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タイトル:公開特許公報(A)_溶存オゾン濃度測定装置及び溶存オゾン濃度測定方法
出願番号:2006031107
年次:2007
IPC分類:G01N 27/416,G01N 27/30


特許情報キャッシュ

在原 一樹 落合 剛 寺島 千晶 藤嶋 昭 JP 2007212232 公開特許公報(A) 20070823 2006031107 20060208 溶存オゾン濃度測定装置及び溶存オゾン濃度測定方法 東海旅客鉄道株式会社 390021577 足立 勉 100082500 在原 一樹 落合 剛 寺島 千晶 藤嶋 昭 G01N 27/416 20060101AFI20070727BHJP G01N 27/30 20060101ALI20070727BHJP JPG01N27/46 311LG01N27/30 B 11 1 OL 16 本発明は、オゾン水中の溶存オゾン濃度を測定する溶存オゾン濃度測定装置及び溶存オゾン濃度測定方法に関する。 オゾンは酸素よりも7倍程度酸化力が強く、殺菌、脱臭、脱色等に広く利用できる。さらに、オゾンは水中に溶解させることで各種活性酸素種を生成し、その活性を一段と向上させることができる。 近年、オゾン水の利用機運が高まりを見せ、食品洗浄や手洗い等における殺菌手段として浸透しているのみではなく、半導体洗浄水としての利用や臨床利用などにも広がっている。上記用途にオゾン水を利用する際には、その効果を最大限に高め、また、無駄な消費をなくすためにも、オゾン水中の溶存オゾン濃度を定期的にモニタリングすることが必要である。特に、高濃度のオゾンは人体に有害であることから、オゾン濃度管理の徹底が望まれている。そこで、簡便且つ高精度に溶存オゾン濃度を定量・モニタリングできる測定装置が望まれている。 オゾン濃度測定方法としては、(ア)紫外線吸収法、(イ)ヨウ素滴定法、(ウ)半導体法、(エ)電気化学的測定方法が知られている(特許文献1〜6参照)。このうち、上記(ア)の方法は、溶存オゾンが、波長258nm付近に溶存量に応じた紫外線の吸収を示す現象を利用し、溶存オゾン量を求める方法であるが、コストが高く、測定装置をコンパクト化しにくいという問題がある。上記(イ)の方法は、オゾンとヨウ化カリウムとの反応により生成したヨウ素をチオ硫酸ナトリウムで滴定し、溶存オゾン量を求める方法であるが、オゾン以外の酸化性共存物質の影響を受けやすく、また、連続したモニタリングに適さないという問題がある。上記(ウ)の方法は、一般にオゾンガスの測定に用いられる方法であり、オゾン水中の溶存オゾンの定量・モニタリングには不向きである。 上記(エ)の電気化学的測定方法は、溶存オゾンの電気化学的応答に基づいて溶存オゾン濃度を測定する方法である。この方法は、測定が比較的簡便に行え、装置の小型化が容易で、またコストも低く抑えられるため、広く用いられている。この電気化学的測定方法は、さらに具体的には、(エ−1)オゾンを選択的に透過させる透過性隔膜を通して溶存オゾンを測定系セルに導き、金等の検出用電極上で測定系セル内のオゾンを還元し、そのときの電流値から換算して溶存オゾン濃度を求める方法と、(エ−2)特定の異種金属を組み合わせた一対の電極をオゾン水中に直接浸漬すると、両電極間に溶存オゾン濃度に見合った起電力が発生するガルバニ電池の原理を利用した方法と、(エ−3)検出用電極をオゾン水中に直接浸漬し、検出用電極を一定電位に保持し、溶存オゾンの還元反応に伴う電流値から換算して溶存オゾン濃度を求める方法がある。特開平6−50932号公報特許第3491705号公報特開平8−304334号公報特開平10−300719号公報特表2004−520577号公報特開2001−147211号公報 上記(エ−1)の方法は、溶存オゾンが透過性隔膜を透過するのに時間がかかるために応答速度が遅く、特に停止時からの立ち上がりにかなりの時間を要するという問題がある。また、測定系セル内の消耗電解液の補充、試料溶液に接する透過性隔膜の汚染に伴う定期的な取り替え、検出用電極の劣化に伴う定期的な取り替え等、維持管理が煩雑であるという問題がある。 また、上記(エ−2)、(エ−3)のような、透過性隔膜を用いず、電極を直接試料溶液に浸漬させる方法は、試料溶液に含まれる不純物による影響を受けやすいという問題がある。すなわち、(エ−2)の方法では、溶存オゾンだけではなく、他の化学種(酸素や遊離塩素等)が試料溶液中に溶存している場合、電極で検出した起電力は、溶存オゾンによる起電力だけではなく、他の化学種による起電力も含んでしまっている。また(エ−3)の方法では、溶存オゾンだけではなく、他の化学種(酸素や遊離塩素等)が試料溶液中に溶存している場合、検出用電極に流れる電流は、溶存オゾンによる電流だけでなく、他の化学種に起因する電流も含んでしまうことが多い。