生命科学関連特許情報

タイトル:公開特許公報(A)_シリカ被覆酸化亜鉛の製造方法、シリカ被覆酸化亜鉛およびそれを含む化粧料
出願番号:2005205824
年次:2007
IPC分類:C09C 1/04,C01G 9/02,A61K 8/19,A61K 8/00,A61Q 1/12,C09C 3/06


特許情報キャッシュ

前島 邦明 宮部 慎介 石栗 裕子 JP 2007023127 公開特許公報(A) 20070201 2005205824 20050714 シリカ被覆酸化亜鉛の製造方法、シリカ被覆酸化亜鉛およびそれを含む化粧料 日本化学工業株式会社 000230593 曾我 道照 100057874 曾我 道治 100110423 古川 秀利 100084010 鈴木 憲七 100094695 梶並 順 100111648 大宅 一宏 100122437 前島 邦明 宮部 慎介 石栗 裕子 C09C 1/04 20060101AFI20070105BHJP C01G 9/02 20060101ALI20070105BHJP A61K 8/19 20060101ALI20070105BHJP A61K 8/00 20060101ALI20070105BHJP A61Q 1/12 20060101ALI20070105BHJP C09C 3/06 20060101ALI20070105BHJP JPC09C1/04C01G9/02 ZA61K7/00 BA61K7/035C09C3/06 5 1 OL 15 4C083 4G047 4J037 4C083AB211 4C083AB212 4C083AB432 4C083AC012 4C083AC022 4C083AC442 4C083AD152 4C083BB25 4C083CC12 4C083DD17 4C083EE07 4C083EE17 4C083FF01 4G047AA02 4G047AB06 4G047AC03 4G047AD03 4J037AA11 4J037AA18 4J037AA27 4J037DD05 4J037DD27 4J037EE03 4J037EE28 4J037EE43 4J037EE46 4J037FF30 本発明は、シリカ被覆をした微粒子酸化亜鉛の製造方法であって、化粧料等に有用なすぐれた紫外線遮蔽性と透明性を有し、表面活性を大幅に抑制したシリカ被覆酸化亜鉛粒子組成物の製造方法に関する。 無機系化合物である紫外線散乱剤は、近紫外線をも吸収・散乱することから、近紫外線を含む巾広い領域に渡って紫外線を遮蔽するという長所があり、したがって日焼け止め化粧品に配合されて効果を発揮するものである。紫外線散乱剤のうちで従来よく用いられているものとしては酸化チタンがある。しかし、酸化チタンは屈折率が2.5と大きいことから隠蔽力が大きくなるので、化粧料に配合した場合透明感が損なわれ、白っぽくなって不自然な仕上がりとなる。そのため、酸化チタンに代わる紫外線散乱剤として酸化亜鉛が使用されている。酸化亜鉛は屈折率が1.9程度と酸化チタンよりかなり小さいので、散乱の度合いが減少し透明感の点で酸化チタンを大巾に凌ぐものとなる。そして、粒子径を0.1μm以下の超微粒子に調整すれば、可視光線の波長よりずっと小さくなるので、可視光線がほとんど吸収されず、したがって透明感が増すものとなる。このように酸化亜鉛微粒子は、紫外線遮蔽領域の広さ、透明感、皮膚に対する安全性、紫外線遮蔽効果の持続性などの点で従来の紫外線遮蔽材料、すなわち酸化チタンに比べて優れた特徴を有するものである。 他方、酸化亜鉛は、元来、水に微量溶解する性質があり、その溶出亜鉛イオンによる生理作用が化粧品分野では古くより収斂剤として利用されている。更に、脂肪酸と反応して金属石ケンを生成する化学反応性は、皮膚から分泌される皮脂を吸収して、化粧持ちをよくしたり、また、体臭成分を吸収するデオドラント剤として利用されることもある。 しかし、これらの生理活性と化学反応性は、酸化亜鉛を超微粒子化することによって一層強くなる傾向にあり、今後、皮膚組織に対する安全性がより求められた場合、水への溶解性や、粒子表面の活性を抑制することが望ましい。 また、上述した酸化亜鉛の水への溶解性と粒子表面の反応活性は、化粧料の配合設計上、種々の不都合を生じている。即ち、化粧料の最も重要な原料成分は、人体の主要な構成成分でもある水であるが、酸化亜鉛超微粒子を含む化粧料の場合、溶出亜鉛イオンが他成分と反応するために、水の比率を高めることができず、処方の自由度が狭められている。 更に、酸化亜鉛超微粒子の化粧料への使用は、酸化亜鉛超微粒子がその粒子表面の活性により化粧品の他の配合成分である種々の油剤、香料、色料、有機紫外線吸収剤、水溶性高分子等と反応して、化粧料の粘度の増加や低減、異臭の発生、変色等を起こす問題からも、処方の自由度を狭めている。 