa,k5=1.248GPa,k∞=1.97GPa,λ1=7.0ms,λ2=9.0ms,λ3=10.0ms,λ4=11.0ms,λ5=30.0ms このとき、このマスターカーブを図1中の破線で示した。すなわち、特定されたマックスウェルモデルの曲線は、シフトされた各温度の緩和弾性率とほぼ一致していることから、上記マックスウェルモデルによる近似によって高い近似精度を達成できた。 次に、上記緩和弾性率の計測方法に用いる線膨張率の計測の一実施例を説明する。 試料片Bとして、幅4mm×奥行き4mm×高さ10mmの直方体状のガラス材料を用い、試験温度を50℃から710℃まで10℃/minで昇温させ、710℃で5分間保持させた。 図13中の○印は、測定された温度と熱ひずみとの関係を示している。さらに、この図13に示すように、室温(20℃)から700℃までの範囲においては、線膨張係数である線膨張率が温度に依存することが分かった。 ここで、上記数38の式において、係数α0,α1,……,α4としては、次の値とした。 α0=5.48×10−6 K−1,α1=3.16×10−9 K−2,α2=4.87×10−11 K−3,α3=−1.78×10−13 K−4,α4=1.69×10−16 K−5 次に、上記緩和弾性率の計測方法に用いるクリープ試験の一実施例を説明する。 クリープ試験装置11の負荷機構17に試料片Bを設置させた状態で、この負荷機構17を温度コントローラ23にて制御しながら電気炉22にて加熱しつつ、錘設置プレート15に所定の重さの錘Wを設置させることによって、この試料片Bに対する引張荷重を圧縮荷重に変換する試験する。このとき、錘設置プレート15に錘Wを設置させることによって、試料片Bに対して例えば98.1N、応力:1.25MPaの一定の荷重を作用させて、このときの試料片Bの潰れ具合、すなわち変位量を変位計18にて測定して時刻歴として計測した。 この試料片Bとしては、ガラスレンズに用いられる代表的なガラス材料であるTaF−3を用いた。なお、このTaF−3は、ガラス転移温度Tgが680℃で、密度ρが4711kg/m3で、瞬間弾性率であるヤング率k0が124.8GPaである。さらに、660℃、670℃および680℃それぞれの試験温度における試料片Bのクリープ試験結果は、図14に示すようになった。 次に、上記緩和弾性率の計測方法を用いた数値シミュレーションでのプレス成形解析の一実施例を説明する。 まず、粘弾性体であるガラス材51にて成形するガラスレンズのプレス成形シミュレーションの解析モデルとしては、ガラス材51の直径を10mmとし、25mmの曲率半径を有する球面レンズを成形させた。なお、プレス型54は四角形2次要素を用いてガラス材51を347要素とし、プレス型54を479要素の計826要素に分割した。 そして、上側の金型52の上面に作用する圧力を制御してガラス材51からのレンズのプレス成形過程を模擬した。このとき、数値解析には汎用有限要素法コードANSYS ver.8.0(商品名)を用い、大きな変形を考慮した非線形接触解析とした。また、ガラス材51の熱粘弾性特性は、上述のマスタカーブおよびシフトファクタから算出し、ポアソン比を0.3とした。さらに、ガラス材51の線膨張係数は、上述のマックスウェルモデルによる緩和弾性率の近似にて計測した値を用いた。 さらに、プレス型54の上下の金型52,53の素材をそれぞれ超硬とし、これら金型52,53それぞれのヤング率を630GPaとしポアソン比を0.2とし、線膨張係数を4.6×10−6 K−1とした。 そして、プレス成形解析としては、図15に示す成形条件を用いて数値シミュレーションをした。このプレス成形プロセスでは、ガラス材51および各金型52,53の温度がともにT0=680℃の状態から解析を開始させた。上側の金型52の上面に成形圧力P0を20MPaほどを加えて成形時間tP秒の間、金型52,53にてガラス材51によるプレス成形を保持させ、球形のガラス材51をレンズ状に成形した。この後、この上側の金型52の上面に作用する圧力を減少させるとともに、この金型52の温度を室温である20℃まで降下させた。なお、加圧および減圧の時間はそれぞれ10秒間とし、温度降下に要する時間を300秒とした。この結果、圧力の作用時間、すなわち成形時間tpを30秒から80秒までの間で変化させた場合のガラス材51の変形量と残留応力とについて考察した。 図16および図17に、成形時間tp=40の場合とtp=70の場合とのそれぞれにおける成形終了後の等方的な圧力である残留応力(Mises相当応力)の分布をそれぞれ示した。この結果、図16に示すように、tp=40の場合には、上下の金型52,53の間に隙間が生じ、成形時間が不足していることが確認できた。また、tp=70の場合の結果と比較すると、ガラス材51内部の相当応力の分布に明確な相違が認められた。 さらに、図16に示すように、成形時間が短く、上下の金型52,53が接触せずに成形が完了する場合には、ガラス材51から成形されたレンズの中心軸上の表面点からわずかに内側の位置で応力が最大となる。これに対し、図17に示すように、成形時間が長く、上下の金型52,53が接触するような成形をした場合には、金型52,53と接するガラス材51の表層における応力が高くなる傾向が示され、このガラス材51から成形されるレンズの外周より約0.6mm程度内側の位置で相当応力が最大なることが分かった。 