生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_パルプの離解状態管理方法
出願番号:2005364531
年次:2007
IPC分類:G01N 21/59,G01N 21/47,D21B 1/34


特許情報キャッシュ

森脇 真一 JP 2007170829 公開特許公報(A) 20070705 2005364531 20051219 パルプの離解状態管理方法 独立行政法人 国立印刷局 303017679 森脇 真一 G01N 21/59 20060101AFI20070608BHJP G01N 21/47 20060101ALI20070608BHJP D21B 1/34 20060101ALI20070608BHJP JPG01N21/59 KG01N21/47 BD21B1/34 3 2 OL 5 2G059 4L055 2G059AA05 2G059BB06 2G059DD04 2G059DD13 2G059EE01 2G059EE02 2G059GG10 2G059HH02 2G059HH06 2G059JJ02 2G059KK07 4L055BA11 4L055CA09 4L055DA13 4L055DA34 本発明は、パルプの離解工程において、パルプの離解状態を管理する方法に関するものである。 パルプの離解工程は、スラッシュメーカー、トップファイナーのようなパルプの繊維を分散させる離解機から構成されており、離解機に設置されている離解刃により、パルプの離解、分散を行っている。 離解後のパルプは、水と混合された懸濁液状の紙料となっており、上記紙料の状態は、未離解紙料がなく、完全に繊維状に離解されていることが望ましい。 上記離解工程において最適な紙料の状態を保つためには、常にパルプが完全に繊維状に離解されている状態を管理する必要があった。この状態を管理する際、従来は離解後の上記懸濁液を適量採取し、メスシリンダー内で希釈後(紙料濃度0.3%程度)、メスシリンダーを上下に振り、自然光(透過光)により紙料の離解状態を目視確認していた。 上記のメスシリンダーによる確認では、メスシリンダー越しの曲面状態で目視確認しなければならないこと、また上記懸濁液中の繊維は非常に微細であり、繊維と未離解紙料が同色でコントラストが不鮮明であることから、目視し難く適正な離解状態を管理することが困難である。 なお、パルプ懸濁液中の夾雑物を測定する方法として、オンラインで測定セルの間にパルプ懸濁液を流し、青色光を用いてCCDカメラで検出する自動夾雑物測定装置を用いた方法が利用されている。(特許文献1参照)特開2000−258357号公報 上記の自動夾雑物測定装置は、青色光を用いることでパルプ繊維と夾雑物のコントラストを強調してパルプ懸濁液中の夾雑物を測定する装置であるが、該装置は繊維状ではない形状の物質、すなわち、ちり等の異物及び未離解繊維を分別することなく画一的に検出するにとどまっている。前記状態では、仮にパルプ繊維が完全に離解されていても、ちり等の異物が存在した場合は検出してしまう。したがって、該検出結果では離解の進行状態を評価することはできず、離解時間の延長または終了を判断することはできない。本発明はパルプの離解、分散状態をCCDカメラ等の機材を用いず、目視により繊維の離解状態を確認し離解時間の延長または終了を管理することを目的としている。 前述のように適正な離解状態を管理することができないと、上記懸濁液中に未離解紙料が残存し、その未離解紙料により用紙へ穴が発生するなど用紙の品質低下の要因となるため、紙料状態を最適に保つための効果的な管理方法が必要となっている。 本発明は、上記課題の解決を目的とするものであり、判定する光を青色光又は自然光から青色光に替えることにより、視認性を向上させ、コントラストの不鮮明な未離解紙料の判定を容易にすることを目的とする。 なお、未離解紙料の判定を左右するのは、繊維表面での光の散乱と吸収である。一般的に波長の長い光は吸収が大きくなり、逆に波長の短い光は吸収が小さく散乱が大きくなる。パルプ懸濁液中の微細な繊維を観察する際に、様々な波長を含む自然光よりも青色光、すなわち波長の短い光で観察したほうが繊維表面での光の散乱が大きくなり視認性が向上する。 また、本発明は、パルプの離解工程において、パルプの繊維の状態を確認する方法であって、パルプ懸濁液に水を加えて前記懸濁液を希釈するステップと、前記希釈した懸濁液を光透過性基材からなる容器に入れ、前記容器に青色光を投光するステップと、前記容器に投光された前記青色光を通して前記懸濁液を目視するステップと、前記目視した前記懸濁液中に未離解紙料の有無を確認するステップと、前記未離解紙料の有無に応じて離解時間を調整するステップを備えたことを特徴とするパルプの離解状態管理方法である。