そこで、酸化亜鉛にシリカ被覆を施すことになるのであるが、シリカ被覆に関していくつかの方法が提案されている(例えば、特許文献1〜5)。シリカ被覆に関する最も古い特許は、1959年発行の特許文献1であるが、水分散した粒子径100nm以下の微粒子の水分散液に、60℃以上の温度で、pH8〜11を保つように珪酸ソーダと酸を添加して、シリカを微粒子表面に沈着させて、シリカ被覆を行う方法である。この特許には酸化亜鉛の実施例はないが、珪酸ソーダを用いるシリカ被覆の方法は、1959年以来大きく進歩した方法は見出されていない。 特許文献2には、微粒子酸化亜鉛の粒子表面に、Al、Si、ZrあるいはSnの酸化物もしくは水酸化物を酸化亜鉛に対し重量比で0.1〜20%被覆してなる酸化亜鉛が開示されている。しかしながら、特許文献2による方法は、珪酸ソーダに酸を添加して被覆を行う上記特許文献1の方法を常温で行っているにすぎず、このような被覆層を表面に設けた酸化亜鉛微粒子では、光触媒活性の抑制が不十分であり、特に、酸化亜鉛が本来有する水への溶解性と化学反応性は、殆ど抑制することができない。 特許文献3には、酸化亜鉛粒子の水性懸濁液に、水溶性ケイ素酸塩と酸とを加えた後、pHが6.0〜8.0となるまで懸濁液を中和して、酸化亜鉛粒子の表面にケイ素酸化物からなる被覆層を形成する方法が開示されている。しかしながら、特許文献3による方法は、上記特許文献1に記載の方法と同様であり、従来以上の効果は期待できない。 特許文献4には、EDTA処理をした無機顔料(紺青、タルク)粒子の表面に、有機珪素化合物の加水分解によりシリカ被覆をする方法が開示されている。さらに、無機顔料の例として酸化亜鉛が記載されている。この特許文献4に開示される方法で得られるシリカ被覆層の性能は、珪酸ソーダを使用する従来の製法に比べて高いと考えられるが、有機珪素化合物の価格が高いことや、加水分解工程で複製するアルコールの処分工程が必要となるなど、不利な面がある。 特許文献5には、珪酸、水、アルカリ及び有機溶媒を含有するシリカ被膜形成用組成物に、酸化亜鉛などの金属酸化物粉を接触させて、金属酸化物粉の表面にシリカを沈着させる方法が開示されている。さらに、シリカ被覆形成用組成物として、オルト珪酸H4SiO4及びその重合体や水ガラスを陽イオン交換樹脂で処理したものを使用してもよいことが記載されている。しかしながら、シリカ被覆形成用組成物としてオルト珪酸H4SiO4及びその重合体や水ガラスを陽イオン交換樹脂で処理したものを用いた被覆処理の詳細については何ら記載されていない。米国特許第2,885,366号明細書特開平3−183620号公報、第3頁、左欄20〜27行特開平11−302015号公報、第2頁、請求項6及び7特開昭62−153207号公報、第3頁、製造例11WO98/47476号公報、第3頁、請求項13、第20頁、実施例2 このように、従来技術の中には、珪酸ソーダから得られる活性珪酸水溶液をシリカ被覆に用いるシリカ源のひとつとして記載してあるものもあるが、実際に活性珪酸水溶液を検討しているものは全くない。これは、シリカ被覆において活性珪酸を用いると、析出するシリカがゲル化したり、塊状となりやすいために、緻密なシリカ被覆膜を得ることは不可能であると一般的には考えられていたためである。 したがって、本発明は、シリカ被覆酸化亜鉛、特に、シリカ被覆超微粒子酸化亜鉛の製造方法における、上述した種々の問題を解決するためになされたものであって、化粧料等に有用なすぐれた紫外線遮蔽性と透明性を有し、水への溶解性や表面活性を大幅に抑制したシリカ被覆酸化亜鉛の安価な製造方法を提供することを目的とする。すなわち、活性珪酸水溶液を用いて、有機珪素化合物の加水分解法によるシリカ被覆と同等以上の性能のシリカ被覆を得ることができるシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法を提供することを目的とする。 そこで、本発明者らは上記のような従来の問題点を解決すべく鋭意研究、開発を遂行した結果、このような問題点を解決するためには、酸化亜鉛微粒子を水に分散させた後、特定のpHおよび温度に保持しながら、珪酸アルカリ水溶液から得られた活性珪酸水溶液を酸化亜鉛の重量に対してSiO2として特定の割合で添加して、酸化亜鉛微粒子の表面にシリカ被覆を行うことが有効であることに想到し、本発明を完成するに至った。 即ち、本発明は、0.1μm以下の平均一次粒子径を有する酸化亜鉛粒子を水に分散させた後、温度を60℃〜120℃およびpHを9〜10.5に保持しながら、珪酸アルカリ水溶液から得られた活性珪酸水溶液を酸化亜鉛の重量に対してSiO2として10重量%〜100重量%添加して、前記酸化亜鉛粒子の表面にシリカ被覆を行うことを特徴とするシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法である。