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タイトル:公開特許公報(A)_速崩壊性固形製剤
出願番号:2005342554
年次:2006
IPC分類:A61K 47/10,A61K 47/26,A61K 47/38,A61K 9/26


特許情報キャッシュ

大河内 一宏 小山 博義 JP 2006070046 公開特許公報(A) 20060316 2005342554 20051128 速崩壊性固形製剤 武田薬品工業株式会社 000002934 青山 葆 100062144 田中 光雄 100081422 大河内 一宏 小山 博義 JP 1999172532 19990618 A61K 47/10 20060101AFI20060217BHJP A61K 47/26 20060101ALI20060217BHJP A61K 47/38 20060101ALI20060217BHJP A61K 9/26 20060101ALI20060217BHJP JPA61K47/10A61K47/26A61K47/38A61K9/26 14 2000185918 20000616 OL 15 4C076 4C076AA41 4C076BB01 4C076DD29 4C076DD38A 4C076DD41 4C076DD61T 4C076DD67A 4C076EE16B 4C076EE31A 4C076EE38A 4C076FF06 4C076FF52 本発明は、口腔内の唾液または少量の水の存在下において速やかに崩壊する固形製剤、とりわけ口腔内崩壊性固形製剤として有用な速崩壊性固形製剤に関する。 従来より、薬剤の嚥下が困難な患者、高齢者あるいは小児のために、服用しやすい剤形として、口腔内で迅速に崩壊・溶解する固形製剤の開発が進められている。 例えば、特許文献1には、医薬物質と乳糖およびマンニトールを寒天水溶液に縣濁させ、成形ポケット等に充填後、減圧乾燥させて得られる口腔内崩壊錠が記載されている。この成型物は急速な崩壊性が得られる反面、通常の錠剤に比べると強度が弱く、割れ、カケ等が発生し易いことおよび製造に長時間を要することから生産性に劣る製造法である。 また、特許文献2および3には、練合した湿潤粉体を錠剤成形用の穴に充填し湿式成形後、乾燥させて錠剤を製造する方法が記載されている。得られた錠剤は多孔性で適度な空隙率を有していることから、速やかな崩壊性が得られている。しかしこの製造法は、流動性の悪い湿体を充填・圧縮するため、充填バラツキが大きいことに加え、特殊な乾燥機が必要なこともあり、工業的な生産性に劣る。 このため工業的な生産性に優れた乾式打錠法による口腔内崩壊錠の製造についても報告されている。 例えば、特許文献4には、成形性の高い糖類に成形性の低い糖類を組み合わせた乾式打錠法による口腔内崩壊錠の製造法が記載されている。 また、特許文献5には、賦形剤と糖アルコールであるエリスリトールを組み合わせ、乾式あるいは湿式造粒した顆粒を用いた乾式打錠法による口腔内崩壊錠の製法が記載されている。 さらに、特許文献6には、平均粒子径30μm以下の糖または糖アルコールと活性成分および崩壊剤を組み合わせ、口腔内で速やかに崩壊する錠剤の製造法が記載されている。これに記載されている製造法によれば、D−マンニトールや乳糖等の糖または糖アルコールを微粉砕したのち、崩壊剤等を加えて圧縮成形した成型物には、速やかな崩壊性が得られるが、粉砕前の粗い糖(乳糖,平均粒子径80μm)あるいは糖アルコール(D−マンニトール,平均粒子径60μm)を用いた成形物の場合、低い打錠圧では成形が困難であり、高い打錠圧で成形しても十分な機械的硬度が得られていない。 また、D−マンニトールは圧縮成形を受けた場合、臼壁面との間で極めて高い摩擦(バインディング)を生ずることが知られている。さらに、微粉砕を行うことは、臼壁面との摩擦を助長するばかりでなく、錠剤製造時の流動性低下といったハンドリング面からも好ましくない(非特許文献1および2)。国際公開第93/12769号パンフレット特開平6−218028号公報特開平8−19589号公報国際公開第95/20380パンフレット国際公開第98/02185パンフレット国際公開第97/47287パンフレット第14回製剤と粒子設計シンポジウム講演要旨集p.115(1997)Handbook of Pharmaceutical Excipients 2nd Ed. P.294(1994),The Pharmaceutical Press 本発明者らは、特殊な製剤技術を必要とすることなく、一般的な設備で工業的な生産が可能な口腔内崩壊錠について検討を行った。 その結果、活性成分に比較的粗い糖または糖アルコール、崩壊剤およびセルロース類を組み合わせることにより、低い乾式の圧縮圧でも実用上問題ない硬度を有し、かつ速やかな崩壊性と製造性に問題のない口腔内崩壊錠が得られることを見い出し、さらに研究を進めた結果、本発明を完成した。 すなわち、本発明は、(1)a)活性成分、b)平均粒子径が30μm〜300μm(30μm以上300μm以下)の糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有してなる速崩壊性固形製剤;(2)口腔内速崩壊性固形製剤である前記(1)記載の製剤;(3)錠剤である前記(1)記載の製剤;(4)固形製剤100重量部に対して、糖または糖アルコールを40〜95重量部含有する前記(1)記載の製剤;(5)固形製剤100重量部に対して、崩壊剤を0.5〜15重量部含有する前記(1)記載の製剤;(6)固形製剤100重量部に対して、セルロース類を0.5〜40重量部含有する前記(1)記載の製剤;(7)糖がブドウ糖、果糖、乳糖、蔗糖およびトレハロースから選ばれる1種又は2種以上である前記(1)記載の製剤;(8)糖が乳糖である前記(1)記載の製剤;(9)糖アルコールがD−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種又は2種以上である前記(1)記載の製剤;(10)糖アルコールがD−マンニトールである前記(1)記載の製剤;(11)平均粒子径が30μm〜300μmの糖