タイトル: | 公開特許公報(A)_発泡入浴剤 |
出願番号: | 2005201135 |
年次: | 2007 |
IPC分類: | A61K 8/00,A61Q 19/10 |
志水 双葉 高田 誠明 JP 2007015996 公開特許公報(A) 20070125 2005201135 20050711 発泡入浴剤 株式会社フタバ化学 591203093 廣江 武典 100083932 志水 双葉 高田 誠明 A61K 8/00 20060101AFI20061222BHJP A61Q 19/10 20060101ALI20061222BHJP JPA61K7/50 3 OL 8 4C083 4C083AA111 4C083AA112 4C083AB112 4C083AB312 4C083AC232 4C083AD052 4C083AD472 4C083AD612 4C083BB41 4C083BB60 4C083DD48 4C083EE41 本発明は発泡入浴剤に関し、特には、不織布やオーガンジー等で成る多孔質性の袋体の中に、薬草やハーブ等とともに、発泡性を有する入浴剤が混在させてあり、湯中に入れた時、袋体がガスバリヤー性を獲得して発泡剤から放出されるガス成分を当該袋体の中に封じ込めすことでその全体が膨らませ、湯水面に浮遊させることができる発泡入浴剤に関するものである。 古来から知られている菖蒲湯とか柚子湯等に代えて近時、特に浴湯に香りや色調を与えて精神状態を安らかにすることを目的とするものや、湯水中で炭酸ガスを発生させて保温効果を高めたり、各種保湿剤、植物エキス等によるスキンケア効果を与えたり、揮発性薬剤成分による薬効を与えること等を目的とした各種入浴剤が上市され、各家庭において広く使用されている。 これらの入浴剤は、形状面からみて粉末状とか顆粒状又は液体状のものに大別される。顆粒状の入浴剤は湯水中で炭酸ガス等を発生する発泡性を有するものが主流である。また、粉末状の入浴剤は、そのまま湯水中に投入して溶解させるタイプと、不織布でなる多孔質の袋体の中に前記薬草やハーブ等の有用植物、温泉から抽出した成分、香料及び色素等を封入しておき、該袋体ごと浴槽中に浸漬して揉み出して使用するタイプとがある。 さらに、入浴中の遊戯性を付与した入浴剤として、例えば、軽石や発泡スチロールのような水に浮く担体に入浴剤原料を含浸させたものや、バインダーを用いて入浴剤原料を、木の葉や花びら、動物等の任意の形状に成形したもの(特許文献1)や、果実、果皮、薬草、ハーブ等の天然植物材料からなる入浴剤を、浴槽の湯水中に浮かべた状態で使用することができるようにする入浴剤セットなども提案されている(特許文献2)。特開平9−276558号公報、(特許請求の範囲)特開2004−337315公報、(特許請求の範囲) しかし、従来の粉体、液体あるいは打錠成形体の形態の入浴剤では、液状成分やワックス状成分の配合には量的に制約を受ける問題があり、また遊戯性に欠けるものである。また、湯水中に短時間で溶解するため、入浴剤の持つ効果も比較的短時間で消失するという課題があった。 また、多孔質の袋体の中に薬草やハーブ等を封入しておき、該袋体ごと浴槽中に浸漬するタイプの入浴剤では、例えばハーブから溶出する有効成分を効果的に揮散させることができないためか、浴室内を例えばハーブの香りで長時間にわたって効果的に漂わせ難いという問題の外、比較的短時間のうちに消失してしまうため、その用途、形態や、その使用量に限界があり、入浴剤の持つ効果も比較的短時間の内に消失しまうという課題があった。 本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、全体の構造を簡素化して製造コストを低減することができると共に、遊戯性があり、徐放性が十分に向上されて期待する作用の持続時間が十分に長く、主たる有機成分の徐放化が可能な発泡入浴剤を提供することにある。 