上記製造方法では、溶解させたキレート化剤の存在下にシリカ被覆を行うことが好ましい。また、上記製造方法では、活性珪酸水溶液の添加が、分散液中の酸化亜鉛1gに対して、SiO2として0.02〜0.2g/hrの添加速度で行われることが好ましい。 さらに、本発明は、上記製造方法により製造されることを特徴とするシリカ被覆酸化亜鉛である。 また、本発明は、上記シリカ被覆酸化亜鉛を、0.1重量%〜40重量%含むことを特徴とする化粧料である。 本発明によれば、化粧料等に有用なすぐれた紫外線遮蔽性と透明性を有し、水への溶解性や表面活性を大幅に抑制したシリカ被覆酸化亜鉛の安価な製造方法を提供することができる。 以下、本発明について詳しく説明する。 本発明によるシリカ被覆酸化亜鉛は、珪酸アルカリ水溶液から得られた活性珪酸水溶液を用いて、シリカ被覆を行った微粒子酸化亜鉛である。配合される微粒子酸化亜鉛としては、平均一次粒子径が0.1μm以下のものが用いられる。ここで平均粒径を0.1μm以下としたのは、これより大きくすると紫外線遮蔽効果が不十分となり、また可視光線の波長に近づくことによって可視光線をも吸収、散乱するため、透明性が著しく低下するからである。本発明において用いる酸化亜鉛粒子は、電気亜鉛地金を蒸発酸化して得られるものや、硫酸亜鉛、塩化亜鉛のような水溶性塩の水溶液を中和して得られる水酸化亜鉛、炭酸亜鉛、硫化亜鉛、シュウ酸亜鉛等を焼成して得られるもの等、特に、限定されるものではなく、いずれでもよい。 酸化亜鉛表面の被覆は、以下の手順によって行われる。まず、所定量の微粒子酸化亜鉛を水に分散させる。水には分散剤を添加溶解しておくことが好ましい。分散剤としては、各種の界面活性剤のほか無機系の分散剤である珪酸ナトリウム、アルミン酸ナトリウム、縮合リン酸ナトリウムが使用できる。特に、シリカ被覆と同じ成分である珪酸ナトリウムが好ましい。また、キレート化剤を使用する場合には、キレート化剤も添加溶解しておくことが好ましいが、酸化亜鉛を水に分散した後から添加してもよい。 キレート化剤としては、窒素原子又は燐原子を有するキレート化剤であって、金属の多座配位子として金属と結合し、陰イオン錯体を形成するものであれば、本発明の効果を損なわない限り、任意のものを用いることができる。キレート化剤としては、分子中にイミノ二酢酸骨格を構造の一部に有する化合物又は水溶性の有機リン酸が好ましい。キレート化剤としては、具体的には、例えば、(1)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、(2)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、(3)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸(DHEDDA)、(4)ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、(5)トリエチレンテトラミン六酢酸(TTHA)、(6)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸(HIMDA)、(7)1,3−プロパンジアミン四酢酸(1,3−PDTA)、(8)ニトリロ三酢酸(NTA)、(9)ジピコリン酸、(10)ニトリロトリメチレンホスホン酸(NTP)若しくは(11)ヒドロキシエタンジホスホン酸、又はこれらの誘導体若しくはこれらの塩が挙げられる。(1)〜(11)の塩としては、具体的には、例えば、(1a)エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸三ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸二アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸三アンモニウム、エチレンジアミン四酢酸四アンモニウム、(2a)ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸三アンモニウム、(3a)ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二ナトリウム、ジヒドロキシエチルエチレンジアミン二酢酸二アンモニウム、(4a)ジエチレントリアミン五酢酸五ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸五アンモニウム、(5a)トリエチレンテトラミン六酢酸六ナトリウム、トリエチレンテトラミン六酢酸六アンモニウム、(6a)ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二ナトリウム、ヒドロキシエチルイミノ二酢酸二アンモニウム、(10a)ニトリロトリメチレンホスホン酸四ナトリウム、ニトリロトリメチレンホスホン酸五ナトリウム、(11a)ヒドロキシエタンジホスホン酸三ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム等が挙げられる。