生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_フィトステロールの乳化方法、それによって調製されるエマルション、およびフィトステロール粉末製品
出願番号:2005220370
年次:2007
IPC分類:A23L 1/30,A61K 31/56,A61P 3/06,A61K 47/26,A61K 9/107,A61K 9/14,A61K 8/63,A61K 8/06,A61K 8/72


特許情報キャッシュ

ウー,ウェン−テン チェン,ジー−ウェイ シェ,シン−ジュ JP 2007029048 公開特許公報(A) 20070208 2005220370 20050729 フィトステロールの乳化方法、それによって調製されるエマルション、およびフィトステロール粉末製品 ウェックテック バイオテクノロジー カンパニー リミテッド 505287472 山口 朔生 100082418 八田 幹雄 100072349 奈良 泰男 100110995 宇谷 勝幸 100114649 藤田 健 100129126 都祭 正則 100130971 長谷川 俊弘 100134348 ウー,ウェン−テン チェン,ジー−ウェイ シェ,シン−ジュ A23L 1/30 20060101AFI20070112BHJP A61K 31/56 20060101ALN20070112BHJP A61P 3/06 20060101ALN20070112BHJP A61K 47/26 20060101ALN20070112BHJP A61K 9/107 20060101ALN20070112BHJP A61K 9/14 20060101ALN20070112BHJP A61K 8/63 20060101ALN20070112BHJP A61K 8/06 20060101ALN20070112BHJP A61K 8/72 20060101ALN20070112BHJP JPA23L1/30 ZA61K31/56A61P3/06A61K47/26A61K9/107A61K9/14A61K7/00 GA61K7/00 NA61K7/00 J 10 OL 9 4B018 4C076 4C083 4C086 4B018MD42 4B018MD43 4B018ME14 4C076AA17 4C076AA29 4C076BB01 4C076CC21 4C076DD37A 4C076DD69F 4C076EE53A 4C076EE54A 4C076FF01 4C076FF16 4C076FF68 4C083AA081 4C083AA082 4C083AA121 4C083AA122 4C083AC102 4C083AC402 4C083AD202 4C083AD391 4C083AD392 4C083AD491 4C083AD492 4C083CC01 4C083CC02 4C083CC03 4C083DD17 4C083DD31 4C086AA01 4C086AA02 4C086EA04 4C086MA03 4C086MA05 4C086MA22 4C086MA43 4C086MA52 4C086NA10 4C086ZC33 本発明は、フィトステロールを乳化する方法、とくに天然サポニン由来のフィトステロールを乳化する方法に関する。 フィトステロールはフィトールの正式名称であり、大きく3つに分類される:C27 4−デスメチル、C28 4−デスメチル、およびC29 4−デスメチル。例として、デスモステロール、カンペステロール、ジヒドロブラシカステロール、シトステロール、スティグマステロールなどが挙げられる。フィトールおよびコレステロールは類似した分子構造をもつ。したがって、フィトールはヒトの腸でのコレステロールの吸収に干渉し、コレステロールの過剰摂取を妨げるために用いることができ、それによって循環器疾患のリスクを抑えることができる。さらに、以前の文献によると、フィトールはヒトの免疫の増強および癌のリスクの低減を含む重要な生理活性を有する。 台湾の昨年の統計によると、死因の上位10位(脳血管疾患、心臓疾患、高血圧などを含む)のうち多くが高い血中コレステロール濃度に関係している。以前の状況と比較して、これらの疾患の患者の割合は年々上昇している。高い血中コレステロール濃度を低下させる方法が医療上の重要な課題になっている。 現在、血中コレステロールを低下させる市販の薬はおもにスタチンであり、これは原発性高コレステロール血症に罹患した患者に適しており、トリグリセリドを少し下げ、HDLコレステロールを増加させるだけでなく、LDLコレステロールを効果的に下げるために用いられる。