なお、本発明者らは、通水性を有する多孔質の袋体の中に前記薬草やハーブ等の有用植物、温泉から抽出した成分、香料及び色素等を封入しておき、該袋体ごと浴槽中に浸漬させると、不織布全体に水が含浸しガスバリヤー特性を獲得させることができ、発泡剤から放出される発泡ガスを当該袋体中に封入でき、全体を膨らませて湯水面に浮かせることができるようになること、及び、袋体中の発泡ガス量が多くなってその内部が加圧状態になると、発泡ガスは袋体を通過して湯水中に泡となって放出させることができ、これに伴って、揮発性の高い有機成分(例えばハーブの色や香り等)の徐放化が可能なることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。 すなわち、本発明が上記課題を解決するために採用した手段の要旨は、請求項1の発明は、通水性を有する多孔質の袋体の中に、乾燥させた有用植物と発泡剤とを収容してなる発泡入浴剤において、前記袋体が、入浴時に徐放性のガスバリヤー特性を獲得させ、前記発泡剤から放出される発泡ガスの大部分を当該袋体中に封入して湯水面に浮遊させるところに特徴がある。 請求項2の発明は、請求項1に記載の発泡入浴剤において、前記袋体が不織布製又はオーガンジー製であるところに特徴がある。 請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発泡入浴剤において、前記発泡ガスが炭酸ガスであるところに特徴がある。 本発明に係る発泡入浴剤は、それぞれ上記のように構成したため、いずれも、全体の構造を簡素化して製造コストを低減することができるとともに、従来の粉体、液体あるいは打錠成形体の形態の入浴剤とは異なり、液状成分やワックス状成分の配合には量的に制約を受けることがなく、また遊戯性に欠けることもない。 また、袋体が湯水に濡れるとガスバリヤー特性を獲得するようになり、袋体内に発泡ガスを充満させ水よりも比重の小さい浮力構造を付与できるため、袋体ごと湯水面に浮かせることができる。なお、使用者の嗜好や使用環境ないし使用状況等に応じて意匠を簡単に変更することができ、各種の意匠的効果を選択的に発揮させることもできる。 また、発泡剤が連続的に発泡するため、袋体内の湯水を撹拌することができ、袋体内におけるハーブ等の有効成分を効率的に溶出させることができ、そして、発泡ガスの量が多くなって袋体内の内圧が高まると、例えばハーブなどから溶出した有効成分と発泡ガスは、袋体の具有するガスバリヤー特性に打ち勝って袋体外に放出される。すなわち、浴室内を例えばハーブの香りにて速やか満たすことができ、そして、長時間にわたりハーブの有効成分、例えばハーブの香りやハーブの色などを徐放させることができ、さらには、袋体の視覚効果(遊戯性)と、有用植物が含有する成分の効果、より具体的には、湯水をバブリングでき、香気や揮発性薬剤成分の薬効等の持続時間を十分に長くすることができる。 また、発泡剤は、原料を混合した成形材料を上面が開口した成形金型に充填して成形して得られることから、液状成分やワックス状成分(例えば保湿成分)等の配合量に制約を受けないど、実効性に優れた効果が期待できる。 以下、本発明にかかる発泡入浴剤の一実施の形態を説明する。 この発泡入浴剤は、不織布で構成された通水性を有する多孔質の袋体の中に、乾燥有用植物および、炭酸ガスを発生する発泡剤を収容したものである。 本発明において、袋体は、天然繊維あるいは合成樹脂繊維を原材とする不織布から形成されており、乾燥有用植物および、炭酸ガスを発生する発泡剤を収容した状態で、周縁部が接合ラインにより接合固定されている。この袋体の色は不織布の材質によって決定され、通常透明とか半透明もしくは白色が採用される。 なお、袋体の組織構造を限定するものではなく、多孔質で通水特性を有し、湯水に濡れると多孔質部分が水の表面張力にて完全に塞がれ、ガスバリヤー特性を獲得できるものであれば良く、不織布の外、例えば通称オーガンジーと称呼されるネット形状のものや、織布、編み物、組み物などであっても構わないものとする。 本発明において、乾燥有用植物は、浴湯に香りや色調を与えて精神状態を安らかにすることや、スキンケア効果を与えたり、揮発性薬剤成分による薬効を与えることなどを目的とするものであり、その原料としては、従来から入浴剤の成分として用いられている諸成分を適宜選択して用いることができる。