また、キレート化剤は、結晶水を含むものであっても、無水物であってもよい。また、キレート化剤は、1種単独又は2種類以上の併用であってもよく、併用する場合、任意の割合で用いることができる。 キレート化剤の使用量は、酸化亜鉛の粒子径やキレート化剤の種類によって異なり、限定は難しいが、概ね、酸化亜鉛1kgに対して0.1g〜10gが好ましく、例えばエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩では1g程度が好ましい。 キレート化剤の存在下でシリカ被覆を行って製造したシリカ被覆酸化亜鉛中の、キレート化剤の量はシリカ被覆酸化亜鉛1kgに対して0.05g〜5gが好ましく、例えば、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水塩では1g程度が好ましい。シリカ被覆酸化亜鉛中の、キレート化剤の存在は赤外吸収スペクトルで確認できる。たとえば、キレート化剤がEDTAの場合、特徴的なピーク位置は、1610〜1650cm−1と2340〜2380cm−1であり、1610〜1650cm−1には2本のピークがあり、いずれもカルボキシ基O−C−Oに帰することが知られており、実際に、Zn−EDTAの特徴的なピーク位置に一致している。キレート化剤の量は、全有機炭素分析(TOC)によって炭素量を測定し、使用したキレート化剤の分子量で換算して求めることができる。 キレート化剤を添加することによって、粒子の表面活性を更に抑制することができるが、その作用機構については判然としない。 超微粒子酸化亜鉛は一次粒子が密に凝集しており、これを水に分散するには湿式粉砕機のような強力な分散手段が必要となる。例えば、ボールミル、ビーズミルのような媒体式の分散方法やホモジナイザー、デスパーのような剪断式の分散方法など、いかなる方法を用いてもよく、それらを組み合わせて採用することもできる。 上記分散手段により分散液を強く撹拌して懸濁状態にした後、懸濁液を60℃〜120℃に加熱する。懸濁液の温度が60℃未満では、シリカ被覆の工程においてシリカの析出が遅すぎ、また緻密な被覆層が得られない。一方、120℃を超える加熱は装置が煩雑になる。温度の範囲は80℃〜100℃が好ましい。 次いで、60℃〜120℃に加熱された懸濁液にアルカリ剤を加えて、pHを9〜10.5に調整する。pHが10.5を超えると、シリカ被覆の工程において酸化亜鉛の溶解度が大きくなりすぎ、溶解イオンと活性珪酸の反応が先行し、珪酸亜鉛の沈殿生成が起きてしまう。一方、pHが9より低いとシリカの析出が遅すぎ、また緻密な被覆層が得られないので良好なシリカ被覆は得られない。pHの範囲は9.5〜10が好ましい。また、加熱前にアルカリ剤を加えると、懸濁液中の酸化亜鉛が溶解する恐れがあるため好ましくない。ここで用いるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化テトラメチルアンモニウムのような強塩基、珪酸ナトリウム、四ホウ酸ナトリウム、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウムのような塩基性塩が挙げられる。 次いで、該懸濁液の温度を60℃〜120℃およびpHを9〜10.5に保持しながら、懸濁液中に活性珪酸水溶液とアルカリ剤とを徐々に添加することが肝要である。すなわち、活性珪酸水溶液の添加直前及び添加中、添加終了後の熟成時間中を通して、懸濁液の温度は60℃〜120℃およびpHは9〜10.5でなくてはならない。こうして酸化亜鉛粒子表面には、シリカが徐々に析出し、被膜が形成される。 活性珪酸水溶液の添加量は、酸化亜鉛の重量に対してSiO2として、10重量%〜100重量%の範囲とされる。すなわち、添加量が10重量%より小さいと、表面被覆による効果が十分発揮されず、よって触媒活性の十分な低下や動摩擦係数の改善効果が望めないからであり、一方100重量%を越えると、相対的に酸化亜鉛の含有量が減ることから、紫外線遮蔽効果が十分でなくなるからである。活性珪酸水溶液の添加量は、好ましくは、10重量%〜50重量%である。 また、活性珪酸水溶液の添加速度については、上記特許文献1に珪酸ソーダを用いたシリカ被覆方法として詳細な説明があり、それを参考にして行うことができる。すなわち、添加する活性珪酸水溶液のシリカが、独自の核を発生することなく酸化亜鉛粒子表面に沈着するためには、添加速度に上限がある。この最大添加速度S(g−SiO2/hr/g−ZnO)は、酸化亜鉛の比表面積A(m2/g)および懸濁液の温度T(℃)より求めることができる。 