また、本発明は、パルプの離解工程において、パルプの繊維の状態を確認する方法であって、パルプ懸濁液に水を加えて前記懸濁液を希釈するステップと、前記希釈した懸濁液を青色の光透過性基材からなる容器に入れ、前記容器に自然光を投光するステップと、前記容器に投光された前記自然光を前記青色の光透過性基材で青色光に変換するステップと、前記青色光を通して前記懸濁液を目視するステップと、前記目視した前記懸濁液中に未離解紙料の有無を確認するステップと、前記未離解紙料の有無に応じて離解時間を調整するステップを備えたことを特徴とするパルプの離解状態管理方法である。 また、本発明は、前記容器を薄型形状とすることを特徴とするパルプの離解状態管理方法である。 本発明の管理方法を用いることにより、目視による懸濁液中の未離解紙料の有無が容易に判定でき、判定精度の向上が図れる。また、抄紙工程での用紙の品質低下を未然に防ぐことができる。 次に、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図1は従来のメスシリンダーを用いた確認方法、図2は本発明の実施形態の1つであり、ブルーガラスを用いて自然光を青色光に変換することによって青色光を単独で用いることと同等の効果を奏する方法を表したものである。 離解後のパルプ懸濁液2を採取し、前記パルプ懸濁液2に水を加えて0.3%程度に希釈する。希釈した前記パルプ懸濁液2を容器5に入れ、自然光を青色光に変換するためのブルーガラス6を通して、目視によりパルプ繊維3の状態を確認する。その結果、パルプ繊維3に混じって未離解紙料4が有れば離解時間を延長する等の措置を講じる。また未離解紙料4が無ければ離解終了とする。 なお、光透過性基材の材質及び容器の形状等はあくまでも一事例を表したものであり、同様の効果を奏するものであればこの限りではない。従来の理解状態管理方法を示す概略図。本発明の離解状態管理方法を示す概略図。符号の説明1 メスシリンダー2 パルプ懸濁液3 パルプ繊維4 未離解紙料5 容器本体6 ブルーガラス パルプの離解工程において、パルプの繊維の状態を確認する方法であって、パルプ懸濁液に水を加えて前記懸濁液を希釈するステップと、前記希釈した懸濁液を光透過性基材からなる容器に入れ、前記容器に青色光を投光するステップと、前記容器に投光された前記青色光を通して前記懸濁液を目視するステップと、前記目視した前記懸濁液中に未離解紙料の有無を確認するステップと、前記未離解紙料の有無に応じて離解時間を調整するステップを備えたことを特徴とするパルプの離解状態管理方法。 パルプの離解工程において、パルプの繊維の状態を確認する方法であって、パルプ懸濁液に水を加えて前記懸濁液を希釈するステップと、前記希釈した懸濁液を青色の光透過性基材からなる容器に入れ、前記容器に自然光を投光するステップと、前記容器に投光された前記自然光を前記青色の光透過性基材で青色光に変換するステップと、前記青色光を通して前記懸濁液を目視するステップと、前記目視した前記懸濁液中に未離解紙料の有無を確認するステップと、前記未離解紙料の有無に応じて離解時間を調整するステップを備えたことを特徴とするパルプの離解状態管理方法。前記容器を薄型形状とすることを特徴とする請求項1又は2記載のパルプの離解状態管理方法。 【課題】 離解工程においては、適正な離解状態を管理することができないと、懸濁液中に未離解紙料が残存し、その未離解紙料により用紙へ穴が発生するなど用紙の品質低下の要因となるため、紙料状態を最適に保つための効果的な管理方法が必要となっている。【解決手段】パルプの離解工程において、離解後のパルプの繊維の状態を確認する方法であって、パルプ懸濁液に水を加えて前記懸濁液を希釈するステップと、前記希釈した懸濁液を青色の光透過性基材からなる容器に入れ、前記容器に自然光を投光するステップと、前記青色の光透過性基材からなる容器で自然光を青色光に変換するステップと、前記容器に投光された前記青色光を通して前記懸濁液を目視するステップと、前記目視した前記懸濁液中に未離解紙料の有無を確認するステップと、前記未離解紙料の有無に応じて離解時間を調整するステップを備えたことを特徴とするパルプの離解状態管理方法。【選択図】 図2


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