特に、半導体の洗浄水として用いられるオゾン水は、洗浄効果を高めるために、過酸化水素、過硫酸、フッ素酸、塩素酸等を併用することが多いが、これらの成分がオゾン濃度の測定に影響を与えてしまい、さらには、これらの成分が電極を腐食させるおそれがある。 また、上記(エ−2)、(エ−3)の方法では、試料溶液中に有機物等の汚染物質が溶解していた場合、これが電極表面に吸着してオゾンによる応答を妨害するため、溶存オゾン濃度を正確に測定できないという問題がある。 本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、応答速度が速く、維持管理が容易であり、溶存オゾンのみを選択的に測定でき、使用状況によって電極特性がばらついてしまうことがなく、電極の耐腐食性が高い溶存オゾン濃度測定装置及び溶存オゾン濃度測定方法を提供することを目的とする。(1)請求項1記載の発明は、 試料溶液に接触する検出用電極と、前記検出用電極の電位を制御する制御手段と、前記検出用電極に流れる電流量を検知する検知手段と、を備え、前記検出用電極が導電性を有するダイヤモンドから成ることを特徴とする溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 ダイヤモンド電極は、機械的強度に優れ、化学的に安定であり、溶存物質が吸着しにくく、溶媒の酸化分解及び還元分解が起こりにくく、広い電位窓を示し、バックグラウンド電流が非常に小さい、反応に選択性がある等の特徴を有する。 本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、例えば、次のようにして、試料溶液中の溶存オゾン濃度を測定することができる。尚、以下では、電極電位として、銀・塩化銀電極を参照電極として用いた場合の値を示している。 検出用電極が試料溶液に接触した状態で、制御手段は、参照用電極に対し検出用電極が一定の電位となるようにする。このとき、ダイヤモンド電極において溶存オゾンの電気化学的な還元反応が生じ、検出用電極に電流が流れる。検出用電極の電位は、溶存オゾンの還元反応のみが生じ、他の物質(例えば酸素等)の還元反応が生じない電位が好ましく、例えば、−0.3〜0.4Vの範囲が好ましい。検知手段は、検出用電極での電流値を検知する。その電流値は溶存オゾン濃度に依存するので、溶存オゾン濃度に換算することができる。なお、電流値から溶存オゾン濃度への換算のためには、予め溶存オゾン濃度既知の試料溶液を測定して得られた、溶存オゾン濃度と電流値との検量線を利用することができる。 本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、次の作用効果を奏することができる。 (i) 本発明の溶存オゾン濃度測定装置では、検出用電極がダイヤモンド電極である。このダイヤモンド電極上では、酸素や、その他の共存物質(例えば、次亜塩素酸、過酸化水素、過硫酸、フッ素酸、塩素酸等)の還元反応が進みにくい。一方、本発明においてダイヤモンド電極を用いた場合に、溶存オゾンを選択的に還元・検出可能であることが初めて明らかとなった。従って、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、ダイヤモンド電極を用いることにより、オゾンが溶解した溶液中に必然的に溶存する酸素や、その他の共存物質の影響を排除し、オゾンのみを選択的に還元することが可能であり、そのときの還元電流値からオゾン濃度を正確に定量することができる。 (ii)ダイヤモンド電極は、試料溶液中にオゾンが溶存していない条件での電流応答、すなわちバックグラウンド電流が非常に小さく、検出電流値に及ぼす影響が少ない。このことにより、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、検出精度が非常に高い。 (iii)ダイヤモンド電極の表面には溶存物質が吸着しにくいため、バックグラウンド電流の変動自体が起こりにくい。すなわち、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、ダイヤモンド電極を用いることにより、溶存オゾンの高精度の検出が可能である。 (iv)ダイヤモンド電極の表面には、上述したように、溶存物質が吸着しにくいので、試料溶液中に汚損物質が溶存していたとしても、その汚損物質がダイヤモンド電極の表面に吸着し、オゾンの還元反応を阻害することはない。従って、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、溶存オゾン水中に多少の汚損物質が含まれていたとしても、溶存オゾン濃度を正確に測定することができる。 (v)本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、その構造を簡略化し、溶存オゾン濃度測定装置の取り扱いを非常に容易にすることができる。