S=(A/200)2n、n=(T−90)/10 ただし、この式は珪酸ソーダと酸の同時添加によるシリカ被覆に適用されるもので、反応系は中和により塩濃度が高く、そのためシリカの析出速度が速く、活性珪酸による方法のように塩濃度の低いシリカ被覆では析出速度が遅く、活性珪酸水溶液の添加速度は更に小さく見積もるべきとなる。この析出速度の違いが、一方ではシリカ被覆の緻密さの違いに反映してくる。本発明者らの検討によれば、活性珪酸水溶液の添加は、懸濁液中の酸化亜鉛1gに対して、好ましくは、SiO2として0.02〜0.2g/hr、より好ましくは、0.05〜0.15g/hrの添加速度で行われる。活性珪酸水溶液の添加速度が0.02(g−SiO2/hr/g−ZnO)未満であると、いたずらに時間が掛かって工業的ではなく、活性珪酸が経時的にゲル化して皮膜の品質が悪化することがあるため好ましくない。一方、添加速度が0.2(g−SiO2/hr/g−ZnO)を超えると、皮膜形成で消費されるよりも余分にシリカが供給されて独自の核を発生し、ゲル状もしくはコロイド状のシリカを生成することがあるため好ましくない。 添加終了後には熟成時間を必要とする。添加終了直後には懸濁液中に遊離の珪酸が残っており、それを全て粒子に結合させるために熟成時間を必要とする。時間は温度により異なるが、例えば100℃では30分、60℃では1時間以上必要になる。 本発明の製造方法においては、懸濁液の熟成後または冷却後、必要に応じ酸を添加して中和することができる。中和のpHは4.0〜9.0で任意に決めることができるが、通常6.0〜8.0が適当である。 次に、この懸濁液をろ過洗浄し、さらに乾燥器にて加熱乾燥し、必要に応じ粉砕を行い、シリカ被覆酸化亜鉛粉末を得る。 本発明において、活性珪酸水溶液とは、珪酸アルカリ水溶液をH形の陽イオン交換体に接触させることにより得られる、珪酸アルカリ水溶液中のアルカリ金属イオンの全部又は大部分が水素イオンでイオン交換された珪酸水溶液のことをいう。珪酸アルカリ水溶液としては、特に制限されないが、通常水ガラス(水ガラス1号〜4号等)と呼ばれる珪酸ナトリウム水溶液を、水で希釈したものが好適に用いられる。水ガラスは、比較的安価であり、且つ容易に手に入れることができる。また、固体のメタ珪酸アルカリを、水に溶解させて珪酸アルカリ水溶液を調製することもできる。また、ナトリウムイオンを嫌う製品の場合は、珪酸カリウム水溶液又は珪酸リチウム水溶液等、必要に応じて適宜使い分けることができる。 珪酸アルカリ水溶液のシリカ濃度は、特に制限されないが、好ましくは3〜10重量%、特に好ましくは4〜7重量%である。なお、本発明において、シリカ濃度とは、珪酸アルカリ水溶液又は活性珪酸水溶液等の水溶液中に含まれるSiO2の重量割合をいう。 H形陽イオン交換体としては、イオン交換樹脂、イオン交換膜、ゼオライト等の無機化合物等が挙げられるが、強酸性陽イオン交換樹脂が好ましい。 珪酸アルカリ水溶液と、H形陽イオン交換体を接触させる方法としては、特に制限されず、例えば、珪酸アルカリ水溶液に、H形陽イオン交換体を添加し、攪拌する方法、又は珪酸アルカリ水溶液を、H形陽イオン交換体が充填されているカラムに通過させる方法が挙げられるが、これらのうち、カラムに通過させる方法が好ましい。こうして得られる活性珪酸水溶液は、シリカ濃度2〜9重量%であり、pH2〜4の弱酸性を呈する。本発明によれば、酸化亜鉛にケイ素酸化物からなる高密度の被覆層を形成する前に、酸化亜鉛微粒子に、上記シリカ被覆の形成を妨げない範囲で、Al、Ti、Zr、Snや、その他希土類元素などの含水酸化物又は酸化物を少量、含有させてもよい。 また、シリカ被覆に続いて、Al、Ti、Zr、Snや、その他希土類元素などの含水酸化物又は酸化物もしくはオルガノシラン、オルガノポリシロキサンによる被覆を行うことができる。 例えばAlの酸化物の場合以下の手順によって行われる。まず、所定量のシリカ被覆微粒子酸化亜鉛をアルミン酸ソーダの水溶液に加え、該溶液を強く攪拌して懸濁状態にし、さらに液のpHが7以下にならないよう注意しながら塩酸希釈液を徐々に滴下する。すると酸化亜鉛粒子表面には、水酸化アルミニウムが析出する。そして、滴下終了後しばらく静置した後、ロ過洗浄し、加熱乾燥し、乾粉を得る。 例えばオルガノシランによる被覆は、シリカ被覆に続いて懸濁液にヘキサメチルジシラザンを添加し、攪拌を続けることによりヘキサメチルジシラザンの加水分解によりトリメチルシランをシリカ表面に結合させて行うことができる。この処理はシリル化と呼ばれる。こうして得られた粉体は、撥水性とすることができ、化粧料の材料として好ましい。 オルガノポリシロキサンによる被覆は、特開平2−17932号公報や特開2002−234811号公報に記載されている方法を用いることができる。