または糖アルコールとして、平均粒子径が30μm〜300μmのD−マンニトールを用いることを特徴とする前記(1)記載の製剤;(12)崩壊剤がカルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよびクロスポビドンから選ばれる1種又は2種以上である前記(1)記載の製剤;(13)セルロース類が結晶セルロース、粉末セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルメロースから選ばれる1種又は2種以上である前記(1)記載の製剤;(14)活性成分が塩酸マニジピンである前記(1)記載の製剤;(15)活性成分がボグリボースである前記(1)記載の製剤;(16)活性成分がカンデサルタンシレキセチルである前記(1)記載の製剤;(17)活性成分が塩酸ピオグリタゾンである前記(1)記載の製剤;(18)a)活性成分、b)平均粒子径が30μm〜300μm(30μm以上300μm以下)の糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する混合物を圧縮成形することを特徴とする前記(1)記載の製剤の製造法;(19)a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満(5μm以上90μm未満)の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μm(90μm以上500μm以下)の糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有してなる速崩壊性固形製剤;(20)成分b−1)1重量部に対して、成分b−2)を0.1〜10重量部含有する前記(19)記載の製剤;(21)成分b−1)および成分b−2)として、成分b−1)と成分b−2)との混合物を用いることを特徴とする前記(19)記載の製剤;(22)混合物の平均粒子径が30μm〜300μm(30μm以上300μm以下)である前記(21)記載の製剤;(23)成分b−1)の平均粒子径が30μm〜90μm未満(30μm以上90μm未満)である前記(19)記載の製剤;(24)成分b−1)の平均粒子径が35〜80μm(35μm以上80μm以下)である前記(19)記載の製剤;(25)成分b−2)の平均粒子径が90μm〜300μm(90μm以上300μm以下)である前記(19)記載の製剤;(26)成分b−2)の平均粒子径が90〜200μm(90μm以上200μm以下)である前記(19)記載の製剤;(27)糖がブドウ糖、果糖、乳糖、蔗糖およびトレハロースから選ばれる1種又は2種以上である前記(19)記載の製剤;(28)糖が乳糖である前記(19)記載の製剤;(29)糖アルコールがD−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種又は2種以上である前記(19)記載の製剤;(30)糖アルコールがD−マンニトールである前記(19)記載の製剤;(31)成分b−1)および成分b−2)として、平均粒子径が30μm〜90μm未満のD−マンニトールおよび平均粒子径が90μm〜300μmのD−マンニトールを用いることを特徴とする前記(19)記載の製剤;(32)a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満(5μm以上90μm未満)の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μm(90μm以上500μm以下)の糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する混合物を圧縮成形することを特徴とする前記(19)記載の製剤の製造法;などに関する。 かくして得られる本発明の速崩壊性固形製剤、好ましくは口腔内速崩壊性固形製剤、さらに好ましくは口腔内速崩壊性錠剤は口腔内での速やかな崩壊性を示し、適度な製剤強度を示す。また、優れた製造性を示す。 すなわち、本発明の口腔内崩壊型錠剤の口溶け時間(健康な成人男子及び女子の口腔内の唾液で錠剤が完全に崩壊するまでの時間)は、錠剤の大きさおよび厚みによっても異なるが、通常5〜90秒、好ましくは5〜60秒程度である。また、硬度(錠剤硬度計による測定値)は、通常10〜200N、好ましくは10〜150N程度である。 従って、本発明の口腔内崩壊型錠剤は、薬剤の嚥下が困難な患者、高齢者、小児用の服用しやすい錠剤として、また一般成人の緊急時の安全な製剤として、医薬成分を含有する従来の医薬製剤と同様に種々の病気の治療、予防に用いることができ、長期間の保存、安定性にも優れている。 なお、この製剤は口腔内で崩壊させることなく服用することや、水と一緒に服用することもできる。また、この製剤をコップ等に入れた水等に溶かした後、服用することもできる。 本発明で用いられる活性成分としては、固形状、結晶状、油状、溶液状など何れのものでもよく、例えば滋養強壮保健薬、解熱鎮痛消炎薬、向精神薬、抗不安薬、抗うつ薬、催眠鎮静薬、鎮痙薬、中枢神経作用薬、脳代謝改善剤、脳循環改善剤、抗てんかん剤、交感神経興奮剤、胃腸薬、制酸剤、抗潰瘍剤、鎮咳去痰剤、鎮吐剤、呼吸促進剤、気管支拡張剤、アレルギー用薬、歯科口腔用薬、抗ヒスタミン剤、強心剤、不整脈用剤、利尿薬、血圧降下剤、血管収縮薬、冠血管拡張薬、末梢血管拡張薬、高脂血症用剤、利胆剤、抗生物質、化学療法剤、糖尿病用剤、骨粗しょう症用剤、抗リウマチ薬、骨格筋弛緩薬、鎮けい剤、ホルモン剤、アルカロイド系麻薬、サルファ剤、痛風治療薬、血液凝固阻止剤、抗悪性腫瘍剤などから選ばれた1種または2種以上の成分が用いられる。 滋養強壮保健薬には、例えばビタミンA、ビタミンD、ビタミンE(酢酸d−α−トコフェロールなど)、ビタミンB1(ジベンゾイルチアミン、フルスルチアミン塩酸塩など)、ビタミンB2(酪酸リボフラビンなど)、ビタミンB6(塩酸ピリドキシンなど)、ビタミンC(アスコルビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウムなど)、ビタミンB12(酢酸ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミンなど)のビタミン、カルシウム、マグネシウム、鉄などのミネラル、タンパク、アミノ酸、オリゴ糖、生薬などが含まれる。 