すなわち、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、ダイヤモンド電極を用いることにより、妨害物質の影響を受けずに溶存オゾン濃度を検出できるので、オゾンを選択的に透過する透過性隔膜を備える必要がなく、電極類を直接試料溶液に浸漬することができる。また、透過性隔膜の定期的な取り替えも不要になる。 (vi)本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、上記のように、オゾンを選択的に透過する透過性隔膜を備える必要がなく、電極類を直接試料溶液に浸漬することができるので、応答速度が非常に速い。 (vii)ダイヤモンド電極は、上記のように、汚損されにくいので、特殊薬剤による煩雑な汚れ除去等のメンテナンスが大幅に軽減される。また、ダイヤモンド電極自身が非常に安定であるため、耐薬品性に優れ、過酸化水素、過硫酸、フッ素酸、塩素酸等の溶液中で使用しても電極の消耗が起こらず、電極交換が不要となる。 本発明における、導電性を有するダイヤモンドとしては、例えば、高品質なダイヤモンド結晶構造を有し、さらに導電性を示すものであれば広く用いることができる。導電性を示すためには、ダイヤモンド結晶構造内に不純物を導入する必要がある。この不純物としては、ホウ素、窒素、リン、硫黄等が一般的であるが、これに限定されるものではない。不純物の導入は、ダイヤモンドを合成する過程で同時に行ってもよく、または、ダイヤモンドを合成した後で、イオン注入等の手段で行うこともできる。ダイヤモンド全体に占める不純物の割合は、0.01〜2%の範囲が好適である。また、ダイヤモンドの合成手法は、高温高圧法、熱フィラメント法、マイクロ波プラズマ法、高周波プラズマ法、直流放電プラズマ法、アーク放電プラズマジェット法、燃焼炎法等、各種方法を用いることができる。また、天然ダイヤモンドも用いることができる。ダイヤモンド電極の形状は、特に限定されないが、例えば、平板状、針状のものが電気化学検出用電極として好適である。 (2)請求項2の発明は、 前記導電性を有するダイヤモンドは、その表面が酸素終端化されていることを特徴とする請求項1記載の溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定装置では、ダイヤモンド電極の表面が酸素終端化されている(ダイヤモンド電極の表面が酸素原子あるいは酸素含有官能基で安定化されている)ことにより、オゾンが溶存する高い酸化雰囲気下においてもダイヤモンド電極の表面が変性しない。すなわち、人工的に合成したダイヤモンド電極の表面は、そのままでは、一般に、水素原子で終端化されており、使用されるにつれてダイヤモンド電極の表面が酸化されてゆくことがあるが、本発明では、予め、ダイヤモンド電極の表面が酸素終端化され、安定している。 そのため、本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、使用するにつれてダイヤモンド電極の表面状態が変化してしまうようなことがなく、一層正確で再現性の高い測定を行うことができる。 ダイヤモンド電極の表面を酸素終端化する方法としては、酸素プラズマ処理、オゾン等の酸化性化学薬品処理、電気化学的表面処理等が適用できるが、これらに限定されるものではない。酸素終端化は、ダイヤモンド電極を溶存オゾン濃度測定装置に組み込む前、あるいは組み込んだ後に行うことができる。(3)請求項3の発明は、 前記試料溶液を静置する容器を備え、前記検出用電極は、前記容器内に静置された前記試料溶液と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、容器に試料溶液を入れることで溶存オゾン濃度を測定することができる。検出手法としては、電気化学的に一般に用いられている、サイクリックボルタンメトリー、クロノアンペロメトリー、ノーマルパルスボルタンメトリー、ディファレンシャルパルスボルタンメトリー等が適用できる。(4)請求項4の発明は、 前記試料溶液の流路を備え、前記検出用電極は、前記流路を流れる前記試料溶液と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定装置は、流路に試料溶液を連続的に供給しつつ、溶存オゾン濃度を連続的に測定することができる。試料溶液の供給は、例えば、一定の流量で行うことができる。また、試料溶液の流量は任意の値とすることができる。(5)請求項5の発明は、 前記試料溶液に電解質溶液を添加する添加手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 支持電解質を含まない純水や水道水は電気伝導性が小さいため、前記純水や水道水中の溶存オゾンを検出することは一般に困難である。