スタチンは横紋筋融解症を含む重大な副作用を起こす。例えば、1997年に米国バイエル社(Bayer Co.)によって開発され発売された薬であるバイコール(Baycol)(登録商標)(セリバスタチン)は、この薬の副作用によって世界中で100人以上の人を死亡させた。 現在最も売れているスタチン薬剤は、ファイザー社(Phizer Co.)のリピトール(Lipitor)(登録商標)である。リピトールは、異なった処方によって、総コレステロールを約29〜45%減少させる効果を有する。 フィトステロールの血中コレステロールを低下させる効果は多くの医学文献に開示されている。一般に、毎日1.4gのフィトステロールを1か月間摂取すると、血中総コレステロールが約14%減少する。スタチンと比較しても、フィトステロールは血中総コレステロールを減少させる効果は低いが、以下の利点を有する:天然物であり、副作用がない、および製造コストが低い、など。したがって、米国FDAの2000年9月5日発行の記事(T00−40)では、毎日1.3g以上のフィトステロールの摂取によって、LDL濃度を効果的に低下させ、循環器疾患(例えば冠状動脈性心臓疾患)のリスクを効果的に低下させることができることを認めている。 フィトステロールを血中コレステロールを減少させるために用いる研究は約50年前に開始された。しかし、最初の市販のフィトステロール製品は、1995年にフィンランドのライシオ社(Raisio Co.)から発売された。このようにフィトステロールの商品化の進歩が遅れた主な要因は、精製したフィトステロールが水または油およびほとんどの溶媒に溶けにくいことにある。そのためにフィトステロール製品は開発が難しかった。さらに、経口で直接投与した場合、精製したフィトステロールの人体への吸収率は5%以下であり、一方コレステロールの人体への吸収率は50%を超える。製品設計およびフィトステロールの使用率を向上させるためには、フィトステロールを、なんらかの加工または構造変換によって、適当な食品添加剤の形態に変換する必要がある。例えばフィンランドのライシオ社およびユニリーバ社(Unilever Co.)(続いて同様の製品を発売した)は、フィトステロールをエステル化するために不飽和脂肪族酸を用いた。このようなエステル化したフィトステロールは高い脂溶性を示し、バターまたは油脂製品に添加することができる。エステル化したフィトステロールは、最初の、そして同時に最も一般的な誘導体の形態である(特許文献1〜3を参照)。しかしながら、脂溶性の構造の最大の問題点は、フィトステロールを摂取するのと同時に、肥満などの他の問題をひきおこしうる大量の油脂を必ず摂ってしまうことにある。 フィトステロールを乳化する典型的な方法は、主に、フィトステロールの効果を大幅に向上させるために、フィトステロールを乳化剤で包み、水溶液中でリポソームを形成する段階を有する。大きさに関しては、フィトステロール粒子は、コレステロールの吸収を抑える効果を高めるために、結晶化または分散技術によって可能な限り小さくされる。合成が最も難しいフィトステロール誘導体は、直接ソフトドリンクや水に添加することができ、高い吸収率が得られる水溶性の誘導体である。このような誘導体は、フィトステロールの化学構造を変化させるために、より複雑な化学合成過程を要し、食品安全に対する熟考が要求される。米国フォーブスメディテック社(Forbes Medi−Tech Co.)は、生成するフィトステロール誘導体の水溶性を上げるために、ビタミンCをフィトステロールにグラフト化することによって、水溶性フィトステロール誘導体の開発に成功した。この水溶性フィトステロール誘導体は、新薬として承認され、米国で臨床試験の第二相(phase II)中である。さらに、この水溶性フィトステロール誘導体は、特許文献4に開示されている。一方、フィトステロールを水に懸濁および分散させるために、フィトステロールを乳化してミセルにする方法が多くの特許に開示された(特許文献5〜9を参照)。現在まで、フィトステロールの乳化に用いられる乳化剤の構造には、レシチンまたは化学的に合成された界面活性剤が含まれた。これらの構造は乳化を達成することができるが、レチシンの高コスト、界面活性剤の化学的な合成に必要な大量の脂肪族酸などの本質的な問題点がある。したがって、本発明は、フィトステロールを低コストで安定に乳化し、安全な食品添加剤として用いるための、よりよい技術を開発することを意図する。 サポニンは、植物から抽出される天然の乳化剤である。例えば、茶サポニンは油茶(Camellia oleifera)種子から抽出される;ムクロジはムクロジ(Sapindus)種子から抽出される;キラヤ(Quillaia)は樹皮または樹木の粉砕した内部層から水抽出される;そしてユッカ(Yucca)抽出物は米国南西部の砂漠植物から抽出される。