生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_含水性ゲル基剤
出願番号:2006154075
年次:2006
IPC分類:A61K 9/70,A61K 47/36,A61P 17/16,A61K 8/02,A61K 8/73,A61Q 19/00,A61F 7/02


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岩間 吉徳 上田 太郎 JP 2006298930 公開特許公報(A) 20061102 2006154075 20060601 含水性ゲル基剤 小林製薬株式会社 000186588 大島 泰甫 100077780 稗苗 秀三 100106024 後藤 誠司 100106873 小原 順子 100135574 岩間 吉徳 上田 太郎 A61K 9/70 20060101AFI20061006BHJP A61K 47/36 20060101ALI20061006BHJP A61P 17/16 20060101ALI20061006BHJP A61K 8/02 20060101ALI20061006BHJP A61K 8/73 20060101ALI20061006BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20061006BHJP A61F 7/02 20060101ALI20061006BHJP JPA61K9/70 405A61K47/36A61P17/16A61K8/02A61K8/73A61Q19/00A61F7/02 A 3 1995096635 19950421 OL 7 4C076 4C083 4C099 4C076AA09 4C076AA74 4C076BB31 4C076CC18 4C076CC37 4C076DD37T 4C076DD38X 4C076DD45R 4C076FF35 4C076FF36 4C076FF57 4C076FF70 4C083AC122 4C083AC482 4C083AD211 4C083AD212 4C083AD351 4C083AD352 4C083AD532 4C083BB36 4C083BB51 4C083CC02 4C083CC07 4C083DD01 4C083DD41 4C083EE01 4C083EE11 4C083EE12 4C083FF05 4C099AA02 4C099CA19 4C099EA08 4C099GA01 4C099HA05 この発明は、含水性ゲル基剤に関するものである。 従来より寒天ゲル、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチンなどの天然物ゲルが知られているが、その高い含水性に着目し、対象物の保湿・保冷(例えば湿布の用途など)に用いようと試みた。しかし、これらの天然物ゲルは非常に脆いものであり、保型性に乏しいという問題があった。 一方、同様に天然物ゲルであるグルコマンナンは、強アルカリ性領域に維持した場合は、型崩れが生じにくく安定で保型性を有する。しかし、人の肌は弱酸性領域にある方が好ましいので、湿布としての用途などには不具合であるという問題があった。 そこで、この発明は、弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定な含水性ゲル基剤を提供しようとするものである。 前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、グルコマンナンに、ローカストビーンガムやカラギーナンなどの高分子を添加して含水性ゲル基剤を構成することにより、弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定となることを見出しこの発明を完成するに到った。 含水性ゲル基剤はグルコマンナンとローカストビーンガムとを有効成分として含有するが、ローカストビーンガムは離水防止剤として機能するとともに、弱酸性領域においてもグルコマンナンの型崩れが生じにくく安定に維持させることができる。なお、ローカストビーンガムの含有量が、約0.1重量%未満とすると保型性を維持でき難いという不具合が生ずる場合があり、約5.0重量%を越えると硬すぎてゲル状になり難いという不具合が生ずる場合がある。 本発明の含水性ゲル基剤はグルコマンナンとカラギーナンとを有効成分として含有するが、カラギーナンは紅藻類から抽出して精製した炭水化物であり、弱酸性領域においてもグルコマンナンの型崩れが生じにくく安定に維持させることができる。