前者では、オルガノポリシロキサンとしてポリメチルシルセスキオキサンの被覆となり、後者では、オクタメチルシクロテトラシロキサンの被覆となる。簡易な表面処理の場合には、オルガノポリシロキサンとしては、例えば、ジメチルポリシロキサンやメチルハイドロジェンポリシロキサン等が好ましく用いられる。オルガノポリシロキサンは、酸化亜鉛に対して、通常、1〜20重量%の範囲であり、好ましくは、3〜10重量%の範囲である。 また、本発明の化粧料は、上記被覆処理後の酸化亜鉛を0.1〜40重量%含むものである。ここで、化粧料としては特に日焼け防止を目的とするものとされ、またその形態としてはクリーム、化粧水、乳液など種々のものが適用される。そして、酸化亜鉛の配合量を0.1〜40重量%としたのは、0.1重量%未満では酸化亜鉛を配合した効果、すなわち紫外線遮蔽効果などが十分発揮されないためであり、また40重量%を越えると化粧料自身の効用などが低くなるとともに、被覆処理後の酸化亜鉛のコストが高いことから化粧料自身のコストが高くなってしまうからである。このようにして得られ被覆処理後の酸化亜鉛にあっては、被覆無しの場合に比べ酸化亜鉛の溶解性が低下し、化粧料における他の配合成分である種々の油剤、香料、色料、有機紫外線吸収剤、水溶性高分子等との反応性を殆どもたないから、化粧料成分の変質防止が大巾に改善されたものとなる。 以下、比較例と共に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。 以下の実施例及び比較例においては、特に、記載がない限りは、酸化亜鉛原体として、平均一次粒子径0.02μm、比表面積50m2/gの超微粒子酸化亜鉛(石原産業(株)製FZO−50)を用いた。また、重量%を%と略記した。(亜鉛溶出試験方法) 試験方法A.純水への溶出 シリカ被覆した酸化亜鉛5gを純水45gにスターラーで分散させ、5分間攪拌を行った後、24時間静置し、僅かに白濁した上澄み液を約40gスポイトで採取し、遠心分離機で3000rpmにて1時間沈降分離を行い、濁りのなくなった透明液を回収した。この透明液をICP−AESを用いて亜鉛の分析を行った。 試験方法B.希硫酸水溶液への溶出 硫酸にてpHを4に調製した希硫酸水溶液を作成し、試験方法Aの純水に代えて希硫酸水溶液を用いて溶出試験を行った。(オレイン酸との反応性試験方法) シリカ被覆した酸化亜鉛1gを試薬のオレイン酸9gに分散させ、分散液が凝固するまでの時間を計測した。この試験法は、特開平11−193354号公報に記載されており、非水系での粒子の表面活性を比較する簡便な方法なので採用した。〔実施例1〕 3号珪酸ソーダ500gを水2500gで希釈し、H形陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B:オルガノ(株)製)を充填したカラムに通過させ、活性珪酸水溶液を得た。この活性珪酸水溶液のシリカ濃度は4.16%であった。 酸化亜鉛50gを水950g中にホモミキサーにより分散させた後、デスパーで攪拌しながら95℃まで昇温後、10%NaOH水溶液を添加してpH10に調整した。次いで攪拌しながら、先に製造した活性珪酸水溶液361.38g(酸化亜鉛の重量に対してSiO2として30重量%となる量)を、pH10、温度95℃一定のまま約6時間かけて添加した(添加速度0.050[g−SiO2/hr/g−ZnO])。添加中pH10を保つために10%NaOH水溶液を同時添加した。添加終了後3時間95℃で攪拌を続け熟成を行った。その後、加熱をやめ、攪拌だけを続けて一晩熟成と放冷をした。熟成放冷後、室温にて試薬のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)3.5gを添加し、1時間攪拌してシリル化処理を行った。このサンプルを濾過し、常温の水500mlで一回洗浄後、110℃で約24時間乾燥させた。得られたシリカ被覆酸化亜鉛をコーヒーミルにより粉砕した。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出は極めて低く、良好なシリカ被覆が行われた。一方、オレイン酸との反応性試験では、表面活性が少し高いようであった。また、シリカ被覆酸化亜鉛のTEM画像を図1に示した。画像では、酸化亜鉛は影の濃いコア粒子で、その周囲を影のより薄いシリカが均一に被覆していることが観察できた。より黒い部分はシリカ被覆酸化亜鉛粒子が重なっている部分である。〔実施例2〕 3号珪酸ソーダ500gを水2500gで希釈し、H形陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B:オルガノ(株)製)を充填したカラムに通過させ、活性珪酸水溶液を得た。この活性珪酸水溶液のシリカ濃度は4.16%であった。 