生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_半導体パッケージに使用されるオキセタン化合物を含む組成物
出願番号:2005219085
年次:2006
IPC分類:C08G 65/18,C08K 5/1525,C08K 5/315,C08L 79/04,H01L 23/29,H01L 23/31,C07D 305/06


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オサマ・エム・ムサ JP 2006037107 公開特許公報(A) 20060209 2005219085 20050728 半導体パッケージに使用されるオキセタン化合物を含む組成物 ナショナル スターチ アンド ケミカル インベストメント ホールディング コーポレイション 590000824 社本 一夫 100089705 増井 忠弐 100076691 小林 泰 100075270 千葉 昭男 100080137 富田 博行 100096013 細川 伸哉 100102727 オサマ・エム・ムサ US 10/901,631 20040729 C08G 65/18 20060101AFI20060113BHJP C08K 5/1525 20060101ALI20060113BHJP C08K 5/315 20060101ALI20060113BHJP C08L 79/04 20060101ALI20060113BHJP H01L 23/29 20060101ALI20060113BHJP H01L 23/31 20060101ALI20060113BHJP C07D 305/06 20060101ALN20060113BHJP JPC08G65/18C08K5/1525C08K5/315C08L79/04H01L23/30 RC07D305/06 7 OL 11 4C048 4J002 4J005 4M109 4C048TT02 4C048UU10 4C048XX01 4J002CD002 4J002CM021 4J002EL056 4J002FD146 4J002GQ05 4J005AA07 4M109AA01 4M109EA11 4M109EB02 4M109EB11発明の詳細な説明 発明の分野 本発明は半導体パッケージ用途に使用される、特に、基板に取付けられる半導体ダイのアセンブリにおけるアンダーフィルとして使用されるオキセタン化合物を含む組成物に関する。このアセンブリにおいて、半導体ダイと基板との間の隙間がオキセタン化合物を含む組成物でアンダーフィルされる。 発明の背景 半導体の製造において、電気的接続が半導体上の電気的端子と、その半導体のための基板上の対応する電気的端子との間に形成される。これら相互接続を形成するための一つの方法において、その端子に施されるソルダー又はポリマー材料が使用される。それら端子は整列され、共に接触させられ、その結果得られる半導体及び基板のアセンブリが加熱されてソルダー又はポリマー材料が再流動され、その接続が固定される。ソルダー又はポリマー接続間の空間はポリマー封止材又アンダーフィルで充填されて、相互接続を補強し、応力を吸収する。産業界において知られるパッケージには、アンダーフィル技術の二つのよく知られた用途が存在する。一つは、半導体チップがリードフレームに取付けられるフリップチップであり、もう一つは、1以上のチップのパッケージが印刷配線基板に取付けられるボールグリッドアレイである。 いくつかの操作においてアンダーフィル封止材がソルダー又はポリマー相互接続材料が再流動する温度よりも高い温度で硬化するように、設計される。相互接続がリードフリー(lead free)である場合、流動温度は217℃程度の高温になり得る。従って、アンダーフィル封止材の硬化温度はこの温度よりも高いことが必要である。典型的なアンダーフィル組成物としては、エポキシ系、エポキシ/フェノール系、エポキシ/無水物系、シアネートエステル系などが挙げられる。これらは、揮発することなくポリマーソルダーを使用するアンダーフィル操作に十分高い温度で常に硬化するわけではない。それゆえに高温アンダーフィル用の高性能材料に対する需要が存在する。 発明の概要 本発明は、電子デバイスの製造において接着材として又アンダーフィル封止材としての使用に適した組成物である。この組成物は、1以上のオキセタン環を有するオキセタン化合物を含む組成物であって、各オキセタン環は、エステル、アミド、尿素、カルバメート、カーボネート又はカルボニルの官能基から1つの炭素原子を介して離れている(one carbon atom removed from)。即ち、各オキセタン環は、一つの炭素原子を介してエステル、アミド、尿素、カルバメート、カーボネート又はカルボニルの官能基に結合している。 発明の詳細な記述 オキセタン類は高反応性環状エーテルとして知られ、カチオン性及びアニオン性の何れの開環単独重合反応をも行うことができる。一般に、オキセタン類は低粘度で、硬化時の収縮が最小で、容易に重合する。