天然サポニンは油脂を分解し、細胞の浸透性を変化させて薬の吸収を促進し、水の表面張力を変化させうる。結果として、サポニンは、食品に天然泡を形成するプロモーターとしてだけでなく、食品およびソフトドリンクの添加剤として使用することができる。多くの文献で、サポニンのコレステロール値を低下させる効果について、およびサポニンが食品添加剤として安全であることについて、記述されている。臨床試験によって、ユッカサポニン抽出物が明らかにヒトのコレステロール値を下げる効果があることが示された。国際公開第99/56558号パンフレット米国特許出願公開第2002/0160990号明細書米国特許第6492538号明細書米国特許出願公開第2002/0156051号明細書米国特許第5932562号明細書米国特許第6063776号明細書国際公開第02/065859号パンフレット国際公開第02/100412号パンフレット特開2002−291442号公報 したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、フィトステロールを安定して乳化できる方法を提供することを目的とする。 本発明の他の目的は、水相中に分散可能なフィトステロール粉末及びその調製方法を提供することである。 本発明の目的は、a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階;b)水相中にサポニンを溶解させる段階;および、c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階を有する、フィトステロールの乳化方法によって達成される。 本発明の他の目的は、a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階;b)水相中にサポニンを溶解させる段階;c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階;d)減圧下でのエバポレーションにより前記エマルションから前記油相の大部分を除去して水中油型エマルションを得る段階;および、e)前記d)段階で得られた水中油型エマルションを乾燥させて、前記フィトステロールおよび前記サポニンを含有し、水相中に再分散しうるフィトステロール粉末を得る段階、を有する、フィトステロール粉末の調製方法によって達成される。 本発明によれば、フィトステロールを安定に乳化し、フィトステロールエマルションを調製することができる。また、水相中に分散可能なフィトステロール粉末を調製できる。本発明のフィトステロールエマルションおよびフィトステロール粉末は、コレステロール値を低下させるための、安全な食品およびソフトドリンクの添加剤として使用することができる。 以下、本発明の実施の形態を説明する。 本発明において、様々なサポニンのフィトステロールに対する乳化安定性を試験するために多くの実験を行った。次いでフィトステロールエマルションを、凍結乾燥または噴霧乾燥などによって乾燥させた。その後乾燥粉末の水溶液中での分散特性を観察した。その結果、茶サポニン、ムクロジ、ユッカ抽出物、およびキラヤ抽出物はすべてフィトステロールの安定なエマルションおよび水性分散液を形成しうることが明らかになった。食品の安全性並びに乳化および乾燥粉末の水溶液中での再分散特性を総合的に考慮すると、茶サポニンおよびキラヤ抽出物が最も高い性能を示す。 フィトステロールの生理活性の相乗効果は、天然サポニンを使用して乳化フィトステロール混合物を形成することによって得られる。このような乳化の方式は、他の人工的に合成した乳化剤を用いる乳化の方式に比べて優れている。 本発明は、 a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階; b)水相中にサポニンを溶解させる段階;および、 c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階、を有する、フィトステロールの乳化方法を開示する。 好ましくは、本発明の方法は、前記a)段階の油相が水よりも沸点の低い有機溶媒を含有し、 a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階; b)水相中にサポニンを溶解させる段階; c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階、 d)減圧下でのエバポレーションにより前記エマルションから前記油相の大部分を除去して水中油型エマルションを得る段階;および、 e)前記d)段階で得られた水中油型エマルションを乾燥させて、前記フィトステロールおよび前記サポニンを含有し、水相中に再分散しうるフィトステロール粉末を得る段階、を有する、フィトステロール粉末の調製方法を開示する。 