本発明における溶存オゾン濃度測定装置は、試料溶液にさらに電解質溶液を加える添加手段を備えており、支持電解質を含まない純水や水道水中に溶存したオゾンの濃度を測定することができる。 添加手段は、例えば、検出用電極を容器内に静置した溶液に接触させる溶存オゾン濃度測定装置の場合は、容器内の試料溶液に、溶存オゾン濃度を測定する前に予め電解質溶液を添加するものである。また、流路を流れる試料溶液に検出用電極を接触させる溶存オゾン濃度測定装置の場合は、流路のうち、検出用電極よりも上流にて電解質溶液を添加するものである。添加手段の構成は、試料溶液に電解質溶液を添加できるものであれば特に限定されず、例えば、電解質溶液を保持するタンクと、前記タンクから電解質溶液へ至る配管と、前記配管を制御部からの指示に応じて開閉するバルブとにより構成することができる。 電解質溶液は、各種使用可能であるが、具体的には、塩化ナトリウム(食塩)、塩化カリウム、過塩素酸、過塩素酸ナトリウム、硫酸、硫酸ナトリウム等を用いることができる。塩化ナトリウムなどを使用した場合には、測定した試料溶液をそのまま環境中に排出できるので好適である。また、電解質溶液の添加量は、例えば、試料溶液中の電解質濃度が0.01〜1Mとなるように加えることが好ましい。 なお、ダイヤモンド電極の表面には溶存物質が吸着しにくいため、電解質溶液を加えても溶存オゾンの還元電流には影響を与えず、より正確で再現性が高い測定を行うことができる。(6)請求項6の発明は、 前記導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極の表面が電気化学的表面酸化されるように、前記検出用電極の電位を制御する電極再生手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の溶存オゾン濃度測定装置を要旨とする。 本発明では、電極再生手段が、ダイヤモンド電極に、電気化学的表面酸化処理を施すことにより、ダイヤモンド電極表面の再生化、及び付着物の分解を行うことができる。ダイヤモンド電極自身は安定かつ不純物が付着しにくいものであるが、このような処理を行うことにより、より正確で再現性が高い測定を行うことができる。 電気化学的表面酸化処理としては、例えば、ダイヤモンド電極の電位を高電位(例えば、2.5〜4.0V)に一定時間保持する処理が挙げられる。(7)請求項7の発明は、 試料溶液に、導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極を接触させ、前記検出用電極の電位を制御するとともに、前記検出用電極に流れる電流量を検知し、前記電位と前記電流量に基づいて前記試料溶液中の溶存オゾン濃度を測定する溶存オゾン濃度測定方法を要旨とする。 本発明によれば、前記請求項1に係る発明と同様の作用効果を奏することができる。(8)請求項8の発明は、 前記導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極は、その表面が酸素終端化されていることを特徴とする請求項7記載の溶存オゾン濃度測定方法を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定方法では、ダイヤモンド電極の表面が酸素終端化されている(ダイヤモンド電極の表面が酸素原子あるいは酸素含有官能基で安定化されている)ことにより、オゾンが溶存する高い酸化雰囲気下においてもダイヤモンド電極の表面が変性しない。そのことにより、一層正確で再現性の高い測定を行うことができる。(9)請求項9の発明は、 前記検出用電極を、容器内に静置された前記試料溶液と接触させることを特徴とする請求項7又は8記載の溶存オゾン濃度測定方法を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定方法は、容器に試料溶液を入れて溶存オゾン濃度を測定することができる。検出手法としては、電気化学的に一般に用いられている、サイクリックボルタンメトリー、クロノアンペロメトリー、ノーマルパルスボルタンメトリー、ディファレンシャルパルスボルタンメトリー等が適用できる。(10)請求項10の発明は、 前記検出用電極を、所定の流路を流れる前記試料溶液と接触させることを特徴とする請求項7又は8記載の溶存オゾン濃度測定方法を要旨とする。 本発明の溶存オゾン濃度測定方法では、流路に試料溶液を連続的に供給しつつ、溶存オゾン濃度を連続的に測定することができる。(11)請求項11の発明は、 前記検出用電極と接触する前記試料溶液に、予め電解質溶液を添加しておくことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の溶存オゾン濃度測定方法を要旨とする。 支持電解質を含まない純水や水道水は電気伝導性が小さいため、前記純水や水道水中の溶存オゾンを検出することは一般に困難である。