本発明の化合物は、適切な触媒を使用すると十分に高い硬化温度を有するので、リードフリー相互接続材料が使用されるときにもアンダーフィル封止材としての使用に適している。 これらオキセタン樹脂を調製するための好適な出発材料は、下記構造:を有する3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(ToagoseiからOXT101として商業的に入手可能)である。3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン及び共反応性化合物から調製される樹脂としては、例えば、 3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンとm−テトラメチル−キシレンジイソシアネートとの反応で生成する下記化合物: 3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンとアゼラオイルクロライドとの反応で生成する下記化合物: 3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンとテレフタロイルクロライドとの反応で生成する下記化合物: 3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタンと1,3,5−ベンゼン−トリカルボニルトリクロライドとの反応で生成する下記化合物:などから得られるものが挙げられる。 化合物I、III及びIVは、それぞれ71℃、79℃及び97℃の融点を持つ白色固体として得られる。化合物IIは25℃で100cPs未満の粘度を有する無色液体として得られる。化合物II、III及びIVは極性のエステル結合を含み、化合物Iはカルバメート官能基を含み、これら官能基は接着性を向上するために有用である。 熱重量分析(TGA)を使用して上記オキセタン樹脂の例の揮発性を測定した。測定は、各サンプルを室温から350℃まで10℃/minの温度勾配で加熱することによって行った。各樹脂の重量減量は200℃で5重量%未満だった。これは、これら樹脂が、それらの硬化温度に達する前には問題となる程度に揮発しないことを示している。 これら樹脂から配合物が調製され、動力学的及び熱力学的な性質を測定するために示差走査熱量計によって別個に分析された。化合物IIは、5重量%の開始剤Rhodorsil 2074 (開始剤)と共に配合された。化合物I、II及びIIIは、1:1のモル比の製品名AROCY L10としてLonza Groupによって販売されているシアネートエステル(CE)及び場合によって配合される触媒としての銅ホウ素アセトアセテート(CuBAcAc)と配合された。化合物I、II及びIIIはまた、1:1のモル比のシス−1,2,3,6−テトラヒドロ−フタル酸無水物(THPA)及び触媒としてのCuBAcAcと配合された。 このL10シアネートエステルは下記構造:を有する。 測定結果を表1に開示する。その結果は、これら樹脂が高温で硬化することを示している。その結果はまた、共硬化材料及び触媒を適切に選択することによって、これらオキセタン材料を含む配合物の実際の硬化温度が様々な硬化プログラムに適合するように調整できることも示している。 別の態様において、本発明における使用に適したアンダーフィル組成物は、オキセタン化合物の他に、シアネートエステル化合物又は樹脂、硬化開始剤、場合によって充填材を含む。好適なシアネートエステル化合物又は樹脂は、当業界で知られている製造工程によって合成され、商業的に入手でき、芳香族系又は脂肪族系のいずれの材料も入手できる(米国特許第4,785,075号及び米国特許第4,839,442号参照)。これらの態様において、シアネートエステルは充填材を除く組成物の90重量%までの量で存在することができる。 別の態様において、本発明における使用に適したアンダーフィル組成物は、オキセタン化合物の他に、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合、エポキシ又はその両方を有する硬化性樹脂を含む。好適なエポキシ樹脂は、商業的に入手でき、従業者による過度の経験なしで選択されることができる。炭素−炭素二重結合を有する硬化性樹脂としては、例えば、シンナミル及びスチレンの出発化合物類、フマレート類、マレエート類、アクリレート類及びマレイミド類から誘導される樹脂などが挙げられる。これらの態様において、エポキシ樹脂又は炭素−炭素二重結合を含む樹脂は、充填材を除く組成物の90重量%までの量で存在する。 好適な硬化剤としては、カチオン性開始剤、例えば、ヨードニウム、オキソニウム、スルホニウム、スルホキソニウム、種々の他のオニウム塩などが挙げられる。他の好適なカチオン性開始剤としては、ルイス酸触媒、例えば、銅ホウ素アセトアセテート、コバルトホウ素アセトアセテート;アルキル化剤、例えば、アルキルスルホネートエステル(例:メチル−p−トルエンスルホネート、メチルトリフルオロメタンスルホネートなど)、などが挙げられる。