また、成形時間tpを30秒から80秒までに亘って10秒間隔で6通りに変化させた場合の残留応力の最大値と、ガラス材51から成形されるレンズの中心部の厚さの変化との関係を図18に示す。この結果、この図18に示すように、成形時間tpが60秒以下の領域では、成形時間が短いことに起因して上下の金型52,53が接触せず、結果としてガラス材51から成形されるレンズの厚さが設計寸法である2mmより大きくなってしまう。また、tpが60秒に達するまで、成形時間を増加させるに従って残留応力が減少する傾向があった。さらに、tp>60秒の領域においては、図17に示すように、応力の分布形状そのものが変化するとともに、その応力の分布形状の最大値が0.3MPa前後の一定値に収束することが分かった。 さらに、ガラス材51から成形されるレンズの中央部での曲率半径と成形時間tPとの関係を図19に示す。このとき、設計上のレンズの曲率半径Rを25mmとした。さらに、ガラス材51をプレス成形する際の冷却に伴う熱収縮によって、平均で約0.6%程度の曲率変化が生じていることが分かった。また、成形時間tPが60秒の近傍で、ガラス材51をプレス成形する際の冷却に伴う熱収縮による曲率変化が極小となる傾向を確認できた。 次に、上記緩和弾性率の計測方法を用いた数値シミュレーションでのプレス成形解析の他の実施例を説明する。 上記数値シミュレーションでのプレス成形解析の一実施例において、図20に示す成形条件を用いて数値シミュレーションをした。このプレス成形解析では、上記プレス成形解析の一実施例と比較して成形温度を高く設定して、プレス成形に要する時間を短縮させた。具体的に、ガラス材51および金型52,53の温度T1がともに710℃の状態から、上側の金型52の上面に成形圧力P0を20MPaほど加え、その状態をt1秒の間保持させた。この後、この上側の金型52への圧力をそのままにした状態で、t2秒の間で温度T2を610℃まで降下させてから、300秒の間、一定の温度勾配にて、ガラス材51および金型52,53それぞれの温度を室温、すなわち20℃に戻した。 なお、実際のレンズ成形プロセスを参考にして、これらガラス材51および金型52,53それぞれの温度を室温に戻す際にも、P0/10=2MPaの補正を加えた。また、温度T1=710℃での保持時間t1、および温度T1からT2まで降下させるのに要する時間t2を変化させ、上記プレス成形解析の一実施例と同様に、レンズの変形および残留応力に着目した。 図21に、成形時間t1=10sおよびt2=10sの場合の残留応力の解析結果を示した。また、図22に、成形時間t1=30sおよびt2=10sの場合の残留応力の解析結果を示した。これら図21および図22のいずれにも、成形終了後にレンズ内に生じている残留応力であるMises相当応力の分布を示している。 この結果、図21に示すように、成形時間t1が短い場合には,上下の金型52,53が接触しない状態で成形が終了するため、上記プレス成形解析の一実施例とほぼ同様の応力分布となることが分かった。また、この成形時間t1を適切に設定することによって、図22に示すように、上下の金型52,53が接触した状態で成形が終了し、結果として上記プレス成形解析の一実施例中の図17と同じ傾向の応力分布となることが分かった。 なお、上記一実施例では、図17における最大応力値が約0.374MPaで、加圧時間tPが70sであった。これに対し、本実施例では、図22における最大応力値が約0.345MPaで、加圧時間(t1+t2)が40sであった。このため、高い温度域でプレス時間を設定することによって、成形に要する総時間を短くできると同時に、残留応力を小さくできることが分かった。 また、図23(a)ないし図23(c)に、加圧時間t1=30sおよびt2=10sとした場合の成形終了後にレンズ内に生じる引張応力σx,σyおよびせん断応力τxyの分布を示す。この結果、レンズの内部に発生する応力は、引張応力に基づいていることが分かった。また、このレンズの表面点ではやや高い0.3MPa程度の圧縮の残留応力が生じている様子が分かった。さらに、図24および図25に、加圧時間t1を10秒から30秒、または加圧時間t2を10秒から110秒までそれぞれ変化させた場合の成形終了後の残留応力の最大値とレンズの厚さと加圧時間t1,t2との関係を示した。 この結果、図24に示すように、残留応力は、(t1,t2)=(25,10)の点と(t1,t2)=(10,90)の点とを結ぶ線が、成形条件の良否を判断する境界線となる。すなわち、この境界線を超える側のt1およびt2がそれぞれ大きい側の領域で、これらt1およびt2を決定することによって、寸法精度の高いガラスレンズの成形が可能となることが分かった。なお、図24および図25に示すように、加圧時間t2よりもt1を長く設定することによって、レンズの総成形時間を短縮できることが分かった。また、これらt1およびt2のそれぞれを長くすることにより、残留応力および残留変形量のそれぞれを小さくできるが、成形効率を優先する場合には、高温側の温度域における加工時間を長くすべきことが分かった。 よって、クリープ曲線をラプラス変換してラプラス像空間上における緩和弾性率を計測し、いわゆる細野の方法を用いた数値ラプラス逆変換をすることによって、簡単かつ正確な緩和弾性率の導出方法を確率できた。