本発明における溶存オゾン濃度測定方法では、例えば、検出用電極と接触させる前に、試料溶液に予め電解質溶液を加えておくので、支持電解質を含まない純水や水道水中に溶存したオゾンの濃度を測定することができる。本発明の実施の形態を実施例により説明する。1.溶存オゾン濃度測定装置の製造(a)ダイヤモンド電極の作成 アセトン450mlとメタノール50mlとを混合し、アセトン−メタノール混合液を調製した。なお、アセトンとメタノールとは、ダイヤモンド薄膜を形成するための炭素源となる。次に、上記アセトン−メタノール混合液に、ホウ素源としての酸化ホウ素68gを加え、B(ホウ素)/C(炭素)のモル比率が0.01である3成分混合液を調製した。 上記3成分混合液を水素ガスでバブリングすることでガス化し、これをマイクロ波プラズマ中に導入して、シリコンの基板上にホウ素ドープダイヤモンド薄膜を形成して、これをダイヤモンド電極とした。このときの薄膜形成条件は、以下のとおりであった。 マイクロ波の周波数:2.45GHz ダイヤモンド薄膜の形成時間:5時間 ダイヤモンド薄膜の厚み:10μm プラズマの条件:(温度850℃、圧力90Torr、ガス流量500sccm)(b)溶存オゾン濃度測定装置の作成 上記(a)で作成したダイヤモンド電極を用いて、図1に示す溶存オゾン濃度測定装置1を作成した。 溶存オゾン濃度測定装置1は、電解セル3と、導入管5と、排出管7と、ダイヤモンド電極9と、対極11と、参照電極13と、制御検出部15とから構成される。 上記電解セル3は、内部が中空の箱状部材であり、その一方の壁面に、試料溶液を導入するための配管である導入管5を備え、反対側の側面に、試料溶液を排出するための排出管7を備えている。従って、試料溶液は、導入管5から、電解セル3の内部を経て、排出管7へ連続的に流れ、電解セル3は、試料溶液の流路となる。 上記電解セル3の内部において、その底面には、ダイヤモンド薄膜を形成した面が上向きとなるように、上記(a)で作成したダイヤモンド電極9が配置されている。また、電解セル3の内部において、その上方には、白金線からなる対極11と、銀・塩化銀電極である参照電極13とが、それぞれ配置されている。 上記制御検出部15は、上記ダイヤモンド電極9、対極11、及び参照電極13のそれぞれと導電線により接続されており、ダイヤモンド電極9の電位を参照電極13に対して任意に制御することができる。また、制御検出部15は、ダイヤモンド電極9と対極11との間に流れる電流量を測定することができる。 この溶存オゾン濃度測定装置1において、ダイヤモンド電極9に対し、電気化学的表面酸化処理法を実施した。具体的には、電解セル3を0.5Mの硫酸水溶液で満たした状態で、ダイヤモンド電極9の電位を+3.2Vに30分間保ち、電気化学的表面酸化処理法を実施した。人工的に合成したダイヤモンド電極9の表面は、そのままでは、一般に水素原子で終端化されているが、上記の電気化学的表面酸化処理法を実施することにより、ダイヤモンド電極9の表面が酸素で終端化される。尚、当然のことながら、別に準備する電解セルで前記電気化学的表面酸化処理を実施した後、電解セル3にダイヤモンド電極9を配置することも可能である。 2.溶存オゾン濃度の測定を行うための実験系の作成 図1に示すように、溶存オゾン濃度測定装置1と、オゾン水発生装置17と、紫外可視分光光度計19とから成る実験系を作成した。 オゾン水発生装置17は、原料水タンク21と、原料水タンク21から水を引き出すポンプ23と、オゾン発生装置25と、原料タンクから送られた水にオゾン発生装置25で発生したオゾンを混合する気液混合器27とを備えており、オゾン水を製造することができる。 オゾン水発生装置17で製造されたオゾン水は、配管29により、溶存オゾン濃度測定装置1の導入管5、及び紫外可視分光光度計19に送られる。すなわち、配管29は、途中から配管29aと配管29bとに分岐しており、配管29aは、溶存オゾン濃度測定装置1の導入管5に接続し、配管29bは、紫外可視分光光度計19に接続している。オゾン水生成装置17で製造された水は、配管29aを通り、溶存オゾン濃度測定装置1へ送られるとともに、配管29bを通り、紫外可視分光光度計19へも送られ、測定試料の同時検出が可能な構成となっている。 3.オゾン水中での電流―電位曲線の測定 上記1(a)で作成したダイヤモンド電極9について、オゾン濃度2.0mg/Lの静置状態のオゾン水中で、電流―電位曲線を測定した。このとき、支持電解質を0.1Mの過塩素酸とした。測定結果が図2の実線である。また、窒素雰囲気下での電流−電位曲線(図2における点線)と、酸素雰囲気下での電流―電位曲線(図2における破線)も、それぞれ測定した。 オゾン水中での電流−電位曲線において、0V付近に観察されているピークが溶存オゾンの還元応答に対応する。