一連の好適な光開始剤としては、Chiba Specialty ChemicalsによるIrgacure又はRhodiaによるRhodorsil2074の商標で販売されれているものが挙げられる。配合物中に存在する場合、開始剤は配合物の10重量%までの量存在することができる。 充填材としては、導電性又は非導電性のいずれも好適に使用できる。導電性の充填材としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、金、銀、銅、白金、パラジウム、ニッケル、アルミニウム、炭化ケイ素、窒化ホウ素、ダイアモンド、アルミナなどが挙げられる。非導電性の充填材としては、例えば、バーミキュライト、マイカ、ウォラストナイト、炭酸カルシウム、チタニア、砂、ガラス、フューズド(fused)シリカ、フュームド(fumed)シリカ、硫酸バリウム、及びテトラフルオロエチレン、トリフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、ビニルフルオライド、ビニリデンクロライド、ビニルクロライドなどのハロゲン化エチレンポリマーなどの粒子が挙げられる。充填材は、通常、配合物の20〜90重量%の量存在する。 これらの組成物は、ダイ及び基板の間のアンダーフィル材料として有用である。典型的な基板は、例えば、銅、銀、金、ニッケル、合金(42Fe/58Ni合金など)、銀でコートした銅、パラジウムでコートした銅から;例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリエステルなどの有機材料から;セラミックから;複合材又は積層体(例えば、印刷配線基板など)から製造される。 種々のアンダーフィル操作が当業界で知られ、使用されており、本明細書に開示されている材料がそれらの操作における使用に適している。典型的なアンダーフィル操作において、金属又はポリマーのソルダーを使用してダイ上の電気的端子と基板上の対応する電気的端子との間に接続が形成される。ソルダー又はリードフリーポリマーソルダーのバンプが基板の端子上に置かれ、それらの端子は整列され、接触され、結果として得られるアセンブリが加熱されてソルダーが再流動する。ダイと基板との間に隙間が形成されるが、その隙間はアンダーフィル封止材で充填されて相互接続が補強される。 アンダーフィルのための方法にはいくつかの変形例があり、そのような変形例は当業者に知られている。例えば、アンダーフィル材料がダイと基板との間の隙間の周囲に沿って置かれて毛管現象によってその隙間が充填される。別の方法において、アンダーフィルはシリコンウエハーに施され、その後、ウエハーが個々のダイにダイシングされる。アンダーフィル材料の硬化は、アンダーフィル材料の硬化温度及び採用された方法に応じて、ソルダーの再流動の後或いはソルダーの再流動と同時に行うことができる。 合成例 化合物Iの合成 500mLのフラスコにm−テトラメチルキシレンジイソシアネート(24.43g、0.1mol)を仕込んだ。この反応容器をN2ブランケット下に置き、上部攪拌機及びコンデンサーを装着した。2滴のジブチル錫ジラウレートをその混合物に滴下し、混合物を60℃に加熱した。3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(23.20g、0.2mol)を滴下漏斗に入れた。攪拌を続け、滴下漏斗から20分間にわたり滴下することによる発熱によって温度を60℃に維持した。反応はFT−IR分析によってイソシアネート(2258cm−1のピーク)の消費について監視された。4時間後に反応を完了させた。この後、反応混合物はジクロロメタン(150mL)に溶解した。シリカゲル(50g)を加えた。有機相を濾過して溶媒を減圧状態(60℃、0.3mmHg)で除去して71℃の融点を有する白色固体を得た。この化合物のNMRを図1に示す。 化合物IIの合成 500mLの4つ口丸底フラスコに3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(25.76g、0.222mol)、トリエチルアミン(22.464g、0.222mol)、ジメチルアミノピリジン(2.712g、0.022mol)及びジクロロメタン(180mL)を最初に仕込んだ。この反応容器に上部攪拌機及びコンデンサーを装着した。混合物が均質になるまで攪拌を続けた。温度を0〜10℃の間に維持した。アゼラオイルクロライド(25g、0.111mol)をそのフラスコに1時間かけて滴下した。反応はFT−IR分析によって酸クロライド中のカルボニル基(1801cm−1のピーク)の消費及び生成物中のエステル基(1736cm−1のピーク)の形成に関して監視された。24時間後に反応を完了させた。反応混合物は水(5×50mL)で洗浄された。有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過し、その溶媒を50℃の浴温度で留去した。