タイトル: | 公開特許公報(A)_吸水性の高いキトサンスポンジの製造方法 |
出願番号: | 2005210557 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | A61K 8/02,A61L 31/00 |
木船 紘爾 JP 2007001963 公開特許公報(A) 20070111 2005210557 20050621 吸水性の高いキトサンスポンジの製造方法 木船 紘爾 505273589 木船 紘爾 A61K 8/02 20060101AFI20061208BHJP A61L 31/00 20060101ALI20061208BHJP JPA61K7/00 LA61L31/00 T 1 書面 7 4C081 4C083 4C081AC16 4C081BB01 4C081BC02 4C081CD091 4C081CE11 4C081DA01 4C081DB03 4C081EA11 4C083AD321 4C083AD322 4C083CC01 4C083DD21 4C083EE07 4C083FF01 発明の詳細な説明 本発明は主として、化粧品、医療材料、工業材料などの用途で使用可能な、吸水性の高いキトサンスポンジの製造方法に関するものである。 キトサンは、化粧品分野、医療分野、食品分野などで広く使用され、天然の素材として、コラーゲン材料等と同様に好ましく使用されている。この天然高分子であり、アミノ多糖類であるキトサンは、一般に酢酸の水溶液に容易に溶解するため、その溶解液からフイルム、繊維、スポンジなど種々の成形体を作成することが可能である。しかし、その実用化に関しては、過去成功したものはほとんどない。その理由は、成形体の性能が実用化に耐えるほど十分なものではなかったことにある。 一方、牛の皮や腱などから得られる蛋白質であるコラーゲンに関しては、不織布や多孔質スポンジなど多くの成形体が実用化され、現在種々の分野で広く使用されている。特に、多孔状のスポンジ形状である牛コラーゲンスポンジに関して、ドイツのズベラック社などから良質なものが開発され、現在、化粧品、医療品の分野で広く世界中で使用され、日本でも幅広く使用されている。特に吸水特性、すなわち、吸水速度、吸水倍率に関して、優れた性能を有しており、特に化粧品として、エステなどの分野で、化粧水などを含浸して、顔や肌のパックなどに使用する場合、使用時に化粧水などを迅速にかつ十分な量を吸い、そのため、柔軟性が高く、極めて好ましく使用されている。 発明が解決しようとする課題 しかし、牛コラーゲンスポンジは、蛋白質由来で、特に原料を、牛の皮や腱から得ているので、近年の狂牛病などの問題で安全性に不安がもたれている。特に医療用品、化粧品分野では、コラーゲンからなる商品を撤退させる場合が多く、現在既存の牛コラーゲンスポンジに匹敵する性能、すなわち高い吸水特性、柔軟性を有し、安全性に問題がない他の材料のスポンジが広く求められている。 一方、アミノ多糖類キトサンについては、スポンジ形状について、その製造方法に関して過去多くの提案がなされて、現在に至っている。しかし、従来法で作成されるキトサンからなる多孔体であるキトサンスポンジは、牛コラーゲンスポンジに、到底太刀打ちできるものではなかった。特に、迅速な吸水速度、高い吸水倍率、それに伴う高い柔軟性が、牛コラーゲンスポンジの性能に遠く及ばないのが現状である。本発明は、これら牛コラーゲンスポンジと比較して、吸水特性、すなわち吸水速度、吸水倍率、柔軟性が同等又はそれ以上のキトサンスポンジを開発することが課題である。 課題を解決するための手段 従来からキトサンスポンジの製造方法については、数多く出願されているが、コラーゲンスポンジに匹敵する性能が得られる方法は、過去全く提案されていない。キトサンは、天然に存在するアミノ多糖類であるキチンを、化学処理してアミノアセチル基を脱アセチル化したものである。