タイトル: | 公開特許公報(A)_スクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法 |
出願番号: | 2006157614 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | G01N 11/00,B41F 15/14 |
長谷川 実 笠原 滋雄 JP 2007327785 公開特許公報(A) 20071220 2006157614 20060606 スクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法 富士通日立プラズマディスプレイ株式会社 599132708 野河 信太郎 100065248 長谷川 実 笠原 滋雄 G01N 11/00 20060101AFI20071122BHJP B41F 15/14 20060101ALN20071122BHJP JPG01N11/00 AG01N11/00 CB41F15/14 C 2 4 OL 12 2C035 2C035AA06 2C035FD00 2C035FD01 本発明は、スクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法に関する。 一般に、スクリーン印刷とは、格子状のスクリーンメッシュ上に張られた布を介して転写物にスクリーン印刷ペーストを転写する印刷方法である。スクリーン印刷は、孔版印刷の一種であり、前述の布の一部に穴を開け、その穴の開いた部分をスクリーン印刷ペーストが通過して転写される。布に穴の開いた部分は、スクリーンメッシュがむき出しになった状態になっており、この部分ではスクリーン印刷ペーストはスクリーンメッシュを通過し、転写物に転写される。布に穴の開いていない部分はスクリーンメッシュ上に布が被った状態になっており、この部分ではスクリーン印刷ペーストは布に遮断されて転写物には転写されない。 このような印刷方法であるスクリーン印刷に用いられるスクリーン印刷ペーストに求められる特性としては、(1)チクソ性があること、(2)印刷終了まで一定の粘度を保つこと、(3)曳糸性(糸引き性)を持たないことが挙げられる。 (1)のチクソ性については、スクリーン印刷時にスキージによる力が加わらないときにはスクリーンメッシュの上にスクリーン印刷ペーストがとどまり、スキージによる力が加わった時点でスクリーンメッシュを通過する、というスクリーン印刷の基本事項をこなすために必要な特性である。 (2)の印刷終了まで一定の粘度を保つことは、印刷中にスクリーン印刷ペースト中の溶媒が蒸発して粘性を失うと印刷ができなくなるため、印刷が正しく行われるために必要な特性である。 (3)の曳糸性は、曳糸性が大きいと印刷終了後に転写物とスクリーンメッシュとを離す際にスクリーン印刷ペーストが両者の間に貼り付いて糸引きを起こし、結果転写物に余計なスクリーン印刷ペーストが付着する恐れがある。従って、転写物とスクリーンメッシュとを離す際の液切れが良い(=曳糸性が小さい)ことが必要になる。 これらの要件のうち(1)のチクソ性についてはB型粘度計による粘度測定による粘度値を指標として評価することができる。また、(2)の印刷時の粘度の維持については、熱重量測定法(TG測定)によりスクリーン印刷ペーストに含まれる溶媒の蒸発挙動を測定することによって評価することができる。これに対し(3)の曳糸性については、どのような指標で評価すべきか、確立された基準がない。 従来の曳糸性の評価方法として、特許文献1には、測定皿に収容された被測定試料に接触端子の下面全体を接触させ、その後、速度Vで前記接触端子を上昇させて被測定試料糸引きが切れるまでの前記接触端子の上昇距離を測定することによって曳糸長を測定し、この曳糸長を指標として曳糸性を評価する方法が開示されている。特開2005−274350号公報 本発明者らは、特許文献1に記載の方法で測定することができる曳糸長を指標した曳糸性の評価が、スクリーン印刷ペーストの曳糸性評価の基準として適切であるかどうか鋭意研究を行った。その結果、後で詳述するが、実際にスクリーン印刷を行ったときに、曳糸長が短いにも関わらず、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いが大きい場合や、曳糸長が長いにも関わらず、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いが小さい場合があることを見出し、曳糸長は、スクリーン印刷ペーストの曳糸性評価の指標としては、必ずしも適切であるとは言えないと判断した。 本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを高精度に予測することができるスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法を提供するものである。課題を解決するための手段及び発明の効果 すなわち、本発明は、試料収容部に収容されたスクリーン印刷ペーストに、接触端子の直径Dの下面全体を接触させ、その後、前記接触端子を速度Vで上昇させてスクリーン印刷ペーストの糸引きが切れるまでの前記接触端子の上昇距離を測定することによって曳糸長Lを測定し、スクリーン印刷ペーストの粘度ηを測定し、得られた結果からL/(D・V・η)の値を算出し、算出したL/(D・V・η)の値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性を評価することを特徴とするスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法を提供するものである。 