より具体的に例示すると、アカシア、アニスシード、銀杏、エキナセア、エルダーフラワー、オレガノ、オレンジブロッサム、オレンジフラワー、オレンジピール、カーモミール、ガーリック、キャットニップ、キャラウェイ、黒胡椒、グローブ、コリアンダー、コーンフラワー、サマーセイボリー、サフラワー、シナモン、ジャスミン、ショウガ、ジュニパリー、ジンジウム、スターアニス、ステビア、スペアミント、セイジ、セントジョーンズワート、タイム、タラゴン、ターメック、チコリ、唐辛子、茶、ネトル、バジル、ハイビスカス、パセリ、パッションフラワー、ヒノキ、ヒソップ、ヒース、フェンネル、フィーバーフュー、ペパーミント、ペニーロイヤル、ホップ、マリーゴールド、マロウ、マローブロック、マジョラム、マロウブル−、メドゥスイート、桃、ヤロウ、ユーカリ、柚子、ヨモギ、ラズベリー、ラベンダー、リコリス、リンデンウッド、レモングラス、レモンバーベナ、レモンバーム、ローレル、ローズレッド、ローズピンク、ローズヒップ、ローズマリー、ワイルドストロベリー、レモン、ペルペナ、さらには、ソウジュツ、ビャクジュツ、カノコソウ、ケイガイ、コウボク、センキュウ、トウヒ、トウキ、ショウキョク、シャクヤク、オウバク、オウゴン、サンシン、ケイヒ、ニンジン、ブクリョウ、ドクガク、ショウブ、ガイヨウ、マツブサ、ビャクシ、ジュウヤク、ウイキョウ、チンピ、カンピ、ビワなどの代表される各種植物の全体あるいはその一部分などが例示できる。なお、取り扱い易さという観点からはこれらの乾燥品であることが好ましく、また、これら植物の複数種を組合せて使用できるものとする。 本発明において、発泡剤としては、経済性や安全性、及び、使い勝手などの観点から、炭酸水素ナトリウムを主たる成分とするタブレット形状のものが好ましいが、公知の各種発泡剤を使用することもできるものとする。 本発明において、発泡剤原料としては、従来から入浴剤の成分として用いられている諸成分を適宜選択して用いることができる。具体的には、以下の諸成分が挙げられる。 1)無機塩類:塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化アンモニウム等の塩化物;炭酸ナトリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、重質炭酸マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム等の炭酸塩;硫酸ナトリウム、硫酸アルミニウム、硫酸鉄、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、次亜硫酸ナトリウム等の硫酸塩;硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、硝酸カルシウム等の硝酸塩;リン酸ナトリウム、ポリリン酸ナトリウム、リン酸水素カルシウム等のリン酸塩;イオウ、硫化ナトリウム、硫化カリウム、亜硫化鉄等の硫化物;無水ケイ酸、メタケイ酸、雲母末、中性白土等のケイ素化合物;水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム等の水酸化物;ホウ砂、ホウ酸、酸化カルシウム、臭化カリウム、過マンガン酸カリウム、人工カルス塩、鉱泉、鉱砂、湯の花等。 2)有機酸類:リンゴ酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、ピロリドンカルボン酸等。 3)油性成分類:ヌカ油、オリーブ油、大豆油、茶油、流動パラフィン、白色ワセリン、ステアリルアルコール、ミリスチン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、モノグリセライド、トリグリセライド、米ぬかエキス、米胚芽油、セラミド、スクワラン、シリコーン、ミリスチン酸メチルやラウリル酸ヘキシル等の脂肪酸エステル等。 4)高分子物質類:カルボキシメチルセルロース、スチレン重合体エマルション、デキストリン、カゼイン、卵黄末、脱脂粉乳、いりぬか等。 5)酵素類:トリプシン、α−キモトリプシン、プロメライン、パパイン、プロテアーゼ、プロクターゼ、セラチオペプチダーゼ、リゾチーム、フイシン等。 