一方、酸素雰囲気下での電流―電位曲線において、酸素の還元反応は、−0.3Vよりも負側で起こっている。よって、ダイヤモンド電極9では、酸素の還元反応が、オゾンの還元反応に影響を与えない。 また、比較例として、金電極について、上記と同様のオゾン水中での電流―電位曲線(図3における実線)と、窒素雰囲気下での電流−電位曲線(図3における点線)と、酸素雰囲気下での電流―電位曲線(図3における破線)とをそれぞれ測定した。また、比較例として、白金電極について、上記と同様のオゾン水中での電流―電位曲線(図4における実線)と、窒素雰囲気下での電流−電位曲線(図4における点線)と、酸素雰囲気下での電流―電位曲線(図4における破線)とをそれぞれ測定した。 金電極と白金電極を用いた場合、これまでの報告では、0.2〜0.8Vの範囲で溶存オゾンの還元応答が観察されるはずであるが、実際には、その応答は明確でなかった。さらに、上記範囲は、一部、酸素の還元反応と重なってしまっていた。 上記1(a)で作成したダイヤモンド電極9について、5種類のオゾン濃度の異なる静置状態のオゾン水中で、電流−電位曲線を測定した。支持電解質を0.1Mの過塩素酸とした。オゾン濃度の異なる静置状態の過塩素酸含有オゾン水のそれぞれについて、オゾン濃度に対し、オゾンの還元反応に伴う還元波のピーク電流値をプロットすることで図5に示す検量線を得た。なお、当業者にとっては自明のことであるが、この検量線は電位掃引速度や電気化学的測定手法に大きく依存することから、採用する条件ごとに検量線を作成する必要がある。 4.共存物質(妨害物質)存在下での電流−電位曲線の測定 上記1(a)で作成したダイヤモンド電極9について、濃度1mMの過酸化水素水溶液中での電流−電位曲線(図6におけるAの曲線)、濃度1mMの塩化ナトリウム水溶液中での電流−電位曲線(図6におけるBの曲線)、濃度1mMの過硫酸水溶液中での電流−電位曲線(図6におけるCの曲線)、濃度1mMのフッ素酸水溶液中での電流−電位曲線(図6におけるDの曲線)、濃度1mMの硝酸水溶液中での電流−電位曲線(図6におけるEの曲線)をそれぞれ測定した。なお、支持電解質を0.1Mの過塩素酸とした。 図6に示すように、上記各共存物質(過酸化水素、塩化ナトリウム、過硫酸、フッ素酸、硝酸)のいずれにおいても、オゾンの還元電流が観察される電位領域では、反応が起こっていない。すなわち、ダイヤモンド電極9を用いた場合は、上記各共存物質が共存する環境下でも、溶存オゾン濃度を正確に定量することができる。 5.オゾン水中の溶存オゾン濃度の測定(a)過塩素酸含有オゾン水についての検量線の作成 (i)上記3で作成した実験系において、オゾン水発生装置17で製造した、支持電解質として過塩素酸を含み、オゾン濃度未知のオゾン水を紫外可視分光光度計19に送り、オゾン濃度を正確に定量した。その際、溶存オゾンの極大吸収が258nmに観察され、モル吸光係数が2900M-1cm―1であることを利用した。なお、このオゾン濃度の定量は、オゾン濃度の異なる(オゾン発生装置17での製造条件が異なる)8種類の過塩素酸含有オゾン水のそれぞれについて行った。 (ii)上記(i)でオゾン濃度を測定したオゾン水を溶存オゾン濃度測定装置1に毎分100mLの流量で供給した状態で、ダイヤモンド電極9の電位を参照電極13に対して−0.3Vに固定し、オゾンの還元反応によりダイヤモンド電極9に流れた電流値を測定した。この電流値の測定は、上記8種類のオゾン水のそれぞれについて行った。 (iii) オゾン濃度の異なる8種類の過塩素酸含有オゾン水のそれぞれについて、上記(i)で測定したオゾン濃度に対し、上記(ii)で測定した電流値をプロットすることで、図7に示す検量線を得た。なお、当業者によっては自明のことであるが、この検量線は装置の形態に大きく依存することから、採用する形態ごとに検量線を作成する必要がある。(b)オゾン濃度未知の溶液に対するオゾン濃度測定 過塩素酸を含むオゾン水(オゾン濃度未知)を調製し、溶存オゾン濃度測定装置1に供給して、還元電流を測定したところ、120μAcm-2であった。なお、溶存オゾン濃度測定装置1における測定条件は上記(a)と同様とした。図7の検量線を用いて、還元電流120μAcm-2を溶存オゾン濃度に換算すると、その値は11.8mg/Lである。一方、同じオゾン水の溶存オゾン量を紫外可視分光光度計19を用いて測定すると、その値は11.8mg/Lであった。この結果から、溶存オゾン濃度測定装置1を用いれば、溶存オゾン濃度を正確に定量できることが確認できた。(c)他の共存物質を含む溶液についての検量線の作成 上記(a)と同様にして、過塩素酸と過酸化水素を含むオゾン水、過塩素酸と塩化ナトリウムを含むオゾン水、過塩素酸と過硫酸を含むオゾン水、過塩素酸と硝酸を含むオゾン水、過塩素酸とフッ素酸を含むオゾン水のそれぞれについて、オゾンの還元反応により流れた電流値をオゾン濃度に対してプロットした検量線(図8)を得た。