前記フィトステロールは、特に制限されず、公知のフィトステロールが使用できる。例えば、デスモステロール、カンペステロール、ジヒドロブラシカステロール、シトステロール、スティグマステロールなどを用いることができ、特にβ−シトステロールなどの大豆から調製されるフィトステロールが好ましい。前記フィトステロールは特に精製せずに用いることができる。 さらに、前記a)段階の油相は、フィトステロールを溶解できるものであれば特に限定されないが、好ましくは炭素数3または4のアルコール、より好ましくはイソプロパノールなどの水よりも沸点の低い有機溶媒、植物油、動物油を含有する。 前記植物油の例として、ヒマシ油、菜種油、ベニバナ油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、トウモロコシ油、大豆油、トール油などの植物油が挙げられ、好ましくはヒマワリ油である。 上記油相は単独で使用されてもよいし、または2種以上の混合物の形態でもよい。 また、上記油相は、他の成分を含んでもよい。他の成分としては、界面活性剤などが好ましく挙げられる。界面活性剤としては、モノステアリン酸プロピレングリコールなどが挙げられる。油相に添加する他の成分の含量は、油相全質量に対して、1〜10質量%、好ましくは3〜8質量%である。 前記フィトステロールは、前記油相中に、油相全質量に対して、1〜10質量%、好ましくは4〜8質量%の濃度で溶解する。 前記サポニンは、天然サポニンおよび合成サポニンであってよく、好ましくは、天然サポニンである。より好ましくは、前記サポニンが大豆、ビート、油茶植物、ムクロジ植物、キラヤ植物、およびユッカ植物などの植物から抽出した天然サポニンである。さらに好ましくは、前記植物が、油茶植物、ムクロジ植物、キラヤ植物、およびユッカ植物からなる群から選択される少なくとも1種である。 前記サポニンは、水相中に、水相全質量に対して、1〜33質量%、好ましくは5〜 20質量%の濃度で溶解する。 前記水相中に、フルクトースなどを2〜66質量%、好ましくは10〜40質量%の濃度で添加することができる。 前記a)段階で得られるフィトステロールを溶解した油相と、前記b)段階で得られるサポニンを溶解した水相を混合する。この際の混合条件は、両者が均一に混合できれば、とくに制限されない。例えば、50〜90℃、好ましくは60〜80℃、回転数600 〜1000rpmで撹拌して混合して、安定なエマルションを形成することができる。上述のフィトステロールを溶解した油相とサポニンを溶解した水相との混合質量比は30:70〜70:30、好ましくは50:50である。 フィトステロールを乳化して得られたエマルションは、15〜40Torr(2000〜5300Pa)に減圧して、40〜60℃でエバポレーションを行い、前記エマルションから前記油相の大部分を除去して水油中型エマルションを得ることができる。ここで、「大部分」は、a)段階で添加した油相全質量に対して、90〜99.9質量%をいう。 得られた水油中型エマルションを、凍結乾燥、噴霧乾燥などによって乾燥させて、水相中に再分散しうるフィトステロール粉末を得ることができる。 本発明は、本発明の方法で調製されるフィトステロールエマルションをさらに提供する。 本発明は、サポニンおよびフィトステロールを含有する、本発明の方法で調製されるフィトステロール粉末製品をさらに提供する。 本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。 実施例1 表1にフィトステロールの乳化に用いた成分(質量%)をまとめる。 はじめに、油相溶液を調製した。2.5gのフィトステロール(β−シトステロール 、β−エチルコレステロールともいう、純度40%、カンペステロールおよびジヒドロブラシカステロールを含む、シグマ株式会社より購入)および2.5gのモノステアリン酸プロピレングリコール90(PGMG90と略す、HLB値3.4)を26.7gの食用菜種油(タイワンシュガー株式会社(Taiwan Sugar Co.)製菜種油)に溶解させた。次に水相溶液を調製した。12gの茶サポニン(台湾三水有機科技有限公司)および24gのフルクトース(タイワンシュガー社製豊年フルクトース)を24gの脱イオン水に均一に溶解させた。最後に油相溶液および水相溶液を、均一で安定な混合を行うためにマグネットミキサーを用いて80℃で激しく撹拌して混合した。