本発明者らは、鋭意研究を行った結果、評価対象のスクリーン印刷ペーストについてのL/(D・V・η)の値と、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いとが高い相関を示すこと見出した。本発明は、この知見に基づくものであり、本発明では、L/(D・V・η)の値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性を評価するので、本発明の曳糸性評価方法によれば、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを高精度に予測することができる。 「L/(D・V・η)の値に基づいて」には、(1)L/(D・V・η)の値をそのまま用いて、(2)L/(D・V・η)の値に定数を乗除又は加減して得られた値を用いて、(3)L/(D・V・η)の値に別の因子(例:表面張力値)を乗除又は加減して得られた値を用いて等の意味が含まれる。 上記の通り、L/(D・V・η)の値は、曳糸性評価の指標となる値である。従って、以下、L/(D・V・η)の値を「曳糸性指標値」と呼ぶ。 以下、本発明の実施例について説明する。以下の実施例では、7種類のスクリーン印刷ペーストについて曳糸性指標値を算出し、曳糸性指標値とスクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いとの相関関係を調べた。 実施例で用いた7種類のスクリーン印刷ペーストをそれぞれ、サンプルA、サンプルB、サンプルC、サンプルD、サンプルE、サンプルF、サンプルGと呼ぶ。サンプルA〜サンプルDは、一般に曳糸性が小さいとされるエチルセルロースを主成分としたPDP蛍光体印刷用スクリーン印刷ペーストであり、サンプルE〜サンプルGは、一般に曳糸性が大きいとされるアクリル樹脂を主成分としたPDP蛍光体印刷用のスクリーン印刷ペーストである。1.曳糸長測定工程 まず、サンプルA〜サンプルGについて、曳糸長Lの測定を行った。曳糸長Lの測定は、曳糸長測定器(石川鉄工所(北九州市八幡西区)製NEVAMETER IMI−051)を用いて行った。測定は、室温(25℃程度)で行った。 ここで、図1(a)〜(d)を用いて、本実施例で採用した曳糸長測定の方法を説明する。なお、図1(a)〜(d)には、簡単のため、測定対象のサンプルを収容するための試料収容部1と、試料収容部1の上方に配置され、上下に移動可能である接触端子3のみを示している。(1)まず、図1(a)に示すように、試料収容部1に測定対象のサンプル5を1cm3程度注入した。(2)次に、図1(b)に示すように、接触端子3の直径Dの下面全体がサンプル5に接触する位置まで、接触端子3を下降させた。接触端子3には、下面の直径Dが3mmのものを用いた。(3)次に、図1(c)に示すように、接触端子3を速度Vで上昇させた。このとき、接触端子3は、サンプルの糸引きが切れて切れていないかどうかを光学センサ(図示せず)で確認しながら上昇させた。接触端子3の上昇速度Vは、10mm/secとした。(4)次に、図1(d)に示すように、サンプルの糸引きが切れたことを光学センサが検知したときに、そのときの接触端子3の上昇距離を記録した。この上昇距離が曳糸長Lに相当する。以上の工程によって、糸引きが切れるまでの曳糸長Lの測定を行った。 曳糸長Lの測定は、サンプルA〜サンプルGのそれぞれについて、8回ずつ行った。8回の測定の平均値を表1に示す。2.粘度測定工程 次に、サンプルA〜サンプルGについて、粘度ηの測定を行った。粘度ηの測定は、粘度計(東機産業製R110型粘度計)を用いて行った。測定条件は、測定温度25℃、ずり速度0.2〜20rpmとした。その結果を表2に示す3.曳糸性指標値の算出工程 次に、上記工程で測定した曳糸長L及び粘度ηを用いて、曳糸性指標値(=L/(D・V・η))を算出した。その結果を表3に示し、表3の値をプロットしたグラフを図2に示す。 表3及び図2によると、一般に曳糸性が小さいとされるエチルセルロースを主成分とする4種類のスクリーン印刷ペースト(A、B、C、D)よりも一般に曳糸性が大きいとされるアクリル樹脂を主成分とする3種類のスクリーン印刷ペースト(D、E、F)の曳糸性指標値の方が高い値を示す傾向があることが分かった。 なお、本実施例では、直径D=3mm、速度V=10mm/secの条件で曳糸長Lを測定した場合の曳糸性指標値を算出したが、文献(i)、(ii)によると、曳糸長Lと、曳糸長の測定条件である直径D及び速度Vの間には、”L〜D・V”という関係があることが知られているので、直径Dや速度Vの値を変化させても、それに比例してLが変化するので、L/(D・V・η)で定義される曳糸性指標値は、変化しないと考えられる。(i)平井西夫、日本化学雑誌、75(10)、pp1019−27.(ii)石川鉄工所、”曳糸性・牽糸性・凝固性測定装置 NEVAMETERカタログ“ ここで、直径Dを変化させた場合の影響を調べるために、実際に条件を変えて曳糸長を測定して曳糸性指標値を算出した結果を表4に示す。サンプルには、ずり速度0.2rpmでの粘度が480Pa・sであるものを用いた。 表4によると、直径Dの値が変化しても、曳糸長指標値の値は、ほとんど変化しないことが分かる。 直径Dや速度Vの値は、特に限定されない。