解熱鎮痛消炎薬としては、例えばアスピリン、アセトアミノフェン、エテンザミド、イブプロフェン、塩酸ジフェンヒドラミン、dl-マレイン酸クロルフェニラミン、リン酸ジヒドロコデイン、ノスカピン、塩酸メチルエフェドリン、塩酸フェニルプロパノールアミン、カフェイン、無水カフェイン、セラペプターゼ、塩化リゾチーム、トルフェナム酸、メフェナム酸、ジクロフェナクナトリウム、フルフェナム酸、サリチルアミド、アミノピリン、ケトプロフェン、インドメタシン、ブコローム、ペンタゾシンなどが挙げられる。 向精神薬としては、例えばクロルプロマジン、レセルピンなどが挙げられる。抗不安薬としては、例えばアルプラゾラム、クロルジアゼポキシド、ジアゼパムなどが例示される。 抗うつ薬としては、例えばイミプラミン、塩酸マプロチリン、アンフェタミンなどが例示される。 催眠鎮静薬としては、例えばエスタゾラム、ニトラゼパム、ジアゼパム、ペルラピン、フェノバルビタールナトリウムなどが例示される。 鎮痙薬には、例えば臭化水素酸スコポラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸パパベリンなどが含まれる。 中枢神経作用薬としては、例えばシチコリンなどが例示される。 脳代謝改善剤としては、例えば塩酸メクロフェニキセートなどが挙げられる。 脳循環改善剤としては、例えばビンポセチンなどが挙げられる。 抗てんかん剤としては、例えばフェニトイン、カルバマゼピンなどが挙げられる。 交感神経興奮剤としては、例えば塩酸イソプロテレノールなどが挙げられる。 胃腸薬には、例えばジアスターゼ、含糖ペプシン、ロートエキス、セルラーゼAP3、リパーゼAP、ケイヒ油などの健胃消化剤、塩化ベルベリン、耐性乳酸菌、ビフィズス菌などの整腸剤などが含まれる。 制酸剤としては、例えば炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム、酸化マグネシウムなどが挙げられる。 抗潰瘍剤としては、例えばランソプラゾール、オメプラゾール、ラベプラゾール、ファモチジン、シメチジン、塩酸ラニチジンなどが挙げられる。 鎮咳去痰剤としては、例えば塩酸クロペラスチン、臭化水素酸デキストロメルトファン、テオフィリン、グァヤコールスルホン酸カリウム、グアイフェネシン、リン酸コデインなどが挙げられる。 鎮吐剤としては、例えば塩酸ジフェニドール、メトクロプラミドなどが挙げられる。 呼吸促進剤としては、例えば酒石酸レバロルファンなどが挙げられる。 気管支拡張剤としては、例えばテオフィリン、硫酸サルブタモールなどが挙げられる。 アレルギー用薬としては、アンレキサノクス、セラトロダストなどが挙げられる。 歯科口腔用薬としては、例えばオキシテトラサイクリン、トリアムシノロンアセトニド、塩酸クロルヘキシジン、リドカインなどが例示される。 抗ヒスタミン剤としては、例えば塩酸ジフェンヒドラミン、プロメタジン、塩酸イソチペンジル、dl-マレイン酸クロルフェニラミンなどが挙げられる。 強心剤としては、例えばカフェイン、ジゴキシンなどが挙げられる。 不整脈用剤としては、例えば塩酸プロカインアミド、塩酸プロプラノロール、ピンドロールなどが含まれる。 利尿薬としては、例えばイソソルピド、フロセミド、ヒドロクロロチアジドなどが挙げられる。 血圧降下剤としては、例えば塩酸デラプリル、カプトプリル、塩酸ヒドララジン、塩酸ラベタロール、塩酸マニジピン、カンデサルタンシレキセチル、メチルドパ、ペリンドプリルエルブミンなどが挙げられる。 血管収縮剤としては、例えば塩酸フェニレフリンなどが挙げられる。 冠血管拡張剤としては、例えば塩酸カルボクロメン、モルシドミン、塩酸ペラパミルなどが挙げられる。 末梢血管拡張薬としては、例えばシンナリジンなどが挙げられる。 高脂血症用剤としては、例えばセリバスタチンナトリウム、シンバスタチン、プラバスタチンナトリウム、アトルバスタチンカルシウム水和物などが挙げられる。 利胆剤としては、例えばデヒドロコール酸、トレピプトンなどが挙げられる。 抗生物質には、例えばセファレキシン、セファクロル、アモキシシリン、塩酸ピプメシリナム、塩酸セフォチアムヘキセチル、セファドロキシル、セフィキシム、セフジトレンピボキシル、セフテラムピボキシル、セフポドキシミプロキセチルなどのセフェム系、アンピシリン、シクラシン、ナリジクス酸、エノキサシンなどの合成抗菌剤、カルモナムナトリウムなどのモノバクタム系、ペネム系及びカルバペネム系抗生物質などが挙げられる。 化学療法剤としては、例えばスルファメチゾールなどが挙げられる。 糖尿病用剤としては、例えばトルブタミド、ボグリボース、塩酸ピオグリタゾン、グリベンクラミド、トログリダゾンなどが挙げられる。 骨粗しょう症用剤としては、例えばイプリフラボンなどが挙げられる。 骨格筋弛緩薬としては、メトカルバモールなどが挙げられる。 鎮けい剤としては、塩酸メクリジン、ジメンヒドリナートなどが挙げられる。 抗リウマチ薬としては、メソトレキセート、ブシラミンなどが挙げられる。 ホルモン剤としては、例えばリオチロニンナトリウム、リン酸デキメタゾンナトリウム、プレドニゾロン、オキセンドロン、酢酸リュープロレリンなどが挙げられる。 アルカロイド系麻薬として、アヘン、塩酸モルヒネ、トコン、塩酸オキシコドン、塩酸アヘンアルカロイド、塩酸コカインなどが挙げられる。 サルファ剤としては、例えばスルフィソミジン、スルファメチゾールなどが挙げられる。 痛風治療薬としては、例えばアロプリノール、コルヒチンなどが挙げられる。 血液凝固阻止剤としては、例えばジクマロールが挙げられる。 抗悪性腫瘍剤としては、例えば5−フルオロウラシル、ウラシル、マイトマイシンなどが挙げられる。 なかでも、活性成分としては、塩酸マニジピン、ボグリボース、カンデサルタンシレキセチル、塩酸ピオグリタゾンなど、とりわけ塩酸マニジピンが好ましく用いられる。 活性成分は、一般に医療、食品分野などで用いられる希釈剤などによって希釈されたものであってもよい。