7日間観察した後、フィトステロールエマルションは安定なままであった。 上述の水相溶液を調製する操作を、茶サポニンをムクロジ(台湾三水有機科技有限公司)、ユッカ抽出物、およびキラヤ抽出物(ガルーダ インターナショナル、米国)にそれぞれ換えて繰り返した。実験結果から、用いた4種のサポニンは全てフィトステロールを安定な乳化状態にすることがわかった。 実施例2 実施例1では、合成界面活性剤(モノステアリン酸プロピレングリコール90)および油脂をフィトステロールを溶解させるために用いた。実施例2では、加熱したイソプロパノールのみをフィトステロールを溶解させるために用いた。 5gのフィトステロールを100mLのイソプロパノールに60℃で溶解させた。次に、実施例1の水相溶液に換えて、5gの様々なサポニン(茶サポニン、ムクロジ、ユッカ抽出物、およびキラヤ抽出物)をそれぞれ60℃で100mlの水に溶解させた。同様に、油相溶液および水相溶液を、均一で安定な混合を行うためにマグネットミキサーを用いて60℃で激しく撹拌して混合した。その後、生成したエマルションから、真空でイソプロパノールを除いた。残った水相(フィトステロールの水中油型エマルション)中のフィトステロールの分散安定性を観察した。 7日間観察した後、フィトステロールエマルションは安定なままであった。フィトステロールエマルションは凍結乾燥させて、異なったサポニンを含有する様々なフィトステロール粉末製品を得た。次に乾燥粉末を再び水に添加して水中での乾燥粉末製品の分散特性を観察した。その結果、フィトステロールおよび茶サポニンから調製した製品ならびにフィトステロールおよぶキラヤ抽出物から調製した製品が、最も高い水分散性能を示すことが明らかになった。 a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階; b)水相中にサポニンを溶解させる段階;および、 c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階、を有する、フィトステロールの乳化方法。 a)フィトステロールを油相中に溶解させる段階; b)水相中にサポニンを溶解させる段階; c)前記a)段階で得られた溶液と前記b)段階で得られた溶液とを混合させて、エマルションを形成する段階; d)減圧下でのエバポレーションにより前記エマルションから前記油相の大部分を除去して水中油型エマルションを得る段階;および、 e)前記d)段階で得られた水中油型エマルションを乾燥させて、前記フィトステロールおよび前記サポニンを含有し、水相中に再分散しうるフィトステロール粉末を得る段階、を有する、フィトステロール粉末の調製方法。 前記a)段階の油相が水よりも沸点の低い有機溶媒を含有し、かつ前記d)段階が前記c)段階で得られる前記エマルションを蒸留する段階を有する、請求項2に記載の方法。 前記a)段階の油相がイソプロパノールを含有する、請求項3に記載の方法。 前記a)段階の油相が植物油を含有する、請求項1に記載の方法。 前記a)段階の油相が動物油を含有する、請求項1に記載の方法。 前記サポニンが植物から抽出した天然サポニンである、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。 前記植物が、油茶植物、ムクロジ植物、キラヤ植物、およびユッカ植物からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の方法。 請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法で調製されるフィトステロールエマルション。 サポニンおよびフィトステロールを含有する、請求項2、3、4、7、8のいずれか1項に記載の方法で調製されるフィトステロール粉末製品。 【課題】フィトステロールの乳化方法及び粉末の製造方法の提供。【解決手段】フィトステロールを溶解した油相と天然の親水性界面活性剤(サポニン)を溶解した水相を混合してフィトステロールのエマルションを得る段階を有する、天然サポニンを用いたフィトステロールの乳化方法を開示する。水分散性フィトステロール粉末製品は、エマルションを乾燥させることによって形成することができ、水溶液または飲料に分散させることができる。フィトステロールエマルション、フィトステロール粉末製品、およびその水性分散液は、化粧品および食品に用いることができ、それによってフィトステロール値を向上させることができる。【選択図】なし


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