濃度0.2%のEDTA・2Na・2H2O水溶液25gを水950gに加えて混合し、酸化亜鉛50gを加え、ホモミキサーにより分散させた後、デスパーで攪拌しながら95℃まで昇温後、10%NaOH水溶液を添加してpH10に調整した。次いで攪拌しながら、先に製造した活性珪酸水溶液361.38g(酸化亜鉛の重量に対してSiO2として30重量%となる量)をpH10、温度95℃一定のまま約6時間かけて添加した(添加速度0.050[g−SiO2/hr/g−ZnO])。添加中pH10を保つために10%NaOH水溶液を同時添加した。添加終了後3時間95℃で攪拌を続け熟成を行った。その後、加熱をやめ攪拌だけを続けて一晩熟成と放冷をした。このサンプルを濾過し、常温の水500mlで一回洗浄後、110℃で約24時間乾燥させた。得られたシリカ被覆酸化亜鉛をコーヒーミルにより粉砕した。亜鉛溶出試験では約24時間後も変化がなかった。また、このシリカ被覆酸化亜鉛の赤外吸収スペクトルを、日本分光製FT/IR−430で測定し、1610〜1650cm−1と2340〜2380cm−1の特徴的なピークを確認した。キレート化剤の量は、全有機炭素分析装置(島津製作所製TOC−5000A)を用いて炭素量を測定し、190ppmであったのでEDTA(C10H16N2O8:分子量292.25)に換算して460ppmと求めることができた。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。EDTAを含有していることとシラン処理を行っていないため、水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出はやや多いが、EDTA含有効果で、オレイン酸との反応性試験では、表面活性が抑制されている。〔実施例3〕 3号珪酸ソーダ500gを水2500gで希釈し、H形陽イオン交換樹脂(アンバーライトIR−120B:オルガノ(株)製)を充填したカラムに通過させ、活性珪酸水溶液を得た。この活性珪酸水溶液のシリカ濃度は4.16%であった。 濃度0.2%のEDTA・2Na・2H2O水溶液25gを水950gに加えて溶解し、酸化亜鉛50gを加え、ホモミキサーにより分散させた後、デスパーで攪拌しながら95℃まで昇温後、10%NaOH水溶液を添加してpH10に調整した。次いで攪拌しながら、先に製造した活性珪酸水溶液361.38g(酸化亜鉛の重量に対してSiO2として30重量%となる量)をpH10、温度95℃一定のまま約6時間かけて添加した(添加速度0.050[g−SiO2/hr/g−ZnO])。添加中pH10を保つために10%NaOH水溶液を同時添加した。添加終了後3時間95℃で攪拌を続け熟成を行った。その後、加熱をやめ攪拌だけを続けて一晩熟成と放冷をした。熟成放冷後、試薬のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)3.5gを添加し、1時間攪拌してシリル化処理を行った。このサンプルを濾過し、常温の水500mlで一回洗浄後、110℃で約24時間乾燥させた。得られたシリカ被覆酸化亜鉛をコーヒーミルにより粉砕した。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。EDTAを含有していることとシラン処理を行っているため、水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出は低くくし、かつオレイン酸との反応性試験では、表面活性も抑制することができた。〔比較例1〕 酸化亜鉛50gを水740gとエタノール640gと28%NH3水溶液5gを混合した溶液にデスパーにより分散させ、温度を30℃に保ち、28%NH3水溶液を添加してpH10に調整した。次いで、攪拌しながら、試薬のテトラエトキシシラン52.08g(酸化亜鉛の重量に対してSiO2として30重量%となる量)とエタノール19.41gを混合した溶液を約4時間かけて添加した。添加終了後、試薬のHMDS(ヘキサメチルジシラザン)3.5gを添加し、攪拌したまま常温で一晩熟成させた。このサンプルを濾過し、常温の水500mlで一回洗浄後、110℃で約24時間乾燥させた。得られたシリカ被覆酸化亜鉛をコーヒーミルにより粉砕した。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。シラン処理を行っているにもかかわらず、水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出はやや多いが、オレイン酸との反応性試験では、表面活性が抑制されている。〔比較例2〕 水950gと希釈J3号珪酸ソーダ水溶液(シリカ濃度10%)15gを混合して調製したpH11の水溶液に、酸化亜鉛50gをデスパーにより分散させ、70℃に保った。