また活性成分の苦味のマスキングを目的として処理したものを用いてもよい。 上記した活性成分の使用量は、活性成分の種類・投与量により異なるが、例えば、本発明の固形医薬製剤100重量部に対して0.01〜40重量部、好ましくは0.01から20重量部である。 本発明で用いられる糖としては、ブドウ糖、果糖、乳糖、蔗糖、トレハロースなどが挙げられ、乳糖が好ましく用いられる。 本発明で用いられる糖アルコールとしては、D−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトール、ソルビトールなどが挙げられ、D−マンニトールが好ましく用いられる。 また、糖および糖アルコールについては、それぞれの中で1種類または2種類以上を組み合わせ用いてもよく、糖および糖アルコールを組み合わせ用いてもよい。 本発明に用いる糖または糖アルコール(好ましくは、糖アルコール、さらに好ましくは、D−マンニトール)の平均粒子径は、30〜300μm(例えば、レーザー回折式粒度分布測定装置、SYMPATEC社:HELOS&RODOSなどにより測定)であり、好ましくは平均粒子径が30μmを越える糖または糖アルコールであり、平均粒子径が31μm以上の糖または糖アルコールがより好ましく、とりわけ、平均粒子径が35〜200μmの糖または糖アルコールが好ましく用いられる。このような粒子径の糖または糖アルコールは、市販品(DMVの乳糖100M、乳糖200M、フロイント産業(株)の乳糖造粒粉末ダイラクトーズR、ダイラクトーズS、メグレジャパンのタブレトース、フローラック100、東和化成(株)のマンニットSおよびマリンクリスタル、メルク社の1.05980、セルスタージャパンのMannidex、旭化成工業(株)のトレハロースP、東和化成工業(株)のソルビトールDP-50M、アマルテイMR−50、加藤化学の純果糖Sなど)として入手することができる。また、平均粒子径が5〜30μmの糖または糖アルコールは、市販品(メグレジャパンのグラニュラック230、ソルボラック400、東和化成工業(株)のマンニットP、キシリトールP、アマルテイMR−100、日研化学(株)のエリスリトール(微粉)など)として入手することができ、平均粒子径が200〜500μmの糖または糖アルコールは、市販品(メグレジャパンのサッシェラック80、旭化成工業(株)のトレハロースG、キシリトールXC、日研化学(株)のエリスリトール、サンエイ糖化の無水結晶ぶどう糖TDA―S、含水結晶ぶどう糖TDHなど)として入手することができる。さらに、平均粒子径が500μm以上の糖または糖アルコールは、市販品(メグレジャパンのプリズマラック40、加藤化学の純果糖、東和化成工業(株)のアマルテイMR−20、ソルビトールDP―10Mなど)として入手することができる。必要な平均粒子径の糖または糖アルコールを得るために、上述の各種市販品から粉砕などの方法を用いて調製することもできる。粉砕は、カッターミル、ジェットミル、ハンマーミルなどを用いて行うことができる。 また、成形物の強度を大きくするために平均粒子径5μm〜90μm未満(好ましくは30〜90μm未満)の糖または糖アルコールと製造時の流動性を向上させるために平均粒子径が90μm〜500μm(好ましくは90μm〜300μm)の糖または糖アルコールを組み合わせ用いても良い。また、平均粒子径5μm〜90μm未満(好ましくは30〜90μm未満、さらに好ましくは平均粒子径35〜80μm)の細かい糖または糖アルコールと平均粒子径90μm〜500μm(好ましくは90μm〜300μm、さらに好ましくは平均粒子径90〜200μm)の粗い糖または糖アルコールとを組み合わせて用いる場合、細かい糖または糖アルコール1重量部に対して、通常、粗い糖または糖アルコールを0.1〜10重量部を、好ましくは0.2〜5重量部用いるのがよい。特に、活性成分が、塩酸マニジピンである場合、細かい糖または糖アルコール1重量部に対して、通常、粗い糖または糖アルコールを0.2〜3.5重量部を、好ましくは0.3〜2.5重量部用いるのがよい。 また、細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとを組み合わせて用いる場合、それぞれの中で1種類または2種類以上を組み合わせ用いてもよく、細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとは、それぞれの組み合わせが同一であっても、異なっていてもよい。さらに、細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとは、粉末の状態で混合した混合物を原料として用いて、本発明の速崩壊性固形製剤を成形してもよいが、例えば、細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとを2以上の群に分けて、顆粒などを製造した後に、本発明の速崩壊性固形製剤として成形してもよい。細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとを粉末の状態で混合した混合物を原料として用いる場合、当該混合物の粒度分布においては、2以上のピークを示すことが望ましく、また、当該混合物の平均粒子径は、30μm〜300μmであることが好ましい。 細かい糖または糖アルコールと粗い糖または糖アルコールとの好ましい組み合わせとしては、平均粒子径が30μm〜90μm未満のD−マンニトールおよび平均粒子径が90μm〜300μmのD−マンニトールなどが挙げられる。 糖または糖アルコールの使用量としては、固形医薬製剤100重量部に対して40〜95重量部、好ましくは50〜90重量部である。 崩壊剤としては、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン等が用いられ、その使用量は、固形医薬製剤100重量部に対して0.5〜15重量部、好ましくは1〜10重量部である。 崩壊剤の具体例としては、例えばクロスポビドン[ISP Inc.