さらに、各温度における緩和弾性率からマスタカーブを求めることによって、シフトファクタを算出できた。また、ガラス材51の線膨張率を実験により測定し、線形多項式近似を用いて近似した。 なお、上記各実施の形態および実施例での動作のそれぞれを各ステップとしてコンピュータ読み取り可能な緩和弾性率の計測プログラムや、成形型設計あるいは製造用のプログラムとしたり、計算機にて自動的に計算できる緩和弾性率計測用または成形型設計あるいは製造用のソフトウエアとしたりもできる。 また、上記各実施の形態および実施例において、クリープ関数は、べき関数やフォークトモデルによる近似だけでなく、ラプラス変換可能な任意式、例えば多項式や階段関数などで近似しても、同様の作用効果を奏することが可能である。特に、階段関数によりクリープ関数を近似する場合には、上記緩和弾性率の計測プログラムなどによりコンピュータによるデジタル処理をする際に、上記第1の実施の形態で時刻歴計測したデータなどをそのまま入力できるので、他の関数で近似する場合よりも有利となる。 さらに、これらプログラムやソフトウエアを記録した光ディスクあるいは磁気ディスクその他の記録媒体に格納し、この記録媒体を計算機に自動的に動作させるために用いることもできる。また、上記各実施の形態および実施例での動作を行う機構あるいは手段を具備した緩和弾性率の計測装置や、成形型の設計装置あるいは製造装置などとすることもできる。 そして、上記各実施の形態および実施例では、粘弾性体である試料片Bとしてガラス材51を用いたが、例えば熱可塑性プラスチック、熱硬化性プラスチックあるいはエンジニアリングプラスチックなどのガラス材51以外の粘弾性体であっても対応させて用いることができる。また、レンズ以外の光学素子、あるいは、非曲面を有するレンズ以外のプレス成形品などであっても、粘弾性体のプレス成形にて成形できる成形品であれば、対応させて用いることができる。本発明の一実施の形態の緩和弾性率の計測方法に用いるマスタカーブを示すグラフである。同上緩和弾性率の計測方法に用いるグラフであり、(a)はクリープ関数のグラフで、(b)は緩和弾性率のグラフである。同上緩和弾性率の計測方法に用いるグラフであり、(a)は付加ひずみのグラフで、(b)は付加ひずみがクリープ関数に依存するグラフである。ステップ入力の重ね合わせを示すグラフである。フォークトモデルを示す説明構成図である。各温度における緩和弾性率を示すグラフである。シフトファクタを示すグラフである。マックスウェルモデルを示す説明構成図である。同上マックスウェルモデルにて近似した緩和弾性率を示す模式図である。熱分析測定装置を示す説明構成図である。クリープ試験装置を示す説明側面図である。プレス成形シミュレーションの成形型の解析モデルを示す構成図であり、(a)は成形型の斜視図で、(b)は成形型の一部を示す正面図である。本発明の緩和弾性率の計測方法に用いる線膨張率の一実施例を上記熱分析測定装置にて測定したグラフである。本発明の緩和弾性率の計測方法に用いる上記クリープ試験装置での変位量の一実施例を示すグラフである。本発明のプレス成形解析の一実施例での成形条件を示すグラフである。同上プレス成形解析での成形時間tP=40秒の場合のMises相当応力の分布を示す図である。同上プレス成形解析での成形時間tP=70秒の場合のMises相当応力の分布を示す図である。同上プレス成形解析での成形時間に対する残留応力の最大値およびレンズの厚さの関係を示すグラフである。同上プレス成形解析でのレンズの中央部での曲率半径と成形時間との関係を示すグラフである。本発明のプレス成形解析の他の実施例での成形条件を示すグラフである。同上プレス成形解析での成形時間t1=10秒およびt2=10秒の場合のMises相当応力の分布を示す図である。同上プレス成形解析での成形時間t1=30秒およびt2=10秒の場合のMises相当応力の分布を示す図である。同上プレス成形解析での加圧時間t1=30sおよびt2=10sとした場合の図であり、(a)は成形終了後にレンズ内に生じる引張応力σxの分布図で、(b)は引張応力σyの分布図で、(c)はせん断応力τxyの分布図である。残留応力の最大値と加圧時間t1,t2との関係を示すグラフである。レンズの厚さと加圧時間t1,t2との関係を示すグラフである。符号の説明 51 粘弾性体としてのガラス材 54 成形型としてのプレス型 B 粘弾性体としての試料片 粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似し、 このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換し、 このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、 この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換する ことを特徴とする緩和弾性率の計測方法。 