直径Dは、好ましくは0.1〜100mm、さらに好ましくは0.5〜10mm、さらに好ましくは1〜5mm、さらに好ましくは1〜3mmである。直径Dは、小さすぎると、ほとんど曳糸しなくなり、大きすぎると曳糸長が長くなり装置の測定限界を超えるからである。速度Vは、好ましくは0.1〜100mm/sec、さらに好ましくは0.5〜50mm/sec、さらに好ましくは3〜20mm/sec、さらに好ましくは5〜10mm/secである。速度Vは、小さすぎると、曳糸長が短過ぎて測定ばらつきの影響が大きくなりすぎてしまい、大きすぎると曳糸長が長くなり装置の測定限界を超えるからである。4.ペースト残留割合測定工程 次に、サンプルA〜サンプルGについて、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを調べるために、ペースト残留割合を測定した。ペースト残留割合とは、スクリーン印刷を行ったときにどの程度の割合のスクリーン印刷ペーストがスクリーンメッシュに残留するのかを表す指標となるものである。 ペースト残留割合は、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを直接示すものではない。しかし、スクリーンメッシュにスクリーン印刷ペーストが残留する主要因は、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きであると考えられるので、ペースト残留割合の大小は、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの大小と強く相関していると考えられる。そこで、ペースト残留割合を、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを示す指標として用いることとした。 ペースト残留割合は、以下の式で定義される。 ペースト残留割合=残留重量/(転写重量+残留重量)(但し、残留重量:スクリーンメッシュに残留したスクリーン印刷ペーストの重量、転写重量:転写物に転写されたスクリーン印刷ペーストの重量) また、残留重量は、残留重量=滴下重量−(転写重量+回収重量)(但し、滴下重量:スクリーン印刷版上に滴下したスクリーン印刷ペーストの重量、回収重量:スクリーン印刷後に、スクリーン印刷版上から回収したスクリーン印刷ペーストの重量)である。 ここで、図3(a)〜(c)を用いて、本実施例においてペースト残留割合を求めるために行った実験方法について説明する。以下の実験は、室温(25℃程度)で行った。(1)まず、図3(a)に示すように、L/S=250/839μmの線形パターンにパターニングされた200メッシュのスクリーン印刷版7上にスクリーン印刷ペースト9を滴下した。このときの滴下したスクリーン印刷ペーストの重量が、「滴下重量」である。(2)次に、図3(b)に示すように、スキージ11でスクリーン印刷ペースト9をスクリーン印刷版7の下に押し出して、スクリーン印刷ペースト9を転写物13に転写した。転写物13上に転写されたスクリーン印刷ペーストの重量が「転写重量」である。(3)次に、図3(c)に示すように、ペーストかき取りヘラ15を用いて、スクリーン印刷版7上に残ったスクリーン印刷ペースト9を回収した。ここで回収したスクリーン印刷ペーストの重量が「回収重量」である。 この実験をサンプルA〜Gのそれぞれについて、3回ずつ行った。その結果を表5〜11に示す。5.曳糸性指標値とペースト残留割合との比較 次に、曳糸性指標値とペースト残留割合との比較を行った。この比較は、具体的には、各サンプルについて、ずり速度0.2rpmのときの曳糸性指標値と、ペースト残留割合とを比較することによって行った。表5〜11中の「ペースト残留割合の平均値」を、各サンプルのペースト残留割合とした。 サンプルA〜Gについて、ずり速度0.2rpmのときの曳糸性指標値と、ペースト残留割合をまとめたものを表12に示し、表12の内容をグラフ化したものを図4に示す。 表12及び図4を参照すると、曳糸性指標値が小さいサンプルほど、ペースト残留割合が小さくなっており、両者は、良い相関を示していることが分かる。上記の通り、ペースト残留割合は、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを示す指標として用いられているので、表12及び図4は、曳糸性指標値が、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いと高い相関を有することを示していると言える。従って、曳糸性指標値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価を行えば、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを高精度に予測することができることが分かる。6.曳糸長とペースト残留割合との比較(参考例) 次に、参考例として、曳糸長とペースト残留割合との比較を行った。この比較は、具体的には、粘度測定時のずり速度0.2rpmのときの曳糸性指標値と、ペースト残留割合とを比較することによって行った。 サンプルA〜Gについて、ずり速度0.2rpmのときの曳糸性指標値と、ペースト残留割合をまとめたものを表13に示し、表13の内容をグラフ化したものを図5に示す。 表13及び図5を参照すると、曳糸長とペースト残留割合とは、相関の度合いが小さいことが分かる。