次いで、攪拌しながらシリカ濃度2%の希釈J3号珪酸ソーダ水溶液300g(酸化亜鉛の重量に対してSiO2として15重量%となる量)を約6時間かけて添加した。この時、同時に濃度2%のH2SO4水溶液194gを添加しpHを10.5に保った。添加終了後、HMDS(ヘキサメチルジシラザン)3.5gを添加し攪拌したまま常温で一晩熟成させた。このサンプルを濾過し、常温の水500mlで一回洗浄後、110℃で約24時間乾燥させた。得られたシリカ被覆酸化亜鉛をコーヒーミルにより粉砕した。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。シラン処理を行っているにもかかわらず、水への亜鉛溶出はやや多く、特に希硫酸水溶液への亜鉛溶出は極めて多く良好なシリカ被覆は得られていない。また、オレイン酸との反応性試験でも、表面活性が高かった。〔比較例3〕 比較例2の酸化亜鉛の量を半分の25gとし、シリカ被覆時の温度条件を室温にした以外は比較例2と同じ方法でシリカ被覆酸化亜鉛を得た。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。シラン処理を行っているにもかかわらず、水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出は極めて多く良好なシリカ被覆は得られていない。また、オレイン酸との反応性試験でも、表面活性が高かった。〔比較例4〕 実施例1における活性珪酸水溶液の添加時の温度を30℃とし、添加終了後の熟成温度を30℃とした以外は、実施例1と同じ工程を行って、シリカ被覆酸化亜鉛を作成した。亜鉛溶出試験およびオレイン酸との反応性試験の結果を表1に記載した。シラン処理を行っているにもかかわらず、水および希硫酸水溶液への亜鉛溶出は極めて多く良好なシリカ被覆は得られていない。また、オレイン酸との反応性試験でも、表面活性が高かった。また、シリカ被覆酸化亜鉛のTEM画像を図2に示した。画像では、実施例1の図1のような均質なシリカ被覆層は観察できず、シリカだけの粒子やシリカと酸化亜鉛の混ざった粒子が観察された。 (化粧料製造例) ファンデーションタイプの化粧料の製造を行った。配合割合は表2の通りである。 実施例3のシリカ被覆酸化亜鉛、タルク、セリサイト、黄色顔料およびポリメチルシルセスキオキサンの全量をよく混合し、これに流動パラフィンの約半分とモノオレイン酸ソルビタンの全量を加え、ホモミキサーで均一に分散し粉体分散ペーストを作成した。次に、流動パラフィンの残り分に固形パラフィンおよびカルナバロウの全量を加えて加熱融解した後、先に作成した粉体分散ペーストと均一に混合した。これを容器に流し込んで冷却固化して、ファンデーションタイプの化粧料を製造した。この化粧料は、紫外線反射効果が高く、使用感も良好であるうえに、室温で3カ月保存後でも、変色、異臭等の変質はなかった。実施例1で得られたシリカ被覆酸化亜鉛のTEM画像である。比較例4で得られたシリカ被覆酸化亜鉛のTEM画像である。 0.1μm以下の平均一次粒子径を有する酸化亜鉛粒子を水に分散させた後、温度を60℃〜120℃およびpHを9〜10.5に保持しながら、珪酸アルカリ水溶液から得られた活性珪酸水溶液を酸化亜鉛の重量に対してSiO2として10重量%〜100重量%添加して、前記酸化亜鉛粒子の表面にシリカ被覆を行うことを特徴とするシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法。 溶解させたキレート化剤の存在下にシリカ被覆を行うことを特徴とする請求項1に記載のシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法。 前記活性珪酸水溶液の添加が、分散液中の酸化亜鉛1gに対して、SiO2として0.02〜0.2g/hrの添加速度で行われることを特徴とする請求項1または2に記載のシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法。 請求項1〜3のいずれか一項に記載の製造方法により製造されることを特徴とするシリカ被覆酸化亜鉛。 請求項4に記載のシリカ被覆酸化亜鉛を、0.1重量%〜40重量%含むことを特徴とする化粧料。 【課題】化粧料等に有用なすぐれた紫外線遮蔽性と透明性を有し、水への溶解性や表面活性を大幅に抑制したシリカ被覆酸化亜鉛の安価な製造方法を提供すること。【解決手段】0.1μm以下の平均一次粒子径を有する酸化亜鉛粒子を水に分散させた後、温度を60℃〜120℃およびpHを9〜10.5に保持しながら、珪酸アルカリ水溶液から得られた活性珪酸水溶液を酸化亜鉛の重量に対してSiO2として10重量%〜100重量%添加して、前記酸化亜鉛粒子の表面にシリカ被覆を行うことを特徴とするシリカ被覆酸化亜鉛の製造方法である。【選択図】図1


ページのトップへ戻る

生命科学データベース横断検索へ戻る