(米国), BASF(ドイツ)製]、クロスカルメロースナトリウム(FMC−旭化成)、カルメロースカルシウム(五徳薬品)やカルボキシメチルスターチナトリウム(松谷化学(株)、木村産業(株)など)などが挙げられる。 該クロスポビドンは、1−エテニル−2−ピロリジノンホモポリマーと称される架橋された重合物であればいずれでもよく、通常分子量 1,000,000以上のクロスポビドンが用いられる。市販品として入手可能なクロスポビドンの具体例としては、例えばクロス−リンクト(架橋)ポビドン、コリドンCL[BASF(ドイツ)製]、ポリプラスドンXL,XL−10,INF−10[ISP Inc.(米国)製]などが挙げられる。 セルロース類としては、結晶セルロース、粉末セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース等が用いられ、その使用量は、固形医薬製剤100重量部に対して0.5〜40重量部、好ましくは1〜20重量部である。 結晶セルロースの具体例としては、例えばセオラスKG801、アビセルPH101,PH102,PH301,PH302,PH−F20、アビセルRC−A591NF(いずれも旭化成(株)製)等が挙げられ、微結晶セルロースと呼ばれているものも含まれる。 低置換度ヒドロキシプロピルセルロースの具体例としては、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースLH11,LH21,LH31,LH22,LH32,LH20,LH30、LH32,LH33(いずれも信越化学(株)製)等のヒドロキシプロポキシル基含量が5〜16重量%の低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。これらは市販品として入手が可能である。あるいは公知の方法、例えば特公昭57−53100に記載の方法あるいはこれに準ずる方法により製造することができる。 また、活性成分、崩壊剤類およびセルロース類については、それぞれの中で1種類または2種類以上を組み合わせ用いてもよい。 その他、本発明の製剤は、発明の効果に支障のない限り、賦形剤としてのトウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギコデンプン、コメデンプン、部分アルファー化デンプン、アルファ−化デンプン、有孔デンプン等のデンプン類や一般製剤の製造に用いられる種々の添加剤を適当量含んでいてもよい。このような添加剤として、例えば賦形剤、結合剤、酸味料、発泡剤、人工甘味料、香料、滑沢剤、着色剤、安定化剤、pH調整剤、界面活性剤などが挙げられる。 賦形剤としては、無機の賦形剤として、無水リン酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、軽質無水ケイ酸などが挙げられる。 結合剤としては、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アラビアゴム末、ゼラチン、プルランなどが挙げられる。 酸味剤としては、例えばクエン酸、酒石酸、リンゴ酸、アスコルビン酸などが挙げられる。 発泡剤としては、例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなどが挙げられる。甘味料としては、例えばサッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチンなどが挙げられる。 香料としては、例えばレモン油、オレンジ油、メントールなどが挙げられる。 滑沢剤としては、例えばステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどが挙げられる。 着色剤としては、例えば食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号などの食用色素、食用レーキ色素、三二酸化鉄などが挙げられる。 安定化剤としては、エデト酸ナトリウム、トコフェロール、シクロデキストリン等が挙げられる。 pH調整剤としては、クエン酸塩、リン酸塩、炭酸塩、酒石酸塩、フマル酸塩、酢酸塩、アミノ酸塩などが挙げられる。 界面活性剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、硬化油、ポリオキシエチレン(160)ポリオキシプロピレン(30)グリコールなどが挙げられる。 これらに用いられる粒子径については特に制限がないが、口腔内でのザラツキ感を生じにくい粒子径500μm以下が好ましい。また、これらの賦形剤は、いずれか1種類を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。 また、本発明の固形製剤を製造する際に、細粒状の核を用いてもよく、このような核を活性成分、添加剤などで被覆した後、さらに味・臭気のマスキング、腸溶性化または徐放化などを目的として、公知の方法によってコーティングして用いてもよい。 本発明の固形製剤は、例えば、a)活性成分、b)平均粒子径が30μm〜300μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する混合物を圧縮成形することにより、あるいは、a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する混合物を圧縮成形することにより、製造することができる。 また、2つの群に分けて製造する方法としては、例えば、(1)a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μmから90μm未満の糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する群とb−2)平均粒子径が90μmから500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する群を混合し、必要に応じ、流動化剤、滑沢剤、甘味剤などを適当量混合し、圧縮成形する。