粘弾性体の荷重下での時刻歴に対する変位量を計測し、 この計測した時刻歴に対する変位量から、前記粘弾性体の応力とひずみとの関係式を求め、 この関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似し、 このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換し、 このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算し、 この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換する ことを特徴とする緩和弾性率の計測方法。 粘弾性体の応力とひずみとの関係式は、前記粘弾性体のクリープ試験から求めたクリープ関数である ことを特徴とする請求項1または2記載の緩和弾性率の計測方法。 ラプラス変換可能な任意式は、べき関数である ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法。 ラプラス変換可能な任意式は、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数である ことを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法。 粘弾性体の応力とひずみとの関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似するステップと、 このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換するステップと、 このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算するステップと、 この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するステップと を具備したことを特徴とする緩和弾性率の計測プログラム。 粘弾性体の荷重下での時刻歴に対する変位量を計測するステップと、 この計測した時刻歴に対する変位量から、前記粘弾性体の応力とひずみとの関係式を求めるステップと、 この関係式を、ラプラス変換可能な任意式にて近似するステップと、 このラプラス変換可能な任意式にて近似した前記関係式を、ラプラス変換するステップと、 このラプラス変換した前記関係式を、緩和弾性率のラプラス変換に演算するステップと、 この緩和弾性率のラプラス変換に演算した前記関係式をラプラス逆変換するステップと を具備したことを特徴とする緩和弾性率の計測プログラム。 粘弾性体の応力とひずみとの関係式は、前記粘弾性体のクリープ試験から求めたクリープ関数である ことを特徴とする請求項6または7記載の緩和弾性率の計測プログラム。 ラプラス変換可能な任意式は、べき関数である ことを特徴とする請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラム。 ラプラス変換可能な任意式は、粘弾性体の応力とひずみとの関係式をフォークトモデルにてモデル化した関数である ことを特徴とする請求項6ないし8いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラム。 請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムが、コンピュータ読み取り可能に記録された ことを特徴とする緩和弾性率の計測プログラムを記録した記録媒体。 請求項1ないし5いずれかに記載の緩和弾性率の計測方法にて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、前記粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造する ことを特徴とする成形型の製造方法。 請求項6ないし10いずれかに記載の緩和弾性率の計測プログラムにて計測した粘弾性体の緩和弾性率に基づいて、前記粘弾性体を材料とした成形品を成形するための成形型を製造する ことを特徴とする成形型の製造方法。 粘弾性体は、ガラス材で、 成形品は、光学素子で、 成形型は、前記ガラス材をプレスして前記光学素子を成形するプレス型である ことを特徴とする請求項12または13記載の成形型の製造方法。 粘弾性体は、エンジニアリングプラスチックで、 成形品は、光学素子で、 成形型は、前記エンジニアリングプラスチックをプレスして前記光学素子を成形するプレス型である ことを特徴とする請求項12または13記載の成形型の製造方法。 【課題】ガラスレンズの成形後の寸法精度を保つために必要な緩和弾性率を容易かつ正確に計測できる緩和弾性率の計測方法を提供する。【解決手段】実験にて得たクリープ関数の離散データをラプラス変換する段階で、ラプラス変換可能な任意式を用いた近似を適用した後にラプラス変換してから、得られた像空間上の数値解をラプラス逆変換する。ラプラス変換が解析的にでき、ラプラス像空間上での演算が機械的にできる。計測した粘弾性体の緩和弾性率から、ガラスレンズ成形用の成形型を製造する。プレス成形後のガラスレンズの寸法精度を保つことができる。プレス成形の際に生じ得るガラスレンズの割れやひびなどの発生を防止できる。【選択図】図1


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