上記の通り、ペースト残留割合は、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを示す指標として用いられているので、表13及び図5は、曳糸長が、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを示す指標としては不適切であることを示している。 図4と図5とを比較すると、曳糸性指標値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価を行えば、曳糸長に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価を行うよりも、スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いをより高精度に予測することができることが分かる。 表13及び図5では、粘度測定時のずり速度0.2rpmのときの曳糸性指標値と、ペースト残留割合とを比較したが、粘度測定時のずり速度は、この値に限定されない。粘度測定時のずり速度は、できるだけ低ずり速度が好ましい。スクリーン紗への印刷ペーストの付着は、ずりが加わっていないときの状態であり、できるだけ低ずり速度のときの方がその状態を反映するためである。 また、本実施例では、曳糸長及び粘度の測定温度は、何れも約25℃としたが、曳糸長及び粘度は、別の温度で測定してもよい。但し、曳糸性評価の精度を高めるためには、曳糸長及び粘度は、実質的に同じ温度で測定することが好ましく、スクリーン印刷を行う温度で測定することがさらに好ましい。曳糸長及び粘度の測定温度は、それぞれ、好ましくは25℃程度である。 上記工程によって得られた曳糸性指標値は、例えば、スクリーン印刷ペーストの開発時に、開発者がスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価を行うために用いることができる。また、スクリーン印刷ペーストの製品仕様書に「曳糸性指標値=XXX、(曳糸長測定時の接触端子の下面の直径D:Y、接触端子の上昇速度V:Z、粘度測定時ずり速度:x)、のように表示することにより、スクリーン印刷ペーストの利用者も、曳糸性指標値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価を行うことができる。なお、前述のように直径D及び速度Vを変動させても理論上は、曳糸性指標値は変動しないが、実際は誤差程度の変動は生じるので、直径D及び速度Vは、測定条件として製品仕様書に記載することが好ましい。また、製品仕様書には曳糸長及び粘度測定時の温度条件も記載することが好ましい。(a)〜(d)は、本発明の実施例に係る、曳糸長測定工程を説明するための断面図である。本発明の実施例に係る、粘度測定時のずり速度と曳糸性指標値との関係を示すグラフである。(a)〜(d)は、本発明の実施例に係る、ペースト残留割合測定工程を説明するための斜視図である。本発明の実施例に係る、サンプルごとの、曳糸性指標値と、ペースト残留割合との関係を示すグラフである。本発明の参考例に係る、サンプルごとの、曳糸長と、ペースト残留割合との関係を示すグラフである。符号の説明1:試料収容部 3:接触端子 5:サンプル 7:スクリーン印刷版 9:スクリーン印刷ペースト 11:スキージ 13:転写物 15:ペーストかき取りヘラ試料収容部に収容されたスクリーン印刷ペーストに、接触端子の直径Dの下面全体を接触させ、その後、前記接触端子を速度Vで上昇させてスクリーン印刷ペーストの糸引きが切れるまでの前記接触端子の上昇距離を測定することによって曳糸長Lを測定し、スクリーン印刷ペーストの粘度ηを測定し、得られた結果からL/(D・V・η)の値を算出し、算出したL/(D・V・η)の値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性を評価することを特徴とするスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法。試料収容部に収容されたスクリーン印刷ペーストに、接触端子の直径Dの下面全体を接触させ、その後、前記接触端子を速度Vで上昇させてスクリーン印刷ペーストの糸引きが切れるまでの前記接触端子の上昇距離を測定することによって測定された曳糸長Lと、前記スクリーン印刷ペーストの粘度ηとから算出されたL/(D・V・η)の値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性を評価することを特徴とするスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法。 【課題】スクリーン印刷時のスクリーン印刷ペーストの糸引きの度合いを高精度に予測することができるスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法を提供する。【解決手段】本発明は、試料収容部に収容されたスクリーン印刷ペーストに、接触端子の直径Dの下面全体を接触させ、その後、前記接触端子を速度Vで上昇させてスクリーン印刷ペーストの糸引きが切れるまでの前記接触端子の上昇距離を測定することによって曳糸長Lを測定し、スクリーン印刷ペーストの粘度ηを測定し、得られた結果からL/(D・V・η)の値を算出し、算出したL/(D・V・η)の値に基づいてスクリーン印刷ペーストの曳糸性を評価することを特徴とするスクリーン印刷ペーストの曳糸性評価方法を提供するものである。【選択図】図4