これらの共存物質の共存下においても検量線は原点を通る直線となるので、それぞれの溶液においてこの検量線を用いて、還元電流値を溶存オゾン濃度に換算することが可能である。 さらに、これらの検量線は不純物の有無に関わらずほぼ一致しており、測定誤差10%程度を許容するのであれば、溶液中の不純物の有無に関わらず一本の検量線で、測定した還元電流値から溶存オゾン濃度を算出することが可能である。 (d)純水と水道水中の溶存オゾン濃度の測定 純水や水道水の電気伝導率は非常に低いため、そのままでは正確な電気化学測定が困難である場合があるが、試料溶液に電解質を加えることで溶存オゾン濃度の測定が可能となる。加える電解質としては純水や水道水中に溶解し、解離してイオンを生ずるものであれば良い。なお、試料溶液との混合を迅速に行うためには、電解質を予め水に溶かし込んだ電解質溶液を加えることが望ましい。例えば、図6に示すようなオゾンの還元反応に影響を与えないような化学種の電解質溶液が使用できる。その際の検量線としては、例えば図8に示すものが使用できる。 6.溶存オゾン濃度測定装置1及びそれを用いた溶存オゾン濃度測定方法が奏する効果 (i) 溶存オゾン濃度測定装置1は、ダイヤモンド電極9を用いている。このダイヤモンド電極9上では、酸素の還元反応が進みにくい。従って、溶存オゾン濃度測定装置1は、ダイヤモンド電極9を用いることにより、オゾンが溶解した溶液中に必然的に溶存する酸素の影響を排除し、オゾンのみを選択的に還元することが可能であり、そのときの還元電流値からオゾン濃度を正確に定量することができる。 この効果は、上記3で測定した、オゾン水中での電流−電位曲線において、酸素の還元反応が生じる電位領域は、溶存オゾンの還元応答に対応するピークから大きく離れていることにより裏付けられる。 (ii) 溶存オゾン濃度測定装置1が備えるダイヤモンド電極9は、オゾンが溶存していない条件での電流応答、すなわちバックグラウンド電流が非常に小さく、検出電流値に及ぼす影響が少ない。このことにより、溶存オゾン濃度測定装置1は、検出精度が非常に高い。 それに対し、ダイヤモンド電極9ではなく、金電極又は白金電極を備えた測定装置では、バックグラウンド電流が大きく、その変動がオゾンの検出電流値に大きな影響を及ぼしてしまう。 (iii) 溶存オゾン濃度測定装置1が備えるダイヤモンド電極9の表面には溶存物質が吸着しにくいため、バックグラウンド電流の変動自体が起こりにくい。また、ダイヤモンド電極9の表面を上記1(b)で述べたように、酸素原子あるいは酸素含有官能器で安定化させることにより、バックグラウンド電流の変動を一層起こりにくくすることができる。すなわち、溶存オゾン濃度測定装置1は、ダイヤモンド電極9を用いることにより、溶存オゾンの高精度の検出が可能である。 それに対し、ダイヤモンド電極9ではなく、金電極又は白金電極を備えた測定装置では、金電極又は白金電極が、酸化性雰囲気下において表面に酸化被膜を形成しやすいため、検出電流において酸化被膜の還元応答が観察されることがあり、バックグラウンド電流の変動が容易に起こってしまう。さらに、金電極と白金電極の表面上には溶存する不純物が吸着しやすいため、これによってもバックグラウンド電流の変動が起こってしまう。 (iv)ダイヤモンド電極9の表面には、上述したように、溶存物質が吸着しにくいので、試料溶液中に汚損物質が溶存していたとしても、その汚損物質がダイヤモンド電極9の表面に吸着し、オゾンの還元反応を阻害することが起こりにくい。従って、溶存オゾン濃度測定装置1は、溶存オゾン水中に多少の汚損物質が含まれていたとしても、溶存オゾン濃度を正確に測定することができる。 それに対し、ダイヤモンド電極9ではなく、金電極又は白金電極を備えた測定装置では、電極の表面に汚損物質が吸着することにより、オゾンの還元反応に起因する電流値自体が変化してしまい、測定した電流値が溶存オゾン濃度を正確に反映するものではなくなってしまう。 (v) 溶存オゾン濃度測定装置1は、電解セル3に試料溶液を連続的に供給しつつ、溶存オゾン濃度を連続的に測定することができる。 (vi) 溶存オゾン濃度測定装置1は、電解セル3の構造が簡略であり、取り扱いが非常に容易である。すなわち、溶存オゾン濃度測定装置1は、ダイヤモンド電極9を用いることにより、妨害物質の影響を受けずに溶存オゾン濃度を検出できるので、オゾンを選択的に透過する透過性隔膜を備える必要がなく、電極類を直接試料溶液に浸漬することができる。また、透過性隔膜の定期的な取り替えも不要である。 (vii) 溶存オゾン濃度測定装置1は、上記のように、オゾンを選択的に透過する透過性隔膜を備える必要がなく、電極類を直接試料溶液に浸漬することができるので、応答速度が非常に速い。 (viii) 溶存オゾン濃度測定装置1が備えるダイヤモンド電極9は、上記のように、汚損されにくいので、特殊薬剤による煩雑な汚れ除去等のメンテナンスが大幅に軽減される。