6)顔料類:酸化チタン、タルク、ベンガラ、黄酸化鉄、ケイ酸マグネシウム、マイカ、雲母、チタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、二酸化チタン、無水ケイ酸、酸化亜鉛、これらの被覆粒(顆粒)等。 7)美白成分類:ビタミンEフェニル酸エステル、ビタミンC及びその誘導体、エラグ酸、コウジ酸、α−ヒドロキシ酸、ヒアルロン酸(ニワトリのトサカ抽出物)等。 8)色素類:青色1号、青色202号、赤色106号、赤色2号、黄色5号、黄色4号、黄色202号の(1)、緑色3号、橙色205号、黄色202(1)号、緑色204号、緑色201号、赤色102号、青色2号、橙色205号、赤色3号等の厚生省令タール色素別表I及びIIの色素;クロロフィル、リボフラビン、アンナット、アントシアニン等の食品添加物として認められている天然色素等。 9)イオウ類:イオウ、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カルシウム、チオ硫酸カリウム、硫化カルシウム、重硫化カルシウム、硫化カリウム、硫化ナトリウム、硫化アンモニウム、硫化バリウム、硫化亜鉛、硫化錫、硫化アンチモン、硫化鉄、二硫化炭素、硫化リン等。 10)皮脂分泌促進成分類:分岐脂肪酸コレステリルエステル、ν−オリザノール、ヨクイニンもしくはヨクイニン抽出物等。 11)ビタミン類:ビタミンA若しくはそのアセテート等の低級脂肪酸エステル;ビタミンB2若しくはそのテトラブチレート等の低級脂肪酸エステル;ビタミンB6若しくはそのジアシレート等の低級脂肪酸エステル;ビタミンC若しくはそのモノ−あるいはジ−アシレート等の低級脂肪酸エステル又はそのリン酸エステル塩;ビタミンD(特にビタミンD2);ビタミンE若しくはそのアセテート等の低級脂肪酸エステル;ビタミンF;ビタミンH;パントテン酸;ニコチン酸又はその誘導体;ビタミンEニコチン酸エステル;イノシット等。 12)海藻抽出物類:アナアササ、ミル、ウスバアオノリ、ヒトニグサ、スジアオノリ、カサノリ、ヘライワツダ、ハネモ、ナガミル等の緑藻植物;ウミウチワ、アミジグサ、モズク、イロロ、マツモ、イワヒゲ、ハバノリ、ウルシグサ、カジメ、マコンブ、ワカメ、トロロコンブ、ヒジキ、アラメ、ホンダワラ、ウミトラノオ、スギモリ、オオバモリ等の褐藻植物;アルバアマノリ、アサクサノリ、スサビノリ、ウミゾウメン、ヒラクサ、マクサ、トリアシ、ハナフノリ、フクロフノリ、ヒカデノリ、トサカノリ、トゲキリンサイ、アカバギンナンソウ、コトジツノマタ、ツノマタ、アヤニシキ、マクリ、エゴノリ、オゴノリ、イバラノリ等の紅藻植物等から得られる抽出物等。 13)リチウム化合物類:炭酸リチウム、クエン酸リチウム、硫酸リチウム、アスパラギン酸リチウム、グルタミン酸リチウム、硝酸リチウム、沃化リチウム、グルコン酸リチウム、酢酸リチウム、塩化リチウム、アジピン酸リチウム等。 14)冷感物質類:L−メントール、カンファー、チモール等のメントール誘導体;単環式化合物;二環式アルコール;三環式アルコール;三環式アミド等。 15)保湿成分類:乳酸ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、グルタミン酸二ナトリウム等の有機酸塩類;イソプレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、グリセリン、キシロース、キシリトール、ソルビトール等の多価アルコール類;ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子;コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸等のムコ多糖類;大豆、トウモロコシ、ニンジン等から得られる植物コラーゲン;サケ、フグ、マグロ、ヒラメ等から得られるマリンコラーゲン;前記コラーゲンの誘導体、類似物質、加水分解物、加工物質、精製物質等;核酸(DNA、RNA);エラスチン等の蛋白質;ケラチン,ヒブロイン及びその加水分解物、商品名「Lipidure-A(日本油脂(株)社製)」、商品名「Lipidure-C(日本油脂(株)社製)」、等。 