一般的にキチンはほとんどの溶剤に溶けないが、キトサンは酢酸等の酸の水溶液に溶解する。ところが、脱アセチル化によって生じるアミノ基が、疎水性を高めるため、親水性の非常に高いキチンに比べ、本質的にキトサンは疎水性の高い性質を有する。従って、多孔性のキトサンスポンジについても、原料の種類、製造方法、製造条件を変え、スポンジ構造などを改良しても、過去吸水特性、特に吸水速度、吸水倍率の高いものを得ることは出来なかった。すなわち、キトサンスポンジの製造方法に関して、種々の多孔質の作り方、分子量、脱アセチル化度などのキトサンの種類、凍結温度、乾燥時間など凍結真空乾燥に関わる製造条件をいかに、工夫しても、キトサンの高い疎水性の壁を突破することは難しく、このことが、キトサンの実用化、すなわち、エステなどの化粧品の分野へ、キトサンスポンジが進出できない大きな理由となっている。 このような、キトサンスポンジに関して早い吸水速度、高い吸水倍率である吸水特性を、牛コラーゲンスポンジと同等又はそれ以上の良好なものに、改良するべく、本発明者は鋭意努力した結果、本発明に至ったものである。すなわち、本発明は、多孔性のキトサンスポンジを製造するに当たり、分子量が1500から8,000のポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールを添加することを特徴とする吸水性の高いキトサンスポンジの製造方法を要旨とするものである。 本発明にいうキトサンとは、カニ、エビ等甲殻類の外骨格等に含まれるアミノ多糖類キチンの脱アセチル化物のことで、化学構造は、グルコサミン又はグルコサミンと少量のN−アセチルグルコサミンを繰り返し単位とする天然高分子である。一般的にはキトサンは甲殻類の外骨格などをアルカリ水溶液で脱蛋白し、塩酸水溶液で脱カルシウム処理して得られるキチンを、さらに苛性ソーダなどの高濃度アルカリ水溶液で脱アセチル化したものを言う。一般的には脱アセチル化度70%以上のものをキトサンと呼称するが、通常食品や工業用として市販され、使用されているキトサンは、80%以上が脱アセチル化したものである。なお、キトサンの最も特殊な性質は、水だけでは溶解せず、酢酸水溶液に溶解することである。 キトサンの製造方法は、例えば新鮮な紅ズワイガニ殻を苛性ソーダなどの希アルカリ水溶液処理により脱蛋白処理し、塩酸などの希酸水溶液により脱カルシウム処理することによって得たキチンを、40〜60wt%程度の濃いアルカリ水溶液中で90℃程度以上の温度を保持しながら、5〜20時間程度処理する方法である。この製造で得られるものは通常固形のフレーク状であり、乾燥してこれを粉末として使用するのが一般的である。得られたキトサンは、高分子であり精製後も高い分子量を有するが、一般的には10万〜300万程度である。通常分子量は、一定の酢酸水溶液に溶解させて、溶液粘度を測定し、管理することが出来る。標準の粘度測定は、通常0.5wt%のキトサンを、酢酸水溶液に溶解し、20℃にてB型粘度計で粘度を測定する。 通常のキトサンの粘度は、上記の測定方法で、3〜500mPa・sであり、一般的には10〜250mPa・sである。例えば、分子量約30万のキトサンの溶液粘度は約10mPa・sである。 キトサンスポンジとは、キトサンの均質な多孔質構造からなるもので、平均ポアーサイズは、直径10〜200μmを呈し、密度は、0.05以下のものが一般的である。従って、水につけ、水を十分に含浸することが出来れば、吸水倍率は高くなる可能性がある。本発明は特にこれらスポンジの構造などに限定されるものではなく、多孔質状であればどんな形状でも適用可能である。又、本発明はキトサンスポンジの作成方法を特に限定するものではない。ただし、スポンジの製造方法としては、 まずキトサンを酢酸水溶液に溶解し、溶液を作成することからはじめるのが一般的である。