(2)a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μmから90μm未満の糖または糖アルコールおよびc)崩壊剤を含有する群とb−2)平均粒子径が90μmから500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する群を混合し、必要に応じ、セルロース類、流動化剤、滑沢剤、甘味剤などを適当量混合し、圧縮成形する。(3)a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μmから90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μmから500μmの糖または糖アルコールおよびc)崩壊剤、さらに所望によりd)セルロース類を含有する群とb−1)平均粒子径が5μmから90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μmから500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有する群を混合し、必要に応じ、セルロース類、流動化剤、滑沢剤、甘味剤などを適当量混合し、圧縮成形する。 具体的な製造法としては、活性成分と製剤原料を適当な混合機で混合した後、直接打錠して製造する方法などが挙げられる。また、スラッグ法あるいはローラーコンパクター法により、乾式で圧縮し造粒する方法や、必要により結合剤を分散あるいは溶解させた水,アセトン,エチルアルコール,プロピルアルコールあるいはこれらの混液を用いて、湿式造粒法により錠剤用顆粒を製造する方法、さらには2つ以上の別群に分けて錠剤用顆粒を製造する方法などを用いてもよい。錠剤用顆粒から錠剤を製造する際には必要に応じ、セルロース類、崩壊剤、流動化剤、滑沢剤、香料、甘味剤などを混合してもよい。 錠剤は、例えば単発錠剤機、ロータリー式打錠機などが用いて成型される。打錠の際の圧力は、通常2.5〜30kN/cm2である。本発明の固形製剤の形状は特に制限されないが、丸形、キャプレット形、ドーナツ形、オブロング形等の形状および積層錠、有核錠などであってもよく、さらにはコーティングによって被覆をすることもできる。また、識別性のためのマーク、文字さらには分割用の割線を付すこともある。 以下、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。 実施例及び比較例で得られた錠剤は下記試験法によって、錠剤硬度および口腔内崩壊時間を測定した。また、錠剤製造時の流動性、バインデング性の有無と杵表面への粉末付着の観察を行い製造性の評価も行った。(1)硬度試験錠剤硬度計(富山産業(株)製)を用いて測定した。試験は5錠または10錠で行い、その平均値を示す。(2)口腔内崩壊時間錠剤が口腔内の唾液のみで崩壊するまでの時間を健康な成人男子3名(35才、49才、51才)により測定した。 実施例1 塩酸マニジピン40g、D−マンニトール(東和化成:マンニットS、平均粒子径130μm)303.4g、結晶セルロース(旭化成)50g、トウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)50gおよび軽質無水ケイ酸(ワイケイエフ)1gを流動造粒乾燥機(パウレック社,LAB−1型)に仕込み、D−マンニトール18gおよび黄色三二酸化鉄(Anstead)0.6gを含む精製水139gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物を得た。 造粒物347gにクロスポビドン(ISP)25g、軽質無水ケイ酸1g、ステアリン酸マグネシウム(太平化学)10g、アスパルテーム(味の素)1gを加え、混合末を得た。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧9.8kN(1トン)/cm2)。 実施例2 塩酸マニジピン180g、D−マンニトール495g(メルク社:1.05980,平均粒子径45μm)、トウモロコシデンプン225g、結晶セルロース112.5g、軽質無水ケイ酸2g、クロスポビドン56.3gを流動造粒乾燥機(パウレック社,FD−3SN型)に仕込み、D−マンニトール42.8gおよび黄色三二酸化鉄1.4gを含む精製水540gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Aを得た。 一方、D―マンニトール(東和化成:マンニットS)872.1g、結晶セルロース112.5gおよびクロスポビドン56.3gを流動造粒乾燥機(パウレック社,FD−3SN型)に仕込み、、D−マンニトール36.2gおよび黄色三二酸化鉄1.4gを含む精製水540gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Bを得た。 造粒物A1003g、造粒物B971g、軽質無水ケイ酸6.3g、アスパルテーム4.1g、ステアリン酸マグネシウム41gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧4.9kN,9.8kNおよび19.6kN/cm2)。 実施例3 塩酸マニジピン90g、D−マンニトール416g(メルク社:1.05980,平均粒子径45μm)、トウモロコシデンプン189g、結晶セルロース94.5g、軽質無水ケイ酸1.7g、クロスポビドン47.3gを流動造粒乾燥機(パウレック社,FD−3SN型)に仕込み、D−マンニトール33.5gおよび黄色三二酸化鉄0.4gを含む精製水423gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Cを得た。 一方、D―マンニトール(東和化成:マンニットS)884g、結晶セルロース105gおよびクロスポビドン52.5gを流動造粒乾燥機(パウレック社,FD−3SN型)に仕込み、D−マンニトール35.7gおよび黄色三二酸化鉄0.4gを含む精製水540gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Dを得た。 造粒物C760g、造粒物D845g、軽質無水ケイ酸5.1g、アスパルテーム3.9g、ステアリン酸マグネシウム33gを混合した。 