16)ガス発生物質類:液化酸素、液化チッ素、液化炭酸等の液化ガス;ドライアイス等の水中でガスを発生するもの;過炭酸ソーダ等の水中で酸素ガスを発生するもの;アミノカルボン酸、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸等の直鎖脂肪酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸等のジカルボン酸;グルタミン酸、アスパラギン酸等の酸性アミノ酸;グルコール酸、乳酸、ヒドロキシアクリル酸、α−オキシ酪酸、グリセリン酸、タルトロン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、サリチル酸、没食子酸、マンデル酸、トロパ酸、アスコルビン酸、グルコン酸等のオキシ酸;ケイ皮酸、安息香酸、フェニル酢酸、ニコチン酸、カイニン酸、ソルビン酸、ピロリドンカルボン酸、トリメリット酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸等の有機酸;リン酸、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム(メタ重亜硫酸ナトリウム)、ピロ亜硫酸カリウム(メタ重亜硫酸カリウム)、酸性ヘキサメタリン酸ナトリウム、酸性ヘキサメタリン酸カリウム、酸性ピロリン酸ナトリウム、酸性ピロリン酸カリウム、スルファミン酸等の無機酸等の酸と、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、セスキ炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸カリウム、セスキ炭酸カリウム、炭酸水素アンモニウム塩、炭酸アンモニウム塩、セスキ炭酸アンモニウム塩等の炭酸塩との反応により水中で炭酸ガスを発生するもの;硫酸ナトリウム、硫酸カリウム、硫酸水素ナトリウム、硫酸水素カリウム、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、これらの無水物等からなる硫酸塩、塩化ナトリウム等の塩酸塩やクエン酸ナトリウム、酸化マグネシウム、メタホウ酸等等。 17)界面活性剤:ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレエート等。 18)防錆剤:ピロリン酸、トリリン酸、トリメタリン酸、テトラメタリン酸等の重合リン酸系化合物のナトリウム、カリウム、アンモニウム塩;ケイ酸のナトリウム、カリウム若しくはリチウム塩、オルトケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、二ケイ酸ナトリウム、四ケイ酸ナトリウム等のケイ酸塩;亜硝酸ナトリウム、アンモニウム、カリウム若しくはリチウム塩等の亜硝酸塩;ホウ酸ナトリウム、カリウム若しくはリチウム塩等のホウ酸塩等の無機系防錆剤;フイチン酸、ベンゾトリアゾール、2−メルカプトチアゾール、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アルケニルコハク酸、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、脂肪族高級アミン、N−アルキル(炭素数8乃至20)−N−メチル−β−アラニンアルカリ金属塩、炭素数8乃至20の脂肪酸ジエタノールアミド、炭素数8乃至20のアルキルサルコシンアルカリ金属塩、有機リン酸塩系、ソルビタン脂肪酸酸(炭素数8乃至20)エステル等の有機系防錆剤等。 19)その他:ブドウ糖、ショ糖、トレハロース、フィトコラージュ、イソフラボン、グリチルリチン酸塩及びその誘導体、グリチルレチン酸塩及びその誘導体、パラオキシ安息香酸エステル、イソプロピルメチルフェノール、野菜又は果物抽出物(エキス)、精製水、イオン水、海洋深層水等。 上記の発泡剤の諸成分は、ゼラチンや高分子物質等公知の物質から形成されたマイクロカプセルに保持(収容)させたり、その表面を被覆して安定性や効果に持続性を持たせたりして使用することもできる。 