その後、生成物を50/50のヘキサン及び酢酸エチル混合物(250mL)に溶解し、シリカゲル(8g)を加えた。シリカゲルを濾過により除き、溶媒を減圧状態(60℃、0.3mmHg)で除去して室温で100mPa.s未満の粘度を有する透明な黄色液体(31g、0.081mol、67%)を得た。この化合物のNMRを図2に示す。 化合物IIIの合成 500mLの4つ口丸底フラスコに3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(40g、0.344mol)、トリエチルアミン(34.809g、0.344mol)、ジメチルアミノピリジン(4.203g、0.034mol)及びジクロロメタン(300mL)を最初に仕込んだ。この反応容器に上部攪拌機及びコンデンサーを装着した。混合物が均質になるまで攪拌を続けた。温度を0〜10℃の間に維持した。テレフタロイルクロライド(35.0g、0.172mol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、その混合物をそのフラスコに1時間かけて滴下した。反応はFT−IR分析によって酸クロライド中のカルボニル基(1801cm−1のピーク)の消費及び生成物中のエステル基(1736cm−1のピーク)の形成に関して監視された。24時間後に反応を完了させた。反応混合物は水(5×50mL)で洗浄された。有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過し、その溶媒を50℃の浴温度で留去した。その後、生成物を酢酸エチル(300mL)と混合し、ドライアイスによってその温度を−30℃以下に下げた。不溶性の白色固体(生成物)が析出した。生成物を濾過し、ヘキサン(3×30mL)で洗浄して、79℃の融点を有する白色固体を得た。この化合物のNMRを図3に示す。 化合物IVの合成 500mLの4つ口丸底フラスコに3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン(40g、0.344mol)、トリエチルアミン(34.809g、0.344mol)、ジメチルアミノピリジン(4.203g、0.034mol)及びジクロロメタン(300mL)を最初に仕込んだ。この反応容器に上部攪拌機及びコンデンサーを装着した。混合物が均質になるまで攪拌を続けた。温度を0〜10℃の間に維持した。1,3,5−ベンゼントリカルボニルトリクロライド(30.442g、0.115mol)をジクロロメタン(100mL)に溶解し、その混合物をそのフラスコに1時間かけて滴下した。反応はFT−IR分析によって酸クロライド中のカルボニル基(1801cm−1のピーク)の消費及び生成物中のエステル基(1736cm−1のピーク)の形成に関して監視された。24時間後に反応が完了した。反応混合物は水(5×50mL)で洗浄された。有機相をMgSO4で乾燥し、ろ過し、その溶媒を50℃の浴温度で留去した。その後、生成物を酢酸エチル(300mL)と混合し、ドライアイスによってその温度を−30℃以下に下げた。不溶性の白色固体(生成物)が析出した。生成物を濾過し、ヘキサン(3×30mL)で洗浄して、97℃の融点を有する白色固体を得た。この化合物のNMRを図4に示す。図1は化合物IのNMRである。図2は化合物IIのNMRである。図3は化合物IIIのNMRである。図4は化合物IVのNMRである。 1以上のオキセタン環を有するオキセタン化合物を含む硬化性組成物であって、各オキセタン環は、エステル、アミド、尿素、カルバメート、カーボネート又はカルボニルの官能基から1つの炭素原子を介して離れている、組成物。 シアネートエステル化合物を更に含む請求項1に記載の硬化性組成物。 エポキシ樹脂、炭素−炭素二重結合を有する樹脂又はその両方を更に含む請求項1に記載の硬化性組成物。 オキセタン化合物が下記構造:を有する、請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物。 オキセタン化合物が下記構造:を有する、請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物。 オキセタン化合物が下記構造:を有する、請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物。 オキセタン化合物が下記構造:を有する、請求項1、2又は3に記載の硬化性組成物。 【課題】 半導体パッケージ用途に使用される、特に、基板に取付けられる半導体ダイのアセンブリにおけるアンダーフィルとして使用されるオキセタン化合物を含む組成物を提供すること。 【解決手段】 1以上のオキセタン環を有するオキセタン化合物を含む硬化性組成物であって、各オキセタン環は、エステル、アミド、尿素、カルバメート、カーボネート又はカルボニルの官能基から1つの炭素原子を介して離れている、組成物。【化1】【選択図】 なし


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