なお、カラギーナンの含有量が、約0.1重量%未満とすると保型性を維持でき難いという不具合が生ずる場合があり、約5.0重量%を越えると硬すぎてゲル状になり難いという不具合が生ずる場合がある。 また、グルコマンナンの含有量が、約0.1重量%未満とすると保型性不足という不具合が生ずる場合があり、約5.0重量%を越えると透明性や弾力性に乏しいという不具合が生ずる場合がある。 この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定な含水性ゲル基剤を提供することができる。 以下、この発明の構成を実施例により説明する。 この実施例の含水性ゲル基剤は、グルコマンナン並びにローカストビーンガム又は/及びカラギーナンを有効成分として含有する。前記グルコマンナンはグルコースとマンノースとが約7:3から成る中性複合多糖であり、こんにゃくの元の物質である。 各実施例に於ける配合量の割合を、表1及び表2に示す。表中示されるように、グルコマンナンは約0.1〜5.0重量%、カラギーナンは約0.1〜5.0重量%、ローカストビーンガムは約0.1〜5.0重量%配合しており、この程度の配合量の範囲内が含水性ゲル基剤が安定化し易く好ましい。また、グルコマンナンを用いていない比較例の配合量の割合を、表5に示す。 なお、保水性物質として濃グリセリン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ゼラチン、アルギン酸カルシウムなどを約5〜20重量%配合することができる。これは離水防止のための保湿剤として機能し、ゲル強度を出すことができる。 また、防腐剤としてパラベンなどを少量例えば約0.1重量%以下程度配合することができる。粘着性付与剤としてPEG,PVAなどを例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。香料としてl−メントールを例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。その他、清涼剤としてカンフルを少量例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。そして、残量の殆どは水である。 次に、この含水性ゲル基剤の製造方法を説明する。先ず濃グリセリンを約60℃に加温しながら、グルコマンナンとローカストビーンガム及び/又はカラギーナンの全量を徐々に加えていく。次に、蒸留水をダマ(ゲル状の塊)ができない程度に、その全体の配合量の約50%位まで徐々に加える。そして、配合する他の成分を順次加えていき、最後に蒸留水を所定の配合量に至るまで加える。なお、これらの手順中は常に攪拌する。ダマがないことを確認してから、これを速やかに型に流し込み徐冷して固化させた後、型から外すと完成した含水性ゲル基剤が得られる。 グルコマンナンは保型剤として機能し、この含水性ゲル基剤は保型性、柔軟性、弾力性、付着性、保水性、放湿性、透明性等に優れるという利点がある。また、弱酸性領域でもそのゲル強度が経時的に安定している。 この含水性ゲル基剤を皮膚に貼付した場合、そのpHは弱酸性領域にあるので皮膚に対する刺激が少なく好ましい。また、皮膚への付着性もよく快適な状態で長時間冷却することができた。 この実施例の含水性ゲル基剤を官能試験により評価した。評価は次の項目・方法によった。 保型性は含水性ゲル基剤の製造の際、脱型時にその形状が保持されているかどうかにより、柔軟性は含水性ゲル基剤が硬くなく皮膚にフィットし得るかどうかにより、弾力性は含水性ゲル基剤を押すと復元してくるかどうかにより、付着性は皮膚や物体に付着し易いかどうかにより、保水性は含水性ゲル基剤が24時間保水されており離水しないかどうかにより、透明性は濁りがないかどうかにより判断評価した。各実施例の結果を表3及び表4に、各比較例の結果を表5に示す。 これらの各評価項目に対し、表中◎は「良好」、○は「良」、△は「悪い」、×は「非常に悪い」という評価結果を示している。 表に示される通り、各実施例のものは各比較例のものと比べて保型性に優れており、型崩れが生じにくく安定である。グルコマンナンとカラギーナンとを有効成分として含有することを特徴とする皮膚貼付用含水性ゲル基剤。カラギーナンを約0.1〜5.0重量%含有する請求項1記載の含水性ゲル基剤。グルコマンナンを約0.1〜5.0重量%含有する請求項1又は2記載の含水性ゲル基剤。 【課題】弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定な含水性ゲル基剤を提供しようとする。【解決手段】グルコマンナンとカラギーナンとを有効成分として含有することを特徴とする。【選択図】なし