この混合末を1錠当たり210mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.0mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例4 塩酸マニジピン80g、D−マンニトール220g(メルク社:1.05980,平均粒子径45μm)、トウモロコシデンプン100g、軽質無水ケイ酸1.2gを流動造粒乾燥機(パウレック社,LAB−1型)に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達)6gおよび黄色三二酸化鉄0.4gを含む精製水200gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Eを得た。 一方、D―マンニトール(東和化成:マンニットS)400.5gおよび結晶セルロース100gを流動造粒乾燥機(パウレック社,LAB−1型)に仕込み、、D−マンニトール16.1gおよび黄色三二酸化鉄0.8gを含む精製水180gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Fを得た。 造粒物E203.8g、造粒物F258.8g、クロスポビドン25g、軽質無水ケイ酸1.4g、アスパルテーム1gおよびステアリン酸マグネシウム10gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例5 D−マンニトール(東和化成:マンニットS)289g、結晶セルロース40g、トウモロコシデンプン40gおよび軽質無水ケイ酸1.2gを流動造粒乾燥機(パウレック社,LAB−1型)に仕込み、ボグリボースを0.4g、食用黄色5号10mgを含む精製水120gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物を得た。 造粒物296gにクロスポビドン16g、軽質無水ケイ酸0.32g、ステアリン酸マグネシウム6.4g、アスパルテーム0.96gを加え、混合末を得た。 この混合末を1錠当たり200mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.0mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例6 カンデサルタンシレキセチル16g、マンニトール(東和化成:マンニットS)273g、結晶セルロース40g、トウモロコシデンプン40gおよび軽質無水ケイ酸1.2gを流動造粒乾燥機(パウレック社,LAB−1型)に仕込み、精製水120gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物を得た。 造粒物296gにクロスポビドン16g、軽質無水ケイ酸0.32g、ステアリン酸マグネシウム6.4g、アスパルテーム0.96gを加え、混合末を得た。 この混合末を1錠当たり200mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.0mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例7 塩酸ピオグリタゾン660mg、D−マンニトール(東和化成:マンニットS)2670mg、結晶セルロース500mg、トウモロコシデンプン500mg、クロスポビドン500mgおよび軽質無水ケイ酸20mg、ステアリン酸マグネシウム100mg、アスパルテーム50mgを錠剤瓶で混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(島津製作所,万能試験機 UH−10A、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例8 塩酸マニジピン900g、乳糖造粒粉末(フロイント産業:ダイラクトースS、平均粒子径 80μm)1374.8g、クロスポビドン301.5g、およびトウモロコシデンプン(日本コーンスターチ)211.5gを流動造粒乾燥機(富士産業,FD−5S型)に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース(日本曹達)225gおよび黄色三二酸化鉄2.3gを含む精製水4500gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Gを得た。次に、造粒物Gをパワーミル(昭和化学機械工作所、P−3)を用い、スクリーンサイズ(1.0mmφ)にて整粒し、整粒物Gを得た。 一方、D―マンニトール(東和化成:マンニットS)2856g、 D―マンニトール(メルク社:1.05980)1650gおよびクロスポビドン249gを流動造粒乾燥機(富士産業,FD−5S型)に仕込み、 D―マンニトール(東和化成:マンニットS)150gおよび黄色三二酸化鉄7.5g及び無水クエン酸37.5gを含む精製水1500gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物Hを得た。造粒物Gをパワーミルを用い、スクリーンサイズ(1.0mm)にて整粒し、整粒物Hを得た。 整粒物G737g、整粒物H1815g、結晶セルロース151.3g、アスパルテーム5.5g、ステアリン酸マグネシウム41.3gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(菊水製作所,コレクト12HUK、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧7.4kN/cm2)。 実施例9 塩酸マニジピン44g、トレハロース442.4g(旭化成(株):トレハロースP,平均粒子径44μm)、およびクロスポビドン33gを流動造粒乾燥機(パウレック社, LAB−1型)に仕込み、ヒドロキシプロピルセルロース11gを含む精製水231gを噴霧し、造粒、乾燥工程を経て造粒物を得た。 