本実施の形態に係る発泡剤の配合例を示すと、イオウ類を0.001〜5重量%、好ましくは0.001〜1重量%;皮脂分泌促進成分類を0.1〜5重量%、好ましくは0.5〜2重量%;ビタミン類、海藻抽出物類、香料(精油)類、薬効成分類、リチウム化合物類、酵素類、冷感物質類、保湿成分類を合計で0.001〜10重量%、好ましくは0.01〜2重量%;防錆剤を0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、残部を上記の熱可塑性水溶性ポリマー、あるいは必要に応じてエチレンオキサイドと炭素数3以上のアルキレンオキサイドとのコポリマーを更に配合する例が挙げられる。 また、発泡剤を炭酸ガスを発生する所謂「発泡型」とする場合は、上記ガス発生物質類の中から、炭酸塩と有機あるいは無機の酸を適宜選択して配合すればよい。この際、酸としては有機酸がより好ましい。また、炭酸塩と酸との配合割合は、選択した炭酸塩あるいは酸の種類、発泡の度合等に応じて適宜設定することができるが、発泡剤の全重量に対して炭酸塩が10〜60重量%、酸が5〜30重量%となる割合が適当である。 以上のとおり、本発明の一実施の形態に係る発泡入浴剤によると、袋体が通水性を有する素材により製袋されているため、入浴に際し、当該袋体ごと浴槽中に入れると、内部にお湯を移動させることができ、袋体内の例えばハーブ等および固形発泡剤に対して湯水に接触させることができる。すなわち、発泡剤からの発泡を開始させることができ、ハーブ等の有効成分(ハーブの色やハーブの香りなど)湯水中に溶出させることができる。 また、袋体が湯水に濡れるとガスバリヤー特性を獲得するため、袋体内に発泡ガスを充満させることができ(水よりも比重の小さい浮力構造を付与でき)、その全体を湯水面に浮かせることができる。別言すれば、入浴時に、例えば濡れタオルや濡れた手ぬぐいによって空気を封入し、てるてる坊主のような構造体を形成できる原理と同じである。 また、発泡剤が連続的に発泡するため、発泡ガスによって袋体内の湯水を撹拌することができるので、ハーブ等の有効成分を効率的に溶出でき、そして、当該有効成分をとりあえず袋体中に留めておくことができる。 ついで、発泡ガスの量が多くなって袋体内の内圧が高まると、袋体の具有するガスバリヤー特性に打ち勝って、例えばハーブなどから溶出した有効成分と発泡ガスはともに袋体外に放出されるため、浴室内を速やか例えばハーブの香りにて満たすことができ、そして、入浴剤の持つ作用効果を長時間持続できる。すなわち、視覚効果(遊戯性)と、有用植物が含有する成分の効果、具体的には炭酸ガスの発泡や香気、揮発性薬剤成分の薬効等の持続時間を十分に長くすることができる。 また、発泡剤は、原料を混合した成形材料を上面が開口した成形金型に充填して成形して得られることから、液状成分やワックス状成分(例えば保湿成分)等の配合量に制約を受けない。 通水性を有する多孔質の袋体の中に、乾燥させた有用植物と発泡剤とを収容してなる発泡入浴剤において、 前記袋体が、入浴時に徐放性のガスバリヤー特性を獲得させ、前記発泡剤から放出される発泡ガスの大部分を当該袋体中に封入して湯水面に浮遊させることを特徴とする発泡入浴剤。 前記袋体が、不織布製又はオーガンジー製であることをことを特徴とする請求項1に記載の発泡入浴剤。 前記発泡ガスが炭酸ガスであることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡入浴剤。 【課題】全体の構造を簡素化して製造コストを低減することができると共に、遊戯性があり、徐放性が十分に向上されて期待する作用の持続時間が十分に長く、主たる有機成分の徐放化が可能な発泡入浴剤を提供すること。 【解決方法】通水性を有する多孔質の袋体の中に、乾燥させた有用植物と発泡剤とを収容してなる発泡入浴剤において、前記袋体が、入浴時に徐放性のガスバリヤー特性を獲得させ、前記発泡剤から放出される発泡ガスの大部分を当該袋体中に封入して湯水面に浮遊させるところに特徴があり、前記袋体が不織布製又はオーガンジー製であるもの、前記発泡ガスが炭酸ガスであるところに特徴があるものを含む。 【選択図】 なし