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特許公報(B2)_皮膚貼付剤

生命科学関連特許情報

タイトル:特許公報(B2)_皮膚貼付剤
出願番号:2006154075
年次:2012
IPC分類:A61K 9/70,A61F 7/02,A61K 8/73,A61K 47/36,A61Q 19/00


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岩間 吉徳 上田 太郎 JP 4955310 特許公報(B2) 20120323 2006154075 20060601 皮膚貼付剤 小林製薬株式会社 000186588 大島 泰甫 100077780 稗苗 秀三 100106024 小原 順子 100135574 小羽根 孝康 100167841 岩間 吉徳 上田 太郎 20120620 A61K 9/70 20060101AFI20120531BHJP A61F 7/02 20060101ALI20120531BHJP A61K 8/73 20060101ALI20120531BHJP A61K 47/36 20060101ALI20120531BHJP A61Q 19/00 20060101ALI20120531BHJP JPA61K9/70 405A61F7/02 AA61K8/73A61K47/36A61Q19/00 A61K9/00−9/72 A61K47/00−47/48 A61F7/00−7/12 A61K8/00−8/99 特開昭62−129052(JP,A) 特開昭55−148064(JP,A) 特開昭57−94257(JP,A) 国際公開第94/2029(WO,A1) 特開平4−271759(JP,A) 3 1995096635 19950421 2006298930 20061102 6 20060628 2010011450 20100528 横尾 俊一 平井 裕彰 前田 佳与子 この発明は、含水ゲル基剤に関するものである。 従来より寒天ゲル、カラギーナン、アルギン酸ナトリウム、ゼラチンなどの天然物ゲルが知られているが、その高い含水性に着目し、対象物の保湿・保冷(例えば湿布の用途など)に用いようと試みた。しかし、これらの天然物ゲルは非常に脆いものであり、保型性に乏しいという問題があった。 一方、同様に天然物ゲルであるグルコマンナンは、強アルカリ性領域に維持した場合は、型崩れが生じにくく安定で保型性を有する。しかし、人の肌は弱酸性領域にある方が好ましいので、湿布としての用途などには不具合であるという問題があった。 そこで、この発明は、弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定な含水ゲル基剤を提供しようとするものである。 前記課題を解決すべく鋭意検討した結果、グルコマンナンに、ローカストビーンガムやカラギーナンなどの高分子を添加して含水ゲル基剤を構成することにより、弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定となることを見出しこの発明を完成するに到った。 本発明の含水ゲル基剤はグルコマンナンとカラギーナンとを有効成分として含有するが、カラギーナンは紅藻類から抽出して精製した炭水化物であり、弱酸性領域においてもグルコマンナンの型崩れが生じにくく安定に維持させることができる。なお、カラギーナンの含有量が、0.1重量%未満とすると保型性を維持でき難いという不具合が生ずる場合があり、5.0重量%を越えると硬すぎてゲル状になり難いという不具合が生ずる場合がある。 また、グルコマンナンの含有量が、0.1重量%未満とすると保型性不足という不具合が生ずる場合があり、5.0重量%を越えると透明性や弾力性に乏しいという不具合が生ずる場合がある。 この発明は上述のような構成であり、次の効果を有する。弱酸性領域においても型崩れが生じにくく安定な含水ゲル基剤を提供することができる。 以下、この発明の構成を実施例により説明する。 この実施例の含水ゲル基剤は、グルコマンナン及びカラギーナンを有効成分として含有する。前記グルコマンナンはグルコースとマンノースとが約7:3から成る中性複合多糖であり、こんにゃくの元の物質である。 各実施例に於ける配合量の割合を、表1及び表2に示す。表中示されるように、グルコマンナンは約0.1〜5.0重量%、カラギーナンは約0.1〜5.0重量%、ローカストビーンガムは約0.1〜5.0重量%配合しており、この程度の配合量の範囲内が含水ゲル基剤が安定化し易く好ましい。また、グルコマンナンを用いていない比較例の配合量の割合を、表5に示す。 なお、保水性物質として濃グリセリン、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ゼラチン、アルギン酸カルシウムなどを約5〜20重量%配合することができる。これは離水防止のための保湿剤として機能し、ゲル強度を出すことができる。 また、防腐剤としてパラベンなどを少量例えば約0.1重量%以下程度配合することができる。粘着性付与剤としてPEG,PVAなどを例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。香料としてl−メントールを例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。その他、清涼剤としてカンフルを少量例えば約5.0重量%以下程度配合することができる。そして、残量の殆どは水である。 次に、この含水ゲル基剤の製造方法を説明する。先ず濃グリセリンを約60℃に加温しながら、グルコマンナンとローカストビーンガム及びカラギーナンの全量を徐々に加えていく。次に、蒸留水をダマ(ゲル状の塊)ができない程度に、その全体の配合量の約50%位まで徐々に加える。そして、配合する他の成分を順次加えていき、最後に蒸留水を所定の配合量に至るまで加える。なお、これらの手順中は常に攪拌する。ダマがないことを確認してから、これを速やかに型に流し込み徐冷して固化させた後、型から外すと完成した含水ゲル基剤が得られる。 グルコマンナンは保型剤として機能し、この含水ゲル基剤は保型性、柔軟性、弾力性、付着性、保水性、放湿性、透明性等に優れるという利点がある。また、弱酸性領域でもそのゲル強度が経時的に安定している。 この含水ゲル基剤を皮膚に貼付した場合、そのpHは弱酸性領域にあるので皮膚に対する刺激が少なく好ましい。また、皮膚への付着性もよく快適な状態で長時間冷却することができた。 この実施例の含水ゲル基剤を官能試験により評価した。評価は次の項目・方法によった。 保型性は含水ゲル基剤の製造の際、脱型時にその形状が保持されているかどうかにより、柔軟性は含水ゲル基剤が硬くなく皮膚にフィットし得るかどうかにより、弾力性は含水ゲル基剤を押すと復元してくるかどうかにより、付着性は皮膚や物体に付着し易いかどうかにより、保水性は含水ゲル基剤が24時間保水されており離水しないかどうかにより、透明性は濁りがないかどうかにより判断評価した。各実施例の結果を表3及び表4に、各比較例の結果を表5に示す。 これらの各評価項目に対し、表中◎は「良好」、○は「良」、△は「悪い」、×は「非常に悪い」という評価結果を示している。 表に示される通り、各実施例のものは各比較例のものと比べて保型性に優れており、型崩れが生じにくく安定である。グルコマンナンとカラギーナンとを有効成分として含有する(ただし、水難溶性のかんきつ類抽出物を含有するものを除く)ことを特徴とする含水ゲル基剤からなる皮膚貼付剤。カラギーナンを0.1〜5.0重量%含有する請求項1記載の皮膚貼付剤。グルコマンナンを0.1〜5.0重量%含有する請求項1又は2記載の皮膚貼付剤。


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