キトサンの添加量は通常は0.3〜2wt%程度である。通常のキトサンでは、製造に適切な粘性となる場合が多いが、分子量の高いものについては、濃度を低下させ、分子量の低いものについては濃度を増加して、適切な粘度に調節する。なお、塩酸など酢酸以外の酸を使用する場合、キトサンは高濃度でしか溶解しないので、酢酸以外からの水溶液の作成は比較的難しいが、強酸と弱酸の組合わせなどで、溶液の作成は可能である。 この酢酸水溶液からスポンジを作成するには種々の方法で行うことが出来る。ただし、本発明は、特定の製造方法に限定するものではなく、あらゆる製造方法に適用可能である。 従来キトサンスポンジを製造する方法としては、キトサン水溶液に界面活性剤、化学発泡剤、気体吹き込みなどにより発泡させた後、凝固するか、あるいはキトサン溶液に粉末状固体物質を添加してよく分散させてから凝固し、次いで粉末状固体物質を熱水などで除去した後、それらを凍結乾燥する方法等があった、しかし、一般的に使用されている方法として、キトサン水溶液を、そのまま凍結し、凍結真空乾燥し、含有する水分を除去する方法が行われており、この方法が キトサンスポンジの製造方法としては、もっとも簡便な方法である。例えば、特表2005−503197(創傷被覆剤、および重篤で生命にかかわる出血を制御する方法)の中でも、キトサンスポンジの製造の例にこの方法が開示されている。本発明は、特にこの製造方法に好ましく適用できる。 本発明に言う、ポリエチレングリコールは、エチレングリコールの脱水重縮合によって生成されたと考えられる構造を持ち、両末端が水酸基であるポリエーテルを言う。また、ポリプロピレングリコールは、プロピレングリコールが脱水重縮合によって生成されたと考えられる構造を持ち、両末端が水酸基であるポリエーテルを言う。両物質ともに、数百から数万の分子量を有するものが存在する。一般に、200〜600の物は、粘調で透明な液体である。また、分子量が1000以上では、室温で個体である。通常、分子量1000以下のものは、潤滑剤、界面活性剤に、1000以上のものは、ポリウレタンを製造する際のグリコール成分として使用される。本発明は、この分子量が非常に重要である。すなわち、分子量が1500〜8000の範囲である。好ましくは、2000〜7000である。さらに好ましくは3000〜6000である。もっとも好ましくは3500〜5000である。それ以外の分子量では、本発明の効果は全く発揮できない。例えば、通常界面活性剤として使用される600〜1000の分子量のものなどでは、本発明の効果は全く見られない。例えば、特開2003−292501(キトサンスポンジおよびその製造方法)中には、柔軟性を保持させるためにポリエチレングリコール400が開示されているが、このようなものでは、本発明の目的は全く達成できない。分子量が、極めて重要である。 本発明を適用するキトサン水溶液は、一般的には、酢酸の0.3〜2wt%程度の酢酸水溶液に、0.3〜3wt%程度のキトサンを溶解させることによって得られる。得られる水溶液は通常粘調で、透明な溶液であり、通常流動性のある溶液を目標に、キトサンの分子量、濃度を選択して作成することが出来る。本発明のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールは、キトサン水溶液作成時又は水溶液作成後、そのまま添加して十分に攪拌して混合することが出来る。添加量は、出来上がりの乾燥キトサンスポンジの重量に対して、5〜40wt%が、好ましい、さらに好ましくは、10〜30wt%である。もっとも好ましくは、15〜25wt%である。 この溶液から、キトサンスポンジを製造するには、一般的な方法を採用することが出来る。例えば、このキトサン水溶液を、凍結し、凍結真空乾燥する方法がある。キトサンスポンジの形状は、通常はシート状、ブロック状、マユ状等使用の目的に応じて、種々のものを作成することが可能であり、本発明はいかなる形状にも適用可能である。 