また、ダイヤモンド電極9自身が非常に安定であるため、電極消耗による電極交換が不要となる。 (ix)溶存オゾン濃度測定装置1は試料溶液に電解質溶液を添加する機構を備えており、純水や水道水中の溶存オゾン濃度を測定することができる。添加する電解質溶液としては各種使用可能であるが、塩化ナトリウム(食塩)などを使用した場合には、測定した試料溶液をそのまま環境中に排出できる。 尚、本発明は前記実施例になんら限定されるものではなく、本発明を逸脱しない範囲において種々の態様で実施しうることはいうまでもない。 例えば、電解セル3の形態は、針状のダイヤモンド電極を静止状態の試料溶液に浸漬する形態のもの、板状のダイヤモンド電極の表面を試料溶液が流下する形態のもの、板状のダイヤモンド電極が試料溶液内で回転する形態のもの、板状のダイヤモンド電極が試料溶液中で振動する形態のもの等であってもよい。溶存オゾン濃度測定装置を含む実験系を表す説明図である。ダイヤモンド電極についての電流−電位曲線を表すグラフである。金電極についての電流−電位曲線を表すグラフである。白金電極についての電流−電位曲線を表すグラフである。ピーク電流密度を溶存オゾン濃度に換算する検量線を表すグラフである。共存物質存在下での電流−電位曲線を表すグラフである。電流密度を溶存オゾン濃度に換算する検量線を表すグラフである。共存物質存在下において、電流密度を溶存オゾン濃度に換算する検量線を表すグラフである。符号の説明 1・・・溶存オゾン濃度測定装置 3・・・電解セル 5・・・導入管 7・・・排出管 9・・・ダイヤモンド電極 11・・・対極 13・・・参照電極 15・・・制御検出部 17・・・オゾン水生成装置 19・・・紫外可視分光光度計 試料溶液に接触する検出用電極と、 前記検出用電極の電位を制御する制御手段と、 前記検出用電極に流れる電流量を検知する検知手段と、 を備え、 前記検出用電極が導電性を有するダイヤモンドから成ることを特徴とする溶存オゾン濃度測定装置。 前記導電性を有するダイヤモンドは、その表面が酸素終端化されていることを特徴とする請求項1記載の溶存オゾン濃度測定装置。 前記試料溶液を静置する容器を備え、 前記検出用電極は、前記容器内に静置された前記試料溶液と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の溶存オゾン濃度測定装置。 前記試料溶液の流路を備え、 前記検出用電極は、前記流路を流れる前記試料溶液と接触するように配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の溶存オゾン濃度測定装置。 前記試料溶液に電解質溶液を添加する添加手段を備えることを特徴とする請求項3又は4に記載の溶存オゾン濃度測定装置。 前記導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極の表面が電気化学的表面酸化されるように、前記検出用電極の電位を制御する電極再生手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の溶存オゾン濃度測定装置。 試料溶液に、導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極を接触させ、 前記検出用電極の電位を制御するとともに、前記検出用電極に流れる電流量を検知し、 前記電位と前記電流量に基づいて前記試料溶液中の溶存オゾン濃度を測定する溶存オゾン濃度測定方法。 前記導電性を有するダイヤモンドから成る検出用電極は、その表面が酸素終端化されていることを特徴とする請求項7記載の溶存オゾン濃度測定方法。 前記検出用電極を、容器内に静置された前記試料溶液と接触させることを特徴とする請求項7又は8記載の溶存オゾン濃度測定方法。 前記検出用電極を、所定の流路を流れる前記試料溶液と接触させることを特徴とする請求項7又は8記載の溶存オゾン濃度測定方法。 前記検出用電極と接触する前記試料溶液に、予め電解質溶液を添加しておくことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の溶存オゾン濃度測定方法。 【課題】 応答速度が速く、維持管理が容易であり、溶存オゾンのみを選択的に検出でき、使用状況によって電極特性がばらついてしまうことがなく、電極の耐腐食性が高い溶存オゾン濃度測定装置及び溶存オゾン濃度測定方法を提供すること。【解決手段】 試料溶液に接触する検出用電極と、前記検出用電極の電位を制御する制御手段と、前記検出用電極に流れる電流量を検知する検知手段と、を備え、前記検出用電極が導電性を有するダイヤモンドから成ることを特徴とする溶存オゾン濃度測定装置。【選択図】 図1


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