造粒物459.4g、結晶セルロース27.2g、アスパルテーム1.0g、ステアリン酸マグネシウム7.4gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(菊水製作所,コレクト19KAWC、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧2.9kN/cm2)。 実施例10 トレハロース(旭化成(株):トレハロースG、平均粒子径346μm)を、パワーミル(昭和化学機械工作所、P−3)を用い、スクリーンサイズ(0.5mmφ)にて粉砕し、平均粒子径185μmのものを得た。 実施例9のトレハロースを、上記粉砕トレハロースに置き換え、実施例9と同様の条件で錠剤を製造した。 実施例11 エリスリトール(日研化学(株):平均粒子径474μm)を、パワーミル(昭和化学機械工作所、P−3)を用い、スクリーンサイズ(0.5mmφ)にて粉砕し、平均粒子径178μmのものを得た。 実施例9のトレハロースを、上記粉砕エリスリトールに置き換え、実施例9と同様の条件で錠剤を製造した。(圧縮圧7.4kN/cm2) 実施例12 キシリトール(東和化成(株):キシリットXC、平均粒子径363μm)を、パワーミル(昭和化学機械工作所、P−3)を用い、スクリーンサイズ(0.5mmφ)にて粉砕し、平均粒子径135μmのものを得た。 塩酸マニジピン50g、上記粉砕キシリトール、クロスポビドン37.5g、結晶セルロース15.6g、およびステアリン酸マグネシウム9.4gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(島津製作所,万能試験機 UH−10A、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧14.7kN/cm2)。 実施例13 塩酸マニジピン50g、マルチトール(東和化成(株)のレシス、平均粒子径181μm)、クロスポビドン37.5g、結晶セルロース15.6g、およびステアリン酸マグネシウム9.4gを混合した。 この混合末を1錠当たり250mgで打錠した(島津製作所,万能試験機 UH−10A、錠剤サイズ9.5mmφ、圧縮圧9.8kN/cm2)。 実施例14 エリスリトール(日研化学(株):平均粒子径474μm)を、ジュットミル(日本ニューマチック(株)、PJM−100SP)を用い粉砕し、平均粒子径75μmのものを得た。 実施例9のトレハロースを、上記粉砕エリスリトールに置き換え、実施例9と同様の条件で錠剤を製造した。 実施例15 ソルビトール(東和化成工業(株)のソルビトールDP−50M:平均粒子径172μm)を、ジュットミル(日本ニューマチック工業、PJM−100SP)を用い粉砕し、平均粒子径43μmのものを得た。 塩酸マニジピン25g、上記粉砕ソルビトール、クロスポビドン18.8g、結晶セルロース7.8g、およびステアリン酸マグネシウム4.7gを混合した。 この混合末を1錠当たり125mgで打錠した(島津製作所,万能試験機 UH−10A、錠剤サイズ8.5mmφ、圧縮圧2.9kN/cm2)。 比較例1 実施例1のD−マンニトールを平均粒子径21μmのD−マンニトール(メルク社:1.05988)に置き換え、実施例1と同様の条件で錠剤を製造した。 比較例2 実施例5のD−マンニトールを平均粒子径21μmのD−マンニトール(メルク社:1.05988)に置き換え、実施例5と同様の条件で錠剤を製造した。 比較例3 トレハロース(旭化成:トレハロースG)を、アトマイザー(不二パウダル(株)、KII―2)にて粉砕し、平均粒子径19μmのものを得た。実施例9のトレハロースを、上記粉砕トレハロースに置き換え、実施例9と同様の条件で錠剤を製造した。 実施例及び比較例で得られた錠剤を上記試験法によって、錠剤硬度および口腔内崩壊時間を測定した結果、ならびに、錠剤製造時の流動性、バインデング性の有無と杵表面への粉末付着を観察し、製造性の評価を行った結果を表1に示す。 a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有し、上記範囲外の平均粒子径を有する糖または糖アルコールは含有しないことを特徴とする速崩壊性固形製剤。 成分b−1)1重量部に対して、成分b−2)を0.1〜10重量部含有する請求項1記載の製剤。 成分b−1)および成分b−2)として、成分b−1)と成分b−2)との混合物を用いることを特徴とする請求項1記載の製剤。 混合物の平均粒子径が30μm〜300μmである請求項3記載の製剤。 成分b−1)の平均粒子径が30μm〜90μm未満である請求項1記載の製剤。 成分b−1)の平均粒子径が35〜80μmである請求項1記載の製剤。 成分b−2)の平均粒子径が90μm〜300μmである請求項1記載の製剤。 成分b−2)の平均粒子径が90〜200μmである請求項1記載の製剤。 糖がブドウ糖、果糖、乳糖、蔗糖およびトレハロースから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の製剤。 糖が乳糖である請求項1記載の製剤。 糖アルコールがD−マンニトール、エリスリトール、キシリトール、マルチトールおよびソルビトールから選ばれる1種又は2種以上である請求項1記載の製剤。 糖アルコールがD−マンニトールである請求項1記載の製剤。 成分b−1)および成分b−2)として、平均粒子径が30μm〜90μm未満のD−マンニトールおよび平均粒子径が90μm〜300μmのD−マンニトールを用いることを特徴とする請求項1記載の製剤。 a)活性成分、b−1)平均粒子径が5μm〜90μm未満の糖または糖アルコール、b−2)平均粒子径が90μm〜500μmの糖または糖アルコール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有し、上記範囲外の平均粒子径を有する糖または糖アルコールは含有しない混合物を圧縮成形することを特徴とする請求項1記載の製剤の製造法。 【課題】速崩壊性固形製剤を提供する。【解決手段】a)活性成分、b)平均粒子径が30μmから300μmのD−マンニトール、c)崩壊剤およびd)セルロース類を含有してなる速崩壊性固形製剤。【選択図】なし


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