例えば、一定の厚みのシート状を作成するには、まずキトサン溶液を、一定の深さのトレイに入れ、そのまま凍結したり、ポリエチレン、ポリプロピレン製などの袋に入れて、凍結する方法などが好ましく使用できる。袋に入れる場合、厚みを均一にするために、袋をトレイにいれ、上部に重しなどで加重をかける事などが、好ましく使用できる。凍結は、液体窒素などの、凍結ガスで凍結したり、エタノールなどの冷媒中で凍結したり、凍結乾燥設備でトレイのまま凍結する方法がある。一般的には、凍結乾燥機に入れる前、冷媒にて十分に凍結させることが好ましい。凍結の温度は、−15℃〜−80℃が好ましく、−20℃〜−50℃がさらに好ましい。 凍結真空乾燥時間は、通常化粧品、食品などで使用される条件で行われる。設定の温度によって異なるが、好ましくは、10〜48時間、好ましくは、15〜24時間である。凍結乾燥終了後は、残存する酢酸を除去するために、50℃以上の温度などで、熱風乾燥などが行われる。 作成されるシート又は他の形状の成形体は、通常白色の表面が滑らかなものである。通常、電子顕微鏡などで観察すると、平均のポアーサイズは、20〜100μmφ程度の多孔体である。この形状は、本発明のポリエチレングリコール、又はポリプロピレングリコールの添加の是非に関わらず、多くの変化は見られない。しかし、吸水特性には、大きな差異が見られる。すなわち、本発明のキトサンスポンジは、スポンジを水面に投入した場合、水分がスポンジ中に浸入する時間を測定して吸水速度を測定する場合、本発明を採用しないものでは、完全に水を吸う時間が、30秒以上、あるいは、60秒以上かかるのに対して、本発明の方法を使用するとは、水のスポンジへの浸入は瞬時に行われ、10秒以下、あるいは、1秒以内で完全に水を吸収し、通常吸水性の乏しいキトサンスポンジに対して目覚しい改善が見られる。 吸水倍率も、本発明を採用しない場合、乾燥キトサンスポンジの重量に対して、20倍以下しか吸水しないのに対して、本発明の場合、40倍以上の高い吸水倍率が得られる。吸水後の柔軟性は本発明の場合、非常に高いものになる。すなわち、牛コラーゲンスポンジと同等か、それ以上である。すなわち、本発明では化粧品や医療用品として使用可能な性能の高いキトサンスポンジが得られる。 比較例2,3 紅ズワイガニ殻を粉砕し、5%苛性ソーダ溶液、90℃で4時間脱蛋白処理し、2規定塩酸で、3時間脱カルシウム処理することによりキチンを得た。さらにこのキチンを50wt%のアルカリ溶液中で90〜100℃の温度で、20時間処理して、フレーク状のキトサンを得た。これを粉砕して100メッシュパスの粉末を作成した。このキトサンに対して、脱アセチル化度をコロイド滴定法(キチン、キトサン実験マニュアル、51〜52頁、キチン、キトサン研究編、技報堂出版)で測定したところ、90.3%であった。また、0.5wt%酢酸水溶液中に0.5wt%キトサンを溶解した液の20℃でのB型粘度計で測定した粘度は、48mPa・sであった。また、このキトサンに対して、分子量を、GPC測定装置(システム:日本分光製、カラム:ShodexOHpakSB−805、SB−806、移動相:0.5M酢酸緩衝液、カラム温度:40℃、流量:1.0ml/min)でプルラン標品を基に検量線を作成し、測定したところ、約100万であると認められた。このキトサンを0.75wt%酢酸水溶液に溶解して1.5wt%の溶液とした。 この透明粘調溶液に、分子量4000のポリエチレングリコールを0.45wt%溶解し、十分に混合し溶液を作成した。なお、比較として、作成条件は同一で、分子量4000のポリエチレングリコールのみ除去した溶液も作成した(比較例1)。この溶液を、厚みが2mmになるようにポリエチレン製袋に充填し、アルミ製トレイにいれ、上部にアルミ製板を載せ、−30℃のエタノール冷媒浴に1分間浸漬し凍結した。凍結後、ポリエチレン袋を取り外し、凍結氷(厚み約2mm)を、凍結真空乾燥機のトレイ(予備凍結温度−45℃)に入れ、凍結真空乾燥を実施した。減圧は、約100mTorrで行い、−45℃から−15℃まで、5時間かけて上昇させ、続いて、20℃まで、18時間かけて、凍結真空乾燥を行った。 得られたものは、すでに、スポンジの形状を示していたが、残留した酢酸を除去する目的で、70℃で、約10時間熱風乾燥を行った。その結果、得られたキトサンスポンジは、厚みが1.9mmで、全体に均一な多孔質構造を示し、直径30〜80μmの連続細孔を有した。このキトサンスポンジの吸水特性を測定した。吸水速度は、縦20cm、横30cm、深さ5cmのステンレス製バスに、水を十分に入れ、5cm×5cmのキトサンスポンジ片を、水面に乗せ、スポンジが水を完全に、吸水する時間を測定した。また、吸水倍率は、上記水を吸ったあと、キトサンスポンジを、水を含んだままで、クリップで挟んで取り出し、約10秒間放置して、余分の水を除去した後、その重量を測定し、吸水倍率として、水浸漬後のスポンジ重量/水浸漬前のスポンジ重量で表した。 その結果、分子量4000のポリエチレングリコールを含んだスポンジは、測定数5枚の平均が、吸水速度が、0.9秒、吸水倍率42.5倍に対して、含まないものは、吸水速度約30秒(ただし、スポンジの一部では、吸水しない部分もあった。)、含水率19倍で、本発明のキトサンスポンジは、比較例に比べ抜群の吸水特性を示した。なお、同様の測定を、牛コラーゲンスポンジ(ドイツ、ズベラック社製、厚み1.2mm)について、上記と同じ吸水特性を測定した(比較例2)ところ、吸水速度は、1.1秒、吸水倍率は39.4倍であり、本発明の方法は牛コラーゲンスポンジと同様以上の吸水特性を示した。このキトサンスポンジを顔や肌のパック材として使用すると、吸水性が高く、好ましく使用できた。 実施例2〜14 比較例3 キトサン粉末(脱アセチル化度93%、溶液粘度58mPa・s:いずれも測定法は、実施例1記載の方法に同じ)を、0.75wt%酢酸水溶液に、1.5wt%溶解させキトサン水溶液を作成した。この溶液に、種々の分子量のポリエチレングリコールそれぞれ、0.5wt%加えた。使用したポリエチレングリコールの分子量は、400、600、800、1000、1500、2000、3000、4000、5000、6000、8000、10000、20000(以下、それぞれPEG400、PEG600・・・で表示)であった。これらの溶液を、トレイにいれ、−40℃で凍結した後、約100mTorrの減圧で、20℃まで、24時間かかって、凍結真空乾燥し、70℃12時間熱風乾燥した。 その結果、いずれも、約1.4mmの厚みのスポンジを得ることが出来た。それらについて、実施例1と同様の方法で、吸水特性を測定した。測定は、各5試料について行い、その平均値を算出した。結果は表1のとおりである。 以上のとおり、本発明の分子量のポリエチレングリコールを添加したキトサンスポンジは、優れた吸水特性、すなわち良好な吸水速度および吸水倍率を示していた。 多孔性のキトサンスポンジを製造するに当たり、分子量が1500から8,000のポリエチレングリコールまたはポリプロピレングリコールを添加することを特徴とする吸水性の高いキトサンスポンジの製造方法。 【課題】化粧品、医療品、工業材料などの用途に使用可能で、吸水特性、特に吸水速度、吸水倍率に優れた柔軟性の高いキトサンスポンジを提供することを課題とする。【解決手段】多孔性のキトサンスポンジをキトサン溶液から製造するに当たり、分子量が1,500から8,000のポリエチレングリコール又はポリプロピレングリコールを添加し、吸水特性を飛躍的に向上させる。このキトサンスポンジは、顔や肌のパック材など化粧品用途、創傷被覆材などの医療材料などの用途に使用する。【選択図】なし